JP4773304B2 - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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本発明は、各導体パターンの電気的検査に際して、所定の向きに沿って複数の信号線が並設された平形の接続ケーブルを介して検査対象の各導体パターン間に直流電圧を印加して電気的パラメータを測定する検査装置および検査方法に関するものである。
この種の検査方法に従って導体パターンを検査する検査装置として、複数のプローブ(プローブピン)を検査対象の回路基板における導体パターン(回路パターン)に接触させた状態において所定の電気的検査を実行する検査装置が特開2003−66088号公報に開示されている。この検査装置では、接続ケーブル(プリント配線基板)を介して各プローブと判定部とが相互に電気的に接続されて、接続ケーブルの各信号線および各プローブを介して判定部から各導体パターンに検査用信号を出力することにより、回路基板の導通、断線、絶縁および短絡等を検査する構成が採用されている。この場合、この検査装置では、上記の接続ケーブルとして、複数の信号線が所定の方向で並設されたフレキシブル回路基板(平形の接続ケーブル)が採用されている。
この検査装置を用いて、例えば検査対象の回路基板における各導体パターン間の絶縁を検査する際には、図5に示すように、各プローブ3ax〜3hxを検査対象基板10xの各導体パターンPax〜Phxに接触させる。なお、以下の説明においては、従来の検査装置に関連する構成要素、および検査対象の各構成要素に対して符号の末尾に「x」を付して説明する。また、本発明についての理解を容易とするために、導体パターンPax〜Phxの8つを有する検査対象基板10xを対象としてプローブ3ax〜3hxの8本を使用して電気的検査を実行する例について説明する。この場合、この検査装置では、8本の導体パターンPax〜Phxを対象とする絶縁検査に際して、判定部が、各信号線5ax〜5hxの判定部に対する接続態様を3回に亘って切り替えて、その都度、各導体パターンPax〜Phx間に直流電圧を印加することで、各導体パターンPax〜Phxの相互間の絶縁状態を検査する。
具体的には、判定部は、図示しない接続切替部を制御して、一例として信号線5ax,5cx,5ex,5gxを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5bx,5dx,5fx,5hxを低電位(Lレベル)に接続することにより、信号線5ax,5cx,5ex,5gxと信号線5bx,5dx,5fx,5hxとの間に直流電圧を印加する。この際に、例えば導体パターンPax,Pbx間に絶縁不良が生じている場合には、プローブ3ax,3bxの間を電流が導通する。したがって、判定部は、直流電圧を印加した状態において、プローブ3ax,3cx,3ex,3gxとプローブ3bx,3dx,3fx,3hxとの間を基準値を超える電流が導通するか否かに基づき、導体パターンPax,Pcx,Pex,Pgxと導体パターンPbx,Pdx,Pfx,Phxとの相互間の絶縁を検査する。
次いで、図6に示すように、判定部は、一例として信号線5ax,5bx,5ex,5fxを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5cx,5dx,5gx,5hxを低電位(Lレベル)に接続することにより、信号線5ax,5bx,5ex,5fxと信号線5cx,5dx,5gx,5hxとの間に直流電圧を印加する。この際に、例えば導体パターンPbx,Pcx間に絶縁不良が生じている場合には、プローブ3bx,3cxの間を電流が導通する。したがって、判定部は、直流電圧を印加した状態において、プローブ3ax,3bx,3ex,3fxとプローブ3cx,3dx,3gx,3hxとの間を基準値を超える電流が導通するか否かに基づき、導体パターンPax,Pbx,Pex,Pfxと導体パターンPcx,Pdx,Pgx,Phxとの相互間の絶縁を検査する。
続いて、図7に示すように、判定部は、信号線5ax〜5dxを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5ex〜5hxを低電位(Lレベル)に接続することにより、信号線5ax〜5dxと信号線5ex〜5hxとの間に直流電圧を印加する。この際に、例えば導体パターンPdx,Pex間に絶縁不良が生じている場合には、プローブ3dx,3exの間を電流が導通する。したがって、判定部は、直流電圧を印加した状態において、プローブ3ax〜3dfとプローブ3ex〜3hxとの間を基準値を超える電流が導通するか否かに基づき、導体パターンPax〜Pdxと導体パターンPex〜Phxとの相互間の絶縁を検査する。以上の一例の検査により、検査対象基板10x上の各導体パターンPax〜Phxの相互間の絶縁が検査される。
特開2003−66088号公報(第4−8頁、第1−4図)
ところが、従来の検査装置には、以下の問題点が存在する。すなわち、従来の検査装置では、各導体パターンPax〜Phxに接触させるプローブ3ax〜3hxと判定部との間を、フレキシブル回路基板(複数の信号線5ax〜5hxが所定の方向で並設された平形の接続ケーブル)を用いて電気的に接続する構成が採用されている。この場合、図5に示すように、例えば導体パターンPax,Pcx,Pex,Pgxと導体パターンPbx,Pdx,Pfx,Phxとの相互間の絶縁検査に際して信号線5ax,5cx,5ex,5gxと信号線5bx,5dx,5fx,5hxとの間に直流電圧を印加したときには、信号線5ax,5bxの間、信号線5bx,5cxの間、信号線5cx,5dxの間、信号線5dx,5exの間、信号線5ex,5fxの間、信号線5fx,5gxの間および信号線5gx,5hxの間に線間浮遊容量C1x〜C7xが生じる。なお、以下の説明において、信号線5ax〜5hxを区別しないときには、信号線5xともいう。
また、図6に示すように、導体パターンPax,Pbx,Pex,Pfxと導体パターンPcx,Pdx,Pgx,Phxとの相互間の絶縁検査に際して信号線5ax,5bx,5ex,5fxと信号線5cx,5dx,5gx,5hxとの間に直流電圧を印加したときには、信号線5bx,5cxの間、信号線5dx,5exの間および信号線5fx,5gxの間に線間浮遊容量C11x〜C13xが生じる。さらに、図7に示すように、導体パターンPax〜Pdxと導体パターンPex〜Phxとの相互間の絶縁検査に際して信号線5ax〜5dxと信号線5ex〜5hxとの間に直流電圧を印加したときには、信号線5dx,5exの間に線間浮遊容量C21xが生じる。
この場合、この種の検査装置では、上記の各信号線5ax〜5hxの長さが数m程度と非常に長いため、上記の線間浮遊容量C1x〜C7x,C11x〜C13x,C21xが比較的大きな容量となっている。このため、各信号線5ax〜5hx間に直流電圧を印加した際には、上記の線間浮遊容量C1x〜C7x,C11x〜C13x,C21xがチャージされるまで、高電位に接続されている各信号線5xと低電位に接続されている各信号線5xとの間に比較的大きな電流が導通することとなる。したがって、直流電圧を印加した直後に電流値を測定した場合、各導体パターンPax〜Phx間が正常に絶縁されている状態であったとしても、基準値を超える電流が測定されて、いずれかの導体パターンPx,Px間に絶縁不良が生じていると誤判定を招くおそれがある。
このため、従来の検査装置では、上記の線間浮遊容量C1x〜C7x,C11x〜C13x,C21xへのチャージに際して導通する電流に起因していずれかの導体パターンPx,Px間に絶縁不良が生じているとの誤判定が生じるのを回避するために、直流電圧の印加を開始してから、高電位に接続されている各信号線5xと低電位に接続されている各信号線5xとの間が十分にチャージされるまで待機した後に電流を測定し、その測定結果に基づいて絶縁検査する構成が採用されている。したがって、従来の検査装置には、線間浮遊容量C1x〜C7x,C11x〜C13x,C21xへのチャージが完了するまでの待機時間が長いことに起因して、すべての導体パターンPax〜Phxの絶縁検査を完了するまでの時間が非常に長いという問題点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、導体パターン間の絶縁検査に要する検査時間を短縮し得る検査装置および検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、所定の向きに沿って複数の信号線が並設された平形の接続ケーブルを介して検査対象の各導体パターン間に直流電圧を印加して電気的パラメータを測定する測定部と、前記各信号線と高電位および低電位のいずれかの電位との接続を切り替える切替部と、N(Nは、4以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、前記切替部を制御して前記各信号線の接続切替えを((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回行うと共に、当該各切り替えた状態において前記高電位に接続された当該各導体パターンと前記低電位に接続された当該各導体パターンとの間の前記電気的パラメータを前記測定部に測定させて当該N本の導体パターンについての電気的検査を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記M回の各電気的検査において、前記切替部を制御して、前記各信号線のうちの前記所定の向きで隣接して検査対象の一対の前記導体パターンに接続されている一対の信号線の一方を前記高電位および前記低電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該一方の信号線に対して前記所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか一方の電位に接続させ、かつ前記一対の信号線の他方を前記高電位および前記低電位のいずれか他方の電位に接続させると共に当該他方の信号線に対して前記所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか他方の電位に接続させる。
また、請求項2記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、前記制御部は、前記N(Nは、2で表される8以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、第L(Lは1からMの各々)の前記電気的検査において、2(M−L)対の前記導体パターンを検査対象として当該各電気的検査を順不同で実行し、当該第L(Lは1)の電気的検査において、前記切替部を制御して両端のL本の前記各信号線を前記いずれか一方の電位に接続させると共に残りの(N−2×L)本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に前記いずれかの電位に接続させ、当該第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査において、当該切替部を制御して両端において隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続させると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に当該いずれかの電位に接続させ、当該第L(LはM)の電気的検査において、当該切替部を制御して一方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続させると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を前記いずれか他方の電位に接続させる。
また、請求項3記載の検査方法は、所定の向きに沿って複数の信号線が並設された平形の接続ケーブルを介して検査対象の各導体パターン間に直流電圧を印加して電気的パラメータを測定する測定処理と、前記各信号線と高電位および低電位のいずれかの電位との接続を切り替える切替え処理とを実行してN(Nは、4以上の整数)本の前記導体パターンについての電気的検査を実行する際に、前記切替え処理を((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回行うと共に、当該各切り替えた状態において前記測定処理として前記高電位に接続された当該各導体パターンと前記低電位に接続された当該各導体パターンとの間の前記電気的パラメータを測定する検査方法であって、
前記M回の各電気的検査において、前記切替え処理として、前記各信号線のうちの前記所定の向きで隣接して検査対象の一対の前記導体パターンに接続されている一対の信号線の一方を前記高電位および前記低電位のいずれか一方の電位に接続すると共に当該一方の信号線に対して前記所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか一方の電位に接続し、かつ前記一対の信号線の他方を前記高電位および前記低電位のいずれか他方の電位に接続すると共に当該他方の信号線に対して前記所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか他方の電位に接続する。
また、請求項4記載の検査方法は、請求項3記載の検査方法において、前記N(Nは、2で表される8以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、第L(Lは1からMの各々)の前記電気的検査において2(M−L)対の前記導体パターンを検査対象として当該各電気的検査を順不同で実行し、当該第L(Lは1)の電気的検査において、前記切替え処理として両端のL本の前記各信号線を前記いずれか一方の電位に接続すると共に残りの(N−2×L)本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に前記いずれかの電位に接続し、当該第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査において、当該切替え処理として両端において隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続すると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に当該いずれかの電位に接続し、当該第L(LはM)の電気的検査において、当該切替え処理として一方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続すると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を前記いずれか他方の電位に接続する。
請求項1記載の検査装置および請求項3記載の検査方法では、((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回の各電気的検査において、接続ケーブルの各信号線のうちの所定の向きで隣接して検査対象の一対の導体パターンに接続されている一対の信号線の一方を高電位および低電位のいずれか一方の電位に接続すると共に一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには他の信号線を上記のいずれか一方の電位に接続し、かつ一対の信号線の他方を高電位および低電位のいずれか他方の電位に接続すると共に他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには他の信号線を上記のいずれか他方の電位に接続する。
したがって、請求項1記載の検査装置および請求項3記載の検査方法によれば、M回の各電気的検査のすべてにおいて、上記の一方の信号線と、その一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線との間に線間浮遊容量が生じることがなく、また、上記の他方の信号線と、その他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線との間に線間浮遊容量が生じることがないため、絶縁検査に際して直流電圧を印加した際に、各信号線間の線間浮遊容量へのチャージに要する時間を十分に短縮することができる。これにより、直流電圧の印加を開始してから十分に短い時間だけ待機しただけで電流値を測定したとしても、線間浮遊容量のチャージに起因する電流値を検出して各導体パターン間に絶縁不良が生じているとの誤判定を招くことなく、結果として、十分に短時間で各導体パターンの絶縁検査を行うことができる。
また、請求項2記載の検査装置および請求項4記載の検査方法では、N(Nは、2で表される8以上の整数)本の導体パターンを検査する際に、第L(Lは1からMの各々)の電気的検査において2(M−L)対の導体パターンを検査対象として各電気的検査を順不同で実行し、第L(Lは1)の電気的検査において、両端のL本の各信号線を高電位および低電位のいずれか一方の電位に接続すると共に残りの(N−2×L)本の各信号線を2(M−L)対の導体パターンを検査可能に高電位および低電位のいずれかの電位に接続し、第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査において、両端において隣接する2(L−1)本の各信号線を上記のいずれか一方の電位に接続すると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の各信号線を2(M−L)対の導体パターンを検査可能に上記のいずれかの電位に接続し、第L(LはM)の電気的検査において、一方の端側で隣接する2(L−1)本の各信号線を上記のいずれか一方の電位に接続すると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の各信号線を高電位および低電位のいずれか他方の電位に接続する。
したがって、請求項2記載の検査装置および請求項4記載の検査方法によれば、M回の各電気的検査のすべてにおいて、各信号線間に生じる線間浮遊容量を十分に小さくすることができる。これにより、各導体パターンの絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。具体的には、例えば、8つの導体パターンを検査対象として、かつ各導体パターン間の線間浮遊容量が互いに等しいCとしたときには、従来の検査装置では、11×Cの線間浮遊容量をチャージする充電時間を要していたのに対して、この回路基板検査装置1では、7×Cの線間浮遊容量をチャージする充電時間まで短縮することができる。なお、検査対象の導体パターンの数が多くなればなるほど、充電時間を短縮することができるのは勿論である。
以下、本発明に係る検査装置および検査方法の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す回路基板検査装置1は、本発明に係る検査方法に従って検査対象基板10(図2〜4参照)を電気的に検査する検査装置であって、プローブ保持部2、N本のプローブ3a〜3N、測定部4、接続ケーブル5、切替部6、制御部7および記憶部8を備えている。この場合、この回路基板検査装置1は、検査対象基板10に形成されている導体パターンP(図2〜4参照)の数に応じて、例えば1000本程度のプローブ3a〜3Nを備えて構成されているが、本発明についての理解を容易とするために、一例として、検査対象基板10に8つの導体パターンP(Pa〜Ph)が形成され、この導体パターンPa〜Phの相互間の絶縁をプローブ3a〜3h(N=8の例)を用いて検査する例について以下に説明する。
プローブ保持部2は、プローブ3a〜3hの基端部を保持する。プローブ3a〜3hは、いわゆる伸縮型のピンプローブであって、その基端部がプローブ保持部2によって保持されると共に接続ケーブル5および切替部6を介して測定部4に電気的に接続される。なお、図2〜4では、本発明についての理解を容易とするために、各プローブ3a〜3hが横一列に並んだ状態を図示しているが、実際には、プローブ3a〜3hを接触させるべき各導体パターンPa〜Phの検査対象基板10上における位置に対応する位置においてプローブ保持部2によって保持されている。測定部4は、制御部7からの制御信号S2に従い、後述するように、接続ケーブル5を介してプローブ3a〜3hに検査用信号としての直流電圧を印加した状態において、高電位に接続されているプローブ3と低電位に接続されているプローブ3との間を導通する電流を測定して、その測定値D1を制御部7に出力する。
接続ケーブル5は、プローブ3a〜3hの本数(この例では、8本)に応じた数の信号線5a〜5N(この例では、信号線5a〜5hの8本)が横一列に並設された(所定の向きに沿って並設された)いわゆるフラットケーブル(本発明における平形ケーブル)であって、信号線5a〜5hの各一端部がプローブ3a〜3hに接続される共に、他端部が切替部6を介して測定部4に電気的に接続される。なお、図2〜4では、同図における左から右への向きが本発明における「所定の向き」に相当する。切替部6は、図1に示すように、別個独立して切り替えが可能なスイッチ6a〜6N(この例では、スイッチ6a〜6hの8つ)を備え、制御部7からの制御信号S1に従い、信号線5a〜5hのうちの所定の4本を測定部4から測定用信号を出力する高電位側端子(本明細書では単に高電位(Hレベル)ともいう)に接続すると共に、信号線5a〜5hのうちの他の4本を測定部4から測定用信号を出力する低電位側端子(本明細書では単に低電位(Lレベル)ともいう)に接続する。
制御部7は、回路基板検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部7は、切替部6を制御して各信号線5a〜5hを測定部4の高電位および低電位のいずれかに接続させる接続切替え処理を実行する。この場合、制御部7は、N(この例では、N=8)本の導体パターンPa〜Phを検査する際に、切替部6を制御して上記の接続切替え処理を((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM(この例では、M=3)回実行する。また、制御部7は、測定部4を制御して、導体パターンPa〜Ph間に直流電圧を印加させた状態において高電位に接続されているプローブ3と低電位に接続されているプローブ3との間を導通する電流値(電気的パラメータの一例)を測定させる測定処理を実行させる。さらに、制御部7は、測定部4から出力された測定値D1と記憶部8に記憶されている検査用基準データD2とに基づき、各導体パターンPa〜Ph間の絶縁状態を電気的に検査する。記憶部8は、上記の検査用基準データD2や制御部7の動作プログラムなどを記憶する。
次に、回路基板検査装置1による検査対象基板10の検査方法について、図面を参照して説明する。
まず、図2に示すように、各プローブ3a〜3hを検査対象基板10の各導体パターンPa〜Phに接触させる。次いで、制御部7は、切替部6を制御して測定部4に対する信号線5a〜5hの接続を切り替える上記の接続切替え処理と、測定部4を制御して上記の測定処理を実行させて測定値D1を出力させる処理とを3回に亘って実行することで、導体パターンPa〜Phの相互間の絶縁状態を電気的に検査する。
具体的には、第1回目の電気的検査として、制御部7は、切替部6に制御信号S1を出力することにより、一例として信号線5a,5d,5e,5hを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5b,5c,5f,5gを低電位(Lレベル)に接続させる。この接続形態では、信号線5a,5b、信号線5c,5d、信号線5e,5fおよび信号線5g,5hがそれぞれ本発明における「一対の信号線」に相当する。また、この接続形態では、信号線5b,5d,5fが本発明における「一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線」に相当し、信号線5c,5e,5gが本発明における「他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線」に相当する。さらに、この第1回目の電気的検査を本発明における「第L(L=1)の電気的検査」とした場合、信号線5aおよび信号線5eが本発明における「Lの信号線」(この例では、1本)に相当し、信号線5b〜5gが本発明における「(N−2×L)本の信号線」(この例では、6本)に相当する。
次いで、制御部7は、測定部4に制御信号S2を出力することにより、切替部6の各スイッチ6a〜6hを介して高電位側に接続された信号線5a,5d,5e,5hと、低電位側に接続された信号線5b,5c,5f,5gとの間に一例として、所定電圧の直流電圧を検査用信号として印加させる。続いて、測定部4は、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量へのチャージが完了するまでの所定時間だけ待機した後に、プローブ3a,3d,3e,3hとプローブ3b,3c,3f,3gとの間を導通する電流値を測定して測定値D1を制御部7に出力する(本発明における「測定処理」の実行)。
この場合、この回路基板検査装置1では、第1回目の電気的に検査に際して接続ケーブル5およびプローブ3a〜3hを介して各導体パターンPa〜Ph間に直流電圧を印加した状態において、信号線5a,5bの間、信号線5c,5dの間、信号線5e,5fの間および信号線5g,5hの間に線間浮遊容量C1〜C4が生じる。その一方で、信号線5b,5cが互いに同電位に接続され、信号線5d,5eが互いに同電位に接続され、かつ信号線5f,5gが互いに同電位に接続されているため、信号線5b,5cの間、信号線5d,5eの間および信号線5f,5gの間に線間浮遊容量が生じない。このため、上記の線間浮遊容量C1〜C4の合成容量が、従来の検査装置における第1回目の電気的検査(図5参照)時に信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C1x〜C7xの合成容量よりも十分に小さくなっており、短時間でチャージが完了する。したがって、測定部4は、従来の検査装置における第1回目の電気的検査のときよりも短い所定時間だけ待機した後に電流値を測定する。
一方、制御部7は、測定部4から出力された測定値D1と記憶部8に記憶されている検査用基準データD2とに基づき、測定部4によって測定された電流値が基準値以内の値であるか否かを判定する。この際に、例えば導体パターンPa,Pb間に絶縁不良が生じている場合には、プローブ3a,3bの間を電流が導通する。したがって、制御部7は、直流電圧を印加した状態において、プローブ3a,3d,3e,3hとプローブ3b,3c,3f,3gとの間を基準値を超える電流が導通するか否かに基づき、導体パターンPa,Pd,Pe,Phと導体パターンPb,Pc,Pf,Pgとの相互間の絶縁を検査する。具体的には、制御部7は、基準値を超える電流が導通したときには、導体パターンPa,Pbの間、導体パターンPc,Pdの間、導体パターンPe,Pfの間および導体パターンPg,Phの間のいずれかに絶縁不良が生じている(短絡が生じている)と判別し、電流が基準値以下のときには、いずれにも短絡が生じておらず良好な絶縁状態であると判別する。これにより、検査対象基板10についての第1回目の電気的検査が完了する。
次いで、制御部7は、導体パターンPa〜Phに対するプローブ3a〜3hの接続を維持した状態において、第2回目の電気的検査として、切替部6に制御信号S1を出力することにより、図3に示すように、一例として信号線5a,5b,5g,5hを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5c〜5fを低電位(Lレベル)に接続させる。この接続形態では、信号線5b,5cおよび信号線5f,5gがそれぞれ本発明における「一対の信号線」に相当する。また、この接続形態では、信号線5aおよび信号線5c〜5eが本発明における「一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線」に相当し、信号線5d〜5fおよび信号線5hが本発明における「他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線」に相当する。さらに、この第2回目の電気的検査を本発明における「第L(L=2〜(M−1):この例では、L=2)の電気的検査」とした場合、信号線5a,5bおよび信号線5g,5hが本発明における「両端において隣接する2(L−1)本の信号線」(この例では、2本)に相当し、信号線5c〜5fが本発明における「(N−2×2×(L−1))本の信号線」(この例では、4本)に相当する。
続いて、制御部7は、測定部4に制御信号S2を出力することにより、切替部6の各スイッチ6a〜6hを介して高電位側に接続された信号線5a,5b,5g,5hと、低電位側に接続された信号線5c〜5fとの間に直流電圧を印加させる。また、測定部4は、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量へのチャージが完了するまでの所定時間だけ待機した後に、プローブ3a,3b,3g,3hとプローブ3c〜3fとの間を導通する電流値を測定して測定値D1を制御部7に出力する(本発明における「測定処理」の実行)。
この場合、この回路基板検査装置1では、第2回目の電気的に検査に際して接続ケーブル5およびプローブ3a〜3hを介して各導体パターンPa〜Ph間に直流電圧を印加した状態において、信号線5b,5cの間および信号線5f,5gの間に線間浮遊容量C11,C12が生じる。その一方、信号線5a,5bが互いに同電位に接続され、信号線5c〜5fが互いに同電位に接続され、かつ信号線5g,5hが互いに同電位に接続されているため、信号線5a,5bの間、信号線5c,5dの間、信号線5d,5eの間、信号線5e,5fの間および信号線5g,5hの間に線間浮遊容量が生じない。
このため、信号線5d,5eの間に線間浮遊容量が生じていない分だけ、上記の線間浮遊容量C11,C12の合成容量が、従来の検査装置における第2回目の電気的検査(図6参照)時に信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C11x〜C13xの合成容量よりも十分に小さくなっており、短時間でチャージが完了する。したがって、測定部4は、従来の検査装置における第2回目の電気的検査のときよりも短い所定時間だけ待機した後に電流値を測定する。一方、制御部7は、測定部4から出力された測定値D1と記憶部8に記憶されている検査用基準データD2とに基づき、上記したように、測定部4によって測定された電流値が基準値以内の値であるか否かを判定する。これにより、検査対象基板10についての第2回目の電気的検査が完了する。
次いで、制御部7は、導体パターンPa〜Phに対するプローブ3a〜3hの接続を維持した状態において、第3回目の電気的検査として、切替部6に制御信号S1を出力することにより、図4に示すように、一例として信号線5a〜5dを高電位(Hレベル)に接続すると共に、信号線5e〜5hを低電位(Lレベル)に接続させる。この接続形態では、信号線5d,5eが本発明における「一対の信号線」に相当する。また、この接続形態では、信号線5a〜5cが本発明における「一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線」に相当し、信号線5f〜5hが本発明における「他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線」に相当する。さらに、この第3回目の電気的検査を本発明における「第L(L=M)の電気的検査」とした場合、信号線5a〜5dが本発明における「一方の端側で隣接する2(L−1)の各信号線」(この例では、4本)に相当し、信号線5e〜5hが本発明における「他方の端側で隣接する2(L−1)の各信号線」(この例では、4本)に相当する。
続いて、制御部7は、測定部4に制御信号S2を出力することにより、切替部6の各スイッチ6a〜6hを介して高電位側に接続された信号線5a〜5dと、低電位側に接続された信号線5e〜5hとの間に直流電圧を印加させる。また、測定部4は、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量へのチャージが完了するまでの所定時間だけ待機した後に、プローブ3a〜3dとプローブ3e〜3hとの間を導通する電流値測定して測定値D1を制御部7に出力する(本発明における「測定処理」の実行)。
この場合、この回路基板検査装置1では、第3回目の電気的に検査に際して接続ケーブル5およびプローブ3a〜3hを介して各導体パターンPa〜Ph間に直流電圧を印加した状態において、信号線5d,5eの間に線間浮遊容量C21が生じる。この線間浮遊容量C21は、従来の検査装置における第3回目の電気的検査(図7参照)時に信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C21xと同等となっている。したがって、測定部4は、従来の検査装置における第3回目の電気的検査のときと同等の時間だけ待機した後に電流値を測定する。一方、制御部7は、測定部4から出力された測定値D1と記憶部8に記憶されている検査用基準データD2とに基づき、測定部4によって測定された電流値が基準値以内の値であるか否かを判定する。これにより、検査対象基板10についての第3回目の電気的検査が完了する。
以上の3回に亘る検査により、検査対象基板10上のすべての導体パターンPa〜Phの相互間の絶縁状態が検査される。具体的には、上記の3回の検査のすべてにおいて、基準値を超える電流値が測定されなかったときに、制御部7は、すべての導体パターンPa〜Phの相互間が良好な絶縁状態であると判別して、検査対象基板10を良品と判定して一連の検査処理を終了する。
このように、この回路基板検査装置1による検査対象基板10の検査方法では、((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回(この例では、3回)の各電気的検査(例えば、上記の1回目の検査)において、接続ケーブル5の各信号線5a〜5hのうちの所定の向きで隣接して検査対象の一対の導体パターンPa〜Phに接続されている一対の信号線(例えば、信号線5b,5c)の一方(例えば、信号線5b)を高電位および低電位のいずれか一方の電位(例えば、高電位)に接続すると共に一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには他の信号線(この例では、信号線5a)を上記のいずれか一方の電位(この例では、高電位)に接続し、かつ一対の信号線の他方(この例では、信号線5c)を高電位および低電位のいずれか他方の電位(この例では、低電位)に接続すると共に他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには他の信号線(この例では、信号線5d)を上記のいずれか他方の電位(この例では、低電位)に接続する。
したがって、この回路基板検査装置1による検査対象基板10の検査方法によれば、M回の各電気的検査のすべてにおいて、上記の一方の信号線と、その一方の信号線に対して所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線との間に線間浮遊容量が生じることがなく、また、上記の他方の信号線と、その他方の信号線に対して所定の向き側において隣接する他の信号線との間に線間浮遊容量が生じることがないため、絶縁検査に際して直流電圧を印加した際に、信号線5a〜5h間の線間浮遊容量へのチャージに要する時間を十分に短縮することができる。これにより、直流電圧の印加を開始してから十分に短い時間だけ待機しただけで電流値を測定したとしても、線間浮遊容量のチャージに起因する電流値を検出して導体パターンPa〜Ph間に絶縁不良が生じているとの誤判定を招くことなく、結果として、十分に短時間で導体パターンPa〜Phの絶縁検査を行うことができる。
また、この回路基板検査装置1による検査対象基板10の検査方法では、N(Nは、2で表される8以上の整数:この例は、N=8)本の導体パターンPa〜Phを検査する際に、第L(Lは1からMの各々:この例では、M=3)の電気的検査において、2(M−L)対(この例では、1対〜3対)の導体パターンを検査対象として各電気的検査を順不同で実行し、第L(Lは1)の電気的検査(例えば、上記の第1回目の検査)において、両端のLの各信号線(この例では、信号線5a,5h)を高電位および低電位のいずれか一方の電位(この例では、高電位)に接続すると共に残りの(N−2×L)本の各信号線(この例では、信号線5b〜5gの6本)を2(M−L)対の導体パターン(この例では、導体パターンPa,Pb、Pc,Pd、Pe,Pf、Pg,Phの4対の導体パターン)を検査可能に高電位および低電位のいずれかの電位に接続し、第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査(例えば、上記の第2回目の検査)において、両端において隣接する2(L−1)本の各信号線(この例では、信号線5a,5bおよび信号線5g,5h)を上記のいずれか一方の電位(この例では、高電位)に接続すると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の各信号線(この例では、信号線5c〜5fの4本)を2(M−L)対の導体パターン(この例では、導体パターンPb,Pc、Pf,Pgの2対の導体パターン)を検査可能に上記のいずれかの電位に接続し、第L(LはM)の電気的検査(例えば、上記の第3回目の検査)において、一方の端側で隣接する2(L−1)本の各信号線(この例では、信号線5a〜5dの4本)を上記のいずれか一方の電位(この例では、高電位)に接続すると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の各信号線(この例では、信号線5e〜5hの4本)を高電位および低電位のいずれか他方の電位(この例では、低電位)に接続する。
したがって、この回路基板検査装置1による検査対象基板10の検査方法によれば、M回の各電気的検査のすべてにおいて、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量を十分に小さくすることができる。これにより、導体パターンPa〜Phの絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。具体的には、例えば、8つの導体パターンPa〜Phを検査対象として、かつ各導体パターンPa〜Ph間の線間浮遊容量が互いに等しいC1としたときには、従来の検査装置では、11×C1の線間浮遊容量をチャージする充電時間を要していたのに対して、この回路基板検査装置1では、7×C1の線間浮遊容量をチャージする充電時間まで短縮することができる。なお、検査対象の導体パターンの数が多くなればなるほど、充電時間を短縮することができるのは勿論である。
なお、本発明は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、導体パターンPa〜Phの8つを検査対象とする3回の電気的検査時における各回毎の高電位および低電位のいずれかに対する信号線5a〜5hの接続形態は、上記のように例示した接続形態に限定されない。例えば、上記の第3回目の電気的検査(図4参照)を最初に実行すると共に上記の第1回目(図2参照)の電気的検査を最後に実行する構成や、上記の第2回目の電気的検査(図5参照)を最初に実行すると共に上記の第1回目の電気的検査(図2参照)を最後に実行する構成を採用することができる。このように、本発明における第Lの電気的検査や第Mの電気的検査を実行する順序を適宜変更した(つまり順不同とした)としても、本発明のように信号線5a〜5hを高電位および低電位に接続することによって、M回の電気的検査の各回毎の線間浮遊容量を十分に小さくすることができる結果、絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。
また、プローブ3a〜3hを備えた回路基板検査装置1について説明したが、本発明における検査装置の構成はこれに限定されず、例えば、検査対象基板に配設された接続コネクタに対して、接続ケーブル5の一端部に設けた接続コネクタを挿入して検査対象基板上の導体パターンと接続ケーブル5とを接続して電気的検査を実行する構成を採用することができる。また、8(2)本の導体パターンPa〜Phを検査対象とする例について説明したが、これに限らず、より多くの本数の(例えば2,2,2等)導体パターンを検査対象とすることができる。
具体的には、例えば、2=16本の導体パターンを検査対象とした場合、本発明のM回の検査として、4回の電気的検査を実行する。この際には、本発明における第L(L=1)の検査時には、本発明における切替え処理として、測定ケーブル5の各信号線を端部側から順に「H、L、L、H、H、L、L、H、H、L、L、H、H、L、L、H(Hは高電位、Lは低電位を表す)」のように接続し、本発明における第L(L=2から(M−1)の各々:例えば、L=2)の検査時には、本発明における切替え処理として、各信号線を端部側から順に「H、H、L、L、L、L、H、H、H、H、L、L、L、L、H、H」のように接続し、本発明における第L(L=2から(M−1)の各々:例えば、L=3)の検査時には、本発明における切替え処理として、各信号線を端部側から順に「H、H、H、H、L、L、L、L、L、L、L、L、H、H、H、H」のように接続し、本発明における第L(L=M:この例では、L=4)の検査時には、本発明における切替え処理として、各信号線を端部側から順に「H、H、H、H、H、H、H、H、L、L、L、L、L、L、L、L」のように接続することで、各電気的検査時において信号線の間に生じる線間浮遊容量を十分に小さくすることができる。
回路基板検査装置1の構成を示すブロック図である。 回路基板検査装置1による第1回目の絶縁検査時における各信号線5a〜5hの各電位への接続形態と、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量C1〜C4との関係について説明するための説明図である。 回路基板検査装置1による第2回目の絶縁検査時における各信号線5a〜5hの各電位への接続形態と、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量C11,C12との関係について説明するための説明図である。 回路基板検査装置1による第3回目の絶縁検査時における各信号線5a〜5hの各電位への接続形態と、信号線5a〜5h間に生じる線間浮遊容量C21との関係について説明するための説明図である。 従来の検査装置による第1回目の絶縁検査時における各信号線5ax〜5hxの各電位への接続形態と、信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C1x〜C7xとの関係について説明するための説明図である。 従来の検査装置による第2回目の絶縁検査時における各信号線5ax〜5hxの各電位への接続形態と、信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C11x〜C13xとの関係について説明するための説明図である。 従来の検査装置による第3回目の絶縁検査時における各信号線5ax〜5hxの各電位への接続形態と、信号線5ax〜5hx間に生じる線間浮遊容量C21xとの関係について説明するための説明図である。
符号の説明
1 回路基板検査装置
2 プローブ保持部
3a〜3N プローブ
4 測定部
5 接続ケーブル
5a〜5N 信号線
6 切替部6
6a〜6N スイッチ
7 制御部
10 検査対象基板
C1〜C4,C11,C12,C21 線間浮遊容量
D1 測定値
D2 検査用基準データ
Pa〜Ph 導体パターン
S1,S2 制御信号

Claims (4)

  1. 所定の向きに沿って複数の信号線が並設された平形の接続ケーブルを介して検査対象の各導体パターン間に直流電圧を印加して電気的パラメータを測定する測定部と、前記各信号線と高電位および低電位のいずれかの電位との接続を切り替える切替部と、N(Nは、4以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、前記切替部を制御して前記各信号線の接続切替えを((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回行うと共に、当該各切り替えた状態において前記高電位に接続された当該各導体パターンと前記低電位に接続された当該各導体パターンとの間の前記電気的パラメータを前記測定部に測定させて当該N本の導体パターンについての電気的検査を実行する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記M回の各電気的検査において、前記切替部を制御して、前記各信号線のうちの前記所定の向きで隣接して検査対象の一対の前記導体パターンに接続されている一対の信号線の一方を前記高電位および前記低電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該一方の信号線に対して前記所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか一方の電位に接続させ、かつ前記一対の信号線の他方を前記高電位および前記低電位のいずれか他方の電位に接続させると共に当該他方の信号線に対して前記所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか他方の電位に接続させる検査装置。
  2. 前記制御部は、前記N(Nは、2で表される8以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、第L(Lは1からMの各々)の前記電気的検査において、2(M−L)対の前記導体パターンを検査対象として当該各電気的検査を順不同で実行し、当該第L(Lは1)の電気的検査において、前記切替部を制御して両端のL本の前記各信号線を前記いずれか一方の電位に接続させると共に残りの(N−2×L)本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に前記いずれかの電位に接続させ、当該第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査において、当該切替部を制御して両端において隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続させると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に当該いずれかの電位に接続させ、当該第L(LはM)の電気的検査において、当該切替部を制御して一方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続させると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を前記いずれか他方の電位に接続させる請求項1記載の検査装置。
  3. 所定の向きに沿って複数の信号線が並設された平形の接続ケーブルを介して検査対象の各導体パターン間に直流電圧を印加して電気的パラメータを測定する測定処理と、前記各信号線と高電位および低電位のいずれかの電位との接続を切り替える切替え処理とを実行してN(Nは、4以上の整数)本の前記導体パターンについての電気的検査を実行する際に、前記切替え処理を((M−1)<logN≦M(Mは整数))の条件を満たすM回行うと共に、当該各切り替えた状態において前記測定処理として前記高電位に接続された当該各導体パターンと前記低電位に接続された当該各導体パターンとの間の前記電気的パラメータを測定する検査方法であって、
    前記M回の各電気的検査において、前記切替え処理として、前記各信号線のうちの前記所定の向きで隣接して検査対象の一対の前記導体パターンに接続されている一対の信号線の一方を前記高電位および前記低電位のいずれか一方の電位に接続すると共に当該一方の信号線に対して前記所定の向きとは逆向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか一方の電位に接続し、かつ前記一対の信号線の他方を前記高電位および前記低電位のいずれか他方の電位に接続すると共に当該他方の信号線に対して前記所定の向き側において隣接する他の信号線が存在するときには当該他の信号線を当該いずれか他方の電位に接続する検査方法。
  4. 前記N(Nは、2で表される8以上の整数)本の前記導体パターンを検査する際に、第L(Lは1からMの各々)の前記電気的検査において2(M−L)対の前記導体パターンを検査対象として当該各電気的検査を順不同で実行し、当該第L(Lは1)の電気的検査において、前記切替え処理として両端のL本の前記各信号線を前記いずれか一方の電位に接続すると共に残りの(N−2×L)本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に前記いずれかの電位に接続し、当該第L(Lは2から(M−1)の各々)の電気的検査において、当該切替え処理として両端において隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続すると共に残りの隣接する(N−2×2×(L−1))本の前記各信号線を当該2(M−L)対の導体パターンを検査可能に当該いずれかの電位に接続し、当該第L(LはM)の電気的検査において、当該切替え処理として一方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を当該いずれか一方の電位に接続すると共に他方の端側で隣接する2(L−1)本の前記各信号線を前記いずれか他方の電位に接続する請求項3記載の検査方法。
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