JP6424648B2 - 生産計画作成装置、生産計画作成方法、およびプログラム - Google Patents

生産計画作成装置、生産計画作成方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、生産計画作成装置、生産計画作成方法、およびプログラムに関し、特に、特に、ロットに複数の製品を纏めてロット単位で製品を生産するために用いて好適なものである。
製造業において製品の生産計画を立案する場合には、複数のオーダの製品を製造することにより製品の品質が低下してしまうことを防止することや、設備の段取り替えのコストの上昇を防止すること等の観点から、複数の製品を適切な規模で適切な数のロットに纏めてロット単位で製造するように生産計画を立案することが多い。
ここで、複数の製品をロットに纏めて製造する場合の一例として、製鋼プラントで連続鋳造を行う場合について説明する。図19は、連続鋳造機の構成の一例を示す断面図である。
図19において、精錬後の溶鋼10は取鍋11に入れられて搬送され、回転式のテーブル12に置かれる。取鍋11内の溶鋼10はタンディッシュ13を経由して、浸漬ノズル19によって鋳型14へ連続的に注がれる。鋳型14に注がれた溶鋼10は、スプレーノズル16により冷却されて凝固し、サポートロール15に支持されながら鋳型14の下方へゆっくりと連続的に引き抜かれる。凝固した溶鋼10は、切断機17で所定の長さに切断されてスラブ、ビレット、またはブルームと呼ばれる鋼片18となる。ここで、取鍋11の一杯分の鋳造単位をチャージという。連続鋳造機では、取鍋11内の溶鋼10がなくなると、回転式のテーブル12を回転させることで、溶鋼10が入っている他の取鍋11をセットし、当該取鍋11から連続的に溶鋼10を鋳型14に供給することができ、複数のチャージの溶鋼10を連続して連続鋳造することが可能である。このように複数のチャージの溶鋼10を連続して連続鋳造することを連続連続鋳造、略して連々鋳という。この連々鋳の回数を多くし過ぎると、タンディッシュ13や鋳型14の耐火物や浸漬ノズル19の溶損が生じるため、10〜20チャージで連続鋳造機を停止させ、これらを交換する必要がある。連続鋳造機が連続して稼働する1つの連々鋳の鋳造単位をキャストという。すなわち、1つのキャストは10〜20チャージで構成される。
このようなキャストとキャストとの切れ目では、鋳型14、タンディッシュ13、浸漬ノズル19を交換した後、ダミーバーと呼ばれる冶具を鋳型14に挿入し、ダミーバーを支えとして鋳型14へ注入した溶鋼10をゆっくりと引き抜くことで鋳造を開始する。このため、キャストとキャストの切れ目では設備の交換に長時間かかり、また、キャストの先頭と最後の部分では、製造安定性の低下や不純物の巻き込み等により鋼片18の品質が低下する虞がある。よって、鋼片18の生産能力や歩留まりの向上のためには、1つのキャスト内のチャージ数を極力多くすることが望ましい。一方で、合金成分の含有量(以下、必要に応じて合金成分量と称する)が相互に異なる2つのチャージを連々鋳する場合、チャージの切れ目の部分には、合金成分量が異なる溶鋼10が混ざるために、鋼片18の品質や歩留まりが低下する。また、合金成分量が相互に極端に異なる2つのチャージについては、チャージの切れ目の部分での鋼片18の品質が著しく低下するので、連々鋳ができない。したがって、各チャージの合金成分量等を考慮して、適切にキャストを計画しなければならない。すなわち、キャストにおける鋳造順を考慮してチャージを適切に纏めて、鋼片18の生産能力と歩留まりとを共に向上させる生産計画(キャスト計画)を立案する必要がある。
このようなキャスト計画を立案するための従来の方法としては、熟練者がほとんど手作業で行う方法が一般的である。しかしながら、例えば週のはじめに1週間分のキャスト計画を立案するためには、長い経験を積んだ熟練者でも、数時間掛かるのが一般的である。このようにキャスト計画を立案するのに時間を要するため、例えば、週の後半になって実操業と計画とのずれが拡大し、立案したキャスト計画が適切でないと知りつつも、キャスト計画が見直されないという問題点がある。
そこで、最近ではキャスト計画の立案業務を自動化する取り組みが行われている。
特許文献1では、適当な方法で初期のキャスト計画を立案した後、設定された評価関数の値が小さくなるように、任意の2つのチャージの交換を繰り返し、シミュレーティッド・アニーリング法を用いて、前記評価関数の値が最小となるキャスト計画を立案する手法が開示されている。
特許文献2では、キャスト計画を、チャージ番号を配列番号、当該チャージ番号の次に鋳造されるチャージのチャージ番号をその要素とする1次元配列で表わし、同一キャストに存在する1つまたは連続する複数の配列番号からなる鋳造範囲を、少なくとも起点および終点を除いて相互に重ならないように2組選択し、その起点に対応する要素同士と終点に対応する要素同士を入れ替える操作を繰り返し行う方法が開示されている。
いずれの方法も、チャージの鋳造順を変数xに記憶し、図20のような計算フローで立案している。
まず、適当な方法で現在計画の初期値(初期計画)を作成し(ステップS2001)、その評価関数の値(評価値)を計算する(ステップS2002)。
次に、キャスト計画の鋳造範囲の入れ替え候補(例えば、2つの鋳造範囲)を抽出し(ステップS2003)、当該2つの鋳造範囲を入れ替えたキャスト計画(近傍計画)を作成し(ステップS2004)、その評価値を計算する(ステップS2005)。
そして、入れ替え前後の評価値の大小から近傍計画の受理判定を行い(ステップS2006)、近傍計画を受理する場合は、現在計画の評価値を近傍計画のそれに更新し(ステップS2007)、終了判定(ステップS2008)に進む。
一方、近傍計画を受理しない場合(例えば、入れ替え後の評価値が入れ替え前の評価値より悪い場合)には、鋳造順を入れ替え前の元の鋳造順に戻した後(ステップS2007)、終了判定(ステップS2008)に進む。
終了判定(ステップS2008)では、鋳造範囲の入れ替え候補が他にあるかを判定し、入れ替え候補がある場合には、ステップS2003に戻る。そして、入れ替え候補が無くなれば、探索を終了する。ただし、問題規模が大きい場合には、入れ替え候補が無くなるまで探索すると時間がかかり過ぎるため、設定回数の入れ替えを行っても評価値の改善する計画が得られなければ探索を打ち切ることもある。
特許文献1と特許文献2の手法は、キャスト計画の立案業務を計算機で完全自動化する取り組みであるが、このような完全自動システムは製造現場で受け入れられない場合がある。なぜなら、キャスト計画の制約には、必ず守らなければならない評価指標(品質等)と、出来れば守りたい評価指標(歩留まり等)との2種類が存在し、前者を満たすキャスト計画のうち、後者を出来るだけ遵守するキャスト計画を探索する問題を解くことになることから、必ず後者の評価指標のうち幾つかは満たすことができないキャスト計画、すなわち立案者にとって不満の残るキャスト計画となるためである。不満の残るキャスト計画しか得られないのであれば、従来通り手作業でキャスト計画を立案した方が良いという判断になることがある。
この問題に対処するためには、立案者にキャスト計画を従来通り手作業で立案して貰い、そのキャスト計画を初期値として、そのキャスト計画を改善したキャスト計画を自動的に立案して提示するシステムとすることが望ましい。その際、立案者が手作業で作成したキャスト計画との差異が少ない、具体的には、それぞれのチャージに対して、立案者が作成したキャスト計画での鋳造日と改善後のキャスト計画での鋳造日との差異が少ない方がより望ましい。このような半自動システムは、特許文献1や特許文献2の技術を利用することで実現でき、初期計画をランダムに作成するのではなく、立案者が手作業で作成したキャスト計画を初期計画とすれば良い。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の手法では、現在計画の一部を変化させることで得られる近傍計画の中に、現在計画の評価値より良い近傍計画がなければ、当該現在計画を最適計画と判断して処理を終了することになるため、評価値の悪い局所最適解に陥り易いという課題がある。
この課題に対して、特許文献3では、特許文献1や特許文献2のように、現在計画より評価値の良い近傍計画が1つでも見つかったら、現在計画を近傍計画に更新するのではなく、必ずn(>1)個の近傍計画を求めて、それら近傍計画の中で最も評価値の良い近傍計画を選択し、その近傍計画の評価値と現在計画の評価値との差異に応じて、現在計画を更新するか否かを決定する手法が開示されている。
特開2004−348436号公報 特許第5370060号公報 特開平7−200517号公報
しかしながら、特許文献3の手法では、近傍計画を求める個数nを近傍計画の集合の個数より小さくすると、近傍計画の算出個数が少ないため、評価値の良い近傍計画が見つかる確率が低くなり、評価値の悪い局所最適解に陥る可能性が高くなってしまう。一方、近傍計画を求める個数nを大きくすると、評価値の良い局所最適解を発見できる確率は高くなるが、例えこの個数nを全近傍計画数としたとしても、現在解の更新回数が少なくなるだけで、大きく性能は向上しない。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、立案者が作成した初期計画を出発点として、従来よりも評価値が優れた生産計画を作成できるようにすることを第1の目的とする。
また、立案者が作成した初期計画を大きく変更することなく、従来よりも評価値が優れた生産計画を作成できるようにすることを第2の目的とする。
本発明の生産計画作成装置は、ロットに纏められて当該ロット単位で生産される複数の製品の生産計画を作成する生産計画作成装置であって、前記複数の製品それぞれの識別情報と、当該製品の生産順と、当該製品が属するロットと、が少なくとも特定される生産計画の初期値である初期計画を取得する初期計画取得手段と、前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を複数列挙し、それぞれが当該複数の入れ替え候補を要素とするM個(Mは2以上の整数)の入れ替え候補リストであって、当該入れ替え候補の順番が相互に異なるM個の入れ替え候補のリストである入れ替え候補リストを作成する入れ替え候補リスト作成手段と、前記初期計画と前記入れ替え候補リストとを用いて局所最適解を導出することを、前記M個の入れ替え候補リストを用いた場合のそれぞれについて個別に行うことで、M個の局所最適解を導出する局所最適解導出手段と、前記局所最適解導出手段により導出されたM個の局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する最良計画選択手段と、前記最良計画選択手段により選択された生産計画を示す情報を出力する出力手段と、を有し、前記局所最適解導出手段は、第1〜第Mの局所最適解を導出する第1〜第Mの局所最適解導出手段をさらに有し、前記第1〜第Mの局所最適解導出手段のそれぞれは、前記初期計画を現在計画として、前記入れ替え候補リストから入れ替え候補を所定の抽出順で1つ抽出することと、前記現在計画に対し、前記抽出した入れ替え候補を構成する2つの生産順、または、当該2つの生産順を起点とする2つの製造範囲を入れ替えた近傍計画を作成することと、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良ければ、当該現在計画を当該近傍計画に更新して前記抽出順をリセットし、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良くなければ、当該近傍計画を前記2つの生産順または前記2つの製造範囲の入れ替え前の状態に戻して前記抽出順を1つ進めることと、を、前記入れ替え候補リストにおける全ての入れ替え候補がなくなるまで繰り返し実行して、得られた現在計画を前記局所最適解とすることを特徴とする。
本発明の生産計画作成方法は、ロットに纏められて当該ロット単位で生産される複数の製品の生産計画を作成することをコンピュータにより実施する生産計画作成方法であって、前記複数の製品それぞれの識別情報と、当該製品の生産順と、当該製品が属するロットと、が少なくとも特定される生産計画の初期値である初期計画を取得する初期計画取得工程と、前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を複数列挙し、それぞれが当該複数の入れ替え候補を要素とするM個(Mは2以上の整数)の入れ替え候補リストであって、当該入れ替え候補の順番が相互に異なるM個の入れ替え候補のリストである入れ替え候補リストを作成する入れ替え候補リスト作成工程と、前記初期計画と前記入れ替え候補リストとを用いて局所最適解を導出することを、前記M個の入れ替え候補リストを用いた場合のそれぞれについて個別に行うことで、M個の局所最適解を導出する局所最適解導出工程と、前記局所最適解導出工程により導出されたM個の局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する最良計画選択工程と、前記最良計画選択工程により選択された生産計画を示す情報を出力する出力工程と、を有し、前記局所最適解導出工程は、第1〜第Mの局所最適解を導出する第1〜第Mの局所最適解導出工程をさらに有し、前記第1〜第Mの局所最適解導出工程のそれぞれは、前記初期計画を現在計画として、前記入れ替え候補リストから入れ替え候補を所定の抽出順で1つ抽出することと、前記現在計画に対し、前記抽出した入れ替え候補を構成する2つの生産順、または、当該2つの生産順を起点とする2つの製造範囲を入れ替えた近傍計画を作成することと、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良ければ、当該現在計画を当該近傍計画に更新して前記抽出順をリセットし、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良くなければ、当該近傍計画を前記2つの生産順または前記2つの製造範囲の入れ替え前の状態に戻して前記抽出順を1つ進めることと、を、前記入れ替え候補リストにおける全ての入れ替え候補がなくなるまで繰り返し実行して、得られた現在計画を前記局所最適解とすることを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記生産計画作成装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、それぞれが、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる複数の入れ替え候補を要素とするM個の入れ替え候補リストのそれぞれを個別に用いてM個の局所最適解を導出し、当該M個の局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画を選択して出力する。したがって、立案者が作成した初期計画を出発点として、従来よりも評価値が優れた生産計画を作成することができる。
また、本発明の他の特徴によれば、2つの生産順の差異が小さい入れ替え候補の抽出順ができるだけ上位になるように入れ替え候補リストを作成する。したがって、立案者が作成した初期計画を大きく変更することなく、従来よりも評価値が優れた生産計画を作成することができる。
局所最適解を探索する手法を概念的に説明する図である。 生産計画作成装置の機能的な構成の一例を示す図である。 初期計画の一例を示す図である。 各チャージの属性の一例を示す図である。 一次元配列で表した初期計画の一例を示す図である。 入れ替え候補リストの一例を示す図である。 2つのチャージを交換する方法の一例を説明するフローチャートである。 近傍計画を作成する方法の第1の例を説明する図である。 2つの鋳造範囲を交換する方法の一例を説明するフローチャートである。 近傍計画を作成する方法の第2の例を説明する図である。 生産計画作成装置の処理の一例を説明するフローチャートである。 実施例における初期計画の第1の例を示す図である。 従来の方法1で得られたキャスト計画を示す図である。 従来の方法2で得られたキャスト計画を示す図である。 本実施形態の方法で得られたキャスト計画を示す図である。 実施例における初期計画の第2の例を示す図である。 (1)式を用いた場合のキャスト計画を示す図である。 (2)式を用いた場合のキャスト計画を示す図である。 連続鋳造機の構成の一例を示す断面図である。 キャスト計画を作成する一般的な方法を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態では、生産計画として、連続鋳造機におけるキャスト計画を作成する場合を例に挙げて説明する。この場合、「チャージ」が「製品」に対応し、「キャスト」が「ロット」に対応し、「鋳造」が「生産」に対応する。また、「製品」は、原料に手が加えられた物を指し、市場に出回る最終製品等に限定されるものではない。
(概要)
まず、本実施形態の概要について説明する。
図1は、従来技術における局所最適解を探索する手法(図1(a))と、本実施形態における局所最適解を探索する手法(図1(b))を概念的に説明する図である。
特許文献1〜3に記載されている従来のローカルサーチでは、近傍解を作成する際のチャージの入れ替え順序が一通りに決まっているため、初期計画から局所最適解までに至るルートが固定されてしまっている。
したがって、図1(a)に示すように、初期計画101から局所最適解102までに至るルート103の途中で、評価値の大きい山があると、その山を超えられず(その山のピークの評価値よりも良い評価値が得られず)、山の手前の局所最適解104に陥ってしまう。図1(a)の大きな白丸は、近傍計画の探索範囲を示し、小さな黒丸は現在計画を示す。図1(a)では、各現在計画に対する近傍計画の探索範囲のうち、3つの探索範囲105a〜105cのみを例示する。具体的に、探索範囲105aは、初期計画101に対する近傍計画の探索範囲を示し、探索範囲105bは、探索範囲105aの中から探索された現在計画106に対する近傍計画の探索範囲を示し、探索範囲105cは、局所最適解104に陥った現在計画に対する近傍計画の探索範囲を示す。
特許文献3に記載の手法は、1つの現在計画に対して複数の近傍計画を算出して、その中から最も評価値の良い近傍計画を選択する手法であるが、近傍計画の探索範囲である白丸の大きさは変わらない。このため、特許文献3に記載の手法を用いたとしても、現在解の更新回数(図1(a)に示す黒丸の数)が少なくなるだけで、前述した評価値の山を乗り越えられる訳ではない。
一方、山の大きさ(高さ)は通るルートにより異なり、そのルートはチャージの入れ替え順序に依存するため、図1(b)の下側ルート111のように、大きな山を避けられる可能性もある。ここで、図1(b)の中央ルート112は、図1(a)に示したルート103に対応し、山谷の数および大きさが大きいルートである。また、図1(b)の上側ルート113は山谷が1つしかないルートであり、下側ルート111は山谷が全くないルートである。
このように、本発明者らは、チャージの入れ替え順序として複数の入れ替え順序(後述の入れ替え候補リスト)を設定することにより、初期計画101から局所最適解102までに至る複数のルートのそれぞれにおける局所最適解を探索し、それらの局所最適解の中で最も評価値の良い局所最適解を最良解として出力することで、評価値の悪い局所最適解しか得られない頻度を低減させることができることを見出した。
ただし、チャージの入れ替え順序をどのような入れ替え順序にすれば、大きな山を避けられるルートになるのかを事前に判別することはできない。このため、本実施形態では、予め指定した個数の異なるチャージの入れ替え順序(後述の入れ替え候補リスト)を作成し、作成したチャージの入れ替え順序のそれぞれに対して、局所最適解を探索し、それらの局所最適解の中で最も評価値の良い局所最適解を最良解として出力する。これにより、評価値の悪い局所最適解しか得られない頻度を低減させることができる。
また、異なる入れ替え順序をランダムに作成する際、なるべく鋳造順が近いチャージを優先(入れ替え順の上位に)することで、立案者が作成した初期計画に近い最良解を得ることができる。
以上のようにして、評価値の悪い局所最適解に陥ることを抑制し、且つ、立案者が作成した初期計画に近い最良解を得るための生産計画作成装置および生産計画作成方法の一例を以下に説明する。
(生産計画作成装置200)
図2は、生産計画作成装置200の機能的な構成の一例を示す図である。生産計画作成装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、USBインターフェース、ディスクドライブ、ユーザインターフェース、通信インターフェース、及びコンピュータディスプレイ等を備えた情報処理装置や、専用のハードウェアを用いることにより実現できる。
<初期計画取得部201>
初期計画取得部201は、立案者が作成したキャスト計画を現在計画の初期値として取得する。また、初期計画取得部201は、製品情報の一例として、立案者が作成したキャスト計画に含まれる各チャージの属性を取得する。尚、以下の説明では、立案者が作成したキャスト計画を必要に応じて初期計画と称する。
図3は、初期計画300の一例を示す図である。
図3では、1つのキャストで鋳造可能なチャージ数の上限が「5」であり、チャージ番号が4、10、2、1、8、5、3、9、6、7の順に並んだ場合の初期計画を例に挙げて示している。すなわち、キャスト1では、チャージ番号が4、10、2、1、8のチャージがこの順で鋳造されることを示す。同様に、キャスト2では、チャージ番号が5、3、9、6、7のチャージがこの順で鋳造されることを示す。このように、キャスト計画は、各チャージの識別情報(チャージ番号)と、各チャージの鋳造順と、各チャージが属するキャストと、が少なくとも特定される情報を含む。
図4は、各チャージの属性400の一例を示す図である。
図4に示すように、ここでは、各チャージの属性400の属性が、鋼種、上限位置、キャスト先頭、及び前処理有無である場合を例に挙げて示す。
鋼種とは、鋳造する鋼片の種類をいう。上限位置とは、キャストの先頭からの鋳造順の最大値をいう。キャストの先頭からの鋳造順として、この上限位置よりも大きな値の鋳造順(遅い鋳造順)をとることはできない。キャスト先頭とは、当該キャストの先頭のチャージとして鋳造して良いか否かを表すコードである。前処理有無とは、当該チャージに対して前処理(例えば2次製錬)が行われるか否かを表すコードである。
初期計画取得部201は、例えば、外部装置との通信、可搬型記憶媒体からの読み出し、またはオペレータによる入力等に基づいて、初期計画300と各チャージの属性400とを取得する。
初期計画取得部201は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び通信インターフェース等のインターフェースを用いることにより実現される。
<入れ替え候補リスト作成部202>
<<初期計画の一次元配列への格納>>
まず、入れ替え候補リスト作成部202は、初期計画取得部201で取得された初期計画300を図5に示すような一次元配列に格納する。
図5は、一次元配列xで表した初期計画501、502の一例を示す図である。尚、1次元配列とは、1つの配列番号(インデックス情報)から1つの要素が特定される配列(視覚的には、図5の四角のマス目が1次元(横方向)に並ぶ配列)をいう。尚、1つの要素(マス目)に含まれる情報は1つでなくてもよい。
図5(a)に示す例では、1つのキャスト(ロット)内における相対的な生産順を一次元配列のインデックス情報(本実施形態では、配列番号と同じ)とし、当該生産順で生産される製品の識別情報の一例であるチャージ番号を、当該インデックス情報に対応する要素情報とする。そして、これらのインデックス情報と要素情報とにより定まる一次元配列を初期計画501とする。ただし、キャストの最後の生産順に対応する要素情報には、当該キャストの切れ目であることを識別する情報の一例として「−1」を用いる。
また、図5(a)とは異なる表記ルールで初期計画を作成してもよい。例えば、図5(b)に示すように、1次元配列の配列番号を鋳造順ではなくチャージ番号と見做してもよい。
図5(b)は、図5(a)に示す例と同じ生産順の初期計画を示すものであり、ここに示すように、キャスト計画に含めるチャージの総数(ここでは「10」)にキャスト番号を加算した配列番号の要素として、当該キャスト番号のキャストにおける最初のチャージのチャージ番号を格納する。図3に示す例では、キャスト1における最初のチャージのチャージ番号は「4」であり、キャスト番号は「1」である。したがって、キャスト計画に含めるチャージの総数(=「10」)に、キャスト番号(=「1」)を加算した配列番号(=「11」)の要素として「4」を格納する。
次に、キャスト番号が最も小さい最初のキャスト(ここではキャスト1)に含まれるチャージの鋳造順が2番目以降のチャージを、鋳造順が早いものから1つずつ図3に示す初期計画300から抽出する。そして、抽出したチャージのチャージ番号を、当該チャージの1つ前に鋳造されるチャージのチャージ番号と同じ値の配列番号の要素として格納する。例えば、図3に示すキャスト1の鋳造順が2番目のチャージは、チャージ番号が「10」のチャージである。このチャージの1つ前に鋳造されるチャージ番号は「4」である。したがって、配列番号4の要素として「10」を格納する。同様に、図3に示すキャスト1の鋳造順が3番目のチャージは、チャージ番号が「2」のチャージである。このチャージの1つ前に鋳造されるチャージ番号は「10」である。したがって、配列番号10の要素として「2」を格納する。このような処理をキャスト内の全てのチャージについて行う。そして、キャスト内で鋳造順が最後であるチャージのチャージ番号と同じ配列番号の要素として、キャストの最後であることを示す情報の一例として「−1」を格納する。例えば、図3に示すキャスト1内で鋳造順が最後であるチャージのチャージ番号は「8」である。したがって、配列番号8の要素として「−1」を格納する。
以上のようにして、図5(b)に示す例では、配列番号の要素として、当該配列番号と同じ値のチャージ番号のチャージの次に鋳造されるチャージのチャージ番号を格納する。例えば、チャージ3のチャージの次に鋳造されるチャージのチャージ番号はチャージ9なので、x[3]=9となる。
このように図5(b)に示す例では、生産順が前後して隣り合う2つの製品のうちの、先行して生産される製品の識別情報の一例である「チャージ番号」を一次元配列のインデックス情報(本実施形態では、配列番号と同じ)とする。また、後行して生産される製品の識別情報の一例である「当該チャージ番号の次に鋳造されるチャージのチャージ番号」を当該インデックス情報に対応する要素情報とする。そして、これらのインデックス情報と要素情報とにより定まる一次元配列を初期計画502とする。ただし、キャストの最後のチャージ番号を示すインデックス情報に対応する要素情報には、当該チャージ番号のチャージがキャストの最後であることを識別する情報の一例として「−1」を用いる。また、キャストの最初のチャージ番号を示す要素情報に対応するインデックス情報には、ロットを識別するロットIDの一例として、チャージ番号と重複しないよう、チャージ数にキャスト番号を加えた番号を用いる。
尚、図5(b)に示すようにして一次元配列の形式で初期計画502を表すことは特許文献2に記載されている。
図5(a)に示す例よりも図5(b)に示す例の方が、後述する近傍計画を作成する際に手間が少ないというメリットがある。しかしながら、図5(b)に示す例よりも図5(a)に示す例の方が、直感的に理解し易い。
以降の説明では、特に断りのない限り、図3に示す形式ではなく、図5(a)や図5(b)示す様な、1次元配列の形式で表されたものを、初期計画(キャスト計画の初期値)と呼ぶ。
尚、図5(a)に示した一次元配列と図5(b)に示した一次元配列のうち何れの一次元配列を採用するのかについては、生産計画作成装置200に予め設定されているものとする。すなわち、図5(a)に示した一次元配列と図5(b)に示した一次元配列の何れを採用してもよい。
<<入れ替え候補リストの作成>>
以上のようにして1次元配列の形式で表された初期計画501または502を得ると、入れ替え候補リスト作成部202は、1次元配列の全ての鋳造順から、2つの鋳造順の組み合わせを全数列挙して基準入れ替え候補リストを作成する。基準入れ替え候補リストとは、後述するM個の入れ替え候補リストの元になるリストである。
ここで、1次元配列の全ての鋳造順には、図5(a)および図5(b)に示す、要素が「−1」の鋳造順も含まれる。具体的に図3に示したように、実際のチャージの鋳造順は1〜10になるが、要素が「−1」の鋳造順を含めると、鋳造順は1〜12になる。
尚、図5(a)に示す1次元配列では、配列番号が鋳造順となる。一方、図5(b)に示す1次元配列では、配列番号はチャージ番号を意味するため、鋳造順とは異なる。前述したように、配列番号の要素として格納されるチャージ番号の鋳造順は、当該配列番号(チャージ番号)の鋳造順の次の鋳造順になる。例えば、図5(b)において、配列番号「4」の要素として格納されるチャージ番号「10」の鋳造順は、チャージ番号4の鋳造順が「1」であるので、「2」になる。
前述したように、図5(a)および図5(b)に示す例では、1次元配列の要素数(鋳造順の数)は12であるため、図6に示すように、66(=122=12×11/2)通りの組み合わせ(入れ替え候補)が存在する。
図6に示す例では、入れ替え候補リスト作成部202は、これら66通りの組み合わせのうち、鋳造順aより鋳造順bの方が大きい組み合わせを、鋳造順が小さい順に列挙している。
以上のようにして基準入れ替え候補リスト600を作成すると、入れ替え候補リスト作成部202は、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素(鋳造順aおよび鋳造順bの組)をM回(Mは2以上の整数)ソートして、入れ替え候補リストをM個作成する。
ここで、入れ替え候補リストの作成数Mが大きい方が、評価値の良い解を求められる可能性が高まるが、立案時間を長くならないよう、計算機のコア数と等しくするのが好ましい。
本実施形態では、入れ替え候補リスト作成部202は、例えば、以下のようにして、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素に対する重みw[k]を導出し、導出した重みw[k]の値が昇順になるように、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素をソートする。尚、重みw[k]の値が同じ場合には、例えば、基準入れ替え候補リスト600の順位kが上位である要素が上位になるようにする。
本実施形態では、乱数を利用して重みw[k]を導出する。前述したように、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素をどのように入れ替えれば、大きな山を避けられるルートになるのかを事前に判別することはできないからである。
具体的に、入れ替え候補リスト作成部202は、以下の(1)式または(2)式の計算を行って、重みw[k]を導出する。
w[k]=rand() ・・・(1)
w[k]=rand()+abs(a−b)/N ・・・(2)
ここで、rand()は、0〜1の実数である。aとbは、基準入れ替え候補リスト600の順位kの要素(鋳造順a、b)である。Nはチャージ数にキャスト数を加算した値である。abs()は絶対値を求める関数である。
(1)式を用いると、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素はランダムにソートされる。
一方、(2)式を用いると、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素のうち、2つの鋳造順a、bの差が小さい要素が、基準入れ替え候補リスト600の上位に位置するように、基準入れ替え候補リスト600の各順位kの要素がソートされる。後述するように、近傍計画を作成する際には、入れ替え候補リスト600の最上位の順位kから順番に2つの鋳造順a、bを取得して、両者(鋳造順a、b)を入れ替える処理を行う。したがって、(2)式を用いると、相互に近い2つの鋳造順が優先的に入れ替えられる。このため、初期計画との差異が少ない計画が得られるというメリットがある。
尚、(1)式および(2)式のうちの何れの式を採用するかについては、生産計画作成装置200に予め設定されているものとする。
入れ替え候補リスト作成部202は、例えば、CPUが、ROMに記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして利用して実行することにより実現される。
<局所最適解導出部203>
局所最適解導出部203は、入れ替え候補リスト作成部202により作成されたM個の入れ替え候補リストのそれぞれを用いて、ローカルサーチを行い、M個の局所最適解(第1〜第Mの局所最適解)を導出する。
本実施形態では、局所最適解導出部203は、第1の局所最適解導出部203a〜第Mの局所最適解導出部203mを有する。第1〜第Mの局所最適解導出部203a〜203mは、それぞれ、入れ替え候補リスト作成部202により作成された第1〜第Mの入れ替え候補リストを入力し、入力した入れ替え候補リストを用いて、局所最適解を1つずつ導出する。その際、第1〜第Mの局所最適解導出部203a〜203mは、並列処理を行う。このように、第1の局所最適解導出部203a〜第Mの局所最適解導出部203mにおける処理の内容は同じであるので、ここでは、第1の局所最適解導出部203aについての処理の一例を説明し、必要に応じて、その他の第2〜第Mの局所最適解導出部203mについての詳細な説明を省略する。
本実施形態では、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの最上位の順位kから順番に2つの鋳造順a、bを取得する。そして、第1の局所最適解導出部203aは、2つの鋳造順a、bのチャージを入れ替えてローカルサーチを行うことと、鋳造順aから鋳造順a+p−1までの鋳造範囲のチャージと、鋳造順bから鋳造順b+q−1までの鋳造範囲のチャージとを入れ替えてローカルサーチを行うことと、の何れかを、生産計画作成装置200のユーザインターフェースに対するオペレータの操作の内容に基づいて選択して実行する。
ここで、p、qは、1以上の整数である。
pの最大値は、例えば、生産計画作成装置200のユーザインターフェースに対するオペレータの操作に基づいて予め設定される(以下の説明では、この値をLと称する)。ただし、後述するように、1つの前記鋳造範囲は、同一のキャストに属するチャージの鋳造順が起点と終点になるように定められなければならない。したがって、チャージ数pは、鋳造順aのチャージが属するキャストのチャージの数よりも大きくなることはない。よって、鋳造順aのチャージが属するキャストの切れ目(要素が「−1」チャージ)の鋳造順をCとすると、pの最大値は、前述したLとC−a+1のうち、小さい方の値になる。同様に、qの最大値は、鋳造順bのチャージが属するキャストの切れ目の鋳造順をDとすると、前述したLとD−b+1のうち、小さい方の値になる。尚、前述したように、1次元配列の全ての鋳造順には、図5(a)および図5(b)に示す、要素が「−1」の鋳造順も含まれる。
以下に、2つの鋳造順a、bのチャージを入れ替えてローカルサーチを行う方法と、鋳造順aから鋳造順a+p−1までの鋳造範囲のチャージと、鋳造順bから鋳造順b+q−1までの鋳造範囲のチャージとを入れ替えてローカルサーチを行う方法の一例を説明する。
尚、以下の説明では、前者の方法を必要に応じて、2つのチャージを交換する方法と称し、後者の方法を必要に応じて、2つの鋳造範囲を交換する方法と称する。また、これらの方法をオペレータが選択する際の指針は、例えば、以下の通りである。すなわち、計算時間よりも解の精度を優先する場合には、2つのチャージを交換する方法を選択し、解の精度を計算時間よりも優先する場合には、2つの鋳造範囲を交換する方法を選択する。
<<2つのチャージを交換する方法>>
図7のフローチャートを参照しながら、2つのチャージを交換する方法の一例を説明する。
[現在計画の評価値の計算]
まず、ステップS701において、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)における各チャージの鋳造順と、各チャージの属性400とに基づいて、現在計画(初期計画)の評価値を計算する。
本実施形態では、キャスト計画の良否が以下の4つの評価指標で表されるケースを例に挙げて説明する。
(1)異鋼種連々評価:1つ前に鋳造するチャージと当該チャージの鋼種が異なる場合には評価値に2点を加算し、そうでない場合には0点とし、評価値に対する加算をしない。
(2)連続前処理評価:当該チャージの「前処理有無」が「あり」であり、且つ、1つ前に前処理を行ったチャージの鋼種と当該チャージの鋼種とが異なる場合には評価値に1点を加算し、そうでない場合には0点とし、評価値に対する加算をしない。
(3)鋳造位置評価:当該チャージのキャストの先頭からの鋳造順が上限位置を超えた場合には評価値に10点を加算し、そうでない場合には0点とし、評価値に対する加算をしない。
(4)キャスト先頭評価:当該チャージの「キャスト先頭」が「不可」であるのにも関わらず、当該チャージがキャストの先頭になる場合には評価値に10点を加算し、そうでない場合には0点とし、評価値に対する加算をしない。
[近傍計画の作成]
次に、ステップS702において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kとして「1」を設定する(すなわち、最上位の順位kを指定する)。
次に、ステップS703において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kの要素(鋳造順a、b)を抽出する。
次に、ステップS704において、第1の局所最適解導出部203aは、ステップS703で抽出した鋳造順a、bを入れ替えた近傍計画を作成する。
図8は、近傍計画を作成する方法の一例を説明する図である。図8(a)は、図3に示す形式で表現した現在計画(初期計画300)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。図8(b)は、図5(a)に示す形式で表現した現在計画(初期計画501)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。図8(c)は、図5(b)に示す形式で表現した現在計画(初期計画502)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。
図8では、鋳造順(a,b)が(3,8)である場合を例に挙げて示す。
本実施形態では、以下の(a)〜(c)の条件を満たす配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)について、配列番号iの要素x[i]と配列番号uの要素x[u]とを入れ替えることと、配列番号jの要素x[j]と配列番号vの要素x[v]とを入れ替えることとを行う。
(a)(i,j)は、同一キャストの配列番号であり、且つ、配列番号jのチャージは、配列番号iのチャージ以降に鋳造される(すなわち、図5(a)に示す一次元配列の場合にはi≦j、図5(b)の一次元配列の場合にはチャージ番号x[i]の鋳造順≦チャージ番号jの鋳造順)。
(b)(u,v)は、同一キャストの配列番号であり、且つ、配列番号vのチャージは、配列番号uのチャージ以降に鋳造される(すなわち、図5(a)に示す一次元配列の場合にはu≦v、図5(b)の一次元配列の場合にはチャージ番号x[u]の鋳造順≦チャージ番号vの鋳造順)。
(c)配列番号i〜配列番号jの鋳造範囲と、配列番号u〜配列番号vの鋳造範囲とが相互に重ならない。
図5(a)に示す形式の1次元配列が現在計画(初期計画501)である場合、近傍計画の1次元配列は、図8(b)に示すようになる。この場合、配列番号と鋳造順は同じであるため、単純に配列番号「3」の要素(x[3])と配列番号「8」の要素(x[8])を入れ替える(入れ替え対象の配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)は(3,3,8,8)となる)。
同様に、図5(b)に示す形式の1次元配列が現在計画(初期計画502)である場合、近傍計画の1次元配列は図8(c)に示すようになる。キャスト1の先頭のチャージの配列番号「11」から順番に辿ると、チャージ番号x[11]=4,x[4]=10,x[10]=2の順番で鋳造される。したがって、鋳造順が3番目のチャージの番号を格納している配列番号は「10」、その次に鋳造するチャージの番号を格納している配列番号は「2」である。さらに順番に辿ると、鋳造順が8番目のチャージの番号を格納している配列番号は「5」、その次に鋳造するチャージの番号を格納している配列番号は「3」である。以上のことから、配列番号「10」の要素(x[10])と配列番号「5」の要素(x[5])とを入れ替えると共に、配列番号「2」の要素(x[2])と配列番号「3」の要素(x[3])とを入れ替える(入れ替え対象の配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)は(10,2,5,3)となる)。
尚、図5(b)に示す形式の1次元配列における2つのチャージを入れ替えて近傍計画を作成する方法は、特許文献2に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
[近傍計画の評価値の計算]
以上のようにして鋳造順a、bを入れ替えた近傍計画を作成すると、ステップS704において、第1の局所最適解導出部203aは、当該近傍計画の評価値を計算する。近傍計画の評価値の計算方法は、現在計画(初期計画)の評価値を計算する方法と同じであるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
[現在計画と近傍計画との比較]
次に、ステップS706において、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)の評価値と、近傍計画の評価値とを比較する。この比較の結果、近傍計画の評価値の方が、現在計画(初期計画)の評価値よりも良い場合、第1の局所最適解導出部203aは、近傍計画を受理すると判定する。尚、前述した(1)〜(4)の例では、評価値は小さいほど良い。
[現在計画の更新]
ステップS706の判定の結果、近傍計画を受理する場合にはステップS707に進み、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)を近傍計画に置き換える(すなわち、近傍計画を現在計画にする)。
次に、ステップS708において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの要素(鋳造順a、b)の入れ替えをはじめからやり直すために(第1の入れ替え候補リストの全ての順位kの要素をそれぞれ入れ替えた近傍計画の評価値よりも、更新後の現在計画の評価値の方が良いことを確かめるために)、第1の入れ替え候補リストの順位kを「1」に戻す。
[更新後の現在計画に対する近傍計画の作成、更新後の現在計画と近傍計画の比較]
次に、ステップS709において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下であるか否かを判定する。すなわち、第1の入れ替え候補リストの順位kが最下位でないか否かを判定する。この判定の結果、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下である場合(第1の入れ替え候補リストの順位kが最下位でない場合)には、前述したステップS703に戻り、最上位の順位kの要素(鋳造順a、b)の抽出(ステップS703)と、更新後の現在計画に対する近傍計画の作成および評価値の算出(ステップS704、S705)と、当該近傍計画を受理するか否かの判定(ステップS706)とを行う。
[近傍計画のリセット]
一方、ステップS706において、近傍計画を受理しないと判定された場合には、ステップS710に進み、第1の局所最適解導出部203aは、近傍計画の作成の際に入れ替えた鋳造順a、bを、入れ替え前の元の鋳造順に戻す。
[入れ替え候補リストの順位のインクリメント]
次に、ステップS711において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kに「1」を加算する。そして、前述したステップS709に進み、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下であるか否かを判定する。
そして、第1の入れ替え候補リストの順位kが「S(最下位)」の要素(鋳造順a、b)になるまで、ステップS703〜S711の処理を繰り返し行った結果、現在計画の評価値が、第1の入れ替え候補リストの全ての順位k(1〜S)の各要素(鋳造順a、b)を個別に入れ替えたそれぞれの近傍計画の評価値よりも良い場合には、当該現在計画が局所最適解になる。
一方、第1の入れ替え候補リストの最下位の順位kの要素(鋳造順a、b)を入れ替えた近傍計画の評価値の方が、現在計画の評価値よりも良い場合、第1の局所最適解導出部203aは、その時点で処理を終了する。この場合、その時点での現在計画が局所最適解になる。
<<2つの鋳造範囲を交換する方法>>
次に、図9のフローチャートを参照しながら、2つの鋳造範囲を交換する方法の一例を説明する。
[現在計画の評価値の計算]
まず、ステップS901において、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)における各チャージの鋳造順と、各チャージの属性400とに基づいて、現在計画(初期計画)の評価値を計算する。評価値の計算方法は、前述した<<2つのチャージを交換する方法>>と同じであるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
[近傍計画の作成]
次に、ステップS902において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kとして「1」を設定する(すなわち、最上位の順位kを指定する)。
次に、ステップS903において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kの要素(鋳造順a、b)を抽出する。
次に、ステップS904において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順aを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数pに「1」を設定する。
次に、ステップS905において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順bを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数qに「1」を設定する。
次に、ステップS906において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順aから鋳造順a+p−1までの鋳造範囲のチャージと、鋳造順bから鋳造順b+q−1までの鋳造範囲のチャージとを入れ替えた近傍計画を作成する。
図10は、近傍計画を作成する方法の一例を説明する図である。図10(a)は、図3に示す形式で表現した現在計画(初期計画300)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。図10(b)は、図5(a)に示す形式で表現した現在計画(初期計画501)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。図10(c)は、図5(b)に示す形式で表現した現在計画(初期計画502)と、当該現在計画から導出される近傍計画を示す図である。
図10では、p=2、q=3であり、2つの鋳造範囲a〜a+p−1、b〜b+q−1が、3〜4(=3+2−1)、8〜10(=8+3−1)である場合を例に挙げて示す。
ここでも、前述した<<2つのチャージを交換する方法>>で説明した前記(a)〜(c)の条件を満たす配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)について、配列番号iの要素x[i]と配列番号uの要素x[u]とを入れ替えることと、配列番号jの要素x[j]と配列番号vの要素x[v]とを入れ替えることとを行う。
図5(a)に示す形式の1次元配列が現在計画(初期計画501)である場合、近傍計画の1次元配列は、図10(b)に示すようになる。この場合、配列番号と鋳造順は同じであるため、配列番号「3」から配列番号「4」までの鋳造範囲と、配列番号「8」から配列番号「10」までの鋳造範囲を入れ替えることになる。このため、近傍計画の1次元配列は図10(a)に示すようになる(入れ替え対象の配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)は(3,4,8,10)となる)。
図5(b)に示す形式の1次元配列が現在計画(初期計画502)である場合、図8(c)を参照しながら説明したのと同様に、キャスト1の先頭のチャージの配列番号「11」から順に辿り、鋳造順が3番目のチャージの番号を格納している配列番号「10」と、そこから鋳造順で2つ離れたチャージの番号を格納している配列番号「1」を求め、さらに順番に辿り、鋳造順が8番目のチャージの番号を格納している配列番号「5」と、そこから鋳造順で3つ離れたチャージの番号を格納している配列番号「6」を求める。以上のことから、配列番号「10」の要素(x[10])と配列番号「5」の要素(x[5])とを入れ替えると共に、配列番号「1」の要素(x[1])と配列番号「6」の要素(x[6])とを入れ替える(入れ替え対象の配列番号の組み合わせ(i,j,u,v)は(10,1,5,6)となる)。
尚、図5(b)に示す形式の1次元配列における2つの鋳造範囲を入れ替えて近傍計画を作成する方法は、特許文献2に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
図8(b)、図8(c)と、図10(b)、図10(c)とから明らかなように、2つのチャージを交換する場合には、図5(a)に示す格納方法の方が、図8(b)に示すように変更箇所が2箇所であるため効率が良いが、2つの鋳造範囲を交換する場合には、図5(b)に示す格納方法の方が、変更箇所が常に4箇所であるため効率が良い。
[近傍計画の評価値の計算]
以上のようにして鋳造順aから鋳造順a+p−1までの鋳造範囲のチャージと、鋳造順bから鋳造順b+q−1までの鋳造範囲のチャージを入れ替えた近傍計画を作成すると、ステップS907において、第1の局所最適解導出部203aは、当該近傍計画の評価値を計算する。近傍計画の評価値の計算方法は、前述した<<2つのチャージを交換する方法>>と同じであるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
[現在計画と近傍計画との比較]
次に、ステップS908において、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)の評価値と、近傍計画の評価値とを比較する。この比較の結果、近傍計画の評価値の方が、現在計画(初期計画)の評価値よりも良い場合、第1の局所最適解導出部203aは、近傍計画を受理すると判定する。
[現在計画の更新]
ステップS908の判定の結果、近傍計画を受理する場合には、ステップS909に進み、第1の局所最適解導出部203aは、現在計画(初期計画)を近傍計画に置き換える(すなわち、近傍計画を現在計画にする)。
次に、ステップS910において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの要素(鋳造順a、b)の入れ替えをはじめからやり直すために(第1の入れ替え候補リストの全ての順位kの要素をそれぞれ入れ替えた近傍計画の評価値よりも、更新後の現在計画の評価値の方が良いことを確かめるために)、第1の入れ替え候補リストの順位kを「1」に戻す。
[更新後の現在計画に対する近傍計画の作成、更新後の現在計画と近傍計画の比較]
次に、ステップS911において、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下であるか否かを判定する。この判定の結果、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下である場合(第1の入れ替え候補リストの順位kが最下位でない場合)には、前述したステップS903に戻り、最上位の順位kの要素(鋳造順a、b)の抽出(ステップS903)と、チャージ数p、qの「1」への設定(ステップS904、S905)と、更新後の現在計画に対する近傍計画の作成および評価値の算出(ステップS906、S907)と、当該近傍計画を受理するか否かの判定(ステップS908)とを行う。
[近傍計画のリセット]
一方、ステップS908において、近傍計画を受理しないと判定された場合には、ステップS912に進み、第1の局所最適解導出部203aは、近傍計画の作成の際に入れ替えた鋳造順a、bを、入れ替え前の元の鋳造順に戻す。
[鋳造範囲の変更]
次に、ステップS913において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順bを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数qの現在値に「1」を加算する。
次に、ステップS914において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順bを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数qが、LとD−b+1のうち小さい方の値以下であるか否かを判定する。前述したように、Lは、オペレータにより指定された値であり、Dは、鋳造順bのチャージが属するキャストの切れ目の鋳造順である。尚、図9のS914に示すmin(L,D−b+1)は、LとD−b+1のうち小さい方の値を出力する関数である。
このようなステップS913、S914により、鋳造順bを起点とする鋳造範囲としてとり得る全ての鋳造範囲のうち未選択の鋳造範囲が順に指定される。
そして、ステップS914の判定の結果、鋳造順bを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数qが、LとD−b+1のうち小さい方の値以下である場合には、前述したステップS906に進む。そして、現在計画に対する更新後の鋳造範囲での近傍計画の作成および評価値の算出(ステップS906、S907)と、当該近傍計画を受理するか否かの判定(ステップS908)とを行う。
一方、ステップS914の判定の結果、鋳造順bを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数qが、LとD−b+1のうち小さい方の値以下でない場合には、ステップS915に進む。ステップS915に進むと、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順aを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数pの現在値に「1」を加算する。
次に、ステップS916において、第1の局所最適解導出部203aは、鋳造順aを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数pが、LとC−a+1のうち小さい方の値以下であるか否かを判定する。前述したように、Lは、オペレータにより指定された値であり、Cは、鋳造順aのチャージが属するキャストの切れ目の鋳造順である。尚、図9のS916に示すmin(L,C−a+1)は、LとC−a+1のうち小さい方の値を出力する関数である。
このようなステップS915、S916により、鋳造順aを起点とする鋳造範囲としてとり得る全ての鋳造範囲のうち未選択の鋳造範囲が順に指定される。
この判定の結果、鋳造順aを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数pが、LとC−aのうち小さい方の値以下である場合には、前述したステップS906に進む。そして、現在計画に対する更新後の鋳造範囲での近傍計画の作成および評価値の算出(ステップS906、S907)と、当該近傍計画を受理するか否かの判定(ステップS908)とを行う。
[入れ替え候補リストの順位のインクリメント]
一方、ステップS916の判定の結果、鋳造順aを起点とする鋳造範囲を規定するチャージ数pが、LとC−a+1のうち小さい方の値以下でない場合には、ステップS917に進む。ステップS917に進むと、第1の局所最適解導出部203aは、第1の入れ替え候補リストの順位kに「1」を加算する。そして、前述したステップS911に進み、第1の入れ替え候補リストの順位kがS以下であるか否かを判定する。
そして、第1の入れ替え候補リストの順位kが「S(最下位)」の要素(鋳造順a、b)になるまで、ステップS903〜S917の処理を繰り返し行った結果、現在計画の評価値が、第1の入れ替え候補リストの全ての順位k(1〜S)の各要素(鋳造順a、b)を個別に入れ替えたそれぞれの近傍計画の評価値よりも良い場合には、当該現在計画が局所最適解になる。
一方、第1の入れ替え候補リストの最下位の順位kの要素(鋳造順a、b)を入れ替えた近傍計画の評価値の方が、現在計画の評価値が良い場合、第1の局所最適解導出部203aは、その時点で処理を終了する。この場合、その時点での現在計画が局所最適解になる。
局所最適解導出部203は、例えば、CPUが、ROMに記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして利用して実行することにより実現される。
<最良計画選択部204>
最良計画選択部204は、第1〜第Mの局所最適解導出部203a〜203mにより導出された局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する。尚、前述したように、前記(1)〜(4)の例では、評価値は小さいほど良い。
最良計画選択部204は、例えば、CPUが、ROMに記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして利用して実行することにより実現される。
<出力部205>
出力部205は、最良計画選択部204により選択された最良の生産計画を示す情報を出力する。
出力部205は、例えば、コンピュータディスプレイへの表示、外部装置への送信、および可搬型記憶媒体や生産計画作成装置200の内部の記憶媒体への記憶を行うことにより、最良の生産計画を示す情報を出力する。
出力部205は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び通信インターフェース等のインターフェースを用いることにより実現される。
(動作フローチャート)
次に、図11のフローチャートを参照しながら、生産計画作成装置200の全体処理の一例を説明する。
まず、ステップS1101において、初期計画取得部201は、初期計画300と各チャージの属性400とを取得する。
次に、ステップS1102において、入れ替え候補リスト作成部202は、初期計画300を図5(a)または図5(b)に示したような一次元配列に格納して1次元配列の形式で表された初期計画501または502を作成する。
次に、ステップS1103において、入れ替え候補リスト作成部202は、ステップS1102で作成した1次元配列の全ての鋳造順から、2つの鋳造順の組み合わせを全数列挙して、M個の入れ替え候補リスト(第1〜第Mの入れ替え候補リスト)を作成する。
次に、ステップS1104a、S1104b、・・・、S1104mにおいて、第1〜第Mの局所最適解導出部203a〜203mは、それぞれ、ステップS1103で作成された第1〜第Mの入れ替え候補リストを用いて第1〜第Mの局所最適解を導出する。
尚、ステップS1104a、S1104b、・・・、S1104mにおける処理は並列処理である。また、第1〜第Mの局所最適解は、図7または図9に示したフローチャートによる処理に基づいて行われる。前述したように、図7および図9に示したフローチャートによる処理のうち何れの処理を実行するのかについては、オペレータにより指定される。
次に、ステップS1104において、最良計画選択部204は、ステップS1104a、S1104b、・・・、S1104mで導出された第1〜第Mの局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する。
次に、ステップS1105において、出力部205は、ステップS1104で選択された最良の生産計画を示す情報を出力する。
そして、図11のフローチャートによる処理を終了する。
(実施例)
連続鋳造機のキャスト計画を例として、従来の手法で立案した場合と、本実施形態の方法を用いて立案した場合の立案時間を比較した。尚、従来の方法では、現在計画より評価値の良い近傍計画が1つのでも見つかったら直ちに現在計画を近傍計画に入れ替える方法(図20に示した方法)と、現在計画に対する全ての近傍計画を求めた後、それらの中で最も評価値の良い近傍計画を現在計画とする方法(特許文献3のn=全近傍計画数)との2つを実施した。ここでは、前者の方法を従来の方法1と称し、後者の方法を従来の方法2と称する。
また、受理判定(ステップS706、S908、S2006)では、現在計画に対して鋳造順を入れ替えた近傍計画全体の評価値が、鋳造順の入れ替え前の現在計画よりも改善されている時のみ、近傍計画を受理する、いわゆるローカルサーチ(山登り手法)を用いた。また、本実施形態の方法では、前述した(2)式で計算された重みw[k]を用いて各順位kの要素(鋳造順a、b)をソートして入れ替え候補リストを作成した。
チャージ数:100個、キャスト数:5個、評価指標数:39種類、の立案条件でそれぞれの場合のキャスト計画を作成した。代表的な評価指標を以下に示す。
(1)1つのキャストのチャージ数は20チャージ以内(トータル連々数評価)
(2)連続して鋳造するチャージの相性(異鋼種連々評価)
(3)連続して前処理(2次精錬装置)するチャージの相性(連続前処理評価)
(4)連続して鋳造するチャージで使用するパウダーの相性(パウダー評価)
(5)指定されたチャージはキャスト先頭で鋳造不可(キャスト先頭評価)
(6)指定されたチャージはキャストラストでのみ鋳造可(キャストラスト評価)
(7)指定されたチャージはキャストでの鋳造位置が限定(鋳造位置評価)
(8)チャージ毎に設定された納期を守る(納期評価)
ここで前記評価指標の評価値が大きいほど、評価が低くなるものとして前記評価指標の評価値を定めた。前記評価指標のうち、必ず守らなければ操業できない評価指標(例えば、前記(1)、(3)、(4)〜(7)等)に対しては、違反した場合の評価値を一般の評価指標の評価値より大きくすることで、操業出来ないキャスト計画が立案されることを防止した。
図12は、改善前の初期計画を示す図である。図13、図14、図15は、それぞれ、従来の方法1、従来の方法2、本実施形態の方法で得られたキャスト計画を示す図である。尚、図12〜図15では、図3に示す形式でキャスト計画を表記する。
ここで、図12〜図15の小さい長方形はチャージを表わし、1列のチャージのまとまりはキャストを表わしている。また、図12〜図15では、5個のキャストcast1〜cast5がこの順で鋳造されることを表している。さらに、各キャストcast1〜cast5には、最大20のチャージch1〜ch20を含めることができ、各キャストcast1〜cast5においては、各キャストcast1〜cast5に含まれるチャージが先頭から(チャージch1から)順に鋳造される。
また、各キャストcast1〜cast5、各チャージch1〜ch20に記載されている記号(小さい長方形の中に記載している記号)は、鋼種を表し、当該記号が同じ鋼種は、同じ成分の鋼であることを意味し、当該記号が異なる鋼種は、異なる成分の鋼であることを意味している。また、「"」は、鋳造順が1つ前のチャージと同じ鋼種であることを示す。例えば、cast1-ch3の鋼種は「FB」であり、cast1-ch2の鋼種と同じである。
また、図12〜図15では、必ず守らなければ操業できない評価指標を守ることができなかった同鋼種連々(絶対遵守評価違反の同鋼種連々)を太枠で囲んでいる。ここで、同鋼種連々とは、同じ鋼種のチャージを連続して鋳造するチャージのまとまりを意味する。初期計画の評価値は25.74であり、それぞれの方法で立案したキャスト計画の代表的な特性値を表1に示す。
このように、従来の2つの方法よりも、本実施形態の方法の方が評価値の良い計画が得られている。しかも、従来の方法で立案した場合には、絶対遵守評価違反が発生しているため、操業出来ない計画となっているが、本実施形態の手法で立案したキャスト計画ではそれらを全て満たした操業可能な計画が立案できている。また、立案に要する計算時間(立案時間)も、本実施形態の方法では10秒しか掛っておらず、実用上問題のない時間で評価値の良い計画を求めることが出来た。
次に、何れも本実施形態の方法であるが、重みw[k]を導出する式として(1)式を用いた場合と(2)式を用いた場合とで最終的に得られるキャスト計画を比較した。
図16は、このときに用いた初期計画を示す図である。図17、図18は、それぞれ、重みw[k]を導出する式として、(1)式を用いた場合、(2)式を用いた場合のキャスト計画を示す図である。尚、図16〜図18の表記の方法は、前述した図12〜図15の表記の方法と同じである。
それぞれの場合で立案したキャスト計画の代表的な特性値を表2に示す。
ここで、表2の「初期計画との差異数」とは、図16の初期計画と、改善後の図17、図18のそれぞれキャスト計画とで、鋳造されるキャストが2つ以上離れてしまった同鋼種連々の数である(図17、図18では、初期計画に対し鋳造されるキャストが2つ以上離れたチャージを灰色で示す)。例えば、図17では、cast1-ch12の鋼種KBのチャージが、図16ではcast5-ch7であったため、このチャージは4(=5−1)キャスト離れてしまっているため、灰色で示し、初期計画との差異は1回発生したとしている。ただし、図18のcast2-ch10〜11の鋼種TDのような同鋼種連々となる複数のチャージの場合には、初期計画に対し鋳造されるキャストが2つ以上離れたチャージの数が複数のチャージであっても初期計画との差異を1回としている。
図17と図18を比較すると、(2)式で算出した重みw[k]を用いて入れ替え候補リストをソートしたことにより、(1)式で算出した重みw[k]を用いて入れ替え候補リストをソートする場合よりも、鋳造順が近い鋳造範囲を交換する近傍計画が優先的に作成され、初期計画との差異が少ないキャスト計画が得られた。また、表2に示すように、初期計画との差異が大きい方が、評価値が優れている訳ではなく、(2)式で算出した重みw[k]を用いて入れ替え候補リストをソートした方が良いキャスト計画が得られており、(2)式で算出した重みw[k]を用いて入れ替え候補リストをソートしても立案性能が劣る訳ではないということを確認した。
(まとめ)
以上のように本実施形態では、先ず、立案者が作成した初期計画を読み込み、2つの生産順の組み合わせである入れ替え候補を列挙して複数(M個)の入れ替え候補リストとして、入れ替え候補の順番が相互に異なる複数の入れ替え候補リストを作成する。次に、入れ替え候補リストの順番を並べ替える処理を複数回行い、順番が異なる複数の入れ替え候補リストを作成する。そして、初期計画を現在計画の初期値とし、入れ替え候補リストの中から順番に入れ替え候補を選択して、その入れ替え候補に従って現在計画の鋳造順を入れ替えて近傍計画を導出するローカルサーチにより局所最適解を導出することを、複数の入れ替え候補リストのそれぞれについて個別に行うことで、複数の局所最適解を求め、当該複数の局所最適解のうち最も評価値が優れた局所最適解を最良の生産計画として出力する。
したがって、立案者が作成した初期計画を出発点として、従来よりも評価値の優れたキャスト計画を短時間で求めることができる。
また、本実施形態では、2つの鋳造順の差異が小さい入れ替え候補の抽出順ができるだけ上位になるように、(2)式で計算される重みW[k]が昇順になるように、基準入れ替え候補リスト600における各要素をソートしたものを入れ替え候補リストとする。したがって、立案者が作成した初期計画を大きく変更することなく、評価値の優れたキャスト計画を求めることができる。
(変形例)
<変形例1>
本実施形態では、生産計画として、鋼片の連続鋳造におけるキャスト計画を作成する場合を例に挙げて説明したが、ロットに複数の製品を纏めてロット単位で製品を生産するための計画を作成するようにしてれば、生産計画の適用範囲はキャスト計画に限定されるものではない。例えば、圧延計画を作成することもできる。圧延計画を作成する場合には、「スラブ(被圧延材)」が「製品」に対応し、「圧延ロット(圧延単位)」が「ロット」に対応し、「圧延」が「製造」に対応する。すなわち、前述した説明において、「チャージ」を「スラブ(被圧延材)」に、「キャスト」を「圧延ロット(圧延単位)」に、「鋳造」を「圧延」にそれぞれ置き換えることにより、圧延計画を作成することができる。
<変形例2>
本実施形態では、乱数を利用して導出した重みw[k]に応じて、基準入れ替え候補リストの各順位kの要素をソートする場合を例に挙げて説明した。しかしながら、M個の入れ替え候補リストの要素が相互に異なるようにしてれば、必ずしも、乱数を用いて基準入れ替え候補リストの各順位kの要素をソートする必要はない。例えば、基準入れ替え候補リストのt番目(t=1〜M)からM個置きに、基準入れ替え候補リストの各順位kの要素を選択してもよい。例えば、整数tと基準入れ替え候補リストの順位kに依存して或る数値を返す関数f(k,t)を重みw[k]とし、重みw[k]が昇順になるように、基準入れ替え候補リストの各順位kの要素をソートすることができる。関数f(k,t)としては、例えば、以下の(3)式に示す関数を用いることができる。
f(k,t)=sin(k/t) ・・・(3)
関数f(k,t)として(3)式を用いる場合、2π(=k/t)周期で同じ重みになるため、t=1の場合には、基準入れ替え候補リストの順位kが2π(≒6回)周期、t=2の場合には、基準入れ替え候補リストの順位kが4π(≒12)回周期で、重みw[k]が変わることになり、各順位kの要素が異なるM通りの入れ替え候補リストを作成することができる。
<変形例3>
また、本実施形態では、1次元配列の全ての鋳造順から、2つの鋳造順の組み合わせを全数列挙して基準入れ替え候補リストを作成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、入れ替え候補(鋳造順a、bの組)の数に応じて計画立案に要する計算時間も増える。したがって、例えば、計画の品質は多少落ちたとしても、短時間で立案したい場合には、1次元配列の全ての鋳造順における2つの鋳造順の組み合わせを全数列挙せずに、一部の組み合わせのみ列挙しても良い。例えば、差異が閾値よりも大きい2つの鋳造順については、予め基準入れ替え候補リストから除外しても良い。
<その他の変形例>
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
201:初期計画取得部、202:入れ替え候補リスト作成部、203:局所最適解導出部、204:最良計画選択部、205:出力部、300:初期計画、400:各チャージの属性、501・502:1次元配列で表した初期計画、600:基準入れ替え候補リスト

Claims (9)

  1. ロットに纏められて当該ロット単位で生産される複数の製品の生産計画を作成する生産計画作成装置であって、
    前記複数の製品それぞれの識別情報と、当該製品の生産順と、当該製品が属するロットと、が少なくとも特定される生産計画の初期値である初期計画を取得する初期計画取得手段と、
    前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を複数列挙し、それぞれが当該複数の入れ替え候補を要素とするM個(Mは2以上の整数)の入れ替え候補リストであって、当該入れ替え候補の順番が相互に異なるM個の入れ替え候補のリストである入れ替え候補リストを作成する入れ替え候補リスト作成手段と、
    前記初期計画と前記入れ替え候補リストとを用いて局所最適解を導出することを、前記M個の入れ替え候補リストを用いた場合のそれぞれについて個別に行うことで、M個の局所最適解を導出する局所最適解導出手段と、
    前記局所最適解導出手段により導出されたM個の局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する最良計画選択手段と、
    前記最良計画選択手段により選択された生産計画を示す情報を出力する出力手段と、
    を有し、
    前記局所最適解導出手段は、第1〜第Mの局所最適解を導出する第1〜第Mの局所最適解導出手段をさらに有し、
    前記第1〜第Mの局所最適解導出手段のそれぞれは、
    前記初期計画を現在計画として、
    前記入れ替え候補リストから入れ替え候補を所定の抽出順で1つ抽出することと、
    前記現在計画に対し、前記抽出した入れ替え候補を構成する2つの生産順、または、当該2つの生産順を起点とする2つの製造範囲を入れ替えた近傍計画を作成することと、
    前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良ければ、当該現在計画を当該近傍計画に更新して前記抽出順をリセットし、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良くなければ、当該近傍計画を前記2つの生産順または前記2つの製造範囲の入れ替え前の状態に戻して前記抽出順を1つ進めることと、
    を、前記入れ替え候補リストにおける全ての入れ替え候補がなくなるまで繰り返し実行して、得られた現在計画を前記局所最適解とすることを特徴とする生産計画作成装置。
  2. 前記入れ替え候補リスト作成手段は、前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を複数列挙し、当該複数の入れ替え候補を要素とする基準入れ替え候補リストであって、当該複数の入れ替え候補が所定の順番で並べられた基準入れ替え候補リストを作成し、当該基準入れ替え候補リストにおける前記複数の入れ替え候補の並び順を所定の方法でM回ソートしたものを前記M個の入れ替え候補リストとして作成することを特徴とする請求項1に記載の生産計画作成装置。
  3. 前記入れ替え候補リスト作成手段は、前記基準入れ替え候補リストにおける前記複数の入れ替え候補の並び順をランダムにM回ソートしたものを前記M個の入れ替え候補リストとして作成することを特徴とする請求項2に記載の生産計画作成装置。
  4. 前記入れ替え候補リスト作成手段は、前記基準入れ替え候補リストにおける前記複数の入れ替え候補のそれぞれについて、当該入れ替え候補を構成する2つの生産順の差異の大きさを示す項と乱数との和で与えられる重みを導出し、前記重みの大きさの順に、前記基準入れ替え候補リストにおける前記複数の入れ替え候補の並び順をソートすることをM回行ったものを前記M個の入れ替え候補リストとして作成することを特徴とする請求項2に記載の生産計画作成装置。
  5. 前記入れ替え候補リスト作成手段は、前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を全て列挙し、それぞれが当該全ての入れ替え候補を要素とするM個の入れ替え候補リストを作成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の生産計画作成装置。
  6. 前記生産計画の作成対象の複数の製品についての識別情報と属性とを含む製品情報を取得する製品情報取得手段をさらに有し、
    前記第1〜第Mの局所最適解導出手段のそれぞれは、前記製品情報を用いて、前記現在計画の評価値と、前記近傍計画の評価値を導出することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の生産計画作成装置。
  7. 前記第1〜第Mの局所最適解導出手段は、並列処理を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の生産計画作成装置。
  8. ロットに纏められて当該ロット単位で生産される複数の製品の生産計画を作成することをコンピュータにより実施する生産計画作成方法であって、
    前記複数の製品それぞれの識別情報と、当該製品の生産順と、当該製品が属するロットと、が少なくとも特定される生産計画の初期値である初期計画を取得する初期計画取得工程と、
    前記生産計画における2つの生産順を入れ替える入れ替え候補であって、入れ替える2つの生産順の少なくともいずれか一方が異なる入れ替え候補を複数列挙し、それぞれが当該複数の入れ替え候補を要素とするM個(Mは2以上の整数)の入れ替え候補リストであって、当該入れ替え候補の順番が相互に異なるM個の入れ替え候補のリストである入れ替え候補リストを作成する入れ替え候補リスト作成工程と、
    前記初期計画と前記入れ替え候補リストとを用いて局所最適解を導出することを、前記M個の入れ替え候補リストを用いた場合のそれぞれについて個別に行うことで、M個の局所最適解を導出する局所最適解導出工程と、
    前記局所最適解導出工程により導出されたM個の局所最適解のうち、評価値が最良の局所最適解を最良の生産計画として選択する最良計画選択工程と、
    前記最良計画選択工程により選択された生産計画を示す情報を出力する出力工程と、
    を有し、
    前記局所最適解導出工程は、第1〜第Mの局所最適解を導出する第1〜第Mの局所最適解導出工程をさらに有し、
    前記第1〜第Mの局所最適解導出工程のそれぞれは、
    前記初期計画を現在計画として、
    前記入れ替え候補リストから入れ替え候補を所定の抽出順で1つ抽出することと、
    前記現在計画に対し、前記抽出した入れ替え候補を構成する2つの生産順、または、当該2つの生産順を起点とする2つの製造範囲を入れ替えた近傍計画を作成することと、
    前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良ければ、当該現在計画を当該近傍計画に更新して前記抽出順をリセットし、前記近傍計画の評価値が前記現在計画の評価値よりも良くなければ、当該近傍計画を前記2つの生産順または前記2つの製造範囲の入れ替え前の状態に戻して前記抽出順を1つ進めることと、
    を、前記入れ替え候補リストにおける全ての入れ替え候補がなくなるまで繰り返し実行して、得られた現在計画を前記局所最適解とすることを特徴とする生産計画作成方法。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載の生産計画作成装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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