JP2007198758A - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査効率を向上し得る検査装置を提供する。
【解決手段】交流信号および直流信号を足し合わせた検査用信号Stを導体パターン101に供給する電源部2と、検査用信号St内の交流信号の供給に起因して導体パターン101を流れる交流電流Iaの値に基づいて導体パターン101に対する導通検査を実行すると共に、検査用信号St内の直流信号の供給に起因して導体パターン101を流れる直流電流Idの値に基づいて導体パターン101に対する絶縁検査を実行する演算制御部7とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査対象体に対する導通検査および絶縁検査を実行可能に構成された検査装置および検査方法に関するものである。
この種の検査装置として、出願人は、回路基板に対する絶縁検査を実行可能な回路基板検査装置を特開2001−91562号公報に開示している。この回路基板検査装置では、制御回路が、検査対象体としての一対の導体パターンに一対のプローブを接触させて、その一対のプローブを介して一対の導体パターン間に検査電圧を印加させる。また、この回路基板検査装置では、レンジ抵抗回路が、両プローブ間を流れる電流を電流−電圧変換することによって電圧信号を生成する。この際に、演算回路が、電圧信号の示す電流値、および検査電圧の電圧値に基づいて、両導体パターン間の絶縁抵抗値を演算する。この場合、制御回路は、絶縁抵抗値が基準値(例えば100MΩ)以上か否かを判別し、基準値以上のときには、導体パターンの絶縁状態が良好であると判別する。また、出願人は、回路基板に対する導通検査を実行可能な回路基板検査装置を特開2000−214206号公報に開示している。この回路基板検査装置では、制御部が、導通検査対象体としての導体パターンにおける一対の終端部にプローブをそれぞれ接触させ、両終端部間の導通抵抗を測定する。この場合、制御部は、測定したすべての導通抵抗が規定抵抗値未満のときには、断線が生じていないと判別し、導通抵抗が規定抵抗値以上の終端部間が存在したときには、不良品基板であると判定する。
特開2001−91562号公報(第4−5頁、第1−2図) 特開2000−214206号公報(第6頁、第1−2図)
ところが、上記の回路基板検査装置を用いて絶縁検査および導通検査の両検査を実行するときには、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、上記の回路基板検査装置による検査では、一般的に、絶縁検査には高電圧の直流信号が用いられる一方、導通検査には低電圧の交流信号が用いられる。このため、両検査を並行して実行することが困難であり、両検査を実行する必要があるときには、直流信号および交流信号のいずれか一方を用いていずれか一方の検査を実行した後に、直流信号および交流信号のいずれか他方を用いていずれか他方の検査を実行しなければならない。したがって、絶縁検査および導通検査の各検査時間を足し合わせた時間が全体の検査時間となるため、たとえ各検査を迅速に行ったとしても、検査効率のさらなる向上が困難であり、そのために検査効率の向上が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、検査効率を向上し得る検査装置および検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、交流信号および直流信号を足し合わせた検査用信号を検査対象体に供給する電源部と、前記検査用信号内の前記交流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる交流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する導通検査を実行する導通検査部と、前記検査用信号内の前記直流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる直流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する絶縁検査を実行する絶縁検査部とを備えている。
また、請求項2記載の検査方法は、交流信号および直流信号を足し合わせた検査用信号を検査対象体に供給し、前記検査用信号内の前記交流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる交流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する導通検査を実行すると共に、当該検査用信号内の前記直流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる直流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する絶縁検査を実行する。
請求項1記載の検査装置および請求項2記載の検査方法によれば、検査対象体に検査用信号を供給して、検査用信号の供給に起因して検査対象体を流れる交流電流の値を検出すると共に、検査用信号の供給に起因して検査対象体を流れる直流電流の値を検出し、各値に基づいて導通検査および絶縁検査をそれぞれ実行することにより、1種類の検査用信号を検査対象体に供給させた状態で導通検査および絶縁検査を並行して実行することができる。このため、いずれか長い検査時間を必要とする検査の時間内において、短い検査時間で終了する他の検査を実行することができる。したがって、この検査装置および検査方法によれば、絶縁検査および絶縁検査の各検査時間を足し合わせた時間が全体としての検査時間となる従来の検査装置と比較して、全体としての検査時間を十分に短縮することができる結果、検査効率を十分に向上させることができる。
以下、本発明に係る検査装置および検査方法の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係る検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
回路基板検査装置1は、いわゆるX−Yインサーキットテスタであって、図1に示すように、電源部2、2つの電流電圧変換回路3,4、2つのA/Dコンバータ5,6、演算制御部7、RAM8、ROM9、および3本のプローブ11a,11b,11c(以下、区別しないときは「プローブ11」ともいう)を備えて構成されている。この場合、回路基板検査装置1は、例えば、検査対象基板としての回路基板100における導体パターン101(本発明における検査対象体)の導通検査、および隣接する一対の導体パターン101,101(本発明における検査対象体)間の絶縁検査を並行して実行可能に構成されている。なお、実際には、回路基板100には数多くの導体パターン101が形成されているが、発明の理解を容易とするため、同図では、一対の導体パターン101,101だけを図示している。
電源部2は、演算制御部7の制御に従い、図1に示すように、直流電圧(直流信号Sd:図2参照)と交流電圧(交流信号Sa:図2参照)とを足し合わせて生成した検査用信号Stをプローブ11aを介して導体パターン101に供給する。この場合、電源部2は、図2に示すように、絶縁検査用の高電圧(例えば100V〜250V)の直流信号Sdに導通検査用の低電圧(例えば1V〜10V)の交流信号Saを重畳させて検査用信号Stを生成する。
電流電圧変換回路3は、導体パターン101を流れる交流電流Iaの電流値を検出すると共に電流電圧変換回路として機能し、図1に示すように、コンデンサ31、オペアンプ32および抵抗33を備えて構成されている。コンデンサ31は、導体パターン101に接触させられるプローブ11bとオペアンプ32の反転入力端子との間に接続されている。この場合、コンデンサ31は、プローブ11bを介して入力される信号のうちの直流成分の通過を阻止しつつ交流成分を通過させるハイパスフィルタとして機能する。したがって、検査用信号St内の交流信号Saの供給に起因して導体パターン101を流れる交流電流Iaがコンデンサ31を介してオペアンプ32に出力される。オペアンプ32は、抵抗33と相俟って電流−電圧変換回路を構成し、交流電流Iaを電圧に電流−電圧(I/V)変換することにより、その電流値に電圧値が比例する交流電流信号Siaを生成してA/Dコンバータ5に出力する。抵抗33は、オペアンプ32の帰還経路内に接続されて、オペアンプ32と相俟って電流−電圧変換回路を構成する。また、コンデンサ31の容量値および抵抗33の抵抗値で定まる時定数は、電流電圧変換回路3による電流−電圧変換処理の時間を電流電圧変換回路4による電流−電圧変換処理の時間よりも短縮させるために、電流電圧変換回路4のコンデンサ43の容量値および抵抗42の抵抗値で定まる時定数よりも小さくなるように規定されている。
電流電圧変換回路4は、導体パターン101を流れる直流電流Idの電流値を検出すると共に電流電圧変換回路として機能し、図1に示すように、オペアンプ41、抵抗42およびコンデンサ43を備えて構成されている。オペアンプ41は、抵抗42およびコンデンサ43と相俟って所定の周波数以上の信号(例えば交流信号Sa)を除去するローパスフィルタを構成して、プローブ11cを介して導体パターン101から入力される検査用信号St内の直流成分を増幅する。したがって、オペアンプ41は、例えば検査用信号St内の直流信号Sdの供給に起因して導体パターン101を流れる直流電流Idを電圧に電流−電圧変換することにより、その電流値に電圧値が比例する直流電流信号Sidを生成してA/Dコンバータ6に出力する。抵抗42およびコンデンサ43は、互いに並列接続された状態でオペアンプ41の帰還経路内に接続されている。
A/Dコンバータ5は、交流電流信号Siaをアナログ−デジタル(A/D)変換することによって交流電流データDiaを生成して演算制御部7に出力する。A/Dコンバータ6は、直流電流信号SidをA/D変換することによって直流電流データDidを生成して演算制御部7に出力する。演算制御部7は、本発明における導通検査部および絶縁検査部に相当し、図4に示す検査処理50を実行することにより、交流電流データDiaの値に基づいて導体パターン101に対する導通検査を実行すると共に、直流電流データDidの値に基づいて導体パターン101に対する絶縁検査を実行する。この場合、演算制御部7は、導体パターン101に対する導通検査の検査結果を示す導通検査データDcをRAM8に記憶させると共に、導体パターン101に対する導通検査の検査結果を示す絶縁検査データDiをRAM8に記憶させる。また、演算制御部7は、図外の移動機構を制御することにより、回路基板100における各導体パターン101,101・・のうちの所定の導体パターン101に3本のプローブ11a,11b,11cをそれぞれ接触させる。
RAM8は、導通検査データDcおよび絶縁検査データDiを記憶する。ROM9は、検査処理50において演算制御部7によって実行される導通検査および絶縁検査に用いられる基準抵抗値等を記憶する。
次に、回路基板検査装置1の全体的な動作および本発明に係る検査方法について、図面を参照して説明する。
回路基板100についての検査実行時には、検査対象体としての回路基板100を回路基板検査装置1にセットして回路基板検査装置1を起動させる。この際に、演算制御部7が、図4に示す検査処理50を実行する。この検査処理50において、演算制御部7は、まず、図外の移動機構を制御することにより、回路基板100における各導体パターン101のうちの検査対象の導体パターン101(以下、この導体パターン101を「導体パターン101a」ともいう)における一端側(図1における紙面手前側)にプローブ11aを接触させると共にその他端側(同図における紙面奥側)にプローブ11bを接触させ、かつ、その導体パターン101aに隣接する導体パターン101(以下、この導体パターン101を「導体パターン101b」ともいう)の所定箇所(例えば同図における紙面奥側の端部)にプローブ11cを接触させる(ステップ51)。次いで、演算制御部7は、電源部2を制御して、プローブ11aが接触させられた導体パターン101aに対する検査用信号Stの供給を開始させる(ステップ52)ことにより、導通検査および絶縁検査を開始する。
この場合、プローブ11a,11bが接触させられた導体パターン101aの両端間には、検査用信号St内の直流信号Sdの供給に起因する直流電流Idが流れると共に、検査用信号St内の交流信号Saの供給に起因する交流電流Iaが流れる。したがって、両電流Ia,Idは、プローブ11bを介して電流電圧変換回路3のコンデンサ31に入力される。この時点では、両電流Ia,Idが、コンデンサ31を介してオペアンプ32に出力される。これに応じて、オペアンプ32は、両電流Ia,Idの電流値に電圧値が比例する導通検査用の交流電流信号Siaを生成してA/Dコンバータ5に出力する。この場合、コンデンサ31の容量値と抵抗33の抵抗値とで定まる時定数が電流電圧変換回路4におけるコンデンサ43の容量値と抵抗42の抵抗値とで定まる時定数よりも小さくなるように規定されているため、電流電圧変換回路3の過渡応答が電流電圧変換回路4の過渡応答よりも早く終了する。つまり、電流電圧変換回路3から出力される導通検査用の交流電流信号Siaの値が後述する絶縁検査用の直流電流信号Sidの値よりも短い時間で安定するため、演算制御部7が絶縁検査の判別処理に先立って導通検査の判別処理を実行可能な状態となる。
続いて、A/Dコンバータ5は、交流電流信号Siaを交流電流データDiaにA/D変換して演算制御部7に出力する。次いで、演算制御部7は、交流電流データDiaの値を監視して、交流電流データDiaの値が安定したか否かを判別する(ステップ53)。この場合、直流電流Idは、コンデンサ31が充電されるに従ってその電流値が小さくなり、コンデンサ31の充電が完了した時点で流れなくなる。したがって、交流電流データDiaの値はコンデンサ31の充電が完了するまで変化し続ける。この際には、演算制御部7は、交流電流データDiaの値が安定していないと判別して、ステップ53を繰り返し実行する。
続いて、コンデンサ31の充電が完了した状態において、交流電流Iaのみがコンデンサ31を介してオペアンプ32に出力される。この際に、演算制御部7は、ステップ53において交流電流Iaの値が安定したと判別して、その際に出力されている交流電流データDiaの値(交流電流の値)に基づいて導通良否を判別する(ステップ54)。具体的には、演算制御部7は、交流信号Saの電圧値(例えば1V)を交流電流データDiaの示す電圧値に比例する直流電流Idの電流値で除算することにより、導体パターン101aの両端間の導通抵抗の抵抗値を算出する。また、演算制御部7は、導通検査用に予め記憶されている基準抵抗値をROM9から読み出す。続いて、演算制御部7は、算出した導通抵抗の抵抗値と、読み出した基準抵抗値と比較する。この場合、演算制御部7は、導通抵抗の抵抗値が基準抵抗値よりも小さいときにはその導体パターン101aの導通状態が良好であると判別し、導通抵抗の抵抗値が基準抵抗値よりも大きいときにはその導体パターン101aが導通状態が不良である(例えば、断線状態である)と判別する。次いで、演算制御部7は、導体パターン101aについての判別結果(導通良好または断線)を示す導通検査データDcをRAM8に記憶させて、導体パターン101aの導通検査を終了する。
一方、図3に示すように、隣接した一対の導体パターン101a,101b間には絶縁抵抗Riおよび浮遊容量Csが形成されているため、導体パターン101a,101bの間にも検査用信号Stが供給される。この場合、導体パターン101bを流れる直流電流Idが浮遊容量Csを充電する。一方、導体パターン101a,101b間が短絡して絶縁状態が不良(絶縁抵抗Riが低抵抗)のときには、両電流Ia,Idは絶縁抵抗Riを介して導体パターン101bを流れる。この状態において、電流電圧変換回路4のオペアンプ41は、交流成分の通過を阻止しつつ直流成分を通過させるため、プローブ11cを介して入力される両電流Ia,Idのうちの直流電流Idの電流値に電圧値が比例する絶縁検査用の直流電流信号Sidを生成してA/Dコンバータ6に出力する。続いて、A/Dコンバータ6は、直流電流信号Sidを直流電流データDidにA/D変換して演算制御部7に出力する。
次いで、演算制御部7は、直流電流データDidの値を監視することにより、直流電流データDidの値が安定したか否かを判別する(ステップ55)。この場合、直流電流Idが浮遊容量Csを充電するため、直流電流データDidの値は浮遊容量Csの充電が完了するまで変化し続ける。この際には、演算制御部7は、直流電流データDidの値が安定していないと判別して、ステップ55を繰り返し実行する。
続いて、浮遊容量Csの充電が完了したときには、直流電流Idは浮遊容量Csを介して流れなくなる。この場合、導体パターン101a,101b間の絶縁が良好のときには直流電流Idが導体パターン101bには流れず、導体パターン101a,101b間の絶縁が不良のときには直流電流Idが絶縁抵抗Riを介して導体パターン101bを流れる。この際に、演算制御部7は、ステップ55において直流電流Idの値が安定したと判別して、その際に出力されている直流電流データDidの値(直流電流の値)に基づいて絶縁検査を実行する(ステップ56)。具体的には、演算制御部7は、直流信号Sdの電圧値(例えば100V)を直流電流データDidの示す電圧値に比例する直流電流Idの電流値で除算することにより、導体パターン101a,101b間の絶縁抵抗Riを算出する。また、演算制御部7は、絶縁検査用に予め記憶されている基準抵抗値(例えば100MΩ)をROM9から読み出す。続いて、演算制御部7は、算出した絶縁抵抗Riの抵抗値と、読み出した基準抵抗値とを比較する。この場合、演算制御部7は、絶縁抵抗Riの抵抗値が基準抵抗値よりも大きいときには導体パターン101a,101b間の絶縁状態が良好であると判別し、導通抵抗の抵抗値が基準抵抗値よりも小さいときには導体パターン101a,101b間が短絡して絶縁状態が不良であると判別する。次いで、演算制御部7は、導体パターン101a,101bについての判別結果(絶縁良好または短絡)を示す絶縁検査データDiをRAM8に記憶させて、導体パターン101a,101b間の絶縁検査を終了する。
続いて、演算制御部7は、検査用信号Stの供給を停止させる(ステップ57)。この場合、この回路基板検査装置1では、電源部2が導体パターン101に検査用信号Stを供給して、電流電圧変換回路3が検査用信号Stの供給に起因して導体パターン101を流れる交流電流Iaを導通検査用の交流電流信号Siaに変換すると共に、電流電圧変換回路4が検査用信号Stの供給に起因して導体パターン101を流れる直流電流Idを絶縁検査用の直流電流信号Sidに変換することにより、1種類の検査用信号Stを導体パターン101に供給させた状態で導通検査および絶縁検査が並行して実行される。このため、長い検査時間を必要とする絶縁検査の時間内において、短い検査時間で終了する導通検査が実行されて終了する。したがって、この回路基板検査装置1では、絶縁検査および絶縁検査の各検査時間を足し合わせた時間が全体としての検査時間となる従来の検査装置と比較して、全体としての検査時間が十分に短縮される結果、検査効率が十分に向上される。
次いで、演算制御部7は、回路基板100における全ての導体パターン101に対する導通検査および導通検査を完了したか否かを判別する(ステップ58)。この場合、演算制御部7は、全ての導体パターン101に対する検査を完了していないときには、ステップ51からステップ57を繰り返して実行し、全ての導体パターン101に対する検査を完了したときには、検査処理50を終了する。
このように、この回路基板検査装置1および本発明に係る検査方法によれば、導体パターン101に検査用信号Stを供給して、検査用信号Stの供給に起因して導体パターン101を流れる交流電流Iaを導通検査用の交流電流信号Siaに変換(つまり、交流電流の値を検出)すると共に、検査用信号Stの供給に起因して導体パターン101を流れる直流電流Idを絶縁検査用の直流電流信号Sidに変換(つまり、直流電流の値を検出)して交流電流信号Siaおよび直流電流信号Sid(つまり各電流の値)に基づいて導通検査および絶縁検査をそれぞれ実行することにより、1種類の検査用信号Stを導体パターン101に供給させた状態で導通検査および絶縁検査を並行して実行することができる。このため、長い検査時間を必要とする絶縁検査の時間内において、短い検査時間で終了する導通検査を実行することができる。したがって、この回路基板検査装置1およびこの検査方法によれば、絶縁検査および絶縁検査の各検査時間を足し合わせた時間が全体としての検査時間となる従来の検査装置と比較して、全体としての検査時間を十分に短縮することができる結果、検査効率を十分に向上させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、演算制御部7が本発明における導通検査部および絶縁検査部として機能する例について上記したが、導通検査部と絶縁検査部とを別個独立させた構成を採用することもできる。また、本発明に係る検査装置の一例として各プローブ11を別個に移動させて所定の導体パターン101に接触させる回路基板検査装置1(X−Yインサーキットテスタ)について上記したが、これに限定されない。例えば、複数のプローブ11を植設した治具型プローブを用いて検査する構成のフィクスチャタイプのインサーキットテスタに本発明を適用することもできるのは勿論である。さらに、導通検査の検査方法自体および絶縁検査の検査方法自体に関しては、公知の方法を任意に採用することができる。
回路基板検査装置1の構成図である。 検査用信号Stの波形図である。 導体パターン101a,101bを流れる交流電流Iaおよび直流電流Idを説明するための回路基板100の要部拡大図である。 検査処理50のフローチャートである。
符号の説明
1 回路基板検査装置
2 電源部
3,4 電流電圧変換回路
7 演算制御部
50 検査処理
100 回路基板
101 導体パターン
Dc 導通検査データ
Di 絶縁検査データ
Ia 交流電流
Id 直流電流
Sa 交流信号
Sd 直流信号
Sia 交流電流信号
Sid 直流電流信号
St 検査用信号

Claims (2)

  1. 交流信号および直流信号を足し合わせた検査用信号を検査対象体に供給する電源部と、前記検査用信号内の前記交流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる交流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する導通検査を実行する導通検査部と、前記検査用信号内の前記直流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる直流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する絶縁検査を実行する絶縁検査部とを備えている検査装置。
  2. 交流信号および直流信号を足し合わせた検査用信号を検査対象体に供給し、前記検査用信号内の前記交流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる交流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する導通検査を実行すると共に、当該検査用信号内の前記直流信号の供給に起因して前記検査対象体を流れる直流電流の値に基づいて前記検査対象体に対する絶縁検査を実行する検査方法。
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