JP4591246B2 - 電力変換器 - Google Patents

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Description

本発明は電力半導体スイッチング素子を含む電力変換器に関するものであり、特に電力半導体スイッチング素子の寿命予測機能を有する電力変換器に関する。
インバータに代表される半導体電力変換器はIGBTやダイオードなどの電力半導体スイッチング素子を含む。電力変換器運転時は電力半導体スイッチング素子にスイッチング損失と通電損失が発生するため、電力半導体スイッチング素子の温度は上昇し、電力変換器が停止すると電力半導体スイッチング素子の温度が低下する。温度変化があると、接続物質の熱膨張係数の差があるため、電力半導体スイッチング素子の半田接合部には熱応力がかかる。
電力半導体スイッチング素子の劣化は半田接合部にかかる熱応力の繰り返しが主な原因である。図7にはIGBTの概略構成図を示す。シリコンチップ1000はボンディングワイヤ1001を介して主電極1002に接続される。ボンディングワイヤ1001とシリコンチップ1000は半田で接合されている。また、主電極1002は絶縁基板1003に接合しており、絶縁基板1003は半田で放熱用の銅ベース板1004に接続されている。
熱応力を受ける半田接合部には、シリコンチップ1000とボンディングワイヤ1001を接続する部分と、絶縁基板1003と銅ベース板1004を接続する部分の2箇所がある。シリコンチップ1000とボンディングワイヤ1001の熱応力はジャンクション温度、絶縁基板と銅板の接続部の熱応力はケース温度の変動により発生する。
これら電力半導体スイッチング素子は定期点検時に抵抗値を測定することで異常の有無が判断され、異常と判断された場合は部品交換などの適切な処置が施されてきた。
また、インバータ素子のスイッチング回数により素子の寿命を推定する方法が特許文献1に、冷却フィン温度と電力変換器の出力電流より電力半導体スイッチング素子のジャンクション温度を推定して推定温度とパワーサイクルから寿命を推定する方法が特許文献2に、電力半導体スイッチング素子のケース温度から熱疲労サイクル回数を換算して劣化診断をする方法が特許文献3に開示されている。
特開平8−275586号公報(図5と、(0029)段落、(0030)段落の記載。)
特許第2767965号公報(第2図と3ページ左欄43行から3ページ右欄25行の記載。) 特開2002−101668号公報(図1と、(0022)段落から(0036)段落にかけての記載。)
しかし、銅ベース板1004と絶縁基板1003の半田部の熱劣化は抵抗値を測定しても異常を見つけることはできない。
一方、熱センサを用いて電力半導体スイッチング素子の温度から劣化診断を実施する方法では半田接合部にかかる熱応力を推定し、熱応力とその回数から半田接合部の劣化度合いを予測できるので電力半導体スイッチング素子の劣化をより高精度に判定できるが、電力半導体スイッチング素子ごとに熱センサが必要となり、装置が複雑になる。
本発明の目的は、電力半導体スイッチング素子ごとの熱センサを用いずに電力半導体スイッチング素子の寿命を推定することにある。
上記課題を解決するため、本発明の電力変換器では、電力変換器の入力電流もしくは出力電流から電力半導体スイッチング素子の温度変動分を推定する温度変動幅推定器と、該温度変動幅推定器により推定される温度変化幅により電力半導体スイッチング素子にかかる熱疲労を基準温度差のときの熱疲労サイクル回数に換算する熱サイクル回数算出器と、熱サイクル回数から電力半導体スイッチング素子の寿命を数値で示す表示器と、熱疲労サイクル回数の積算値が所定回数を超えると電力変換器の所有者もしくは保守管理者に警告を出力する警告表示器を有する。
本発明の電力変換器は、熱センサを設置せずに電力半導体スイッチング素子の寿命を推定し、電力変換器の所有者もしくは保守管理者に電力半導体スイッチング素子の寿命を事前に通知できる。
以下、本発明の詳細を図面を用いて説明する。
本実施例について図1を用いて説明する。図1は本実施例の電力変換器1、交流電源2、モータ6を示す。まず、電力変換器1の主回路について説明する。電力変換器1の主回路は、交流電力を整流するダイオード整流器3と、平滑コンデンサ4と、電力半導体スイッチング素子であるIGBTと、該IGBTに逆並列に接続する還流ダイオードとを有するインバータ5により構成される。
インバータ5は波形制御器500によって制御される。具体的には、波形制御器500は電流検出器10で検出した直流電流検出値、電圧検出器11で検出した直流電圧検出値、位置センサ12で検出した軸検出位置を入力とし、モータ6の回転数が指令値に追従するよう、インバータ5のゲート信号を算出する。波形制御器500で算出されたゲート信号はゲートドライバ600で増幅され、ゲート電圧としてIGBTに入力される。
以降、本発明の特徴である寿命推定器100、表示器21、および電力変換器1の保守サービス支援システム50について説明する。本実施例の電力変換器はインバータ5のIGBTの寿命を推定する寿命推定器100を有する。この寿命推定器100は温度変動幅推定器101を備えている。温度変動幅推定器101は電力変換器1の運転中の最大IGBTケース温度上昇分と停止時のIGBTケース温度低下分を推定し、1回の運転によるIGBTケース温度を推定する。具体的には、電流検出器10の出力値をフィルタ200に入力してスイッチングによるリプルを除去し、1度の運転中における電流検出器10出力値の最大値を最大値検出器201で検出し、その出力である電流検出値最大値Imax を熱テーブル202に入力する。出力電流が既知のとき、IGBTで発生する損失やIGBTジャンクション温度、ケース温度はオフラインで計算できる。
熱テーブル202は図9に示される電流検出値最大値Imax とIGBTケース温度の対応表を備える。ここで、Irは定格出力時の電流値、T1からT5はそれぞれの領域の電流値が流れたときにIGBTケース温度が上昇すると予想される温度幅の最大値であり、あらかじめ測定しておいた温度である。熱テーブル202はIGBTケース温度対応表の温度上昇幅T_maxを冷却演算器205と減算器206に出力する。
一方、電力変換器1への指令が停止指令となったとき、運転指令を入力とする反転器203の出力値はタイマ204の起動信号となり、タイマ204は停止時間tstop を計測する。冷却演算器205は熱テーブル202の出力値T_maxとタイマ204の出力値より温度低下分を算出する。
ケース温度は図2に示されるように冷却フィンの熱容量と熱抵抗で決まる時定数τで冷却されるため、冷却演算器205内部では(数1)式で示される演算を実施する。
T_min=T_max×exp(−tstop/τ) …(数1)
熱テーブル202と冷却演算器205により算出されたT_maxとT_minは減算器206に入力され、温度変化幅ΔTが算出される。
以上の方法により温度変動幅推定器101は電力変換器1の運転中の最大IGBTケース温度上昇分と停止時のIGBTケース温度低下分を推定し、1回の運転によるIGBTケース温度変動幅を推定する。
温度変動幅推定器101の出力値ΔTは熱疲労サイクル回数算出器103に入力される。熱疲労サイクル回数算出器103は運転指令が来るたびに前回の運転で発生した温度変動幅ΔTを基準温度変動幅の熱疲労サイクル回数に換算する。
具体的には、図3に示すテーブルを用い、温度変動幅ΔTに対して対応する熱疲労サイクル回数Nを出力する。ここで、Tref は基準温度変化幅である。履歴演算器104は熱疲労サイクル回数を積算し、比較器105、規格化演算器106、推定余命演算器107に出力する。比較器105は履歴演算器104の出力である熱疲労サイクル回数積算値と所定回数を比較し、比較結果を警告灯20とネットワーク接続器22に出力する。
ここで、所定回数とはIGBTのパワーサイクル寿命回数より少ない値とする。たとえば、本実施例では、パワーサイクル寿命回数に0.9を乗算した値とする。
警告灯20は該積算値が所定回数以上であれば点灯する。警告灯20の点灯により電力変換器1の保守管理者および所有者はIGBTの寿命が近いことを知ることができるため、IGBTが破損する前にIGBTを交換することにより電力変換器の故障を防ぐことができる。
次に劣化表示について説明する。図1の規格化演算器106は熱疲労サイクル回数積算値を前記所定回数で規格化し、表示器21とネットワーク接続器22に規格化した劣化度を出力する。推定余命演算器107は一日ごとの熱疲労サイクル回数積算値を蓄積して線形近似し、熱疲労サイクル回数積算値が前記所定回数を超えるまでの期間である推定余命期間を算出し、その出力を表示器21とネットワーク接続器22に出力する。表示器21は電力変換器1の表面に設置され、規格化演算器106と推定余命演算器107の出力値を数値表示する。
表示器21に規格化された熱疲労サイクル回数積算値と、推定余命期間を、例えば劣化度60%、推定寿命10年などと表示することにより、電力変換器1の所有者もしくは保守管理者は電力半導体スイッチング素子の劣化度合いを数値で認識でき、推定余命期間がわかるため、電力変換器1の保守計画作成が容易になる。
次に本実施例の電力変換器保守サービス支援システムについて説明する。保守サービス支援システム50はネットワーク接続器22、インターネット23、保守管理者情報端末24により構成される。
ネットワーク接続器22は比較器105、規格化演算器106、推定余命演算器107の出力値を熱疲労サイクル回数積算値が前記所定回数以上となればインターネット23を介して電力変換器1の保守管理者情報端末24に電力変換器1を識別するための製品番号、劣化度、推定余命を示す電子メールを送る。ここで、ネットワーク接続器22とインターネット23とを接続する通信回線は、有線回線であっても無線回線であっても良い。
以上により、本実施例の電力変換器は電力変換器の所有者もしくは保守管理者に警告灯の点灯と電力半導体スイッチング素子の寿命を通知する電子メールの送信により電力半導体スイッチング素子の寿命を事前に通知できるため、電力変換器1の保守管理者が遠隔地にいても電力半導体スイッチング素子の寿命を知ることができる。この通知により、電力変換器1の保守管理者はIGBT破損前にIGBTの交換をすることで電力変換器1の故障を予防できる。
本実施例ではモータドライブ用インバータを例に説明をしたが、図8に示すような直流電源30の電圧を昇圧リアクトル31とチョッパ32で電圧調整し、フィルタコンデンサ33とフィルタリアクトル34でスイッチングリプルを低減して負荷35に電力を供給もしくは電力を回生する双方向チョッパでも同様である。
本実施例によれば、熱センサを用いずに電力半導体スイッチング素子の寿命を推定し、電力変換器の所有者もしくは保守管理者に電力半導体スイッチング素子の寿命を事前に通知できる。また、劣化度合いと、推定余命期間を表示することにより電力変換器の保守計画立案が容易になる。さらに保守管理者へ電力半導体スイッチング素子の寿命が電子メールで事前に通知されるため、電力変換器の保守管理者が遠隔地にいても電力半導体スイッチング素子の寿命を知ることができる。
なお、本実施例ではIGBTの寿命推定について説明してきたが、パワーMOSFETであっても同様である。
本実施例について図4を用いて説明する。本実施例と実施例1の差は温度変動幅推定器101に出力電力から電力半導体スイッチング素子で発生する損失を算出する損失算出器300と、損失を入力とし、電力半導体スイッチング素子の温度を出力とした熱モデルを演算する熱モデル演算器301を有する点が異なる。これにより、運転時の出力電力変動が熱時定数より早く変動しても正確に温度変動を推定できる。
以下、実施例1と異なる点のみ説明する。また、図4において、図1と同一機能部は同一符号をつけ、重複する説明を省く。電流検出器10で検出した電流検出値はフィルタ200でスイッチングによるリプルを除去する。フィルタ200の出力値は損失算出器300に入力される。損失算出器300はフィルタ200の出力からIGBTで発生する損失の関係式を内部に有し、その演算結果Plossを熱モデル演算器301に出力する。損失の関係式は事前に測定したフィルタ200の出力値とIGBTの損失の関係を近似したものである。
熱モデル演算器301は図5に示す等価回路によりIGBTの温度変動幅を演算する。ここで、図5の電流源700はIGBTでの発生損失、抵抗701はジャンクション−ケース間熱抵抗、抵抗702はケース−フィン間熱抵抗、抵抗703はフィン熱抵抗、コンデンサ704はフィン熱容量である。図5で、電流源700の電流値を損失Ploss[W]としたときの電位差Tj[K]はジャンクション温度変動幅、電位差Tc[K]はケース温度変動幅である。熱モデル演算器301により計算されたケース温度Tcは最大値算出器302と最小値算出器303に入力される。
最大値算出器302は運転指令が入力されるたびにクリアされ、一度の運転中のケース温度変動幅Tcの最大値T_maxを出力する。最小値算出器303は運転指令がネガティブになり停止指令になるたびにクリアされ、一度の停止中のケース温度変動幅Tcの最小値T_minを出力する。減算器304はT_maxとT_minの差であるΔTを算出し、熱疲労サイクル回数算出器103に出力する。
本実施例ではIGBTのケース温度を用いて絶縁基板と銅板の半田接合部の劣化度を推定するが、熱モデルで算出されるジャンクション温度変動幅Tjを用いてチップと内部配線の半田接合部の劣化度も同時に推定しても良い。
本実施例でのT_maxの推定値を図6に示す。上のグラフは電力変換器1の入力電流I、下のグラフはそのときの最大温度T_maxである。図6で、実線で示すT_maxが本実施例で推定したT_maxである。本実施例では温度上昇時の熱時定数も用いているため、出力電力が冷却フィンの熱時定数より短い時間で変動する場合にも推定誤差が小さい。なお、熱時定数を無視すると図6の破線で示すような最大温度T_maxになる。
このように、本実施例では温度演算ブロックによりリアルタイムで温度推定を実施するため、推定誤差を低減することができるので、より正確な寿命推定が実現できる。
本実施例によれば、熱センサを用いずに電力半導体スイッチング素子の寿命を推定し、電力変換器の所有者もしくは保守管理者に電力半導体スイッチング素子の寿命を事前に通知できる。また、劣化度合いと、推定余命期間を表示することにより電力変換器の保守計画立案が容易になる。
さらに保守管理者へ電力半導体スイッチング素子の寿命が電子メールで事前に通知されるため、電力変換器の保守管理者が遠隔地にいても電力半導体スイッチング素子の寿命を知ることができる。加えて本実施例では電力半導体スイッチング素子の熱モデルを演算するため、より正確に電力半導体スイッチング素子の寿命推定が実現できる。
本実施例について図10を用いて説明する。本実施例と実施例2の差は温度変動幅推定器101の最大値算出器302と最小値算出器303のクリア条件を運転・停止指令ではなく、入力電流値と所定値の大小比較結果を用いる点のみが異なる。
以下、実施例2と異なる点のみを説明する。また、図10において、図4と同一機能部は同じ符号をつけ、重複する説明を省く。電流検出器10の出力値はフィルタ400に入力される。フィルタ400はスイッチングによる電流リプルを除去する。フィルタ400の出力値と固定値である運転判定値は比較器401に入力され、その大小比較結果が最大値算出器302と最小値算出器303のクリア条件となる。
具体的には、フィルタ400の出力値が運転判定値より大きくなったとき、最大値算出器302はクリアされ、フィルタ400の出力値が運転判定値より小さくなったとき、最小値算出器303はクリアされる。
以上のように、インバータ5の入力電流が所定値を超えると電力変換器運転とみなしてIGBT温度最大値の算出を開始し、入力電流が所定値を下回ると電力変換器停止とみなしてIGBT温度最小値の算出を開始する。
ここで、本実施例の運転判定値は負荷がある状態を推定するための定数であるため、定格運転時の10%〜50%程度が良い。また、比較器401はフィルタ400の出力値と運転判定値の大小比較値を出力するが、この出力値のばたつきを防ぐため、ヒステリシス特性を持たせても良い。比較器401の出力値は熱疲労サイクル回数算出器103にも入力される。熱疲労サイクル回数算出器103では比較器401の出力が変化する度に温度変動幅推定器101の出力から熱疲労サイクル回数を算出する。
以上より、本実施例の電力変換器は図11に記載のような不規則な電流出力を伴う負荷変動に対してもIGBT温度変動回数を適切に検出することができるため、より正確な寿命推定ができる。
本実施例によれば、熱センサを用いずに電力半導体スイッチング素子の寿命を推定し、電力変換器の所有者もしくは保守管理者に電力半導体スイッチング素子の寿命を事前に通知できる。また、劣化度合いと、推定余命期間を表示することにより電力変換器の保守計画立案が容易となる。
さらに保守管理者へ電力半導体スイッチング素子の寿命が電子メールで事前に通知されるため、電力変換器の保守管理者が遠隔地にいても電力半導体スイッチング素子の寿命を知ることができる。加えて本実施例では電力半導体スイッチング素子の熱モデルを計算し、さらに最大温度算出と最小温度算出の開始タイミングを、出力電流を用いて判定できるため、負荷変動が繰り返される電力変換器の電力半導体スイッチング素子の寿命推定がより正確にできる。
本実施例を、図12を用いて説明する。本実施例と実施例3の差は、保守サービス支援システム50が電力半導体スイッチング素子の推奨交換時期算出器25を有する点である。これにより、電力変換器の保守者と所有者に電力半導体スイッチング素子の推奨交換時期を通知できるため、電力変換器の保守がより容易になる。
以下、先の実施例と異なる点のみ説明する。また、図12において、図10と同一機能部は同一符号をつけ、重複する説明を省く。電力変換器1のネットワーク接続器22はインターネット23を介して保守管理者情報端末に規格化演算器106と推定余命演算器107の出力値を電子メールで保守管理者情報端末24に送信する。
保守管理者情報端末24により受信された推定余命演算器107の情報は推奨交換時期算出器25に出力される。推奨交換時期算出器25は熱疲労サイクル回数積算値が警告出力判定定数を超えると想定される時期より所定期間だけ前の時期を算出し、保守管理者情報端末24に出力する。ここで、所定期間とは例えば1ヶ月程度である。
保守管理者情報端末24は推奨交換時期算出器25の出力値と規格化演算器106の出力値と推定余命演算器107の出力値と電力変換器1の製品番号が記載された電子メールを保守管理者情報端末24と電力変換器1の所有者情報端末26に送信する。
以上により、本実施例の保守システムでは電力半導体スイッチング素子の寿命を通知するのみでなく、電力半導体スイッチング素子の適切な交換時期を電力変換器の保守管理者もしくは所有者に自動通知できるため、電力変換器の保守計画立案をより容易にすることができる。
実施例1の電力変換器の説明図。 ケース温度の熱時定数の説明図。 実施例1で温度変動幅に対応する熱疲労サイクル回数を換算するテーブルの説明図。 実施例2の電力変換器の説明図。 実施例2の熱モデル演算器が用いる等価回路の説明図。 実施例2で推定したT_maxの説明図。 IGBTの概略説明図。 実施例1の別の電力変換器の説明図。 実施例1の熱テーブルの説明図。 実施例3の電力変換器の説明図。 負荷変動の説明図。 実施例4の電力変換器の説明図。
符号の説明
1…電力変換器、2…交流電源、3…ダイオード整流器、4…平滑コンデンサ、5…インバータ、6…モータ、10…電流検出器、11…電圧検出器、12…位置センサ、20…警告灯、21…表示器、22…ネットワーク接続器、23…インターネット、24…保守管理者情報端末、25…推奨交換時期算出器、26…所有者情報端末、30…直流電源、31…昇圧リアクトル、32…チョッパ、33…フィルタコンデンサ、34…フィルタリアクトル、35…負荷、50…保守サービス支援システム、100…寿命推定器、101…温度変動幅推定器、103…熱疲労サイクル回数算出器、104…履歴演算器、105、401…比較器、106…規格化演算器、107…推定余命演算器、200、400…フィルタ、201…最大値検出器、202…熱テーブル、203…反転器、204…タイマ、205…冷却演算器、206、304…減算器、300…損失算出器、301…熱モデル演算器、302…最大値算出器、303…最小値算出器、500…波形制御器、600…ゲートドライバ、700…電流源、701〜703…抵抗、704…コンデンサ、1000…シリコンチップ、1001…ボンディングワイヤ、1002…主電極、1003…絶縁基板、1004…銅ベース板。

Claims (15)

  1. 少なくともひとつの電力半導体スイッチング素子を有し、運転中は前記電力半導体スイッチング素子の温度が上昇し、停止中は前記電力半導体スイッチング素子の温度が低下する電力変換器であって、
    電力変換器の入力電流もしくは出力電流の最大値を検出し、電流の最大値と電力半導体スイッチング素子の温度との対応表を有する熱テーブルに、検出された電流の最大値を入力することにより、または、電力変換器の入力電流もしくは出力電流から電力半導体スイッチング素子で発生する損失を算出し、算出された損失を入力として電力半導体スイッチング素子の温度を出力する熱モデルを演算することにより、電力変換器の運転、停止により発生する電力半導体スイッチング素子の温度変幅を推定する手段と、
    温度変動幅に対して、テーブルを用いて、対応する熱疲労サイクル回数を出力し、前記熱疲労サイクル回数を積算し、前記熱疲労サイクル回数の積算値と所定回数とを比較する手段と、
    前記熱疲労サイクル回数の積算値を前記所定回数で規格化し、規格化した値を劣化度として表示する手段とを有することを特徴とする電力変換器。
  2. 請求項1記載の電力変換器において、
    力変換器の運転による電力半導体スイッチング素子の熱疲労サイクル回数前記温度変幅により補正する補正手段を有することを特徴とする電力変換器。
  3. 請求項に記載の電力変換器において、
    記電力半導体スイッチング素子の劣化度を数値表示する表示手段を有することを特徴とする電力変換器。
  4. 請求項に記載の電力変換器において、
    記電力半導体スイッチング素子の劣化度の経時変化を用いて、劣化度が所定値を超えるまでの推定余命を算出する余命演算手段を備え、該算出した推定余命を表示する表示手段を有することを特徴とする電力変換器。
  5. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記電力半導体スイッチング素子の劣化度もしくは推定余命を、該電力変換器の保守管理者もしくは所有者に通信回線を介して送信する送信手段を有することを特徴とする電力変換器。
  6. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記電力半導体スイッチング素子としてIGBTを備えていることを特徴とする電力変換器。
  7. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記電力半導体スイッチング素子としてさらにダイオードを備えていることを特徴とする電力変換器。
  8. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記温度変幅を推定する手段が、前記電力半導体スイッチング素子のケース温度の温度変幅を推定することを特徴とする電力変換器。
  9. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記温度変幅を推定する手段が、前記電力半導体スイッチング素子のジャンクション温度の温度変幅を推定することを特徴とする電力変換器。
  10. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記温度変化幅を推定する手段が、電力変換器の入力電流もしくは出力電流に対応する電力半導体スイッチング素子の温度上昇幅を出力する温度テーブルと、力変換器の停止時間を計測する停止時間計測手段と、前記温度テーブルと前記停止時間計測手段の出力から電力半導体スイッチング素子の温度低下幅を推定する冷却換算手段とを有することを特徴とする電力変換器。
  11. 請求項記載の電力変換器において、
    前記温度変化幅を推定する手段が、入力電流もしくは出力電流が所定値より大きいときに、入力電流もしくは出力電流に対応する電力半導体スイッチング素子の温度上昇幅を出力する温度テーブルと、入力電流もしくは出力電流が所定値より小さい期間の時間を計測する時間計測手段と、前記温度テーブルと時間計測手段との出力から、電力半導体スイッチング素子の温度低下幅を推定する冷却換算手段と、を有することを特徴とする電力変換器。
  12. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記温度変化幅を推定する手段が、電力変換器の入力電流もしくは出力電流から電力半導体スイッチング素子の損失を換算する損失換算手段と、算出した損失を入力して電力半導体スイッチング素子の温度を推定する熱モデルとを有することを特徴とする電力変換器。
  13. 請求項に記載の電力変換器において、
    前記温度変化幅を推定する手段が、運転時の推定温度最高値と、停止時の推定温度最小値の差を出力することを特徴とする電力変換器。
  14. 請求項1に記載の電力変換器において、
    前記温度変化幅を推定する手段が、入力電流もしくは出力電流が所定値を超えたときの推定温度の最高値と、入力電流もしくは出力電流が定値を下回るときの推定温度最小値との差を出力することを特徴とする電力変換器。
  15. 請求項1に記載の電力変換器において、
    力変換器に備えた寿命推定手段と、保守通知手段とを備え、
    前記寿命推定手段が、前記電力変換器の入力電流もしくは出力電流と所定値とを比較する比較手段有し、
    前記寿命推定手段が出力する保守情報を前記保守通知手段を介して送信することを特徴とする電力変換器
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