JP5622684B2 - 生産計画立案装置、及び、生産計画立案方法 - Google Patents

生産計画立案装置、及び、生産計画立案方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数種類の製品を製造する場合の生産計画技術に関し、特に、連続生産を行う工程において生産効率の良い計画を立案する技術に関する。
複数種類の製品を複数工程によって生産する場合の生産計画は、納期を遵守することはもちろん、生産性を最大化するものであることが望まれる。このような複数工程から成る生産ラインとしては、例えば鉄鋼・銅板・アルミ板等の金属素材系工場の生産ラインが挙げられる。
このような複数工程の中には、成分調整した(溶解した液状体)を凝固させて製品を生産する工程がある。そして、このような液状体を凝固させて製品を生産する設備においては、生産効率等の観点から、設備に液状体を連続して投入して製品を生産するものがある。例えば、連続鋳造工程であり、溶鋼を鋳造設備に連続して投入して製品を生産する。
このような設備において複数種類の製品を生産する場合には、それぞれの製品に応じた成分の溶鋼を連続して投入することとなる。この場合、境界部では、先に投入された鋳造品種の溶鋼と、その後で投入された鋳造品種の溶鋼とが混ざり合う。
従って、先に投入された鋳造品種と後に投入された鋳造品種との成分量に差がある場合には、この混ざり合った部分は、どちらの鋳造品種の成分規格値からも外れたものとなってしまう可能性が高い。すなわち、この混ざり合った部分から生産した製品は、製品としては出荷できないものとなってしまう。
そこで、この混ざり合って成分規格値から外れた部分(以下、「ロス部分」という。)を、できるだけ少なくする技術が提案されている。
例えば、前鍋の溶鋼成分と後鍋の溶鋼成分とが線形で変移すると仮定し、前鍋の溶鋼規格成分値、又は、後鍋の溶鋼規格成分値を調整し、ロス部分の重量が最小となるように連続鋳造する技術である(特許文献1、2参照)。また、対象ロットの前後のロットの成分調整値を考慮して、ロット毎に成分調整を行なう技術(特許文献3、4参照)、タンディッシュ内に隔離材を入れることでロス部分を減らす技術(特許文献5参照)、溶鋼を入れるタイミングを工夫してロス部分を減らす技術(特許文献6参照)等様々な技術が提案されている。
特開2000−176611号公報 特開2001−138016号公報 特開昭58−168464号公報 特開2000−117400号公報 特開2002−153949号公報 特開2006−150428号公報
ここで、溶鋼等の液状体に含まれる成分のうち成分調整を行わなければならない成分は、通常、複数ある。すなわち、それぞれの成分が、全て成分規格値内に収まるように調整を行わなければならない。
そして、更に、先に投入された鋳造品種の溶鋼と、その後で投入された鋳造品種の溶鋼とが混ざり合うことを考慮し、ロス部分を減らすように成分を調整する必要がある。
このことは、調整しなければならない成分の数が多ければ多いほど、煩雑で多大な労力を要することとなる。
そこで、本発明は、連続して投入された液状体を凝固させて製品を生産する設備において、投入する液状体の成分調整を容易に行い、且つ、生産効率の高い、すなわち、ロス部分が少ない生産計画を立案することを目的とする。
本発明にかかる一態様では、生産計画立案装置は、含まれる成分の割合が互いに異なる複数の液状体を順次投入し、投入された液状体を凝固させてそれぞれの液状体から製品を製造する設備の、生産計画を立案する生産計画立案装置であって、前記製品ごとに、製品に含まれる各成分の量の目標値と許容範囲とを記憶している目標値記憶手段と、後に投入しようとする液状体に含まれるある成分の目標値と、先に投入される液状体に含まれる当該ある成分の量とに基づいて、当該後に投入しようとする液状体を投入した場合に製造されると推定される製品であって、前記許容範囲に入らない製品の量である製品ロス量を算出する製品ロス量算出手段と、前記製品ロス量算出手段に前記後に投入しようとする液状体に含まれる成分に基づく製品ロス量を成分ごとに算出させ、当該製品ロス量が最も大きくなる成分を、成分調整を行うべき第1成分として選択するボトルネック成分選択手段とを備えることを特徴とする。
そして、本発明の他の一態様に係る生産計画立案方法は、含まれる成分の割合が互いに異なる複数の液状体を順次投入し、投入された液状体を凝固させてそれぞれの液状体から製品を製造する設備の、生産計画を立案する装置であって、前記製品ごとに、製品に含まれる各成分の量の目標値と許容範囲とを記憶している目標値記憶手段を備える生産計画立案装置で用いられる生産計画方法あって、後に投入しようとする液状体に含まれるある成分の目標値と、先に投入される液状体に含まれる当該ある成分の量とに基づいて、当該後に投入しようとする液状体を投入した場合に製造されると推定される製品であって、前記許容範囲に入らない製品の量である製品ロス量を算出する製品ロス量算出ステップと、前記製品ロス量算出ステップで前記後に投入しようとする液状体に含まれる成分に基づく製品ロス量を成分ごとに算出させ、当該製品ロス量が最も大きくなる成分を、成分調整を行うべき第1成分として選択するボトルネック成分選択ステップとを備えることを特徴とする。
このような構成の生産計画立案装置及び生産計画立案方法によれば、後に投入する液状体の成分のうちから、最もロス量が多くなる成分、すなわち、最もロスの原因となりやすい成分を第1成分(ボトルネック成分)として選択できるので、このボトルネック成分に注目して成分調整を行うことでロス量を減らすことが容易になる。すなわち、このボトルネック成分に注目して生産計画を立案すれば、生産性の高い計画を容易に立案することができることになる。
また、上述の生産計画立案装置において、前記生産計画立案装置は、更に、後に投入しようとする液状体に含まれる前記第1成分の量を一定量変更した場合に、当該後に投入しようとする液状体に含まれる量が変動する成分である第2成分とその変動値とを記憶している変動値記憶手段と、前記第1成分の量を当該成分の前記許容範囲内の所定量に変更した場合に、当該所定量と前記変動値とに基づいて前記第2成分の変動後の量を算出する変動量算出手段と、前記製品ロス量算出手段に、前記変動後の量を第2成分の目標値として第2成分に基づく製品ロス量を算出させ、前記所定量を第1成分の目標値として第1成分に基づく製品ロス量を算出させ、当該第2成分に基づく製品ロス量が当該第1成分に基づく製品ロス量より少ない場合に、前記所定量を前記第1成分の量と決定するボトルネック成分量決定手段とを備えることが好ましい。
この構成によれば、ボトルネック成分の量を変更した場合に、その量が変動する第2成分(関連成分)の変動量を算出して、この関連成分に起因するロス量を求める。そして、ボトルネック成分の量を変更して減らせるロス量が、関連成分が原因となるロス量よりも多いようなボトルネック成分の量を決定する。すなわち、ロス量を減らすためにボトルネック成分を変更した場合に、他の成分が新たなボトルネック成分となる事を防止し、ロス量を確実に減らせるボトルネック成分の量を求めることが可能となる。この量をもとに成分調整を行うよう生産計画を立案すれば、生産性の高い計画を容易に立案することができることになる。
本発明にかかる生産計画立案装置は、連続して投入された液状体を凝固させて製品を生産する設備において、後に投入する液状体の成分調整を容易に行い、生産効率の高い、すなわち、ロス部分が少ない生産計画を容易に立案することができる。
実施形態における連続鋳造設備例を説明するための図である。 実施形態における生産計画立案装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2に示す生産計画立案装置における成分規格値テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における成分規格値テーブルのバリエーション構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における照準可能範囲値テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における照準可能範囲値テーブルのバリエーションの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における品種成分テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置におけるロス量閾値テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における成分変動値テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図2に示す生産計画立案装置における品質調整関連成分テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 実施形態における生産計画立案装置の計画立案処理のフローチャートである。 実施形態における生産計画立案装置のボトルネック成分導出処理のフローチャートである。 実施形態における生産計画立案装置の最小ロス量導出処理のフローチャートである。
<実施形態>
<概要>
成分調整した液状体を凝固させて製品を生産する工程として、実施形態では鋳造工程を例に説明する。
図1に、連続鋳造設備の例を示す。
連続鋳造設備10は、例えば、鋳造機11と、成分調整設備12と、複数の取鍋13A〜取鍋13Fから構成される。白抜き矢印は、取鍋13が移動する順路を示す。
鋳造機11は液状体を凝固させる設備である。鋳造機11の中には、連続的に溶鋼が投入される。成分調整設備12は、鋳造機11に投入する溶綱の成分を調整する設備であり、品種の成分が規格値内に収まるように調整する。
また、取鍋13は、成分調整設備12で成分調整した溶鋼を鋳造機11に運ぶ鍋である。図1では、成分調整設備12から溶鋼を受け取った取鍋13(取鍋13A参照)は、鋳造機11まで移動し(取鍋13B、C参照)、鋳造機11で中身を投入し(取鍋13D参照)、空となった取鍋13は再び成分調整設備12から溶鋼を受け取るために戻ることを繰り返す(取鍋13E、F参照)。尚、取鍋を使用せずに直接鋳造機11に投入しても良い。
取鍋を使用する場合、成分調整をした後に途中で順番が入れ替わる場合が現実にはあり得る。例えば、成分調整設備12からは取鍋13B、取鍋13Cの順に溶鋼を受け取ったが、鋳造機11まで運ぶ途中で取鍋13Bと取鍋13Cとが入れ替わり、鋳造機11に中身を投入する順番が、取鍋13C、取鍋13Bの順番となる場合である。すなわち、成分調整時の順番と鋳造機への投入の順番に違いが出る場合である。実施形態では、成分調整時の順番と鋳造機への投入の順番は同じであるものとする。
鋳造機11に連続的に溶鋼を投入すると、前鍋の鋳造品種と後鍋の鋳造品種との間で溶鋼が混ざりあう。この際、前鍋で運んだ品種と後鍋で運んだ品種とが異なる場合には、品種の成分規格値から外れてしまう部分ができる。以下、先に投入された品種を「前鋳造品種」といい、前鋳造品種と異なる品種であって、後に投入された品種を「後鋳造品種」というものとする。
一般的に品種間の成分の量(成分値)が近ければ近いほど、成分規格値から外れる確率が低くなり、遠ければ遠いほど、外れる確率が高くなる。そのため、成分値が近い品種を連続して鋳造することが好まれる。尚、各成分値は品種、すなわち、製品ごとに成分規格値が決められており、成分値が近いか否かは、各成分の成分規格値により判断される。
一般的に、各成分のうちの一つでも成分規格値から外れてしまうと、外れた部分はロス部分となってしまう。
従って、本実施形態では、ロス部分をできるだけ少なくするために、前鋳造品種の成分を参照して、後鋳造品種の成分調整を行う際に成分規格値から最も外れやすい成分、言い換えれば、最もロスの原因となりやすい成分(以下、「ボトルネック成分」という。)を見つける。そして、ボトルネック成分が成分規格値を外れない範囲で変更し、よりロス量が少なくなるような成分値を求める。もちろん、他の成分も成分規格値から外れないことが前提となる。求めた成分値をもとに生産計画を立案することにより、ロス部分の量を減らし、生産性を向上させることが可能となる。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。
<構成>
実施形態の生産計画立案装置1000の構成を説明する。生産計画立案装置1000は、図1の連続鋳造設備10の生産計画を立案するものとする。
図2は、生産計画立案装置1000の機能ブロックの構成を示す図である。
生産計画立案装置1000は、生産計画立案制御部1001、及び、入出力部1002を備えて構成される。本図において、矢印は主なデータの流れを示す。
入出力部1002は、いわゆるユーザインタフェースであり、入出力に関係する生産計画立案制御部1001の機能部とバス1003等で接続されている。入出力部1002は、生産計画を立案するプログラム等を起動するコマンド等の各種コマンド、及び、計画の立案等を行う上で必要な各種データを生産計画立案装置1000に入力する機器、例えば、キーボードやマウス等である。また、入出力部1002は、入力機器から入力されたコマンドやデータ、及び、生産計画立案装置1000によって導出されたボトルネック成分等を出力(提示)する機器、例えばCRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイ、及び、プラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等でもある。
更に、入出力部1002は、外部の機器とデータをやり取りするための、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート等のいわゆる外部インタフェースでもある。例えば、成分計測機器等からの成分情報を入力する等である。
生産計画立案制御部1001は、例えば、マイクロプロセッサおよびその周辺回路等を備えて構成され、機能的に、成分照準可能範囲値記憶部1100、成分照準可能範囲値記録管理部1101、成分規格値記憶部1200、成分規格値記録管理部1201、品種成分値記憶部1300、品種成分値記録管理部1301、ロス量閾値記憶部1400、ロス量閾値記録管理部1401、成分変動値記憶部1500、成分変動値記録管理部1501、ボトルネック成分導出部1600、品種調整成分出力部1700、最小ロス量導出部1800、及び、品種調整関連成分出力部1900を備え、制御プログラムに従い入出力部1002をその機能に応じて制御する。また、生産計画立案制御部1001は、作業者から入出力部1002を介して入力されたコマンドに応じて、ボトルネック成分導出部1600にボトルネック成分導出処理を開始させる等の機能も有している。
成分照準可能範囲値記憶部1100は、連続鋳造設備10が鋳造する各品種に含まれる成分ごとの照準可能範囲値を記憶しておく機能を有する。成分照準可能範囲値記憶部1100等の記憶部に記憶されているデータについての詳細は、<データ>の項で説明する。他の記憶部についても同様である。
また、成分規格値記憶部1200は、連続鋳造設備10が鋳造する各品種に含まれる成分ごとの成分規格値、及び、目標値を記憶しておく機能を有する。
ここで、成分照準可能範囲値記憶部1100に記憶されている照準可能範囲値と、成分規格値記憶部1200に記憶されている成分規格値とについて説明する。
成分規格値とは、素材メーカーが各品種を製造する上で守らなければならない規格のうち、その成分に関する規格値である。この成分規格値として、通常、範囲が設定されている。例えば、成分ごとに上下限値が示されている。この成分規格値の上下限から外れた部分がロス部分となる。
また、照準可能範囲値とは、実際に成分調整を行う際に、鋳造品の成分が成分規格値から外れることがないと考えられる成分調整可能な範囲である。すなわち、調整の照準(目標値)をこの範囲に定めれば、規格値から外れることがないと考えられる値である。成分規格値の上下限ギリギリに照準を合わせて成分調整をした場合には、品種が成分規格値から外れてしまう可能性があることから、それを防ぐため、工場管理者や作業者等が、経験則等で設定する。従って、実際には、成分規格値ではなく照準可能範囲を、成分の許容範囲として成分調整を行うことになる。尚、このような照準可能範囲値を設けていない場合もあり、この場合は成分規格値が許容範囲となる。実施形態では、この照準可能範囲値を成分の許容範囲として説明するが、成分規格値を成分の許容範囲としてもよい。
また、成分規格値記憶部1200が記憶している目標値とは、成分調整を行う際の目標値である。成分規格値は、上述のように上下限値を定めている。従って、上下限値のみでは成分調整しづらいため、工場管理者や作業者等が各成分の目標値を定めていることがほとんどである。目標値は、成分が外れることのないように規格値の上下限の中間値を取る場合が多いが、多少ずれていても問題はない。
成分照準可能範囲値記録管理部1101は、入出力部1002を介して作業者が入力した照準可能範囲値を、成分照準可能範囲値記憶部1100に記憶させたり、作業者の指示に応じて更新したり、また、読み出したり等の処理を行う機能を有する。
成分規格値記録管理部1201は、入出力部1002を介して作業者等が入力した成分規格値を、成分規格値記憶部1200に記憶させる等の処理を行う機能を有する。
次に、品種成分値記憶部1300は、成分調整設備12が成分調整した品種の成分値を記憶しておく機能を有する。実施形態では、前鋳造品種の成分値を記憶しておく。
品種成分値記録管理部1301は、液体成分計測機器等で測定した前鋳造品種の成分値を、入出力部1002を介して取得し、品種成分値記憶部1300に記憶させる等の処理を行う機能を有する。この成分値は、前鋳造品種の成分調整が完了している場合であれば、その品種の液状体の成分を各種計測機器で計測し、計測した値を記憶する。また、前鋳造品種の成分調整が完了する前である場合や、成分調整後であっても各種計測機器で計測できない場合には、品種の液状体の成分を金属の投入量等に基づいて算出した成分値であってもよい。
ロス量閾値記憶部1400は、前鋳造品種と後鋳造品種との成分値が異なっている場合に、その境界部分で発生するロス量を見積もるためのテーブルを記憶しておく機能を有する。前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれる成分の差に応じたロス量を示すテーブルである。一般的に、見積もり段階でロス量を正確に当てることは難しい。すべての成分の前鋳造品種の成分規格値と後鋳造品種の成分規格値とを考慮してロス量を算出する必要があり、非常に手間が掛かる作業となる。そのため、通常、ロス量閾値という指標を工場管理者や作業者等が設け、大まかなロス量見積もりで運用をしている。この見積もり用の指標、言い換えれば、成分とロス量の関係は、経験的に過去の実績から決められている場合が多い。
ロス量閾値記録管理部1401は、入出力部1002を介して作業者が入力したロス量の見積もり用テーブルを、ロス量閾値記憶部1400に記憶させる等の処理を行う機能を有する。
成分変動値記憶部1500は、成分調整をする際に、ある成分の量を変更した場合に、その変更に伴って変動する成分とその変動量との一覧を記憶しておく機能を有する。一般的に、成分調整では、1成分のみの量を変えることは難しく、その1成分の変化に伴い、他の成分の値も多少変化する。そのため、他の成分の変動を考慮し、成分調整する必要がある。実施形態では、成分ごとに、その成分の変更量と、変動する他の成分(以下、「関連成分」という。)とその変動量とを対応付けて記憶しておく。
成分変動値記録管理部1501は、入出力部1002を介して作業者が入力した、関連成分とその変動量との一覧を、成分変動値記憶部1500に記憶させる等の処理を行う機能を有する。
次に、ボトルネック成分導出部1600は、後鋳造品種の成分調整を行う際に、最もロス量の原因となりやすい成分であるボトルネック成分を見つける機能を有する。ボトルネック成分を見つける際、ボトルネック成分導出部1600は、品種成分値記憶部1300に記憶されている前鋳造品種の成分値と、成分規格値記憶部1200に記憶されている後鋳造品種の目標値とを参照する。処理の詳細は、<動作>の項で説明する。
品種調整成分出力部1700は、ボトルネック成分導出部1600で導出されたボトルネック成分と、その成分の許容範囲とを入出力部1002に出力する機能を有する。その際、品種調整成分出力部1700は、ボトルネック成分の目標値を算出して出力してもよい。目標値を算出する方法は、従来の技術を用いて算出する。また、設備状況や鋳造方式の違い等によって計算で容易に目標値を当てることが難しい場合には、ボトルネック成分を作業者に示すことで、作業者は、ボトルネック成分のみを許容範囲内で成分調整すれば、ロス量を削減することが可能となる。
最小ロス量導出部1800は、よりロス量を少なくできるボトルネック成分の成分値を導出する機能を有する。この際、最小ロス量導出部1800は、ボトルネック成分の量を変更したことにより変動する他の成分(関連成分)も考慮に入れて、成分値を求める。処理の詳細は、<動作>の項で説明する。
品種調整関連成分出力部1900は、最小ロス量導出部1800で導出したボトルネック成分、及び、関連成分に関する情報を入出力部1002に出力する機能を有する。作業者は、ボトルネック成分、及び、関連成分に関する情報を知ることで、ロス量を削減するネックとなる部分を容易に判断できることが可能になり、設備状況や鋳造方式の違い等に応じて、その対処を行うことが可能となる。
生産計画立案制御部1001に含まれる成分照準可能範囲値記憶部1100等の記憶部は、その用途に応じて、例えば、生産計画立案装置1000のいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶素子、ROM(Read Only Memory)や書換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子、ハードディスク等により構成される。
このような構成の生産計画立案装置1000は、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて構成可能であり、ハードディスク等の記憶部に格納されている生産計画立案方法をプログラムしたソフトウェアを実行することによって上述のボトルネック成分導出部1600等がコンピュータに機能的に構成される等する。尚、コンピュータには、図2に示す他の機能部のうちの1または複数が構成されてもよい。
生産計画立案方法等をプログラムしたプログラムが生産計画立案装置1000のハードディスク等の記憶部に格納されていない場合には、これらを記録した記録媒体から外部記憶部を介して生産計画立案装置1000内の記憶部にインストールされるように構成してもよく、また、これらプログラムを管理するサーバ(図示していない。)からネットワーク及び通信インタフェース部を介して各プログラムがダウンロードされるように構成してもよい。また、成分照準可能範囲値記憶部1100等に記憶されているデータは、このデータを記憶した記録媒体によって外部記憶部を介して生産計画立案装置1000に入力されるように構成してもよく、また、作業者からネットワーク及び通信インタフェース部を介して生産計画立案装置1000に入力されるように構成してもよい。
<データ>
生産計画作成装置1000で用いる主なデータについて、図3〜図10を用いて説明する。
図3は、成分規格値テーブル1210の構成及び内容の例を示す図である。この成分規格値テーブル1210は、成分規格値記憶部1200に記憶されており、鋳造する品種ごとに、1つのテーブルが記憶されている。また、成分ごとに1レコードが登録されている。
成分規格値テーブル1210は、成分1211、規格値1212、及び、目標値1213で構成される。
成分1211は、品種に含まれる成分のうち、規格が設定されている成分を示す。
規格値1212は、成分1211で示す成分の、品種に含まれなければならない量、いわゆる規格値を示す。規格値1212は、「上限」と「下限」とを含み、それぞれ規格値の上限値と下限値とを示す。単位は%(パーセント)である。
目標値1213は、成分1211で示す成分の、成分調整を行う際に可能な限り近づけたい値、いわゆる、目標値を示す。実施形態では、規格値1212で示される上限値と下限値の中間の値を目標値としている。
例えば、図3に示す成分規格値テーブル1210には、成分1211として、それぞれ「C」、「S」、「P」が設定されたレコードが登録されているので、この成分規格値テーブル1210で示される品種では、炭素、硫黄、リンの量が規格で決められていることになる。また、成分1211に「C」が設定されているレコードでは、規格値1212の「上限」として「0.400」が、下限として「0.200」が、目標値1213として「0.300」が設定されているので、この品種に含まれなくてはならない炭素の量は、0.200%〜0.400%(0.200%より多く、且つ、0.400%以下)であり、成分調整をする際の目標とする値は0.300%であることになる。
図4は、成分規格値テーブル1220の構成及び内容の例を示す図である。この成分規格値テーブル1220は、成分規格値テーブル1210のバリエーションである。
成分規格値テーブル1210では、規格値を範囲で、具体的には、上限値と下限値とで示しているが、成分規格値テーブル1220では、規格値を、基準となる目標値と取り得る幅とで示している。
成分規格値テーブル1220は成分規格値テーブル1210と同様に、鋳造する品種ごとに、1つのテーブルが対応し、成分ごとに1レコードが登録されている。
成分規格値テーブル1220は、成分1221、目標値1222、及び、規格範囲値1223で構成される。
成分1221は、品種に含まれる成分のうち、規格が設定されている成分を示す。
目標値1222は、品種に含まれる成分1221で示す成分の、理想とする量の値である。
規格範囲値1223は、成分1221で示す成分の、目標値1222で示す値から取り得る幅を示す。規格範囲値1223は、「上限」と「下限」とを含み、それぞれ取り得る幅の上限値と下限値とを示す。単位は%(パーセント)である。
例えば、図4に示す成分規格値テーブル1220の成分1221に「C」が設定されているレコードは、目標値1222として「0.300」が、規格範囲値1223の「上限」として「+0.100」が、下限として「−0.100」が設定されているので、この品種に含まれなくてはならない炭素の量は、理想とする値は0.300%であり、0.200%〜0.400%までは許されることになる。
次に、図5は、照準可能範囲値テーブル1110の構成及び内容の例を示す図である。この照準可能範囲値テーブル1110は、成分照準可能範囲値記憶部1100に記憶されており、鋳造する品種ごとに、1つのテーブルが記憶されている。また、成分ごとに1レコードが登録されている。照準可能範囲値テーブル1110は、実際に成分調整を行う際に、各成分の照準を定める範囲を示すテーブルである。
照準可能範囲値テーブル1110は、成分1111、規格値1112、目標値1113、及び、照準可能範囲値1114で構成される。
成分1111、規格値1112、及び、目標値1113は、それぞれ成分規格値テーブル1210(図3参照)の成分1211、規格値1212、及び、目標値1213と同じ内容を示す。
具体的には、成分1111は、品種に含まれる成分のうち、規格が設定されている成分を示し、規格値1112は、「上限」と「下限」とを含み、成分1111で示す成分が品種に含まれなければならない量の上限値と下限値とをそれぞれ示す。目標値1113は、成分1111で示す成分の、成分調整を行う際に可能な限り近づけたい値を示す。
照準可能範囲値1114は、成分1111で示す成分の成分調整を行う際の、照準を定める範囲、言い換えれば、許容範囲を示す。照準可能範囲値1114は、「上限」と「下限」とを含み、「上限」は照準可能範囲値としての上限値を示し、「下限」は照準可能範囲値としての下限値を示す。
例えば、図5に示す成分規格値テーブル1210の成分1111として「C」が設定されているレコードは、目標値1113として「0.300」が、照準可能範囲値1114の「上限」として「0.350」が、下限として「0.250」が設定されているので、この品種で炭素の量を調整する際の照準範囲は、0.250%〜0.350%であり、成分調整をする際の目標とする値は0.300%であることになる。
図6は、照準可能範囲値テーブル1120の構成及び内容の例を示す図である。この照準可能範囲値テーブル1120は、照準可能範囲値テーブル1110のバリエーションである。
照準可能範囲値テーブル1110では、照準可能範囲値を範囲で、具体的には、上限値と下限値とで示しているが、照準可能範囲値テーブル1120では、照準可能範囲値を、基準となる目標値と取り得る幅とで示している。
照準可能範囲値テーブル1120は照準可能範囲値テーブル1110と同様に、鋳造する品種ごとに、1つのテーブルが対応し、成分ごとに1レコードが登録されている。
照準可能範囲値テーブル1120は、成分1121、規格値1122、目標値1123、及び、照準可能範囲値1124で構成される。成分1121、規格値1122、及び、目標値1123は、それぞれ成分規格値テーブル1210(図3参照)の成分1211、規格値1212、及び、目標値1213と同じ内容を示す。
照準可能範囲値1124は、成分1121で示す成分の、目標値1123で示す値から取り得る幅を示す。照準可能範囲値1124は、「上限」と「下限」とを含み、それぞれ取り得る幅の上限値と下限値とを示す。単位は%(パーセント)である。
例えば、図6に示す照準可能範囲値テーブル1120の成分1121に「C」が設定されているレコードは、目標値1123として「0.300」が、照準可能範囲値1124の「上限」として「+0.050」が、下限として「−0.050」が設定されているので、この品種の成分調整する際の炭素の量の目標とする値は0.300%であり、0.250%〜0.350%までの範囲で照準を定めることになる。
次に、図7は、品種成分テーブル1310の構成及び内容の例を示す図である。この品種成分テーブル1310は、品種成分値記憶部1300に記憶されており、前鋳造品種の成分の測定値が設定されているテーブルである。成分ごとに1レコードが登録されている。
品種成分テーブル1310は、成分1311、及び、成分値1312で構成される。
成分1311は、前鋳造品種に含まれている成分を示す。
成分値1312は、成分1311で示す成分が、前鋳造品種に含まれている量を示す。単位は、%(パーセント)である。
図8は、ロス量閾値テーブル1410の構成及び内容の例を示す図である。このロス量閾値テーブル1410は、ロス量閾値記憶部1400に記憶されており、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれる成分の差に応じたロス量を示すテーブルである。成分ごとにロス量が示され、成分ごとに1レコードが登録されている。
ロス量閾値テーブル1410は、成分1411、ロス量閾値(1段階目)1412、ロス量閾値(2段階目)1413、ロス量閾値(3段階目)1414、ロス量閾値(4段階目)1415、及び、ロス量閾値(5段階目)1416で構成される。また、最後のレコード1417は、ロス量を示すレコードである。
成分1411は、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれる成分を示す。
ロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416は、それぞれ、成分1411で示す成分の、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれる量の差の上限値を示す。単位は%である。
ここで、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれる成分量の差の求め方について説明する。
成分量の差(成分差)は、成分規格値の目標値と、前鋳造品種の成分値との差で決定する。具体的には、以下の式(A)で求める。
成分差 = 前鋳造品種の成分値 − 後鋳造品種の成分値(目標値) ・・・(A)
例えば、炭素の成分差を求める場合は、品種成分テーブル1310(図7参照)の成分1311として「C」が設定されているレコードの成分値1312として設定されている成分値「0.500」から、成分規格値テーブル1210(図3参照)の成分1211として「C」が設定されているレコードの目標値1213として設定されている値「0.300」を引いて求める。この場合の成分差は、「+0.200」となる。
そして、ロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416として設定されている上限値は、ロス量閾値(1段階目)1412からロス量閾値(5段階目)1416へと、段階目の数値があがるにつれて、差の絶対値が大きくなっていくものとする。
例えば、図8のロス量閾値テーブル1410の成分1411に「C」が設定されているレコードは、ロス量閾値(1段階目)1412として「±0.050」が設定され、ロス量閾値(2段階目)1413として「±0.100」が設定されている。
「±0.050」は、ロス量閾値(1段階目)1412の上限値であるので、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれている炭素の量の差の絶対値|C|が、
0.000%≦|C|≦0.050%
である場合は、ロス量閾値(1段階目)1412に該当することになる。同様に、「±0.100」が、ロス量閾値(2段階目)1413の上限値となるので、差の絶対値|C|が、
0.050%<|C|≦0.100%
である場合は、ロス量閾値(2段階目)1413に該当することになる。
また、例えば、ロス量閾値テーブル1410の成分1411に「S」が設定されているレコードには、ロス量閾値が、上段と下段との2段で設定されており、上段はプラスの差分を示し、下段はマイナスの差分を示す。尚、上段の「+0.000」は、差が無いということであるので、ロス量は0(ゼロ)となる。このレコードには、ロス量閾値(1段階目)1412として「+0.000」と「−0.025」が、ロス量閾値(2段階目)1413として「+0.000」と「−0.050」が、ロス量閾値(3段階目)1414として「+0.010」と「−0.100」が設定されている。
この場合は、前鋳造品種と後鋳造品種とに含まれている硫黄の量の差Sが、
S≦−0.025%
である場合は、ロス量閾値(1段階目)1412に該当し、差が、
−0.025%>S≧−0.050%
である場合は、ロス量閾値(2段階目)1413に該当することになる。また、差が、
−0.050%>S≧−0.100%、又は、0.000%<S≦+0.010%
である場合は、ロス量閾値(3段階目)1414に該当することになる。
レコード1417は、ロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416に該当する場合の、それぞれのロス量を示す。例えば、レコード1417のロス量閾値(1段階目)1412として「10.0t」と設定されているので、ロス量閾値(1段階目)1412に該当する場合は、10.0t(トン)のロスが発生すると見積もられる。但し、成分差の中で、段階目が最も大きい成分を基準として、その成分差の位置する段階目でロス量が決定される。例えば、炭素(C)と硫黄(S)とが含まれる品種を考える。炭素(C)の差が「+0.150」で、硫黄(S)の差が「−0.020」であった場合には、炭素(C)の差はロス量閾値(3段階目)1414に該当し、硫黄(S)の差はロス量閾値(1段階目)1412に該当する。この場合、炭素(C)のロス量はロス量閾値(3段階目)1414のロス量「30.0t」となり、硫黄(S)のロス量は、ロス量閾値(1段階目)1412のロス量「10.0t」となる。従って、この品種のロス量は、「30.0t」となる。
尚、実施形態では、ロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416の5段階を設けているが、これに限られない。
また、ロス量は、ロス量閾値テーブル1410に示すような成分差とロス量とを対応付けたテーブルを参照して求めるほか、計算式を用いて求めることとしてもよい。計算式の例を以下に示す。C、S、Pは、それぞれ、炭素の成分差、硫黄の成分差、リンの成分差を示すものとし、単位はパーセント(%)である。また、ロス量の単位はトン(t)である。
C≦−0.100の場合は式(1)で、−0.100<C≦0.000の場合は式(2)で、0.000<C≦+0.100の場合は式(3)で、+0.100<Cの場合は式(4)で、ロス量を求める。
ロス量=−100×C+10.0 ・・・(1)
ロス量=−200×C ・・・(2)
ロス量=200×C ・・・(3)
ロス量=100×C+10.0 (4)
また、S≦−0.050の場合は式(5)で、−0.050<S≦0.000の場合は式(6)で、0.000<Sの場合は式(7)でロス量を求める。
ロス量=−200×S+10.0 ・・・(5)
ロス量=−400×S ・・・(6)
ロス量=1000×S+20.0 ・・・(7)
また、P≦−0.020の場合は式(8)で、−0.020<P≦0.000の場合は式(9)で、0.000<P≦+0.020の場合は式(10)で、+0.020<Pの場合は式(11)でロス量を求める。
ロス量=−2000×P−30.0 ・・・(8)
ロス量=−500×P ・・・(9)
ロス量=500×P ・・・(10)
ロス量=2000×P−30.0 ・・・(11)
次に、図9は、成分変動値テーブル1510の構成及び内容の例を示す図である。この成分変動値テーブル1510は、成分変動値記憶部1500に記憶されているテーブルである。この成分変動値テーブル1510は、ある成分の値を変更した場合に(以下、変更した成分を「変更成分」という。)、その変更によって量が変動する成分(関連成分)とその変動量を示したテーブルである。変更成分ごとに1テーブルが作成されており、関連成分ごとに1レコードが登録されている。図9の成分変動値テーブル1510は、変更成分がリン(P)の場合の成分変動テーブルの内容例である。
成分変動値テーブル1510は、関連成分1511、及び、P変更1512で構成される。
関連成分1511は、変更成分リン(P)の量が変更された場合に量が変動する成分を示す。
P変更値1512は、リン(P)の変更量を示している。実施形態では、「+0.001」と「−0.001」との2つの変更値を設定している。
そして、各レコードには、この変更値に応じた、関連成分の変動量が設定されている。
例えば、関連成分1511として「C」が設定されているレコードには、P変更値1512「+0.001」として「+0.010」が設定されているので、リンを0.001%増やした場合には、炭素は0.010%増えることになる。
尚、変動量は、成分変動値テーブル1510に示すような変更量と変動量とを対応付けたテーブルを参照して求めるほか、計算式を用いて求めることとしてもよい。計算式の例を以下に示す。C、S、Pは、それぞれ、炭素の成分差、硫黄の成分差、リンの成分差を示すものとし、単位はパーセント(%)である。
C=10×P
S=1×P
次に、図10は、品質調整関連成分テーブル1910の構成及び内容の例を示す図である。この品質調整関連成分テーブル1910は、品種調整関連成分出力部1900が作成し、入出力部1002に出力するテーブルである。品質調整関連成分テーブル1910には、ボトルネック成分導出部1600で導出したボトルネック成分、及び、最小ロス量導出部1800で求めた関連成分が設定され、どの段階目までロス量を減らせるかについての情報が設定されている。
品質調整関連成分テーブル1910は、成分種別1911、成分1912、及び、段階1913で構成される。
成分種別1911は、成分1912で示す成分の種別を示す。具体的には、成分1912で示す成分がボトルネック成分の場合は「ボトルネック成分」と記載され、関連成分の場合は「関連成分」と記載される。
成分1912は、成分調整する成分を示す。
段階1913は、ロス量を最も減らせる場合の、成分1912で示す成分の量の段階目を示す。この段階目は、図8のロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416のいずれかである。
<動作>
以下、生産計画立案装置1000の動作について、図11〜図13を用いて説明する。
図11は、生産計画立案装置1000の生産計画立案処理のフローチャートである。
まず、作業者は、生産計画立案処理に必要なデータを、入出力部1002を介して生産計画立案装置1000の記憶部に記憶させる。
具体的には、まず、作業者は成分規格値テーブル1210(図3参照)を作成し、入出力部1002及び成分規格値記録管理部1201を介して、成分規格値記憶部1200に記憶させる(ステップS10)。
また、作業者は、照準可能範囲値テーブル1110(図5参照)を作成し、入出力部1002及び成分照準可能範囲値記録管理部1101を介して、成分照準可能範囲値記憶部1100に記憶させ(ステップS11)、品種成分テーブル1310(図7参照)を作成し、入出力部1002及び品種成分値記録管理部1301を介して、品種成分値記憶部1300に記憶させる(ステップS12)。
更に、作業者は、ロス量閾値テーブル1410(図8参照)を作成し、入出力部1002及びロス量閾値記録管理部1401を介して、ロス量閾値記憶部1400に記憶させ(ステップS13)、成分変動値テーブル1510(図9参照)を作成し、入出力部1002及び成分変動値記録管理部1501を介して、成分変動値記憶部1500に記憶させる(ステップS14)。
生産計画立案処理に必要なデータを入力した作業者は、入出力部1002を介して計画の立案を指示するコマンドを入力する。コマンドの入力を検出した入出力部1002は、その旨を生産計画立案制御部1001に通知する。
生産計画立案制御部1001は、計画の立案を指示するコマンドが入力された旨の通知を受けると、ボトルネック成分導出部1600に生産計画の立案開始を指示する。
指示を受けたボトルネック成分導出部1600は、ボトルネック成分を導出する(ステップS15)。
ここで、図12を用いて、ボトルネック成分導出処理を説明する。図12は、ボトルネック成分導出処理のフローチャートである。
ボトルネック成分導出部1600は、成分規格値記憶部1200に記憶されている後鋳造品種の成分規格値テーブル1210と、品種成分値記憶部1300に記憶されている前鋳造品種の品種成分テーブル1310とを参照して、前鋳造品種と後鋳造品種との成分差を算出する(ステップS20)。
詳細には、ボトルネック成分導出部1600は、成分規格値テーブル1210に登録されている最初のレコード、すなわち、成分1211として「C」が設定されているレコードの目標値1213として設定されている値「0.300」を読み出す。次に、品種成分テーブル1310の成分1311として「C」が設定されているレコードの成分値1312として設定されている値「0.500」を読み出す。そして、上述した式(A)を用いて、成分差を求める。すなわち、品種成分テーブル1310から読み出した値「0.500」から、成分規格値テーブル1210から読み出した値「0.300」を減算し、成分差「0.200」を求める。
次に、ボトルネック成分導出部1600は、ロス量閾値記憶部1400に記憶されているロス量閾値テーブル1410を参照してロス量を求める(ステップS21)。
詳細には、ボトルネック成分導出部1600は、ステップS20で求めた成分差が、成分1411として「C」が設定されているレコードの、ロス量閾値(1段階目)1412〜ロス量閾値(5段階目)1416として設定されている値のいずれに該当するかを判断する。成分差は「0.200」であるので、ロス量閾値(3段階目)1414として設定されている「±0.200」で示される範囲、0.100<成分差の絶対値≦0.200に該当する。すなわち、「C」のロス量閾値は、3段階目であることになり、ロス量は「30.0t」となる。
成分規格値テーブル1210に登録されているレコードについて、ステップS20及びステップS21を行う(ステップS22:NO)。
例えば、成分規格値テーブル1210に登録されている次のレコード、すなわち、成分1211として「S」が設定されているレコードの目標値1213として設定されている値は「0.030」であり、品種成分テーブル1310の成分1311として「S」が設定されているレコードの成分値1312として設定されている値は「0.010」であるので、成分差は「−0.020」となる(ステップS20)。
そして、成分差は「−0.020」であるので、ロス量閾値テーブル1410の成分1411として「S」が設定されているレコードの、ロス量閾値(1段階目)1412として設定されている「+0.000 −0.025」で示される範囲、成分差≦−0.025に該当する。すなわち、「S」のロス量閾値は1段階目であり、ロス量は「10.0t」となる(ステップS21)。
同様に、成分規格値テーブル1210に登録されている最後のレコード、すなわち、成分1211として「P」が設定されているレコードの目標値1213として設定されている値は「0.030」であり、品種成分テーブル1310の成分1311として「P」が設定されているレコードの成分値1312として設定されている値は「0.070」であるので、成分差は「+0.040」となる(ステップS20)。
そして、成分差は「+0.040」であるので、ロス量閾値テーブル1410の成分1411として「P」が設定されているレコードの、ロス量閾値(5段階目)1416として設定されている「±0.040」で示される範囲、0.035<成分差の絶対値≦0.040に該当する。すなわち、「P」のロス量閾値は5段階目であり、ロス量は「50.0t」となる(ステップS21)。
成分規格値テーブル1210に登録されているレコード、すなわち、すべての成分についてロス量の段階目及びロス量を求めると(ステップS22:YES)、ボトルネック成分導出部1600は、最もロス量が多い成分をボトルネック成分と決定する(ステップS23)。成分規格値テーブル1210においては、ロス量が最も多い「P」がボトルネック成分であると決定される。
図11のステップS15において、ボトルネック成分を導出したボトルネック成分導出部1600は、導出したボトルネック成分を、品種調整成分出力部1700に渡す。例えば、「P」を渡す。また、ボトルネック成分導出部1600は、導出したボトルネック成分とロス量閾値の段階目とを、最小ロス量導出部1800に渡す。例えば、「P」及び「5段階目」を渡す。
ボトルネック成分を渡された品種調整成分出力部1700は、ボトルネック成分を入出力部1002に出力する(ステップS16)。例えば、リン(P)がボトルネック成分である旨を出力する。作業者は、リン(P)がボトルネック成分であることを知ることができるので、ロス量を減らすためには、後鋳造品種のリン(P)の成分を調整すべきであることを認識することができる。また、品種調整成分出力部1700は、照準可能範囲値テーブル1110(図5)を参照し、成分1111として「P」が設定されているレコードの照準可能範囲値1114の「上限」として設定されている値「0.035」及び「下限」として設定されている値「0.025」を読み出し、照準可能範囲が「0.025(%)〜0.035(%)」である旨を入出力部1002に表示する。作業者は、その範囲内で調整を行えばよいことがわかる。
また、ボトルネック成分と段階目とを渡された最小ロス量導出部1800は、ロス量をできるだけ少なくするボトルネック成分の成分値を導出する(ステップS17)。
ここで、図13を用いて、最小ロス量導出処理を説明する。図13は、最小ロス量導出処理のフローチャートである。
最小ロス量導出部1800は、まず、ロス量閾値テーブル1410を参照して、ボトルネック成分導出部1600から渡されたボトルネック成分の段階目を1段階減らした場合の、ボトルネック成分の新しい目標値を求める(ステップS30)。以下、この1段階減らした段階目を「現在の段階目」というものとする。
例えば、ボトルネック成分導出部1600から渡されたボトルネック成分が「P」、段階目が「5段階目」である場合は、「4段階目」の「P」の値、すなわち、前鋳造品種に含まれる「P」の成分値と後鋳造品種に含まれる「P」の成分値との差をロス量閾値テーブル1410(図8参照)から読み出す。詳細には、成分1411として「P」が設定されているレコードの、ロス量閾値(4段階目)1415として設定されている値「±0.035」を読み出す。そして、最も大きい差を採用する。この場合、差の最大値「0.035」を採用する。最小ロス量導出部1800は、前鋳造品種の「P」の成分値「0.070」(図4の成分規格値テーブル1220参照)から、採用した差「0.035」だけ離れた値を求め、求めた値「0.035」、「0.105」を、ボトルネック成分の新しい目標値とする。
次に、最小ロス量導出部1800は、ボトルネック成分の新しい目標値が、照準可能範囲であるかを判断する(ステップS31)。照準可能範囲内にあるか否かは、照準可能範囲値テーブル1110を参照して判断する。詳細には、最小ロス量導出部1800は、成分1111として「P」が設定されているレコードの、照準可能範囲値1114を読み出す。照準可能範囲値1114の「上限」が「0.035」であり、「下限」が「0.025」であるので、0.025〜0.035の範囲が照準可能範囲となる。従って、最小ロス量導出部1800は、新しい目標値のうちの「0.035」は、照準可能範囲に入っていると判断する。この「0.035」を新しい目標値とする。尚、仮に、「0.035」、「0.105」の双方が照準可能範囲に入る場合は、双方を新しい目標値とする。尚、所定の法則で一方を新しい目標値とすることとしてもよい。例えば、成分の量が少なくなる用を選択する等である。
新しい目標値の全てが照準可能範囲内になければ(ステップS31:NO)、製品としての規格成分値を守ることができないこととなるので、現在の段階目よりも1つ上げた段階目を、ボトルネック成分の段階目として決定する(ステップS36)。例えば、現在の段階目が「4段階目」である場合は、「5段階目」として処理を終了する。
一方、新しい目標値が照準可能範囲内にある場合は(ステップS31:YES)、ボトルネック成分を新しい目標値としたとした場合の、ボトルネック成分の変更量を求める(ステップS32)。
詳細には、まず、最小ロス量導出部1800は、「P」の新しい目標値「0.035」から、その前の目標値「0.030」を減算して、変更量「+0.005」を求める。その前の目標値とは、1つ前の段階目であると判断した時の目標値である。例えば、ボトルネック成分導出部1600から段階目「5段階目」を受け取り、現在の段階目が「4段階目」である場合は、前の目標値とは成分規格値テーブル1210(図3参照)の目標値1213として設定されている値「0.030」であり、現在の段階目が「3段階目」である場合は、「4段階目」のときの新しい目標値「0.035」となる。
変更成分「P」の変更量「+0.005」を求めた最小ロス量導出部1800は、関連成分のロス量を求める(ステップS33)。まず、成分変動値テーブル1510に登録されている最初のレコードの関連成分のロス量を求める。
詳細には、例えば、図9の成分変動値テーブル1510の最初のレコードは、関連成分1511として「C」が設定されているので、関連成分「C」のロス量を求める。成分変動値テーブル1510を参照すると、「P」が「+0.001」変更されると、「C」は「+0.010」変動することから、「C」の変動量は、(+0.005/+0.001)×+0.010=+0.050となる。従って、新しい「C」の成分値は、その関連成分の前の目標値「0.300」に変動量「+0.050」を加算した「0.350」となる。そして、前鋳造品種の「C」の成分値「0.500」との差は、0.500−0.350=+0.15となる。ロス量閾値テーブル1410を参照すると、成分1411が「C」のレコードにおいて「+0.15」が該当する項目は、ロス量閾値(3段階目)1414であり、その3段階目のロス量「30.0t」が、関連成分「C」のロス量となる。尚、最小ロス量導出部1800は、現在の段階目における関連成分の段階目を作業メモリに記憶しておくものとする。例えば、現在の段階目「4段階目」において、関連成分「C」は「3段階目」である旨を記憶しておく。
次に、最小ロス量導出部1800は、関連成分のロス量(段階目)が、ボトルネック成分のロス量(現在の段階目)より大きくないか否かを判断する(ステップS34)。すなわち、ロス量が増えないこと、言い換えれば、ボトルネック成分が変わらないことを確認する。
例えば、現在の段階目「4段階目」がボトルネック成分の段階目であり、関連成分「C」の段階目が「3段階目」である場合は、ボトルネック成分のロス量は「40.0t」であり、関連成分「C」のロス量は「30.0t」であるので、関連成分のロス量(段階目)が、ボトルネック成分のロス量(現在の段階目)より大きくないと判断する。
関連成分のロス量(段階目)が、ボトルネック成分のロス量(現在の段階目)より大きいと判断した場合(ステップS34:NO)、最小ロス量導出部1800は、現在の段階目よりも1つ上げた段階目を、ボトルネック成分の段階目として決定し(ステップS36)、処理を終了する。
一方、関連成分のロス量(段階目)が、ボトルネック成分のロス量(現在の段階目)より大きくないと判断した場合(ステップS34:YES)、最小ロス量導出部1800は、成分変動値テーブル1510に次のレコードが登録されている場合には(ステップS35:NO)、ステップS33〜ステップS35の処理を繰り返す。
成分変動値テーブル1510に登録されている全レコード、すなわち、すべての関連成分についてステップS33〜ステップS35の処理を行った場合には(ステップS35:YES)、最小ロス量導出部1800は、現在の段階目を更に1段階下げて、ステップS30〜ステップS35までの処理を繰り返す。例えば、更に1段階引き下げて3段階目にした場合は、目標値を0.035(%)から0.040(%)に変更することとなるが、0.040(%)は照準可能範囲値外であるため、もう1段階(3段階目)への引き下げは不可であることとなる。
ステップS36において、ボトルネック成分の段階目を決定した最小ロス量導出部1800は、最小ロス量導出処理を終了する。
図11のステップS17の最小ロス量導出処理を行った最小ロス量導出部1800は、ボトルネック成分の段階目と、作業メモリから読み出したその段階目のときの関連成分の段階目とを、品種調整関連成分出力部1900に渡す。
品種調整関連成分出力部1900は、渡されたボトルネック成分の段階目と、その段階目のときの関連成分の段階目とから品質調整関連成分テーブル1910を作成し、入出力部1002に出力する。入出力部1002に品質調整関連成分テーブル1910を出力することで作業者は、ロス量閾値を何段階引き下げることが可能であるか、その時の関連成分はどの段階なのかを知ることができる。すなわち、作業者は、ロス量を削減するネックとなる部分を容易に判断できることが可能になり、設備状況や鋳造方式の違い等に応じて、その対処を行うことが可能となる。結果、成分調整に関する生産計画の立案が容易となる。
尚、最小ロス量導出部1800は、関連成分のロス量がボトルネック成分のロス量を超えた場合には、その時のボトルネック成分の段数目と関連成分の段数目とを品種調整関連成分出力部1900に渡し、品種調整関連成分出力部1900は入出力部1002に出力することとしてもよい。作業者は、ロス量を削減する際の新たなボトルネックとなり得る成分を容易に知ることができる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
10 連続鋳造設備
11 鋳造機
12 成分調整設備
13 取鍋
1000 生産計画立案装置
1001 生産計画立案制御部
1002 入出力部
1100 成分照準可能範囲値記憶部
1101 成分照準可能範囲値記録管理部
1110 1120 照準可能範囲値テーブル
1200 成分規格値記憶部
1201 成分規格値記録管理部
1210 1220 成分規格値テーブル
1300 品種成分値記憶部
1301 品種成分値記録管理部
1310 品種成分テーブル
1400 ロス量閾値記憶部
1401 ロス量閾値記録管理部
1410 ロス量閾値テーブル
1500 成分変動値記憶部
1501 成分変動値記録管理部
1510 成分変動値テーブル
1600 ボトルネック成分導出部
1700 品種調整成分出力部
1800 最小ロス量導出部
1900 品種調整関連成分出力部
1910 品質調整関連成分テーブル

Claims (3)

  1. 含まれる成分の割合が互いに異なる複数の液状体を順次投入し、投入された液状体を凝固させてそれぞれの液状体から製品を製造する設備の、生産計画を立案する生産計画立案装置であって、
    前記製品ごとに、製品に含まれる各成分の量の目標値と許容範囲とを記憶している目標値記憶手段と、
    後に投入しようとする液状体に含まれるある成分の目標値と、先に投入される液状体に含まれる当該ある成分の量とに基づいて、当該後に投入しようとする液状体を投入した場合に製造されると推定される製品であって、前記許容範囲に入らない製品の量である製品ロス量を算出する製品ロス量算出手段と、
    前記製品ロス量算出手段に前記後に投入しようとする液状体に含まれる成分に基づく製品ロス量を成分ごとに算出させ、当該製品ロス量が最も大きくなる成分を、成分調整を行うべき第1成分として選択するボトルネック成分選択手段と
    を備えることを特徴とする生産計画立案装置。
  2. 前記生産計画立案装置は、更に、後に投入しようとする液状体に含まれる前記第1成分の量を一定量変更した場合に、当該後に投入しようとする液状体に含まれる量が変動する成分である第2成分とその変動値とを記憶している変動値記憶手段と、
    前記第1成分の量を当該成分の前記許容範囲内の所定量に変更した場合に、当該所定量と前記変動値とに基づいて前記第2成分の変動後の量を算出する変動量算出手段と、
    前記製品ロス量算出手段に、前記変動後の量を第2成分の目標値として第2成分に基づく製品ロス量を算出させ、前記所定量を第1成分の目標値として第1成分に基づく製品ロス量を算出させ、当該第2成分に基づく製品ロス量が当該第1成分に基づく製品ロス量より少ない場合に、前記所定量を前記第1成分の量と決定するボトルネック成分量決定手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の生産計画立案装置。
  3. 含まれる成分の割合が互いに異なる複数の液状体を順次投入し、投入された液状体を凝固させてそれぞれの液状体から製品を製造する設備の、生産計画を立案する装置であって、前記製品ごとに、製品に含まれる各成分の量の目標値と許容範囲とを記憶している目標値記憶手段を備える生産計画立案装置で用いられる生産計画方法あって、
    後に投入しようとする液状体に含まれるある成分の目標値と、先に投入される液状体に含まれる当該ある成分の量とに基づいて、当該後に投入しようとする液状体を投入した場合に製造されると推定される製品であって、前記許容範囲に入らない製品の量である製品ロス量を算出する製品ロス量算出ステップと、
    前記製品ロス量算出ステップで前記後に投入しようとする液状体に含まれる成分に基づく製品ロス量を成分ごとに算出させ、当該製品ロス量が最も大きくなる成分を、成分調整を行うべき第1成分として選択するボトルネック成分選択ステップと
    を備えることを特徴とする生産計画立案方法。
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