JP5641516B2 - 遊技システム - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技媒体の不正な貸出を検知できる遊技システムを提供することを目的とする。
本発明は、封入された所定個数の遊技媒体を遊技に循環利用する封入式に構成された遊技機と、前記遊技機に並設され、当該遊技機との間で相互に暗号通信可能に接続され、遊技者への前記遊技媒体の貸出指示を前記遊技機に暗号通信により送信し当該遊技機に貸出動作を行わせる遊技媒体貸出装置と、を備え、前記遊技機は、遊技者への前記遊技媒体の貸出動作をするごとに貸出結果を前記遊技媒体貸出装置に暗号通信により送信し、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機から受信した貸出結果と、前記遊技機に送信した前記貸出指示との対応に基づいて、前記貸出指示がない遊技媒体の貸出動作を検知することを特徴とする遊技システムを提供する。
図1は、本実施形態に係る遊技サービスシステム1の構成を示す図である。
遊技サービスシステム1は、遊技店舗2に導入されている遊技管理システム3と、サービス提供サーバー群4とを備えている。遊技管理システム3は、遊技機の一例たるパチンコ機5から遊技情報を取得して管理するシステムであり、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)6等を備えて構成されている。サービス提供サーバー群4は、遊技管理システム3に対して各種サービスを提供するサーバー群である。
ベンダー系サーバー群4Aには、遊技機メーカーサーバー12Aと、販社・中古機業者サーバー12Bと、カード会社サーバー12Cと、コンテンツプロバイダーサーバー12Dとが含まれている。
遊技機メーカーサーバー12Aは、パチンコ機5を製造する遊技機メーカーが所有するサーバーであり、販社・中古機業者サーバー12Bは、パチンコ機5を販売する販売会社や中古のパチンコ機5を販売する中古機業者が所有するサーバーである。これら遊技機メーカーサーバー12A、及び販社・中古機業者サーバー12Bからは、製造、或いは販売したパチンコ機5の識別情報(例えば製造番号)と、後述する基板間認証に供される認証情報としての遊技機ID(例えば、遊技機メイン基板40のCPU固有ID61(図2))と、出荷先とが後述する遊技機ID管理センターサーバー13Dに送信され、当該遊技機ID管理センターサーバー13Dで対応付けて管理される。
カード会社サーバー12Cは、遊技球の貸し出しに供する後述するプリペイド媒体14を製造販売するカード会社によって利用され、プリペイド媒体の製造番号やシリアル番号の照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、かかる照会サービスを利用することで、偽造等された不正なプリペイド媒体を発見できる。
コンテンツプロバイダーサーバー12Dは、コンテンツを配信するプロバイダーによって利用され、各種コンテンツを配信するサーバーである。コンテンツの例としては、例えば遊技機メーカーによって登録されたパチンコ機5のPR(Public Relations)コンテンツや、遊技性能、遊技方法等の説明コンテンツなどが挙げられる。かかるコンテンツは、遊技管理システム3の例えば各CRユニット6に配信され、後述のタッチ液晶モジュール27などに表示されて遊技者に提供される。
コンテンツ配信データセンターサーバー13Aは、TVや映画などの動画や音楽等のエンターテイメントコンテンツを配信するサーバーであり、かかるコンテンツは、遊技管理システム3の各CRユニット6に配信されタッチ液晶モジュール27などに表示される。
プリペイド管理データセンターサーバー13Bは、遊技店舗2で利用されている各プリペイド媒体14の残価値の記録・照会サービスを提供するサーバーである。また第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cは、遊技店舗2の会員となった遊技者ごとに遊技球の貯玉数の記録・照会サービスを提供するサーバーである。遊技店舗側は、これらプリペイド管理データセンターサーバー13B、及び第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが記録しているデータと遊技管理システム3で管理しているデータとの間の整合性を検証可能になっている。
なお、遊技機ID管理センターサーバー13Dの管理データには、他に任意の情報を含めることができ、例えば遊技機メーカー名やパチンコ機5の機種名の情報等を含めても良い。
不正情報監視センターサーバー13Eは、何らかの理由で不正と認められたパチンコ機5の識別情報を照会可能に管理するサーバーである。遊技店舗側は、不正情報監視センターサーバー13Eに問い合わせることで、所有のパチンコ機5が不正なものでないかを確認できる。
遊技管理システム3は、複数台のパチンコ機5及びCR(Card Reader)ユニット(遊技球貸出装置)6と、精算機7と、管理コンピュータ群8とを備え、CRユニット6、精算機7及び管理コンピュータ群8のそれぞれが店内LAN9、或いは専用通信線10により通信可能に接続されている。
パチンコ機5は、遊技球を遊技媒体に使用する遊技機である。このパチンコ機5は、遊技者が、価値媒体たるプリペイド媒体14を購入、或いはプリペイド媒体14に現金をチャージし、該プリペイド媒体14の残価値を代償として遊技球を借りて遊技する、いわゆるCR機と呼ばれる遊技機であり、パチンコ機5と、当該パチンコ機5と暗号通信可能に接続され、プリペイド媒体14を読み取る上記CRユニット6とを備えて遊技システム15が構成され、パチンコ機5は、CRユニット6と電気的に接続されている(通電状態である)事を条件に遊技球を発射可能に構成されている。
またパチンコ機本体18の右下には、遊技球を遊技盤16の遊技領域に1発ずつ所定の時間間隔で発射する遊技球発射ハンドル26が設けられている。遊技球発射ハンドル26の操作に伴って発射された遊技球が始動口19を通過したことを契機にパチンコ機5は特賞の当落抽選を行うとともに、遊技機液晶表示器24に図柄を後述する表示演出を伴って変動表示し、停止図柄により当落抽選結果を遊技者に通知する。また当選時には、パチンコ機5は、大入賞口21を開放して遊技球が入賞し易い状態とすることで遊技者に持玉を増やす機会を与える。
タッチ液晶モジュール27は、パチンコ機本体18の台枠に組み込まれたタッチ操作可能な表示ユニットであり、CRユニット6の操作部及び表示部として機能する。
CRユニット6は、紙幣挿入口28に紙幣が挿入された場合、管理コンピュータ群8と通信して紙幣の額面に応じた価値をプリペイド媒体14に付与する処理を行う。具体的には、CRユニット6は、プリペイド媒体14として会員カード14Bが挿入されている場合には、会員カード14Bの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、会員カード14Bの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bへのプリペイド残高のチャージが行われる。また、会員カード14Bが挿入されていない場合には、CRユニット6は、新規にICコイン14Aを発行するとともに、ICコイン14Aの残価値を管理する管理コンピュータ群8に対し、このICコイン14Aの識別情報に投入金額分の価値を付与する旨を通知する。これにより、会員カード14Bを持たない遊技者に、プリペイド媒体14としてのICコイン14Aが新規に発行される。
精算機7は、プリペイド媒体14の残価値を精算する装置であり、この精算機7には、ICコイン14Aのコイン投入口32及び会員カード14Bのカード挿入口33が設けられている。精算機7は、プリペイド媒体14が投入された場合、残価値を上記管理コンピュータ群8に問い合わせ、残価値に応じた金額を払い出す。精算機7は、金額払出完了後に、その旨を管理コンピュータ群8に通知し、管理コンピュータ群8が、そのプリペイド媒体14の残価値として記録している値をクリアすることで精算が完了する。
遊技台計数管理装置35Aは、いわゆるホールコンピュータ(図示では「ホールコン」)と呼ばれる装置であり、各パチンコ機5での出球や大当たり回数、エラー状況、パチンコ機5のパチンコ機本体18が備える扉の開放等の遊技機に係る遊技情報、並びに、各CRユニット6への入金や再プレイ、プリペイド残価値の消費等に関する情報をCRユニット6から取得して中枢的に管理する。遊技台計数管理装置35Aは、かかる各種の情報を、パチンコ機5からではなくCRユニット6から取得する。すなわち、遊技台計数管理装置35AとCRユニット6とはパラレル信号線10A、及び/或いはホールコンI/F装置36を中継器に備えたシリアル信号線10Bを介して接続されており、CRユニット6がパチンコ機5から逐次情報を受信して遊技台計数管理装置35Aに出力する。
プリペイド媒体14の残価値は、CRユニット6でのチャージによって増加し、また玉貸によって減少し、プリペイド管理サーバー35Bは、これらチャージ及び玉貸しに応じて残価値を更新する。すなわち、CRユニット6が残価値をプリペイド媒体14にチャージした場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、チャージされた残価値を識別情報とともに取得して残価値を加算更新する。貸出スイッチ25Aの操作に応じてCRユニット6が玉貸を行った場合には、プリペイド管理サーバー35Bは、かかる玉貸の代償価値をプリペイド媒体14の識別情報とともに取得して残価値を減算更新する。
このプリペイド管理サーバー35Bには、上述した精算機7が店内LAN9を介して接続されており、精算機7にプリペイド媒体14が投入されると、精算機7がプリペイド媒体14の残価値をプリペイド管理サーバー35Bに問い合わせて、残価値に応じた金額払い出し等の精算を行う。
CRユニット6は、会員カード14Bが挿入された場合、タッチ液晶モジュール27に暗証番号入力画面を表示して入力を促し、入力された暗証番号及び会員カード14Bの識別情報の正当性を会員・景品管理サーバー35Dに問い合わせる。ただし、会員カード14Bがビジター会員用である場合には、かかる問い合わせは省略しても良い。CRユニット6は、これらの正当性が会員・景品管理サーバー35Dによって認められた場合に限り、当該会員・景品管理サーバー35Dから貯玉数を取得し、タッチ液晶モジュール27に表示する。またCRユニット6は貯玉が使用されるごとに会員・景品管理サーバー35Dに貯玉使用数を送信し、これにより会員・景品管理サーバー35Dが当該顧客の貯玉数を減算更新する。
すなわち、遊技者が景品カウンター(図示せず)等で持玉を景品に交換した場合、当該景品カウンターに設置されたPOS端末を含むPOSシステム37から持玉を交換した旨が、プリペイド媒体14の識別情報とともに持玉管理サーバー35Cに入力され、持玉管理サーバー35Cがプリペイド媒体14の識別情報に対応する持玉数を減算更新することで交換が完了する。このとき、会員カード14Bを利用して遊技を行った顧客会員が景品交換した場合に、当該顧客会員が交換した景品を会員・景品管理サーバー35Dに記録して管理するようにしても良い。
また、顧客会員が持玉を貯玉に交換するときには、会員・景品管理サーバー35Dに、貯玉数がプリペイド媒体14の識別情報とともに送信され、顧客会員の会員カード14Bに対応付けて管理されている貯玉数が加算更新され、また同様に第3者貯玉データ管理センターサーバー13Cが管理する貯玉数のデータも更新される。
なお、遊技場の営業日の終了時に、持玉がゼロでない会員カード14Bが持玉管理サーバー35Cに記録されている場合に、当該持玉管理サーバー35Cが会員・景品管理サーバー35Dに記録を転送し、当該会員・景品管理サーバー35Dが管理する会員カード14Bの貯玉に持玉を加算することで、自動で振り替えるようにしても良い。
遊技機ID管理サーバー35Fは、所定のデータアクセスIDとパスワードを用いて遊技機ID管理センターサーバー13Dにアクセスし、自店に設置されたパチンコ機5の識別情報(製造番号等)に基づいて、遊技機ID、及び出荷先情報を上記遊技機ID管理センターサーバー13Dから取得して、パチンコ機5に対するCRユニット6に配信可能にする。
さらに、この遊技機ID管理サーバー35Fは、パチンコ機5が後述する相互認証に失敗したときに、当該パチンコ機5からCRユニット6を介して認証要求を受け付け、遊技機ID管理センターサーバー13Dから取得した遊技機IDに基づいて認証する機能を備えている。また、パチンコ機5内での相互認証、及び遊技機ID管理サーバー35Fとの認証の両方の認証に失敗したパチンコ機5の情報は、遊技機ID管理サーバー35Fから不正情報監視センターサーバー13Eに送信され登録される。このとき、認証に失敗したパチンコ機5の情報を不正情報監視センターサーバー13Eだけでなく遊技機ID管理センターサーバー13Dにも送信するようにしても良い。
パチンコ機5は、図2に示すように、主基板に分類される遊技機メイン基板40及び払出制御基板41と、主基板に対する周辺基板である演出用サブ基板42及び発射制御基板43とを備えている。主基板は、当落抽選及び遊技球の獲得に影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがある機能を有する回路を実装した基板である。
遊技機メイン基板40は、入賞に伴う賞球の払出指示や特賞の当落を抽選する主制御CPU40Aを備えた基板である。具体的には、パチンコ機5は、始動口19、入賞口20及び大入賞口21のそれぞれに遊技球の入賞を検知する入賞検知センサ44を備え、検知信号が遊技機メイン基板40に出力される。遊技機メイン基板40、始動口19、入賞口20及び大入賞口21ごとに賞球数を対応付けて記憶する入賞口別賞球数記憶部45を備え、入賞口への入賞が検知されるごとに、当該入賞口に応じた数の賞球の払い出しを指示する払出指示信号を払出制御基板41に出力し、また遊技盤16に賞球数別に設けた賞球通知灯(賞球表示灯)46を点灯する。この賞球通知灯46の点灯は、入賞を検知したとき、及び払出制御基板41に払出指示信号を出力したときのいずれかを契機として行われる。このように、賞球が発生する契機の都度、賞球通知灯46が点灯することで、遊技者に入賞の発生を確実に報知することができる。
なお、賞球通知灯46は、賞球個数が異なる各入賞口20及び大入賞口21ごとに設けても良いし、少なくとも大入賞口21に1つと他の入賞口20に共通して1つ設ける構成としても良い。さらに、遊技球が始動口19を通過した時に賞球が発生する場合には、当該始動口19に対応した賞球通知灯46を設ける構成としても良い。
ここで、このパチンコ機5は、上述の通り、封入球式の遊技機として構成されているため、遊技中にパチンコ機5の外から遊技球が投入されることはなく、当該遊技球の実際の投入に代えて、発射可能な遊技球の投入がデジタルデータ上で行われる。すなわち、払出制御基板41は、遊技者が発射可能な遊技球の残数(以下、「発射可能玉数」と言う)を記憶する遊技機管理発射可能玉数記憶部48を備え、発射可能玉数が「ゼロ」でない事を条件に、遊技球の発射を許可する発射許可信号を後述する発射制御基板43に出力する。払出制御基板41は、CRユニット6から貸出指示信号が入力された場合、所定貸玉個数の遊技球の投入に代えて、当該所定貸玉個数分を発射可能玉数に加算し、加算結果をCRユニット6に返信する。
また払出制御基板41には、球磨制御基板53が接続されている。球磨制御基板53は、パチンコ機5に封入されている遊技球の玉磨機構を制御する基板である。払出制御基板41は、遊技球発射時に打ち出し可能な遊技球が無くならないように球磨制御基板53から玉磨状態を取得しながら制御する。
さらに、払出制御基板41には、パチンコ機本体18に設けられた各種センサ(前面扉開放センサ、玉数異常検知センサ等)の検知信号が入力され、当該検知信号が遊技機メイン基板40に出力されて異常が判定される。
外部端子板54は、遊技情報を示す外部端子出力信号SoutをCRユニット6に一方向に出力する端子板であり、CRユニット6から外部端子板54への信号入力は禁止されている。外部端子板54から出力される遊技情報は、遊技機メイン基板40及び払出制御基板41が管理する情報である。この遊技情報には、パチンコ機5での大当たり発生を示す大当たり信号、図柄表示部47での図柄の変動停止を示す図柄停止信号(スタート信号)、賞球数を示す賞球信号、アウト玉数を示すアウト玉信号、ファウル玉数を示すファウル玉信号等が含まれている。この遊技情報をCRユニット6が取得することで、大当たり信号及び図柄変動停止信号に基づいて大当たり発生や大当たり発生回数、図柄変動回数(スタート回数)を特定し、また、アウト玉信号、ファウル玉信号及び賞球信号に基づいて、払出制御基板41とは別に差玉を管理し、また、それらの情報を遊技台計数管理装置35Aに出力する。
また、タッチ液晶モジュール27は、遊技機液晶表示器24での表示演出により操作入力が要求されたときの演出ボタンとしても機能し、かかる演出ボタンの操作が演出用サブ基板42に入力される。
一方、演出用サブ基板42からは、遊技機液晶表示器24に出力する演出画像信号がタッチ液晶モジュール27にも出力され、当該演出画像信号に基づく表示が成されており、所望のタイミングで演出画像を静止画としてキャプチャしてコレクションできるようになっている。
電源モジュール75は、CRユニット6の各部に電源を供給するとともに、上記のように、タッチ液晶モジュール27にも電力を供給する。また、この電源モジュール75の電力が貸出I/F用電源として、パチンコ機5の遊技機搭載暗号基板56、払出制御基板41、及びCR基板55のそれぞれに出力されている。遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、この貸出I/F用電源を駆動電源とし駆動し、また、払出制御基板41は貸出I/F用電源の入力を検知することでCRユニット6との導通状態を検知する。すなわち、払出制御基板41への貸出I/F用電源の入力を遮蔽することでパチンコ機5とCRユニット6とが非導通状態となり、パチンコ機5での遊技球の発射が禁止される。なお、遊技機搭載暗号基板56、及びCR基板55は、貸出I/F用電源の供給を検知していれば、パチンコ機5が備える電源を駆動電源として駆動しても良い。
主制御用のCPU76Aは、プリペイド媒体14や会員カード14Bのデータの読み書き、管理コンピュータ群8、及びデータ表示器34とのデータ送受等の制御、パチンコ機5に対する玉貸制御の他、さらに遊技中におけるプリペイド媒体14の残価値、持玉及び再プレイ可能玉数(貯玉数)を管理する。
詳述すると、CPU76Aは、キャッシュメモリを備え、当該キャッシュメモリを、プリペイド残価値記憶部83、貸出装置管理持玉数記憶部84、再プレイ可能玉数記憶部85、遊技機管理残玉数記憶部86として機能させる。
プリペイド残価値記憶部83は、プリペイド媒体14の残価値を記憶するものであり、プリペイド媒体14の投入時、或いは発行時にプリペイド管理サーバー35Bから取得した残価値を初期値として記憶し、玉貸操作に伴って残価値を減算更新し、またチャージ操作に伴って加算更新する。
なお、持玉管理サーバー35Cで管理されている持玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納する構成に限らず、例えばプリペイド媒体14に記録されている持玉数や会員・景品管理サーバー35Dで管理されている貯玉数を貸出装置管理持玉数記憶部84に格納しても良い。
また、遊技機管理発射可能玉数から持玉への移行の契機としては、上記の他にも、例えばタッチ液晶モジュール27に設けた移行操作のためのボタンに対するタッチ操作や、休憩時にパチンコ機5をロックするための休憩ボタンが操作されたときなどが挙げられる。休憩ボタン操作時のパチンコ機5のロックについて簡単に説明すると、ロック時には、CRユニット6が貸出指示信号を送信しないようにすることでパチンコ機5での遊技球の貸出動作が行われないようになり、また遊技機管理発射可能玉数が持玉に移行して「ゼロ」にクリアされることで、遊技球を用いた遊技ができない状態(ロック状態)に維持される。
また、貸出装置制御基板68には、パラレル信号線10Aを介して遊技台計数管理装置35Aと接続するためのパラレルポート92が設けられており、パラレルポート92からの出力が光MOSリレー等の駆動回路を備えた信号変換器93で信号変換され、パラレル出力用コネクタ94に接続されたパラレル信号線10Aを介して遊技台計数管理装置35Aに出力される。
パチンコ機5への遊技球の貸出、及び払出について説明すると、パチンコ機5に設けられた貸出スイッチ25Aの操作により貸出スイッチ押下信号がCRユニット6に入力された場合、プリペイド媒体14の残価値がゼロでない事を条件にパチンコ機5に対して貸出指示信号が暗号通信によりCRユニット6から出力される。また、タッチ液晶モジュール27に対する遊技者の貯玉或いは持玉の払出操作がタッチ操作により行われた場合、当該払出操作を示すタッチ操作入力信号StがCRユニット6に入力され、遊技に使用可能な数の貯玉/持玉があることを条件に、払出指示信号がパチンコ機5に対して暗号通信によりCRユニット6から出力される。
異常判定部98は、かかる貸出指示信号、及び払出指示信号の出力を監視しており、貸出指示信号、又は払出指示信号が出力された場合(ステップSa1:Yes)、貸出指示信号、又は払出指示信号を出力した事を、出力記録フラグ98A(図2)を初期状態から変えることで記録する(ステップSa2)。
パチンコ機5での遊技に伴い遊技球が入賞口20や大入賞口21等に入賞すると、かかる入賞を遊技機メイン基板40が検知し(ステップSb1)、所定個数の遊技球の払い出しを指示する賞球払出指示が払出制御基板41に出力する(ステップSb2)。遊技球の払い出し個数は、複数の入賞口20及び大入賞口21のどこに入賞したかによって決定される。払出制御基板41は、賞球払出指示が入力されると、当該指示を受けた旨を賞球払出指示通知として外部端子板54を介してCRユニット6の異常判定部98に出力する(ステップSb3)。この賞球払出指示通知にも、異常判定部98が賞球種別を識別可能にするために、賞球払出指示通知にも賞球個数が含められている。そして、異常判定部98は、この賞球払出指示通知をメモリ等に格納した賞球記録98Bに記録して管理する(ステップ)。
また、払出制御基板41は、賞球払出指示に応じて賞球の払い出しを行い(ステップSb5)、払い出しが完了した旨を示す賞球払出完了通知を外部端子板54を介してCRユニット6に出力する(ステップSb6)。この賞球払出完了通知にも賞球種別を識別可能にすべく賞球個数が含められている。
一方、記録が無い場合(ステップSb7:No)、遊技機メイン基板40が指示していない賞球の払い出しが行われた事を示すため、異常判定部98は、上述の貸出異常判定処理のステップSa6〜Sa8と同様に、異常報知(ステップSa6)、貸出指示信号及び払出指示信号の出力禁止(ステップSa7)、及びパチンコ機5の遊技制限(ステップSa8)を行うことになる。
これにより、異常な賞球払い出しを速やかに検知して報知し、また遊技を制限することで、異常な賞球による出球がパチンコ機5からCRユニット6等に価値移行できなくなる。
そこで異常判定部98は、発生した賞球の個数が現在の遊技状態で発生し得るか否かに基づいて異常を判定する(ステップSb9)。
詳述すると、遊技盤16に設けられた多数の賞球口のうち、例えば大入賞口21は大当遊技状態以外のときは全閉し入賞が生じることはない。したがって、大入賞口21への入賞時に払い出されるべき個数の賞球が大当遊技状態以外のときに発生している場合には、賞球に何らかの異常が発生していることを示す。異常判定部98には、遊技状態と、そのときに発生し得ない賞球の個数との対応を規定した出球異常判定テーブル98C(図2)が格納されており、異常判定部98は、この出球異常判定テーブル98Cを参照し賞球の異常を判定する。なお遊技状態については、例えば外部端子出力信号Soutに基づいて判定される。そして、異常な賞球が発生した場合には(ステップSb9:No)、異常判定部98は、上述の貸出異常判定処理のステップSa6〜Sa8と同様に、異常報知(ステップSa6)、貸出指示信号及び払出指示信号の出力禁止(ステップSa7)、及びパチンコ機5の遊技制限(ステップSa8)を行うことになる。
詳述すると、時間短縮遊技状態や確率変動遊技状態時には、所定入賞口への遊技球の入賞をアシストするように所定の役物(いわゆるチューリップ)が頻繁に稼動し、当該所定入賞口への入賞頻度が増加する。換言すれば、時間短縮遊技状態や確率変動遊技状態以外の遊技状態時に、所定入賞口への入賞頻度が増大している場合には、賞球に何らかの異常が発生していることを示す。かかる遊技状態と賞球発生頻度との関係は、上記出球異常判定テーブル98Cに予め規定されており、異常判定部98は、この出球異常判定テーブル98Cに基づいて賞球発生頻度の現在の遊技状態での妥当性を判定する。なお、賞球の発生頻度は上記賞球記録98Bの記録に基づき算出される。
そして、現在遊技状態で発生し得る賞球頻度を超えている場合(ステップSb11:No)、異常判定部98は、処理ステップを上記ステップSa6〜Sa8に進め、異常報知(ステップSa6)、貸出指示信号及び払出指示信号の出力禁止(ステップSa7)、及びパチンコ機5の遊技制限(ステップSa8)を行う。
すなわち、本実施形態によれば、CRユニット6がパチンコ機5に遊技球の貸出指示信号を暗号通信により送信するため、不正な貸出指示信号をパチンコ機5に入力して不正に貸出動作を行わせるといった不正行為を防止できる。
これに加え、CRユニット6が、パチンコ機5からの貸出結果信号と、貸出指示信号との対応に基づいて、CRユニット6が指示していない遊技球の貸出動作を検知する構成としたため、パチンコ機5における不当な貸出動作を速やかに検知することができる。特に、パチンコ機5が貸出結果信号を暗号通信によりCRユニット6に送信するため、通信経路上で貸出結果信号を無効にする等の信号操作が行われるのを防止することができ、不正な貸出を確実に検知できる。
そして、実球払出式パチンコ機とCRユニット6においても、図3に示す貸出異常判定処理、及び図4に示す出球異常検出動作が行われ、払出制御基板からCRユニット6に対して、貸出(払出)結果信号の出力に加え、賞球払出指示の通知が出力されることとなる。
また、本発明が適用された実球払出式パチンコ機と対になる遊技球貸出装置65においては、CRユニット6にタッチ液晶モジュール27に相当する表示操作部が設けられ、この表示操作部に、貯玉を使用した再プレイや、持玉の払出しのためのボタンや、プリペイド残度数、貯玉数、持玉残高などの表示が行われる。
3 遊技管理システム
5 パチンコ機(遊技機)
6 CRユニット
14 プリペイド媒体
15 遊技システム
16 遊技盤
20 入賞口
21 大入賞口
25A 貸出スイッチ
35A 遊技台計数管理装置
35B プリペイド管理サーバー
56 遊技機搭載暗号基板
65 遊技球貸出装置(遊技媒体貸出装置)
74 貸出装置搭載暗号基板
98 異常判定部
98A 出力記録フラグ
98B 賞球記録
98C 出球異常判定テーブル
Claims (4)
- 遊技媒体を投入して遊技する遊技機と、
前記遊技機に並設され、当該遊技機との間で相互に暗号通信可能に接続され、前記遊技媒体の貸出指示を前記遊技機に暗号通信により送信し当該遊技機に貸出動作を行わせる遊技媒体貸出装置と、
を備え、
前記遊技機は、前記遊技媒体の貸出動作をするごとに貸出結果を前記遊技媒体貸出装置に暗号通信により送信し、
前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機から受信した貸出結果と、前記遊技機に送信した前記貸出指示との対応に基づいて、前記貸出指示がない遊技媒体の貸出動作を検知する
ことを特徴とする遊技システム。 - 封入された所定個数の遊技媒体を遊技に循環利用する封入式に構成された遊技機と、
前記遊技機に並設され、当該遊技機との間で相互に暗号通信可能に接続され、遊技者への前記遊技媒体の貸出指示を前記遊技機に暗号通信により送信し当該遊技機に貸出動作を行わせる遊技媒体貸出装置と、
を備え、
前記遊技機は、遊技者への前記遊技媒体の貸出動作をするごとに貸出結果を前記遊技媒体貸出装置に暗号通信により送信し、
前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機から受信した貸出結果と、前記遊技機に送信した前記貸出指示との対応に基づいて、前記貸出指示がない遊技媒体の貸出動作を検知する
ことを特徴とする遊技システム。 - 前記遊技媒体貸出装置は、
前記貸出指示によらない遊技媒体の貸出しを検知した場合、前記遊技機への遊技媒体の貸出動作を禁止するか、報知するか、或いは前記遊技機での遊技を制限するかの少なくともいずれか1の動作を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技システム。 - 前記遊技媒体貸出装置は、
前記遊技機の遊技状態、及び賞球との関係に基づいて賞球の異常を検知し、当該異常を検知した場合に、前記遊技機への遊技媒体の貸出動作を禁止するか、報知するか、或いは前記遊技機での遊技を制限するかの少なくともいずれか1の動作を行う
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技システム。
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