JP5702548B2 - 遊技管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機から外部への情報出力技術に関する。
一般に、多数の遊技機を設置した遊技場では、各遊技機の出玉情報や入賞数、扉開放、不正検知等の遊技情報を収集し解析する機能を備えたホールコンピュータを含む遊技管理システムが導入されており、営業管理ツールとして用いられている。この種の遊技管理システムでは、遊技機ごとに台コントローラを設け、遊技機が出力する遊技情報を台コントローラで収集し、ホールコンピュータに送信している(例えば、特許文献1参照)。
また近年では、遊技機の玉貸を制御するCRユニット(遊技球貸出装置)と遊技機とを対にして設置することが主流となっている。この種のCRユニットでは、表示装置を備え、大当たりの履歴等の遊技情報を表示するものも知られている。
特開2002−58849号公報
しかしながら、従来のCRユニットでは、表示装置に遊技情報を、遊技機が出力した遊技情報をホールコンピュータ、或いは他のコンピュータから取得しており、取得経路が複雑化しているため、表示装置に表示する情報に遅延が生じたりする等の問題があった。
また、遊技機設置時や入れ替え時には、遊技機にホールコンピュータと、CRユニットとを別個に接続する必要があり配線作業が煩雑になる等の問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機から複雑な経路を辿ることなく遊技情報を取得し、なおかつ配線作業の容易化を図ることができる遊技管理システム提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、遊技媒体を遊技機本体の中で循環使用して遊技するとともに、当該遊技の遊技情報を外部に出力する封入球式の遊技機と、前記遊技機で遊技者が使用可能な遊技媒体数を前記遊技機に入力する遊技媒体貸出装置と、前記遊技機の遊技情報を取得して管理するホールコンピュータと、を備えた遊技管理システムにおいて、前記遊技機は、前記遊技媒体貸出装置から入力された遊技媒体数の前記遊技者の遊技に伴う増減を管理する手段と、前記遊技機の遊技情報を取得して表示し当該遊技情報を前記ホールコンピュータに出力するとともに、スタッフに対するランプを有するデータ表示器と、を備え、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機に接続され前記遊技情報が入力される遊技情報入力部と、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報を前記ホールコンピュータに出力する遊技情報出力部と、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報に基づき、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された遊技媒体数を表示する表示部と、前記データ表示器に接続され、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報のうち、前記データ表示器に表示する情報を出力するデータ表示器接続部と、前記ランプの点灯を指示する操作を受け付ける操作部と、を備え、前記遊技者の遊技終了時には、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機が管理している、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を当該遊技機から受け取り、当該遊技媒体数を前記ホールコンピュータに出力し、前記操作部の操作に応じて前記ランプの点灯指示を前記データ表示器接続部を通じて前記データ表示器に出力することを特徴とする。
また本発明は、遊技媒体を遊技機本体の中で循環使用して遊技するとともに、当該遊技の遊技情報を外部に出力する封入球式の遊技機と、前記遊技機で遊技者が使用可能な遊技媒体数を前記遊技機に入力する遊技媒体貸出装置と、前記遊技機の遊技情報を取得して管理するホールコンピュータと、を備えた遊技管理システムにおいて、前記遊技機は、前記遊技媒体貸出装置から入力された遊技媒体数の前記遊技者の遊技に伴う増減を管理する手段を備え、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機に接続され前記遊技情報が入力される遊技情報入力部と、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報を前記ホールコンピュータに出力する遊技情報出力部と、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報に基づき、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された遊技媒体数を表示する表示部と、を備え、前記遊技者の遊技終了時には、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機が管理している、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を当該遊技機から受け取り、当該遊技媒体数を前記ホールコンピュータに出力し、前記遊技機は、前記遊技情報を暗号化して出力し、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機から取得した遊技情報を復号化し、前記ホールコンピュータに出力することを特徴とする。
本発明によれば、遊技媒体貸出装置は、遊技機に接続され遊技情報が入力される遊技情報入力部と、遊技情報入力部に入力された遊技情報に基づく情報を表示する表示部とを備える構成としたため、遊技機が出力した遊技情報を直接取得して表示部に表示することができ、リアルタイムな情報表示が可能になる。
これに加え、本発明によれば、遊技媒体貸出装置は、遊技情報入力部に入力された遊技情報をホールコンピュータに出力する遊技情報出力部を備える構成であるため、ホールコンピュータに遊技情報を出力するための端子板を別途に遊技機に設ける必要がない。また、遊技機設置時や入れ替え時には、遊技機に遊技媒体貸出装置を接続すれば、遊技機を別途にホールコンピュータと接続する必要がないため、配線作業が容易になる。
本発明の第1実施形態に係る遊技管理システムの全体構成を示す図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 遊技球貸出装置の機能的構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技球貸出装置の機能的構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る遊技管理システム1の全体構成を示す図である。
遊技管理システム1は、遊技球を遊技媒体に使用するパチンコ機2を設置した遊技場に設けられ、パチンコ機2から遊技情報を取得して管理するシステムであり、複数台のパチンコ機2及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)3と、精算機4と、ホールコンピュータ40を含む管理コンピュータ群5とを備え、CRユニット3、精算機4及び管理コンピュータ群5のそれぞれが通信ネットワーク6により互いに通信可能に接続されている。通信ネットワーク6は、LAN6A及び専用線6Bを含み、管理コンピュータ群5のうち、後述するホールコンピュータ40が専用線6Bに接続されて通信し、残余のコンピュータがLAN6Aに接続されて通信する。
パチンコ機2は、遊技球を遊技媒体に使用する遊技機である。このパチンコ機2は、遊技者が、価値媒体たるプリペイド媒体22を購入、或いは、プリペイド媒体22に現金をチャージし、該プリペイド媒体22の残価値を代償として遊技球を借りて遊技する、いわゆるCR機と呼ばれる遊技機であり、パチンコ機2と、当該パチンコ機2と通信可能に接続され、プリペイド媒体22を読み取る上記CRユニット3とを備えて遊技システム7が構成され、パチンコ機2は、CRユニット3との通信により所定条件が満足された事を条件に遊技球を発射可能に構成されている。
パチンコ機2は、遊技盤(ゲージ盤)8の前面に前面ガラス9を設け、該前面ガラス9を通じて遊技盤8の遊技領域を視認可能に構成したパチンコ機本体10を備えている。遊技盤8の遊技領域には、遊技球通過時に賞球が得られる始動口11や入賞口12、常閉状態の大入賞口(いわゆるアタッカー)13と、これら始動口11、入賞口12及び大入賞口13のいずれにも入賞しなかった遊技球(いわゆるアウト玉)を遊技領域から遊技盤8の裏側に導いて回収する回収口14と、多数の障害釘15と、始動口11への遊技球の入賞(通過)に伴い図柄を変動表示する図柄表示ユニットとしての遊技機液晶表示器16とが設けられている。
パチンコ機本体10の正面には、遊技球の貸出操作用の玉貸ボタン38A、プリペイド媒体22の返却(遊技終了の指示)操作用の遊技終了ボタン38B、遊技機液晶表示器16での表示演出時などに操作入力するプッシュボタン38C等の各種操作ボタンが設けられている。
またパチンコ機本体10の右下には、遊技球を遊技盤8の遊技領域に1発ずつ所定の時間間隔で発射する遊技球発射ハンドル17が設けられている。遊技球発射ハンドル17の操作に伴って発射された遊技球が始動口11を通過したことを契機にパチンコ機2は特賞の当落抽選を行うとともに、遊技機液晶表示器16に図柄を後述する表示演出を伴って変動表示し、停止図柄により当落抽選結果を遊技者に通知する。また当選時には、パチンコ機2は、大入賞口13を開放して遊技球が入賞し易い状態とすることで遊技者に持玉を増やす機会を与える。
ここで、このパチンコ機2は、所定個数(例えば25個)の遊技球をパチンコ機本体10に封入し、これらの遊技球をパチンコ機本体10の中で循環利用する封入球式の遊技機として構成されている。具体的には、パチンコ機2は、遊技盤8に発射され、入賞口12等に入賞した遊技球(いわゆるセーフ玉)及び回収口14に回収された遊技球(いわゆるアウト玉)をそれぞれ遊技盤8の裏側に回収し、発射位置に還流する循環流路(図示せず)を有し、当該循環流路内に所定個数の遊技球を封入して、封入した遊技球を繰り返して遊技領域に発射することで遊技を行うように構成されている。封入球式のパチンコ機2においては、パチンコ機本体10の外部から遊技球を補充する必要がないため、パチンコ機本体10の正面に、遊技球を一時的に貯留するいわゆる上皿や、上皿からパチンコ機本体10の内部に遊技球を捕球する捕球口、上皿に賞球を排出する排出口等は設けられておらず、かかる上皿等が従来配設された箇所(すなわち、前面ガラス9の下)には、タッチ液晶モジュール20が設けられている。
タッチ液晶モジュール20は、パチンコ機本体10の台枠に組み込まれたタッチ操作可能な表示ユニットであり、CRユニット3の操作部及び表示部として機能し、かかる構成については、後に詳述する。
CRユニット3は、各パチンコ機2の片側に配置され互いに通信可能に接続されており、プリペイド媒体22の残価値がゼロでない事を条件に、玉貸ボタン38Aの操作を示す貸出操作信号をパチンコ機2から受信した場合に、遊技球の貸出指示信号を出力する。プリペイド媒体22の残価値は、管理コンピュータ群5(より正確には後述するプリペイドシステム管理コンピュータ42)に管理されており、CRユニット3は、玉貸完了時に、管理コンピュータ群5との間で貸出玉数に応じてプリペイド媒体22の残価値を減じる処理を行う。なお、CRユニット3は、玉貸時における残価値の使用単位(例えば100円単位、500円単位など)や、1個の遊技球あたりの貸出単価(例えば4円/玉、1円/玉など)を予め設定可能に構成されており、遊技場側が営業形態に応じて適宜に設定・変更可能に成されている。
プリペイド媒体22にはICを内蔵した硬貨形状のICコイン22A及びカード型の会員カード22Bが用いられている。会員カード22Bは、遊技店に会員登録している顧客に貸与される記録媒体であり、ICコイン22Aは、それ以外の顧客(いわゆる、ビジター)に貸与される記録媒体である。プリペイド媒体22には、一意に特定するための識別情報が付与されており、この識別情報と残価値とが対応付けられて管理コンピュータ群5により管理されている。
このCRユニット3は、プリペイド媒体22の発行機能を有し、紙幣(例えば、「一万円」、「五千円」や「二千円」などの紙幣)を挿入する紙幣挿入口39、ICコイン22Aを投入するコイン投入口23、ICコイン22Aを排出するコイン排出口24、会員カード22Bを挿入する会員カード挿入口25が設けられている。
CRユニット3は、紙幣挿入口39に紙幣が挿入された場合、管理コンピュータ群5と通信して紙幣の額面に応じた価値をプリペイド媒体22に付与する処理を行う。具体的には、CRユニット3は、プリペイド媒体22として会員カード22Bが挿入されている場合には、会員カード22Bの残価値を管理する管理コンピュータ群5に対し、会員カード22Bの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード22Bへのプリペイド残高のチャージが行われる。また、会員カード22Bが挿入されていない場合には、CRユニット3は、新規にICコイン22Aを発行するとともに、ICコイン22Aの残価値を管理する管理コンピュータ群5に対し、このICコイン22Aの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード22Bを持たない遊技者に、プリペイド媒体22としてのICコイン22Aが新規に発行される。
CRユニット3は、プリペイド媒体22が投入されている間、その残価値をタッチ液晶モジュール20に表示し、玉貸ボタン38Aの操作により玉貸が行われるごとに、残価値を減算更新し、また更新後の残価値をタッチ液晶モジュール20に表示する。また、CRユニット3は、遊技終了ボタン38Bが操作されたときには、プリペイド媒体22を排出するとともに、プリペイド媒体22の識別情報と残価値とを管理コンピュータ群5に送信し、これにより、CRユニット3から排出されたときのプリペイド媒体22の最終的な残価値が管理コンピュータ群5に記録される。
精算機4は、プリペイド媒体22の残価値を精算する装置であり、この精算機4には、ICコイン22Aのコイン投入口26及び会員カード22Bのカード挿入口27が設けられている。精算機4は、プリペイド媒体22が投入された場合、残価値を上記管理コンピュータ群5に問い合わせ、残価値に応じた金額を払い出す。精算機4は、金額払出完了後に、その旨を管理コンピュータ群5に通知し、管理コンピュータ群5が、そのプリペイド媒体22の残価値として記録している値をクリアすることで精算が完了する。
この遊技管理システム1においては、パチンコ機2ごとにデータ表示器28を備えている。データ表示器28は、対応するパチンコ機2の過去営業日の大当たり情報や、当日の大当たり回数、前回大当たりからの図柄変動回数(スタート回数)といった遊技情報を表示する表示パネル29を有する。またデータ表示器28には、表示パネル29の他にも、遊技場のホールスタッフを呼び出す呼出ボタン30や、パチンコ機2の大当たり状態や確率変動遊技状態、時短遊技状態等の所定の遊技状態を報知するランプ31等が設けられている。
各データ表示器28は、対応するパチンコ機2と通信するCRユニット3に信号ケーブル32を介して接続されるとともに、台コントローラ33に信号ケーブル34を介して接続されており、CRユニット3から遊技情報を取得して表示パネル29に表示するとともに、当該遊技情報を台コントローラ33に出力する。
台コントローラ33は、パチンコ機2ごとに設けられ、当該パチンコ機2の遊技情報、及びCRユニット3から取得した情報をホールコンピュータ40に専用線6Bを介して出力する装置であり、CRユニット3には信号ケーブル35を介して接続されている。この台コントローラ33は、一定期間保持する機能を備え、ホールコンピュータ40との間の通信に異常が発生した場合には、復旧後に再送信することで情報の紛失を防止する。
管理コンピュータ群5は、ホールコンピュータ40と、顧客管理サーバ41と、プリペイドシステム管理コンピュータ42と、持玉管理サーバ43とを備えている。
ホールコンピュータ40は、各パチンコ機2での差玉数や大当たり回数、エラー状況、パチンコ機2のパチンコ機本体10が備える扉の開放等の遊技機に係る遊技情報、並びに、各CRユニット3への入金や再プレイ、プリペイド残価値の消費等の売上げに関する売上情報を中枢的に管理するコンピュータである。
ホールコンピュータ40は、各パチンコ機2ごとに設けた台コントローラ33を介してCRユニット3及びデータ表示器28に上記専用線6Bで接続されており、これらCRユニット3及びデータ表示器28から上記遊技情報や売上情報を取得する。台コントローラ33は、取得した情報を一定期間保持する機能を備え、ホールコンピュータ40との間の通信に異常が発生した場合には、復旧後に再送信することで情報の紛失を防止する。
顧客管理サーバ41は、会員登録した顧客を管理するコンピュータであり、顧客の氏名や年齢、性別、職業、携帯電話番号、会員番号、サービス利用のための暗証番号、会員カード22Bの識別情報、顧客が遊技場に預けている再遊技可能な遊技媒体数(いわゆる貯玉数)、遊技履歴に係る情報を管理する。CRユニット3は、会員カード22Bが挿入された場合、タッチ液晶モジュール20に暗証番号入力画面を表示して入力を促し、入力された暗証番号及び会員カード22Bの識別情報の正当性を顧客管理サーバ41に問い合わせる。CRユニット3は、これらの正当性が顧客管理サーバ41によって認められた場合に、当該顧客管理サーバ41から貯玉数を取得し、タッチ液晶モジュール20に表示する。またCRユニット3は貯玉が使用されるごとに顧客管理サーバ41に貯玉使用数を送信し、これにより顧客管理サーバ41が当該顧客の貯玉数を減算更新する。また、顧客の持玉を貯玉に変える指示が図示せぬ景品カウンター等に設置したコンピュータ等から顧客管理サーバ41に入力された場合に、顧客管理サーバ41が当該顧客の貯玉数を加算更新する。
プリペイドシステム管理コンピュータ42は、プリペイド媒体22としてのICコイン22A及び会員カード22Bの各識別情報と残価値を対応付けて記憶し、これらの残価値を管理するコンピュータである。CRユニット3は、プリペイド媒体22が投入されたときには、当該プリペイド媒体22の識別情報に対応する残価値をプリペイドシステム管理コンピュータ42に問い合わせ、応答により得られた残価値をタッチ液晶モジュール20に度数表示する。
プリペイド媒体22の残価値は、CRユニット3でのチャージによって増加し、また玉貸によって減少し、プリペイドシステム管理コンピュータ42は、これらチャージ及び玉貸しに応じて残価値を更新する。すなわち、CRユニット3が残価値をプリペイド媒体22にチャージした場合には、プリペイドシステム管理コンピュータ42は、チャージされた残価値を識別情報とともに取得して残価値を加算更新する。玉貸ボタン38Aの操作に応じてCRユニット3が玉貸を行った場合には、プリペイドシステム管理コンピュータ42は、かかる玉貸の代償価値をプリペイド媒体22の識別情報とともに取得して残価値を減算更新する。
このプリペイドシステム管理コンピュータ42には、上述した精算機4が通信ネットワーク6を介して接続されており、精算機4は、プリペイド媒体22が投入された場合には、精算機4がプリペイド媒体22の残価値をプリペイドシステム管理コンピュータ42に問い合わせて、残価値に応じた金額払い出し等の精算を行う。
持玉管理サーバ43は、遊技者の持玉数を管理するコンピュータである。具体的には、持玉管理サーバ43は、遊技者の持玉数を、投入されているプリペイド媒体22の識別情報とともに通信ネットワーク6を介してCRユニット3から取得して管理する。遊技者は、獲得当日に限り、持玉を遊技に使用することができ、CRユニット3は、プリペイド媒体22が投入されたときには、当該プリペイド媒体22の識別情報に対応する持玉数を持玉管理サーバ43に問い合わせ、応答により得られた持玉数をタッチ液晶モジュール20に表示する。このときCRユニット3は、持玉を使って遊技球の払い出しを受けるための持玉使用ボタン(図示せず)をタッチ液晶モジュール20に表示し、当該持玉使用ボタンが操作された場合には、所定玉数の遊技球の払出指示信号をパチンコ機2に出力するとともに、持玉管理サーバ43に対してプリペイド媒体22の識別情報とともに使用持玉数を送信する。持玉管理サーバ43は、使用持玉数を取得すると、対応するプリペイド媒体22の持玉数を減算更新する。また、CRユニット3は、プリペイド媒体22の排出時には、持玉管理サーバ43に対してプリペイド媒体22の識別情報とともに最終的な持玉数を送信し、この持玉数が持玉管理サーバ43に記録される。
この遊技管理システム1においては、遊技者が持玉を景品や貯玉に交換可能になされている。すなわち、遊技者が景品カウンター(図示せず)等で持玉を景品や貯玉に交換した場合、当該景品カウンターのコンピュータから持玉を交換した旨が、プリペイド媒体22の識別情報とともに持玉管理サーバ43に入力され、持玉管理サーバ43がプリペイド媒体22の識別情報に対応する持玉数を減算更新することで交換が完了する。なお、持玉を貯玉に交換するときには、顧客管理サーバ41に、貯玉数がプリペイド媒体22の識別情報とともに送信され、管理されている貯玉数が加算更新される。また遊技場の営業日の終了時に、持玉がゼロでない会員カード22Bが持玉管理サーバ43に記録されている場合に、当該持玉管理サーバ43が顧客管理サーバ41に記録を転送し、当該顧客管理サーバ41が管理する会員カード22Bの貯玉に持玉を加算することで、自動で振り替えるようにしても良い。
図2は、パチンコ機2の電気的構成をCRユニット3と共に示す図である。
パチンコ機2は、図2に示すように、主基板に分類される遊技機メイン基板53及び払出制御基板54と、主基板に対する周辺基板である演出用サブ基板51及び発射制御基板52とを備えている。主基板は、当落抽選及び遊技球の獲得に影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがある機能を有する回路を実装した基板である。
遊技機メイン基板53は、入賞に伴う賞球の払出指示や特賞の当落を抽選する回路を備えた基板である。具体的には、パチンコ機2は、始動口11、入賞口12及び大入賞口13のそれぞれに遊技球の入賞を検知する入賞検知センサ55を備え、検知信号が遊技機メイン基板53に出力される。遊技機メイン基板53は、始動口11、入賞口12及び大入賞口13ごとに賞球数を対応付けて記憶する入賞口別賞球数記憶部53Aを備え、入賞口への入賞が検知されるごとに、当該入賞口に応じた数の賞球の払い出しを指示する賞球払出指示信号を払出制御基板54に出力し、また遊技盤8に賞球数別に設けた賞球通知灯56を点灯する。
また遊技機メイン基板53は、始動口11への入賞の検知を契機として特賞の当落抽選を行い、当落抽選結果を図柄表示部(いわゆる、特別図柄表示器)59に表示する。図柄表示部59は、遊技盤8に視認可能に設けられ、例えば7セグメント表示器や多数のLEDランプにより構成されており、表示図柄(7セグ表示や点灯LEDランプの組み合わせ)によって当落抽選結果を表示する。図柄表示部59では、当落抽選結果を示す表示図柄が、遊技機メイン基板53が都度決定する時間の変動表示を経て表示される。また、遊技機メイン基板53は、遊技機液晶表示器16や音源、ランプ等により当落抽選結果に応じた遊技演出を行うべく、どういった演出を行うかを指定し、また図柄の変動時間(当落抽選結果の表示タイミング)等を指定する演出指示信号を、当落抽選結果を示す大当たり発生信号とともに演出用サブ基板51に出力する。
払出制御基板54は、遊技球の払出及び発射を管理するものである。このパチンコ機2は、上述の通り、封入球式の遊技機として構成されているため、遊技中にパチンコ機2の外から遊技球が投入されることはなく、当該遊技球の実際の投入に代えて、発射可能な遊技球の投入がデジタルデータ上で行われる。
すなわち、払出制御基板54は、遊技者が発射可能な遊技球の残数(以下、「発射可能玉数」と言う)を記憶する遊技機管理発射可能玉数記憶部54Aを備え、発射可能玉数が「ゼロ」でない事を条件に、遊技球の発射を許可する発射許可信号を後述する発射制御基板52に出力する。払出制御基板54は、CRユニット3から貸出指示信号が入力された場合、所定貸玉個数の遊技球の投入に代えて、当該所定貸玉個数分を発射可能玉数に加算する。
また、払出制御基板54には、発射可能玉数の増減を管理可能にすべく、回収口14に回収されたアウト玉を検知するアウト玉検知センサ57、及び、発射後遊技領域に到達しなかった遊技球であるファウル玉を検知するファウル玉検知センサ58、及び、発射された遊技球を検知する1或いは複数の発射球検知センサ64(図示例では1つ)のそれぞれの検知信号が入力される。そして、払出制御基板54は、遊技機メイン基板53から賞球払出指示信号を受けるごと、ファウル玉が検知されるごと、及びCRユニット3から貸出指示信号のいずれかが入力されるごとに発射可能玉数を加算更新し、また発射球検知センサ65の検知信号が入力されるごとに発射可能玉数を減算更新することで発射可能玉数を(すなわち遊技者の持玉数)を管理し、また、この発射可能玉数を遊技盤8に設けた玉数表示灯60に常時表示する。
なお、アウト玉検知センサ57及びファウル玉検知センサ58の出力を遊技機メイン基板53に入力し、当該遊技機メイン基板53から払出制御基板54に出力する構成としても良い。
上記発射制御基板52は、発射許可信号が払出制御基板54から入力されている事を条件に、遊技球発射ハンドル17の操作に応じて遊技球を遊技領域に向けて発射するとともに、遊技球の発射が可能か否かを示す発射状態信号を払出制御基板54に出力する。
演出用サブ基板51は、遊技機メイン基板53の演出指示信号に基づいて、遊技機液晶表示器16や図示せぬ音源、台枠ランプを制御して、当落抽選結果に応じた遊技演出を行う回路を搭載した基板であり、遊技機メイン基板53に対して信号を出力することはなく、その動作が遊技機メイン基板53の当落抽選結果に影響を及ぼす事がないように構成されている。演出用サブ基板51は、各表示演出に用いる画像データを記憶する演出データ記憶部51Aを備え、遊技機メイン基板53の演出指示信号及び演出の進行に合わせて画像データを演出データ記憶部51Aから順次読み出し、この画像データに基づく画像信号を遊技機液晶表示器16に出力して、遊技機液晶表示器16に表示させる。
またパチンコ機2は、上述した部材の他にも、図2に示すように、貸出装置接続基板62と、外部端子板61とを備え、さらに、上述したタッチ液晶モジュール20が組み込まれている。
外部端子板61は、遊技情報を示す外部出力信号SoutをCRユニット3に信号ケーブル70を介して一方向に出力する端子板であり、CRユニット3から外部端子板61への信号入力は禁止されている。外部端子板61から出力される遊技情報は、遊技機メイン基板53及び払出制御基板54が管理する情報であり、これらの基板から外部端子板61に出力される。この遊技情報の具体的内容については後述するが、大当たり情報や図柄停止情報等の各種の情報が含まれており、それらの情報ごとに個別のパルス信号が生成される。外部端子板61には、それぞれの信号ごとに入力端子が設けられ、当該外部端子板61からは、これらの信号が互いにパラレルな外部出力信号Soutとして出力される。外部端子板61とCRユニット3を接続する上記信号ケーブル70には、パラレルケーブルが用いられ、この信号ケーブル70を介して外部出力信号Soutがパラレル信号としてCRユニット3に伝送される。なお、遊技情報の各情報をパルス信号ではなくデジタルなデータ信号としても良い。
貸出装置接続基板62は、CRユニット3と信号ケーブル71を介して接続するための基板であり、この貸出装置接続基板62を介してCRユニット3からパチンコ機2に貸出指示信号(持玉使用時にあっては払出指示信号)が出力され、また、玉貸し/払出しが正常に完了したか否かを示す貸出(払出)結果信号がパチンコ機2からCRユニット3に入力される。
なお、外部端子板61及び貸出装置接続基板62は、それぞれCRユニット3に接続されることから、これら外部端子板61及び貸出装置接続基板62は、パチンコ機2のCRユニット3が位置する側に配設される。
タッチ液晶モジュール20は、CRユニット3により制御されて当該CRユニット3の表示部及び操作部として機能する。すなわち、CRユニット3が遊技球貸出装置の装置本体に相当し、タッチ液晶モジュール20が遊技球貸出装置の表示部及び操作部に相当し、これらによって遊技球貸出装置63が構成される。かかる遊技球貸出装置63の構成について図3を参照して説明する。
図3は、遊技球貸出装置63の機能的構成を示す図である。
タッチ液晶モジュール20は、信号ケーブル72を介して、遊技球貸出装置63の装置本体たるCRユニット3に接続されている。このタッチ液晶モジュール20は、液晶パネル73及びタッチパネル74を備えた液晶表示部75と、この液晶表示部75を制御する回路を実装した操作表示制御基板77とを備え、この液晶表示部75の表示画像を制御する画像表示制御信号Sgが信号ケーブル72を介してCRユニット3から操作表示制御基板77に入力されている。液晶表示部75に対するタッチ操作は、操作表示制御基板77からCRユニット3に信号ケーブル72を介してタッチ操作入力信号Stとして出力され、当該CRユニット3にタッチ操作が入力される。すなわち、このタッチ液晶モジュール20は、パチンコ機2に組み込まれているものの、その表示動作はCRユニット3によって制御され、なおかつ、入力操作はCRユニット3に出力されており、CRユニット3の表示部及び操作部として構成されている。
また、CRユニット3からタッチ液晶モジュール20には、当該タッチ液晶モジュール20の電力供給線76を介して動作電力が供給されている。すなわち、タッチ液晶モジュール20は、CRユニット3との間で信号ケーブル72を通じてパチンコ機2を介さずに直接的に通信し、また、動作電力もCRユニット3から供給を受ける構成であるため、パチンコ機2が備える電気回路を変更する必要が無く、製造等が容易となる。
なお、タッチ液晶モジュール20は、CRユニット3との間の通信を、パチンコ機2が備える外部端子板61や貸出装置接続基板62を通じて行っても良い。
CRユニット3は、メイン基板80と、ICコイン22Aを読み書きするコインR/W81と、会員カード22Bを読み書きするカードR/W82と、ワンセグ放送(ワンセグ:携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス)を受信してタッチ液晶モジュール20に表示するワンセグ受信回路83と、遊技機側外部入出力接続基板84と、ホール側外部入出力接続基板85とを備えている。
メイン基板80は、各部を中枢的に制御するメイン制御汎用CPU87を備え、上記ICコイン22A及び会員カード22Bのデータの読み書き、管理コンピュータ群5、データ表示器28及び台コントローラ33とのデータ送受等の制御、パチンコ機2に対する玉貸制御の他、さらに遊技中におけるプリペイド媒体22の残価値、持玉及び再プレイ可能玉数(貯玉数)を管理する。
詳述すると、メイン制御汎用CPU87は、キャッシュメモリを備え、当該キャッシュメモリを用いて、プリペイド残価値記憶部88、貸出装置管理持玉数記憶部89、再プレイ可能玉数記憶部90、及び遊技機管理残玉数記憶部91として機能する。
プリペイド残価値記憶部88は、プリペイド媒体22の残価値を記憶するものであり、プリペイド媒体22の投入時、或いは発行時にプリペイドシステム管理コンピュータ42から取得した残価値を初期値として記憶し、玉貸操作に伴って残価値を減算更新し、またチャージ操作に伴って加算更新する。
貸出装置管理持玉数記憶部89は、CRユニット3がパチンコ機2から受信した遊技情報に基づいて遊技者の持玉数(以下、「貸出装置管理持玉数」と言う)を算出し記憶するものである。すなわち、CRユニット3は、遊技球の貸出操作や貯玉、持玉の払出操作ごとに、貸出玉数又は払出玉数を貸出装置管理持玉数に加算し、また遊技情報に含まれるアウト玉信号に基づいて貸出装置管理持玉数を減算更新し、さらに遊技情報に含まれるファウル玉或いは賞球を示す賞球信号に基づいて貸出装置管理持玉数を加算更新する。この貸出装置管理持玉数は、図2に示すように、タッチ液晶モジュール20にリアルタイムに表示される。
ここで、パチンコ機2においても、上述の通り、払出制御基板54が持玉数を計数しており、この計数値が遊技機管理発射可能玉数記憶部54Aに記憶される。パチンコ機2が管理している遊技機管理残玉数は、発射制御基板52から遊技球発射を示す信号を受けるごとに減算更新されるのに対し、CRユニット3が管理している貸出装置管理持玉数は、アウト玉の検知信号に基づいて減算更新されるため、貸出装置管理持玉数の減算更新タイミングが遊技機管理残玉数よりも遅くなる。そこで、遊技終了ボタン38Bの操作に伴って持玉数を持玉管理サーバ43に通知する際には、CRユニット3はパチンコ機2から遊技機管理残玉数を取得して上記遊技機管理残玉数記憶部91に記憶し、この遊技機管理残玉数を持玉管理サーバ43に通知することで、正確な持玉数を記録することとしている。遊技終了ボタン38Bの操作時には、この遊技機管理残玉数も図2に示すようにタッチ液晶モジュール20に表示される。
再プレイ可能玉数記憶部90は、遊技者の貯玉数を記憶するものであり、会員カード22Bの挿入後パスワード認証正常終了時に、顧客管理サーバ41から取得した貯玉数を初期値として記憶し、貯玉の払出操作に伴って貯玉数を減算更新する。この貯玉数は、図2に示すように、タッチ液晶モジュール20に再プレイ可能玉数として表示され、遊技終了ボタン38Bの操作時に、再プレイ可能玉数記憶部90に記憶されている貯玉数が顧客管理サーバ41に送信されて記録される。
このように、遊技者の持玉の増減(出入量)を示すアウト玉信号、ファウル玉信号及び賞球信号を含む遊技情報がパチンコ機2からCRユニット3に入力されることで、CRユニット3が遊技者の持玉を管理し、液晶表示部75に表示して遊技者に提示することができる。特に、封入球式のパチンコ機2にあっては、遊技者が獲得した遊技球がパチンコ機2から外部に払い出される事がないため、持玉数を遊技者が視覚を通じて直感的に把握し難いという課題を有するものの、CRユニット3が液晶表示部75に持玉数を表示することで、かかる課題を解消できる。
遊技機側外部入出力接続基板84は、パチンコ機2側と接続される信号ケーブル70、71、72を接続するための接続基板であり、遊技機接続部92、遊技情報入力部93、及びモジュール接続部94を備えている。
遊技機接続部92は、パチンコ機2の貸出装置接続基板62と信号ケーブル71を介して接続され、貸出指示信号及び払出結果信号の入出力インターフェースとして機能する。
モジュール接続部94は、パチンコ機2に組み込んだタッチ液晶モジュール20と信号ケーブル72を介して接続され、上記画像表示制御信号Sg及びタッチ操作入力信号Stの入出力インターフェースとして機能する。
遊技情報入力部93は、パチンコ機2の外部端子板61と信号ケーブル70を介して接続され、遊技情報を示す外部出力信号Soutの入力インターフェースとして機能する。この外部出力信号Soutには、遊技の進行状況に係る信号、出球に係る信号、及びパチンコ機本体10の異常に係る信号が含まれており、それぞれがパラレルケーブルたる信号ケーブル70を通じて並列伝送される。
遊技の進行状況に係る信号には、図柄の変動停止(すなわち当落抽選終了)ごとに出力されるスタート信号、非通常の遊技状態(例えば確率変動状態や時短遊技状態)を示す信号、特賞発生を示す大当たり信号が含まれている。また出球に係る信号には、賞球(セーフ玉、ファール玉)発生を示す賞球信号及びアウト玉検知(遊技球発射)を示すアウト玉信号が含まれている。パチンコ機本体10の異常に係る信号には、パチンコ機本体10が備える扉の開放を通知する扉開放信号、及び、パチンコ機本体10に設けられた不正検知のための各種センサ類(例えば磁気センサ等)の不正検知信号が含まれている。
係る遊技情報が遊技情報入力部93に入力された場合、メイン基板80は、当該遊技情報に基づく表示として、例えば大当たり発生時等には、その旨を示す「大当たり」の文字をタッチ液晶モジュール20の液晶表示部75に表示する。
なお、封入球式でない従来型のパチンコ機では、発射玉数(アウト玉数)情報は、パチンコ機から出力されるのではなく、当該パチンコ機から島設備に排出されるアウト玉を計数センサ付アウトタンクで受け、その計数出力を他の機器を介さずに直接台コントローラに入力する構成となっている。
これに対して、封入球式のパチンコ機2においては、島設備からパチンコ機2への遊技球の流入、及びパチンコ機2から島設備への遊技球の排出が無く、発射玉、ファウル玉(発射後盤面に投入されず発射台に戻ってくる玉、戻り玉)、アウト玉を個別に検知し、それぞれを上記出球に係る信号として外部に出力している。
また、本実施形態のメイン基板80には、遊技情報入力部93から入力された遊技情報のうち、ホールコンピュータ40に出力する情報を選択してホール側外部入出力接続基板85に出力する出力情報選択部86が設けられている。
詳述すると、一般に、パチンコ機2がホールコンピュータ40に出力する遊技情報に含まれる情報(信号)は数多く、またパチンコ機2の種別(いわゆるセブン機、羽モノ、権利モノなど)や、機種毎の特徴によって多彩である。一方、遊技場側が、パチンコ機2が出力する遊技情報のうち、どの情報を扱うかは、遊技場の営業方針等によって個々に決定される。さらに、ホールコンピュータ40に結線可能な配線数(遊技情報に含まれる信号を個々に伝送する配線数)にも制限があり、一般的には10系統程度が配線数の上限となる。
そこで、本実施形態では、パチンコ機2からは、当該パチンコ機2が出力可能な全ての情報の信号を含む遊技情報がCRユニット3に入力され、そしてCRユニット3が遊技情報の中からホールコンピュータ40に合わせた情報を選択し出力する構成としている。この情報の選択は、上記出力情報選択部86によって行われる。すなわち、出力情報選択部86には、ホールコンピュータ40が管理する情報に合わせて、当該ホールコンピュータ40に出力すべき情報が予め設定されている。そして出力情報選択部86は、設定された情報を遊技情報から選択(抽出)し、ホール側外部入出力接続基板85に出力する。
このように、パチンコ機2が出力する遊技情報のうち、ホールコンピュータ40に出力すべき情報をCRユニット3に設定し、この設定にしたがってCRユニット3が遊技情報から情報を選択してホールコンピュータ40に出力する構成とすることで、パチンコ機2の機種毎に、及び遊技場の経営方針にしたがって、ホールコンピュータ40に出力する遊技情報を自由に選択・割当してCRユニット3に設定できる。
ホール側外部入出力接続基板85は、ホール側の機器と接続される信号ケーブル32、35及びネットワークケーブル95を接続するための接続基板であり、データ表示器接続部96、台コントローラ接続部97、及びLAN接続部98を備えている。
LAN接続部98は、ホールコンピュータ40を除く他の管理コンピュータ群5とネットワークケーブル95を介して接続され、顧客の会員情報や、プリペイド媒体22の残価値、持玉、貯玉といった各種情報を送受する通信インターフェースとして機能する。
データ表示器接続部96は、データ表示器28と信号ケーブル32を介して接続され、パチンコ機2から受信した遊技情報のうちデータ表示器28に表示すべき情報を送信する表示情報出力部として機能する。データ表示器28に出力する遊技情報には、スタート信号、非通常の遊技状態(確変・時短)を示す信号、大当たり信号、扉開放信号、及びパチンコ機本体10に対する不正検知信号が含まれている。データ表示器28は、かかる遊技情報を受信すると、この遊技情報に基づいて、表示パネル29へのデータ表示やランプ31の点灯を行う。
データ表示器28に入力された遊技情報は、当該データ表示器28から台コントローラ33に出力される。
また本実施形態では、パチンコ機2に組み込んだタッチ液晶モジュール20の液晶表示部75に、遊技場のスタッフを呼び出すための呼出操作ボタン99(図1)がタッチ操作ボタンとして設けられている。当該呼出操作ボタン99の操作がCRユニット3にタッチ液晶モジュール20から入力された場合、メイン制御汎用CPU87は、スタッフ呼出しのためにランプ31を点灯させる点灯指示をデータ表示器28に信号ケーブル32を介して出力する。データ表示器28にあっては、かかる点灯指示が入力された場合、呼出ボタン30が操作されたときと同様にランプ31を点灯する。
本実施形態では、遊技者は、パチンコ機2に設けたタッチ液晶モジュール20でスタッフの呼出操作を行うことができるため、パチンコ機2の上方等に設けられたデータ表示器28を手を伸ばして操作する必要がなく、手元の操作で簡単にスタッフを呼び出すことができる。
台コントローラ接続部97は、台コントローラ33と信号ケーブル35を介して接続され、パチンコ機2から受信した遊技情報のうちデータ表示器28に出力した以外の残余の情報(すなわち出球に係る信号である賞球信号及びアウト玉信号)と、CRユニット3が管理する売上に関する情報とが出力される。この売上に関する情報としては、プリペイド媒体22の購入に伴う入金情報、貸玉に伴うプリペイド残価値の消費情報、貯玉の再プレイにより消費した貯玉数情報が含まれている。また、CRユニット3から台コントローラ33には、CRユニット3で検出されたエラー情報(例えばプリペイド媒体22の発行不良等)が出力される。
なお、データ表示器28が設けられていない場合には、データ表示器28に出力している遊技情報が、台コントローラ接続部97から台コントローラ33に直接出力される。そして、台コントローラ33に入力されたパチンコ機2の遊技情報、及びCRユニット3の情報(売上情報やエラー情報)が台コントローラ33からホールコンピュータ40に送信され、管理されることとなる。
このように本実施形態によれば、遊技球貸出装置63は、パチンコ機2に接続され遊技情報が入力される遊技情報入力部93と、遊技情報入力部93に入力された遊技情報に基づく情報を表示する液晶表示部75とを備える構成としたため、パチンコ機2から遊技情報を直接取得して液晶表示部75に表示することができ、リアルタイムな情報表示が可能になる。
これに加え、本実施形態によれば、遊技球貸出装置63は、遊技情報入力部93に入力された遊技情報をホールコンピュータ40に出力するデータ表示器接続部96及び台コントローラ接続部97を備える構成であるため、ホールコンピュータ40に遊技情報を出力するための端子板をパチンコ機2に別途に設ける必要がない。また、遊技機設置時や入れ替え時には、パチンコ機2に遊技球貸出装置63を接続すれば、パチンコ機2を別途にホールコンピュータ40と接続する必要がないため、配線作業が容易になる。
また本実施形態によれば、パチンコ機2の遊技情報は、遊技中の遊技球の出球(出入量)を示す情報としてアウト信号及び賞球信号を含み、遊技球貸出装置63は、この出球に関する情報に基づいて遊技者の持玉数を算出し液晶表示部75に表示する構成とした。これにより、遊技者は、自身の持玉数、特に獲得した遊技球数を把握することができる。
また本実施形態によれば、遊技球貸出装置63は、ランプ31の点灯を指示する操作入力を受け付け、当該指示をデータ表示器28に出力する呼出操作ボタン99を備える構成とした。これにより、遊技者は、パチンコ機2の上方等に設けられたデータ表示器28を手を伸ばして操作せずとも、遊技球貸出装置63の操作だけで簡単にスタッフを呼び出すことができる。
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る遊技球貸出装置163の機能的構成をパチンコ機102とともに示す図である。
本実施形態のパチンコ機102及び遊技球貸出装置163は、それぞれ相互間の通信を暗号化する暗号処理部165A、165Bが設けられている点で第1実施形態と相違する。
すなわち、パチンコ機102にあっては、外部端子板61から出力される遊技情報のデータ信号と、貸出装置接続基板62から出力される貸出結果信号等の送信信号とがそれぞれ暗号処理部165Aによって暗号化されて遊技球貸出装置163のCRユニット3に出力され、また、CRユニット3から貸出装置接続基板62に入力された貸出指示信号等の受信信号が暗号処理部165Aによって復号化される。同様に、遊技球貸出装置163にあっては、遊技機接続部92から出力される貸出指示信号等の送信信号が暗号処理部165Bによって暗号化され、また、パチンコ機102から遊技情報入力部93を介して入力される遊技情報、及び遊技機接続部92を介して入力される貸出結果信号等の受信信号が暗号処理部165Bによって復号化される。
これにより、パチンコ機102と遊技球貸出装置163との間の通信のセキュリティが高められる。特に、本実施形態では、パチンコ機102の外部端子板61が遊技球貸出装置163と接続する構成とし、パチンコ機102が遊技球貸出装置163以外の機器と通信する事がないため、当該パチンコ機102と外部との全ての通信が暗号化され、不正に対する堅牢性が高められる。
なお、上述した第1及び第2実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、任意に変形及び応用が可能である。
例えば第1実施形態において、パチンコ機2の外部端子板61が遊技情報に含まれる各種情報ごとの信号をパラレル信号として出力する構成を例示した。しかしながら、これに限らず、外部端子板61に入力された信号をシリアル信号に変換してCRユニット3に出力しても良い。この場合、上記信号ケーブル70には、シリアル信号を伝送するシリアルケーブルが用いられる。
また例えば、各実施形態において、パチンコ機2、102が備える外部端子板61及び貸出装置接続基板62を個別の基板で構成したが、これらを1つの基板にまとめて構成しても良い。これにより、パチンコ機2、102の部品点数を削減することができる。この場合、まとめた基板と、CRユニット3との間を双方向のシリアル通信により、外部出力信号Sout、貸出指示信号及び貸出結果信号を送受する構成とすることで、信号ケーブル70、71を1本のシリアル信号ケーブルにまとめることができ、パチンコ機2、102と、遊技球貸出装置63、163との間の配線数が削減されることで、配線作業の容易化が図られる。
また上述した各実施形態において、CRユニット3が遊技情報の一部をデータ表示器28に出力し、残りを台コントローラ33に出力する構成を例示したが、これに限らず、ホールコンピュータ40に出力すべき全ての遊技情報を一旦台コントローラ33に出力し、当該台コントローラ33から一部の情報をデータ表示器28に出力構成としても良く、また、ホールコンピュータ40に出力すべき全ての遊技情報をデータ表示器28に出力し、当該データ表示器28から台コントローラ33に接続する構成としても良い。
なお、データ表示器28及び台コントローラ33のそれぞれに出力する信号を選択しCRユニット3に設定可能に構成しても良い。これにより、パチンコ機2の種別ごとにデータ表示器28に出力し表示させる信号が異なる場合でも、適切な信号をデータ表示器28に出力することができる。
また上述した各実施形態では、遊技機の一例としてパチンコ機2を例示したが、これに限らず、遊技媒体の投入を条件に、所定の抽選契機成立時に当落抽選を行う遊技機であれば、任意の遊技機に本発明を適用することができる。かかる遊技機には、例えば、遊技メダルを遊技媒体に使用し、遊技メダルの投入を条件に、操作レバーが操作された時に当落抽選を行うパチスロ機などが挙げられる。この場合には、本発明の遊技媒体貸出装置が遊技メダルをパチスロ機に貸し出す遊技メダル貸出装置に適用される。
1 遊技管理システム
2、102 パチンコ機(遊技機)
3 CRユニット
6 通信ネットワーク
6A LAN
6B 専用線
16 遊技機液晶表示器
20 タッチ液晶モジュール
22 プリペイド媒体
28 データ表示器(外部の表示器)
31 ランプ
33 台コントローラ
40 ホールコンピュータ
61 外部端子板
62 貸出装置接続基板
63、163 遊技球貸出装置(遊技媒体貸出装置)
75 液晶表示部(表示部)
84 遊技機側外部入出力接続基板
85 ホール側外部入出力接続基板
92 遊技機接続部
93 遊技情報入力部
96 データ表示器接続部(表示情報出力部)
97 台コントローラ接続部(遊技情報出力部)
99 呼出操作ボタン
165A、165B 暗号処理部
Sout 外部出力信号

Claims (2)

  1. 遊技媒体を遊技機本体の中で循環使用して遊技するとともに、当該遊技の遊技情報を外部に出力する封入球式の遊技機と、
    前記遊技機で遊技者が使用可能な遊技媒体数を前記遊技機に入力する遊技媒体貸出装置と、
    前記遊技機の遊技情報を取得して管理するホールコンピュータと、を備えた遊技管理システムにおいて、
    前記遊技機は、前記遊技媒体貸出装置から入力された遊技媒体数の前記遊技者の遊技に伴う増減を管理する手段と、
    前記遊技機の遊技情報を取得して表示し当該遊技情報を前記ホールコンピュータに出力するとともに、スタッフに対するランプを有するデータ表示器と、を備え、
    前記遊技媒体貸出装置は、
    前記遊技機に接続され前記遊技情報が入力される遊技情報入力部と、
    前記遊技情報入力部に入力された遊技情報を前記ホールコンピュータに出力する遊技情報出力部と、
    前記遊技情報入力部に入力された遊技情報に基づき、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された遊技媒体数を表示する表示部と、
    前記データ表示器に接続され、前記遊技情報入力部に入力された遊技情報のうち、前記データ表示器に表示する情報を出力するデータ表示器接続部と、
    前記ランプの点灯を指示する操作を受け付ける操作部と、を備え、
    前記遊技者の遊技終了時には、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機が管理している、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を当該遊技機から受け取り、当該遊技媒体数を前記ホールコンピュータに出力し、
    前記操作部の操作に応じて前記ランプの点灯指示を前記データ表示器接続部を通じて前記データ表示器に出力する
    ことを特徴とする遊技管理システム。
  2. 遊技媒体を遊技機本体の中で循環使用して遊技するとともに、当該遊技の遊技情報を外部に出力する封入球式の遊技機と、
    前記遊技機で遊技者が使用可能な遊技媒体数を前記遊技機に入力する遊技媒体貸出装置と、
    前記遊技機の遊技情報を取得して管理するホールコンピュータと、を備えた遊技管理システムにおいて、
    前記遊技機は、前記遊技媒体貸出装置から入力された遊技媒体数の前記遊技者の遊技に伴う増減を管理する手段を備え、
    前記遊技媒体貸出装置は、
    前記遊技機に接続され前記遊技情報が入力される遊技情報入力部と、
    前記遊技情報入力部に入力された遊技情報を前記ホールコンピュータに出力する遊技情報出力部と、
    前記遊技情報入力部に入力された遊技情報に基づき、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された遊技媒体数を表示する表示部と、を備え、
    前記遊技者の遊技終了時には、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機が管理している、前記遊技者が使用可能な遊技媒体数を当該遊技機から受け取り、当該遊技媒体数を前記ホールコンピュータに出力し
    前記遊技機は、前記遊技情報を暗号化して出力し、
    前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機から取得した遊技情報を復号化し、前記ホールコンピュータに出力する
    ことを特徴とする遊技管理システム。
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