JP5502640B2 - 遊技システム - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機が外部に出力する遊技情報信号を増加させても、外部端子数や既設の信号線を増やす必要がない遊技システムを提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る遊技サービスシステム1の構成を示す図である。
遊技サービスシステム1は、遊技店舗2に導入されている遊技管理システム3と、サービス提供サーバー群4とを備えている。遊技管理システム3は、遊技機の一例たるパチンコ機5から遊技情報を取得して管理するシステムであり、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)6等を備えて構成されている。サービス提供サーバー群4は、遊技管理システム3に対して各種サービスを提供するサーバー群である。
ベンダー系サーバー群4Aには、遊技機メーカーサーバー12Aと、販社・中古機業者サーバー12Bと、カード会社サーバー12Cと、コンテンツプロバイダーサーバー12Dとが含まれている。
遊技機メーカーサーバー12Aは、パチンコ機5を製造する遊技機メーカーが所有するサーバーであり、販社・中古機業者サーバー12Bは、パチンコ機5を販売する販売会社や中古のパチンコ機5を販売する中古機業者が所有するサーバーである。これら遊技機メーカーサーバー12A、及び販社・中古機業者サーバー12Bからは、製造、或いは販売したパチンコ機5の識別情報(例えば製造番号)と、後述する基板間認証に供される認証用情報としての遊技機ID(例えば、遊技機メイン基板40のCPU固有ID61(図2))と、出荷先とが後述する遊技機ID管理センターサーバー13Dに送信され、当該遊技機ID管理センターサーバー13Dで管理される。
カード会社サーバー12Cは、遊技球の貸し出しに供する後述するプリペイド媒体14を製造販売するカード会社によって利用され、プリペイド媒体の製造番号やシリアル番号の照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、かかる照会サービスを利用することで、偽造等された不正なプリペイド媒体を発見できる。
コンテンツプロバイダーサーバー12Dは、コンテンツを配信するプロバイダーによって利用され、各種コンテンツを配信するサーバーである。コンテンツの例としては、例えば遊技機メーカーによって登録されたパチンコ機5のPR(Public Relations)コンテンツや、遊技性能、遊技方法等の説明コンテンツなどが挙げられる。かかるコンテンツは、遊技管理システム3の例えば各CRユニット6に配信され、後述のタッチ液晶モジュール27などに表示されて遊技者に提供される。
コンテンツ配信データセンターサーバー13Aは、TVや映画などの動画や音楽等のエンターテイメントコンテンツを配信するサーバーであり、かかるコンテンツは、遊技管理システム3の各CRユニット6に配信されタッチ液晶モジュール27などに表示される。
プリペイド管理データセンターサーバー13Bは、遊技店舗2で利用されている各プリペイド媒体14の残価値の記録・照会サービスを提供するサーバーである。また第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cは、遊技店舗2の会員となった遊技者ごとに遊技球の貯玉数の記録・照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、これらプリペイド管理データセンターサーバー13B、及び第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが記録しているデータと遊技管理システム3で管理しているデータとの間の整合性を検証可能になっている。
なお、遊技機ID管理センターサーバー13Dの管理データには、他に任意の情報を含めることができ、例えば遊技機メーカー名やパチンコ機5の機種名の情報等を含めても良い。
不正情報監視センターサーバー13Eは、何らかの理由で不正と認められたパチンコ機5の識別情報を照会可能に管理するサーバーである。遊技店舗側は、不正情報監視センターサーバー13Eに問い合わせることで、所有のパチンコ機5が不正なものでないかを確認できる。
遊技管理システム3は、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)6と、精算機7と、管理コンピュータ群8とを備え、CRユニット6、精算機7及び管理コンピュータ群8のそれぞれが店内LAN9、或いは専用通信線10により通信可能に接続されている。
パチンコ機5は、遊技球を遊技媒体に使用する遊技機である。このパチンコ機5は、遊技者が、価値媒体たるプリペイド媒体14を購入、或いは、プリペイド媒体14に現金をチャージし、該プリペイド媒体14の残価値を代償として遊技球を借りて遊技する、いわゆるCR機と呼ばれる遊技機である。そして、かかるパチンコ機5と、当該パチンコ機5と通信可能に接続され、プリペイド媒体14を読み取る上記CRユニット6と、を備えて遊技システム15が構成されている。この遊技システム15では、パチンコ機5は、CRユニット6と電気的に接続されている(通電状態である)事を条件に遊技球を発射可能に構成されている。
またパチンコ機本体18の右下には、遊技球を遊技盤16の遊技領域に1発ずつ所定の時間間隔で発射する遊技球発射ハンドル26が設けられている。遊技球発射ハンドル26の操作に伴って発射された遊技球が始動入賞口19を通過したことを契機にパチンコ機5は特賞の当落抽選を行うとともに、遊技機液晶表示器24に図柄を後述する表示演出を伴って変動表示し、停止図柄により当落抽選結果を遊技者に通知する。また当選時には、パチンコ機5は、大入賞口21を開放して遊技球が入賞し易い状態とすることで遊技者に持玉を増やす機会を与える。
なお、本実施形態では、始動領域に入賞口を設けて始動入賞口19を構成し、当該始動入賞口19の入賞時に当落抽選を行う構成としたが、この始動領域には、必ずしも入賞口を設ける必要はなく、単なる通過ゲートとして構成しても良い。
タッチ液晶モジュール27は、パチンコ機本体18の台枠に組み込まれたタッチ操作可能な表示ユニットであり、CRユニット6の操作部及び表示部として機能し、かかる構成については、後に詳述する。
CRユニット6は、紙幣挿入口28に紙幣が挿入された場合、管理コンピュータ群8と通信して紙幣の額面に応じた価値をプリペイド媒体14に付与する処理を行う。具体的には、CRユニット6は、プリペイド媒体14として会員カード14Bが挿入されている場合には、会員カード14Bの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、会員カード14Bの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bへのプリペイド残高のチャージが行われる。また、会員カード14Bが挿入されていない場合には、CRユニット6は、新規にICコイン14Aを発行するとともに、ICコイン14Aの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、このICコイン14Aの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bを持たない遊技者に、プリペイド媒体14としてのICコイン14Aが新規に発行される。
精算機7は、プリペイド媒体14の残価値を精算する装置であり、この精算機7には、ICコイン14Aのコイン投入口32及び会員カード14Bのカード挿入口33が設けられている。精算機7は、プリペイド媒体14が投入された場合、残価値を上記管理コンピュータ群8に問い合わせ、残価値に応じた金額を払い出す。精算機7は、金額払出完了後に、その旨を管理コンピュータ群8に通知し、管理コンピュータ群8が、そのプリペイド媒体14の残価値として記録している値をクリアすることで精算が完了する。
遊技台計数管理装置35Aは、いわゆるホールコンピュータ(図示では「ホールコン」)と呼ばれる装置であり、各パチンコ機5での出球や大当たり回数、エラー状況、パチンコ機5のパチンコ機本体18が備える扉の開放等の遊技機に係る遊技情報、並びに、各CRユニット6への入金や再プレイ、プリペイド残価値の消費等に関する情報をCRユニット6から取得して中枢的に管理する。遊技台計数管理装置35Aは、かかる各種の情報を、パチンコ機5からではなくCRユニット6から取得する。すなわち、遊技台計数管理装置35AとCRユニット6とはパラレル信号線10A、及び/或いはホールコンI/F装置36を中継器に備えたシリアル信号線10Bを介して接続されており、CRユニット6がパチンコ機5から逐次情報を受信して遊技台計数管理装置35Aに出力する。
プリペイド媒体14の残価値は、CRユニット6でのチャージによって増加し、また玉貸によって減少し、プリペイド管理サーバー35Bは、これらチャージ及び玉貸しに応じて残価値を更新する。すなわち、CRユニット6が残価値をプリペイド媒体14にチャージした場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、チャージされた残価値を識別情報とともに取得して残価値を加算更新する。貸出スイッチ25Aの操作に応じてCRユニット6が玉貸を行った場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、かかる玉貸の代償価値をプリペイド媒体14の識別情報とともに取得して残価値を減算更新する。
このプリペイド管理サーバー35Bには、上述した精算機7が店内LAN9を介して接続されており、精算機7にプリペイド媒体14が投入されると、精算機7がプリペイド媒体14の残価値をプリペイド管理サーバー35Bに問い合わせて、残価値に応じた金額払い出し等の精算を行う。
CRユニット6は、会員カード14Bが挿入された場合、タッチ液晶モジュール27に暗証番号入力画面を表示して入力を促し、入力された暗証番号及び会員カード14Bの識別情報の正当性を会員・景品管理サーバー35Dに問い合わせる。ただし、会員カード14Bがビジター会員用である場合には、かかる問い合わせは省略しても良い。CRユニット6は、これらの正当性が会員・景品管理サーバー35Dによって認められた場合に限り、当該会員・景品管理サーバー35Dから貯玉数を取得し、タッチ液晶モジュール27に表示する。またCRユニット6は貯玉が使用されるごとに会員・景品管理サーバー35Dに貯玉使用数を送信し、これにより会員・景品管理サーバー35Dが当該顧客の貯玉数を減算更新する。
すなわち、遊技者が景品カウンター(図示せず)等で持玉を景品に交換した場合、当該景品カウンターに設置されたPOS端末を含むPOSシステム37から持玉を交換した旨が、プリペイド媒体14の識別情報とともに持玉管理サーバー35Cに入力され、持玉管理サーバー35Cがプリペイド媒体14の識別情報に対応する持玉数を減算更新することで交換が完了する。このとき、会員カード14Bを利用して遊技を行った顧客会員が景品交換した場合に、当該顧客会員が交換した景品を会員・景品管理サーバー35Dに記録して管理するようにしても良い。
また、顧客会員が持玉を貯玉に交換するときには、会員・景品管理サーバー35Dに、貯玉数がプリペイド媒体14の識別情報とともに送信され、顧客会員の会員カード14Bに対応付けて管理されている貯玉数が加算更新され、また同様に第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが管理する貯玉数のデータも更新される。
なお、遊技場の営業日の終了時に、持玉がゼロでない会員カード14Bが持玉管理サーバー35Cに記録されている場合に、当該持玉管理サーバー35Cが会員・景品管理サーバー35Dに記録を転送し、当該会員・景品管理サーバー35Dが管理する会員カード14Bの貯玉に持玉を加算することで、自動で振り替えるようにしても良い。
遊技機ID管理サーバー35Fは、所定のデータアクセスIDとパスワードを用いて遊技機ID管理センターサーバー13Dにアクセスし、パチンコ機5の識別情報(製造番号等)、遊技機ID、及び出荷先情報を上記遊技機ID管理センターサーバー13Dから取得して管理する。
パチンコ機5は、図2に示すように、主基板に分類される遊技機メイン基板40及び払出制御基板41と、主基板に対する周辺基板である演出用サブ基板42及び発射制御基板43とを備えている。主基板は、当落抽選及び遊技球の獲得に影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがある機能を有する回路を実装した基板である。これら遊技機メイン基板40及び払出制御基板41のそれぞれは、開封の痕跡を残すことができる、いわゆる、かしめ構造を有したケース体(図示せず)に封入されている。
遊技機メイン基板40は、入賞に伴う賞球の払出指示や特賞の当落を抽選する主制御CPU40Aを備えた基板である。具体的には、パチンコ機5は、大入賞口21、始動入賞口19、及び複数の他の入賞口20のそれぞれごとに、大入賞口入賞検知センサ44A、始動入賞口入賞検知センサ44B、及び複数の他の入賞口入賞検知センサ44Cを備え、入賞時には、対応する大入賞口入賞検知センサ44A、始動入賞口入賞検知センサ44B、及び複数の他の入賞口入賞検知センサ44Cのいずれかから検知信号が遊技機メイン基板40に出力される。
なお、遊技盤16には、複数の始動入賞口19が設けられている場合には、それぞれごとに始動入賞口入賞検知センサ44Bが設けられ、また同様に、複数の大入賞口21が設けられている場合には、それぞれごとに大入賞口入賞検知センサ44Aが設けられることとなる。
また遊技盤16には、図2及び図3に示すように、大入賞口21、始動入賞口19、及び複数の他の入賞口20のそれぞれごとに、入賞時に点灯して遊技者に通知する発光装置としての大入賞口入賞通知灯46A、始動入賞口入賞通知灯46B、及び複数の他の入賞口入賞通知灯46Cが設けられている。
ここで、このパチンコ機5は、上述の通り、封入球式の遊技機として構成されているため、遊技中にパチンコ機5の外から遊技球が投入されることはなく、当該遊技球の実際の投入に代えて、発射可能な遊技球の投入がデジタルデータ上で行われる。すなわち、払出制御基板41は、遊技者が発射可能な遊技球の残数(以下、「発射可能玉数」と言う)を記憶する遊技機管理発射可能玉数記憶部48を備え、発射可能玉数が「ゼロ」でない事を条件に、遊技球の発射を許可する発射許可信号を後述する発射制御基板43に出力する。払出制御基板41は、CRユニット6から貸出指示信号が入力された場合、所定貸玉個数の遊技球の投入に代えて、当該所定貸玉個数分を発射可能玉数に加算し、加算結果を貸出結果信号としてCRユニット6に返信する。
また払出制御基板41には、球磨制御基板53が接続されている。球磨制御基板53は、パチンコ機5に封入されている遊技球の玉磨機構を制御する基板である。払出制御基板41は、遊技球発射時に打ち出し可能な遊技球が無くならないように球磨制御基板53から玉磨状態を取得しながら制御する。
さらに、払出制御基板41には、パチンコ機本体18に設けられた各種センサ(前面扉開放センサ、玉数異常検知センサ等)の検知信号が入力され、当該検知信号が遊技機メイン基板40に出力されて異常が判定される。
外部端子板54は、シリアル通信線L2Aが接続される外部端子54Aが設けられた端子板である。この外部端子板54は、遊技情報を含む外部端子出力信号SoutをCRユニット6に一方向に送出し、CRユニット6から外部端子板54への信号入力を禁止する。なお、この遊技情報については後に詳述する。
遊技機搭載暗号基板56を通じてパチンコ機5とCRユニット6との間で送受される通信データは、主に、改ざん等により出球に影響を及ぼす虞れがあるデータであり、例えば、CRユニット6がパチンコ機5に入力する貸出指示信号(持玉使用時にあっては払出指示信号)や上記遊技機ID、払出制御基板41が出力する、玉貸し/払出しが正常に完了したか否かを示す貸出(払出結果信号)、CR基板55がCRユニット6に出力する貸出スイッチ25A及び返却スイッチ25Bのスイッチ押下信号などである。また遊技者の貯玉或いは持玉の払出操作はタッチ液晶モジュール27に対するタッチ操作により行われてCRユニット6に入力される。なお、上記外部端子板54と遊技機搭載暗号基板56を1つの中継基板の上に設けてもよい。
遊技機メーカーは、パチンコ機5の製造出荷時に、遊技機搭載暗号基板56、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のそれぞれに、認証キーたる遊技機ID(CPU固有ID61)を記録したセキュリティチップ60A、60B、60Cを実装して出荷し、また、遊技機ID管理センターサーバー13Dに、パチンコ機5の識別情報、出荷先、及び遊技機IDを送信して記録し、出荷先の遊技店舗2の遊技機ID管理サーバー35Fから参照可能にする。これらセキュリティチップ60B、60Cは、それぞれ上記遊技機搭載暗号基板56に設けたセキュリティチップ60Aと同じく、遊技機IDに基づいて暗号キーを生成し、当該暗号キーを用いてセキュリティチップ60A、60B、60Cの間の通信を暗号化/復号化して暗号通信する機能を備えている。
なお、遊技機搭載暗号基板56、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のそれぞれが遊技機IDに基づいて暗号キーを生成し暗号通信に用いる構成とした、これに限らず、遊技機ID以外の情報を暗号キー生成のためのシード情報として用いる構成としても良い。この場合、遊技機搭載暗号基板56とCRユニット6との間で共通の暗号キーを用いて暗号通信を可能にするために、暗号キーを生成するためのシード情報を、遊技機メーカーが遊技機ID管理センターサーバー13D、及び遊技機ID管理サーバー35Fを通じてCRユニット6が取得し暗号キーを生成可能にする。
このように、パチンコ機5に設けた各セキュリティチップ60A、60B、60Cが遊技機IDに基づいて生成される暗号キーで暗号通信し、またCRユニット6に設けたセキュリティチップ60Dは遊技機ID管理サーバー35Fから受け取った遊技機IDに基づいて暗号キーを生成する構成とすることで、暗号キー自体がパチンコ機5及びCRユニット6の間で送受されることがない。
また、遊技機搭載暗号基板56は、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のいずれかが不正に交換される等して相互認証が不成立となった場合には、払出制御基板41とCRユニット6の導通状態を遮断する等して遊技球の発射を禁止することで強制的に遊技不能状態にする。これにより、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のいずれかが不正交換された状態での遊技を禁止できる。
すなわち、先ず、遊技機搭載暗号基板56、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41に実装されたそれぞれのセキュリティチップ60A、60B、60Cが正規のものか否かを判定することで、遊技機搭載暗号基板56、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のそれぞれが正規のものか否かを判定し(正規基板判定)、次いで、遊技機メイン基板40の主制御CPU40とセキュリティチップ60Bのペア(対)が正しい組み合わせかを判定する(正規CPU判定)ことで行っても良い。
このように、正規基板判定と正規CPU判定を行うことで、基板の不正交換、並びに、遊技機メイン基板40の主制御CPU40Aの不正交換を確実に検知することができる。
また、遊技機メイン基板40の主制御CPU40とセキュリティチップ60Bのペア(対)の判定(正規CPU判定)は、遊技機搭載暗号基板56が遊技機メイン基板40にCPU固有ID61の返信を要求するときに、セキュリティチップ60Bに記録されたCPU固有ID61も合せて返信するように要求し、両者を比較し、一致/不一致を判定することにより行われる。この場合には、遊技機搭載暗号基板56、遊技機メイン基板40、及び払出制御基板41のそれぞれのセキュリティチップ60A、60B、60CにCPU固有ID61を記録する必要はなく、遊技機メイン基板40のセキュリティチップ60BにのみCPU固有ID61を予め記録しておけば十分である。
電源モジュール75は、CRユニット6の各部に電源を供給するとともに、上記のように、タッチ液晶モジュール27にも電力を供給する。また、この電源モジュール75の電力が貸出I/F用電源として、パチンコ機5の遊技機搭載暗号基板56、払出制御基板41、及びCR基板55のそれぞれに出力されている。遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、この貸出I/F用電源を駆動電源とし駆動し、また、払出制御基板41は貸出I/F用電源の入力を検知することでCRユニット6との導通状態を検知する。すなわち、払出制御基板41への貸出I/F用電源の入力を遮蔽することでパチンコ機5とCRユニット6とが非導通状態となり、パチンコ機5での遊技球の発射が禁止される。なお、遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、貸出I/F用電源の供給を検知していれば、パチンコ機5が備える電源を駆動電源として駆動しても良い。
コネクタCAに接続される通信ケーブルL2は、外部端子板54の外部端子54A、及び後述するシリアル通信I/F90を接続する上記シリアル通信線L2Aと、遊技機搭載暗号基板56、及び後述する貸出装置搭載暗号基板74を接続するシリアル通信線L2Bと、さらに、CRユニット6の後述する電源モジュール75からパチンコ機5に電源を供給する貸出I/F用電源線Mとを束ねた信号ケーブルである。
主制御用のCPU76Aは、プリペイド媒体14や会員カード14Bのデータの読み書き、管理コンピュータ群8、及びデータ表示器34とのデータ送受等の制御、パチンコ機5に対する玉貸制御の他、さらに遊技中におけるプリペイド媒体14の残価値、持玉及び再プレイ可能玉数(貯玉数)を管理する。
詳述すると、CPU76Aは、キャッシュメモリを備え、当該キャッシュメモリを、プリペイド残価値記憶部83、貸出装置管理持玉数記憶部84、再プレイ可能玉数記憶部85、遊技機管理残玉数記憶部86として機能させる。
プリペイド残価値記憶部83は、プリペイド媒体14の残価値を記憶するものであり、プリペイド媒体14の投入時、或いは発行時にプリペイド管理サーバー35Bから取得した残価値を初期値として記憶し、玉貸操作に伴って残価値を減算更新し、またチャージ操作に伴って加算更新する。
なお、持玉管理サーバー35Cで管理されている持玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納する構成に限らず、例えばプリペイド媒体14に記録されている持玉数や会員・景品管理サーバー35Dで管理されている貯玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納しても良い。
また、遊技機管理発射可能玉数から持玉への移行の契機としては、上記の他にも、例えばタッチ液晶モジュール27に設けた移行操作のためのボタンに対するタッチ操作や、休憩時にパチンコ機5をロックするための休憩ボタンが操作されたときなどが挙げられる。休憩ボタン操作時のパチンコ機5のロックについて簡単に説明すると、ロック時には、CRユニット6が貸出指示信号を送信しないようにすることでパチンコ機5での遊技球の貸出動作が行われないようになり、また遊技機管理発射可能玉数が持玉に移行して「ゼロ」にクリアされることで、遊技球を用いた遊技ができない状態(ロック状態)に維持される。
さらに、貸出装置制御基板68には、通信ケーブルL3(図1参照)を介してデータ表示器34を接続するためのデータ表示器接続部97が設けられている。すなわち、貸出装置制御基板68のCPU76Aは、パチンコ機5から送出された外部端子出力信号Soutに含められている遊技情報に基づいて、大当たり発生や、図柄変動回数、遊技状態等を示す信号をデータ表示器接続部97から通信ケーブルL3を通じてデータ表示器34に出力し、表示パネル34Aに表示させる。
そしてCRユニット6では、貸出装置搭載暗号基板74と貸出装置制御基板68の間の相互認証結果が成立し貸出可能状態になっているとき、パチンコ機5から相互認証結果として相互認証成立の旨が入力されたことを条件に、貸出装置搭載暗号基板74、及び遊技機搭載暗号基板56が装置間の相互認証を行う。このときの装置間の相互認証には、例えば上記遊技機ID(CPU固有ID61)を認証キーに用いることができる。すなわち、貸出装置搭載暗号基板74のセキュリティチップ60Dは、遊技機ID管理サーバー35Fから取得して保持している遊技機IDを遊技機搭載暗号基板56のセキュリティチップ60Aに送信し、当該セキュリティチップ60Aは自身に格納されている遊技機IDを貸出装置搭載暗号基板74のセキュリティチップ60Dに送信し、各セキュリティチップ60A、60Dは、受信した遊技機IDと、自身が保持する遊技機IDとに基づいて相互に認証する。そして、装置間の相互認証が成立した場合にだけ、遊技球の貸出動作が可能になる。すなわち、貸出装置搭載暗号基板74が遊技機搭載暗号基板56の認証を認めなかった場合(パチンコ機5に不正改造の疑いがある場合)、貸出装置搭載暗号基板74は、パチンコ機5への貸出指示信号の出力を禁止し、或いはパチンコ機5との導通状態を非導通状態にするなどして、貸出動作を実行不能にする。一方、遊技機搭載暗号基板56が貸出装置搭載暗号基板74の認証を認めなかった場合(CRユニット6に不正改造の疑いがある場合)、遊技機搭載暗号基板56は、CRユニット6への貸出スイッチ25Aのスイッチ押下信号の出力を禁止するなどして貸出動作を実行不能にする。
遊技情報には、遊技に係る情報として、遊技の進行状況に係る情報、出球に係る情報、及び、パチンコ機本体18の異常に係る情報が含まれている。遊技の進行状況に係る情報には、図柄の変動停止(すなわち当落抽選終了)ごとに出力されるスタート通知、非通常の遊技状態(例えば確率変動状態や時短遊技状態)、特賞発生を示す大当たり発生通知等が含まれている。また出球に係る情報には、賞球(セーフ玉、ファール玉)発生通知やアウト玉検知(遊技球発射)通知が含まれている。パチンコ機本体18の異常に係る情報には、パチンコ機本体18が備える扉の開放を通知する扉開放信号、及び、パチンコ機本体18に設けられた不正検知のための各種センサ類(例えば磁気センサ等)の不正検知通知が含まれている。
これに対して、封入球式である本実施形態のパチンコ機5では、島設備からパチンコ機5への遊技球の流入、及びパチンコ機5から島設備への遊技球の排出が無く、発射玉、ファウル玉(発射後盤面に投入されず発射台に戻ってくる玉、戻り玉)、アウト玉がパチンコ機5によって個別に検知され、それぞれが上記出球に係る信号として外部に出力されている。
この図に示すように、デジタルデータD1は、所定ビット長のデータであり、先頭ビットE0から所定ビットEaまでに各種の遊技情報が格納され、また所定ビットEbから最終ビットEbまでに発射制御情報が格納される。払出制御情報は、払出制御基板41での払出制御に関する情報であり、例えば遊技球発射ハンドル26のハンドル操作エラーや発射制御基板43からのエラー通知、球磨制御基板53からのエラー通知等の各種のエラー通知を含む。すなわち、本実施形態では、デジタルデータ生成部98を遊技機メイン基板40ではなく、払出制御基板41に設けているため、デジタルデータ生成部98は、遊技機メイン基板40が生成する遊技情報のみならず、払出制御基板41が検知する発射制御時のエラー情報等を発射制御情報として含めて1つのデジタルデータD1に格納し、一度にCRユニット6に送出することができる。
このように、デジタルデータD1をシリアル伝送信号に変換して送出することで、遊技情報の種別や数が増えデジタルデータD1のビット数が増えたとしても、信号線の数を増やす必要がなく1本のシリアル通信線L2Aで伝送することができる。
さらに詳述すると、一般に、パチンコ機5が遊技台計数管理装置35Aに出力する遊技情報の情報種別は数多く、またパチンコ機5の種別(いわゆるセブン機、羽モノ、権利モノなど)や、機種毎の特徴によって多彩である。一方、遊技店舗2側が、パチンコ機5が出力する遊技情報のうち、どの情報を扱うかは、遊技店舗2の営業方針等によって個々に決定される。さらに、遊技台計数管理装置35Aに結線可能な配線数(遊技情報に含まれる信号を個々に伝送する配線数)にも制限があり、一般的には10系統程度が配線数の上限となる。
また、パチンコ機5から遊技情報及び払出制御情報をCRユニット6が直接取得するため、これらの情報に合わせた情報(例えば大当たり発生時の演出やエラー発生時のエラー通知画面)をタッチ液晶モジュール27の液晶表示部66にリアルタイムに表示することができる。
これにより、遊技機メイン基板40が生成する遊技情報のみならず、払出制御に関する情報も一度に送信することができる。
これに加え、CRユニット6がデジタルデータD1から遊技台計数管理装置35Aに出力すべき情報を選択する構成としたため、既設の配線等を追加、変更することなく、パチンコ機5の機種毎に、及び遊技場の経営方針にしたがって、遊技台計数管理装置35Aに出力する遊技情報及び払出制御情報を自由に選択・割当てることができる。
図4は、本変形例にかかるパチンコ機105の構成を示す図である。なお、この図には、パチンコ機105からデジタルデータD1を送出するための構成を主に示すものである。
本変形例によれば、シリアル外部端子信号及び上記他の暗号化信号の両方が1つの端子台154Bに集約されて送信されるため、1セットのハーネスによってCRユニット6とパチンコ機105を接続することができる。また同様に、遊技機搭載暗号基板156と外部端子板154の接続においても、シリアル外部端子信号及び上記他の暗号化信号の両方の伝送を1つの信号ケーブルQを通じて行うことができる。
これにより、パチンコ機105とCRユニット6の接続作業、並びにパチンコ機105内の基板間配線作業が容易となる。
また上述した実施形態において、デジタルデータ生成部98がデジタルデータD1に発射制御情報を格納する構成を例示したが、これに限らず、デジタルデータD1に遊技情報だけを格納する構成としても良い。
5、105 パチンコ機(遊技機)
6 CRユニット
14 プリペイド媒体
15 遊技システム
34 データ表示器(外部の機器)
35A 遊技台計数管理装置
40 遊技機メイン基板(主制御基板)
41 払出制御基板(主制御基板)
54、154 外部端子板
54A 外部端子
56、156 遊技機搭載暗号基板
156B レベル変換部
65 遊技球貸出装置(遊技媒体貸出装置)
68 貸出装置制御基板
97 データ表示器接続部
98 デジタルデータ生成部
99 シリアル伝送部
40A 主制御CPU
41A 払出制御CPU
Sout 外部端子出力信号
D1 デジタルデータ
L1、L2、L3 通信ケーブル
L2A、L2B シリアル通信線
Claims (2)
- 遊技媒体を用いた遊技による特別遊技状態の移行を制御するとともに、遊技に係る複数種の遊技情報を生成して出力する主制御基板を備えた遊技機と、
遊技者への遊技媒体の貸出を制御する遊技媒体貸出装置と、
を備えた遊技システムにおいて、
前記遊技機には、
前記遊技媒体貸出装置に接続されるシリアル通信線が接続される外部端子を設け、
前記主制御基板には、前記複数種の遊技情報を格納する所定データフォーマットのデジタルデータを生成するデジタルデータ生成手段と、前記デジタルデータ生成手段により生成されたデジタルデータをシリアル通信により伝送するためのシリアル伝送信号に変換し、前記外部端子に出力するシリアル伝送手段とを設け、
前記遊技媒体貸出装置は、
前記遊技機の前記デジタルデータ生成手段によって生成され前記シリアル通信線を通じて送信された前記デジタルデータを受信し、管理用の端末による管理に基づいて予め設定された遊技情報を当該デジタルデータから選択的に抽出し前記管理用の端末に出力する
ことを特徴とする遊技システム。 - 前記遊技機の前記主制御基板は、
前記特別遊技状態の移行、前記遊技媒体の払出指示、及び前記複数種の遊技情報の生成を行う遊技機メイン基板と、前記遊技機メイン基板の払出指示に基づいて前記遊技媒体の払出制御を実行する払出制御基板と、を備え、
前記払出制御基板に、前記デジタルデータ生成手段を設け、前記デジタルデータ生成手段が、前記払出制御に関する情報を含めて前記デジタルデータを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
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