以下、本発明に係る回路基板検査装置および回路基板検査方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、3個以上の一例としてM(Mは5以上の整数であって、この例では、8)個の導体パターンP1〜P8(図2参照:以下、区別しないときには「導体パターンP」ともいう)を有する回路基板100における各導体パターンPの間の絶縁状態を検査する絶縁検査を後述する回路基板検査方法に従って実行可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1は、図1に示すように、基板保持部11、プローブユニット12、移動機構13、検査用信号出力部14、スキャナ部15、測定部16、記憶部17および制御部18を備えて構成されている。この場合、スキャナ部15、測定部16および制御部18によって検査部が構成される。
基板保持部11は、保持板と、保持板に取り付けられて回路基板100の端部を挟み込んで固定するクランプ機構(いずれも図示せず)とを備えて、回路基板100を保持可能に構成されている。プローブユニット12は、複数のプローブピン21を備えて治具型に構成されている。この場合、プローブユニット12は、回路基板100の各導体パターンPの形状や配設位置などに応じて、プローブピン21の数や配列パターンが規定されている。移動機構13は、制御部18の制御に従い、プローブユニット12を上下方向に移動させることによってプロービングを実行する。
検査用信号出力部14は、制御部18の制御に従い、電圧値が0.1V〜10V程度に規定された直流電圧の低電圧信号S1(検査用信号としての低電圧信号の一例)、および電圧値が15V〜250V程度に規定された(つまり、低電圧信号S1の電圧値よりも高い電圧値に規定された)直流電圧の高電圧信号S2(検査用信号としての高電圧信号の一例:以下、低電圧信号S1および高電圧信号S2を区別しないときには「電圧信号S」ともいう)を出力する。スキャナ部15は、複数のスイッチ(図示せず)を備えて構成され、制御部18の制御に従って各スイッチをオン状態またはオフ状態に移行させることにより、プローブユニット12におけるプローブピン21と検査用信号出力部14との接断(接続および切断)、およびプローブピン21と測定部16との接断を行う(以下、これらの処理を「接断処理」ともいう)。測定部16は、電圧信号Sが供給されたときにプローブピン21,21(導体パターンP間)に流れる(生じる)電流を測定する測定処理を実行する。
記憶部17は、制御部18によって実行される検査処理において用いられる導体パターンデータDを記憶する。この場合、導体パターンデータDは、一例として、回路基板100の各導体パターンPに対してユニークに(重複することなく)1番からM番(この例では、8番)までの番号を付したときに、その1番からM番までの番号や、導体パターンPの番号と検査時(プロービング時)において各導体パターンPに接触するプローブピン21の番号とを関連付けた情報などを含んで構成されている。
制御部18は、図外の操作部から出力される操作信号に従って回路基板検査装置1を構成する各構成要素を制御する。具体的には、制御部18は、移動機構13によるプローブユニット12の移動を制御する。また、制御部18は、検査用信号出力部14による電圧信号Sの出力を制御する。
また、制御部18は、後述する低電圧絶縁検査および高電圧絶縁検査を実行し、低電圧絶縁検査および高電圧絶縁検査のそれぞれの中で、第1絶縁検査および第2絶縁検査をこの順番で実行する。
この場合、制御部18は、第1絶縁検査において、各導体パターンPのうちのN(Nは2以上で(M−2)以下の整数)個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共に、そのN個の導体パターンP(第1グループの導体パターンP)を除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定する。また、制御部18は、スキャナ部15による接断処理を制御することにより、第1グループの各導体パターンPと検査用信号出力部14の高電位側とを接続させて、第1グループの各導体パターンPを高電位(高電位および低電位のいずれか一方の電位の一例)で同電位とすると共に、第2グループの各導体パターンPをグランド電位に接続させて、第2グループの各導体パターンPを低電位(高電位および低電位の他方の電位の一例)で同電位とした状態で第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sを供給させる供給処理を実行する。
また、制御部18は、電圧信号Sの供給によって流れる電流を測定部16に測定させて、その測定値に基づいて絶縁状態を検査する。また、制御部18は、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを後述する手順に従って変更しつつ、この第1絶縁検査をK(Kは(log2M)以上であって(log2M)に最も近い整数)回実行する。つまり、制御部18は、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを(K−1)回変更しつつ第1絶縁検査を実行する。
また、制御部18は、第2絶縁検査において、スキャナ部15による接断処理を制御することにより、上記のように第1グループとして設定した各導体パターンPをグランド電位に接続させて、第1グループの各導体パターンPを低電位で同電位とすると共に、上記のように第2グループとして設定した各導体パターンPと検査用信号出力部14の高電位側とを接続させて、第2グループの各導体パターンPを高電位で同電位とした状態で、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sを供給させる供給処理を実行する。つまり、制御部18は、第1絶縁検査を実行した後に実行する第2絶縁検査において、各導体パターンPの電位を第1絶縁検査における各導体パターンPの電位に対して反転させる。
また、制御部18は、電圧信号Sの供給によって流れる電流を測定部16に測定させて、その測定値に基づいて絶縁状態を検査する。また、制御部18は、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを第1絶縁検査における手順と同じ手順で変更しつつ、この第2絶縁検査をK回実行する。
また、制御部18は、低電圧絶縁検査において、低電圧信号S1を用いて第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行し、高電圧絶縁検査において、高電圧信号S2を用いて第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する。
次に、回路基板検査装置1を用いて回路基板100における各導体パターンPの間の絶縁状態を検査する回路基板検査方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、回路基板100は、図2に示すように、8個(M個の一例)の導体パターンP1〜P8を有しているものとする。また、各導体パターンP1〜P8には、1番から8番(M番の一例)の番号がユニークに付されているものとする。
まず、検査対象の回路基板100を基板保持部11における保持板(図示せず)に載置し、次いで、基板保持部11のクランプ機構(図示せず)で回路基板100の端部を挟み込んで固定することにより、回路基板100を基板保持部11に保持させる。続いて、図外の操作部を用いて検査開始操作を行う。この際に、制御部18が、操作部から出力された操作信号に従い、移動機構13を制御してプローブユニット12を下向きに移動させる。これにより、プローブユニット12の各プローブピン21の先端部が各導体パターンP1〜P8に接触(プロービング)させられる。
次いで、制御部18は、低電圧絶縁検査を実行する。この低電圧絶縁検査では、制御部18は、検査用信号出力部14を制御して低電圧信号S1の出力を開始させる。続いて、制御部18は、記憶部17から導体パターンデータDを読み出す。次いで、制御部18は、第1絶縁検査を以下に説明するマルチプル方式で複数回実行する。
具体的には、制御部18は、まず、1回目の第1絶縁検査を実行する。この1回目の第1絶縁検査では、制御部18は、回路基板100の各導体パターンPのうちの第1グループとして設定する導体パターンPと、第2グループとして設定する導体パターンPとを導体パターンデータDに基づいて特定する。この場合、制御部18は、例えば、各導体パターンPに付された10進数の番号を2進数としたときの1桁目が「1」である導体パターンP(この例では、1番,3番,5番,7番の番号が付された導体パターンP1,P3,P5,P7)を第1グループとして設定する。また、制御部18は、第1グループとして設定した各導体パターンPを除く他の全ての導体パターンP(この例では、2番,4番,6番,8番の番号が付された導体パターンP2,P4,P6,P8)を第2グループとして設定する(図3における1回目の第1絶縁検査の列参照)。
続いて、制御部18は、第1グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21を特定する。次いで、制御部18は、供給処理を実行する。この供給処理では、制御部18は、スキャナ部15を制御して、第1グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21と検査用信号出力部14の高電位側とを接続する。また、制御部18は、スキャナ部15を制御して、第2グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21をグランド電位に接続する。
これにより、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に各プローブピン21を介して電圧信号Sが供給(印加)される。この場合、第1グループの各導体パターンPがプローブピン21を介して検査用信号出力部14の高電位側に接続されているため、これらの導体パターンPが高電位で同電位(この例では、低電圧信号S1の電位)に維持される。また、第2グループの各導体パターンPがプローブピン21を介してグランド電位に接続されているため、これらの導体パターンPが低電位で同電位(この例では、グランド電位)に維持される。
続いて、制御部18は、測定部16に対して測定処理を実行させて、電圧信号Sの供給に伴って第1グループのPと第2グループの各導体パターンPとの間に流れる電流を測定させる。次いで、制御部18は、測定部16によって測定された電流の測定値および電圧信号Sの電圧値に基づいて抵抗値を算出し、その抵抗値と予め決められた基準値とを比較して第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
続いて、制御部18は、2回目の第1絶縁検査を実行する。この2回目の第1絶縁検査では、制御部18は、例えば、各導体パターンPの番号を2進数としたときの2桁目が「1」である導体パターンP(この例では、2番,3番,6番,7番の導体パターンP2,P3,P6,P7)を第1グループとして設定する。また、制御部18は、第1グループとして設定した各導体パターンPを除く他の全ての導体パターンP(この例では、1番,4番,5番,8番の導体パターンP1,P4,P5,P8)を第2グループとして設定する(図3における2回目の第1絶縁検査の列参照)。次いで、制御部18は、供給処理を実行し、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
続いて、制御部18は、3回目の第1絶縁検査を実行する。この3回目の第1絶縁検査では、制御部18は、例えば、各導体パターンPの番号を2進数としたときの3桁目が「1」である導体パターンP(この例では、4番〜7番の導体パターンP4〜P7)を第1グループとして設定する。また、制御部18は、第1グループとして設定した各導体パターンPを除く他の全ての導体パターンP(この例では、1番〜3番,8番の導体パターンP1〜P3,P8)を第2グループとして設定する(図3における3回目の第1絶縁検査の列参照)。次いで、制御部18は、供給処理を実行し、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
続いて、制御部18は、第2絶縁検査をマルチプル方式で複数回実行する。この場合、制御部18は、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを、第1絶縁検査における変更手順と同じ手順で変更しつつ、この第2絶縁検査を第1絶縁検査の実行回数と同じ回数だけ実行する。具体的には、制御部18は、1回目の第2絶縁検査において、上記した、1回目の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンP1,P3,P5,P7を第1グループとして設定し、第2グループとして設定した導体パターンP2,P4,P6,P8を第2グループとして設定する。(図3における1回目の第2絶縁検査の列参照)。次いで、制御部18は、供給処理を実行してスキャナ部15を制御し、第1グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21をグランド電位に接続すると共に、第2グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21と検査用信号出力部14の高電位側とを接続する。
これにより、第1グループの各導体パターンPが低電位で同電位に維持され、第2グループの各導体パターンPが高電位で同電位に維持された状態で、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sが供給される。続いて、制御部18は、測定部16によって測定された電流の測定値に基づいて第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
次いで、制御部18は、2回目の第2絶縁検査において、上記した、2回目の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンP2,P3,P6,P7を第1グループとして設定し、第2グループとして設定した導体パターンP1,P4,P5,P8を第2グループとして設定する。(図3における2回目の第2絶縁検査の列参照)。続いて、制御部18は、供給処理を実行し、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
次いで、制御部18は、3回目の第2絶縁検査において、上記した、3回目の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンP4〜P7を第1グループとして設定し、第2グループとして設定した導体パターンP1〜P3,P8を第2グループとして設定する。(図3における3回目の第2絶縁検査の列参照)。続いて、制御部18は、供給処理を実行し、第1グループの各導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。以上により、低電圧絶縁検査が終了する。
ここで、例えば、導体パターンPに「ばり」等が形成されていたり、隣接する導体パターンPの間の基板内に金属の破片や粉体等の異物が混入していたりしているときには、各導体パターンPの間における一方の向きには大きな電流が流れる絶縁不良が生じていても、その逆向きには小さな電流しか流れないことがある。このようなときに、第1絶縁検査および第2絶縁検査のいずれか一方だけを実行する構成および方法では、その一方の検査における電流の向きが小さな電流しか流れない向きであるときには、絶縁不良が生じているにも拘わらず良好と判定されて、その絶縁不良が見過ごされる可能性がある。これに対して、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、上記したように、制御部18が、第1絶縁検査を実行した後に実行する第2絶縁検査において、各導体パターンPの電位を第1絶縁検査における各導体パターンPの電位に対して反転させる。このため、このこの回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、このような絶縁不良を確実に発見することが可能となっている。
また、上記したマルチプル方式の第1絶縁検査および第2絶縁検査では、図3に示すように、M(Mは5以上の整数であって、この例では、8)個の各導体パターンPのうちのN(Nは2以上で(M−2)以下の整数であって、この例では、4)個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共にN個の導体パターンPを除く他の全ての導体パターンP導体を第2グループとして設定する。また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、第1絶縁検査および第2絶縁検査のいずれの検査においても、第1グループとして設定した導体パターンPを低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続し、第2グループとして設定した他の全ての導体パターンPを低電位および高電位の他方の電位に接続して電圧信号Sを供給する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、オープン状態の導体パターンPに電圧が印加されて絶縁状態が不良となる可能性を十分に低下させることができると共に、その不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることが可能となっている。
また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、マルチプル方式の第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する際に、導体パターンPの数をM(この例では、8)としたときに、第1グループおよび第2グループとする導体パターンPの組み合わせを変更しつつ、第1絶縁検査および第2絶縁検査をそれぞれK(Kは(log2M)以上であって(log2M)に最も近い整数)回(この例では、3回)実行することで、全ての導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、各導体パターンPの中から選択した一対の導体パターンPに対する絶縁検査を一対の導体パターンPの全ての組み合わせについて行う回路基板検査方法や、各導体パターンPうちの1つと、その1つを除く他の導体パターンPの一部または全部との間の絶縁状態を検査する回路基板検査方法と比較して、検査回数を十分に少なくすることができるため、検査効率を十分に向上させることが可能となっている。なお、8個(M個の一例)の導体パターンPの全てについての絶縁状態を、3回(K回の一例)の第1絶縁検査および第2絶縁検査で行う例について上記したが、導体パターンPの数Mが5〜7の整数および9以上の整数(つまり、5以上の任意の整数)であるときに適用することができるのは勿論である。この場合、これらM個の全ての導体パターンPについての絶縁状態を、(log2M)以上であって(log2M)に最も近い整数で規定されるK回の第1絶縁検査およびK回の第2絶縁検査で行うことができる。また、上記の例では、4個(N個の一例)の導体パターンPを第1グループとして設定する例について上記したが、このN個についても、2以上で(M−2)以下の任意の整数に規定することができる。
一方、制御部18は、低電圧絶縁検査に次いで、高電圧絶縁検査を実行する。この高電圧絶縁検査では、制御部18は、検査用信号出力部14を制御して高電圧信号S2の出力を開始させる。続いて、制御部18は、低電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査と同じ手順で、第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する。つまり、制御部18は、上記した低電圧絶縁検査において用いた低電圧信号S1に代えて高電圧信号S2を用いて、上記した第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する。以上により、高電圧絶縁検査が終了する。
この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査、および高電圧信号S2を用いた高電圧絶縁検査の双方を実行する。この場合、高電圧絶縁検査では、導体パターンPに対して高電圧信号S2を供給して検査を行うため、十分な絶縁性を有しているか否かを確実に検査することができる。一方、例えば、高電圧絶縁検査では、導体パターンPに「ばり」等が形成されていたり、隣接する導体パターンPの間の基板内に金属の破片や粉体等の異物が混入しているときには、導体パターンPに対して高電圧信号S2が供給されたときに導体パターンPの間に瞬時的に大きな電流が流れ、この電流が測定部16によって検出されずに絶縁不良が見過ごされる可能性がある。これに対して、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査では、このような場合において、導体パターンPに対して低電圧信号S1が供給されたときに導体パターンPの間に比較的小さな電流が継続的に流れるため、この電流を測定部16によって確実に検出させることができる。したがって、低電圧絶縁検査行う高電圧絶縁検査の双方を実行するこの回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、十分な絶縁性を有しているか否かを確実に検査することができると共に、上記のような絶縁不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることが可能となっている。
次いで、制御部18は、低電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査の結果、並びに高電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査の結果を図外の表示部に表示させる。
このように、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、第1絶縁検査および第2絶縁検査のいずれの検査においても、第1グループとして設定した導体パターンPを低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続し、第2グループとして設定した他の全ての導体パターンPを低電位および高電位の他方の電位に接続して電圧信号Sを供給する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、オープン状態の導体パターンPに電圧が印加されて絶縁状態が不良となる可能性を十分に低下させることができると共に、その不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることができる。また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、制御部18が、第1絶縁検査を実行した後に実行する第2絶縁検査において、各導体パターンPの電位を第1絶縁検査における各導体パターンPの電位に対して反転させる。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、例えば、導体パターンPに「ばり」等が形成されていたり、隣接する導体パターンPの間の基板内に金属の破片や粉体等の異物が混入していたりして、電流の向きによって各導体パターンPの間に流れる電流値が大きく異なる場合であっても、絶縁不良を確実に発見することができる。したがって、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、検査精度を十分に向上させることができる。
また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、M(この例では、8)個の各導体パターンPのうちのN(この例では、4)個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共にN個の導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定し、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを変更しつつ、第1絶縁検査および第2絶縁検査をそれぞれK(Kは(log2M)以上であって(log2M)に最も近い整数)回実行することで、全ての導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査する。したがって、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、各導体パターンPの中から選択した一対の導体パターンPに対する絶縁検査を一対の導体パターンPの全ての組み合わせについて行う回路基板検査方法や、各導体パターンPうちの1つと、その1つを除く他の導体パターンPの一部または全部との間の絶縁状態を検査する回路基板検査方法と比較して、検査回数を十分に少なくすることができるため、検査効率を十分に向上させることができる。
また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査、および高電圧信号S2を用いた高電圧絶縁検査を実行する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、十分な絶縁性を有しているか否かを高電圧絶縁検査によって確実に検査することができると共に、高電圧絶縁検査において高電圧信号S2を供給したときに瞬時的に流れる電流の非検出に起因して見過ごされる可能性がある絶縁不良を、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査によって確実に検出することができる結果、検査精度をさらに向上させることができる。
次に、回路基板検査装置および回路基板検査方法の他の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、回路基板検査装置1Aの構成について説明する。なお、以下の説明において、上記した回路基板検査装置1と同じ構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、上記した回路基板検査方法(以下、この上記した回路基板検査方法を「第1の回路基板検査方法」ともいう)と同じ内容については、重複する説明を省略する。
回路基板検査装置1Aは、L(Lは3以上の整数であって、一例として8)個の導体パターンP1〜P8を有する回路基板100における各導体パターンPの間の絶縁状態を検査する絶縁検査を後述する回路基板検査方法(以下、この回路基板検査方法を「第2の回路基板検査方法」ともいう)に従って実行可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1Aは、図1に示すように、基板保持部11、プローブユニット12、移動機構13、検査用信号出力部14、スキャナ部15、測定部16、記憶部17および制御部18Aを備えて構成されている。
制御部18Aは、回路基板検査装置1の制御部18と同様の機能を有している。この場合、制御部18Aは、L個の導体パターンPを有する回路基板100に対する第1絶縁検査を実行する際に、各導体パターンPのうちの1個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共に、その1個の導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定する。また、制御部18Aは、第1絶縁検査において、スキャナ部15による接断処理を制御することにより、第1グループの導体パターンPと検査用信号出力部14の高電位側とを接続させて、第1グループの各導体パターンPを高電位(高電位および低電位のいずれか一方の電位の一例)とすると共に、第2グループの各導体パターンPをグランド電位に接続させて、第2グループの各導体パターンPを低電位(高電位および低電位の他方の電位の一例)で同電位とした状態で第1グループの導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sを供給させる供給処理を実行する。この場合、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを後述する手順に従って変更しつつ、この第1絶縁検査をL回実行する。つまり、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを(L−1)回変更しつつ第1絶縁検査を実行する。
また、第2絶縁検査において、制御部18Aは、スキャナ部15による接断処理を制御することにより、上記のように第1グループとして設定した導体パターンPをグランド電位に接続させて、第2グループの各導体パターンPを低電位で同電位とすると共に、上記のように第2グループとして設定した各導体パターンPと検査用信号出力部14の高電位側とを接続させて、第2グループの各導体パターンPを高電位で同電位とした状態で第1グループの導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sを供給させる供給処理を実行する。この場合、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンの組み合わせを第1絶縁検査における手順と同じ手順で変更しつつ、この第2絶縁検査をL回実行する。
次に、回路基板検査装置1Aを用いて、図2に示す回路基板100における各導体パターンPの間の絶縁状態を検査する回路基板検査方法、およびその際の回路基板検査装置1Aの動作について、図面を参照して説明する。なお、回路基板検査装置1における各構成要素の動作と同じ動作については、重複する説明を省略する。
この回路基板検査装置1Aでは、制御部18Aが、低電圧絶縁検査における第1絶縁検査を以下に説明するバルクショート方式で複数回実行する。具体的には、制御部18Aは、まず、1回目の第1絶縁検査を実行する。この1回目の第1絶縁検査では、制御部18Aは、例えば、各導体パターンPに付された番号(10進数の番号)のうちの最も小さい番号が付された導体パターンP(この例では、1番の番号が付された導体パターンP1)を第1グループとして設定する。また、制御部18Aは、第1グループとして設定した導体パターンP1を除く他の全ての導体パターンP(この例では、2番〜8番の番号が付された導体パターンP2〜P8)を第2グループとして設定する(図4における1回目の第1絶縁検査の列参照)。
続いて、制御部18Aは、各導体パターンPに接触しているプローブピン21を特定する。次いで、制御部18Aは、供給処理を実行する。この供給処理では、制御部18Aは、スキャナ部15を制御して、導体パターンP1に接触しているプローブピン21と検査用信号出力部14の高電位側とを接続する。また、制御部18Aは、スキャナ部15を制御して、第2グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21をグランド電位に接続する。
これにより、導体パターンP1と第2グループの各導体パターンPとの間に各プローブピン21を介して電圧信号Sが供給(印加)される。この場合、第2グループの各導体パターンPがプローブピン21を介してグランド電位に接続されているため、これらの導体パターンPが低電位で同電位(この例では、グランド電位)に維持される。続いて、制御部18Aは、測定部16によって測定された電流の測定値に基づいて導体パターンP1と第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
次いで、制御部18Aは、2回目の第1絶縁検査を実行する。この2回目の第1絶縁検査では、制御部18Aは、2番目に小さい番号が付された導体パターンP2を第1グループとして設定する。また、制御部18Aは、第1グループとして設定した導体パターンP2を除く他の全ての導体パターンP(この例では、1番および3番〜8番の番号が付された導体パターンP1,P3〜P8)を第2グループとして設定する(図4における2回目の第1絶縁検査の列参照)。続いて、制御部18Aは、供給処理を実行し、導体パターンP2と第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
以下、制御部18Aは、直前の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンPの番号よりも1つ大きい番号が付された導体パターンPを第1グループとして設定すると共に、その導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定して、第1絶縁検査を実行する。つまり、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを(L−1)回変更しつつ第1絶縁検査をL回実行する。
次いで、制御部18Aは、第2絶縁検査をバルクショート方式で複数回実行する。この場合、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを、第1絶縁検査における変更手順と同じ手順で変更しつつ、この第2絶縁検査を第1絶縁検査の実行回数と同じ回数だけ実行する。具体的には、制御部18Aは、1回目の第2絶縁検査において、1回目の第1絶縁検査において第1グループとして設定した1個の導体パターンP1を第1グループとして設定し、その1個の導体パターンを除く他の全ての導体パターンP2〜P8を第2グループとして設定する。(図4における1回目の第2絶縁検査の列参照)。続いて、制御部18Aは、供給処理を実行してスキャナ部15を制御し、導体パターンP1に接触しているプローブピン21グランド電位に接続すると共に、第2グループの各導体パターンPに接触しているプローブピン21と検査用信号出力部14の高電位側とを接続する。
これにより、第1グループの導体パターンPが低電位に維持され、第2グループの各導体パターンPが高電位で同電位に維持された状態で、第1グループの導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間に電圧信号Sが供給される。次いで、制御部18Aは、測定部16によって測定された電流の測定値に基づいて第1グループの導体パターンPと第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
続いて、制御部18Aは、2回目の第2絶縁検査において、上記した、2回目の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンP2を第1グループとして設定し、第2グループとして設定した導体パターンP1,P3〜P8を第2グループとして設定する。(図4における2回目の第2絶縁検査の列参照)。次いで、制御部18Aは、供給処理を実行し、導体パターンP2と第2グループの各導体パターンPとの間の絶縁状態の良否を検査する。
以下、制御部18Aは、直前の第1絶縁検査において第1グループとして設定した導体パターンPの番号よりも1つ大きい番号が付された導体パターンPを第1グループとして設定すると共に、その導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定して、第2絶縁検査を実行する。つまり、制御部18Aは、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを(L−1)回変更しつつ第2絶縁検査をL回実行する。以上により、低電圧絶縁検査が終了する。
このバルクショート方式の第1絶縁検査および第2絶縁検査では、図4に示すように、L(Lは3以上の整数であって、この例では、8)個の各導体パターンPのうちの1個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共にその1個の導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定する。また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、第1絶縁検査および第2絶縁検査のいずれの検査においても、第1グループとして設定した導体パターンPを低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続し、第2グループとして設定した他の全ての導体パターンPを低電位および高電位の他方の電位に接続して電圧信号Sを供給する。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、オープン状態の導体パターンPに電圧が印加されて絶縁状態が不良となる可能性を十分に低下させることができると共に、その不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることが可能となっている。なお、8個(L個の一例)の導体パターンPの全てについての絶縁状態を、8回(L回の一例)の第1絶縁検査および8回(L回の一例)の第2絶縁検査で行う例について上記したが、導体パターンPの数Lが3〜7の整数および9以上の整数(つまり、3以上の任意の整数)であるときに適用することができるのは勿論である。この場合、これらL個の全ての導体パターンPについての絶縁状態を、L回の第1絶縁検査およびL回の第2絶縁検査で行うことができる。
また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、制御部18Aが、第1絶縁検査を実行した後に実行する第2絶縁検査において、各導体パターンPの電位を第1絶縁検査における各導体パターンPの電位に対して反転させる。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法においても、回路基板検査装置1および第1の回路基板検査方法と同様にして、絶縁不良が確実に発見される結果、検査精度を十分に向上させることが可能となっている。
また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、バルクショート方式の第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する際に、導体パターンPの数をL(この例では、8)としたときに、第1グループおよび第2グループとする導体パターンPの組み合わせを(L−1)回だけ変更する。つまり、第1絶縁検査および第2絶縁検査をそれぞれL回実行することで、全ての導体パターンPについての絶縁状態の良否が検査される。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、各導体パターンPの中から選択した一対の導体パターンPに対する絶縁検査を一対の導体パターンPの全ての組み合わせについて行う回路基板検査方法と比較して、検査回数を十分に少なくすることができる結果、検査効率が十分に向上されている。
続いて、制御部18Aは、高電圧絶縁検査を実行する。この高電圧絶縁検査では、制御部18Aは、検査用信号出力部14を制御して高電圧信号S2の出力を開始させる。次いで、制御部18Aは、低電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査と同じ手順で、高電圧絶縁検査の第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する。つまり、制御部18Aは、上記した低電圧絶縁検査において用いた低電圧信号S1に代えて高電圧信号S2を用いて、上記した第1絶縁検査および第2絶縁検査を実行する。以上により、高電圧絶縁検査が終了する。
この場合、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法においても、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査、および高電圧信号S2を用いた高電圧絶縁検査を実行するため、回路基板検査装置1および第1の回路基板検査方法と同様にして、絶縁不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることが可能となっている。
続いて、制御部18Aは、低電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査の結果、並びに高電圧絶縁検査における第1絶縁検査および第2絶縁検査の結果を図外の表示部に表示する。
このように、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、第1絶縁検査および第2絶縁検査のいずれの検査においても、第1グループとして設定した導体パターンPを低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続し、第2グループとして設定した他の全ての導体パターンPを低電位および高電位の他方の電位に接続して電圧信号Sを供給する。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法によれば、オープン状態の導体パターンPに電圧が印加されて絶縁状態が不良となる可能性を十分に低下させることができると共に、その不良が見過ごされる可能性を十分に低下させることができる。また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、制御部18Aが、第1絶縁検査を実行した後に実行する第2絶縁検査において、各導体パターンPの電位を第1絶縁検査における各導体パターンPの電位に対して反転させる。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法によれば、電流の向きによって各導体パターンPの間に流れる電流値が大きく異なる場合であっても、絶縁不良を確実に発見することができる。したがって、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法によれば、検査精度を十分に向上させることができる。
また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、L個の各導体パターンPのうちの1個の導体パターンPを第1グループとして設定すると共にその導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定し、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPの組み合わせを変更しつつ、第1絶縁検査および第2絶縁検査をそれぞれL回実行することで、全ての導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査する。したがって、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法によれば、各導体パターンPの中から選択した一対の導体パターンPに対する絶縁検査を一対の導体パターンPの全ての組み合わせについて行う回路基板検査方法と比較して、検査回数を十分に少なくすることができるため、検査効率を十分に向上させることができる。
また、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法では、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査、および高電圧信号S2を用いた高電圧絶縁検査を実行する。このため、この回路基板検査装置1Aおよび第2の回路基板検査方法によれば、第1絶縁検査および第1の回路基板検査方法と同様にして、十分な絶縁性を有しているか否かを高電圧絶縁検査によって確実に検査することができると共に、高電圧絶縁検査において高電圧信号S2を供給したときに瞬時的に流れる電流の非検出に起因して見過ごされる可能性がある絶縁不良を、低電圧信号S1を用いた低電圧絶縁検査によって確実に検出することができる結果、検査精度をさらに向上させることができる。
なお、第1絶縁検査および第2絶縁検査をマルチプル方式またはバルクショート方式で複数回実行する例について上記したが、他の方式(例えば、特開2008−058254に開示されているような変形マルチプル方式)で第1絶縁検査および第2絶縁検査を複数回実行する構成および方法を採用することもできる。また、低電圧絶縁検査の実行後に高電圧絶縁検査を実行する例について説明したが、高電圧絶縁検査の実行後に低電圧絶縁検査をを実行する構成および方法を採用することもできる。また、低電圧絶縁検査および高電圧絶縁検査の一方だけを実行する構成および方法を採用することもできる。また、低電圧絶縁検査や高電圧絶縁検査の実行前または実行後に各導体パターンPの導通検査(導体パターンPにおける断線有無の検査)を実行する構成および方法を採用することもできる。