JP5495719B2 - 救助ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、救助ロボットに関し、特に、火災、地震などの災害時に救助員が近付けない場所又は救助活動が困難な場所で要救助者を救出搬送するのに使用する救助ロボットに関する。
近時、火災、震災などの非常時に要救助者を危険な災害現場から安全な場所へ搬送するレスキューロボット(救助ロボット)が注目され、これが特許文献1などに記載されている。
この文献1の救助ロボットは、図12に示すように、左側クローラユニット101及び右側クローラユニット102とコンテナ103とを備えて構成される。この場合、左側クローラユニット101は、下側クローラCL1及びこの下側クローラCL1上に積層した上側クローラCL2を有し、上側クローラCL2は、そのクローラベルトBにて、下側クローラCL1のクローラベルトBと噛合しながら逆回転する。右側クローラユニット102は、下側クローラCR1及びこの下側クローラCR1上に積層した上側クローラCR2を有し、上側クローラCR2は、そのクローラベルトBにて、下側クローラCR1のクローラベルトBと噛合しながら逆回転する。コンテナ103は、左右両側のクローラユニット101、102の間に挟持連結される。そして、このコンテナ103内に、板状収容台(P)、板状スライダ(S)、カフ(C)などが備え付けられる(図13参照)。
このようにして、例えば、大震災の発生により、建物その他多数の建造物が倒壊し、多数の被災者が発生したような場合、この救助ロボットは車両により被災地へ移送される。そして、救助ロボットは倒壊建物の近くで降ろされる。ここで、前方に倒壊建物の上下の瓦礫(例えば、角材)が狭い空間を形成し、その奥に被災者が居ることが確認されたとすると、救助ロボットはコンテナ103の前側開口部を倒壊建物に向けて上下の瓦礫の間を前進される。このとき、左右両側クローラユニット101、102の各上側クローラベルトBは、各下側クローラベルトBとは逆方向に回転しているため、救助ロボットは上下の瓦礫の間を押し広げるようにして前進する。したがって、上側の瓦礫が各上側クローラベルトBの上側に乗り上げる。また、瓦礫が被災者の両脚の上に乗っている場合(このとき、被災者の両脚は、救助ロボットのコンテナ103の前側開口部に対向しているものとする)、図13に示すように、救助ロボットは被災者Mの両脚に向けて前進し、これに伴い、被災者Mの両脚上の瓦礫が両上側クローラベルトBの回転のもとに、その上側に乗り上げる。そして、災害救助ロボットの前進が停止されると、スライダSがコンテナ103の前方にスライドされ、スライダSがその上面に被災者Mの両脚をすくい上げながら当該両脚をコンテナ103内にその前側開口部から収容し始める。また、カフCが上側巻き取り機構及び下側巻き取り機構により拡張される。被災者Mは、その両脚からスライダS上に乗り上げながらカフC内にその前端開口部から収容される。これにより、被災者Mは救助ロボットのコンテナ103内に安全かつ円滑に収容され、被災者Mの救出を安全に行うことができる。
特開2008−213671公報
しかしながら、上記従来の救助ロボットでは、コンテナ内にスライダを設け、(横たわる)要救助者の両脚の前でスライダを前方にスライドし、このスライダで要救助者を掬い上げてコンテナ内に収容する形式にしているが、このような形式の場合、スライダが要救助者に触れたときにスライダと要救助者の体との間に大きな摩擦力が生じるため、スライダを要救助者の体の下に潜り込ませることが困難で、実際には、このスライダを使って要救助者を掬い上げ、コンテナ内に収容することはできない又は極めて難しい、という問題がある。また、この場合、救助ロボットにマニピュレータを設け、このマニピュレータを使って、要救助者をスライダの上に載せることも考えられるが、このようなマニピュレータのハンド部を人体の適切な部位に移動して把持させる操作上の難易度は高く、特に、遠隔操作になると、モニタを見ながらの作業となるため、難易度はさらに高くなる。また、このとき、マニピュレータに要求される負荷は大きいため、マニピュレータ自体が大型化し、救助ロボット全体が大型化せざるを得ない。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の救助ロボットにおいて、簡単な構造で、要救助者を確実かつ円滑に救助し、要救助者の救出時間の短縮を図ること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、前記支持台はコンベア装置からなり、前記コンベア装置は当該コンベア装置の端部を前記走行手段の走行方向に向けて前記走行手段の所定の位置に、送り手段を介して前記所定の位置から前記走行手段の走行方向に向けて進退可能にかつ傾動手段を介して前記走行手段と前記走行手段の走行方向の走行面との間を傾動可能に設置され、要救助者の救出に際して、前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向の走行面に向けて前進傾動させ、前記走行手段の走行とともに前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向とは反対方向に前記走行手段の走行速度と同期させて回転駆動し、前記コンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記コンベア装置上に引き上げる、ことを要旨とする。
本発明はまた、自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、前記走行手段は複数の走行装置からなり、前記各走行装置は連結手段を介して1列に連結され、前記支持台は前記複数の走行装置に分割設置される複数のコンベア装置からなり、前記各走行装置の各コンベア装置のうち、先頭の走行装置のコンベア装置は当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて当該走行装置の所定の位置に、送り手段を介して当該走行装置の所定の位置から前記走行装置の走行方向に向けて進退可能にかつ傾動手段を介して当該走行装置と当該走行装置の走行方向の走行面との間で傾動可能に設置され、他の走行装置のコンベア装置は当該走行装置の所定の位置に当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて設置され、要救助者の救出に際して、前記先頭の走行装置のコンベア装置を当該走行装置の走行方向の走行面に向けて前進傾動させ、前記各走行装置の走行とともに前記各コンベア装置を前記各走行装置の走行方向とは反対方向に前記走行装置の走行速度と同期させて回転駆動し、前記先頭の走行装置のコンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記先頭の走行装置のコンベア装置上に引き上げ、順次、前記他の走行装置のコンベア装置上に引き上げる、ことを要旨とする。
そして、上記各発明において、
(1)走行手段はクローラ式の走行装置からなることが好ましい。
(2)走行手段とコンベア装置は前記走行手段が略水平方向に旋回可能に結合されることが好ましい。
(3)走行手段上の任意の位置に走行手段、コンベア装置、送り手段、及び傾動手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は遠隔操作用の操作手段と無線又は有線により接続されることが好ましい。
(4)先頭の走行装置のコンベア装置と他の走行装置のコンベア装置は相互に連結されて、前記各走行装置の所定の位置に、送り装置を介して当該所定の位置から前記各走行装置の走行方向に向けて進退可能に設置されることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、前記支持台はコンベア装置からなり、前記コンベア装置は当該コンベア装置の端部を前記走行手段の走行方向に向けて前記走行手段の所定の位置に、当該コンベア装置を前記走行手段の所定の位置から前記走行手段の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り駆動する送りガイド及び送り装置を介して設置され、要救助者の救出に際して、前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、前記走行手段の走行とともに前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向とは反対方向に前記走行手段の走行速度と同期させて回転駆動し、前記コンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記コンベア装置上に引き上げる、ことを要旨とする。
本発明はまた、自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、前記走行手段は複数の走行装置からなり、前記各走行装置は連結手段を介して1列に連結され、前記支持台は前記複数の走行装置に分割配置される複数のコンベア装置からなり、前記各走行装置の各コンベア装置のうち、先頭の走行装置のコンベア装置は当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて当該走行装置の所定の位置に、当該コンベア装置を当該走行装置の所定の位置から当該走行装置の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り駆動する送りガイド及び送り装置を介して設置され、他の走行装置のコンベア装置は当該走行装置の所定の位置に当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて設置され、要救助者の救出に際して、前記先頭の走行装置のコンベア装置を当該走行装置の走行方向の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、前記各走行装置の走行とともに前記各コンベア装置を前記各走行装置の走行方向とは反対方向に前記走行装置の走行速度と同期させて回転駆動し、前記先頭の走行装置のコンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記先頭の走行装置のコンベア装置上に引き上げ、順次、前記他の走行装置のコンベア装置上に引き上げる、ことを要旨とする。
そして、上記各発明において、
(1)走行手段はクローラ式の走行装置からなることが好ましい。
(2)走行手段又とコンベア装置は走行手段が略水平方向に旋回可能に結合されることが好ましい。
(3)走行手段上の任意の位置に走行手段、コンベア装置、及び送り手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は遠隔操作用の操作手段と無線又は有線により接続されることが好ましい。
(4)先頭の走行装置のコンベア装置と他の走行装置のコンベア装置は相互に切り離されて、前記各クローラに分割して設置されることが好ましい。
本発明の救助ロボットでは、上記の構成により、要救助者の救出に際して、コンベア装置を走行手段の走行方向の走行面に向けて前進傾動又は略円弧状に傾動させ、走行手段の走行とともにコンベア装置を走行手段の走行方向とは反対方向に走行手段の走行速度と同期させて回転駆動し、コンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者をコンベア装置上に引き上げるようにしたので、簡単な構造で、要救助者を確実かつ円滑に救助することができ、要救助者の救出搬送作業の短縮を図ることができる、という格別な効果を奏する。
本発明による救助ロボットの基本的な概念を示す図 同救助ロボットの具体例を示す斜視図 同救助ロボットに採用されるコンベア及び送り装置の構成を示す斜視図 同救助ロボットに採用されるコンベア及び傾動装置の構成を示す斜視図 同救助ロボットに採用されるコンベアの送り装置及び傾動装置による動作を示す側面図 同救助ロボットの動作を示す側面図 同救助ロボットのまた別の具体例を示す斜視図 同救助ロボットに採用されるコンベア、送りガイド及び送り装置の各構成を示す斜視図 同救助ロボットに採用されるコンベアの送りガイド及び送り装置の各構成を示す側面図 同救助ロボットに採用されるコンベアの送り装置及び傾動装置による動作を示す側面図 同救助ロボットの動作を示す側面図 従来の救助ロボットの構成を示す斜視図 同救助ロボットの動作を示す斜視図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1にこの発明による救助ロボットの基本的な概念を示している。図1に示すように、救助ロボットXは、自走式の走行手段Aと、走行手段A上の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台Gとを備えて構成される。
自走式の走行手段Aは、クローラ式の走行装置(以下、単にクローラという。)が採用され、車体bと、車体bの前後方向一端側に軸支され、駆動装置に作動連結される左右一対の駆動輪cと、車体bの前後方向他端側に軸支される左右一対の従動輪dと、車体bの前後両端間に軸支される左右一対の複数のガイドローラeと、車体bの左右両側の各駆動輪cと各従動輪dとの間に各ガイドローラeを介して掛け回される左右一対のベルトクローラfとを備える。なお、このクローラAの場合、階段などの段差がある所を上る際にその段差を上りやすいように、駆動輪c及び従動輪dが上段に、複数のガイドローラfが上段及び下段に軸支されて、駆動輪c及び従動輪dが走行面に対して高い位置に取り付けられ、ベルトクローラfが駆動輪cと従動輪dとの間に略逆台形形状(上底が下底より長い台形形状)に張設される。
支持台Gはコンベア装置(以下、単にコンベアという。)が採用され、本体フレームhと、本体フレームhの前後両端に設置されるモータ駆動の駆動ローラi及び従動ローラjと、これら駆動ローラiと従動ローラjとの間に軸支される複数のキャリアローラ(図示省略)と、これら駆動ローラiと従動ローラjとの間に複数のキャリアローラを介して巻き掛けられる高摩擦の平ベルトからなる搬送ベルトkとを備える。このコンベアGはコンベアGの(両)端部(コンベアGの前後方向)をクローラAの走行方向、この場合、クローラAの前後方向に向けてクローラA上の所定の位置に、任意の送り手段(図示省略)を介して当該所定の位置からクローラAの走行方向、この場合、クローラAの前方に向けて進退可能にかつ任意の傾動手段(図示省略)を介してクローラAとクローラAの走行面との間を傾動可能に設置される。なお、この場合、コンベアGとクローラAはクローラAがコンベアGに対して水平方向に旋回可能に結合され、任意の方向に移動可能になっている。
このようにして救助ロボットXは、要救助者の救出に際して、図1中、2点鎖線で示すように、コンベアGをクローラAの進行方向前方の走行面に向けて前進傾動させた後、クローラAの低速の前進走行とともにコンベアGをクローラAの走行方向とは反対方向にクローラAの走行速度と同期させて回転駆動し、コンベアGの前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者をコンベアG上に引き上げるようになっている。
図2に救助ロボットの具体例を示している。図2に示すように、自走式の走行手段Aは複数機、この場合、2機のクローラ1、2からなり、各クローラ1、2は図示されない連結手段を介して前後1列に連結される。支持台Gは、複数台、この場合、2台のコンベア3、4からなり、各コンベア3、4は相互に連結されて各クローラ1、2上に設置される。なお、この具体例の説明では、便宜上、図2中、右側の先頭のクローラ1及びコンベア3のユニットを1号機、左側の後続のクローラ2及びコンベア4のユニットを2号機と称して区別する。また、各機の各部において、図2中、右側の端部は要救助者の救助動作時において前側になり、この右側の端部を前又は前端部と称し、反対に左側の端部は要救助者の救助動作時において後側になり、この左側の端部を後又は後端部と称し、さらに、その両側を左右又は左右両側と称して区別する。
2機のクローラ1、2はそれぞれ、車体10と、車体10の前後方向一端側に軸支され、駆動装置に作動連結される左右一対の駆動輪11と、車体10の前後方向他端側に軸支される左右一対の従動輪12と、車体10の前後両端間に軸支される左右一対の複数のガイドローラ13と、車体10の左右両側の各駆動輪11と各従動輪12との間に各ガイドローラ13を介して掛け回される左右一対のベルトクローラ14とを備える。なお、この場合、2号機のクローラ2は階段などの段差がある所を上る際にその段差を上りやすいように、駆動輪11が後側上段に、従動輪12が前側上段に、複数のガイドローラ13が下段にそれぞれ軸支されて、駆動輪11及び従動輪12が走行面に対して高い位置に取り付けられ、ベルトクローラ14が駆動輪11と従動輪12との間に略逆台形形状(上底が下底より長い台形形状)に張設され、1号機のクローラ1は支持台Gの傾動範囲を確保するために、駆動輪11が前側下段に、また、2号機のクローラ2に追従して階段などの段差を上りやすいように、従動輪12が後側上段に、複数のガイドローラ13が上段及び下段にそれぞれ軸支されて、駆動輪11が走行面上の低い位置に、従動輪12が走行面に対して高い位置に取り付けられ、ベルトクローラ14が駆動輪11と従動輪12との間に略台形形状(上底が下底より短い台形形状)に張設される。また、これに伴い、1号機、2号機の各クローラ1、2はそれぞれ相互に上下方向に傾動可能にかつ左右方向に揺動可能に図示されない連結手段を介して結合される(連結手段については後述する別の具体例を参照)。さらに、この場合、1号機、2号機のクローラ1、2及びコンベア3、4はそれぞれ、クローラ1、2がコンベア3、4に対して水平方向に旋回可能に組み立てられて、1号機、2号機は、要救助者の救助に際して、クローラ1、2の前後方向、クローラ1、2の前後方向に対して斜めの方向、クローラ1、2の左右方向など任意の方向に移動可能であり、さらに旋回動作(円形の移動)、カニ歩行(横向きの走行)などの動きを可能としている。
2台のコンベア3、4はそれぞれ、既述のとおり、本体フレームと、本体フレームの前後両端に設置されるモータ駆動の駆動ローラ及び従動ローラと、これら駆動ローラと従動ローラとの間に軸支される複数のキャリアローラと、これら駆動ローラと従動ローラとの間に複数のキャリアローラを介して巻き掛けられる高摩擦の平ベルトからなる搬送ベルトとを備える(図示省略)。図3、図4及び図5にこれらコンベア3、4のさらに具体的な構成を示している。図3及び図4に示すように、1号機のコンベア3においては、コンベア3の左右両側部にそれぞれ横に長い略台形のガードプレート31が略垂直に立ち上げられて設置され、さらに、これらガードプレート31の前端部下部に接地用のローラ32が軸支される。さらに、このコンベア3の前端部下部には断面略三角形状又は断面略扇形形状の誘導プレート33が断面略三角形形状の頂部又は断面略扇形形状の中心角部分に当たる縁部を前方に突出して上下方向に揺動可能に取り付けられる。この1号機のコンベア3は2号機のコンベア4の前端部に傾動可能に連結され、これらのコンベア3、4がコンベア3の前端部及びコンベア4の後端部を、すなわちこれらコンベア3、4の前後方向を各クローラ1、2の走行方向、この場合、各クローラ1、2の前後方向に向けて各クローラ1、2の車体10上の所定の位置に、送り装置34を介して当該所定の位置から各クローラ1、2の走行方向、この場合、各クローラ1、2の前方に向けて進退可能に、かつ傾動装置35を介して1号機のクローラ1上の前方前進位置でこのクローラ1とこのクローラ1の前方走行面との間を傾動可能に設置される。この場合、送り装置34はスライド機構からなり、図3に示すように、2号機のクローラ2の車体10上左右両側に固定されるスライドガイド341と、2号機のコンベア4の左右両側に固定され、スライドガイド341上を移動可能なスライド部材342と、2号機のクローラ2の車体10上でスライドガイド341の後端部に設置され、コンベア4を進退(前進後退)可能に駆動する駆動部34Dとを備え、図5(1)、(2)に示すように、駆動部34Dの作動により、1号機及び2号機の各コンベア3、4が一体に各クローラ1、2の車体10上で前進後退可能に構成される。なお、ここで駆動部34Dは、図3に示すように、2号機のクローラ2の車体10上でスライドガイド341の後端部に設置され、モータにより駆動される左右一対の駆動輪343と、この左右一対の駆動輪343の先方(スライドガイド341の延びる方向)所定の位置のクローラ2の車体10上に設置される左右一対の従動輪344と、これら左右の各駆動輪343及び各従動輪344間に巻き掛けられた左右一対のワイヤ345とを備え、これらのワイヤ345にそれぞれ、2号機のコンベア4が左右両側に固定されたクランプ346を介して連結され、図5(1)、(2)に示すように、モータの駆動により、左右一対のワイヤ345を前方に向けて回転することにより、後側のコンベア4は前側のコンベア3とともに各クローラ1、2上の所定の位置から前方に、前側のコンベア3が前側のクローラ1の上面前端部を境にその前方に突出するまでスライドされ、反対に左右一対のワイヤ345を後方に向けて回転することにより、後側のコンベア4は前側のコンベア3とともに後方に、それぞれ元の位置に戻るまでスライドされる。また、この場合、傾動装置35はチルト機構からなり、図4に示すように、1号機のコンベア3の(各ガードプレート31の)後端部上部に連結されて、2号機方向に延ばされる左右一対のリンクバー351と、これらのリンクバー351を前方に向けて送り出し又は反対に引き戻すモータ駆動の駆動部35Dとを備え、図5(2)、(3)に示すように、駆動部35Dの作動により、1号機のコンベア3がクローラ1とクローラ1の前方走行面との間で傾動可能に構成される。なお、ここで駆動部35Dは、図4に示すように、2号機のクローラ2の車体10上でスライドガイド341の後端部に設置される左右一対の扇型ギア352、及びこれらの扇型ギア352に噛合され、モータにより駆動される左右一対の駆動ギア353により構成され、各扇型ギア352に各リンクバー351が連結されて、図5(2)、(3)に示すように、1号機のコンベア3がクローラ1の上面前端部を境に前方に突出された時点で、モータの駆動により、リンクバー351を送り出すことにより、コンベア3が当該前端部所定の位置を傾動中心として水平の状態から下方向に傾動され、反対にリンクバー351を引き戻しすることにより、1号機のコンベア3が下方向に傾動された状態から水平の状態まで上方向に傾動される。これらのスライド機構及びチルト機構により、2台のコンベア3、4は2機のクローラ1、2上で前進し、前側のコンベア3が先頭のクローラ1の前端部で下方に向けて傾動可能に又はその反対に動作するようになっている。
このようにして救助ロボットは、要救助者の救出に際し、先頭、後続の各クローラ1、2上で前後の各コンベア3、4を各クローラ1、2の進行方向前方に前進させて、前側のコンベア3を前方の走行面に向けて傾動させ、各クローラ1、2の低速の前進走行とともに各コンベア3、4を各クローラ1、2の走行方向とは反対方向に各クローラ1、2の走行速度と同期させて回転駆動して、前側のコンベア3の前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませ、当該要救助者を前後のコンベア3、4上に引き上げ収容するようになっている。また、この場合、救助ロボットは、図示を省略しているが、各クローラ1、2上の任意の位置に各クローラ1、2、各コンベア3、4、送り装置34、傾動装置35を駆動するための電源として充電式のバッテリ、そして、これらを制御するコントローラ(制御手段)が併せて搭載され、このコントローラと遠隔操作用の操作盤が無線又は有線(光ケーブルなど)により接続されて、この救助ロボットが遠隔操作される形式になっている。
図6にこの救助ロボットの動作を示している。火災、地震などの災害の発生により、例えば、建物その他の建造物が炎上又は倒壊し、多くの被災者が発生したような場合、救助ロボットは車両により被災現場へ移送され、当該建物の近くの比較的安全な地点に降ろされる。そして、救助ロボットは当該建物の奥に残された要救助者の救助に向けて発進される。この場合、遠隔操作用の操作盤の操作により、図6(1)に示すように、まず、救助ロボットの1号機、2号機の各クローラ1、2が前進駆動され、救助ロボットが当該建物の要救助者のいる地点に向けて走行される。この場合、要救助者は救助ロボットから見て頭が手前側、足が奥側になって倒れており、救助ロボットは要救助者の頭部を目標にして移動される。なお、救助ロボットは、既述のとおり、各クローラ1、2が各コンベア3、4に対して水平方向に旋回可能に組み立てられ、任意の方向に移動可能になっているので、走行途中に障害物があっても、各クローラ1、2は全方位移動することで、少ない動きと比較的狭い動作スペースで障害物を回避する。また、各クローラ1、2は連結手段を介して相互に上下方向に傾動可能にかつ左右方向に揺動可能に結合されているので、各クローラ1、2は、走行面上に前後方向又は左右方向に段差がある場合でも、当該段差を吸収して確実に走行する。そして、救助ロボットが要救助者の(頭部の)近くに到達すると、遠隔操作用の操作盤の操作により、図6(2)に示すように、1号機、2号機の各クローラ1、2の駆動が一旦停止され、そして、1号機、2号機の各コンベア3、4が送り装置34(図3参照)の作動により前方へスライドされ、1号機の前側のコンベア3が1号機のクローラ1の上面前端部から突出されたところで停止される。続いて、遠隔操作用の操作盤の操作により、図6(3)に示すように、1号機のコンベア3が傾動装置35(図4参照)の作動により下方に向けて傾動され、1号機のコンベア3の前端部の誘導プレート33が1号機のクローラ1の前方の走行面に接地されたところで停止される。続いて、遠隔操作用の操作盤の操作により、1号機、2号機の各クローラ1、2の低速の前進走行とともに1号機、2号機の各コンベア3、4が各クローラ1、2の走行方向とは反対方向に各クローラ1、2の走行速度と同期させて回転駆動され、1号機のコンベア3の先端を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体、この場合、走行面と要救助者の頭部との間に潜り込ませる。このとき、1号機のコンベア3の前端部が要救助者の頭部に接触しても、当該コンベア3の前端部と要救助者の頭部との間に摩擦力が生じることなく、又は摩擦力がゼロに近い状態で接触して、当該コンベア3の前端部が要救助者の頭の下に円滑に潜り込み、引き続き、同様にして要救助者の上半身の下、下半身の下に潜り込みながら、当該要救助者を1号機のコンベア3上に引き上げ、続いて要救助者を後続の2号機のコンベア4との接触により2号機のコンベア4上に引き上げ、前後のコンベア3、4上に収容する。そして、遠隔操作用の操作盤の操作により、救助ロボットは今度は2号機のクローラ2を先頭にして前進駆動されて(1号機のクローラ1から見ると、後退駆動されて)、当該建物の外の安全な地点に向けて走行され、要救助者を搬送する。
以上説明したように、この救助ロボットによれば、自走式の走行手段は複数機、この場合、2機のクローラ1、2からなり、支持台は、複数台、この場合、2台のコンベア3、4からなり、各コンベア3、4が相互に連結されて各クローラ1、2上の所定の位置に、送り装置34を介して当該所定の位置からクローラ1の走行方向に向けて進退可能に設置され、かつ先頭のクローラ1の前方位置で前側のコンベア3が傾動装置35を介してクローラ1とこのクローラ1の走行面との間を傾動可能に組み立てられ、要救助者の救出に際して、1号機、2号機の各コンベア3、4を各クローラ1、2の進行方向前方に向けて前進させて1号機のコンベア3を走行面に向けて下方向に傾動させ、各クローラ1、2の低速の前進走行とともに各コンベア3、4を各クローラ1、2の走行方向とは反対方向に各クローラ1、2の走行速度と同期させて回転駆動し、1号機のコンベア3の前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を1号機のコンベア3上に引き上げ、続いて、2号機のコンベア4上に引き上げて、前後の各コンベア3、4上に収容するようにしたので、2機のクローラ1、2及び2台のコンベア3、4の簡単な構造により作業ツールを単純化し操作難易度を大幅に下げて、要救助者を確実かつ円滑に救助することができ、要救助者の救出時間の短縮を図ることができる。しかも、この前側のコンベア3による要救助者の引き上げ動作は先頭のクローラ1の推進力と併せて行われるので、コンベア3に要救助者を引き上げるのに必要な出力はコンベア3の搬送ベルトを回すだけの低出力でよく、駆動部を小型化することができ、また、この要救助者の引き上げ形式により、要救助者を掴み上げるようなマニピュレータは不要であり、救助ロボット全体の小型化、さらに低コスト化を図ることができる。
また、この救助ロボットでは、2機のクローラ1、2及び2台のコンベア3、4に分割されているので、1機のクローラ及び1台のコンベアからなる救助ロボットに比べて、各機の大きさ、重量が大幅に小さくなって、災害現場への搬送性(可搬性)を向上させることができ、さらに、走行中の旋回能力や登坂能力などの運動性能を高めることができ、またさらに、一方の機械が故障しても、当該機械を交換すればよく、部分的な機械の交換で対応でき、対故障性に優れた利点を有する。
なお、この救助ロボットの具体例では、自走式の走行手段が複数機、この場合、2機のクローラ1、2からなり、各クローラ1、2が連結手段を介して1列に連結され、支持台が、複数台、この場合、2台のコンベア3、4からなり、各コンベア3、4が相互に連結されて各クローラ3、4上に設置されているが、1機のクローラに1台又は複数台のコンベアが設置されてもよく、また、複数機のクローラに1台又は複数台のコンベアが設置されてもよく、このようにしても上記と略同様の作用効果を奏することができる。但し、走行手段を1機のクローラにより構成した場合や支持台を1台のコンベアで構成した場合は、複数機に分割された場合に比べて、可搬性、運動性能、対故障性の点で、劣後することになる。また、この具体例では、要救助者が救助ロボットから見て頭が手前側、足が奥側になって倒れており、救助ロボットを要救助者の頭部を目標にして移動し、要救助者を頭から引き上げ収容するものとして例示したが、要救助者の向きに関わらず、救助ロボットを要救助者の足を目標に移動して、同様にして、要救助者を足から引き上げ収容することも可能である。
図7に救助ロボットのまた別の具体例を示している。ここでは、救助ロボットのボディを併せて例示している。図7に示すように、自走式の走行手段は複数機、この場合、2機のクローラ5、6からなり、各クローラ5、6は連結手段を介して1列に連結される。これらのクローラ5、6上に、ボディ7が組み立てられる。ボディ7は複数に、この場合、2つのボディ71、72に分割されて、各クローラ5、6上に取り付けられる。支持台は、複数台、この場合、2台のコンベア8、9からなり、各コンベア8、9は相互に切り離されて、各クローラ5、6上に分割して設置される。なお、この具体例の説明では、便宜上、図7中、右側の先頭のクローラ5及びコンベア8のユニットを1号機、左側の後続のクローラ6及びコンベア9のユニットを2号機と称して区別する。また、各機の各部において、図7中、右側の端部は要救助者の救助動作時において前側になり、この右側の端部を前又は前端部と称し、反対に左側の端部は要救助者の救助動作時において後側になり、この左側の端部を後又は後端部と称し、さらに、その両側を左右又は左右両側と称して区別する。
2機のクローラ5、6はそれぞれ、車体50と、車体50の前後方向一端側に軸支され、駆動装置に作動連結される左右一対の駆動輪51と、車体50の前後方向他端側に軸支される左右一対の従動輪52と、車体50の前後両端間に軸支される左右一対の複数のガイドローラ53と、車体50の左右両側の各駆動輪51と各従動輪52との間に各ガイドローラ53を介して掛け回される左右一対のベルトクローラ54とを備える。なお、この場合、2号機のクローラ6は階段などの段差がある所を上る際にその段差を上りやすいように、駆動輪51及び従動輪52が上段に、複数のガイドローラ53が下段にそれぞれ軸支されて、駆動輪51及び従動輪52が走行面に対して高い位置に取り付けられ、ベルトクローラ54が駆動輪51と従動輪52との間に略逆台形形状(上底が下底より長い台形形状)に張設され、1号機のクローラ5は支持台の傾動範囲を確保するために、駆動輪51が下段に、また、2号機のクローラ6に追従して階段などの段差を上りやすいように、従動輪52が上段に、複数のガイドローラ53が上段及び下段にそれぞれ軸支されて、駆動輪51が走行面上の低い位置に、従動輪52が走行面に対して高い位置に取り付けられ、ベルトクローラ54が駆動輪51と従動輪52との間に略台形形状(上底が下底より短い台形形状)に張設される。なお、この場合、1号機、2号機のクローラ5、6及びコンベア8、9はそれぞれ、クローラ5、6がコンベア8、9に対して水平方向に旋回可能に組み立てられて、要救助者の救助に際して、クローラ5、6の前後方向、クローラ5、6の前後方向に対して斜めの方向、クローラ5、6の左右方向など任意の方向に移動可能であり、さらに旋回動作(円形の移動)、カニ歩行(横向きの走行)などの動きを可能としている。
2つのボディ71、72はそれぞれ、前後を開口された箱形に形成されて、上面のルーフ711、721と、左右両側面の各サイド712、722と、底面のベース713、723とを備える。この場合、2号機のボディ72は1号機に対向する前端面が全面開放の開口で、この開口両側縁部が上部のルーフ721から下方に向けて垂直に少し下がり、その下方の中間部から下部までが徐々に1号機に向けて突出する翼形に形成されて、この開口を通じ、(1号機から)要救助者を引き込みしやすく、また、引き込み後の要救助者の身体回りを保護しやすくなっている。また、このボディ72の後端面及びその両側面(左右両サイド)の一部には後述するコンベア4の高さよりも少し上の位置から上の部分に窓又は開口が形成されている。なお、この後端面又は左右両サイドの少なくとも一方は全面開閉式又は全面のうち適宜の部分が開閉式の扉になっていることが好ましく、この扉を開き、開放することにより、この救助ロボットで搬送された要救助者を容易に(取り出し)降ろすことができる。また、1号機のボディ71は2号機の前端面に対応する前端面及び2号機に対向する後端面は全面開放の開口で、前端面の開口両側縁部は上部のルーフ711から下部まで垂直に形成され、ルーフ711が開口から突出されて、また、後端面の開口両側縁部が上部のルーフ711から下方に向けて垂直に少し下がり、その下方の中間部から下部までが徐々に2号機に向けて突出する翼形に形成されて、これらの開口を通じ、要救助者を引き込みしやすく、また、引き込み後の要救助者の身体回りを保護しやすくなっている。これらのボディ71、72はそれぞれ、各クローラ5、6の車体50上に支軸712、724(図10(a)参照)及びを図示されないモータ駆動の旋回機構を介して、各ボディ71、72の下部で各クローラ5、6が略水平方向(360度方向)に旋回可能に結合される。また、これらのボディ71、72間には連結手段55(図10(a)参照)が設けられて、各クローラ5、6が連結される。この場合、連結手段55は各クローラ5、6の相互に対向する開口の下部ベース713、723に取り付けられて相互の開口間に延ばされるアーム551,552と、これらのアーム551、552を結合するボールジョイント553又はこれと同様の機能を有する各種ジョイント部材とからなり、一方のクローラ5又は6に対して他方のクローラ6又は5が上下方向に傾動可能にかつ左右方向に揺動可能に結合され、各クローラ5、6の走行面上に前後方向又は左右方向に段差がある場合でも、当該段差を吸収して一方のクローラ5又は6に対して他方のクローラ6又は5が追従可能に連結される。
2台のコンベア8、9はそれぞれ、基本的に共通の構成を有し、前側一方のコンベア8を示す図8を用いると、本体フレーム80と、本体フレーム80の前後両端に設置されるモータ駆動の駆動側の駆動ローラ81及び従動側の従動ローラ82と、これら駆動ローラ81と従動ローラ82との間に軸支される複数のキャリアローラ83と、これら駆動ローラ81と従動ローラ82との間に複数のキャリアローラ83を介して巻き掛けられる高摩擦の平ベルトからなる搬送ベルト84とを備える。また、1号機のコンベア8においては、図8に示すように、コンベア8の左右両側部にそれぞれ横に長い略台形のガードプレート85が略垂直に立ち上げられて設置され、さらに、これらガードプレート85の前端部下部に接地用のローラ86が軸支される。さらに、このコンベア8の前端部には断面略三角形状又は断面略扇形形状の誘導プレート87が断面略三角形形状の頂部又は断面略扇形形状の中心角部分に当たる縁部を前方に突出して上下方向に揺動可能に取り付けられる。これら2台のコンベア8、9のうち、1号機のクローラ5のコンベア8はコンベア8の(両)端部(コンベア8の前後方向)をクローラ5の走行方向、この場合、クローラ5の前後方向に向けてクローラ5上の所定の位置に、送りガイド88及び送り装置89を介してクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り運動可能に設置され、2号機のクローラ6のコンベア9はクローラ6の所定の位置にコンベア9の(両)端部をクローラ6の走行方向、この場合、クローラ6の前後方向に向けて設置される。この場合、送りガイド88は、図9に示すように、1号機のクローラ5側に配設される一対のガイドプレート881と、1号機のコンベア8側に配設される一対のガイド部材882とにより構成される。一対のガイドプレート881は横に長い略台形状に形成され、その略台形の面にコンベア8をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に円弧状に移動案内するための上下2段のガイド溝880が切り欠き形成される。この一対のガイドプレート881は1号機のクローラ5の車体50上にコンベア8の左右両側に沿って立ち上げ固定される。一対のガイド部材882は各ガイドプレート881の各ガイド溝880に係合可能なカムフォロワにより構成され、この場合、4箇のカムフォロワがコンベア8の左右両側部の各ガードプレート85の外側面にそれぞれ2個ずつ、各ガイドプレート881の各ガイド溝880に係合可能に上下2段にして外側に向けて突状に取り付けられる。このようにしてコンベア8側の各カムフォロワ882はクローラ5側のガイドプレート881のガイド溝880に係合され、コンベア8をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に円弧運動可能に移動案内するようになっている。また、送り装置89は扇形歯車を用いた送り機構が採用され、図9に示すように、1号機のクローラ5側に設置される一対の動力伝達用の歯車891及びその駆動装置892と、1号機のコンベア8側に配設される一対の扇形歯車896とにより構成される。一対の動力伝達用の歯車891は1号機のクローラ5の車体50の左右両側に支持部材を介してクローラ5の前後方向に向けて回転可能に設置され、コンベア8の左右両側の各ガードプレート85の外側下部に配置される。駆動装置892はモータ893、減速機894、及び減速機894の出力軸に取り付けられた駆動歯車895などからなり、クローラ5の車体50上に設置され、駆動歯車895が動力伝達用の歯車891に噛合されて作動連結される。一対の扇形歯車896は歯が下向きに各ガイドプレート881の各ガイド溝880と略同様の円弧状に形成され、1号機のコンベア8の左右両側のガードプレート85の外側面でカムフォロワ882の下方所定の位置に各ガイドプレート881の各ガイド溝880と並列に取り付けられて、一対の動力伝達用の歯車891に噛合され作動連結される。このようにしてモータ893の駆動により駆動歯車895を介して各動力伝達用の歯車891が正転方向に回転されると、この歯車891の回転によりコンベア8の各扇形歯車896をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の前方所定の位置まで円弧状に送り出し、コンベア8全体をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の前方の走行面に向けて円弧運動し、反対に、モータ893により各動力伝達用の歯車891が逆転方向に回転されると、この歯車891の回転によりコンベア8の各扇形歯車896をクローラ5の前方所定の位置からクローラ5上の所定の位置まで円弧状に送り戻し、コンベア8全体をクローラ5の前方の所定の位置からクローラ5上の所定の位置に向けて円弧運動するようになっている。
このようにして救助ロボットは、要救助者の救出に際して、図10(a)、(b)に示すように、先頭の1号機のクローラ5のコンベア8をクローラ5の進行方向前方の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、各クローラ5、6の低速の前進走行とともに各クローラ5、6の各コンベア8、9を各クローラ5、6の走行方向とは反対方向に各クローラ5、6の走行速度と同期させて回転駆動し、1号機のクローラ5のコンベア8の前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を1号機のコンベア8上に引き上げ、続いて、2号機のコンベア9上に引き上げて、各コンベア8、9上に収容するようになっている。また、この場合、救助ロボットは、図示を省略しているが、各クローラ5、6上の任意の位置に各クローラ5、6、各コンベア8、9、送り装置89を駆動するための電源として充電式のバッテリ、そして、これらを制御するコントローラ(制御手段)が併せて搭載され、このコントローラと遠隔操作用の操作盤が無線又は有線(光ケーブルなど)により接続されて、この救助ロボットが遠隔操作される形式になっている。
図11にこの救助ロボットの動作を示している。火災、地震などの災害の発生により、例えば、建物その他の建造物が炎上又は倒壊し、多くの被災者が発生したような場合、救助ロボットは車両により被災現場へ移送され、当該建物の近くの比較的安全な地点に降ろされる。そして、救助ロボットは当該建物の奥に残された要救助者の救助に向けて発進される。この場合、遠隔操作用の操作盤の操作により、図11(1)に示すように、まず、救助ロボットの1号機、2号機の各クローラ5、6が前進駆動され、救助ロボットが当該建物の要救助者のいる地点に向けて走行される。この場合、要救助者は救助ロボットから見て頭が手前側、足が奥側になって倒れており、救助ロボットは要救助者の頭部を目標にして移動される。なお、救助ロボットは、各クローラ5、6が各コンベア8、9に対して水平方向に旋回可能に組み立てられ、任意の方向に移動可能になっているので、走行途中に障害物があっても、各クローラ5、6は全方位移動することで、少ない動きと比較的狭い動作スペースで障害物を回避する。また、各クローラ5、6は連結手段55を介して相互に上下方向に傾動可能にかつ左右方向に揺動可能に結合されているので、各クローラ5、6は、走行面上に前後方向又は左右方向に段差がある場合でも、当該段差を吸収して確実に走行する。そして、救助ロボットが要救助者の(頭部の)近くに到達すると、遠隔操作用の操作盤の操作により、図11(2)に示すように、1号機、2号機の各クローラ5、6の駆動が一旦停止され、そして、1号機のコンベア8が送り装置89の作動及び送りガイド88の案内によりクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて略円弧状に送り駆動され、コンベア8の前端部の誘導プレート87がクローラ5前方の走行面に接地されたところで停止される。次いで、遠隔操作用の操作盤の操作により、図11(3)に示すように、1号機、2号機の各クローラ5、6の低速の前進走行とともに1号機、2号機の各コンベア8、9が各クローラ5、6の走行方向とは反対方向に各クローラ5、6の走行速度と同期させて回転駆動され、1号機のコンベア8の前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間、この場合、走行面と要救助者の頭部との間に潜り込ませる。このとき、1号機のコンベア8の前端部が要救助者の頭部に接触しても、当該コンベア8の前端部と要救助者の頭部との間に摩擦力が生じることなく、又は摩擦力がゼロに近い状態で接触して、当該コンベア8の前端部が要救助者の頭の下に円滑に潜り込み、引き続き、図11(4)に示すように、同様にして当該コンベア8の前端部が要救助者の上半身の下、下半身の下に潜り込みながら、当該要救助者を1号機のコンベア8上に引き上げ、この引き上げとともに徐々にこのコンベア8が走行面から1号機のクローラ5上の所定の位置に向けて略円弧状に送り駆動され、このコンベア8がクローラ5上の所定の位置に戻されると、これに続いて要救助者を後続の2号機のコンベア9との接触により2号機のコンベア9上に引き上げて、前後の各コンベア8、9上に収容する。そして、遠隔操作用の操作盤の操作により、救助ロボットは今度は2号機のクローラ6を先頭にして前進駆動され(1号機のクローラ5から見ると、後退駆動されて)、当該建物の外の安全な地点に向けて走行され、要救助者を搬送する。
以上説明したように、この救助ロボットによれば、自走式の走行手段は複数機、この場合、2機のクローラ5、6からなり、各クローラ5、6は連結手段55を介して1列に連結され、支持台は複数台、この場合、2台のコンベア8、9からなり、各クローラ5、6に分割配置され、各クローラ5、6の各コンベア8、9のうち、先頭の1号機のクローラ5のコンベア8は当該コンベア8の(両)端部を当該クローラ5の走行方向、この場合、当該クローラ5の前後方向に向けて当該クローラ5の所定の位置に、当該コンベア8を当該クローラ5の所定の位置から当該クローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り駆動する送りガイド88及び送り装置89を介して設置され、後続の2号機のクローラ6のコンベア9は当該クローラ6の所定の位置に当該コンベア9の(両)端部を当該クローラ6の走行方向、この場合、当該クローラ6の前後方向に向けて設置され、要救助者の救出に際して、1号機のコンベア8を1号機のクローラ5の進行方向前方に当該クローラ5の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、各クローラ5、6の低速の前進走行とともに各コンベア8、9を各クローラ5、6の走行方向とは反対方向にクローラの走行速度と同期させて回転駆動し、1号機のコンベア8の前端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を1号機のコンベア8上に引き上げ、続いて、2号機のコンベア9上に引き上げて、前後の各コンベア8、9上に収容するようにしたので、2機のクローラ5、6と2台のコンベア8、9の簡単な構造により作業ツールを単純化し操作難易度を大幅に下げて、要救助者を確実かつ円滑に救助することができ、要救助者の救出時間の短縮を図ることができる。しかも、この前側のコンベア8による要救助者の引き上げ動作は先頭のクローラ5の推進力と併せて行われるので、コンベア8に要救助者を引き上げるのに必要な出力はコンベア8の搬送ベルトを回すだけの低出力でよく、これにより駆動部を小型化することができ、また、この要救助者の引き上げ形式により、要救助者を掴み上げるようなマニピュレータは不要で、救助ロボット全体の小型化、さらに低コスト化を図ることができる。
また、この救助ロボットでは、2機のクローラ5、6及び2台のコンベア8、9に分割されているので、1機のクローラ及びコンベアからなる救助ロボットに比べて、各機の大きさ、重量が大幅に小さくなって、災害現場への搬送性(可搬性)を向上させることができ、さらに、走行中の旋回能力や登坂能力などの運動性能を高めることができ、またさらに、一方の機械が故障しても、当該機械を交換すればよく、部分的な機械の交換で対応でき、対故障性に優れた利点を有している。さらに、この救助ロボットの場合、コンベア8、9が分離されていることで、各クローラ5、6が相互に自由度を持つことができ、災害現場でのさまざまな場面において走行時の安定性を高めることができる。
さらに、この救助ロボットでは、送りガイド88は、1号機のクローラ5側に配設され、コンベア8をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に円弧状に移動案内するためのガイド溝880を有するガイドプレート881と、1号機のコンベア8側に配設され、ガイドプレート881のガイド溝880に係合可能に外側に向けて突状のカムフォロワからなるガイド部材882とにより構成され、送り装置89は、1号機のクローラ5側に設置される動力伝達用の歯車891及びその駆動装置892と、1号機のコンベア8側に配設され、動力伝達用の歯車89に噛合される扇形歯車896とにより構成されて、これら送りガイド88及び送り装置89により、1号機のコンベア8をクローラ5上の所定の位置からクローラ5の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に駆動させるので、前記の具体例(のスライド機構とチルト機構)と異なり、駆動源(送り装置89)が1つのみの簡易な構造で、1号機のコンベア8をクローラ5の進行方向前方の走行面に向けて確実に前進傾動させる(つまり、スライドとチルトを兼ねた動きをさせる)ことができる。また、このような送りガイド88及び送り装置89の簡易な構造により、このガイド機構の操作性、信頼性を共に高めることができるうえ、救助ロボット全体の小型化、軽量化、簡素化、及び低コスト化に資することができる。
なお、この救助ロボットの具体例では、自走式の走行手段が複数機、この場合、2機のクローラ5、6からなり、各クローラ5、6が連結手段55を介して1列に連結され、支持台が、複数台、この場合、2台のコンベア8、9からなり、各コンベア8、9が分離されて各クローラ5、6上に設置されているが、1機のクローラに1台又は複数台のコンベアが設置されてもよく、また、複数機のクローラに1台又は複数台のコンベアが設置されてもよく、このようにしても上記と略同様の作用効果を奏することができる。但し、走行手段を1機のクローラにより構成した場合や支持台を1台のコンベアで構成された場合は、複数機に分割された場合に比べて、可搬性、運動性能、対故障性の点で、劣後することになる。また、この具体例では、要救助者が救助ロボットから見て頭が手前側、足が奥側になって倒れており、救助ロボットを要救助者の頭部を目標にして移動し、要救助者を頭から引き上げ収容するものとして例示したが、要救助者の向きに関わらず、救助ロボットを要救助者の足を目標に移動して、同様にして、要救助者を足から引き上げ収容することも可能である。
また、上記2つの各具体例においては、図示を省略したが、この救助ロボットに、災害現場の走行中又は要救助者の救助作業中において救助ロボットの前後左右を含む周囲の状況を撮像するための各種のカメラ、救助ロボットの周囲の音を聴取するマイク及び救助ロボットの周囲に向けて音声を発するためのスピーカなどを併せて装備し、操作盤にこれらに対応するディスプレイ、スピーカ、マイクなどを併せて搭載して、これらの対応する機器間を無線又は有線で繋ぎ、救助ロボット側の各種のカメラやマイクで得られた画像や音を操作盤のディスプレイやスピーカを通じて出力することにより、災害現場の状況や要救助者の様子を確認することができ、また、操作盤側のマイクから音声で災害現場への呼び掛けなどメッセージを発して、救助ロボット側のスピーカを通じて出力することにより、災害現場に音声でメッセージを送ることができる。さらに、この救助ロボットに、コンベア上に収容した要救助者を撮影するためのカメラや音声を聴取するためのマイク、要救助者に向けて音声を出力するためのスピーカなどを併せて装備し、操作盤にこれらに対応するディスプレイ、スピーカ、マイクなどを併せて搭載して、これらの対応する機器間を無線又は有線で繋ぐことで、このロボットで災害現場を搬送中の要救助者の状況を画像や音声により確認することができ、また、要救助者に向けて音声でメッセージを送ることができる。このようにすることで、救助ロボットの操作性や救助能力をさらに向上させることができる。また、この救助ロボットの場合、既述のとおり、要救助者を掴み上げるための大型のマニピュレータは不要であるが、障害物を除去するのに使用する程度の負荷の小さいマニピュレータが装備されてもよく、このような小さいマニピュレータを装備することで、救助ロボット全体の小型化に何ら影響はなく、救助ロボットの操作性や救助能力をさらに向上させることができる。
さらに、上記2つの各具体例では、支持台のコンベア装置を自走式の走行手段(この場合、クローラ式の走行装置)上に載せるものとして例示したが、従来の技術に示す救助ロボットのように、コンベア装置を左右に分割された2機の自走式の走行手段(クローラ式の走行装置)の間に設置するものとしてもよい。また、コンベア装置の送り装置及び傾動装置又は送りガイド及び送り装置の具体例はこれに限定されるものではなく、コンベア装置が同様の動作を発現する限り、他の手段に代えても勿論かまわない。さらに、コンベア装置を自走式の走行手段(この場合、クローラ式の走行装置)上に送り装置及び傾動装置又は送りガイド及び送り装置を介して当該走行手段の前方走行面に向けて前進傾動可能に設置しているが、走行手段が左右方向に走行可能であれば、コンベア装置を走行手段の左右いずれか一方の側方走行面に向けて横行傾動可能に設置してもよく、このようにして走行手段の(低速の)横行走行とともにコンベア装置を当該走行手段の走行方向とは反対方向に当該走行手段の走行速度と同期させて回転駆動し、コンベア装置の先端を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者をコンベア装置上に引き上げるようにしてもよい。また、走行手段をクローラ式の走行装置として例示したが、車輪式の走行装置又はクローラと車輪を組み合わせた形式の走行装置などに代えてもよい。但し、この場合、災害現場の走行面の状況によって走行が制限されることがある。このようにしても上記各具体例と略同様の作用効果を奏することができる。
X 救助ロボット
A 自走式の走行手段(クローラ式の走行装置)
b 車体
c 駆動輪
d 従動輪
e ガイドローラ
f ベルトクローラ
G 支持台(コンベア装置)
h 本体フレーム
i 駆動ローラ
j 従動ローラ
k 搬送ベルト
1、2 クローラ
10 車体
11 駆動輪
12 従動輪
13 ガイドローラ
14 ベルトクローラ
3、4 コンベア
31 ガードプレート
32 ローラ
33 誘導プレート
34 送り装置
341 スライドガイド
342 スライド部材
34D 駆動部
343 駆動輪
344 従動輪
345 ワイヤ
346 クランプ
35 傾動装置
351 リンクバー
35D 駆動部
352 扇型ギア
353 駆動ギア
5、6 クローラ
50 車体
51 駆動輪
52 従動輪
53 ガイドローラ
54 ベルトクローラ
55 連結手段
551、552 アーム
553 ボールジョイント
7(71、72) ボディ
711、721 ルーフ
712、722 サイド
713、723 ベース
714、724 支軸
8、9 コンベア
80 本体フレーム
81 駆動ローラ
82 従動ローラ
83 ガイドローラ
84 搬送ベルト
85 ガードプレート
86 ローラ
87 誘導プレート
88 送りガイド
880 ガイド溝
881 ガイドプレート
882 ガイド部材(カムフォロワ)
89 送り装置
891 動力伝達用の歯車
892 駆動装置
893 モータ
894 減速機
895 駆動歯車
896 扇形歯車

Claims (11)

  1. 自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、
    前記走行手段は複数の走行装置からなり、前記各走行装置は連結手段を介して1列に連結され、
    前記支持台は前記複数の走行装置に分割設置される複数のコンベア装置からなり、前記各走行装置の各コンベア装置のうち、先頭の走行装置のコンベア装置は当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて当該走行装置の所定の位置に、送り手段を介して当該走行装置の所定の位置から前記走行装置の走行方向に向けて進退可能にかつ傾動手段を介して当該走行装置と当該走行装置の走行方向の走行面との間で傾動可能に設置され、他の走行装置のコンベア装置は当該走行装置の所定の位置に当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて設置され、
    要救助者の救出に際して、前記先頭の走行装置のコンベア装置を当該走行装置の走行方向の走行面に向けて前進傾動させ、前記各走行装置の走行とともに前記各コンベア装置を前記各走行装置の走行方向とは反対方向に前記走行装置の走行速度と同期させて回転駆動し、前記先頭の走行装置のコンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記先頭の走行装置のコンベア装置上に引き上げ、順次、前記他の走行装置のコンベア装置上に引き上げる、
    ことを特徴とする救助ロボット。
  2. 走行手段はクローラ式の走行装置からなる請求項1に記載の救助ロボット。
  3. 走行手段とコンベア装置は前記走行手段が略水平方向に旋回可能に結合される請求項1に記載の救助ロボット。
  4. 走行手段上の任意の位置に走行手段、コンベア装置、送り手段、及び傾動手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は遠隔操作用の操作手段と無線又は有線により接続される請求項1に記載の救助ロボット。
  5. 先頭の走行装置のコンベア装置と他の走行装置のコンベア装置は相互に連結されて、前記各走行装置の所定の位置に、送り装置を介して当該所定の位置から前記各走行装置の走行方向に向けて進退可能に設置される請求項1に記載の救助ロボット。
  6. 自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、
    前記支持台はコンベア装置からなり、前記コンベア装置は当該コンベア装置の端部を前記走行手段の走行方向に向けて前記走行手段の所定の位置に、当該コンベア装置を前記走行手段の所定の位置から前記走行手段の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り駆動する送りガイド及び送り装置を介して設置され、
    要救助者の救出に際して、前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、前記走行手段の走行とともに前記コンベア装置を前記走行手段の走行方向とは反対方向に前記走行手段の走行速度と同期させて回転駆動し、前記コンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記コンベア装置上に引き上げる、
    ことを特徴とする救助ロボット。
  7. 自走式の走行手段と、前記走行手段上又は前記走行手段間の所定の位置に略水平に設置され、要救助者を載せるための支持台とを備え、災害時に要救助者を救出搬送する救助ロボットにおいて、
    前記走行手段は複数の走行装置からなり、前記各走行装置は連結手段を介して1列に連結され、
    前記支持台は前記複数の走行装置に分割配置される複数のコンベア装置からなり、前記各走行装置の各コンベア装置のうち、先頭の走行装置のコンベア装置は当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて当該走行装置の所定の位置に、当該コンベア装置を当該走行装置の所定の位置から当該走行装置の走行方向の走行面に向けて又はその反対に略円弧状に送り駆動する送りガイド及び送り装置を介して設置され、他の走行装置のコンベア装置は当該走行装置の所定の位置に当該コンベア装置の端部を当該走行装置の走行方向に向けて設置され、
    要救助者の救出に際して、前記先頭の走行装置のコンベア装置を当該走行装置の走行方向の走行面に向けて略円弧状に傾動させ、前記各走行装置の走行とともに前記各コンベア装置を前記各走行装置の走行方向とは反対方向に前記走行装置の走行速度と同期させて回転駆動し、前記先頭の走行装置のコンベア装置の端部を要救助者が居る地点の要救助者の接触面と要救助者の身体との間に潜り込ませて、当該要救助者を前記先頭の走行装置のコンベア装置上に引き上げ、順次、前記他の走行装置のコンベア装置上に引き上げる、
    ことを特徴とする救助ロボット。
  8. 走行手段はクローラ式の走行装置からなる請求項6又は7記載の救助ロボット。
  9. 走行手段とコンベア装置は走行手段が略水平方向に旋回可能に結合される請求項6又は7に記載の救助ロボット。
  10. 走行手段上の任意の位置に走行手段、コンベア装置、及び送り手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は遠隔操作用の操作手段と無線又は有線により接続される請求項6又は7に記載の救助ロボット。
  11. 先頭の走行装置のコンベア装置と他の走行装置のコンベア装置は相互に切り離されて、前記各クローラに分割して設置される請求項6又は7に記載の救助ロボット。
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