JP4469154B2 - 高所作業車の安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高所作業車の安全装置に関するものである。
この種の高所作業車Aは、図4に図示するように、車両1上に旋回台2を配置し、旋回台2に伸縮ブーム3を伸縮および起伏駆動自在に配置している。伸縮ブーム3は、基ブーム3aに中間ブーム3bおよび先ブーム3cを順次伸縮自在に嵌挿させ、各ブーム間には伸縮用油圧シリンダ等の伸縮駆動手段8(図示しない)を適宜配置し、基ブーム3aから中間ブーム3bならびに先ブーム3cを順次あるいは同時に伸縮駆動できるようにしている。基ブーム3aと旋回台2間の適所間には、起伏用油圧シリンダ4を配置し、伸縮ブーム3を起伏駆動可能にしてある。
伸縮ブーム3の先端部には、鉛直ポスト5を揺動自在に取付け、伸縮ブーム3の起伏駆動に係わりなく常時鉛直姿勢を維持できるように、伸縮ブーム3の先端部と鉛直ポスト5の適所間に姿勢維持装置(図示しない)を配置している。鉛直ポスト5には作業台6を首振り駆動可能に取付ている。
車両1の前後左右位置には、張出して車両1を支持するジャッキを備えたアウトリガ9を配置している。
このような高所作業車Aは、車両1よりアウトリガ9を張出しジャッキにより車両1を地面より安定支持させ、伸縮ブーム3を伸縮、起伏、旋回駆動させるとともに作業台6を首振り駆動させて、目的の高所位置に作業台6を位置させ作業台6に搭乗した作業者により高所作業を行うものである。
ところで、このような高所作業車Aには、伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが限界値に達すると、伸縮ブームに作用する転倒方向モーメントが増大する方向への動き(伸縮ブーム3の倒伏駆動および伸縮ブーム3の伸長駆動)を規制する安全装置が設けられている。これにより高所作業車の転倒並びに伸縮ブーム3の折損事故等を未然に防止するようにしている。
また、伸縮ブーム3の倒伏駆動および伸縮ブーム3の伸長駆動に限らず、作業台6の首振り駆動によっても伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが増大する方向への動きとなり得ることから、伸縮ブーム3の作動が規制された状態で、平面視において、作業台6の首振り位置が伸縮ブーム3の長手軸線に対して左右のいずれにあるかを判断し、左側にある時には右方向への首振りを禁止し、右側にある時には左方向への首振りを禁止するようにしている。すなわち、伸縮ブーム3の前方側への首振り駆動を規制するようにして、伸縮ブームに作用する転倒方向モーメントの増加を防止する技術が公知である。(例えば、特許文献1参照。)。
一方、伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが限界値に達しても、作業台6を首振り駆動可能にし、たとえ作業台6の前方側への首振り駆動によってブームに作用する転倒方向モーメントが増大するようにしても、首振り駆動を規制しないようにした技術が公知である。このようにすることにより、伸縮ブーム3で作業台6を目的の位置に位置させた後から、作業台6の首振り駆動を可能とし、高所での作業台6の位置決めを容易にする操作性のよい高所作業車を提供する技術が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
実公平1−33590号公報 特開2002−265198号公報
ところで、上記前者の技術を採用した高所作業車の安全装置は、この状態で作業台6を伸縮ブーム3の前方側に首振りさせようとしても、伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが首振りさせた分だけ増大するものであるから、作業台6を伸縮ブーム3の前方側に首振りさせることはできない。この場合作業台6を伸縮ブーム3の前方側に首振りさせるためには、一旦伸縮ブーム3を起仰または縮小して伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントを減らした後、作業台6を伸縮ブーム3の前方側に首振りさせる必要があり、操作が煩わしく作業性が悪いものであった。
一方、上記後者の技術を採用した高所作業車の安全装置は、作業台6を後方側に位置させて伸縮ブーム3を倒伏させている時に、伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが限界値に達すると、伸縮ブーム3の倒伏駆動が停止される。この状態で作業台6を伸縮ブーム3の前方に首振りさせて伸縮ブーム3に作用するモーメント値が増えるようにしても、その分限界値を増して実際のモーメント値に対する限界値の比率を一定にして、作業台6の首振り駆動の規制をしないようにしている。すなわち、作業台6の首振り位置によって限界値を微妙に変更させるようにしているものであるが、基本的な考えとしては、作業台6を後方側に位置させて伸縮ブーム3を倒伏させている時に、伸縮ブーム3に作用する転倒方向モーメントが限界値に達した時には、作業台6を前方側に首振りして伸縮ブーム3に作用するモーメント値が増える分だけ限界性能を減じるようにしているものである。
ところが、比較的低い位置に作業台6を位置させて作業する場合にこのように後者の技術を採用した高所作業車の安全装置を採用した高所作業車では、作業台6を前方側に首振りして伸縮ブーム3に作用するモーメント値が増える分だけ限界性能を予め減じているものであるから、作業台6を低い位置に位置させようとしても伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動により伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達した際には、作業範囲性能が狭くて作業台6を低い位置に位置させることができず、使い勝手が悪く作業性が悪いものであった。
このように、両者の欠点をなくした高所作業車の安全装置、すなわち、作業台6を高所位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブーム3に作用するモーメントが限界に達しても作業台6の首振りを可能にして操作性を良くするとともに、作業台6を低い位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブーム3に作用するモーメントの限界値を作業台6の首振りによるモーメント増大分も含めた限界性能としできるだけ作業台を低い位置に位置させることができるよう広い作業範囲性能とすることができるようにした高所作業車の安全装置が要求されていた。本発明は、このような要求を満たす高所作業車の安全装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1記載の高所作業車の安全装置は、車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、前記作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の請求項2記載の高所作業車の安全装置は、車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に旋回駆動自在なアームを配置し、アームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
前記作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え、二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向のアームの旋回駆動を禁止するアーム旋回禁止手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても前記アーム旋回禁止手段によるアーム旋回駆動の禁止をしないよう解除するアーム旋回規制解除手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3記載の高所作業車の安全装置は、請求項1における、作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置することに替えて作業状態検出手段からの信号を受けて伸縮ブームの起伏角を検出すると共に、選択手段は、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択することに替えて両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の起伏角であると第2の限界負荷モーメントを選択するよう構成したことを特徴とするものである。
本発明の請求項4記載の高所作業車の安全装置は、請求項2における、作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置することに替えて作業状態検出手段からの信号を受けて伸縮ブームの起伏角を検出すると共に、選択手段は、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択することに替えて両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の起伏角であると第2の限界負荷モーメントを選択するよう構成したことを特徴とするものである。
本発明の請求項5記載の高所作業車の安全装置は、請求項1における、作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置することに替えて車両の前後左右位置に張出して車両を支持するジャッキを有するアウトリガを配置し、前記作業状態検出手段でアウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置を検出すると共に、選択手段は、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択することに替えて両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを前記作業状態検出手段からの信号を受けアウトリガの張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブームの旋回位置が車両の側方領域に位置している時に前記第2の限界負荷モーメントを選択し、アウトリガの張出し幅が所定以上または伸縮ブームの旋回位置が車両の前後領域に位置している時に前記第1の限界負荷モーメントを選択するよう構成したことを特徴とするものである。
本発明の請求項6記載の高所作業車の安全装置は、請求項2における、作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置することに替えて車両の前後左右位置に張出して車両を支持するジャッキを有するアウトリガを配置し、前記作業状態検出手段でアウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置を検出すると共に、選択手段は、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択することに替えて両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを前記作業状態検出手段からの信号を受けアウトリガの張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブームの旋回位置が車両の側方領域に位置している時に前記第2の限界負荷モーメントを選択し、アウトリガの張出し幅が所定以上または伸縮ブームの旋回位置が車両の前後領域に位置している時に前記第1の限界負荷モーメントを選択するよう構成したことを特徴とするものである。
請求項1に係る本発明の高所作業車の安全装置は、限界負荷モーメントの第1の限界負荷モーメントを、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせているものだから、作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると選択手段は第1の限界負荷モーメントを選択し、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達しても、伸縮ブームに作用する負荷モーメントが増大する方向へ作業台を首振り駆動させることができる。この時の作業台の首振り駆動は、安全範囲内で移動させるものであって、安全装置が作動して伸縮ブームの作動が停止した状態であっても安全に作業台を目的の位置に移動させることができ、操作性をよくすることができる。
また、限界負荷モーメントの第2の限界負荷モーメントを、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせていないものだから、作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以下の作業台高さであると選択手段は第2の限界負荷モーメントを選択する。作業台を伸縮ブームの後方側に位置するように首振りしておけば、作業台の首振り駆動によるモーメント増大分を伸縮ブームによるモーメント増加分に使用でき、伸縮ブームを出来るだけ倒伏駆動あるいは伸長駆動させることができる。そして、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達した時に、伸縮ブームに作用する負荷モーメントが増大する方向へ作業台を首振り駆動した場合には、首振り禁止手段で禁止することができるので安全である。
例えば、選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している場合は、作業台を所定以上の作業台高さである高所位置に位置させて作業台を伸縮ブームの後方側に位置させた状態で、伸縮ブームを倒伏あるいは伸長させている時に、伸縮ブームに作用する転倒方向モーメントが限界負荷モーメントに達して伸縮ブームの倒伏駆動あるいは伸長駆動が停止しても、作業台を伸縮ブームの前方側に首振り駆動させることができ、操作性の良い高所作業車の安全装置を提供できる。
また、作業台を低い位置に位置させて作業する(例えば、地上から作業台に作業者が乗込む時には、伸縮ブームを最大に倒伏させ必要であれば伸縮ブームも伸長させて作業台を地上近くまで位置させる必要がある)場合には、伸縮ブームに作用する負荷状態を限界負荷モーメントいっぱいまで作用させて使用する必要がある。作業台を所定以下の作業台高さにすると選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択し、作業台を伸縮ブームの後方側に位置させ作業台を前方側に首振り駆動することによるモーメント増大分のモーメントを伸縮ブームによるモーメント増加分に使用することができる。よって作業台の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブームの倒伏駆動あるいは伸長駆動によるモーメント増加分に使用することができ、作業台をできるだけ低い位置に位置させることができ、作業範囲を広げることができる。
このように請求項1に係る本発明の高所作業車の安全装置は、選択手段で第1の限界負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントを作業台の作業台高さに応じて自動的に選択することにより、操作性を良くしたり、作業性能範囲を広く取ることができる高所作業車の安全装置を提供することができるものである。
請求項2に係る本発明の高所作業車の安全装置は、限界負荷モーメントの第1の限界負荷モーメントを、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせているものだから、作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると選択手段は第1の限界負荷モーメントを選択し、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達しても、伸縮ブームに作用する負荷モーメントが増大する方向へアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にすることができる。この時のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動は、安全範囲内で移動させるものであって、安全装置が作動して伸縮ブームの作動が停止した状態であっても安全に作業台を目的の位置に移動させることができ、操作性をよくすることができる。
また、限界負荷モーメントの第2の限界負荷モーメントを、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせていないものであるから、作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以下の作業台高さであると選択手段は第2の限界負荷モーメントを選択する。アームおよび作業台を伸縮ブームの後方側に位置するように旋回および首振りしておけば、アームの旋回および作業台の首振り駆動によるモーメント増大分を伸縮ブームによるモーメント増加分に使用でき、伸縮ブームを出来るだけ倒伏駆動あるいは伸長駆動させることができる。そして、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達した時に、伸縮ブームに作用する負荷モーメントが増大する方向へアームの旋回および作業台を首振り駆動した場合には、アーム旋回禁止手段および首振り禁止手段で禁止することができるので安全である。
例えば、作業台を所定以上の作業台高さである高所位置に位置させると選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択し、アームならびに作業台を伸縮ブームの後方側に位置させた状態で、伸縮ブームを倒伏あるいは伸長させている時に、伸縮ブームに作用する転倒方向モーメントが限界値に達して伸縮ブームの倒伏動あるいは伸長動が停止しても、アームおよび作業台を伸縮ブームの前方側に旋回および首振り駆動させることができる。よって、高所で作業台を目的の位置に移動させる際に、アームの旋回駆動ならびに首振り駆動により安全装置による停止作動させることなく作業台を目的の位置に移動させることができ、操作性の良い高所作業車の安全装置を提供できる。
また、作業台を低い位置に位置させて作業する(例えば、地上から作業台に作業者が乗込む場合には、伸縮ブームを最大に倒伏させ必要であれば伸縮ブームを伸長させて作業台を地上近くまで位置させる必要がある)場合には、伸縮ブームに作用する負荷状態を限界負荷モーメントいっぱいまで作用させて使用する必要がある。作業台を所定以下の作業台高さにすると選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択し、アームならびに作業台を伸縮ブームの後方側に位置させておけば、アームを前方側に旋回駆動ならびに作業台を前方側に首振り駆動することによるモーメント増大分の性能を伸縮ブームによるモーメント増加分に使用することができる。よってアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブームの倒伏動あるいは伸長動によるモーメント増加分に使用することができ、作業範囲を広げることができる。
このように請求項2に係る本発明の高所作業車の安全装置は、選択手段で第1の限界負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントを作業台の作業台高さに応じて自動的に選択することにより、操作性を良くしたり、作業性能範囲を広く取ることができる高所作業車の安全装置を提供することができるものである。
請求項3に係る本発明の高所作業車の安全装置は、請求項1における作業台の作業台高さによる選択手段の選択に替えて、選択手段は、作業状態検出手段からの信号を受け伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であるときに第1の限界負荷モーメントを選択し、所定以下の起伏角であるときに第2の限界負荷モーメントを選択するようにしてあるものだから、自動的に両限界負荷モーメントを選択させるようにすることができる。しかも、作業台を所定以上の起伏角である高所位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達しても作業台の首振りを可能にして操作性を良くするとともに、作業台を所定以下の起伏角である低い位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブームに作用する限界負荷モーメンを作業台の首振りによるモーメント増大分も含めた限界負荷モーメントとしできるだけ伸縮ブームにより作業台を低い位置に位置させることができるよう作業範囲性能を広くできるようにした高所作業車の安全装置を提供することができる。
請求項4に係る本発明の高所作業車の安全装置は、請求項2における作業台の作業台高さによる選択手段の選択に替えて、選択手段は、作業状態検出手段からの信号を受け伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であるときに第1の限界負荷モーメントを選択し、所定以下の起伏角であるときに第2の限界負荷モーメントを選択するようにしてあるものだから、自動的に両限界負荷モーメントを選択させるようにすることができる。しかも、作業台を所定以上の起伏角である高所位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達しても作業台の首振りを可能にして操作性を良くするとともに、作業台を所定以下の起伏角である低い位置に位置させて作業する場合には、伸縮ブームに作用する限界負荷モーメントをアームの旋回駆動ならびに作業台の首振りによるモーメント増大分も含めた限界負荷モーメントとしできるだけ伸縮ブームにより作業台を低い位置に位置させることができるよう作業範囲性能を広くできるようにした高所作業車の安全装置を提供することができる。
請求項5および請求項6に係る本発明の高所作業車の安全装置は、請求項1および請求項2における作業台の作業台高さによる選択手段の選択に替えて、選択手段は、作業状態検出手段からの信号を受けアウトリガの張出し幅を所定以下で且つ伸縮ブームの旋回位置が車両の側方領域に位置している時に前記第2の限界負荷モーメントを選択し、アウトリガの張出し幅が所定以上または伸縮ブームの旋回位置が車両の前後領域に位置している時に第1の限界負荷モーメントを選択するようにしてあるものだから、自動的に両限界負荷モーメントを選択することができる。
すなわち、アウトリガの張出し幅を所定以下にし、伸縮ブームを側方領域に位置させた状態では安全装置の限界性能が小さく作業台の作業範囲性能が狭くなっている。そのような状況下では前記第2の限界負荷モーメントを選択し、請求項5においては、伸縮ブームに作用する限界負荷モーメントを作業台の首振りによるモーメント増大分も含めた限界性能とし、できるだけ作業範囲性能を広くできる。
また、請求項6においては、伸縮ブームに作用する限界負荷モーメントをアームの旋回駆動ならびに作業台の首振りによるモーメント増大分も含めた限界性能とし、できるだけ作業範囲性能を広くできる。
そして、請求項5および請求項6において、アウトリガの張出し幅を所定以上に張出したり、伸縮ブームを前後領域に位置させた状態では、比較的限界性能は大であるので前記第1の限界負荷モーメントを選択し、伸縮ブームに作用するモーメントが限界負荷モーメントに達しても作業台の首振りを可能にし、作業範囲性能を広くすることよりも操作性を良くすることを重視させることができる。
以下本発明に係る高所作業車の安全装置の実施形態について、背景技術で説明した高所作業車Aを例に図1〜図6に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明に係る高所作業車の安全装置の第1実施形態を説明する説明図で、以下この図1に基づいて説明する。図1において、10は、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段であって、伸縮ブーム3の起伏角を検出する起伏角検出器11と、伸縮ブーム3の長さを検出する長さ検出器12と、作業台6の首振り角を検出する首振り角検出器13とを備えている。16は、伸縮ブーム3に作用する負荷を検出する負荷検出手段である。
17は、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段である。18は、比較手段17からの限界信号を受けて警報する警報手段である。19は、比較手段17からの限界信号を受けて伸縮ブーム3の危険側への駆動を規制させる規制手段であって、伸縮ブーム3の伸長駆動を規制する伸長規制手段19aと伸縮ブーム3の倒伏駆動を規制する倒伏規制手段19bとで構成している。
20は、作業状態検出手段10と負荷検出手段16からの信号を受け、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段である。モーメント算出手段20は、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントを算出する実際負荷モーメント算出手段21と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段22と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段23とを有し、2種類の限界負荷モーメントを算出するようにしてある。
51は、作業台高さ算出手段であって、作業状態検出手段10の起伏角検出器11とブーム長さ検出器12からの検出信号を受けて、作業台6の高さを算出する手段である。30aは、2つの限界負荷モーメントの内前記比較手段17にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを選択する選択手段であって、作業台高さ判別手段52と、切替え手段24とで構成している。
作業台高さ判別手段52は、作業台高さ算出手段51からの信号を受け、作業台6の高
さが所定以上の高さであるか否かを判別する手段であって、作業台6の高さが所定以上の
高さである場合に第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出される第1の限界負荷モ
ーメントを選択し、作業台6の高さが所定以下の高さである場合に第2の限界負荷モーメ
ント算出手段23で算出される第2の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24
に選択信号を出力するようにしている。切替え手段24は、作業台高さ判別手段52から
の選択信号により前記第1の限界負荷モーメント算出手段22と第2の限界負荷モーメン
ト算出手段23のいずれかの算出手段から算出される限界負荷モーメントを選択して比較
手段17に選択した方の限界負荷モーメントを出力するようにしている。
40は、前記選択手段30aで第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段17からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段である。首振り禁止手段40は、右首振り規制手段40aと、左首振り規制手段40bと、モーメント増大首振り方向判別手段40cとで構成している。右首振り規制手段40aは、平面視における作業台6の右回りの首振り駆動を規制し、左首振り規制手段40bは、平面視における作業台6の左回りの首振り駆動を規制する手段である。
モーメント増大首振り方向判別手段40cは、作業状態検出手段10からの首振り角検出器13からの信号を受け、現在の作業台6の位置からの首振り駆動が、伸縮ブーム3に作用するモーメント増大方向の首振り駆動であるか否かを判別し、モーメント増大方向の首振り駆動である場合に、前記比較手段17からの限界信号をモーメント増大方向の首振り駆動である右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bに出力する手段である。
41は、常時は閉じているが、前記選択スイッチ31により第1の限界負荷モーメント
を選択する選択信号を受けた時に、比較手段17から出力される限界信号を右首振り規制
手段40aと左首振り規制手段40bに出力しないよう遮断し、首振り駆動の禁止の規制
を解除する首振り規制解除手段である。
このように構成した第1実施形態における本発明に係る高所作業車の安全装置は、次のように作用する。いま、作業台6を高所位置に位置させて作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させた状態であるとする。この時作業台6を高所位置に位置させているものであるから、作業台高さ算出手段51で算出された作業台6の高さが所定以上の高さであり、作業台高さ判別手段52は、第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出される第1の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出された第1の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。
そして伸縮ブーム3を倒伏駆動あるいは伸長駆動させて、モーメント算出手段20の実際モーメント算出手段21で算出された伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが、第1の限界負荷モーメント22で算出される第1の限界負荷モーメントに達したとして前記比較手段17が限界信号を出力したとする。
比較手段17からの限界信号により警報手段18により警報が発せられるとともに、限界信号が前記規制手段19の伸長規制手段19aと倒伏規制手段19bにも出力されて、伸縮ブーム3の伸長駆動あるいは倒伏駆動が規制される。首振り規制解除手段41は、作業台高さ判別手段52からの選択信号が第1の限界負荷モーメントを選択する信号であるので、比較手段17から出力される限界信号を右首振り規制手段40aと左首振り規制手段40bに出力しないよう遮断し、首振り駆動の規制をしないように作用する。
よって、伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動が停止しているが、作業台6を伸縮ブーム3の前方側(モーメント増大方向の首振り駆動)に首振り駆動させることができる。
すなわち、高所で作業台6を目的の位置に移動させる際に、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達して安全装置が働いても、首振り駆動で作業台6を目的の位置に移動させることができ、操作性の良い高所作業車の安全装置を提供できる。
次に、作業台6を低い位置に位置させて作業する(例えば、地上から作業台6に作業者が乗込む場合には、伸縮ブーム3を最大に倒伏させ必要であれば伸縮ブーム3を伸長させて作業台6を地上近くまで位置させる必要がある)場合について説明する。この場合は、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントを限界負荷モーメントいっぱいまで使用する必要があり、作業台6を前方側に首振り駆動することによるモーメント増大分の性能を伸縮ブーム3を伸長駆動あるいは倒伏駆動によるモーメント増加分に使用するようにすることが必要である。
ここで作業台6は、低い位置に位置させるものであるから、作業台高さ算出手段51で算出された作業台6の高さが所定以下の高さであり、作業台高さ判別手段52は、第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出される第2の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出された第2の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。そして、作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させておき、伸縮ブーム3を倒伏あるいは伸長させて作業台6を地上近くまで位置させる。
この時、選択手段30aによって第2の限界負荷モーメントを選択しているものであるから、作業台6の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動によるモーメント増加分に使用することができ、作業範囲を広げることができ、できるだけ作業台6を地上付近に位置させることができる。
勿論、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達し、比較手段17より限界信号が出力された場合には、首振り規制解除手段41は第2の限界負荷モーメントを選択しているので遮断せずに限界信号を、各規制手段に出力する。すなわち、モーメント増大首振り方向判別手段40cによりモーメント増大方向の首振り駆動を規制するよう右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bを作用させる。よって、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達している時には、モーメント増大方向に作業台6を首振り駆動させることを禁止することができる。
このように選択手段30aは、作業台6高さが所定以上の高さであるか否かによって第1の限界負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントとを自動的に選択するようにして、操作性を良くしたり、作業性能範囲を広く取ることができる高所作業車の安全装置を提供することができるものである。
次に上記第1実施形態では、図4に図示する高所作業車Aに本発明の高所作業車の安全装置を適用した場合について説明したが、図5に図示する高所作業車A’に本発明の高所作業車の安全装置を適用した第2実施形態について以下に説明する。図5に図示する高所作業車A’は、図4に図示する高所作業車Aとは鉛直ポスト5と作業台6間にアーム8を介装させている点で相違している。すなわち、鉛直ポスト5に旋回駆動可能にアーム8を取付け、アーム8の先端部に首振り駆動可能に作業台6を取付けている。なお、第2実施形態を説明するに当たって、第1実施形態と同じものは同符号を用いており、これらについての説明は省略する。
以下図5に図示する高所作業車A’に本発明の高所作業車の安全装置を適用した場合について説明する。10aは、作業状態検出手段であって、図1に図示し説明した作業状態検出手段10とはアーム8の旋回角を検出するアーム旋回角検出器14を追加して備えている点で相違している。
20aは、作業状態検出手段10aと負荷検出手段16からの信号を受け、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段である。モーメント算出手段20aは、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントを算出する実際モーメント算出手段21と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアーム8の旋回駆動ならびに作業台6の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段22aと、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアーム8の旋回駆動ならびに作業台6の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段23aとを有し2種類の限界負荷モーメントを算出するようにしてある。
50は、選択手段30aで第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段17からの限界信号を受けるとモーメント増大方向のアーム旋回駆動を禁止するアーム旋回禁止手段である。アーム旋回禁止手段50は、アーム右旋回規制手段50aと、アーム左旋回規制手段50bと、モーメント増大アーム旋回方向判別手段50cとで構成している。アーム右旋回規制手段50aは、平面視におけるアーム8の右回りの旋回駆動を規制し、アーム左旋回規制手段50bは、平面視におけるアーム8の左回りの旋回駆動を規制する手段である。
モーメント増大アーム旋回方向判別手段50cは、作業状態検出手段10aからのアーム旋回角検出器14からの信号を受け、現在のアーム8の旋回位置からのアーム旋回駆動が、伸縮ブーム3に作用するモーメント増大方向のアーム旋回駆動であるか否かを判別し、モーメント増大方向のアーム旋回駆動である場合に、前記比較手段17からの限界信号をモーメント増大方向のアーム旋回駆動であるアーム右旋回規制手段50aまたはアーム左旋回規制手段50bに出力する手段である。
51は、常時は閉じているが、前記選択手段30aにより第1の限界負荷モーメントを選択する選択信号を受けた時に、比較手段17から出力される限界信号をアーム右旋回規制手段50aとアーム左旋回規制手段50bに出力しないよう遮断し、アーム旋回駆動の禁止をしないよう規制解除するアーム旋回規制解除手段である。
40’は、前記選択手段30aで第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段17からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段である。首振り禁止手段40’は、右首振り規制手段40aと、左首振り規制手段40bと、モーメント増大首振り方向判別手段40c’とで構成している。右首振り規制手段40aは、平面視における作業台6の右回りの首振り駆動を規制し、左首振り規制手段40bは、平面視における作業台6の左回りの首振り駆動を規制する手段である。
モーメント増大首振り方向判別手段40c’は、作業状態検出手段10からの首振り角検出器13とアーム旋回角検出器14とからの信号を受け、アーム8の旋回位置も考慮して現在の作業台6の位置からの首振り駆動が、伸縮ブーム3に作用するモーメント増大方向の首振り駆動であるか否かを判別し、モーメント増大方向の首振り駆動である場合に、前記比較手段17からの限界信号をモーメント増大方向の首振り駆動である右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bに出力する手段である。首振り規制解除手段41は、常時は閉じているが、前記選択手段30aにより第1の限界負荷モーメント22aを選択する選択信号を受けた時に、比較手段17から出力される限界信号を右首振り規制手段40aと左首振り規制手段40bに出力しないよう遮断し、首振り駆動の禁止をしないよう規制解除する手段である。
このように構成した第2実施例における本発明に係る高所作業車の安全装置は、次のように作用する。いま、作業台6を高所位置に位置させてアーム8および作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させた状態であるとする。この時作業台6を高所位置に位置させているものであるから、作業台高さ算出手段51で算出された作業台6の高さが所定以上の高さであり、作業台高さ判別手段52は、第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出される第1の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出された第1の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。伸縮ブーム3を倒伏あるいは伸長させている時に、モーメント算出手段20の実際負荷モーメント算出手段21で算出された伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが、第1の限界負荷モーメント22aで算出される限界負荷モーメントに達したとして前記比較手段17が限界信号を出力したとする。
比較手段17からの限界信号により警報手段18により警報が発せられるとともに、限界信号が前記規制手段19の伸長規制手段19aと倒伏規制手段19bにも出力されて、伸縮ブーム3の伸長駆動あるいは倒伏駆動が規制される。アーム旋回規制解除手段51は、選択手段30aからの選択信号が第1の限界負荷モーメントを選択する信号であるので、比較手段17から出力される限界信号をアーム右旋回規制手段50aとアーム左旋回規制手段50bに出力しないよう遮断し、アーム8の旋回駆動の規制をしないように作用する。
また、首振り規制解除手段41は、選択手段30aからの選択信号が第1の限界負荷モーメントを選択する信号であるので、比較手段17から出力される限界信号を右首振り規制手段40aと左首振り規制手段40bに出力しないよう遮断し、作業台6の首振り駆動の規制をしないように作用する。
よって、伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動が停止しているが、作業台6を伸縮ブーム3の前方側(モーメント増大方向の首振り駆動)に首振り駆動させることができる。また、アーム8も伸縮ブーム3の前方側(モーメント増大方向の首振り駆動)にアーム旋回駆動させることができる。
すなわち、高所で作業台6を目的の位置に移動させる際に、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達し安全装置が働いても、首振り駆動およびアーム旋回駆動をさせて作業台6を目的の位置に移動させることができ、操作性の良い高所作業車の安全装置を提供できる。
次に、作業台6を低い位置に位置させて作業する(例えば、地上から作業台6に作業者が乗込む場合には、伸縮ブーム3を最大に倒伏させ必要であれば伸縮ブーム3を伸長させて作業台6を地上近くまで位置させる必要がある)場合について説明する。この場合は、伸縮ブーム3に作用する負荷モーメントの状態を限界負荷モーメントいっぱいまで使用する必要があり、アーム8および作業台6を伸縮ブーム3の前方側に旋回駆動および首振り駆動することによるモーメント増大分の性能を伸縮ブーム3を伸長駆動あるいは倒伏駆動によるモーメント増加分に使用するようにすることが必要である。
そこで、オペレータは、アーム8および作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させておく。ここで作業台6は、低い位置に位置させるものであるから、作業台高さ算出手段51で算出された作業台6の高さが所定以下の高さであり、作業台高さ判別手段52は、第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出される第2の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出された第2の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。そして、伸縮ブーム3を倒伏駆動し必要であれば伸長駆動させて作業台6を地上近くまで位置させる。この時、選択手段31aによって第2の限界負荷モーメントを選択しているものであるから、アーム8の旋回駆動および作業台6の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動によるモーメント増加分に使用することができ、作業範囲を広げることができ、できるだけ作業台6を地上付近に位置させることができる。
勿論、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達し、比較手段17より限界信号が出力された場合には、首振り規制解除手段41およびアーム旋回規制解除手段51は第2の限界負荷モーメントを選択しているので遮断せずに限界信号を、各規制手段に出力する。すなわち、モーメント増大首振り方向判別手段40cによりモーメント増大方向の首振り駆動を規制するよう右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bを作用させる。また、モーメント増大アーム旋回方向規制手段50cによりモーメント増大方向のアーム旋回駆動を規制するようアーム右旋回規制手段50aまたはアーム左旋回規制手段50bを作用させる。
よって、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達している時には、モーメント増大方向に作業台6を首振り駆動させたり、アーム8を旋回駆動させることを禁止することができる。
このように第2実施形態においても、選択手段30aは、作業台6高さが所定以上の高さであるか否かによって第1の限界負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントとを自動的に選択するようにして、操作性を良くしたり、作業性能範囲を広く取ることができる高所作業車の安全装置を提供することができるものである。
上記第1実施形態では、2つの限界負荷モーメントの内一方を選択させる選択手段30aで、作業台6の高さが所定以上であるか否かによって自動的に選択させるようにしたが、伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の角度であるか否かによって自動的に選択させるようにしてもよい。以下この場合を第3実施形態として図2に図示し以下に説明する。
なお、第3実施形態を説明するに当たって、上記第1実施形態と同じものは同符号を用いており、これらについての説明は省略する。
図2において、30bは、2つの限界負荷モーメントの内前記比較手段17にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを選択する選択手段であって、起伏角判別手段53と、切替え手段24とで構成している。起伏角判別手段53は、作業状態検出手段10の起伏角検出器11からの検出信号を受けて、伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の起伏角であるか否かを判別する手段であって、伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の起伏角である場合に第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出される第1の限界負荷モーメントを選択し、伸縮ブーム3の起伏角が所定以下の高さである場合に第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出される第2の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力するようにしている。
切替え手段24は、起伏角判別手段53からの選択信号により前記第1の限界負荷モーメント算出手段22と第2の限界負荷モーメント算出手段23のいずれかの算出手段から算出される限界負荷モーメントを選択して比較手段17に選択した方の限界負荷モーメントを出力するようにしている。
このように構成した第3実施形態における本発明に係る高所作業車の安全装置は、次のように作用する。いま、作業台6を高所位置に位置させて作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させた状態であるとする。この時作業台6を高所位置に位置させているものであるから、起伏角検出器11で検出された伸縮ブーム3の起伏角は所定以上の起伏角であり、起伏角判別手段53は、第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出される第1の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出された第1の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。
そして伸縮ブーム3を倒伏駆動あるいは伸長駆動させて、モーメント算出手段20の実際負荷モーメント算出手段21で算出された伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが、第1の限界負荷モーメント22で算出される第1の限界負荷モーメントに達したとして前記比較手段17が限界信号を出力したとする。
比較手段17からの限界信号により警報手段18により警報が発せられるとともに、限界信号が前記規制手段19の伸長規制手段19aと倒伏規制手段19bにも出力されて、伸縮ブーム3の伸長駆動あるいは倒伏駆動が規制される。首振り禁止手段40の首振り規制解除手段41は、起伏角判別手段53からの選択信号が第1の限界負荷モーメントを選択する信号であるので、比較手段17から出力される限界信号を右首振り規制手段40aと左首振り規制手段40bに出力しないよう遮断し、首振り駆動の規制をしないように作用する。
よって、伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動が停止しているが、作業台6を伸縮ブーム3の前方側(モーメント増大方向の首振り駆動)に首振り駆動させることができる。
すなわち、高所で作業台6を目的の位置に移動させる際に、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達して安全装置が働いても、首振り駆動で作業台6を目的の位置に移動させることができ、操作性の良い高所作業車の安全装置を提供できる。
次に、作業台6を低い位置に位置させて作業する(例えば、地上から作業台6に作業者が乗込む場合には、伸縮ブーム3を最大に倒伏させ必要であれば伸縮ブーム3を伸長させて作業台6を地上近くまで位置させる必要がある)場合について説明する。この場合は、伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントを限界負荷モーメントいっぱいまで使用する必要があり、作業台6を前方側に首振り駆動することによるモーメント増大分の性能を伸縮ブーム3を伸長駆動あるいは倒伏駆動によるモーメント増加分に使用するようにすることが必要である。
ここで作業台6は、低い位置に位置させるものであるから、起伏角検出器11で検出された伸縮ブーム3の起伏角が所定以下の起伏角であり、起伏角判別手段53は、第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出される第2の限界負荷モーメントを選択するよう切替え手段24に選択信号を出力する。そして切替え手段24は、選択信号に基づいて第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出された第2の限界負荷モーメントを比較手段17に出力させる。そして、作業台6を伸縮ブーム3の後方側に位置させておき、伸縮ブーム3を倒伏あるいは伸長させて作業台6を地上近くまで位置させる。
この時、選択手段32bによって第2の限界負荷モーメントを選択しているものであるから、作業台6の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動によるモーメント増加分に使用することができ、作業範囲を広げることができ、できるだけ作業台6を地上付近に位置させることができる。
勿論、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達し、比較手段17より限界信号が出力された場合には、首振り規制解除手段41は第2の限界負荷モーメントを選択しているので遮断せずに限界信号を、各規制手段に出力する。すなわち、モーメント増大首振り方向判別手段40cによりモーメント増大方向の首振り駆動を規制するよう右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bを作用させる。よって、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達している時には、モーメント増大方向に作業台6を首振り駆動させることを禁止することができる。
このように選択手段30bは、伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の起伏角であるか否かによって第1の限界負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントとを自動的に選択するようにして、操作性を良くしたり、作業性能範囲を広く取ることができる高所作業車の安全装置を提供することができるものである。
上記第2実施形態では、2つの限界負荷モーメントの内一方を選択させる選択手段30aで、作業台6の高さが所定以上であるか否かによって自動的に選択させるようにしたが、伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の角度であるか否かによって自動的に選択させるようにしてもよい。この場合を第4実施形態とするが、第1実施形態から第3実施形態にするのと同様に第2実施形態から第4実施形態にすることは容易に理解できるので、説明を省略する。
上記第3実施形態では、2つの限界負荷モーメントの選択を選択手段30bによって伸縮ブーム3の起伏角が所定以上の起伏角度であるか否かによって自動的に選択させるようにしたが、アウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置によって決定される高所作業車の作業状態によって選択させるようにしてもよい。
ところで、図6に図示するように、それぞれのアウトリガ9を最大張出した場合は、略全周同一の最大性能Cであるが、それぞれのアウトリガ9を最小張出しにした場合は前後方向領域では最大性能Cであるが、側方領域では最小性能Dとなる。したがって、アウトリガの張出し幅を所定以下にし且つ伸縮ブームを側方領域に位置させた状態では安全装置の限界性能が小さく作業台6の作業範囲性能が狭くなっている。また、アウトリガ9の張出し幅を所定以上に張出すか、あるいは伸縮ブーム3を前後領域に位置させた状態では、比較的性能は大である。このようなことから、前者の場合にできるだけ作業範囲性能を広くできるようにするとともに、後者の場合に作業範囲性能を広くすることよりも操作性を良くすることを重視させることを目的とした場合の実施形態について以下に説明する。
以下この場合を第5実施形態として図3に図示し説明する。図3において、10bは、作業状態検出手段であって、上記高所作業車の作業状態検出手段10に伸縮ブーム3の旋回位置を検出するためのブーム旋回角検出器15aと、高所作業車の車両前後左右位置に張出して車両1を支持するジャッキを有するアウトリガ9の張出し幅を検出するアウトリガ張出し幅検出器15bを追加して備えている。
30cは、選択手段であって、領域判別手段54と、アウトリガ張出し幅判別手段55と、作業状態判別手段56と切替え手段24とで構成している。領域判別手段54は、ブーム旋回角検出器15aからの検出信号を受けて、伸縮ブーム3の旋回位置が車両1の前後領域あるいは側方領域に位置しているか否かを判別する手段である。アウトリガ張出し幅判別手段55は、アウトリガ張出し幅検出器15bからの検出信号を受けて、アウトリガの張出し幅が所定以下であるか否かを判別する手段である。作業状態判別手段56は、領域判別手段54とアウトリガ張出し幅判別手段55とからの信号を受け、アウトリガの張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブーム3の旋回位置が側方領域に位置している時に、前記切替え手段24に第2の限界負荷モーメント算出手段23で算出した第2の限界負荷モーメントを選択する選択信号を出力し、アウトリガの張出し幅が所定以上の時あるいは伸縮ブーム3の旋回位置が前後領域に位置している時には、前記切替え手段24に第1の限界負荷モーメント算出手段22で算出した第1の限界負荷モーメントを選択する選択信号を出力するようにしてある。
また、作業状態判別手段56から出力される選択信号は、首振り規制解除手段41にも送るようにしている。首振り規制解除手段41は、切替え手段24に第1の限界負荷モーメントを選択させる選択信号を作業状態判別手段56から受けた時に、比較手段17からの限界信号を各首振り規制手段40a、40bに出力するのを遮断するようになっている。そして、首振り規制解除手段41は、切替え手段24に第2の限界負荷モーメントを選択させる選択信号を作業状態判別手段56から受けた時に、比較手段17からの限界信号を各首振り規制手段40a、40bに出力するようになっている。
すなわち、選択手段30cで第1の限界負荷モーメントを選択するようにした場合に、実際負荷モーメントが第1の限界負荷モーメントに達しても伸縮ブーム3に作用する負荷モーメントが増大する方向の作業台6の首振り駆動を可能にしている。また、選択手段30cで第2の限界負荷モーメントを選択するようにした場合に、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達すると、伸縮ブーム3に作用する負荷モーメントが増大する方向の作業台6の首振り駆動を禁止するようにしてあるものである。
このように構成した第5実施形態における本発明に係る高所作業車の安全装置は、次のように作用する。いま アウトリガ9の張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブーム3の旋回位置が側方領域に位置している状態で、作業台6は伸縮ブーム3の後方側に首振り駆動させているものとする。アウトリガ張出し幅判別手段55は、アウトリガ張出し幅検出器15からの検出信号を受けて、アウトリガ9の張出し幅が所定以下であると判別する。領域判別手段54は、ブーム旋回角検出器14からの検出信号を受けて、伸縮ブーム3の旋回位置が車両1の側方領域に位置していると判別する。
作業状態判別手段56は、領域判別手段54とアウトリガ張出し幅判別手段55とからの信号を受け、アウトリガ9の張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブーム3の旋回位置が側方領域に位置しているので前記切替え手段24に第2の限界モーメント算出手段23で算出した第2の限界負荷モーメントを選択する選択信号を出力する。したがって、比較手段17では実際負荷モーメント算出手段21で算出された実際負荷モーメントと第2の限界負荷モーメントが比較されるものであるから、伸縮ブーム3に作用する限界負荷モーメントを作業台6の首振りによるモーメント増大分も含めた限界負荷モーメントとし、作業台6の首振り駆動分によるモーメント増加分を伸縮ブーム3の倒伏駆動あるいは伸長駆動によるモーメント増加分に使用することができる。その結果アウトリガ9の張出し幅を所定以下にし、且つ伸縮ブーム3を側方領域に位置させた状態では安全装置の限界性能が小さく作業台6の作業範囲性能が狭くなっている状況下で、できるだけ作業範囲を広げることができるので、例えば作業台6を地上付近に位置させることができる。
勿論、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達し、比較手段17より限界信号が出力された場合には、首振り規制解除手段41は第2の限界負荷モーメントを選択しているので遮断せずに限界信号を、各規制手段に出力する。すなわち、モーメント増大首振り方向判別手段40cによりモーメント増大方向の首振り駆動を規制するよう右首振り規制手段40aまたは左首振り規制手段40bを作用させる。よって、実際負荷モーメントが第2の限界負荷モーメントに達している時には、モーメント増大方向に作業台6を首振り駆動させることを禁止することができる。
次に、アウトリガ9の張出し幅を所定以上または伸縮ブーム3を前後領域に位置させた状態で、作業台6は伸縮ブーム3の後方側に首振り駆動させているものとする。アウトリガ張出し幅判別手段55は、アウトリガ張出し幅検出器15からの検出信号を受けて、アウトリガ9の張出し幅が所定以上であると判別する。あるいは領域判別手段54は、ブーム旋回角検出器14からの検出信号を受けて、伸縮ブーム3の旋回位置が車両1の前方領域あるいは後方領域に位置していると判別する。
作業状態判別手段56は、領域判別手段54とアウトリガ張出し幅判別手段55とからの信号を受け、アウトリガの張出し幅が所定以上あるいは伸縮ブーム3の旋回位置が前後領域に位置しているので前記切替え手段24に第1の限界モーメント算出手段22で算出した第1の限界負荷モーメントを選択する選択信号を出力する。したがって、比較手段17では実際負荷モーメント算出手段21で算出された実際負荷モーメントと第1の限界負荷モーメントが比較されるものである。
ここで伸縮ブ―ム3を伸長駆動あるいは倒伏駆動させて、実際負荷モーメント算出手段21で算出される実際負荷モーメントが第1の限界負荷モーメントを超えて比較手段17より限界信号が出力され、警報手段18により警報が出力されるとともに伸長規制手段19aと倒伏規制手段19bが作用して伸縮ブーム3の伸長駆動および倒伏駆動が停止される。
しかしながら、首振り規制解除手段41は、作業状態判別手段56から切替え手段24に第1の限界負荷モーメントを選択させる選択信号を受けて、比較手段17からの限界信号を各首振り規制手段40a、40bに出力するのを遮断させるように作用する。よって伸縮ブーム3に作用する実際負荷モーメントが第1の限界負荷モーメントに達して伸縮ブーム3を駆動できなくても、伸縮ブーム3に作用するモーメントの増大方向への作業台6の首振り駆動を可能にすることができる。したがって、作業台6を目的の位置に僅かに移動させる場合に、伸縮ブーム3に作用するモーメントが限界に達することを気にしないで、作業台6の首振り駆動で目的位置に移動させるようにすることができるのである。
すなわち、アウトリガの張出し幅を所定以上または伸縮ブームを前後領域に位置させた状態では、アウトリガの張出し幅を所定以下で且つ伸縮ブームを側方領域に位置させた場合に比較して限界性能は大きいことから、この場合は、作業範囲性能を広くすることよりも操作性を良くすることを重視させるようにすることができるものである。
上記第2実施形態では、2つの限界負荷モーメントの内一方を選択させる選択手段30aで、作業台6の高さが所定以上であるか否かによって自動的に選択させるようにしたが、アウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置によって決定される高所作業車の作業状態によって自動的に選択させるようにしてもよい。この場合を第6実施形態とするが、第1実施形態から第5実施形態にするのと同様に第2実施形態から第6実施形態にすることは容易に理解できるので、説明を省略する。
また、上記第2、第4、第6実施形態では作業台6とアーム8を備えた高所作業車A’に適用した場合に、作業台6の首振り駆動とアーム8を旋回駆動の両方を制御するようにしたが、いずれか一方のみを制御するようにしたものであってもよいこと勿論である。
更に上記第1〜第6実施形態では、警報手段18と規制手段19の両方を備えた高所作業車の安全装置を例に説明したが、警報手段18を備えずに規制手段19だけを備えた高所作業車の安全装置、あるいは規制手段19を備えず警報手段18だけを備えた高所作業車の安全装置にも本発明を適用できる。
本発明に係る高所作業車の安全装置の第1実施形態を説明する説明図である。(実施例1) 本発明に係る高所作業車の安全装置の第3実施形態を説明する説明図である。(実施例3) 本発明に係る高所作業車の安全装置の第5実施形態を説明する説明図である。(実施例5) 高所作業車を説明する説明図である。 他の高所作業車を説明する説明図である。 高所作業車の性能を説明する説明図である。
1 車両
3 伸縮ブーム
6 作業台
8 アーム
10 作業状態検出手段
10a 作業状態検出手段
10b 作業状態検出手段
16 負荷検出手段
20 モーメント算出手段
17 比較手段
18 警報手段
19 規制手段
22 第1の限界負荷モーメント算出手段
22a 第1の限界負荷モーメント算出手段
23 第2の限界負荷モーメント算出手段
23a 第2の限界負荷モーメント算出手段
30 選択手段
30a 選択手段
30b 選択手段
30c 選択手段
40 首振り禁止手段
40’ 首振り禁止手段
50 アーム旋回禁止手段
A 高所作業車
A’高所作業車

Claims (6)

  1. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    前記作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
  2. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に旋回駆動自在なアームを配置し、アームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    前記作業状態検出手段からの信号を受けて作業台の高さを算出する作業台高さ算出手段を配置し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え、二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを作業台高さ算出手段からの信号を受け所定以上の作業台高さであると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の作業台高さであると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向のアームの旋回駆動を禁止するアーム旋回禁止手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても前記アーム旋回禁止手段によるアーム旋回駆動の禁止をしないよう解除するアーム旋回規制解除手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
  3. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    前記作業状態検出手段からの信号を受けて伸縮ブームの起伏角を検出し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の起伏角であると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
  4. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に旋回駆動自在なアームを配置し、アームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    前記作業状態検出手段からの信号を受けて伸縮ブームの起伏角を検出し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え、二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを伸縮ブームの起伏角が所定以上の起伏角であると第1の限界負荷モーメントを選択し所定以下の起伏角であると第2の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向のアームの旋回駆動を禁止するアーム旋回禁止手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても前記アーム旋回禁止手段によるアーム旋回駆動の禁止をしないよう解除するアーム旋回規制解除手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
  5. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    車両の前後左右位置に張出して車両を支持するジャッキを有するアウトリガを配置し、前記作業状態検出手段でアウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置を検出し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを前記作業状態検出手段からの信号を受けアウトリガの張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブームの旋回位置が車両の側方領域に位置している時に前記第2の限界負荷モーメントを選択し、アウトリガの張出し幅が所定以上または伸縮ブームの旋回位置が車両の前後領域に位置している時に前記第1の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
  6. 車両上に伸縮ブームを伸縮・起伏・旋回駆動自在に配置し、伸縮ブームの先端部に旋回駆動自在なアームを配置し、アームの先端部に首振り駆動自在に作業台を配置した高所作業車の安全装置であって、高所作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、伸縮ブームに作用する負荷を検出する負荷検出手段と、作業状態検出手段と負荷検出手段からの信号を受け伸縮ブームに作用する実際負荷モーメントと限界負荷モーメントとを算出するモーメント算出手段と、実際負荷モーメントと前記限界負荷モーメントとを比較し実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達すると限界信号を出力する比較手段と、限界信号を受けて警報する警報手段または伸縮ブームの危険側への駆動を規制させる規制手段とを備えた高所作業車の安全装置において、
    車両の前後左右位置に張出して車両を支持するジャッキを有するアウトリガを配置し、前記作業状態検出手段でアウトリガの張出し幅と伸縮ブームの旋回位置を検出し、前記モーメント算出手段は、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にするよう余裕を持たせた第1の限界負荷モーメントを算出する第1の限界負荷モーメント算出手段と、実際負荷モーメントが限界負荷モーメントに達してもモーメント増大方向のアームの旋回駆動ならびに作業台の首振り駆動を可能にする余裕を持たせていない第2の限界負荷モーメントを算出する第2の限界負荷モーメント算出手段とを備え、二つの限界負荷モーメントを算出し、両限界負荷モーメントの内前記比較手段にて前記実際負荷モーメントと比較させる限界負荷モーメントを前記作業状態検出手段からの信号を受けアウトリガの張出し幅が所定以下で且つ伸縮ブームの旋回位置が車両の側方領域に位置している時に前記第2の限界負荷モーメントを選択し、アウトリガの張出し幅が所定以上または伸縮ブームの旋回位置が車両の前後領域に位置している時に前記第1の限界負荷モーメントを選択する選択手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向のアームの旋回駆動を禁止するアーム旋回禁止手段と、当該選択手段で第2の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けるとモーメント増大方向の作業台の首振り駆動を禁止する首振り禁止手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても前記アーム旋回禁止手段によるアーム旋回駆動の禁止をしないよう解除するアーム旋回規制解除手段と、前記選択手段で第1の限界負荷モーメントを選択している時に比較手段からの限界信号を受けても首振り禁止手段による首振り駆動の禁止をしないよう解除する首振り規制解除手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
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