JP2010066050A - 絶縁検査装置および絶縁検査方法 - Google Patents

絶縁検査装置および絶縁検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査対象体におけるスパークの発生を確実に検出し得る絶縁検査装置を提供する。
【解決手段】定電圧源11を有して回路基板100の導体パターン110a,110b(検査対象体の所定部位)に検査用プローブ2a,2aを介して検査用電圧Vを供給する電圧供給部3と、電圧供給部3を制御して導体パターン110a,110bに検査用電圧Vを供給させた状態においてその絶縁状態を検査する検査処理を実行すると共に検査用電圧Vの電圧値に基づいて回路基板100におけるスパークの発生を検出したときに予め規定された所定処理を実行する制御部7とを備えた絶縁検査装置1であって、電圧供給部3は、定電圧源11と出力部3aとの間に接続された抵抗体R1,R2を備え、抵抗体R1,R2のいずれかを介して検査用電圧Vを供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、定電圧源を有する電圧供給部から検査対象体に検査用電圧を供給してその絶縁状態を検査する絶縁検査装置および絶縁検査方法に関するものである。
この種の絶縁検査方法に従って検査処理を実行する絶縁検査装置として、特許3546046号公報に開示された絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、回路基板に形成された配線パターン間に出力電圧を印加(検査用電圧を供給)したときに、電圧計で検出される配線パターン間の電圧値と、電流計で検出された配線パターン間を流れる電流値とに基づいて配線パターン間の抵抗値を算出し、この抵抗値が閾値以上であるか否かを判別することで、回路基板の良否を判定可能に構成されている。この場合、検査用電圧の供給に伴って配線パターン間でスパーク(放電)が発生した回路基板では、スパークの発生部位において配線パターンや絶縁材料等が損傷して製品としての信頼性が著しく低下する。したがって、この絶縁検査装置は、電圧計から出力される電圧信号に基づいて、スパークの発生を検出するスパーク検出回路を備えて、スパークの発生が検出されたときには、その検査対象体の回路基板を不良と判定して検査処理を終了する構成が採用されている。
特許3546046号公報(第5−9頁、第1図)
ところが、上記の絶縁検査装置およびその絶縁検査方法には、以下の問題点がある。すなわち、従来の絶縁検査装置では、電圧計から出力された電圧信号(検査用電圧の電圧値)に基づいてスパークが発生したか否かを判別して、スパークの発生が検出されたときには、その回路基板を不良と判定する構成および方法が採用されている。この場合、この種の絶縁検査装置では、検査用電圧を安定して供給することで検査精度の向上を図るべく、高性能な定電圧源(負荷急変等が生じても検査用電圧を瞬時に安定化して供給可能な定電圧源)が搭載される傾向がある。しかしながら、電圧供給部に高性能な定電圧源を搭載した場合には、検査対象体(検査対象の導体パターン間)にスパークが生じたとしても、定電圧源が検査用電圧を瞬時に安定化する結果、急激な電圧降下が回避される。具体的には、図4に示すように、従来の絶縁検査装置では、時点t0において検査用電圧Vの供給を開始して、時点t1cにおいて検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達した状態においてスパークが発生したときに、定電圧源が検査用電圧Vを瞬時に安定化する。この結果、時点t2cにおける検査用電圧Vの電圧値は、僅に低下するだけで(低下した電圧値を電圧値V2cとする)、電圧値V1から大きくは低下しない。
このため、従来の絶縁検査装置では、検査対象体においてスパークが発生したにも拘わらず、スパーク検出回路が検査用電圧の電圧低下に基づいてスパークの発生を検出することができず、その検査対象体に対する検査処理が続行されるおそれがある。この結果、従来の絶縁検査装置では、スパークの発生に起因して製品としての信頼性が著しく低下している検査対象体(回路基板)を良品であると誤って検査するおそれがあるという問題点が存在する。この場合、スパークが発生したと判定する電圧値の判定基準をある程度高い電圧値に規定する(極く僅かな電圧値の低下が検出されたときにスパークが発生したと検出する)ことにより、検査用電圧Vの電圧値が電圧値V2cまで低下した時点において、その検査対象体(回路基板)が不良であると検査することもできる。しかしながら、このような構成を採用したときには、良品の検査対象体についての検査時にノイズ等の影響によってスパークが発生したと誤って検出されて、その良品の検査対象体を不良であると誤って検査するおそれが生じる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、検査対象体におけるスパークの発生を確実に検出し得る絶縁検査装置および絶縁検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の絶縁検査装置は、定電圧源を有して検査対象体の所定部位に検査用プローブを介して検査用電圧を供給する電圧供給部と、前記所定部位に所定電圧値の前記検査用電圧が供給されている状態において前記検査対象体の絶縁状態を検査する検査部と、前記検査用電圧の電圧値に基づいて前記検査対象体におけるスパークの発生を検出する検出部と、前記電圧供給部を制御して前記所定部位に前記検査用電圧を供給させた状態において前記検査部を制御して前記検査対象体の絶縁状態を検査させる検査処理を実行すると共に前記検出部によって前記スパークの発生が検出されたときに予め規定された所定処理を実行する制御部とを備えた絶縁検査装置であって、前記電圧供給部が、前記定電圧源と出力部との間に接続された抵抗体を備え、当該抵抗体を介して前記検査用電圧を供給する。なお、本発明における「抵抗体」には、抵抗成分を含むコイル(インダクタ)等の各種の素子や、抵抗成分を含む各種の回路などがこれに含まれる。
請求項2記載の絶縁検査装置は、請求項1記載の絶縁検査装置において、前記電圧供給部が、抵抗値が相違する複数の前記抵抗体と、当該各抵抗体のうちのいずれかを前記定電圧源と前記出力部との間に接続する接続切替え部とを備えている。
請求項3記載の絶縁検査装置は、請求項1または2記載の絶縁検査装置において、前記抵抗体が可変抵抗体で構成されている。
請求項4記載の絶縁検査装置は、請求項1から3のいずれかに記載の絶縁検査装置において、前記制御部が、前記所定処理として、前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧の供給を停止させる電圧供給停止処理と、前記スパークの発生が検出された前記検査対象体に絶縁不良が生じているとして前記検査処理を終了させる検査終了処理との少なくとも一方の処理を実行する。
請求項5記載の絶縁検査方法は、定電圧源を有する電圧供給部から検査対象体の所定部位に検査用プローブを介して検査用電圧を供給した状態において当該検査対象体の絶縁状態を検査する検査処理を実行する際に、当該検査用電圧の電圧値に基づいて当該検査対象体におけるスパークの発生を検出したときに予め規定された所定処理を実行する絶縁検査方法であって、前記検査処理時に前記定電圧源と出力部との間に抵抗体を接続した状態において当該抵抗体を介して前記検査用電圧を供給する。
請求項6記載の絶縁検査方法は、請求項5記載の絶縁検査方法において、前記所定処理として、前記検査用電圧の供給を停止する電圧供給停止処理と、前記スパークの発生を検出した前記検査対象体に絶縁不良が生じているとして前記検査処理を終了する検査終了処理との少なくとも一方の処理を実行する。
請求項1記載の絶縁検査装置では、電圧供給部が定電圧源と出力部との間に接続された抵抗体を備えて、抵抗体を介して検査用電圧を供給する。また、請求項5記載の絶縁検査方法では、検査処理時に定電圧源と出力部との間に抵抗体を接続した状態において抵抗体を介して検査用電圧を供給する。したがって、この絶縁検査装置および絶縁検査方法によれば、検査精度の向上を図るべく、高性能な定電圧源を搭載して電圧供給部を構成したとしても、検査処理時に検査対象体においてスパークが発生したときには、検査用電圧の電圧値に基づいてそのスパークの発生を確実に検出することができる。これにより、この絶縁検査装置および絶縁検査方法によれば、スパークの発生時に予め規定された所定処理を確実に実行することができる。
また、請求項2記載の絶縁検査装置によれば、抵抗値が相違する複数の抵抗体と、各抵抗体のうちのいずれかを定電圧源と出力部との間に接続する接続切替え部とを備えて電圧供給部を構成したことにより、電圧値の僅かな低下であってもスパークの発生を検出することができるとき(ノイズ等が発生していない状態)には、抵抗値が小さい抵抗体を定電圧源と出力部との間に接続することによって、検査用電圧の供給を開始してから検査処理に適した電圧値V1に達するまでに要する時間を十分に短縮することができる。
また、請求項3記載の絶縁検査装置によれば、抵抗体を可変抵抗体で構成したことにより、検査環境(ノイズの発生の有無や、ノイズレベル)に応じて抵抗体の抵抗値を任意に変更することで、スパークの発生を確実に検出可能としつつ、検査用電圧Vの供給を開始してから検査処理に適した電圧値V1に達するまでに要する時間を短縮することができる。
さらに、請求項4記載の絶縁検査装置および請求項6記載の絶縁検査方法によれば、所定処理として、検査用電圧の供給を停止する電圧供給停止処理と、スパークの発生が検出された検査対象体に絶縁不良が生じているとして検査処理を終了する検査終了処理との少なくとも一方の処理を実行することにより、所定処理として電圧供給停止処理を実行したときには、スパークが継続して発生する事態が回避される結果、スパークの発生に起因する検査用プローブや検査対象体等の損傷を最小限に止めることができると共に、所定処理として検査終了処理を実行したときには、スパークが発生して信頼性が低下した検査対象体を誤って良品と検査する事態を確実に回避することができる。
以下、本発明に係る絶縁検査装置および絶縁検査方法の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、絶縁検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す絶縁検査装置1は、本発明に係る絶縁検査装置の一例であって、本発明に係る絶縁検査方法に従って回路基板100等の絶縁状態を検査可能に構成されている。具体的には、絶縁検査装置1は、プローブ機構2、電圧供給部3、測定部4、操作部5、表示部6、制御部7および記憶部8を備えている。この場合、回路基板100は、本発明における検査対象体の一例であって、導体パターン110a,110b・・等の複数の導体パターン110が形成されている。プローブ機構2は、一例として、一対の検査用プローブ2a,2aと、制御部7の制御に従って検査用プローブ2a,2aを移動させることによって両検査用プローブ2a,2aを回路基板100上の任意の導体パターン110(各検査ポイント)に対して接触または離間させる移動機構2bとを備えている。なお、上記のプローブ機構2に代えて、例えば、回路基板100上の各検査ポイント(導体パターン110)の位置に応じて複数の検査用プローブ2aを植設した検査用治具と移動機構とを備えたプローブ機構(図示せず)を採用することもできる。
電圧供給部3は、本発明における電圧供給部の一例であって、定電圧源11および出力抵抗調整部12を備えて、制御部7の制御に従って上記の検査用プローブ2a,2aを介して回路基板100(導体パターン110)に所定電圧の検査用電圧(直流電圧)Vを供給する。定電圧源11は、制御部7からの制御信号S2aに従って定電圧を出力する。出力抵抗調整部12は、本発明における「複数の抵抗体」の一例である抵抗体R1,R2と、制御部7からの制御信号S2bに従って抵抗体R1,R2のいずれか一方を定電圧源11と電圧供給部3における検査用電圧Vが出力される出力部3aとの間に接続する切替えスイッチ12a(抵抗体R1,R2のいずれかを介して検査用プローブ2aに定電圧源11を接続するスイッチ:本発明における接続切替え部)とを備えている。この場合、この絶縁検査装置では、一例として、抵抗体R1として抵抗値が1kΩの抵抗体が採用されると共に、抵抗体R2として抵抗体R1よりも低抵抗でその抵抗値が100Ωの抵抗体が採用されている。
測定部4は、電圧測定部4aおよび電流測定部4bを備えて、制御部7と相俟って本発明における検査部および検出部を構成する。電圧測定部4aは、電圧供給部3からの検査用電圧Vの供給によって生じる導体パターン110と定電圧源11の低電位出力側端子(一例として接地電位)との間の電圧(電位差)を検出して、その電圧値を示す測定データDvを制御部7に出力する。電流測定部4bは、電圧供給部3からの検査用電圧Vの供給によって導体パターン110,110間を導通する電流を検出して、その電流値を示す測定データDiを制御部7に出力する。操作部5は、電源スイッチや検査開始スイッチ等の各種のスイッチを備えて構成されて、各スイッチの操作に対応する操作信号を出力する。表示部6は、制御部7の制御に従って検査結果等の各種の画像を表示する。記憶部8は、制御部7によって演算(測定)される抵抗値を記憶する。
制御部7は、本発明における制御部の一例であって、絶縁検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部7は、操作部5から出力される操作信号に従って絶縁検査処理を実行することにより、回路基板100(導体パターン110,110間)の絶縁状態を検査する。より具体的には、制御部7は、後述するようにして、電圧供給部3を制御して回路基板100に検査用電圧Vを供給させる。また、制御部7は、測定部4を制御して測定処理を実行させ、電圧測定部4aから出力される測定データDvと電流測定部4bから出力される測定データDiとに基づいて導体パターン110,110の間の抵抗値を演算する。さらに、制御部7は、演算した抵抗値と基準抵抗値とを比較して回路基板100の良否(各導体パターン110,110の間の絶縁状態)を検査する。また、制御部7は、測定部4から出力された測定データDvに基づいて回路基板100においてスパークが発生したか否かを監視する。また、制御部7は、スパークの発生を検出したときには、電圧供給部3を制御して回路基板100に対する検査用電圧Vの供給を停止させると共に(本発明における所定処理としての電圧供給停止処理)、その回路基板100を不良と判定して絶縁検査処理を終了する(本発明における所定所定としての検査終了処理)。記憶部8は、制御部7の動作プログラム(検査処理手順のデータ)や絶縁検査処理において用いられる検査用基準値(基準抵抗値)などを記憶する。
次に、絶縁検査装置1を用いて回路基板100の絶縁状態を検査する絶縁検査方法およびその際の絶縁検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、本発明についての理解を容易とするために、回路基板100における各導体パターン110のうちの導体パターン110a,110bの間(図1参照)の絶縁状態を検査する例について以下に説明する。
まず、検査対象体の回路基板100を図外の基板保持部に保持させた後に、操作部5を操作して検査開始を指示する。この際には、制御部7が、操作部5から出力された操作信号に従って、絶縁検査処理を開始する。この絶縁検査処理では、制御部7は、移動機構2bに制御信号S1を出力することにより、図1に示すように、両検査用プローブ2a,2aを回路基板100上の導体パターン110a,110bにそれぞれ接触させる(回路基板100に対するプロービングの実行)。次いで、制御部7は、電圧供給部3の切替えスイッチ12aに制御信号S2bを出力することによって、一例として、定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗体R1を接続させると共に、定電圧源11に制御信号S2aを出力することによって検査用電圧Vの出力を開始させる。この結果、上記の2本の検査用プローブ2a,2aを介して導体パターン110a,110b(本発明における「検査対象体の所定部位」の一例)に検査用電圧Vが供給される。
この際には、定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗値が1kΩの抵抗体R1が接続されているため、図2に示すように、時点t0において検査用電圧Vの供給を開始して、時点t1aにおいて検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1(導体パターン110a,110b間の絶縁状態を検査するのに適した電圧値:本発明における所定電圧値の一例)に達した状態においてスパークが発生したときには、定電圧源11が検査用電圧Vを瞬間的に安定化したとしても、測定部4(電圧測定部4a)によって測定される検査用電圧Vの電圧値は、時点t2aにおいて電圧値V1から大きく低下した電圧値V2aまで低下することとなる。したがって、制御部7は、測定部4(電圧測定部4a)から出力された測定データDvに基づき、導体パターン110a,110bの間においてスパークが発生したと判定して、時点t2aにおいて、定電圧源11に制御信号S2aを出力して検査用電圧Vの供給を停止させる。
また、制御部7は、その回路基板100(導体パターン110a,110b間)に絶縁不良が生じていると判定して、この絶縁検査処理を終了する。これにより、その回路基板100に対する絶縁検査処理の続行に起因しての、スパークの発生部位において導体パターン110a,110bや絶縁材料等が損傷して製品としての信頼性が著しく低下した回路基板100を良否であると誤って検査する事態が回避される。なお、図2および後に参照する図3では、本発明についての理解を容易とするために、スパークの発生時点において供給を停止しなかった場合の検査用電圧Vの電圧値を一点鎖線で図示している。
一方、検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達した後に、スパークが発生することなく、予め規定された時間(一例として、1秒)が経過したときには、制御部7は、測定部4から出力された測定データDv,Diに基づいて、導体パターン110a,110b間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。この際に、検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達した時点から所定時間に亘って電圧値V1の検査用電圧Vを供給した状態を維持することにより、電圧値や電流値が十分に安定した状態において測定部4による測定処理が実行されるため、絶縁状態についての検査精度を十分に高めることが可能となっている。次いで、制御部7は、定電圧源11に制御信号S2aを出力して検査用電圧Vの供給を停止させると共に、演算した絶縁抵抗値と、記憶部8に記憶されている基準抵抗値(検査用基準値)とを比較して、導体パターン110a,110b間の絶縁状態を検査する。
この際に、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値以上のときには、制御部7は、導体パターン110a,110b間の絶縁状態が良好と判定して、この絶縁検査処理を終了する。一方、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値に満たないときには、制御部7は、導体パターン110a,110b間に絶縁不良が生じていると判定して、この絶縁検査処理を終了する。この後、制御部7は、他の導体パターン110,110間についても上記の一連の検査処理と同様に検査すると共に、すべての検査処理時において導体パターン110,110間の絶縁状態が良好と判定したときに、その回路基板100が良品の回路基板100であると判定する。
この場合、定電圧源が検査用プローブに対して直接的に接続された(本発明における抵抗体が接続されていない)従来の絶縁検査装置では、図4に示すように、時点t0において検査用電圧Vの供給を開始してから検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達する時点t1cまでの時間Tcが比較的短時間となっている。これに対して、定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗値が1kΩの抵抗体R1が接続されている絶縁検査装置1では、図2に示すように、時点t0において検査用電圧Vの供給を開始してから検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達する時点t1aまでの時間Taが上記の時間Tcよりも長い時間となっている。したがって、この絶縁検査装置1では、上記の例における電圧値V2aよりも高い電圧値(例えば、図2における電圧値V2b)までの電圧値の低下に基づいてスパークの発生を十分に検出できる場合(例えばノイズ等が発生していないために、スパークが発生したと判定する判定値を十分に高い電圧値に規定することができる場合)において、上記の抵抗体R1に代えて、その抵抗値が抵抗体R1の抵抗値よりも小さい抵抗体R2(この例では、抵抗値が100Ω)を定電圧源11と出力部3aとの間に接続することで、検査用電圧Vの供給を開始してから電圧値V1に達するまでの時間を短くして検査時間を短縮することが可能となっている。
具体的には、例えば操作部5の操作によって抵抗体の接続を切り替える旨の指示があったときに、制御部7は、電圧供給部3の切替えスイッチ12aに制御信号S2bを出力することによって、抵抗体R1に代えて抵抗体R2を定電圧源11と出力部3aとの間に接続させると共に、定電圧源11に制御信号S2aを出力することによって検査用電圧Vの出力を開始させる。この結果、上記の2本の検査用プローブ2a,2aを介して導体パターン110a,110bに対する検査用電圧Vの供給が開始される。この際には、定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗値が100Ωの抵抗体R2が接続されているため、図3に示すように、時点t0において検査用電圧Vの供給を開始してから、上記の時間Taよりも短い時間の時間Tbが経過した時点t1bにおいて検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達する。
また、検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1に達した状態においてスパークが発生したときには、定電圧源11が検査用電圧Vを瞬間的に安定化したとしても、時点t2bにおいて検査用電圧Vの電圧値が電圧値V1から大きく低下して電圧値V2bまで低下することとなる。したがって、制御部7は、測定部4(電圧測定部4a)から出力された測定データDvに基づき、導体パターン110a,110bの間においてスパークが発生したと判定して、時点t2bにおいて、定電圧源11に制御信号S2aを出力して検査用電圧Vの供給を停止させる。この際に、制御部7は、その回路基板100(導体パターン110a,110b間)に絶縁不良が生じていると判定して、この絶縁検査処理を終了する。これにより、その回路基板100に対する絶縁検査処理の続行に起因しての、スパークの発生部位において導体パターン110a,110bや絶縁材料等が損傷して製品としての信頼性が著しく低下した回路基板100を良否であると誤って検査する事態が回避される。
このように、この絶縁検査装置1およびその絶縁検査方法によれば、電圧供給部3が定電圧源11と出力部3aとの間に接続された抵抗体(この例では、抵抗体R1,R2)を備え、抵抗体(抵抗体R1,R2のいずれか)を介して検査用電圧Vを供給することにより、検査精度の向上を図るべく、高性能な定電圧源11を搭載して電圧供給部3を構成したとしても、検査処理時に回路基板100(導体パターン110a,110b間)においてスパークが発生したときには、検査用電圧Vの電圧値(電圧測定部4aからの測定データDv)に基づいてそのスパークの発生を確実に検出することができる。これにより、この絶縁検査装置1によれば、スパークの発生時に予め規定された所定処理(この例では、検査用電圧Vの供給を停止させる電圧供給停止処理、およびスパークの発生が検出された回路基板100に絶縁不良が生じていると判別して絶縁検査処理を終了させる検査終了処理)を確実に実行することができる。
また、この絶縁検査装置1によれば、抵抗値が相違する複数の抵抗体R1,R2と、各抵抗体R1,R2のうちのいずれかを定電圧源11と出力部3aとの間に接続する切替えスイッチ12aとを備えて電圧供給部3を構成したことにより、電圧値の僅かな低下であってもスパークの発生を検出することができるとき(ノイズ等が発生していない状態)には、抵抗値が小さい抵抗体を定電圧源11と出力部3aとの間に接続することによって、検査用電圧Vの供給を開始してから検査処理に適した電圧値V1に達するまでに要する時間を十分に短縮することができる。
さらに、この絶縁検査装置1およびその絶縁検査方法によれば、制御部7が、本発明における所定処理として、電圧供給部3を制御して検査用電圧Vの供給を停止させる電圧供給停止処理と、スパークの発生が検出された回路基板100(検査対象体)に絶縁不良が生じているとして絶縁検査処理を終了させる検査終了処理との少なくとも一方(この例では、双方)の処理を実行することにより、本発明における所定処理として電圧供給停止処理を実行したときには、スパークが継続して発生する事態が回避される結果、スパークの発生に起因する検査用プローブ2aや回路基板100等の損傷を最小限に止めることができると共に、本発明における所定処理として検査終了処理を実行したときには、スパークが発生して信頼性が低下した回路基板100を誤って良品と検査する事態を確実に回避することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、本発明における複数の抵抗体の一例として抵抗体R1,R2の2つを備えて電圧供給部3を構成した絶縁検査装置1およびその絶縁検査方法について説明したが、本発明に係る絶縁検査装置の構成および本発明に係る絶縁検査方法はこれに限定されない。具体定には、抵抗値がそれぞれ相違する3つ以上の複数の抵抗体(図示せず)を定電圧源11と出力部3aとの間に切替えスイッチ12aによって切替え接続する構成および方法を採用することができる。このような構成および方法を採用することにより、検査環境(ノイズの発生の有無や、ノイズレベル)に応じて所望の抵抗体を接続することで、スパークの発生を確実に検出可能としつつ、検査用電圧Vの供給を開始してから検査処理に適した電圧値V1に達するまでに要する時間を十分に短縮することができる。また、一例として、単一の抵抗体(図示せず)を定電圧源11と出力部3aとの間に接続する構成および方法することができる。このような構成および方法を採用することにより、他の抵抗体や上記の切替えスイッチ12a等を不要にできる分だけ、絶縁検査装置の製造コストを低減することができる。
さらに、上記の抵抗体R1,R2等に代えて、本発明における抵抗体としての可変抵抗体(図示せず)を備えて電圧供給部を構成することもできる。具体的には、本発明における抵抗体としての1つの可変抵抗体を備えて電圧供給部を構成したり、本発明における抵抗体としての複数の可変抵抗体と本発明における接続切替え部とを備えて電圧供給部を構成したり、抵抗値が固定の固定抵抗体と可変抵抗体との任意の組み合わせ(固定抵抗体と可変抵抗体との切り替えや、固定抵抗体と可変抵抗体とを直列接続した複数の抵抗部の切り替えなど)と接続切替え部とを備えて電圧供給部を構成したりすることができる。このように、可変抵抗体を備えた構成を採用することにより、検査環境(ノイズの発生の有無や、ノイズレベル)に応じて抵抗体の抵抗値を任意に変更することで、スパークの発生を確実に検出可能としつつ、検査用電圧Vの供給を開始してから検査処理に適した電圧値V1に達するまでに要する時間を短縮することができる。
絶縁検査装置1の構成を示すブロック図である。 定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗体R1を接続したときの検査用電圧Vの電圧値について説明するための説明図である。 定電圧源11と出力部3aとの間に抵抗体R2を接続したときの検査用電圧Vの電圧値について説明するための説明図である。 従来の絶縁検査装置における検査用電圧の電圧値について説明するための説明図である。
符号の説明
1 絶縁検査装置
2a 検査用プローブ
3 電圧供給部
3a 出力部
4 測定部
4a 電圧測定部
7 制御部
11 定電圧源
12 出力抵抗調整部
12a 切替えスイッチ
100 回路基板
110a,110b 導体パターン
Di 測定データ
R1,R2 抵抗体
S2a,S2b 制御信号
t0,t1a〜t1c,t2a〜t2c 時点
Ta〜Tc 時間
V 検査用電圧
V1,V2a〜V2c 電圧値

Claims (6)

  1. 定電圧源を有して検査対象体の所定部位に検査用プローブを介して検査用電圧を供給する電圧供給部と、前記所定部位に所定電圧値の前記検査用電圧が供給されている状態において前記検査対象体の絶縁状態を検査する検査部と、前記検査用電圧の電圧値に基づいて前記検査対象体におけるスパークの発生を検出する検出部と、前記電圧供給部を制御して前記所定部位に前記検査用電圧を供給させた状態において前記検査部を制御して前記検査対象体の絶縁状態を検査させる検査処理を実行すると共に前記検出部によって前記スパークの発生が検出されたときに予め規定された所定処理を実行する制御部とを備えた絶縁検査装置であって、
    前記電圧供給部は、前記定電圧源と出力部との間に接続された抵抗体を備え、当該抵抗体を介して前記検査用電圧を供給する絶縁検査装置。
  2. 前記電圧供給部は、抵抗値が相違する複数の前記抵抗体と、当該各抵抗体のうちのいずれかを前記定電圧源と前記出力部との間に接続する接続切替え部とを備えている請求項1記載の絶縁検査装置。
  3. 前記抵抗体は可変抵抗体で構成されている請求項1または2記載の絶縁検査装置。
  4. 前記制御部は、前記所定処理として、前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧の供給を停止させる電圧供給停止処理と、前記スパークの発生が検出された前記検査対象体に絶縁不良が生じているとして前記検査処理を終了させる検査終了処理との少なくとも一方の処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の絶縁検査装置。
  5. 定電圧源を有する電圧供給部から検査対象体の所定部位に検査用プローブを介して検査用電圧を供給した状態において当該検査対象体の絶縁状態を検査する検査処理を実行する際に、当該検査用電圧の電圧値に基づいて当該検査対象体におけるスパークの発生を検出したときに予め規定された所定処理を実行する絶縁検査方法であって、
    前記検査処理時に前記定電圧源と出力部との間に抵抗体を接続した状態において当該抵抗体を介して前記検査用電圧を供給する絶縁検査方法。
  6. 前記所定処理として、前記検査用電圧の供給を停止する電圧供給停止処理と、前記スパークの発生を検出した前記検査対象体に絶縁不良が生じているとして前記検査処理を終了する検査終了処理との少なくとも一方の処理を実行する請求項5記載の絶縁検査方法。
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