JP5501876B2 - 回路基板検査装置 - Google Patents

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本発明は、回路基板に検査用信号を供給して測定した抵抗値、および回路基板に対する検査用信号の供給に伴う放電の発生の有無に基づいて回路基板を検査する回路基板検査装置に関するものである。
この種の回路基板検査装置として、特許第3546046号公報に開示された絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、可変電圧源、電圧計、制御部およびスパーク検出回路などを備えて構成され、回路基板における配線パターン間の絶縁状態の良否を判定し、絶縁状態が不良な配線パターンが存在するときにはその回路基板が不良品であると判定する。また、この絶縁検査装置は、絶縁検査中に配線パターン間で発生するスパークをスパーク検出回路が検出し、スパークを検出したときにも、その回路基板が不良品であると判定する。この場合、可変電圧源から出力される直流電圧の印加によってスパークが発生すると、可変電圧源の出力電圧が急変動(急低下)する。このため、スパーク検出回路がこの変動する電圧を検出することにより、スパークの発生が検出される。スパーク検出回路は、例えば、サンプルホールド回路や比較器等で構成され、電圧計から出力される電圧信号を所定の周期でサンプリングして電圧を比較し、電圧が基準値以上に変動した(立ち下がったこと)を検出したときに、スパーク発生信号を出力する。また、制御部は、スパーク検出回路からスパーク発生信号が出力されたときに、回路基板が不良品であると判定する。
特許第3546046号公報(第5−6頁、第1図)
ところが、上記した絶縁検査装置を含む従来のこの種の回路基板検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の回路基板検査装置は、スパーク(放電)の発生を検出するスパーク検出回路が正常に動作するか否かを検査するため、擬似放電器を備えている。この場合、従来の回路基板検査装置では、一般的に、擬似放電器としてサージアブソーバ(アレスタ)が採用されている。サージアブソーバは、供給される電圧が予め決められた規定値よりも低い状態では高い抵抗を有し、供給される電圧が規定値以上となったときに抵抗が急激に低下する特性を有している。このため、サージアブソーバに直流電圧を供給することで、擬似放電を発生させることができる。しかしながら、サージアブソーバで発生する放電は、回路基板の配線パターンに直流電圧を供給したときに実際に発生する放電とは特性が異なることがある。例えば、回路基板において実際に発生する放電では、放電に伴う発熱によって配線パターンが焼損して放電が終了する(つまり、放電が1回だけ発生する)。これに対して、サージアブソーバで発生する擬似放電では、直流電圧の供給が継続している限り放電状態も断続的に継続する(つまり、擬似放電が何回も繰り返される)。このため、サージアブソーバで発生する擬似放電によってスパーク検出回路が動作することを確認したとしても、実際に発生する放電を確実に検出することができるか否かについてまで確認することは困難である。したがって、従来の回路基板検査装置には、スパーク検出回路の動作確認を正確に行うのが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、放電の発生を検出する放電検出部の動作確認を正確に行い得る回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、検査対象の回路基板にプローブを介して検査用信号を供給したときに生じる物理量に基づいて当該回路基板の抵抗値を測定する測定部と、前記回路基板に対する検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出部と、前記測定部によって測定された前記抵抗値および前記放電検出部による検出結果に基づいて前記回路基板の良否を検査する検査部とを備えた回路基板検査装置であって、前記測定部による前記抵抗値の測定精度を確認する際に用いる負荷回路と、当該負荷回路と前記プローブとを接続させるスイッチ回路と、前記放電検出部の動作確認の処理を行う処理部とを備え、前記処理部は、前記プローブに前記検査用信号が供給されている状態において前記スイッチ回路によって前記負荷回路と前記プローブとが接続されたときに発生する擬似放電を用いて前記動作確認の処理を行う。
また、請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記負荷回路は、抵抗値の異なる複数の抵抗と、当該各抵抗を選択するスイッチとを備えて構成されている。
また、請求項3記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記スイッチ回路によって前記負荷回路と前記プローブとが接続される時間長を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項4記載の回路基板検査装置は、請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置において、前記処理部は、前記プローブに対する前記検査用信号の供給によって当該プローブに生じる電圧の値が予め決められた規定値に達したときに前記スイッチ回路を制御して前記負荷回路と前記プローブとを接続させて前記擬似放電を発生させる。
また、請求項記載の回路基板検査装置は、請求項記載の回路基板検査装置において、前記規定値を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項記載の回路基板検査装置は、請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置において、前記処理部は、前記プローブに対する前記検査用信号の供給開始時点から予め決められた規定時間が経過したときに前記スイッチ回路を制御して前記負荷回路と前記プローブとを接続させて前記擬似放電を発生させる。
また、請求項7記載の回路基板検査装置は、請求項6記載の回路基板検査装置において、前記規定時間を任意に設定可能に構成されている。
請求項1記載の回路基板検査装置によれば、処理部が、プローブに検査用信号が供給されている状態においてスイッチ回路によって負荷回路とプローブとが接続されたときに発生する擬似放電を用いて、放電検出部の動作確認の処理を行うことにより、スイッチ回路によって負荷回路とプローブとが接続されているときだけ擬似放電を発生させることができる。このため、この回路基板検査装置によれば、放電状態が断続的に長い時間継続するサージアブソーバとは異なり、検査用信号の供給に伴って回路基板に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することができる。したがって、この回路基板検査装置によれば、放電検出部の動作確認を十分正確に行うことができる。また、この回路基板検査装置によれば、測定精度を確認する際に用いる負荷回路を擬似放電の発生用の負荷回路として兼用することができるため、擬似放電を発生させるための専用の負荷回路を用いる構成と比較して、回路基板検査装置を簡易に構成することができる。
また、請求項2記載の回路基板検査装置によれば、抵抗値の異なる複数の抵抗と各抵抗を選択するスイッチとを備えて負荷回路を構成したことにより、例えば、選択する抵抗を変更することで、擬似放電を発生させる際の電圧の変動量(降下量)などの負荷特性を数多くの種類に設定することができるため、擬似放電を実際に発生する放電にさらに近付けることができる。
また、請求項3記載の回路基板検査装置によれば、スイッチ回路によって負荷回路とプローブとが接続される時間長を任意に設定可能に構成したことにより、プローブを介して検査用信号が供給された回路基板に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長を設定することで、擬似放電を実際に発生する放電に一層近付けることができる。
また、請求項4,6記載の回路基板検査装置によれば、予め決められた条件が満たされたときに処理部がスイッチ回路を制御して負荷回路とプローブとを接続させて擬似放電を発生させることにより、例えば、手動操作でスイッチ回路を作動させる構成と比較して、確実かつ容易に擬似放電を発生させることができるため、放電検出部の動作確認を確実かつ容易に行うことができる。
この場合、請求項記載の回路基板検査装置によれば、プローブに対する検査用信号の供給によってプローブに生じる電圧の値が予め決められた規定値に達したときに処理部が予め決められた条件が満たされたとしてスイッチ回路を制御して負荷回路とプローブとを接続させることにより、実際に放電が発生するときに回路基板に生じる電圧値と同じ電圧値に規定値を設定することで、擬似放電が発生するタイミングを実際に放電が発生するタイミングに近付けることができるため、放電検出部の動作確認をさらに正確に行うことができる。
また、請求項記載の回路基板検査装置によれば、処理部によってプローブに生じる電圧の値と比較される規定値を任意に設定可能に構成したことにより、実際に放電が発生するときに回路基板に生じる電圧値が回路基板の種類によって異なる場合においても、回路基板の種類に応じた電圧値に規定値を設定することができるため、複数種類の回路基板に対する検査を行う際の放電検出部の動作確認をより正確に行うことができる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。 負荷回路6の構成を示す構成図である。 プローブ200,200の間に生じるプローブ間電圧Vmの電圧変化を示す波形図である。
以下、回路基板検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、例えば、電子部品が実装されていない回路基板(ベアボード)100を検査可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1は、同図に示すように、信号生成回路2、電圧検出部3、電流検出部4、放電検出部5、負荷回路6、スイッチ回路7および制御部8を備えて構成されている。
信号生成回路2は、制御部8の制御に従い、プローブ200を介して検査対象の回路基板100における導体パターン101に供給する検査用信号Veを生成して出力する。この場合、信号生成回路2は、一例として、電圧が50V〜200V程度の範囲内に規定された直流電圧信号を検査用信号Veとして生成する。
電圧検出部3は、図1に示すように、電圧検出回路31およびA/Dコンバータ32を備えて構成されている。電圧検出回路31は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧を検出する。A/Dコンバータ32は、電圧検出回路31によって検出された電圧のサンプリングデータD1を出力する。
電流検出部4は、図1に示すように、電流検出回路41およびA/Dコンバータ42を備えて構成されている。電流検出回路41は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間(プローブ200,200の間)に流れる電流を検出する。A/Dコンバータ42は、電流検出回路41によって検出された電流のサンプリングデータD2を出力する。
放電検出部5は、放電検出部の一例であって、回路基板100の導体パターン101に対する検査用信号Veの供給に伴う放電の発生を検出する。具体的には、放電検出部5は、図1に示すように、電圧検出回路51およびコンパレータ52を備えて構成されている。電圧検出回路51は、ハイパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧を検出する。コンパレータ52は、電圧検出回路51によって検出された電圧の変動量と予め設定された基準値(基準変動量)Nとを比較して、検出された電圧の変動量が基準値N以上のときに検出信号Sdを出力する。
負荷回路6は、図1に示すように、スイッチ回路7を介してプローブ200,200の間に)接続される。つまり、負荷回路6およびスイッチ回路7の直列回路が、プローブ200,200に接続されている。この場合、負荷回路6がプローブ200,200を接続(つまり抵抗を介して短絡)することにより、供給されている検査用信号Veを利用して疑似放電が発生する。また、負荷回路6は、一例として、図2に示すように、抵抗値が異なる複数(この例では、4個)の抵抗61a〜61d(以下、区別しないときには抵抗61ともいう)および各抵抗61選択するための複数のスイッチ62a〜62d(以下、区別しないときにはスイッチ62ともいう)を備えて構成されている。ここで、抵抗61a〜61dは、複数(この例では、4つ)の測定レンジに予めそれぞれ対応付けられて基準抵抗として機能する。また、この負荷回路6は、スイッチ62の切り替えによって各抵抗61の1つを選択することで、擬似放電が発生する際の電圧の最小値などの負荷特性を、選択した測定レンジに応じて変更することが可能に構成されている。この場合、スイッチ62は、制御部8から出力される作動信号So2に従って作動する。また、負荷回路6は、後述するように制御部8による抵抗測定の精度を確認する際にも用いられる。
スイッチ回路7は、一例として、FETスイッチで構成されている。この場合、スイッチ回路7は、制御部8から出力される作動信号So1に従って作動して、作動信号So1の時間長tだけ負荷回路6とプローブ200,200とを接続させて、プローブ200,200の間に擬似放電を発生させる。
制御部8は、信号生成回路2による検査用信号Veの出力を制御する。また、制御部8は、測定部として機能し、電圧検出部3によって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および電流検出部4によって出力されるサンプリングデータD2から特定した電流に基づき、回路基板100における導体パターン101の間の抵抗値を算出する。また、制御部8は、放電検出部5からの検出信号Sdの出力の有無に基づき、回路基板100の導体パターン101に対する検査用信号Veの供給に伴う放電の発生の有無を判定する。さらに、制御部8は、検査部として機能し、導体パターン101の間の抵抗値、および放電の発生の有無(放電検出部5による検出結果)に基づいて回路基板100の良否を検査する。
また、制御部8は、処理部として機能し、プローブ200,200の間に発生させた擬似放電によって放電検出部5の動作を確認する処理を実行する。この場合、制御部8は、プローブ200,200に検出信号Sdが供給されている状態において、プローブ間電圧Vmの電圧値が予め設定された規定値Vrに達したときに、予め決められた条件を満たしたとして、時間長tの作動信号So1を1回だけ出力することによってスイッチ回路7を作動させ、負荷回路6とプローブ200,200とを接続させて擬似放電を発生させる。なお、上記した規定値Vrおよび時間長tは、後述するように任意に設定することが可能となっている。
次に、回路基板検査装置1を用いて回路基板100を検査する検査方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。
検査に先立ち、抵抗値を測定する際の測定精度の確認を行う。この測定精度の確認では、まず、図外の操作部を操作して抵抗の測定レンジを設定する。これに応じて、制御部8が、作動信号So2を出力して負荷回路6のスイッチ62を制御し、設定された測定レンジに応じて予め対応付けられた抵抗61を選択する。次いで、プローブ200,200を回路基板100等に接触させていない状態において、回路基板検査装置1に対して抵抗測定の開始を指示する。これに応じて、制御部8が作動信号So1を出力してスイッチ回路7を作動させて、負荷回路6とプローブ200,200とを接続させる(プローブ200,200間に負荷回路6を接続する)。
続いて、制御部8は、信号生成回路2を制御して検査用信号Veの出力を開始させる。これにより、プローブ200,200の間に検査用信号Veが供給される。また、検査用信号Veの供給によってプローブ200,200の間に検査用信号Veと等しい電圧値のプローブ間電圧Vmが発生する。
次いで、電圧検出部3の電圧検出回路31が、プローブ200,200の間のプローブ間電圧Vmを検出し、A/Dコンバータ32が、電圧検出回路31によって検出された電圧のサンプリングデータD1を出力する。また、電流検出部4の電流検出回路41が、プローブ200,200の間(プローブ200,200に接続されている負荷回路6およびスイッチ回路7の直列回路に流れる電流)に流れる電流を検出し、A/Dコンバータ42が、電流検出回路41によって検出された電流のサンプリングデータD2を出力する。
続いて、制御部8は、電圧検出部3によって出力されたサンプリングデータD1から特定した電圧、および電流検出部4によって出力されたサンプリングデータD2から特定した電流に基づき、プローブ200,200の間の抵抗値、つまり負荷回路6およびスイッチ回路7の直列回路の抵抗値を測定する。次いで、制御部8は、測定した抵抗値と、選択した抵抗61の抵抗値(規定値)とを図外の表示部に表示させる。この場合、2つの値を比較して、例えば、測定した抵抗値と抵抗61の規定値との差が許容範囲内のときには抵抗測定の精度が十分に高いことを確認できるため、次の作業に移る。一方、測定した抵抗値と抵抗61の規定値との差が許容範囲を超えているときには、予め決められた方法で回路基板検査装置1に対する調整を行った後に、測定精度の確認の作業を再度行う。以上により、測定精度の確認が終了する。
続いて、放電検出部5の動作確認を行う。この動作確認では、まず、図外の操作部を用いて各種の設定を行う。具体的には、制御部8に作動信号So1を出力させるプローブ間電圧Vmの規定値Vrを設定する。また、制御部8から出力させる作動信号So1の時間長t(つまり、負荷回路6とプローブ200,200とを接続させる時間長t)を設定する。時間長tを長い時間に設定することで、擬似放電の時間を長くすることができ、時間長tを短い時間に設定することで、擬似放電の時間を短くすることができる。この場合、一例として、時間長tを1msに設定したものとする。また、負荷回路6のスイッチ62を切り替えて、各抵抗61の1つを選択することにより、擬似放電を発生させる際の電圧の変動量(降下量)が上記した基準値N以上となるように、負荷回路6の負荷特性を設定する。この場合、抵抗値が小さな抵抗61を選択することで、擬似放電を発生させる際の電圧の変動量を大きくすることができ、抵抗値が大きな抵抗61を選択することで、擬似放電を発生させる際の電圧の変動量を小さくすることができる。
次いで、プローブ200,200を回路基板100等に接触させていない状態において、回路基板検査装置1に対して放電検出部5の動作確認の実行を指示する。これに応じて、制御部8が、信号生成回路2を制御して検査用信号Veの出力を開始させ、これにより、プローブ200,200の間に検査用信号Veが供給される。また、検査用信号Veの供給によってプローブ200,200の間に検査用信号Veと等しい電圧値のプローブ間電圧Vmが発生する。
続いて、制御部8は、電圧検出部3から出力されたサンプリングデータD1から特定した電圧値(つまりプローブ間電圧Vmの値)と規定値Vrとを比較し、図3に示すように、プローブ間電圧Vmの値が規定値Vrに達したときに時間長tの作動信号So1を1回だけ出力する。
次いで、スイッチ回路7が、制御部8から出力された作動信号So1に従って作動して、負荷回路6とプローブ200,200とを接続させる。この際に、負荷回路6の負荷特性に応じた大きな電流が流れ、図3に示すように、プローブ200,200の間のプローブ間電圧Vmが負荷回路6の負荷特性に応じて急激に変動(降下)して、プローブ200,200の間に擬似放電が発生する。
この際に、放電検出部5の電圧検出回路51が急激に変動する電圧を検出する。この場合、電圧の変動量が基準値N以上となるように負荷回路6の負荷特性が設定されているため、擬似放電の発生によって電圧の変動量が基準値N以上となる結果、放電検出部5のコンパレータ52が検出信号Sdを出力する。続いて、制御部8が、放電検出部5からの検出信号Sdの出力を判別し、放電が発生した(つまり、放電検出部5が正常に作動した)と判定する。次いで、制御部8は、放電検出部5が正常に作動した旨を図外の表示部に表示させる。以上により、放電検出部5の動作確認が終了する。
この場合、この回路基板検査装置1では、スイッチ回路7が、制御部8から出力された作動信号So1の時間長t(この例では、1ms)だけ作動するため、擬似放電状態が1msだけ継続し、1ms経過後には負荷回路6とプローブ200,200との接続が解除されて擬似放電が1回だけ発生する。このため、この回路基板検査装置1では、放電状態が何回も発生するサージアブソーバとは異なり、検査用信号Veの供給に伴って導体パターン101の間に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することが可能となっている。したがって、この回路基板検査装置1では、放電検出部5の動作確認を正確に行うことが可能となっている。
また、この回路基板検査装置1では、制御部8によってプローブ間電圧Vmと比較される規定値Vrを任意に設定することが可能となっているため、実際に放電が発生するときに回路基板100に生じる電圧値が回路基板100の種類によって異なる場合においても、回路基板100の種類に応じた電圧値に規定値Vrを設定することができるため、複数種類の回路基板100に対する検査を行う際の放電検出部5の動作確認をより正確に行うことが可能となっている。また、制御部8によって出力される作動信号So1の時間長t(負荷回路6とプローブ200,200とを接続させる時間長t)を任意に設定することが可能となっているため、導体パターン101の間に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長tを設定することで、実際に発生する放電に擬似放電を一層近付けることが可能となっている。
次に、検査対象の回路基板100に対する検査を回路基板検査装置1に実行させる。この検査では、制御部8が、図外のプロービング機構を制御して、プローブ200を回路基板100の導体パターン101に接触させる。続いて、制御部8は、信号生成回路2を制御して検査用信号Veの出力を開始させる。これにより、導体パターン101に検出信号Sdが供給される。
次いで、電圧検出部3の電圧検出回路31が、導体パターン101の間の電圧を検出し、A/Dコンバータ32が、電圧検出回路31によって検出された電圧のサンプリングデータD1を出力する。また、電流検出部4の電流検出回路41が、導体パターン101の間に流れる電流を検出し、A/Dコンバータ42が、電流検出回路41によって検出された電流のサンプリングデータD2を出力する。また、制御部8は、放電検出部5から検出信号Sdが出力されたか否かを判別して、導体パターン101の間に放電が発生したか否かを判定する。
ここで、導体パターン101に短絡や近接などの欠陥が存在して、検査用信号Veの供給によって放電が発生し、これに伴って導体パターン101の間の電圧(プローブ200,200の間のプローブ間電圧Vm)が急激に降下したときには、放電検出部5の電圧検出回路51によって変動する電圧が検出される。この場合、電圧の変動量が基準値N以上のときには、コンパレータ52が検出信号Sdを出力する。この際には、制御部8が、放電検出部5からの検出信号Sdの出力を判別し、放電が発生したと判定して、その旨(回路基板100が不良である旨)を図外の表示部に表示させる。
この場合、回路基板検査装置1では、回路基板100に対する検査に先立ち、負荷回路6を用いて発生させた擬似放電によって放電検出部5の動作確認を行うことが可能となっている。このため、放電検出部5の非作動や誤作動に起因する放電検出の誤判定を防止することが可能となっている。したがって、この回路基板検査装置1では、放電検出の精度を十分に向上させることが可能となっている。
一方、導体パターン101に欠陥が存在せず、検査用信号Veの供給による放電の発生がないときには、導体パターン101の間の電圧の急激な変動がなく、放電検出部5からの検出信号Sdの出力がないため、制御部8は、放電が発生しないと判定する。続いて、制御部8は、電圧検出部3によって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および電流検出部4によって出力されるサンプリングデータD2から特定した電流に基づき、導体パターン101の間の抵抗値を算出する。次いで、制御部8は、算出した抵抗値が基準値以上であるか否かを判定し、基準値以上であるときには導体パターン101の間の絶縁状態が良好であると判定し、基準値未満であるときには、絶縁状態が不良であると判定して、その判定結果を図外の表示部に表示して、回路基板100に対する検査を終了する。
このように、この回路基板検査装置1によれば、制御部8が、プローブ200,200に検出信号Sdが供給されている状態においてスイッチ回路7によって負荷回路6とプローブ200,200とが接続されたときに発生する擬似放電を用いて、放電検出部5の動作確認の処理を行うことにより、スイッチ回路7によって負荷回路6とプローブ200,200とが接続されているときだけ擬似放電を発生させることができる。このため、この回路基板検査装置1によれば、放電状態が断続的に長い時間継続するサージアブソーバとは異なり、検査用信号Veの供給に伴って導体パターン101の間に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することができる。したがって、この回路基板検査装置1によれば、放電検出部5の動作確認を十分正確に行うことができる。また、この回路基板検査装置1によれば、測定精度を確認する際に用いる負荷回路6を擬似放電の発生用の負荷回路として兼用することができるため、擬似放電を発生させるための専用の負荷回路を用いる構成と比較して、回路基板検査装置1を簡易に構成することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、抵抗値が異なる複数の抵抗61と各抵抗61を選択する複数のスイッチ62とを備えて負荷回路6を構成したことにより、選択する抵抗61を変更することで、擬似放電を発生させる際の電圧の変動量(降下量)などの負荷特性を数多くの種類に設定することができるため、擬似放電を実際に発生する放電にさらに近付けることができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、スイッチ回路7によって負荷回路6とプローブ200,200とが接続される時間長tを任意に設定可能に構成したことにより、プローブ200,200を介して検査用信号Veが供給された回路基板100に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長tを設定することで、擬似放電を実際に発生する放電に一層近付けることができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、予め決められた条件が満たされたときに制御部8がスイッチ回路7を制御して負荷回路6とプローブ200,200とを接続させて擬似放電を発生させることにより、例えば、手動操作でスイッチ回路7を作動させる構成と比較して、確実かつ容易に擬似放電を発生させることができるため、放電検出部5の動作確認を確実かつ容易に行うことができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、プローブ間電圧Vmの値が予め決められた規定値Vrに達したときに、制御部8が予め決められた条件が満たされたとしてスイッチ回路7を制御して負荷回路6とプローブ200,200とを接続させることにより、回路基板100に対する検査の際に実際に放電が発生するときの回路基板100に生じる電圧値と同じ電圧値に規定値Vrを設定することで、擬似放電が発生するタイミングを実際に放電が発生するタイミングに近付けることができるため、放電検出部5の動作確認をさらに正確に行うことができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、制御部8によってプローブ間電圧Vmと比較される規定値Vrを任意に設定可能に構成したことにより、実際に放電が発生するときに回路基板100に生じる電圧値が回路基板100の種類によって異なる場合においても、回路基板100の種類に応じた電圧値に規定値Vrを設定することができるため、複数種類の回路基板100に対する検査を行う際の放電検出部5の動作確認をより正確に行うことができる。
なお、プローブ間電圧Vmが規定値Vrに達したときに予め決められた条件が満たされたとして、制御部8がスイッチ回路7を作動させる構成例について上記したが、例えば、検査用信号Veの出力開始時点から予め決められた時間経過したときに、予め決められた条件が満たされたとしてスイッチ回路7を作動させる構成を採用することもできる。また、この構成を採用したときには、スイッチ回路7を作動させる時間経過を任意に設定可能な構成を採用することもできる。また、制御部8がスイッチ回路7を作動(制御する)構成に代えて、手動操作でスイッチ回路7を作動させる構成を採用することもできる。
また、4個の抵抗61を備えて負荷回路6を構成した例について上記したが、抵抗61の数は測定レンジの数に応じて任意に規定することができる。また、1つの測定レンジに1つの抵抗61を対応付けた例について説明したが、2つ以上の抵抗61を組み合わせて1つの測定レンジに対応付けることもできる。また、規定値Vrおよび時間長tを任意に変更可能に構成した例について上記したが、これらの一方または双方が予め決められた値に設定(固定)されている構成を採用することもできる。また、放電検出部5の構成は上記の構成に限定されず、例えば、電流の変化量や変化率に基づいて放電の発生を検出する構成を採用することもできる。
1 回路基板検査装置
2 信号生成回路
5 放電検出部
6 負荷回路
7 スイッチ回路
8 制御部
61 抵抗
62 スイッチ
100 回路基板
200 プローブ
So 作動信号
t 時間長
Vr 規定値
Ve 検査用信号
Vm プローブ間電圧

Claims (7)

  1. 検査対象の回路基板にプローブを介して検査用信号を供給したときに生じる物理量に基づいて当該回路基板の抵抗値を測定する測定部と、前記回路基板に対する検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出部と、前記測定部によって測定された前記抵抗値および前記放電検出部による検出結果に基づいて前記回路基板の良否を検査する検査部とを備えた回路基板検査装置であって、
    前記測定部による前記抵抗値の測定精度を確認する際に用いる負荷回路と、当該負荷回路と前記プローブとを接続させるスイッチ回路と、前記放電検出部の動作確認の処理を行う処理部とを備え、
    前記処理部は、前記プローブに前記検査用信号が供給されている状態において前記スイッチ回路によって前記負荷回路と前記プローブとが接続されたときに発生する擬似放電を用いて前記動作確認の処理を行う回路基板検査装置。
  2. 前記負荷回路は、抵抗値の異なる複数の抵抗と、当該各抵抗を選択するスイッチとを備えて構成されている請求項1記載の回路基板検査装置。
  3. 前記スイッチ回路によって前記負荷回路と前記プローブとが接続される時間長を任意に設定可能に構成されている請求項1または2記載の回路基板検査装置。
  4. 前記処理部は、前記プローブに対する前記検査用信号の供給によって当該プローブに生じる電圧の値が予め決められた規定値に達したときに前記スイッチ回路を制御して前記負荷回路と前記プローブとを接続させて前記擬似放電を発生させる請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置。
  5. 前記規定値を任意に設定可能に構成されている請求項記載の回路基板検査装置。
  6. 前記処理部は、前記プローブに対する前記検査用信号の供給開始時点から予め決められた規定時間が経過したときに前記スイッチ回路を制御して前記負荷回路と前記プローブとを接続させて前記擬似放電を発生させる請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置。
  7. 前記規定時間を任意に設定可能に構成されている請求項6記載の回路基板検査装置。
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