JP5494542B2 - 製造計画立案方法、製造計画立案装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

製造計画立案方法、製造計画立案装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、製造計画立案方法、製造計画立案装置、及びコンピュータプログラムに関し、特に、複数の製品をロットに纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案するために用いて好適なものである。
製造業においては、複数の注文の製品を製造することによる製品の品質の低下を防止することや、設備の段取り替えのコストの上昇を防止すること等の観点から、複数の製品を適切な規模で適切な数のロットに纏めてロット単位で製造するように製造計画を立案することが多い。
ここで、複数の製品をロットに纏めて製造する場合の一例として、製鋼プラントで連続鋳造を行う場合について説明する。図20は、連続鋳造機の構成の一例を示す断面図である。
図20において、精錬後の溶鋼10は取鍋11に入れられて搬送され、回転式のテーブル12に置かれる。取鍋11内の溶鋼10はタンディッシュ13を経由して、所定のサイズに制御された鋳型14へ浸漬ノズル19によって上部より連続的に注がれる。鋳型14に注がれた溶鋼10は、スプレーノズル16により冷却されて凝固し、サポートロール15に支持されながら鋳型14の下方へゆっくりと連続的に引き抜かれる。凝固した溶鋼10は、切断機17で所定の長さに切断されてスラブ、ビレット、又はブルームと呼ばれる鋼片18となる。ここで、取鍋11の一杯分の鋳造単位をチャージという。連続鋳造機では、取鍋11内の溶鋼10がなくなると、回転式のテーブル12を回転させることで、溶鋼10が入っている他の取鍋11をセットし、当該取鍋11から連続的に溶鋼10を鋳型14に供給することができ、複数のチャージの溶鋼10を連続して連続鋳造することが可能である。このように複数のチャージの溶鋼10を連続して連続鋳造することを連続連続鋳造、略して連々鋳、あるいは連々という。この連々鋳の回数を多くし過ぎると、タンディッシュ13や鋳型14の耐火物や浸漬ノズル19の溶損が生じるため、10〜20チャージで連続鋳造機を停止させ、これらを交換する必要がある。連続鋳造機が連続して稼働する1つの連々鋳の鋳造単位をキャストという。すなわち、1つのキャストは10〜20チャージで構成される連々鋳のまとまりである。
このようなキャストとキャストとの切れ目では、鋳型14、タンディッシュ13、浸漬ノズル19を交換した後、ダミーバーと呼ばれる冶具を鋳型14に挿入し、ダミーバーを支えとして鋳型14へ注入した溶鋼10をゆっくりと引き抜くことで鋳造を開始する。このため、キャストとキャストの切れ目では設備の交換に長時間かかり、また、キャストの先頭と最後の部分では、製造安定性の低下や不純物の巻き込み等により鋼片18の品質が低下する虞がある。よって、鋼片18の生産能力や歩留まりの向上のためには、1つのキャスト内のチャージ数を極力多くすることが望ましい。一方で、合金成分の含有量(以下、必要に応じて合金成分量と称する)が相互に異なる2つのチャージを連々鋳する場合、チャージの切れ目の部分には、合金成分量が異なる溶鋼10が混ざるために、鋼片18の品質や歩留まりが低下する。また、合金成分量が相互に極端に異なる2つのチャージについては、チャージの切れ目の部分での鋼片18の品質が著しく低下するので、連々鋳ができない。したがって、各チャージの合金成分量等を考慮して、適切にキャストを計画しなければならない。言い換えると、キャストにおける鋳造順を考慮してチャージを適切に纏めて、鋼片18の生産能力と歩留まりとを共に向上させる製造計画(キャスト計画)を立案する必要がある。
このようなキャスト計画を立案するための従来の方法としては、熟練者がほとんど手作業で行う方法が一般的である。しかしながら、長い経験を積んだ熟練者でも、例えば週のはじめに1週間分のキャスト計画を立案するためには、数時間掛かるのが一般的である。このようにキャスト計画を立案するのに時間を要するため、例えば、週の後半になって実操業と計画とのずれが拡大し、立案したキャスト計画が適切でないと知りつつも、キャスト計画が見直されないという問題点がある。また、熟練者の中でも技術のばらつきがあり、熟練者のキャスト計画が必ずしも適切ではないという問題点もあった。
そこで、キャスト計画を自動的に行うようにする技術が提案されている。
まず、特許文献1では、人手、又は、熟練作業者の持っている編成ノウハウをルール化したエキスパートシステム等で初期のキャスト計画を立案した後、各キャストを前半と後半との2つに分割し、2つのキャストの後半を入れ替える操作を、設定された評価関数の値(評価値)が改善されなくなるまで繰り返すという手順で、キャスト計画を立案する手法が開示されている。
また、特許文献2では、製造順番に関する規則に基づいて初期スケジュールを作成し、次いで初期スケジュールを基準に予め定められた評価関数の値が最良となるように、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて初期スケジュールを改善する手法が開示されている。
また、特許文献3では、複数のチャージを、鋼種と精錬方法とが同一な複数のグループに集約した後、各グループを鋼種と精錬方法とで順序付け(ソート)を行い(1列に並べ)、合金成分量が異なるチャージを連々鋳する際の制約と、1つのキャストに含めることができるチャージ数の上限の制約とを満足し、且つ、キャスト数が少なくなるように、グループを複数に分割・結合することで、キャスト計画を求める手法が開示されている。
また、特許文献4では、初期のキャスト計画を立案した後、設定された評価関数の値が小さくなるよう、任意の2つのチャージの交換を繰り返し、シミュレーティッド・アニーリング法を用いて、評価関数の値が最小となるキャスト計画を立案する手法が開示されている。
特開平7−88605号公報 特開平8−305763号公報 特開平11−314146号公報 特開2004−348436号公報
ところで、計算機で自動的に立案されたキャスト計画を何も確認することなく製品の製造が実施されることはない。すなわち、立案者が、キャスト計画の妥当性を必ず確認し、キャスト計画に不都合がある場合には、キャスト計画に対し、チャージの鋳造順の入れ替え等の修正を行った後に製品の製造が実施される。
しかしながら、前述した従来の技術では、指定された全てのチャージに対して一括してキャスト計画を立案している。したがって、立案者は、多数のチャージからなるキャスト計画の妥当性を確認しなければならない。例えば、「異鋼種連々による品質や歩留まりの悪化に問題はないか」といったことや「より適切な鋳造位置はないか」といったこと等を、全てのチャージについて1つ1つ確認しなければならない。よって、前述した従来の技術では、立案のための計算機の処理時間は短いものの、立案者がキャスト計画を確認する時間が長くなってしまうという問題点があった。
更に、手作業でキャスト計画を立案する場合、立案者それぞれが異なる考え方でキャスト計画を立案する。よって、キャスト計画には正解はなく、立案者が異なればキャスト計画も異なるのが普通である。そこで、計算機によりキャスト計画を自動的に立案する場合には、全ての立案者の平均的な考え方に基づきキャスト計画を立案するためのロジックを構築することになる。このため、全ての立案者が100%納得するキャスト計画が立案されることは殆どなく、立案されたキャスト計画に必ず不満な箇所が複数存在する。他の立案者が手作業で立案したキャスト計画であれば、その立案者に「何故このようなキャスト計画にしたのか」という理由を尋ね、その理由が正当であれば納得することができる。
これに対して、計算機により自動的に立案されたキャスト計画に対しては、そのようなキャスト計画を立案した理由を尋ねることはできない。よって、立案に際して配慮が必要となる部分が立案者の意図と異なったキャスト計画が立案された場合には、計算機に組み込まれている「キャスト計画を立案するためのロジック(自動立案)」に対する不満が増大する。その結果、立案者は、計算機により自動的に立案されたキャスト計画を確認する手間を掛けるよりも、一から手作業でキャスト計画を立案した方が、納得できるキャスト計画を立案できると考えてしまい、その結果、自動立案システムが使われなくなってしまうという問題点があった。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、立案者が納得する製造計画を高速に且つ自動的に立案できるようにすることを目的とする。
本発明の製造計画立案方法は、複数の製品をロットに纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案する製造計画立案方法であって、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を立案し、当該立案した製造計画から、予め設定された重点製品以外の非重点製品の部分を除いた、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を、表示装置に表示させる重点計画立案工程と、前記重点計画に含まれる重点製品の、当該重点計画における製造順を、オペレータによる入力装置の操作の内容に基づいて修正する重点計画修正工程と、前記重点計画修正工程で修正された重点計画の製造順を変更しない制約の下で、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を詳細計画として立案する詳細計画立案工程と、前記詳細計画立案工程により立案された詳細計画を出力する立案計画出力工程と、を有することを特徴とする。
本発明の製造計画立案装置は、複数の製品をロットに纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案する製造計画立案装置であって、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を立案し、当該立案した製造計画から、予め設定された重点製品以外の非重点製品の部分を除いた、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を、表示装置に表示させる重点計画立案手段と、前記重点計画に含まれる重点製品の、当該重点計画における製造順を、オペレータによる入力装置の操作の内容に基づいて修正する重点計画修正手段と、前記重点計画修正手段で修正された重点計画の製造順を変更しない制約の下で、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を詳細計画として立案する詳細計画立案手段と、前記詳細計画立案手段により立案された詳細計画を出力する立案計画出力手段と、を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、前記製造計画立案方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、まず、立案対象の全ての製品の最適な製造順を、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値に基づいて求めて製造計画を立案し、その製造計画から非重点製品の部分を除いた重点計画を表示する。立案者は、重点計画に含まれている重点製品の製造順を修正する。そして、修正後の重点計画の製造順を変更しない制約の下、立案対象の全ての製品の最適な製造順を、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値に基づいて求めて詳細計画を立案する。したがって、立案者は、立案対象の全ての製品の製造順を確認して修正する必要がなくなる。また、重点計画の重点製品の製造順は、立案対象の全ての製品の最適な製造順を計算した上で決定し、更に立案者の考え方に応じて製造順を修正できるので、立案者が納得できる製造計画を立案することができる。よって、立案者が納得する製造計画を高速に且つ自動的に立案することができる。
本発明の実施形態を示し、製造計画立案装置のハードウェアの構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、製造計画立案装置の機能的な構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、立案対象チャージの一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、立案制約テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、初期計画の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、初期計画に対して2つのチャージの鋳造順を入れ替えたキャスト計画の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、重点計画の表示例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、修正後の重点計画の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、製造計画立案装置の処理の一例を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態を示し、図9のステップS902の重点計画立案ステップの詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態を示し、図9のステップS904の詳細計画立案ステップの詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施例を示し、立案対象チャージを示す図である。 本発明の実施例を示し、評価関数係数テーブルを示す図である。 本発明の実施例を示し、初期計画を示す図である。 本発明の実施例を示し、図14に示す1次元配列の初期計画を書き換えた図である。 本発明の実施例を示し、非重点チャージを除く前の重点計画を示す図である。 本発明の実施例を示し、重点計画を示す図である。 本発明の実施例を示し、修正後の重点計画を示す図である。 本発明の実施例を示し、詳細計画を示す図である。 連続鋳造機の構成の一例を示す断面図である。
[本実施形態に至る背景と本実施形態の概要]
本発明の実施形態を説明する前に、本実施形態に至った背景と本実施形態の概要を説明する。
前述したように、従来は、計算機により自動的に立案されたキャスト計画に対し立案者が不満に思うことが多かった。本発明者らは、このことについて調査した結果、立案者が不満に思うチャージは、特定のチャージであることが分かった。すなわち、立案者が不満に思うチャージは、キャストの先頭に鋳造できるチャージやキャストの最後に鋳造しなければならないチャージのように、操業や品質に関する制約が厳しいチャージであることが分かった。以下の説明では、このように立案者が立案に際し重点的に配慮する必要があるチャージを、必要に応じて「重点チャージ」と称する。
以上の調査の結果、本発明者らは、次の流れでキャスト計画を立案することで、立案者の納得性の高いキャスト計画を短時間で立案できることを見出した。まず、重点チャージを予め設定しておき、立案対象のチャージのうち、重点チャージのみから構成されるキャスト計画を立案して表示する。次に、表示されたキャスト計画に示されている重点チャージの鋳造順を立案者が修正する。次に、立案者が修正した重点チャージの鋳造順を変更しない制約の下、立案対象の全てのチャージのキャスト毎の鋳造順から構成されるキャスト計画を立案する。
なぜならば、このようにすれば、立案者が立案に際し重点的に配慮する必要があるチャージ(すなわち重点チャージ)の鋳造順のみを、配慮があまり必要で無いチャージ(すなわち非重点チャージ)の鋳造順を気に掛けることなく修正することができるからである。このため、重点部分であるキャスト計画の骨組みは立案者の意図に沿ったものとなり、計算機により自動的に非重点チャージの鋳造順を決定したキャスト計画に対する立案者の納得性は高く、立案者がキャスト計画を確認するのに要する時間も大幅に短縮させることができる。
尚、以下の説明では、「立案対象のチャージのうち、重点チャージのキャスト毎の鋳造順のみから構成されるキャスト計画を」必要に応じて「重点計画」と称し、「立案対象の全てのチャージのキャスト毎の鋳造順から構成されるキャスト計画」を必要に応じて「詳細計画」と称する。
ただし、立案者は、重点チャージの個々の鋳造順を確認するだけでなく、非重点チャージを含めた全体のチャージの構成を確認して、1つのキャストの先頭から最後までの大まかな鋳造の流れを想定して、立案に際し重点的に配慮する必要があるチャージの鋳造順を決めている。このため、重点計画を立案する際に、単に重点チャージのみを適当に配置した計画を立案して提示するのでは、立案者の意図から大きく外れた重点計画となってしまう。よって、自動立案に対する立案者の不満と、立案者によるチャージの修正の手間とが増大してしまう。そこで、本発明者らは、重点計画の立案に際しても、非重点チャージも含めてキャスト計画を立案し、当該キャスト計画から、重点チャージのキャスト毎の鋳造順を抽出した重点計画を立案して表示することで、立案者の納得性が高く、且つ、チャージの修正の手間の少ない重点計画となることを見出した。
しかしながら、重点計画を立案する際に、全てのチャージからキャスト計画を立案すると、チャージの探索範囲が広くなるため、計算機における処理時間(立案時間)を要してしまう。立案者が重点計画を修正することを前提とすると、詳細計画を立案する際の最適性を多少犠牲にしても、キャスト計画に対する立案者の納得性に大きな影響を与えない。このことから、本発明者らは、重点計画を立案するに際し、チャージの鋳造順を入れ替える操作を、入れ替え対象のチャージの情報と、入れ替え対象のチャージの前後に鋳造されるチャージの情報とから計算できる評価値の改善代が所定の閾値以上になる場合に限定して実行すれば、チャージの探索範囲を絞ることができる(すなわち重点計画を高速に立案することができる)ので好ましいということを見出した。本実施形態では、連続鋳造機におけるキャスト計画を立案するので、歩留まりや品質の観点から、2つのチャージの異鋼種連々の良否が特に重要である。このため、本実施形態では、後述するように、チャージの鋳造順を入れ替える操作を、異鋼種連々に関する評価値が向上する場合のみに限定することで、立案者の納得性を損なわずに、重点計画を高速に立案することができるようにした。
重点チャージのキャスト毎の鋳造順を表示するに際し、非重点チャージの鋳造順も立案者に提示して修正を促すことも考えられる。しかしながら、前述したように、立案者が100%納得するキャスト計画が立案されることはほとんど無く、キャスト計画には不満な箇所が必ず複数存在する。全てのチャージからなるキャスト計画を提示すると、立案者はキャスト計画の全体を確認してしまうため、修正箇所の発見に手間取ってしまう。これに加え、前述したように、重点計画を立案する際にチャージの探索範囲を限定した場合には、立案者の不満箇所も多くなるため、自動立案に対する不信が増大し、信頼性が低下してしまうという問題がある。
以上のことから、全てのチャージからなるキャスト計画から非重点チャージの部分を除いたものを重点計画として立案者に表示すれば、全体の立案時間の高速化とキャスト計画に対する信頼性の向上の双方の面から良いという結論に至った。
以上のことを踏まえ、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態では、生産計画として、連続鋳造機におけるキャスト計画を立案する場合を例に挙げて説明する。この場合、「チャージ」が「製品」に対応し、「キャスト」が「ロット」に対応し、「鋳造」が「製造」に対応する。また、本発明において「製品」は、原料に手が加えられた物を指し、市場に出回る最終製品等に限定されるものではない(いわゆる半製品も製品に含まれる)。
[製造計画立案装置のハードウェアの構成]
図1は、製造計画立案装置のハードウェアの構成の一例を示す図である。
図1において、製造計画立案装置100は、中央処理装置101と、表示装置102と、データ入力装置103と、ポインティング入力装置104と、補助記憶装置105と、ネットワーク通信装置106と、を有している。
中央処理装置101は、演算装置101aと主記憶装置101bとを有し、補助記憶装置105に記憶されたコンピュータプログラムに従った処理を実行すること等により、製造計画立案装置100の各部の動作を制御するためのものである。
表示装置102は、コンピュータディスプレイを用いて構成され、各種の情報を表示するためのものである。データ入力装置103は、キーボードを用いて構成され、オペレータが各種の情報を製造計画立案装置100に入力するためのものである。ポインティング入力装置104は、マウスを用いて構成され、データ入力装置103と同様に、オペレータが各種の情報を製造計画立案装置100に入力するためのものである。
補助記憶装置105は、OS(Operating System)や、後述するようにしてキャスト計画を立案するためのプログラムを含む各種のコンピュータプログラムを記憶したり、各種のデータを記憶したりするためのものである。ネットワーク通信装置106は、製造計画立案装置100が外部機器と通信を行うためのものである。
以上のように、製造計画立案装置100のハードウェアは、一般的なコンピュータシステムを用いることにより実現することができる。
[製造計画立案装置の機能構成]
図2は、製造計画立案装置100の機能的な構成の一例を示す図である。尚、図2における製造計画立案装置200は、図1の製造計画立案装置100と同じものを指す。製造計画立案装置200は、複数の製品(チャージ)をロット(キャスト)に纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案するためものである。
(立案条件読み出し部201、立案対象記憶部202、立案制約記憶部203)
立案条件読み出し部201は、立案対象記憶部202に記憶された「立案対象のチャージ」と、立案制約記憶部203に記憶された「立案の際に課せられる異鋼種連々の制約が示されたテーブル」を読み出す。尚、以下の説明では、「立案対象のチャージ」を必要に応じて「立案対象チャージ」と称し、「立案の際に課せられる異鋼種連々の制約が示されたテーブル」を必要に応じて「立案制約テーブル」と称する。
図3は、立案対象チャージの一例を示す図である。
図3において、立案対象チャージ300は、チャージ番号と、重点チャージと、先頭候補と、ラスト必須と、鋳造期限日と、鋼種と、目標Cと、目標Mnと、をその属性として持つ。
チャージ番号の欄には、チャージを識別する番号が設定される。
前述したように、重点チャージとは、立案者が立案に際し重点的に配慮する必要があるチャージである。重点チャージであるか否かについては、鋼種やその他の属性等によって、自動立案の設計者によって予め決められている。重点チャージの欄には、該当するチャージが重点チャージであれば1が設定され、非重点チャージであれば0が設定される。
先頭候補とは、キャストの先頭で鋳造可能なチャージである。例えば、鋳造が安定しない状態で鋳造しても構わない低グレードのチャージ等が先頭候補となる。先頭候補の欄には、該当するチャージが先頭候補のチャージである場合には1が設定され、そうでない場合には0が設定される。
ラスト必須とは、キャストの最後で鋳造しなければならないチャージである。例えば、ノズルの詰まり等のトラブルが多いチャージ等がラスト必須となる。ラスト必須の欄には、該当するチャージがラスト必須のチャージである場合には1が設定され、そうでない場合には0が設定される。
鋳造期限日の欄には、連続鋳造機で得られる鋼片の納期に相当する日付が設定される。
鋼種の欄には、溶鋼の種別を表す記号が設定される。目標Cの欄には、炭素の含有率の目標値(%)が設定される。また、目標Mnの欄には、マンガンの含有率の目標値(%)が設定される。尚、立案対象チャージ300には、その他の成分の含有率の目標値等も含まれる。
図3に示すように、本実施形態では、先頭候補となるチャージとラスト必須とあるチャージとを重点チャージとしている。しかしながら、重点チャージとなるチャージはこのようなものに限定されない。例えば、これらに加えて、又はこれらに代えて、キャストの中央で鋳造しなければならないチャージを重点チャージとしてもよい。
図4は、立案制約テーブルの一例を示す図である。本実施形態では、立案制約テーブルには、図4(a)に示す異鋼種連々制約テーブル410と、評価関数係数テーブル420とが含まれる。
図4(a)において、異鋼種連々制約テーブル410は、鋳造順で連続する2つの鋼種の組み合わせであって、異鋼種連々ができない鋼種(鋳造順で連続する2つのチャージが異鋼種であるために連々鋳ができない鋼種)の組み合わせを示すものを「×」で示すものである。図4に示す異鋼種連々制約テーブル410では、例えば、鋼種(前鋼種)がABの溶鋼を鋳造した直後に、鋼種(後鋼種)がADやBAの溶鋼を鋳造(連々鋳)することはできないことを示している。
図4(b)において、評価関数係数テーブル420は、キャスト計画(重点計画・詳細計画)を立案する際の評価関数の係数を記憶している。
本実施形態では、以下の(1)式の評価関数を用いるようにしている。
Figure 0005494542
(1)式において、Σi()は、キャスト計画として鋳造順に並べられた「全ての鋳造順iのチャージ」について()内の計算を行ったものを積算することを意味する。また、E(i-1,i)は、i-1番目に鋳造されるチャージと、i番目に鋳造されるチャージとが、異鋼種連々制約テーブル410に基づく制約により異鋼種連々ができない場合には1となり、異鋼種連々ができる場合には0となる1-0変数である。
iは、i番目に鋳造されるチャージが先頭候補の制約に違反した場合(i番目に鋳造されるチャージがあるキャストの先頭チャージであるが、そのチャージが先頭候補のチャージでない場合)には1となり、違反しない場合には0となる1-0変数である。同様に、L iは、i番目に鋳造されるチャージがラスト必須の制約に違反した場合(i番目に鋳造されるチャージがラスト必須のチャージであるが、キャストの最後以外で鋳造される場合)には1となり、違反していない場合には0となる1-0変数である。また、D iは、i番目に鋳造されるチャージが鋳造期限日の制約に違反した場合には1となり、違反していない場合には0となる1-0変数である。
|目標Ci-1−目標Ci|は、i番目に鋳造されるチャージの目標Cとi-1番目に鋳造されるチャージの目標Cとの差異である。また、|目標Mni-1−目標Mni|は、i番目に鋳造されるチャージの目標Mnとi-1番目に鋳造されるチャージの目標Mnとの差異である。ただし、鋳造順iのチャージがキャストの先頭のチャージである場合、これら|目標Ci-1−目標Ci|と|目標Mni-1−目標Mni|の値は0(ゼロ)とする。
(1)式に示す評価関数の右辺の()内の各項目の値は小さいことが望ましい。WF、WL、WD、WC、WMnは、(1)式に示す評価関数の右辺の()内の各項目の重み係数であり、それらの値は、各項目の重要度に応じて自動立案の設計者により評価関数係数テーブル420に予め設定される。
立案対象記憶部202と立案制約記憶部203は、例えば、補助記憶装置105を用いることにより実現される。立案条件読み出し部201は、演算装置101aが補助記憶装置105から、立案対象チャージ300と、異鋼種連々制約テーブル410と、評価関数係数テーブル420の情報を読み出して主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
(重点計画立案部204)
重点計画立案部204は、前述した重点計画を立案して表示する。重点計画立案部204が有する具体的な機能を以下に説明する。
((初期計画立案部204a))
初期計画立案部204aは、立案条件読み出し部201で読み出された立案対象チャージ300に含まれる全てのチャージを、予め指定されたロジックに従って鋳造順に並べたキャスト計画を初期計画として作成する。例えば、初期計画立案部204aは、立案条件読み出し部201で読み出された立案対象チャージ300に含まれる全てのチャージを、鋳造期限日が早いものから順に並べたものを初期計画として作成することができる。
図5は、初期計画の一例を示す図である。
図5に示す初期計画500は、それぞれが8チャージずつ鋳造する3つのキャストについての初期計画を1次元配列としたものである。この1次元配列のインデックスが、鋳造順となり、配列の要素が、鋳造するチャージのチャージ番号となる。
初期計画立案部204aは、例えば、演算装置101aが、前述した処理を行って初期計画500を作成し、作成した初期計画500を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順入替候補選出部204b))
鋳造順入替候補選出部204bは、鋳造順を入れ替える2つのチャージを選択する。また、鋳造順入替候補選出部204bは、それまでの処理で鋳造順の入れ替えを既に行っている場合には、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。そして、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがある場合には、次に評価値改善代簡易算出部204cによる処理を行う。また、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがもうない場合には、重点計画作成部204iによる処理を行う。本実施形態では、全ての鋳造順の組み合わせの入れ替えを行っても評価値が改善しない(評価値判定部204gでの判定による)場合に、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定するものとする。ただし、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かの判定基準は、このようなものに限定されない。例えば、鋳造順の入れ替え候補となるチャージを乱数で選び、予め指定された回数の入れ替えが行っても評価値が改善しない場合に、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定するようにしてもよい。ここで、「鋳造順を入れ替える」とは、立案対象のチャージ全体での鋳造順(すなわち、キャスト計画における鋳造位置)を入れ替えることを指す。
ここで、入れ替え候補としては、それまでの処理で既に選択されて、1度以上入れ替えを行ったチャージから選択してもよい。あるいは、それまでの処理で入れ替えたチャージをリスト等に登録して、選択された入れ替え候補がリストに登録されているかどうかを調べて、重複した入れ替えを禁止するようにしてもよい。
図6は、図5に示した初期計画500に対して2つのチャージの鋳造順を入れ替えたキャスト計画の一例を示す図である。
図6に示すキャスト計画600は、図5に示した初期計画500の「鋳造順が4番目のチャージ(チャージ番号が8のチャージ)と14番目のチャージ(チャージ番号が19のチャージ)」を入れ替えた後のキャスト計画である(図6のグレーで示したチャージを参照)。
鋳造順入替候補選出部204bは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージの選択処理と判定処理とを行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((評価値改善代簡易算出部204c))
評価値改善代簡易算出部204cは、以下の(2)式及び(3)式により、チャージの入れ替えによる「異鋼種連々に関する評価値の改善代」を簡易的に算出する。
Figure 0005494542
(3)式のJx(a,b)は、鋳造順がaのチャージと、鋳造順がbのチャージの合金成分(ここでは炭素C及びマンガンMn)の目標値の近さを表す評価関数であり、異鋼種連々に関する評価値を算出するための関数である。(3)式のJx(a,b)は、鋳造順がaのチャージの目標値と、鋳造順がbのチャージの目標値とが互いに近いほど小さな値を取る関数である。また、(2)式の異鋼種連々に関する評価値の改善代は、鋳造順がjのチャージと、鋳造順がkのチャージを入れ替える前の「異鋼種連々に関する評価値」と、鋳造順がjのチャージと、鋳造順がkのチャージを入れ替えた後の「異鋼種連々に関する評価値」との差異(改善代)を表す。具体的に(2)式の右辺の第1項が、鋳造順がkのチャージを入れ替える前の「異鋼種連々に関する評価値」であり、第2項が、鋳造順がjのチャージと、鋳造順がkのチャージを入れ替えた後の「異鋼種連々に関する評価値」である。(2)式が正の値となる場合に、異鋼種連々に関する評価値は改善されたことになる。(2)式に示すように、本実施形態において異鋼種連々に関する評価値とは、異鋼種連々を行うチャージの所定の成分の差異を表す評価値のことを指す。
評価値改善代簡易算出部204cは、例えば、演算装置101aが、(2)式及び(3)式の計算を行って、異鋼種連々に関する評価値の改善代を算出し、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((評価値改善代簡易判定部204d))
評価値改善代簡易判定部204dは、評価値改善代簡易算出部204cにより算出された「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きいか否かを判定する。すなわち、閾値よりも大きい場合に、異鋼種連々に関する評価値が改善されたと判定して鋳造順入替部204eによる処理を行う。また、閾値以下である場合には、異鋼種連々に関する評価値が改善されなかったと判定して鋳造順入替候補選出部204bによる処理を行う。この閾値は例えば次のようにして決定される。まず、最初は、自動立案の設計者が、データ入力装置103を操作して、この閾値として0(ゼロ)を設定しておく。この閾値の値が0(ゼロ)である場合には、異鋼種連々に関する評価値が改善されると、鋳造順入替候補選出部204bで鋳造順の入れ替え候補として選択された2つのチャージは、後述する鋳造順入替部204eによる入れ替えを必ず行う。よって、評価値の良い重点計画が得られるが、重点計画を得るための処理時間が掛かることになる。その後、得られたキャスト計画のチャージの鋳造順と、異鋼種連々に関する評価値とを確認しながら、自動立案の設計者が、データ入力装置103を操作して、徐々に大きな値に閾値を再設定する。閾値が大きくなるに従い、鋳造順の入れ替えが起こりにくくなるので、重点計画の品質は劣化する傾向となるが、処理時間は短くなる。そして、重点計画の品質が大幅に悪化しない範囲(立案者が重点計画に対して不信を抱かない範囲)で最大となる閾値となるまで、この再設定を繰り返し行う。このようにして、この閾値の値が、重点計画の品質が大幅に悪化しない範囲で最大となる値に設定されると、重点計画を得るための処理時間を短くしつつも、妥当な重点計画が得られるようになる。ただし、閾値の決定方法は、このような方法に限定されるものではない。尚、この閾値の設定は、キャスト計画を立案するための処理を実行する前に行っておく。
評価値改善代簡易判定部204dは、例えば、演算装置101aが、前述した判定処理を行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順入替部204e))
鋳造順入替部204eは、評価値改善代簡易判定部204dによって、「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きいと判定されると、鋳造順入替候補選出部204bで鋳造順の入れ替え候補として選択された2つのチャージを入れ替える(図6を参照)。
一方、評価値改善代簡易判定部204dによって、「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きくないと判定されると、鋳造順入替候補選出部204bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。この判定の結果、鋳造順の入れ替え候補がある場合には、その入れ替え候補のチャージについての評価値改善代の算出(評価値改善代簡易算出部204c)とその改善代の判定(評価値改善代簡易判定部204d)とが再度行われる。
鋳造順入替部204eは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージの入れ替え処理を行い、その結果に従って、キャスト計画600(最初は初期計画500)の内容を書き換えることにより実現される。
((評価値算出部204f))
評価値算出部204fは、前述した(1)式の計算を行って、鋳造順入替部204eによってチャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画600についての詳細な評価値((1)式の評価関数の値)を算出する。
評価値算出部204fは、例えば、演算装置101aが、(1)式の計算を行って、詳細な評価値を算出し、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((評価値判定部204g))
評価値判定部204gは、評価値算出部204fによって算出された「チャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画600についての詳細な評価値」が、同じく評価値算出部204fによって前回算出された「チャージの入れ替えが行われる前のキャスト計画600についての詳細な評価値」よりも改善したか否かを判定する。前述したように、詳細な評価値((1)式に示す評価関数の値)は小さい方がよい。
評価値判定部204gは、例えば、演算装置101aが、前述した判定処理を行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順入替解消部204h))
鋳造順入替解消部204hは、評価値判定部204gによって、詳細な評価値が改善されなかったと判定されると、鋳造順入替部204eにより入れ替えられた2つのチャージの入れ替えを解消して鋳造順を元に戻し、鋳造順入替候補選出部204bによる処理を行う。そして、鋳造順入替候補選出部204bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。一方、評価値判定部204gによって、詳細な評価値が改善されたと判定された場合には、鋳造順入替解消部204hは、2つのチャージの鋳造順を元に戻す処理を行わずに、鋳造順入替候補選出部204bによる処理を行う。そして、鋳造順入替候補選出部204bは鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。
そして、この鋳造順入替候補選出部204bの判定の結果、鋳造順の入れ替え候補がある場合には、その入れ替え候補のチャージについての評価値改善代の算出とその改善代の判定と、が再度行われる。そして、改善代が閾値よりも大きい場合には、鋳造順の入れ替えと、詳細な評価値の算出と、詳細な評価値の改善の有無の判定と、が再度行われる。
鋳造順入替解消部204hは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージを元に戻す処理を行い、その結果に従って、キャスト計画600の内容を書き換えることにより実現される。
((重点計画作成部204i))
重点計画作成部204iは、鋳造順入替候補選出部204bによって、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定されると、そのときに得られている(最新の)キャスト計画600から重点計画を作成する。具体的には、(最新の)キャスト計画600に含まれている非重点チャージの部分を、鋳造する鋼種が割り当てられていないチャージとして、立案対象のチャージのうち、重点チャージのキャスト毎の鋳造順のみを示すキャスト計画を、重点計画として作成する。
重点計画作成部204iは、例えば、演算装置101aが、前述した処理を行うことにより、重点チャージのキャスト毎の鋳造順のみを示すキャスト計画(重点計画)を作成し、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((重点計画表示部204j))
重点計画表示部204jは、重点計画立案部204iで生成された重点計画を示す情報を表示する。
図7は、重点計画の表示例を示す図である。
前述したように重点計画は、立案対象のチャージのうち、重点チャージの鋳造順のみをキャスト毎に表すものである。図7に示すように、本実施形態では、非重点チャージの部分を空欄にしてキャスト毎にチャージをその鋳造順に並べたものを重点計画700として表示することにより、立案対象のチャージのうち、重点チャージのキャスト毎の鋳造順のみを表示する。
重点計画表示部204jは、例えば、演算装置101aが、重点計画の表示データを生成し、生成した表示データを表示装置102に出力し、表示装置102が、重点計画の情報を表示することにより実現される。
以上が、重点計画立案部204が有する機能である。
(重点計画修正部205)
重点計画修正部205は、重点計画表示部204jにより表示された重点計画700の情報に含まれる重点チャージを、立案者の操作に基づいて修正する。修正する内容は、立案対象のチャージ全体での鋳造順(すなわち、キャスト計画における鋳造位置)である。
図8は、修正後の重点計画の一例を示す図である。
図8に示す修正後の重点計画800では、溶鋼の種別が「FA」であり、鋳造期限日が「4/11」である重点チャージであって、キャスト2における鋳造順が5番目(鋳造No.5)の重点チャージを、キャスト3における鋳造順が3番目(鋳造No.3)のチャージに修正した例を示している。
このような重点チャージの修正のための操作は、例えば、立案者が、修正したい重点チャージをポインティング入力装置104でクリックし、移動させたい枠のところまでドラッグし、ドロップすることにより行われる。尚、移動させたい枠に重点チャージがある場合には、当該重点チャージと修正したい重点チャージとを入れ替えるようにする。
重点計画修正部205は、例えば、演算装置101aが、ポインティング入力装置104の操作内容を認識し、その操作内容に従って、重点計画の内容を書き換えることにより実現される。
(詳細計画立案部206)
詳細計画立案部206は、前述した詳細計画を立案する。詳細計画立案部206が有する具体的な機能を以下に説明する。
((初期計画立案部206a))
初期計画立案部206aは、重点計画立案部204の初期計画立案部204aと同様に、立案条件読み出し部201で読み出された立案対象チャージ300に含まれる全てのチャージを、予め指定されたロジックに従って鋳造順に並べた初期計画を作成する。ただし、重点チャージが属するキャストと当該キャストにおける鋳造順(すなわち、立案対象のチャージ全体での鋳造順)については、最新の重点計画におけるものから変更しないようにする。
例えば、図7に示したように、修正後の重点計画800において、キャスト1における鋳造順が1番目(鋳造No.1)の重点チャージは、初期計画においても、キャスト1における鋳造順が1番目のチャージとして配置される。
初期計画立案部206aは、例えば、演算装置101aが、前述した処理を行って初期計画500を作成し、作成した初期計画500を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順入替候補選出部206b))
鋳造順入替候補選出部206bは、重点計画立案部204の鋳造順入替候補選出部204bと同様に、鋳造順を入れ替える2つのチャージを選択する。また、鋳造順入替候補選出部206bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。本実施形態では、全ての鋳造順の組み合わせの入れ替えを行っても評価値が改善しない場合に、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定するものとする。尚、必ずしも、全ての鋳造順の組み合わせの入れ替えを行っても評価値が改善しない場合に、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定する必要はないということは、鋳造順入替候補選出部204bで説明した通りである。
鋳造順入替候補選出部206bは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージの選択処理と判定処理とを行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((重点チャージ判定部206c))
重点チャージ判定部206cは、鋳造順入替候補選出部206bによって選択された2つのチャージの少なくとも1つに、重点チャージが含まれているか否かを判定する。
重点チャージ判定部206cは、例えば、演算装置101aが、前述した判定処理を行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順入替部206d))
鋳造順入替部206dは、重点チャージ判定部206cによって、鋳造順入替候補選出部206bによって選択された2つのチャージの少なくとも1つに、重点チャージが含まれていないと判定されると、鋳造順入替候補選出部206bで鋳造順の入れ替え候補として選択された2つのチャージを入れ替える。
一方、重点チャージ判定部206cによって、鋳造順入替候補選出部206bによって選択された2つのチャージの少なくとも1つに、重点チャージが含まれていると判定されると、鋳造順入替候補選出部206bは、当該2つのチャージの入れ替える処理を行わずに、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。そして、鋳造順の入れ替え候補が他にある場合には、その入れ替え候補のチャージが重点チャージであるか否かの判定を再度行う。
鋳造順入替部206dは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージの入れ替え処理を行い、その結果に従って、キャスト計画(最初は初期計画)の内容を書き換えることにより実現される。
((評価値算出部206e))
評価値算出部206eは、重点計画立案部204の評価値算出部204fと同様に、前述した(1)式の計算を行って、鋳造順入替部206dによってチャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画についての詳細な評価値((1)式の評価関数の値)を算出する。
評価値算出部206eは、例えば、演算装置101aが、(1)式の計算を行って、詳細な評価値を算出し、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((評価値判定部206f))
評価値判定部206fは、重点計画立案部204の評価値判定部206gと同様に、評価値算出部206eによって算出された「チャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画についての詳細な評価値」が、同じく評価値算出部206eによって前回算出された「チャージの入れ替えが行われる前のキャスト計画についての詳細な評価値」よりも改善したか否かを判定する。前述したように、詳細な評価値((1)式に示す評価関数の値)は小さい方がよい。
評価値判定部206eは、例えば、演算装置101aが、前述した判定処理を行い、その結果を主記憶装置101bに記憶することにより実現される。
((鋳造順変更部206g))
鋳造順変更部206gは、重点計画立案部204の鋳造順入替解消部204hと同様に、評価値判定部206eによって、詳細な評価値が改善されなかったと判定されると、鋳造順入替部206dにより入れ替えられた2つのチャージの鋳造順を元に戻す。そして、鋳造順入替候補選出部206bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。一方、評価値判定部206eによって、詳細な評価値が改善されたと判定された場合、鋳造順入替候補選出部206bは、2つのチャージの鋳造順を元に戻す処理を行わずに、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。
この鋳造順入替候補選出部206bの判定の結果、鋳造順の入れ替え候補がある場合には、その入れ替え候補のチャージが重点チャージであるか否かの判定が行われる。この判定の結果、入れ替え候補のチャージがいずれも重点チャージでない場合には、鋳造順の入れ替えと、詳細な評価値の算出と、詳細な評価値の改善の有無の判定と、が再度行われる。
鋳造順変更部206gは、例えば、演算装置101aが、前述したチャージを元に戻す処理を行い、その結果に従って、キャスト計画の内容を書き換えることにより実現される。
以上が、詳細計画立案部206が有する機能である。以上のように、詳細計画を立案する場合には、重点チャージの入れ替えは行われない。また、異鋼種連々に関する評価値が閾値よりも大きい場合にのみチャージの入れ替えを行うというような、チャージの探索範囲の限定を行わずに、重点チャージを除く立案対象の全てのチャージを対象としてチャージの鋳造順を入れ替える。よって、鋳造順を入れ替える度に詳細な評価値((1)式に示す評価関数の値)を計算する必要がある。すなわち、チャージを広範囲に探索しているため、処理時間は掛かるが、評価値の良いキャスト計画を得ることができる。
前述したように、重点計画については、重点チャージを立案者が修正するという前提の下、最適性を多少犠牲にしても、キャスト計画に対する立案者の納得性に大きな影響を与えない。よって、重点計画を立案する際には、チャージの探索範囲を限定した。一方、詳細計画は、最終的に決定されるキャスト計画である。よって、詳細計画を立案する際には、最適性を重視し、チャージの探索範囲を広範囲にして立案するようにした。
((立案計画出力部207))
立案計画出力部207は、鋳造順入替候補選出部206bによって、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなったと判定されると、そのときに得られている(最新の)キャスト計画を詳細計画として出力する。例えば、立案計画出力部207は、(最新の)キャスト計画を詳細計画として表示したり、記憶したり、外部機器に送信したりする。
立案計画出力部207は、例えば、演算装置101aが、詳細計画の情報の表示データを生成して表示装置102に出力し、表示装置102が詳細計画の情報を表示したり、演算装置101aが、詳細計画の情報を補助記憶装置105に記憶したり、演算装置101aが、詳細計画の情報をネットワーク通信装置106に出力し、ネットワーク通信装置106が、詳細計画の情報を外部機器に送信したりすることにより実現される。
[動作フローチャート]
次に、図9のフローチャートを参照しながら、製造計画立案装置100を用いて行う、本発明の製造計画立案方法の処理の一例を説明する。
先ず、ステップS901において、立案条件読み出し部201は、立案対象記憶部202に記憶された「立案対象チャージ300」の情報と、立案制約記憶部203に記憶された「立案制約テーブル(異鋼種連々制約テーブル410、評価関数係数テーブル420)」の情報を読み出す立案条件読み出しステップを実行する。
次に、ステップS902において、重点計画立案部204は、重点計画700を立案して表示する重点計画立案ステップを実行する。尚、重点計画立案ステップの詳細については後述する(図10を参照)。
次に、ステップS903において、重点計画修正部205は、ステップS902の処理で表示された重点計画700の情報に含まれる重点チャージの鋳造位置を、立案者の操作に基づいて修正する重点計画修正ステップを実行する。
次に、ステップS904において、詳細計画立案部206は、詳細計画を立案する詳細計画立案ステップを実行する。尚、詳細計画立案ステップの詳細については後述する(図11を参照)。
次に、ステップS905において、立案計画出力部207は、ステップS904の処理で立案された詳細計画の情報を出力する立案結果出力ステップを実行する。そして、図9のフローチャートによる処理を終了する。
次に、図10のフローチャートを参照しながら、図9のステップS902の重点計画立案ステップの詳細を説明する。
先ず、ステップS1001において、初期計画立案部204aは、ステップS901で読み出された立案対象チャージ300に含まれる全てのチャージを、予め指定されたロジックに従って鋳造順に並べた初期計画500を作成する。
次に、ステップS1002において、鋳造順入替候補選出部204bは、鋳造順を入れ替える2つのチャージを選択する。
次に、ステップS1003において、評価値改善代簡易算出部204cは、(2)式及び(3)式により、チャージの入れ替えによる「異鋼種連々に関する評価値の改善代」を簡易的に算出する。
次に、ステップS1004において、評価値改善代簡易判定部204dは、ステップS1003で算出された「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きい場合には、ステップS1005に進む。一方、「異鋼種連々に関する評価値」が予め設定された閾値よりも大きくない場合いは、ステップS1005〜S1008を省略して後述するステップS1009に進む。
ステップS1005に進むと、鋳造順入替部204eは、ステップS1002で鋳造順の入れ替え候補として選択された2つのチャージを入れ替える。
次に、ステップS1006において、評価値算出部204fは、(1)式の計算を行って、ステップS1005でチャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画600についての詳細な評価値((1)式の評価関数の値)を算出する。
次に、ステップS1007において、評価値判定部204gは、ステップS1006で算出された「チャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画600についての詳細な評価値」が、同じくステップS1006で前回算出された「チャージの入れ替えが行われる前のキャスト計画600についての詳細な評価値」よりも改善したか否かを判定する。
この判定の結果、詳細な評価値が改善されなかった場合には、ステップS1008に進む。
ステップS1008に進むと、鋳造順入替解消部204hは、ステップS1005で入れ替えられた2つのチャージの入れ替えを解消して鋳造順を元に戻す。そして、ステップS1009に進む。
一方、ステップS1007において、詳細な評価値が改善された場合には、ステップS1008を省略して後述するステップS1009に進む。
ステップS1009に進むと、鋳造順入替候補選出部204bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。
この判定の結果、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にある場合には、ステップS1002に戻り、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなるまで、ステップS1002〜S1009の処理を繰り返し行う。
そして、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなると、ステップS1010に進む。
ステップS1010に進むと、重点計画作成部204iは、(最新の)キャスト計画600から重点計画を作成する。前述したように、重点計画は、立案対象のチャージのうち重点チャージのキャスト毎の鋳造順のみを示すキャスト計画である。
次に、ステップS1011において、重点計画表示部204jは、ステップS1011で生成された重点計画700を表示する。そして、図10のフローチャートによる処理を終了する。
次に、図11のフローチャートを参照しながら、図9のステップS904の詳細計画立案ステップの詳細を説明する。
先ず、ステップS1101において、初期計画立案部206aは、ステップS901で読み出された立案対象チャージ300に含まれる全てのチャージを、予め指定されたロジックに従って鋳造順に並べた初期計画を作成する。このとき、図9のステップS902(図10のフローチャート)で立案された重点計画に含まれる重点チャージが属するキャストと当該キャストにおける鋳造順については、当該重点計画におけるものから変更しない(重点チャージについては重点計画における鋳造位置に配置する)。
次に、ステップS1102において、鋳造順入替候補選出部206bは、鋳造順を入れ替える2つのチャージを選択する。
次に、ステップS1103において、重点チャージ判定部206cは、ステップS1102で選択された2つのチャージの少なくとも1つに、図9のステップS902(図10のフローチャート)で立案された重点計画に含まれる重点チャージが含まれているか否かを判定する。
この判定の結果、ステップS1102で選択された2つのチャージの少なくとも1つに重点チャージが含まれている場合には、ステップS1104〜ステップS1107の処理を省略して後述するステップS1108に進む。
一方、ステップS1102で選択された2つのチャージの少なくとも1つに重点チャージが含まれていない場合には、ステップS1104に進む。
ステップS1104に進むと、鋳造順入替部206dは、ステップS1102で鋳造順の入れ替え候補として選択された2つのチャージを入れ替える。
次に、ステップS1105において、評価値算出部206eは、(1)式の計算を行って、ステップS1104でチャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画についての詳細な評価値((1)式の評価関数の値)を算出する。
次に、ステップS1106において、評価値判定部206fは、ステップS1105で算出された「チャージの入れ替えが行われた後のキャスト計画についての詳細な評価値」が、同じくステップS1105で前回算出された「チャージの入れ替えが行われる前のキャスト計画についての詳細な評価値」よりも改善したか否かを判定する。
この判定の結果、詳細な評価値が改善されなかった場合には、ステップS1107に進む。一方、詳細な評価値が改善された場合には、ステップS1107を省略して後述するステップS1108に進む。
ステップS1107に進むと、鋳造順変更部206gは、ステップS1104で入れ替えられた2つのチャージの鋳造順を元に戻す。そして、ステップS1108に進む。
ステップS1108に進むと、鋳造順入替候補選出部206bは、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にあるか否かを判定する。この判定の結果、鋳造順の入れ替え候補となるチャージが他にある場合には、ステップS1102に戻り、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなるまで、ステップS1102〜ステップS1108の処理を繰り返し行う。そして、全ての鋳造順の組み合わせの入れ替えを行っても評価値が改善せず、鋳造順の入れ替え候補となるチャージがなくなると、図11のフローチャートによる処理を終了する。
[実施例]
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、2月10日甲番から2月11日乙番までのキャスト計画を、製造計画立案装置100を用いて前述したようにして作成した。図12は、本実施例における立案対象チャージを示す図である。ここで、本実施例では、立案の際に課せられる異鋼種連々の制約はないものとする(すなわち、全ての異鋼種での連々鋳が可能であるとする)。よって、本実施例では、立案制約テーブルは使用されない。また、(1)式、(3)式における評価関数の係数は、図13に示す評価関数係数テーブルに記憶されている値とした。
まず、図9のステップS901の立案条件読み出しステップを実行し、図12に示す立案対象チャージ1200の情報と、図13に示す評価関数係数テーブル1300の情報とを読み出して主記憶装置101bに格納した後、ステップS902の重点計画立案ステップを実行した。
具体的には、まず、図10のステップS1001を実行して、鋳造期限日が早いものから順にチャージを並べて、図14に示す初期計画1400を作成した。本実施例では、それぞれが10チャージからなる5つのキャストについてキャスト計画を作成するものとしている。
図15は、図14に示す1次元配列の初期計画1400を人が分かりやすい形式に書き換えた図である。具体的に図15は、キャスト毎に、鋳造順が早いものから順にチャージを上から並べて示した図である。図15に示す初期計画1500おいて、背景がグレーで表示されているチャージが重点チャージであることを示している。また、図15に示す初期計画1500において、「2/10甲」、「2/10乙」、「2/10丙」とは、それぞれ2月10日の甲番(1番目のシフト)、乙番(2番目のシフト)、丙番(3番目のシフト)に鋳造するキャストという意味である。同様に、「2/11甲」、「2/11乙」は、それぞれ2月11日の甲番、乙番に鋳造するキャストという意味である。
次に、2つのチャージの全ての組み合わせについて2つのチャージの鋳造順を入れ替える操作を行っても、(1)式の評価関数の値が改善しなくなるまで、図10のステップS1002〜S1009の処理を繰り返し行った。その結果、図16に示すような「非重点チャージを除く前の重点計画1600」が得られた。
次に、ステップS1010において、非重点チャージを除く前の重点計画1600から非重点チャージを除くと共に、除いた部分を空欄にすることによって得られた重点計画1700(図17を参照)を表示装置102に表示して立案者に提示した。
立案者は、提示された重点計画1700を確認した。その結果、立案者は、鋼種が「BB」である溶鋼から製造される最終製品(鋼板)の納期が間に合わないケースが多いため、鋼種が「BB」である溶鋼を早めに鋳造したいと判断した。また、立案者は、鋼種が「FC」である溶鋼から製造される最終製品(鋼板)が納期割れを起こすケースは殆どないため、鋼種が「FC」である溶鋼については、鋳造期限日より遅く鋳造しても最終製品を納期前に製造できると判断した。そこで、立案者は、図17に示す重点計画1700に含まれる重点チャージの「重点計画1700における鋳造位置(立案対象のチャージ全体での鋳造順)」を修正した。図18は、このようにして修正された後の重点計画1800を示す図である。
次に、図9のステップS904(図11のフローチャート)において、修正後の重点計画1800に含まれる重点チャージの「重点計画1700における鋳造位置」を変更することなく、立案対象の全てのチャージを含む詳細計画を立案した。図19は、このようにして立案された詳細計画1900を示す図である。
立案者は、図19に示す詳細計画1900を確認し、この詳細計画1900に大きな問題はないとして、この詳細計画1900に従って鋳造を実施することにした。詳細計画1900の立案時間の合計は、7分10秒であった。この立案時間の内訳は、以下の通りである。
立案条件読み出しステップ(ステップS901):5秒
重点計画立案ステップ(ステップS902) 1分
重点計画修正ステップ(ステップS903) 1分
詳細計画立案ステップ(ステップS904) 5分
立案結果出力ステップ(ステップS905) 5秒
比較例として、次のようにして詳細計画を得た。すなわち、まず、重点計画立案ステップと重点計画修正ステップとを行わないようにすると共に、重点チャージを入れ替えないという制約を与えずに詳細計画立案ステップを行って詳細計画を立案した。そして、立案者は、大きな問題がないと判断するまで、ポインティング入力装置104等を使用して手作業でその詳細計画に対する修正を行って、修正後の詳細計画を出力することを実行した。比較例のこれ以外の条件は、実施例を実行したときの条件と同じである。このようにして得られた詳細計画の立案時間の合計は、25分10秒であった。その内訳は以下の通りである。
立案条件読み出しステップ:5秒
詳細計画立案ステップ :5分
詳細計画修正ステップ :20分
立案結果出力ステップ :5秒
以上のように、本実施例では、重点計画を表示し、修正するチャージを重点チャージに限定したので、本実施例の方が比較例よりも、立案時間の短縮のためにネックとなっていた立案者による修正時間を大幅に短縮することができる。よって、立案時間の合計を大幅に短縮することができる。
以上のように本実施形態では、立案対象の全てのチャージの最適な鋳造順を、チャージの鋳造順の良否を評価するための所定の評価関数((1)式)の値に基づいて求めてキャスト計画(修正前の重点計画1600)を立案し、そのキャスト計画から非重点チャージの部分を除いた重点計画1700を表示する。立案者は、重点計画1700に含まれている重点チャージの鋳造順を修正する。そして、修正後の重点計画1800の鋳造順を変更しない制約の下、立案対象の全てのチャージの最適な鋳造順を、チャージの鋳造順の良否を評価するための所定の評価関数の値((1)式)に基づいて求めて詳細計画1900を立案する。したがって、立案者は、立案対象の全てのチャージの鋳造順を確認して修正する必要がなくなる。また、重点計画の重点製品の製造順は、立案対象の全てのチャージの最適な鋳造順を計算した上で決定し、更に立案者の考え方に応じて鋳造順を修正できるので、立案者が納得できるキャスト計画を高速に且つ自動的に立案することができる。
また、本実施形態では、重点計画を立案するために、立案対象の全てのチャージの最適な鋳造順を、チャージの鋳造順の良否を評価するための所定の評価関数の値に基づいて求めてキャスト計画を立案するに際し、鋳造順を入れ替える前よりも鋳造順を入れ替えた後の方が、異鋼種連々に関する評価値(異鋼種連々を行うチャージの成分の差異を小さくする評価値)が、閾値よりも改善した場合にのみ鋳造順を入れ替えるようにした。前述したように、立案者が重点計画を修正することを前提とすると、詳細計画を立案する際の最適性を多少犠牲にしても、キャスト計画に対する立案者の納得性に大きな影響を与えない。よって、このようにすれば、立案者の納得性を損なわずに、重点計画を高速に立案することができる。
[変形例]
本実施形態では、(1)式に基づく評価関数の値が最適(最小)となるチャージの鋳造順を求める際に、2つのチャージを入れ替えるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、鋳造順が連続する複数のチャージからなる組(鋳造範囲)を2つ選択し、選択した2つの組のチャージ群を入れ替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、チャージの鋳造順を入れ替えても(1)式に基づく評価関数の値(詳細な評価値)が改善しない場合に、チャージの鋳造順を元に戻すようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、評価関数に基づくチャージの鋳造順の最適解を求める手法としてシミュレーティッド・アニーリング法を採用した場合には、詳細な評価値が改善しなくても、ある確率で評価値が改善したとみなして、チャージの鋳造順を元に戻さないようにしてもよい。
また、本実施形態では、重点計画を立案するために、立案対象の全てのチャージの最適な鋳造順を、チャージの鋳造順の良否を評価するための所定の評価関数の値に基づいて求めてキャスト計画を立案するに際し、異鋼種連々に関する評価値の改善代に基づいて、チャージの鋳造順を入れ替えるか否かを判定した。しかしながら、入れ替え対象のチャージの情報と、鋳造順がその前後のチャージの情報と(好ましくは、これらの情報のみ)から計算できる評価値の改善代に基づいて、チャージの鋳造順を入れ替えるか否かを判定するようにしていれば、必ずしもこのようにする必要はない。
例えば、異鋼種連々に関する評価値に加えて、又はこれの代わりに、チャージを鋳造する際に使用するパウダーの切り替えに関する評価値を用いてもよい。尚、この評価値は、例えば、連続して鋳造するチャージに使用されるパウダーが同じである場合に最も評価が高く、連続して鋳造するチャージに異なるパウダーへの切り替えを許容しないチャージが含まれている場合に最も評価が低くなるようにすることができる。また、連続して鋳造するチャージが異なるパウダーへの切り替えを許容するチャージである場合には、切り替えるパウダーの種類に応じて評価値を異ならせることができる。
また、本実施形態の製造計画立案装置100による立案対象のキャスト計画は、連続鋳造機におけるキャスト計画に限定されるものではない。キャスト計画として、圧延ロット計画を立案する場合には、この評価値として、圧延する前後の2つの被圧延材の幅移行に関する評価値や、加熱炉での温度移行に関する評価値を用いることができる。尚、この評価値は、幅移行や温度移行が小さいほど評価が高くなるようにすることができる。
また、本実施形態では、ステップS905の立案結果出力ステップにおいて、詳細計画の情報を出力した時点で処理を終了したが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、出力された詳細計画の情報を立案者が確認した結果、不都合な箇所がある場合には、立案者がポインティング入力装置104等を使用して、詳細計画を手作業で修正し、製造計画立案装置100が修正後の詳細計画を記憶するようにしてもよい。
また、次のようにしてもよい。すなわち、まず、ステップS905の立案結果出力ステップにおいて、詳細計画の情報を表示する際に、当該詳細計画で良いかどうかを立案者に確認するためのボタンを表示する。次に、当該ボタンの操作の内容に基づいて、立案者が当該詳細計画では良くないと判断した場合には、ステップS903の処理(ステップS1011)に戻って、重点計画を表示する。そして、表示された重点計画に含まれる重点チャージの鋳造順を立案者が修正した後に、ステップS904の処理を再度行う。このようにした場合、重点計画の表示回数が2回目以降である場合には、立案者は詳細計画を既に把握しているので、重点計画には、非重点チャージの部分を表示してもしなくてもよい。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。前記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[請求項と実施形態との関係]
重点計画立案工程は、例えば、図9のステップS902(図10のフローチャート)を実行することにより実現される。また、重点計画立案手段は、例えば、重点計画立案部204により実現される。ここで、重点計画立案手段・重点計画立案工程により立案される重点計画は、例えば、図17に示す重点計画1700に対応し、重点製品は、例えば、図17等において背景をグレーで示しているものである。
重点計画修正工程は、例えば、図9のステップS903を実行することにより実現される。また、重点計画修正手段は、例えば、重点計画修正部205により実現される。
詳細計画立案工程は、例えば、図9のステップS904(図11のフローチャート)を実行することにより実現される。また、詳細計画立案手段は、例えば、詳細計画立案部206により実現される。ここで、修正された重点計画は、例えば、図18の修正後の重点計画1800に対応し、詳細計画立案工程により立案される詳細計画は、例えば、図19の詳細計画1900に対応する。
立案計画出力工程は、例えば、図9のステップS905を実行することにより実現される。また、立案計画出力手段は、例えば、立案計画出力部207により実現される。
100 製造計画立案装置
201 立案条件読み出し部
202 立案対象記憶部
203 立案制約記憶部
204 重点計画立案部
205 重点計画修正部
206 詳細計画立案部
207 立案計画出力部
300、1200 立案対象チャージ
410 異鋼種連々制約テーブル
420、1300 評価関数係数テーブル
500、1400、1500 初期計画
600 初期計画に対してチャージの鋳造順を入れ替えたキャスト計画
700、1700 修正前の重点計画
800、1800 修正後の重点計画
1600 非重点チャージを除く前の重点計画
1900 詳細計画

Claims (17)

  1. 複数の製品をロットに纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案する製造計画立案方法であって、
    立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を立案し、当該立案した製造計画から、予め設定された重点製品以外の非重点製品の部分を除いた、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を、表示装置に表示させる重点計画立案工程と、
    前記重点計画に含まれる重点製品の、当該重点計画における製造順を、オペレータによる入力装置の操作の内容に基づいて修正する重点計画修正工程と、
    前記重点計画修正工程で修正された重点計画の製造順を変更しない制約の下で、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を詳細計画として立案する詳細計画立案工程と、
    前記詳細計画立案工程により立案された詳細計画を出力する立案計画出力工程と、を有することを特徴とする製造計画立案方法。
  2. 前記製造順を入れ替える操作は、立案対象である製品のうちから、2つの製品を選択して、該2つの製品の製造順を入れ替える操作であることを特徴とする請求項1に記載の製造計画立案方法。
  3. 前記製造順を入れ替える操作は、立案対象である製品のうちから、製造順が連続する製品の組を2組選択して、該2組の製品の製造順を入れ替える操作であることを特徴とする請求項1に記載の製造計画立案方法。
  4. 前記重点計画立案工程は、製造順を入れ替える製品の情報と、当該製品の1つ前及び1つ後に製造される製品の情報とから評価できる評価値を用いて、製造順を入れ替える前の製造計画に対する当該評価値と、製造順を入れ替えた後の製造計画に対する当該評価値との差異である評価値の改善代を算出し、当該算出した評価値の改善代が予め設定された閾値よりも大きい場合にのみ、製品の製造順を入れ替える操作を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の製造計画立案方法。
  5. 前記重点計画立案工程は、前記非重点製品の部分を空欄にしてロット毎に製品をその製造順に並べて表示することにより、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の製造計画立案方法。
  6. 前記製造計画は、連続鋳造機におけるキャスト計画であり、
    前記ロットは、キャストであり、
    前記製品は、チャージであり、
    前記製造は、鋳造であり、
    前記重点製品は、重点チャージであり、
    前記非重点製品は、非重点チャージであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の製造計画立案方法。
  7. 前記重点計画立案工程は、鋳造順を入れ替えるチャージの情報と、当該チャージの1つ前及び1つ後に鋳造されるチャージの情報とから評価できる評価値として、異鋼種連々鋳を行うチャージの所定の成分の差異を表す評価値を用いて、鋳造順を入れ替える前のキャスト計画に対する当該評価値と、鋳造順を入れ替えた後のキャスト計画に対する当該評価値との差異である評価値の改善代を算出し、当該算出した評価値の改善代が予め設定された閾値よりも大きい場合にのみ、チャージの鋳造順を入れ替える操作を行うことを特徴とする請求項6に記載の製造計画立案方法。
  8. 前記重点チャージは、前記キャストの先頭に鋳造可能なチャージと、前記キャストの最後にしか鋳造できないチャージと、の少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の製造計画立案方法。
  9. 複数の製品をロットに纏めてロット単位で製造するために、当該製品の製造順をロット毎に表す製造計画を立案する製造計画立案装置であって、
    立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を立案し、当該立案した製造計画から、予め設定された重点製品以外の非重点製品の部分を除いた、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を、表示装置に表示させる重点計画立案手段と、
    前記重点計画に含まれる重点製品の、当該重点計画における製造順を、オペレータによる入力装置の操作の内容に基づいて修正する重点計画修正手段と、
    前記重点計画修正手段で修正された重点計画の製造順を変更しない制約の下で、立案対象である製品の全てを対象として当該製品の製造順を入れ替える操作を繰り返し行って、製品の製造順の良否を評価するための所定の評価関数の値が最適になる製造計画を詳細計画として立案する詳細計画立案手段と、
    前記詳細計画立案手段により立案された詳細計画を出力する立案計画出力手段と、を有することを特徴とする製造計画立案装置。
  10. 前記製造順を入れ替える操作は、立案対象である製品のうちから、2つの製品を選択して、該2つの製品の製造順を入れ替える操作であることを特徴とする請求項9に記載の製造計画立案装置。
  11. 前記製造順を入れ替える操作は、立案対象である製品のうちから、製造順が連続する製品の組を2組選択して、該2組の製品の製造順を入れ替える操作であることを特徴とする請求項9に記載の製造計画立案装置。
  12. 前記重点計画立案手段は、製造順を入れ替える製品の情報と、当該製品の1つ前及び1つ後に製造される製品の情報とから評価できる評価値を用いて、製造順を入れ替える前の製造計画に対する当該評価値と、製造順を入れ替えた後の製造計画に対する当該評価値との差異である評価値の改善代を算出し、当該算出した評価値の改善代が予め設定された閾値よりも大きい場合にのみ、製品の製造順を入れ替える操作を行うことを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の製造計画立案装置。
  13. 前記重点計画立案手段は、前記非重点製品の部分を空欄にしてロット毎に製品をその製造順に並べて表示することにより、前記重点製品の製造順をロット毎に表す重点計画を表示することを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の製造計画立案装置。
  14. 前記製造計画は、連続鋳造機におけるキャスト計画であり、
    前記ロットは、キャストであり、
    前記製品は、チャージであり、
    前記製造は、鋳造であり、
    前記重点製品は、重点チャージであり、
    前記非重点製品は、非重点チャージであることを特徴とする請求項9〜13の何れか1項に記載の製造計画立案装置。
  15. 前記重点計画立案手段は、鋳造順を入れ替えるチャージの情報と、当該チャージの1つ前及び1つ後に鋳造されるチャージの情報とから評価できる評価値として、異鋼種連々鋳を行うチャージの所定の成分の差異を表す評価値を用いて、鋳造順を入れ替える前のキャスト計画に対する当該評価値と、鋳造順を入れ替えた後のキャスト計画に対する当該評価値との差異である評価値の改善代を算出し、当該算出した評価値の改善代が予め設定された閾値よりも大きい場合にのみ、チャージの鋳造順を入れ替える操作を行うことを特徴とする請求項14に記載の製造計画立案装置。
  16. 前記重点チャージは、前記キャストの先頭に鋳造可能なチャージと、前記キャストの最後にしか鋳造できないチャージと、の少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の製造計画立案装置。
  17. 請求項1〜8の何れか1項に記載の製造計画立案方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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