本実施例の遊技管理システム1は、遊技店に設置された遊技機から出力された遊技機に関する情報を収集し管理するものであり、遊技機と、該遊技機と一対一で接続されて通信可能な遊技用装置(カードユニット200)と、該遊技用装置と通信可能に接続される遊技用管理装置(遊技店側管理装置300)と、前記遊技用装置と所定の媒体(第三者管理機関中継装置310)を介して通信可能に接続される外部管理装置(第三者管理機関320)と、遊技施設の管理を行うことが可能な遊技施設管理手段(運用代行会社330)を備える。以下、遊技機をパチンコ機10に適用した場合について図面に基づき説明する。
先ず、パチンコ機10の全体構成について、図1に基づき説明する。
パチンコ機10は、一般に封入式遊技機と称されるものであり、遊技媒体である遊技球を機内に所定数だけ予め封入した状態で、球貸機を兼ねたカードユニット(CRユニット)200により入力された有価価値情報(球貸度数)に応じた持球数(遊技価値)を基に、封入してある遊技球を発射して遊技を行う。パチンコ機10には、遊技用装置であるカードユニット200が一対一で対応するように設置されているが、このカードユニット200については後述する。
このようなパチンコ機10では、所定の発射位置に導かれた遊技球を後述する遊技領域22に発射して遊技を行うことが可能であり、遊技領域22を経た遊技球を回収して前記発射位置に再び導くことにより、遊技球を循環させて使用する。発射された遊技球は、後述の遊技領域22を落下する過程で、各種入賞口に入賞すればセーフ球として回収され、何れの入賞口にも入賞しなければアウト球として回収される。
また、パチンコ機10は、遊技店内に設置される遊技機島(図示省略)に対して固定される機枠11を備えており、この機枠11に対して、内枠12が一側端を回動中心として開閉可能に取り付けられている。内枠12には、図2に示す遊技盤20が取り付けられており、また遊技盤20の正面前方を覆うように、ガラス枠13が開閉可能に取り付けられている。
ガラス枠13により保持されるガラス板(透明な合成樹脂板でも可)を介して、遊技盤20の遊技領域22を前方から視認することができる。ガラス枠13は、その一側端部において内枠12に開閉可能に軸支され取り付けられている。すなわち、前記ガラス板を含むガラス枠13は、遊技盤20の前面(遊技領域22を含む前面)を僅かな隙間で覆う通常の使用状態(閉状態)から、遊技盤20の前面を開放する状態(開状態)に開閉可能となっている。
このガラス枠13の開状態では、例えば遊技盤20の前面に作業者が手を挿入して、遊技領域22における球詰まりを解除したり、不足している遊技球を投入したりすることが可能となっている。ここでガラス枠13の他、前記内枠12は、機枠11に対して開閉可能に取り付けられている。なお、内枠12は遊技枠や前面枠という名称でも称され、ガラス枠13は前枠という名称で呼称されることもあるが、本実施例では内枠12、ガラス枠13として説明する。
また、内枠12やガラス枠13を作業者(遊技店の従業員等)が手で開閉するようにしているが、これら内枠12やガラス枠13の開閉を自動的に行うための開閉機構(駆動手段:開閉ソレノイド等)を設け、後述するカードユニット200のIR発光部204に対する作業者(遊技店の従業員等)のリモコン(図示省略)の操作に基づく内枠12やガラス枠13の開閉信号が入力されることによって、開閉機構を作動させ、内枠12やガラス枠13を開閉可能に構成しても良い。
また、ガラス枠13の下側には下部パネル30が設けられており、この下部パネル30には、持球数表示器50、操作表示装置60が配置されている。
持球数表示器50は、遊技者が獲得した持球数を表示するものであり、例えば7セグメントのLEDを横一列に複数配列して構成し、デジタル数値(持球数)を表示可能に構成されている。このような持球数表示器50は、パチンコ機10(具体的には払出制御装置80)の管理により遊技者の遊技価値を表示する。なお、持球数表示器50を別途設けることなく、後述する操作表示装置60の画面の一部に持球数を表示するように構成しても良い。
さらに、下部パネル30には、演出操作スイッチ32、計数スイッチ36、計数球表示器37が配置されている。演出操作スイッチ32は、一定範囲で演出に関与可能で遊技者が操作するもので、中央に押しボタン式のスイッチ(ボタンP)を有する他、十字キーに相当するような上下左右に配置された4つのスイッチを有している。中央の押しボタン式のスイッチは、遊技者が押すことで一定範囲で演出に関与できると共に、上下左右に配置された4つのスイッチを押すことで、例えば表示装置41の画面に現れた数字や記号等を選択できる。
計数スイッチ36は、遊技者が押す操作により、オン(あるいはオン・オフの切り換え)となるものである。また、計数球表示器37は、計数球があれば点灯するものである。計数スイッチ36は、遊技者が持球数の計数を望むときに操作すると、持球数の計数が開始される。計数スイッチ36の内部には計数スイッチLEDが設けられており、計数スイッチLEDは、計数スイッチ36の押下を促すときに点灯するように構成されている。
また、下部パネル30において、後述する操作表示装置60の向かって右側には、遊技者が遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル18が設けられている。発射操作ハンドル18は、発射ボリューム171(図5参照)を固定可能に構成されている。すなわち、発射操作ハンドル18に触れて発射ボリューム171を遊技者が所望の位置で固定することで、遊技球の発射強度を調整することができる。
下部パネル30において、内枠12の開閉側(図1において右側)である側端部には、内枠12およびガラス枠13の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部17が形成されている。また、操作表示装置60の下側には、効果音等を出力する下側スピーカ16aと、灰皿19が設けられている。さらに、前記ガラス枠13の上部前面には、左右一対のムービングライト15,15が設けられている。またさらに、前記ガラス枠13の下部前面には、左右一対の下部スピーカ16b,16bが設けられている。
また、前記ガラス枠13の上部前面には、LEDを発光源とする装飾ランプ14が設けられ、該装飾ランプ14の左右両側に配置された前記ムービングライト15,15は、発光源としてのLED、駆動源としてのモータ、上スピーカに相当するスピーカを備えている、ここで、装飾ランプ14とムービングライト15,15は、図5に示す装飾表示LED(枠)142を構成する。このムービングライト15,15は、遊技の進行に対応してLEDの発光態様を変化させて遊技者の期待感を煽ることや、遊技者に有利な状態等が発生した場合に、前述のモータによって可動(回動)して演出効果を高めることが可能となっている。
なお、パチンコ機10の下部パネル30には、予め操作表示装置60が配置されておらず、遊技店に設置した後でパチンコ機10に対して、次述するカードユニット200側の構成に属する(カードユニットに軸支された)操作表示装置60を、下部パネル30に取り付ける構造になっている。ここで操作表示装置60は、カードユニット200の構成の一部になるもので、カードユニット200の管理下にあって、カードユニット200によって制御され、カードユニット200と連結部31を介して接続される。パチンコ機10の設置時に、カードユニット200に連結部31を介して接続されている操作表示装置60を、パチンコ機10の下部パネル30で持球数表示器50の下部側に取り付けることになる。
操作表示装置60は、タッチパネル式の液晶表示器で構成されており、詳細は後述するが図7(a)に示すように、球貸レート表示器61、残金額表示器62、球貸ボタン63、返却ボタン64、貯球・再プレイボタン65、メッセージ・操作領域部66、切替ボタン67、休憩ボタン68、持球表示ボタン69が配置されている。なお、計数球使用ボタン66aは、計数球数がある時にメッセージ・操作領域部66に表示されるように設定されている。
なお、図示はしていないが、遊技盤20の左右側方に可変表示装置としてのレベルメータ左と、レベルメータ右をそれぞれ設けるようにしてもよい。これらのレベルメータ左およびレベルメータ右は、上下に機械的に(メカニカル的に)可動する表示部をそれぞれ有し、何れか一方のレベルメータを演出用、他方のレベルメータを計数表示装置として使用することもできる。
例えば、演出用レベルメータは、通常時は大当りに関する信頼度メーターとして上下に移動して大当り信頼度を示す演出(例えば、大当りへの期待度が高い程、上昇する演出)を行うことが可能であり、計数表示用レベルメータは、計数球数をアナログで表示するような演出を行うことが可能である。
ここでの計数球数のアナログ表示とは、計数球数に応じて表示部が上下に移動し、計数球が少ないときは低い位置で停止し、計数球が多くなると、高い位置に移動しておよその計数球数をアナログで遊技者に知らせる演出のことである。すなわち、表示部は計数球が増えるに従って上昇する構成であり、遊技者が感覚的におよその計数球数を把握できるようになっている。
さらに下部パネルに、装飾持球表示装置を設けるようにしてもよい。この装飾持球表示装置は、例えば上部装飾持球表示装置および下部装飾持球表示装置から構成され、上部装飾持球表示装置は、いわゆる上皿のイメージを醸し出すようにデザインされて操作表示装置7の上部側に配置され、下部装飾持球表示装置はいわゆる玉箱のイメージを醸し出すようにデザインされて持球数表示器50の下部側(後述の操作表示装置7よりも更に下側)に配置され、それぞれ多数のLEDで構成することが考えられる。
そして、上部装飾持球表示装置は、例えば遊技者の持球数が100個以上のときは全LEDが点灯又は移動点滅し、持球数が50個以下になると、全LEDのうちの半数が消灯するように装飾の制御が行われる。また、下部装飾持球表示装置は、例えば計数球数=0のときは全LEDが消灯し、持球数の計数中は上部装飾持球表示装置から玉箱をイメージした下部装飾持球表示装置の方へ球が移動するようにLEDを移動点滅させるように装飾の制御が行われる。そして、計数球数に応じて玉箱をイメージした下部装飾持球表示装置の下部より順にLEDを点灯させ、LEDの点灯数量により、およその計数球数が遊技者に分かるような装飾制御が行われるようにしてもよい。
次に、遊技盤20の前面構成について説明する。
図2に示すように、遊技盤20は板状の基材からなり、その前面には、略円形の遊技領域22を区画するガイドレール21が設けられ、発射された遊技球はガイドレール21に沿って遊技領域22の上方へ導かれる。なお、図2に破線で示す発射装置34は枠部(例えば機枠11)に設置され、遊技盤20の上部から遊技領域22に向かって遊技球を発射可能な装置であり、いわゆる上部発射タイプの発射機構を有するものである。
遊技領域22には、遊技球の落下経路に変化を与える数多の遊技釘(図示省略)の他、一般入賞口27a〜27d、第1始動入賞口25、第2始動入賞口26、センターケース24に収められた表示装置41、変動入賞装置29、普図始動ゲート28、それにアウト球流入口23等が設けられている。なお、第2始動入賞口26は、普通電動役物(普電)とも称され、普通変動入賞装置に相当する。
遊技領域22は、発射された遊技球が上方から落下しつつセーフまたはアウトの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、各種入賞口に遊技球が入賞してセーフ球となる場合は、入賞口の種類に応じて予め設定されている所定数の遊技球のデータが賞球として遊技者の持球数に加算される。また、遊技盤20の遊技領域22外側には、一括表示装置70が設けられている(詳細は後述)。以下、遊技領域22上にある主な構成要素について順次詳しく説明する。
各始動入賞口25,26は、後述する特図(特別図柄)の始動入賞口として機能する入賞口であり、本実施例では、図2に示すように上下に並んで配設されている。上側の第1始動入賞口25は常に開口しているが、下側の第2始動入賞口26は開閉可能に構成されている。ここで、第2始動入賞口26は、左右一対の開閉部材26a,26aを備え、各開閉部材26aが両側に開くと入賞可能になり、図2に示す閉じた状態だと入賞不可能となる。各始動入賞口25,26は、センターケース24の中央部下方に配置されている。なお、この2つの始動入賞口25,26の流入口を1つとし、内部で第1、第2に振り分けを行うようにしても良い。
センターケース24は、遊技盤20の裏側に取り付けられた表示装置41の前面周囲を囲む部材である。センターケース24には、表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める演出役物装置35が設けられている。この演出役物装置35は、モータやソレノイド等の駆動源によって作動する可動部を有する役物である。なお、演出役物装置35の一部に小型の液晶表示装置を含む構成にしても良いし、小型の液晶表示装置を別個に設けて演出を行ったり、持球数や獲得球数、遊技に関連する情報の表示を行ったりするようにしても良い。さらに小型の液晶表示装置を表示装置41における演出表示や演出役物装置35と協働させてさらに演出効果を高めるようにしても良い。また、この小型の液晶表示装置を可動可能に構成し、さらに遊技の期待感を煽ったり、演出効果を高めるようにしても良い。
また、遊技盤20(センターケース24を含む)には、演出ないし装飾のためのランプ類が設けられており、このランプ類は遊技盤20側における装飾表示LED(盤)141(図5参照)を構成する。さらに、遊技盤20(センターケース24を含む)には、前述した枠側の上下スピーカ15,16a,16bとは別に、遊技盤20側におけるスピーカ16c(図5参照)も設けられている。
次に、表示装置41は、例えばLCD(液晶表示器)から構成され、前記センターケース24により囲まれた表示画面41aを備えている。この表示画面41aは、変動表示ゲームに関連した数字や文字等の識別情報(特図という)を含む各種画像を変動表示するものである。なお、表示装置41は、LCD(液晶表示器)以外でも、各種画像を表示可能なものであれば良く、他に例えば、CRT(陰極線管)表示器、有機ELディスプレイ表示器等を採用して構成してもかまわない。
前記変動表示ゲームは、各始動入賞口25,26に遊技球が入賞することに基づき開始され、基本的には表示装置41の表示画面41aに、例えば左側、右側、中央と横3列に識別情報である飾り特図が表示され、各列毎に特図がスクロール変動し、所定時間が経過すると各列毎に1つずつ任意の飾り特図が停止確定する。変動表示ゲームの実行中には、飾り特図の変動表示に合わせて、キャラクタ画像や背景画像等も表示装置41に適宜表示される。なお、変動表示する特図は横3列に限られるものではなく、他に例えば、縦横に複数ずつ並べてマトリクス状に変動表示させても良い。
前記変動表示ゲームに関して、その開始から表示結果が確定するまでの演出表示態様には、変動時間や表示内容がそれぞれ異なる複数種類の変動パターンが予め用意されている。各変動パターン毎に、変動表示ゲームの表示結果として、大当りに相当する特別結果態様が確定することに対する信頼度が異なるように設定されている。各変動パターンは、後述する図5に示す遊技制御装置54から送信される制御コマンドに基づき演出制御装置53により表示制御されるように設定されている。
前記演出表示態様の何れの変動パターンに関しても、前記変動表示ゲームの表示結果として停止確定した飾り特図が、予め定めた特定の組み合わせ(例えば「333」等と全て同一種類に揃った状態)となった場合が「特別結果態様(アタリ)」と定められている。また、特別結果態様が確定する前に、特別結果態様となる特図の組み合わせのうち、1つの特図を除く他の特図が特別結果態様となる組み合わせとなり、前記1つの特図が未確定である状態が「リーチ表示態様」に相当する。
前記変動表示ゲームの表示結果が最終的に特別結果態様に確定すると、後述する大入賞口29aが所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生するように設定されている。一方、変動表示ゲームの表示結果が、最終的に前記特別結果態様に確定しなかった場合は、「外れ表示結果(ハズレ)」に該当し、特別遊技状態は発生しない。なお、変動表示ゲームに用いる特図は、数字や記号等の単純な図柄に限定されるものではなく、例えば特定のキャラクタを模したものを用いても良い。
また、前記変動表示ゲームの表示結果が、特図のうち確変図柄(例えば奇数図柄「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)の何れかで全て同一種類に揃う特別結果態様(確率変動大当り)に確定した場合には、高確率状態を伴う特別遊技状態が発生することになる。すなわち、確変図柄で揃った特別結果態様(確率変動大当り)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、次回の特別遊技状態が発生するまで、変動表示ゲームの表示結果が特別結果態様に確定する大当り確率が高確率に変化する。
このように、通常の遊技状態(低確率状態)に比べて、特別結果態様に確定する大当り確率が高まった遊技状態が、高確率状態(または「確変状態」、「確変モード」ともいう)である。なお、この高確率状態は、所定回数を限度に終了するようにしても良いし(所謂、ST)、特別遊技状態終了後に開始される高確率状態における変動表示ゲームが実行される毎に、当該高確率状態が終了するか否かの判定を行う(所謂、転落抽選)ようにしても良い。
また、高確率状態中には、表示装置41における変動表示ゲームの変動時間が短縮される時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」ともいう)も併せて発生するように設定されている。本実施例における時間短縮状態では、例えば、普図変動表示の表示結果が所定の当り態様となる確率が高確率となり、後述する普図変動表示の変動時間が短縮される、第2始動入賞口26の一対の開閉部材26aが開いた状態となる時間が延長される(第2始動入賞口の1回の開放時間が延長される、第2始動入賞口の開放回数が増加する、等)ように設定される、等が考えられる。
一方、前記変動表示ゲームの表示結果が、特図のうち非確変図柄(例えば偶数図柄「0」、「2」、「4」、「6」、「8」)の何れかで全て同一種類に揃う特別結果態様(非確率変動大当り)に確定した場合には、高確率状態を伴わない特別遊技状態が発生することになる。
ここで非確変図柄で揃った特別結果態様(非確率変動大当り)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)を限度に、前述の時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」ともいう)が発生するように設定されている。
前記変動表示ゲームの実行中あるいは前記特別遊技状態の発生中に、各始動入賞口25,26に遊技球が入賞した場合には、変動表示ゲームを実行する権利が保留として獲得され、現在進行中の変動表示ゲーム等が終了した後、保留されていた権利が順次消化される。変動表示ゲームの保留数は、例えば最大で4個と設定されており、実際の保留数は遊技者が目視で確認できるように、後述する一括表示装置70や表示画面41aによって表示される。なお、この保留数に上限を設けないようにしても良い。
なお、本実施例では、例えば特図の始動記憶(特図始動記憶)の表示を2種類(特図1保留表示と特図2保留表示)行うようにし、特図変動表示ゲームとして、2種類の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲーム)を実行する。すなわち、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによる特図始動入賞(第1始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。また、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによる特図始動入賞(第2始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる。
また、前記表示装置41には、特図とは別に普図(普通図柄)に関する画像も表示するように構成されており、表示装置41は普図表示装置にも相当する。詳しくは、前記普図始動ゲート28を遊技球が通過すると、表示装置41の表示画面41aの一部で普図の変動表示である普図変動表示が行われ、この普図変動表示の表示結果が所定の当り態様に該当すれば、普図当りと称される特典が付与される。すなわち、普図当りになると、第2始動入賞口26の一対の開閉部材26aが、通常の閉じた状態から前述した開いた状態に所定時間の経過または所定個数の遊技球が入賞するまで作動する。よって、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数も増加する。
前記普通図柄表示の実行中に、普図始動ゲート28をさらに遊技球が通過した場合には、普通図柄表示の権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の普通図柄表示が終了した後、保留されていた権利が順次消化される。普通図柄表示の保留数は、例えば最大で4個と設定されており、実際の保留数は遊技者が目視で確認できるように、次述する一括表示装置70によって表示される。なお、前記普通図柄表示は、表示装置41とは別に設けた普図表示装置によって表示するように構成しても良い。なお、この保留数に上限を設けないようにしても良い。
一括表示装置70は、前記表示装置41に表示する飾り特図の変動表示ゲームや普図変動表示の元になる特図や普図の表示の他、これらの保留数の表示や遊技状態の表示を行うものである。図2に示すように一括表示装置70は、特図1表示器71a、特図2表示器71b、特図1保留LED72a、特図2保留LED72b、入賞表示LED73、普図LED74、普図保留LED75、ラウンド表示LED76、状態表示LED77を備えており、これらの素子は一括表示装置70の基板上に一体的に形成されている。この一括表示装置70に表示されるものが、本特図や本普図(正式な特図や普図)と称されるのに対して、前記表示装置41における特図や普図の表示は、遊技者向けの演出用のダミー表示となる。
特図1表示器71aは、7セグメントのLEDからなり、本特図1の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。7セグメントのLEDのうち、どのセグメントが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図1について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等である。
特図2表示器71bも同様に、7セグメントのLEDからなり、本特図2の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。7セグメントのLEDのうち、どのセグメントが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図2について、例えば「変動中」、「はずれ」停止、「大当り」停止(セグメントの点灯態様が大当り種類に対応)、等である。
なお、特図1および特図2による変動表示ゲームとは、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによって特図始動入賞(第1始動入賞)が発生した場合に、表示装置41にて飾り特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われ、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによって特図始動入賞(第2始動入賞)が発生した場合に、表示装置41にて飾り特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われるが、飾り特図ではなくて、本特図1、本特図2の変動表示ゲームの態様をそれぞれ表示するのが、一括表示装置70に配置されている特図1表示器71a、特図2表示器71bである。
特図1保留LED72aは、特図1の保留数を表示するものであり、特図1の保留数とは、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによって特図始動入賞(第1始動入賞)が発生した場合に4個を上限として記憶される保留の数のことである。ここで、例えば特図1の保留数の上限数を4個とした場合には、保留数=1:左端のLEDが1つ点灯、保留数=2:左端から2番目のLEDが1つ点灯、保留数=3:左端から3番目のLEDが1つ点灯、保留数=4:3つのLEDが全て点灯(点灯でなく、点滅であってもよい)するようにすることが考えられるが、これに限らず、遊技者が保留数を認識可能なように点灯、もしくは点滅するように構成されていれば良い(以下、同様)。
同様に、特図2保留LED72bは、特図2の保留数を表示するものであり、特図2の保留数とは、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによって特図始動入賞(第2始動入賞)が発生した場合に4個を上限として記憶される保留の数のことである。
入賞表示LED73は、入賞口への入賞に対応する賞球数を表示するもので、入賞表示装置に相当する。ここでの入賞口とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、あるいは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞口のことで、始動入賞口25,26、変動入賞装置29の大入賞口29a、一般入賞口27a〜27dを指す。
本実施例の場合、パチンコ機10は封入球式遊技機であるので、入賞口への入賞に対応する賞球は持球数に加算する処理を行うことになる。一方、通常の遊技機では、入賞口への入賞に対応する賞球は実際に球を上皿に排出する(払い出す)処理になる。
入賞表示LED73は、7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。
普図LED74は、単一のLEDからなり、本普図の状態表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。表示態様としては、例えば「はずれ」停止=消灯、「当り」停止=点灯、「変動中」=点滅中がある。
普図保留LED75は、普図の保留数を表示するものであり、普図の保留数とは、遊技球が普図始動ゲート28を通過すると、一括表示装置70の普図LED74が作動して本普図の状態表示を行い、同時に飾り普図の状態表示として表示画面41aで普図の変動表示による普図変動表示ゲームが行われるが、このように遊技球が普図始動ゲート28を通過した場合に、4個を上限として記憶される保留の数のことである。
ラウンド表示LED76は、特図1または特図2の始動入賞に伴う大当りが発生して大当り遊技を実行するときのラウンド数を表示するものであり、例えば4つのLEDで3種類のラウンドを表示可能な構成になっている。例えば左端のLEDが発光すれば2ラウンド、左から2番目のLEDが発光すれば4ラウンド、左から3番目のLEDが発光すれば11ラウンド、右端のLEDが発光すれば16ラウンド、を表示するように構成できる。また、本実施例では大当りを2、4、11、16ラウンドとして4つのLEDを用いているが、遊技機によって異なるので、その場合にはラウンド表示LEDの数を変更したり、一括表示装置の各ラウンド数対応LEDが前面側から視認可能となるよう、ラウンド数変更用シール等を貼付したりすることで対応可能である。
状態表示LED77は、パチンコ機10の遊技状態を表示するもので、2つのLEDにより構成される。遊技状態の表示としては、例えば「確率変動状態」、「時短状態」、「電源投入時確率変動状態」等の状態にあることを2つのLEDの点灯(あるいは点滅)で表示する。
変動入賞装置29は、一般にはアタッカーと称され、大入賞口29aを備えており、大入賞口29aは、下端を揺動中心として前方に傾倒する扉によって開閉するように構成されている。変動入賞装置29は、前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果態様となった場合に、特別遊技状態を発生させるように開閉制御される。ここで特別遊技状態は、大入賞口29aの扉が開いて遊技球が入賞しやすい開状態となり、所定時間(例えば30秒)の経過または遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞により扉が閉鎖されて入賞し難い閉状態となる動作を、所定のラウンド数(例えば16ラウンド)を上限に繰り返す状態である。
次に、前記パチンコ機10で使用する遊技媒体である遊技球について説明する。
本実施例の遊技球は、磁石による不正を防ぐために非磁性材料により構成された球体である。ここで非磁性材料とは、ステンレスやアルミニウム、あるいはセラミック等が考えられるが、後述する入賞を検出するための近接スイッチで検出可能な材料としては、ステンレス等の非磁性金属材料が適している。特にステンレス製であれば、耐摩耗性や耐腐食性にも優れている。
従来の遊技球は一般的に鋼鉄製であったが、鋼鉄のように磁性材料からなる遊技球では、前記遊技領域22に発射された遊技球の流れを磁石によって誘導して不正に入賞させる磁石不正が行われる虞があった。そこで、遊技球を非磁性材料により構成することで、未然に磁石不正を防ぐことができる。ただし、ガラス枠13等を開放して、非磁性材料により構成された遊技球が、磁性材料で構成された遊技球と入れ替えられる可能性もある。そのため、本実施例では、後述するが不正行為を監視するための電波センサ134等と並んで、磁石不正を監視するための磁気センサ133(図5参照)が設けられている。
また、非磁性材料により構成された遊技球の表面には、他の素材の薄膜を被覆しても良い。ここで他の素材とは、遊技球と同じく非磁性材料であって、高硬度で潤滑性や耐摩耗性や滑性に優れた素材が適しており、例えば、ダイヤモンドライクカーボン、窒化チタン、窒化アルミチタンの薄膜により、遊技球の表面を被覆すれば良い。このように、遊技球の表面に他の素材の薄膜を被覆することにより、遊技球が封入式遊技機の機内で繰り返し使用されたとしても、遊技球の表面の劣化や汚れの付着を極力防ぐことができる。
次に、パチンコ機10の裏機構について説明する。
図3に示すように、パチンコ機10における裏機構の主要な部品としては、カードユニット接続端子板52、演出制御装置53、遊技制御装置54、払出制御装置80、電源装置55、防犯プレート33、ドロアコネクタ部90、演出中継基板56、ガラス枠開放スイッチ125、内枠開放スイッチ126等がある。
その他、揚送装置402、研磨装置406、発射装置34等も裏機構として設けられているが、これらは図3中では図示省略しており、図4を参照して後述する。なお、本実施例のパチンコ機10は封入球式遊技機であるため、従来(封入球式でないタイプ)の貯留タンク(上タンク)やセーフユニットに相当する構成要素はない。
カードユニット接続端子板52は、パチンコ機10側とカードユニット200側との配線接続のための基板であり、パチンコ機10側の払出制御装置80からカードユニット200側へ情報を送信するのみならず、カードユニット200側からパチンコ機10側の払出制御装置80への入力も許容する配線接続のための基板である。すなわち、パチンコ機10とカードユニット200の間の双方から情報の伝達が可能である配線接続のための基板である。
また、操作表示装置60は、前述したようにカードユニット200の管理下にあって、カードユニット200によって制御される構成であるため、操作表示装置60はカードユニット200と、例えばハーネスにより直接に接続されている。したがって、カードユニット200は、直接接続されたハーネスを介して操作表示装置60との間で情報や信号等の入出力が可能となっている。
演出制御装置53は、遊技制御装置54から出力される制御コマンドに基づき、表示装置41、装飾表示LED(盤)141、演出役物装置35、装飾表示LED(枠)142、上下スピーカ15,16a,16b等を駆動制御するもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。
遊技制御装置54は、特図等の変動表示ゲームの管理を行う主制御装置であって、特図等のゲーム進行に関連して遊技盤20に配設されている各種スイッチ、ソレノイド、ランプ等の電気部品(電気式役物)を電気的に制御すると共に、他の制御装置に制御情報を送って、遊技の進行を統括的に管理制御するもので、これら制御を行うマイコンを含む回路が形成された回路基板が、開封困難なセキュリティ構造のケース54a内に収納されている。また、遊技制御装置54の裏側には、検査装置のための検査装置接続端子114および試射試験端子115が配置されている。
払出制御装置80は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であり、その制御を行うマイコンを含む回路が形成された回路基板が、開封困難なセキュリティ構造のケース80a内に収納されている。払出制御装置80の裏側には、当局が当該パチンコ機10の検査を行うためのケーブルが接続される検査装置接続端子84、試射試験を行うためのケーブルが接続される試射試験端子85、所定の異常時に点灯(あるいは点滅)するエラー表示LED88、エラーを解除するためのエラー解除スイッチ87、払出制御装置80のRAM83および遊技制御装置54のRAM113をクリアするRAMクリアスイッチ181、封入球を外部に抜く球抜きスイッチ182が配置されている。
電源装置55は、商用の交流電源(例えばAC100V)を入力電源とし、この入力電源から前記各制御装置やパチンコ機10の各電子部品に必要な電源を供給する。なお、商用の交流電源はAC100Vに限らず、例えば島単位でAC24Vを各遊技機に供給し、AC24Vを入力電源とする構成でも良い。電源装置55には、この電源装置55へ供給される交流電源をオン・オフする電源スイッチ191が配置されている。
ドロアコネクタ部90は、ドロアコネクタ構造であって、後述の図5に示す主接続基板91および払出接続基板92と、盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94とが収納されるものである。ここで、主接続基板91および払出接続基板92は、盤側(遊技盤20側)の遊技制御装置54と、枠側(機枠11等の側)の払出制御装置80とを接続する。また、盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94は、盤側の部材である演出制御装置53と、枠側の部材である装飾表示LED142等とを演出中継基板56(図5参照)を介して接続する。なお、ドロアコネクタについて詳細は後述する。
ここで演出中継基板56は、枠側にある内枠12等の各種機器と演出制御装置53との間の中継を行うものであり、枠側の各種機器と枠用演出接続基板94との間に配置されている。なお、枠用演出接続基板94は、後述のドロアコネクタを介して盤用演出接続基板93に接続され、盤用演出接続基板93はケーブルを介して演出制御装置53と接続されている。なお、詳細については図5に基づき後述する。
また、ガラス枠開放スイッチ125は、ガラス枠13が開放されたことを検出するセンサである。また、内枠開放スイッチ126は、内枠12の開放を監視すると共に、遊技制御装置54の取り外しを監視するものである。これらのガラス枠開放スイッチ125および内枠開放スイッチ126について詳しくは後述する。
なお、防犯プレート33は、パチンコ機10における機枠11の裏側に配置されて不正行為を防止するための板状の金属製のプレートである。防犯プレート33は、カードユニット200とパチンコ機10との隙間を埋めるものである。
次に、図4はパチンコ機10の裏機構のうち、演出制御装置53等を取り外した状態における遊技球の循環経路等を示す断面図である。図4に示すように、循環経路は、下部通路401、揚送装置402、上部通路403、バイパス通路404、およびバイパス通路404の下部側に設けられた球抜き通路405等から構成されている。
下部通路401は、遊技領域を流下して回収された遊技球が自重で流下する程度に傾斜している。また、下部通路401の下方には、研磨装置406が配置されている。この研磨装置406は、封入球を研磨するものであり、下部通路401の途中にある下部通路変換部材410が下部通路変換ソレノイド410Sによって開放しているときに、下部通路401から下部通路変換部材410を介して矢印で示すように研磨入口通路419へ流入した球を、研磨モータ412の動力によって搬送スクリュー420で搬送しつつ、内部に配置された研磨部材414(例えば研磨布)によって研磨して、下部出口415から排出するように構成されている。なお、下部出口415から排出した球は、下部通路401を通って揚送装置402の入口に向かうように設定されている。
研磨装置406には、研磨装置406に流入する球を検出する研磨入口スイッチ421、研磨モータ412の作動を検出する研磨モータスイッチ422、研磨部材414(例えば研磨布)を巻き取るための研磨布モータ423、研磨布ユニットの取り付けを検出する研磨布ユニットスイッチ424が配置されている。研磨布モータ423が作動すると、研磨部材414が研磨布ユニットに巻き取られ、研磨布ユニットを交換することで研磨部材414を交換することができる。なお、研磨部材414は、封入球の研磨で汚れるので、一定期間が経過すると交換される。
また、下部通路401の途中には、前述した下部通路変換部材410が配置されており、遊技領域22を通過して遊技結果を発生させた後に、遊技盤20から盤外に出る球(回収されたアウト(外れ)球とセーフ球(当り)とを含むアウト数)が流下可能なように、下部通路変換部材410上に臨むようにアウト通路431が開口しており、このアウト通路431と対向する位置に研磨入口通路419が配置される。
なお、本実施例では、遊技球の発射装置34が、遊技盤20の上部(盤面左)側に配置される構成であり、球は発射装置34から直接に遊技領域22に向けて発射されるため、発射されたが遊技盤20(遊技領域22)に到達せずにファールとなるようなファール球は存在せず、回収球としてファール球がアウト通路431を通過することはない。
また、本実施例では、封入球の球抜きを、発射待機位置に配置した上部通路変換部材436と上部通路変換ソレノイド436Sによって行い、機外に排出される遊技球はバイパス通路404から球抜き通路405を介して排出されるようにしているが、これに限らず、研磨装置406の終端と揚送装置402の入口の間に、同様な切替弁と切替ソレノイドを設け、研磨装置406を通過した遊技球(または回収されて下部通路401を通過した遊技球)を機外に排出するようにしても良い。これにより、球抜きされる遊技球が流下、通過する経路が短くて済み、球抜き機構の省スペース化を図ることできる。
そして、研磨装置406に流入せずに、下部通路401をそのまま通過した球、あるいは研磨装置406に流入して研磨を終了して下部出口415から排出した球の何れも、揚送装置402の入口に向かう。ここで揚送装置402は、当該装置に流入する球を検出する揚送入口スイッチ432、この揚送入口スイッチ432を通過した球を矢印のように上部通路403まで揚送するための揚送モータ433、この揚送モータ433の作動を検出する揚送モータスイッチ435、揚送装置402から排出される球を検出する揚送出口スイッチ434等を備える。
揚送出口スイッチ434を介して上部通路403に排出された球は、上部通路403を流れて上部通路変換部材436が閉鎖状態のときに、上部通路変換部材436により阻止されて滞留し、発射装置34に球を供給可能な構成になっている。ここで発射装置34は、遊技盤20の上部から遊技領域22に向かって遊技球を発射する。また、上部通路403は、所定角度だけ緩やかに傾斜した構造により流下勢が減少し、球が自重で上部通路403を流下するようになっている。
また、揚送出口スイッチ434と第2封入球検出スイッチ165との間の上部通路403には、補給ボックス部443が連結されている。ここで補給ボックス部443は、使用していた封入球の球抜き後や、何らかの事象により封入球の数が減少してしまった場合、新しい遊技球を上部通路403に補給することが可能なものである。なお、補給の方法については、これに限られるものではなく、例えば内枠12(ガラス枠11)を開放してアウト球流入口23(図2参照)から遊技球を補給するようにしても良い。これにより、補給作業が容易となる。さらに、アウト球流入口23から遊技球を補給するようにした場合、この補給タイミングに合わせて下部通路変換ソレノイド410Sを作動させ、アウト通路431を流下する遊技球を研磨入口通路419を介して研磨装置に流入させて遊技球の研磨を行うようにすれば、補給された遊技球を遊技に供する前に一度研磨することができる。
ここで、揚送装置402で揚送され、揚送出口スイッチ434を介して上部通路403に排出された球(または補給ボックス部443から補給されて上部通路403に排出された球)は、上部通路403を流下して発射装置34に向かって整列していき、当該上部通路403の下流側に設けられる第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)、上流側に設けられる第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)に検出される。なお、この第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)、第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)の検出結果に基づいて、封入されている遊技球数の管理を行うことが可能となる。なお、上部通路403の近くに、例えば目視確認によって封入球数が適正か否かの正確な判断が可能となるような目印を形成しても良い。
この上部通路403を流下していく遊技球は、通常時(球抜き時以外のとき)に閉鎖状態となる上部通路変換部材436によって阻止され、発射装置34の方に導かれて該発射装置34から遊技盤20の上部に向けて発射される。また、上部通路変換部材436は、上部通路変換ソレノイド436Sを備えており、上部通路変換ソレノイド436Sがオフのときは上部通路変換部材436の変換部材がスライドせず、スプリングによって変換部材が付勢されて上部通路403の端部(バイパス通路404との連通部)を閉鎖して、球がバイパス通路404に流入しないようにする。このとき、球は上部通路403から発射装置34の方に導かれ、バイパス通路404への流入は阻止されている。
一方、上部通路変換ソレノイド436Sがオンすると、上部通路変換部材436の変換部材が上部通路変換ソレノイド436Sにより吸引されてスライドし、上部通路403の端部(バイパス通路404との連通部)を開口して上部通路403にある球を重力によってバイパス通路404に流入させるように作動する。これにより、上部通路403の球は重力によってバイパス通路404に誘導されることとなり、発射装置34へは供給されない。なお、上部通路変換ソレノイド436Sの動作は、払出制御装置80の球抜きスイッチ182を操作して行われるようになっており、球抜きスイッチ182をオン操作すると、上部通路変換ソレノイド436Sがオンして上部通路403の端部を開口して上部通路403の球をバイパス通路404に流入させるようになっている。
球抜きスイッチ182をオン操作すると、上部通路変換ソレノイド436Sもオンする。これは、封入球の球抜きを行う場合に、遊技店の従業員が球抜きスイッチ182をオン操作すると、上部通路変換ソレノイド436Sがオンし、上部通路変換ソレノイド436Sがオンすることで上部通路403の球がバイパス通路404に流入し、球抜き通路405を経て回収ボックス445に回収されることを意味している。例えば、長く使用した封入球を交換する場合には、従業員が球抜きスイッチ182を操作することで、前述したように封入球が上部通路403からバイパス通路404を経て球抜き通路405を通り回収ボックス445に回収される。
次に、遊技盤20で遊技を終了した球の回収について説明する。
図4において、発射装置34では、上部通路403から供給された球を、球送りソレノイド172(図5参照)により1個ずつ発射位置に送り、遊技盤20の上部から発射ソレノイド173(図5参照)により遊技領域22に向けて発射する。なお、発射装置34は、遊技盤20の上部から遊技領域22に向けて直接に球を発射するので、ファール球の発生はない。
遊技領域22上に発射された球は、遊技領域22を通過して遊技結果を発生させて、遊技盤20のアウト球流入口23(図2参照)から外部(ここでは盤外(アウト))に回収される。このとき、第1始動入賞口25に入賞した球は第1始動口スイッチ120で検出され、第2始動入賞口に入賞した球は第2始動口スイッチ121で検出され、変動入賞装置29の大入賞口29aに入賞した球はカウントスイッチ124で検出され、さらに一般入賞口27a〜27dに入賞した球は入賞口スイッチ123a〜123d(以下、123と総称する)により検出される。前記各スイッチ120、121、123、124は、遊技盤20の裏面側に配置されている。
また、遊技盤20の裏面側の左右枠部には、遊技盤20のセーフ球のみを検出する(アウト球は検出しない)ための第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163が遊技盤20の裏面側の左右に配置されている。ただし、どの入賞口のセーフ球を検出するかは、第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163が左右に配置されているので、球の挙動で異なるが、第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163で検出した球の合計は、セーフ球の全合計に合致する。
一方、遊技結果がセーフにならず、アウトになった球(遊技盤20のアウト球流入口23に流入したアウト球)は、アウト球検出スイッチ161によって検出され、アウト通路431に流入する。アウト球検出スイッチ161も同様に遊技盤20の裏面側に配置されている。そして、遊技盤22にて遊技を終了したセーフ球およびアウト球が回収球としてアウト通路431に集められて、下部通路401に排出される。したがって、アウト通路431に集められる球は、「アウト球検出スイッチ161+第1セーフ球検出スイッチ162+第2セーフ球検出スイッチ163」という3つのセンサで得られた合計数(回収球)で算出される。
そして、このように回収された回収球(アウト球、セーフ球)は通常時は下部通路401から研磨装置406に流入して研磨が行われた後、揚送装置402により上部に揚送され、上部通路403を通過して発射装置34に戻る。また、研磨装置406の異常時は下部通路変換部材410の下部通路変換ソレノイド410Sが作動せず、下部通路変換部材410により研磨入口通路419を閉鎖して球が研磨装置406に流入しないようにし、回収球はそのまま下部通路401を通過して揚送装置402の入口に向かい、研磨装置406には流入しない。
次に、封入球数の適正な範囲について説明する。
図4に示すように、封入球が循環する循環経路のうち、上部通路403は、発射装置34の発射位置近傍を最下位置として図4に示すように発射位置近傍に向かって下り傾斜または下降している。そして、第1封入球検出スイッチ164は、上部通路403の比較的下流側で第2封入球検出スイッチ165よりも低い第1位置にある球を検出するように設けられている。これに対して、第2封入球検出スイッチ165は、上部通路403の比較的上流側(第1封入球検出スイッチ164よりも上流側)で第1封入球検出スイッチ164よりも高い第2位置にある球を検出するように設けられている。
そして、第1封入球検出スイッチ164は、遊技球として封入されている球数の下限を検出するセンサであり、第2封入球検出スイッチ165は、遊技球として封入されている球数の上限を検出するセンサである。これは、封入球が当該パチンコ機10に過不足なく封入されている必要性から、現状の封入球数が最少以上であることと最大以下であることを、それぞれチェックして、適正な範囲に封入球数があることを確認するために設けられているものである。
また、上部通路403において、第1位置は、封入球数(封入された遊技球の数量)の適正範囲内の最低値の数量だけ遊技球が上部通路403に貯まった場合に、最上流の遊技球を第1封入球検出スイッチ164が検出する位置に設定されている。また第2位置は、封入球数の適正範囲を超える数量の遊技球が上部通路403に貯まった場合に第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出し、封入球数の適正範囲内の最大値の数量だけ遊技球が上部通路403に貯まった場合に、第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出しない位置に設定されている。
また、循環する封入球の流路のうち上述の上部通路403は、透明または半透明の部材で構成するか、球が流出しない程度の大きさの内部視認用の開口(細いスリットや複数の微小な穴等)が所定数形成された部材で構成することによって、少なくともその一部(好ましくは全体)が、内部の遊技球を外部から(少なくともパチンコ機10の裏面側から)視認できる構成となっている。
前述した図4の構成において、封入球を遊技領域22に落下させつつ、研磨装置406に流入しない状態は、上部通路403、発射装置34、遊技領域22、アウト通路431、下部通路401、揚送装置402、上部通路403という経路を封入球が循環して遊技が行われる。なお、このように封入球が遊技ゲームを行いながら落下し、封入球の研磨が行われずに前記経路を循環する状態を「封入球遊技循環中」という。
一方、封入球による遊技中に封入球の研磨を行うとした場合には、封入球を遊技領域22に落下させつつ、研磨装置406に流入させて球磨きを行う経路となり、その経路は上部通路403、発射装置34、遊技領域22、アウト通路431、下部通路401を経て、下部通路401から下部通路変換部材410を介して封入球が研磨装置406に流入して球の研磨が行われ、その後、下部通路401を通って揚送装置402で揚送されて上部通路403に至るという経路になり、封入球の研磨が行われつつ、循環して遊技が行われる状態になる。なお、このように封入球が遊技ゲームを行いながら落下し、かつ封入球の研磨を行いつつ前記経路を循環する状態を「封入球研磨遊技循環中」という。
また、電源投入時にも封入球の研磨を行うのは、稼働しない台でも一日一回は研磨を行うようにするためである。すなわち、本実施例ではパチンコ機10の電源投入時等、払出制御装置によって自動的に発射装置34(発射ソレノイド)を作動させ(自動発射状態)、遊技領域22を経て封入球を研磨装置406に流入させて球を循環させるときは、上部通路403、発射装置34、遊技領域22、アウト通路431、下部通路401を経て、下部通路401から下部通路変換部材410を介して封入球が研磨装置406に流入して球の研磨が行われ、その後、下部通路401を通って揚送装置402で揚送されて上部通路403に至るという経路を封入球が循環する。このように封入球が遊技ゲームを行わず、封入球の研磨を行いながら上記経路を循環する状態を「封入球研磨循環中」という。なお、上述の「封入球遊技循環中」と異なるのは、遊技者による発射動作ハンドルの操作による発射状態であるのか、払出制御装置の制御による自動発射状態であるのか、という構成である。
次に、前記パチンコ機10に付設されたカードユニット200について説明する。
ここで、カードユニット200は、各パチンコ機10毎に一対一で接続されて、それぞれ対応したパチンコ機10と相互に通信可能な「遊技用装置」に相当する。
図1に示すように、カードユニット200は、カード投入口201に遊技カード(遊技価値記憶媒体)を挿入して、遊技者が前記操作表示装置60の球貸ボタン63(図7参照)を操作することにより、遊技カードに記録された有価価値情報(例えば球貸度数)の範囲内で、所定度数の球貸し(持球数の増加)を行えるようになっている。
カードユニット200には、その他に現金投入口202が設けられている。現金投入口202は現金を投入可能なもので、ここに所定の紙幣(例えば1000円、5000円、1万円)を投入することにより、投入紙幣の金額に対応した球貸度数の範囲内で遊技球の貸出し(すなわち球貸し;持球数の増加)が行われる。このとき、投入した現金に対応したプリペイドカード(次述のビジターカード)がカードユニット200内部で発行されたことになる。
カードユニット200で使用できる遊技カードとしては、会員以外の一般遊技客も使用できるプリペイドカード(以下、ビジターカードという)と、ハウスカードと称される遊技店独自の会員カードがある。会員カードは、会員登録して発行するもので、球貸度数(球貸金額に相当)、持球数、および貯球数が登録可能である。カード投入口201に会員カードが挿入されると、操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66(図7(a)参照)の画面で当該会員の暗証番号を入力することを条件に、貯球が使用可能となる。
ここでビジターカードは、カードユニット200内にストックされており、前述のようにカードユニット200に現金が投入された場合に発行される。このビジターカードは、球貸度数および持球数が登録可能であるが、貯球数は登録できない。また、持球数は当日限り有効なものであり、貯球数は後日でも持球数に交換して使用可能なものである。
また、カードユニット200には、エラー報知LED203およびIR発光部204が配置されている。エラー報知LED203は、カードユニット200に生じたエラーを報知する。IR発光部204は、赤外線通信を行うためのユニットであり、赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力する機能を持ち、遊技店の従業員が使用するリモコンとカードユニット200の無線通信に使われる赤外線インターフェースユニットである。さらに、カードユニット200は、操作表示装置60を構成の一部として備えており、この操作表示装置60の表示については図7で後述する。
次に、前述したパチンコ機10の制御系について、図5に基づき説明する。
図ないし以下の説明において、「SW」はスイッチを意味し、「SOL」はソレノイドを意味する。また、図面では部材の名称が長い場合に図示しにくいため、適宜短めにして表記(図示)することがある。
パチンコ機10は、制御系の主な構成要素として、遊技制御装置54、演出制御装置53、電源装置55、払出制御装置80を備えている。これらの各装置および図5に示す各電子部品には電源装置55から必要な電源が供給される。
本実施例では、封入球制御(封入球数の監視や持球数の加算・減算処理等の制御)を行う装置(払出制御装置)を遊技の進行を統括的に制御する装置(従来の遊技制御装置)とは分離させて設けており、このように分離させることにより、各制御装置のプログラムが簡素化され、それぞれの制御負担が軽減する。なお、前記に限らず、例えば、このような払出制御装置80と遊技制御装置54を一体化した装置を遊技制御装置54として設ける構成にしても良い。その場合には、遊技制御装置から払出制御装置へ送出していた信号やコマンドが不要となって、制御負担が軽減されると共に、省スペース化、省電力化を図ることもできる。
先ず、パチンコ機10の遊技制御装置54の構成と、この遊技制御装置54に接続される機器について説明する。遊技制御装置54は、特図等のゲームの管理を行う主制御装置であって、CPU111、ROM112、RAM113、検査装置のための検査装置接続端子114および試射試験端子115を備えている。
CPU111は、特図等のゲームの管理を行う遊技プログラムを実行して遊技制御に必要な演算処理を行う。ROM112は、遊技プログラムを格納しており、RAM113は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。なお、CPU111、ROM112、RAM113は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。また、前記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
RAM113に対しては、停電発生時にも電源を供給するバックアップ電源が供給され(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)、停電があっても、必要な電力が供給し続けられるため、RAM113のデータは所定時間(所定日数)保持される構成となっており、これにより、停電復旧時にも、停電発生時の状態から遊技制御を行うことができるようになっている。
検査装置接続端子114は、パチンコ機10が遊技店に設置された後に、当局が当該パチンコ機10の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
試射試験端子115は、CPU111から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115および関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技店で使用される遊技制御装置54には未実装となる。
遊技制御装置54には、前記第1始動入賞口25に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用の第1始動口スイッチ120(図5では始動口1SW)、前記第2始動入賞口26に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用の第2始動口スイッチ121(図5では始動口2SW)、前記普図始動ゲート28を通過する遊技球を1個ずつ検出するゲートスイッチ122、一般入賞口27a〜27dに対してそれぞれ設けられ、当該一般入賞口27a〜27dに入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞口スイッチ123、前記変動入賞装置29の大入賞口29aに入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ124、磁気センサ133、電波センサ(盤)134、振動センサ135からの検出信号が入力される。
前述した図4に示すように、本実施例では一般入賞口が4個(一般入賞口27a〜27d)あることから、4個のセンサが設けられ、一般入賞口27a〜287dに入賞した球は入賞口スイッチ123a〜123dにより検出される。これらの入賞口スイッチ123a〜123dをまとめて図5では入賞口スイッチ123と表記している。
なお、一般入賞口のそれぞれに1個ずつセンサを設けるのではなく、複数の一般入賞口に対して、全体で1個のセンサを設けるようにしても良い。
また、カウントスイッチ124を2つ設け、変動入賞装置27の大入賞口内に流入した遊技球は何れかのカウントスイッチ124に検出されるようにしてもよい。このようにカウントスイッチ124を複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
これら遊技球を検出する前記各センサ120、121、122、123、124は、本実施例では近接スイッチであり、ハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の検出信号を出力するように回路構成されている。
また、遊技制御装置54は、入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置80へ送る。払出制御装置80では、遊技制御装置54から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて、入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。また、遊技制御装置54は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置70(図2参照)の入賞表示装置73に表示する処理を行う。また、この賞球数に関する情報は、カードユニット200にも所定のタイミングで出力され、このカードユニット200から遊技店側管理装置300へ出力されて管理される。
ここで入賞口とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、あるいは封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞口のことで、各始動入賞口25,26、変動入賞装置29の大入賞口29a、一般入賞口27a〜27dがある。
遊技制御装置54では、入賞に伴う賞球数を例えば次のように設定している。大入賞口29a=13個。第1始動入賞口25=3個。第2始動入賞口26(普電)=1個。一般入賞口27a〜27d=10個。なお、各入賞に伴う賞球数はこれに限らず、遊技機の仕様等により適宜設定されるものである。
具体的には、遊技制御装置54は入賞口への入賞があった場合、上述のように設定された、入賞に対応する賞球数を決定し、その賞球数を持球数に加算する賞球数コマンドを払出制御装置80に送信する処理を行う。
磁気センサ133は、パチンコ機10に磁石が近接したことを検出するセンサであり、磁石による不正を検出するためのものである。電波センサ(盤)134は、特に遊技盤20に対する関する電波の送信を検出するセンサであり、例えば電波発振器等を用いてパチンコ機10に対して不正な電波が送信されたことを検出するためのものである。振動センサ135は、パチンコ機10に振動が加えられたことを検出するセンサであり、特に台を揺する(あるいは異常に叩く)等の不正な振動を検出するためのものである。
遊技制御装置54は、これらの磁気センサ133、電波センサ134、振動センサ135からの検出信号に基づいて不正を判別し、不正と判断した場合には不正発生コマンド等を演出制御装置53に送信し、演出制御装置53の制御により表示装置41にエラー表示を行わせる等の処理を行う。また、遊技制御装置54は、これらの不正情報を払出制御装置80へ送信し、払出制御装置80は該不正情報をカードユニット200経由で遊技店側管理装置300へ送信する。
次に、遊技制御装置54は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53の他、第2始動入賞口26の開閉部材26aを開閉させる普電ソレノイド131、変動入賞装置29の開閉部材29bを開閉させる大入賞口ソレノイド132および一括表示装置70と接続されている。
遊技制御装置54は、これらの普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132、一括表示装置70に対して、それぞれ必要な制御信号を出力する。また、遊技制御装置54からは演出制御装置53に対して、シリアル通信(パラレル通信でも良い)でデータ(例えば演出制御コマンド)が送信されるようになっている。
さらに、遊技制御装置54からは、主接続基板91および払出接続基板92を順次介して払出制御装置80に対し、シリアル通信でデータ(例えば封入球の管理に必要なコマンド(例えば賞球数コマンド)等)が送信されるようになっている。ここで主接続基板91は、盤側(遊技盤20側)の遊技制御装置54に接続される基板であり、ドロアコネクタにより構成されている。また、払出接続基板92は、枠側(機枠11側)の払出制御装置80に接続される基板であり、ドロアコネクタにより構成されている。
次に、払出制御装置80の構成と、この払出制御装置80に接続される機器について説明する。払出制御装置80は、主として封入球の管理および持球数の管理を行うものであり、CPU81、ROM82、RAM83、検査装置のための検査装置接続端子84、試射試験端子85、発射制御回路86、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)87、エラー表示LED88を備えている。
このような払出制御装置80は、遊技制御装置54からの信号(払出制御コマンド)に従って、賞球を払い出すための制御を行うように構成されている。また、払出制御装置80は、詳細は後述するが、カードユニット200と通信可能に構成され、これにより、遊技機に関する情報をカードユニット200へ送信可能に構成されている。
CPU81は、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出または貸球払出)および持球数の管理に必要な演算処理を行う。ROM82は、前記プログラムを格納しており、RAM83は、前記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
RAM83は、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶する。このRAM83には、発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくつになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAM83は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
また、RAM83に対しては、停電発生時にも電源を供給するバックアップ電源が供給され(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)、停電があっても、必要な電力が供給し続けられるため、RAM83のデータは所定時間(所定日数)保持される構成となっており、これにより、停電復旧時にも、停電発生時の状態から遊技制御を行うことができるようになっている。なお、バックアップ電源の代わりに、不揮発性メモリをRAM83として使用しても良い。
なお、払出制御装置80は、詳しくは封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置54からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、さらに、球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成となっており、その更新結果を操作表示装置60に表示するように構成されている。
また、払出制御装置80は、入賞口への入賞があった場合に、遊技制御装置54から送信される入賞に対応する賞球数コマンドに基づき、当該賞球数を持球数に加算する処理を行うが(前述した通り)、例えば遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM83における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、操作表示装置60が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
試射試験端子85は、CPU81から得られる封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子85および関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技店で使用される払出制御装置80には未実装となる。
検査装置接続端子84は、パチンコ機10が遊技店に設置された後に、当局が当該パチンコ機10の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路86は、払出制御装置80に内蔵される構成であり、払出制御装置80から必要な電源の供給を受けると共に、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路86は、発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171(図1参照)の操作(すなわち、発射操作ハンドル18の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。なお、発射駆動源はソレノイドの代わりにモータで構成しても良い。その際はモータの回転位置を検出する原点センサを付設する。
また、払出制御装置80には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。ここでタッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル18にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は、遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、払出制御装置80によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は払出制御装置80に入力されている。
また、前記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域22に発射する装置を発射装置34(図3参照)という。この発射装置34は、発射制御回路86を含む払出制御装置80によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。
遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル18を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置34は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)87は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合等に、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LED88は、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
RAMクリアスイッチ181は、遊技制御装置54内部のRAM113や払出制御装置80のRAM83等を初期化するものである。
球抜きスイッチ182は、パチンコ機10の封入球を外部に抜きとるときに操作されるスイッチである。球抜きスイッチ182をオン操作すると、前述の上部通路変換ソレノイド436Sがオンし、図4に示すように、上部通路変換部材436がバイパス通路404の上部を開口して上部通路403の球をバイパス通路404に流入させて、封入球が球抜き通路405を経て回収ボックス445に回収されることになる。
次に、払出制御装置80は、下部パネル30に配置された機器との関連では、持球数表示器50、計数スイッチ36、計数球表示器37と接続され、これらとの間で検出信号の入力、制御信号の出力が行われるように構成されている。具体的には例えば、持球数表示器50に対しては持球数を表示するために、持球数表示器50のLEDを駆動する駆動信号を出力し、計数球表示器37に対しては計数球がある場合に、これを点灯させる信号を出力する。
ここで、球数に関する情報は、以下のように定義される。
・持球数:発射可能な球数
・計数球数:持球数から計数して移動した保管球数(一時的に発射できない保管された持球)
・トータル持球数:遊技者の総持球数のことで、持球数+計数球数=トータル持球数で表わされる。
・更新持球数:前回の持球数からの変化球数
・更新計数球数:前回の計数球数からの変化球数である。また、計数球使用とは、計数球数から持球数へ移動して球を使用することである。
・貯球数:パチンコ機10での遊技を終了して、遊技者が会員カードにトータル持球数を貯球した球で、再プレイ可能な球数であり、貯球は当日あるいは後日、貯球数を用いて再プレイ可能であったり、景品交換可能であったりする。台移動する場合は、当日での貯球を用いて再プレイすることになるが、ゲスト会員の場合には貯球でなく、単に遊技カードに記録した持球データを用いて別の台で再プレイすることになる。また、精算する場合には、トータル持球数を全て遊技カードに書き込むことになる。このときは、トータル持球数をカードユニット200に送り、カードユニット200にて精算処理を行う。
本実施例では、持球数および計数球数は、払出制御装置80が管理する構成であり、これらのデータは払出制御装置80のRAM83の所定記憶エリアにて記憶保持される。また、これらのデータは、カードユニット200にも送られて、カードユニット200の管理下にある操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66(図7参照)で表示される。ただし、持球数および計数球数については操作表示装置60に表示されるが、持球数の増減や持球数から計数して移動した保管する計数球数の管理は、あくまで払出制御装置80が制御する。カードユニット200は、払出制御装置80から定期的にデータを受信し、受信したデータに基づいて操作表示装置60に持球数や計数球数の詳細を表示する。
また、払出制御装置80によって制御される持球数表示器50は、7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能で、遊技者が獲得した持球数を表示するが、表示態様は以下のように制御される(詳細はフローチャートおよび動作説明で後述する)。遊技前(遊技カードや現金投入前)で持球数が0の場合には、持球数表示器50は消灯している。また、遊技中で持球数が発生すると、その持球数をデジタルで点灯表示する。
遊技者が精算を開始すると(遊技終了のために操作表示装置60の返却ボタン64にタッチすると)、精算処理が開始されトータル持球数を遊技カードに記録する処理が開始され、このとき、持球数表示器50の表示は移動点滅する。遊技カードへの記録(トータル持球数の書き込み)が完了すると、持球数表示器50の表示が同時点滅し、遊技カードがカードユニット200から排出されると、その後、所定期間が経過した時点で持球数表示器50が消灯する。
なお、持球数表示器50の表示データは、停電中でも払出制御装置80のRAM83によりバックアップされており、遊技カードへのトータル持球数の書き込み中に停電した場合には、停電からの復旧時にはバックアップされていたデータに基づいて持球数表示器50の表示が移動点滅し、遊技カードへの書き込み中であることを遊技者に知らせる。
そして、遊技カードへの書き込みが完了すると、持球数表示器50の表示が同時点滅し、遊技カードが排出される。また、遊技カードへのトータル持球数の書き込みが完了して持球数表示器50が同時点滅しているときに停電した場合には、既に遊技カードへの記録が完了しているから、その後、停電から復旧しても持球数表示は行わずに、持球数表示器50は消灯する。
また、本実施例では演出制御装置53の制御により表示装置41の演出が次のように行われる構成になっている。すなわち、通常遊技中は表示装置41により飾り特図の変動表示ゲームが演出される。遊技中に停電が発生した場合には、持球数データ、計数球データ等は停電中でも払出制御装置80のRAM83によりバックアップされており、また、表示装置41による演出データも同様にRAM83によりバックアップされている。そして、停電から復旧する過程では、「停電復旧中」という演出が表示装置41に表示される。その後、停電復旧が完了すると、表示装置41は、バックアップデータに基づいて停電前の遊技状態に復帰する。なお、演出データのバックアップを行わない構成であっても、停電から復旧する場合に払出制御装置から所定の情報が送信されることに基づいて「停電復旧中」という演出を表示装置41にて表示するようにしても良い。
さらに、本実施例では、払出制御装置80により不正入賞に対する制御が次のように行われる構成になっている。すなわち、遊技盤20の各入賞口25、26、29a、27a〜27dに入賞した入賞球は第1始動口スイッチ120、第2始動口スイッチ121、カウントスイッチ124、入賞口スイッチ123a〜123dにより検出され、これらの検出出力は遊技制御装置54で管理される構成である。
また、セーフ球は、遊技盤20の裏面側の枠部に配置された第1セーフ球検出スイッチ(セーフ球検出1SW)162および第2セーフ球検出スイッチ(セーフ球検出2SW)163によって検出され、これらの検出出力は払出制御装置80で管理される構成である。ここで、入賞球の総数は、前記各スイッチ120ないし123a〜123d、124によって検出された入賞数の合計であり、セーフ球の総数は第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163によって検出されたセーフ数の合計となり、結果的に、この2つの合計は同一となる。
払出制御装置80には、前記各スイッチ120ないし123a〜123d、124によって検出された入賞数が賞球コマンドの情報の中に含まれて送信されてくるので、払出制御装置80は受信した入賞数の合計を算出すると共に、入賞数の合計と第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163によって検出されたセーフ数の合計とを比較し、その差が所定数(例えば5個)以上であれば、第1のエラー態様とし、第1のエラー態様に対応する処理を行う。
また、払出制御装置80はさらに、入賞数の合計とセーフ数の合計との差が所定数(例えば5個)以上の状態が所定期間継続した場合は、第2のエラー態様とし、第2のエラー態様に対応する処理を行う。なお、入賞数の合計とセーフ数の合計との差を判断する基準値としての前記所定数を大当り時には、例えば10個へ変更するようにする。これにより、入賞数の合計とセーフ数の合計との差が大きくなることが考えられる大当り時にも、的確にエラー判定することができるとともに、遊技者とのトラブルを回避することができる。
ここで、エラー態様の処理の基本として、第1のエラー態様に対応する処理はエラー報知のみ、第2のエラー態様に対応する処理はエラー報知+賞球加算の停止である。具体的には、第1のエラー態様に対応する処理では、例えば払出制御装置80から遊技制御装置54を経由して演出制御装置53にエラー情報を送り、表示装置41や装飾表示LED(盤)141でエラー表示を行う。このようにして、遊技者や従業員に不正の可能性があることを報知する。
また、払出制御装置80からカードユニット200を経由して遊技店側管理装置300にエラー情報を送る。なお、パチンコ機10ではエラー報知を行わず、遊技店側管理装置300にて遊技店のみで分かるエラー報知が行われるようにしても良い。これにより、釣り球等による不正入賞の検出やエラー報知を従業員が見る(エラーが発生した遊技機を直接確認する)ことで、遊技者に悟られずに不正への対処が行われる。
次に、第2のエラー態様に対応する処理では、例えばエラー報知に加えて賞球加算を停止する処理を行う。賞球加算の停止により釣り球等の不正入賞があった場合でも、賞球加算しないので(すなわち、持球数が増えないので)、不正防止になる。また、第2のエラー態様に対応したエラー報知の処理、すなわち前述したように遊技店側管理装置300にて遊技店のみで分かるエラー報知を行うことに加えて、遊技者へのエラー報知も行う(例えば払出制御装置80から遊技制御装置54経由で演出制御装置53へエラー情報を送り、演出制御装置53の制御により表示装置41の画面にエラー表示を行ったり、装飾表示LED(盤)141でエラー表示を行う)ようにしても良い。これにより、エラー報知が迅速に行われると共に、遊技者とのトラブルを避けることができる。
さらに、払出制御装置80は、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット200と接続され、カードユニット200との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。すなわち、パチンコ機10(遊技機)とカードユニット200(遊技用装置)とは、遊技機に関する情報の送受信を行うことが可能に構成されている。そして、払出制御装置80は、持球数表示器50に持球数を表示させたり、計数スイッチ36の操作によって持球数を計数して計数球数に移す(いわゆる玉箱に移す概念)制御等を行うことも可能に構成されている。
また、払出制御装置80は、持球数が計数されて計数球数に移された場合には、計数球数が有ると判断して計数球表示器37を点灯する制御を行う。さらに、払出制御装置80は、計数球が発生した時に操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66に計数球使用ボタン66a(図7参照)を表示させ、この計数球使用ボタン66aが操作された場合に、カードユニット200からの計数球使用コマンドに基づき1回の操作で計数球数より所定量(例えば100個)の球を持球数に移動させる制御も行うように構成されている。
ここで、情報の伝達について説明すると、前述したように払出制御装置80は、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット200と接続されており、所定間隔(例えば200ms)毎にカードユニット200から送信される情報送信要求に対し、払出制御装置80は、その応答として必要な情報(遊技制御装置54からの各種の情報および封入球遊技における各種の情報(持球数、計数球数を含む各種情報))を所定間隔(例えば200ms)毎に送信するようになっている。なお、持球数および計数球数については、その変化分を送信する構成になっていると共に、データの取りこぼし対策も行っている。また、これらの各種情報を払出制御装置80からでなく、遊技制御装置54からカードユニット200へ送信する構成にしても良い。
さらに、カードユニット200は、操作表示装置60や遊技店側管理装置300の他、後述の図11に示す第三者管理機関中継装置310や景品交換装置(景品POS)240とも接続されている。したがって、カードユニット接続端子板52は、パチンコ機10側の払出制御装置80からカードユニット200を経由して遊技店側管理装置300や第三者管理機関中継装置310等に情報を送信するためにも使用される。具体的には、払出制御装置80からはカードユニット接続端子板52を介し、カードユニット200を経由して遊技店側管理装置300に遊技制御装置54からの各種の情報や、封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報が出力される一方、払出制御装置80からはカードユニット接続端子板52を介し、カードユニット200、第三者管理機関中継装置310を経由して、外部の第三者管理機関320(外部管理装置に相当)に遊技制御装置54からの各種の情報や、封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報が出力される。
ここで各種の情報(狭義の遊技情報)としては、例えば遊技制御装置54に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を変動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が変動開始、あるいは、図柄の変動停止をトリガに図柄変動を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号等がある。これらの遊技機に関する情報については、後述の図88で説明する。
本実施例では、これらの遊技機に関する情報(以下、各種の情報、(狭義の)遊技情報とも適宜表記する)から、遊技店側(遊技店側管理装置300)で管理したい所定の情報を選択して設定することを可能にしている。さらに、これらの各種の情報の全てが、第三者管理機関中継装置310(外部管理装置に相当)を介して外部の第三者管理機関320(外部管理装置に相当)へも送信される。第三者管理機関320は、この送信された各種の情報に基づいて、統括管理を行い、さらに必要に応じて運用代行会社330(遊技施設管理手段に相当)に対し、受信した遊技情報を送信するように構成される。なお、これらの情報の選択ないし流れについて詳しくは後述する。
また、払出制御装置80からは、カードユニット接続端子板52を介し、カードユニット200へ持球数の情報(遊技価値情報)等が出力され、この持球数の情報(遊技価値情報)等も、前記遊技機に関する情報の一つとして、さらにカードユニット200から遊技店側管理装置300や、第三者管理機関中継装置310を介して外部の第三者管理機関320へも出力される。
なお、カードユニット200について、詳細を後述するが、画像入力用パソコン241(図7(b)参照)に記憶されたキャラクタ紹介等の演出補助情報をカードユニット200に送信して、キャラクタ紹介等の演出補助情報を読み込んでおき、前述の切替ボタン67が操作(タッチ)されると、キャラクタ紹介等の演出補助情報をカードユニット200から操作表示装置60に送信し、操作表示装置60で表示するように構成されている。
次に、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、払出制御装置80には、発射ボリューム171(詳細は後述)の操作によって遊技領域22に発射される球を1個ずつ検出(具体的には、発射位置に球送りされた球を検出する)する発射球検出スイッチ160、遊技領域22での遊技の結果、何れの入賞口にも入賞しないアウト球(外れ)を検出するアウト球検出スイッチ161、前述の第1セーフ球検出スイッチ(図5ではセーフ球検出1SW)162および第2セーフ球検出スイッチ(図5ではセーフ球検出2SW)163、前述のように上部通路403に配置され(図4参照)封入球数のチェックを行うための第1封入球検出スイッチ164(図5では封入球検出1SW)および第2封入球検出スイッチ165(図5では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。なお、ファール球検出スイッチは無い構成である。
なお、遊技領域22での遊技の結果、アウト通路431に回収される球はアウト球およびセーフ球の両方を含むものになる。
払出制御装置80では、前記各スイッチ160ないし165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うと共に、カードユニット200から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行う等の制御を行う。なお、ファール球の監視は無い。
さらに、払出制御装置80には、ガラス枠13が開放されていることを検出するガラス枠開放スイッチ(図5ではガラス枠開放SW)125、内枠12の開放を監視すると共に、遊技制御装置54の取り外しを監視する内枠開放スイッチ126(図5では内枠開放SW)、および特にパチンコ機10の枠側に関する電波の送信を検出する電波センサ(枠)127が接続されている。
内枠開放スイッチ126は、内枠12の開放を検出した情報をパチンコ機10の電源が遮断された状態でも保持する構成になっている他、主電源オン時に払出制御装置80からの要求により夜間監視情報を外部に出力する構成であり、夜間監視スイッチとも称されている。なお、内枠開放スイッチ126の詳細な構成は、図10を参照して後述する。
電波センサ(枠)127は、例えば払出制御装置80や枠に設置されている各種センサへの不正な電波を検出するセンサである。なお、電波センサ(枠)127は、その他の不正な電波を検出するものでも良い。
次に、払出制御装置80は、封入球の循環・研磨や球抜き制御との関連では、封入球の研磨を行う研磨装置406(図4参照)、研磨装置406に流入する球を検出する研磨入口スイッチ421、研磨モータ412の作動を検出する研磨モータスイッチ422、揚送装置402(図4参照)、揚送入口スイッチ432、揚送出口スイッチ434等と接続されている。なお、図5中では図示省略したが、払出制御装置80には、図4に示した前記下部通路変換部材410の下部通路変換ソレノイド410S、前記上部通路変換部材436の上部通路変換ソレノイド436S等も接続されている。
研磨装置406は、詳細な構成は図4で説明した通りである。なお、払出制御装置80には図5では図示省略したが、研磨装置406の構成要素として他にも、図4に示した研磨布モータ423、研磨布ユニットスイッチ424が接続されている。
揚送装置402は、下部通路401にある球を上方に揚送し、揚送出口スイッチ434を介して上部通路403に排出する。揚送入口スイッチ432は、揚送装置402に流入する球を検出するものである。揚送出口スイッチ434は、揚送装置402の出口側に配置され、揚送装置402から排出される球を検出する。なお、払出制御装置80には図5では図示省略したが、揚送装置402の構成要素として他にも、図4に示した揚送モータ433、揚送モータスイッチ435が接続されている。
次に、演出制御装置53の構成と、この演出制御装置53に接続される機器について説明する。演出制御装置53は、主制御用マイコン、該主制御用マイコンの制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン、表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP、各種のメロディや効果音等の出力を制御する音源LSI等を有しているが、細かい構成は略している。
演出制御装置53は、盤側(遊技盤20側)の制御については、遊技制御装置54のCPU111からの制御コマンドを解析し、演出内容を決定して表示装置41の出力映像の内容を制御したりする制御を行うと共に、前述した装飾表示LED(盤)142の駆動制御等の処理を実行したり、演出役物装置35の演出動作を制御したりする。一方、演出制御装置53は枠側(内枠12等の側)の制御については、ドロアコネクタ構造の盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94を介して後述の機器の駆動制御等を行う。
ここで、盤用演出接続基板93は、盤側(遊技盤20側)の演出制御装置53に接続される基板であり、ドロアコネクタにより構成されている。また、枠用演出接続基板94は、枠側(内枠12等の側)の各種機器に接続される基板であり、ドロアコネクタにより構成されている。
枠用演出接続基板94に接続される各種機器を説明すると、枠用演出接続基板94は、前述した演出中継基板56を介して演出操作スイッチ32、上下スピーカ15,16a、16b、装飾表示LED(盤)141等に接続されている。また、枠用演出接続基板94には、前述したように演出中継基板56を介して電源装置55からの演出制御装置用主電源が供給され、演出制御装置用主電源は、ドロアコネクタ構造の枠用演出接続基板94および盤用演出接続基板93を介して演出制御装置53に供給される構成である。
演出制御装置53は、遊技制御装置54のCPU111からの制御コマンドを解析し、演出内容を決定して音源LSIへの再生音の指示をして盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94を介して上下スピーカ15,16a、16bを駆動して効果音等を出したり、前述した装飾表示LED142の駆動制御等の処理を行うと共に、演出操作スイッチ32からの信号に応じて演出内容を決定して演出の制御を行う。
次に、電源装置55の構成について説明する。
電源装置55は、交流電源からDC32V、DC12V,DC5V等の直流電圧を生成し、遊技制御装置54、演出制御装置53、払出制御装置80や図5に示す各電子部品に必要な電源を供給すると共に、電源スイッチ191を備えている。ここで、前述したようにパチンコ機10における電源装置55から通常時(パチンコ機10に電源が供給されている時)に供給する電源を主電源といい、主電源は遊技制御装置54を含むパチンコ機10の各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。
また、本実施例では、各制御装置54、80等がバックアップ電源を備える構成であるため、電源装置55からバックアップ電源を供給していないが、各制御装置にバックアップ電源を備えず、電源装置55から供給するように構成しても良い。
なお、電源スイッチ191は、電源装置55へ供給される交流電源をオン・オフするもので、電源装置55の起動や停止に使用される。
次に、ドロアコネクタの詳細な構造について、図6に基づき説明する。
前述したように、主接続基板91および払出接続基板92、また盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94は、それぞれドロアコネクタ構造によって電気的に接続される構成である。
図6(a)は、遊技盤20の裏面側におけるドロアコネクタ構造の主接続基板91および盤用演出接続基板93の配置を示す図である。図6(a)、(b)において、遊技盤20の裏面側には図示するように、上部側に演出制御装置53が配置され、その下部に遊技制御装置54が配置されている(図3参照)。ドロアコネクタ構造の主接続基板91および盤用演出接続基板93が並んで遊技制御装置54の下方側に配置される構成となっている。
主接続基板91は、ケーブル105を介して遊技制御装置54に接続されると共に、主接続基板91の凹側ドロアコネクタ95は、払出接続基板92の凸側ドロアコネクタ92aに嵌合して接続され、払出接続基板92は払出制御装置80に接続される。よって、主接続基板91は、枠側基板としての払出接続基板92を介して払出制御装置80と接続される。これにより、遊技制御装置53と払出制御装置80とが、ドロアコネクタ構造の主接続基板91および払出接続基板92を介して接続される。
一方、盤用演出接続基板93は、ケーブル106を介して演出制御装置53に接続されると共に、盤用演出接続基板93の凹側ドロアコネクタ93aは、枠側基板としての枠用演出接続基板94の凸側ドロアコネクタ94aに嵌合して接続され、枠用演出接続基板94は、演出中継基板56に接続される。よって、盤用演出接続基板93は、枠側基板としての枠用演出接続基板94を介して演出中継基板56に接続される。これにより、演出制御装置54と演出中継基板56とが、ドロアコネクタ構造の盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94を介して接続される。
次に、図6(b)は、主接続基板91および払出接続基板92と、盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94のドロアコネクタ構造の前面形状を示す図である。図6(b)において、遊技盤側基板としての主接続基板91には、凹側ドロアコネクタ91aが配置されると共に、コネクタ91bが配置されている。ここで、コネクタ91bは、ケーブル105(図6(a)参照)を介して遊技制御装置54と接続される。一方、枠側基板としての払出接続基板92には、凸側ドロアコネクタ92aが配置されると共に、コネクタ92bが配置されている。コネクタ92bは、ケーブル105a(図6(a)参照)を介して払出制御装置80と接続される。
また、遊技盤側基板としての盤用演出接続基板93には、凹側ドロアコネクタ93aが配置されると共に、コネクタ93bが配置されている。コネクタ93bは、ケーブル106(図6(a)参照)を介して演出制御装置53と接続される。一方、枠側基板としての枠用演出接続基板94には、凸側ドロアコネクタ94aが配置されると共に、コネクタ94bが配置されている。コネクタ94bは、ケーブル106a(図6(a)参照)を介して演出中継基板56と接続されるようになっている。なお、前記のコネクタ91bないしコネクタ94bとしては、例えばライトアングルタイプのものが使用される。
詳しくは、遊技盤20を枠側に挿入し、挿入側と反対側を枠側に押しつけるように所定の位置にセットする。こうすることで、払出接続基板92の凸側ドロアコネクタと、主接続基板91の凹側ドロアコネクタとが嵌合し、遊技制御装置54と払出制御装置80とが接続される。また、盤用演出接続基板93と枠用演出接続基板94との接続についても同様である。
すなわち、遊技盤20を枠側に挿入し、挿入側と反対側を枠側に押し付けるように所定の位置にセットすれば、枠側基板としての枠用演出接続基板94の凸側ドロアコネクタ94aと遊技盤側基板としての盤用演出接続基板93の凹側ドロアコネクタ93aとが嵌合し、盤側の演出制御装置53と枠側の演出中継基板56とが接続される。
また、遊技盤を取り外す場合には、遊技盤20を枠の所定の位置から取り外せば、払出接続基板92の凸側ドロアコネクタと、主接続基板91の凹側ドロアコネクタとの接続が解除されると共に、枠用演出接続基板94の凸側ドロアコネクタと盤用演出接続基板93の凹側ドロアコネクタとの接続が解除される。
すなわち、遊技盤20を枠の所定の位置から取り外せば、枠側基板としての枠用演出接続基板94の凸側ドロアコネクタ94aと遊技盤側基板としての盤用演出接続基板93の凹側ドロアコネクタ93aとの嵌合が解除され、盤側の演出制御装置53と枠側の演出中継基板56との接続を自動的に切り離すことができる。この場合、遊技制御装置54のRAM113には、バックアップ電源116からの電源(つまりバックアップ電源)が供給されるので、遊技盤20を取り外した状態でもRAM113の記憶データは保持され、データを失うおそれはない。
次に、主接続基板91と盤用演出接続基板93の位置関係について説明する。
図6(a)に示すように、盤側の遊技制御装置54と枠側の払出制御装置80とは、ドロアコネクタ構造の主接続基板91および払出接続基板92を介して接続され、盤側の演出制御装置53と枠側の演出中継基板56とは、ドロアコネクタ構造の盤用演出接続基板93および枠用演出接続基板94を介して接続される構成であり、演出中継基板56には、枠側の各種機器(例えば演出操作スイッチ32、上下スピーカ15,16a,16b、装飾表示LED142および電源装置55からのケーブル(演出制御装置用主電源を演出制御装置53に供給するためのケーブル)が接続される構成である。
また、遊技制御装置54の取り外しを監視する内枠開放スイッチ126からの断線監視用電源を、払出制御装置80からドロアコネクタ構造の払出接続基板92および主接続基板91を介して遊技制御装置54に送り、再び、遊技制御装置54からドロアコネクタ構造の主接続基板91および払出接続基板92を介して払出制御装置80へ戻すように構成されている。
ここで、本実施例では図6(a)に示すように、遊技盤20の裏面の上部側に演出制御装置53が配置され、その下部に遊技制御装置54が配置されていると共に、遊技盤側基板としてのドロアコネクタ構造の主接続基板91および同じく遊技盤側基板としてのドロアコネクタ構造の盤用演出接続基板93が近接して上下方向に並べて遊技制御装置54の下方側に配置される構成であり、かつ主接続基板91は盤用演出接続基板93よりも上側に配置されるように構成されている。
また、主接続基板91と遊技制御装置54との間はケーブル105によって接続され、ケーブル105における遊技制御装置54側の接続形態は遊技制御装置564のコネクタ群107のうちで、主接続基板91に最も近い位置に配置されているコネクタ107aに接続されるように構成されている。したがって、遊技制御装置54と主接続基板91との間の配線(ケーブル105)を短くすることができ、遊技盤20における配線コストを低減できる。
次に、操作表示装置60の詳細について説明する。
操作表示装置60は、遊技者が指でタッチパネルに触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成されており、ハーネスによりカードユニット200と直接に接続されている。図7(a)に示すように、操作表示装置60の画面には、球貸レートを表示する球貸レート表示器61、プリペイドカード(例えばビジターカード)の残金額を表示する残金額表示器62が設けられていると共に、球貸ボタン63、返却ボタン64、貯球・再プレイボタン65、メッセージ・操作領域部66、切替ボタン67、休憩ボタン68、持球表示ボタン69が配置されている。
ここで、球貸レート表示器61は、カードユニット200から遊技球を貸し出す際の球貸レートを表示する。例えば1球を4円で貸し出すときは、「球貸:1玉4円」という表示をする。また、1球を1円で貸し出すときは、「球貸:1玉1円」という表示をする。本実施例のパチンコ機10では、1玉4円または1玉1円のどちらのレートでも球貸しが可能である。
残金額表示器62は、プリペイドカード(例えばビジターカード)の残金額を表示する。例えば残金額「5000円」というように1円単位で、残金額を表示する。また、球貸ボタン63は、遊技者が所定度数の球貸しを望むときに操作する。さらに、返却ボタン64は、遊技前に単に遊技者が遊技カード(プリペイドカード(例えばビジターカード)も含む)を返却させる場合、および精算(遊技終了)してカードを返却させる場合に操作する。
貯球・再プレイボタン65は、ハウスカードと称される遊技店独自の会員カードを使用して遊技者が獲得した球の貯球をしたり、会員カードに貯球している球を使用して再プレイするときの他、台移動してきた持球数(貯球数と同様な扱いをする)を使用するときに操作する。
メッセージ・操作領域部66は、貯球・再プレイ時に会員カードを有する会員が暗証番号を入力したり、営業上のメッセージを表示したりする他、持球数および計数球数の詳細を表示(例えば玉箱を摸した図形によるアナログ表示)することが可能な構成になっている。
切替ボタン67は、操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66に表示する情報のを切り替えるときに操作する。この操作(タッチ)に基づいて、キャラクタ紹介等の演出補助情報がカードユニット200から操作表示装置60に送信され、操作表示装置60で表示される。なお、切替ボタン67が操作(タッチ)されない場合は、球貸ボタン63、返却ボタン64、貯球・再プレイボタン65等の操作に基づく通常の操作画面が表示される。
休憩ボタン68は、遊技者が休憩を望むときに操作する。この休憩ボタン68が押されると、メッセージ・操作領域部66にトータル持球数(持球数+計数球数)が表示される。また、持球表示ボタン69は、遊技者が持球数の表示を望むときに操作するものであり、持球数の表示が可能であるときに点灯する。
計数球使用ボタン66aは、遊技者が計数球数より持球数へ球の移動を望むときに操作するものである。この計数球使用ボタン66aが1回操作されると、計数球数より持球数へ球(例えば所定量=100個の球)の移動が開始される。言い換えれば、計数球使用ボタン66aは、玉箱から上皿へ球を移すような作業を開始させるために使用されるスイッチの概念に相当する。また、計数球使用ボタン66aは、計数球数より持球数への球の移動が可能であるときに点灯する。
以上の操作表示装置60にて持球数の精算を行う場合には、前記返却ボタン64の操作で開始される。すなわち、遊技者が返却ボタン64を押すと、カードユニット200では精算を開始すべく、精算指示を払出制御装置80へ送信する。そして、払出制御装置80では、精算指示を受けると、トータル持球数(持球数+計数球数)データをカードユニット200へ送信し、カードユニット200は、トータル持球数データを遊技カードに記録し、排出する処理を行う。
次いで、カードユニット200は、遊技カードに対してトータル持球数データの記録が終了すると、その旨を払出制御装置80に伝達し、払出制御装置80は記憶(例えばRAM83の所定エリアに記憶)している持球数、計数球数等のデータをクリアし、精算終了となり、遊技カードが返却される。
なお、カードユニット200では、トータル持球数データを遊技カードに記録するが、遊技カードへの記録が終了するまでは、払出制御装置80で持球数、計数球数等のデータを記憶しているので、カードユニット200に持球数、計数球数の管理が移行するものではない。また、操作表示装置60は、パチンコ機10に配置されるが、球貸、貯球、精算(上述したカードへの記録処理)、再プレイ、遊技カードの返却等は、カードユニット200によって制御・管理される。
次に、カードユニット200によって制御・管理されるケースについて説明する。例えば、遊技を開始する際、遊技者が現金による球貸しを行う場合にはまず、遊技者がカードユニット200の現金投入口202に1000円の紙幣を投入する。すると、カードユニット200内部では、1000円の現金投入=1000円のプリペイドカード発行となり、投入された紙幣の金額に対応した球貸度数がメッセージ・操作領域部66に表示される。その後、遊技者が球貸ボタン63を操作すると、メッセージ・操作領域部66に表示されている球貸度数の範囲内で球貸加算処理が行われ、この球貸加算処理の結果として増加した持球数が持球数表示器50に表示される。
この場合、遊技機側に設置された操作表示装置60からは、ハーネスを介して球貸ボタン操作情報がカードユニット200へ送られ、これに対してカードユニット200からパチンコ機10(払出制御装置80)へ球貸指示(持球数への加算指示)を行う構成である。さらに、球貸し操作による加算処理が終了すると、払出制御装置80は、ハーネスを介してカードユニット200から出力される信号に基づいてプリペイドカードの残金額を表示する。
一方、遊技者が遊技カード(プリペイドカード(例えば、ビジターカード)も含む)の度数の範囲内で球貸しを望む場合には、遊技者はカードユニット200のカード投入口201に遊技カードを挿入すると、遊技カードに残存する球貸度数がメッセージ・操作領域部66に表示される。次いで、遊技者がメッセージ・操作領域部66の球貸ボタン63を操作すると、遊技カードに記録された有価価値情報(球貸度数)の範囲内で、所定度数の球貸し(持球数の増加)が行われ、球貸し数が持球数表示器50に表示される。この場合、球貸し数だけが持球数表示器50に表示されるのではなく、以前の持球数に球貸し数が加算される形で、合計の球数が持球数表示器50に表示される。したがって、以前の持球数=0の場合は、球貸し数だけが持球数表示器50に表示される。
さらに、遊技者が遊技カードに記録された貯球数の範囲内で貯球使用を望む場合には、遊技者はカードユニット200のカード投入口201に遊技カードを挿入し、メッセージ・操作領域部66の画面にて当該会員の暗証番号を入力すると、遊技カードに残存する貯球数がメッセージ・操作領域部66に表示される。次いで、遊技者がメッセージ・操作領域部66の貯球・再プレイボタン65を操作することにより、遊技カードに記録された貯球数の範囲内で、所定度数の貯球使用(持球数の増加)が行われ、貯球使用数が持球数表示器50に表示される。この場合、以前の持球数に貯球からの貯球使用数が加算される形で、合計の球数が持球数表示器50に表示される。
また、遊技を終了する場合には、前述したように返却ボタン64にタッチすることで、精算処理が行われて、トータル持球数の記録された遊技カードがカードユニット200から排出される。よって、遊技者は排出された遊技カードを持って景品交換装置240に挿入することで、景品交換装置240にて精算される(例えば景品交換レシートが排出され、ホールのカウンタで景品と交換できる)。また、休憩ボタン68を押すと、遊技カードが排出され、遊技機は遊技ができない状態になる。このとき、休憩ボタン68が点灯し、休憩可能であることを報知する。
次に、カードユニット200の制御系統について、図7(b)に基づき説明する。
図7(b)において、カードユニット200には、画像入力用パソコン241が接続され、画像入力用パソコン241は、図示省略したがUSBメモリ端子やDVD装置を備えている。キャラクタ紹介等の演出補助情報は、USBメモリ等の記憶媒体に格納され、これらの記憶媒体を画像入力用パソコン241に装着してアクセス可能とする。そして、装着した記憶媒体にアクセスして、演出補助情報を画像入力用パソコン241にて読み込み、内部のRAM等に一旦記憶する。この演出補助情報の記憶が完了すると、USBメモリ等の記憶媒体を画像入力用パソコン241から取り外す。
画像入力用パソコン241に記憶された演出補助情報は、カードユニット200に送信可能であり、パチンコ機10の機種入れ替え時に画像入力用パソコン241をカードユニット200に接続し、カードユニット200にて画像入力用パソコン241に記憶されている演出補助情報を読み込むことで行われる。読み込まれた演出補助情報はカードユニット200にて保存される。また、カードユニット200は遊技店の閉店で電源がオフされたとき、あるいは停電時であっても、保存した演出補助情報を保持可能である。図7(b)では、演出補助情報をカードユニット200に保存する場合のデータの流れを、表示データの矢印で示している。
カードユニット200は、ハーネスにより操作表示装置60と直接に接続され、カードユニット200からは、表示データ(球貸関係、貯球・再プレイ等の各種データの他に、演出補助情報を含む)が操作表示装置60に送信される。操作表示装置60からは、各種ボタンのタッチ情報や切替ボタン67の操作に基づく切替情報がカードユニット200に送信される。切替ボタン67が操作(タッチ)されると、演出補助情報をカードユニット200から操作表示装置60に送信し、操作表示装置60で表示する。
一方、演出制御装置53は表示装置41に接続され、演出制御装置53からは表示データが表示装置41に出力され、表示装置41は表示データに基づいて特図ゲームの演出を表示する。したがって、本実施例では演出制御装置53は操作表示装置60に接続されていない構成であり、また、演出制御装置53と操作表示装置60との接続を切り替えるような切替回路も無い。そのため、演出補助情報は全てもカードユニット200を経由して操作表示装置60に送信される。
例えば、遊技者が切替ボタン67にタッチすると、演出補助情報がカードユニット200から操作表示装置60に送信され、操作表示装置60で表示される。具体的には、遊技者が切替ボタン67にタッチした場合、パチンコ機10の機種名やゲーム説明が操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66に表示されている。例えば、機種名として「CR○○○○」、ゲーム説明として「大当り後、特図100回転まで高確率」という表示がされる。
この状態で、切替ボタン67に再度タッチすると、切替ボタン67は演出補助情報を操作表示装置60に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成であるから、演出補助情報の表示画面から再び通常の画面表示に戻る。なお、機種名やゲーム説明を行う画面に切り替わった場合、画面を全て機種名やゲーム説明の紹介に使用しても良いが、球貸関係の表示は遊技中も必要となる場合があるので、機種名やゲーム説明を行う画面に切り替わっても、画面の一部に球貸関係の表示を残す構成にしても良い。また、大当り中等球貸の必要がないときは、球貸関係の表示を消しても良い。
次に、払出制御装置80と遊技制御装置54やカードユニット200との間における暗号化通信およびバックアップ電源の構成について、図8に基づき説明する。なお、図8に示す構成は、前述した図5に示すような全ての回路を表すものではなく、暗号化通信およびバックアップ電源に関する構成部分のみを表している。図8に示すように、電源装置55には、主電源生成回路192、停電監視回路193および前述した電源スイッチ191が備えられている。
ここで、主電源生成回路192は、主電源を生成するもので、商用の交流電源(例えばAC100V)を入力電源とし、この入力電源からDC32V、DC12V,DC5V等の直流電圧を生成し、払出制御装置80に供給すると共に、払出制御装置80を経由して遊技制御装置54に主電源が供給される。一方、遊技制御装置54以外の演出制御装置53や各電子部品に必要な電源は電源装置55から供給される。
停電監視回路193は、商用の交流電源(例えばAC100V)が所定電圧以下に低下したか否かを監視するもので、所定電圧以下に低下すると、停電と判定して停電検出信号を払出制御装置80に出力する。電源スイッチ191については、前述の通りである。
払出制御装置80は、バックアップ電源183、RAMクリアスイッチ181を備えており、バックアップ電源183は、例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源183は、払出制御装置80のRAM83に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM83に記憶されたデータが保持されるようになっている。なお、払出制御装置80ではバックアップ電源183の代わりに、例えばRAM83として不揮発性メモリを使用する構成にしても良い。
また、払出制御装置80では、RAMクリアスイッチ181がオンされると(実際の操作では、RAMクリアスイッチ181を押しながら電源スイッチ191をオンする)、払出制御装置80内部のRAM83等を初期化すると共に、RAMクリア信号を遊技制御装置54に出力する。また、払出制御装置80には、電源装置55から主電源が供給されており、この主電源を払出制御装置80の回路各部に使用すると共に、遊技制御装置54に供給する。
さらに、払出制御装置80は、電源装置55から停電検出信号が入力されると、停電と判断して停電のために必要な処理(例えばデータの保存等)を行う。また、払出制御装置80は入力された停電監視信号を遊技制御装置54に出力する。その他、払出制御装置80は、遊技制御装置との間またはカードユニット200との間の通信が断たれる等の通信異常が発生した場合に、遊技停止信号を遊技制御装置54に出力する。これに基づいて遊技制御装置は、遊技を停止する処理を行う。一方、通信の復旧時には払出制御装置80はリカバリ処理により通信できなかったデータを回復させる。
また、払出制御装置80には、前述のように内枠開放スイッチ126のバックアップ電源151から断線監視用電源が供給されており、この断線監視用電源は払出制御装置80を経由して遊技制御装置54に供給されている。そして、バックアップ電源151から供給される断線監視用電源による電流が払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルート(すなわち、断線監視ルート)を流れている場合には当該ルートの断線無しと判断されて、内枠開放スイッチ126は、断線(遊技制御装置54の取り外しを含む)回数をカウントせず、後述する断線回数記憶手段155(図10参照)による断線回数の記憶は行われない。
一方、前記断線監視ルートをバックアップ電源151から供給される断線監視用電源による電流が流れていない場合には、当該ルートの断線ありと判断されて、内枠開放スイッチ126は断線(遊技制御装置54の取り外しを含む)回数をカウントし、断線回数記憶手段155による断線回数の記憶が行われる。
遊技制御装置54は、バックアップ電源116を備えており、バックアップ電源116は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。なお、バックアップ電源116は、遊技制御装置54のCPU111を搭載している基板と同一の基板上に搭載されている。バックアップ電源116からの電源は、遊技制御装置54のRAM113に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM113に記憶されたデータが保持されるようになっている。
また、遊技制御装置54は、払出制御装置80からRAMクリア信号が入力されると、RAM113等を初期化する処理を行う。さらに、遊技制御装置54は、払出制御装置80から停電検出信号が入力されると、停電と判断して停電のために必要な処理(例えばデータの保存等)を行う。
ここで本実施例では、ドロアコネクタ構造の主接続基板91および払出接続基板92を介して遊技制御装置54と払出制御装置80とが接続されるようになっており、これらの主接続基板91および払出接続基板92を通して電源装置55からの主電源が払出制御装置80から遊技制御装置54に供給されると共に、停電検出信号、RAMクリア信号、遊技停止信号が払出制御装置80から遊技制御装置54に送信される。
なお、後述の暗号化通信が双方向であるのと異なる構成になっているが、前述した主電源の供給、停電検出信号、RAMクリア信号、遊技停止信号の送信は図8に矢印で示すように単一方向(払出制御装置80から遊技制御装置54に向けて送信する方向)になっている。また、前記の主電源の供給、停電検出信号、RAMクリア信号、遊技停止信号の送信は、図8に示すように、後述の暗号化通信(双方向暗号化通信)とは別のルート(例えば別の通信配線)であり、かつ主電源の供給、停電検出信号、RAMクリア信号、遊技停止信号毎に個別の通信(供給を含む)ルートを持つ構成である。
したがって、払出制御装置80と遊技制御装置54との間における双方向暗号化通信に通信異常が発生しても、主電源の供給、停電検出信号、RAMクリア信号、遊技停止信号は何れも双方向暗号化通信とは別のルートで払出制御装置80から遊技制御装置54に送信(供給を含む)可能になっている。
また、ドロアコネクタ構造の主接続基板91および払出接続基板92を介して双方向の暗号化通信による情報が遊技制御装置54と払出制御装置80との相互間で伝送されると共に、断線監視用電源が払出制御装置80から遊技制御装置54を通って再び払出制御装置80に流れてくるループ接続された構成になっている。
ここで断線監視用電源とは、前述のように、内枠開放スイッチ126におけるバックアップ電源151の電流が払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルートを流れているか否かを判定して、遊技制御装置54が取り外されているか否かを検出するための電源である。このルートをバックアップ電源151の電流が流れていない場合には、当該ルートが断線であることから遊技制御装置54が取り外されている状態であることが検出される。
なお、カードユニット200は、バックアップ電源251、RTC(リアルタイムクロック)252を備えている。ここでバックアップ電源371は、例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源371は、カードユニット200内部のRAM等に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM等に記憶されたデータが保持されるようになっている。RTC372は、実時間をカウントし、日時等の情報を提供するものである、カードユニット200は、RTC252からの情報に基づき、遊技カードによる球貸しや持球数の記憶処理等の実時間等を記録する等の処理を行う。
さらに、通信異常のときの遊技停止に関連する構成の詳細について説明する。
本実施例においては、図8に示すように、払出制御装置80は、遊技制御装置54との間で定期的に双方向暗号化通信を行うと共に、カードユニット200との間で定期的に双方向暗号化通信を行う構成である。また、払出制御装置80は、遊技制御装置54やカードユニット200との間の双方向暗号化通信の異常を検出すると、直ぐに遊技球の発射を停止する処理を行うと共に、前記の双方向暗号化通信とは別の単一方向の通信により、遊技制御装置54に対して遊技停止信号を送信して遊技停止を指示する。
遊技制御装置54は、遊技停止信号の受信から所定期間後に入賞監視、特図ゲーム、普図ゲーム処理を停止する構成である。したがって、払出制御装置80は、遊技制御装置54やカードユニット200との間の双方向暗号化通信が異常であっても、双方向暗号化通信とは別の単一方向の通信により遊技制御装置54へ遊技停止信号を送信して遊技停止を指示できるので、セキュリティを高くすることができる。
また、払出制御装置80は、遊技制御装置54やカードユニット200との間の双方向暗号化通信の通信異常を検出すると、直ぐに遊技球の発射を停止するが、遊技制御装置54は遊技停止信号の受信から所定期間後に入賞監視、特図ゲーム、普図ゲーム処理を停止するので、浮遊球の入賞を救済できる。さらに、遊技制御装置54は、払出制御装置80から遊技停止信号を受信すると、入賞監視、特図ゲーム、普図ゲーム処理を停止するが、その他の処理は継続して実行するので、通信異常中であっても、枠開放やその他のエラーを監視できることから、セキュリティを高くすることができる。
次に、遊技機IDの出力条件について、図9に基づき説明する。遊技機IDの出力については、以下のような出力条件を設けることが望ましい。前述したように、パチンコ機10の遊技制御装置54および払出制御装置80は、それぞれのICチップを個別に識別可能な主制御ID、払出制御IDを備えており、主制御IDについては図中で主IDと、また払出制御IDについては図中で払出IDと略す。また、主制御IDと払出制御IDをまとめて遊技機IDと称することもある。
図9は、遊技機IDの出力条件を示す図であり、図9(a)は、遊技制御装置54から主制御ID(図中は主ID。以下同じ。)を出力する場合のブロック構成を示す図である。遊技制御装置54から主制御IDを出力する場合には、予め定められた暗号化通信によって払出制御装置80から要求された場合のみ、主IDを出力する。ここで、暗号化通信は、後述するが暗号鍵Aや暗号鍵Xによる暗号化通信である。なお、暗号鍵Aは、各装置(遊技制御装置54および払出制御装置80)が予め備えており、暗号鍵Xは、パチンコ機10が遊技店に設置された後に台毎に異なる暗号鍵として設定される。
図9(a)の上段に示すように、払出制御装置80からID要求を暗号化通信により遊技制御装置54に出力した場合には、遊技制御装置54は主IDを暗号化通信により払出制御装置80に出力する。
一方、図9(a)の下段に示すように、払出制御装置80からID要求を平文により遊技制御装置54に出力した場合には、遊技制御装置54は主IDを払出制御装置80に出力しない。なお、ID要求が平文でなく、定められた暗号鍵A、X以外の不明な暗号鍵による暗号化通信でID要求がされた場合であっても、遊技制御装置54は主IDを払出制御装置80に出力しない。
このように、遊技制御装置54からのIDの出力条件として、遊技制御装置54は、払出制御装置80から予め定められた暗号鍵Aまたは暗号鍵Xによる暗号化通信によりIDを要求された場合は、IDを出力するが、それ以外の通信(平文等)で要求された場合はIDを出力しない。したがって、セキュリティを高めることができる。
次に、払出制御装置80からIDを出力する条件について説明する。
図9(b)は、払出制御装置80からID(ここでは主IDおよび払出ID)を出力する場合のブロック構成を示す図である。ここで、払出制御装置80からID(主IDおよび払出ID)を出力する場合には、先ず、図9(b)の上段に示すように、払出制御装置80が遊技制御装置54と接続されていることが前提条件となる。
その他の条件として、図9(b)の上段に示すように、カードユニット200からID要求を予め定められた暗号化通信により払出制御装置80に出力した場合には、払出制御装置80は主IDおよび払出IDを暗号化通信によりカードユニット200に出力する。一方、図9(b)の中段に示すように、払出制御装置80が遊技制御装置54と接続されていないと、カードユニット200からID要求が予め定められた暗号化通信により払出制御装置80に出力された場合であっても、払出制御装置80は主IDおよび払出IDをカードユニット200に出力しない。
また、同じく図9(c)に示すように、払出制御装置80が遊技制御装置54と接続されていたとしても、カードユニット200からのID要求が、暗号化通信ではなく、平文でされた場合(つまり、平文によるID要求である場合)にも、払出制御装置80は主IDおよび払出IDをカードユニット200に出力しない。なお、ID要求が平文でなく、定められた暗号鍵A、X以外の不明な暗号鍵による暗号化通信でID要求がされた場合であっても、払出制御装置80は主IDおよび払出IDをカードユニット200に出力しない。
このように、払出制御装置80からのIDの出力条件として、払出制御装置80が遊技制御装置54と接続されている条件を満たし、かつ、払出制御装置80はカードユニット200から予め定められた暗号鍵Aまたは暗号鍵Xによる暗号化通信によりIDを要求された場合は、ID(主IDおよび払出ID)を出力するが、それ以外の通信(平文等)で要求された場合はID(主IDおよび払出ID)を出力しない。したがって、セキュリティを高めることができる。特に、払出制御装置80は、遊技制御装置54と接続されていないと遊技機IDを出力しないので、例えば遊技制御装置54が不正により取り外されている場合には遊技機IDを出力せず、遊技制御装置54の不正な取り外しにも対応することができる。
次に、内枠開放スイッチ126(図10では内枠開放SWと表記)の詳細な構成について、図10に基づき説明する。図10に示すように、内枠開放スイッチ126は、バックアップ電源151、枠開放検出手段152、断線検出手段153、枠開放回数記憶手段154、断線回数記憶手段155、出力手段156を備えている。
ここで、内枠開放スイッチ126への主電源は、払出制御装置80から供給され、通常は主電源によって内枠開放スイッチ126は作動する。一方、内枠開放スイッチ126はバックアップ電源151を備えており、主電源の供給が断たれたときはバックアップ電源151により作動する。バックアップ電源151としては、例えば一次電池が使用される。一次電池は直流電力の放電のみができる電池であり、二次電池に対するそれ以外の電池のことで、例えば乾電池が使用される。
バックアップ電源151は主電源オフ時には、枠開放検出手段152、断線検出手段153、枠開放回数記憶手段154、断線回数記憶手段155に電源を供給する。
また、バックアップ電源151は、払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルートに電流を流すようになっており、このループ接続されたルートの断線が断線検出手段153によって検出された場合に、遊技制御装置54が取り外されたことを検出可能になっている。
内枠開放スイッチ126の監視機能は、次の通りである。先ず、内枠12の開放の監視として、枠開放検出手段152は、内枠12の開放を検出したか否かを示す情報(枠開放情報)を出力する。次に、遊技制御装置54の取り外しの監視として、断線検出手段153は、バックアップ電源151の電流が払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルートを流れている場合には当該ルートが断線でなく、遊技制御装置54が取り外されていない状態であることを検出する。一方、このルートをバックアップ電源151の電流が流れていない場合には、当該ルートが断線であることから遊技制御装置54が取り外されている状態であることを検出する。
前記断線検出手段153によって検出される断線状態は、前記ルートが断線である場合(遊技制御装置54が取り外されていなくても断線になる場合)と、遊技制御装置54が取り外されることによって前記ルートが断線になる場合の2通りがあり、断線検出手段153は、これらの2つの状態の何れも検出可能なものであるが、その区別まではしていない。したがって、断線検出手段153が検出する断線情報は、遊技制御装置54の取り外し状態を含むものである。
このように、断線検出手段153は、前記ルートが断線か否かを検出することで、遊技制御装置54が取り外されている状態を断線と判定して、遊技制御装置54の取り外しの監視を行う。断線検出手段153の検出情報は前述したように遊技制御装置監視情報のことであり、これは内枠開放スイッチ126により主基板(遊技制御装置54)の取り外しを検出したか否の情報である。なお、断線検出手段153は主電源の供給時、主電源オフ時の何れの場合にも遊技制御装置54の取り外しを監視可能である。
前記枠開放回数記憶手段154は、枠開放検出手段152による内枠12の監視情報(枠開放情報)を記憶して保持する。枠開放回数記憶手段154の記憶情報としては、内枠12の開放情報と、内枠12が開放した回数とを記憶する。特に、枠開放回数記憶手段154は、主電源オフ時にはバックアップ電源151からバックアップ電源の供給を受けるので、主電源オフ時に前記記憶情報を保持可能になっている。
また、断線回数記憶手段155は、断線検出手段153による断線情報(遊技制御装置54の取り外し状態を含む)を記憶して保持する。断線回数記憶手段155の記憶情報としては、断線情報(遊技制御装置54の取り外し状態を含む)と、断線回数(遊技制御装置54の取り外し回数を含む)とを記憶する。特に、断線回数記憶手段155は主電源オフ時にはバックアップ電源151からバックアップ電源の供給を受けるので、主電源オフ時に前記記憶情報を保持可能になっている。
そして、内枠12の監視情報(枠開放情報)と、断線検出手段153による遊技制御装置54の取り外し監視情報とは、通常時(主電源供給時)は遅延なく、直ちに各監視情報が出力手段156によって払出制御装置80に出力される構成である。一方、夜間等の主電源オフ時には、各監視情報は枠開放回数記憶手段154および断線回数記憶手段155によって記憶・保持され、遊技店の開店時等の主電源オン時に記憶してある各監視情報は払出制御装置80からの夜間監視情報の要求があったときに、出力手段156により払出制御装置80に出力されるように構成されている。
なお、内枠12の監視情報(枠開放情報)と、遊技制御装置54の取り外し監視情報とは、詳しく言えば、内枠12の監視情報(枠開放情報)は、内枠12の開放の有無と開放回数を含む概念である。よって、遊技制御装置54の取り外し監視情報は、バックアップ電源151の電流が払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルート(以下、断線監視ルートと称する)を流れている場合に当該ルートの断線の有無と断線回数を含む概念であるが、説明の都合上、これらの細かい内容を含めた情報を、内枠12の監視情報(枠開放情報)と、遊技制御装置54の取り外し監視情報と言うことにする。
また、各監視情報の出力形態は以下の通りである。先ず、内枠12の閉鎖中には、枠開放検出手段152の出力はオンとなる。一方、内枠12の開放中は、枠開放検出手段152の出力はオフとなる。例えば、オンとはHレベルの信号、オフとはLレベルの信号のことである。
断線監視ルートが断線でないとき(遊技制御装置54が取り外されていない状態を含む)は、断線検出手段153の出力はオンとなる。一方、断線監視ルートが断線であるとき(遊技制御装置54が取り外されている状態を含む)は、断線検出手段153の出力はオフとなる。例えば、オンとはHレベルの信号、オフとはLレベルの信号のことである。なお、枠開放検出手段152は内枠12の開放を検出するだけでなく、例えばガラス枠13の開放も合わせて検出するようにし、ガラス枠13の開放情報(開放、非開放を含む情報)を枠開放回数記憶手段154に記憶させるようにしても良い。
出力手段156は、通常時(主電源供給時)には、内枠開放スイッチ126における枠開放検出手段152および断線検出手段153が監視した情報を遅滞なく払出制御装置80に出力する。一方、出力手段156は、パチンコ機10の主電源がオフとなる夜間等のときに、内枠開放スイッチ126によって監視した枠開放情報および断線情報、つまり夜間監視情報については、払出制御装置80から内枠開放スイッチ126に対して夜間監視情報の要求があった場合にのみ、この要求に応答して枠開放回数記憶手段154および断線回数記憶手段155に記憶されている夜間監視情報を払出制御装置80に出力する。
なお、払出制御装置80では、夜間監視情報から不正レベルを判断し、判断した不正レベルをカードユニット200に出力することになる。ここで不正レベルの内容としては、例えば、内枠12の開放の有無、遊技制御装置54の取り外しに起因する断線の有無、さらに内枠12の開放回数等の組み合わせによって、予め複数のレベルを定められるものである。ここで夜間監視情報は、前述した「遊技機に関する情報」に含まれるものである。
また、夜間監視情報の出力タイミングとして、例えば、払出制御装置80にて、主電源の投入時(オン時)に、内枠開放スイッチ126に夜間監視情報の要求を出力し、この要求に応答して内枠開放スイッチ126から夜間監視情報を受信すると、当該受信情報から不正レベルを判断し、判断した不正レベルをRAM83に記憶させ、その後、カードユニット200に送信するように構成すると良い。そして、払出制御装置80は、内枠開放スイッチ126から開放情報を受信すると、当該開放情報をRAM83に記憶させ、その後、カードユニット200に送信する。
次に、本実施例の遊技管理システム1の全体的な概略について、図11に基づき説明する。図11は、本実施例のパチンコ機10が複数設置された遊技店に適用したシステム構成を示している。図11に示すように、遊技管理システム1は、遊技店における店内ネットワークを包含するように構築されており、遊技店には、複数のパチンコ機10およびカードユニット200の他、これらを管理する遊技用管理装置である遊技店側管理装置(ホールコンピュータ)300、外部管理装置との通信を行うための所定の媒体に相当する第三者管理機関中継装置310、景品交換装置(図11では景品POS)240が設置されている。また、遊技店の外部には、外部管理装置に相当する第三者管理機関320、遊技施設管理手段に相当する運用代行会社330、遊技機メーカ340が存在する。
カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310を経由して外部の第三者管理機関320に対して、電話回線(例えばISDN等のデジタル回線)やインターネット等の通信回線を介して通信可能に接続されている。また、第三者管理機関320は、遊技機メーカ340からの情報を受信可能に接続されると共に、運用代行会社330に対して情報を送信可能に接続されている。さらに、遊技店側管理装置300は、運用代行会社330からの情報を受信可能に接続されている。なお、全体的なシステム構成は、図11に示した態様に限定されることはなく、例えば遊技店内に、遊技店側管理装置300とは別に、カード管理装置や持球管理装置を設置しても良い。
遊技店内において、パチンコ機10は、一対一で対応するカードユニット200に対して接続されており、カードユニット200は、それぞれ組となるパチンコ機10から定期的に前述した持球数や各種遊技情報、それに枠開放情報等を含む遊技機に関する情報(以下、便宜上「各種遊技情報」と表記)を受信するように構成されている。そして、カードユニット200は、遊技店内に構築された通信回線を介して遊技店側管理装置300に接続されており、詳細は後述するが遊技店で選択されている遊技情報を、所定の信号に変換して遊技店側管理装置300へ出力する。
また、カードユニット200は、パチンコ機10からの各種遊技情報を、第三者管理機関320と接続される第三者管理機関中継装置310へ出力するように構成されている。ここで、カードユニット200から第三者管理機関中継装置310(第三者管理機関320)には、全ての遊技情報を出力するように構成しているが、例えば認証情報や不正情報等、重要情報のみを出力するように設定しても良い。要は、遊技店側にて、運用管理の代行を希望する場合に所定の情報を選択して送信したり、あるいは第三者管理機関320や運用代行会社330から指示された情報だけを送信すること等が考えられる。
遊技店側管理装置300は、一般には遊技店の管理室に設置されると共に、各カードユニット200に対して情報伝送路を介して接続され、各カードユニット200を経由して各パチンコ機10からの各種遊技情報を収集すると共に、情報伝送路を介して景品交換装置240とも接続され、景品交換装置240から景品関連情報を収集し、これらのデータを整理して、遊技店の営業管理を行うものである。
また、遊技店側管理装置300は、運用代行会社330から必要なデータを受信して各種遊技状態に対応するデータを整理し、整理したデータを表示ディスプレイに表示させたり、営業上必要なデータの演算処理を行うように構成されている。
第三者管理機関中継装置310は、前記カードユニット200から出力された全ての各種遊技情報を外部の第三者管理機関320へ出力するものである。ここで、第三者管理機関中継装置310を単なる中継として構成した場合は、カードユニット200が各種遊技情報を出力する時点で暗号化された情報として出力するように設定するが、第三者管理機関中継装置310でも収集した情報を記憶管理するような場合には、第三者管理機関中継装置310にて情報を再度暗号化して第三者管理機関へ出力するように設定する。
景品交換装置240は、遊技カードの持球数に基づいて、遊技者が望む景品と交換するための処理を行うもので、例えば遊技店の従業員が景品交換装置240を操作して、遊技者に景品を渡す。景品交換装置240では、会員カードの場合、持球数を貯球数に交換して記録する貯球化の処理も可能となっている。なお、ここでの景品関連情報も、広義で遊技機に関する情報に含めても良い。
景品交換装置240で景品交換を行うとき、または貯球化するとき、景品交換装置240は遊技店側管理装置300に遊技カードのカードIDと遊技カードに記憶されている持球数を送信する。遊技店側管理装置300は、受信したカードIDや持球数と、カード毎持球数ファイルに記憶されているカードIDおよび持球数と照合する。遊技店側管理装置300が照合した結果を正否の情報として景品交換装置240に送信すれば、受信した景品交換装置240は遊技カードに記憶されていた持球数の正否を知ることができる。
第三者管理機関320は、遊技店の外部に設置され、この第三者管理機関320に設置されている第三者管理機関管理装置321(図12参照)は、前記第三者管理機関中継装置310から各種遊技情報を受信すると共に、前記景品交換装置240から各種景品関連情報を受信して、運用代行会社330へ必要な各種情報を出力するように構成されている。
遊技機メーカ340は、パチンコ機10を製造するメーカである。この遊技機メーカ91に設置されている管理サーバは、パチンコ機10に関する所定の情報(後述する主制御ID等)を出力する機能を有している。
運用代行会社330は、第三者管理機関320(第三者管理機関管理装置321)からの各種情報(遊技関連、景品関連、等)に基づいて遊技店を管理し、さらに遊技店からの要望に対応する各種処理を行うものである。なお、遊技店において運用代行会社330による管理を必要としない場合には、第三者管理機関320における管理が主として実行されることになり、遊技店側管理装置300では、必要な情報を選択してカードユニット200から取得することになる。ここで遊技店側管理装置300では、予め何れの情報を取得するのかを、適宜選択ないし設定可能とする。
遊技店において運用代行会社330による管理を必要とする場合には、運用代行会社330は、第三者管理機関320からの各種遊技情報に基づいて、遊技店の管理ないし運営を行うが、具体的には例えば遊技店で把握すべき最低限の情報について、あるいは従業員の管理について、さらに適切な景品関連の情報について、それぞれ適切なアドバイス等の出力を行う。これにより、遊技店では、パチンコ機10の管理ないし運営についての詳細は把握できなくても、運用代行会社330に基本的な管理を任せることが可能となる。
次に、本実施例のカードユニット200からの情報出力について、図12に基づき説明する。図12は、カードユニット200から出力される各種情報の流れの概要を示している。カードユニット200は、前述したカードユニット接続端子板52(図5参照)を介してパチンコ機10側の払出制御装置80と接続されており、遊技制御装置54からの各種遊技情報および封入球の制御および遊技球の払出制御における各種情報と、払出制御装置80からの封入球の制御および遊技球の払出制御における各種情報や持球数の情報(遊技価値情報)等、パチンコ機10側からの各種情報を受信するように構成されている。
カードユニット200は、制御系の主な構成要素として、CU制御部210(カードユニット制御基板)、通信制御部211、外部情報端子板212、表示制御部213、セキュリティ基板214を備えている。これらの各構成要素には電源装置55(図5参照)から必要な電源が供給される。
CU制御部210は、カードユニット200の各種動作(遊技情報や遊技価値の情報管理を含む)のためのプログラムを実行して必要な演算処理を行うものであり、図示省略したがCPU、ROM、RAM、および入出力インターフェース等を備えている。
ここでCU制御部210は、後述する表示制御部213を介して操作表示装置60上における各種操作のための表示内容を制御するものでもあり、例えば各種遊技情報のうち所定の情報を選択するための表示制御も実行する。したがって、CU制御部210は、カードユニット200側で前記所定の情報を選択可能な「遊技用装置側選択手段」を構成することになるが、実際に操作する手段は操作表示装置60(あるいは後述の図87に示す表示入力装置205)である。よって、CU制御部210および操作表示装置60が「遊技用装置側選択手段」に相当する。
また、CU制御部210にある図示省略したRAMは、前記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるが、特に、パチンコ機10側から受信した全ての情報である共通遊技情報を記憶するための記憶領域と、さらに共通遊技情報のうちから前記遊技用装置側選択手段による操作に基づいて選択された所定の遊技情報を記憶するための記憶領域も含むことになる。なお、RAMに対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAMのデータは保持される構成となっている。
そして、CU制御部210は、通信制御部211を介して第三者管理機関中継装置310に接続されており、また外部情報端子板212を介して遊技店側管理装置300に接続されている。
通信制御部211は、カードユニット200を遊技店内にある第三者管理機関中継装置310に接続するものであり、パチンコ機10側からの各種情報をカードユニット200を経由して第三者管理機関中継装置310にシリアル通信等で出力するために使用される。ここで各種情報とは、詳細は後述するが遊技球数情報、不正情報、認証関連情報、遊技状態情報等が含まれている。
また、外部情報端子板212は、カードユニット200を遊技店内にある遊技店側管理装置300に接続するものであり、パチンコ機10側からの各種情報をカードユニット200を経由して遊技店側管理装置300にシリアル通信等で出力するために使用される。ここで各種情報とは、詳細は後述するが前記遊技用装置側選択手段による操作に基づいて選択された所定の遊技情報や認証結果情報等が含まれている。
かかる外部情報端子板212は、通信制御部211と共に、遊技機に関する情報を出力する「情報出力手段」を構成するものである。
表示制御部213は、CU制御部210から出力される制御コマンドに基づき操作表示装置60における各種表示内容を制御するものである。前述したように操作表示装置60は、カードユニット200の構成の一部となっているが、操作表示装置60とは別にカードユニット200自体にも、後述するがタッチパネル式の表示入力装置205(図88参照)を設けて、この表示入力装置でのタッチ操作によっても同様の動作を実現できるように構成しても良い。なお、表示制御部213の制御に基づく操作表示装置60の表示内容について詳しくは後述する。
セキュリティ基板214は、カードユニット200の認証に使用されるものであり、通信制御IC215と、セキュリティチップ216を備えている。通信制御IC215は、セキュリティチップ216に記憶された情報をCU制御部210に出力する通信を制御するものである。セキュリティチップ216には、このチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードが記憶されており、これらコードはカードユニットIDとして通信制御IC215によって出力可能となっている。
遊技店側管理装置300は、前述したようにパチンコ機10からカードユニット200が受信した全ての情報のうち選択された所定の遊技情報や認証結果情報を収集するものである。また、遊技店側管理装置300は、同じく前述したように、外部の運用代行会社330からの管理ないし対応(パチンコ機10の管理情報や従業員管理情報の提供等)に応じて、遊技店における必要な管理を行うものである。遊技店側管理装置300は、図示省略したがCPU、ROM、RAM、および入出力インターフェース等を備えており、また各種情報を表示する表示ディスプレイ、各種の入力操作を行うキーボード等の入力手段、それに印刷出力用のプリンター等が接続されている。
ここで遊技店側管理装置300のCPUは、カードユニット200が受信した全ての情報のうち所定の遊技情報を選択するする「管理装置側選択手段」を構成することになるが、実際に操作する手段は前記キーボードとなる。よって、遊技店側管理装置300のCPUおよびキーボードが「管理装置側選択手段」に相当する。
すなわち、遊技情報の選択は、カードユニット200側だけでなく、遊技店側管理装置300においても操作することが可能に構成されている。
また、遊技店側管理装置300に含まれるRAM等の記憶手段は、パチンコ機10側から受信した全ての情報である共通遊技情報を記憶するための記憶領域と、さらに共通遊技情報のうちから前記管理装置側選択手段による操作に基づいて選択された所定の遊技情報をカードユニットNo(ID)に対応させて記憶するための記憶領域も含むことになる。
なお、遊技店側管理装置300に含まれる記憶手段に関しても、停電時にも電源を供給するバックアップ電源が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、記憶手段のデータは保持される構成となっている。
第三者管理機関中継装置310は、前述したようにカードユニット200から出力された全ての遊技情報を外部の第三者管理機関320へ出力するものであり、制御系の主な構成要素として、制御処理部311、入力ポート312、それにネットワーク通信ポート313を備えている。
入力ポート312は、カードユニット200の通信制御部211から出力された全て遊技情報を入力するものである。
制御処理部311は、入力された遊技情報に関する各種処理を実行するものであり、例えば第三者管理機関中継装置310でも収集した情報を記憶管理するような場合には、そのための記憶領域を含んでおり、また情報を再度暗号化する処理を実行する。
ネットワーク通信ポート313は、外部にある第三者管理機関320の第三者管理機関管理装置321に通信回線を介して接続されており、制御処理部210により必要に応じて処理された情報を第三者管理機関管理装置321に送信するものである。
第三者管理機関管理装置321は、ネットワーク通信ポート230から送信された全ての遊技情報を受信すると共に、遊技機メーカ340(の管理サーバ)側から送信された遊技機に関する情報を受信するものである。第三者管理機関管理装置321では、これらの収集した情報に基づいてパチンコ機10ないし遊技店に関する監視を行うことになる。
また、第三者管理機関管理装置321は、収集した情報のうち特に後述する狭義の遊技情報や認証関連情報等を運用代行会社330に送信するように構成されている。
運用代行会社330は、第三者管理機関管理装置321から送信された遊技情報や認証関連情報等に基づいて遊技店に関する管理ないし対応を実行する。具体的には例えば、遊技店において必要となるパチンコ機10の管理情報や従業員管理情報等を遊技店側管理装置300に送信することになる。なお、遊技店では技店側管理装置90にある表示ディスプレイ等において、運用代行会社330から提供された情報を随時参照することができるようになっている。
そのため、運用代行会社330(にある管理サーバ)は、第三者管理機関管理装置321からの情報を受信して記憶、表示、さらにこれらの情報に基づいて分析(演算)を行うCPUを備える他、さらにこれらの分析結果を遊技店側管理装置300に送信するための送信手段を含むように構成されている。
また、運用代行会社330は、カードユニット200から第三者管理機関320を経由で不正に関する情報(枠開放等)を入手し、さらに従業員情報を入手し、それらを対応づけて確認して、指示手段として従業員管理を行って不正を働く従業員を摘発可能とするように構成しても良い。
次に、本実施例のパチンコ機10で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。パチンコ機10は、遊技開始当初の時点(あるいは遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示装置41の表示画面41aには客待ち画面(動画または静止画)が表示される。
そして、遊技者がカードユニット200に、例えば遊技カードを挿入して、所定単位度数の球貸し操作(操作表示装置60の球貸ボタン63を例えば1回押す)を行うと、所定数の持球数(例えば125個)が加算されて、下部パネル30の持球数表示器50によって表示される。この際、前記遊技カードの球貸度数データ(有価価値情報)は、前記所定数分(例えば500円分に相当する5度数)だけ減額される。なお、持球数は既述したように遊技者の利益である遊技価値に相当し、この持球数のデータは、払出制御装置80では例えばRAM83に記憶される。
そして、前記持球数が有る状態で、図2において遊技者が発射操作ハンドル18を操作すると、発射位置にある遊技球がガイドレール21を介して遊技領域22に打込まれ、打込まれた遊技球が特図の始動入賞口25または26に入賞すると(すなわち、特図の始動入賞があると)、一括表示装置70において、本特図1または本特図2の変動表示が行われると共に、飾り特図の変動表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示画面41aにおいて飾り特図(数字、文字、記号、模様等よりなるもの)が変動(例えばスクロール)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、特図の変動表示ゲーム(以下、特図変動表示ゲームという)が行われる。
また、入賞せずに外れた球は、アウト球流入口23に流入する。遊技領域22を落下した球はアウトあるいはセーフとなって、遊技領域22を経た後に、図4に示した循環経路のアウト通路431を流下し、研磨装置406で研磨されてから揚送装置402で揚送されて循環し、再び発射位置に導かれることになる。このようにして、封入された遊技球が循環使用されてパチンコ遊技が行われる。
前述した特図変動表示ゲームの停止結果態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別結果態様(例えば「3、3、3」等のゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数等の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて前記変動表示ゲームが開始される。
また、変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様のうちの特定の態様(例えば「7、7、7」のゾロ目)であれば、前記大当りになると共に、大当り遊技後(後述する特賞期間後)に、ゲーム状態が通常モードから確変モードへ移行する。この確変モードでは、特図が大当りになる確率(以下、特図の大当り確率という)を高める制御が行われる。また場合によっては、前述の時短状態とする制御も行われる。
前記大当りになって大当り状態に移行すると、ファンファーレ期間(大当りになったことを演出する効果音の出力等が実行される期間)を経て、変動入賞装置29の大入賞口が、規定時間(例えば30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(大当りラウンド)が行われる。そしてこの開放動作は、規定のラウンド数だけ繰り返し行われる。また、この大当り状態では、大当り状態を演出したり大当りラウンド数等を遊技者に報知したりするための大当り画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示画面41aでは、このような大当り中の表示が実行される。
なお、この大当り状態になっている期間(ファンファーレ期間と、大入賞口が開放されている大当りラウンドの期間と、大当りラウンドと次の大当りラウンドの間のインターバル期間と、エンディング期間)が、特賞期間に相当する。ここで、大当りのラウンド数としては、例えば、通常は15ラウンド大当りが主の大当りであるが、プレミアとして16R大当りを発生させる構成でも良いし、その他の構成でも良い。また、いわゆる突確(出玉の少ない大当りを経由して大当り確率が変化する突然確変)として2ラウンド大当り等があっても良い。
また、前記特図変動表示ゲーム中または大当り中に、始動入賞口25または26にさらに遊技球が入賞したときには、表示画面41a等で特図の始動記憶の保留表示が行われて例えば4個まで記憶され、特図変動表示ゲームまたは大当り状態が終了した後に、その始動記憶に基づいて前記特図変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
すなわち、変動表示ゲームが大当りで終了すれば大当り状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当りが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当りが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
なお、本実施例では、前述したように特図の始動記憶(特図始動記憶)の表示を2種類(特図1保留表示と特図2保留表示)行うようにし、特図変動表示ゲームとして、2種類の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲーム)を実行する。すなわち、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによる特図始動入賞(第1始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中等に遊技球が第1始動入賞口25に入賞すると、第1始動記憶(特図1保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、前記特図変動表示ゲーム終了後等に、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。
また、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによる特図始動入賞(第2始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中等に遊技球が第2始動入賞口26に入賞すると、第2始動記憶(特図2保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、前記特図変動表示ゲーム終了後等に、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる構成となっている。
なお、第1始動記憶と第2始動記憶の両方があるときには、予め設定されたルールに従って第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのうちの何れかが先に実行される。例えば、第2始動入賞口26に対応する第2変動表示ゲームが優先的に行われる態様(すなわち、第2始動記憶が優先的に消化される態様)、あるいは2種類の変動表示ゲームが交互に行われる態様等が有り得る。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート28を通過したときは、前述した普図変動表示ゲームが行われる。この普図変動表示ゲームについては、前述したので、ここでは説明を省略する。
ここで、遊技球がセーフと判定されて遊技者の持球数を増加させる場合には、入賞口(一般入賞口27a〜27dおよび始動入賞口25,26等を含む)に球が入ることになると共に、さらに、大当りが発生して大当り状態に移行すると、変動入賞装置29の大入賞口29aが規定時間(例えば30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される大当りラウンドが規定のラウンド数だけ繰り返し行われて、遊技者は大きな入賞数を獲得することになる。
この場合、入賞に伴う賞球数は全て一括表示装置70における入賞表示LED73によって表示される。ここでの入賞とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、あるいは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞のことであり、始動入賞口25,26、変動入賞装置29の大入賞口29a、一般入賞口27a〜27dが相当する。これらのどの入賞口に遊技球が入賞しても、即座に、その賞球数が7セグメントのLED2個からなる入賞表示LED73によって所定時間(通常モードは1秒、特別モードは0.5秒)だけ表示されるので、遊技者は遊技盤20のどこに入賞して何個の賞球数が得られたのかを容易に知ることができる。したがって、遊技の興趣を低下させることのない遊技機を提供できる。
また、遊技者の持球数は、払出制御装置80の管理により遊技者の持球数を表示する持球数表示器50と、カードユニット200の管理により遊技者の持球数を表示する操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66との両方で表示可能である。
この場合、払出制御装置80からカードユニット200に対して、パチンコ機10の各種情報(持球数を含む各種情報)が定期的に(例えば200ms毎に)送られ、これにより、カードユニット200の管理下にある操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66においても遊技者の持球数(遊技価値)の表示が可能である。そして、遊技者の持球数は、常時、持球数表示器50によってデジタルで表示されている。これにより、遊技者は持球数の把握ができる。
一方、操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66は、持球数表示器50より大きな液晶表示器であり、メッセージ・操作領域部66に持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示される。例えば、大当りが続いて遊技者の持球数が多くなった場合には、玉箱を摸した図形が2箱、3箱・・・というようにアナログ表示される。これにより、遊技者は持球数が多くなった場合に、メッセージ・操作領域部66に持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されるので、持球数の直感的な把握をスムーズに行うことができる。
次に、遊技者が持球数を計数して計数球数とすることを望む場合、すなわち、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的に移す作業と同様のことを電子的に行いたい場合には、以下のような操作で可能となる。
遊技者の持球数が持球数表示器50に表示されているとき、パチンコ機10の下部パネル30に配置されている計数スイッチ36を押して持球数を順次計数し計数球数にすると、計数された持球数は計数球数となり、払出制御装置80によって保持・管理される。
ただし、払出制御装置80からカードユニット200に対して、持球数および計数球数が定期的に(例えば200ms毎に)送られ、これにより、カードユニット200の管理下にある操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66の画面上に、計数球数のデジタル表示(数字)と、アナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)とで表示される。なお、持球数表示器50に表示されている遊技者の持球数も同様に、操作表示装置60のメッセージ・操作領域部66の画面上に、アナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)で表示したり、持球数の説明を表示したりすることができる。
また、本実施例では、内枠開放スイッチ126が設けられており、内枠開放スイッチ126は内枠12が開放されたことおよび遊技制御装置54が取り外されたことの双方を検出可能なセンサ(詳しくは図10に示す枠開放検出手段152、断線検出手段153)を含んでおり、内枠12の開放を検出した情報を、枠開放回数記憶手段154によりパチンコ機10の電源が遮断された状態でも保持すると共に、遊技制御装置54が取り外された情報を、断線回数記憶手段155によりパチンコ機10の電源が遮断された状態でも保持する。なお、ガラス枠13の開放を検出するガラス枠開放スイッチ125の動作も同様としても良く、以下に内枠開放スイッチ126の動作を代表して説明する。
枠開放回数記憶手段154は、内枠12の開放情報と、内枠12が開放した回数とを記憶し、断線回数記憶手段155は、断線検出手段153による断線情報(遊技制御装置54の取り外し状態を含む)を記憶する。そのため、特に、遊技店が閉店して夜間のとき、パチンコ機10の内枠12が開放された場合には、内枠12の開放情報と内枠12の開放回数とが枠開放回数記憶手段154により保持されている。なお、内枠開放スイッチ126は、内枠12が開放されたこと、および内枠12が開放されないことの双方の状態を検出可能であり、前述したように、内枠開放スイッチ126が内枠12を監視した検出信号を枠開放情報という。
また、遊技店が閉店して夜間のとき、パチンコ機10の遊技制御装置54が取り外された場合には、遊技制御装置54が取り外された情報を断線回数記憶手段155が夜間においても保持している。なお、内枠開放スイッチ126は、遊技制御装置54が取り外されたこと、および遊技制御装置54が取り外されていないことの双方の状態を検出可能であり、前述したように、内枠開放スイッチ126が遊技制御装置54の取り外しを監視した検出信号を遊技制御装置監視情報という。
なお、説明の都合上、内枠開放スイッチ126により内枠12が開放されたことおよび内枠12が開放されないことの双方の状態を検出すべく監視した出力のことを枠開放情報といい、内枠開放スイッチ126により遊技制御装置54が取り外されたことおよび取り外されていないことの双方の状態を検出すべく監視した出力のことを遊技制御装置監視情報(夜間監視情報)という。
翌朝、パチンコ機10が電源投入(主電源の投入)により起動した場合に、夜間に内枠12の開放の有無を監視した枠開放情報および遊技制御装置54の取り外しの有無を監視した遊技制御装置監視情報は、払出制御装置80からの夜間監視情報の要求があったときに、内枠開放スイッチ126の出力手段156により払出制御装置80に出力される。
このとき、払出制御装置80は、起動時の立ち上げ準備期間が経過してから、前記夜間監視情報の要求を内枠開放スイッチ126に出すことで、枠開放情報および遊技制御装置監視情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報および遊技制御装置監視情報を取り込むことができ、不正に対するセキュリティが向上する。そして、払出制御装置80では、内枠開放スイッチ126から取り込んだ夜間監視情報から不正レベルを判断し、判断した不正レベルをカードユニット200に出力し、不正があればカードユニット200にてエラー報知することが行われる。
払出制御装置80は、内枠開放スイッチ126から取り込んだ夜間監視情報から不正レベルを判断することで、枠開放回数や断線回数を細かく把握することができ、セキュリティ向上につなげることができる。また、払出制御装置80は、内枠開放スイッチ126から取り込んだ夜間監視情報から不正レベルを判断してカードユニット200に出力するので、不正レベルの高い台(不正された可能性の高い台)から優先的に点検をすることが可能であり、効率が良い。
一方、遊技店の従業員が開店準備のために当該パチンコ機10を初期状態に戻すべくRAMクリアスイッチ181をオン操作すると、遊技制御装置54内部のRAM113や払出制御装置80の内部のRAM83等が初期化されることになる。ここで、本実施例では、RAMクリアスイッチ181がオン操作された場合には、払出制御装置80の内部のRAM83が初期化されてクリアされた後に、内枠開放スイッチ126の枠開放情報および遊技制御装置監視情報が払出制御装置80に取り込まれて、RAM83に記憶される。
その後、RAM83に記憶された枠開放情報および遊技制御装置監視情報から払出制御装置80により不正レベルが判断され、判断した不正レベルがカードユニット200に出力される。したがって、RAMクリアスイッチ181のオン操作により、RAM83の枠開放情報および遊技制御装置監視情報が消されるという不具合が発生しない。RAM83に記憶しておいた情報がクリアされるのは、あくまでも内枠開放スイッチ126の枠開放情報および遊技制御装置監視情報を払出制御装置80に取り込む前の情報のみだからである。
このように、遊技店が閉店している夜間に、例えば不審者がパチンコ機10の内枠12を開放して不正基板等を取り付けたような場合には、内枠開放スイッチ126により内枠12の開放状態が検出され、枠開放情報はパチンコ機10の電源が遮断された状態でも保持されている。また、夜間に遊技制御装置54が取り外された場合にも、内枠開放スイッチ126により遊技制御装置54が取り外し状態が検出され、遊技制御装置監視情報はパチンコ機10の電源が遮断された状態でも保持されている。
そして、翌朝、パチンコ機10の主電源投入時に、夜間に内枠12の開放の有無を監視した枠開放情報および遊技制御装置54の取り外しの有無を監視した遊技制御装置監視情報は、払出制御装置80からの夜間監視情報の要求があったときに、内枠開放スイッチ126の出力手段156により払出制御装置80に出力される。払出制御装置80は、内枠開放スイッチ126から取り込んだ夜間監視情報から不正レベルを判断し、判断した不正レベルはカードユニット200に出力される。
カードユニット200では、不正レベルに基づきエラー報知する、あるいは遊技店側管理装置300へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしても良い)等の処置が取られる。また、不正に内枠12が開放されて枠開放情報が発生したり、あるいは遊技制御装置54が取り外されて遊技制御装置監視情報が発生したりすると、それらのエラー状態が表示装置41に表示される。
したがって、表示装置41やカードユニット200のエラー報知を従業員が見ることで、当該パチンコ機10を点検し、例えば不正基板等の取り付けに対して適切な処置(例えば不正基板等の取り外しおよび正常点検)をとることができ、不正に対するセキュリティを向上させることができる。
また、パチンコ機10の電源投入時に、電源投入時の所定期間を研磨期間として研磨装置406が作動して封入球の研磨が行われると共に、封入球の研磨は電源投入時の他、通常遊技中においても研磨することが基本制御となっている。封入球をよく研磨するためであり、そのため、遊技中に循環させながら封入球の研磨が行われる。
詳しくは、パチンコ機10の電源投入時に、遊技領域22を経ないで封入球を研磨装置406に流入させて球を循環させるときは、上部通路403、バイパス通路404、下部通路401を経て、下部通路401から下部通路変換部材410を介して封入球が研磨入口通路419を通って研磨装置406に流入して球の研磨が行われ、その後、下部通路401を通って揚送装置402で揚送されて上部通路403に至るという経路を封入球が循環する。この経路は封入球が遊技ゲームを行わず、封入球の研磨を行いながら循環するので、「封入球研磨循環中」となる。
一方、封入球による遊技中に封入球の研磨を行う場合には、封入球を遊技領域22に落下させつつ、研磨装置406に流入させて球磨きを行う経路となり、その経路は上部通路403、発射装置34、遊技領域22、アウト通路431、下部通路401を経て、下部通路401から下部通路変換部材410を介して封入球が研磨入口通路419を通って研磨装置406に流入して球の研磨が行われ、その後、下部通路401を通って揚送装置402で揚送されて上部通路403に至るという経路になり、封入球の研磨が行われつつ、循環して遊技が行われる状態になる。この経路は、封入球が遊技ゲームを行いながら落下し、かつ封入球の研磨を行いながら循環するので、「封入球研磨遊技循環中」となる。
さらに、本実施例では、不正入賞に対する制御が行われる。具体的には、遊技盤20の各入賞口25、26、29a、27a〜27dに入賞した入賞球は第1始動口スイッチ120、第2始動口スイッチ121、カウントスイッチ124、入賞口スイッチ123a〜123dにより検出され、これらの検出出力は遊技制御装置54で管理される。また、セーフ球は、遊技盤20の裏面側の枠部に配置された第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163によって検出され、これらの検出出力は払出制御装置80で管理される。
ここで、セーフ球とは、前記各入賞口25、26、29a、27a〜27dを通過した遊技球(つまり入賞球)がセーフ球となって遊技盤20から排出される際に、枠側でセーフ球として検出される球についての概念である。また、入賞球の総数は、前記各スイッチ120ないし123a〜123d、124によって検出された入賞数の合計となり、セーフ球の総数は、第1セーフ球検出スイッチ162および第2セーフ球検出スイッチ163によって検出されたセーフ数の合計となる。
次に、遊技制御装置54の制御内容について、図13〜図24に基づき説明する。
図13により、遊技制御装置54においてCPU111(図5参照)に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始されるメイン処理を説明する。電源装置55の電源スイッチ191(図5参照)がオン操作され、電源装置55から遊技制御装置54にリセット信号が入力された後、リセット信号が解除されると、CPU111が起動する。CPU111の起動後、割込みを禁止し(ステップA101)、CPU111の周辺回路の初期設定を行い(ステップA102)、全出力ポートにオフデータを出力し(ステップA103)、その後、RAM113へのアクセスを許可する(ステップA104)。
その後、払出制御装置80に設けられるRAMクリアスイッチ182(図5参照)が操作されたことにより、遊技制御装置54に対してRAMクリア信号がオンとなっているか否かを判定する(ステップA105)。ここで、RAMクリア信号がオンしていれば(ステップA105でY)、ステップA113にジャンプし、オンしていなければ(ステップA105でN)、ステップA106に進む。
RAMクリア信号がオンしていなければ(ステップA105でN)、ステップA106でRAM113の停電検査領域1、2の全ての値が正常なチェックデータであるか否かチェックする(ステップA106)。ここで、チェック結果が正常でないと判断すると(ステップA106でN)、ステップA113にジャンプする。一方、ステップA106でのチェック結果が正常と判断すれば(ステップA106でY)、続くステップA107に進む。
ステップA107に進むと、RAM113のチェックサムを算出し、ステップA108で電源遮断時のチェックサムと一致するかチェックし、その値が一致しているか、すなわち正常か否かを判定する。このチェックサムが一致しない場合(RAM113のデータが正常でない場合)には(ステップA108でN)、ステップA113に進み、前記チェックサムが一致したある場合(RAM113のデータが正常である場合)には(ステップA108でY)、ステップA109に進む。
ステップA109では、停電復旧のための初期値設定を実行する。この処理において初期化すべき領域(初期値がセーブされる領域)は、例えば、停電復旧検査領域1、2、試験信号領域の遊技機エラー状態信号、電源遮断時チェックサム領域、エラースキャンカウンタ(内枠状態監視スキャンカウンタ)、ガラス枠開放監視領域、内枠開放監視領域、オーバーフロー監視領域、払出異常監視領域、スイッチ1、2異常監視領域、の他、さらに、下大入賞口不正入賞監視領域、上大入賞口不正入賞監視領域、普電不正入賞監視領域、磁気不正監視領域、電波不正監視領域、大入賞口不正監視情報1、2、普電不正監視情報等がある。
ステップA109を経ると、ステップA110で電源遮断時の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する。ここで、高確率でない場合は(ステップA110でN)、ステップA117へジャンプする。また、高確率である場合は(ステップA110でY)、ステップA111で高確率報知フラグをセットすると共に、ステップA112で一括表示装置70に設けられる高確率報知LED(図示省略)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブし、ステップA117に移行し、ステップA117以降の処理を実行する。
一方、ステップA105、ステップA106、ステップA108からステップA113にジャンプした場合には、ステップA113でアクセス禁止領域のプロテクトを解除する処理を行い、アクセスを可能にする。次いで、ステップA114で全RAM領域を0クリアした後、ステップA115でアクセス禁止領域のプロテクトを設定する。次いで、ステップA116で初期値設定の必要な領域に初期値を設定する。
ここでのステップA114において、書き込まれた値(0)ではない初期値設定の必要な領域(初期化すべき領域)とは、例えば、客待ちデモ領域における客待ちデモ中フラグ、演出モードの設定に係る領域における演出モードコマンド領域、演出モードコマンド、次モード移行情報領域、次モード移行情報、特図ゲームモード情報コマンドである。
また、このステップA116では初期値設定の1つとして、主制御ID送信要求フラグをセットする。
そして、ステップA110、ステップA112、ステップA116を経ると、続くステップA117に進む。ステップA117では、認証完了か否かを判定する。この認証作業は、遊技機IDの主制御IDおよび払出制御IDの双方を払出制御装置80経由でカードユニット200へ送信し、外部にある第三者管理機関320へ送り、そこで予め登録された認証リストと照合し、照合結果がOKであったか否か(照合OKであった場合に認証完了とする)を判定するものである。
認証完了(照合OK)でなければ(ステップA117でN)、完了となるまでステップA117に待機するようにしているが、所定時間のうちに認証完了とならなければ、通信異常等の問題、エラーが発生しているとして処理を終了、もしくは所定のエラー発生時処理を行うようにしても良い。また、認証完了(照合OK)となれば(ステップA117でY)、ステップA118に進む。ステップA118では通信異常等からのリカバリ完了か否かを判定する。リカバリ完了でなければ(ステップA118でN)、ステップA117に戻ってループを繰り返し、リカバリが完了すると(ステップA118でY)、ステップA119に進む。
ステップA119に進むと、後に詳述する遊技状態情報送信処理を行い、次いで、ステップA120に進み、主制御ID送信処理を行う。
次いで、ステップA121で停電復旧したか否かを判定する。ここで、停電復旧でなければ(すなわち、RAMクリアされた場合であれば)(ステップA121でN)、ステップA122に進み、RAMクリア時のコマンドを演出制御装置53に送信する。これを受信した演出制御装置53では、客待ちデモのような演出を表示装置41に行わせることが可能になる。ステップA122を経ると、ステップA124に進む。
一方、ステップA121で停電復旧であれば(すなわち、RAMクリアされていない場合であれば)(ステップA121でY)、ステップA123に進んで、パチンコ機10の状態に対応する停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)を演出制御装置53に送信する。このステップA123を経ると、ステップA124に進む。ここで停電復旧時のコマンドには、例えば、パチンコ機10の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンドおよび飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。
また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合には、例えば、復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンド、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
そして、これを受信した演出制御装置53では、枠演出装置のモータの動作位置を初期位置にする等の初期化を行い、また、表示装置41にて停電復旧中等の表示を行う。
なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれる。例えば、休憩中に停電があった場合には、休憩中であったことを示す情報(例えば休憩開始コマンドと同じものでも良い)がこの停電復旧コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。
また、精算中に停電があった場合には、精算中であったことを示す情報が、この停電復旧コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた精算中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。これにより、停電時の状態がRAM113に記憶保持されて停電復旧時にその状態が再開されていることが遊技者に明確に認識され、遊技者が停電復旧時に不安を覚えることがない。
さらに、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、枠開放エラー状態中である場合には、そのエラー情報も含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた枠開放エラー状態中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開することになる。
ステップA122やステップA123を経てステップA124に進むと、ステップA124では、タイマ割込みのための回路であるCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動した後、ステップA125で乱数生成回路を起動設定する処理を行う。
ここで、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)等がある。
また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)等がある。このうちステップA125、128で対象とする乱数は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でも良いし、別個に設けても良い。
また、ステップA125の処理では、例えば、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)の抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるビット転置パターンの設定も行われる。
ステップA125を経ると、続くステップA126で電源投入時の乱数生成回路内の例えばソフト乱数レジスタ(1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRAM113の所定領域にセーブする。ここで、乱数の種類としては、当り初期値乱数、大当り図柄初期値乱数1、大当り図柄初期値乱数2(これらは、それぞれ異なるソフト乱数レジスタの値を使用)がある。
そして、この乱数生成回路によってハード的に特図や普図の各乱数のうちの一部が生成される。ただし、これら乱数の初期値は、後述するステップA128の処理によってソフト的に設定される。そして、本実施例で使用するCPU111内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
なお、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)等がある。また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)等がある。このうちステップA125,128で対象とする乱数(ハード乱数)は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でも良いし、別個に設けられていても良い。
次いで、ステップA127で割込みを許可し、次のステップA128では、乱数の初期値を更新するため、初期値乱数更新処理を行う。詳細は省略するが、この初期値乱数更新処理は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すためのものであり、これにより、遊技球を発射するタイミングを計って故意に大当り等をねらうことが困難になる。 続いて、ステップA129に進むと、電源装置55から入力されている電源断検出信号(停電検出信号)をポートおよびデータバスを介して読み込み、電源断検出信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップA130で電源断検出信号がオンしているか否か判定する。
ここで、電源断検出信号がオンしていれば(ステップA130でY)、停電の最終判断のためのステップA131に進み、オンしていなければ(ステップA130でN)、ステップA128に戻る。つまり、通常運転中は、初期値乱数更新処理と電源断検出信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行うことになり、ステップA128〜A130を繰り返す。つまり、電源断検出信号がオンでない場合(ステップA130でN)は、ステップA128に戻ることになる。
すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理(ステップA128)の前に割り込みを許可することにより(ステップA127)、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになる。このように、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることにより、割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
そして、ステップA131に進むと、前記チェック回数分だけ電源断検出信号のオン状態が継続しているか否か判定する。この判定結果が肯定的であると(ステップA131でY)、停電発生と最終判断してステップA132に進み、否定的であれば(ステップA131でN)、停電発生と判断できないとしてステップA130に戻る。このように複数回チェックすることで、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に、停電発生と誤判断してしまうことがない。なお、電源断検出信号がオンになると、この電源断検出信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップA132以降の停電処理を強制的に実行する態様でも良い。
次いで、ステップA132に進むと、割込みを禁止した後、次のステップA133で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、続くステップA134で前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブすると共に、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップA134を経ると、次のステップA135でRAM113の電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行った後、ステップA136では、算出したチェックサムを所定のチェックサム領域にセーブする。
次いで、ステップA137でRAM113へのアクセスを禁止した後、リセット待ち状態となる。なお、以上のステップA132〜A137の停電処理は、停電によって電源電圧がCPU111の動作電圧未満に低下する前に行われる。
次に、前記メイン処理における遊技状態情報送信処理(ステップA119)を、図14に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップA141で、遊技制御装置54から払出制御装置80に遊技状態情報として大当り情報を知らせるための払出用大当り信号コマンドをロードする。次いで、ステップA142に進み、ステップA141でロードしたコマンドを遊技状態送信バッファに書き込む。遊技状態送信バッファに書き込まれたコマンドは、所定のタイミングでシリアル通信で暗号化して、払出制御装置80に送信されることになる(以下の送信バッファも同様)。
次いで、ステップA143で、遊技制御装置54から払出制御装置80に遊技状態情報として大当り確率や時短に関する情報を知らせるための払出用確率情報コマンドをロードした後、ステップA144に進み、ステップA143でロードしたコマンドを遊技状態送信バッファに書き込む。
次いで、ステップA145で不正情報コマンドとして、初期状態(不正発生が無い状態)とするためのクリアデータを設定する。
次いで、ステップA146で電波不正発生中であるか否か、すなわち、電波センサ134によって電波不正が検出されたか否かを判定する。ここで、電波不正発生中であれば(ステップA146でY)、ステップA147で不正情報コマンドの電波不正検知ビットをセットして、ステップA148に進む。一方、電波不正発生中でなければ(ステップA146でN)、ステップA147をジャンプしてステップA148に進む。
ステップA148では、磁石不正発生中であるか否か、すなわち、磁気センサ133によって磁石不正が検出されたか否かを判定する。ここで、磁石不正発生中であれば(ステップA148でY)、ステップA149で不正情報コマンドの磁石不正検知ビットをセットして、ステップA150に進む。一方、磁石不正発生中でなければ(ステップA148でN)、ステップA149をジャンプしてステップA150に進む。
ステップA150では、不正入賞発生中であるか否か、すなわち、エラー/不正入賞監視処理における大入賞口29a、普電26の開放中以外での不正入賞の監視結果として不正入賞発生が検出されたか否かを判定し、不正入賞発生中であれば(ステップA150でY)、ステップA151で不正情報コマンドの不正入賞検知ビットをセットする。
次いで、ステップA152に進み、発射装置34の作動が停止させられて遊技球の発射が停止することとなる発射停止の払出用発射コマンドを設定して、ステップA154へ進む。
一方、不正入賞発生中でなければ(ステップA150でN)、ステップA153に分岐し、発射装置34の作動が許可されて遊技球の発射が行われることとなる発射許可の払出用発射コマンドを設定して、ステップA154へ進む。
ステップA154に進むと、不正情報コマンドを遊技状態送信バッファに書き込み、続くステップA155で払出用発射コマンドを遊技状態送信バッファに書き込む。さらに、ステップA156で遊技状態情報設定完了コマンドを設定してステップA157に進み、ステップA156で設定したコマンドを遊技状態送信バッファに書き込む。ステップA157を経ると、リターンする。
次に、前記メイン処理における主制御ID送信処理(ステップA120)を、図15に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップA161で主制御IDの送信要求があるか否か、すなわち、図13のステップA116の初期設定において、主制御IDの送信要求フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、主制御IDの送信要求がなければ(ステップA161でN)、リターンする。一方、主制御IDの送信要求があれば(ステップA161でY)、ステップA162に進み、次回に備えるために主制御ID送信要求フラグをクリアする。
次いで、ステップA163で、シリアル通信の開始であることを受け側である払出制御装置80に特定させるためのスタートコードを払出用シリアル送信バッファに書き込む。次いで、ステップA164で主制御チップのチップコード(チップID)のみの送信であるか否かを判定する。このチップコード(チップID)とは、遊技制御装置54の遊技機ID(主制御ID)の一部であり、具体的には、遊技制御装置54におけるCPU111を構成するICチップの個体識別情報(固有ID)に相当するものである。
ステップA164でチップコードのみの送信であれば(ステップA164でY)、ステップA169にジャンプして、これからチップコードを送信することを示すチップ識別コードを払出用シリアル送信バッファに書き込む。ここで、「○○識別コード」とは、これからどの情報(コード)を送信するかを示すコードであり、固体に対してユニークなものでなく、共通のコードである。このコードを書き込んだ後、対応する個のユニークな情報を書き込むこととなる。
続くステップA170では、遊技制御装置54におけるCPU111を構成するICチップのチップコードを読み出し、払出用シリアル送信バッファに書き込む。この払出用シリアル送信バッファに書き込まれた各コードは、所定のタイミングでシリアル通信で暗号化して払出制御装置80に送信されることになる(以下の送信バッファも同様)。
一方、ステップA164でチップコードのみの送信でなければ(ステップA164でN)、ステップA165に進んで主制御チップのメーカコード識別コードを払出用シリアル送信バッファに書き込む。続くステップA166で主制御チップのメーカコード(パチンコ機10の製造業者名に関するコード)を読み出して、払出用シリアル送信バッファに書き込む。次いで、ステップA167で主制御チップの製品コード識別コードを払出用シリアル送信バッファに書き込むと共に、ステップA168で主制御チップの製品コード(機種名に関するコード)を読み出して払出用シリアル送信バッファに書き込み、その後、ステップA169に進む。
ステップA168からステップA169に進んだ場合や、ステップA164からステップA169に進んだ場合には、前述したように、ステップA169でチップコード識別コードを払出用シリアル送信バッファに書き込み、ステップA170でチップコードを読み出し、払出用シリアル送信バッファに書き込む処理を行い、リターンする。
このように、主制御IDの送信要求がある場合(例えば電源投入時、枠開放時、大当り発生時等)には、主制御IDとして遊技制御装置54のチップコードに加えて、メーカコードや製品コードも払出制御装置80へ送信する態様であり、この電源投入時の場合、例えば、メーカコード、製品コード、チップコードの順番でシリアル送信される。また、各識別コードには、各コードのデータの種類とデータ長が分かる情報が含まれている。
次に、遊技制御装置54のタイマ割込処理を、図16に基づき説明する。このタイマ割込処理は、前述したメイン処理におけるステップA124、A127の処理によって開始され、所定のタイマ割込周期で繰り返し実行される。
このタイマ割込処理では、先ずステップA181で、必要に応じて所定のレジスタに保持されている値をRAM113に移すレジスタの退避や割込みの禁止を実行する。
次いで、ステップA182で各センサ類(始動口スイッチ120、121、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124等)の検出信号の読み取りを行う入力処理を実行する。
そして、ステップA183で、後述する各ステップで設定された出力データを対応する出力ポートに設定し出力する出力処理を実行する。これは、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド132、普電ソレノイド131)等の駆動制御等を行うための処理である。
次いで、ステップA184で乱数更新処理1を実行し、さらにステップA185で乱数更新処理2を実行する。ここでは、特図に関連するソフト乱数および普図に関連するソフト乱数の更新が行われる。
続いて、ステップA186では、前述の各センサ類の未検出エラーや、賞球排出の過剰エラーや、ガラス枠13の開放状態、および大入賞口29a、普電26の開放中以外での不正入賞等を監視するためのエラー/不正監視処理を実行する。
次いで、ステップA187で遊技停止中であるか否か、すなわち、払出制御装置80から出力される遊技停止信号(コマンドではない)が所定期間に亘りオンか否かを判定する。
遊技停止中(所定期間に亘り遊技停止信号がオン中)であれば(ステップA187でY)、ステップA192にジャンプし、遊技中に関する処理等(ステップA188ないしステップA191の処理)を行わず、その他の遊技中に関する処理は行われる。
一方、遊技停止中でなければ、すなわち所定期間だけ遊技停止信号がオン中でなければ(ステップA187でN)、ステップA188に進み、通信異常発生中であるか否か、すなわち、後述の通信異常監視処理において通信異常があるときセットされる、通信異常フラグがセット(遊技制御装置54側で監視)されているか否かを判定する。
ここで、通信異常発生中であれば(ステップA188でY)、ステップA192にジャンプし、遊技中に関する処理(ステップA189ないしステップA191の処理)を行わず、その他の遊技中に関する処理は行われる。
一方、通信異常発生中でなければ(ステップA187でN)、ステップA189に進むことになる。
ステップA189では、前述した入力処理において設定された入力フラグ(特図の始動口スイッチ120、121、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124)を監視し、当該設定された入力フラグに対応する賞球払い出しを払出制御装置80に要求する前準備等を実行する入賞口スイッチ監視処理を行う。
次いで、ステップA190で特図ゲーム処理を行う。この特図ゲーム処理についての詳細は省略しているが、特図の変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。すなわち、変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当り乱数の判定や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当りが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。すなわち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置53等へ送信するコマンドの内容(コマンドデータ)を設定する。
次いで、ステップA191で普図の変動表示ゲームのための処理を行う。すなわち、普図の変動表示ゲームの統括的制御が行われ、この普図の変動表示遊技の状態に合わせて演出制御装置53等へ送信するコマンドの内容を設定する処理等を行う。
そして、ステップA192でLED編集処理を実行する。これは、ステップA190の特図ゲーム処理において決定された特図の図柄やステップA191の普図ゲーム処理において決定された普図の図柄、その他の情報を、一括表示装置70の本特図の表示器(LED、7セグメントの表示器)において表示するための処理や、入賞表示LED編集処理等を行うものである。
次いで、ステップA193で通信制御タイマが「0」でなければ、同タイマを(−1)更新(デクリメント)する。次いで、ステップA194で通信制御タイマが「0」であるか否かを判定し、通信制御タイマが「0」でなければ、ステップA199にジャンプし、コマンド判定、編集、送信等に関する処理(ステップA195ないしステップA198の処理)を行わない。一方、ステップA194で通信制御タイマが「0」であれば、ステップA195に進む。
ステップA195では、受信コマンド判定処理を行う(詳細は後述)。次いで、ステップA196で払出コマンド編集処理を行う。これは、払出制御装置80へ送るコマンドの編集を行うものである(詳細は後述)。次いで、ステップA197で払出コマンド送信処理を行う(詳細は後述)。次いで、ステップA198で、遊技制御装置54と他の制御装置との通信期間を制御する通信制御タイマに初期値を設定する。初期値としては例えば200msに設定される。
次いで、ステップA199で通信異常監視処理を行う(詳細は後述)。これは、遊技制御装置54と払出制御装置80との間の通信が断たれたような異常を監視するものである。次いで、ステップA200でメインルーチンを再開すべく、ステップA181で退避させたレジスタを復帰させ、ステップA201でタイマ割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
次に、上述のタイマ割込み処理における受信コマンド判定処理(ステップA195)を、図17に基づき説明する。受信コマンド判定処理は、払出制御装置80から遊技制御装置54に対して送信されてくるコマンドを受信するための割込みを行うものである。本ルーチンが開始されると、先ずステップA211で、遊技機枠情報受信バッファに遊技機枠情報の受信があるか否かを判定する。
遊技機枠情報の受信があると判定すると(ステップA211でY)、ステップA212に進み、エラー/不正情報コマンドを遊技機枠情報受信バッファから読み出して、ステップA213に進む。ステップA213では、読み出したコマンドを基に演出用エラー/不正情報コマンドを準備し、続くステップA214で演出コマンド設定処理を行う。演出コマンド設定処理は、シリアル通信で遊技制御装置54から演出制御装置53へ送信するコマンドを演出用シリアルコマンドバッファに書き込む等の処理を行うものである。これにより、準備されたコマンドが演出制御装置53に送信されることになる(以下の演出コマンド設定処理も同様)。
次いで、ステップA215で、枠開放情報を遊技機枠情報受信バッファから読み出して枠開放情報(内枠12の開放情報)は変化したか否かを判定する。ここで、枠開放情報が変化していれば(ステップA215でY)、ステップA216に進んで枠開放情報をセーブし、ステップA217で内枠12は開放に変化したか否かを判定する。内枠12が開放に変化していれば、すなわち前回の閉鎖から今回までに内枠12が開放に変化したならば(ステップA217でY)、ステップA218で主制御ID送信要求フラグをセットして、ステップA219に進む。
一方、枠開放情報が変化していなければ(ステップA215でN)、ステップA219にジャンプする。また、ステップA217で内枠12が開放に変化していない場合も、ステップA219にジャンプする。
ステップA218、ステップA215、ステップA217からステップA219に進んだ場合には、ステップA219でカードユニット情報コマンドを遊技機枠情報受信バッファから読み出す。
次いで、ステップA220に進み、読み出したコマンドを基に演出用カードユニット情報コマンドを準備し、続くステップA221で演出コマンド設定処理を行う。これにより、演出制御装置53では、演出用カードユニット情報コマンドを受信すると、表示装置41に例えばカードユニット200の不正状態を表示する等の演出を行う。
次いで、ステップA222で省電力情報コマンドを遊技機枠情報受信バッファから読み出す。次いで、ステップA223に進み、読み出したコマンドを基に演出用省電力情報コマンドを準備し、続くステップA224で演出コマンド設定処理を行う。これにより、演出制御装置53では、演出用省電力情報コマンドを受信すると、表示装置41の例えば客待ち画面を省エネモードにして暗くして省電力化を図る等の制御を行う。
次いで、ステップA225で持球数コマンドを遊技機枠情報受信バッファから読み出す。次いで、ステップA226に進み、読み出したコマンドを基に演出用持球数コマンドを準備し、続くステップA227で演出コマンド設定処理を行う。これにより、演出制御装置53では、演出用持球数コマンドを受信すると、表示装置41に持球数を表示する等の制御を行う。なお、前述したような装飾持球表示装置を設けた場合には、この装飾持球表示装置にて持球数に対応した装飾表示を行うようにしても良い。
次いで、ステップA228で計数球数コマンドを遊技機枠情報受信バッファから読み出す。次いで、ステップA229に進み、読み出したコマンドを基に演出用計数球数コマンドを準備し、続くステップA230で演出コマンド設定処理を行う。これにより、演出制御装置53では、演出用計数球数コマンドを受信すると、表示装置41に計数球を表示する等の制御を行う。ステップA230を経ると、受信コマンド判定処理を終了する。
一方、前述のステップA211で遊技機枠情報の受信がないと判定すると(ステップA211でN)、ステップA231に分岐して、通常状態であっても払出制御装置80からのコマンドの受信を規定回数だけ繰り返す通信リトライ中であるか否かを判定する。
ステップA231で通信リトライ中でなければ、例えばスムーズにコマンド受信していれば(ステップA231でN)、ステップA232に進んで通信リトライフラグをセットすると共に、ステップA233でリトライ回数を「0」クリアする。これにより、次回の通信に備える。ステップA233を経ると、受信コマンド判定処理を終了する。
一方、ステップA231で通信リトライ中であれば(ステップA231でY)、ステップA234に分岐してリトライ回数を「+1」更新(インクリメント)し、ステップA235でリトライ回数が規定回数(例えば2回)以上になったか否かを判定する。ここで、リトライ回数が規定回数以上になっていなければ(ステップA235でN)、リターンしてルーチンを繰り返す。そして、リトライ回数が規定回数以上になれば(ステップA235でYN)、ステップA236に進んで、通信リトライフラグをクリアし、受信コマンド判定処理を終了する。
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド編集処理(ステップA196)を、図18、図19に基づき説明する。払出コマンド編集処理は、入賞に対応して賞球数を持球数に加算する等の払出制御装置80へ送る払出コマンドを編集する処理である。
本ルーチンが開始されると、先ずステップA241で通信リトライ中であるか否かを判定する。ここで、通信リトライ中であれば(ステップA241でY)、払出コマンド編集処理を終了してリターンする。
一方、通信リトライ中でなければ(ステップA241でN)、ステップA242に進み、遊技情報コマンド領域を全てクリアして払出コマンドの編集に備える。次いで、ステップA243で、コマンドの設定が行われて遊技情報コマンド領域にセーブされる毎にカウントが「+1」更新されるコマンド設定カウンタをクリアする。さらにステップA244で、第1始動口スイッチ120の入賞検出信号をカウント(つまり、第1始動入賞口25への入賞をカウント)する始動口1入賞カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップA244で始動口1入賞カウンタが「0」であれば(第1始動入賞口25への入賞がなければ)(ステップA244でY)、第1始動入賞口25への入賞はないと判断して、ステップA250へジャンプする。
一方、始動口1入賞カウンタが「0」でなければ(第1始動入賞口25への入賞があれば)(ステップA244でN)、ステップA245へ進み、始動口1入賞カウンタに対応する種別情報コマンドを設定する。「種別情報」とは、例えば情報なし、始動口、大入賞口、入賞口、図柄停止回数等の種別を区別するデータ種別と、例えば情報なしと、1ないし15の数で指定されるデータ番号と、で構成される。
次いで、ステップA246で、始動口1入賞カウンタに対応する賞球情報コマンドを設定する。「賞球情報」は、賞球数(情報なしおよび1ないし15の賞球数データ)と入賞個数(情報なしも含む)で構成されるもので、賞球数と入賞数に関する情報である。
次いで、ステップA247で、始動口1入賞カウンタに対応する種別情報コマンドおよび賞球情報コマンド(図18では種別情報/賞球情報コマンドと表記。以下、同様)を遊技情報コマンド領域にセーブし、ステップA248でコマンド設定カウンタを「+1」更新(インクリメント)する。さらにステップA249で、次回の第1始動入賞口25への入賞に備えるために始動口1入賞カウンタを「0」クリアし、ステップA250へ進む。
ステップA244からステップA250へジャンプした場合や、ステップA249を経てステップA250へ進んだ場合には、ステップA250ないしステップA255までの処理で、前述した始動口1入賞カウンタと同様の処理を始動口2入賞カウンタについて実行する。
すなわち、ステップA250で、第2始動口スイッチ121の入賞検出信号をカウント(つまり、第2始動入賞口26への入賞をカウント)する始動口2入賞カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップA250で始動口2入賞カウンタが「0」であれば(第2始動入賞口26への入賞がなければ)(ステップA250でY)、第2始動入賞口26への入賞はないと判断してステップA256へジャンプする。
一方、始動口2入賞カウンタが「0」でなければ(第2始動入賞口26への入賞があれば)(ステップA250でN)、ステップA251へ進み、始動口2入賞カウンタに対応する種別情報コマンドを設定する。次いで、ステップA252で、始動口2入賞カウンタに対応する賞球情報コマンドを設定する。
次いで、ステップA253で、始動口2入賞カウンタに対応する種別情報コマンドおよび賞球情報コマンドを遊技情報コマンド領域にセーブし、ステップA254でコマンド設定カウンタを「+1」更新(インクリメント)する。さらにステップA255で、次回の第2始動入賞口26への入賞に備えるために始動口2入賞カウンタを「0」クリアして、ステップA256へ進む。
ステップA250からステップA256へジャンプした場合や、ステップA255を経てステップA256へ進んだ場合には、ステップA256ないしステップA261までの処理で、前述した始動口1入賞カウンタと同様の処理を大入賞口入賞カウンタについて実行する。
すなわち、ステップA256で、カウントスイッチ124の入賞検出信号をカウント(つまり、大入賞口29aへの入賞をカウント)する大入賞口入賞カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップA256で大入賞口入賞カウンタが「0」であれば(大入賞口29aへの入賞がなければ)(ステップA256でY)、大入賞口29aへの入賞はないと判断してステップA262へジャンプする。
一方、大入賞口入賞カウンタが「0」でなければ(大入賞口29aへの入賞があれば)(ステップA256でN)、ステップA257へ進み、大入賞口入賞カウンタに対応する種別情報コマンドを設定する。次いで、ステップA258で、大入賞口入賞カウンタに対応する賞球情報コマンドを設定する。
次いで、ステップA259で、大入賞口入賞カウンタに対応する種別情報コマンドおよび賞球情報コマンドを遊技情報コマンド領域にセーブし、ステップA260でコマンド設定カウンタを「+1」更新(インクリメント)する。さらにステップA261で、次回の大入賞口29aへの入賞に備えるために大入賞口入賞カウンタを「0」クリアして、図19のステップA262へ進む。なお、大入賞口を2つ設ける等した場合には、当該2つめの大入賞口(第2大入賞口)のカウンタを大入賞口2入賞カウンタとし、この大入賞口2入賞カウンタについても、前述した各入賞カウンタと同様の処理を実行するようにしても良い。なお、この第2大入賞口は、前述した大当りの中でも特別の当り状態になったことを条件として開放されて遊技球が入賞可能に制御されるようにしても良い。例えば大当りが発生したときには、前記大入賞口29あるいは第2大入賞口の何れか一方が開放されるようにして、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定されるように構成すると良い。また、この2つの大入賞口に対して異なる遊技価値をそれぞれ設定し、大当りが発生する場合に、いずれの大入賞口に遊技球が入賞した(通過した)かによって、遊技者に付与する遊技価値を決定するようにしても良い。この場合、遊技者が容易に打ち分け(狙うこと)が可能なように離れた位置に配設されていても良いし、流入口を共通とし、振り分け部材等により所定タイミングで入賞可能な大入賞口を切り換えるようにしても良い。
ステップA256からステップA262へジャンプした場合や、ステップA261を経てステップA262へ進んだ場合には、図19に示すステップA262ないしステップA267までの処理で、前述した始動口1入賞カウンタと同様の処理を他穴入賞カウンタについて実行する。
すなわち、ステップA262で、一般入賞口27a〜27dへの入賞を検出している入賞口スイッチ123の入賞検出信号をカウント(つまり、一般入賞口27a〜27dへの入賞をカウント)する他穴入賞カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップA262で他穴入賞カウンタが「0」であれば(一般入賞口27a〜27dへの入賞がなければ)(ステップA262でY)、一般入賞口27a〜27dへの入賞はないと判断してステップA268へジャンプする。
一方、他穴入賞カウンタが「0」でなければ(一般入賞口27a〜27dへの入賞があれば)(ステップA262でN)、ステップA263へ進み、他穴入賞カウンタに対応する種別情報コマンドを設定する。次いで、ステップA264で他穴入賞カウンタに対応する賞球情報コマンドを設定する。
次いで、ステップA265で、他穴入賞カウンタに対応する種別情報コマンドおよび賞球情報コマンドを遊技情報コマンド領域にセーブし、ステップA266でコマンド設定カウンタを「+1」更新(インクリメント)する。さらにステップA267で、他穴入賞カウンタを「0」クリアして、ステップA268へ進む。
ステップA262からステップA268へジャンプした場合や、ステップA267を経てステップA268へ進んだ場合には、ステップA268ないしステップA273までの処理で、図柄停止回数カウンタに関する処理を実行する。
すなわち、ステップA268で、特図(および飾り特図も同様)が変動開始して停止した回数をカウントする図柄停止回数カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップA268で図柄停止回数カウンタが「0」であれば(ステップA268でY)、特図(および飾り特図も同様)が変動開始して停止した回数が「0」、つまり変動していないと判断して払出コマンド編集処理を終了し、リターンする。
一方、図柄停止回数カウンタが「0」でなければ(ステップA268でN)、特図(および飾り特図も同様)が変動開始して停止した回数が「0」でない、つまり変動表示ゲームが行われたとしてステップA269へ進み、図柄停止回数カウンタに対応する種別情報コマンドを設定する。
次いで、ステップA271で、図柄停止回数カウンタに対応する種別情報コマンドおよび賞球情報コマンドを遊技情報コマンド領域にセーブし、ステップA272でコマンド設定カウンタを「+1」更新(インクリメント)する。さらにステップA273で、次回の特図(および飾り特図も同様)が変動開始して停止した回数をカウントすることに備えるために図柄停止回数カウンタを「0」クリアする。このステップA273を経ると、払出コマンド編集処理を終了し、リターンする。
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップA197)を、図20に基づき説明する。払出コマンド送信処理は、払出コマンド等を遊技制御装置54から払出制御装置80へ送る処理である。本ルーチンが開始されると、先ずステップA281で前述のコマンド設定カウンタが「0」であるか否かを判定する。
コマンド設定カウンタが「0」であれば(ステップA281でY)、ステップA289へ分岐して遊技情報コマンドとして「情報なし」を設定すると共に、ステップA290に進み、ステップA289で設定したコマンドを遊技情報送信バッファに書き込み、その後、ステップA291へ進む。
一方、ステップA281でコマンド設定カウンタが「0」でなければ(ステップA281でN)、ステップA282へ進み、コマンド送信数としてコマンド設定カウンタの値をコピーする。
次いで、ステップA283で、複数のコマンドの設定が行われて遊技情報コマンド領域にセーブされている場合に、コマンドを読み出す(ロードする)順番を先頭からとするために、遊技情報コマンド領域の先頭アドレスを設定する。
そして、ステップA284で、遊技情報コマンド領域からコマンドをロードする。このとき、ステップA283で設定されたアドレスのコマンドを遊技情報コマンド領域からロードすることになる。次いで、ステップA285に進み、ロードしたコマンドを遊技情報送信バッファに書き込む。これにより、遊技情報送信バッファに書き込まれたコマンドが遊技制御装置54から払出制御装置80へ送信されることになる。
続いて、ステップA286で、遊技情報コマンド領域のアドレスを次のコマンド(次コマンド)のアドレスに更新する。これは、複数のコマンドが遊技情報コマンド領域にセーブされている場合に、次のアドレスのコマンドをロードするためである。
次いで、ステップA287で、コマンド送信数を「−1」更新(デクリメント)し、ステップA288で、コマンド送信数が「0」になったか否かを判定する。
この判定で「0」でなければ(ステップA288でN)、ステップA284に戻り、ステップA284ないしステップA288のループを繰り返す。そして、遊技情報コマンド領域にセーブされている複数のコマンドの全てがロードされて、遊技情報送信バッファに書き込まれると、ステップA288の判定結果がYESとなる。ステップA288の判定でコマンド送信数が「0」になると(ステップA288でY)、続いてステップA291へ進む。
ステップA288からステップA291へ進む場合や、前述したようにステップA290からステップA291へ進む場合には、ステップA291で遊技状態情報送信処理(図14)を行い、次いで、ステップA292で主制御ID送信処理を行い(図15)、払出コマンド送信処理を終了してリターンする。
次に、前述のタイマ割込み処理における通信異常監視処理(ステップA199)を、図21に基づき説明する。通信異常監視処理は、遊技制御装置54と払出制御装置80との間の通信が断たれたような異常を監視するものである。
本ルーチンが開始されると、先ずステップA301で通信異常発生中であるか否かを、通信異常フラグ(後述のステップA311でセットされる)の状態に基づいて判定する。
この処理においては、5つに場合分けして説明する。
先ず、正常時のルート(a)では、ステップA301で、通信異常発生中でなければ(ステップA301でN)、ステップA302に進み、入賞保護ウエイトタイマが「0」であるか否かを判定する。入賞保護ウエイトタイマは、通信タイムアウトが発生したときに、発射済みの球の入賞を保護するため等で規定時間待つために設けられており、例えば15秒間のウエイトの間は封入球の発射が停止される。
前記入賞保護ウエイトタイマが「0」であれば(ステップA302でY)、ステップA303に分岐し、通信タイムアウト発生か否かを判定する。ここで、通信タイムアウト発生は、遊技制御装置54と払出制御装置80との間の通信が、例えば所定時間中断すれば通信タイムアウトと判断する。
ここで、通信タイムアウト発生と判定しなければ(ステップA303でN)、本処理をそのまま終了してリターンする。したがって、この場合は、通信異常や通信タイムアウトが発生しておらず、かつ入賞保護ウエイトタイマが「0」であるので、通信が正常時の状態である。かかる状態を正常時の処理ルート(a)とする。すなわち、正常時のルート(a)は、ステップA301、ステップA302、ステップA303、RETというルートを経る。
次に、通信異常が発生したと認識した時のルート(b)では、前述のステップA302で、入賞保護ウエイトタイマが「0」であり(ステップA302でY)、前記ステップA303の判定の結果、通信タイムアウトが発生していれば(ステップA303でY)、ステップA303からステップA304に進む。
ステップA304では、入賞保護ウエイトタイマに初期値(例えば15秒)をセットする。これは、通信タイムアウトが発生したときに、初期値として設定された規定時間だけ封入球の発射を停止して待つことにより、発射済みの球の入賞を保護する等のためである。
ステップA304を経ると、そのまま通信異常監視処理を終了してリターンする。
したがって、このケースでは、通信タイムアウトが最初に発生して入賞保護ウエイトタイマに初期値をセットしたときである。この状態を通信異常が発生したと認識した時(最初)の処理ルート(b)とする。すなわち、通信異常が発生したと認識した時(最初)のルート(b)は、ステップA301、ステップA302、ステップA303、ステップA304、RETというルートを経る。
次に、入賞保護ウエイト中のルート(c)では、前述のステップA301で、通信異常発生中でなく(ステップA301でN)、ステップA302に進むと、入賞保護ウエイトタイマが「0」であるか判定する。ここで、「0」でなければ(ステップA302でN)、ステップA305に進み、入賞保護ウエイトタイマを「−1」更新する。続くステップA306では、入賞保護ウエイトタイマが「0」になったか否かを判定する。
ステップA306で、入賞保護ウエイトタイマが「0」でなければ(ステップA306でN)、ステップA307に進み、認証完了か否かを判定する。これは、遊技機ID(ここでは、主制御IDおよび払出制御IDの双方)を払出制御装置80経由でカードユニット200を介して第三者管理機関320へ送信し、そこで認証リストと照合し、照合結果OKが判明して認証が完了したかどうかを判定するものである。
ステップA307で、認証完了でなければ(ステップA307でN)、そのままリターンしてルーチンを繰り返す。一方、認証完了であれば(ステップA307でY)、ステップA308で、リカバリ完了か否かを判定する。これは、通信異常等で通信が遮断された場合に、リカバリ通信が完了したかどうかを判定するものである。ここで、リカバリ完了でなければ(ステップA308でN)、そのままリターンしてルーチンを繰り返す。
一方、リカバリ完了であれば(ステップA308でY)、ステップA309で、通信異常フラグをクリアすると共に、続くステップA310では、入賞保護ウエイトタイマを「0」クリアして本処理を終了し、リターンする。
なお、通信タイムアウト発生や認証完了の判定は、例えばCPU111の内部ステータスレジスタの状態で判断する。また、リカバリ完了は、例えばCPU111の内部レジスタに格納されるリカバリ通信完了通知フラグを用いて判断する。
したがって、このケースでは、入賞保護ウエイト中という状態になる。この状態を入賞保護ウエイト中の処理ルート(c)とする。
すなわち、入賞保護ウエイト中のルート(c)は、ステップA301、ステップA302、ステップA305、ステップA306、ステップA307、ステップA308、ステップA309、ステップA310、RETというルートになる。なお、入賞保護ウエイト中のルート(c)を実行中に、通信状態が正常に戻ったら通信異常から復帰することになる。通信異常から復帰する場合、通信異常フラグはクリアのまま変化しない。また、入賞保護ウエイトタイマは「0」になる。
次に、入賞保護ウエイト期間が終了したときのルート(d)では、前述のステップA301で、通信異常発生中でなく(ステップA301でN)、ステップA302に進んだとき、入賞保護ウエイトタイマが「0」でなければ(ステップA302でN)、ステップA305に進み、入賞保護ウエイトタイマを「−1」更新する。続くステップA306では、入賞保護ウエイトタイマが「0」になったか否かを判定する。
ここで、入賞保護ウエイトタイマが「0」になっていれば(ステップA306でY)、入賞保護ウエイト期間が終了したと判断してステップA311へ進む。ステップA311では、通信異常フラグをセットする。この通信異常フラグがセットされることにより、遊技が停止する。ステップA311を経ると、通信異常監視処理を終了し、そのままターンする。このように、通信異常監視処理のプログラムでは、通信異常が発生しても直ちに通信異常と判断して通信異常フラグをセットするのではなく、発射済みの球の入賞を保護するため等の必要性から、通信異常が発生してから入賞保護ウエイト期間が終了したときに、通信異常フラグがセットされることになる。そのため、入賞保護ウエイト中に通信状態が正常に戻った場合は、遊技は停止しない。
したがって、このケースでは、入賞保護ウエイト期間が終了したという状態、すなわち、通信異常の発生が確定した状態になる。この状態を入賞保護ウエイト期間が終了したときの処理ルート(d)とする。なお、入賞保護ウエイトタイマは「0」のまま変化しない。すなわち、入賞保護ウエイト期間が終了したときのルート(d)は、ステップA301、ステップA302、ステップA305、ステップA306、ステップA311、RETというルートになる。
最後に、通信異常中の復帰確認ルート(e)では、前述のステップA301で、通信異常発生中であれば(ステップA301でY)、ステップA301からステップA307にジャンプし、ステップA307で認証完了か否かを判定する。ここで、認証完了でなければ(ステップA307でN)、そのままリターンして本ルーチンを繰り返す。一方、認証完了であれば(ステップA307でY)、ステップA308でリカバリ完了か否かを判定する。ここで、リカバリ完了でなければ(ステップA308でN)、そのままリターンしてルーチンを繰り返す。一方、リカバリ完了であれば(ステップA308でY)、ステップA309で、通信異常フラグをクリアして、続くステップA310では、入賞保護ウエイトタイマを「0」クリアして、本処理を終了してリターンする。
したがって、このケースでは、ステップA301における通信異常発生中の判定処理を繰り返して、通信異常中の復帰を確認するという状態になる。この状態を通信異常中の復帰確認の処理ルート(e)とする。すなわち、通信異常中の復帰確認のルート(e)は、ステップA301、ステップA307、ステップA308、ステップA309、ステップA310、RETというルートになる。なお、このルート(e)にはステップA307やステップA308からNに抜けてリターンする場合も含まれる。なお、通信異常中の復帰確認ルート(e)を実行中に、ステップA301で通信異常発生中でないと判定されると、通信異常から復帰したので、ステップA301からステップA302に進み、以後、前述した正常時のルート(a)と同じルートの処理を実行する。
次に、前述のタイマ割込み処理におけるLED編集処理(ステップA192)を、図22に基づき説明する。LED編集処理は、一括表示装置70に設けられたセグメントLEDに関する処理を行うものであり、一括表示装置70は前述したように、普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示(特図保留表示、普図保留表示)や、遊技状態の表示(ラウンド数表示や遊技進行状態表示)を、例えばLEDを発光源とする複数の表示器(例えば1個のランプや7セグメント表示器)によって行うようになっている。
LED編集処理では、先ず、普図保留LEDにおける表示態様が規定された普図保留数表示テーブルを設定し(ステップA321)、普図保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域(例えば普図保留LEDのセグメント領域)にセーブする(ステップA322)。次に、特図1保留LEDにおける表示態様が規定された特図1保留数表示テーブルを設定し(ステップA323)、特図1保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域(例えば特図1保留LEDのセグメント領域)にセーブする(ステップA324)。
その後、特図2保留LEDにおける表示態様が規定された特図2保留数表示テーブルを設定し(ステップA325)、特図2保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域(例えば特図2保留LEDのセグメント領域)にセーブする(A326)。さらに、ラウンド表示LEDにおける表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定し(A327)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してセグメント領域(例えばラウンド表示LEDのセグメント領域)にセーブする(ステップA328)。
次に、一括表示装置70における状態表示LEDにおける表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定し(ステップA329)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得してセグメント領域(例えば状態表示LEDのセグメント領域)にセーブする(ステップA330)。その後、停電復旧時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることの報知に係る高確率報知フラグがオンであるかを判定する(ステップA331)。
そして、高確率報知フラグがオンである場合(ステップA331でY)、すなわち高確率状態の報知を行っている状態である場合は、ステップA333にジャンプする。ステップA333では、入賞表示LED編集処理を行う。これは、一括表示装置70における入賞表示LEDにより入賞口への入賞に対応する賞球数を表示する処理を行うものである(詳細は後述)。ステップA333を経ると、LED編集処理を終了する。
また、高確率報知フラグがオンでない場合(ステップA331でN)は、高確率報知LEDのオフデータをセグメント領域(例えば状態表示LEDのセグメント領域)にセーブして(ステップA332)、ステップA333に進み、前述したような入賞表示LED編集処理を行い、その後、LED編集処理を終了する。
次に、前記LED編集処理のステップA333における入賞表示LED編集処理を、図23に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップA341で、入賞表示出力制御タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」更新(デクリメント)し、続くステップA342で、入賞表示出力制御タイマが初期値(例えば600ms)から「0」になったか否かを判定する。
入賞表示出力制御タイマが「0」になったときは(ステップA342でY)、続くステップA343に進んで、入賞表示カウンタ領域にカウントがあるか(つまり、入賞表示LEDを点灯させるためのカウントデータがあるか)否かを判定する。ここで、入賞表示カウンタ領域にカウントがなければ(ステップA343でN)、ステップA344で、チェックする入賞表示カウンタ領域のアドレスを更新する。次いで、ステップA345で全領域のチェックを完了したか否かを判定し、全領域のチェックを完了していなければ(ステップA345でN)、ステップA343に戻ってループを繰り返す。
そして、ループの繰り返しにより入賞表示カウンタ領域のアドレスを更新していき、全領域のチェックを完了すると、ステップA345からステップA351に抜ける。
ステップA351では、消灯データをセグメント領域にセーブすることで入賞表示LEDの賞球表示が消えることとなり、リターンする。
一方、ステップA343で、入賞表示カウンタ領域にカウントがあれば(ステップA343でY)、ステップA347にジャンプし、ステップA347では、対象の入賞数表示カウンタを「−1」更新(デクリメント)し、続いてステップA348で、入賞表示カウンタ領域のアドレスに対応するLED出力パターンデータ(例えば入賞表示LEDが7セグメントのLED2個により構成されている場合、その7セグメントのうちのどのセグメントを点灯(あるいは点滅)させるかを決めるためのデータ)を取得する。続くステップA349では、ステップA348で取得したLED出力パターンデータを入賞表示LEDのセグメント領域にセーブした後、ステップA350へ進む。
ステップA350では、入賞表示出力制御タイマにタイマ初期値をセーブして、リターンする。例えば、入賞表示出力制御タイマの初期値に対し、本ルーチンの繰り返しタイミングが4ms毎であることから、初期値×4msによって得られるタイマのうち、所定時間をON(点灯)、その後の残り時間をOFF(消灯)として入賞表示のタイミング制御を行うようになっている。
一方、前述のステップA342で入賞表示出力制御タイマが「0」でない場合には(ステップA342でN)、ステップA346に分岐して入賞表示制御タイマは点灯区間中か否かを、入賞表示出力制御タイマに基づいて判定する。
ステップA346の判定結果が点灯区間中であれば(ステップA346でY)、今回のルーチンを終了してリターンする。一方、ステップA346の判定結果が点灯区間中でなければ(ステップA346でN)、ステップA351に進み、消灯データを入賞表示LEDのセグメント領域にセーブした後、リターンする。
次に、前述のタイマ割込み処理におけるエラー/不正監視処理(ステップA186)を、図24に基づき説明する。エラー/不正監視処理は、各種入賞口に設けられたスイッチから信号の入力(信号の変化)があるか否かの監視や、エラーの監視を行う処理である。
エラー/不正監視処理においては、先ずステップA361で、変動入賞装置29の大入賞口29a内のカウントスイッチ124に対応する不正入賞監視テーブルを準備する。次にステップA362で、大入賞口29aが開いていないにもかかわらず大入賞口29aに不正な入賞がないか監視する不正入賞監視処理を実行する。
次いで、普電内の入賞口スイッチの不正入賞監視テーブルを準備する(ステップA363)。普電内の入賞口スイッチとしては、普通電動役物(普電)としての第2始動入賞口26への入賞を検出する第2始動口スイッチ121がある。次いで、不正な入賞がないか監視する不正入賞監視処理を実行する(ステップA364)。この不正入賞監視処理は、変動入賞装置29の大入賞口29aのカウントスイッチ124と、第2始動入賞口26(普電)の第2始動口スイッチ121に対して行われる処理である。
大入賞口29aや第2始動入賞口26については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる(賞球数データを加算させる)不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視を行う。これにより、監視対象となるエラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置53に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置53に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
また、この不正監視処理では、エラー監視対象となる入賞口スイッチの不正監視期間フラグのチェックにより不正監視期間中か否かを判断し、この不正監視期間中に対象となる入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する。なお、この判定にあたり、不正監視期間や不正入賞と判定する基準となる不正発生判定個数について、所定量の幅を持たせることにより、誤検出や悪意のない入賞信号検出等に基づく誤ったエラー判定(報知)を行わないようにしている。
次いで、電波不正監視処理を行う(ステップA365)。これは、電波センサ134の出力に基づいて電波不正を監視するものであり、電波センサ134がオンである場合、すなわち異常な電波を検出した場合に、異常が発生していると判定し、報知を行うものである。なお、この電波不正に関しては、次の磁石不正の場合と異なり、異常な電波を検出した時点で異常発生と判断する。
続いて、磁石不正監視処理を行う(ステップA366)。これは、磁気センサ133の出力に基づいて磁石不正を監視するものであり、磁気センサ133がオンである場合、すなわち異常な磁気を検出した場合に、異常が発生していると判定し、報知を行うものである。なお、磁気異常については、磁気センサ133が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
次いで、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうち、いずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新(0ないし1の範囲で「+1」更新)し、準備する(ステップA367)。続いて、遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップA368)。遊技機エラー監視テーブル1で監視するエラーの種類としては、例えば、スイッチ異常エラー(コネクタ抜け、スイッチ故障等)、遊技停止エラー(通信不良等)、がある。
その後、遊技機エラー監視テーブル1で定義した種類のエラーチェック処理を行い(ステップA369)、エラー/不正監視処理を終了してタイマ割込処理にリターンする。
次に、払出制御装置80の制御内容について、図25〜図78に基づき説明する。
図25により、払出制御装置80においてCPU81に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始されるメイン処理を説明する。
先ず、電源装置55の電源スイッチ191がオン操作され、電源装置55から遊技制御装置54にリセット信号が入力された後、解除されると、CPU81が起動する。
CPU81が起動すると、先ず割込みを禁止して(ステップB101)、CPU81に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うと共に(ステップB102)、全出力ポートにオフデータ(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップB103)。さらに、RAM83へのアクセスを許可する(ステップB104)。
その後、遊技制御装置54に設けられるRAMクリアスイッチ182が操作されたことによりRAMクリア信号がオンとなっているか否かを判定する(ステップB105)。ここで、RAMクリア信号がオンしていれば(ステップB105でY)、ステップB110にジャンプし、オンしていなければ(ステップB105でN)、そのままステップB106に進む。
ステップB106では、RAM83の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断する。ここで、全ての値が正常であれば(ステップB106でY)、停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップB107に進み、全ての値が正常に記憶されていなければ(ステップB106でN)、ステップB110にジャンプする。
次にステップB107では、RAM83のデータのチェックサムを算出し、ステップB108で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が一致している(正常である)か否かを判定する。このチェックサムが一致していない(正常でない)場合(すなわちRAM83のデータが壊れているとき)には(ステップB108でN)、ステップB110にジャンプし、前記チェックサムが一致している(正常である)場合には(ステップB108でY)、ステップB109に進む。
ステップB109では、停電復旧のための初期値設定を実行する。すなわち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラーおよび不正監視に係る領域をリセットする。次いで、ステップB113に進む。なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれ、このコマンドを遊技制御装置54経由で停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。すなわち、停電時に実行していた処理、状態を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。
一方、ステップB105でRAMクリア信号がオンである場合(RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入である場合)には(ステップB105でY)、ステップB106でN、ステップB108でNの場合には、ステップB110にジャンプし、RAM83の全作業領域をクリアし、ステップB111では全スタック領域をクリアする。すなわち、ステップB110、ステップB111では、使用する全てのRAM83の領域をクリアすることとなる。次いで、ステップB112で、初期値設定の必要な領域に電源投入時の初期値を設定し、ステップB113に進む。
次に、ステップB109からステップB113に進む場合や、ステップB112からステップB113に進む場合には、このステップB113を含めてステップB113以降の処理を行う。
ステップB113以降の処理に進むと、先ずステップB113で認証完了か否かを判定する。この認証作業は、遊技機ID(ここでは、主制御IDおよび払出制御IDの双方)を払出制御装置80経由でカードユニット200に送信し、外部にある第三者管理機関320へ送り、そこで予め登録された認証リストと照合し、照合結果がOKであったか否か(照合OKであった場合に認証完了とする)を判定するものであり、認証完了の判定は、例えばCPU81の内部ステータスレジスタの状態で判断する。
このCPU81の内部ステータスレジスタには、第三者管理機関320からカードユニット200経由で払出制御装置80へ送信されてくる認証完了の情報が記憶されており、この情報に基づいて判断を行うものである。さらに、この認証完了の情報は、カードユニット200から遊技店側管理装置300にも送られる。これは、第三者管理機関320との通信がオフラインであった場合のための対応として、遊技店側管理装置300にも、その都度、前記認証結果情報を記憶しておくためであり、例えば翌日になると上書きするように設定すると良い。
ステップB113で認証完了でなければ(ステップB113でN)、ステップB113に待機し、認証が完了すると(ステップB113でY)、ステップB114に進む。ステップB114では、後述する夜間監視情報受信処理を行う。なお、認証完了(照合OK)でなければ、完了となるまでステップA117に待機するようにしているが、所定時間のうちに認証完了とならなければ通信異常等の問題、エラーが発生しているとして処理を終了、もしくは所定のエラー発生時処理を行うようにしても良い。
なお、夜間監視スイッチ126からの夜間監視情報は、払出制御装置80からの要求により払出制御装置80に出力されるようになっている。夜間監視情報の保存は、RAM83でも良いし、あるいはCPU81のレジスタでも良い。
ステップB114を経ると、ステップB115に進み、例えばCPU81の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する。CTC回路はタイマ割込みのための回路である。続くステップB116では割込みを許可し、次のステップB117に進むと、電源断検出信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップB118で、電源断検出信号がオンしているか否か判定する。ここで、オンしていれば(ステップB118でY)、停電の最終判断のためのステップB119に進み、オンしていなければ(ステップB118でN)、ステップB117に戻る。通常運転中は、ステップB118〜B117を繰り返す。
そして、ステップB119に進むと、前記チェック回数分だけ電源断検出信号のオン状態が継続しているか否か判定する。ここで、判定結果が肯定的であると(ステップB119でY)、停電発生と最終判断してステップB120に進み、否定的であれば(ステップB119でN)、停電発生と判断できないとしてステップB118に戻る。
次いでステップB120に進むと、割込みを禁止した後、次のステップB121で全ての出力ポートにオフデータを出力し、次いでステップB122で、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。すなわち、停電検査領域1、2に復旧確認用のチェックデータをセーブすることになる。
ステップB122を経ると、次のステップB123で、RAM83のデータのチェックサムを算出すると共に、算出したチェックサムをステップB124で所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップB125でRAM83へのアクセスを禁止した後、待機する。なお、以上のステップB120〜B125の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU81の動作電圧未満に低下する前に行われる。
次に、上記メイン処理における夜間監視情報受信処理(ステップB114)を、図26に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずはステップB131で、内枠開放スイッチ126から夜間に内枠12の開放を検出したか否かを示す夜間枠開放有無情報を受信し、例えばRAM83に保存する。
次いで、ステップB132で、内枠開放スイッチ126から夜間に内枠12の開放が何回検出されたかを示す夜間枠開放回数情報を受信し、例えばRAM83に保存する。次いで、ステップB133では、夜間に遊技制御装置54が取り外されたか否かを示す内枠開放スイッチ126から基板取り外し情報を受信し、例えばRAM83に保存し、夜間監視情報受信処理を終了する。
このような夜間監視情報受信処理では、内枠開放スイッチ126から関連する情報を受信するだけであり、実際の情報の内容をチェックしたり判定したりするのは、次述するタイマ割込み処理(図27)におけるエラー/不正監視処理(ステップB145)によって行われるように設定されている。
次に、払出制御装置80のタイマ割込み処理(払出)を、図27に基づき説明する。このタイマ割込み処理(払出)は、前述したメイン処理におけるステップB115、B116の処理によって開始され、所定のタイマ割込み周期で繰り返し実行される。このタイマ割込処理では、先ずステップB141で、必要に応じてレジスタの退避や割込みの禁止を実行する。
その後、ステップB142で、各センサ類(発射球検出スイッチ160、アウト球検出スイッチ161、第1セーフ球検出スイッチ162、第2セーフ球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164、第2封入球検出スイッチ65、ガラス枠開放スイッチ125、内枠開放スイッチ126、電波センサ(枠)127等)からの検出信号の読み取りを実行する入力処理を実行する。
ここで、内枠開放スイッチ126は、夜間(パチンコ機10に主電源が供給されていない時)だけでなく、通常状態(パチンコ機10に主電源が供給されている時)でも、内枠12の開放や遊技制御装置54の取り外しを検出する。
次に、ステップB143では、送信バッファ等を用いて行われる通信(例えば遊技制御装置54との通信)以外のポートへ出力データを一括出力する出力処理を実行する。
そして、ステップB144でスイッチ監視処理を行う。これは、入力処理にて設定される入力フラグ(発射球検出スイッチ160、アウト球検出スイッチ161、第1セーフ球検出スイッチ162、第2セーフ球検出スイッチ163等の入力フラグ)を監視して、発射に伴う持球数の減算や盤面球数の増減等封入球制御のための処理を行うものである。
次いで、ステップB145で、エラー/不正監視処理を実行する。これは、前述の各センサ類の未検出エラーや磁性体球不正監視、夜間不正監視等をするための処理である(詳細は後述)。
次いで、ステップB146で、遊技制御装置54からのコマンド(主制御コマンド)を受信する主制御コマンド受信処理を行い(詳細は後述)、次いで、ステップB147で、遊技制御装置54から主制御IDを受信する主制御ID受信処理を行う。
次いで、ステップB148で、カードユニット200からのコマンドを受信するカードユニットコマンド受信処理を行い(詳細は後述)、次いで、ステップB149で遊技球の発射を制御する発射制御処理を行う(詳細は後述)。
次いで、ステップB150で、封入球の研磨を行う研磨装置406等の作動を制御する研磨装置制御処理を行い、次いで、ステップB151で揚送装置制御処理を行う。
次いで、ステップB152で、入賞に伴う持球数の管理や計数球の使用等の管理を行う持球数管理処理を行い、次いで、ステップB153で、封入球を外部に抜き取る際の制御行う球抜き制御処理を行う。
次いで、ステップB154でカードユニット200からの精算指示等を監視して、精算に関する処理を行う精算制御処理を行う(詳細は後述)。
次いで、ステップB155で、休憩の開始や終了に必要な処理を行う休憩制御処理を行う(詳細は後述)。
続くステップB156では、各種LED(例えばエラー表示LED67、持球数表示器50、計数スイッチ36に内蔵のLED等)の表示に関するLED編集処理を行う。
次いで、ステップB157で払出制御装置80から主制御コマンドを遊技制御装置54に送信する主制御コマンド送信処理を行う。
続くステップB158では、カードユニットコマンド送信処理を行う。これは、カードユニット200から受信したコマンドに基づき、リカバリ応答やカード挿入応答等の必要な処理を行ったり、遊技機IDをカードユニット200に送信する処理等を行うものである。
次いで、ステップB159で遊技停止信号編集処理を行う。これは、精算処理中や通信異常中等のときに遊技を停止させる遊技停止信号をオンしたり、遊技が可能な状態のときは遊技停止信号をオフする等の遊技停止信号の編集を行うもので、コマンドではなく、信号の形態をとる指示の処理を行うものである。
その後、ステップB160でレジスタを復帰させ、ステップB161で割込みを許可し、そして割込み時に中断した処理に復帰(リターン)する。
次に、前記タイマ割込み処理(払出)におけるスイッチ監視処理B144を、図28に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずはステップB171で、非入賞センサであるアウト球検出スイッチ161の監視に関する処理を行うアウト球検出スイッチ監視処理を行う。この処理では、アウト球が1個回収されるたびに盤面球数を1個減算する。そして、後述するエラー/不正監視処理の盤面球数エラー監視処理において盤面球数が規定数以上となった場合に盤面球数エラーと判定されるが、この盤面球数エラー中であっても、ガラス枠開放中でなければ、盤面球数は更新するように構成されているので、自然に球詰まりが解消された場合、エラー解除スイッチ87を操作しなくてもエラーが解除されることとなる(以下のセーフ球検出スイッチ監視処理も同様)。
次いでステップB172で、入賞センサである第1セーフ球検出スイッチ162、第2セーフ球検出スイッチ163の監視に関する処理を行うセーフ球検出スイッチ監視処理を行う。この処理では、第1セーフ球検出スイッチ162、第2セーフ球検出スイッチ163でセーフ球が1個検出されるたびにセーフ球数、アウト球数をそれぞれ1個加算するとともに、盤面球数を1個減算する。
最後に、ステップB173で、減算センサである発射球検出スイッチ160の監視に関する処理を行う発射球検出スイッチ監視処理を行い、スイッチ監視処理を終了する。この処理では、発射球検出スイッチ160がオンするたびに、持球数を1個減算するとともに、盤面球数を1個加算する。
次に、前記タイマ割込み処理におけるエラー/不正監視処理B145を、図29に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、ステップB181のエラー解除スイッチ監視処理、ステップB182の封入球数監視処理、ステップB183の入賞数異常監視処理、ステップB184の枠開放エラー監視処理、ステップB185の枠スイッチ異常監視処理、ステップB186の盤面球数エラー監視処理、ステップB187の枠電波不正監視処理、ステップB188の夜間枠開放不正監視処理を順次実行した後にリターンする。
なお、上記ステップB181ないしステップB188における各監視処理については、詳細は後述する。
次に、前記エラー/不正監視処理におけるエラー解除スイッチ監視処理B181を、図30に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB201で、エラー解除スイッチ87がオン操作されたか否か判定する。ここで、オン操作されたならば(ステップB201でY)、ステップB202に進み、オン操作されていなければ(ステップB201でN)、リターンする。
ステップB202に進むと、盤面球数エラー中か否か判定する。ここで、盤面球数エラー中(具体的には、後述する図32の盤面球数エラーフラグがセットされている)ならば(ステップB202でY)、ステップB203に進み、盤面球数エラー中でない(具体的には、後述する図32の盤面球数エラーフラグがクリアされている)ならば(ステップB202でN)、リターンする。
次いで、ステップB203に進むと、盤面球数をクリアし、次にステップB204で、封入球数確認要求フラグをセットする。その後、ステップB205で、封入球数確認ウエイトタイマに初期値を設定し、リターンする。
次に、前記エラー/不正監視処理における封入球数監視処理B182を、図31に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB211で、盤面球数がゼロ未満か否か判定する。ここで、ゼロ未満ならば(ステップB211でY)、ステップB213に進み、ゼロ未満でなければ(ステップB211でN)、ステップB212に進む。
ステップB212では、封入球数過剰エラーフラグをクリアし、ステップB214に進む。一方、ステップB213では、不正に球が盤面に投入された等の異常状態であるので、封入球数過剰エラーフラグをセットし、ステップB214に進む。
ステップB214に進むと、封入球数の確認要求があるか否か(すなわち、例えば電源投入時(停電復旧時を含む)、エラー解除スイッチ87が押されたとき、枠開放エラーが正常に戻ったときにセットされる封入球数確認要求フラグがセットされているか否か)を判定する。
ここで、封入球数の確認要求があれば(ステップB214でY)、ステップB215に進み、無ければ(ステップB214でN)、ステップB215以降の処理を全て実行することなく、ジャンプしてリターンする。
そして、ステップB215に進むと、封入球数確認ウエイトタイマが「0」でなければ「−1」更新する。次いでステップB216で、封入球数確認ウエイトタイマが「0」であるか否かを判定する。ここで、「0」でなければ(ステップB216でN)、リターンする。その後ルーチンを繰り返して封入球数確認ウエイトタイマが「0」になると(ステップB216でY)、ステップB217に進み、封入球数確認要求フラグをクリアする。
次いで、ステップB218で、最小封入球数検出スイッチ(すなわち、第1封入球検出スイッチ164)がオンしているか否か判定する。ここで、オンしていれば(ステップB218でY)、ステップB219に進み、オンしていなければ(ステップB218でN)、ステップB222に進む。
ステップB219に進むと、最大封入球数検出スイッチ(すなわち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定する。ここで、オンしていれば(ステップB219でY)、ステップB220に進み、オンしていなければ(ステップB219でN)、ステップB221に進む。
このとき、ステップB220に進んだ場合は、各スイッチ164、165が両方ともオンしており、封入球数過剰エラーであるので封入球数過剰エラーフラグをセットし、その後リターンする。
一方、ステップB221に進んだ場合は、封入球数が正常範囲(すなわち、最小以上で最大以下)であるので、封入球数は正常であるとして封入球数正常設定を行う。ここでは、封入球数過剰エラーフラグ以外のエラーフラグ(すなわち、後述する封入球数不足エラーフラグおよび封入経路異常エラーフラグ)をクリアし、リターンする。
また、前述のステップB218の判定がNとなり、ステップB222に分岐すると、最大封入球数検出スイッチ(すなわち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定する。ここで、オンしていれば(ステップB222でY)、ステップB223に進み、オンしていなければ(ステップB222でN)、ステップB224に進む。
ステップB223に進んだ場合は、第1封入球検出スイッチ164がオンしていないのに第2封入球検出スイッチ165がオンしており、例えば前述の上部通路403で球詰まりが生じている等の異常と考えられるので、封入経路異常エラーフラグをセットし、その後リターンする。また、ステップB224に進んだ場合は、封入球数が不足(すなわち、最小よりも少ない)であるので、封入球数不足エラーフラグをセットし、リターンする。
次に、前記エラー/不正監視処理における盤面球数エラー監視処理B186を、図32に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB231で盤面球数が規定数以上か否か判定する。ここで、規定数以上であれば(ステップB231でY)、ステップB232に進み、規定数以上でなければ(ステップB231でN)、ステップB233に進む。
ここで、規定数は例えば12個である。一般に、盤面球数が12個以上もあるということは、遊技球の流れが滞っており遊技上問題があると考えられるためである。なお、この規定数は12に限らず、遊技機、遊技性によって最適値が異なる。
そして、ステップB232に進むと、盤面球数エラーフラグをセットし、リターンする。一方、ステップB233に進むと、盤面球数エラーフラグをクリアし、リターンする。
次に、前記エラー/不正監視処理における入賞数異常監視処理B183を、図33に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB241で、主制御コマンドの受信があるか否かを判定する。ここで、主制御コマンドの受信がなければ(ステップB241でN)、そのままリターンする。
一方、主制御コマンドの受信があれば(ステップB241でY)、ステップB242に進み、この主制御コマンドに基づいて遊技制御装置54側で決定された入賞個数を読み取り、この入賞個数と、払出制御装置80側で管理(カウント)しているセーフ数の差が所定数(例えば5個)以上か否かを判定する。
このステップB242の判定で、入賞個数とセーフ数の差が所定数以上であれば(ステップB242でY)、ステップB243に進み、入賞数異常フラグをセットする。
ステップB243を経ると、ステップB244で、入賞数異常監視タイマが「0」になったか否かを判定する。これは、入賞個数とセーフ数の差が所定数以上になっても、直ぐには賞球加算を停止せず、入賞数異常監視タイマ(後述のステップB245で初期値に設定される)でカウントされて「0」になるまでの間は、監視を継続するものである。大当り中には、一時的に変動入賞装置29に連続的に遊技球が入賞する場合もあるので、入賞数異常フラグがセットされても、直ぐには賞球加算を停止しないようにしている。
ステップB244で、入賞数異常監視タイマが「0」になっていなければ(ステップB244でN)、ステップB246に進み、入賞数異常監視タイマを「−1」更新する。一方、ステップB244で、入賞数異常監視タイマが「0」になっていれば(ステップB244でY)、ステップB245に進み、入賞数異常監視タイマに初期値(例えば15秒)を設定する。続くステップB246で、入賞数異常監視タイマを「−1」更新する。
ステップB246を経ると、ステップB247で、入賞数異常監視タイマが「0」になったか否かを判定する。ここで、同タイマが「0」になっていなければ(ステップB247でN)、リターンしてルーチンを繰り返す。本ルーチンの繰り返しにより、ステップB247で、入賞数異常監視タイマが「0」になったと判定すると(ステップB247でY)、ステップB248に進み、賞球加算停止フラグをセットする。
これは、入賞個数とセーフ数の差が所定数以上になってから所定期間(入賞数異常監視タイマの初期値(例えば15秒)として設定された期間)に亘り、入賞個数とセーフ数の差が所定数以上になるという異常期間が継続したので、不正の可能性が高いと判断して、入賞個数を持球数に加算する処理を停止するために賞球加算停止フラグをセットするものである。ステップB248を経ると、リターンする。
また、前述のステップB242で、入賞個数とセーフ数の差が所定数(例えば5個)以上でなければ(ステップB242でN)、ステップB249に分岐し、入賞数異常フラグをクリアしてからリターンする。
次に、前記エラー/不正監視処理における枠開放エラー監視処理B184を、図34に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB261でガラス枠13(前枠)の開放を検出するガラス枠開放スイッチ125の状態が前回処理時と同じか否か判定する。ここで、同じであれば(ステップB261でY)、ステップB263にジャンプし、同じでなければ(ステップB261でN)、ステップB262で、ガラス枠開放監視タイマにガラス枠開放監視タイマ初期値(例えば100msecに対応する値)をセットした後に、ステップB263に進む。
ステップB263に進むと、ガラス枠開放監視タイマがゼロでなければ、ガラス枠開放監視タイマの値を「−1」更新し、ステップB264に進んで、ガラス枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定する。ここで、ゼロならば(ステップB264でY)、ステップB265に進み、ゼロでなければ(ステップB264でN)、ステップB265ないしB267をジャンプしてステップB268に進む。
これらステップB265ないしB267では、ガラス枠開放スイッチ125の状態によりガラス枠13の開閉状態を監視しており、同じ状態がガラス枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば100msec)継続した場合にはじめて、ステップB265以降の処理で、ガラス枠13の開閉状態を確定させる。これにより、ガラス枠13の開閉状態の判定を確実なものとすることができる。
ステップB265に進むと、ガラス枠開放スイッチ125の状態は、ガラス枠13の開放状態に対応するものか判定する。ここで、開放状態ならば(ステップB265でY)、ステップB266で、ガラス枠開放エラーフラグをセットした後、ステップB268に進む。一方、開放状態でなければ、すなわち閉鎖状態ならば(ステップB265でN)、ステップB267にジャンプして、ガラス枠開放エラーフラグをクリアした後、ステップB268に進む。
続いて、ステップB268では、内枠12の開放を検出する内枠開放スイッチ126の状態が前回処理時と同じか否か判定する。ここで、同じであれば(ステップB268でY)、ステップB270に進み、同じでなければ(ステップB268でN)、ステップB269で、内枠開放監視タイマに内枠開放監視タイマ初期値(例えば100msecに対応する値)をセットした後、ステップB270に進む。
ステップB270に進むと、内枠開放監視タイマがゼロでなければ、内枠開放監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新(「−1」更新)処理を実行した後、ステップB271に進んで、内枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定する。ここで、ゼロならば(ステップB271でY)、ステップB272に進み、ゼロでなければ(ステップB271でN)、ステップB275にジャンプする。
ステップB268ないしB271では、内枠開放スイッチ126の状態により内枠12の開閉状態を監視しており、同じ状態が内枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば100msec)継続した場合にはじめて、ステップB272以降の処理で内枠12の開閉状態を確定させる。これにより、これにより開閉の状態の判定を確実なものとすることができる。
そして、ステップB272に進むと、内枠開放検出スイッチ126の状態は、内枠12の開放状態に対応するものか判定する。ここで、開放状態ならば(ステップB272でY)、ステップB273で、内枠開放エラーフラグをセットした後、ステップB275に進む。一方、開放状態でないならば、すなわち閉鎖状態ならば(ステップB272でN)、ステップB274で内枠開放エラーフラグをクリアした後、ステップB275に進む。
ステップB275では、枠開放エラー状態から正常に戻った瞬間か否か、すなわち、何れか1つの枠若しくは両方の枠が開いている状態から、両方とも閉じた状態になった瞬間か否かを判定する。ここで、枠開放エラー状態から正常に戻った瞬間でない場合には(ステップB275でN)、枠開放エラー監視処理を終了してリターンする。
そして、ルーチンを繰り返し、ステップB275で枠開放エラー状態から正常に戻った瞬間であると判断すると(ステップB275でY)、ステップB276に進み、封入球数確認要求フラグをセットする。ここで封入球数確認要求フラグがセットされると、前述の封入球監視処理(図31)で封入球数の確認要求があると判断されて、封入球数の確認が行われることになる。次いで、ステップB277で封入球数確認ウエイトタイマに初期値を設定して、枠開放エラー監視処理を終了する。
次に、前記エラー/不正監視処理における枠スイッチ異常監視処理B185を、図35に基づき説明する。この枠スイッチ異常監視処理は、遊技制御装置54の場合と同様に、払出制御装置80に接続されている各種スイッチのコネクタ抜け、断線、短絡等の異常を監視する処理である。監視対象とするスイッチは、第1封入球検出スイッチ164、第2封入球検出スイッチ165、アウト球検出スイッチ161、第1セーフ球検出スイッチ162、第2セーフ球検出スイッチ163、発射球検出スイッチ160、研磨入口スイッチ421、揚送入口スイッチ432、揚送出口スイッチ434等の近接スイッチである。
本ルーチンが開始されると、先ずステップB281で、スイッチ異常信号の状態は前回処理時と同じか否かを判定する。この判定は、例えば払出制御装置80におけるCPU81の周辺回路における近接インターフェースICから出力される信号に基づいて判断する。ここで、判定結果が前回処理時と同じであれば(ステップB281でY)、ステップB283に進み、同じでなければ(ステップB281でN)、ステップB282で、スイッチ異常監視タイマにスイッチ異常監視タイマ初期値(例えば100msecに対応する値)をセットした後に、ステップB283に進む。
ステップB283に進むと、スイッチ異常監視タイマがゼロでなければ、スイッチ異常監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新(「−1」更新)処理を実行する。その後、ステップB284に進んで、スイッチ異常監視タイマの値がゼロになったか判定する。ここで、ゼロならば(ステップB284でY)、ステップB285に進み、ゼロでなければ(ステップB284でN)、そのままリターンする。
次いで、ステップB285に進むと、スイッチ異常信号は異常状態か否かを判定する。これは、前述した各種スイッチにコネクタ抜け、断線、短絡等の異常が発生したか否かを判定するものである。ここで、スイッチ異常信号は異常状態であると判定すると(ステップB285でY)、ステップB286に進んで、枠スイッチ異常フラグをセットした後、リターンする。一方、スイッチ異常信号は異常状態でなければ(ステップB285でN)、ステップB287に進んで枠スイッチ異常フラグをクリアし、その後リターンする。
枠スイッチ異常フラグは、後述の図61に示す主制御コマンド送信処理で各種エラーフラグに基づいてコマンドを生成し、そのコマンドを遊技制御装置54へ送り、遊技制御装置54は同コマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41にエラー状態(例えば枠スイッチが異常とのエラー状態)であることを報知するときに使用される。
次に、前記エラー/不正監視処理における枠電波不正監視処理B187を、図36に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB291で、電波センサ(枠)127はオンか否かを判定する。ここで、電波センサ(枠)127がオンしていると(ステップB291でY)、払出制御装置80は枠に対する不正な電波が検出されたと判断して、ステップB292に進み、ウエイトタイマ初期値(例えば60秒)を電波不正ウエイトタイマ領域にセーブする。
電波不正ウエイトタイマに初期値を設定するのは、電波センサ(枠)127により不正電波が検出されなくなったとしても、同タイマの値がある間は不正中扱いとするためである。次いで、ステップB293で、枠電波不正フラグをセットし、リターンする。これにより、電波センサ(枠)127がオンすると、後述の図61に示す主制御コマンド送信処理に従い、枠スイッチ異常監視処理で説明した場合と同様に、最終的に演出制御装置53の制御により例えば表示装置41にてエラー報知されることになる。
一方、前述のステップB291で、電波センサ(枠)127がオンしていなければ(ステップB291でN)、ステップB294に分岐して、電波不正ウエイトタイマがゼロでなければ、電波不正ウエイトタイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新(「−1」更新)処理を実行する。その後、ステップB295に進んで、報知タイマの値がゼロになったか判定する。ここで、ゼロでなければ(ステップB295でN)、そのままリターンし、ゼロになっていれば(ステップB295でY)、ステップB296で枠電波不正フラグをクリアし、リターンする。なお報知タイマは、エラー報知を継続する期間をカウントするものである。
次に、前記エラー/不正監視処理における夜間枠開放不正監視処理B188を、図37に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB301で夜間監視情報設定済みか否かを判定する。これは、内枠開放スイッチ126の出力に基づき、既に夜間監視情報の結果を判断して設定済みであれば、電源投入後に2回続けて同様の処理を行う必要がないので、電源投入後に1回だけ夜間枠開放不正監視処理を行うために、ステップB301の判定を行うものである。
ここで、夜間監視情報設定済みであれば(ステップB301でY)、夜間枠開放不正監視処理を終了してリターンする。一方、夜間監視情報設定済みでなければ(ステップB301でN)、ステップB302に進んで夜間枠開放ありか否かを判定する。前述した図26に示す夜間監視情報受信処理のステップB131では、内枠開放スイッチ126から夜間枠開放有無情報を受信して保存している。この夜間枠開放有無情報には、夜間に内枠12の開放を検出したか否かを示す情報(枠開放情報)と、遊技制御装置54の取り外しの監視情報とが含まれる。よって、夜間枠開放とは、夜間に内枠12の開放を検出した場合のことである。
次いで、ステップB302では、夜間に内枠12の開放が検出されたか否かを判断する。ここで、夜間枠開放あり(夜間に内枠12の開放が検出された場合)であれば(ステップB302でY)、ステップB303に進み、夜間不正報知タイマのタイマ初期値(例えば60秒)を夜間不正報知タイマ領域にセーブする。この夜間不正報知タイマは夜間不正を報知する期間をカウントするものである。続くステップB304では、夜間不正フラグをセットし、ステップB305に進む。
ステップB304で夜間不正フラグがセットされると、後述の図61に示す主制御コマンド送信処理に従い、枠スイッチ異常監視処理の場合と同様に、最終的に演出制御装置53の制御により、例えば表示装置41にてエラー報知(例えば夜間枠開放エラーの報知)されることになる。
一方、ステップB302で夜間枠開放がなければ(ステップB302でN)、ステップB306に進んで夜間不正フラグをクリアし、ステップB305に進む。
次いで、ステップB305に進むと、基板取り外しありか否かを判定する。前述した図26に示す夜間監視情報受信処理のステップB133では、内枠開放スイッチ126から基板取り外し情報を受信して保存している。この基板取り外し情報とは、遊技制御装置54(基板に相当)の取り外し監視情報のことであり、夜間に遊技制御装置54が取り外されたか否かを示す情報である。よって、基板取り外しとは、夜間に遊技制御装置54が取り外されたことを検出した場合のことである。
したがって、ステップB305では、夜間に遊技制御装置54の取り外しが検出されたか否かが判断される。なお、内枠開放スイッチ126は、断線検出手段153(図10参照)を備えており、断線検出手段153は、バックアップ電源151の電流が払出制御装置80→遊技制御装置54→払出制御装置80→内枠開放スイッチ126というようにループ接続されたルート(断線監視ルート)を流れている場合には、当該ルートが断線でなく、遊技制御装置54が取り外されていない状態であることを検出すると共に、このルートをバックアップ電源151の電流が流れていない場合には、当該ルートが断線であることから遊技制御装置54が取り外されている状態であることを検出する。
この場合、断線が検出された状態は遊技制御装置54の取り外しを検出可能なばかりでなく、例えば払出制御装置80が取り外されたときであっても、上記ルートが断線の状態を検出することで可能になる。したがって、ステップB305の処理では、遊技制御装置54の取り外しだけでなく、払出制御装置80の取り外しがあるかも含めて判定するようにしても良い。これにより、夜間における払出制御装置80の不正な取り外しも監視して、エラー報知する等の処理を行うことができる。
そして、ステップB305で基板取り外しありと判定すると(ステップB305でY)、ステップB307に進み、夜間不正報知タイマのタイマ初期値(例えば60秒)を夜間不正報知タイマ領域にセーブする。次いで、ステップB308では、夜間不正フラグをセットし、ステップB309に進む。ここで、夜間不正フラグがセットされると、前述したステップB304の場合と同様に、最終的に演出制御装置53の制御により例えば表示装置41にてエラー報知(例えば遊技制御装置54の取り外しエラーの報知)される。
一方、ステップB305で基板取り外しがなければ(ステップB305でN)、ステップB309にジャンプする。このとき、夜間不正フラグはセットされない。
ステップB309に進むと、夜間枠開放有無、開放回数、基板取り外し情報から不正レベル情報を生成する。これは、払出制御装置80が、内枠開放スイッチ126から受信した夜間監視情報から不正レベルを判断し、判断した不正レベルをカードユニット200に出力するために行うものである。なお、前述したように、不正レベルには0から3がある。
次いで、ステップB310に進み、生成した情報を夜間監視不正レベル領域にセーブする。続くステップB311では、夜間監視情報設定済みフラグをセットして、その後リターンする。このように、夜間監視情報設定済みフラグをセットすることにより、電源投入後に2回続けて同様の処理を行う必要がなくなる。
次に、前記タイマ割込み処理(払出)における主制御コマンド受信処理B146を、図38に基づき説明する。本処理は、遊技制御装置54から払出制御装置80に対して送信されてくるコマンドを受信してセーブするものであり、本ルーチンが開始されると、先ずステップB321で、遊技情報受信があるか否かを判定する。ここで、遊技情報受信がなければ(ステップB321でN)、本処理を終了してリターンする。一方、遊技情報受信があれば(ステップB321でY)、ステップB322に進み、種別情報および賞球情報を遊技情報受信バッファから読み出す。
前述したように種別情報は、データ種別とデータ番号で構成され、賞球情報は、賞球数と入賞個数で構成されるものであるが、より詳細な構成は、以下の通りである。
種別情報のデータ種別は、上位4ビットで、0:情報なし、1:始動口(第1、第2始動口を含む)、2:大入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口を含む)、3:入賞口(一般入賞口)、4:図柄停止回数という種別を区別するものである。
また、下位4ビットで、0:情報なし、1〜15:データ種別毎のデータ番号を表す。
一方、賞球情報は、上位4ビットで、0:情報なし、1〜15:データ種別毎の賞球球数を表す。
また、下位4ビットで、0:情報なし、1〜15:種別毎の入賞個数を表す。
さらに、遊技状態情報は、外部情報系の信号状態、電波、磁石不正などの不正情報、発射停止情報、等の各種遊技状態を表す。
ステップB322を経ると、続くステップB323で、遊技情報受信バッファから読み出した種別情報および賞球情報が「情報なし」であるか否かを判定する。ここで、「情報なし」と判定すると(ステップB323でY)、ステップB333にジャンプし、全コマンドを受信完了したか否かを判定する。このステップB333で、全コマンドを受信完了していなければ(ステップB333でN)、ステップB322に戻って処理を繰り返す。一方、全コマンドを受信完了したと判定すると(ステップB333でY)、ステップB334に進む。
前述のステップB323で、「情報なし」でなければ、すなわち情報ありであれば(ステップB323でN)、ステップB324に進み、種別情報=入賞系か否かを判定する。これは、遊技情報受信バッファから読み出した種別情報および賞球情報のうちの種別情報が、入賞系の情報である始動口、大入賞口、入賞口への入賞を示す情報であるかどうかを判断するものである。
ステップB324で、種別情報=入賞系であれば(ステップB324でY)、ステップB325に進み、コマンドが表す入賞口の種別に対応する賞球球数領域を設定する。次いで、ステップB326に進み、賞球球数=0であるか否かを判定する。ここで、賞球球数=0であれば(ステップB326でY)、今回の賞球数はないので、ステップB333にジャンプする。一方、賞球球数=0でなければ(ステップB326でN)、続くステップB327で、今回の賞球球数の示す値を新たに賞球球数領域に書き込む、すなわち以前のデータに上書きする。
次いで、ステップB328で、入賞口の種別に対応する入賞個数領域を設定し、続くステップB329に進み、入賞個数=0であるか否かを判定する。ここで、入賞個数=0であれば(ステップB329でY)、今回の入賞個数はないので、ステップB333にジャンプする。一方、入賞個数=0でなければ(ステップB329でN)、ステップB330に進み、以前の入賞個数領域の値に対して今回の入賞個数の示す値を加えて、新たな入賞個数領域の値とする。
これは、入賞個数は、200ms毎の受信間隔の間に遊技制御装置54から払出制御装置80に対して送信されてくる構成であるので、200msの間に複数回のコマンドが来る可能性があるために、入賞個数を加算するものである。例えば、大当り中で大入賞口が開放している間には、遊技球が連続して大入賞口に入賞する場合もあることから、そのような可能性がある。
ステップB330を経ると、続くステップB333で、全コマンドを受信完了したか否かを判定する。ここで、全コマンドを受信完了していなければ(ステップB333でN)、ステップB322に戻って処理を繰り返す。一方、全コマンドを受信完了したと判定すると(ステップB333でY)、次のステップB334に進む。
前述のステップB324に戻って、種別情報=入賞系でなければ(ステップB324でN)、ステップB331に分岐して、種別情報=図柄停止回数であるか否かを判定する。ここで、種別情報=図柄停止回数であれば(ステップB331でY)、ステップB332に進み、種別情報のうちの図柄停止回数に対応するデータ番号が示す値を図柄停止回数領域に書き込むことで、最新の図柄停止回数に更新される。ステップB332を経ると、ステップB333に進む。
また、ステップB331で種別情報=図柄停止回数でない場合も(ステップB331でN)、ステップB333に進む。
次いで、ステップB333に進むと、全コマンドを受信完了したか否かを判定する。ここで、全コマンドを受信完了していなければ(ステップB333でN)、ステップB322に戻って処理を繰り返す。一方、全コマンドを受信完了したと判定すると(ステップB333でY)、次のステップB334に進む。
前記ステップB333で、全コマンドを受信完了したと判定して、ステップB334に進むと、遊技状態情報受信ありか否かを判定する。ここで、遊技状態情報の受信がなければ(ステップB334でN)、主制御コマンド受信処理を終了する。一方、遊技状態情報の受信があれば(ステップB334でY)、ステップB335に進み、遊技状態情報保存領域の先頭アドレスを設定する。
続くステップB336では、遊技情報受信バッファから遊技状態情報を読み出し、読み出した遊技状態情報をステップB337で、遊技状態情報保存領域の先頭アドレスにセーブする。次いで、ステップB338で遊技状態情報保存領域のアドレスを次のアドレスに更新する。これにより、次の遊技状態情報を保存する準備が整う。
次いで、ステップB339で、全ての遊技状態情報を受信完了したか否かを判定する。ここで、全ての遊技状態情報を受信完了していなければ(ステップB339でN)、ステップB336に戻って処理を繰り返す。このようにして、遊技情報受信バッファから遊技状態情報の複数の情報のうちの次の情報が読み出され、次のアドレス(更新されたアドレス)で指定される遊技状態情報保存領域に保存される。
このような処理の繰り返しにより、遊技状態情報の全ての情報が遊技情報受信バッファから読み出されて、遊技状態情報保存領域の複数のアドレスにセーブされることになる。これにより、払出制御装置80では最新の遊技状態(例えば外部情報系の信号状態、電波、磁石不正などの不正情報、発射停止情報)が分かることになる。
そして、前記ステップB339で、全ての遊技状態情報(複数の全ての遊技状態情報)を受信完了したと判定すると(ステップB339でY)、ステップB340に進み、主制御コマンド受信済みフラグをセットする。これにより、主制御コマンド受信済みフラグのセットを参照することで、全ての遊技状態情報を受信完了したことが他の処理でも確認可能になる。ステップB340を経ると、主制御コマンド受信処理を終了する。
次に、前記タイマ割込み処理(払出)における主制御ID受信処理B147を、図39に基づき説明する。本処理は、遊技制御装置54から払出制御装置80に対して送信されてくる主制御IDを受信してセーブするものであり、本ルーチンが開始されると、ステップB351で、主制御IDの受信があるか否かを判定する。ここで、主制御IDの受信がなければ(ステップB351でN)、そのまま本処理を終了する。一方、主制御IDの受信があれば(ステップB351でY)、ステップB352に進み、主制御ID保存領域の先頭アドレスを設定する。
主制御ID保存領域は、主制御IDの複数のデータ(例えばチップコード、メーカコード、型式コード等)を保存可能なように領域がアドレスで区分可能に構成されている。よって、主制御ID受信バッファから読み出す主制御IDの複数のデータは、順次主制御ID保存領域に格納するためのアドレスを先頭から設定していくことになる。
次いで、ステップB353で、主制御ID受信バッファから主制御IDの複数のデータのうちの1つのデータを読み出す。ここで読み出したデータは、ステップB354で、主制御ID保存領域の先頭アドレスにセーブする。続くステップB355では、主制御ID保存領域のアドレスを次のアドレスに更新する。これにより、次の主制御IDを保存する準備が整う。
その後、ステップB356で、全てのデータ(主制御IDの複数のデータの全て)を受信完了したか否かを判定する。ここで、全てのデータを受信完了していなければ(ステップB356でN)、ステップB353に戻って処理を繰り返す。これにより、主制御ID受信バッファから主制御IDの複数のデータのうちの次のデータが読み出され、次のアドレス(更新されたアドレス)で指定される主制御ID保存領域に保存される。このようなループの繰り返しにより、主制御IDの全てのデータが主制御ID受信バッファから読み出されて主制御ID保存領域の複数のアドレスにセーブされることになる。
一方、ステップB356で主制御IDの全てのデータを受信完了したと判定すると(ステップB356でY)、ステップB357に進み、ID送信フラグをセットする。これにより、ID送信フラグを参照することで、主制御IDを送信して良いことが他の処理でも確認可能になる。ステップB357を経ると、主制御ID受信処理を終了することになる。
次に、前記タイマ割込み処理(払出)におけるカードユニットコマンド受信処理B148を、図40に基づき説明する。本処理は、カードユニット200から払出制御装置80に対して送信されてくるコマンド(カードユニットコマンド)を受信してセーブするものであり、本ルーチンが開始されると、最初にステップB361で、カードユニットコマンドの受信があるか否かを判定する。
ステップB361で、カードユニットコマンドの受信がなければ(ステップB361でN)、そのまま本処理を終了する。一方、カードユニットコマンドの受信があれば(ステップB351でY)、ステップB362に進み、カードユニットコマンド保存領域の先頭アドレスを設定する。カードユニットコマンド保存領域は、複数のカードユニットコマンドを保存可能なように領域がアドレスで区分可能に構成されている。よって、カードユニットコマンド受信バッファから読み出す複数のカードユニットコマンドは、順次カードユニットコマンド保存領域に格納するためのアドレスを先頭から設定していくことになる。
次いで、ステップB363で、カードユニットコマンド受信バッファからコマンド(カードユニットコマンドのこと。以下、このフローチャートにおいて同様)を読み出し、この読み出したコマンドをステップB364で、カードユニットコマンド保存領域の先頭アドレスにセーブする。続くステップB365では、カードユニットコマンド保存領域のアドレスを次のアドレスに更新する。これにより、次のコマンドを保存する準備が整う。
そして、ステップB366で、全てのコマンド(カードユニットコマンド受信バッファに存在する複数のコマンドの全て)を受信完了したか否かを判定する。ここで、全てのコマンドを受信完了していなければ(ステップB366でN)、ステップB363に戻ってループを繰り返す。これにより、カードユニットコマンド受信バッファから次のコマンドが読み出され、次のアドレス(更新されたアドレス)で指定されるカードユニットコマンド保存領域に保存される。このようなループの繰り返しにより、カードユニットコマンド受信バッファに存在する全てのコマンドがカードユニットコマンド受信バッファから読み出されて、カードユニットコマンド保存領域の複数のアドレスにセーブされる。
一方、ステップB366で、全てのカードユニットコマンドを受信完了したと判定すると(ステップB366でY)、ステップB367に進み、カードユニットコマンド受信済みフラグをセットする。これにより、カードユニットコマンド受信済みフラグのセットを参照することで、全てのカードユニットコマンドを受信完了したことが他の処理でも確認可能になる。その後、ステップB367を経ると、本処理を終了する。
次に、前記タイマ割込処理(払出)における発射制御処理B149を、図41に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB371で、発射許可条件設定処理を行う。これは、球の発射が可能となる条件を設定するもので、詳細は図42で後述する。次いで、ステップB372で、発射許可状態か否かを判定する。この発射許可状態は、後述の発射許可状態フラグ(図42)に基づいて判定する。ここで、発射許可状態(発射許可状態フラグがセット)であると判定した場合(ステップB372でY)、ステップB374にジャンプして、発射制御タイマを「+1」更新する。
次いで、ステップB375で、発射制御タイマは上限値(例えば600ms)以上であるか否かを判定する。ここで、上限値以上であれば(ステップB375でY)、ステップB376で、発射制御タイマを0クリアする。その後、ステップB377へ進む。一方、発射制御タイマが上限値以上でなければ(ステップB375でN)、ステップB377にジャンプする。すなわち、発射制御タイマは、1サイクル(600ms)の期間をカウントしており、上限値(600ms)になる度に繰り返される。
ステップB377へ進むと、発射制御タイマは球送りタイミングであるか否かを判定する。発射制御では、1サイクルが600ms(600msに1回球を発射)の間隔(1分間に100発までという発射の制約があるため)で発射制御を行うようになっており、球送りソレノイド172の動作タイミングは、1サイクル(600ms)の起点から100msオン、500msオフするように設定され、発射ソレノイド173の動作タイミングは、1サイクル(600ms)の起点から300ms経過後に200msオンした後にオフするように設定される。
したがって、1サイクル(600ms)のうち、起点から500msとなるタイミングまでに、球送りソレノイド172および発射ソレノイド173のオン動作は全て終了しており、残りの100msの間(終点よりも100msだけ前の期間)は、球送りソレノイド172および発射ソレノイド173がオフになっている。
ステップB377で、発射制御タイマは球送りタイミングであるか否か、すなわち、1サイクル(600ms)の起点から100msまでのタイミングであるか否かを判断する。ここで、発射制御タイマが球送りタイミングでなければ(ステップB377でN)、ステップB378に進み、球送りソレノイド172のオフデータを設定し、その後、ステップB379に進む。一方、発射制御タイマが球送りタイミングであれば(ステップB377でY)、ステップB380に進み、球送りソレノイド172のオンデータを設定し、その後、ステップB379に進む。
そして、ステップB379に進むと、発射制御タイマは発射オンタイミングであるか否か、すなわち、1サイクル(600ms)の起点から300ms経過後、から200ms経過までのタイミングか否かを判定する。ここで、発射制御タイマが発射タイミングでなければ(ステップB379でN)、ステップB381に進み、発射ソレノイド173のオフデータを設定し、その後リターンする。一方、発射制御タイマが発射タイミングであれば(ステップB379でY)、ステップB382に進み、発射ソレノイド173のオンデータを設定し、その後リターンする。
一方、前述したステップB372で、発射許可状態でなければ(ステップB372でN)、ステップB373に進み、発射制御タイマは「0」であるか否かを判定する。ここで、発射制御タイマが「0」でなければ(ステップB373でN)、ステップB374に進み、前述したようにステップB374以降の処理を実行する。一方、発射制御タイマが「0」であれば(ステップB373でY)、ステップB383に分岐して、球送りソレノイド172のオフデータを設定すると共に、ステップB384で、発射ソレノイド173のオフデータを設定し、その後リターンする。
次に、前記発射制御処理における発射許可条件設定処理B371を、図42に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB391で、カードユニット接続がOKか否かを判定する。ここで、OKであれば(ステップB391でY)、ステップB392に進み、OKでなければ(ステップB391でN)、ステップB404に進む。
ステップB391では、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット200と払出制御装置80は電源投入時より定期的に(例えば200ms毎)通信を行っているが、通信が正常であればカードユニット200と接続されていると判定され、例えば、カードユニット200が電源投入されて払出制御装置80と接続されていることを示すカードユニット接続確認フラグがセットされていれば、カードユニット接続確認OKと判定される。
ステップB404に進んだ場合には、カードユニット接続がOKでないので、発射許可状態フラグをクリアして、球の発射を許可しない状態としてルーチンを終了する。
一方、ステップB391で、カードユニット接続がOKの場合には(ステップB391でY)、ステップB392ないしステップB402までの各条件を判定することになり、全ての条件を満たすと、最後のステップB403で、発射許可状態フラグをセットして球の発射を許可する状態としてルーチンを終了する。
そして、以下に示すステップB392ないしB402の判定処理では、各判定で判定結果が肯定的であると、それ以降の判定処理を実行しないでステップB404に進む。一方、ステップB393ないしB402の各判定で判定結果が否定的であると、次の判定処理を順次実行し、ステップB402の判定結果が否定的である場合には、最後のステップB403に進む。
ここで、ステップB392では、発射停止指示を受信したか否かの判定において発射停止指示を受信しているか否か判定する。ステップB393では、持球数がゼロであるか否か判定する。ステップB394では、計数中か否か判定する。ステップB395では、精算中か否か、後述の精算制御処理番号や精算中フラグにより判定する。ステップB396では、休憩中か否か、後述の休憩制御処理番号や休憩中フラグにより判定する。ステップB397では、封入球数不足エラー発生中か否か、前述の封入球数不足エラーフラグにより判定する。ステップB398では、封入球数過剰エラー発生中か否か、前述の封入球数過剰エラーフラグにより判定する。
次いで、ステップB399では、封入経路異常エラー発生中か否か、前述の封入経路異常エラーフラグにより判定する。ステップB400では、枠開放中(内枠12開放中)か否か(前述の夜間不正フラグ)により判定する。ステップB401では、不正行為発生中か否か、磁石不正等の不正に関するエラーコマンドにより判定する。ステップB402では、封入球数確認中か否か、前述の封入球数確認要求フラグがセットされているかにより判定する。そして、ステップB404では、発射許可状態フラグをクリアした後、リターンする。一方、ステップB403では、発射許可状態フラグをセットした後、リターンする。
次に、前記タイマ割込処理(図27)における研磨装置制御処理B150についての詳細は省略するが、この研磨装置制御処理は、例えばパチンコ機10の電源投入時に、一定期間だけ研磨装置406を作動させて封入球の研磨を行う研磨期間をカウントするタイマを用いて行うものであり、この電源投入時の研磨期間においては、前述の図41の発射制御処理では省略した、自動発射状態に切り替えられる。
そして、下部通路変換ソレノイド410Sを研磨側に切り替えて、下部通路変換部材410が研磨入口通路419を開口(封入球が研磨装置406に流入)させ、下部通路401にある球(アウト通路431から下部通路401に流入した球)を重力によって研磨装置406に流入させる。そしてこのとき、所定時間に亘り研磨モータ412を作動させて研磨を行う。なお、電源投入時に限らず、遊技中であっても、下部通路変換ソレノイド410Sを研磨側に切り替えて下部通路変換部材410が研磨入口通路419を開口させて下部通路401にある球(アウト通路431から下部通路401に流入した球)を重力によって研磨装置406に流入させることで、所定のタイミングで研磨を行うようにすることができる。
次に、前記タイマ割込み処理(図27)における揚送装置制御処理B151を、図43に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB441で、揚送入口スイッチ432(図4参照)の入力があるか否か、すなわち、揚送装置402への球の流入を検出する揚送入口スイッチ432による検出信号の立ち上がりがあるか否かを判定する。ここで、揚送入口スイッチ432の入力があれば(ステップB441でY)、ステップB442で、揚送球数を「+1」更新した後、ステップB443へ進む。
一方、ステップB441で、揚送入口スイッチ432の入力がなければ(ステップB441でN)、ステップB442をジャンプしてステップB443に進む。ステップB443では、揚送入口スイッチ432のオン状態が所定時間継続しているか否か、すなわち、揚送入口スイッチ432における検出信号のレベルでオン状態の継続を判定する。ここで、揚送入口スイッチ432のオン状態が所定時間継続していれば(ステップB443でY)、異常(例えば球詰まり等)と判断して、ステップB457に分岐する。ステップB457に分岐した場合には、後述のように、最終的に揚送モータ433の停止データが設定(ステップB456)されて、揚送モータ433が停止することになる。
一方、ステップB443で、揚送入口スイッチ432のオン状態が所定時間継続していなければ(ステップB443でN)、ステップB444に進み、揚送出口スイッチ434の入力があるか否かを判定する。このステップB444では、検出信号の立ち上がりエッジで入力ありを判定する。
そして、揚送出口スイッチ434の入力があれば(ステップB444でY)、ステップB445で、揚送球数を「−1」更新した後、ステップB446へ進む。一方、揚送出口スイッチ434の入力がなければ(ステップB444でN)、ステップB445をジャンプしてステップB446に進む。
ステップB446へ進むと、揚送出口スイッチ434のオン状態が所定時間継続しているか否かを判定する。ここで、揚送出口スイッチ434のオン状態が所定時間継続していれば(ステップB446でY)、異常(例えば球詰まり等)と判断して、ステップB457に分岐する。ステップB457に分岐した場合には、後述のように、最終的に揚送モータ433の停止データが設定(ステップB456)されて、揚送モータ433が停止する。
一方、揚送出口スイッチ434のオン状態が所定時間継続していなければ(ステップB446でN)、ステップB447に進み、揚送球数=0であるか否かを判定する。ここで、揚送球数=0でなければ(ステップB447でN)、ステップB448に進み、ステップB448以降の処理を実行する。また、揚送球数=0であれば(ステップB447でY)、ステップB457にジャンプする。ステップB457に分岐した場合には、最終的に揚送モータ433が停止する。
ステップB448に進むと、揚送装置402が作動中か否かを判定する。ここで、揚送装置402が作動中でなければ(ステップB448でN)、続くステップB449で、揚送装置作動中フラグをセットする。そして、ステップB450で、揚送モータ監視タイマを0クリアした後、ステップB451へ進む。ステップB449の処理は、揚送装置402が動き出すとき1回だけ通過するものであり、揚送装置402の作動開始時の初期設定である。一方、揚送装置402が作動中であれば(ステップB448でY)、ステップB451へジャンプする。
ステップB451に進むと、揚送モータ433の回転データを設定する。これにより、揚送モータ433が回転することになる。なお、ステップB451では、揚送モータ433の回転データを設定するが、揚送モータ433に異常があるときは、回転データに対して停止データが上書きされる。
次いで、ステップB452で、揚送モータ433の作動を検出する揚送モータスイッチ435に入力があるか否かを判定する。ここで、揚送モータスイッチ435に入力があれば(ステップB452でY)、続くステップB453で、揚送モータ433の異常を監視するための揚送モータ監視タイマを0クリアする。その後、ステップB454で、揚送モータ監視タイマを「+1」更新する。なお、揚送モータ監視タイマは後述の規定値で更新を止める。
次いで、ステップB455では、揚送モータ監視タイマが規定値(揚送モータ433の異常を判断するための基準値)以上になったか否かを判定する。ここで、揚送モータ監視タイマが規定値以上でなければ(ステップB455でN)、揚送装置制御処理を終了してリターンする。これにより、封入球の揚送が継続して行われる。
一方、揚送モータ監視タイマが規定値以上であれば(ステップB455でY)、揚送装置402に異常が発生(例えば球詰まり等)したと判断し、ステップB456に進み、揚送モータ433の停止データを設定する。これにより、揚送モータ433の回転が停止することになる。ステップB456を経ると、揚送装置制御処理を終了してリターンする。
一方、前述したステップB443で、揚送入口スイッチ432のオン状態が所定時間継続していると判定したとき、ステップB446で揚送出口スイッチ434のオン状態が所定時間継続していると判定したとき、およびステップB447で揚送球数=0と判定したときは、何れの場合にもステップB457にジャンプし、揚送装置作動中フラグをクリアした後、ステップB456に進み、揚送モータ433の停止データを設定する。これにより、揚送装置402に封入球が流入しなくなる。
次に、前記タイマ割込処理(払出)における持球数管理処理B152を、図44に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB461で、賞球加算停止フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、賞球加算停止フラグがセットされていなければ(ステップB461でN)、ステップB462に進む。一方、賞球加算停止フラグがセットされていると(ステップB461でY)、ステップB472にジャンプする。
ステップB462に進むと、入賞個数領域の先頭アドレスを設定する。この入賞個数領域は、複数の入賞個数を保存可能なように領域がアドレスで区分可能に構成されているので、遊技制御装置54から受信した入賞個数、すなわち、遊技制御装置54からの賞球コマンドに応じて取得された今回の賞球数に対応する入賞個数を、順次入賞個数領域に格納するためのアドレスを先頭から設定していくものである。
次いで、ステップB463では、入賞個数領域の値が「0」であるか否かを判定する。ここで、「0」でなければ(ステップB463でN)、ステップB464で入賞個数領域に対応する賞球球数領域の値をロードする。入賞に伴う賞球数は、第1大入賞口27a=13個、始動入賞口25=3個、始動入賞口26(普電)=1個、一般入賞口27a〜27d=10個、等のように、どの入賞口にどの程度入賞したか(入賞個数)が遊技制御装置54から賞球コマンドとして送られてくるので、ステップB464の処理では、入賞口の種別に対応する賞球数を読み出す。
このようなステップB464の処理を行う理由は、複数の入賞があった場合に、一気に持球数の表示が更新(後述のステップB465参照)されるのでなく、入賞単位で持球数が増えていくような持球数の表示を行うようにするためである。
次いで、ステップB465に進み、前記ステップB464でロードした値(今回の賞球数)を持球数に加算して新たな持球数とし、ステップB466で、持球数表示ライトカウンタを「+1」更新する。続くステップB467では、ライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に賞球球数をセーブする。入賞に伴う賞球がある場合には、持球数の変化を持球数表示器50にて表示する必要があるので、持球数表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)して進め、進めたライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に入賞に伴う賞球球数を格納し、格納した賞球球数を表示用持球数に加算して表示用更新持球数とする。
なお、表示用更新持球数格納領域は、コマンドの受信バッファのように複数バイトの領域で構成され、書き込んだ順に持球数表示が増減する。すなわち、持球数表示器50への表示用持球数に加算するデータ(賞球数)は、リングバッファ形式の領域に入賞順に保存されているものである。
次いで、ステップB468に進み、前記ステップB465で更新された持球数が持球数上限値(例えば25万個)以上となっているか判定する。ここで、持球数上限値以上であれば(ステップB468でY)、ステップB469に進み、持球数上限値(25万個)を新たな持球数として更新登録した後、ステップB470に進み、一方、持球数上限値以上でなければ(ステップB468でN)、ステップB469を実行しないでステップB470にジャンプする。
そして、ステップB470に進むと、入賞個数領域のアドレスを次の領域に更新する。次いで、ステップB471で、全ての入賞個数領域をチェック完了したか否かを判定する。ここで、全ての入賞個数領域をチェック完了していなければ(ステップB471でN)、ステップB463に戻って処理を繰り返す。このようにして、入賞個数領域から複数の入賞個数のうちの次の入賞個数が読み出され、次のアドレス(更新されたアドレス)で指定される入賞個数に対応する賞球球数領域に保存されている値がロードされて持球数に加算されていく。
一方、前述のステップB463に戻って、入賞個数領域の値が「0」であれば(ステップB463でY)、持球数に加算する値が無いので、ステップB470にジャンプして、入賞個数領域のアドレスを次の領域に更新する。その後、ステップB471で、全ての入賞個数領域をチェック完了したか判定する。ここで、チェック完了と判定すると(ステップB471でY)、ステップB472に進み、計数スイッチ監視処理を行うと共に、続くステップB473で、計数球使用監視処理を行う。これらのステップB472、ステップB473は、計数スイッチ36(図5参照)の監視や計数球の使用を監視する処理を行うものである。
そして、ステップB474で、持球数に対応するデータを試験信号出力データ領域にセーブする。続くステップB475では、計数球数に対応するデータを試験信号出力データ領域にセーブした後、本処理を終了する。
このような持球数管理処理によれば、ステップB465ないしB468の処理により、持球数が持球数上限値以上とならない限り、賞球球数分だけ持球数および表示用持球数が増加する。なお、表示用持球数は、持球数表示器50に持球数を表示するために持球数を記憶するRAM83(図5参照)の記憶領域のデータである。
次に、前記持球数管理処理における計数スイッチ監視処理B472を、図45に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB481で、計数スイッチ36がオン状態か否かを判定する。ここで、計数スイッチ36がオン状態であれば(ステップB481でY)、遊技者が計数スイッチ36を押して持球数を計数する意図であると判断し、ステップB482に進み、計数中発射停止タイマに初期値(例えば2秒)を設定する。
次いで、ステップB483で、計数スイッチオンタイマを「+1」だけ更新(インクリメント)し、続くステップB484では、遊技者が計数スイッチ36を押した時点からの経過時間をカウントしていく計数スイッチオンタイマが上限値以上であるか否かを判定する。ここで上限値とは、持球数を全て計数可能な時間に相当し、例えば6秒に設定される。この計数スイッチオンタイマが上限値以上であれば(ステップB484でY)、ステップB485に進み、計数スイッチオンタイマを上限値に留める。ステップB485を経ると、ステップB486に進む。一方、計数スイッチオンタイマが上限値未満であれば(ステップB484でN)、ステップB485をジャンプして、ステップB486に進む。
ステップB486では、計数スイッチオンタイマが、計数スイッチ36を押して持球数を計数する場合の最小時間に相当する1秒に等しいか否かを判定する。ここで、計数スイッチオンタイマが1秒に等しい場合には(ステップB486でY)、ステップB487に進む。ステップB486は、計数スイッチオンタイマが1秒の時に、ステップB487以降の処理で計数の単位数を設定するための判定である。したがって、1秒よりも短い時間での計数スイッチ36の操作は誤動作防止のために無効になり、持球数の計数が開始されない。一方、前記計数スイッチオンタイマが1秒でないと判定すると(ステップB486でN)、今回は計数の単位数設定を行わず、ステップB490にジャンプする。
そして、ステップB487以降の処理では、計数の単位数を以下のようにして決定する。なお、計数の単位数とは、例えば1秒単位で何個の持球数を計数するかを表す数値(以下、単位計数値)である。
ステップB487に進むと、持球数が「1000個」以下であるか否かを判定する。ここで、持球数が「1000個」以下であれば(ステップB487でY)、ステップB501に分岐して、単位計数値として「50」を設定した後、ステップB490に進む。一方、持球数が「1000個」を超えていれば(ステップB487でN)、ステップB488に進み、持球数が「10000個」以下であるか否かを判定する。
ここで、持球数が「10000個」以下であれば(ステップB488でY)、ステップB502に分岐して、単位計数値として「100」を設定した後、ステップB490に進む。一方、持球数が「10000個」を超えていれば(ステップB488でN)、ステップB489で、単位計数値として「1000」を設定し、ステップB490に進む。
次いで、ステップB490に進んだ場合、持球数が「0個」であるか否かを判定する。ここで、「0個」でなければ(ステップB490でN)、ステップB491以降の処理に進み、持球数の計数処理を行う。一方、持球数が「0個」であれば(ステップB490でN)、リターンして計数は行わない。
ステップB491以降の処理に進んだ場合は、先ずステップB491で、計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値であるか否かを判定する。この単位計数を行うタイミングの値とは、計数スイッチ36を押して持球数を計数する場合の最小時間が1秒未満のときは計数スイッチ36の操作を無効にするので、計数スイッチ36の操作が有効となる1秒以上の時間であって、かつ1秒以降で0.5秒を単位区切りとするタイミングのことである。
このように、0.5秒毎に計数スイッチの押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値とし、計数スイッチ36の操作が有効となる1秒以上の時間であった場合に、0.5秒毎に計数スイッチ36の押下時間と持球数とにより、計数単位を設定するようにしている。ただし、持球数が何個であっても、計数スイッチ36の押下時間が6.0秒で全て計数をする。
次いで、ステップB491では、計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値であるか否かを判定する。ここで、計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値であれば(ステップB491でY)、計数スイッチ36の操作による持球数の計数を行うと判断して、続くステップB492に進み、持球数は単位計数値未満であるか否かを判定する。ここで、持球数が単位計数値未満であれば(ステップB492でY)、ステップB493に進み、当該時点の持球数を単位計数値に差し替える。これは、持球数に単位計数値に満たない球数しか残っていない場合には、当該時点で残っている持球数を単位計数値に差し替えて計数処理を簡単にするためである。
ステップB493を経ると、ステップB494に進む。一方、ステップB492で持球数が単位計数値未満でなければ(ステップB492でN)、ステップB493をジャンプしてステップB494に進む。ステップB494では、「計数球数+単位計数値」を計数球数とし、これを払出制御装置80のRAM83に記憶する。続くステップB495では、「持球数−単位計数値」を今回の持球数とし、これを払出制御装置80のRAM83に記憶する。このように、本実施例では、持球数と計数球数のどちらも払出制御装置80の方で管理する。よって、カードユニット200には、単に持球数と計数球数のデータを送信するだけである。
次いで、ステップB496に進み、持球数表示ライトカウンタを「+1」更新する。続くステップB497で、ライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に「−単位計数値」をセーブした後、リターンする。これは、計数に伴う持球数の減算がある場合に、持球数の変化を持球数表示器50にて表示する必要があるので、持球数表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)して進め、進めたライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に計数に伴う持球数の減算数(単位計数値)を格納し、格納した単位計数値を表示用持球数から減算して表示用更新持球数とするものである。
次に、前記各ステップの判定で、前述した場合とは別のルートに分岐する場合について説明する。前述のステップB481に戻って、計数スイッチ36がオン状態でなければ(ステップB481でN)、遊技者が計数スイッチ36を押していない、または計数スイッチ36を押したが一瞬離したと判断して、ステップB498に分岐し、計数中発射停止タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。
ところで、遊技者が計数スイッチ36を押して持球数の計数を開始する場合に、仮に計数中に一瞬だけでも計数スイッチ36がオフになってしまっても、持球数の計数を継続できるように猶予期間(例えば2秒)を設けている。この猶予期間をカウントするために、前記ステップB498では、計数中発射停止タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。
そして、ステップB498を経ると、続くステップB499で、計数中発射停止タイマが「0」であるか否かを判定する。ここで、計数中発射停止タイマが「0」でなければ(ステップB499でN)、リターンしてルーチンを繰り返す。このステップB499でNとなるのは、前述した猶予期間をカウントするような場合である。
一方、計数中発射停止タイマが「0」であれば(ステップB499でY)、遊技者が計数スイッチ36を押していないと判断して、ステップB500に進み、計数スイッチオンタイマを「0」クリアしてリターンする。この場合は、遊技者が計数スイッチ36を全く押していないため、持球数の計数は開始されない。
次に、前述のステップB491に戻って、計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値でないと判定した場合には(ステップB491でN)、ステップB503に分岐し、計数スイッチオンタイマが全計数を行うタイミングの値であるか否かを判定する。この全計数を行うタイミングとは、例えば計数スイッチ36の押下時間が6.0秒になると、持球数が何個であっても、全ての持球数を計数することになるから、そのタイミング(6.0秒)のことである。
したがって、ステップB503にて、計数スイッチ36の押下時間が全計数を行うタイミングの値でなければ(ステップB503でN)、そのままルーチンを終了してリターンする。一方、計数スイッチ36の押下時間が全計数を行うタイミングの値であれば(ステップB503でY)、ステップB504に進み、「計数球数+持球数」を計数球数とし、払出制御装置80のRAM83に記憶しておく。
このように、持球数の全計数を行う場合には、ステップB503で、計数スイッチオンタイマが全計数を行うタイミングの値であると判定されて、続くステップB504に進む。そして、ステップB504で、「計数球数+持球数」を計数球数とし、払出制御装置80のRAM83に記憶しておき、続くステップB505で、持球数を「0」クリアした後、リターンする。ステップB503ないしステップB505の処理により、持球数の全てが計数されて計数球数領域にセーブされるので、その後は持球数が「0」クリアされる。
次に、前記持球数管理処理における計数球使用監視処理B473を、図46に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、先ずステップB511で、計数球使用コマンドを受信済みであるか否か、すなわち、計数球使用ボタン710が押されて、遊技者が計数球数より持球数へ球の移動を要求したか否かを判定する。ここで、計数球使用コマンドを受信済みでなければ(ステップB511でN)、計数球使用監視処理を終了してリターンする。一方、計数球使用コマンドを受信済みであれば(ステップB511でY)、ステップB512へ進み、計数球使用コマンド受信済みフラグをクリアする。
次いで、ステップB513で、計数球数が「0」でないかを判定する。ここで、計数球数が「0」であれば(ステップB513でN)、持球数への移動はできないと判断して、そのままルーチンを終了してリターンする。一方、計数球数が「0」でなければ(ステップB513でY)持球数への移動が可能であると判断して、ステップB514に進み、計数球数が「100」以上であるか否かを判定する。
ここで、計数球数が「100」以上であれば(ステップB514でY)、ステップB515で、計数球数のうちの「100」(100個の計数球数)を計数球使用数とする。これにより、計数球数のうちの100個の球が持球数へ移動する。このステップB515を経ると、ステップB516に進む。一方、計数球数が「100」未満であるときは(ステップB514でN)、ステップB522に分岐して、計数球数の全てを計数球使用数とすることで、計数球数の全ての球が持球数へ移動する。このステップB522を経ると、ステップB516に進む。
ステップB515からステップB516に進む場合や、ステップB522からステップB516に進む場合には、ステップB516で、「持球数+計数球使用数」の合計が設計上の持球数上限値(例えば25万個)を超えるか否かを判定する。ここで、持球数上限値を超えていれば(ステップB516でY)、遊技者の持球数や計数球数が消失しないように、ステップB517で、「持球数上限値−持球数」を新たな計数球使用数として更新登録し、ステップB518へ進む。一方、「持球数+計数球使用数」の合計が設計上の持球数上限値(例えば25万個)未満であれば(ステップB516でN)、ステップB518にジャンプする。
次いで、ステップB516やステップB517からステップB518に進んだ場合には、ステップB518で、「持球数+計数球使用数」を新たな持球数として更新し、続くステップB519で、「計数球数−計数球使用数」を新たな計数球数として更新する。続くステップB520で、持球数表示ライトカウンタを「+1」更新する。次いで、ステップB521で、ライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に「計数球使用数」をセーブした後、そのままリターンする。
次に、前記タイマ割込み処理における球抜き制御処理B153を、図47に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB531で、封入球の球抜きを行う時間をカウントするための球抜き制御タイマが「0」であるか否かを判定する。ここで、球抜き制御タイマが「0」であるならば(ステップB531でY)、ステップB532に進み、球抜き要求があるか否かを判定する。この球抜き要求は、例えば球抜きスイッチ182がオン操作された場合に出力されるものである。
本実施の形態では、払出制御装置80によって管理制御される磁気センサや小径球検出センサを設けていないが、これらの不正球検出センサを設けた場合であれば、当該不正検出センサにより、封入球として異常の球(例えば不正な磁性体の球、不正な小径の球)が検出されたようなエラー発生時にも球抜き要求が出されるようにすると良い。
そして、球抜き要求があれば(ステップB532でY)、ステップB533で、球抜き要求フラグをクリアし、続くステップB534で、封入球の球抜きを行うのに必要な時間に設定された球抜き制御タイマの初期値を設定する。
次いで、ステップB535で、上部通路変換ソレノイド436Sのオン出力データを設定してリターンする。
前記ステップB535によって、上部通路変換ソレノイド436Sがオンとなり、上部通路変換部材436によって上部通路403の端部(バイパス通路404との連通部)を開口し、上部通路403にある球をバイパス通路404に流入させる。これにより、上部通路403の球は、バイパス通路404に誘導されて、バイパス通路404を通過して球抜き通路405に流入し、最終的に回収ボックス445に回収されて、封入球の球抜きが行われる。
また、前述のステップB531に戻って、球抜き制御タイマが「0」でなければ、すなわち球抜きが行われていれば(ステップB531でN)、ステップB536に分岐し、球抜き制御タイマを「−1」更新する。次いで、ステップB537で、球抜き制御タイマが「0」であるか否かを判定する。ここで、球抜き制御タイマが「0」でなければ(ステップB537でN)、ルーチンを終了して本処理を繰り返す。
本処理を繰り返すことにより、ステップB537で、球抜き制御タイマが「0」になると(ステップB537でY)、ステップB538に進み、上部通路変換ソレノイド436Sがオフとなり、上部通路変換部材436により上部通路403の端部(バイパス通路404との連通部)が閉鎖され、上部通路403にある球がバイパス通路404に流入しないようになる。これにより、封入球の球抜きが終了する。一方、前記ステップB532で、球抜き要求がなければ(ステップB537でN)、ステップB532からステップB538にジャンプして、ステップB538の処理を実行してリターンする。この場合には、封入球の球抜きが行われない。
次に、前記タイマ割込処理における精算制御処理B154を、図48に基づき説明する。
本ルーチンが開始されると、最初にステップB551で、精算制御処理番号による分岐を行う。ここで、精算制御処理番号が0ならば、ステップB552で精算開始監視処理(詳細後述する)を実行して、その後リターンする。
また、精算制御処理番号が1ならば、ステップB553で精算書込完了監視処理(詳細後述する)を実行して、その後リターンする。
さらに、精算制御処理番号が2ならば、ステップB554で精算終了監視処理(詳細後述する)を実行して、その後リターンする。なお、精算制御処理番号の初期値は、例えばメイン処理のステップB109において、0に設定される。
次に、前記精算制御処理における精算開始監視処理B552を、図49に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB561で、カードユニット200から「精算開始要求」のコマンドを受信したときにセットされる精算開始フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、精算開始フラグがセットされていなければ(ステップB561でN)、本処理をそのまま終了してリターンする。一方、精算開始フラグがセットされていれば(ステップB561でY)、ステップB562へ進み、次回の精算に備えるために精算開始フラグをクリアする。次いで、ステップB563で、精算中フラグをセットする。
そして、ステップB564では、遊技者が獲得している持球数および計数球数を全て計数して、「持球数+計数球数」を遊技者が保有するトータルの持球数となる表示用持球数とする。すなわち、返却ボタン64を押して遊技カードの返却を求めるときは、カードユニット200から送信される「精算開始要求」のコマンドに基づき自動的に精算を行う必要があるので、遊技者の持球数および計数球数を全て計数して表示用の持球数とし、その表示用の持球数をカードユニット200へ送信するためである。
このように、「持球数+計数球数」を表示用持球数とするのは、表示用持球数を精算完了するまで持球数表示器50に表示しておくためである。また、表示用持球数は、持球数表示器50に持球数を表示するために持球数を記憶するRAM83の記憶領域に記憶される。
その後、ステップB565で、カードユニット200からの応答にタイムアウトを設けるためのタイマである精算書込完了監視タイマのタイマ初期値(例えば2秒)をセットする。次いで、ステップB566で、精算制御処理番号に精算書込完了監視処理番号をセットした後、リターンする。したがって、本処理においては、次回は精算書込完了監視処理のルーチンに移行することになる。
次に、前記精算制御処理における精算書込完了監視処理B553を、図50に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB571で、精算書込完了監視タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。次いで、ステップB572で、同タイマが「0」になったか否かを判定する。ここで、精算書込完了監視タイマが「0」になっていなければ(ステップB572でN)、ステップB573に進み、カードユニット200から精算書込完了を受信したか否か、例えば、カードユニット200から例えば精算書込完了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、カードユニット200から精算書込完了を受信していなければ(ステップB573でN)、リターンしてルーチンを繰り返す。
一方、カードユニット200から精算書込完了を受信したと判定すると(ステップB573でY)、ステップB574に進み、持球数を「0」クリアすると共に、ステップB575で、計数球数を「0」クリアする。これは、カードユニット200側で精算書込を完了(つまり、遊技カードに全てのトータル持球数(持球数および計数球数)を記録完了)して遊技カードに記録が保持されたことにより、持球数および計数球数を「0」クリアすることが可能となるからである。次いで、ステップB576で、精算制御処理番号に精算終了監視処理番号をセットしてリターンする。よって本処理では、次回は精算終了監視処理のルーチンに移行する。
また、前述のステップB572に戻って、精算書込完了監視タイマが「0」になっていれば(ステップB572でY)、精算書込完了監視タイマでカウントする所定時間内にカードユニット200から精算書込完了を受信できていないことになる。そのため、ステップB577に分岐して、精算書込失敗フラグをセットする。次いで、ステップB578で、精算中フラグをクリアする。さらに、ステップB579で、精算制御処理番号に精算開始監視処理番号をセットしてリターンする。よって本処理では、次回は精算開始監視処理のルーチンに移行することになる。
次に、前記精算制御処理における精算終了監視処理B554を、図51に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB581で、精算終了フラグがセットされているか否かを判定する。この精算終了フラグは、カードユニット200から「精算終了要求」のコマンドを受信したときにセットされる。ここで、精算終了フラグがセットされていなければ(ステップB581でN)、本処理を終了してリターンする。一方、精算終了フラグがセットされていれば(ステップB581でY)、ステップB582へ進み、次回の精算終了に備えるために、精算終了フラグをクリアする。次いで、ステップB583では、精算中フラグをクリアする。
そして、ステップB584で、カード抜き取り待ち中フラグをクリアする。カード抜き取り待ち中フラグは、後述の「カード返却応答処理」にてセットされるもので、遊技を精算してカードユニット200から遊技カードを返却する処理の過程でセットされるが、精算が終了するときにクリアされる。
次いで、ステップB585で、精算時に持球数表示器50に持球数を表示している時間を設けるための持球数表示タイマにタイマ初期値(例えば2秒)をセットする。この持球数表示タイマは、タイムアップした時点で持球数表示器50での持球数の後述する点滅表示が終了される構成となっているが(後述の図57参照)、持球数表示タイマに初期値を設定することで、遊技カードをカードユニット200から排出した後も所定時間(同タイマの初期値)だけ、持球数表示器50のLEDに精算した持球数を点滅表示するための準備を行うことができる。
その後、ステップB586では、精算制御処理番号に精算開始監視処理番号をセットした後、そのままリターンする。したがって、本処理では、次回は精算開始監視処理のルーチンに移行することになる。
次に、前記タイマ割込処理における休憩制御処理B155を、図52に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB591で、休憩制御処理番号による分岐を行う。すなわち、休憩制御処理番号が0ならば、ステップB592の休憩開始監視処理(詳細後述する)を実行し、その後リターンする。
また、休憩制御処理番号が1ならば、ステップB593で休憩終了監視処理(詳細後述する)を実行し、その後リターンする。なお、休憩制御処理番号の初期値は、例えば前述したメイン処理のステップB109において、0に設定されている。
次に、前記休憩制御処理における休憩開始監視処理B592を、図53に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB601で、カードユニット200から「休憩開始要求」のコマンドを受信したときにセットされる休憩開始フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、休憩開始フラグがセットされていなければ(ステップB601でN)、本処理をそのまま終了してリターンする。
一方、休憩開始フラグがセットされていれば(ステップB601でY)、ステップB602へ進み、次回の休憩に備えるために、休憩開始フラグをクリアする。次いで、ステップB603で、休憩中フラグをセットする。なお、休憩中フラグがセットされると、図示省略した処理により、操作表示装置60の画面上に「休憩中」と表示する制御が実行され、遊技者や従業員に休憩中であることが報知される。また逆に、休憩中フラグがクリアされると、「休憩中」の表示が消えて休憩が終了したことが報知される。
次いで、ステップB604では、休憩制御処理番号に休憩終了監視処理番号をセットした後、リターンする。したがって、本処理では、次回は休憩終了監視処理のルーチンに移行することになる。
次に、前記休憩制御処理における休憩終了監視処理B593を、図54に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB611で、カードユニット200から「休憩終了要求」のコマンドを受信したときにセットされる休憩終了フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、休憩終了フラグがセットされていなければ(ステップB611でN)、休憩終了監視処理を終了してリターンする。
一方、休憩終了フラグがセットされていれば(ステップB611でY)、ステップB612へ進み、次回の休憩終了に備えるために、休憩終了フラグをクリアする。次いで、ステップB613で、休憩中フラグをクリアする。
次いで、ステップB614で、休憩制御処理番号に休憩開始監視処理番号をセットした後、リターンする。したがって、本処理では、次回は休憩開始監視処理のルーチンに移行することになる。
次に、前記タイマ割込み処理におけるLED編集処理B156を、図55に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB621で、エラー表示LED編集処理が実行される。続くステップB622で、持球数LED編集処理が実行される。さらにステップB623で、計数球数LED編集処理が順次実行され、その後リターンする。
前述のステップB621のエラー表示LED編集処理では、払出制御装置80に配置されたエラー報知LED203を所定のエラー発生時に点灯または点滅させるための表示データの設定が実行される(後述の図56参照)。また、ステップB622の持球数LED編集処理では、持球数表示器50で各種表示を行うための表示データの設定が実行される(後述の図57参照)。さらに、ステップB623の計数球数LED編集処理では、計数球表示器37で各種表示を行うための表示データの設定が実行される(後述の図58参照)。
次に、前記LED編集処理におけるエラー表示LED編集処理B621を、図56に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB631で、内枠12の開放、遊技制御装置54の取り外し、電波不正、封入球異常等の各種エラーのうち、何らかのエラーが発生中であるか否かを判定する。
ここで、何らかのエラーが発生中であれば(ステップB631でY)、ステップB632に進み、発生しているエラーのうち、表示優先度の最も高いエラーの表示データを設定する。例えば、何らかのエラーとして、内枠12の開放、遊技制御装置54の取り外し、封入球異常のエラーが発生していれば、遊技制御装置54の取り外しについてのエラーが最も対処が必要なエラーと考えられる。よって、この遊技制御装置54の取り外しエラーを表示優先度の最も高いエラーの表示データとして設定する。これにより、払出制御装置80に配置されたエラー報知LED203が遊技制御装置54の取り外しエラー発生として、点滅(または点灯)する。そして、ステップB632を経ると、リターンする。
一方、何らかのエラーも発生中でなければ(ステップB631でN)、ステップB633へ分岐し、正常時の表示データ設定を行う。これにより、正常であること、すなわちエラーが発生していないことを報知することになる。そして、ステップB633を経ると、リターンする。
次に、前記LED編集処理における持球数LED編集処理B622を、図57に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB641で、前述したステップB391と同様に、例えばカードユニット接続確認フラグに基づいてカードユニット未接続エラーが発生中であるか判定する。ここで、エラーが発生中であれば(ステップB641でY)、ステップB648に進む。一方、エラーが発生中でなければ(ステップB641でN)、ステップB642に進む。
そして、ステップB642に進むと、封入系スイッチ(発射球検出スイッチ160、アウト球検出スイッチ161、第1封入球数検出スイッチ164、第2封入球数検出スイッチ165)に関する異常エラーが発生中か判定する。ここで、異常エラーが発生中ならば(ステップB642でY)、ステップB648に進む。一方、異常エラーが発生中でなければ(ステップB642でN)、ステップB643に進む。ステップB648では、持球数表示器50によって封入系スイッチ異常エラー、あるいはカードユニット未接続エラーを報知する表示を行うための表示データを設定し、リターンする。
また、ステップB643に進むと、例えば前述の精算中フラグに基づいて精算中(精算中または遊技カード抜取待ち中を含む)であるか判定する。ここで、精算中であれば(ステップB643でY)、ステップB649に進む。一方、精算中でなければ(ステップB643でN)、ステップB644に進む。
そして、ステップB649では、精算書き込み完了待ち中であるか否かを判定する。ここで、精算書き込み完了待ち中であれば(ステップB649でY)、ステップB650に進み、持球数表示器50により持球数を移動点滅表示させるための表示データ(持球数表示移動点滅データ)を設定して、リターンする。これにより、精算書き込み完了待ち中には、持球数表示器50の持球数表示が移動点滅することになる。
また、ステップB649で精算書き込み完了待ち中でなければ(ステップB649でN)、ステップB651に分岐して、持球数表示器50によって持球数を点滅表示させるための表示データ(持球数表示点滅データ)を設定して、リターンする。これにより、精算中であっても、精算書き込み完了待ち中でないとき(すなわち、遊技カードへの書き込みが完了しているとき)には、持球数表示器50の持球数表示が点滅することになる。
一方、ステップB644に進むと、持球数表示タイマの値がゼロでないか判定する。ここで、ゼロでない場合、すなわちタイムアップしていなければ(ステップB644でY)、ステップB652に分岐する、一方、ゼロである場合、すなわちタイムアップしていれば(ステップB644でN)、ステップB645に進む。なお、持球数表示タイマは、前述の精算終了監視処理におけるステップB585(図51)で、精算終了時に設定されるタイマである。
その後、ステップB652に進むと、持球数表示器50によって持球数を点滅表示させるための持球数表示点滅データを設定する。続くステップB653で、持球数表示タイマを「−1」更新(デクリメント)する。次いで、ステップB654では、持球数表示タイマの値がゼロになったか否かを判定する。ここで、ゼロになっていなければ(ステップB654でN)、リターンして本ルーチンを繰り返す。一方、持球数表示タイマの値がゼロ(カウントアップ)になれば(ステップB654でY)、ステップB655に進み、表示用持球数を0クリアする。その後、ステップB647に進み、後述のように持球数表示器50を消灯させるための消灯データを設定し、その後リターンする。
前記ステップB643、B644、B649ないしステップB655の処理により、操作表示装置60の返却ボタン64が押されて、精算処理が開始されてから遊技カードが抜き取られて持球数表示タイマがカウントアップするまでの間、精算開始から精算書き込み完了待ち中には、持球数表示器50の持球数表示が移動点滅する。そして、精算書き込みが完了すると、持球数表示器50の持球数表示が点滅することになる。
一方、ステップB645に進むと、例えば前述の休憩中フラグに基づいて休憩中か判定する。ここで、休憩中ならば(ステップB645でY)、ステップB656に進む。一方、休憩中でなければ(ステップB645でN)、ステップB646に進む。
ステップB656では、持球数表示器50で休憩中であることを報知する表示を行うための休憩表示データを設定し、リターンする。
また、ステップB646に進むと、例えばカードユニット200に遊技カードが挿してあるか否かにより遊技中(遊技者が着席中)か判定する。ここで、遊技中ならば(ステップB646でY)、ステップB657に進む。一方、遊技中でなければ(ステップB646でN)、ステップB647に進む。なお、遊技者の着席状態を検出可能なセンサを設けて、このセンサの検出結果に基づいて遊技中か否かを判定するようにしても良い。
そして、ステップB657では、持球数を持球数表示器50に表示するための持球数表示データ設定処理(後述の図58参照)を行い、その後リターンする。また、ステップB647では、持球数表示器50の消灯データを設定し、リターンする。なお、消灯の代わりに、持球数表示器50でデモ表示を行うようにしても良い。
次に、前記持球数LED編集処理における持球数表示データ設定処理B657を、図58に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB661で、持球数表示更新タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」更新(デクリメント)する。そして、ステップB662で、持球数表示更新タイマが「0」であるか否かを判定する。
ここで、持球数表示更新タイマが「0」であれば(ステップB662でY)、続くステップB663に進み、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しいか否か、すなわち、持球数を格納している持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えたか否かを判定する。ここで、未だ持球数を読み出し終えていなければ(ステップB663でN)、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しくなく、持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えていないと判断して、ステップB664に進む。
ステップB664では、持球数表示リードカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)する。続いてステップB665で、持球数表示リードカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域から今回の更新数をロードする。次いで、ステップB666では、ステップB665にてロードした更新数を表示用持球数に加えた「表示用持球数+更新数」を今回の表示用持球数に更新する。
そして、ステップB667で、更新数に対応するデータを試験信号出力データ領域にセーブする。ここでの更新数は賞球数に対応するものであり、ステップB667は、賞球数の持球数への加算に関する試験信号を外部に出力する処理に相当する。これは、持球数表示器50の持球数の表示の更新に合わせて、賞球数の持球数への加算に関する試験信号を出力するようにしたものである。
次いで、ステップB668に進み、持球数表示更新タイマ初期値(例えば300ms)を持球数表示更新タイマ領域にセーブする。なお、ここでの初期値=300mは、持球数表示器50が遊技者の持球数を表示する場合における持球数の更新の間隔(所定期間(0.3秒)の間隔)に相当する。
すなわち、払出制御装置80は、持球数に対して発射した球の減算、賞球数の加算は、遊技プログラムに基づく処理で行うことにより、RAM83については持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくように制御する。ただし、持球数表示器50が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、RAM83がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば0.3秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御する。
そして、ステップB669に進み、表示用持球数が「0」であるか否かを判定する。表示用持球数が「0」でなければ(ステップB669でN)、ステップB670に進み、前述のステップB666で更新した表示用持球数に対応するLED表示データを設定する。これは、7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能な持球数表示器50のLEDに表示するデータを設定するものである。そのため、表示するLEDが6個あれば、6桁分のデータを設定する。ステップB670を経ると、リターンする。
一方、表示用持球数が「0」であれば(ステップB669でY)、ステップB673に分岐し、計数球数が「0」であるか否かを判定する。ここで、計数球数が「0」でなければ(ステップB673でN)、ステップB674に進み、持球数表示「0」の点滅表示データを設定した後、リターンする。これにより、計数球数が「0」でないときには、持球数表示器50の表示が点滅することになる。また、計数球数が「0」であれば(ステップB673でY)、ステップB675に進み、持球数表示「0」の点灯表示データを設定した後、リターンする。これにより、計数球数が「0」であるときは、持球数表示器50の表示が点灯することになる。
また、前述のステップB662に戻って、持球数表示更新タイマが「0」でない場合には(ステップB662でN)、ステップB669にジャンプする。この場合、持球数表示器50により前回の持球数の表示が継続するが、ステップB669、B673〜B675の処理を経るので、持球数「0」であっても、計数球数の有無によって持球数表示器50の表示態様が異なり、計数球数が「0」でないときは、持球数表示器50の表示が「0」点滅し、計数球数が「0」のときは持球数表示器50の表示が「0」点灯する。
さらに、前記ステップB663に戻って、既に持球数を読み出し終えていれば(ステップB663でY)、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しくなり、持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えたと判断して、ステップB671に分岐し、今回の持球数を表示用持球数に更新する。その後、ステップB672で、賞球無しのデータを試験信号出力データ領域にセーブする。なお、ステップB671の処理を行う際には、持球数についての表示データと内部データにズレが出ないようにするため、加算するデータ(加算する持球数データ)がないときは、定期的に内部の持球数に合わせる処理を行う。
また、ステップB672は、賞球数に関する試験信号を外部に出力する処理に相当するもので、特に、賞球数がない場合における賞球数に関する試験信号を出力するようにしたものである。これは、持球数表示器50の持球数の表示の更新に合わせて、賞球数に関する試験信号を出力するようにしたものであるが、賞球なしのデータも外部の試験装置に出力可能にしたものである。これにより、外部の試験装置がより確実に賞球数に関するデータを取り込むことができる。このステップB672を経ると、ステップB668に進み、ステップB668以降の処理を実行する。
次に、前記LED編集処理における計数球数LED編集処理B623を、図59に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB681で計数球数が「0」であるか否かを判定する。ここで、計数球数が「0」でなければ(ステップB681でN)、ステップB682に進み、計数球数LEDのオンデータを設定する。その後、ステップB684に進む。これにより、計数球表示器37が点灯することになる。この計数球表示器37は、計数球があるか否かを表示するものであるから、点灯することにより、計数球があることが分かる。
一方、ステップB681で、計数球数が「0」であれば(ステップB681でY)、ステップB683に進み、計数球数LEDのオフデータを設定する。その後、ステップB684に進む。これにより、計数球表示器37が消灯することとなり、計数球が無いことが分かる。
そして、ステップB684に進むと、計数状況に対応する計数LEDの出力データを設定し、その後、リターンする。これは、計数球表示器37に内蔵される計数LEDの点灯態様(点滅も含む)を計数球の有無や数量等の状況に応じて制御するためのデータとして、例えば、計数不可(計数球が無しの状態):赤点灯、計数可(計数球がある状態):青点灯(または点滅)、計数中:緑点滅、等を設定して点灯態様(点滅態様)を変化させて遊技者に報知する。
次に、前記タイマ割込み処理における主制御コマンド送信処理B157を、図60に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB691で、主制御コマンドの受信があるか否かを判定する。ここで、主制御コマンドの受信がなければ(ステップB691でN)、ステップB713に分岐する。本実施例では、カードユニット200と払出制御装置80間の通信では、カードユニット200が1次局となっており、さらに払出制御装置80と遊技制御装置54との間の通信は、遊技制御装置54が1次局となり、それぞれ双方向通信を行う。
すなわち、遊技制御装置54からのコマンド受信に基づいて、払出制御装置80は遊技制御装置54への送信をすることになる。また、何れも定期的に(例えば200ms毎)双方向通信を行う構成であるので、例えば、1次局からのコマンドが2次局に来なければ、異常とする処理を行う構成となっている。そのため、本ルーチンでは、例えば1秒間遊技制御装置54からのコマンドが払出制御装置80に来なければ、異常とする処理を行うために、ステップB691にて、主制御コマンドの受信確認を行う。
一方、前述のステップB691で、主制御コマンドの受信があれば(ステップB691でY)、ステップB692に進み、ガラス枠開放、内枠開放、入賞数異常、不正加算検知、電波不正、スイッチ異常、夜間枠開放、等の各種エラー、不正フラグに基づきコマンドを生成し、保存(例えばRAM83に保存)する。
次いで、ステップB693に進み、前記ステップB692で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。この遊技機枠情報送信バッファは、機枠11に配置されている払出制御装置80から遊技制御装置54へ送信するコマンドを一時的に溜めておくバッファである。
そして、ステップB694で、計数スイッチ36の押下状態、カード抜き取り待ち中フラグに基づきコマンドを生成し、保存する。カード抜き取り待ち中とは、精算時に遊技カードがカードユニット200のカード投入口201から排出される場合に、遊技者によって遊技カードが抜き取られるのを待っている期間のことである。
次いで、ステップB695に進み、前記ステップB694で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。
続くステップB696で、タッチセンサ174がオフか否か、ステップB697で、持球数=0か否か、ステップB698で、計数球数=0か否か、をそれぞれ判定する。このB696ないしステップB698で、タッチセンサ174がオフ(ステップB696でY)、持球数=0(ステップB697でY)、計数球数=0(ステップB691でY)であれば、ステップB699に進む。
これは、遊技者が発射操作ハンドル18に触れていないために、タッチセンサ174がオフであり、持球数がゼロであり、かつ計数球数がゼロである場合には、パチンコ機10が稼働していないので、省エネの必要があると判断して、ステップB699に進むものである。そのため、ステップB699では、省電力移行要求ありのコマンドを生成し、保存する。これにより、遊技制御装置54へ省電力移行要求ありのコマンドが送られた場合に、遊技制御装置54から演出制御装置53へコマンドが送られ、演出制御装置53の制御により、例えば表示装置41の画面が省エネモードになって電力消費が抑制される。
その後、ステップB699を経ると、ステップB700へ進む。一方、ステップB696ないしステップB698で、タッチセンサ174がオン(ステップB696でN)、持球数が有り(ステップB697でN)、計数球数が有り(ステップB691でN)という判定が1つでもあれば、パチンコ機10が稼働している可能性があるので、省エネの必要はないと判断して、ステップB701に分岐する。
次いで、ステップB701では、省電力移行要求なしのコマンドを生成し、保存した後、ステップB700に進む。これにより、遊技制御装置54には、省電力移行要求なしのコマンドが送られることになり、例えば表示装置41の画面が省エネモードになる等の制御は行われない。
ステップB699やステップB701からステップB700に進むと、ステップB700では、前記ステップB699や前記ステップB701で設定したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。これにより、ステップB699やステップB701で設定したコマンドが、遊技制御装置54へ送られることになる。
次いで、ステップB702に進み、休憩関連フラグ、精算関連フラグに基づきコマンドを生成し、保存する。この精算関連フラグとしては、例えばカード抜き取り待ち中フラグがあり、このカード抜き取り待ち中フラグに基づいてコマンドを生成するが、コマンドとしては例えば「カードの取り忘れにご注意ください!」というような注意を促すメッセージを表示装置41に表示させるような指示のコマンドがある。次いで、ステップB703に進み、ステップB702で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。
ステップB704に進むと、持球数に基づき持球数を知らせるコマンドを生成し、保存する。次いで、ステップB705に進み、ステップB704で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。さらに、ステップB706に進み、計数球数に基づき計数球数を知らせるためのコマンドを生成し、保存する。次いで、ステップB707に進み、前記ステップB706で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込み、ステップB708に進む。
前述したように、本実施例のパチンコ機10では、発射操作ハンドル18に触れて発射ボリューム171を遊技者が所望の位置で固定することで、遊技球の発射強度を調整することを可能になっている。そのため、発射ボリューム171の位置から遊技球の発射強度が分かる。
したがって、続くステップB708では、前述の発射ボリューム171の位置に関する発射強度情報に基づきコマンドを生成し、保存する。このコマンドを遊技制御装置54に送ることで、最終的に演出制御装置53が表示装置41に遊技球の発射強度を表示する演出を行わせることができる。これにより、例えば遊技者に現在の発射強度を報知することができる。また、精算時には、発射ボリューム171を初期位置に戻すように促すことを報知することも行うと良い。
その後、ステップB709に進み、前記ステップB708で生成したコマンドを遊技機枠情報送信バッファに書き込む。次いで、ステップB710で、主制御コマンドの受信済みか否かを判断するための主制御コマンド受信監視タイマに初期値(例えば1秒)を設定する。この主制御コマンド受信監視タイマに設定された初期値の範囲内でコマンドが受信されないときは、主制御コマンドの受信に異常があると判断される。
次いで、ステップB711で、主制御コマンド受信異常フラグをクリアし、ステップB712で主制御コマンド受信済みフラグをクリアした後、リターンする。一方、前述のステップB691で、主制御コマンドの受信がないときは(ステップB691でN)、前述したようにステップB713に分岐し、ステップB713で、主制御コマンド受信監視タイマが「0」でなければ「−1」更新する。
そして、ステップB714で、主制御コマンド受信監視タイマの値が「0」になったか否かを判定する。ここで、「0」になっていなければ(ステップB714でN)、そのままリターンしてルーチンを繰り返す。そして、主制御コマンドの受信がない状態で、主制御コマンド受信監視タイマの値が「0」になれば(ステップB714でY)、続くステップB715で、主制御コマンド受信異常フラグをセットする。
これにより、主制御コマンドが主制御コマンド受信監視タイマに設定された初期値の範囲内で受信されない場合には、主制御コマンド受信異常フラグがセットされることになる。なお、主制御コマンド受信監視タイマの値が「0」でなければ(ステップB714でNOとなり)、そのままリターンして本ルーチンを繰り返す。かかる過程で、主制御コマンドが受信済みになると(ステップB691でY)、前述したステップB692に進むので、主制御コマンド受信異常フラグはセットされない。
次に、前記タイマ割込み処理におけるカードユニットコマンド送信処理B158を、図61および図62に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB721でカードユニット200から払出制御装置80へ送信されてくるカードユニットコマンドの受信があるか否かを判定する。ここで、カードユニットコマンドの受信がなければ(ステップB721でN)、ステップB740に分岐する。
一方、カードユニットコマンドの受信があれば(ステップB721でY)、ステップB722に進み、カードユニット要求コマンド領域からコマンドをロードする。このコマンドとしては例えば、前述したように通信開始要求、通信終了要求、状態情報要求等がある。本処理では、カードユニット200から受信したコマンドがどのような要求であるかを、カードユニット要求コマンド領域から読み出す(ロードする)ことになる。
次いで、ステップB722では、カードユニット要求コマンド領域からロードし、このコマンドをステップB723ないしステップB736の各処理で判定する。具体的には、ステップB723でコマンドは、リカバリ要求か否かを判定する。なお、リカバリ要求とは、リカバリ要求のコマンドかという意味であり、これは以下のコマンドについても同様である。
また、ステップB724でコマンドは、リカバリ詳細要求か否かを判定する。以下、同様に、ステップB725でコマンドは、通信開始要求かを判定する。また、ステップB726でコマンドは、通信終了要求かを判定する。また、ステップB727でコマンドは、状態情報要求かを判定する。また、ステップB728でコマンドは、カード挿入通知かを判定する。また、ステップB729でコマンドは、カード返却通知かを判定する。
続いて、ステップB730でコマンドは、休憩確認かを判定する。また、ステップB731でコマンドは、休憩開始要求かを判定する。また、ステップB732でコマンドは、休憩終了要求かを判定する。また、ステップB733でコマンドは、精算確認かを判定する。また、ステップB734でコマンドは、精算開始要求かを判定する。また、ステップB735でコマンドは、精算終了要求かを判定する。さらに、ステップB736でコマンドは、計数使用要求かを判定する。
カードユニット要求コマンド領域からロードしたコマンドをステップB723ないしステップB736の各処理で判定した結果、全てのステップで判定がNOである場合には、ステップB736からステップB737に進む。そして、ステップB737で、ID送信フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、ID送信フラグがセットされていれば(ステップB737でY)、続くステップB738で、遊技機ID送信処理を行う。これにより、主制御IDおよび払出制御IDが、それぞれカードユニット200に送信されることになる。ステップB738を経ると、ステップB739へ進む。
一方、ステップB737で、ID送信フラグがセットされていなければ(ステップB737でN)、ステップB738をジャンプしてステップB739へ進む。ステップB739へ進むと、カードユニットコマンド受信済みフラグをクリアした後、リターンする。
また、前述のステップB721に戻って、カードユニットコマンドの受信がなければ(ステップB721でN)、前述したようにステップB740に分岐し、ステップB740で、カードユニットコマンド受信監視タイマが「0」でなければ「−1」更新する。
次いで、ステップB741で、カードユニットコマンド受信監視タイマの値がゼロになったか否かを判定する。ここで、ゼロになっていなければ(ステップB741でN)、リターンして本ルーチンを繰り返す。そして、カードユニットコマンドの受信がない状態で、カードユニットコマンド受信監視タイマの値がゼロ(カウントアップ)になれば(ステップB741でY)、続くステップB742で、カードユニットコマンド受信異常フラグをセットしてリターンする。
これにより、カードユニットコマンドが、カードユニットコマンド受信監視タイマに設定された初期値(ステップB757で設定される)の範囲内で受信されない場合には、カードユニットコマンド受信異常フラグがセットされることになる。なお、前述のステップB741の判定でNOとなり、ルーチンを繰り返す過程で、カードユニットコマンドが受信済みになると、ステップB721の判定がYESとなってステップB722に進むので、カードユニットコマンド受信異常フラグはセットされない。
次に、ステップB723ないしステップB736の各処理で、それぞれ判定結果がYESとなる場合について説明する。先ず、ステップB723で、コマンドがリカバリ要求であれば(ステップB723でY)、ステップB743に分岐して、リカバリ情報を通知するリカバリ応答処理(後述の図63参照)を行った後、ステップB757に進む。ステップB724で、コマンドがリカバリ詳細要求であれば(ステップD724でY)、ステップB744に分岐して、リカバリの詳細情報を通知するリカバリ詳細応答処理(後述の図64参照)を行った後、ステップB757に進む。
そして、ステップB725で、コマンドが通信開始要求であれば(ステップB725でY)、ステップB745に分岐して、払出制御装置80の通信開始を通知する通信開始応答処理(後述の図65参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB726で、コマンドが通信終了要求であれば(ステップB726でY)、ステップB746に分岐して、払出制御装置80の通信の終了を通知する通信終了応答処理(後述の図66参照)を行った後、ステップB757に進む。
次いで、ステップB727で、コマンドが状態情報要求であれば(ステップB727でY)、ステップB747に分岐して、パチンコ機10の状態情報を通知する状態情報応答処理(後述の図67参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB728で、コマンドがカード挿入通知であれば(ステップB738でY)、ステップB748に分岐して、カード挿入通知の受信を通知するカード挿入応答処理(後述の図68参照)を行った後、ステップB757に進む。
次いで、ステップB729で、コマンドがカード返却通知であれば(ステップB729でY)、ステップB749に分岐して、カード返却通知の受信を通知するカード返却応答処理(後述の図69参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB730で、コマンドが休憩確認であれば(ステップB730でY)、ステップB750に分岐して、休憩確認結果(休憩可能かどうか)を通知する休憩確認応答処理(後述の図70参照)を行った後、ステップB757に進む。
次いで、ステップB731で、コマンドが休憩開始要求であれば(ステップB731でY)、ステップB751に分岐して、休憩開始を通知する休憩開始応答処理(後述の図71参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB732で、コマンドが休憩終了要求であれば(ステップB732でY)、ステップB752に分岐して、休憩終了を通知する休憩終了応答処理(後述の図72参照)を行った後、ステップB757に進む。
次いで、ステップB733で、コマンドが精算確認であれば(ステップB733でY)、ステップB753に分岐して、精算確認結果(精算可能かどうか)を通知する精算確認応答処理(後述の図73参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB734で、コマンドが精算開始要求であれば(ステップB734でY)、ステップB754に分岐して、精算開始を通知する精算開始応答処理(後述の図74参照)を行った後、ステップB757に進む。
次いで、ステップB735でコマンドが精算終了要求であれば(ステップB735でY)、ステップB755に分岐して、精算終了を通知する精算終了応答処理(後述の図75参照)を行った後、ステップB757に進む。また、ステップB736で、コマンドが計数使用要求であれば(ステップB736でY)、ステップB756に分岐して、計数球の使用(持球数への加算)を通知する計数使用応答処理(後述の図76参照)を行った後、ステップB757に進む。
前述した各ステップB743ないしステップB756からステップB757に進むと、ステップB757で、カードユニットコマンドの受信済みか否かを判断するためのカードユニットコマンド受信監視タイマに初期値(例えば3秒)を設定され、カードユニットコマンド受信監視タイマに設定された初期値の範囲内でコマンドが受信されないときは、カードユニットコマンドの受信に異常があると判断される。次いで、ステップB758で、カードユニットコマンド受信異常フラグをクリアし、その後、ステップB737に進み、ステップB737以降は前記同様の処理を行う。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理におけるリカバリ応答処理B743を、図63に基づき説明する。本実施例では、払出制御装置80とカードユニット200間の通信が断たれた時に、双方の保存している遊技に関する情報の整合をとるためにリカバリ処理を行うが、そのうち先ず、前述のステップB743に示したカードユニット200からのリカバリ要求に対応した払出制御装置80のリカバリ応答処理について説明する。
本ルーチンが開始されると、最初にステップB761で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードし、続くステップB762で、通番を「+1」更新する。ここで通番とは、カードユニット200から受信したコマンドに対して応答する場合の連続番号のことであり、カードユニット200にコマンドを送信する度に、インクリメントされる。カードユニット200側でも同様に、送信時に通番を「+1」更新する。この通番によって、送受信の抜けがあるかどうかを確認することができる。
次いで、ステップB763に進み、前記ステップB762で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。続くステップB764で、リカバリ要求に対する応答であり、「リカバリ情報を通知」するという意味のリカバリ応答コードのコマンドを設定する。さらに、ステップB765に進み、前記ステップB764で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、リカバリ応答コマンドがカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB766で、カードID保存領域からカードIDをロードする。これは、遊技開始時(カード投入時)にカードユニット200から送信された遊技カードの固有IDがカードIDとして、払出制御装置80のRAM83におけるカードID保存領域に格納されているので、このカードIDを読み出すものである。
次いで、ステップB767に進み、前記ステップB766でロードしたデータ(カードID)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80で保存していた遊技開始時(カード投入時)のカードIDが、払出制御装置80からカードユニット200へ送信されることになる。
また、遊技カードに遊技結果(持球数等)を書き込んで精算する場合に、払出制御装置80で保存されていたカードIDを、カードユニット200に送ることで、カードユニット200ではカードIDを挿入中の遊技カードIDと照合することができ、不正防止につながる。
次いで、ステップB768で、カード挿入時刻保存領域からカード挿入時刻をロードする。これは、カードユニット200のカード投入口201に遊技カードを挿入した時刻が払出制御装置80のRAM83におけるカード挿入時刻保存領域に格納されているので、カード挿入時刻保存領域からカード挿入時刻を読み出すものである。続くステップB769では、前記ステップB768でロードしたデータ(カード挿入時刻)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、カード挿入時刻が払出制御装置80からカードユニット200へ送信される。
さらに、ステップB770で、送信コマンド保存領域から前回の最終送信通番をロードする。ここで、前回の最終送信通番とは、前回の払出制御装置80とカードユニット200の接続時にカードユニット200へ最後に送信した「状態情報応答」の通番である。続くステップB771では、前記ステップB770でロードしたデータ(前回の最終送信通番)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、前回の最終送信通番が払出制御装置80からカードユニット200へ送信される。
以上のように、本処理では、カードユニット200からのリカバリ要求に対応して、遊技開始時に保存したカードIDとカード挿入時刻および前回カードユニット200へ送信した「状態情報応答」の最終通番をカードユニット200へ送信する処理を行う。
また、カードユニット200は、本処理に対応して以下の処理を行う。
すなわち、リカバリ応答を受けて、カードIDとカード挿入時刻を自身のものと比較しOKならば、「状態情報応答」の最終通番から自身が保存している状態情報をチェックし、一致していなければ、リカバリ詳細要求を行う。リカバリ応答を受けて、カードIDとカード挿入時刻を自身のものと比較しOKならば、「状態情報応答」の最終通番から自身が保存している状態情報をチェックし、一致していればリカバリ詳細要求を行わない。カードIDと挿入時刻が自身のものと異なる場合は、遊技者が異なるあるいは不正の可能性があるので、リカバリ詳細要求を行わない。リカバリ詳細要求では、払出制御装置80へ送信した最終通番と払出制御装置80が受信していない持球数への加算数等が送られる。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理におけるリカバリ詳細応答処理B744を、図64に基づき説明する。本処理は、前述のようにカードユニット200からのリカバリ詳細要求に対応して行われるものである。本ルーチンが開始されると、最初にステップB781で、カードユニットコマンド保存領域から加算球数をロードする。続くステップB782で、「持球数+加算球数」を新たな「持球数」とする。ここで加算球数とは、球貸や計数球使用により持球数へ加算するデータであり、払出制御装置80が受信できなかった分に相当する。
次いで、ステップB783で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB784で、通番を「+1」更新する。ここで通番は、前述したようにカードユニット200から受信したコマンドに対して応答する場合の連続番号のことであり、カードユニット200にコマンドを送信する度に、インクリメントされる。
そして、ステップB785に進み、前記ステップB784で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。次いで、ステップB786で、リカバリ詳細応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「リカバリ詳細要求」であるので、その応答として「リカバリの詳細情報を通知」を意味するリカバリ詳細応答コマンドを設定する。
次いで、ステップB787に進み、前記ステップB786で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へリカバリ詳細応答コマンドが送信されることになる。さらに、ステップB788に進み、前回遊技機情報として保存してある各種リカバリ用情報をロードし、カードユニット送信バッファに書き込む。これにより、前回遊技機情報として保存してある各種リカバリ用情報が払出制御装置80からカードユニット200へ送信される。
その後、ステップB789に進み、最新遊技機情報として各種リカバリ用情報を生成し、カードユニット送信バッファに書き込む。これにより、最新遊技機情報として生成された各種リカバリ用情報が払出制御装置80からカードユニット200へ送信される。このステップB789を経ると、リターンする。なお、このリカバリ詳細応答を受けたカードユニット200は、自身の保存している情報を払出制御装置80から受信した最新の遊技機情報に更新する。
このように、前述した図63のリカバリ応答処理と、図64のリカバリ詳細応答処理とを実行することにより、通信異常等で払出制御装置80とカードユニット200との間で正常に通信できなかった時に、カードユニット200と払出制御装置80とのデータの整合をとるリカバリ処理が2段階で行われることになる。
すなわち、払出制御装置80におけるリカバリの第1段階は、図63のリカバリ応答処理であり、この第1段階の処理により、データのリカバリを行う条件が確認される。これにはリカバリ要求とリカバリ応答とがある。また、払出制御装置80におけるリカバリの第2段階は、図64のリカバリ詳細応答処理であり、この第2段階の処理では、データのリカバリを行う条件がOKであれば、データのリカバリが行われる。これにはリカバリ詳細要求とリカバリ詳細応答とがある。
また、カードユニット200側におけるリカバリの第1段階では、リカバリ要求を払出制御装置80へ送信する。これ対する払出制御装置80の応答処理として、払出制御装置80はリカバリ応答をカードユニット200へ送信し、このリカバリ応答には、カードユニット200への前回最終送信通番と保存したカードIDと挿入時刻とが含まれる。
さらに、カードユニット200側におけるリカバリの第2段階では、リカバリ詳細要求を払出制御装置80へ送信する。このリカバリ詳細要求には、払出制御装置80への前回最終送信通番と持球数への加算球数データが含まれる。そして、これに対する払出制御装置80の応答処理として、払出制御装置80は、カードユニット200から受信した加算球数を持球数に加算すると共に、前回送信した各種データと最新の各種データをカードユニット200へ送信する。これにより、カードユニット200と払出制御装置80とのデータの整合が取られる。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における通信開始応答処理B745を、図65に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB791で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB792で、通番を「+1」更新する。通番の機能は前述した通りである。なお、他のフローチャートにおいても、通番の機能は同様である。
次いで、ステップB793に進み、前記ステップB792で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。続くステップB794で、通信開始応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「通信開始要求」であるので、その応答として「払出制御装置の通信開始を通知」を意味する通信開始応答コマンドを設定する。
その後、ステップB795に進み、前記ステップB794で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ通信開始応答コマンドが送信されることになる。このステップB795を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における通信終了応答処理B746を、図66に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB801で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB802で、通番を「+1」更新する。通番の機能は前述した通りである。
次いで、ステップB803に進み、前記ステップB802で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。続くステップB804で、通信終了応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「通信終了要求」であるので、その応答として「払出制御装置の通信の終了を通知」を意味する通信終了応答のコマンドを設定する。
その後、ステップB805に進み、前記ステップB804で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ通信終了応答コマンドが送信されることになる。このステップB805を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における状態情報応答処理B747を、図67に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB811で、カードユニットコマンド保存領域からCU(カードユニット)状態情報をロードする。その後、ステップB812に進み、前記ステップB801でロードしたデータをCU(カードユニット)状態情報領域にセーブする。
次いで、ステップB813で、カードユニットコマンド保存領域から加算球数をロードする。続くステップB814で、「持球数+加算球数」を新たな「持球数」とする。ここで加算球数とは、球貸や計数球使用により持球数へ加算するデータである。さらに、ステップB815で、カードユニットコマンド保存領域からCU(カードユニット)エラー状態情報をロードする。
そして、ステップB816に進み、前記ステップB815でロードしたデータをCU(カードユニット)エラー状態情報領域にセーブする。さらに、ステップB817で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB818で、通番を「+1」更新する。ここで通番の機能は前述した通りである。
次いで、ステップB819に進み、前記ステップB818で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。続くステップB820で、状態情報応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「状態情報要求」であるので、その応答として「遊技機の状態情報を通知」を意味する状態情報応答コマンドを設定する。
そして、ステップB821に進み、前記ステップB820で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ状態情報応答コマンドが送信される。次いで、ステップB822に進み、応答コマンドとして各種遊技機状態情報を生成し、カードユニット送信バッファに書き込む。これにより、応答コマンドとして生成された各種遊技機状態情報が払出制御装置80からカードユニット200へ送信される。その後、ステップB823に進み、送信した応答コマンドを全て保存する。このステップB823を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理におけるカード挿入応答処理B748を、図68に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB831で、カードユニットコマンド保存領域からカードIDをロードする。その後、ステップB832に進み、前記ステップB831でロードしたデータ(カードID)をカードID保存領域にセーブする。続くステップB833で、カードユニットコマンド保存領域からカード挿入時刻をロードする。
その後、ステップB834に進み、前記ステップB833でロードしたデータ(カード挿入時刻)をカード挿入時刻保存領域にセーブする。次いで、ステップB835で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB836で、通番を「+1」更新する。通番の機能は前述した通りである。
次いで、ステップB837に進み、前記ステップB836で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。続くステップB838で、カード挿入応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「カード挿入通知」であるので、その応答として「カード挿入通知の受信を通知」を意味するカード挿入応答コマンドを設定する。
その後、ステップB839に進み、前記ステップB838で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へカード挿入応答コマンドがカードユニット200へ送信されることになる。このステップB839を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理におけるカード返却応答処理B749を、図69に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB841で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB842で、通番を「+1」更新する。次いで、ステップB843に進み、前記ステップB842で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB844で、カード返却応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「カード返却通知」であるので、その応答として「カード返却通知の受信を通知」を意味するカード返却応答コマンドを設定する。続くステップB845で、前記ステップB844で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へカード返却応答コマンドが送信される。
次いで、ステップB846で、カードユニットコマンド保存領域からカードIDをロードする。その後、ステップB847に進み、前記ステップB846でロードしたデータ(カードID)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、ロードしたカードIDがカードユニット200へ送信される。
その後、ステップB848で、カード挿入時刻保存領域からカード挿入時刻をロードする。続くステップB849で、前記ステップB848でロードしたデータ(カード挿入時刻)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、ロードしたカード挿入時刻がカードユニット200へ送信される。最後にステップB850で、カード抜き取り待ち中フラグをセットし、その後リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における休憩確認応答処理B750を、図70に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB861で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB862で、通番を「+1」更新する。次いで、ステップB863に進み、前記ステップB862で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB864で、休憩確認応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「休憩確認」であるので、その応答として「休憩確認結果(休憩可能かどうか)を通知」を意味する休憩確認応答コマンドを設定する。続くステップB865で、前記ステップB864で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ休憩確認応答コマンドが送信される。
次いで、ステップB866ないしステップB872の各処理で、以下の判定を行う。すなわち、ステップB866では精算処理中かを判定する。また、ステップB867では、計数スイッチオンタイマ=0でないかを判定する。また、ステップB868では、エラー/不正発生中かを判定する。また、ステップB869では、盤面に球ありかを判定する。また、ステップB870では、タッチセンサ174がオンかを判定する。また、ステップB871では、客待ちデモ中かを判定する。さらに、ステップB872では、持球数=0かを判定する。
このようなステップB866ないしステップB870の各処理で、全てNO、ステップB871でYES、ステップB872でNOという判定になると、休憩可能な条件が成立したと判断して、ステップB873に進み、休憩可コードのコマンドを設定する。次いで、ステップB874に進み、前記ステップB873で設定した休憩可コードのコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、休憩可コードのコマンドがカードユニット200へ送信される。このステップB874を経ると、リターンする。
一方、前述したステップB866ないしステップB870の各処理で、何れか1つでもYESの判定であれば、休憩可能な条件が成立していないと判断して、ステップB874に進む。また、ステップB871でNO、ステップB872でYESという判定のうち、1つでもこのような判定が成立すると、同じく休憩可能な条件が成立していないと判断して、ステップB875に進む。
そして、ステップB875に進むと、休憩不可コードのコマンドを設定する。次いで、ステップB874に進み、前記ステップB875で設定した休憩不可コードのコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、休憩不可コードのコマンドがカードユニット200へ送信される。このステップB874を経ると、そのままリターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における休憩開始応答処理B751を、図71に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB881で、休憩開始フラグをセットする。続くステップB882で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。そして、ステップB883で、通番を「+1」更新する。次いで、ステップB884に進み、前記ステップB883で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB885で、休憩開始応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「休憩開始要求」であるので、その応答として「休憩開始を通知」を意味する休憩開始応答コマンドを設定する。最後に、ステップB886に進み、前記ステップB885で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ休憩開始応答コマンドが送信される。ステップB886を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における休憩終了応答処理B752を、図72に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB891で、休憩終了フラグをセットする。続くステップB892で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。さらに、ステップB893で、通番を「+1」更新する。次いで、ステップB894に進み、前記ステップB893で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB895で、休憩終了応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「休憩終了要求」であるので、その応答として「休憩終了を通知」を意味する休憩終了応答コマンドを設定する。最後に、ステップB896に進み、前記ステップB895で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ休憩終了応答コマンドが送信される。このステップB896を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における精算確認応答処理B753を、図73に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB901で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。続くステップB902で、通番を「+1」更新する。続くステップB903で、前記ステップB902で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB904で、精算確認応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「精算確認」であるので、その応答として「精算確認結果(精算可能かどうか)を通知」を意味する精算確認応答コマンドを設定する。次いで、ステップB905に進み、前記ステップB904で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ精算確認応答コマンドが送信される。
次いで、ステップB906ないしステップB914の各処理で、以下の判定を行う。すなわち、ステップB906で、休憩処理中かを判定する。また、ステップB907で、計数スイッチオンタイマ=0でないかを判定する。また、ステップB908で、エラー/不正発生中かを判定する。また、ステップB909で、盤面に球ありかを判定する。
また、ステップB910で、タッチセンサ174がオンかを判定する。また、ステップB911で、球の発射強度は所定値以上かを判定する。また、ステップB912で、客待ちデモ中かを判定する。また、ステップB913で、持球数=0かを判定する。さらに、ステップB914で、計数球数=0かを判定する。
前述したステップB906ないしステップB911の各処理で、全てNO、ステップB912でYES、ステップB913でYES、ステップB914でNOという判定になると、精算可能な条件が成立したと判断してステップB915に進み、精算可コードのコマンドを設定する。次いで、ステップB916に進み、前記ステップB915で設定した精算可コードのコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、精算可コードのコマンドがカードユニット200へ送信される。このステップB916を経ると、リターンする。
一方、前述したステップB906ないしステップB911の各処理で、何れか1つでもYESの判定であれば、精算可能な条件が成立していないと判断してステップB917に進む。また、ステップB912でNO、ステップB914でYESという判定のうち、1つでもそのような判定が成立すると、精算可能な条件が成立していないと判断して、ステップB917に進む。
そして、ステップB917に進むと、精算不可コードのコマンドを設定する。次いで、ステップB916に進み、前記ステップB917で設定した精算不可コードのコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、精算不可コードのコマンドがカードユニット200へ送信される。このステップB916を経ると、リターンする。
さらに、前記ステップB913で、持球数=0でないときは(ステップB913でN)、ステップB914をジャンプしてステップB915に進み、精算可コードのコマンドを設定する。したがって、持球数=0でないとき、すなわち持球数があるときは、精算することが可能となる。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における精算開始応答処理B754を、図74に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB921で、精算開始フラグをセットする。続くステップB922で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。そして、ステップB923で、通番を「+1」更新する。次いで、ステップB924に進み、前記ステップB923で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
そして、ステップB925で、精算開始応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「精算開始要求」であるので、その応答として「精算開始を通知」を意味する精算開始応答コマンドを設定する。最後に、ステップB926に進み、前記ステップB925で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ精算開始応答コマンドが送信される。このステップB926を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における精算終了応答処理B755を、図75に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB931で、精算終了フラグをセットする。続くステップB932で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードする。そして、ステップB933で、通番を「+1」更新する。
次いで、ステップB934に進み、前記ステップB933で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信されることになる。続くステップB935で、精算終了応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「精算終了要求」であるので、その応答として「精算終了を通知」を意味する精算終了応答コマンドを設定する。
最後に、ステップB936に進み、前記ステップB935で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ精算終了応答コマンドが送信されることになる。このステップB936を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における計数使用応答処理B756を、図76に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB941で、計数使用コマンド受信済みフラグをセットする。これは、カードユニット200から計数使用要求のコマンドを受信した場合の応答であるから、計数使用コマンド受信済みフラグをセットするものである。
そして、ステップB942で、カードユニットコマンド保存領域から通番をロードし、ステップB943で通番を「+1」更新する。次いで、ステップB944に進み、前記ステップB943で更新した通番をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、更新した通番がカードユニット200へ送信される。
次いで、ステップB945で、計数使用応答コードのコマンドを設定する。ここでは、カードユニット200から払出制御装置80へ送信されてきたコマンドが「計数使用要求」であるので、その応答として「計数球の使用(持球数への加算)を通知」を意味する計数使用応答コマンドを設定することになる。最後に、ステップB946に進み、前記ステップB945で設定したコマンドをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御装置80からカードユニット200へ計数使用応答コマンドが送信される。このステップB946を経ると、リターンする。
次に、前記カードユニットコマンド送信処理における遊技機ID送信処理B738を、図77に基づき説明する。本ルーチンが開始されると、最初にステップB951で、これから送る情報がIDであることを示すスタート(開始)情報であるID送信スタートコードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、ID送信スタートコードがカードユニット200へ送信される。このID送信スタートコードを受信したカードユニット200では、これから送られてくる情報がIDであることが分かる。
そして、ステップB952で、次に続くコマンド群が遊技制御装置54における主制御チップの情報の区分であることを示すコードである主制御チップのチップ識別コードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、主制御チップのチップ識別コードがカードユニット200へ送信される。
次いで、ステップB953で、主制御ID保存領域の先頭アドレスを設定する。主制御ID保存領域は、主制御IDにおける複数のデータ(例えばチップID,メーカコード、製品コード等のデータ)を保存可能なように領域がアドレスで区分可能に構成されている。よって、遊技制御装置54から受信した主制御IDの複数のデータが順次格納されていく。よって、これらのデータをロードするためのアドレスが先頭から設定される。
そして、ステップB954に進み、前記ステップB953で設定された先頭アドレスに対応する主制御ID保存領域に格納されている主制御IDの1つのデータをロードする。例えば、主制御IDの複数のデータがチップID,メーカコード、製品コード等から構成されており、これらのデータが主制御ID保存領域にアドレス毎に格納されていれば、例えば先頭アドレスでチップIDの格納領域が指定された場合には、当該チップIDをロードすることになる。
次いで、ステップB955に進み、前記ステップB954でロードしたデータ(例えばチップID)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、ロードしたデータ(例えばチップID)がカードユニット200へ送信される。続くステップB956で、主制御ID保存領域のアドレスを次のアドレスに更新する。これにより、主制御IDの複数のデータのうち、次のアドレスのデータが指定される。
そて、ステップB957で、全てのデータを送信完了したか否かを判定する。これは、主制御IDが複数のデータ(例えばチップID、メーカコード、製品コード等)から構成されているので、これら複数のデータの全てをカードユニット200に送信完了したかを判断するものである。ここで、全てのデータを送信完了していなければ(ステップB957でN)、ステップB954に戻って処理を繰り返す。一方、全てのデータを送信完了すると、すなわち、主制御IDの複数のデータ(例えばチップID,メーカコード、製品コード等)の全てを送信完了すると(ステップB957でY)、ステップB958に進む。このようにして、主制御IDの送信処理が行われる。
なお、本処理における主制御IDの送信処理について、送信される主制御IDの情報は状況によって可変長となる。つまり、主制御IDの情報として、例えばチップIDしかカードユニット200に送らない場合、あるいはチップID,メーカコード、製品コードを送る場合等、が考えられ、状況によって可変長になることから、前記ステップB954ないしステップB957をループする構造にしている。なお、本処理では、毎回、主制御IDの全ての情報(例えばチップID,メーカコード、製品コード等の全てのデータ)をカードユニット200に送信する構成にしても良い。
そして、ステップB958以降の処理に移ると、払出制御IDの送信処理を行うことになる。ステップB958に進むと、ステップB958ないしステップB963の処理で払出制御IDを送る処理を実行する。先ず、ステップB958で、次に続くコマンド群が払出制御装置80における払出制御チップの情報の区分であることを示す払出制御チップのチップ識別コードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップのチップ識別コードがカードユニット200へ送信される。なお、識別コードとある部分は、チップ(例えば払出制御チップ)から読み出した情報ではなく、区分を示す固定値のコマンドを示す。
次いで、ステップB959で、払出制御チップのチップコード(チップID)をカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップのチップコード(チップID)がカードユニット200へ送信される。続くステップB960で、払出制御チップのメーカ識別コードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップのメーカ識別コードがカードユニット200へ送信されることになる。
そして、ステップB961で、払出制御チップのメーカコードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップのメーカコードがカードユニット200へ送信される。続くステップB962で、払出制御チップの製品識別コードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップの製品識別コードがカードユニット200へ送信される。
次いで、ステップB963で、払出制御チップの製品コードをカードユニット送信バッファに書き込む。これにより、払出制御チップの製品コードがカードユニット200へ送信される。以上のようにして、払出制御IDの送信処理が行われる。なお、本実施例では、払出制御チップの情報につき、全ての情報(チップID、メーカコード、製品コード)を毎回カードユニット200に送るような処理を実行しているが、これに限るものではない。
他に例えば、前述した主制御IDと同様に、状況によってはチップIDのみ送ることが可能な処理にしても良い。また、本実施例では、払出制御チップの情報は固定長となっているため、各識別コードをカードユニット200に送らないような処理にしても良い。その後、ステップB963を経ると、ステップB964に進み、ID送信フラグをクリアした後、リターンする。
次に、前記タイマ割込み処理における遊技停止信号編集処理B159を、図78に基づき説明する。本処理は、遊技停止信号をオンしたり、遊技停止信号をオフする等の遊技停止信号の編集を行うものであり、コマンドではなく、信号の形態をとる指示の処理を行うことになる。
本ルーチンが開始されると、最初にステップB971ないしB976で、遊技停止ができる条件(遊技停止条件)が成立しているか判定する処理を行う。ここで、遊技停止条件が全て成立していない場合、すなわち、ステップB971ないしB976の処理で全ての判定結果がNOであれば、遊技の続行を阻止して遊技を停止させることはできないと判断して、ステップB977で、遊技停止信号オフの出力データを設定する。
これにより、遊技が停止されることはないことになる。ステップB977を経ると、リターンする。一方、一つでも遊技停止条件が成立している場合には、すなわち、ステップB971ないしB976の判定で、1つでも遊技の続行を阻止するようなYESの判定結果が出れば、ステップB978に分岐して、遊技停止信号オンの出力データを設定する。これにより、遊技が停止されることになる。ステップB978を経ると、リターンする。
ここで、遊技停止条件には次の6個の条件がある。すなわち、ステップB971の精算処理中であるか否かの判定においてY、すなわち精算処理中であること、ステップB972の休憩処理中であるか否かの判定においてY、すなわち休憩処理中であること、ステップB973の認証エラー発生中であるか否かの判定においてY、すなわち通信異常発生中であること、ステップB975のガラス枠13が開放中であるか否かの判定においてY、すなわち、ガラス枠13が開放中であること、およびステップB976の内枠(内枠12)が開放中であるか否かの判定においてY、すなわち内枠12が開放中であること、がある。
なお、精算処理中であるか否かの判定は、例えば前述のステップB563でセットされる精算中フラグを参照して行えば良い。また、認証エラー発生中か否かの判定は、遊技機IDをカードユニット200へ送信後、例えば第三者管理機関320における照合結果を受信するが、その照合結果がOKかNGかにより判定する。
また、ステップB974の通信異常とは、払出制御装置80と遊技制御装置54との間の通信が異常(例えば200ms毎の通信ができない状態)の場合に通信異常と判断すると共に、払出制御装置80とカードユニット200の間の通信が異常(例えば200ms毎の通信ができない状態)の場合にも通信異常と判断する。すなわち、払出制御装置80は、払出制御装置80と遊技制御装置54の間の通信異常時、または払出制御装置80とカードユニット200の間の通信異常時に、それぞれ遊技停止信号を遊技制御装置54へ送信する。
そして、遊技制御装置54は、払出制御装置80から遊技停止信号を受信すると、遊技停止する処理を行う。なお、前述した例とは別に、遊技制御装置54は、払出制御装置80との間の双方向暗号化通信の異常を検出すると、遊技を停止する(入賞口スイッチ監視処理、特図ゲーム処理および普図ゲーム処理を停止)。
ただし、遊技中に関する処理のうち、入賞口スイッチ監視処理、特図ゲーム処理、普図ゲーム処理が行われないことになるが、その他の遊技中に関する処理は行われる。したがって、遊技制御装置54と払出制御装置80との間の双方向の暗号化通信において、遊技制御装置54側と払出制御装置80側のどちら側の原因で通信の不具合があっても、遊技制御装置54にて遊技停止が行われる。そのため、持球数データ等が正常でなくなるおそれをなくし、セキュリティを高めることができる。
次に、図79によって、遊技店側管理装置300における登録情報の閲覧について説明する。図79は、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイ上に遊技情報閲覧画面を表示した図である。遊技店側管理装置300では、遊技店毎に選択した所定の情報(遊技情報)のみを受信して管理を行う。ここで、図79(a)は、差玉を算出するために、アウト球とセーフ球に関する情報、不正(異常)に関する情報だけを受信するように設定した例を示している。もちろん、遊技店で選択して管理する遊技情報は、アウト球とセーフ球に関する情報、不正(異常)に関する情報だけに限られることはなく、また不正に関する情報(例えば夜間枠開放情報等も含む)は、基本的には受信するようにすると良い。なお、遊技店側管理装置300では、カードユニット200側から全ての情報を受信したとしても、その中から管理する情報を選別する機能を付加しても良い。
また、図79(b)では、遊技店内における各パチンコ機10の遊技機島毎のレイアウト配置を表示した上で、個々のパチンコ機10毎において、稼働中か非稼働の区別、稼働中のパチンコ機10については遊技者の種別(会員または非会員)、それに稼働状況(特賞や確変)等の色分け表示と併せて、不正が発生したパチンコ機10を他と異なる表示態様で色分け表示している。このように、不正が発生したパチンコ機10を、その位置関係と共に他のパチンコ機10と明確に区別可能に表示することにより、付近にいる従業員に対しインカム等によって注意を促すことが可能となる。
次に、図80によって、遊技店側管理装置300における異常内容の照会について説明する。図80は、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイ上での操作の流れを示す画面遷移図である。
不正有無に関する情報は、遊技店の遊技店側管理装置300または第三者管理機関320の何れも受信可能であるが、不正内容については、通常は第三者管理機関320にだけ通知するように設定されている。よって、遊技店側管理装置300では、不正の有無は表示されるが、その詳細までは把握することはできない。そこで、遊技店においても所定の照会権限を有する従業員がID入力に基づき、不正の詳細を確認できるようにする。
ここで、遊技店側管理装置300では、不正内容の詳細まで受信するようにしても良く、あるいは照会した場合にのみ、正当な従業員IDを認証したことを条件に通信を行って情報を取得して閲覧可能としても良い。
このように、具体的な不正内容に関しては、所定の権限を持った従業員以外は知ることができないようにすれば、例えば、従業員と遊技者が共謀して不正を行っているようなケースの場合、従業員自らが関与した不正であることが明確にわからない方が、遊技者に対して不正が検知されたことを知らせるのを遅らせる(または知らせない)ことが可能となる。
先ず図80(a)に示す遊技情報閲覧画面(図79(a)と同じ)中で、各パチンコ機10毎に表示された情報のうち、「異常内容」の項目中で、異常有りを示す「有」の箇所が選択(例えばカーソルを合わせてクリック、タッチパネルでのタッチ操作等。以下、同じ。)されると、図80(b)に示すように遊技情報閲覧画面には、選択されたパチンコ機10に関して異常内容を照会する旨のメッセージが表示されると共に、従業員がID入力するためのID入力欄が表示される。ここで従業員は、遊技店側管理装置300にあるキーボード等で自身のIDの入力を行う。
図80(c)に示すように、異常内容を照会する権限を持たない従業員がIDの入力を行った場合、図80(d)に示すように、入力したIDに異常内容を照会する権限が設定されていない旨のメッセージと共に、エラーであることが表示される。このとき、権限がないのに照会を行った従業員IDを遊技店側、例えば運用代行会社330側で控えて管理するようにしても良い。
一方、図80(e)に示すように、異常内容を照会する権限を持つ従業員がIDの入力を行った場合には、図80(f)に示すように、異常内容に関する内容の詳細を表示する旨のメッセージと共に、当該選択されたパチンコ機10で発生した異常の詳細について、例えば時系列で異常発生時刻と共に、異常の内容の詳細およびその作業を行った従業員IDが表示されることになる。これにより、遊技店においても不正の詳細を確認することができる。
次に、図81によって、運用代行会社330における異常履歴の表示について説明する。図81は、運用代行会社330にある管理サーバ(遊技施設管理手段)の表示ディスプレイ上に異常履歴画面を表示した図である。ここで、運用代行会社330の管理サーバ(遊技施設管理手段)には、異常履歴を記憶管理するデーターベースが構築されており、異常履歴は図81に示した形式の帳票として、表示ディスプレイの異常履歴画面に表示出力したり印刷することができる。
図81(a)に示すように、異常履歴画面では、「日付指定」欄で指定した期間の範囲内で発生した異常の履歴を時系列で閲覧可能となる。すなわち、異常履歴画面には、最新の異常内容ほど下側となる降順に並ぶ通し番号が「No」に、異常の発生日が「日付」欄に、発生時間が「時刻」欄に、具体的な異常内容が「内容」欄に、異常が発生したパチンコ機10の台番号が「台No」欄に、それに異常内容のうちガラス枠開放や内枠開放に関わった従業員のIDが「従業員ID」欄に、それぞれ表示される。このとき、基本的には磁気エラー等のエラーが発生したときの従業員情報はないが、こういった各種エラーの解除が可能な場合、エラー発生後、同一の遊技機でごく近い時間に内枠開放等の開放(エラー解除SW等を操作するため)を行った従業員をチェックすることで、より細かで厳密な従業員管理が可能となる。
ここで、例えばID「0345」の従業員が内枠開放を行ったパチンコ機10で不正が発生していることが多いことが分かる。そのため、運用代行会社330では、遊技店の管理に関する指示の1つとして、ID「0345」の従業員に対する管理(監視)を強化することを指示することができる。
このように、運用代行会社330では、異常履歴を分析することにより、遊技店の管理に関する様々な情報提示や具体的な指示を行うことが可能となる。なお、パチンコ機10(遊技状態等)に関する情報は、図88のとおり複数設定されているので、これら全ての情報を参照して遊技店の運用に関する指示を行うことも可能となる。
また、図81(b)に示すように、異常履歴画面には、「日付指定」欄で指定した期間の範囲内で発生した異常の履歴を内容別に集計して表示することもできる。すなわち、異常履歴画面には内容別集計として、前記指定された期間の範囲内で、発生した異常内容「内容」毎に、当該異常が検出された数「検出数」と、当該異常が検出されたパチンコ機10の数「台数」が表示される。
さらに、異常履歴画面には、前記内容別集計と共に、従業員別集計として、前記指定された期間の範囲内で、発生した異常に関連した従業員の「従業員ID」毎に、異常が発生した数「発生数」と、当該内容の詳細を表示するための「内容詳細」が表示される。ここで、「内容詳細」に記された「詳細閲覧」を選択することにより、当該従業員IDに対応した画面が表示され、当該従業員が関連する異常情報の詳細が表示される。
これにより、運用代行会社330側では、異常に関連した従業員の詳細な情報についても把握可能となる。なお、従業員だけでなく、顔認証等により遊技者の不正者管理を行うようにしても良い。
次に、図82によって、遊技店側管理装置300における受信情報の登録について説明する。図82は、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイ上でメニュー画面にて受信情報を登録する操作の流れを示す画面遷移図である。
最初に図82(a)に示すメニュー画面の初期状態では、遊技店側管理装置300にて設定可能な複数のメニューを選択するための項目が表示される。ここで、遊技店の管理者あるいは権限を持つ従業員は、複数のメニューの中から、希望するパチンコ機10の種類を登録するための「機種登録」を選択する。
すると、図82(b)に示すメニュー画面には、機種登録を行う旨のメッセージと共に、未だ登録されていない機種の一覧を表示するための「未登録機種一覧表示」欄等が表示される。この「未登録機種一覧表示」欄が選択されると、図82(c)に示すようにメニュー画面には、未登録機種を表示する旨のメッセージと共に、未だ登録されていない機種の一覧が、その具体的な機種名と機種毎の台数として表示される。かかる一覧の中から、任意の機種を選択する。
次いで、図82(d)に示すメニュー画面には、前記選択された任意の機種に関して、受信する遊技情報のジャンルの選択を促す旨のメッセージと共に、当該機種に対応した遊技情報の一覧が表示される。ここで、例えば遊技情報のジャンルのうち「球数情報」欄が選択されると、図82(e)に示すメニュー画面には、前記選択された遊技情報のジャンルのうち、受信する遊技情報の選択を促す旨のメッセージと共に、具体的に選択された「球数情報」に含まれる遊技球数、発射球数、アウト通過数…等、個々の遊技情報の一覧が表示される。かかる一覧の中から、任意の遊技情報を選択するが、ここでは1つに限らず複数の遊技情報を選択することができる。なお、個々の遊技情報の定義については後述する。
図82(e)に示すメニュー画面内にて、前記選択された遊技情報ジャンルに含まれる個々の遊技情報が表示ないし選択しきれない場合には、続いて図82(f)に示すように、メニュー画面の最後部に表れた「次を設定」欄を選択することにより、残りの遊技情報も順次表示させることができる。
今回登録すべき全ての遊技情報の選択が完了したとき、図82(f)に示すメニュー画面の最後部に表れた「OK」ボタンを選択することにより、受信情報の登録の操作は完了する。
その後、図82(g)に示すメニュー画面には、前述の選択した遊技情報を受信する旨のメッセージと共に、選択したパチンコ機10の機種名と、選択した受信すべき遊技情報の全ての一覧が表示される。なお、不正に関する不正情報(例えば夜間枠開放情報等も含む)は、特に選択操作を行わなくても、前述したように基本的には受信するように設定すると良い。
以上のように、パチンコ機10の機種毎に、遊技情報の各ジャンルから所望の遊技情報を選択して受信する設定を行うことができる。このような選択(設定)の終了後、当該情報は対象機種のパチンコ機10に対応するカードユニット200に送信されて記憶させることになる。
なお、遊技店側管理装置300において受信すべき情報の選択方法は、図82に示した例に限られることなく、要は登録するパチンコ機10から収集したい情報を選択(設定)できれば、他の方法でもかまわない。例えば、遊技店側管理装置300では、カードユニット200から出力された全ての遊技情報を受信するものとして、遊技店側管理装置300にて、受信した全ての遊技情報から特定の情報のみを任意に選択して管理できるようにしても良い。この場合には、カードユニット200から出力される情報は全て一律に設定することができ、この情報を受けた遊技店側管理装置300側にて、設定されている情報のみを選択して表示することになる。
次に、図83によって、遊技店側管理装置300における受信情報のアウトプット設定について説明する。図83は、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイ上でメニュー画面にて受信情報のアウトプット設定を行うための操作の流れを示す画面遷移図である。ここでアウトプット設定を行った情報は、基本的には運用代行会社330から受信することになる。これは、例えばカードユニット200では、そこまで管理可能な情報として編集して出力することは困難なためである。なお、アウトプット設定を行った情報を遊技店側管理装置300で表示するタイミングは、例えば閉店時、営業中の所定時間毎、不正情報やベース異常等が所定数に到達した場合、あるいは遊技店側で必要なときに随時可能にように適宜設定することができる。
最初に図83(a)に示すメニュー画面の初期状態では、遊技店側管理装置300にて設定可能な複数のメニューを選択するための項目が表示される。ここで、遊技店の管理者あるいは権限を持つ従業員は、複数のメニューの中から、受信情報のアウトプット設定を行うための「受信情報登録」を選択する。なお、複数の項目を選択することが可能であり、遊技店側で設定したい全ての情報を選択してもかまわない。
次いで、図83(b)に示すメニュー画面には、希望する受信情報の選択を促す旨のメッセージと共に、選択可能な受信情報の一覧等が表示される。ここでは、いずれか任意の受信情報を選択することができる。ここで、例えば「不正情報」が選択されると、続く図83(c)に示すメニュー画面には、前記選択された受信情報に対応したカテゴリーの一覧が選択される。よって、各受信情報毎にアウトプット表示する際のカテゴリーを任意に選択することができる。
今回設定すべき全ての受信情報の選択が完了したとき、図83(d)に示すメニュー画面には、前述の選択した情報を受信する旨のメッセージと共に、選択した受信情報とそのカテゴリーが全て一覧として表示される。図83(d)では、例えば「売上情報」に関しては店舗全体での表示が選択され、「不正情報」に関しては島毎の表示が選択されている。メニュー画面の最後部に表れた「OK」ボタンを選択することにより、受信情報のアウトプット設定の操作は完了する。なお、前画面に戻りたい場合には、メニュー画面の最後部に表れた「戻る」ボタンを選択する。この「戻る」ボタンについては、前述の図83(b),(c)においても同様である。
以上のように、受信情報のアウトプット設定の完了後は、前述した所定のタイミング(閉店時、営業中の所定時間毎、あるいは必要なときに随時等)で、遊技店側管理装置300から運用代行会社330に送信要求を出力して、前述の予め設定した情報を受信してアウトプット表示することができる。なお、予め遊技店管理装置300から運用代行会社330に対して送信要求タイミング(例えば所定時間毎や、不正、異常情報の所定数到達、等)を登録しておき、自動的に受信できるようにしても良い。
具体的なアウトプット表示としては、図83(e)に示す例では、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイの画面上にて、本日の不正情報として、各遊技機島毎において発生した不正検出件数が具体的に表示される。この画面の最後部には、前画面に戻るための「戻る」ボタンのほか、不正内容の詳細な表示を指示するための「詳細」ボタンが表示される。
ここで、図83(f)に示すように、「詳細」ボタンが選択されると、本日の不正情報の詳細として、降順に並ぶ通し番号が「No」に、不正が検出された時間が「時刻」欄に、具体的な不正内容が「内容」欄に、不正が検出されたパチンコ機10の台番号が「台No」欄に、それに不正を検出した従業員のIDが「従業員ID」欄に、それぞれ表示される。なお、前述のカテゴリーで島毎に設定した場合には、全ての遊技機島の不正情報を表示することになる。この場合には、遊技店が詳細情報を知るための受信情報を選択していなくても、不正に関する必要な情報は表示される。なお、履歴表示に関しては、運用代行会社330から必要な情報を受信することが前提となる。
次に、図84によって、遊技店側管理装置300において運用代行会社330からの管理指示の表示について説明する。図84は、遊技店側管理装置300の表示ディスプレイにて運用代行会社330からの管理指示の表示する流れを示す画面遷移図である。
最初に、遊技店側管理装置300が受信した情報の中に、運用代行会社330からの管理指示に関する指示情報があった場合には、図84(a)に示すように、表示ディスプレイの画面上に、指示情報を受信した旨のメッセージと共に、当該指示情報の種類と、当該指示情報を見るための「指示情報あり」ボタンが表示される。
図84(a)に示す画面中にて、前記「指示情報あり」ボタンを選択すると、図84(b)に示すように、受信した指示情報の内容の詳細が同じく画面上に表示される。この図84(b)に示す例では、受信した「売上情報」に関する指示情報として、具体的には例えば、機種Aについては入替ないし移動の必要性の指示と、機種Bについては1円でも導入すべき旨の指示が、それぞれ表示される。
また、別の指示情報を受信した例として、図84(c)では表示ディスプレイの画面上に、指示情報を受信した旨のメッセージと共に、当該指示情報の種類を示す「景品交換情報」の文字と、当該指示情報を見るための「指示情報あり」ボタンが表示される。
ここで「指示情報あり」ボタンを選択すると、図84(d)に示すように、受信した「景品交換情報」に関する指示情報として、具体的には例えば、特殊景品については利用者が多いため、一般景品交換を促進すべき指示と、一般景品については利用者が少ないため、陳列商品の見直しを検討すべき指示が、それぞれ表示される。
また、別の指示情報を受信した例として、図84(e)では表示ディスプレイの画面上に、指示情報を受信した旨のメッセージと共に、当該指示情報の種類を示す「不正情報」の文字と、当該指示情報を見るための「指示情報あり」ボタンが表示される。
ここで「指示情報あり」ボタンを選択すると、図84(f)に示すように、受信した「不正情報」に関する指示情報として、具体的には例えば、従業員ID0345については、枠開放操作と磁気エラーが多発していて要注意の指示と、従業員ID0897については、景品交換操作時にエラーが多発していて要注意の指示が、それぞれ表示される。
さらに、別の指示情報を受信した例として、図84(g)では表示ディスプレイの画面上に、指示情報を受信した旨のメッセージと共に、当該指示情報として一般景品に関する個別の情報と、当該指示情報に関する指示を見るための「指示情報あり」ボタンが表示される。ここで「指示情報あり」ボタンを選択すると、図84(h)に示すように、一般景品に関する具体的なアドバイス等が表示される。
以上のように、遊技店側管理装置300では運用代行会社330からの管理指示に関する指示情報を受信した場合には、表示ディスプレイの画面上の操作で、当該指示情報の具体的な内容を随時確認することができる。すなわち、遊技店では、これらの指示情報に基づいて、営業に関する管理や、前述した受信した遊技情報の変更、あるいは従業員管理、等を行うことが可能となる。
次に、遊技管理システム1全体の制御動作について、図85および図86に基づき説明する。前述したように、遊技制御装置54および払出制御装置80は、それぞれICチップを個別に識別可能な主制御ID、払出制御IDを備えており、それぞれ図中では「主ID」、「払出ID」と略す。また、主制御IDと払出制御IDを、まとめて遊技機IDと称することもある。
また、パチンコ機10の遊技制御装置54および払出制御装置80、カードユニット200、それに遊技店側管理装置300、第三者管理機関中継装置310の他、外部の第三者管理機関320(第三者管理機関管理装置321)は、それぞれ各装置間で暗号化通信を行うための暗号鍵A(および暗号化/復号化アルゴリズム)を備えている。さらに、パチンコ機10では、次述するように遊技店への設置後に遊技機毎に異なる暗号鍵Xが設定され、この設定後には、暗号鍵Xを用いて情報が送信されることになる。
図85において、最初に第三者管理機関320では、予め遊技機メーカ340から遊技機製造情報、出荷情報、各ID情報を、それぞれ受信して、これらを自身の照合リストに登録しておく(ステップS101)。
そして、遊技制御装置54は、パチンコ機10の電源投入時に主制御IDを払出制御装置80に送信する(ステップS102)。ここで、遊技制御装置54は、自身に備えられている暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて主IDを払出制御装置80に送信する。
次いで、払出制御装置80は、遊技制御装置54より受信した主IDを、暗号化されたままの状態でRAM82(図5参照)に記憶する(ステップS103)。さらに、払出制御装置80は、主IDと自身の払出IDを、同じく暗号鍵Aによる暗号化通信を用いてカードユニット200に送信する(ステップS104)。
そして、カードユニット200は、払出制御装置80より受信した主IDおよび払出IDを、それぞれ暗号化されたままで記憶する(ステップS105)。さらに、カードユニット200は、主IDおよび払出ID(つまり遊技機ID)と自身のカードユニットIDを、同じく暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて、遊技店側管理装置300とは別に第三者管理機関中継装置310に送信する(ステップS106)。
続いて、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDを、それぞれ暗号化されたままで記憶する(ステップS107)。さらに、第三者管理機関中継装置310は、遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDと遊技店のホールIDを、同じく暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて、外部の第三者管理機関320(図12中の第三者管理機関管理装置321)に送信する(ステップS108)。このように、各IDは暗号化されたままの状態で、第三者管理機関中継装置310から第三者管理機関320へ出力されることになる。
その後、第三者管理機関320は、第三者管理機関中継装置310より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)、カードユニットIDおよびホールIDを、それぞれ復号化してから、これらの各IDを所定の照合リストを用いて照合する(ステップS109)。ここで、第三者管理機関320における所定の照合リストには、多数の遊技機(例えば全国の遊技店に設置の遊技機)における遊技機ID(主IDおよび払出ID)が遊技機毎に予め正規な情報として作成されると共に、カードユニット200のIDや第三者管理機関中継装置310のID(ホールID)についても、予め正規な情報として作成され、保管されている。
したがって、第三者管理機関320では、受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)、カードユニットIDおよびホールIDを、それぞれ所定の照合リストと照合することで、受信した各IDが正規のものであるか、あるいは偽物であるかを判定することができる。この照合の結果、主ID、払出ID、カードユニットID、ホールIDの全てがOKの場合に、今回の照合結果はOKと判定する(ステップS110)。一方、何れか1つのIDでもNGであれば、今回の照合結果はNGと判定する。照合結果がNGの場合には、その旨の情報が返信されて遊技は開始されない。なお、照合結果がNGの場合については、図90に基づき後述する。
そして、第三者管理機関320は、前述の照合結果がOKの場合には、その照合結果(=OK)と暗号鍵Xのためのデータを第三者管理機関中継装置310に送信する(ステップS111)。ここで、暗号鍵Xのためのデータとは、暗号鍵Xを生成するためのデータであり、第三者管理機関320から暗号鍵Xのためのデータが第三者管理機関中継装置310へ送信されると、第三者管理機関中継装置310では、暗号鍵Xのためのデータに基づいて、遊技店における各台毎の暗号鍵Xを生成することになる。なお、第三者管理機関320は、前述の照合結果がOKの認証情報等を運用代行会社330にも送信することになる(ステップS110a)。
次いで、第三者管理機関中継装置310は、第三者管理機関320より受信した照合結果(=OK)と暗号鍵Xのためのデータを記憶すると共に、暗号鍵Xのためのデータに基づいて遊技店における各台毎の暗号鍵Xを生成する(ステップS112)。ここで、暗号鍵Xは、前述したように遊技店における各台毎に異なるIDが生成されるもので、パチンコ機10内(遊技制御装置54と払出制御装置80間)およびパチンコ機10とカードユニット200との間の通信には、台毎に異なる暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、情報が送受信されることになる。
また、第三者管理機関中継装置310は、第三者管理機関320より受信した照合結果がOKであれば、記憶しておいた各IDを復号化して記憶し直す。これにより、正規のIDのみが復号化された状態で第三者管理機関中継装置310に記憶されることになる。なお、照合結果=OKの場合には、次の遊技機IDの照合時からカードユニット200から上位の通信には暗号鍵Aによる暗号化通信を行うが、カードユニット200より下位の通信には台毎に異なる暗号鍵Xによる暗号化通信を行うようにする。
具体的には、カードユニット200、第三者管理機関中継装置310、第三者管理機関320との間では、暗号鍵Aによる暗号化通信を行い、カードユニット200、払出制御装置80、遊技制御装置54との間では、暗号鍵Xによる暗号化通信を行うことになる。なお、照合結果=OKの場合に、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200に対して、各台の照合結果と各台の暗号鍵Xとを暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて送信することになる。
そして、第三者管理機関中継装置310は、前述の照合結果(=OK)と暗号鍵Xをカードユニット200に送信する(ステップS113)。続いて、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した当該台の照合結果と当該台の暗号鍵Xを、それぞれ記憶する(ステップS114)。また、カードユニット200は、記憶した各IDを復号化して記憶し直す。これにより、正規のIDのみが復号化された状態で、カードユニット200に記憶されることになる。
さらに、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した当該台における遊技機IDの照合結果(=OK)と当該台毎の暗号鍵Xを、パチンコ機10の払出制御装置80に送信すると共に(ステップS115)、遊技機IDの照合結果(=OK)を、遊技店側管理装置300に送信する(ステップS116)。そして次回より、払出制御装置80とカードユニット200との間では、暗号鍵Xによる暗号化通信で情報の送受信が行われる(ステップS117)。なお、カードユニット200は、受信した情報に基づき、遊技店側管理装置300に出力する情報を選別し、また出力タイミングか否かを判断することになる。
その後、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した遊技機IDの照合結果(=OK)と暗号鍵Xと記憶する(ステップS118)。さらに、払出制御装置80は、これら遊技機IDの照合結果(=OK)と暗号鍵Xを遊技制御装置54に送信する(ステップS119)。そして次回より、遊技制御装置54と払出制御装置80との間では、暗号鍵Xによる暗号化通信で情報の送受信が行われる(ステップS120)。
そして、前述のステップS117以降において、カードユニット200は、認証情報や遊技情報等を、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、第三者管理機関中継装置310に送信する(ステップS121)。
さらに、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した認証情報や遊技情報等を、同じく暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、外部の第三者管理機関320(図12中の第三者管理機関管理装置321)に送信する(ステップS122)。
このように、第三者管理機関320に対しては、パチンコ機10から受信した情報を暗号化した状態で全て送信することになる。
その後、第三者管理機関320は、第三者管理機関中継装置310より受信した遊技情報等を、同じく暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、運用代行会社330(図12参照)に送信する(ステップS123)。
また、カードユニット200は、予め選択されている遊技情報を、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、遊技店側管理装置300にも送信する(ステップS124)。ここで、カードユニット200は、パチンコ機10の設置時に予め設定されている遊技情報を選択して出力することになる。なお、遊技情報のうち、例えば所定数到達で送信されるような情報の場合には、その所定数到達の条件成立時に出力することになる。
次いで、図86において、前述の図85とほぼ同一であるが、異なるステップS121aに示すように、カードユニット200は、例えば認証情報等の重要情報だけを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、予め定めた所定のタイミングで第三者管理機関中継装置310に送信するようにしても良い。
また、ステップS122aに示すように、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した認証情報等の重要情報だけを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、同じく予め定めた所定のタイミグで外部の第三者管理機関320(図12中の第三者管理機関管理装置321)に送信するようにしても良い。
この場合に、第三者管理機関320は、第三者管理機関中継装置310より受信した認証情報等の重要情報だけを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、運用代行会社330(図12参照)に送信することになる(ステップS123a)。
次に、図87は、カードユニット200の変形例を示している。
図87(a)に示すように、カードユニット200の前面には、表示入力装置205が設けられている。この表示入力装置205は、タッチパネル式の液晶表示器で構成されており、表示入力装置205の画面上における操作によっても、前記操作表示装置60と同様に球貸し等の動作を実現できるように構成されている。なお、カードユニット200の下部は、別体として組み合わされる下部ユニット200aとして構成され、この下部ユニット200aの内部には、前記CU制御部210(図12参照)等を含む制御装置が搭載されている。
特にこの変形例では、前述したように遊技店側管理装置300自体によって、この遊技店側管理装置300から送信する遊技情報を選択ないし設定できるように構成している。ここで、遊技情報を選択ないし設定可能な状態を「設定モード」とする。最初に図87(b)に示すように、カードユニット200が起動中であれば、図87(c)に示すように、表示入力装置205の画面には、「設定モード」にするか否かを指示する選択ボタンが表示される。
ここで、「設定モード」にする選択を行うと(YESボタンのタッチ操作)、図87(d)に示すように、前述の図82(d)の例と同様に、設定する遊技情報のジャンルの選択を促す旨のメッセージと共に、本機種に対応した遊技情報の一覧が表示される。ここで、例えば遊技情報のジャンルのうち「球数情報」欄が選択されると、図87(e)に示すように、前記選択された遊技情報のジャンルのうち、設定する遊技情報の選択を促す旨のメッセージと共に、具体的に選択された「球数情報」に含まれる遊技球数、賞球数等の個々の遊技情報の一覧が表示される。かかる一覧の中から、任意の遊技情報を選択することになる。
そして、今回登録すべき全ての遊技情報の選択が完了したとき、図87(f)に示すように、表示入力装置205の画面には、承諾するか否かを指示する選択ボタンが表示される。ここで、承諾する選択を行うと(YESボタンのタッチ操作)、遊技情報の設定の操作は完了する。その後、図87(g)に示すように、前述の設定した遊技情報(送信情報)が設定された旨のメッセージ等が表示され、カードユニット200自体における設定は完了する。
なお、リモコン等によりIR発光部204に対して、選択した遊技情報に関する信号を出力するように構成しても良い。また、前述の設定モードは、カードユニット200の起動時のみ選択可能とし、遊技中には遊技情報の選択の変更ができないようにしても良い。さらに、カードユニット200により制御される操作表示装置60によって、同じく遊技情報を選択ないし設定可能に構成しても良い。
次に、パチンコ機10からカードユニット200へ送信する「遊技機に関する情報」について、図88に基づき説明する。図88は、遊技機に関する情報の一覧を示す表である。ここで遊技機に関する情報は、球数情報、遊技機状態、不正検出状態情報、それに遊技情報に大きく分類される。なお、ここでの遊技情報は、他の球数情報、遊技機状態、不正検出状態情報と区別される意味での狭義の遊技情報であるが、前述したように広義の遊技情報(または遊技関連情報とも表記)として、他の球数情報、遊技機状態、不正検出情報を含めて総称する場合もある。
そして、球数情報の中には、遊技球数、発射球数、アウト通過球数、総賞球数、計数球数、発射強度が含まれる。また、遊技機状態の中には、遊技機状態(1)、遊技機状態(2)、遊技機状態(3)、遊技機状態(4)が含まれる。また、不正検出情報の中には、不正検出状態(1)、不正検出状態(2)、および不正検出情報(1)、不正検出情報(2)、不正検出情報(3)、不正検出情報(4)が含まれる。さらに、遊技情報の中には、遊技情報数、種別情報(1)、賞球情報(1)〜(n)が含まれる。なお、以上の各情報の名称に関して、末尾の括弧付き数字は図中では丸数字で表記している。
前述の球数情報において、遊技球数は、現在の遊技球数として、加算ないし減算を行った結果の遊技球数を示す。発射球数は、発射装置34で発射された球数であるが、バック球がある場合は、このバック球数分を減算し、また送信時に複数発射された球がある場合は合算する。アウト通過球数は、アウト球流入口23を通過した遊技球の個数であり、送信時に複数の通過球がある場合は合算する。総賞球数は、 賞球情報1−nの賞球数の合計値である。計数球数は、計数した遊技球の個数である。これは、カードユニット200の準備状態が準備OKから準備中に変化した場合は、パチンコ機10が保持している遊技球を計数して計数球数として設定する。発射強度は、発射装置34による遊技球の発射強度である。
また、前述の遊技機状態は、他の説明箇所では遊技状態情報と称する場合もある。この遊技機状態に関しては、表中に示した各レジスタに、それぞれ分類された情報がビット単位で区分して格納されている。すなわち、遊技機状態(1)には、遊技許可中、遊技禁止中、待機中、遊技中等を示す情報が格納されている。遊技機状態(2)には、大当り1(全ての大当り)から大当り7(予備の大当り)までを示す大当り情報が格納されている。遊技機状態(3)には、大当り中+時短中、確変中、時短中等の情報が格納されている。遊技機状態(4)には、パチンコ機10で発生中のエラーコードに関する情報が格納されている。
また、前述の不正検出状態情報も、表中に示した各レジスタに、それぞれ分類された情報がビット単位で区分して格納されている。すなわち、不正検出状態(1)には、電波センサ検出、磁気センサ検出、不正入賞検出等を示す不正検出情報が格納される。この不正検出状態(1)は、遊技制御装置54から出力されるものである。不正検出状態(2)には、ガラス枠開放、内枠開放、電波センサ(枠)検出等を示す不正検出情報が格納される。この不正検出状態(2)は、払出制御装置80から出力されるものである。なお、ここでの不正検出状態(2)には、前述した枠開放情報や遊技制御装置監視情報(夜間監視情報)も含まれている。
さらに、前述の不正検出状態情報において、不正検出情報(1)は、賞球センサゴト検出(入賞不整合球数)に相当し、不正検出情報(2)は、複合センサゴト検出(発射/OUT不整合球数)に相当し、不正検出情報(3)は、不正加算検出(不正加算球数)に相当し、不正検出情報(4)は、夜間枠本体開放回数検出に相当するものである。
さらに、前述の遊技情報において、遊技情報数は、種別情報と賞球情報の個数(n)で構成される。この遊技情報数は、状況によって可変長となる。また、種別情報(1)は、例えばデータ種別として、始動口、大入賞口、一般入賞口等の種別を区別するものである。また、賞球情報(1)〜(n)は、具体的な賞球データを示す遊技賞球情報1〜nにより構成されている。
以上の遊技機に関する情報の他にも、各装置間で送受信する情報には、前述した図85(および図86)でも説明した認証情報や、前述した図63でも説明したリカバリ情報等がある。ここで、認証情報は、遊技機ID(主制御IDおよび払出制御ID)の照合結果を示す情報であり、例えば認証完了情報の所定のビットが全て「1」の場合に、認証完了(照合OK)と判断する。また、リカバリ情報は、通信の復旧時に払出制御装置80がリカバリ処理により通信できなかったデータを回復させる場合であって、リカバリが完了したことを示す情報である。
次に、前述した図87で示したカードユニット200の変形例によって、受信する遊技情報を選択する場合の遊技システム1全体の制御動作を、図89に基づき説明する。本動作では最初に遊技店側管理装置300で、前述したように表示入力装置205の画面上で設定モードを選択する(ステップS201)。そして、に表示入力装置205の画面上の操作(前述の図87(b)ないし(f)参照)によって、前記遊技店側管理装置300にて選択された送信情報を設定する(ステップS202)。
また、パチンコ機10の遊技制御装置54と払出制御装置80とは、互いに遊技情報や不正情報等を含む各種情報の送受信を行っている(ステップS203)。このような状況下で、カードユニット200は、自身のカードユニットID(図89中のシーケンスNo)と前述した遊技情報等の送信情報の送信要求を、前述した暗号化通信を用いて払出制御装置80に送信する(ステップS204)。なお、以下の各種情報の送受信は、何れも暗号化通信を用いて行われることを前提とする。
そして、払出制御装置80は、カードユニット200より受信したカードユニットIDを含めた受信情報を、自身に備えられている記憶領域に記憶(バックアップ)すると共にコマンドを生成する(ステップS205)。さらに、払出制御装置80は、遊技情報や不正情報等を含む各種情報をカードユニット200に送信する(ステップS206)。続いて、カードユニット200は、払出制御装置80より受信したカードユニットIDを含めた受信情報を自身の記憶領域に記憶(バックアップ)する(ステップS207)。
次いで、カードユニット200は、前述の選択情報として設定されている照合リストをチェックして(ステップS208)、当該照合リストにて、設定されている遊技情報や不正情報等を含む情報を遊技店側管理装置300に送信する(ステップS209)。ここで、カードユニット200は、遊技店側管理装置300で予め設定した所定のタイミングで、これらの情報を遊技店側管理装置300に送信するようにしても良い(ステップS210ないしS211)。
さらに、カードユニット200は、全ての遊技情報等を第三者管理機関中継装置310に送信する(ステップS212)。次いで、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した全ての遊技情報を、外部の第三者管理機関320(図12中の第三者管理機関管理装置321)に送信する(ステップS213)。
その後、第三者管理機関320は、第三者管理機関中継装置310より受信した全ての遊技情報等を運用代行会社330(図12参照)に送信することになる(ステップS214)。
そしてまた、カードユニット200は、新たな遊技情報等の送信情報の送信要求を払出制御装置80に送信して(ステップS215)、以上の動作が繰り返されることになる。
次に、遊技機設置時における遊技機IDの照合結果がNGの場合の照合の流れについて、図90に基づき説明する。図90(a)に示すように、最初に第三者管理機関320では、主ID、払出ID、カードユニットID、およびホールIDを、それぞれ暗号鍵Aにより復号化した後、所定の照合リストを用いて照合し、照合の結果、主ID、払出ID、カードユニットID、ホールIDの何れか1つでもNGであれば、今回の照合結果はNGと判定する。そして、この照合結果(=NG)を、再び暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて、第三者管理機関中継装置310に送信する。
ここでの照合に関しては、具体的には例えば、主ID、払出ID、カードユニットID、およびホールIDを、それぞれ正規のIDと比較したとき、主IDがNGであり、その他の払出ID、カードユニットID、ホールIDが何れもOKであったとしても、主IDが1つだけNGであるので、今回の照合結果はNGと判定する。
続いて、図90(b)に示すように、第三者管理機関中継装置310は、第三者管理機関320より受信した照合結果(=NG)を記憶する。そして、第三者管理機関中継装置310は、この照合結果(=NG)を、暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて、各パチンコ機10毎のカードユニット200に送信する。このとき、照合結果がNGとなったIDは破棄する。例えば、今回の照合結果で主IDがNGであれば、この主IDを破棄する(図中では主IDに取消線を付加)。
次いで、図90(c)に示すように、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した当該パチンコ機10の照合結果を記憶する。この中には、照合結果(=NG)の情報も含まれている。このとき、照合結果(=NG)のIDについては、そのIDを破棄する。例えば、今回の照合結果で主IDがNGであれば、主IDを破棄することになる(図中では主IDに取消線を付加)。
また、カードユニット200は、照合結果(=NG)の当該パチンコ機10については、遊技を停止させる。さらに、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した当該パチンコ機10の照合結果を、暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて払出制御装置80および遊技店側管理装置300にそれぞれ送信する。
続いて、図90(d)に示すように、遊技店側管理装置300は、カードユニット200より受信した遊技機IDの照合結果(=NG)を記憶する。そして、遊技店側管理装置300は、この照合結果(=NG)を暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて送信することになる。このとき、照合結果がNGとなったIDは破棄して、遊技を停止させる。
次いで、図90(e)に示すように、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した遊技機IDの照合結果(=NG)を記憶する。そして、払出制御装置80は、この照合結果(=NG)を暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて遊技制御装置54に送信する。このとき、照合結果がNGとなったIDは破棄して、遊技を停止させる。
最後に、図90(f)に示すように、遊技制御装置54は、払出制御装置80より受信した遊技機IDの照合結果(=NG)を記憶する。このとき、例えば主IDの照合結果がNGであれば、遊技を停止させる。ここで例えば、演出制御装置53にコマンドを送り、表示装置41にエラー表示をさせたりしても良い。
次に、遊技機設置後における遊技機IDの照合の流れについて、図91および図92に基づき説明する。遊技機設置時において、第三者管理機関320でのID照合結果がOKであったとしても、その後で何れかのIDが偽物に置換される可能性もあるので、パチンコ機10への電源投入時には毎回IDの照合を実行する。以下に、遊技機設置後でパチンコ機10への電源投入時と、遊技機設置後でパチンコ機10での遊技中とに場合分けして説明する。
図91は、遊技機設置後におけるパチンコ機10への電源投入時に、遊技機IDの照合を行う場合の流れを示している。最初に図91(a)に示すように、遊技制御装置54は、パチンコ機10の電源投入時に主IDを払出制御装置80に送信する。ここで、遊技制御装置54は、遊技機IDの照合結果がOKだった時に入手した暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、当該主IDを払出制御装置80に送信する。
次いで、図91(b)に示すように、払出制御装置80は、遊技制御装置54より受信した主IDと自身の払出IDとを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いてカードユニット200に送信する。次いで、図91(c)に示すように、カードユニット200は、払出制御装置80より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)を、以前のものに上書きして更新記憶する。さらに、カードユニット200は、これらの上書きしたデータを、暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて第三者管理機関中継装置310に送信する。
そして、図91(d)に示すように、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDを、以前のものに上書きして更新記憶する。さらに、第三者管理機関中継装置310は、これらの上書きしたデータを、以前記憶しておいた情報(前述した遊技機設置時に記憶した各ID)と比較して照合する。この照合の結果、主ID、払出ID、カードユニットIDのうち、何れか1つでもNGであれば、今回の照合結果はNGと判定する。一方、照合の結果、主ID、払出ID、カードユニットIDの全てがOKの場合は、今回の照合結果はOKと判定する。
図91に示す例は、遊技機設置後でパチンコ機10への電源投入時に、遊技機IDを第三者管理機関中継装置310で照合する構成である。よって、図91(e)に示すように、第三者管理機関中継装置310は、前述の照合結果を暗号鍵Aによる暗号化通信を用いてカードユニット200に送信する。ここで、第三者管理機関中継装置310は、照合結果がNGの場合には、図91(k)に示すように、遊技機ID、カードユニットID、およびホールIDを、それぞれ暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて第三者管理機関320に送信する。
次いで、図91(f)に示すように、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した照合結果を記憶する。このとき、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。また、カードユニット200は、第三者管理機関中継装置310より受信した照合結果を、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて払出制御装置80および遊技店側管理装置300に送信する。このとき、遊技機設置時における遊技機IDの照合の段階では、第三者管理機関320でのID照合結果がOKとなっているので、暗号鍵Xによる暗号化通信で情報の送信が行われる。
続いて、図91(g)に示すように、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果を記憶する。ここで、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。また、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果を、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて遊技制御装置54に送信する。ここで、遊技機設置時における遊技機IDの照合の段階で、第三者管理機関320でのID照合結果がOKとなっているので、暗号鍵Xによる暗号化通信で情報の送信が行われる。
さらに、図91(h)に示すように、遊技店側管理装置300は、カードユニット200より受信した照合結果を記憶する。このとき、遊技店側管理装置300は、照合結果がNGとなったIDは破棄して、遊技を停止させる。ここで、遊技店側管理装置300は、カードユニット200より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。
次いで、図91(i)に示すように、遊技制御装置54は、払出制御装置80より受信した照合結果を記憶する。このとき、遊技制御装置54は、払出制御装置80より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。
また、第三者管理機関中継装置310は、カードユニット200より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDを、以前のものに上書きして更新記憶すると共に、遊技機ID(主IDおよび払出ID)とカードユニットIDとを以前記憶しておいた情報と比較して照合するが、照合の結果がNGであれば、図91(j)に示すように、遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDと自身のホールIDとを、暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて第三者管理機関320に送信し、第三者管理機関320で各IDの再照合を行う。
この場合には、図91(j)に示すように、第三者管理機関320では、各IDの再照合を行って、再照合結果を暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて第三者管理機関中継装置310に送信する。以後の処理の流れは、前述したものと同様であり、図91(e)に示すように、第三者管理機関中継装置310は、再照合結果を暗号鍵Aによる暗号化通信を用いてカードユニット200に送信することになる。このような再照合により、いっそうセキュリティを向上させることができる。
以上のように、第三者管理機関320で各IDの再照合を行い、その再照合結果がNGである場合には、以降の所定期間は第三者管理機関320で各IDの照合を行うため、高いセキュリティレベルを保つことができる。このように、遊技機設置後における電源投入時に遊技機IDの照合を行う場合には、第三者管理機関中継装置310で、遊技機設置時に照合OKとなった遊技機IDと比較して遊技機IDの照合を行い、照合がNGの時のみ第三者管理機関320にて照合を行うので、効率的に遊技機IDの照合を行うことが可能となる。
また、電源投入時に、第三者管理機関320に記憶されている各IDとの照合結果がOKであれば遊技は開始できるようにし、この段階での照合結果がNGであれば第三者管理機関320にて照合する。また、第三者管理機関320とカードユニット200の間が通信不能になった場合には、毎日上書き更新している遊技店側管理装置300に対して照合要求を行い、当該遊技店側管理装置30で記憶している照合結果に基づいて照合を行い、OKであれば暫定的に遊技開始可能とすることになる。
さらに、電源投入時等の所定タイミングでの認証について、基本的には第三者管理機関320と認証を行うようにしているが、設置時に認証を行ってその結果を遊技用管理装置320に記憶させ、以降変更がなければ通常時にはその間で認証を行えば、認証OKとしても良い。この場合には、例えば毎日認証鍵を変更する等の処置が必要となる。また、通常から第三者管理機関320と認証を行うようにした場合でも、その認証結果を例えば毎日遊技用管理装置320に送信して記憶させておき、オフラインであった場合には、暫定的に遊技用管理装置320との認証結果がOKとなるように構成しても良い。
次いで、図92は、遊技機設置後におけるパチンコ機10の遊技中に、遊技機IDの照合を行う場合の流れを示している。最初に図92(a)に示すように、遊技制御装置54は、パチンコ機10の電源投入時に主IDを払出制御装置80に送信する。ここで、遊技制御装置54は、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて、主IDを払出制御装置80に送信する。その後、パチンコ機10にて遊技が開始される。以下に、遊技機設置後の電源投入時に遊技機IDの照合OKを経た後の例について説明する。
そして、図92(b)に示すように、払出制御装置80は、遊技制御装置54より受信した主IDと自身の払出IDとを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いてカードユニット200に送信する。次いで、図92(c)に示すように、カードユニット200は、払出制御装置80より受信した遊技機ID(主IDおよび払出ID)を、以前のものに上書きして更新記憶する。さらに、カードユニット200は、これらの上書きしたデータを、以前記憶しておいた情報(前述した遊技機設置後の電源投入時に記憶した遊技機ID)と比較して照合する。
この照合の結果、主ID、払出IDのうち、何れか1つでもNGであれば、今回の照合結果はNGと判定する。一方、照合の結果、主ID、払出IDの全てがOKの場合は、今回の照合結果はOKと判定する。ここで、特に照合結果がNGの場合には、図92(f)に示すように、カードユニット200は、照合結果(=NG)を、暗号鍵Aによる暗号化通信を用いて第三者管理機関中継装置310に送信する。第三者管理機関中継装置310では、照合結果(=NG)を記憶することになる。また、照合結果がNGであることで、遊技を停止する。
図92に示す例は、遊技機設置後における遊技中に遊技機IDをカードユニット200で照合する構成である。よって、図92(d)に示すように、カードユニット200は、前述の照合結果がOKであれば、この照合結果と共に遊技機ID(主IDおよび払出ID)およびカードユニットIDを、暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて遊技店側管理装置300に送信する。このとき、図92(e)に示すように、遊技店側管理装置300は、カードユニット200より受信した照合結果(=OK)や遊技機IDを記憶する。
次いで、図92(g)に示すように、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果を記憶する。このとき、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。また、払出制御装置80は、カードユニット200より受信した照合結果を暗号鍵Xによる暗号化通信を用いて遊技制御装置54に送信する。ここでは、遊技機設置時における遊技機IDの照合の段階で、第三者管理機関320でのID照合結果がOKとなっているので、暗号鍵Xによる暗号化通信で情報の送信が行われる。
その後、図92(i)に示すように、遊技制御装置54は、払出制御装置80より受信した照合結果を記憶する。このとき、遊技制御装置54は、払出制御装置80より受信した照合結果がOKであれば、遊技を許可し、照合結果がNGであれば、遊技を停止する。このように、遊技機設置後におけるパチンコ機10の遊技中に遊技機IDの照合を行う場合には、カードユニット200にて遊技機設置後の電源投入時に記憶しておいた遊技機IDと比較して遊技機IDの照合を行うので、効率的に遊技機IDの照合を行うことが可能となる。
次に、前述した図11で示した遊技管理システム1の変形例について、図93に基づき説明する。図93は、変形例に係る遊技管理システム1の全体的な概略を示している。
図93に示すように、本変形例では、カードユニット200(の情報出力手段)は、遊技店側管理装置300(遊技用管理装置)に対しては、第三者管理機関中継装置310を介して前記パチンコ機10から受信した遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報を出力するように構成されている。
このように、遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報は、カードユニット200から遊技店側管理装置300に対して直接出力されるシステム形態(図11参照)に限られることなく、第三者管理機関中継装置310等の別の装置を経由して間接的に出力するように構成しても良い。なお、図93に示す構成要素について、前述の図11と重複する説明は省略するが、以下の点を補足する。
すなわち、第三者管理機関中継装置310は、予め選択された所定の情報を振り分けて遊技店側管理装置300へ送信することになるが、ここで、所定の情報の選択は、第三者管理機関中継装置310を介して、第三者管理機関320によって設定されるようにしても良く、あるいは、前述したようにカードユニット200から送信される段階で選択情報である旨の情報を付加して送信するように構成することもできる。
また、第三者管理機関320では、遊技機メーカ340から遊技機に関する情報(主制御ID等)が予め送られてくるので、これを登録することになる。この遊技機に関する情報として、基本となる管理情報も送信しておき、設置時の管理情報は、この基本のものを使用して、その後、収集した各種遊技情報等から、新たに管理するべき情報を検討して変更していくように構成することもできる。これは、前述した図11の遊技管理システム1についても同様である。
次に、図4で説明した循環経路の変形例について、図94に基づき説明する。
図94に示すように、本変形例では、循環経路中に磁性材料により構成された不正な球を検出する磁気センサ441等を配置して、当該磁性材料の球を使った不正を防止するように構成している。
図94に示す循環経路は、基本的な構成は図4に示す循環経路と共通するが、前記研磨装置406における研磨入口スイッチ421の直後に磁気センサ441が併設されている。ここで磁気センサ441は、磁性材料により構成された球を直接検出するものではないが、このような不正球に作用する磁石を検出することが可能であるため、間接的には磁性材料により構成された遊技球を検出するものである。
また、研磨装置406の下部出口415の直後には、揚送装置402に至る手前で下方へ連通する回収流路442が垂下しており、この回収流路442の上端入口には球抜き弁444が設けられている。球抜き弁444は、球抜きソレノイド444Sを備えている。また、回収流路442の下端出口には回収ボックス450が配置されている。なお、図4に示した循環経路と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。また、バイパス通路404等は図示省略している。
球抜きソレノイド444Sがオフのとき、球抜き弁444の変換部材がスライドせず、スプリングによって変換部材が付勢されて、回収流路442の上端入口(揚送装置402との接続部)を閉鎖して球が回収流路442に落下しないで揚送装置402に導かれる。一方、球抜きソレノイド444Sがオンすると、球抜き弁444の変換部材が球抜きソレノイド444Sにより吸引されてスライドし、回収流路442の上端入口(揚送装置402との接続部)を開口して、研磨装置406から流出した球を重力により回収流路442に落下させるように作動する。これにより、研磨装置406から流出した球は、揚送装置402に導かれることなく、回収流路442を経て回収ボックス450に回収される。
そして、図95に示すように、研磨装置406が作動する封入球の研磨時には、研磨入口スイッチ421のオン・オフが所定間隔おきに繰り返されるが、このような研磨時に、磁気センサ441が不正球に作用する磁石を検出してオンすると、その所定時間t1の経過後に、球抜きソレノイド444Sがオンするように設定されている。これにより、球抜きソレノイド444Sを作動させて、球抜き弁444により回収流路442の上端入口(揚送装置402との接続部)を開口して、所定時間t1の経過後に揚送装置402に導かれる球を回収経路442に落下させて回収ボックス450に回収するようにする。この所定時間t1としては、研磨装置406の研磨距離を考慮し、研磨入口スイッチ421、磁気センサ441検出後から研磨装置406における研磨が終了する程度の時間に設定することが考えられる。
次に、図4で説明した循環経路の別の変形例について説明する。
本変形例では、循環経路中に、正規球(例えば直径11mm)よりも直径が一回り小さい不正な小径球(例えば直径10.5mm未満)を検出する小径球センサを配置して、当該小径球を使った不正を防止するように構成している。ここで、小径球センサとは、正規球は検出(検出信号がオン)するが、小径球は検出しないように構成されている。このような小径球センサは、例えば図94に示した研磨装置406において、前述の磁気センサ441の代わりに、研磨入口スイッチ421の直後に併設するように配置すると良い。
そして、前述の磁気センサ441の場合と同様に、図示省略したが小径球センサがオンすると、その所定時間t1の経過後に、球抜きソレノイド444Sがオンするように設定されている。これにより、球抜きソレノイド444Sを作動させて、球抜き弁444により回収流路442の上端入口(揚送装置402との接続部)を開口して、所定時間t1の経過後に揚送装置402に導かれる小径球を回収経路442に落下させて回収ボックス450に回収するようにする。
次に、図4で説明した循環経路のさらに別の変形例について、図96に基づき説明する。本変形例では、循環経路中に正規球は通過させる一方、前述の変形例2で説明した小径球は通過できない連通部451を設けることにより、当該小径球を使った不正を防止するように構成している。ここで、循環経路の全体図は省略したが、連通部451は、例えば図94において、研磨装置406の下部出口415と揚送装置402の入口との間(前述した球抜き弁444のある手前箇所)に設けると良い。ただし、正規球は落下しないので、球抜き弁は設ける必要はない。
この連通部451は、図96に示すように、正規球では落下せずに通過可能であるが、小径球は落下して通過不能となる間隙を有するように構成されている。この隙間の幅は、両壁より突出した一対の突起部の大きさにより任意に設定すれば良い。正規球であれば、一対の突起部452,452に支えられながら通過して揚送装置402に至るが、小径球の場合は突起部452に引っ掛からないので下方へ落下することになる。ここで落下した小径球は、前述した回収ボックス450でそのまま回収するようにする。
次に、遊技機の変形例として、パチンコ機10の代わりにスロットマシン500に適用した場合について、図97ないし図100に基づき説明する。なお、図97ないし図100において、スロットマシン500以外の他の各装置については、前述した遊技システム1を構成するものと同じ符号を付して説明する。
最初に、スロットマシン500の全体構成について、図97に基づき説明する。
スロットマシン500は、前面側が開口した筐体501の前面に、片開き式に開閉可能に前面枠502が設けられている。この筐体501の内部には、変動表示装置510を構成する3個のリールとして、図97中で左側から順に第1リール511a、第2リール511b、第3リール511cが、それぞれ横一列に並んで回転可能に配設されている。以下、3つのリール511a〜511cを総称する際には各リール511と表記する。
図示省略したが各リール511の外周面には、複数種類のシンボル(図柄)からなる図柄列が表されている。各リール511は、それぞれ対応するリール駆動部によって駆動され、互いに独立に回転する。ここでリール駆動部は、例えばステッピングモータで構成され、第1リール511aを駆動する第1リール用モータ516a、第2リール511bを駆動する第2リール用モータ516b、第3リール511cを駆動する第3リール用モータ516cから成る(図98参照)。以下、3つのリール用モータ516a〜516cを総称する際には各リール516と表記する。
そして、スロットマシン500は、各リール511の回転によって変動表示ゲームを開始して、変動表示の終了時の停止結果が後述する有効ライン上で所定の表示態様(入賞役に対応する図柄組合せ態様)に確定すると、遊技者に所定の遊技価値の付与としてメダルを払い出すように構成されている。
前面枠502の略中央には、前記各リール511の回転によって変動表示する図柄を遊技者が視認可能な表示窓部503が開設されている。各リール511が停止すると、表示窓部503から各リール511の外周面に表記された図柄列のうち、正面側で停止した上下3個の図柄が視認可能となる。すなわち、各リール511が停止した状態では、表示窓部503から合計9個の図柄を視認することができる。
さらに、前面枠502の上部左右には、それぞれ音出力装置としてのスピーカ504が設けられる。ここでスピーカ504は、ビッグボーナス(BB)状態またはレギュラーボーナス(RB)状態の発生時等に効果音を出力して、遊技の興趣を向上させるものである。ここでレギュラーボーナスは、例えば大当り図柄の組合せが8回連続して高確率で出現し、1回毎にメダル15枚が賞出されるように高配当が付与される遊技である。ビックボーナスは、このレギュラーボーナスが所定回(例えば3回)繰り返され、レギュラーボーナスの終了から次のレギュラーボーナスの開始までの間に小当りが所定確率で発生し得る遊技を含むものである。
前面枠502の正面側において、表示窓部503よりも下方の所定位置からは奥から手前側へと緩やかに傾斜する傾斜面が形成され、当該傾斜面からさらに手前側に張り出すように操作部520が形成されている。この操作部520の上面には、1枚BETスイッチ521、MAXBETスイッチ522、精算スイッチ523、メダル数使用スイッチ524が設けられている。また、操作部520の手前側には、スタートレバー525、ストップボタン526、およびメダル数精算スイッチ527が設けられている。
また、表示窓部503の下方には、第1表示装置512が設けられている。この第1表示装置512の表示面は、正面から見て奥行き方向に傾斜しており、その奥行き方向を有効活用して、画面サイズが大きい第1表示装置512を取付けられるように工夫されている。また、画面が傾斜しているため、遊技者がその画面を見易くなるという効果も奏される。
第1表示装置512は、タッチパネル式の液晶表示装置である。第1表示装置512の表示画面には、表示面に対する遊技者からの指示(例えばタッチ操作)を検出し、当該位置(例えばタッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルが設けられている。この第1表示装置512には、ゲームにおいて設定された賭数、入賞発生時の獲得点数の他、変動表示ゲームに関する演出表示や遊技に関連する補助ゲーム、その他の各種の情報が表示される。
さらに、操作部520の下方には、第2表示装置513が設けられている。この第2表示装置513も、前記第1表示装置512と同様にタッチパネル式の液晶表示装置が採用されており、カードユニット200により制御される。この第2表示装置513には、前述のパチンコ機10の場合と同様、遊技に関連するメダル数情報、当該スロットマシン500の機種のキャラクタ等の他、その機種の入賞役の説明、ゲーム方法、あるいは攻略情報等、様々な情報が表示される。
第1表示装置512の右側には、遊技状態表示部514が設けられている。この遊技状態表示部514は、当該スロットマシン500が遊技可能な状態であることを示し、リプレイ入賞の獲得および現在実行中の遊技がリプレイ入賞後のリプレイゲームであることを示す「REPLAY」表示、遊技者がメダル点を使用してスタートレバーを操作してから各リール511の回転が開始するまで待ち時間があることを示す「WAIT」表示、メダル数使用を促す「INSERT MEDALS」表示によって構成される。
また、第1表示装置512の左側には、ベットライン表示部515が設けられている。このベットライン表示部515は、メダルの賭数(ベット数)に対応して有効化されたベットライン(有効ライン)を表示する。ここでメダルの賭数とは、遊技者が遊技のために使用したメダル数、または、予め遊技者が使用したメダル記憶数(クレジット数)から減算されて遊技に使用されるメダル数である。また、遊技を開始するために遊技者がメダル数を使用したり、記憶数から減算したりする操作をベットという。なお、遊技媒体データとして、本実施ではメダル数を用いているが、遊技球数を用いても良い。
ベットライン表示部515は、例えば、「1」、「2」、「3」の3つのランプを備える。そして、例えば、賭数が1枚のときは、ベットライン表示部515の「1」のランプだけが点灯して、中段の横ラインだけが有効ラインであることを示す。賭数が2枚のときは、ベットライン表示部515の「1」と「2」のランプが点灯して、上段、中段、下段の3本の横ラインが有効ラインであることを示す。賭数が3枚のときは、ベットライン表示部515の「1」、「2」、「3」の全てのランプが点灯して、3本の横ラインと右下がりおよび右上がりの2本の斜めライン(合計5ライン)が有効ラインであることを示す。
次に、操作部520に設けられた各種の操作手段について説明する。1枚BETスイッチ521は、メダル1枚分に相当する「クレジット=1」を用いて賭数を設定する際に操作されるスイッチである。MAXBETスイッチ522は、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(例えばBB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「クレジット=3」、ボーナスにおいては「クレジット=2」)を設定する際に操作されるスイッチである。
スタートレバー525は、賭数設定後に各リール511を回転開始させるためのものである。ストップボタン526は、回転中の各リール511を停止操作するためのボタンであり、左、中、右のそれぞれの各リール511に対応する。メダル数使用スイッチ524は、メダル数を使用する際に操作されるスイッチである。精算スイッチ523は、クレジットを計数してメダル数に変換する際に操作されるスイッチである。メダル数精算スイッチ527は、メダル数を計数して持点に変換する際に操作されるスイッチである。
次に、スロットマシン500におけるゲームの流れについて説明する。スロットマシン500においてゲームを行なう場合には、遊技者は、先ずメダル数を確保する。この操作は、メダル払出し方式のスロットマシン500では、メダルの貸出を受けることに対応する操作が検出された場合に成立する。すなわち、メダル払出し方式のスロットマシン500において貸し出されるメダルが、本実施例におけるメダル数に対応する。
メダル数を用いて賭数を設定するには、メダル数使用スイッチ524を1回押圧する。すると賭数が1追加され、メダル数が1減算される。賭数が上限に達してからさらにメダル数使用スイッチを操作すると、操作の度にメダル点が1減算されてクレジットが1加算される。なお本実施例では、クレジットの上限が定められており、クレジット数50に達してからメダル数使用スイッチ524を押してもクレジット数およびメダル数は変化しない。
また、クレジットが存在する状態で1BETスイッチ521を操作すると、賭数が1追加されてクレジットが1減算される。さらに、クレジットが存在する状態でMAXBETスイッチ522を操作すると、クレジットの範囲で賭数が最大数になるように追加設定され、クレジットがその追加設定分だけ減算される。
賭数が設定されると、入賞ラインのうち賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートレバー525の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。メダル数を使用して賭操作がなされると、賭数に応じて有効ラインが設定され、スタートレバー525の操作が有効な状態、すなわち、ゲームを開始可能な状態となる。そして、スタートレバー525を操作すると、後述の遊技制御装置530において、内部抽選処理がなされて入賞の当選/非当選が決定されると共に、各リール511の変動が開始される。
所定時間経過後に、各リール511の回転速度が一定になると、各リールに対応するストップボタン526の操作が有効となり、各リールに対応するストップボタン526が操作されたことに基づいて、各リール511の回転が停止され、表示窓部503に所定の図柄が表示される。そして、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に入賞が成立し、この入賞に対応する遊技価値が付与される(例えば入賞メダルとしてメダル数が加算される)。
以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによってゲームを進行させるようになっている。なお、クレジットは、精算スイッチ523を操作することによって、その一部または全部を計数し、メダル数に変換することができる。メダル数に変換することによって、メダル数共有処理や、メダル数をジュース等と交換できるワゴンサービスを受けることが可能となる。
精算スイッチ523を長押し操作(例えば3秒以上の操作)すると、全クレジットが計数されてメダル数に変換される。一方、精算スイッチ523を長押し操作検出時間に満たない時間だけ操作(以下、「短押し操作」と称する)すると、1回の操作でクレジット1点のみが計数されてメダル点1点に変換される。なお、短押し操作1回で2点あるいはそれ以上の複数点が計数されるようにしても良い。
メダル数は、メダル数精算スイッチ527を操作することによって、その一部または全部を計数し、持点に変換することができる。持点に変換することによって、遊技終了時にはその持点をカードに記録することが可能となる。このメダル数精算スイッチ527を長押し操作(例えば3秒以上の操作)すると、全メダル数が計数されて持点に変換される。
一方、メダル数精算スイッチ527を長押し操作の検出時間に満たない時間だけ操作(以下、これを“短押し操作”と称する)すると、1回の操作でメダル数1点のみが計数されて持点1点に変換される。なお、短押し操作1回で2点あるいはそれ以上の複数点が計数されるようにしても良い。
なお、メダル払出し方式のスロットマシン500では、実際にメダルを払い出すためのホッパー等の払出機構が筐体下部(図1中で第2表示装置513後方に相当する箇所)に配設されるが、封入式のスロットマシン500においては、そのようなメダルの払い出しが行われないため、払出機構が配設される箇所に空きスペースを確保することができる。そこで、この払出機構の配設箇所に対応する位置に、メダルの払い出しをイメージさせるようなユニット構造を配設し、さらにこのユニット構造に対応させて、第2表示装置513の下方に視認用窓部を開設して、筐体内部に配設されたユニット構造を視認可能にしても良い。
このようにする場合には、メダルの払い出しや貸し出し等、メダル数に変化のあるタイミング(メダル払出し方式のスロットマシン500でメダルが払い出させるタイミング)に視認用窓部から擬似メダルが視認可能となるようにユニット構造を可動させる。また、この可動タイミングに対応させてスピーカ504からメダルの払い出しをイメージさせるような効果音を出力するようにしても良い。
なお、カードユニット200の構成については、前述のパチンコ機10とほぼ同様であるが、図1に示したように、前記表示入力装置205(図87参照)の下方には、再プレイボタン206、貸出ボタン207、返却ボタン208、それに持点ボタン209が設けられている。なお、前述したカードユニット200(図1または図87参照)と同種の部位にいては同一符号を付して重複した説明は省略する。
再プレイボタン206は、会員カードに記録された会員カードID(単にカードIDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯メダル数を用いた再プレイ遊技を実施するための操作ボタンである。
ここで「貯メダル」とは、遊技店に預入れられた持点である。遊技者が遊技で獲得した持点は、当日中は持点として管理されるが、獲得した翌日以降は「貯メダル」として管理される。
すなわち、遊技店において当日遊技者が獲得して計数したメダル点数を「持点」と言い、前日以前に遊技者が獲得して遊技店に預入れられた持点を「貯メダル」と言う。この「貯メダル」は、一般的に当該遊技店に設置された前記遊技店側管理装置300やその他の管理コンピュータにより管理される。
なお、「持点」とは、遊技者がスロットマシン500により遊技を行なった結果、遊技者の所有となったメダル点数を計数変換したものである。この「持点」は、遊技者のカードによって特定可能に記憶される。なお、持点数を遊技店に設定された持点数管理用の管理装置で管理しても良い。
貸出ボタン207は、会員カードに記録された残高(例えばメダル貸度数)の範囲内で、所定数のメダル貸し出し(持点の増加)を行うためのボタンである。
返却ボタン208は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、会員カードに遊技終了時の確定した持点を記録させるためのボタンである。すなわち、返却ボタン208は、スロットマシン200側の前記精算スイッチ523と同様に機能する。ただし、遊技開始前の状態で当該返却ボタン208が操作されると、単に会員カードが返却される。
持点ボタン209は、カード投入口201に挿入された会員カードに記録されている持点数の一部が引き落とされてメダル点に変換されるための操作を行うボタンである。
持点ボタンを設けても良い。なお、再プレイボタン206、貸出ボタン207、返却ボタン208、それに持点ボタン209と同機能のボタンは、例えば表示入力装置205の画面にも表示可能として、タッチ操作によっても同様の動作を実現させるように構成しても良い。あるいは、前述したパチンコ機10の場合と同様に、カードユニット200側ではなくスロットマシン500側に設けられ、カードユニット200により制御される第2表示装置513で操作可能としても良い。
次に、スロットマシン500の制御系を含む遊技管理システムの全体のシステム構成について、図98に基づき説明する。図ないし以下の説明において、「SW」はスイッチを意味する。
スロットマシン500の制御系は、遊技制御装置530と、払出制御装置540と、演出制御装置550と、それに電源装置560を備えている。これら制御系の各装置および図98に示す各電子部品には、電源装置560から必要な電源が供給される。なお、制御系の各装置は、それぞれスロットマシン500の筐体501内部に配設されている。
先ず、遊技制御装置530の構成と、この遊技制御装置530に接続される機器について説明する。遊技制御装置530は、遊技を統括的に制御するものであり、CPU531、ROM532、RAM533、I/F(Interface)534、それに乱数発生器535等を備えて構成されている。
ここでCPU531は、制御部と演算部を備え、遊技制御装置530の演算処理装置として各種演算制御を行う。
ROM532には、制御処理を実行するためのプログラムや制御データ(例えば内部抽選用の判定値)が格納されている。また、ROM532には、各ゲームにおいて各リール511の停止制御を行う際に参照される停止テーブルが格納されている。例えば、内部当選した各種入賞に対応する停止テーブルや、外れに対応する停止テーブル等である。
ここで停止テーブルには、内部当選状態(セットされている当選フラグの状態)に対応する図柄組合せ態様を有効ライン上に最大限に形成させるために、各リール511の停止制御を行うためのデータ(滑りコマ数等)が格納されており、各リール511の操作停止順、操作タイミングに応じて停止位置が予め設定されている。
RAM533は、後述する乱数発生器535によって生成される内部抽選用の乱数の記憶領域、その他各種データ(例えばクレジット数のデータ、賭数のデータ、各種入賞フラグの状態のデータ、および所定の図柄組合せ態様が導出されることに基づく払い出しに係るデータ等)を一時的に記憶する記憶領域、並びに前記CPU531の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
I/F534は、図示省略したローパスフィルタおよびバッファゲートを介して、スタートレバースイッチ525a、第1リール停止スイッチ526a、第2リール停止スイッチ526b、第3リール停止スイッチ526c、第1リール位置検出スイッチ517a、第2リール位置検出スイッチ517b、第3リール位置検出スイッチ517c、1枚ベットスイッチ521、マックスベットスイッチ522、(クレジット)精算スイッチ523、メダル数使用スイッチ524、メダル数精算スイッチ527、前面枠開放検出スイッチ518、リセットスイッチ519、それに設定装置570から入力される信号を、それぞれCPU531に出力する。
また、I/F534は、CPU531から出力される制御信号を、図示省略した出力ポートおよびドライバから出力し、演出制御装置550を介して、第1表示装置512、スピーカ504、枠側発光装置、バックライト等に出力する。これにより、後述する演出制御装置550による各種装置の制御を可能としている。
乱数発生器535は、各入賞フラグの成立/未成立を決定する内部抽選用の乱数を生成する。そして、CPU531は、当該生成された乱数に基づいて内部抽選を行う。なお、乱数発生器535によって内部抽選用の乱数を生成する代わりに、CPU531のソフトウェア処理によって内部抽選用の乱数を生成し、生成された乱数を用いて内部抽選を行うように構成しても良い。
前述の内部抽選の結果(入賞フラグの成立/未成立)は、後述する演出制御装置550に送信され、演出制御装置550は、前記抽選結果に基づいて第1表示装置512、スピーカ504、図示省略した枠発光装置やバックライトによる演出を制御する。なお、演出を実行するか否かを決定する抽選は、遊技制御装置530で行うこともできるが、演出制御装置550で行うように構成しても良い。
なお、遊技制御装置530には、RTC(Real Time Clock)および営業時間設定スイッチを設けて、所定時間毎に各種演出を行うようにしても良いし、遊技者へのサービス等を行うようにしても良い。ここでRTCは、現在の日時情報を出力する計時専用のチップであり、電源装置560とは別個の電池から電源が供給されている。営業時間設定スイッチは、スロットマシン500が設置された遊技店の営業時間(何時から何時まで)を設定するためのスイッチである。
また、遊技制御装置530に接続された機器のうち、スタートレバースイッチ525aは、スタートレバー525の操作を検出するスイッチである。また、各リール停止スイッチ526a〜526cは、それぞれ対応する各ストップボタン526の操作を検出するスイッチである。ここで、各ストップボタン526の操作が各リール停止スイッチ526a〜526cによって検出されると、各々対応した各リール511の回転が停止する。各リール位置検出スイッチ517a〜517cは、それぞれ対応する各リール511の停止位置を検出するスイッチである。
前面枠開放検出スイッチ518は、前面枠502の開閉を検出するためのスイッチである。リセットスイッチ519は、スロットマシン500の遊技状態を初期化するためのスイッチである。例えば、スロットマシン500のエラー(例えばホッパーエラー)状態をリセットする際に、キーシリンダ(図示省略)にキーを挿入し、前面枠502を開閉するための方向と逆方向に回すことによって、リセットスイッチ519はオンされる。なお、他のスイッチ521〜524、527については、前述した通りである。
また、設定装置570は、前記変動表示ゲームの結果が当り(入賞フラグが成立)となる確率を複数段階(例えば1〜6の設定)のうち、何れかの設定に切り替えるための装置である。例えば、設定1は入賞フラグの成立確率が一番低く、設定値が大きくなるにつれ入賞フラグの成立確率は高くなるように切り替えることができる。なお、入賞フラグが成立する確率が異なることにより、遊技者が遊技によって獲得できるメダルの数量(機械割)が異なることになる。
遊技制御装置530は、前述したように各構成要素とI/F534を介して電気的に接続されている。遊技制御装置530は、例えば乱数発生器535が所定サイクル時間毎に乱数を更新(例えば+1)し、スタートレバースイッチ525aによる検出タイミングで、その時点の乱数をサンプリングする制御を行い、サンプリングされた乱数を内部抽選用の乱数として内部抽選を行うように設定されている。
また、遊技制御装置530は、内部抽選結果と、各リールに対応するストップボタン526の停止操作タイミングとに基づいて、対応する停止テーブルを参照し、各リール用モータの動作を制御することにより、表示窓部503に所定の図柄が停止表示されるように各リール511を停止させる。例えば、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様を構成する図柄が、有効ラインに到達する前に停止操作が行われた場合には、各リール511を停止させるタイミングを遅らせて、当該図柄が有効ライン上に停止表示されるようにする、いわゆる引込み停止制御を行う。
また、例えば内部当選していない入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成されるタイミングで停止操作が行われた場合に、各リール511を停止させるタイミングを遅らせて、有効ライン上に形成されうる図柄組合せ態様を構成する図柄が有効ラインを通り過ぎるようにする、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行う。なお、遊技制御装置530による引込み停止制御、蹴飛ばし停止制御において、停止タイミングを変化可能な範囲は、停止操作が行われた位置から所定の図柄数以内(例えば4コマ以内)とされている。
次に、払出制御装置540の構成について説明する。払出制御装置540は、前述の遊技制御装置530と双方向通信可能に接続されると共に、カードユニット200と各種情報を送受信可能に接続されている。払出制御装置540は、主としてメダル持点や貯メダルの管理を行うものであり、CPU541、ROM542、RAM543、I/F(Interface)544等を備えて構成されている。
ここでCPU541は、所定のプログラムを実行してメダル持点や貯メダルの管理に必要な演算処理を行う。ROM542は、前記プログラムを格納しており、RAM543は、前記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。また、I/F544は、図示省略したローパスフィルタおよびバッファゲートを介して、後述するように当該スロットマシン500における遊技機に関する情報をカードユニット200へ出力するものである。
このように、払出制御装置540は、図示省略したカードユニット接続端子板等を介してカードユニット200と接続され、カードユニット200との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。すなわち、スロットマシン500(遊技機)とカードユニット200(遊技用装置)とは、遊技機に関する情報の送受信を行うことが可能に構成されている。
ここで、遊技に関する情報には、具体的には例えば、スタートレバー525が操作されてゲームが開始された時点で出力される賭数情報(例えば、賭数に応じたパルス数を出力し、賭数とゲーム数を伝達する情報)、内部抽選による抽選結果を示す内部当選情報、現在の遊技状態(通常状態、BB状態、RB状態、RT状態等)を示す遊技状態情報等が含まれている。
次に、演出制御装置550は、前記遊技制御装置530の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行うものであり、図示省略したがCPU、ROM、RAM、I/F等を備えて構成されている。この演出制御装置550は、遊技制御装置530から出力される遊技に関する情報に基づいて、前述の第1表示装置512における演出表示の制御や、スピーカ504、それに前面枠502に設けられた枠側発光装置506(ランプ、LED)や各リール511の背後に設けられた演出用バックライト507(LED)による演出の制御を行う。
具体的には、演出制御装置550は、第1表示装置512において、小役入賞の当選予告表示や、ボーナス入賞の当選予告表示、演出表示(1ゲームで完結するものや複数ゲームにわたる連続演出)等を表示させる。また、演出制御装置550は、スピーカ504での音声による演出や、枠側発光装置での発光による演出や、各リール511の有効ライン上の図柄を背面側から照明することが可能な発光照明手段としてのバックライトでの発光による演出も行う。
前述した遊技制御装置530と演出制御装置550との通信形態は、遊技制御装置530から演出制御装置550への単方向にのみ制御信号が送信されるように設定されているこれにより、遊技制御装置530に不正な信号が入力されるのを防止している。
次に、電源装置560は、図示省略した電源回路のほかに、バックアップ電源回路と、停電監視回路等を備えている。ここで、バックアップ電源回路は、前記遊技制御装置530のRAM533や、払出制御装置540のRAM543等にバックアップ電源を供給して、遊技データ等に関する記憶内容を保持させる。なお、図示略しているが、演出制御装置550にもバックアップ電源を供給して、演出内容等の記憶内容を保持させるように構成しても良い。
さらに、カードユニット200と、このスロットマシン500との制御回路の概略を説明する。図98に示すように、カードユニット200には、スロットマシン500側への接続部217が設けられており、スロットマシン500には、カードユニット200側への接続部505が設けられている。これら接続部505,217は、例えば所定のコネクタ等で構成されている。カードユニット200とスロットマシン500とは、接続部505、217間を接続する通信ケーブルによって接続されている。
カードユニット200とスロットマシン500とでは、この通信ケーブルを介して、遊技者の遊技カードで特定される遊技用価値(残高、持点、貯メダル)の消費に基づいたメダル点付与、その他の処理に関する各種のコマンドとレスポンスとがやり取りされると共に、第2表示装置513の情報が送信される。
ここで、カードユニット200の制御系は、前述したパチンコ機10に対応したカードユニット200とほぼ同等の構成であり、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部(主制御部)210を備えている。このCU制御部210には、図示省略したが制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェース等が設けられている。
CU制御部210には、スロットマシン500の払出制御装置540とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板215が設けられている。このカードユニット200側のセキュリティ基板215とスロットマシン500の払出制御装置540とは、接続部通信ケーブル(接続配線)を介して通信可能に接続される。セキュリティ基板215には、当該セキュリティ基板215と払出制御装置540との通信を制御するための通信制御ICと、スロットマシン500のセキュリティを監視するためのセキュリティチップとが設けられている。
また、カードユニット200の内部には、現金投入口202に挿入された紙幣の真偽や種別の識別する紙幣識別器(図示省略)が設けられており、この紙幣識別器から出力される識別結果信号はCU制御部210に入力される。遊技店の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR発光部204(図97参照)が受光すれば、この受光信号もCU制御部210に入力される。
さらに、カードユニット200の内部には、カード投入口201に挿入された会員カードの記録情報を読み書きするカードリーダライタ(図示省略)が設けられており、このカードリーダライタから出力される読取り情報もCU制御部210に入力される。一方、CU制御部210からカードリーダライタに対して、挿入されている会員カードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタは、当該データを挿入されている会員カードに書き込むように設定されている。
CU制御部210は、遊技者が遊技しているとき、遊技者の各種の遊技データを記憶する。そして、CU制御部210から、カード残高、持点、メダル数、クレジット等のデータが表示制御部213に出力され、表示制御部213にて表示用データに変換される。ここで、表示制御部213は、CU制御部210から出力される制御コマンドに基づき、カードユニット200側の第2表示装置513における各種表示内容を制御するものである。すなわち、第2表示装置513に対して、表示制御部213で変換した表示用データが出力され、その出力された表示用データを、カードユニット200側の第2表示装置513が表示することになる。
また、遊技者が再プレイボタン206を操作することにより、その操作信号がCU制御部210に入力される。また、遊技者が貸出ボタン207を操作することにより、その操作信号がCU制御部210に入力される。また、遊技者が返却ボタン208を操作することにより、その操作信号がCU制御部210に入力される。さらに、遊技者が持点ボタン209を操作することにより、その操作信号がCU制御部210に入力される。このように、各ボタンを操作したときに出力される操作信号は、それぞれCU制御部210に入力されるようになっている。
そして、CU制御部210には、第三者管理機関320との通信制御装置である第三者管理機関中継装置321を介して、外部に設置される第三者管理機関管理装置321と通信を行なうための通信制御部211が設けられている。また、この通信制御部211は、カードユニット200に設けられる外部情報端子板212を介して、遊技店に設置される遊技店側管理装置300と通信を行う。
CU制御部210は、通信制御部211から外部情報端子板212を介してカード残高の使用額を特定可能なカード残高使用情報や持点の使用数を特定可能な持点使用情報、貯メダル使用操作に伴う貯メダルの使用数を特定可能な貯メダル使用情報、さらには前述した賭数情報、内部当選情報、遊技状態情報等の各種遊技情報を含む「遊技機に関する情報」を遊技店側管理装置300へ送信する。そして、スロットマシン500に関しても、前述したパチンコ機10における各種情報送信に関する構成と同様に、遊技店側管理装置300で受信する遊技機に関する情報に関しては、その中から遊技店側で管理したい所定の情報を選択して設定することを可能にしている。
さらに、遊技機に関する情報の全てが、第三者管理機関中継装置310を介して外部の第三者管理機関320(外部管理装置に相当)へも送信される。第三者管理機関320は、この送信された各種の情報に基づいて、統括管理を行い、さらに必要に応じて運用代行会社330(遊技施設管理手段に相当)に対し、受信した各種の情報を送信するように構成される。なお、これらの情報の選択ないし流れの詳細について、前述のパチンコ機10と場合とほぼ同様であるので、重複した説明は省略する。
次に、前述した図98の遊技管理システムの変形例について、図99に基づき説明する。前述した図98に示す遊技管理システムでは、カードユニット200は、通信制御部211から外部情報端子板212を介して、遊技店側管理装置300と通信を行うが、例えばこの送信ルート(図99中で破線で示す)ではなく、カードユニット200は、通信制御部211を介して第三者管理機関中継装置310と通信を行うことを前提として、この第三者管理機関中継装置310より遊技店側管理装置300へ各種情報を送信するように構成しても良い(図99中で二点破線で示す)。これは、前述した図93に示すパチンコ機10に適用したシステムと同様の構成である。
次に、スロットマシン500が設置された遊技店(施設)を管理する遊技施設(遊技店)管理手段である運用代行会社330における設定分析について、図100に基づき説明する。図100は、運用代行会社330にある管理サーバ(遊技施設管理手段)の表示ディスプレイ上に履歴画面を表示した図である。ここで、運用代行会社330の管理サーバ(遊技施設管理手段)には、カードユニット200(元はスロットマシン500)から出力された遊技に関する情報を記憶管理するデーターベースが構築されており、履歴は図100に示した形式の帳票として、表示ディスプレイの履歴画面に表示出力したり印刷することができる。
図100(a)に示すように、履歴画面では、「日付指定」欄で指定した期間の範囲内で受信した各スロットマシン500の機種ないし設定毎に、各種情報の履歴を時系列で閲覧可能となる。すなわち、履歴画面には、スロットマシン500の機種別、かつ前記設定装置570による設定1〜6毎に、同じ設定に属する同機種のスロットマシン500の台数、各設定毎のスロットマシン500から出力された遊技情報として、アウト、セーフ、差玉、出玉率、BB回数、RB回数、それに機械割数等の情報の集計がそれぞれ表示される。
運用代行会社330では、このような各種情報に関する履歴を分析することにより、遊技店の管理に関する様々な情報提示や具体的な指示を行うことが可能となる。例えば図100(b)に示すように、遊技機全体に関するデータとして、各スロットマシン500毎に前記設定装置570による設定1〜6の割合を分析することにより、設定にムラがあり特に設定2に偏在している状況を判断することができ、当該事実を遊技店あるいは施設に対してアドバイスすることが可能となる。
以上に説明した本実施例(変形例を含む)の背景を、下記において説明する。
前述した封入式のパチンコ機10、あるいはスロットマシン500では、遊技機内で全ての遊技が完結することから、通常の遊技機のような遊技情報の他、遊技球数に関する多くの情報が、それぞれカードユニット200を介して出力される仕様が標準となり、このような封入式の遊技機の採用に伴って、多くの情報を受信する側の各管理装置においても、様々な対応が強いられることになる。
今までは遊技機から出力された情報を、その都度受信して管理するため、管理したい情報を収集しているというよりは、管理すべき情報として遊技機から送られてくる多くの情報を一律管理するようになっていた。そのため、遊技店によっては、管理したい情報以外(管理したい情報以上)の情報を受信することとなってしまい、その管理形態に自由度がなく、さらに本当に必要な管理すべき情報を識別することが困難であった。
特に、現在検討されている封入式の遊技機の仕様に対応させようとすると、遊技管理システムの大幅な変更や入れ替えの必要性が生じるため、遊技店にとっては大幅なコスト高を伴う負担の増加となる可能性が大きかった。例えば、現在検討されている封入式の遊技機の仕様では、当該遊技機から出力される多くの情報が異なる機種間でもほぼ共通化されており、加えて機種特有の情報も出力可能となるように、予備の端子も設けることが検討されている。
したがって、遊技機からは、従来よりもさらに多くの遊技情報、球数関連情報等が出力されることになり、現状の管理システムを大幅に変更しなければならず、そのための設備投資や入れ替え作業等について、非常に煩雑な作業が必要となってしまうことが想定されている。
また、遊技店に設置されている遊技機がスロットマシンである場合は、遊技店でも利益バランスを考慮した設定は非常に難しく、このような作業は、ある程度の知識と経験を備えた特定の従業員しかできなかった。さらに、特定の従業員であっても、設定の作業は勘に頼る部分も多く、実際には的確な管理ができない等の問題もあり、その作業効率が良くないという問題もあった。
また、封入式の遊技機であれば、現状の遊技店における遊技媒体の循環に関する島設備における補給装置や外部の研磨装置等の構成が不要となる。そのため、設置箇所におけるスペース的な制約は小さく、設置上の自由度が出てくると考えられるから、小規模な遊技店、あるいは遊技店以外の駅や空港、ホテル等の施設においても数台の運用が可能となる。このような場合には、なおさら遊技機に関する知識が乏しいことが考えられる。
そこで、多くの情報を外部の運用代行会社に委託して、さらにスロットマシンの設定管理等、一般の遊技店でも困難な管理まで委託できれば、なおさら封入式の遊技機の普及にもつながることになる。
さらに、遊技店内の遊技店側管理装置(ホールコンピュータ)で管理している情報を、この遊技店側管理装置300から外部の第三者管理機関に出力する場合には、遊技店内にて遊技用管理装置を操作して不正行為が行われる可能性がある。すなわち、遊技用管理装置が集計する情報、または集計した情報を改変して、売上の一部を着服する等の従業員による不正行為を否定することはできず、このような不正行為を防止するために、多くの情報を正確に管理収集することができるシステムの構築も希求されていた。
そして、本実施例に係る遊技管理システムは、以上のような様々な課題を解決できるものである。前述した本実施例(変形例を含む)の構成よれば、以下のような発明概念が導かれる。以下に、順に説明する。
[1]遊技者が遊技によって獲得した遊技価値を遊技得点として付与することが可能な遊技機と、該遊技機と一対一で接続されて該遊技機と通信可能な遊技用装置と、該遊技用装置と通信可能に接続される遊技用管理装置と、前記遊技用装置と所定の媒体を介して通信可能に接続される外部管理装置と、を備えた遊技管理システムであって、
前記遊技機と前記遊技用装置とは、遊技機に関する情報の送受信を行うことが可能に構成され、
前記遊技用装置は、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報を、前記遊技用管理装置と、前記外部管理装置と、に対して出力可能な情報出力手段を備え、
前記情報出力手段は、
前記遊技用管理装置に対しては、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報を出力することが可能に構成される一方、
前記外部管理装置に対しては、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報の全てを出力することが可能に構成されることを特徴とする遊技管理システム。
これにより、遊技機に関する情報に関して、その管理形態の自由度が極めて高い遊技管理システムを提供することができる。すなわち、遊技店の遊技店側管理装置300では、パチンコ機10から出力される多くの遊技機に関する情報のうちから、遊技店毎に管理したい情報を選択することが可能となり、遊技店独自の管理形態(管理スタイル)に合った情報収集を容易に行うことができる。
しかも、遊技店では、機種変更毎に大幅なシステム変更や入れ替え等の余計な設備投資を強いられることもなく、経済的な大幅に負担することができる。さらに、第三者管理機関320において、遊技機に関する情報を全て正確に把握した上で管理することが可能となり、よって、情報の不正操作の発見も容易となり、不正行為を未然に防止することもできる。
また、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[2]前記遊技機に関する情報には、遊技機において発生した不正に関する情報が含まれ、
前記情報出力手段によって前記遊技用管理装置に出力される前記所定の情報には、前記不正に関する情報が含まれることを特徴とする遊技管理システム。
また、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[3]前記遊技用管理装置は、前記所定の情報を選択可能な管理装置側選択手段を備えたことを特徴とする遊技管理システム。
これにより、遊技店側管理装置300に出力する所定の情報は、この遊技店側管理装置300自身で選択することが可能となる。
また、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[4]前記遊技用装置は、前記所定の情報を選択可能な遊技用装置側選択手段を備えたことを特徴とする遊技管理システム。
これにより、遊技店側管理装置300に出力する所定の情報は、この遊技店側管理装置300とは別にカードユニット200で選択することが可能となる。もちろん、遊技店側管理装置300でも、合わせて選択できるようにしても良い。
さらに、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[5]前記情報出力手段は、
前記遊技用管理装置に対しては、前記外部管理装置と接続される前記所定の媒体を介して前記遊技機から受信した遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報を出力することが可能に構成されたことを特徴とする遊技管理システム。
これにより、遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報は、カードユニット200の情報出力手段から遊技店側管理装置300に対して直接出力される形態に限られることなく、外部管理装置と接続される前記所定の媒体である第三者管理機関中継装置310等を経由して間接的に出力される場合にも適用することができる。
次いで、前述した本実施例(変形例を含む)の構成より、また別の次の発明概念が導かれる。
[11]遊技者が遊技によって獲得した遊技価値を遊技得点として付与することが可能な遊技機と、該遊技機と一対一で接続されて該遊技機と通信可能な遊技用装置と、該遊技用装置と通信可能に接続される遊技用管理装置と、前記遊技用装置と所定の媒体を介して通信可能に接続される外部管理装置と、該外部管理装置からの情報に基づいて遊技機が設置された施設を管理することが可能な遊技施設管理手段と、を備えた遊技管理システムであって、
前記遊技機と前記遊技用装置とは、遊技機に関する情報の送受信を行うことが可能に構成され、
前記遊技用装置は、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報を、前記遊技用管理装置と、前記外部管理装置と、に対して出力可能な情報出力手段を備え、
前記情報出力手段は、
前記遊技用管理装置に対しては、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報を出力することが可能に構成される一方、
前記外部管理装置に対しては、前記遊技機から受信した遊技機に関する情報の全てを出力することが可能に構成され、
前記外部管理装置は、前記遊技機に関する情報を前記遊技施設管理手段に送信可能に構成され、
前記遊技施設管理手段は、前記外部管理装置から送信された前記遊技機に関する情報に基づいて、当該遊技機が設置された施設の管理を行うことが可能であることを特徴とする遊技管理システム。
このような遊技管理システムによれば、前記[1]に記載の遊技管理システムについて記載した効果に加えて、遊技店に限らず遊技機を設置した様々な施設において、特にスロットマシンの設定作業に関する知識に乏しい場合であっても、専門の知識を備えた遊技施設管理手段である運用代行会社330に管理を依頼することにより、適切な運営を行うことが可能となる。また、封入式の遊技機全般における省スペース化の傾向と相俟って、よりいっそう遊技機の普及を図ることができる。
また、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[12]前記遊技用管理装置は、前記遊技用装置から受信する遊技機に関する情報を、当該遊技用装置が前記遊技機から受信する遊技機に関する情報のうちから選択可能に構成され、
前記遊技施設管理手段は、前記施設の管理として、前記遊技用装置において選択するべき前記遊技機に関する情報についての指示を行うことが可能な管理情報指示手段を備えることを特徴とする遊技管理システム。
また、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[13]前記遊技用装置から前記外部管理装置へ出力される前記遊技機に関する情報には、遊技機において発生した不正に関する情報が含まれ、
前記外部管理装置は、前記遊技用装置から出力された前記不正に関する情報を前記遊技施設管理手段に送信することが可能に構成され、
前記遊技施設管理手段は、前記不正に関する情報に基づいて、当該遊技機が設置された施設の管理に関する指示を行うことが可能であることを特徴とする遊技管理システム。
さらに、前記発明概念に従属する発明概念は、次のように表される。
[14]前記情報出力手段は、
前記遊技用管理装置に対しては、前記外部管理装置と接続される前記所定の媒体を介して前記遊技機から受信した遊技機に関する情報のうち選択された所定の情報を出力することが可能に構成されたことを特徴とする遊技管理システム。
以上、本発明の実施例を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前述した実施例では、遊技機を主に封入式のタイプとして説明したが、必ずしも封入式の遊技機のみに限られるものではない。
また、カードユニット200はパチンコ機10とは別体として設けられているが、カードユニット200の全部または一部をパチンコ機10に内蔵して、パチンコ機10とカードユニット200の少なくとも一部とが一体となるように構成しても良い。
また、前述した実施例では、遊技用管理装置を遊技店側管理装置300として構成したが、他の装置にも分散するように構成しても良く、あるいは他の装置に設けるようにしても良い。
その他、パチンコ機10やスロットマシン500に関する税率の設定等は、第三者管理機関320によって一律に行うように構成しても良い。ここでの設定は、例えば遊技店ないし施設に関して同じ系列毎に一斉で行っても良く、あるいは各遊技店ないし施設毎に個別に設定するように構成しても良い。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。