JP6098553B2 - 復燐量予測装置および復燐量予測方法、ならびに転炉脱燐制御方法 - Google Patents

復燐量予測装置および復燐量予測方法、ならびに転炉脱燐制御方法 Download PDF

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本発明は、鉄鋼製造の際の製鋼プロセスにおける吹錬終了後から連続鋳造設備に到着するまでのスラブから溶鋼への復燐量を予測する復燐量予測装置および復燐量予測方法、ならびに予測された復燐量に基づいて脱燐処理を制御する転炉脱燐制御方法に関する。ここで、復燐量とは、吹錬終了後の溶鋼燐濃度から、連続鋳造設備で測定した溶鋼燐濃度までの変化量(燐濃度上昇量)をいう。
鉄鋼製造の際の製鋼プロセスでは、鋼種ごとに各成分の目標となる上限値および下限値が設定され、管理されている。製鋼プロセスにおける各工程で成分調整された溶鋼は、最終的に連続鋳造設備に供給され、鋳込み前にサンプルを採取し、各成分の割合が設定範囲に収まっているか判定される。この時、成分の割合が設定範囲から外れると、売却単価が低い鋼種への格落ち等が発生する。このため、連続鋳造以前の各工程では、鋼種・操業条件に沿った成分割合の制御を行う必要があり、様々な方法が提案されている。
このような鋼種ごとに設定される成分の一つとして燐がある。脱燐処理が可能な転炉設備における操業では、連続鋳造設備で要求される目標値を満たすように、転炉目標燐濃度を個別に設定している。その方法として、連続鋳造設備到着時の溶鋼の目標燐濃度から復燐量(転炉出鋼から連鋳到着までの燐濃度上昇量)を差し引いて転炉目標燐濃度を求める方法が知られている(特許文献1参照)。この時、復燐量を予測する必要があるが、従来技術として、復燐量を転炉で添加する副原料の種類・量から重回帰分析によって推定するものが知られている(特許文献1、2参照)。
特開2000−178630号公報 特開平11−193413号公報
しかしながら、転炉での目標燐濃度を決定する際に、復燐量を転炉で添加する副原料の種類・量から重回帰分析によって推定する従来の方法では、復燐量予測誤差を十分小さくすることが困難である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、高精度で復燐量を予測することができる復燐量予測装置および復燐量予測方法、ならびに高精度で予測された復燐量に基づいて脱燐処理の際の燐濃度を高精度で制御する転炉脱燐制御方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、以下の点が判明した。
(1)復燐量予測の際に使用するパラメータとして、転炉で添加する副原料だけでは、復燐量の推定が困難である。
(2)復燐量予測の際に重回帰式では操業状況の変化に追随することが困難である。
そこで、これらについてさらに検討した結果、以下の知見を得た。
(a)上記(1)に関して、従来は吹錬終了後に転炉に添加する副原料に含まれる燐成分による復燐のみに着目しており、他の操業因子は復燐量に影響しないと考えられていた。しかし、他の操業因子との相関を調査した結果、転炉で添加する副原料条件としての副原料の種類・量以外に、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、設備条件としての転炉の使用年月および/または使用回数が復燐量に影響することを見出した。
(b)上記(2)に関して、従来は、上述のように、転炉で添加する副原料に含まれる燐成分のみが復燐量に影響すると考えられていたため、副原料の種類と投入量がわかれば線形回帰モデルで予測することができると考え、重回帰式を使用していた。しかし、上記(a)のように、復燐量には、副原料条件以外に、二次精錬条件、鋼種、設備条件が復燐量に影響するため、これらの因子を用いて線形回帰モデルを用いた重回帰式では、説明関数の意味が異なるため、きれいにフィッティングすることができない可能性が高い。このような場合、副原料条件に加えて、二次精錬条件、鋼種・設備条件の実績データを用いた局所回帰モデルにより復燐量を予測することが有効であることを見出した。
結果予測や、適切な操作量を求める際に、多数の過去のデータから当該データに近い状態のデータを収集し、それらの情報から局所的なモデルを予測計算や操作量計算のたびに構築する局所回帰の手法は、復燐量予測以外の分野では用いられている。例えば、特開2004−59955号公報では、吹錬終了時の組成を目標値に一致させるため、各チャージにおける吹錬条件および吹錬終了時の実績吹止積算酸素量を実績データとし、新規に実施するチャージの転炉に対する適切な送酸量を算出している。また、特開2009−167481号公報では、インペラーにより溶銑を撹拌して脱硫する設備において、蓄積された実績データを基に脱硫剤の投入量を局所回帰により求め、処理後の硫黄濃度の精度を向上させている。しかし、従来は、復燐量予測に局所回帰を用いるという発想はなかった。
本発明は、以上の知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)製鋼プロセスにおける吹錬終了後から連続鋳造設備に到着するまでの溶鋼への復燐量を予測する復燐量予測装置であって、
転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉耐火物交換後の使用年月および/または使用回数を、復燐量を予測するための説明変数として用い、転炉以降の工程を制御する外部の制御装置から、転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数の実績データおよび予測対象の転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数を説明変数として取り込んで局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測し、その予測した復燐量を出力することを特徴とする復燐量予測装置。
(2)前記制御装置から取り込まれた、前記説明変数および前記目的変数の実績データにより作成される実績データベースと、
前記実績データベースに基づき、前記制御装置から取り込んだ予測対象の説明変数から局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測する復燐量予測処理部とを有することを特徴とする(1)に記載の復燐量予測装置。
(3)前記復燐量予測処理部は、
前記実績データベースの説明変数と前記予測対象の説明変数の類似度を算出する類似度算出部と、
前記実績データベースに格納されている実績データと、前記類似度とを用いて予測モデルとしての局所的回帰モデルを作成する予測式作成部と、
前記予測式作成部によって作成された前記予測モデルに予測対象の説明変数の値を代入することによって復燐量の予測値を算出する復燐量予測部と
を有することを特徴とする(2)に記載の復燐量予測装置。
(4)製鋼プロセスにおける吹錬終了後から連続鋳造設備に到着するまでの溶鋼への復燐量を予測する復燐量予測装置であって、
転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉耐火物交換後の使用年月および/または使用回数を、復燐量を予測するための説明変数として用い、転炉以降の工程を制御する外部の制御装置から、転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数の実績データおよび予測対象の転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数を説明変数として取り込んで局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測し、その予測した復燐量を出力することを特徴とする復燐量予測装置。
(5)前記制御装置から取り込まれた、前記説明変数および前記目的変数の実績データにより実績データベースを作成する工程と、
前記実績データベースに基づき、前記制御装置から取り込んだ予測対象の説明変数から局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測する工程とを有することを特徴とする(4)に記載の復燐量予測方法。
(6)前記復燐量を予測する工程は、
前記実績データベースの説明変数と前記予測対象の説明変数の類似度を算出する類似度算出工程と、
前記実績データベースに格納されている実績データと、前記類似度とを用いて予測モデルとしての局所的回帰モデルを作成する予測式作成工程と、
前記予測式作成工程によって作成された前記予測モデルに予測対象の説明変数の値を代入することによって復燐量の予測値を算出する復燐量予測工程と
を有することを特徴とする(5)に記載の復燐量予測方法。
(7)上記(4)〜(6)のいずれかの復燐量予測方法によって予測された復燐量に基づいて、転炉目標燐濃度を算出し、それにより転炉脱燐制御を行うことを特徴とする転炉脱燐制御方法。
従来は、転炉から連続鋳造設備に到達するまでのデータを用いた復燐量予測の局所回帰モデルは用いられていなかったが、本発明では、転炉以降の工程を制御する制御装置から新たに従来考慮されていなかったデータを取り込み、局所回帰モデルによって復燐量を予測し、予測した復燐量を出力する復燐予測装置および復燐予測方法を設計する。
本発明によれば、転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉の耐火物交換後の使用年月および/または使用回数をパラメータとして用い、実績データを用いた局所回帰モデルにより復燐量を予測するので、副原料からの復燐のみを考慮する従来技術に比べて転炉から連続鋳造設備までの復燐量を高精度に予測することができる。
本発明の一実施形態に係る復燐量予測装置を示す概略構成図である。 復燐量予測装置に用いられる実績データベースの例を示す図である。 復燐量予測装置に用いられる復燐量予測処理部の構成を示すブロック図である。 復燐予測処理部での計算の手順を示すフローチャートである。 従来例の復燐予測結果を示す図である。 本発明例の復燐予測装置を用いたシミュレーション結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る復燐量予測装置を示す概略構成図である。復燐量予測装置1は、転炉以降の工程を制御する外部の制御装置10から、実績データ11、および予測対象チャージ(以下、要求点と称する)の説明変数12を入力し、要求点の目的変数(予測復燐量)13、および転炉目標燐濃度14を制御装置10へ返す装置である。
復燐量予測装置1は、実績データベース2と、復燐量予測処理部3とを有する。実績データベース2は、入力された実績データ11により作成され、その実績データベース2と要求点の説明変数12とに基づいて、復燐量予測処理部3によって要求点の目的変数(予測復燐量)13が計算される。
次に、実績データベース2について説明する。
図2は、実績データベースの例を示す図である。実績データベース2は、説明変数である「転炉で添加する副原料」、「二次精錬条件」、「鋼種条件」、および「設備条件」、ならびに目的変数である「復燐量」によって構成される。
「転炉で添加する副原料」は、従来から用いられているもので、副原料の種類および量である。
「二次精錬条件」とは、二次精錬において溶鋼の湯面が変動する工程の時間をパラメータ化したものであり、溶鋼の湯面が変動することによってスラグと溶鋼面の接触面積が増え、スラグ内の燐がメタル層に戻り復燐することを考慮している。例えば、脱ガス設備の改質作業時間やバブリング工程の処理時間が挙げられる。
「鋼種条件」は、鋼種そのもの(鋼種分類)である。スラグの組成、溶鋼温度は鋼種ごとに変化する。スラグの組成、溶鋼温度は、溶鋼・スラグ間の平衡反応に影響するため、鋼種条件がスラグから溶鋼の復燐量を予測する指標の一つとなっている。
「設備条件」とは、設備である転炉の使用年月および/または使用回数等をパラメータ化したものであり、転炉の摩耗や劣化が復燐に影響することを考慮している。例えば、転炉の出鋼孔使用回数をパラメータとした場合、使用回数が増加するに従って摩耗で出鋼孔径が広がり、出鋼中にスラグが溶鋼に流れやすくなることで復燐量が増加する。
「復燐量」は、実績データとして入力される連鋳の溶鋼燐濃度と、吹錬終了後の溶鋼燐濃度との差分として、実績データベース2に格納される。
各説明変数と目的変数は、チャージごとに関連付けして保存され、最新の実績データに基づいて予測モデルを構築することができるように、所定の期間が過ぎたら新しいデータと入れ替わる形で古いデータが消去されるように構成されている。
次に、復燐量予測処理部3について説明する。
図3は復燐量予測処理部3の構成を示すブロック図、図4は復燐量予測処理部3での計算の手順を示すフローチャートである。復燐量予測処理部3は、図3に示すように、類似度算出部21と、予測式作成部22と、復燐量予測部23と、転炉目標燐濃度計算部24とを有しており、転炉での処理開始前に要求点の説明変数12が入力されると、図4に示すステップ1〜4により以下の手順で計算処理が実施され、得られた結果が転炉の脱燐処理に使用される。
[ステップ1:類似度算出工程]
ステップ1の類似度算出工程では、類似度算出部21において、図1の実績データベース2の説明変数と要求点の説明変数12との類似度を算出する。具体的には、初めに、要求点の説明変数12である「転炉で添加する副原料条件」、「二次精錬条件」、「鋼種条件」、および「設備条件」を一つのベクトルとし、要求点x(≡[x,x,x,…,x(ただし、Mは説明変数の数である))として、実績データベース2に格納されている各説明変数の実績値x(≡[x ,x ,x ,…,x (ただし、n=1,2,…,N、Nは実績データの格納チャージ数、Mは説明変数の数である))について、以下に示す数式(1)を用いて要求点xからの距離Lを算出する。
Figure 0006098553
なお、数式(1)中、パラメータλは、化学成分と温度等のように異なる尺度で測定される入力変数をスケーリングするための重み変数である。
次に、実績データベース2に格納されている各入力変数の実績値xについて、以下に示す数式(2)を用いて要求点xから距離Lにある点の類似度Wを算出する。なお、数式(2)中、パラメータσは、実績データに対する距離Lの標準偏差、パラメータpは調整用パラメータである。
Figure 0006098553
[ステップ2:予測式作成工程]
ステップ2の予測式作成工程では、予測式作成部22において、実績データベース2に格納されているN個の実績データ(説明変数の実績値x)と、その要求点xとの類似度Wとを用いて、要求点xに類似する過去の実績データを重視した局所的な予測モデル(局所回帰モデル)を作成する。具体的には、以下の数式(3)によって表される予測モデルを作成する。数式(3)を構成する以下の数式(4)によって表されるモデルパラメータθは、以下に示す数式(5)〜(8)によって表される評価関数Jの値を最も小さくする最適化問題を解くことによって算出することができる。評価関数Jは、数式(5)〜(8)に示すように、類似度Wを重みとする実測値と予測値との誤差の二乗和である。
Figure 0006098553
なお、数式(6)中、パラメータy(ただし、n=1,2,…,N、Nは実績データの格納チャージ数である)は、実績データベース2のn番目の目的変数(復燐量)であり、数式(7)中、パラメータdiag(s)は、sの要素を主対角要素とする対角行列を示す。
このように、予測値と実測値との重み付き二乗和を最小化するモデルパラメータを計算することによって、類似度が高い、すなわち要求点xに近い実績データをよりよくフィッティングする局所的な予測モデルを作成することができる。
[ステップ3:復燐量予測工程]
ステップ3の復燐量予測工程では、復燐量予測部23において、ステップ2の予測式作成工程によって作成された予測モデルである数式(3)に要求点xの値(予測対象チャージの説明変数の値)を代入することによって復燐量の予測値を算出する。
[ステップ4:転炉目標燐濃度計算工程]
ステップ4の転炉目標燐濃度計算工程では、転炉目標燐濃度計算部24において、ステップ3で予測した復燐量予測値と、鋼種ごとに設定された連鋳の目標燐設定値を用いて、下記の数式(9)により転炉目標燐濃度を計算する。数式(9)において、パラメータqは復燐量予測誤差により、連鋳燐濃度が設定値外れを起こさないように補償するための補償代である。
転炉目標燐濃度=連鋳の目標燐設定値−復燐量予測値−q ・・・(9)
数式(9)の転炉目標燐濃度をガイダンスすることにより、転炉〜二次精錬〜連鋳間の復燐量を考慮した、転炉での脱燐制御が可能となる。
以上のように、「転炉で添加する副原料条件」、「二次精錬条件」、「鋼種条件」、および「設備条件」をパラメータとして適用し、実績データを用いた局所回帰モデルにより復燐量を予測するので、副原料からの復燐のみを考慮する従来技術よりも高精度で転炉〜二次精錬〜連鋳間の復燐量を予測することができる。そして、このような復燐量予測技術により予測した復燐量から転炉目標燐濃度を算出し、それにより転炉での脱燐制御を行うことにより、高精度で燐濃度を制御することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の思想の範囲内で種々変形可能である。例えば、局所回帰モデルは、上記式に限定されるものではない。
ここでは、転炉で添加する副原料条件から重回帰モデルを用いて予測した従来例の復燐量予測結果と、「転炉で添加する副原料条件」、「二次精錬条件」、「鋼種条件」、および「設備条件」から局所回帰モデルを用いて予測する本発明例の復燐量予測装置による復燐量予測結果とを比較した。
図5は従来例の復燐量予測結果を示す図、図6は本発明例の復燐量予測装置を用いたシミュレーション結果を示す図である。これらの図に示すように、従来の予測手法による復燐量予測誤差RMSE(二乗平均平方根誤差:Root Mean Square Error)が3.02[10−3%]であったのに対し、本発明例のデータベース型の局所回帰モデルを用いた復燐量予測装置では復燐量予測誤差RMSEが2.02[10−3%]となり、復燐量予測誤差RMSEを約33%(=100[%]−(2.02/3.02)×100[%])低減できることが確認された。
なお、予測誤差RMSEは、以下の式で計算することができる。
Figure 0006098553
1 復燐量予測装置
2 実績データベース
3 復燐量予測処理部
10 制御装置
11 実績データ
12 要求点の説明変数
13 要求点の目的変数(予測復燐量)
14 転炉目標燐濃度
21 類似度算出部
22 予測式作成部
23 復燐量予測部
24 転炉目標燐濃度計算部

Claims (7)

  1. 製鋼プロセスにおける吹錬終了後から連続鋳造設備に到着するまでの溶鋼への復燐量を予測する復燐量予測装置であって、
    転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉耐火物交換後の使用年月および/または使用回数を、復燐量を予測するための説明変数として用い、転炉以降の工程を制御する外部の制御装置から、転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数の実績データおよび予測対象の転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数を説明変数として取り込んで局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測し、その予測した復燐量を出力することを特徴とする復燐量予測装置。
  2. 前記制御装置から取り込まれた、前記説明変数および前記目的変数の実績データにより作成される実績データベースと、
    前記実績データベースに基づき、前記制御装置から取り込んだ予測対象の説明変数から局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測する復燐量予測処理部とを有することを特徴とする請求項1に記載の復燐量予測装置。
  3. 前記復燐量予測処理部は、
    前記実績データベースの説明変数と前記予測対象の説明変数の類似度を算出する類似度算出部と、
    前記実績データベースに格納されている実績データと、前記類似度とを用いて予測モデルとしての局所的回帰モデルを作成する予測式作成部と、
    前記予測式作成部によって作成された前記予測モデルに予測対象の説明変数の値を代入することによって復燐量の予測値を算出する復燐量予測部と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の復燐量予測装置。
  4. 製鋼プロセスにおける吹錬終了後から連続鋳造設備に到着するまでの溶鋼への復燐量を予測する復燐量予測方法であって、
    転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉耐火物交換後の使用年月および/または使用回数を、復燐量を予測するための説明変数として用い、転炉以降の工程を制御する外部の制御装置から、転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数の実績データおよび予測対象の転炉で添加する副原料の種類・量、二次精錬条件としての二次精錬における溶鋼湯面が変動する工程の時間、鋼種、ならびに設備条件としての転炉補修後の使用年月および/または使用回数を説明変数として取り込んで局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測することを特徴とする復燐量予測方法。
  5. 前記制御装置から取り込まれた、前記説明変数および前記目的変数の実績データにより実績データベースを作成する工程と、
    前記実績データベースに基づき、前記制御装置から取り込んだ予測対象の説明変数から局所回帰モデルにより予測対象の目的変数である復燐量を予測する工程とを有することを特徴とする請求項4に記載の復燐量予測方法。
  6. 前記復燐量を予測する工程は、
    前記実績データベースの説明変数と前記予測対象の説明変数の類似度を算出する類似度算出工程と、
    前記実績データベースに格納されている実績データと、前記類似度とを用いて予測モデルとしての局所的回帰モデルを作成する予測式作成工程と、
    前記予測式作成工程によって作成された前記予測モデルに予測対象の説明変数の値を代入することによって復燐量の予測値を算出する復燐量予測工程と
    を有することを特徴とする請求項5に記載の復燐量予測方法。
  7. 請求項4から請求項6のいずれかの復燐量予測方法によって予測された復燐量に基づいて、転炉目標燐濃度を算出し、それにより転炉脱燐制御を行うことを特徴とする転炉脱燐制御方法。
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