JP5473202B2 - 試料中の蛍光性物質を検出する方法およびシステム - Google Patents

試料中の蛍光性物質を検出する方法およびシステム Download PDF

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本発明は、試料中の蛍光性物質を検出するための迅速、高感度で、且つ正確な試験方法、および試料中の蛍光性物質を検出するための機器、システムに関する。
共焦点光学系は、従来より顕微鏡(共焦点顕微鏡)に用いられている技術であり、蛍光相関分光分析(FCS)法などに応用されている。FCSは、蛍光分子を励起するレーザ部、共焦点光学系、蛍光検出部、演算と解析を行うデジタル相関器の4つの部分を有する。FCSは、抗原−抗体反応、SNPタイピング、DNA−タンパク質相互作用、低分子−タンパク質相互作用などの分子状物質の検出に応用された例がある(例えば、特許文献1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13参照)。
しかしながら、蛍光の相関から拡散時間を求める従来の方法では、測定対象の蛍光物質の濃度が低い場合、蛍光シグナル数が少なくなるため、高感度に蛍光物質を測定することが困難であった。一方、ウイルスやポリマー粒子などの粒子状物質の検出に応用する際にも、従来のFCSでは蛍光測定を行う共焦点領域に比較し、粒子状物質の体積が大きいため、正確な拡散時間の計測が困難という欠点があった。
すなわち、分子状の蛍光性物質はもとより、粒子状の蛍光性物質を共焦点光学系で検出する際の課題は感度と精度(正確性)であり、種々の蛍光性物質を高感度で、且つ正確に検出できる系が望まれていた。
特開2006−105928 特開2005−345311 特開2005−237334 特開2005−172460 特開2005−83982 特開2005−80535 特開2005−43317 特開2005−6566 特開2004−191182 特開2003−52396 特開2001−275699 特開2001−269199 特開2001−269198
したがって本発明は、試料中の蛍光性物質を高感度で短時間、且つ精度良く検出する方法を考案し、該方法に基づく検出装置を製作し、迅速で高感度、かつ信頼度の高い計測系を提供することを目的とする。
本発明者らは、試料中の蛍光性物質を簡単なシステムで迅速、高感度、且つ精度良く検出可能な試験方法を開発するために鋭意研究を重ね、共焦点様光学系を用いて蛍光信号の時間経過を直接計測する方法と、試料溶液に流れを生じさせる手段とを組み合わせることにより、迅速で高感度、かつ信頼度の高い蛍光性物質検出が可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.共焦点様光学系を用いて蛍光信号の時間経過を計測することにより、試料溶液中の蛍光性物質を検出する方法において、該試料溶液中に流れを生じさせて計測することを特徴とする検出方法。
2.蛍光性物質が粒子状態である、項1記載の方法。
3.粒子状物質の平均粒子直径が、短径1〜1000nm、長径5〜10000nmであることを特徴とする、項2記載の方法。
4.粒子状物質がウイルスまたは/およびウイルス感染細胞由来ウイルス関連物質、あるいはウイルス粒子の一部または全部の物理的または化学的破砕物である、項3記載の方法。
5.ウイルスがインフルエンザウイルスである、項4記載の方法。
6.試料溶液中に流れを生じさせる手段として、該試料溶液の吸引および/または吐出を行うことができる流路を設けることを特徴とする、項1〜5のいずれかに記載の方法。
7.該試料溶液の吸引および/または吐出を、ノズル、ライン、シリンジまたはピペットからなる系で行うことを特徴とする、請求項6記載の方法。
8.試料溶液中の流れが流速0.1〜10mm/秒であることを特徴とする、項1〜7のいずれかに記載の方法。
8.試料溶液の吸引および/または吐出を行うことができる流路と共焦点様光学系を含む、蛍光性物質の検出システム。
10.ノズル、ライン、シリンジまたはピペットからなる系と、蛍光波長が350〜800nm、共焦点領域または励起光の照射される領域が10−16〜10−10リットルである共焦点様光学系とを含む、蛍光性物質の検出システム。
11.測定対象がウイルスであることを特徴とする、項9または10記載のシステム。
12.測定対象のウイルスがインフルエンザウイルスであることを特徴とする、項11記載のシステム。
本発明は、共焦点様光学系を用いて蛍光信号の時間経過を計測することにより試料溶液中の蛍光性物質を検出する方法であって、該試料溶液中に流れを生じさせて計測することを特徴とする。
本発明の方法によれば、蛍光性を持つ幅広い物質を、迅速かつ高感度に、そして正確に検出することができる。
本発明の検出方法において検出され得る蛍光性物質は、蛍光性を持つ物質または蛍光性物質と相互作用する物質などであれば、特に限定されない。
本発明で使用する共焦点様光学系は、共焦点光学系そのものの他、共焦点光学系と同様に微小な空間に蛍光性物質を計測するに十分な励起光を照射し得る光学系、すなわち微小空間照射系、微小域照射系と呼べる光学系を含む。例えば、数μmの微小な幅で照射が可能なレーザシステムなども、本発明の共焦点様光学系に含まれる。
本発明で使用する共焦点様光学系は、共焦点領域または励起光の照射される領域が、10−16〜10−10リットル程度、好ましくは10−16〜10−13リットル程度の微小空間である光学系が好ましい。
以下、共焦点光学系を例に挙げて、具体的に説明する。
本発明の検出方法で使用し得る共焦点光学系は、従来より顕微鏡(共焦点顕微鏡)に用いられている技術であり、蛍光相関分光分析(FCS)法などに応用されている。FCSは、蛍光分子を励起するレーザ部、共焦点光学系、蛍光検出部、演算と解析を行うデジタル相関器の4つの部分を有する。分子状の蛍光性物質はもとより、粒子状の蛍光性物質を共焦点光学系で検出する際の課題は感度と精度(正確性)であるが、本発明の検出方法によれば、分子状の蛍光性物質はもとより、粒子状の蛍光性物質を高感度で、且つ精度良く検出することができる。
共焦点光学系として、共焦点(レーザ)顕微鏡が使用できるが、レーザをスキャンする機能は必ずしも必要ではなく、溶液中の1点(例えばサブフェムトリットル領域)の蛍光強度を計測できればよい。
本発明の検出方法において、共焦点光学系による測定は、以下の手順(i)〜(v)で行うことができる。
(i)試料中の測定対象物質と結合する物質を、予め蛍光標識する(以下、当該物質を蛍光標識物質ともいう)。ただし、測定対象物質が蛍光性を有する場合はこの操作を省くこともできる。
(ii)レーザ光を対物レンズでフェムトリットル以下の領域まで焦点を絞る。
(iii)分子がレーザの焦点領域を通過するミリ秒以下の時間内に、数百〜数千個のフォトンが発生する。
(iv)試料溶液中の測定対象物質と蛍光標識物質とを結合させ、測定対象物質を蛍光性物質にする。こうすることにより分子サイズが大きくなるために、溶液中の移動速度が遅くなる。
(v)(iv)の蛍光性物質の共焦点領域における蛍光強度の時間変化を、検出器にて測定する。
本発明の蛍光性物質の検出方法は、上記の測定手順において、試料溶液中に流れを生じさせて計測することを特徴とする。
本発明において、「流れ」とは、特定の方向に対する流れのみを指すのではなく、ランダムな方向に対する流れ、及び局所的に試料溶液が動いている状態などをも含むものである。
ここで、試料溶液中に流れを生じさせる手段としては、特に限定されないが、例えば、試料溶液の吸引および/または吐出を行うことができる流路を設けること、試料溶液を物理的振動や超音波などで混合すること、熱や圧力、電荷、濃度差などで試料溶液中に対流を生じさせること、ポンプやキャピラリー浸透を利用する等が挙げられる。
試料溶液の吸引および/または吐出は、例えば、ノズル、ライン、シリンジまたはピペットからなる系;フローセルとポンプからなる系;あるいはラインとモータを利用する系などで行うことができる。
試料溶液中に生じさせる流れは、流速0.1〜20mm/秒、好ましくは0.2〜10mm/秒ほどであり、マイクロシリンジを用いて流れを生じさせる場合、シリンジのポンピング速度を適切に設定することなどにより、試料溶液中の流れを調節することが可能である。流速が20mm/秒より速くなると、励起光領域を通過する時間が短くなり過ぎて検出感度が却って悪くなり、また、ポンピングにより気泡が発生し、ノイズの原因となる可能性があるため好ましくない。0.1mm/秒より遅くなると、生じる流れが効果を与えるに十分でなく、特に、試料溶液の粘性が高い場合はなおさら効果が減少する結果となるため好ましくない。
本発明の測定対象となる試料としては、単一物質の水溶液、或いは粒子状物質の懸濁液、各種物質が混合して存在する水溶液、有機溶媒の混合液、有機溶媒に脂溶性物質が溶解した液、有機溶媒に粒子状物質が懸濁した液などが挙げられるが、特に限定されない。
試料溶液中の測定対象物質は、特に限定されず、DNA、RNA、抗体やレセプター、酵素などのタンパク質、糖質、脂質、抗原などの分子状物質または粒子状物質が対象となる。このうち、本発明の方法の効果がより顕著に見られる測定対象物質としては、粒子状物質が挙げられる。そのような粒子状物質としては、ウイルスまたは/およびウイルス感染細胞由来ウイルス関連物質、バクテリオファージ、細菌、生体試料、環境由来の試料、蛍光分子を含むもしくは結合させた蛍光性ポリマー、蛍光性金属粒子などが挙げられる。
とりわけ、本発明の測定方法によれば、インフルエンザウイルスが高精度で測定され、インフルエンザウイルスであればA型、B型などタイプを問わず僅かな量で、迅速に検出が可能である。本発明の方法によりインフルエンザウイルスを検出する場合、反応時間が0分であっても十分な検出が可能となる。
生体試料の例としては、血液、血清、血漿、唾液、脳脊髄液、尿、便、糞、リンパ液、精液、涙液、および各種臓器などの哺乳類(ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、イノシシ、ヒツジ、ウサギ、特にヒト)、鳥類(ニワトリ、アヒル、ウズラ、七面鳥、カモ、キジなど)、無脊椎動物(昆虫;カイコ、ハチ、アリ、クワガタ、カブトムシなど、甲殻類;エビ、カニなど)、植物(桑、小豆、ソラマメ、トマト、ナス、キュウリ、メロン、タバコ、菊、ユリ、バラなど)の生体由来の試料が挙げられる。また、環境由来の試料としては、食品(卵、牛乳、大豆、小麦、米などの穀類、魚介類、或いは加工食品など)、河川、土壌、大気(溶媒を通すことで対象物質が液中に補足される)なども例示される。
試料は、超音波処理、界面活性剤処理などにより破砕後に測定に供してもよい。このようにすることで、測定対象物質の測定感度を向上させることが可能な場合がある。
ポリマー粒子やウイルスまたはそれらの破砕物の平均粒子直径は、短径1〜1000nm、長径5〜10000nm程度、好ましくは短径10〜200nm、長径10〜1000nm程度である。ポリマー粒子やウイルスまたはそれらの破砕物の平均粒子直径が小さすぎると検出感度が低下し、大きすぎると検出が困難になる。
試料溶液中の測定対象物質の量は、特に制限はなく、例えば1×10〜1×1015pfu(粒子)/ml程度が例示される。
試料中の測定対象物質と結合する物質としては、測定対象物質に特異的に結合するものであれば特に限定されず、当該物質の性質に応じて適宜選択され得る。例えば、糖、抗体、タンパク質(糖蛋白を含む)、ペプチド、核酸、脂質(糖脂質を含む)、低分子化学物質などが広く例示される。より具体的な例示としては、例えば、インフルエンザウイルスの検出などの場合には、ウイルス結合性物質としてフェチュインや特異抗体、糖鎖などが好ましく使用できる。好ましいウイルス結合性物質は、ウイルスに特異的な抗体、或いはフェチュインなどのタンパク質、シアル酸などの糖鎖、ガングリオシドLysoGM3などの糖脂質が挙げられる。ウイルスに特異的な抗体を用いる場合は、複数の抗体を使用することで測定の精度がより高くなる。
測定対象物質と結合する物質は、単独で使用して蛍光標識されてもよく、また、当該結合物質をポリマー(例えば、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などの親水性ポリマー)あるいは微粒子(例えば量子ドットなどのナノ粒子)に多数結合させて高分子の結合物質とし、該ポリマーあるいはポリマー/微粒子に結合された結合物質をさらに蛍光標識してもよい。微粒子は、一定時間懸濁可能である限り、大きさは特に限定されず、また微粒子の素材も、ポリマー微粒子のような有機微粒子、あるいは量子ドットなどの無機微粒子のいずれでもよい。測定対象物質と結合する物質は、ポリマー、微粒子に吸着させてもよく、必要に応じてスペーサーを介して共有結合により連結してもよい。
蛍光標識としては、蛍光強度が強く安定したものが好ましい。例えばAlexa,ローダミン各種(ローダミン6G,ローダミングリーン、TMR,TAMRA)、Bodipy、Cy5、R6G、FAM、JOE、ROX、EDANS、蛍光性タンパク質などが好ましく使用できるが、これらに限定されない。
蛍光標識は、常法に従い行われるが、その具体的な方法としては、ハロゲン化アルキル、アジリジン、マレイミドを持つ蛍光化合物と標識対象物質のチオール基に結合させる方法、あるいは、コハク酸イミドエステル、イソチオシアネート、塩化スルホニル、NBD-ハロゲン化物、ケトン、ジクロロトリアジンとアミン基の結合反応により蛍光化合物と標識対象物質を結合させる方法などが挙げられる。あるいは、他の組合せとしてカルボシキシル基又は水酸基を還元又は酸化することでアルデヒド又はケトンとして他方のヒドラジンと反応させる、あるいはアジド基を持つ場合に光励起により結合反応を行わせる、ジアゾメタン、カルボジイミドとカルボン酸基により結合反応を行わせることで蛍光化合物と標識対象物質を結合させてもよい。さらに蛍光化合物と標識対象物を直接に結合させる他に、抗体やイムノグロブリン結合性をもつプロテインA、GやL、さらにビオチン-アビジンあるいはビオチン-ストレプトアビジン結合性などを利用した間接的な蛍光標識法を利用することも出来る。
蛍光標識試薬の蛍光波長は、350〜800nm程度が例示される。蛍光標識試薬の分子量は特に規定されないが、20000以下が好ましく、より好ましくは120〜80000である。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例にて用いた蛍光微粒子用ビーズ、蛍光微粒子およびウイルス液の調製法、ウイルスの感染力価の測定法、ウイルスの部分精製法、ウイルス粒子の破砕法は以下の通りである。
<蛍光微粒子用ビーズの調製法>
蛍光微粒子に用いた単分散ポリスチレンラテックス製のビーズはPolyscience社から購入した。粒径0.2 μmのアミノ基型ビーズ(polybead amino microspheres, 2.5% Solids-Latex)を使用した。このビーズ250 μlを蒸留水250 μlで希釈し、遠心機(HITACHI CR15T, 12000×g,15min.)を用いて沈殿、上清除去を2回行う操作にて、ビーズを蒸留水で洗浄した。
<蛍光微粒子の調製法>
洗浄済みビーズ250 μlに蒸留水200 μl 、1 M sodium bicarbonate buffer(pH 8.3)を50 μl加えた。DMSOに溶解したAlexa(Molecular Probe社)をビーズに対して1対10から1対1,000の割合の分子数になるよう蒸留水で希釈し、ビーズに25μL添加して振盪しながら遮光状態・室温で1時間反応させた。その後、遠心操作(HITACHI CR15T, 12000g×15min.)によりビーズと反応後のAlexa溶液を得た。ビーズはさらに1度蒸留水で洗浄し、さらに4回0.02% Tween20溶液で洗浄した。
<ウイルス液の調製法>
A/New Caledonia/20/99 (H1N1)およびA/Hyogo/73/2002 (H1N1)株について、組織培養細胞を用いてウイルス液を調製した。MDCK(Madin-Darby canine kidney)細胞の単層培養にウイルスをMultiplicity of Infection (M.O.I.)が0.01(計算上0.1%の細胞が感染する)になるよう接種し、5μg/mlトリプシン(Sigma製)添加、血清非添加Minimum Essential Medium(MEM、Sigma製)で34度、3〜5日間培養した。培養上清を2,500gで10分間遠心し、上清をウイルス液として-80℃で保存した。
A/Puerto Rico/8/34 (H1N1)について、発育鶏卵を用いてウイルス液を調製した。種ウイルスを1x103〜104倍希釈して(感染価にして1x103〜104CIU/ml)発育鶏卵10日卵の漿尿膜腔へ200μl接種し、34℃で転卵しながら2〜3日培養した。採取した漿尿液を2,500gで10分間遠心し、上清をウイルス液として-80度で保存した。
CIU(Cell Infecting Unit)は感染性ウイルス粒子の数の単位で、1CIUは、理論上1感染性粒子に等しい。
<感染力価の測定法>
MDCK細胞に4倍段階希釈したウイルス液を接種、34℃で14時間培養し、エタノールで感染細胞を固定した。一次抗体として抗インフルエンザウイルスウサギポリクローナル抗体(大阪府立公衆衛生研究所、奥野良信博士より分与)、続いて二次抗体としてFITC結合抗ウサギIgGヤギ血清(医学生物学研究所製)を用いた間接蛍光抗体法で感染細胞を標識した後、蛍光顕微鏡(Zeiss製)で観察し、画像解析により計数して感染力価を算出した。
結果:
A/New Caledonia/20/99 (H1N1):3.9x106 CIU/ml
A/Hyogo/73/2002 (H1N1):5.6x107CIU/ml
A/Puerto Rico/8/34 (H1N1):1.1x108CIU/ml
<ウイルスの部分精製法>
A/New Caledonia/20/99 (H1N1)について、部分精製ウイルスを作製した。上記方法にて調製したウイルス液を、60%グリセロールphosphate buffered saline(PBS)に20%グリセロールPBSを積み重ねた上に重層し、113,000g、4度で1時間遠心(日立製超遠心機使用)した。60%グリセロールPBSと20%グリセロールの間のウイルス層を採取し、100%グリセロールクッションの上に重層、113,000g、4度で1時間遠心(日立製超遠心機使用)して濃縮し、部分精製ウイルスとした。この操作により、ウイルス液を約100倍の濃度に精製濃縮した。
<ウイルス粒子の破砕法>
A/New Caledonia/20/99 (H1N1)のウイルス液を超音波(日本精機製作所)で5秒間処理、あるいは、等量の1% polyoxyethylene(10) octylphenol ether(Triton X-100、和光純薬)と混合し(最終濃度0.5%)、ウイルス粒子を破砕した。
[実施例1]サンプル混合条件での蛍光微粒子の検出
蛍光微粒子を0.02%Tween20水溶液中に懸濁し、2.8×1012粒子/mlより希釈系列を作成した。それぞれの懸濁液30μlを用いて、FCS−101(東洋紡製)により微小空間蛍光強度を測定した。測定の際、サンプル混合手段として図1に示すマイクロシリンジの自動吐出システムを用いた。本システムは、シリンジのピストン駆動を一定速度で行い、微小内径のチューブ(内径0.514mm、内径面積0.207mm)を通してサンプルを測定ステージの容器に送液することにより、容器上のサンプルを混合できる。マイクロシリンジのポンピング速度は、約1μL/秒に設定した(この速度で、流速は4.83mm/秒となる)。
[比較例1]通常条件での蛍光微粒子の検出
サンプル混合を行わないこと以外は、実施例1と同じサンプル、同じ条件で蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定を実施した。
[結果]
実施例1および比較例1の測定結果を、図2に示す。両者の結果を比較することにより、明らかに実施例1の方法で測定精度、測定感度が向上していることが見てとれる。実施例1の方法では2.8×108粒子/mlまで測定可能であるのに対し、比較例1の方法では2.8×109粒子/mlでも測定データのバラツキが大きく、測定可能とはいいがたい。したがって、サンプル混合条件で検出を行うことにより、蛍光物質の微小空間蛍光強度の測定による検出を高精度、高感度に行うことが可能である。
[実施例2]粘性の高いサンプルを対象としたサンプル混合条件での蛍光微粒子の検出
蛍光微粒子を、40%グリセロールを含む0.02%Tween20水溶液中に懸濁し、2.8×1012粒子/mlより希釈系列を作成した。それぞれの懸濁液30μlを用いて、FCS−101により微小空間蛍光強度を測定した。測定の際、サンプル混合手段として図1に示すマイクロシリンジの自動吐出システムを用いた。混合条件は、実施例1と同様に実施した。
[比較例2]粘性の高いサンプルを対象とした通常条件での蛍光微粒子の検出
サンプル混合を行わないこと以外は、実施例2と同じサンプル、同じ条件で蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定を実施した。
[結果]
実施例2および比較例2の測定結果を、図3に示す。両者の結果を比較することにより、明らかに実施例1の方法で測定精度、測定感度が向上していることが見てとれる。実施例2の方法では2.8×109粒子/mlまで測定可能であるのに対し、比較例2の方法では2.8×1010粒子/mlでも測定データのバラツキが大きく、測定可能とはいいがたい。実施例1と実施例2の結果、および比較例1と比較例2の結果から、粘性の高い溶液での測定感度は低くなる傾向にあるが、このような高粘性サンプルでも、サンプル混合条件で検出を行うことにより、蛍光物質の微小空間蛍光強度の測定による検出を高精度、高感度に行うことが可能である。
[実施例3]サンプル混合条件での蛍光標識糖タンパク質プローブによるインフルエンザウイルスの検出
糖タンパク質の一種であるフェチュインは、インフルエンザウイルスが結合しうる糖鎖構造を表面に複数持つことが一般的に知られている。インフルエンザウイルス(ニューカレドニア株)とフェチュインを混合し、遠心操作でインフルエンザウイルス粒子を沈殿させると、ウイルス粒子に結合したフェチュインが共沈することから、溶液中でウイルス粒子とフェチュインが複合体を形成することからもこれは明らかである。そこで、フェチュインに蛍光色素ローダミンを導入し、インフルエンザウイルス検出プローブとすることとした。フェチュインは、精製されたものが市販されている(例えば和光純薬)。フェチュインの蛍光基の導入には、ローダミン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体を用いた。ローダミン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体は、既知の方法により調製でき、また市販もされている(例えば、Molecular Probe社)。ローダミン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体5mg/ml濃度でDMSOに溶解し、80μlを10mg/ml濃度のフェチュイン400μlと混合し、次いで1M重炭酸ナトリウム溶液を40μl加えた。1時間室温で攪拌したのち、ゲルろ過法により反応後のフェチュインから過剰の蛍光標識試薬の除去を行った。蛍光基の導入量は、紫外可視光分光光度計により波長570nmの吸収を測定することにより確認した。
ローダミン標識フェチュインをインフルエンザウイルス(Hyogo株)とリン酸バッファー生理食塩水(PBS)中で混合し、ウイルス濃度10粒子/mlより希釈列を作成した。1時間のインキュベーションの後、混合液30μlを用いてFCS−101により微小空間蛍光強度を測定した。測定の際、サンプル混合手段として図1に示すマイクロシリンジの自動吐出システムを用いた。混合条件は、実施例1と同様に実施した。
[比較例3]通常条件での蛍光標識糖タンパク質プローブによるインフルエンザウイルスの検出
サンプル混合を行わないこと以外は、実施例3と同じサンプル、同じ条件で蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定を実施した。
[結果]
実施例3および比較例3の測定結果を図4に示す。横軸に蛍光測定時間、縦軸に蛍光強度を示している。両者の結果を比較することにより、明らかに実施例3の方法でシグナル頻度が向上していることが見てとれる(図4では、蛍光強度200以上のシグナルが、比較例3は0に対し、実施例3は2シグナル。)。したがって、ウイルス溶液のような検体でも、サンプル混合条件で検出を行うことにより、蛍光物質の微小空間蛍光強度の測定による検出を高精度、高感度に行うことが可能である。
[実施例4]サンプル混合条件での蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出
ローダミン標識フェチュインの代わりに蛍光標識抗体を用い、ウイルス濃度10粒子/mlより希釈列を作成したこと以外は、実施例3と同様に検討を実施した。インフルエンザウイルスは、ニューカレドニア株を用い、FCS−101により微小空間蛍光強度を測定した。測定の際、サンプル混合手段として図1に示すマイクロシリンジの自動吐出システムを用いた。混合条件は、実施例1と同様に実施した。
[比較例4]通常条件での蛍光標識糖タンパク質プローブによるインフルエンザウイルスの検出
サンプル混合を行わないこと以外は、実施例4と同じサンプル、同じ条件で蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定を実施した。
[結果]
実施例4および比較例4の測定結果を、図5に示す。横軸に蛍光測定時間、縦軸に蛍光強度を示している。両者の結果を比較することにより、明らかに実施例4の方法でシグナル頻度が向上していることが見てとれる(図5では、蛍光強度200以上のシグナルが、比較例4は0に対し、実施例4は2シグナル。)。したがって、抗体を用いたウイルスの検出においても、サンプル混合条件で検出を行うことにより、蛍光物質の微小空間蛍光強度の測定による検出を高精度、高感度に行うことが可能である。
[実施例5]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出II
一次抗体として、あらゆるインフルエンザウイルスを広範囲に漏れなく検出する目的で、抗A&B型インフルエンザウイルスポリクローナル抗体(rabbit)を使用した。また、抗体の重鎖の不変領域に吸着する蛋白であるProteinAを蛍光物質Alexa546で標識したAlexa 546標識Protein A(インビトロジェン製)を0.65μmのフィルターで濾過し、非特異的高分子複合体を除去して使用した。インフルエンザウイルス(ニューカレドニア株)を10倍段階希釈して抗A&B型rabbitポリクローナル抗体を加えて室温で1時間反応させた後、Alexa 546標識Protein Aを加えて更に室温で1時間反応させ、実施例1と同様の混合条件にて測定した。
データ解析方法として、実施例5以降は以下の手法を採用した。
まず、測定時間10秒で1ミリ秒毎の積算データを取得する。更に、測定を6回繰り返し、合計6万のデータを取得する。そして、全てのデータをカウント(数値)の大きい順に並べ替え、大きい数値よりトップ50を選択し棒グラフを作成する。このグラフより、閾値を越えるデータが明瞭となる。
[結果]
サンプル混合条件において、図6に示す通り、ウイルス濃度10粒子/mlまでの検出が可能となった。すなわち、抗A&B型インフルエンザウイルス抗体-Alexa 546標識Protein A複合体を検出プローブとした場合においても、サンプル混合条件で検出を行うことにより、蛍光物質の微小空間蛍光強度の測定による検出を高精度、高感度に行うことが可能である。
[実施例6]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出III
現在、臨床現場で広く使用されているイムノクロマト法によるインフルエンザウイルス検出法では、通常、結果を得るまでに15ないし30分を必要とする。本発明の方法においては、インフルエンザウイルスとプローブの反応は瞬間的に起こるので、検出に要する時間を短縮できる可能性がある。そこで、本発明の方法が実際にどの程度の反応時間で測定可能か検討した。ウイルス濃度10粒子/mlの濃度のインフルエンザウイルス(ニューカレドニア株)と抗A&B型rabbitポリクローナル抗体-Alexa 546標識Protein A複合体を混合し、60、30、15および5分反応させた後、あるいは混合して即座に(反応時間0分)測定した。
[結果]
結果として、図7に示すように、反応時間が短くなるにつれてシグナルの強度は減少したが、反応時間0分でも十分に検出可能であることが明らかとなった。これは、迅速性が要求される診療現場において、本発明の方法によるウイルス検出の大きな優位点となりうる。
[実施例7]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出IV
ProteinAの代わりに、ProteinGを蛍光物質Alexa546で標識したAlexa 546標識ProteinG(インビトロジェン製)を0.65 μm のフィルターで濾過し、非特異的高分子複合体を除去して使用し、それ以外は実施例5と同様の方法で、種々のインフルエンザウイルスの検出を試みた。
[結果]
結果として、図8に示すように、A型のH1N1亜型およびB型のウイルスはウイルス濃度10粒子/mlまで、A型のH3N2亜型のウイルスについてはウイルス濃度10粒子/mlまで検出が可能であった。
[実施例8]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出V
インフルエンザが疑われる患者の鼻腔拭い液を得て、本発明の方法によるウイルスの検出を行なった。プローブとして抗A&B型rabbitポリクローナル抗体-Alexa 488標識Protein G複合体を用い、実施例6と同様の方法で、種々の実検体からインフルエンザウイルスの検出を試みた。
[結果]
細胞培養によりウイルスが分離された検体(陽性検体)、および分離されなかった検体(陰性検体)について、本方法で検出の可否を確認した。その結果をまとめて図9に示した。A型インフルエンザウイルスが分離されたすべての陽性検体について、本発明の方法でウイルス検出が可能であった。一方、すべての陰性検体について、ウイルスは検出されなかった。
[実施例9]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出VI
本発明の方法によるウイルス検出に対し、実施例5〜8ではインフルエンザウイルスを漏れなく検出することを目標として抗A&B型rabbitポリクローナル抗体を使用してきた。イムノクロマト法を応用した市販のインフルエンザウイルス検出キットでは、ウイルスの型判定が可能な製品も開発されている。本発明の方法は、測定に必要な検体量が数十μlと微量であることが特長の一つで、同じ臨床検体を複数のプローブを使用して測定し、精度を高めると同時にウイルスの型別判定が可能であると期待される。そこで、型および亜型特異的に反応するインフルエンザウイルス抗体を用い、ウイルスの識別測定を試みた。
抗A&B型インフルエンザウイルスポリクローナル抗体(rabbit)の他に、抗A型インフルエンザウイルスポリクローナル抗体(goat)、抗B型インフルエンザウイルスポリクローナル抗体(goat)、抗A型H1亜型HA蛋白モノクローナル抗体(mouse)、抗A型H3亜型HA蛋白モノクローナル抗体(mouse)、抗B型(Victoria type)HA蛋白モノクローナル抗体(mouse)および抗B型(Yamagata type)HA蛋白モノクローナル抗体(mouse)にAlexa 488標識Protein Gを結合させプローブを作製し、A型のH1およびH3亜型のヒトからの分離株、H5およびH7のトリ由来ウイルス(弱毒株)、さらにヒトから分離されたB型ウイルスに対する反応性を調べた。
[結果]
以下の表1に示したように、抗A型、抗B型のポリクローナル抗体は、A型、B型のいずれのウイルスも検出したが、同じ型のウイルスに対してより強い反応性を示した。H1、H3いずれのHA蛋白に対する抗A型モノクローナル抗体もB型は検出せず、B型HA蛋白に対するモノクローナル抗体は抗Victoria type、抗Yamagata typeともに、同じ型のウイルスを感度良く検出した。抗A型H1亜型HA蛋白モノクローナル抗体がH1型のウイルスを検出できず、H5およびH7型ウイルスを検出したが、モノクローナル抗体は、そのエピトープ内の1アミノ酸が変異するだけで反応性を喪失することがあり、特異性が高い一方で、プローブとしての使用には注意を要することを示唆している。
Figure 0005473202
(-は「反応なし」、+は「反応有り」、++は「強い反応あり」、ndは「測定せず」を示す。)
以上の結果により、使用する抗体を精査選定し、複数の抗体を使用することで、本発明の方法によるインフルエンザウイルスの型・亜型識別が可能であることを確認した。
[実施例10]蛍光標識抗体プローブによるインフルエンザウイルスの検出VII
本発明による抗体を用いたインフルエンザウイルスの検出において、更なる感度の向上を目指し、測定時間をこれまでの設定の1分より延長し5分として測定を行なった。
[結果]
図10に示すように、プローブとして抗A&B型rabbitポリクローナル抗体-Alexa 488標識Protein G複合体を用い、インフルエンザウイルス(ニューカレドニア株)を10倍段階希釈して検出限界を調べたところ、ウイルス濃度10粒子/mlのウイルスが十分に検出可能であることが明らかとなった。
マイクロシリンジ自動吐出システムを用いた本発明の蛍光性物質検出システムの一例。図中の番号は:1.シリンジポンプ、2.中空チューブ3.共焦点光学系、4.共焦点様部位のイラスト、5.PCシステムとモニターを示す。 実施例1および比較例1における、蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定結果(□:実施例1、◆:比較例1)。バラツキの指標として標準偏差の幅をバーで示した。 実施例2および比較例2における、粘性の高い蛍光微粒子のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定結果(□:実施例2、◆:比較例2)。バラツキの指標として標準偏差の幅をバーで示した。 実施例3および比較例3における、蛍光標識糖タンパク質(フェチュイン)とインフルエンザウイルスを混合した場合のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定結果(蛍光強度の時間変動)。 実施例4および比較例4における、蛍光標識抗体プローブとインフルエンザウイルスを混合した場合のFCS−101による微小空間蛍光強度の測定結果(蛍光強度の時間変動)。 実施例5におけるインフルエンザウイルス測定結果。 実施例6におけるインフルエンザウイルス測定結果。 実施例7におけるインフルエンザウイルス測定結果。 実施例8におけるインフルエンザウイルス測定結果。 実施例10におけるインフルエンザウイルス測定結果。

Claims (4)

  1. 共焦点様光学系を用いて蛍光信号の時間経過を計測することにより、試料溶液中の1点でウイルスまたは/およびウイルス感染細胞由来ウイルス関連物質、あるいはウイルス粒子の一部または全部の物理的または化学的破砕物と蛍光標識物質とを結合させた粒子状態の蛍光性物質を検出する方法において、該試料溶液中に物理的振動若しくは超音波による混合、又は、熱、圧力、電荷若しくは濃度差により対流を生じさせることで流れを生じさせて計測する際のシグナル頻度を向上させることを特徴とする検出方法。
  2. 粒子状物質の平均粒子直径が、短径1〜1000nm、長径5〜10000nmであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. ウイルスがインフルエンザウイルスである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 試料溶液中の流れが流速0.1〜10mm/秒であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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