JP5456527B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ装置に含まれる半導体スイッチング素子等の回路素子の寿命判定機能を備えたエレベータの制御装置に関する。
通常、エレベータのインバータ装置には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を代表とした半導体スイッチング素子が用いられる。この種の半導体スイッチング素子は、電流を通電すると、熱が発生し、その熱量と運転の繰り返しによる温度変化によって、素子内部のはんだ接合部が脆化(クラック)し、放熱性能が徐々に低下して破損することがある。そのため、素子の放熱性能の低下を事前に予測し、素子が破損する前に交換する必要がある。
ここで、半導体スイッチング素子の寿命を予測する方法として、特許文献1,2が知られている。
特許文献1では、電流値および放熱フィン温度の測定結果に基づいて整流素子または半導体スイッチング素子のジャンクション温度を推定し、この推定したジャンクション温度に基づいて整流素子または半導体スイッチング素子の疲労の程度を推定する。疲労の程度が所定間を超えた場合に寿命部品の表示を行う。
また、特許文献2では、インバータ装置の入力電流もしくは出力電流から半導体スイッチング素子の温度変動分を推定し、その推定値を熱疲労サイクル回数に換算して半導体スイッチング素子の劣化度を算出して通知する。
特開平3−261877号公報 特開2007−28741号公報
しかしながら、上述した特許文献1,2の方法は、半導体スイッチング素子に通電される電流値、温度上昇、熱疲労サイクル回数から素子寿命を推定する方法である。このため、外部に設置する温度センサや電流検出器が必要となり、部品点数が多くなり、また、測定誤差により素子の寿命を正確に判定できないなどの問題がある。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、寿命判定のための特別なセンサを必要とせずに、エレベータの駆動系に含まれる回路素子の寿命を正確に判定して対処することのできるエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータの制御装置は、エレベータの駆動系に含まれ、運転中に温度上昇により劣化する特性を有する回路素子の寿命判定を行うエレベータの制御装置において、負荷変動の無い状態でエレベータを運転し、上記回路素子に一定の電流が通電されたときの電圧を測定する測定手段と、この測定手段によって測定された電圧を初期値と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記回路素子の寿命が近いものと判定する寿命判定手段と、この寿命判定手段による判定結果を受けて、上記回路素子の交換時期にあることを知らせる制御手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、寿命判定のための特別なセンサを必要とせずに、エレベータの駆動系に含まれる回路素子の寿命を正確に判定して対処することができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。 図2は同実施形態におけるエレベータのインバータ装置に用いられているIGBTの概略構成図を示す図である。 図3はIGBTの経年的な使用によりセラミック基板と銅ベース5との間の接合半田が脆化した状態を示す図である。 図4はIGBTのコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。 図5は同実施形態におけるエレベータのインバータ装置に用いられているダイオードの順電圧Vfと電流Ifとの関係を示す図である。 図6は初期時にIGBTのゲート電圧Vgeを変化させた場合のコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。 図7はジャンクション温度上昇時にIGBTのゲート電圧Vgeを変化させた場合のコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。 図8は本発明の第2の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。 図9は本発明の第3の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。
このエレベータは、電動機16、この電動機16の回転軸に取り付けられたシーブ16aに巻き掛けられたロープ17、このロープ17の両端に吊り下げられた乗りかご18とカウンタウェイト(釣り合い重り)19などを備える。
また、エレベータの駆動系として、商用電源11、この商用電源11の交流電力を直流電力に変換するコンバータ12、このコンバータ12の直流電力を平滑化する平滑コンデンサ13、この平滑コンデンサ13を介して与えられた直流電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御により任意の周波数、電圧値の交流電圧に変換し、これを駆動電力として電動機16に供給するインバータ装置14、このインバータ装置14から電動機16に供給される電流を検出する電流検出器15などを備える。
上記商用電源11としては三相交流電源が用いられる。この三相交流電源から供給される交流電力は、コンバータ12にて直流電力に変換され、平滑コンデンサ13を介してインバータ装置14に与えられる。このインバータ装置14のスイッチング動作により、上記直流電力が所定周波数の交流電力に変換され、電動機16に駆動電力として供給される。
この電力供給により、電動機16が回転駆動され、これに伴いシーブ16aが回転し、そこに巻き掛けられたロープ17を介して乗りかご18とカウンタウェイト19が昇降路内をつるべ式に昇降動作する。
ここで、エレベータの駆動系に備えられたインバータ装置14には、少なくとも1組のIGBT(半導体スイッチング素子)14aと、このIGBT14aに逆並列に接続されるダイオード(整流素子)14bが回路素子として組み込まれている。
図2にIGBT14aの概略構成図を示す。
シリコンからなるIGBTチップ1は、ボンディングワイヤ2を介してセラミック基板3上に形成された主電極に接続される。セラミック基板3は放熱用の銅ベース5に半田4で接合されている。銅ベース5の下には放熱器6が設けられており、矢印で示すように、IGBTチップ1に発生した熱を放熱板である銅ベース5を介して放熱器6に逃がしている。
ここで、エレベータの運転に伴い、IGBT14aが発熱/休止を繰り返して、銅ベース5に温度変動が生じると、セラミック基板3と銅ベース5の熱膨張係数の違いによって、接合部の半田4に応力がかかり、脆化(クラック)が生じる問題がある。
このときの状態が図3である。IGBT14aの経年的な使用に伴い、セラミック基板3と銅ベース5とを接合している半田4の脆化が激しくなると、放熱性能が著しく低下し、ジャンクション温度が上昇してIGBTチップ1が熱で破損する。
以下では、このような運転中に温度上昇により劣化する特性を有する回路素子の寿命を判定して破損前に交換するための構成について説明する。
図1に示すように、インバータ装置14に測定回路20が設けられる。この測定回路20は、所定の条件でエレベータ(乗りかご18)を運転したときのIGBT14aのコレクタ−エミッタ電圧Vceを測定してエレベータ制御装置21に出力する。
エレベータ制御装置21は、エレベータの運転制御を行うためのコンピュータからなる。このエレベータ制御装置21には、回路素子の寿命を判定するための機能として、判定値設定部22、寿命判定部23、制御部24、発報部25が備えられている。
判定値設定部22は、寿命判定で使う判定値を設定する。寿命判定部23は、この判定値設定部22によって設定された判定値を基準にして回路素子の寿命(交換時期)を判定する。なお、この判定方法については、後に詳しく説明する。
制御部24は、電流検出器15によって検出される電流値に基づいて、インバータ装置14を駆動制御する。また、制御部24は、寿命判定部23によって回路素子の寿命(交換時期)が近づいているものと判定された場合に、発報部25を起動して発報を行うなどの処理を行う。
発報部25は、機械室あるいは管理室などに設置された警告ランプ26を点灯して回路素子の寿命が近づいていることを警告する。また、発報部25は、回路素子の寿命が近づいていることを通信回線31を介して外部の監視センタ30に報知する。
監視センタ30は、エレベータの動作状態を遠隔監視しており、何らかの異常の発報を受けたときに、保守員を現場に派遣するなどして対処する。
次に、IGBT14aを判定対象として、その寿命判定の方法について説明する。
経年的な使用に伴い、IGBT14aのセラミック基板3と銅ベース5とを接合している半田4が脆化すると、放熱性能が低下してジャンクション温度が上昇する。このジャンクション温度の上昇に伴い、通電中のIGBT14aの電圧特性が変化する。
そこで、保守点検時あるいは監視センタ30からの遠隔操作により、エレベータを所定の条件で運転し、IGBT14aの電圧変化を初期値と比較することで、劣化の状態を推定する。
「所定の条件」とは、負荷変動の無い状態で運転することであり、具体的には乗りかご18が空荷の状態(これをノーロード:NLと呼ぶ)で、一定の速度でアップ方向あるいはダウン方向に運転することである。乗りかご18をNL状態にして定速運転すると、IGBT14aに一定のコレクタ電流Icが流れるので、そのときのコレクタ−エミッタ電圧Vceを測定すれば、初期値との比較により劣化の進行度が分かる。
図4にその様子を示す。
図4はIGBT14aのコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。図中の一点鎖線は初期時のVceの電圧特性、実線は寿命進行時のVceの電圧特性を表している。
乗りかご18をNL状態にして定速運転する。このとき、IGBT14aに一定のコレクタ電流Icが流れるので、そのときのコレクタ−エミッタ電圧Vceを測定回路20によって測定して寿命判定部23に与える。寿命判定部23には、予めコレクタ−エミッタ電圧Vceの初期値がセットされている。寿命判定部23は、その初期値と測定値との差V1が判定値設定部22によって設定された判定値を超えた場合にIGBT14aの寿命が近づいているものと判定する。
上記判定値は、IGBT14aの電圧特性や、IGBT14aの個数、サイズ等によって異なり、予めVceの電圧特性と劣化の進行度との関係を実験により求めて、その関係から判定値として最適な値が設定されている。
寿命判定部23によってIGBT14aの寿命が判定されると、制御部24は、発報部25を起動して警告ランプ26を点灯する。これにより、保守員が定期的点検を行うときに、警告ランプ26の点灯によりIGBT14aの寿命が近づいていることを簡単に知ることができ、IGBT14aの破損によりエレベータの運転が途中で止まる前に部品交換を手配するなどの対処を迅速に行うことができる。
また、IGBT14aの寿命が近づいている場合に、その旨を監視センタ30に発報すれば、監視センタ30から当該物件を点検する保守員に対して、IGBT14aの部品交換が必要であることを連絡して対処することも可能である。
(その他の判定方法)
(1)Vfによる判定方法
上記実施形態では、IGBT14aの寿命を判定する場合について説明したが、インバータ装置14に含まれるダイオード14bについても同様の方法で寿命を判定することができる。
なお、ダイオード14bは、IGBT14aと共にパッケージ化されてインバータ装置14に組み込まれる。素子の構造的にも図2に示したIGBT14aの構造と同じであり、経年的な使用に伴い、半田が脆化して放熱性能が低下し、ジャンクション温度が上昇して破損に至る。
図5はダイオード14bの順電圧Vfと電流Ifとの関係を示す図である。図中の一点鎖線は初期時のVfの電圧特性、実線は寿命進行時のVfの電圧特性を表している。
上記IGBT14aのときと同様に、所定の条件つまり乗りかご18をNL状態にして定速運転する。このとき、ダイオード14bに一定の電流Ifが流れるので、そのときのダイオード14bの順電圧Vfを測定回路20によって測定し、寿命判定部23にて初期値と比較する。その初期値と測定値との差V2が判定値設定部22によって設定された判定値を超えた場合に寿命が近づいているものと判定する。
寿命判定後は上記IGBT14aのときと同様であり、警告ランプ26の点灯あるいは監視センタ30へ発報してダイオード14bの寿命が近づいている旨を知らせる。なお、警告ランプ26はIGBT用とダイオード用の2種類用意にして、該当するランプを選択的に点灯するようにしても良い。
(2)Vgeによる判定
IGBT14aのゲート電圧Vgeを変えて、そのときのコレクタ−エミッタ電圧Vceを測定する。このとき、ジャンクション温度上昇時のコレクタ−エミッタ電圧Vceの変化量が初期時と異なるため、その変化量の差から劣化の進行度が分かる。
図6および図7にその様子を示す。
図6は初期時にIGBT14aのゲート電圧Vgeを変化させた場合のコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。図7はジャンクション温度上昇時にIGBT14aのゲート電圧Vgeを変化させた場合のコレクタ−エミッタ電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す図である。図6および図7において、図中の二点鎖線はVge=20VのときのVceの電圧特性、一点鎖線はVge=15VのときのVceの電圧特性、実線はVge=12VのときのVceの電圧特性を表している。
乗りかご18をNL状態にして定速運転する。このとき、IGBT14aに一定のコレクタ電流Icが流れるので、ゲート電圧Vgeの値を20V,15V,12Vに変えながら、そのときのコレクタ−エミッタ電圧Vceを測定回路20によって測定して寿命判定部23に与える。図7の例では、Vge=20VのときにVce=2.5V、Vge=15VのときにVce=3V、Vge=12VのときにVce=4.3Vとして測定されている。
寿命判定部23には、予めゲート電圧Vgeの値を20V,15V,12Vに変えたときのコレクタ−エミッタ電圧Vceの初期値がセットされている。図6の例では、Vge=20VのときにVce=2V、Vge=15VのときにVce=2.5V、Vge=12VのときにVce=3.5Vが初期値としてセットされている。
寿命判定部23は、その初期時のVceの変化量と測定時のVceの変化量とを比較し、両者の変化量の差が判定値設定部22によって設定された判定値を超えた場合に寿命が近づいているものと判定する。
すなわち、図6に示すように、初期時の変化量ΔVceは、Vge20V→15Vのときに0.5V、Vge20V→12Vのときに1.5Vである。これに対し、図7に示すように、ジャンクション温度上昇時の変化量ΔVceは、Vge20V→15Vのときに0.5V、Vge20V→12Vのときに1.5Vである。したがって、Vge20V→12Vのときの変化量ΔVceが初期時よりも大きくなっていることが分かる。この初期時との差が判定値を超えた場合に寿命が近いものと判定される。
なお、この変化量に対する判定値についても、IGBT14aの電圧特性や、IGBT14aの個数、サイズ等によって異なり、予めVceの温度上昇と劣化の進行度との関係を実験により求めて、その関係から最適な値に設定されている。
このような方法によって寿命を判定した後は、上記同様に警告ランプ26の点灯あるいは監視センタ30へ発報してダイオード14bの寿命が近づいている旨を知らせる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、インバータ装置14の周囲の温度を考慮して、IGBT14aの寿命推定時期を補正するようにしたものである。
図8は本発明の第2の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
図8の構成において、図1と異なる点は、エレベータ制御装置21に補正部27が設けられることである。この補正部27は、温度センサ28によって測定された温度に基づいて、初期時のVceの電圧特性を補正する。
すなわち、インバータ装置14の周囲の温度は常に一定とは限らず、エレベータの稼働率や季節によっても異なる。インバータ装置14に用いられているIGBT14aのジャンクション温度もその周囲温度の影響を受けるため、Vceの電圧特性を変動するものと考えられる。
そこで、インバータ装置14の近傍に温度センサ28を設置しておき、インバータ装置14の周囲の温度を測定する。補正部27では、この温度センサ28によって測定された温度と予め記憶された初期時の温度とを比較し、その温度差に応じてVceの電圧特性を補正する。
例えば、温度センサ28によって測定された温度が初期時の温度よりも5度高い状況であったとする。このような場合には、その温度差の5度だけ電圧値を上げるように初期時のVceの電圧特性を補正する。これにより、寿命判定部23では、補正後の電圧特性から得られるVceの初期値と測定回路20によって測定されたVceの値とを比較してIGBT14aの寿命判定を行う。
寿命判定後は上記第1の実施形態と同様に、警告ランプ26の点灯あるいは監視センタ30へ発報してダイオード14bの寿命が近づいている旨を知らせる。
このように、インバータ装置14の周囲の温度を考慮して、初期時に求めたVceの電圧特性を補正することで、寿命判定の精度を上げることができ、より適切な時期にIGBT14aを交換できるようになる。
なお、上述したダイオード14bの寿命判定を行う場合も同様であり、図5に示した初期時のダイオード14bの電圧特性を温度センサ28によって測定された温度と初期時の温度との差に応じて補正することで、より正確に寿命時期を判定することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、上記第1の実施形態の構成に加え、コンバータ12に含まれる少なくとも1つのダイオード(整流素子)12aの寿命判定を行うようにしたものである。
図9は本発明の第3の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
図9において、図1と異なる点は、コンバータ12に測定回路29が設けられていることである。この測定回路29は、所定の条件でエレベータ(乗りかご18)を運転したときのコンバータ12に含まれるダイオード12aの電圧Vfを測定して寿命判定部23に出力する。寿命判定部23は、この測定回路29によって測定された電圧Vfの値と初期値との比較によりダイオード12aの寿命を判定する。
このダイオード12aについても、基本的な構造は図2と同様であり、経年的な使用に伴い、半田が脆化して放熱性能が低下し、ジャンクション温度が上昇して破損に至る。そこで、上記インバータ装置14のダイオード14bと同様の方法で寿命を判定する(図5参照)。
すなわち、所定の条件つまり乗りかご18をNL状態にして定速運転する。このときにコンバータ12に流れる電圧Vfを測定回路29によって測定し、寿命判定部23にて初期値と比較する。その初期値と測定値との差が判定値設定部23によって設定された判定値を超えた場合に寿命が近づいているものと判定する。
寿命判定後は上記ダイオード14bのときと同様であり、警告ランプ26の点灯あるいは監視センタ30へ発報してダイオード12aの寿命が近づいている旨を知らせる。なお、警告ランプ26はインバータ装置14のIGBT14a用やダイオード14b用、コンバータ12のダイオード12a用として3種類用意にして、該当するランプを選択的に点灯するようにしても良い。
なお、このコンバータ12のダイオード12a寿命判定に関しても、上記第2の実施形態と同様にコンバータ12の周囲の温度を計測して、寿命判定で使用する初期値を補正することで、より正確な寿命時期を判定することができる。
また、上記各実施形態では、IGBT14a等の回路素子の寿命を判定した場合に、警告ランプ26の点灯あるいは監視センタ30へ発報するものとして説明したが、そのときにエレベータの運転条件を制限して、運転を継続するようにしても良い。
すなわち、例えば寿命判定部23によってIGBT14aの寿命が近いことが判定された場合に、制御部24はエレベータの運転条件を制限する。「エレベータの運転条件を制限する」とは、具体的には乗りかご18に許容される荷重を例えば定格荷重の半分に制限したり、運転速度を規定速度以下の低速に変更して運転することである。
これにより、IGBT14aの通電電流を低減して、保守員が部品交換に来るまでの間、エレベータの運転を途中で止めることなく、安全に継続することができる。これは、ダイオード14bやコンバータ12などの他の回路素子の寿命判定を行った場合にも同様に適用可能である。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…IGBTチップ、2…ボンディングワイヤ、3…セラミック基板、4…半田、5…銅ベース、6…放熱器、11…商用電源、12…コンバータ、12a…ダイオード、13…平滑コンデンサ、14…インバータ装置、14a…IGBT、14b…ダイオード、15…電流検出器、16…電動機、16a…シーブ、17…ロープ、18…乗りかご、19…カウンタウェイト、20…測定回路、21…エレベータ制御装置、22…判定値設定部、23…寿命判定部、24…制御部、25…発報部、26…警告ランプ、27…補正部、28…温度センサ、29…測定回路、30…監視センタ、31…通信回線。

Claims (9)

  1. エレベータの駆動系に含まれ、運転中に温度上昇により劣化する特性を有する回路素子の寿命判定を行うエレベータの制御装置において、
    負荷変動の無い状態でエレベータを運転し、上記回路素子に一定の電流が通電されたときの電圧を測定する測定手段と、
    この測定手段によって測定された電圧を初期値と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記回路素子の寿命が近いものと判定する寿命判定手段と、
    この寿命判定手段による判定結果を受けて、上記回路素子の交換時期にあることを知らせる制御手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 上記エレベータの駆動系に直流電力を所定周波数の交流電力に変換し、駆動電力として供給するインバータ装置を備え、
    上記測定手段は、
    上記インバータ装置に含まれる半導体スイッチング素子を判定対象として、上記半導体スイッチング素子に一定の電流が通電されたときのコレクタ−エミッタ間の電圧を測定し、
    上記寿命判定手段は、
    上記測定手段によって測定された電圧を初期値と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記半導体スイッチング素子の寿命が近いものと判定することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  3. 上記エレベータの駆動系に直流電力を所定周波数の交流電力に変換し、駆動電力として供給するインバータ装置を備え、
    上記測定手段は、
    上記インバータ装置に含まれる半導体スイッチング素子を判定対象として、ゲート電圧を変えて、そのときのコレクタ−エミッタ間の電圧変化量を測定し、
    上記寿命判定手段は、
    上記測定手段によって測定されたコレクタ−エミッタ間の電圧変化量を初期時の電圧変化量と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記半導体スイッチング素子の寿命が近いものと判定することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  4. 上記エレベータの駆動系に直流電力を所定周波数の交流電力に変換し、駆動電力として供給するインバータ装置を備え、
    上記測定手段は、
    上記インバータ装置に含まれる整流素子を判定対象として、上記整流素子に一定の電流が通電されたときの電圧を測定し、
    上記寿命判定手段は、
    上記測定手段によって測定された電圧を初期値と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記整流素子の寿命が近いものと判定することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  5. 上記エレベータの駆動系に商用電源の交流電力を直流電力に変換するためのコンバータを備え、
    上記測定手段は、
    上記コンバータに含まれる整流素子を判定対象として、上記整流素子に一定の電流が通電されたときの電圧を測定し、
    上記寿命判定手段は、
    上記測定手段によって測定された電圧を初期値と比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記整流素子の寿命が近いものと判定することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  6. 上記回路素子の周囲の温度を計測する温度計測手段と、
    この温度計測手段によって測定された温度に基づいて、上記回路素子の電圧の初期値を補正する補正手段とを備え、
    上記寿命判定手段は、
    上記測定手段によって測定された電圧と上記補正手段による補正後の電圧の初期値とを比較し、両者の差が予め設定された判定値を超えた場合に上記回路素子の寿命が近いものと判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のエレベータの制御装置。
  7. 上記回路素子の交換時期にあることを知らせるための警告ランプを備え、
    上記制御手段は、
    上記寿命判定手段によって上記回路素子の寿命が判定された場合に上記警告ランプを点灯することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のエレベータの制御装置。
  8. 上記制御手段は、
    上記寿命判定手段によって上記回路素子の寿命が判定された場合に、その旨を監視センタへ発報することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のエレベータの制御装置。
  9. 上記制御手段は、
    上記寿命判定手段によって上記回路素子の寿命が判定された場合に、エレベータの運転条件を制限して運転を継続することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のエレベータの制御装置。
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