JP2004001907A - 高所作業車の転倒防止装置 - Google Patents

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Takashi Kimura
木村 隆
Takaaki Oba
大葉 孝明
Atsushi Kubo
久保 淳
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Abstract

【課題】車体が傾斜したときの作業半径を最大限に確保する。
【解決手段】転倒防止装置60は、作業台の車体に対する位置を検出する作業台位置センサ61と、車体の絶対傾斜角度を検出する車体傾斜角センサ69と、車体に作用する転倒方向モーメント及び許容モーメントを考慮して車体が水平状態にあるときに作業台が移動可能な第1許容移動範囲及び車体が最大許容傾斜角度で傾斜しても作業台が移動可能な第2許容移動範囲を設定したメモリ75と、車体傾斜角度と同一角度で第2許容移動範囲を傾斜させ、この傾斜された第2許容移動範囲の外側と第1許容移動範囲の内側により囲まれる警報領域内に作業台が位置しているか否かを判定する警報域内判定回路73と、これにより作業台が警報領域内にあると判定されると車体の傾斜角度に応じた警報作動を行なう警報スピーカ81とを有してなる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高所作業車の転倒防止装置に関し、更に詳細には、作業台を所望の作業位置に移動させた状態で車両を走行させながら作業を行なう高所作業車の転倒防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような高所作業車としては、車輪を有して走行可能な車両の車体上に高所作業装置を搭載して構成されるものが従来から知られている。このような高所作業車は高所作業装置を用いて作業台を所望の高所位置に移動させ、作業台に搭乗した作業者により高所作業を行なわせるものであり、このように作業台を高所位置に移動させると、車体側に作用する転倒方向モーメントが増大して車体支持が不安定になりやすい。このため、従来の高所作業車には下部にローラを有したジャッキを車体に設け、高所作業を行なうときには車輪を接地させたままでローラを接地させて車体を水平状態で安定支持するように構成されているものがある。
【0003】
このような高所作業車は転倒方向モーメントが過度に大きくなるのを防止する転倒防止装置を設けることも従来から一般的に行なわれている。この転倒防止装置は、高所作業装置の作動に伴い変化する転倒方向モーメントがある程度以上大きくなるような作動を規制するように構成されている。具体的には、転倒方向モメントが許容モーメント値を越えずに移動可能となる作業台の移動可能範囲(以下、「許容作業範囲」と記す。)を予め設定しておき、作業台が許容作業範囲を越えるような高所作業装置の作動を規制するように構成されている。このような許容作業範囲の設定はジャッキにより車体を水平に支持した状態を基準として行なわれている。
【0004】
ここで、車両が走行する路面が傾斜したり凹凸がある場合、このような場所に車両が移動すれば、高所作業車の車体が傾斜した状態となり、従来のような車体が水平支持されているという前提で設定されている作業範囲規制では車体支持が不安定になる虞が生じる。これは、車体がある角度で傾斜した状態になると、前述した車体が水平状態にあるときの許容作業範囲(以下、「第1水平時作業範囲」と記す。)も傾斜し、この傾斜した第1水平時作業範囲(以下、「第1傾斜時作業範囲」と記す。)の一部が第1水平時作業範囲を越える場合が生じ、その結果、作業台の位置が第1傾斜時作業範囲内にあるのも拘わらず第1水平時作業範囲を越えた位置に移動すれば、車体支持は不安定になる。そこで、転倒防止装置には、車体が傾斜したときの許容作業範囲が第1水平時作業範囲を越えないような第2水平時作業範囲を設定したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この第2水平時作業範囲は第1水平時作業範囲の内側に位置するような領域として設定されるので、第2水平時作業範囲の領域は第1水平時作業範囲のそれよりも狭い。このため、第2水平時作業範囲内を移動する作業台の作業半径は第1水平時作業範囲内を移動する作業台のそれよりも小さくなり、その結果として作業効率が低下するという問題が生じる。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、車体が傾斜しても車体支持が不安定にならず、作業半径を最大限に確保できる高所作業車の転倒防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の高所作業車の転倒防止装置は、走行可能な走行体(例えば、実施形態におけるトラック車両2)と、走行体に配設され作業台を備えて作業台を昇降動させる昇降装置(例えば、実施形態におけるブーム20)とを有してなり、作業台を所望の作業位置に移動させて走行体を走行させながら作業を行なう高所作業車の転倒防止装置であって、作業台の走行体に対する位置を検出する作業台位置検出手段(例えば、実施形態における作業台位置センサ61)と、走行体の絶対傾斜角度を検出する傾斜角検出手段(例えば、実施形態における車体傾斜角センサ69)と、走行体に作用する転倒方向モーメントと許容モーメントとに関連して走行体が最大許容傾斜角度で傾斜しても作業台が移動可能な許容移動範囲を設定した許容移動範囲設定手段(例えば、実施形態におけるメモリ75)と、作業台位置検出手段により検出された作業台の位置が許容移動範囲を越えたか否かを判定する判定手段(例えば、実施形態における警報域内判定回路73)と、判定手段により作業台が許容移動範囲を越えたと判定されると傾斜角検出手段により検出される走行体の絶対傾斜角度に応じた警報作動を行なう警報手段(例えば、実施形態における警報駆動回路77、警報スピーカ81)とを有して構成される。
【0008】
上記構成の転倒防止装置によれば、作業台が許容移動範囲を越えると、走行体の絶対傾斜角度に応じて警報手段が警報作動を行なうので、例えば、許容移動範囲の外側に走行体が最大許容傾斜角度で傾斜したときに走行体が転倒する虞が無く、且つ作業台が移動できる許容移動規制範囲を設定し、作業台が許容移動範囲を越えると昇降装置の作動が規制される場合と比較して、本発明に係わる転倒防止装置では、作業台の移動範囲を許容移動規制範囲まで拡大させることができ、作業半径の拡大により作業効率の向上を図ることができる。
【0009】
また、上記構成の転倒防止装置において、警報手段による警報作動は傾斜角検出手段により検出される走行体の絶対傾斜角度が大きくなるに従って警報の内容を変えるようにしてもよい。
【0010】
上記構成の転倒防止装置によれば、車体の絶対傾斜角度の増加に従って警報手段による警報内容が変わるので、例えば、警報手段は、絶対傾斜角度が小さいときに注意情報を表示・発声し、傾斜角度が大きいときに警告情報を表示・発声することができる。このため、車両が移動した場所の絶対傾斜角度が小さいところで作業を行なう場合、警報手段による警報作動の作動回数を減少させることができ、作業者へのストレスの低減を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。本実施の形態は、車体上に旋回且つ起伏動自在に設けられ伸縮動可能に構成されたブームと、ブームの先端に上下に揺動可能に取り付けられた屈伸アームと、屈伸アームの先端に取り付けられた作業台とを有してなる高所作業車の態様を示す。最初に本発明に係わる転倒防止装置を説明する前に、この転倒防止装置を搭載した高所作業車について説明する。
【0012】
高所作業車1は、図1に示すように、車体3の前後左右両側部に配設された前輪4及び後輪5を有して走行可能であり、前部に運転キャビン7を有したトラック車両2をベースに構成されている。一対の後輪5よりも車両後方側の車体3の左右両側部には上下及び車両左右方向に張出動自在に構成された一対のジャッキ10が配設され、ジャッキ10の下部にはローラ11が回転自在に取り付けられている。このため、この高所作業車1は、図2に示す前輪4及び後輪5を接地させるとともに、図2に示すローラ11を接地させた状態で走行可能である。トラック車両2の車体3の略中央部には旋回モータ(図示せず)により駆動されて水平旋回可能に構成された旋回台9が配設されている。旋回台9には基部が枢結されたブーム20が起伏動自在に取り付けられ、ブーム20は基端ブーム21及び先端ブーム22を入れ子式に組み合わされて内蔵された図示しない伸縮シリンダにより伸縮動可能に構成されている。ブーム20は起伏シリンダ23により起伏動される。
【0013】
ブーム20の先端には屈伸アーム35が上下に屈伸動可能に取り付けられ、屈伸アーム35はブーム20内に内蔵された図示しない上部レベリングシリンダの伸縮動により屈伸動可能であるとともに、アーム35内に内蔵された図示しない屈伸シリンダにより上下に屈伸動可能である。上部レベリングシリンダはブーム20の起伏動に連動して伸縮動してアーム35の先端部に取り付けられた作業台51を水平状態にするように屈伸アーム35と作業台51とから構成される先端構造物を揺動させる。屈伸シリンダ37は独立に屈伸動可能に構成されている。
【0014】
屈伸アーム35の先端部には作業台ブラケット41が上下に揺動自在に取り付けられ、この作業台ブラケット41は屈伸アーム35の上下動に連動して作動して水平状態に維持されている。作業台ブラケット41の先端部には垂直上方へ突出した垂直ポスト47が回動自在に取り付けられ、垂直ポスト47は作業台ブラケット41に設けられた図示しない首振りモータにより回動可能である。垂直ポスト47の上端部には作業者が搭乗可能な前述した作業台51が作業台ブラケット41と平行に取り付けられている。このため、作業台51は、上部レベリングシリンダ及び上部レベリング機構によりブーム20の揺動及び屈伸アーム35の屈伸動に拘わらず常に水平状態に保持され、垂直ポスト47の回りを水平に首振り動可能である。
【0015】
作業台51にはブーム20の起伏動、旋回動、伸縮動及び作業台51の首振り動を操作するブーム操作装置(図示せず)及び屈伸アーム35を揺動させるアーム操作装置(図示せず)が設けられている。これらブーム操作装置及びアーム操作装置は操作に応じた操作信号を出力し、この操作信号に応じて図示しないブームコントローラが旋回モータ(図示せず)、起伏シリンダ23、伸縮シリンダ(図示せず)、屈伸シリンダ及び首振りモータの作動を制御する。
【0016】
ブーム20は車両前方側から後方側へ略水平に倒伏動し、その先端が車両右側の後端角部の上方位置に移動した状態で車両に格納され、作業台51は、垂直下方へ延びた屈伸アーム35の車両左側に首振り動してブーム20の車両左側に位置した状態で格納される。
【0017】
このように構成された高所作業車1には、作業台51の移動により車体3を転倒させる方向に作用する転倒方向モーメントが過度に大きくなるのを防止する転倒防止装置が搭載されている。この転倒防止装置は、図3に示すように、作業台位置センサ61、車体傾斜角センサ69、コントローラ71及び警報スピーカ81とを有して構成されている。作業台位置センサ61は図1に示す車体3に対する作業台51の位置(例えば、作業台51の先端部の位置)を検出する機能を有し、具体的には、図1に示すブーム20の車体3に対する旋回角を検出する旋回角センサ62、ブーム20の伸長量を検出する伸長センサ63、ブーム20の車体3に対する起伏角度を検出する起伏角センサ64、屈伸アーム35のブーム20に対する屈伸角度を検出する屈伸角センサ65及び作業台51の垂直ポスト47に対する水平首振り角度を検出する首振り角センサ66を有して構成されている。車体傾斜角センサ69は図1に示す車体3の絶対傾斜角度θを検出する機能を有している。
【0018】
コントローラ71は図1に示す作業台51の車体3に対する位置及び車体3の絶対傾斜角度に応じて警報スピーカ81から車体支持の不安定度に関する情報を出力するように構成されている。出力情報の内容は後述する。このコントローラ71は警報域内判定回路73とメモリ75と警報駆動回路77とを有して構成されている。メモリ75には、図4に示すように、車体3に作用する転倒方向モーメントと許容モーメントとを考慮して車体3が水平状態にあるときに作業台51が移動可能な第1許容移動範囲H1と、転倒方向モーメントと許容モーメントとを考慮して車体3が最大許容傾斜角度(例えば、θ=5゜)で傾斜しても作業台51が移動可能な第2許容移動範囲H2が設定されている。第2許容移動範囲H2は、車体3が水平状態にあるとき及び車体3が最大許容傾斜角度で傾斜したときに、第1許容移動範囲H1よりも内側に位置するような範囲を有している。なお、第1許容移動範囲H1と第2許容移動範囲H2との関係については後述する。
【0019】
図3に示すように、警報域内判定回路73は作業台位置センサ61からの検出信号に基づいて図4に示す作業台51の車体3に対する位置を算出し、車体傾斜角センサ69により検出された図4に示す車体3の傾斜値θと同一角度を有した状態で第2許容移動範囲H2を傾斜させ、この傾斜した第2許容移動範H2の外側と第1許容移動範囲H1の内側と地面Jにより囲まれる斜線で示した警報領域Kを設定し、この警報領域Kのうち車体3が傾斜している側の警報領域K′内に作業台51が位置しているか否かを判定する。なお、警報領域K′は警報領域Kの範囲内において任意の範囲に設定することができる。ここで、警報域内判定回路73による警報領域K、K′の算出は、メモリ75に設定された第1許容移動範囲H1の位置情報、第2許容移動範囲H2の位置情報、車体傾斜角センサ69からの傾斜値及び車両前後に延びる車両中心軸線Aの位置に基づいて算出される。警報域内判定回路73により図4に示す作業台51の位置が警報領域K′内にあると判定されると、車体3の傾斜値とともに警報領域K′内にある旨の判定結果が警報駆動回路77に送られる。
【0020】
ここで、第1許容移動範囲H1と第2許容移動範囲H2との関係について図5を使用して説明する。図5は高所作業車1を後方側から見たときの第1許容移動範囲H1及び第2許容移動範囲H2を示している。同図に示すように、実線で示すラインL1で囲まれる領域は車体3が水平状態にあるときに車体3が転倒する虞が無く且つ図4に示す作業台51が移動可能な範囲である第1許容移動範囲H1を示し、破線で示したラインL1′で囲まれる領域は車体3が最大許容傾斜角度(例えば、θ=5度)で傾いたときの第1許容移動範囲H1の傾斜後の状態を示している。この図から明らかなように、車体3が最大許容傾斜角度で傾くと、車体3が水平状態にあるときの第1許容移動範囲H1(以下、第1水平時作業範囲H1」と記す。)の外側に傾斜した第1水平時作業範囲(以下、「第1傾斜時作業範囲H1′」と記す。)の一部が移動して、図4に示す作業台51がこの第1水平時作業範囲H1を越えた位置に移動すれば、作業台51が第1傾斜時作業範囲H1′内にあっても車体3が転倒する虞が増加する。
【0021】
そこで、車体3が最大許容傾斜角度で傾いているときでも許容作業範囲が第1水平時作業範囲H1の内側に収まるようなに設定された範囲が前述した第2許容移動範囲H2である。
【0022】
さて、図4に示すように、このように設定された第1許容移動範囲H1及び第2許容移動範囲H2と作業台51の位置情報と車体3の傾斜角度情報に基づいて図3に示す警報域内判定回路73による判定結果に応じて駆動する図3に示す警報駆動回路77は、警報域内判定回路73により作業台51が警報領域K′内にあると判定されると図3に示す車体傾斜角センサ69からの車体傾斜値に応じて図3に示す警報スピーカ81から注意警報及び警告警報を出力させる。更に詳細には、図3に示す警報駆動回路77は、車体傾斜値θが最大許容傾斜角度(例えば、θ=5゜)よりも小さな角度(例えば、θ=3゜、以下この角度を「第1角度」と記す。)未満であるときには図3に示す警報スピーカ81から出力させず、車体傾斜値θが第1角度以上であって最大許容傾斜角度未満であるときには図3に示す警報スピーカ81から注意警報を出力させ、車体傾斜値θが最大許容傾斜角度以上であるときには図3に示す警報スピーカ81から警告警報を出力させる。注意警報の内容は、例えば、車体支持が不安定になる虞がある旨の情報であり、警告警報の内容は、例えば、車体支持が不安定な状態になっている旨の情報である。なお、図3に示す警報スピーカ81の代わりにランプ(図示せず)を使用し、注意警報を発したいときには、例えば、黄色が発光するランプ(図示せず)を点灯若しくは点滅させ、警告警報を発したいときには、例えば、赤色が発光するランプ(図示せず)を点灯若しくは点滅させるようにしてもよい。また、図3に示す警報スピーカ81とともに黄色及び赤色が発光するランプを使用してもよい。
【0023】
なお、図3に示す転倒防止装置60は作業台位置センサ61からの位置情報に基づいて警報域内判定回路73によって算出された作業台51の位置が第1許容作業範囲H1を超える位置にあるときにブーム20及び作業台51の作動を規制するように構成されている。
【0024】
次に、本発明に係わる転倒防止装置60の作動に関して、図2に示すように、図示しない電柱間に架設されたメッセンワイヤWに電線Dを沿わせ、一定間隔毎にハンガーGにより電線DをメッセンワイヤWに固定する作業を行なう場合の転倒防止装置60の作動について説明する。先ず、前輪4及び後輪5を接地させた状態のままでジャッキ10を張り出してローラ11を接地させる。また作業者Mが作業台51に搭乗し、図示しないアーム操作装置等を操作して屈伸アーム35を上方へ揺動させるとともに作業台51を電線側に首振り動させて作業台51を作業位置に移動させる。続いて、運転キャビン7内に搭乗している図示しない運転手が車両を前方側に走行させる。車両が走行すると作業台51に搭乗している作業者Mが一定間隔毎にハンガーGを介して電線DをメッセンワイヤWに固定する。
【0025】
ここで、車両が傾いた地面J上を走行する場合について説明する。先ず、図4に示すように、地面Jが傾斜角度θを有して傾斜している場合について説明する。このように傾斜した地面J上を車両が走行すれば、図3に示す車両傾斜角センサ69から検出された車体3の絶対傾斜角度θと図3に示す作業台位置センサ61から検出された作業台51の車体3に対する位置情報とに基づいて、図3に示す警報域内判定回路73がメモリ75に設定されている第2許容移動範囲H2に基づいて第2許容移動範囲H2を車両傾斜角センサ69からの傾斜値θと同一角度になるように傾け、傾けた状態の第2許容移動範囲H2の外側とメモリ75に設定されている第1許容移動範囲H1の内側と地面Jで囲まれる領域を警報領域Kとして設定するとともに、この警報領域Kのうち車体3が傾斜している側を警報領域K′として設定する。
【0026】
続いて、図3に示す警報域内判定回路73は作業台位置センサ61からの作業台位置情報に基づいて、作業台51の位置が警報領域K′内にあるか否かを判定する。ここで、作業台51の位置が警報領域K′内にあり、且つ、車体3の絶対傾斜角度θが前述した第1角度(例えば、θ=3゜)以上であって最大許容角度未満(例えば、θ=5゜)の場合には、図3に示す警報駆動回路77は注意警報が警報スピーカ81から出力されるように作動する。その結果、作業台51に搭乗している作業者は車体支持が不安定になる虞があると認識することができ、ブーム旋回操作、ブーム伸長操作、作業台首振り操作をより慎重に行なう必要があると認識することができる。
【0027】
また、車体3の絶対傾斜角度θが最大許容角度以上の場合には、図3に示す警報駆動回路77は警告警報が警報スピーカ81から出力されるように作動する。その結果、作業台51に搭乗している作業者は車体支持が不安定状態にあると認識することができ、作業台51を安定側に移動させる必要があると判断することができる。
【0028】
なお、車体3の絶対傾斜角度θが第1角度未満である場合には、図3に示す警報駆動回路77は警報スピーカ81から何らの情報も出力させない。その結果、作業台51に搭乗している作業者は作業台51を自由に移動させることができる。
【0029】
このように、本発明に係わる転倒防止装置60では、作業台51の位置が第2許容作業範囲H2を越えても警報領域K′内であればブーム等の作動規制が働かないので、作業半径Rを第1許容作業範囲H1の作業半径Rまで広げることができ、その結果として作業効率の向上を図ることができる。また、本発明に係わる転倒防止装置60では、車体3の絶対傾斜角度θに応じて警報スピーカ81から注意警報、警告警報が出力されるので、車両が移動した場所の傾斜角度が小さいところで作業が行なわれる場合、警報スピーカ81からの警告警報の作動回数を減少させることができ、その結果として作業を行なう作業者へのストレスの低減を図ることができる。
【0030】
なお、前述した実施の形態では、警報領域K′内に作業台51があるときに車体3の傾斜角度に応じて警報スピーカ81から警報情報が出力される例を示したが、これに限るものではなく、車体3の傾斜にともなって傾斜する第2許容移動範囲H2を作業台51が越えたときに、車体3の傾斜角度に応じて警報スピーカ81から警報情報が出力されるようにしてもよい。この場合、図3に示す警報域内判定回路73は作業台位置センサ61により検出された作業台51の位置が図4に示す第2許容移動範囲H2を超えたか否かを判定するように構成し、また、図3に示す警報駆動回路77は、警報域内判定回路73により作業台51が第2許容移動範囲H2を越えたと判定されたときに車体傾斜角センサ69からの検出値に応じて警報作動するように構成する。この場合の警報作動は前述した場合と同様である。このように構成することで、前述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、前述した実施の形態では、車両の例として、図1に示すように、ブーム20、屈伸アーム35及び作業台51を有した作業装置を搭載した高所作業車1を示したが、作業台を橋梁の下方に移動させることができる作業装置を搭載した橋梁点検車や、作業台を車体の左右方向及び上下方向に移動可能に構成された作業装置を搭載する軌陸作業車でもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明における転倒防止装置によれば、作業台が許容移動範囲を越えると、走行体の絶対傾斜角度に応じて警報手段が警報作動を行なうように構成されているので、例えば、許容移動範囲の外側に走行体が最大許容傾斜角度で傾斜したときに走行体が転倒する虞が無く、且つ作業台が移動できる許容移動規制範囲を設定し、作業台が許容移動範囲を越えると昇降装置の作動が規制される場合と比較して、本発明に係わる転倒防止装置は、作業台の移動範囲を許容移動規制範囲まで拡大させることができ、作業半径の拡大により作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における転倒防止装置を搭載した高所作業車の斜視図を示す。
【図2】本発明の一実施の形態における転倒防止装置を搭載した高所作業車により高所作業が行なわれている場合の高所作業車の側面図を示す。
【図3】本発明の一実施の形態における転倒防止装置のブロック図を示す。
【図4】本発明の一実施の形態における転倒防止装置の作動を説明するための高所作業車の裏面図である。
【図5】本発明の一実施の形態における第1許容移動範囲と第2許容移動範囲との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 高所作業車
2 トラック車両(走行体)
20 ブーム(昇降装置)
51 作業台
60 転倒防止装置
61 作業台位置センサ(作業台位置検出手段)
69 車体傾斜角センサ(傾斜角検出手段)
73 警報域内判定回路(判定手段)
75 メモリ(許容移動範囲設定手段)
77 警報駆動回路(警報手段)
81 警報スピーカ(警報手段)
H2 第2許容移動範囲(許容移動範囲)

Claims (2)

  1. 走行可能な走行体と、前記走行体に配設され作業台を備えて前記作業台を昇降動させる昇降装置とを有してなり、前記作業台を所望の作業位置に移動させて前記走行体を走行させながら作業を行なう高所作業車の転倒防止装置であって、
    前記作業台の前記走行体に対する位置を検出する作業台位置検出手段と、
    前記走行体の絶対傾斜角度を検出する傾斜角検出手段と、
    前記走行体に作用する転倒方向モーメントと許容モーメントとに関連して前記走行体が最大許容傾斜角度で傾斜しても前記作業台が移動可能な許容移動範囲を設定した許容移動範囲設定手段と、
    前記作業台位置検出手段により検出された前記作業台の位置が前記許容移動範囲を越えたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記作業台が前記許容移動範囲を越えたと判定されると前記傾斜角検出手段により検出される前記走行体の絶対傾斜角度に応じた警報作動を行なう警報手段と
    を有して構成されることを特徴とする高所作業車の転倒防止装置。
  2. 前記警報手段による警報作動は、前記傾斜角検出手段により検出される前記走行体の絶対傾斜角度が大きくなるに従って警報の内容を変えることを特徴とする請求項1に記載の高所作業車の転倒防止装置。
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