JP5474685B2 - 擬似放電発生器および回路基板検査装置 - Google Patents

擬似放電発生器および回路基板検査装置 Download PDF

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本発明は、回路基板に対する検査において放電の発生を検出する放電検出回路の動作確認に用いられる擬似放電を発生させる擬似放電発生器、およびその擬似放電発生器を備えた回路基板検査装置に関するものである。
この種の回路基板検査装置として、特許第3546046号公報に開示された絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、可変電圧源、電圧計、制御部およびスパーク検出回路などを備えて構成され、回路基板における配線パターン間の絶縁状態の良否を判定し、絶縁状態が不良な配線パターンが存在するときにはその回路基板が不良品であると判定する。また、この絶縁検査装置は、絶縁検査中に配線パターン間で発生するスパークをスパーク検出回路が検出し、スパークを検出したときにも、その回路基板が不良品であると判定する。この場合、可変電圧源から出力される直流電圧の印加によってスパークが発生すると、可変電圧源の出力電圧が急変動(急低下)する。このため、スパーク検出回路がこの変動する電圧を検出することにより、スパークの発生が検出される。スパーク検出回路は、例えば、サンプルホールド回路や比較器等で構成され、電圧計から出力される電圧信号を所定の周期でサンプリングして電圧を比較し、電圧が基準値以上に変動した(立ち下がったこと)を検出したときに、スパーク発生信号を出力する。また、制御部は、スパーク検出回路からスパーク発生信号が出力されたときに、回路基板が不良品であると判定する。
特許第3546046号公報(第5−6頁、第1図)
ところが、上記した絶縁検査装置を含む従来のこの種の回路基板検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の回路基板検査装置は、スパーク(放電)の発生を検出するスパーク検出回路が正常に動作するか否かを検査するため、擬似放電器を備えている。この場合、従来の回路基板検査装置では、一般的に、擬似放電器としてサージアブソーバ(アレスタ)が採用されている。サージアブソーバは、供給される電圧が予め決められた規定値よりも低い状態では高い抵抗を有し、供給される電圧が規定値以上となったときに抵抗が急激に低下する特性を有している。このため、サージアブソーバに直流電圧を供給することで、擬似放電を発生させることができる。しかしながら、サージアブソーバで発生する放電は、回路基板の配線パターンに直流電圧を供給したときに実際に発生する放電とは特性が異なることがある。例えば、回路基板において実際に発生する放電では、放電に伴う発熱によって配線パターンが瞬時に焼損して放電が瞬時に(10ns〜10ms程度の時間で)終了するのに対して、サージアブソーバで発生する放電では、直流電圧の供給が継続している限り放電状態も断続的に継続する。このため、サージアブソーバで発生する擬似的な放電によってスパーク検出回路が動作することを確認したとしても、実際に発生する放電を確実に検出することができるか否かについてまで確認することは困難である。したがって、従来の回路基板検査装置には、放電検出回路の動作確認を正確に行うのが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、放電の発生を検出する放電検出回路の動作確認を正確に行い得る擬似放電発生器および回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の擬似放電発生器は、回路基板に検査用信号を供給して行う検査において当該検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出回路の動作確認に用いられる擬似放電を発生させる擬似放電発生器であって、一対の入力用端子に対する前記検査用信号の供給によって当該各入力用端子の間に生じる端子間電圧が参照電圧以上のときに第1信号を出力する比較器と、当該比較器から前記第1信号が出力されたときに予め決められた時間長の第2信号を生成して出力する信号生成回路と、前記各入力用端子に接続される負荷回路と、前記第2信号を入力して前記時間長だけ前記負荷回路と前記各入力用端子とを接続させて当該各入力用端子の間に前記擬似放電を発生させるスイッチ回路とを備えて構成されている。
また、請求項2記載の擬似放電発生器は、請求項1記載の擬似放電発生器において、前記負荷回路は、抵抗、定電圧ダイオード、定電流ダイオードの少なくとも1つを備えて構成されている。
また、請求項3記載の擬似放電発生器は、請求項1または2記載の擬似放電発生器において、前記参照電圧の値を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項4記載の擬似放電発生器は、請求項1から3のいずれかに記載の擬似放電発生器において、前記時間長を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項5記載の回路基板検査装置は、請求項1から4のいずれかに記載の擬似放電発生器と、検査用信号を生成する信号生成回路と、前記検査用信号を検査対象の回路基板に供給したときに生じる物理量に基づいて当該回路基板を検査する検査部と、前記回路基板に対する前記検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出回路と、前記放電の発生が検出されたときに前記回路基板を不良と判定すると共に前記擬似放電発生器によって発生させられた擬似放電によって前記放電検出回路の動作確認の処理を行う処理部とを備えて構成されている。
請求項1記載の擬似放電発生器、および請求項5記載の回路基板検査装置によれば、一対の入力用端子の間に生じる端子間電圧が参照電圧以上のときに第1信号を出力する比較器と、比較器から第1信号が出力されたときに予め決められた時間長の第2信号を生成して出力する信号生成回路と、第2信号の時間長だけ負荷回路と各入力用端子とを接続させて各入力用端子の間に擬似放電を発生させるスイッチ回路とを備えたことにより、第2信号の時間長だけ擬似放電状態を継続させ、時間長の経過後には負荷回路と入力用端子との接続を解除させて擬似放電を終了させることができる。このため、この擬似放電発生器および回路基板検査装置によれば、放電状態が断続的に長い時間継続するサージアブソーバとは異なり、検査用信号の供給に伴って回路基板に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することができる。したがって、この擬似放電発生器および回路基板検査装置によれば、放電検出部の動作確認を十分正確に行うことができる。
また、請求項2記載の擬似放電発生器、および請求項5記載の回路基板検査装置によれば、抵抗、定電圧ダイオード、定電流ダイオードの少なくとも1つを備えて負荷回路を構成したことにより、例えば、これらの少なくとも1つを交換したり、これらを組み合わせて用いることで、擬似放電を発生させる際の電圧の立ち下がり速度や、電圧の変動量(降下量)などの負荷特性(インピーダンス特性)を設定することができるため、擬似放電を実際に発生する放電にさらに近付けることができる。
また、請求項3記載の擬似放電発生器、および請求項5記載の回路基板検査装置によれば、比較器によって端子間電圧と比較される参照電圧の値を任意に設定可能に構成したことにより、放電検出部に対して設定されている基準値(放電検出部が作動する電圧値)に応じて参照電圧を設定することができるため、基準値が異なる複数種類の放電検出部の動作確認を正確に行うことが可能となっている。
また、請求項4記載の擬似放電発生器、および請求項5記載の回路基板検査装置によれば、信号生成回路によって出力される第2信号の時間長を任意に設定可能に構成したことにより、回路基板に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長を設定することで、擬似放電を実際に発生する放電に一層近付けることができる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。 インピーダンス回路63の構成を示す構成図である。 入力用端子65a,65bの間に生じる端子間電圧Vmの電圧変化を示す波形図である。
以下、擬似放電発生器および回路基板検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、例えば、電子部品が実装されていない回路基板(ベアボード)100における導体パターン101の間の絶縁状態を検査可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1は、同図に示すように、信号生成回路2、電圧検出部3、電流検出部4、放電検出部5、擬似放電発生器6および制御部7を備えて構成されている。
信号生成回路2は、制御部7の制御に従い、電圧が50V〜200V程度の範囲内に規定された検査用信号(一例として、直流電圧信号)Veを生成して出力する。
電圧検出部3は、図1に示すように、電圧検出回路31およびA/Dコンバータ32を備えて構成されている。電圧検出回路31は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧の低周波成分を検出する。A/Dコンバータ32は、電圧検出回路31によって検出された電圧の低周波成分のサンプリングデータD1を出力する。
電流検出部4は、図1に示すように、電流検出回路41およびA/Dコンバータ42を備えて構成されている。電流検出回路41は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間に流れる電流の低周波成分を検出する。A/Dコンバータ42は、電流検出回路41によって検出された電流の低周波成分のサンプリングデータD2を出力する。
放電検出部5は、放電検出回路の一例であって、導体パターン101の間の絶縁状態の検査において、検査用信号Veの供給に伴う放電の発生を検出する。具体的には、放電検出部5は、図1に示すように、電圧検出回路51およびコンパレータ52を備えて構成されている。電圧検出回路51は、ハイパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して検査用信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧の高周波成分を検出する。コンパレータ52は、電圧検出回路51によって検出された変動する電圧の高周波成分の値が基準値N以上のときに検出信号Sdを出力する。
擬似放電発生器6は、放電検出部5の動作確認に用いられる擬似放電を発生可能に構成されている。具体的には、擬似放電発生器6は、図1に示すように、コンパレータ61、ワンショット回路62、インピーダンス回路63、スイッチ回路64および一対の入力用端子65a,65bを備えて構成されている。この場合、後述するように、放電検出部5の動作確認を行う際に、入力用端子65a,65bに対してプローブ200,200が接触(プロービング)させられる。
コンパレータ61は、比較器の一例であって、検査用信号Veの供給によって入力用端子65a,65bの間に生じる端子間電圧Vmと参照電圧Vrとを比較し、端子間電圧Vmの値が参照電圧Vrの値以上のときに第1信号S1を出力する。また、コンパレータ61は、図1に示すように、参照電圧Vrを規定するための可変電源61aを備えて構成され、後述するように、参照電圧Vrを任意に設定することが可能となっている。ワンショット回路62は、信号生成の一例であって、コンパレータ61から第1信号S1が出力されたときに、予め決められた時間長tの動作信号(例えば、パルス信号)S2を出力する。また、ワンショット回路62は、同図に示すように、時間長tを設定するための可変抵抗62aを備えて構成され、後述するように、時間長tを任意に設定することが可能となっている。
インピーダンス回路63は、負荷回路の一例であって、後述する回路部品で入力用端子65a,65b間を接続(つまり短絡)することにより、供給されている検査用信号Veを利用して疑似放電を発生させる。このインピーダンス回路63は、図1に示すように、スイッチ回路64を介して入力用端子65a,65bに接続される。つまり、インピーダンス回路63およびスイッチ回路64の直列回路が、入力用端子65a,65b間に接続されている。この場合、インピーダンス回路63は、一例として、図2に示すように、抵抗71、定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)72、定電流ダイオード73、およびこれらを接続するための複数のスイッチ74を備え、スイッチ74の切り替えにより、抵抗71、定電圧ダイオード72および定電流ダイオード73のいずれか1つ、またはこれらのうちの複数の組み合わせ(具体的には、抵抗71、定電圧ダイオード72および定電流ダイオード73のいずれか1つ、または定電圧ダイオード72および定電流ダイオード73のいずれか1つと抵抗71との組み合わせ)を選択することで、擬似放電を発生させた際の電圧の立ち下がりや電圧の最小値などのインピーダンス特性を変更することが可能に構成されている。
スイッチ回路64は、一例として、FETスイッチで構成されている。この場合、スイッチ回路64は、ワンショット回路62から出力された第2信号S2の時間長tだけインピーダンス回路63と入力用端子65a,65bとを接続させて、入力用端子65a,65bの間に擬似放電を発生させる。
制御部7は、信号生成回路2による検査用信号Veの出力を制御する。また、制御部7は、検査部として機能し、電圧検出部3によって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および電流検出部4によって出力されるサンプリングデータD2から特定した電流に基づき、回路基板100における導体パターン101の間の抵抗値を算出し、この抵抗値に基づいて導体パターン101の間の絶縁状態を検査する。
また、制御部7は、処理部として機能し、擬似放電発生器6が発生させた擬似放電によって放電検出部5の動作確認の処理を行う。また、制御部7は、回路基板100の導体パターン101に対する検査用信号Veの供給に伴う放電の発生の有無を判定する。この場合、制御部7は、放電検出部5から検出信号Sdが出力されたときに放電が発生したと判定する。
次に、回路基板検査装置1を用いて回路基板100における導体パターン101の間の絶縁状態を検査する検査方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。
検査に先立ち、放電検出部5の動作確認を行う。この動作確認では、まず、擬似放電発生器6に対する各種の設定を行う。具体的には、コンパレータ61についての参照電圧Vrの値を設定する。参照電圧Vrの値を小さい値に設定することで、端子間電圧Vmの値が小さいときに擬似放電を発生させることができ、参照電圧Vrの値を大きい値に設定することで、端子間電圧Vmの値が大きいときに擬似放電を発生させることができる。
また、ワンショット回路62によって出力される第2信号S2の時間長tを設定する。時間長tを長い時間に設定することで、放電の時間を長くすることができ、時間長tを短い時間に設定することで、放電の時間を短くすることができる。この場合、一例として、時間長tを1msに設定したものとする。また、インピーダンス回路63のスイッチ74を切り替えて、抵抗71、定電圧ダイオード72および定電流ダイオード73のうちの1つ以上を接続させることにより、擬似放電を発生させる際の電圧の立ち下がり速度および電圧の変動量(降下量)などのインピーダンス特性を設定する。この場合、電圧の変動量が基準値N以上となるように設定を行う。
次いで、回路基板検査装置1に対して放電検出部5の動作確認の実行を指示する。これに応じて、制御部7が、図外のプロービング機構を制御して、プローブ200を擬似放電発生器6の入力用端子65a,65bに接触させる。続いて、制御部7が信号生成回路2を制御して検査用信号Veの出力を開始させ、これにより、入力用端子65a,65bの間に検査用信号Veが供給される。また、検査用信号Veの供給によって入力用端子65a,65bの間に検査用信号Veと等しい電圧値の端子間電圧Vmが発生する。
一方、擬似放電発生器6では、コンパレータ61が検査用信号Veの供給によって入力用端子65a,65bの間に生じた端子間電圧Vmと参照電圧Vrとを比較し、図3に示すように、端子間電圧Vmの値が参照電圧Vrの値以上となったときに第1信号S1を出力する。次いで、ワンショット回路62が、コンパレータ61からの第1信号S1の出力によって作動し、時間長tの第2信号S2を出力する。
続いて、スイッチ回路64が、ワンショット回路62から出力された第2信号S2を入力し、第2信号S2の時間長(パルス長)tだけインピーダンス回路63と入力用端子65a,65bとを接続させる。この際に、インピーダンス回路63の立ち上がり特性に応じた大きな電流が流れ、図3に示すように、入力用端子65a,65bの間の端子間電圧Vmがインピーダンス回路63のインピーダンス特性に応じて急激に変動(降下)して、入力用端子65a,65bの間に擬似放電が発生する。
この際に、放電検出部5の電圧検出回路51が急激に変動する電圧を検出する。この場合、電圧の変動量が基準値N以上となるようにインピーダンス回路63のインピーダンス特性が設定されているため、擬似放電の発生によって電圧の変動量が基準値N以上となる結果、放電検出部5のコンパレータ52が検出信号Sdを出力する。次いで、制御部7が、放電検出部5からの検出信号Sdの出力を判別し、放電が発生した(つまり、放電検出部5が正常に作動した)と判定する。続いて、制御部7は、放電検出部5が正常に作動した旨を図外の表示部に表示させる。以上により、放電検出部5の動作確認が終了する。
この場合、この擬似放電発生器6では、スイッチ回路64が、ワンショット回路62から出力された第2信号S2の時間長t(この例では、1ms)だけ作動するため、擬似放電状態が1msだけ継続し、1ms経過後にはインピーダンス回路63と入力用端子65a,65bとの接続が解除されて擬似放電が終了する。このため、この擬似放電発生器6では、放電状態が断続的に長い時間継続するサージアブソーバとは異なり、検査用信号Veの供給に伴って導体パターン101の間に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することが可能となっている。したがって、この擬似放電発生器6では、放電検出部5の動作確認を正確に行うことが可能となっている。
また、この擬似放電発生器6では、コンパレータ61によって端子間電圧Vmと比較される参照電圧Vrの値を任意に設定することが可能となっているため、放電検出部5に対して設定されている基準値Nに応じて参照電圧Vrを設定することができる結果、基準値Nが異なる複数種類の放電検出部5の動作確認を正確に行うことが可能となっている。また、ワンショット回路62によって出力される第2信号S2の時間長tを任意に設定することが可能となっているため、導体パターン101の間に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長tを設定することで、実際に発生する放電に擬似放電を一層近付けることが可能となっている。
次に、検査対象の回路基板100に対する検査を回路基板検査装置1に実行させる。この検査では、制御部7が、図外のプロービング機構を制御して、プローブ200を回路基板100の導体パターン101に接触させる。次いで、制御部7は、信号生成回路2を制御して検査用信号Veの出力を開始させる。これにより、導体パターン101に検出信号Sdが供給される。
続いて、電圧検出部3の電圧検出回路31が、導体パターン101の間の電圧を検出し、A/Dコンバータ32が、電圧検出回路31によって検出された電圧のサンプリングデータD1を出力する。また、電流検出部4の電流検出回路41が、導体パターン101の間に流れる電流を検出し、A/Dコンバータ42が、電流検出回路41によって検出された電流のサンプリングデータD2を出力する。
また、制御部7は、放電が発生したか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理では、制御部7は、放電検出部5から検出信号Sdが出力されたか否かを判別する。
ここで、導体パターン101に短絡や近接などの欠陥が存在して、検査用信号Veの供給によって放電が発生し、これに伴って導体パターン101の間の電圧が急激に降下したときには、放電検出部5の電圧検出回路51によって変動する電圧が検出される。この場合、電圧の変動量が基準値N以上のときには、コンパレータ52が検出信号Sdを出力する。この際には、制御部7が、放電検出部5からの検出信号Sdの出力を判別し、放電が発生したと判定して、その旨を図外の表示部に表示させる。
この場合、回路基板検査装置1では、擬似放電発生器6を備えており、回路基板100に対する検査に先立って擬似放電発生器6を用いた放電検出部5の動作確認を行うことが可能となっているため、放電検出部5の非作動や誤作動に起因する放電検出の誤判定を防止することが可能となっている。このため、この回路基板検査装置1では、放電検出の精度を十分に向上させることが可能となっている。
一方、導体パターン101に欠陥が存在せず、検査用信号Veの供給による放電の発生がないときには、導体パターン101の間の電圧の急激な変動がなく、放電検出部5からの検出信号Sdの出力がないため、制御部7は、放電が発生しないと判定する。次いで、制御部7は、電圧検出部3によって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および電流検出部4によって出力されるサンプリングデータD2から特定した電流に基づき、導体パターン101の間の抵抗値を算出する。続いて、制御部7は、算出した抵抗値が基準値以上であるか否かを判定し、基準値以上であるときには導体パターン101の間の絶縁状態が良好であると判定し、基準値未満であるときには、絶縁状態が不良であると判定して、その判定結果を図外の表示部に表示して、回路基板100に対する検査を終了する。
このように、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、入力用端子65a,65bの間の端子間電圧Vmが参照電圧Vr以上のときに第1信号S1を出力するコンパレータ61と、コンパレータ61から第1信号S1が出力されたときに時間長tの第2信号S2を出力するワンショット回路62と、時間長tだけインピーダンス回路63と入力用端子65a,65bとを接続させて入力用端子65a,65bの間に擬似放電を発生させるスイッチ回路64とを備えたことにより、第2信号S2の時間長tだけ擬似放電状態を継続させ、時間長tの経過後にはインピーダンス回路63と入力用端子65a,65bとの接続を解除させて擬似放電を終了させることができる。このため、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、放電状態が断続的に長い時間継続するサージアブソーバとは異なり、検査用信号Veの供給に伴って導体パターン101の間に実際に発生する放電と同様の擬似放電を再現することができる。したがって、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、放電検出部5の動作確認を十分正確に行うことができる。
また、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、抵抗、定電圧ダイオード、定電流ダイオードの少なくとも1つを備えてインピーダンス回路63を構成したことにより、例えば、これらの少なくとも1つを交換したり、これらを組み合わせて用いることで、擬似放電を発生させる際の電圧の立ち下がり速度や、電圧の変動量(降下量)などのインピーダンス特性を設定することができるため、擬似放電を実際に発生する放電にさらに近付けることができる。
また、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、コンパレータ61によって端子間電圧Vmと比較される参照電圧Vrの値を任意に設定可能に構成したことにより、放電検出部5に対して設定されている基準値Nに応じて参照電圧Vrを設定することができるため、基準値Nが異なる複数種類の放電検出部5の動作確認を正確に行うことが可能となっている。
また、この擬似放電発生器6および回路基板検査装置1によれば、ワンショット回路62によって出力される第2信号S2の時間長tを任意に設定可能に構成したことにより、導体パターン101の間に実際に発生する放電の継続時間に合わせて時間長tを設定することで、擬似放電を実際に発生する放電に一層近付けることができる。
なお、抵抗71、定電圧ダイオード72および定電流ダイオード73を備えてインピーダンス回路63を構成した例について上記したが、これらの少なくとも1つを備えている限り、インピーダンス回路63の構成は任意に変更することができる。また、参照電圧Vr、時間長tを任意に変更可能に構成した例について上記したが、これらの一方または双方が予め決められた値に設定(固定)されている構成を採用することもできる。また、放電検出部5の構成は上記の構成に限定されず、例えば、電流の変化量や変化率に基づいて放電の発生を検出する構成を採用することもできる。
1 回路基板検査装置
2 信号生成回路
5 放電検出部
6 擬似放電発生器
7 制御部
61 コンパレータ
62 ワンショット回路
63 インピーダンス回路
64 スイッチ回路
65a,65b 入力用端子
71 抵抗
72 定電圧ダイオード
73 定電流ダイオード
100 回路基板
101 導体パターン
S1 第1信号
S2 第2信号
t 時間長
Ve 検査用信号
Vm 端子間電圧
Vr 参照電圧

Claims (5)

  1. 回路基板に検査用信号を供給して行う検査において当該検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出回路の動作確認に用いられる擬似放電を発生させる擬似放電発生器であって、
    一対の入力用端子に対する前記検査用信号の供給によって当該各入力用端子の間に生じる端子間電圧が参照電圧以上のときに第1信号を出力する比較器と、当該比較器から前記第1信号が出力されたときに予め決められた時間長の第2信号を生成して出力する信号生成回路と、前記各入力用端子に接続される負荷回路と、前記第2信号を入力して前記時間長だけ前記負荷回路と前記各入力用端子とを接続させて当該各入力用端子の間に前記擬似放電を発生させるスイッチ回路とを備えて構成されている擬似放電発生器。
  2. 前記負荷回路は、抵抗、定電圧ダイオード、定電流ダイオードの少なくとも1つを備えて構成されている請求項1記載の擬似放電発生器。
  3. 前記参照電圧の値を任意に設定可能に構成されている請求項1または2記載の擬似放電発生器。
  4. 前記時間長を任意に設定可能に構成されている請求項1から3のいずれかに記載の擬似放電発生器。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の擬似放電発生器と、検査用信号を生成する信号生成回路と、前記検査用信号を検査対象の回路基板に供給したときに生じる物理量に基づいて当該回路基板を検査する検査部と、前記回路基板に対する前記検査用信号の供給に伴う放電の発生を検出する放電検出回路と、前記放電の発生が検出されたときに前記回路基板を不良と判定すると共に前記擬似放電発生器によって発生させられた擬似放電によって前記放電検出回路の動作確認の処理を行う処理部とを備えて構成されている回路基板検査装置。
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