JP2016172613A - 遠隔作業自動機の運搬装置及び方法 - Google Patents

遠隔作業自動機の運搬装置及び方法 Download PDF

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拓也 上原
Takuya Uehara
拓也 上原
直孝 菅沼
Naotaka Suganuma
直孝 菅沼
隆史 園浦
Takashi Sonoura
隆史 園浦
紘司 上田
Koji Ueda
紘司 上田
紀仁 中村
Norihito Nakamura
紀仁 中村
陽 露木
Akira Tsuyuki
陽 露木
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Abstract

【課題】遠隔作業自動機を移動可能な領域まで運搬することで、この遠隔作業自動機による現場作業を迅速且つ低コストに実現できること。
【解決手段】複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬装置44であって、遠隔作業自動機を搭載する基板55と、基板55を懸架し昇降させる昇降手段としてのワイヤ57及び電動ホイスト58と、基板55の下面に設けられ、下階床の障害物に対し移動して基板55を障害物から離反させる移動手段としてのローラ60と、を有して構成されたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬装置及び方法に関する。
有線または無線によって遠隔地から操作して移動する遠隔作業自動機は、温度、湿度、放射線、粉塵、騒音、悪臭などの環境条件や、崩落の危険性などにより人が近づくことの困難な場所での調査、探査、捜索などに有効な装置である。特に、2脚以上の多脚機構を備えた歩行ロボット(例えば特許文献1参照)や、無限軌道(クローラ)式の移動機構を有するクローラ型ロボット等の遠隔作業自動機は、その踏破性が優れていることから災害現場などで段差や階段を移動し、また、ガレキの散乱した場所などを移動するのに有効である。
特開2005−161427号公報
このような踏破性の高い多脚歩行ロボット、クローラ型ロボット等の遠隔作業自動機は、建物内で階を移動するために階段やエレベータ、エスカレータを経路として用いる。しかし、これらの経路が健全でない災害現場では、遠隔作業自動機が他の階へ移動することが困難になってしまうという課題がある。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、遠隔作業自動機を移動可能な領域まで運搬することで、この遠隔作業自動機による現場作業を迅速且つ低コストに実現できる遠隔作業自動機の運搬装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係る実施形態の遠隔作業自動機の運搬装置は、複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬装置であって、前記遠隔作業自動機を搭載する基板と、前記基板を懸架し昇降させる昇降手段と、前記基板の下面に設けられ、障害物に対し移動して前記基板を前記障害物から離反させる移動手段と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る実施形態の遠隔作業自動機の運搬方法は、複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬方法であって、前記遠隔作業自動機を基板に搭載して上階から下階へ向かって下降させ、この下降過程で前記基板が障害物と干渉したときに、前記基板の下面に設けられた移動手段を前記障害物に対し移動させることで、前記基板を前記障害物から離反させて前記下階の床に着地させることを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、遠隔作業自動機を移動可能な領域まで運搬することで、この遠隔作業自動機による現場作業を迅速且つ低コストに実現できる。
本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第1実施形態を示す斜視図。 図1の運搬装置の基板に遠隔作業自動機である多脚ロボットが搭載された状態を示す斜視図。 図2の多脚ロボットを示す斜視図。 図1の運搬装置におけるシステム構成を示すブロック図。 図3の多脚ロボットにおけるシステム構成を示すブロック図。 図1の運搬装置による運搬状況を説明する説明図。 図6の運搬状況において運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図。 本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第2実施形態を、遠隔作業自動機としての多脚ロボットと共に示す斜視図。 図8の運搬装置による運搬状況を示し、運搬装置と障害物とが干渉した状況を説明する説明図。 図9の運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図。 本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第3実施形態であり、(A)がスロープ板の収納状態を、(B)がスロープ板の展開状態をそれぞれ示す斜視図。 本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第4実施形態を示し、運搬装置と障害物とが干渉した状況を説明する説明図。 図12の運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図。 本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第5実施形態を示し、運搬装置と障害物とが干渉した状況を説明する説明図。 図14の錘とガイド部材との関係を示す概略構成図。 図14の運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図。 本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第6実施形態を、遠隔作業自動機としての多脚ロボットと共に示す斜視図。 図17の円柱支持体により生成される進行波を説明するグラフ。 図17の運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図7)
図1は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第1実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1の運搬装置の基板に遠隔作業自動機である多脚ロボットが搭載された状態を示す斜視図である。更に、図3は、図2の多脚ロボットを示す斜視図である。本第1実施形態におけるX、Y、Zの方向指示は、運搬装置により運搬される遠隔作業自動機としての多脚ロボット10の向きを示す相対座標である。+X方向が前方を、−X方向が後方を、+Y方向が右方を、−Y方向が左方を、+Z方向が上方を、−Z方向が下方をそれぞれ示す。
図3に示すように、多脚ロボット10は、胴部12に設けられた移動手段としての脚11と、この脚11の動作を制御する制御装置としての制御ユニット13と、胴部12の姿勢を検知する姿勢センサとしての加速度センサ14及び角速度をセンサ15と、多脚ロボット10の周囲環境を監視する監視カメラ16と、胴部12を床または地面1に着座させる着座構造体17とを有し、脚11の動作により移動可能に構成される。この多脚ロボット10の制御ユニット13は、操作者により操作されるロボット用操作指令装置18(図4)との間で、多脚ロボット10の動作に必要な信号を送受信する。
脚11は、2本以上(実施形態では4本)が胴部12に設けられ、複数の関節21、22、23、24を備えたリンク機構として構成される。つまり、各脚11は、胴部12の下部のコーナー部分に第1関節21が取り付けられ、この第1関節21に第2関節22が取り付けられ、この第2関節22に第1リンク25を介して第3関節23が連結され、この第3関節23に第2リンク26を介して第4関節24が連結され、この第4関節24に先端リンクとしての第3リンク27が連結されて、リンク機構として構成される。
第1関節21の回転軸gはY方向に沿って設けられ、X方向に沿う第2関節22の回転軸hと直交する。この第2関節22の回転軸hは、Z方向に沿う第3関節23の回転軸iと直交し、この第3関節23の回転軸iは、Y方向に沿う第4関節24の回転軸kと直交する。
各脚11のうち少なくとも2本、本第1実施形態では4本の全てが、第3リンク27の脚先28の位置及び姿勢を決定するために4以上の関節自由度を備えた冗長自由度脚として構成されている。つまり、脚11は、歩行時に第3リンク27の脚先28の位置決めのためには、第1関節21、第2関節22及び第4関節24を有して関節自由度が3であれば足りるが、第3関節27の脚先28の位置に加えて姿勢をも決定するために、第1関節21、第2関節22、第3関節23及び第4関節24を有して関節自由度が4に設定されている。
具体的には、第1関節21及び第4関節24の回転により、多脚ロボット10は前後方向(±X方向)に前進または後進する。また、第2関節22の回転により、多脚ロボット10は左右方向(±Y方向)に左移動または右移動(横歩き)する。更に、第1関節21、第2関節22及び第4関節24の回転を組み合わせることにより、多脚ロボット10は上下方向(Z方向)回りに旋回する。
このように、脚11を歩行させるべく第3リンク27の脚先28を位置決めさせるためには、脚11は、第1関節21、第2関節22及び第4関節24を有する3つの関節自由度であれば足りる。これに対し、例えば胴部12の着座構造体17を床などに着座させた状態で、第2リンク26及び第3リンク27を屈曲させ、これらの第2リンク26及び第3リンク27を旋回させて第3リンク27の脚先28の姿勢を変化させ、この脚先28により作業を実施するためには、脚11に第3関節23が必要になる。このように、第3リンク27の脚先28の位置及び姿勢を決定するために、脚11は4個の関節21〜24を有して、4つの関節自由度を備えた冗長自由度脚となっている。
ここで、脚11の第1関節21、第2関節22、第3関節23及び第4関節24は、ともに図示しない電動モータ、エンコーダ、減速機、歯車及び軸受を具備する関節駆動機構により構成される。各関節21〜24の回転角度は、図示しないアブソリュート式エンコーダやポテンショメータによって絶対角度で計測される。また、各関節21〜24では、回転限界近傍に図示しないリミットスイッチ等が配置されることで、過回転による関節駆動機構の損傷が防止される。
また、各脚11における第3関節27の脚先28は、凹凸形状の床または地面への着地位置選定の自由度を高めるために、半球形状または尖頭形状に形成されている。尚、多脚ロボット10は、脚11が4本あるものを述べたが、2本、6本または8本等であってもよい。
姿勢センサとしての加速度センサ14及び角速度をセンサ15は、胴部12に設置されてこの胴部12の姿勢を検知する。つまり、加速度センサ14は、胴部12の水平2方向(X方向及びY方向)並びに垂直1方向(Z方向)の加速度を検知する。また、角速度センサ15は例えばジャイロセンサであり、胴部12におけるロール、ピッチ及びヨーの3軸の角速度を検知する。加速度センサ14により検知された加速度と、角速度センサ15により検知された角速度とによって胴部12の傾斜角度が求められる。
監視カメラ16は、胴部12の前側面30に設置される前方監視カメラ、及び後側面31に設置される後方監視カメラの他、図示しないが、左側面32に設置される左側方監視カメラ、右側面33に設置される右側方監視カメラ、例えば底面34に設置される前下方監視カメラ、及び例えば底面34に設置される後下方監視カメラが用いられる。これらの監視カメラ16によって、多脚ロボット10の歩行時または作業時における多脚ロボット10の周囲の状況が動画や静止画として取得される。
監視カメラ16のうち、前方監視カメラ及び後方監視カメラ2は、図示しないパンチルト機構を備えて、作業時における各脚11の脚先28の動作と多脚ロボット10周囲の外部環境との干渉を監視する。また、監視カメラ16は、通常CCDカメラが用いられるが、CMOSカメラ、赤外線カメラ、撮像管カメラなどが用いられてもよい。また、レーザもしくは超音波を3次元的にスキャンして距離を測定し、この距離情報を3次元データとする測定器を、監視カメラ16として用いてもよい。
胴部12の底面34には、動力源としてのバッテリ35が設置されると共に、このバッテリ35の周囲に複数の着座構造体17が配置される。バッテリ35は、通常二次電池が用いられるが、一次電池や燃料電池、太陽光パネルと二次電池とが組み合わせされたもの等であってもよい。
また、着座構造体17は、脚11が持ち上げられたときに胴部12を床または地面に着座させるものであり、胴部12の荷重を支持する。この着座構造体17には、胴部12が着座構造体17を介して床または地面に着座したときに床または地面から受ける荷重(接地反力)を計測するロードセル36(図5)が設けられている。このロードセル36は、例えば圧電素子などを用いて構成される。
制御ユニット13は、図3に示すように、胴部12内に収容されて脚11の動作を制御するものであり、図5に示すように、制御コンピュータ37、モータドライバ38、センサユニット39、無線LANアダプタ40及び映像信号変換装置41を有して構成され、バッテリ35から給電される。
センサユニット39は、加速度センサ14、角速度センサ15及びロードセル36からの信号を増幅処理して制御コンピュータ37へ送信すると共に、これらの加速度センサ14、角速度センサ15及びロードセル36へ電力を供給する。また、監視カメラ16からの映像情報は、制御コンピュータ37へ直接、またはビデオサーバ等の映像信号変換装置41を経て送信される。
監視カメラ16からの映像情報は、加速度センサ14、角速度センサ15及びロードセル36からのセンサ情報と共に、多脚ロボット10のアンテナ42から図4に示す運搬装置44のアクセスポイント(中継基地)46へ無線で伝送され、このアクセスポイント46から第2ハブ48及び第1ハブ47を経てロボット用操作指令装置18へ有線で伝送される。
ロボット用操作指令装置18に伝送された映像情報及びセンサ情報は、ロボット用操作指令装置18の制御コンピュータ50へ送信された後、ロボット用操作指令装置18のモニタ51に表示される。操作者がロボット用操作装置18のマウス52、キーボード53またはジョイスティック54を操作することで、制御コンピュータ50が操作指令を作成する。この作成された操作指令は、第1ハブ47及び第2ハブ48を経てアクセスポイント46へ有線で伝送され、アクセスポイント46から多脚ロボット10のアンテナ42へ無線で伝送される。
多脚ロボット10の制御コンピュータ37は、図5に示すように、加速度センサ14、角速度センサ15及びロードセル36からのセンサ情報、並びに監視カメラ16からの映像情報等に基づいて、またはロボット用操作指令装置18からの操作指令に基づいて、4本の脚11の各関節21〜24の回転角度を決定し、モータドライバ38を経て各脚11を動作させることで、脚11による歩行動作と作業動作を制御する。
上述のように構成された多脚ロボット10は、図1及び図2に示す運搬装置44により、建物の上階から下階の移動可能な領域まで運搬される。この運搬装置44は、基板55と、この基板55から立設されたフレーム56と、このフレーム56に連結されたワイヤ57と、このワイヤ57と共に昇降手段を構成する電動ホイスト58と、監視手段としての監視カメラ59と、移動手段としてのローラ60と、を有して構成される。
基板55は、多脚ロボット10を搭載するものである。この基板55の中央位置に充電器61が設置され、この充電器61の周囲に、多脚ロボット10の脚11の本数に対応した数の保持具62が設置されている。充電器61は、図示しない電源ケーブルに接続される。また、保持具62は、ばね等の弾性体による弾性力で、多脚ロボット10の脚11における脚先28を保持する。多脚ロボット10は、全ての脚11を屈曲させて、胴部12の着座構造体17を基板55の上面に着座させ、バッテリ35を充電器61に接続させ、脚11の脚先28が保持具62により保持された状態で、基板55に搭載される。
多脚ロボット10の脚11における脚先28が保持具62に保持されることで、多脚ロボット10は基板55からの落下が防止される。保持具62による脚11の脚先28の保持は、多脚ロボット10が脚11を持ち上げることで解除される。また、基板55への多脚ロボット10の搭載時に多脚ロボット10のバッテリ35が充電器61に接続されることで、運搬装置44による多脚ロボット10の運搬中に充電器61を介してバッテリ35が充電される。なお、保持具62は、モータ駆動のクランク機構により構成されてもよい。
ワイヤ57は、フレーム56を介して基板55を懸架し、このワイヤ57を電動ホイスト58が巻き取りまたは送り出すことで基板55が昇降される。ここで、ワイヤ57に代えてチェーン、ロープまたはベルトなどが用いられてもよい。
フレーム56にはアクセスポイント46、第2ハブ48及び監視カメラ59が取り付けられている。この監視カメラ59は、電動ホイスト58により昇降される基板55の状態、つまり基板55の傾斜状態や基板55と下階床63(図6、図7)との距離などを監視する。これらの電動ホイスト58、アクセスポイント46、監視カメラ59は、充電器61と同様に図示しない電源ケーブルに接続されて、電力が供給される。
ローラ60は、基板55の下面の全ての領域に複数本、例えばそれぞれが回転(転動)自在に配設される。これらのローラ60は、図7に示す障害物64に接触したとき、運搬装置44及び多脚ロボット10全体の重心Gが運搬装置44と障害物64との接触位置よりも外側にあるときに、障害物64に対し自由に回転して、基板55を障害物64から滑り下ろして離反させる機能を果たす。
上述の図1及び図2に示す運搬装置44は、図4に示すように、第2ハブ48及び第1ハブ47を介して運搬装置用操作指令装置45に有線で接続される。また、運搬装置44内では、第2ハブ48に電動ホイスト58、監視カメラ59及び充電器61が有線接続される。従って、監視カメラ59にて監視された映像情報は、第2ハブ48及び第1ハブ47を経て運搬装置用操作指令装置45の制御コンピュータ65へ送信された後、運搬装置用操作指令装置45のモニタ66に表示される。なお、第1ハブ47と第2ハブ48間は、無線LANアダプタ及びアンテナを介して無線接続されてもよい。
操作者は、モニタ66に表示される映像情報(監視画像)を確認しながら、運搬装置用操作指令装置45のマウス67、キーボード68またはジョイスティック69を操作することで、制御コンピュータ50が、電動ホイスト58及び充電器61を制御するための操作指令を作成する。この作成された操作指令は、第1ハブ47及び第2ハブ48を経て電動ホイスト58、充電器61へ送信され、ワイヤ57が巻き取られまたは送り出されて基板55が昇降し、充電器61による多脚ロボット10のバッテリ35への充電が開始または停止される。
次に、上述の運搬装置44の作用を説明する。
図6に示す上階床70に運搬装置44を配設した状態で、この運搬装置44の基板55に多脚ロボット10を、胴部12の着座構造体17を基板55に着座させ、脚11の脚先28を保持具62に保持させた状態で搭載する。
次に、操作者が運搬装置用操作指令装置45を用いて電動ホイスト58を動作させることで、運搬装置44の基板55は、上階床70に形成された開口部71から吊り降ろされる。このとき、下階床63に障害物64が存在すると、運搬装置44のローラ60がこの障害物64に干渉してしまう。この場合、運搬装置44と多脚ロボット10の全体の重心G(図7)が運搬装置44と障害物64との接触位置よりも外側にあるときには、図7に示すように、運搬装置44の基板55は障害物64に対して傾斜する。
操作者が監視カメラ59からの監視画像を運搬装置用操作指令装置45のモニタ66で確認し、運搬装置44の基板55の傾斜状態や基板55と下階床63との距離などを監視しながら、電動ホイスト58を動作させて運搬装置44の基板55を吊り降ろすことで、運搬装置44のローラ60が障害物64に接触した状態で矢印α方向に自由に回転する。これにより、運搬装置44の基板55は、矢印Aの方向に障害物64から滑り下り、この障害物64から離反して下階床63に着地し、多脚ロボット10を移動可能な領域まで運搬する。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)運搬装置44の基板55に多脚ロボット10を搭載し、電動ホイスト58及びワイヤ57により基板55を上階床70から下階床63へ向かって吊り降ろし、この吊り降ろし過程で基板55下面のローラ60が障害物64と干渉しても、この障害物64に対するローラ60の回転により、運搬装置44の基板55が障害物64から離反して下階床63に着地する。このように、多脚ロボット10が下階床63における移動可能な領域まで運搬装置44により運搬されることで、多脚ロボット10の自力での上下階移動が困難な環境でも、多脚ロボット10を上階床60から下階床63まで確実に移動させることができ、また、多脚ロボット10そのものに、上下階の移動が困難な環境でも踏破できるだけの構成や機能を持たせる必要がない。したがって、多脚ロボット10による現場作業を迅速且つ低コストで実現できる。
[B]第2実施形態(図8〜図10)
図8は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第2実施形態を、遠隔作業自動機としての多脚ロボットと共に示す斜視図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態における遠隔作業自動機の運搬装置75が第1実施形態と異なる点は、基板55の下面に設けられる移動手段が、駆動源としての駆動モータ76の駆動力により回転するローラ60Aと、このローラ60Aを含む複数のローラ60に巻き掛けられてローラ60A及び60と共に回転する履帯77と、を有して構成された点である。
基板55の両端に位置する2本のローラ60のうち、1本のローラ60Aが、ベルト78等の伝動機構を介して駆動モータ76に連結される。このローラ60Aが駆動モータ76の駆動力によりベルト78を介して回転することで、履帯77が他の複数のローラ60と共に、図9に示す矢印β方向に回転する。駆動モータ76の起動、停止は、図4に示すように、運搬装置用操作指令装置45のマウス67、キーボード68またはジョイスティック69の操作により制御コンピュータ65が操作指令を作成し、この操作指令が第1ハブ47及び第2ハブ48を経て駆動モータ76へ送信されることでなされる。
本第2実施形態の運搬装置75の基板55が、運搬装置用操作指令装置45を用いた操作者の電動ホイスト58の操作により、図9に示すように上階床70の開口部71から吊り降ろされ、運搬装置75の履帯77が下階床63の障害物64と干渉したとき、このときの履帯77と障害物64との接触状態が監視カメラ59からの監視画像で確認されることで、操作者が運搬装置用操作指令装置45を操作して駆動モータ76が起動させる。
これにより、障害物64に接触した履帯77が駆動モータ76の駆動力により矢印β方向に回転して、運搬装置75の基板55が障害物64に対して矢印B方向に水平移動する。そして、運搬装置75と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置75と障害物64との接触位置の外側に至ったとき、図10に示すように、運搬装置75の基板55は障害物64に対して傾斜する。
操作者がこの基板55の傾斜状態を運搬装置用操作指令装置45の監視画像で監視しつつ、履帯77の回転状態下で、運搬装置75の基板55を引き続き吊り降ろすことで、運搬装置75の基板55は、矢印A方向に障害物64から滑り下り、この障害物64から離反して下階床63に着地し、多脚ロボット10を移動可能な領域まで運搬する。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(2)を奏する。
(2)複数本のローラ60A及び60に履帯77が巻き掛けられることで、運搬装置75の基板55の吊り降ろし時に、障害物64がローラ60A、60間に挟まれることを防止できる。
更に、ローラ60A及び60に巻き掛けられた履帯77が駆動モータ76により回転駆動されることから、吊り降ろし過程の運搬装置75の履帯77が障害物64と干渉し、運搬装置75と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置75と障害物64との接触位置の内側にある場合でも、履帯77が回転することで、運搬装置75の基板55を障害物64に対し水平方向に移動させて傾斜させ、障害物64から離反させて下階床63に着地させることができる。また、一つの駆動源で複数のローラ60を駆動することができる。
ここで、本第2実施形態の履帯77は1条である必要はなく、複数条(例えば2条)配設し、それぞれの履帯77の回転方向を個別に制御することで、障害物64上で、運搬装置75の基板55の向きを任意に変化させることが可能になる。
[C]第3実施形態(図11)
図11は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第3実施形態であり、(A)がスロープ板の収納状態を、(B)がスロープ板の展開状態をそれぞれ示す斜視図である。この第3実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態における遠隔作業自動機の運搬装置80が第2実施形態と異なる点は、基板55に、多脚ロボット10の移動を補助するためのスロープ板81が配置された点である。
つまり、運搬装置80では、複数本のローラ60A、60に履帯77が巻き掛けられたため、多脚ロボット10が搭載される基板55の上面が、床(上階床70や下階床63)から高い位置になっている。このため、基板55の上面と前記床との間に、展開状態(図11(B))のスロープ板81が架け渡され、このスロープ板81上を多脚ロボット10が移動することで、基板55と床間の多脚ロボット10の移動が容易になる。
スロープ板81は、基板55の上面に接触する収納状態(図11(A))と、上述の展開状態との間で回転し、この回転は図示しない駆動モータの駆動力によってなされる。そして、この駆動モータの起動、停止は、図4に示す運搬装置用操作指令装置45を用いて操作者により操作される。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(3)を奏する。
(3)運搬装置80の基板55に、床(上階床70、下階床63)との間に渡されるスロープ板81が設けられたことから、このスロープ板81上を多脚ロボット10が移動することで、運搬装置80の基板55と床間を多脚ロボット10に容易に移動させることができる。
[D]第4実施形態(図12、図13)
図12は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第4実施形態を示し、運搬装置と障害物とが干渉した状況を説明する説明図である。この第4実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の遠隔作業自動機の運搬装置85が第2実施形態と異なる点は、駆動モータ76、ベルト78及びローラ60Aが削除されて履帯77が複数のローラ60と共に回転自在に構成され、且つ、基板55の上方のフレーム56に、錘87を構成要素とする振り子86が配置され、この振り子86が駆動源としての駆動モータ88の駆動力により所定の振れ角θで回動するよう構成された点である。
つまり、駆動モータ88はフレーム56に設置される。また、振り子86は、アーム89の下端に錘87が固定され、このアーム89の上端がフレーム56に揺動自在に支持されると共に、駆動モータ88に連結される。この駆動モータ88の駆動力により、錘87を含む振り子86が履帯77の回転方向と同一の方向に回動して、この振り子86の振れ角θが所定値に設定される。駆動モータ88の起動、停止は、図4に示すように、運搬装置用操作指令装置45のマウス67、キーボード68またはジョイスティック69の操作により制御コンピュータ65が操作指令を作成し、この操作指令が第1ハブ47及び第2ハブ48を経て駆動モータ88へ送信されることでなされる。
第4実施形態の運搬装置85の基板55が、運搬装置用操作指令装置45を用いた操作者の電動ホイスト58の操作により、図12に示すように上階床70の開口部71から吊り降ろされ、運搬装置75の履帯77が下階床63の障害物64と干渉したとき、このときの履帯77と障害物64との接触状態が、監視カメラ59からの監視画像を用いて操作者に確認される。この履帯77と障害物64との干渉状態で、運搬装置85と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置85と障害物64との接触位置の内側にあるときには、電動ホイスト58によりワイヤ57が送り出されても、運搬装置85の基板55は障害物64に対して傾斜しない。そこで、操作者が運搬装置用操作指令装置45を操作して電動ホイスト58を停止させると共に、駆動モータ88を起動させる。
駆動モータ88の起動による駆動力によって、振り子86の錘87が矢印γ方向へ回動して振り子86が所定の振れ角θ(図13)に設定されると、運搬装置85と多脚ロボット10の全体の重心Gが、運搬装置85と障害物64との接触位置よりも外側へ矢印Cのように移動する。この状態で操作者が運搬装置用操作指令装置45を操作することで、電動ホイスト58が作動してワイヤ57が送り出され、これにより、図13に示すように、運搬装置85の基板55は、障害物64に対して傾斜し、履帯77がローラ60と共に障害物64に対して自由に回転することで、矢印A方向に障害物64から滑り下りる。
これにより、運搬装置85の基板55は、障害物64から離反して下階床63に着地し、多脚ロボット10を移動可能な領域まで運搬する。ここで、運搬装置85の基板55が下階床63に着地した後に、駆動モータ88の出力を低下させまたは駆動モータ88を停止させることで、振り子86は、重力の作用で鉛直方向、つまり基板55に対し垂直な元位置に復帰する。
以上のように構成されたことから、本第4実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(4)を奏する。
(4)複数本のローラ60に履帯77が巻き掛けられることで、運搬装置85の基板55の吊り降ろし時に、障害物64がローラ60間に挟まれることを防止できる。
更に、錘87を備えた振り子86が駆動モータ88の駆動力により所定の振れ角θで回動することから、吊り降ろし過程の運搬装置85の履帯77が障害物64と干渉し、運搬装置85と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置85と障害物64との接触位置の内側にある場合でも、振り子86を所定の振れ角θに設定することで、運搬装置85と多脚ロボット10の全体の重心Gを、運搬装置85と障害物64との接触位置の外側に設定できる。この結果、ワイヤ57が電動ホイスト58により送り出されることで、運搬装置85の基板55を障害物64に対して傾斜させることができ、この運搬装置85の基板55を矢印A方向へ移動させて下階床63に着地させることができる。
[E]第5実施形態(図14〜図16)
図14は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第5実施形態を示し、運搬装置と障害物とが干渉した状況を説明する説明図である。また、図15は、図14の錘とガイド部材との関係を示す概略構成図である。この第5実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第5実施形態における遠隔作業自動機の運搬装置70が第2実施形態と異なる点は、駆動モータ76、ベルト78及びローラ60Aが削除され、履帯77が複数のローラ60と共に回転自在に構成され、且つ、基板55の上方のフレーム56にガイド部材91が設置され、このガイド部材91に配設された錘92が駆動源としての駆動モータ93の駆動力により、ガイド部材91に沿って所定の移動量Lで移動するよう構成された点である。
つまり、図14に示すように、フレーム56の上部には、履帯77の回転方向に沿って延在するガイド部材91が架設されている。このガイド部材91は、板状部材、円柱部材または円筒部材にて構成され、基板55に向かって下に凸のV字形状またはアーチ形状(本実施形態では、下に凸のアーチ形状)に形成される。このガイド部材91の形状により、ガイド部材91に沿って移動する錘92は、少なくとも水平方向(即ち水平方向及び垂直方向)に案内される。
錘92には、図15に示すように、一対のピンチローラ94A及び94Bが回転自在に支持され、これらのピンチローラ94A及び94Bによりガイド部材91が上下に挟まれることで、錘92がガイド部材91に移動可能に配設される。ピンチローラ94A、94Bの一方、例えば上方に位置するピンチローラ94Aが、錘92に設置された駆動モータ93に連結される。従って、駆動モータ93の駆動力によりピンチローラ94Aが回転することで、錘92は、ガイド部材91に沿って所定の移動量Lだけ移動する。駆動モータ93の起動、停止は、図4に示すように、運搬装置用操作指令装置45のマウス67、キーボード68またはジョイスティック69の操作により制御コンピュータ65が操作指令を作成し、この操作指令が第1ハブ47及び第2ハブ48を経て駆動モータ93へ送信されることでなされる。
第5実施形態の運搬装置90の基板55が、運搬装置用操作指令装置45を用いた操作者の電動ホイスト58の操作により、図14に示すように上階床70の開口部71から吊り降ろされ、運搬装置90の履帯77が下階床63の障害物64と干渉したとき、このときの履帯77と障害物64との接触状態が、監視カメラ59からの監視画像を用いて操作者に確認される。この履帯77と障害物64との干渉状態で、運搬装置90と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置94と障害物64との接触位置の内側にあるときには、電動ホイスト58によりワイヤ57が送り出されても、運搬装置90の基板55は障害物64に対して傾斜しない。そこで、操作者が運搬装置用操作指令装置45を操作して電動ホイスト58を停止させると共に、駆動モータ93を起動させる。
駆動モータ93の起動による駆動力によって、錘92がガイド部材91に沿って矢印δ方向へ移動して錘92が所定の移動量L(図16)に設定されると、運搬装置90と多脚ロボット10の全体の重心Gが、運搬装置90と障害物64との接触位置の外側へ矢印D方向に移動する。この状態で、操作者が運搬装置用操作指令装置45を操作することで、電動ホイスト58が作動してワイヤ57が送り出され、これにより、図16に示すように、運搬装置90の基板55は、障害物64に対して傾斜し、履帯77がローラ60と共に障害物64に対して自由に回転することで、矢印A方向に障害物64から滑り下りる。
これにより、運搬装置90の基板55は、障害物64から離反して下階床63に着地し、多脚ロボット10を移動可能な領域まで運搬する。ここで、運搬装置90が下階床63に着地した後に、駆動モータ93の出力を低下させまたは駆動モータ93を停止させることで、錘92は、重力の作用でガイド部材91の最下位置までガイド部材91に沿って移動して、元位置に復帰する。
以上のように構成されたことから、本第5実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(5)を奏する。
(5)複数本のローラ60に履帯77が巻き掛けられることで、運搬装置90の基板55の吊り降ろし時に、障害物64がローラ60間に挟まれることを防止できる。
更に、駆動モータ93の駆動力により錘92が、ガイド部材91に沿って少なくとも水平方向に案内されて所定の移動量Lだけ移動することから、吊り降ろし過程の運搬装置90の履帯77が障害物64と干渉し、運搬装置90と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置90と障害物64との接触位置の内側にある場合でも、錘92をガイド部材91に沿って所定の移動量Lだけ移動させることで、運搬装置90と多脚ロボット10の全体の重心Gを、運搬装置90と障害物64との接触位置の外側に設定できる。この結果、ワイヤ57が電動ホイスト58により送り出されることで、運搬装置90の基板55を障害物64に対して傾斜させることができ、この運搬装置90の基板55を矢印A方向へ移動させて下階床63に着地させることができる。
なお、ガイド部材91をラック形状に形成し、一対のピンチローラ94A、94Bのうちの一方をピニオンギアとし、このピニオンギアを駆動モータ93により駆動させることで、錘92をガイド部材91に沿って所定の移動量Lだけ移動させてもよい。
[F]第6実施形態(図17〜図19)
図17は、本発明に係る遠隔作業自動機の運搬装置における第6実施形態を、遠隔作業自動機としての多脚ロボットと共に示す斜視図である。また、図19は、図17の運搬装置が障害物から離反する状況を説明する説明図である。この第6実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第6実施形態における遠隔作業自動機の運搬装置95が第1実施形態と異なる点は、基板55の下面に設けられる移動手段が、駆動源としての駆動モータ96の駆動力により、進行波98(図19)を生成すべく基板55に対して垂直な方向εに往復移動する複数本の円柱支持体97(97A、97B、97C…)を有して構成された点である。
円柱支持体97を基板55に対し垂直な方向ε(例えば上下方向)に往復移動させる駆動源としての駆動モータ96は、ボイスコイルモータが好ましい。但し、この駆動源は、例えば圧電素子、回転モータとクランクとの組合せ機構、電磁ソレノイド、またはエアシリンダと空気ポンプとの組合せ機構などであってもよい。
この駆動モータ96の起動、停止は、図4に示すように、運搬装置用操作指令装置45のマウス67、キーボード68またはジョイスティック69の操作により制御コンピュータ65が操作指令を作成し、この操作指令が第1ハブ47及び第2ハブ48を経て駆動モータ96へ送信されることでなされる。
また、円柱支持体97の往復移動によって生成される進行波98は、図18に示すように、円柱支持体97A、97B.97C…のそれぞれが、時間t=t0、t1、t2、…において基板55に対し垂直な方向εに変化することで生成される横波の正弦波であり、矢印Eの方向に進行する。この進行波98を生成する円柱支持体97が障害物64に接触することで、運搬装置99の基板55は、進行波98の進行方向Eと反対の矢印B(図19)方向に移動して障害物64から離反する。
第6実施形態の運搬装置95の基板55が、運搬装置用操作指令装置45を用いた操作者の電動ホイスト58の操作により、図19に示すように上階床70の開口部71から吊り降ろされ、運搬装置95の円柱支持体97が下階床63の障害物64と干渉したとき、このときの円柱支持体97と障害物64との接触状態を操作者が監視カメラ59からの監視画像で確認して、運搬装置用操作指令装置45を操作することで、駆動モータ96を起動させる。
これにより、障害物64に接触していた円柱支持体97が駆動モータ96の駆動力により基板55に対し垂直な方向εに往復移動して進行波98を生成し、運搬装置95の基板55が障害物64に対して矢印B方向に水平移動する。そして、運搬装置95と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置95と障害物64との接触位置の外側に至ったときに、運搬装置95の基板55は障害物64に対して傾斜する。
操作者が運搬装置95の基板55の傾斜状態を運搬装置用操作指令装置45のモニタ66の監視画像で監視つつ、円柱支持体97の往復移動下で、運搬装置95の基板55を引き続き吊り降ろすことで、運搬装置95の基板55は、障害物64から滑り下り、障害物64から離反して下階床63に着地し、多脚ロボット10を移動可能な領域まで運搬する。なお、円柱支持体97は、基板55に対し平行な水平方向に往復移動して、縦波の進行波を生成してもよい。
以上のように構成されたことから、本第6実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(6)を奏する。
(6)基板55の下面に設けられた円柱支持体97が、駆動モータ96により往復移動することで進行波98が生成されることから、吊り降ろし過程の運搬装置95の円柱支持体97が障害物64と干渉し、運搬装置95と多脚ロボット10の全体の重心Gが運搬装置95と障害物64との接触位置の内側にある場合でも、円柱支持体97が往復移動して進行波98を生成することで、運搬装置95の基板55を障害物64に対し水平方向に移動させて傾斜させ、障害物64から離反させて下階床63に着地させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、第1実施形態における運搬装置44のローラ60は、回転自在に構成されたものを述べたが、第2実施形態における運搬装置75のローラ60Aの如く、運搬装置44が下階床63の障害物64と干渉したときに、駆動源の駆動力により回転駆動されるよう構成されてもよい。
また、多脚ロボット10は、ロボット用操作指令装置18を用いて、第1ハブ47、第2ハブ48及びアクセスポイント46を介し無線で遠隔操作されるものを述べたが、有線で遠隔操作されてもよい。更に、上述の第1〜第6実施形態において、遠隔作業自動機は、脚11により歩行移動する多脚ロボット10の場合を述べたが、車輪または無限軌道により移動するものであってもよい。
10 多脚ロボット(遠隔作業自動機)
11 脚
21、22、23、24 関節
44 運搬装置
45 運搬装置用操作指令装置
55 基板
57 ワイヤ(昇降手段)
58 電動ホイスト(昇降手段)
59 監視カメラ(監視手段)
60、60A ローラ(移動手段)
63 下階床
64 障害物
70 上階床
75 運搬装置
76 駆動モータ(駆動源)
77 履帯(移動手段)
85 運搬装置
86 振り子
87 錘
88 駆動モータ(駆動源)
90 運搬装置
91 ガイド部材
92 錘
93 駆動モータ(駆動源)
95 運搬装置
96 駆動モータ(駆動源)
97 円柱支持体(支持体)
98 進行波
L 移動量
θ 振れ角

Claims (10)

  1. 複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬装置であって、
    前記遠隔作業自動機を搭載する基板と、
    前記基板を懸架し昇降させる昇降手段と、
    前記基板の下面に設けられ、障害物に対し移動して前記基板を前記障害物から離反させる移動手段と、を有して構成されたことを特徴とする遠隔作業自動機の運搬装置。
  2. 前記移動手段は、回転自在に設けられたローラであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  3. 前記移動手段は、駆動源の駆動力により回転するローラと、このローラを含む複数のローラに巻き掛けられて前記ローラと共に回転する履帯と、を有して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  4. 前記基板の上方には、駆動源の駆動力により移動する錘が配置されて構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  5. 前記錘は振り子の構成要素であり、駆動源の駆動力により、前記振り子が所定の振れ角で回転するよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  6. 前記基板の上方に、錘を少なくとも水平方向に案内するガイド部材が設置され、駆動源の駆動力により、前記錘が前記ガイド部材に沿って所定の移動量で移動するよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  7. 前記ガイド部材は、基板に向かって凸のV字形状またはアーチ形状に形成されたことを特徴とする請求項6に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  8. 前記移動手段は、駆動源の駆動力により、進行波を生成すべく基板に対し垂直または平行な方向に往復移動する複数の支持体であることを特徴とする請求項1に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  9. 前記基板には、昇降手段により昇降される前記基板の状態を監視する監視手段が設置され、この監視手段の監視画像に基づいて前記昇降手段及び駆動源が制御されるよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の遠隔作業自動機の運搬装置。
  10. 複数の関節を備えたリンク機構からなる脚、車輪または無限軌道の動作により移動する遠隔作業自動機を運搬する遠隔作業自動機の運搬方法であって、
    前記遠隔作業自動機を基板に搭載して上階から下階へ向かって下降させ、
    この下降過程で前記基板が障害物と干渉したときに、前記基板の下面に設けられた移動手段を前記障害物に対し移動させることで、前記基板を前記障害物から離反させて前記下階の床に着地させることを特徴とする遠隔作業自動機の運搬方法。
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