JP5600483B2 - 遊技システム - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の動作特性等を確認するための試打を、少ない負担で行えるようにすることを目的とする。
図1は、本実施形態に係る遊技サービスシステム1の構成を示す図である。
遊技サービスシステム1は、遊技店舗2に導入されている遊技管理システム3と、サービス提供サーバー群4とを備えている。遊技管理システム3は、遊技機の一例たるパチンコ機5から遊技情報を取得して管理するシステムであり、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット6等を備えて構成されている。サービス提供サーバー群4は、遊技管理システム3に対して各種サービスを提供するサーバー群である。
ベンダー系サーバー群4Aには、遊技機メーカーサーバー12Aと、販社・中古機業者サーバー12Bと、カード会社サーバー12Cと、コンテンツプロバイダーサーバー12Dとが含まれている。
遊技機メーカーサーバー12Aは、パチンコ機5を製造する遊技機メーカーが所有するサーバーであり、販社・中古機業者サーバー12Bは、パチンコ機5を販売する販売会社や中古のパチンコ機5を販売する中古機業者が所有するサーバーである。これら遊技機メーカーサーバー12A、及び販社・中古機業者サーバー12Bからは、製造、或いは販売したパチンコ機5の識別情報(例えば製造番号)と、認証用情報としての遊技機ID(例えば、遊技機メイン基板40のCPU固有ID61(図2))が遊技機ID管理センターサーバー13Dに送信され、当該遊技機ID管理センターサーバー13Dで管理される。
カード会社サーバー12Cは、遊技球の貸し出しに供する後述するプリペイド媒体14を製造販売するカード会社によって利用され、プリペイド媒体の製造番号やシリアル番号の照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、かかる照会サービスを利用することで、偽造等された不正なプリペイド媒体を発見できる。
コンテンツプロバイダーサーバー12Dは、コンテンツを配信するプロバイダーによって利用され、各種コンテンツを配信するサーバーである。コンテンツの例としては、例えば遊技機メーカーによって登録されたパチンコ機5のPR(Public Relations)コンテンツや、遊技性能、遊技方法等の説明コンテンツなどが挙げられる。かかるコンテンツは、遊技管理システム3の例えば各CRユニット6に配信され、後述のタッチ液晶モジュール27などに表示されて遊技者に提供される。
コンテンツ配信データセンターサーバー13Aは、TVや映画などの動画や音楽等のエンターテイメントコンテンツを配信するサーバーであり、かかるコンテンツは、遊技管理システム3の各CRユニット6に配信されタッチ液晶モジュール27などに表示される。
プリペイド管理データセンターサーバー13Bは、遊技店舗2で利用されている各プリペイド媒体14の残価値の記録・照会サービスを提供するサーバーである。また第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cは、遊技店舗2の会員となった遊技者ごとに遊技球の貯玉数の記録・照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、これらプリペイド管理データセンターサーバー13B、及び第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが記録しているデータと遊技管理システム3で管理しているデータとの間の整合性を検証可能になっている。
不正情報監視センターサーバー13Eは、何らかの理由で不正と認められたパチンコ機5の識別情報を照会可能に管理するサーバーであり、遊技店舗が、所有のパチンコ機5が不正なものでないかを不正情報監視センターサーバー13Eに問い合わせて確認できる。
遊技管理システム3は、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)6と、精算機7と、管理コンピュータ群8とを備え、CRユニット6、精算機7及び管理コンピュータ群8のそれぞれが店内LAN9、或いは専用通信線10により通信可能に接続されている。
パチンコ機5は、遊技球を遊技媒体に使用する遊技機である。このパチンコ機5は、遊技者が、価値媒体たるプリペイド媒体14を購入、或いは、プリペイド媒体14に現金をチャージし、該プリペイド媒体14の残価値を代償として遊技球を借りて遊技する、いわゆるCR機と呼ばれる遊技機であり、パチンコ機5と、当該パチンコ機5と通信可能に接続され、プリペイド媒体14を読み取る上記CRユニット6とを備えて遊技システム15が構成され、パチンコ機5は、CRユニット6と電気的に接続されている(通電状態である)事を条件に遊技球を発射可能に構成されている。
またパチンコ機本体18の右下には、遊技球を遊技盤16の遊技領域に1発ずつ所定の時間間隔で発射する遊技球発射ハンドル26(操作部)が設けられ、この遊技球発射ハンドル26の操作に応じて遊技球が発射される。遊技球発射ハンドル26の操作に伴って発射された遊技球が始動口19を通過したことを契機にパチンコ機5は特賞の当落抽選を行うとともに、遊技機液晶表示器24に図柄を後述する表示演出を伴って変動表示し、停止図柄により当落抽選結果を遊技者に通知する。また当選時には、パチンコ機5は、大入賞口21を開放して遊技球が入賞し易い状態とすることで遊技者に持玉を増やす機会を与える。
タッチ液晶モジュール27は、パチンコ機本体18の台枠に組み込まれたタッチ操作可能な表示ユニットであり、CRユニット6の操作部及び表示部として機能し、かかる構成については、後に詳述する。
CRユニット6は、紙幣挿入口28に紙幣が挿入された場合、管理コンピュータ群8と通信して紙幣の額面に応じた価値をプリペイド媒体14に付与する処理を行う。具体的には、CRユニット6は、プリペイド媒体14として会員カード14Bが挿入されている場合には、会員カード14Bの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、会員カード14Bの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bへのプリペイド残高のチャージが行われる。また、会員カード14Bが挿入されていない場合には、CRユニット6は、新規にICコイン14Aを発行するとともに、ICコイン14Aの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、このICコイン14Aの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bを持たない遊技者に、プリペイド媒体14としてのICコイン14Aが新規に発行される。
精算機7は、プリペイド媒体14の残価値を精算する装置であり、この精算機7には、ICコイン14Aのコイン投入口32及び会員カード14Bのカード挿入口33が設けられている。精算機7は、プリペイド媒体14が投入された場合、残価値を上記管理コンピュータ群8に問い合わせ、残価値に応じた金額を払い出す。精算機7は、金額払出完了後に、その旨を管理コンピュータ群8に通知し、管理コンピュータ群8が、そのプリペイド媒体14の残価値として記録している値をクリアすることで精算が完了する。
遊技台計数管理装置35Aは、いわゆるホールコンピュータ(図示では「ホールコン」)と呼ばれる装置であり、各パチンコ機5での出球や大当たり回数、エラー状況、パチンコ機5のパチンコ機本体18が備える扉の開放等の遊技機に係る遊技情報、並びに、各CRユニット6への入金や再プレイ、プリペイド残価値の消費等に関する情報をCRユニット6から取得して中枢的に管理する。遊技台計数管理装置35Aは、かかる各種の情報を、パチンコ機5からではなくCRユニット6から取得する。すなわち、遊技台計数管理装置35AとCRユニット6とはパラレル信号線10A、及び/或いはホールコンI/F装置36を中継器に備えたシリアル信号線10Bを介して接続されており、CRユニット6がパチンコ機5から逐次情報を受信して遊技台計数管理装置35Aに出力する。
プリペイド媒体14の残価値は、CRユニット6でのチャージによって増加し、また玉貸によって減少し、プリペイド管理サーバー35Bは、これらチャージ及び玉貸しに応じて残価値を更新する。すなわち、CRユニット6が残価値をプリペイド媒体14にチャージした場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、チャージされた残価値を識別情報とともに取得して残価値を加算更新する。貸出スイッチ25Aの操作に応じてCRユニット6が玉貸を行った場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、かかる玉貸の代償価値をプリペイド媒体14の識別情報とともに取得して残価値を減算更新する。
このプリペイド管理サーバー35Bには、上述した精算機7が店内LAN9を介して接続されており、精算機7にプリペイド媒体14が投入されると、精算機7がプリペイド媒体14の残価値をプリペイド管理サーバー35Bに問い合わせて、残価値に応じた金額払い出し等の精算を行う。
CRユニット6は、会員カード14Bが挿入された場合、タッチ液晶モジュール27に暗証番号入力画面を表示して入力を促し、入力された暗証番号及び会員カード14Bの識別情報の正当性を会員・景品管理サーバー35Dに問い合わせる。ただし、会員カード14Bがビジター会員用である場合には、かかる問い合わせは省略しても良い。CRユニット6は、これらの正当性が会員・景品管理サーバー35Dによって認められた場合に限り、当該会員・景品管理サーバー35Dから貯玉数を取得し、タッチ液晶モジュール27に表示する。またCRユニット6は貯玉が使用されるごとに会員・景品管理サーバー35Dに貯玉使用数を送信し、これにより会員・景品管理サーバー35Dが当該顧客の貯玉数を減算更新する。
なお、以下の説明では、プリペイド媒体14として遊技者が会員カード14Bを使用して遊技を行うものとして説明する。
すなわち、遊技者が景品カウンター(図示せず)等で持玉を景品に交換した場合、当該景品カウンターに設置されたPOS端末を含むPOSシステム37から持玉を交換した旨が、プリペイド媒体14の識別情報とともに持玉管理サーバー35Cに入力され、持玉管理サーバー35Cがプリペイド媒体14の識別情報に対応する持玉数を減算更新することで交換が完了する。このとき、会員カード14Bを利用して遊技を行った顧客会員が景品交換した場合に、当該顧客会員が交換した景品を会員・景品管理サーバー35Dに記録して管理するようにしても良い。
また、顧客会員が持玉を貯玉に交換するときには、会員・景品管理サーバー35Dに、貯玉数がプリペイド媒体14の識別情報とともに送信され、顧客会員の会員カード14Bに対応付けて管理されている貯玉数が加算更新され、また同様に第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが管理する貯玉数のデータも更新される。
なお、遊技場の営業日の終了時に、持玉がゼロでない会員カード14Bが持玉管理サーバー35Cに記録されている場合に、当該持玉管理サーバー35Cが会員・景品管理サーバー35Dに記録を転送し、当該会員・景品管理サーバー35Dが管理する会員カード14Bの貯玉に持玉を加算することで、自動で振り替えるようにしても良い。
遊技機ID管理サーバー35Fは、所定のIDとパスワードを用いて遊技機ID管理センターサーバー13Dにアクセスし、パチンコ機5の識別情報(製造番号等)、遊技機ID、及び出荷先情報を上記遊技機ID管理センターサーバー13Dから取得して管理する。
図2は、パチンコ機5及びCRユニット6の機能的構成を示す図である。
パチンコ機5は、図2に示すように、主基板に分類される遊技機メイン基板40及び払出制御基板41(遊技媒体数制御基板)と、主基板に対する周辺基板である演出用サブ基板42及び発射制御基板43とを備えている。主基板は、当落抽選及び遊技球の獲得に影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがある機能を有する回路を実装した基板である。
遊技機メイン基板40は、入賞に伴う賞球の払出指示や特賞の当落を抽選する主制御CPU40Aを備えた基板である。具体的には、パチンコ機5は、始動口19、入賞口20及び大入賞口21のそれぞれに遊技球の入賞を検知する入賞検知センサ44を備え、検知信号が遊技機メイン基板40に出力される。遊技機メイン基板40、始動口19、入賞口20及び大入賞口21ごとに賞球数を対応付けて記憶する入賞口別賞球数記憶部45を備え、入賞口への入賞が検知されるごとに、当該入賞口に応じた数の賞球の払い出しを指示する賞球払出指示信号を払出制御基板41に出力し、また遊技盤16に賞球数別に設けた賞球通知灯46を点灯する。
ここで、このパチンコ機5は、上述の通り、封入球式の遊技機として構成されているため、遊技中にパチンコ機5の外から遊技球が投入されることはなく、当該遊技球の実際の投入に代えて、発射可能な遊技球の投入がデジタルデータ上で行われる。すなわち、払出制御基板41は、遊技者が発射可能な遊技球の残数(以下、「発射可能玉数」と言う)を記憶する遊技機管理発射可能玉数記憶部48(遊技媒体数記憶部)を備え、発射可能玉数が「ゼロ」でない事を条件に、遊技球の発射を許可する発射許可信号を後述する発射制御基板43に出力する。払出制御基板41は、CRユニット6から貸出指示信号が入力された場合、所定貸玉個数の遊技球の投入に代えて、当該所定貸玉個数分を発射可能玉数に加算し、加算結果をCRユニット6に返信する。
また払出制御基板41には、球磨制御基板53が接続されている。球磨制御基板53は、パチンコ機5に封入されている遊技球の玉磨機構を制御する基板である。払出制御基板41は、遊技球発射時に打ち出し可能な遊技球が無くならないように球磨制御基板53から玉磨状態を取得しながら制御する。
さらに、払出制御基板41には、パチンコ機本体18に設けられた各種センサ(前面扉開放センサ、玉数異常検知センサ等)の検知情報を異常情報として遊技機メイン基板40に出力する。
外部端子板54は、遊技情報を示す外部端子出力信号SoutをCRユニット6に一方向に出力する端子板であり、CRユニット6から外部端子板54への信号入力は禁止されている。外部端子板54から出力される遊技情報は、遊技機メイン基板40及び払出制御基板41が管理する情報である。この遊技情報には、パチンコ機5での大当たり発生を示す大当たり信号、図柄表示部47での図柄の変動停止を示す図柄停止信号(スタート信号)、賞球数を示す賞球信号、アウト玉数を示すアウト玉信号、ファウル玉数を示すファウル玉信号等が含まれている。この遊技情報をCRユニット6が取得することで、大当たり信号及び図柄変動停止信号に基づいて大当たり発生や大当たり発生回数、図柄変動回数(スタート回数)を特定し、また、アウト玉信号、ファウル玉信号及び賞球信号に基づいて、払出制御基板41とは別に差玉を管理し、また、それらの情報を遊技台計数管理装置35Aに出力する。
遊技機搭載暗号基板56からCRユニット6に出力された認証結果は、遊技台計数管理装置35A及びタッチ液晶モジュール27に出力されるとともに、パチンコ機5に設けたLEDランプ等に直接出力される。
電源モジュール75は、CRユニット6の各部に電源を供給するとともに、上記のように、タッチ液晶モジュール27にも電力を供給する。また、この電源モジュール75の電力が貸出I/F用電源として、パチンコ機5の遊技機搭載暗号基板56、払出制御基板41、及びCR基板55のそれぞれに出力されている。遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、この貸出I/F用電源を駆動電源とし駆動し、また、払出制御基板41は貸出I/F用電源の入力を検知することでCRユニット6との導通状態を検知する。すなわち、払出制御基板41への貸出I/F用電源の入力を遮蔽することでパチンコ機5とCRユニット6とが非導通状態となり、パチンコ機5での遊技球の発射が禁止される。なお、遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、貸出I/F用電源の供給を検知していれば、パチンコ機5が備える電源を駆動電源として駆動しても良い。
主制御用のCPU76Aは、プリペイド媒体14や会員カード14Bのデータの読み書き、管理コンピュータ群8、及びデータ表示器34とのデータ送受等の制御、パチンコ機5に対する玉貸制御の他、さらに遊技中におけるプリペイド媒体14の残価値、持玉及び再プレイ可能玉数(貯玉数)を管理する。
詳述すると、CPU76Aは、キャッシュメモリを備え、当該キャッシュメモリを、プリペイド残価値記憶部83、貸出装置管理持玉数記憶部84、再プレイ可能玉数記憶部85、遊技機管理残玉数記憶部86として機能させる。
プリペイド残価値記憶部83は、プリペイド媒体14の残価値を記憶するものであり、プリペイド媒体14の投入時、或いは発行時にプリペイド管理サーバー35Bから取得した残価値を初期値として記憶し、玉貸操作に伴って残価値を減算更新し、またチャージ操作に伴って加算更新する。
なお、持玉管理サーバー35Cで管理されている持玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納する構成に限らず、例えばプリペイド媒体14に記録されている持玉数や会員・景品管理サーバー35Dで管理されている貯玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納しても良い。
また、遊技機管理発射可能玉数から持玉への移行の契機としては、上記の他にも、例えばタッチ液晶モジュール27に設けた移行操作のためのボタンに対するタッチ操作や、休憩時にパチンコ機5をロックするための休憩ボタンが操作されたときなどが挙げられる。休憩ボタン操作時のパチンコ機5のロックについて簡単に説明すると、ロック時には、CRユニット6が貸出指示信号を送信しないようにすることでパチンコ機5での遊技球の貸出動作が行われないようになり、また遊技機管理発射可能玉数が持玉に移行して「ゼロ」にクリアされることで、遊技球を用いた遊技ができない状態(ロック状態)に維持される。
また、貸出装置制御基板68には、パラレル信号線10Aを介して遊技台計数管理装置35Aと接続するためのパラレルポート92が設けられており、パラレルポート92からの出力が光MOSリレー等の駆動回路を備えた信号変換器93で信号変換され、パラレル出力用コネクタ94に接続されたパラレル信号線10Aを介して遊技台計数管理装置35Aに出力される。
パチンコ機5の遊技機メイン基板40は、上記のように始動口19への入賞の検知を契機として特賞の当落抽選を行い、特賞当選時には、遊技機メイン基板40は遊技状態を特別遊技状態(いわゆる大当たり遊技状態や確率変動状態、時間短縮遊技状態など)に移行させ、特別遊技状態の終了条件成立に伴って通常の遊技状態に移行する。パチンコ機5は、発射制御基板43の制御によって遊技盤16の遊技領域に発射された遊技球が始動口19に入賞する確率、これにより実行される当落抽選の回数、特賞当選により特別遊技状態に移行する当選確率等の動作特性が、予め決められた範囲に収まるよう設計されている。しかしながら、現実に遊技者が遊技する場合に設計通りの動作特性が現れるかどうかは、実際に遊技球を発射して確認しなければわからない。このため、遊技システム15は、パチンコ機5の動作特性を、実際に遊技球を用いて確認する試打モードを実行し、この試打モードでは、実際にパチンコ機5において指定された数の遊技球が発射され、遊技が完了するまでの遊技結果が集計される。ここで、遊技の完了とは、発射制御基板43の制御により発射された全ての遊技球が、入賞検知センサ44によって入賞玉として検知され、アウト玉検知センサ49によりアウト玉として検知され、或いは、ファウル玉検知センサ50によりファウル玉として検知された状態を指す。
この図3に示す動作は、試打モードへの移行が指示された場合に開始される。試打モードの移行の指示は、CRユニット6のリモコン受光部72により試打モードの開始を指示する信号を受信すること、CRユニット6のタッチ液晶モジュール27におけるタッチ操作により試打モードの開始が指示されること、遊技台計数管理装置35AからCRユニット6に対して試打モードの開始を指示する制御情報が送信され、これをCRユニット6がシリアル通信I/F89またはパラレルポート92を介して受信すること、或いは、プリペイド管理サーバー35Bまたは持玉管理サーバー35CからCRユニット6に対し、試打モードの開始を指示する制御情報が送信され、これをCRユニット6が高速通信I/F77を介して受信することにより行われる。これらの指示を受けて、遊技システム15は試打モードを実行する。
この試打用のプリペイド媒体14は、外観上も通常のプリペイド媒体14とは明らかに区別可能なものとしても良く、また、試打モードの実行中以外は、試打モード用のプリペイド媒体14が使用できないようにすることもできる。具体的には、プリペイド管理サーバー35Bは、CRユニット6から試打モード用のプリペイド媒体14の識別情報が送信された場合に、そのCRユニット6が試打モードの実行中か否かを判別し、試打モードの実行中でなければ残価値をゼロとするようCRユニット6に制御情報を送信する。また、CRユニット6のCPU76Aが試打モード用のプリペイド媒体14を識別する機能を備え、試打モード以外では試打モード用のプリペイド媒体14が投入された際のプリペイド残価値記憶部83の残価値をゼロとする処理を行ってもよい。
このようにプリペイド媒体14を実際に投入する場合、及び、投入しない場合のいずれにおいても、試打モードでは、現金または現金により付与された残価値を有するプリペイド媒体14の投入を伴わずに、CRユニット6がパチンコ機5に対して玉貸を行うことが可能となる。このため、遊技店舗2においては、パチンコ機5の試打を、遊技台計数管理装置35A、プリペイド管理サーバー35B、持玉管理サーバー35C或いはCRユニット6の操作により、現金や残価値を有するプリペイド媒体14の投入を行うことなく容易に開始できる。
さらに、遊技台計数管理装置35A、プリペイド管理サーバー35B、または持玉管理サーバー35Cから制御情報をCRユニット6に送信して、試打モードを開始させる場合には、遊技店舗2に設置された全てのCRユニット6を、一斉に試打モードに移行させて、全てのパチンコ機5の試打を行うことも可能である。この場合、多数のパチンコ機5の試打を、少ない労力で同時に開始し、実行できる。
ここで、CRユニット6は、パチンコ機5の遊技機管理発射可能玉数記憶部48に記憶されている発射可能玉数を取得し、この発射可能玉数がゼロであるか否かを判別する(ステップS14)。パチンコ機5の発射可能玉数がゼロでない場合(ステップS14;No)、CRユニット6は、試打モードの実行を中止すべく、プリペイド残価値記憶部83が記憶する残価値及び貸出装置管理持玉数記憶部84が記憶する持玉数をクリアして、ステップS26に移行する。ステップS26で、CRユニット6は、遊技台計数管理装置35A、プリペイド管理サーバー35B及び持玉管理サーバー35Cに対して試打モードの終了を示す制御情報を送信し、プリペイド管理サーバー35Bが有する残価値の情報及び持玉管理サーバー35Cが有する持玉数の情報を試打モード実行前に戻して、試打モードを終了する。
発射制御基板43の制御により遊技球の発射が開始されると、パチンコ機5は、通常の遊技と同様に、遊技球が発射されるごとに払出制御基板41の制御によって遊技機管理発射可能玉数記憶部48に記憶する発射可能玉数を減算し、また、入賞検知センサ44が始動口19への入賞玉を検知した場合には遊技機メイン基板40により当落抽選を実行し、当選した場合は特別遊技状態に移行する。払出制御基板41による抽選により賞球が発生した場合は、賞球払出指示信号が払出制御基板41に入力され、払出制御基板41から外部端子板54を介して、賞球払出指示信号等を含む遊技情報を示す外部端子出力信号SoutがCRユニット6に出力される。CRユニット6は、パチンコ機5における遊技球の発射が開始されてから、外部端子出力信号Soutを受信して遊技情報を取得し、取得した遊技情報から遊技結果に関する情報を抽出して、抽出した情報を項目毎に集計する動作を開始する(ステップS17)。
このように、CRユニット6が試打モードを終了する条件として、(1)試打モードで発射する総発射玉数がCRユニット6に対して指定され、パチンコ機5の発射玉数が指定された総発射玉数に達した場合に試打モードを自動終了する、と設定することも可能であるが、この方法に限定されず、例えば以下に挙げるように試打モードを終了する構成としてもよい。
(2)試打モード開始から終了までの稼働時間がCRユニット6に対して指定され、この稼働時間が経過したら試打モードを終了する。この場合、試打モードの稼働時間は、例えば、CRユニット6が試打モード用とした玉貸しした遊技球の発射が開始された時点から起算する。稼働時間が指定された時間に達した場合には、その時点でパチンコ機5の遊技機管理発射可能玉数記憶部48に記憶されている発射可能玉数がゼロになるまで試打を継続してから終了してもよい。また、稼働時間が指定された時間に達した瞬間にCRユニット6からパチンコ機5へ制御情報を出力して、発射を停止させて試打モードを終了してもよく、この場合には試打モード終了時点で遊技機管理発射可能玉数記憶部48に記憶された発射可能玉数がCRユニット6により集計される。稼働時間の設定は、試打モード開始時または開始前に、遊技台計数管理装置35A等の各種サーバーがCRユニット6へ制御情報を送信する方法、或いは、リモコン装置やタッチ液晶モジュール27の操作により直接CRユニット6に入力される方法等で行われる。
(4)試打モードにおけるプリペイド残額(上限入金金額)が予め設定され、この金額が試打モード開始時にプリペイド残価値記憶部83に記憶され、このプリペイド残価値記憶部83が記憶する金額がゼロなり、パチンコ機5の遊技機管理発射可能玉数記憶部48が記憶する発射可能玉数がゼロとなった場合に、試打モードを終了する。上限入金金額は、試打モード開始時または開始前に、遊技台計数管理装置35A等の各種サーバーによりCRユニット6へ制御情報を送信する方法等で設定される。
この他、(5)上記(1)〜(4)の条件を組み合わせて試打モードを終了する方法を用いることも可能である。例えば、(1)と(2)とを組み合わせて、CRユニット6が指定された持ち玉数に達するまで玉貸しを行い、遊技機管理発射可能玉数記憶部48の発射可能玉数がゼロになるまで、或いは、試打モード開始からの稼働時間が指定された時間に達するまで、のいずれかの条件が先に成立したら、その時点で試打モードを終了する方法が挙げられる。また、例えば、(2)と(3)とを組み合わせ、試打モード開始からの稼働時間が指定された時間に達したら試打モードを終了し、稼働時間が指定された時間に達する前であっても大当たり回数が目標値に達したら試打モードを終了する方法が挙げられる。
この他、(1)〜(4)のうち複数の条件を任意に組み合わせることが可能である。
また、パチンコ機5は封入球式の遊技機であるから、遊技球発射ハンドル26を固定する治具の回収等の一部の動作を除き、試打モードが終了した後は玉箱を片付ける等の後処理が不要である。さらに、パチンコ機5は試打モードを自動終了するので、遊技球発射ハンドル26を固定する治具をすぐに回収しなくてもよいので、多数のパチンコ機5の試打を行う際の作業者の負担をより一層軽減できる。
図4(A)には、試打モードの開始時に表示される試打モード開始画面101の例を示す。この試打モード開始画面101には、試打モードであることを示すモード表示部102および試打モードの条件を表示する条件表示103が配置され、CRユニット6が試打モードであることと、試打の条件を視認できる。また、図4(A)に例示する試打モード開始画面101には、設定変更、試打モードの開始、試打モードの中断等を指示するためのボタン104が表示されている。これらのボタン104の操作により、CRユニット6に対し、試打モードの条件の変更、試打モードの開始、中断等を指示できる構成となっている。なお、試打モード開始画面101が表示された状態ではCRユニット6は既に試打モードを開始し、条件を取得して表示している状態であるため、ボタン104の操作がなくても上述したように試打を実行する構成としてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、遊技球貸出装置65のタッチ液晶モジュール27に、この遊技球貸出装置65に接続されたパチンコ機5の遊技結果を表示する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技台計数管理装置35Aにおいて複数の遊技球貸出装置65から送信された遊技結果を集計し、この集計された遊技結果を、各パチンコ機5の遊技結果とともに、各遊技球貸出装置65がタッチ液晶モジュール27に表示することも可能である。
3 遊技管理システム
4 サービス提供サーバー群
5 パチンコ機(遊技機)
6 CRユニット
8 管理コンピュータ群
14 プリペイド媒体
15 遊技システム
16 遊技盤
18 パチンコ機本体
27 タッチ液晶モジュール(表示部)
35A 遊技台計数管理装置
40 遊技機メイン基板
41 払出制御基板(遊技媒体数制御基板)
43 発射制御基板(遊技制御基板)
48 遊技機管理発射可能玉数記憶部(遊技可能媒体数記憶部)
65 遊技球貸出装置(遊技媒体貸出装置)
Claims (3)
- 遊技媒体による遊技によって所定の条件が成立するごとに特別遊技状態を発生させる遊技機と、
前記遊技機に並べて配置され、当該遊技機との間でデータを送受可能に接続され、遊技者に貸し出す前記遊技媒体の数を前記遊技機に出力する遊技媒体貸出装置と、を有し、
前記遊技機は、
前記遊技に使用可能な遊技媒体の残数を記憶する遊技可能媒体数記憶部と、
前記遊技可能媒体数記憶部が記憶する遊技媒体の残数の前記遊技による増減を管理する遊技媒体数制御基板と、を備えた封入式に構成され、
前記特別遊技状態の発生結果を含む遊技情報を前記遊技媒体貸出装置に送信し、
前記遊技媒体貸出装置は、
前記遊技機の前記遊技可能媒体数記憶部に記憶された遊技媒体の残数に補充が必要な場合に、遊技媒体の貸出総数が予め指定された数に達するまで前記遊技に貸し出す前記遊技媒体の数を出力しつつ、前記遊技機から送信される遊技情報に基づいて前記特別遊技状態の発生結果を含む遊技結果を集計する試打モードを実行する
ことを特徴とする遊技システム。 - 前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機の前面に設けられた表示部を備え、前記試打モードの実行中または実行後に遊技結果を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
- 前記遊技機は、操作部の操作に応じて遊技を実行するとともに、前記操作部の操作量に対応して遊技の条件を変化させるものであり、
前記遊技媒体貸出装置は、前記試打モードの実行中または実行後に、遊技結果とともに前記操作部の操作量を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技システム。
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