JP6904157B2 - 操業スケジュール作成方法、装置及びプログラム - Google Patents
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Description
連続鋳造では、取鍋から溶鋼をいったんタンディッシュに注入し、タンディッシュから鋳型に注入するため、取鍋からの溶鋼注入が完了するたびに次の取鍋に交換することで、複数の取鍋について連続して鋳造が行われる。転炉での1回の吹錬で製造される溶鋼(すなわち取鍋で1回に搬送される溶鋼)の単位をチャージと呼び、連続鋳造の開始から終了までの操業単位をキャストと呼び、一つのキャストが複数のチャージからなる関係になる。
また、特許文献2では、余裕時間を変更した後のスケジューリングで得られる複数のスケジューリング結果のうち、生産能力(生産性)最大化又は生産コスト最小化を行う評価指標を最適化するスケジューリング結果を求めており、余裕時間を用いて作成したスケジュール通りに操業が実現するか否かについては考慮していない。
[1] 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成する操業スケジュール作成方法であって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する手順を有することを特徴とする操業スケジュール作成方法。
[2] 前記実現性指標は、前記決定変数の確率分布に対する尤度関数を用いて表わされることを特徴とする[1]に記載の操業スケジュール作成方法。
[3] 前記生産性指標は、生産量あたりの製造時間の指標であり、前記決定変数を用いて表わされることを特徴とする[1]又は[2]に記載の操業スケジュール作成方法。
[4] 前記目的関数を、前記実現性指標と前記生産性指標とをパラメータを用いた線形結合で表わし、
前記目的関数は、前記パラメータの定義域の一方の端点では前記実現性指標だけからなり、前記パラメータの定義域の他方の端点では前記生産性指標だけからなることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の操業スケジュール作成方法。
[5] 複数の操業実績データの操業条件を用いて、前記パラメータの定義域の前記一方の端点及び複数の評価点の値に対する前記目的関数を設定して前記最適化問題を解き、
前記パラメータの定義域の前記一方の端点での前記目的関数における最適解に基づいて、前記実現性指標の平均値である実現性優先実現性指標及び前記生産性指標の平均値である実現性優先生産性指標を求め、
前記パラメータの前記複数の評価点それぞれにおいて、前記目的関数における最適解に基づいて、前記実現性指標の平均値である評価点実現性指標及び前記生産性指標の平均値である評価点生産性指標をそれぞれ求めるとともに、前記評価点生産性指標と前記実現性優先生産性指標とから算出される生産性指標の改善代を、前記評価点実現性指標と前記実現性優先実現性指標とから算出される実現性の低下代によって補正した指標である実現性考慮生産性改善指標を算出し、
前記実現性考慮生産性改善指標が最適になる前記評価点における前記パラメータの値を求めることを特徴とする[4]に記載の操業スケジュール作成方法。
[6] 操業単位であるキャスト毎に、転炉の吹錬、二次精錬装置による二次精錬、及び連続鋳造機による鋳造によって鋳片を製造する製鋼工場の操業スケジュールを作成することを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の操業スケジュール作成方法。
[7] 前記決定変数は、前記転炉、前記二次精錬装置、及び前記連続鋳造機間の取鍋による搬送時間(以下、取鍋搬送時間と称する)、並びに、前記転炉及び前記二次精錬装置におけるチャージ間の待機時間(以下、チャージ間待機時間と称する)であることを特徴とする[6]に記載の操業スケジュール作成方法。
[8] 前記実現性指標は、前記取鍋搬送時間の確率分布及び前記チャージ間待機時間の確率分布に対する負の対数尤度関数を用いて表わされることを特徴とする[7]に記載
の操業スケジュール作成方法。
[9] 前記実現性指標は、二次式で表わされることを特徴とする[8]に記載の操業スケジュール作成方法。
[10] 前記生産性指標は、生産量あたりの製造時間の指標であり、前記取鍋搬送時間及び前記チャージ間待機時間のうち少なくともいずれか一方を用いた一次式で表わされることを特徴とする[7]乃至[9]のいずれか1項に記載の操業スケジュール作成方法。
[11] 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成する操業スケジュール作成装置であって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する手段を備えたことを特徴とする操業スケジュール作成装置。
[12] 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成するためのプログラムであって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
図1に、実施形態に係る操業スケジュール作成装置100の機能構成を示す。
本実施形態では、転炉の吹錬、二次精錬装置による二次精錬、及び連続鋳造機による鋳造によって鋳片を製造する連続鋳造の操業スケジュールを作成する例を説明する。なお、以下の説明では、転炉、二次精錬装置、及び連続鋳造機をそれぞれ処理装置と呼ぶこともある。
図3に、一例として3チャージからなるキャストの操業スケジュールのガントチャートを示す。横軸が時間を、縦軸が処理装置(CV:転炉、RH:二次精錬装置、CC:連続鋳造機)を表わし、ガントチャート中の四角が各処理装置におけるチャージ単位の処理を表わす。上流側の処理装置の処理終了時刻からその下流側の処理装置の処理開始時刻までが、取鍋搬送時間T11、・・・、T32に相当する。また、各処置装置におけるあるチャージの処理終了時刻から次のチャージの処理開始時刻までが、チャージ間待機時間L21、・・・、L32に相当する。また、各処理装置におけるチャージ単位の処理時間(四角の長さ)は、設定値として与えられる。吹錬及び二次精錬の所要時間は、鋼種や処理する溶鋼重量等により決まり、鋳造時間は、鋳片の断面サイズや鋳造速度等により決まる。
これを考慮すると、例えば特許文献1の線形計画問題の定式化における処理開始時刻及び処理終了時刻は、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間を用いて書き換えることができ、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間を決定することにより操業スケジュールを表現できることがわかる。
また、入力部101は、データベース200から操業実績データを取り込む。このとき、例えば操業スケジュール作成対象のキャストと類似する操業条件を有する複数の連続鋳造の操業実績データを抽出して取り込む。なお、類似をどのように定義するかは、予め定めておけばよい。例えば鋼種については低炭材、中炭材等鋼中成分値に応じて操業経験に基づき付与される分類に含まれる操業実績データ、及び鋳造速度については予め定めた相対精度の範囲で一致する操業実績データを類似するものとして抽出する。
本実施形態で使用する記号、変数をまとめると、以下のようになる。
n:操業スケジュール作成対象のキャストに含まれるチャージ数
q:操業スケジュール作成対象のキャストに含まれるチャージで実施される処理工程数
Sij:i番目のチャージのj番目処理(処理装置jによる工程での処理)開始時刻(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q)(ただし、S11=0)
Eij:i番目のチャージのj番目処理終了時刻(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q)
Tij:i番目のチャージのj番目からj+1番目処理への取鍋搬送時間(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q−1)
Lij:i−1番目からi番目のチャージ間のj番目処理の待機時間(i=2,・・・,n、j=1,・・・,q)
Tij=Si,j+1−Eij・・・(1)
Lij=Sij−Ei-1,j・・・(2)
ステップS1で、入力部101は、操業スケジュール作成対象のキャストの操業条件を入力する。また、入力部101は、データベース200から操業実績データを取り込む。このとき、例えば操業スケジュール作成対象のキャストと類似する操業条件を有する複数の連続鋳造の操業実績データを抽出して取り込む。
本実施形態では、制約条件を、式(3)〜式(6)のように表わす。これら制約条件は、操業条件に含まれる例えば搬送装置の性能や処理装置の配置関係、対象工場の操業経験等により定められる。
式(3)、式(5)は、取鍋搬送時間Tij及びチャージ間待機時間Lijが取りうる上限値及び下限値等を定めたものである。式(4)は、連続鋳造機ではチャージ間待機時間が0であること(キャストの鋳造中に連続鋳造機による鋳造が切れないように、あるチャージの鋳造終了時刻と次のチャージの鋳造開始時刻とを一致させること)を定めたものである。式(6)は、キャスト内鋳造が連続する条件を定めたものである。
Lm ij≦Lij≦LM ij (i=2,・・・,n、j=2,・・・,q−1) ・・・(3)
Liq=0 (i=2,・・・,n) ・・・(4)
Tm ij≦Tij≦TM ij (i=1,・・・,n、j=1,・・・,q−1) ・・・(5)
Tij+P* i,j+1+Li,j+1=Lij+P* i+1,j+Ti+1,j
(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q−1) ・・・(6)
Tm ij:i番目のチャージのj番目からj+1番目処理への取鍋搬送時間下限(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q−1)
TM ij:i番目のチャージのj番目からj+1番目処理への取鍋搬送時間上限(i=1,・・・,n、j=1,・・・,q−1)
Lm ij:i−1番目からi番目のチャージ間のj番目処理の待機時間下限(i=2,・・・,n、j=1,・・・,q)
LM ij:i−1番目からi番目のチャージ間のj番目処理の待機時間上限(i=2,・・・,n、j=1,・・・,q)
P* ij:i番目のチャージのj番目処理の処理時間設定値
本実施形態では、目的関数z(α)を、式(7)のように、操業実績データに基づいて求められた取鍋搬送時間の確率分布及びチャージ間待機時間の確率分布に基づく実現性指標zLと、生産性を示す指標である生産性指標zPとをパラメータα(以下、結合パラメータと呼ぶ)を用いた線形結合で表わす。
実現性指標zLは、操業スケジュールの実現性を表わす指標であり、操業実績データからみた操業スケジュール通りの操業の発生可能性の指標として定義する。実現性指標zLは、実操業における取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間の分布範囲の境界に近づくに従って実現性が低くなることを表現するために、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間が従うとする確率分布に対する負の対数尤度関数を用いて表わされる。負の対数尤度関数は、尤度関数の対数をとり符号を反転させた関数である。尤度関数は、操業実績データから統計的に推定した確率分布の母数に基づいて、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間等の各々の組み合わせにおける確率分布密度のすべての積として定義される。
本実施形態では、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間がそれぞれ正規分布に従うものとする。処理装置j−1から処理装置jまでの取鍋搬送時間の平均μT j及び標準偏差σT j、並びに、処理装置jにおけるチャージ間待機時間の平均μL j及び標準偏差σL jに基づいて、取鍋搬送時間Tijにおける確率密度は、式(9)のように表わされる。チャージ間待機時間Lijにおける確率密度も同様である。
ステップS5において、複数の操業実績データの操業条件を用いて、α=1の場合に目的関数z(1)を最小化する最適解をそれぞれ求めている。これら複数の操業実績データの操業条件毎に求められる実現性指標zL(1)の平均値zL *(1)を算出する。以降の説明では、zL *(1)を実現性優先実現性指標とも呼ぶ。同じく、これら複数の操業実績データの操業条件毎に求められる生産性指標zP(1)の平均値zP *(1)を算出する。以降の説明では、zP *(1)を実現性優先生産性指標とも呼ぶ。
同様に、ステップS5において、複数の操業実績データの操業条件を用いて、結合パラメータαの定義域のうちのα=1以外の範囲である0≦α<1の複数の点(以降の説明では、この点を評価点とも呼ぶ)における各値に対する目的関数z(α)を最小化する最適解をそれぞれ求めている。0≦α<1の各値において、これら複数の操業実績データの操業条件毎に求められる実現性指標平均値zL(α)の平均値zL *(α)を算出する。以降の説明では、zL *(α)を評価点実現性指標とも呼ぶ。同じく、0≦α<1の各値において、これら複数の操業実績データの操業条件毎に求められる生産性指標zP(α)の平均値zP *(α)を算出する。以降の説明では、zP *(α)を評価点生産性指標とも呼ぶ。
以上より、複数の操業実績データの操業条件に基づく実現性指標の平均値zL *(1)、zL *(α)、及び生産性指標の平均値zP *(1)、zP *(α)を用いて、式(12)のように、実現性を考慮した生産性改善指標である、実現性考慮生産性改善指標y(α)を定義する。式(12)による実現性考慮生産性改善指標y(α)では、第1項のexp(zL *(1)−zL *(α))が小さいほど、操業スケジュール通りの操業は実現されにくいため、期待される生産性改善効果は平均的には小さくなることを意味する。
この場合に、様々なキャストの操業実績データに基づいて、結合パラメータαの値に対する実現性考慮生産性改善指標を評価し、結合パラメータαの最適な値α*を探索する。そして、操業スケジュール作成対象のキャストに対し、この結合パラメータαの最適な値α*に対する目的関数z(α*)を最適化する操業スケジュールを決定する。
これにより、実現性を考慮しつつ生産性改善を図った操業スケジュールを作成することができる。
同様に、ステップS3の制約条件設定についても、例えば操業条件で層別した制約条件を、操業スケジュール作成装置100やデータベース200が予め保有するようなかたちとしてもよい。
同様に、ステップS4〜S8のパラメータ探索についても、例えば類似する操業条件のグループ毎に操業実績データに基づいてパラメータ探索を予め実施しておき、操業条件で層別した結合パラメータαの最適な値α*を、操業スケジュール作成装置100が予め保有するようなかたちとしてもよい。
実施例における工場では、取鍋搬送時間の分布の統計量は鋼種毎に異なるが、転炉−二次精錬装置間では平均が19分〜30分、標準偏差が5分〜8.5分、二次精錬装置−連続鋳造機では平均が24分〜35分、標準偏差が6.2分〜35分の間で分布していた。
本実施例における、実現性指標zLにおける対数尤度計算では、製造する鋼種毎に、取鍋搬送時間及びチャージ間待機時間がそれぞれ正規分布に従うものとして算出した。実現性指標zLとしては式(10)を、生産性指標zPとしては式(11)を、実現性考慮生産性改善指標y(α)としては式(12)を用いた。
α=1として作成した、最も実現性の高い操業スケジュールにおける転炉−二次精錬装置間の取鍋搬送時間(図4(a))、二次精錬装置−連続鋳造機間の取鍋搬送時間(図5(a))、転炉におけるチャージ間待機時間(図6(a))、及び二次精錬装置におけるチャージ間待機時間(図7(a))のヒストグラムを示す。縦軸は度数を表わし、チャージ数がこれに該当する。また、各図(b)には、操業実績データにおける同じ項目のヒストグラムを示す。操業スケジュール作成結果の取鍋搬送時間の分布は、そのピークが操業実績データの分布のピークと略一致しており、式(10)で定義した実現性指標zLを用いた操業スケジュール作成により、実際の操業に近い取鍋搬送時間の計画が得られたことがわかる。
図15において、実現性考慮生産性改善指標y(α)が最大となる最適な結合パラメータα*は0.6である。図13において、α=0.6として作成した操業スケジュールによる生産性改善効果は5.8分と見積もられる。また、図14において、α=0.6における実現性指標はα=1における実現性指標と比べて0.463だけ大きく、僅かな劣化に留まっており、式(12)による実現性考慮生産性改善指標では、第1項のexp(zL *(1)−zL *(α))の値で0.630に相当する。この値は、操業経験上、十分に実現可能と考えられる。
本発明は、複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成するのに広く適用可能である。例えば実施形態で述べた製鉄所における連続鋳造だけでなく、化学製品の製造における釜処理等に対して適用することができる。
また、本発明は、本発明の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
Claims (12)
- 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成する操業スケジュール作成方法であって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する手順を有することを特徴とする操業スケジュール作成方法。 - 前記実現性指標は、前記決定変数の確率分布に対する尤度関数を用いて表わされることを特徴とする請求項1に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記生産性指標は、生産量あたりの製造時間の指標であり、前記決定変数を用いて表わされることを特徴とする請求項1又は2に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記目的関数を、前記実現性指標と前記生産性指標とをパラメータを用いた線形結合で表わし、
前記目的関数は、前記パラメータの定義域の一方の端点では前記実現性指標だけからなり、前記パラメータの定義域の他方の端点では前記生産性指標だけからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の操業スケジュール作成方法。 - 複数の操業実績データの操業条件を用いて、前記パラメータの定義域の前記一方の端点及び複数の評価点の値に対する前記目的関数を設定して前記最適化問題を解き、
前記パラメータの定義域の前記一方の端点での前記目的関数における最適解に基づいて、前記実現性指標の平均値である実現性優先実現性指標及び前記生産性指標の平均値である実現性優先生産性指標を求め、
前記パラメータの前記複数の評価点それぞれにおいて、前記目的関数における最適解に基づいて、前記実現性指標の平均値である評価点実現性指標及び前記生産性指標の平均値である評価点生産性指標をそれぞれ求めるとともに、前記評価点生産性指標と前記実現性優先生産性指標とから算出される生産性指標の改善代を、前記評価点実現性指標と前記実現性優先実現性指標とから算出される実現性の低下代によって補正した指標である実現性考慮生産性改善指標を算出し、
前記実現性考慮生産性改善指標が最適になる前記評価点における前記パラメータの値を求めることを特徴とする請求項4に記載の操業スケジュール作成方法。 - 操業単位であるキャスト毎に、転炉の吹錬、二次精錬装置による二次精錬、及び連続鋳造機による鋳造によって鋳片を製造する製鋼工場の操業スケジュールを作成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記決定変数は、前記転炉、前記二次精錬装置、及び前記連続鋳造機間の取鍋による搬送時間(以下、取鍋搬送時間と称する)、並びに、前記転炉及び前記二次精錬装置におけるチャージ間の待機時間(以下、チャージ間待機時間と称する)であることを特徴とする請求項6に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記実現性指標は、前記取鍋搬送時間の確率分布及び前記チャージ間待機時間の確率分布に対する負の対数尤度関数を用いて表わされることを特徴とする請求項7に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記実現性指標は、二次式で表わされることを特徴とする請求項8に記載の操業スケジュール作成方法。
- 前記生産性指標は、生産量あたりの製造時間の指標であり、前記取鍋搬送時間及び前記チャージ間待機時間のうち少なくともいずれか一方を用いた一次式で表わされることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の操業スケジュール作成方法。
- 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成する操業スケジュール作成装置であって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する手段を備えたことを特徴とする操業スケジュール作成装置。 - 複数工程での処理を経て製品を製造する操業スケジュールを作成するためのプログラムであって、
作成された操業スケジュール通りに操業が実現する可能性である実現性を示す指標であって、操業実績データに基づいて求められた、操業スケジュールに含まれる時間に関する決定変数の確率分布に基づいて算出される実現性指標と、作成された操業スケジュールに従う操業の時間に関する生産性を示す指標である生産性指標との組合せにより構成される関数を目的関数として最適化問題を解くことにより、前記決定変数の値を算出して、操業スケジュールを作成する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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