JP5541720B2 - 検査装置 - Google Patents

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本発明は、検査対象体に対して検査用信号を供給したときに生じる物理量を検出してその検出結果に基づいて検査用信号の供給に伴う放電の発生の有無を判定する検査装置に関するものである。
この種の検査装置として、特許第3546046号公報に開示された絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、可変電圧源、電圧計、制御部およびスパーク検出回路などを備えて構成され、回路基板における配線パターン間の絶縁状態の良否を判定し、絶縁状態が不良な配線パターンが存在するときにはその回路基板が不良品であると判定する。また、この絶縁検査装置は、絶縁検査中に配線パターン間で発生するスパークをスパーク検出回路が検出し、スパークを検出したときにも、その回路基板が不良品であると判定する。この場合、可変電圧源から出力される直流電圧の印加によってスパークが発生すると、可変電圧源の出力電圧が急変動(急低下)する。このため、スパーク検出回路がこの変動する電圧を検出することにより、スパークの発生が検出される。スパーク検出回路は、例えば、サンプルホールド回路や比較器等で構成され、電圧計から出力される電圧信号を所定の周期でサンプリングして電圧を比較し、電圧が基準値以上に変動した(立ち下がったこと)を検出したときに、スパーク発生信号を出力する。また、制御部は、スパーク検出回路からスパーク発生信号が出力されたときに、回路基板が不良品であると判定する。
特許第3546046号公報(第5−6頁、第1図)
ところが、上記した従来の絶縁検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、この絶縁検査装置では、電圧が基準値以上に変動したことを検出したときにスパーク(放電)が発生したと判定している。一方、絶縁検査装置の周囲において特定の周波数のノイズが頻発して発生しているときには、そのノイズによって電圧が変動したことがスパークの発生として誤検出されるおそれがある。このような誤検出を防止するには、スパーク検出回路の検出感度を低く設定したり、基準値を高い(大きい)値に設定する必要がある。しかしながら、このような設定を行ったときには、スパーク発生に伴って電圧が変動したことも検出し難くなり、この結果、スパーク発生の判定精度が低下するという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、検査対象体に対して検査用信号を供給したときの放電の発生を判定する際の判定精度を向上し得る検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、検査対象体に対して検査用信号を供給したときに生じる物理量を検出する複数の検出部と、前記検査用信号の供給に伴う放電の発生の有無を前記検出部による検出結果に基づいて判定する判定部とを備え、前記各検出部は、前記物理量に対する検出周波数帯域が当該各検出部毎に互いに異なるようにそれぞれ構成され、前記判定部は、前記各検出部によって検出された前記物理量の少なくとも1つが予め決められた条件を満たすときに前記放電が発生したと判定する検査装置であって、前記検査用信号としての電圧信号を生成する信号生成部を備え、第1の検出部、第2の検出部、第3の検出部および第4の検出部を前記各検出部として備え、前記第1検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての低周波成分の電圧を検出して当該電圧値を示す電圧データを出力し、前記第2検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての高周波成分の電圧を検出して当該電圧値が予め規定された基準電圧値以上のときに検出信号を出力し、前記第3検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての高周波成分の電流を検出して当該電流値が予め規定された基準電流値以上のときに検出信号を出力し、前記第4検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての低周波成分の電流を検出して当該電流値を示す電流データを出力し、前記判定部は、前記第1検出部から出力された前記電圧データが予め決められた基準値以上のとき、前記第2検出部から前記検出信号が出力されたとき、前記第3検出部から前記検出信号が出力されたとき、および前記第4検出部から出力された前記電流データが予め決められた基準値以上のときのいずれかのときに前記予め決められた条件を満たしたとする。
また、請求項記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、前記各検出部は、前記物理量を検出する際の検出感度を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項記載の検査装置は、請求項1または2記載の検査装置において、前記条件を前記検出部毎に任意に設定可能に構成されている。
請求項1記載の検査装置によれば、物理量に対する検出周波数帯域が互いに異なる検出部を複数備え、判定部が各検出部によって検出された物理量の少なくとも1つが予め決められた条件を満たすときに放電が発生したと判定することにより、ノイズの周波数が属する周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部については、ノイズを放電の発生と誤判定しないように条件を設定し、ノイズの周波数が属さない周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部については、物理量の僅かな変動も検出するように条件を設定することで、ノイズを放電の発生と誤判定する事態を回避しつつ放電の発生を確実に判定することができる。したがって、この検査装置によれば、放電の発生を判定する際の判定精度を十分に向上させることができる。
また、この検査装置によれば、低周波成分の電圧を検出して電圧値を示す電圧データを出力する第1検出部と、高周波成分の電圧を検出して電圧値が予め規定された基準電圧値以上のときに検出信号を出力する第2検出部と、高周波成分の電流を検出して電流値が予め規定された基準電流値以上のときに検出信号を出力する第3検出部と、低周波成分の電流を検出して電流値を示す電流データを出力する第4検出部とを備えたことにより、放電発生に伴って変動する物理量の周波数が広範囲の周波数帯域に亘っている場合においても、放電発生の誤判定を回避しつつ放電の発生を確実に判定することができる。
また、請求項記載の検査装置によれば、物理量を検出する際の検出感度を任意に設定可能に各検出部を構成したことにより、例えば、ノイズを検出しない範囲で検出感度をできるだけ高く設定して、小さな放電の発生も確実に判定するようにしたり、検出感度を低く設定して、大きな放電の発生だけを判定するようにしたりすることができるため、様々な使用形態に対応させることができる。
また、請求項記載の検査装置によれば、放電の発生を判定するための条件を検出部毎に任意に設定可能に構成したことにより、例えば、ノイズを検出しない範囲で、できるだけ小さな放電の発生も確実に判定するように条件を設定したり、大きな放電の発生だけを判定するように基準を設定したりすることができるため、様々な使用形態に対応させることができる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。 各検出部3によって検出される物理量の周波数帯域を説明する説明図である。 放電が発生したときに導体パターン101の間に生じる電圧の波形を示す波形図であって、(a)図は、高い周波数および低い周波数の電圧変動を伴う放電Aが発生したときの波形図であり、(b)図は、主として低い周波数の電圧変動を伴う放電Bが発生したときの波形図であり、(c)図は、主として高い周波数の電圧変動を伴う放電Cが発生したときの波形図である。 放電が発生したときに第1検出部3aの電圧検出回路11によって検出される電圧の波形を示す波形図であって、(a)図は、放電Aが発生したときの波形図であり、(b)図は、放電Bが発生したときの波形図であり、(c)図は、放電Cが発生したときの波形図である。 放電が発生したときに第2検出部3bの電圧検出回路21によって検出される電圧の波形を示す波形図であって、(a)図は、放電Aが発生したときの波形図であり、(b)図は、放電Bが発生したときの波形図であり、(c)図は、放電Cが発生したときの波形図である。 放電が発生したときに第3検出部3cの電流検出回路31によって検出される電圧の波形を示す波形図であって、(a)図は、放電Aが発生したときの波形図であり、(b)図は、放電Bが発生したときの波形図であり、(c)図は、放電Cが発生したときの波形図である。 放電が発生したときに第4検出部3dの電流検出回路41によって検出される電圧の波形を示す波形図であって、(a)図は、放電Aが発生したときの波形図であり、(b)図は、放電Bが発生したときの波形図であり、(c)図は、放電Cが発生したときの波形図である。 放電の発生がないときに導体パターン101の間に生じる電圧の波形を示す波形図である。 放電の発生がないときに第1検出部3aの電圧検出回路11によって検出される電圧の波形を示す波形図である。 放電の発生がないときに第2検出部3bの電圧検出回路21によって検出される電圧の波形を示す波形図である。 放電の発生がないときに第3検出部3cの電流検出回路31によって検出される電圧の波形を示す波形図である。 放電の発生がないときに第4検出部3dの電流検出回路41によって検出される電圧の波形を示す波形図である。
以下、本発明に係る検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、例えば、電子部品が実装されていない回路基板(ベアボード)100における導体パターン101の間の絶縁状態を検査可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1は、同図に示すように、信号生成部2、第1検出部3a、第2検出部3b、第3検出部3c、第4検出部3d(以下、第1検出部3a〜第4検出部3dを区別しないときには「検出部3」ともいう)および制御部4を備えて構成されている。
信号生成部2は、制御部4の制御に従い、電圧が50V〜200V程度の範囲内に規定された検査用信号の一例としての直流の電圧信号Veを生成して出力する。
第1検出部3aは、図1に示すように、電圧検出回路11およびA/Dコンバータ12を備えて構成されている。電圧検出回路11は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧の低周波成分を検出する。A/Dコンバータ12は、電圧検出回路11によって検出された電圧の低周波成分のサンプリングデータD1を出力する。
第2検出部3bは、図1に示すように、電圧検出回路21およびコンパレータ22を備えて構成されている。電圧検出回路21は、ハイパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間の電圧の高周波成分を検出する。コンパレータ22は、電圧検出回路21によって検出された変動する電圧の高周波成分の値が第2基準値(基準電圧値)N2以上のときに検出信号S2を出力する。
第3検出部3cは、図1に示すように、電流検出回路31およびコンパレータ32を備えて構成されている。電流検出回路31は、ハイパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間に流れる電流の高周波成分を検出する。コンパレータ32は、電流検出回路31によって検出された変動する電流の高周波成分の値が第3基準値(基準電流値)N3以上のときに検出信号S3を出力する。
第4検出部3dは、図1に示すように、電流検出回路41およびA/Dコンバータ42を備えて構成されている。電流検出回路41は、ローパスフィルタおよびレンジ回路を備えて構成され、回路基板100の導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに生じる物理量としての導体パターン101の間に流れる電流の低周波成分を検出する。A/Dコンバータ42は、電流検出回路41によって検出された電流の低周波成分の第4サンプリングデータD4を出力する。
この回路基板検査装置1では、図2に示すように、第1検出部3aの電圧検出回路11が、0Hz〜11kHz程度の周波数帯域(以下、この周波数帯域を「第1周波数帯域」ともいう)内で変動する電圧を検出可能に構成され、第2検出部3bの電圧検出回路21が、1.5kHz〜200kHz程度の周波数帯域(以下、この周波数帯域を「第2周波数帯域」ともいう)内で変動する電圧を検出可能に構成されている。また、第3検出部3cの電流検出回路31が、100kHz〜2MHz程度の周波数帯域(以下、この周波数帯域を「第3周波数帯域」ともいう)内で変動する電流を検出可能に構成され、第4検出部3dの電流検出回路41が、0Hz〜1.1kHz程度の周波数帯域(以下、この周波数帯域を「第4周波数帯域」ともいう)内で変動する電流を検出可能に構成されている。つまり、この回路基板検査装置1では、検出開始時からの時間経過に応じて値が変動する物理量(電圧または電流)についての各検出部3による検出可能な周波数帯域(検出周波数帯域)が、各検出部3毎に互いに異なるように構成されている。また、この回路基板検査装置1では、物理量(電圧または電流)を検出する際の各検出部3の検出感度を、設定操作によって各検出部3毎に任意に設定することが可能となっている。
また、この回路基板検査装置1では、各検出部3を上記のように構成したことにより、例えば、導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに導体パターン101の間に生じる電圧が図3に示すように変動する場合において、第1検出部3aによって図4に示すように変動する電圧(電圧の波形)が検出され、第2検出部3bによって図5に示すように変動する電圧(電圧の波形)が検出される。また、第3検出部3cによって図6に示すように変動する電流(電流の波形)が検出され、第4検出部3dによって図7に示すように変動する電流(電流の波形)が検出される。
具体的には、第1検出部3aの電圧検出回路11は、図3の(a)図に示すように、高い周波数および低い周波数の電圧変動を伴う放電Aが発生したときには、図4の(a)図に示すように、主として低い周波数成分の電圧をやや大きい電圧として検出し、図3の(b)図に示すように、主として低い周波数の電圧変動を伴う放電Bが発生したときには、図4の(b)図に示すように、低い周波数成分の電圧を大きい電圧として検出し、図3の(c)図に示すように、主として高い周波数の電圧変動を伴う放電Cが発生したときには、図4の(c)図に示すように、高い周波数成分の電圧を小さい電圧として検出する。また、第2検出部3bの電圧検出回路21は、放電Aが発生したときには、図5の(a)図に示すように、主として高い周波数成分の電圧をやや大きい瞬時的な電圧として検出し、放電Bが発生したときには、図5の(b)図に示すように、低い周波数成分の電圧を小さい瞬時的な電圧として検出し、放電Cが発生したときには、図5の(c)図に示すように、高い周波数成分の電圧を大きい瞬時的な電圧として検出する。
さらに、第3検出部3cの電流検出回路31は、放電Aが発生したときには、図6の(a)図に示すように、主として高い周波数成分の電流をやや大きい瞬時的な電流として検出し、放電Bが発生したときには、図6の(b)図に示すように、低い周波数成分の電流を小さい瞬時的な電流として検出し、放電Cが発生したときには、図6の(c)図に示すように、高い周波数成分の電流を大きい瞬時的な電流として検出する。また、第4検出部3dの電流検出回路41は、放電Aが発生したときには、図7の(a)図に示すように、主として低い周波数成分の電流をやや大きい電流として検出し、放電Bが発生したときには、図7の(b)図に示すように、低い周波数成分の電流を大きい電流として検出し、放電Cが発生したときには、図7の(c)図に示すように、高い周波数成分の電流を小さい電流として検出する。つまり、各検出部3は、物理量(電圧または電流)が変動するときに、予め決められた周波数帯域に属する周波数成分の物理量を検出する。
制御部4は、信号生成部2による電圧信号Veの出力を制御する。また、制御部4は、第1検出部3aによって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および第4検出部3dによって出力される第4サンプリングデータD4から特定した電流に基づき、回路基板100における導体パターン101の間の抵抗値を算出し、導体パターン101の間の絶縁状態を検査する。
また、制御部4は、判定部として機能し、各検出部3による検出結果に基づいて電圧信号Veの供給に伴う放電の発生の有無を判定する。この場合、制御部4は、第1検出部3aによって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧の予め決められた時間に対する変動量(言い替えれば変動率でもある)が第1基準値N1以上に変動したとき、第2検出部3bによって検出信号S2が出力されたとき(つまり、第2検出部3bの電圧検出回路21によって検出された変動する電圧の値が第2基準値N2以上のとき)、第3検出部3cによって検出信号S3が出力されたとき(つまり、第3検出部3cの電流検出回路31によって検出された変動する電流の値が第3基準値N3以上のとき)、および第4検出部3dによって出力される第4サンプリングデータD4から特定した電流の予め決められた時間に対する変動量(言い替えれば変動率でもある)が第4基準値N4以上のときのいずれかのときに、予め決められた条件を満たしたとして、電圧信号Veの供給に伴って放電が発生したと判定する(以下、第1基準値N1〜第4基準値N4を区別しないときには「基準値N」ともいう)。つまり、制御部4は、各検出部3毎(各周波数帯域毎)に予め決められた基準値以上の物理量(電圧または電流)が各検出部3のうちの少なくとも1つによって検出されたときに放電が発生したと判定する。この場合、この回路基板検査装置1では、第1基準値N1〜第4基準値N4を設定操作によって任意の値に設定(変更)することが可能となっており、制御部4は、設定された第1基準値N1〜第4基準値N4に基づいて放電の発生の有無を判定する。
次に、回路基板検査装置1を用いて回路基板100における導体パターン101の間の絶縁状態を検査する検査方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。
検査に先立ち、各検出部3の検出感度の設定、および第1基準値N1〜第4基準値N4の設定(放電の発生を判定するための条件の設定)を行う。検出感度の設定では、一例として、各検出部3毎に予め規定された標準的な検出感度に設定する(図2参照)。また、第1基準値N1〜第4基準値N4の設定では、まず、第1検出部3aを標準的な検出感度に設定した状態で、良品の回路基板100(電圧信号Veの供給によって放電が発生しない回路基板100)の導体パターン101に対して電圧信号Veを供給したときに、第1検出部3aによって検出されるべき電圧として予め規定された標準的な電圧に10%程度の値を加えた値を第1基準値N1として仮設定する。同様にして、第2検出部3bについて規定された標準的な電圧に10%程度の値を加えた値を第2基準値N2として仮設定する。また、同様にして、第3検出部3cについて規定された標準的な電流に10%程度の値を加えた値を第3基準値N3として仮設定し、第4検出部3dについて規定された標準的な電流に10%程度の値を加えた値を第4基準値N4として仮設定する。
次に、上記した良品の回路基板100を用意し、この回路基板100に対する検査を回路基板検査装置1に実行させる。この検査では、制御部4は、プローブ200を回路基板100の導体パターン101に接触させた状態で(図1参照)、信号生成部2を制御して電圧信号Veの出力を開始させる。次いで、制御部4は、第1検出部3aによって出力されたサンプリングデータD1から電圧を特定する。また、制御部4は、特定した電圧が上記の手順で仮設定した第1基準値N1以上に変動したか否か(具体的には、電圧降下したか否か)を判定する。この場合、良品の回路基板100では、放電が発生しないで第1基準値N1以上に電圧が変動したときには、それが特定の周波数(例えば、図2に示すように1kHzをやや超える周波数)のノイズに起因するものであると考えられる。このため、このときには、電圧が第1基準値N1以上に変動しないように(ノイズの影響を受けないように)第1基準値N1をより大きい値に変更する。この場合、第1基準値N1の変更に代えて、または第1基準値N1の変更と共に、第1検出部3aの検出感度を変更してもよい。
また、制御部4は、第2検出部3bから検出信号S2が出力されたか否かを判定する。この場合、検出信号S2が出力されたとき(つまり、第2検出部3bの電圧検出回路21によって検出された変動する電圧の値が第2基準値N2以上のとき)には、それがノイズに起因するものであると考えられるため、検出信号S2が出力されないように、第2基準値N2の変更や、第2検出部3bの検出感度の変更を行う。同様にして、制御部4が第3検出部3cからの検出信号S3の出力を判定したときには、検出信号S3が出力されないように、第3基準値N3の変更や、第3検出部3cの検出感度の変更を行う。また、同様にして、制御部4が第4サンプリングデータD4から特定される電圧が第4基準値N4以上に変動したと判定したときには、電圧が第4基準値N4以上に変動しないように第4基準値N4の変更や、第4検出部3dの検出感度の変更を行う。以上により、各検出部3の検出感度の設定、および第1基準値N1〜第4基準値N4の設定が終了する。
次に、検査対象の回路基板100に対する検査を回路基板検査装置1に実行させる。この検査では、制御部4は、プローブ200を回路基板100の導体パターン101に接触させた状態で、信号生成部2を制御して電圧信号Veの出力を開始させる。続いて、制御部4は、放電が発生したか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理では、制御部4は、第1検出部3aによって出力されたサンプリングデータD1から電圧を測定し、第1基準値N1以上に電圧が変動したか否かを判定する。また、制御部4は、第2検出部3bから検出信号S2が出力されたか否かを判定し、第3検出部3cから検出信号S3が出力されたか否かを判定する。また、制御部4は、第4検出部3dによって出力された第4サンプリングデータD4から電流を測定し、第4基準値N4以上に電流が変動したか否かを判定する。
ここで、導体パターン101に短絡や近接などの欠陥が存在して、電圧信号Veの供給によって図3に示す放電A〜Cが発生し、これに伴って導体パターン101の間の電圧が同図に示すように変動したときには、各検出部3によって図4〜図7に示すような変動する電圧または電流が検出される。この場合、図3の(a)図に示す放電Aが発生したときには、図4〜図7における各(a)図に示すように、各検出部3によって検出される電圧または電流が各基準値N以上に変動する。つまり、各検出部3によって検出される物理量の少なくとも1つが予め決められた条件を満たす。このため、制御部4は、放電が発生したと判定して、その旨を図外の表示部に表示させる。また、図3の(b)図に示す放電Bが発生したときには、図4〜図7における各(b)図に示すように、第1検出部3aおよび第4検出部3dによって検出される電圧または電流が各基準値N以上に変動するため、このときにも制御部4は、放電が発生したと判定する。さらに、図3の(c)図に示す放電Cが発生したときには、図4〜図7における各(c)図に示すように、第2検出部3bおよび第3検出部3cによって検出される電圧または電流が各基準値N以上に変動するため、このときにも制御部4は、放電が発生したと判定する。
一方、導体パターン101に欠陥が存在せず、電圧信号Veの供給による放電の発生がないときには、導体パターン101の間の電圧が図8に示すように変動する。また、各検出部3によって図9〜図12に示すような変動する電圧または電流が検出される。この場合、例えば、図2に示すように、上記したノイズDの周波数が第1周波数帯域および第4周波数帯域に属するときには、図9,12に示すように、第1検出部3aおよび第4検出部3dによってノイズDに伴って変動する電圧または電流が検出される。ここで、上記したように、ノイズを放電の発生と誤判定しないように、第1基準値N1および第4基準値N4、並びに各検出部3の検出感度が設定されているため、制御部4は、放電が発生していないと判定する。上記したように、この回路基板検査装置1では、変動する物理量(電圧または電流)に対する検出周波数帯域が互いに異なる検出部3を複数備え、制御部4が、各検出部3によって検出された物理量の少なくとも1つが予め決められた基準を満たすときに放電が発生したと判定している。このため、ノイズの周波数が属する周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部3については、基準値Nを大きい値に設定したり、その検出部3の検出感度を低く設定し、ノイズの周波数が属さない周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部3については、基準値Nを小さい値に設定したり、その検出部3の検出感度を高く設定することで、ノイズを放電の発生と誤判定する事態を回避しつつ放電の発生を確実に検出することが可能となっている。
次いで、制御部4は、第1検出部3aによって出力されるサンプリングデータD1から特定した電圧、および第4検出部3dによって出力される第4サンプリングデータD4から特定した電流に基づき、導体パターン101の間の抵抗値を算出する。続いて、制御部4は、算出した抵抗値が基準値以上であるか否かを判定し、基準値以上であるときには導体パターン101の間の絶縁状態が良好であると判定し、基準値未満であるときには、絶縁状態が不良であると判定して、その判定結果を図外の表示部に表示して、回路基板100に対する検査を終了する。
このように、この回路基板検査装置1によれば、変動する物理量(電圧または電流)に対する検出周波数帯域が互いに異なる検出部3を複数備え、制御部4が、各検出部3によって検出された物理量の少なくとも1つが予め決められた条件を満たすときに放電が発生したと判定することにより、ノイズの周波数が属する周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部3については、ノイズを放電の発生と誤判定しないように条件を設定し、ノイズの周波数が属さない周波数帯域内で変動する物理量を検出する検出部3については、物理量の僅かな変動も検出するように条件を設定することで、ノイズを放電の発生と誤判定する事態を回避しつつ放電の発生を確実に判定することができる。したがって、この回路基板検査装置1によれば、放電の発生を判定する際の判定精度を十分に向上させることができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、低周波成分の電圧を検出してサンプリングデータD1を出力する第1検出部3aと、高周波成分の電圧を検出してその電圧値が第2基準値N2以上のときに検出信号S2を出力する第2検出部3bと、高周波成分の電流を検出してその電流値が第3基準値N3以上のときに検出信号S3を出力する第3検出部3cと、低周波成分の電流を検出して第4サンプリングデータD4を出力する第4検出部3dとを備えたことにより、放電発生に伴って変動する物理量の周波数が広範囲の周波数帯域に亘っている場合においても、放電発生の誤判定を回避しつつ放電の発生を確実に判定することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、物理量を検出する際の検出感度を任意に設定可能に各検出部3を構成したことにより、例えば、ノイズを検出しない範囲で検出感度をできるだけ高く設定して、小さな放電の発生も確実に判定するようにしたり、検出感度を低く設定して、大きな放電の発生だけを判定するようにしたりすることができるため、様々な使用形態に対応させることができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、放電の発生を判定するための条件を検出部3毎に任意に設定可能に構成したことにより、例えば、ノイズを検出しない範囲で、できるだけ小さな放電の発生も確実に判定するように条件を設定したり、大きな放電の発生だけを判定するように条件を設定したりすることができるため、様々な使用形態に対応させることができる。
なお、4つの検出部3を備えた構成例について上記したが、この構成には限定されず、2つ、または3つの検出部3を備えた構成や、5つ以上の検出部3を備えた構成を採用することもできる。また、第1基準値N1〜第4基準値N4を任意の値に設定可能に構成した例について上記したが、これらの基準値の一部または全部が予め設定された値に固定されている構成を採用することもできる。また、各検出部3の検出感度を任意に設定可能に構成した例について上記したが、これらの検出感度が予め設定された値に固定されている構成を採用することもできる。
1 回路基板検査装置
2 信号生成部
3a 第1検出部
3b 第2検出部
3c 第3検出部
3d 第4検出部
4 制御部
11,21 電圧検出回路
12,42 A/Dコンバータ
22,32 コンパレータ
31,41 電流検出回路
100 回路基板
101 導体パターン
D1,D4 サンプリングデータ
N1 第1基準値
N2 第2基準値
N3 第3基準値
N4 第4基準値
S2,S3 検出信号
Ve 電圧信号

Claims (3)

  1. 検査対象体に対して検査用信号を供給したときに生じる物理量を検出する複数の検出部と、前記検査用信号の供給に伴う放電の発生の有無を前記検出部による検出結果に基づいて判定する判定部とを備え、
    前記各検出部は、前記物理量に対する検出周波数帯域が当該各検出部毎に互いに異なるようにそれぞれ構成され、
    前記判定部は、前記各検出部によって検出された前記物理量の少なくとも1つが予め決められた条件を満たすときに前記放電が発生したと判定する検査装置であって、
    前記検査用信号としての電圧信号を生成する信号生成部を備え、
    第1の検出部、第2の検出部、第3の検出部および第4の検出部を前記各検出部として備え、
    前記第1検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての低周波成分の電圧を検出して当該電圧値を示す電圧データを出力し、
    前記第2検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての高周波成分の電圧を検出して当該電圧値が予め規定された基準電圧値以上のときに検出信号を出力し、
    前記第3検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての高周波成分の電流を検出して当該電流値が予め規定された基準電流値以上のときに検出信号を出力し、
    前記第4検出部は、前記検査対象体に対して前記電圧信号を供給したときに生じる前記物理量としての低周波成分の電流を検出して当該電流値を示す電流データを出力し、
    前記判定部は、前記第1検出部から出力された前記電圧データが予め決められた基準値以上のとき、前記第2検出部から前記検出信号が出力されたとき、前記第3検出部から前記検出信号が出力されたとき、および前記第4検出部から出力された前記電流データが予め決められた基準値以上のときのいずれかのときに前記予め決められた条件を満たしたとする検査装置。
  2. 前記各検出部は、前記物理量を検出する際の検出感度を任意に設定可能に構成されている請求項1記載の検査装置。
  3. 前記条件を前記検出部毎に任意に設定可能に構成されている請求項1または2記載の検査装置。
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