JPH08126337A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

Info

Publication number
JPH08126337A
JPH08126337A JP6260489A JP26048994A JPH08126337A JP H08126337 A JPH08126337 A JP H08126337A JP 6260489 A JP6260489 A JP 6260489A JP 26048994 A JP26048994 A JP 26048994A JP H08126337 A JPH08126337 A JP H08126337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
power semiconductor
semiconductor element
life
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6260489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3541460B2 (ja
Inventor
Taro Ando
太郎 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP26048994A priority Critical patent/JP3541460B2/ja
Publication of JPH08126337A publication Critical patent/JPH08126337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3541460B2 publication Critical patent/JP3541460B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力用半導体素子に流れる電流の急激な変化
により電力用半導体素子とヒートスプレッダ間に発生し
た温度差による熱ストレスを考慮して電力用半導体素子
の寿命判定をする。 【構成】 電流検出部110からの検出電流と放熱フィ
ン温度検出部120からの検出温度に応じてトランジス
タ107の温度を推定するトランジスタ温度推定部20
と、推定温度の変化における振幅に基いてトランジスタ
107の熱ストレス回数St1 を演算・積算するトラン
ジスタ温度変化幅熱ストレス演算部21及び推定温度の
変化における割合に基いてトランジスタ107の熱スト
レス回数St2 を演算・積算するトランジスタ温度変化
率熱ストレス演算部23の出力St1 、St2 とトラン
ジスタ107の固有の許容熱ストレス回数とを比較し
て、トランジスタ107が寿命となったか否かを判定す
るトランジスタ寿命判定部22aとから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インバータ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】インバータ装置の主回路部を構成するコ
ンバータ部のダイオード、インバータ部のトランジスタ
及び帰還ダイオードなどの電力用半導体素子の寿命判定
については、従来は定期点検時に電力用半導体素子の各
端子間抵抗チェック等で行っていた。しかし、電力用半
導体素子の寿命は周囲温度や使用条件により大きく左右
され、劣化はある時期より急激に進むことが多いため、
異常を発見できず使用中にインバータ装置の故障となる
場合があった。
【0003】図8および図9は、例えば特開平3−26
1877号公報に示された従来のインバータ装置の構成
図および電力用半導体素子の寿命を判定するインバータ
装置内の制御部の構成図であり、電力用半導体素子内の
ジャンクション温度の上昇、下降による熱疲労により電
力用半導体素子の寿命を推定し、寿命に達した部品を表
示することにより、作業者が容易に判断できるようにな
り、故障を未然に防ぐというもので、以下説明する。
【0004】図8において、100はインバータ装置、
200は交流電源、300はインバータ装置100の負
荷としての誘導電動機、101は交流電源200からの
交流電力を直流電力に変換するコンバータ部、102は
直流電力を交流電力に変換するインバータ部、103は
コンバータ部101またはインバータ部102で生ずる
電圧リプルを吸収する平滑回路部、104はコンバータ
部101、インバータ部102及び平滑回路部103と
から構成される主回路部である。主回路部104内にお
いて、105は整流ダイオード、106は平滑コンデン
サ、107はトランジスタ、108はトランジスタ10
7と逆並列に接続される帰還ダイオードであり、整流ダ
イオード105、トランジスタ107及び帰還ダイオー
ド108を以下電力用半導体素子と記す。
【0005】また、110はインバータ装置100の出
力電流を検出する電流検出部、120はインバータ装置
の放熱フィン(図示せず)に取付けられた温度検出部、
130は主回路部104を駆動するための制御信号を与
える制御部、131は制御部130の指令によりトラン
ジスタ107を駆動するトランジスタ駆動部、140は
制御部130での演算結果や設定データ等を表示する表
示部である。なお、主回路部104を構成する電力用半
導体素子は、図示しない放熱フィンに取付けられてい
る。
【0006】図9において110は電力用半導体素子に
流れる電流に応じた電流を検出する電流検出部、120
は放熱フィンの温度を検出する放熱フィン温度検出部、
20は電流検出部110より得られる検出電流と放熱フ
ィン温度検出部120より得られる検出温度よりトラン
ジスタのジャンクション温度を推定するトランジスタ温
度推定部、21はトランジスタのジャンクション温度の
変化幅を検出し、トランジスタの疲労程度を示す熱スト
レス回数を求めるトランジスタ温度変化幅熱ストレス演
算部、22は熱ストレス回数が疲労限界に達したことを
判定するトランジスタ寿命判定部、140は熱ストレス
回数が疲労限界に達したときアラームを表示する表示部
である。図においてダイオード温度推定部30、ダイオ
ード温度変化幅熱ストレス演算部31、ダイオード寿命
判定部32は対象をトランジスタからダイオードに置き
換えたもので、トランジスタ温度推定部20、トランジ
スタ温度変化幅熱ストレス演算部21、トランジスタ寿
命判定部22と同様の処理を行うものである。
【0007】図10はインバータ装置の運転、停止に伴
う電力用半導体素子内部のジャンクション温度Tj の変
化の一例を示すグラフである。図において、曲線150
はトランジスタ温度推定部20又はダイオード温度推定
部30で求めたトランジスタ又はダイオードのジャンク
ション温度の変化を示すもので、TjL0 ,TjL2 は極小
値、TjU1 ,TjU2 は極大値、TjW1 ,TjW2 ,TjW3
はジャンクション温度の変化の振幅(以下、温度変化幅
と記す)である。
【0008】また、図11はトランジスタ温度変化幅熱
ストレス演算部21及びダイオード温度変化幅熱ストレ
ス演算部31の演算のフローチャートである。以下、図
11を中心に図8ないし図10のトランジスタ107を
例として動作の説明をする。図9のトランジスタ温度変
化幅熱ストレス演算部21では、トランジスタ温度推定
部20で推定した図8のトランジスタ107のジャンク
ション温度Tj の変化が図10の曲線150に示すよう
に上昇から下降、または下降から上昇との極値となった
かを確認し、温度変化値の最大値、または最小値と判断
し、温度変化幅を求め、この温度変化幅より熱ストレス
を演算している。以下具体的な動作を図11のフローに
よって説明する。図11のステップ411は、トランジ
スタ107のジャンクション温度Tj が最大または最小
かをチェックするもので、最大または最小でない場合
は、NOに進み無処理でエンドへ抜ける。
【0009】また、トランジスタジャンクション温度T
j が最大または最小の場合はYESに進み、ステップ4
12に於て最小値と次の最大値の差または最大値と次の
最小値の差ΔTjWを求め、即ち、図10の、ΔTjW1
ΔTjW2 ,ΔTjW3 を求め、次のステップ413で図8
のトランジスタ107の寿命を、温度変化に起因する熱
ストレスと置換え、1回の温度変化幅に対する熱ストレ
スを次式により算出し、熱ストレス回数とする。 ΔSt1 =(ΔTjW/ΔTjs2 ・1/2 ここで、ΔSt1 は1回の温度変化幅に対する熱ストレ
ス回数、ΔTjWは温度変化幅、ΔTjsは主回路部104
のトランジスタ107の寿命を許容する熱ストレス回数
と置き換える際の基準となる基準温度差である。
【0010】次にステップ414により累積値であるト
ランジスタ温度変化幅熱ストレス回数St1 に、1回の
温度変化幅による熱ストレス回数ΔSt1 を加算し、 St1←St1+ΔSt1 St1 を演算し、エンドとなる。上記の様に、トランジ
スタのジャンクション温度Tj が極値となる毎に、トラ
ンジスタ温度変化幅熱ストレス回数St1 が更新される
ことになる。
【0011】次いで、図9のトランジスタ寿命判定部2
2において、上記トランジスタ温度変化幅熱ストレス演
算部21で演算したトランジスタ温度変化幅熱ストレス
回数St1 とあらかじめ設定したトランジスタ107の
固有の寿命から求められたトランジスタ許容熱ストレス
回数Stmax と比較することにより、トランジスタ10
7が疲労に達したか否かを判定し、トランジスタ温度変
化幅熱ストレス回数St1 が許容熱ストレス回数を越え
た場合には、図9の表示部140にてトランジスタ10
7が寿命となった旨アラーム表示をする。
【0012】又、上記では電力用半導体素子のうちトラ
ンジスタ107について説明したが、ダイオード105
及び108についても同様であり、説明を省略する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上、説明した様に従
来のインバータ装置100の主回路部104に使用され
ている電力用半導体素子の寿命については、電力用半導
体素子で発生する熱の温度変化による疲労を、温度変化
幅による熱ストレスとしてとらえ、判定を行っていた。
又、電力用半導体素子の実装においても、配線板上にダ
イボンディングされることが多くなってきている。即
ち、図12は図8のインバータ装置100の主回路部1
04を構成するインバータ部102のトランジスタ10
7の実装における要部拡大図であって、トランジスタ1
07は図示するごとく、トランジスタ107の発熱を放
出するためのヒートスプレッダ160上に接合部材16
1を介して保持され、ボンディングワイヤ162により
配線板163上のリード164と接続されており、16
5は放熱フィンである。又、図12は電力用半導体素子
としてトランジスタ107の例を示したがダイオード1
05及び108の場合も同様である。
【0014】従来のものは、熱ストレスにおいて図12
のトランジスタ107とヒートスプレッダ160とを同
程度の温度として一緒に扱っていたが、急峻な立上り、
立下りが要求される工作機械用、又は正転、逆転などの
繰返し頻度の高い荷役搬送用などの用途においては、電
力用半導体素子に流れる電流の急激な変化によるトラン
ジスタ107などの電力用半導体素子とヒートスプレッ
ダ160間に発生する温度差を考慮しなくては、電力用
半導体素子とヒートスプレッダ間の接合部材161の疲
労を十分に判断することができないという問題点があっ
た。
【0015】また、電力用半導体素子の寿命となる疲労
破壊のレベルに達した時点でアラームとする処理を行っ
ていたため、寿命になる以前にインバータ装置の使用方
法を改善するなどの延命処置ができないという問題点が
あった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電力用半導体素子とヒートスプ
レッダ間に発生する温度差を考慮した接合部材の疲労を
判断することができるとともに、電力用半導体素子の寿
命になる以前に使用方法を改善するなどの延命処置がで
きるインバータ装置を得ることを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明におけるインバ
ータ装置は、電力用半導体素子に流れる電流に応じた電
流を検出する電流検出手段からの検出電流と電力用半導
体素子に発生する熱に応じた温度を検出する温度検出手
段からの検出温度とに応じて温度推定手段で推定した電
力用半導体素子の推定温度の変化における振幅に基いて
電力用半導体素子の熱ストレスを演算し、積算する温度
変化幅熱ストレス演算手段、及び推定温度の変化におけ
る割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算
し、積算する温度変化率熱ストレス演算手段の出力と電
力用半導体素子の固有の許容熱ストレスとを使用して、
電力用半導体素子の寿命を演算する寿命演算手段とを備
えたものである。
【0018】また、この発明のインバータ装置は、電力
用半導体素子に流れる電流に応じた電流を検出する電流
検出手段からの検出電流と電力用半導体素子に発生する
熱に応じた温度を検出する温度検出手段からの検出温度
とに応じて温度推定手段で電力用半導体素子の温度を推
定し、運転時間を設定する運転時間設定手段で設定され
た設定時間毎に電力用半導体素子の推定温度の変化にお
ける振幅に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算
する設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段、及
び、運転時間設定手段で設定された設定時間毎に電力用
半導体素子の推定温度の変化における割合に基いて電力
用半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度
変化率熱ストレス演算手段の出力に基いて算出した設定
時間当りの熱ストレスと期待寿命時間設定手段で設定さ
れた電力用半導体素子の期待寿命時間から求められた設
定時間当りの許容熱ストレスとを比較し、算出された電
力用半導体素子の寿命が期待寿命時間を越えていないか
を判定する設定時間当り寿命判定手段とを備えたもので
ある。
【0019】また、この発明のインバータ装置は、電力
用半導体素子に流れる電流に応じた電流を検出する電流
検出手段からの検出電流と電力用半導体素子に発生する
熱に応じた温度を検出する温度検出手段からの検出温度
とに応じて温度推定手段で電力用半導体素子の温度を推
定し、運転時間を設定する運転時間設定手段で設定され
た設定時間毎に電力用半導体素子の推定温度の変化にお
ける振幅に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算
する設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段、及び
運転時間設定手段で設定された設定時間毎に電力用半導
体素子の推定温度の変化における割合に基いて電力用半
導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変化
率熱ストレス演算手段の出力に基いて電力用半導体素子
の運転可能寿命を推定する寿命推定手段とを備えたもの
である。
【0020】さらに、この発明によるインバータ装置
は、電力用半導体素子に流れる電流に応じた電流を検出
する電流検出手段からの検出電流と電力用半導体素子に
発生する熱に応じた温度を検出する温度検出手段からの
検出温度とに応じて温度推定手段で電力用半導体素子の
温度を推定し、電力用半導体素子の期待される寿命時間
を設定する期待寿命時間設定手段と、運転時間を設定す
る運転時間設定手段と、運転時間設定手段で設定された
運転時間における電力用半導体素子の寿命の判定または
寿命の推定の少くとも1つを実効するか否かの選択をす
る運転時間チェック選択手段とで設定された設定データ
を記憶する設定データ記憶手段と、運転時間チェック選
択が無効の場合には電力用半導体素子の推定温度の変化
における振幅に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを
演算・積算し、有効の場合には更に設定時間毎に電力用
半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変
化幅熱ストレス演算手段と、運転時間チェック選択が無
効の場合には、電力用半導体素子の推定温度の変化にお
ける割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算
・積算し、有効の場合には更に設定時間毎に電力用半導
体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変化率
熱ストレス演算手段と、運転時間チェック選択が無効の
場合には設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段及
び設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段の出力と
電力用半導体素子の固有の熱ストレスとを比較し電力用
半導体素子が寿命になったか否かを判定し、有効の場合
には設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段及び設
定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段の出力に基い
て算出した設定時間当りの熱ストレスと期待寿命時間設
定手段で設定された期待寿命時間から求められた設定時
間当り許容熱ストレスとを比較し、電力用半導体素子の
寿命が期待寿命時間を越えていないかを判定する設定時
間当り寿命判定手段と、運転時間チェック選択が有効の
場合、電力用半導体素子の運転可能寿命を推定する寿命
推定手段とを備えたものである。
【0021】さらにまた、この発明によるインバータ装
置は、寿命判定手段、設定時間当り寿命判定手段または
寿命推定手段の出力を表示する表示手段を備えたもので
ある。
【0022】
【作用】この発明におけるインバータ装置はその寿命演
算手段が、電力用半導体素子の推定温度の変化における
振幅に基いて前記電力用半導体素子の熱ストレスを演算
し、積算する温度変化幅熱ストレス演算手段及び電力用
半導体素子の推定温度の変化における割合に基いて前記
電力用半導体素子の熱ストレスを演算し、積算する温度
変化率熱ストレス演算手段の出力と電力用半導体素子の
固有の許容熱ストレスとを使用して、電力用半導体素子
の寿命を演算するので、電力用半導体素子に流れる電流
の急激な変化による電力半導体素子とヒートスプレッダ
間に発生する温度差にも考慮されたものとなる。
【0023】また、この発明のインバータ装置は、その
設定時間当り寿命判定手段が、寿命時間を比較する運転
時間を設定する運転時間設定手段で設定された設定時間
毎に電力用半導体素子の推定温度の変化における振幅に
基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算する設定時
間当り温度変化幅熱ストレス演算手段、及び運転時間設
定手段で設定された設定時間毎に電力用半導体素子の推
定温度の変化における割合に基いて電力用半導体素子の
熱ストレスを演算する設定時間当り温度変化率熱ストレ
ス演算手段の出力に基いて算出した設定時間当りの熱ス
トレスと期待寿命時間設定手段で設定された電力用半導
体素子の期待寿命時間から求められた設定時間当りの許
容熱ストレスとを比較し、算出された電力用半導体素子
の寿命が前記期待寿命時間を越えていないかを判定した
ので、設定時間の運転で期待寿命時間だけ運転可能か否
かの判定が可能となる。
【0024】また、この発明によるインバータ装置は、
その寿命判定手段が、寿命時間を比較する運転時間を設
定する運転時間設定手段で設定された設定時間毎に電力
用半導体素子の推定温度の変化における振幅に基いて電
力用半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温
度変化幅熱ストレス演算手段、及び運転時間設定手段で
設定された設定時間毎に電力用半導体素子の推定温度の
変化における割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレ
スを演算する設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手
段の出力に基いて電力用半導体素子の運転可能寿命を推
定するので、その運転可能寿命がわかる。
【0025】また、この発明のインバータ装置によれ
ば、その運転時間チェック選択手段が、寿命時間を比較
する運転時間を設定する運転時間設定手段で設定された
運転時間における電力用半導体素子の寿命の判定または
寿命の推定の少くとも1つを実効するか否かの選択をす
る。また、この発明の設定時間当り温度変化幅熱ストレ
ス演算手段は、運転時間チェック選択が無効の場合には
電力用半導体素子の推定温度の変化における振幅に基い
て電力用半導体素子の熱ストレスを演算・積算し、有効
の場合には更に設定時間毎に電力用半導体素子の熱スト
レスを演算する。また、この発明の設定時間当り温度変
化率熱ストレス演算手段は、運転時間チェック選択が無
効の場合には、電力用半導体素子の推定温度の変化にお
ける割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算
・積算し、有効の場合には更に設定時間毎に前記電力用
半導体素子の熱ストレスを演算する。また、この発明の
設定時間当り寿命判定手段は、運転時間チェック選択が
無効の場合には設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算
手段及び設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段の
出力と電力用半導体素子の固有の熱ストレスとを比較し
電力用半導体素子が寿命になったか否かを判定し、有効
の場合には設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段
及び設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段の出力
に基いて算出した設定時間当りの熱ストレスと期待寿命
時間設定手段で設定された期待寿命時間から求められた
設定時間当り許容熱ストレスとを比較し、電力用半導体
素子の寿命が期待寿命時間を越えていないかを判定す
る。また、この発明の寿命推定手段は、運転時間チェッ
ク選択が有効の場合、電力用半導体素子の運転可能寿命
を推定する。
【0026】さらにまた、この発明のインバータ装置に
よれば、表示手段は寿命判定手段、設定時間当り寿命判
定手段、または寿命推定手段の出力を表示するので、電
力用半導体素子の寿命、また設定時間の運転で期待寿命
だけ運転可能か否か、また設定時間の運転における運転
可能寿命が容易に判別できる。
【0027】
【実施例】
実施例1.図1は、この発明の一実施例による電力用半
導体素子の寿命を判定する制御部の構成図である。図に
おいて、図8〜図12と同一符号は同一又は相当部分を
示すもので、23は電力用半導体素子としての図8のト
ランジスタ107の温度変化の割合に基いてトランジス
タ107の熱ストレス回数を演算・積算するトランジス
タ温度変化率熱ストレス演算部、22aはトランジスタ
温度変化幅熱ストレス演算部21とトランジスタ温度変
化率熱ストレス演算部23の出力に基いてトランジスタ
107の寿命を演算するトランジスタ寿命演算部、33
は図8のダイオード105及び108の温度変化の割合
に基いてダイオード105及び108の熱ストレス回数
を演算・積算するダイオード温度変化率熱ストレス演算
部、32aはダイオード温度変化幅熱ストレス演算部3
1とダイオード温度変化率熱ストレス演算部33の出力
に基いてダイオード105及び109の寿命を演算する
ダイオード寿命演算部である。また、38はトランジス
タ温度変化幅熱ストレス演算部21、トランジスタ温度
変化率熱ストレス演算部23、トランジスタ寿命判定部
22a、ダイオード温度変化幅熱ストレス演算部31、
ダイオード温度変化率熱ストレス演算部33、ダイオー
ド寿命判定部32aの出力データを記憶する記憶部、3
9はトランジスタおよびダイオードの固有の寿命を設定
する設定部である。
【0028】図2はインバータ装置の運転、停止に伴う
電力用半導体素子内部のジャンクション温度Tj 及び温
度変化率|dTj /dt|の変化の一例を示すグラフで
ある。図において、曲線151は電力用半導体素子のジ
ャンクション温度Tj の時間変化の例、曲線152はジ
ャンクション温度Tj の変化に対応したジャンクション
温度Tj の変化の割合(温度変化率|dTj /dt|)
を示しており、電力用半導体素子を流れる急激な電流の
変化により発生する熱により、図12のトランジスタ1
07とヒートスプレッダ160間に生ずる温度差を考慮
した熱ストレス回数を算出するために使用する。
【0029】また、図3は図1のトランジスタ温度変化
率熱ストレス演算部23及びダイオード温度変化率熱ス
トレス演算部33の演算のフローチャートである。以
下、この発明の実施例1について図3のフローチャート
を中心に図8のトランジスタ107を例として図1及び
図2により動作の説明をする。まずステップ501に於
て、図1のトランジスタ温度変化率熱ストレス演算部2
3では、トランジスタ温度推定部20の出力である図2
(a)のトランジスタジャンクション温度Tj の時間変
化曲線151から、温度の変化の割合(以後、温度変化
率と記す)ΔTjaを、例えばあらかじめ設定したごく短
い一定時間Δt内のトランジスタジャンクション温度T
j の温度変化幅として次式 ΔTja=|ΔTj /Δt| として算出する。次に、ステップ502で温度変化率Δ
jaを電力用半導体素子の固有な式として、例えばΔS
2 =m(n・|ΔTja|)k を用い、Δt時間当りの
温度変化率熱ストレス回数ΔSt2 を算出する。ここ
で、m,n,kは電力用半導体素子の形状、部材の材質
によって決まる定数である。
【0030】次にステップ503によりΔt時間当りの
温度変化率熱ストレス回数ΔSt2と、所定値ΔSt2S
と大小比較を行い、ΔSt2 <ΔSt2Sの場合にはNO
へ進み無処理でエンドへ抜ける。また、ΔSt2 ≧ΔS
2Sの場合は、YESに進みステップ504により積算
値であるトランジスタ温度変化率熱ストレス回数St2
にΔt時間当りの温度変化率熱ストレス回数ΔSt2
加算し、 St2 ←St2 +ΔSt2 St2 を演算し、エンドとなる。
【0031】上記図3のフローチャートではΔt時間当
りの温度変化率熱ストレス回数ΔSt2 が、所定値ΔS
2S以上の場合のみ、トランジスタ温度変化率熱ストレ
ス回数St2 に加算したが、大小判別せずに加算しても
よい。
【0032】次に、図1のトランジスタ寿命演算部22
aでは、熱ストレス回数Stをトランジスタ温度変化幅
熱ストレス演算部21で演算し、積算したトランジスタ
温度変化幅熱ストレス回数St1 とトランジスタ温度変
化率熱ストレス演算部23で演算し、積算したトランジ
スタ温度変化率熱ストレス回数St2 とを加算し、 St=St1 +St2 あらかじめ設定されたトランジスタ107固有の寿命か
ら求められた許容熱ストレス回数Stmax と比較するこ
とにより、トランジスタ107が疲労に達したか否かを
判定し、熱ストレス回数Stが許容熱ストレス回数を越
えた場合には、図1の表示部140に対してトランジス
タ107が寿命となった旨のアラーム表示指令などのア
ラーム処理を行う。又、許容熱ストレス回数Stmax
ら熱ストレス回数Stを減算し、あらかじめ設定された
トランジスタ107固有の寿命をtmax として下式によ
り、残りの寿命時間trem を求め、 trem =tmax ×{(Stmax −St)/Stmax } 図1の表示部140に残りの寿命時間として表示指令を
行う。
【0033】又、上記図3及び図11の熱ストレス回数
St1 、St2 の演算のフローチャートはインバータ装
置の電源投入後は繰り返し起動され、常時熱ストレス回
数St1 、St2 を積算するものである。又、上記説明
では1回の温度変化幅によるトランジスタ温度変化幅熱
ストレス回数ΔSt1 の算出において、インバータ装置
100の運転中についてトランジスタ107のジャンク
ション温度Tj の最大値、最小値の判定を極値であるか
否かで判定している例を示したが、電源投入後の初回の
ΔSt1 算出については、電源投入時に電流検出部11
0の検出した検出電流及び放熱フィン温度検出部120
の検出した検出温度に応じてトランジスタ温度推定部2
0で推定した温度を初回の最小値または最大値として使
用する。又、電源OFFを含む1回の温度変化幅による
トランジスタ温度変化幅熱ストレス回数ΔSt1 の算出
については、電源OFF時に最後に判定したトランジス
タ107のジャンクション温度Tj の極値及び電源OF
F時の検出電流、検出温度を記憶部(図示せず)にセー
ブしておき、次回電源投入時に行うようにすることで対
応可能である。上記のようにトランジスタ温度変化幅熱
ストレス回数とトランジスタ温度変化率熱ストレス回数
とから求めた熱ストレス回数をトランジスタの許容熱ス
トレス回数と比較して、トランジスタの疲労を判定する
ようにしたので、トランジスタに流れる電流の急激な変
化によりトランジスタとヒートスプレッダ間に発生する
温度差をも考慮したトランジスタの寿命判定ができるよ
うになる。又、上記では電力用半導体素子のうち図8の
トランジスタ107について説明したが、ダイオード1
05及び108についても同様であり、説明を省略す
る。
【0034】実施例2.図4はこの発明の他の実施例に
よる電力用半導体素子の寿命を判定又は推測する制御部
の構成図である。図において、図1と同一符号は同一又
は相当部分を示し、その説明を省略する。38aはトラ
ンジスタサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部2
4、トランジスタサイクル時間温度変化率熱ストレス演
算部25、トランジスタサイクル時間寿命判定部26、
ダイオードサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部3
4、ダイオードサイクル時間温度変化率熱ストレス演算
部35、ダイオードサイクル時間寿命判定部36の出力
データを記憶する記憶部、39aはトランジスタおよび
ダイオードの固有の寿命を設定する設定部である。40
は接合部材をも考慮した電力用半導体素子の期待寿命t
1 を設定する期待寿命時間設定部、41は設定期間当り
の平均熱ストレス回数を求めるためのサイクル時間tc
を設定する運転時間設定手段としてのサイクル時間設定
部、42はサイクル時間設定部41で設定されたサイク
ル時間tc により電力用半導体素子の寿命の判定または
寿命の推定の少くとも1つを実効するか否かの選択を行
うサイクル時間チェック選択部、43は期待寿命時間設
定部40、サイクル時間設定部41及びサイクル時間チ
ェック選択部42で設定された設定データを記憶する設
定データ記憶部である。
【0035】又、図において24はサイクル時間チェッ
ク選択部42の選択が無効の場合にはトランジスタ温度
推定部20の出力である推定温度の変化における振幅に
基いてトランジスタ107の熱ストレスを演算・積算
し、有効の場合には更にサイクル時間設定部41で設定
されたサイクル時間tc (一般にはサイクル運転の運転
時間、又は電源が投入されてから遮断されるまでの運転
時間として設定される)毎に熱ストレスを演算するトラ
ンジスタサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部であ
る。25はサイクル時間チェック選択部42の選択が無
効の場合には、トランジスタ温度推定部20の出力であ
る推定温度の変化における割合に基いてトランジスタ1
07の熱ストレスを演算・積算し、有効の場合には更に
サイクル時間設定部41で設定されたサイクル時間tc
毎に熱ストレスを演算するトランジスタサイクル時間温
度変化率熱ストレス演算部であり、通算の運転時間を積
算するタイマー機能を有する。26はサイクル時間チェ
ック選択部42の選択が無効の場合には、トランジスタ
サイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部24及びトラ
ンジスタサイクル時間温度変化率熱ストレス演算部25
の出力とあらかじめ設定されたトランジスタ107固有
の寿命から求められた許容熱ストレス回数と比較してト
ランジスタ107が疲労に達したか否かを判定し、有効
の場合にはトランジスタサイクル時間温度変化幅熱スト
レス演算部24及びトランジスタサイクル時間温度変化
率熱ストレス演算部25の出力に基いて算出したサイク
ル時間当りの熱ストレス回数と期待寿命時間設定手段4
0で設定された期待寿命時間から求められたサイクル時
間当り許容熱ストレス回数とを比較し、トランジスタ1
07の寿命が期待寿命時間を越えていないかを判定する
トランジスタサイクル時間寿命判定部である。27はサ
イクル時間チェック選択部42の選択が有効の場合、ト
ランジスタサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部2
4及びトランジスタサイクル時間温度変化率熱ストレス
演算部25の出力に基いて算出したサイクル時間当りの
熱ストレス回数よりトランジスタ107の運転可能寿命
を推定するトランジスタ寿命推定部である。また、34
はダイオードサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算
部、35はダイオードサイクル時間温度変化率熱ストレ
ス演算部、36はダイオードサイクル時間寿命判定部、
37はダイオード寿命推定部であり、これら34〜37
については、上記トランジスタサイクル時間温度変化幅
熱ストレス演算部24、トランジスタサイクル時間温度
変化率熱ストレス演算部25、トランジスタサイクル時
間寿命判定部26、トランジスタ寿命判定部27のトラ
ンジスタをダイオードに置き換えたものであり、同様の
働きであるので説明は省略する。
【0036】図5は、図4のトランジスタサイクル時間
温度変化幅熱ストレス演算部24及びダイオードサイク
ル時間温度変化幅熱ストレス演算部34における演算の
フローチャートである。以下、この発明の実施例2の演
算部24、34のうち、トランジスタ107を例として
説明をする。先ず、ステップ420より図4のサイクル
時間チェック選択部42の選択が有効か無効かをチェッ
クする。ここで、YESの有効の場合にはステップ42
1で引き続き、サイクル時間チェック処理中1フラグO
Nかをチェックし、NO(OFF)の場合にはステップ
422に於てサイクル時間確認のため、タイマの時間t
を初期化してカウントを開始するとともに、トランジス
タ温度変化幅熱ストレス回数St1 をサイクル時間当り
のトランジスタ温度変化幅熱ストレス回数の初期値St
10としてセットし、サイクル時間チェック処理中1フラ
グをONとする。またステップ420でNOの無効の場
合及びステップ421でYES(ON)の場合には無処
理でステップ423に進む。
【0037】次いで、図5のステップ423によりトラ
ンジスタ温度推定部20で推定したトランジスタ107
のジャンクション温度Tj が最大または最小かをチェッ
クし、最大または最小でないNOの場合は無処理でエン
ドに抜ける。ここで、ステップ423がYESとなる
と、ステップ424により図11のステップ412ない
しステップ414と同様に1回の温度変化幅ΔTjwを算
出し、1回の温度変化幅に対する熱ストレス回数ΔSt
1 を算出するとともに、積算値であるトランジスタ温度
変化幅熱ストレス回数St1 を演算する(St1 ←St
1 +ΔSt1 )。
【0038】次いで、ステップ425でサイクル時間チ
ェック選択部42の選択が有効か無効かをチェックし、
無効のNOの場合は無処理でエンドに抜ける。ここで、
有効のYESの場合は、ステップ426によりカウント
しているtが図4のサイクル時間設定部41で設定され
たサイクル時間tc に達したかどうかチェックし、t<
c の場合には無処理でエンドに抜ける。又、t≧tc
の場合には、次のステップ427に進みトランジスタ温
度変化幅熱ストレス回数St1 をサイクル時間tc 運転
後のトランジスタ温度変化幅熱ストレス回数St11とし
てセットするとともに、サイクル時間当りのトランジス
タ温度変化幅熱ストレス回数St1cとして、上記St11
とSt10との差を求め、St1c、St11とを図4のトラ
ンジスタサイクル時間寿命判定部26に送信するととも
に、サイクル時間チェック処理中1フラグをOFFとす
る。
【0039】図6は、図4のトランジスタサイクル時間
温度変化率熱ストレス演算部25及びダイオードサイク
ル時間温度変化率熱ストレス演算部35における演算の
フローチャートである。以下、この発明の実施例2の演
算部25、35の動作のうち、図8のトランジスタ10
7を例として説明する。先ず、ステップ520により図
4のサイクル時間チェック選択部42の選択が有効か無
効かをチェックする。ここで、有効のYESの場合には
ステップ521により引き続き、サイクル時間チェック
処理中2フラグONかをチェックし、NO(OFF)の
場合にはステップ522によりサイクル時間確認のた
め、時間tを初期化してカウントを開始するとともに、
トランジスタ温度変化率熱ストレス回数St2 をサイク
ル時間当りのトランジスタ温度変化率熱ストレス回数の
初期値St20としてセットし、サイクル時間チェック処
理中2フラグをONとする。またステップ520で無効
のNOの場合およびステップ521でYES(ON)の
場合には無処理でステップ523に進む。
【0040】次いで、ステップ523により図3のステ
ップ501ないしステップ504と同様に、温度変化率
ΔTjaを算出し、温度変化率ΔTjaに対する熱ストレス
回数ΔSt2 を算出するとともに、積算値であるトラン
ジスタ温度変化率熱ストレス回数St2 を演算する(S
2 ←St2 +ΔSt2 )。
【0041】次いで、ステップ524でサイクル時間チ
ェック選択部42の選択が有効か無効かをチェックし、
無効のNOの場合は無処理でエンドに抜ける。ここで、
有効のYESの場合は、ステップ525によりカウント
しているtがサイクル時間tc に達したかどうかチェッ
クし、t<tc の場合には無処理でエンドに抜ける。
又、t≧tc の場合には、ステップ526へと進みトラ
ンジスタ温度変化率熱ストレス回数St2 をサイクル時
間tc 運転後のトランジスタ温度変化率熱ストレス回数
St21としてセットするとともに、サイクル時間当りの
トランジスタ温度変化率熱ストレス回数St2cとして、
上記St21とSt20との差を求め、St2c、St21とを
図4のトランジスタサイクル時間寿命判定部26に送信
するとともに、サイクル時間チェック処理中2フラグを
OFFとする。
【0042】図7は、図4のトランジスタサイクル時間
寿命判定部26及びダイオードサイクル時間寿命判定部
36の寿命判定のフローチャートである。以下、この発
明の実施例2の判定部26、36のうち、トランジスタ
107を例として説明する。先ず、ステップ600によ
り図4のサイクル時間チェック選択部42の選択が有効
か無効かをチェックする。ここで、有効のYESの場合
には引き続きステップ601によりサイクル時間チェッ
ク処理中3フラグONかをチェックし、NO(OFF)
の場合にはステップ602によりサイクル時間確認のた
めタイマの時間tを初期化してカウントを開始するとと
もに、サイクル時間チェック処理中3フラグをONす
る。次いで、ステップ603でカウントしているtがサ
イクル時間tc に達したかどうかチェックし、t<tc
の場合は無処理でエンドに抜ける。ここで、t≧tc
なった場合に次のステップ604が実行される。即ちこ
のステップは、トランジスタサイクル時間温度変化幅熱
ストレス演算部24及びトランジスタサイクル時間温度
変化率熱ストレス演算部25から出力されたトランジス
タ温度変化幅熱ストレス回数St11、サイクル時間当り
のトランジスタ温度変化幅熱ストレス回数St1c、トラ
ンジスタ温度変化率熱ストレス回数St21及びサイクル
時間当りのトランジスタ温度変化率熱ストレス回数St
2cを取込み、サイクル時間当りのトランジスタ熱ストレ
ス回数Stc を、Stc =St1c+St2cとして算出す
る。次に、図4の期待寿命時間設定部40で設定された
期待寿命時間t1 とサイクル時間設定部41で設定され
たサイクル時間tc とあらかじめ設定されたトランジス
タ107の固有の寿命から求められたトランジスタ許容
熱ストレス回数Stmax とトランジスタ温度変化幅熱ス
トレス回数St11及びトランジスタ温度変化率熱ストレ
ス回数St21と、通算の運転時間t2 から、下式により
トランジスタのサイクル時間当り許容熱ストレス回数S
cmaxを求め、 Stcmax={Stmax −(st11+St21)}×(tc
/t1 −t2 ) サイクル時間チェック処理中3フラグをOFFすること
になる。
【0043】次にステップ605にて、サイクル時間当
りのトランジスタ熱ストレス回数Stc が、トランジス
タのサイクル時間当り許容熱ストレス回数Stcmaxを越
えていないかをチェックし、Stc <Stcmaxの場合に
は、無処理でエンドに抜け、Stc ≧Stcmaxの場合に
はステップ606によりサイクル時間tc として設定し
た運転を継続した場合のトランジスタ107の寿命が期
待寿命時間t1 だけの使用が出来ないことになるので、
図4の表示部140に対してのアラーム表示指令などア
ラーム処理を行う。
【0044】上記ステップ600のサイクル時間チェッ
ク選択部42の選択がNOの無効となっている場合に
は、ステップ610により図4のトランジスタサイクル
時間温度変化幅熱ストレス演算部24及びトランジスタ
サイクル時間温度変化率熱ストレス演算部25で算出し
たトランジスタ温度変化幅熱ストレス回数St1 及びト
ランジスタ温度変化率熱ストレス回数St2 よりトラン
ジスタの熱ストレス回数Stを求める(St=St1
St2 )。
【0045】次に、ステップ611によりトランジスタ
の熱ストレス回数Stとあらかじめ設定されたトランジ
スタ107の固有の寿命から求められたトランジスタ許
容熱ストレス回数Stmax とを比較し、St<Stmax
の場合には、無処理でエンドに抜け、St≧Stmax
場合にはステップ612により図4の表示部140に対
してのアラーム表示指令などアラーム処理を行う。
【0046】図4のトランジスタ寿命推定部27の処理
について以下説明する。あらかじめ設定されたトランジ
スタ107の固有の寿命から求められたトランジスタ許
容熱ストレス回数Stmax と、トランジスタ温度変化幅
熱ストレス回数St11、サイクル時間当りのトランジス
タ温度変化幅熱ストレス回数St1cとトランジスタ温度
変化率熱ストレス回数St21、サイクル時間当りのトラ
ンジスタ温度変化率熱ストレス回数St2c、サイクル時
間設定部41で設定されたサイクル時間tc とを使用し
て、下式により運転可能寿命tr を推定し、 tr =[{Stmax −(St11+St21)}/(St1c
+St2c)]×tc 表示部140に対して出力する。上記のように、サイク
ル時間当りのトランジスタ温度変化幅熱ストレス回数と
サイクル時間当りトランジスタ温度変化率熱ストレス回
数をもとにトランジスタのサイクル時間当りの許容熱ス
トレス回数と比較し、トランジスタの寿命が期待寿命だ
けの使用が出来るか否かの判定及びまたトランジスタの
運転可能寿命を推定するようにしたので、トランジスタ
に流れる電流の急激な変化によりトランジスタとヒート
スプレッダ間に発生する温度差をも考慮した正確なトラ
ンジスタの期待寿命までの使用の可否判定及びトランジ
スタの運転可能寿命の推定ができるようになる。
【0047】上記では、電力用半導体素子のトランジス
タ107について説明したがダイオード105及び10
8についても同様であり、説明を省略する。
【0048】又、上記実施例ではトランジスタサイクル
時間寿命判定部26とトランジスタ寿命推定部27とを
独立したものとして、直列に接続した例を示したが、単
独でもよく、又並列に接続してもよく、又トランジスタ
サイクル時間寿命判定部26の寿命判定とトランジスタ
寿命推定部27の寿命推定とを合せて行い、結果を同時
に表示するようにしてもよい、又、この場合トランジス
タサイクル時間寿命判定部26とトランジスタ寿命推定
部27とを合せて一つの処理部としても同等の効果が得
られる。
【0049】又、上記実施例では期待寿命時間設定部4
0、サイクル時間設定部41及びサイクル時間チェック
選択部42の設定データを一旦設定データ記憶部43に
記憶する例を示したが、期待寿命時間設定部40、サイ
クル時間設定部41及びサイクル時間チェック選択部4
2を例えばカウンタ、ボリュームなどを利用し、トラン
ジスタサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部24、
トランジスタサイクル時間温度変化率熱ストレス演算部
25、トランジスタサイクル時間寿命判定部26及びト
ランジスタ寿命推定部27等を処理時に直接設定データ
を見にいくようにしてもよい。
【0050】又、上記実施例ではトランジスタ許容熱ス
トレス回数Stmax をあらかじめ設定されたトランジス
タ107の固有の寿命から求めるものとしたが、トラン
ジスタ許容熱ストレス回数Stmax としてあらかじめ設
定しておいてもよく、入力手段を利用して設定してもよ
い。
【0051】又、上記実施例では電流検出部110とし
てインバータ部の出力電流3相分を検出した例を示した
が、2相分の出力電流を検出し、他の1相分を算出して
求めても同等の効果が得られる。更に、簡便な方法とし
ては各相等価であるとして、1相分の出力電流を検出す
ることも可能である。
【0052】更に、上記実施例ではインバータ部の出力
電流を検出した例を示したが、電力用半導体素子に流れ
る電流に応じた電流を検出出来ればよく、電流検出部は
インバータ部の入力側の直流母線に設けてもよく、又直
接電力半導体素子に流れる電流を検出するようにしても
よい。
【0053】又、上記実施例では放熱フィンの温度を検
出した例を示したが、電力用半導体素子に発生した熱に
応じた温度を検出することが出来ればよく、温度検出部
を例えば配線板上とか電力用半導体素子の近傍などに設
けてもよい。
【0054】又、上記実施例では電力用半導体素子とし
て、トランジスタ及びダイオードの例を示したが、サイ
リスタ、GTO(ゲート ターン オフ サイリス
タ)、MOS FET(Metal oxide se
miconductor field effect
transistor)等においても同様である。
【0055】又、上記実施例では3相インバータ装置に
ついて説明したが、単相インバータ装置や多相インバー
タ装置にも同様に実施することが出来、インバータ装置
以外の例えば直流電源装置等にも実施することが出来
る。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明のインバータ装
置によれば、寿命判定手段は、電力用半導体素子の推定
温度の変化における振幅に基いて電力用半導体素子の熱
ストレスを演算・積算する温度変化幅熱ストレス演算手
段及び電力用半導体素子の推定温度の変化における割合
に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算・積算す
る温度変化率熱ストレス演算手段の出力を電力用半導体
素子の固有の許容熱ストレスと使用して、電力用半導体
素子の寿命を演算するので、電力用半導体素子に流れる
電流の急激な変化による電力用半導体素子とヒートスプ
レッダ間に発生する温度差にも考慮したより正確な電力
用半導体素子の寿命の演算が可能となる。
【0057】また、この発明のインバータ装置によれ
ば、設定時間当り寿命判定手段は、寿命時間を比較する
運転時間を設定する運転時間設定手段で設定された設定
時間毎に電力用半導体素子の推定温度の変化における振
幅に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算する設
定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段及び運転時間
設定手段で設定された設定時間毎に温度の変化における
割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレスを演算する
設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段の出力に基
いて算出した設定時間当りの熱ストレスと期待寿命時間
設定手段で設定された電力用半導体素子の期待寿命時間
から求められた設定時間当りの許容熱ストレスとを比較
するようにしたので、設定時間の運転で期待寿命時間だ
け運転可能か否かの判定が可能となり、インバータ装置
の負荷状況及び使用頻度など使用方法を改善するなどの
延命処置が可能となる。
【0058】更に、この発明のインバータ装置によれ
ば、寿命推定手段は、寿命時間を比較する運転時間を設
定する運転時間設定手段で設定された設定時間毎に電力
用半導体素子の推定温度の変化における振幅に基いて電
力用半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温
度変化幅熱ストレス演算手段及び運転時間設定手段で設
定された設定時間毎に電力用半導体素子の推定温度の変
化における割合に基いて電力用半導体素子の熱ストレス
を演算する設定時間当り温度変化率熱ストレス演算手段
の出力に基いて電力用半導体素子の運転可能寿命を推定
するようにしたので、電力用半導体素子またはインバー
タ装置の交換時期の予測が可能となる。
【0059】更に、この発明のインバータ装置によれ
ば、運転時間チェック選択手段は、寿命時間を比較する
運転時間を設定する運転時間設定手段で設定された設定
時間における電力用半導体素子の寿命の判定または寿命
の推定の少くとも1つを実効するか電力用半導体素子の
積算した熱ストレスにより電力用半導体素子の寿命の判
定をするか選択できるようにし、更に設定時間当り温度
変化幅熱ストレス演算手段、設定時間当り温度変化率熱
ストレス演算手段及び設定時間当り寿命判定手段は運転
時間チェック選択手段の選択により設定時間当りの熱ス
トレスと積算した熱ストレスとの両者を扱えるようにし
たので、例えばインバータ装置の使用方法を決定した時
とか変更した時に設定時間当りの熱ストレスを使用して
期待寿命時間設定手段で設定された電力用半導体素子の
期待寿命時間から求められた設定時間当りの許容熱スト
レスとの比較により設定時間の運転で期待寿命時間だけ
運転可能か否かの判定または電力用半導体素子の運転可
能寿命の推定を行い、インバータ装置の使用方法を変更
せずに運転する場合に積算した熱ストレスを使用して電
力用半導体素子が寿命となったか否かの判定を行うなど
適宜使い分けが可能となり、インバータ装置の使用方法
を決定した時とか変更した時に、インバータ装置の負荷
状況及び使用頻度など使用方法を改善するなどの延命処
置ができるとともに、電力用半導体素子またはインバー
タ装置の交換時期ができ、一旦決められた使用方法で運
転する場合に電力用半導体素子の寿命の判定ができると
いう、経過に対応した電力用半導体素子の寿命管理が可
能となる。
【0060】更に、この発明のインバータ装置によれ
ば、寿命判定手段、設定時間当り寿命判定手段または寿
命推定手段の出力を表示する表示手段を備え、電力用半
導体素子の寿命、また設定時間の運転で期待寿命だけ運
転可能か否か、また設定時間の運転における運転可能寿
命が容易に判断できるようにしたので、寿命の判定が可
能となると共に、インバータ装置の使用方法の改善など
の延命処理及びインバータ装置の交換時期の予測が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による電力用半導体素子
の寿命を判定する制御部の構成図である。
【図2】 この発明の実施例1によるインバータ装置の
運転、停止に伴う電力用半導体素子のジャンクション温
度Tj 及び温度変化率|dTj /dt|の変化の一例を
示すグラフである。
【図3】 この発明の実施例1によるトランジスタ温度
変化率熱ストレス演算部及びダイオード温度変化率熱ス
トレス演算部の演算のフローチャートである。
【図4】 この発明の実施例2による電力用半導体素子
の寿命を判定又は推測する制御部の構成図である。
【図5】 この発明の実施例2によるトランジスタサイ
クル時間温度変化幅熱ストレス演算部及びダイオードサ
イクル時間温度変化幅熱ストレス演算部の演算のフロー
チャートである。
【図6】 この発明の実施例2によるトランジスタサイ
クル時間温度変化率熱ストレス演算部及びダイオードサ
イクル時間温度変化率熱ストレス演算部の演算のフロー
チャートである。
【図7】 この発明の実施例2によるトランジスタサイ
クル時間寿命判定部及びダイオードサイクル時間寿命判
定部の寿命判定のフローチャートである。
【図8】 従来並びにこの発明に共通なインバータ装置
の構成図である。
【図9】 従来のインバータ装置において、電力用半導
体素子の寿命を判定する制御部の構成図である。
【図10】 インバータ装置の運転、停止に伴う電力用
半導体素子のジャンクション温度Tj の変化の一例を示
す図である。
【図11】 従来のトランジスタ温度変化幅熱ストレス
演算部及びダイオード温度変化幅熱ストレス演算部の演
算のフローチャートである。
【図12】 従来並びにこの発明に共通なインバータ装
置の主回路部を構成するトランジスタの実装における要
部拡大図である。
【符号の説明】
20 トランジスタ温度推定部、21 トランジスタ温
度変化幅熱ストレス演算部、22 トランジスタ寿命判
定部、22a トランジスタ寿命演算部、23トランジ
スタ温度変化率熱ストレス演算部、24 トランジスタ
サイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部、25 トラ
ンジスタサイクル時間温度変化率熱ストレス演算部、2
6 トランジスタサイクル時間寿命判定部、27 トラ
ンジスタ寿命推定部、30 ダイオード温度推定部、3
1 ダイオード温度変化幅熱ストレス演算部、32 ダ
イオード寿命判定部、32a ダイオード寿命演算部、
33 ダイオード温度変化率熱ストレス演算部、34
ダイオードサイクル時間温度変化幅熱ストレス演算部、
35 ダイオードサイクル時間温度変化率熱ストレス演
算部、36 ダイオードサイクル時間寿命判定部、37
ダイオード寿命推定部、38,38a 記憶部、3
9,39a 寿命設定部、40 期待寿命時間設定部、
41 サイクル時間設定部、42 サイクル時間チェッ
ク選択部、43 設定データ記憶部、100 インバー
タ装置、101 コンバータ装置、102 インバータ
部、103 平滑回路部、104 主回路部、105
ダイオード、106 平滑コンデンサ、107 トラン
ジスタ、108 帰還ダイオード、110 電流検出
部、120 温度検出部、130,130a,130b
制御部、131 トランジスタ駆動部、140 表示
部、160 ヒートスプレッダ、161 接合部材、1
62 ボンディングワイヤ、163 配線板、164
リード、165 放熱フィン、200 交流電源、30
0 誘導電動機。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電力用半導体素子を有するインバ
    ータ装置において、前記電力用半導体素子に流れる電流
    またはこの電流に応じた電流を検出する電流検出手段
    と、前記電力用半導体素子に発生する熱に応じた温度を
    検出する温度検出手段と、前記電流検出手段からの検出
    電流と前記温度検出手段からの検出温度とに応じて前記
    電力用半導体素子の温度を推定する温度推定手段と、前
    記温度推定手段で推定した推定温度の変化における振幅
    に基いて前記電力用半導体素子の熱ストレスを演算し、
    積算する温度変化幅熱ストレス演算手段と、前記温度推
    定手段で推定した推定温度の変化における割合に基いて
    前記電力用半導体素子の熱ストレスを演算し、積算する
    温度変化率熱ストレス演算手段と、前記温度変化幅熱ス
    トレス演算手段及び前記温度変化率熱ストレス演算手段
    の出力と前記電力用半導体素子の固有の許容熱ストレス
    とを使用して、前記電力用半導体素子の寿命を演算する
    寿命演算手段と、を備えたことを特徴とするインバータ
    装置。
  2. 【請求項2】 複数の電力用半導体素子を有するインバ
    ータ装置において、前記電力用半導体素子に流れる電流
    またはこの電流に応じた電流を検出する電流検出手段
    と、前記電力用半導体素子に発生する熱に応じた温度を
    検出する温度検出手段と、前記電流検出手段からの検出
    電流と前記温度検出手段からの検出温度とに応じて前記
    電力用半導体素子の温度を推定する温度推定手段と、前
    記電力用半導体素子の期待される寿命時間を設定する期
    待寿命時間設定手段と、運転時間を設定する運転時間設
    定手段と、前記運転時間設定手段で設定された設定時間
    毎に前記温度推定手段で推定した推定温度の変化におけ
    る振幅に基いて前記電力用半導体素子の熱ストレスを演
    算する設定時間当り温度変化幅熱ストレス演算手段と、
    前記運転時間設定手段で設定された設定時間毎に前記温
    度推定手段で推定した推定温度の変化における割合に基
    いて前記電力用半導体素子の熱ストレスを演算する設定
    時間当り温度変化率熱ストレス演算手段と、前記設定時
    間当り温度変化幅熱ストレス演算手段及び前記設定時間
    当り温度変化率熱ストレス演算手段の出力に基いて算出
    した設定時間当りの熱ストレスと前記期待寿命時間設定
    手段で設定された期待寿命時間から求められた設定時間
    当りの許容熱ストレスとを比較し、前記電力用半導体素
    子の寿命が前記期待寿命時間を越えていないかを判定す
    る設定時間当り寿命判定手段と、を備えたことを特徴と
    するインバータ装置。
  3. 【請求項3】 複数の電力用半導体素子を有するインバ
    ータ装置において、前記電力用半導体素子に流れる電流
    またはこの電流に応じた電流を検出する電流検出手段
    と、前記電力用半導体素子に発生する熱に応じた温度を
    検出する温度検出手段と、前記電流検出手段からの検出
    電流と前記温度検出手段からの検出温度とに応じて前記
    電力用半導体素子の温度を推定する温度推定手段と、運
    転時間を設定する運転時間設定手段と、前記運転時間設
    定手段で設定された設定時間毎に前記温度推定手段で推
    定した推定温度の変化における振幅に基いて前記電力用
    半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変
    化幅熱ストレス演算手段と、前記運転時間設定手段で設
    定された設定時間毎に前記温度推定手段で推定した推定
    温度の変化における割合に基いて前記電力用半導体素子
    の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変化率熱スト
    レス演算手段と、前記設定時間当り温度変化幅熱ストレ
    ス演算手段及び前記設定時間当り温度変化率熱ストレス
    演算手段の出力に基いて前記電力用半導体素子の運転可
    能寿命を推定する寿命推定手段と、を備えたことを特徴
    とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】 複数の電力用半導体素子を有するインバ
    ータ装置において、前記電力用半導体素子に流れる電流
    またはこの電流に応じた電流を検出する電流検出手段
    と、前記電力用半導体素子に発生する熱に応じた温度を
    検出する温度検出手段と、前記電流検出手段からの検出
    電流と前記温度検出手段からの検出温度とに応じて前記
    電力用半導体素子の温度を推定する温度推定手段と、前
    記電力用半導体素子の期待される寿命時間を設定する期
    待寿命時間設定手段と、運転時間を設定する運転時間設
    定手段と、前記運転時間設定手段で設定された運転時間
    における前記電力用半導体素子の寿命の判定または寿命
    の推定の少くとも1つを実効するか否かの選択をする運
    転時間チェック選択手段と、前記期待寿命時間設定手
    段、前記運転時間設定手段および前記運転時間チェック
    選択手段で設定された設定データを記憶する設定データ
    記憶手段と、前記運転時間チェック選択手段の選択が無
    効の場合には前記温度推定手段で推定した推定温度の変
    化における振幅に基いて前記電力用半導体素子の熱スト
    レスを演算・積算し、有効の場合には更に前記運転時間
    設定手段で設定された設定時間毎に前記電力用半導体素
    子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変化幅熱ス
    トレス演算手段と、前記運転時間チェック選択手段の選
    択が無効の場合には、前記温度推定時間で推定した推定
    温度の変化における割合に基いて前記電力用半導体素子
    の熱ストレスを演算・積算し、有効の場合には更に前記
    運転時間設定手段で設定された設定時間毎に前記電力用
    半導体素子の熱ストレスを演算する設定時間当り温度変
    化率熱ストレス演算手段と、前記運転時間チェック選択
    手段の選択が無効の場合には前記設定時間当り温度変化
    幅熱ストレス演算手段及び前記設定時間当り温度変化率
    熱ストレス演算手段の出力と前記電力用半導体素子の固
    有の熱ストレスとを比較し前記電力用半導体素子が寿命
    になったか否かを判定し、有効の場合には前記設定時間
    当り温度変化幅熱ストレス演算手段及び前記設定時間当
    り温度変化率熱ストレス演算手段の出力に基いて算出し
    た設定時間当りの熱ストレスと前記期待寿命時間設定手
    段で設定された期待寿命時間から求められた設定時間当
    り許容熱ストレスとを比較し、前記電力用半導体素子の
    寿命が前記期待寿命時間を越えていないかを判定する設
    定時間当り寿命判定手段と、前記運転時間チェック選択
    手段の選択が有効の場合、前記電力用半導体素子の運転
    可能寿命を推定する寿命推定手段と、を備えたことを特
    徴とするインバータ装置。
  5. 【請求項5】 寿命判定手段、設定時間当り寿命判定手
    段または寿命推定手段の出力を表示する表示手段を備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載のインバータ装置。
JP26048994A 1994-10-25 1994-10-25 インバータ装置 Expired - Fee Related JP3541460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26048994A JP3541460B2 (ja) 1994-10-25 1994-10-25 インバータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26048994A JP3541460B2 (ja) 1994-10-25 1994-10-25 インバータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08126337A true JPH08126337A (ja) 1996-05-17
JP3541460B2 JP3541460B2 (ja) 2004-07-14

Family

ID=17348680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26048994A Expired - Fee Related JP3541460B2 (ja) 1994-10-25 1994-10-25 インバータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3541460B2 (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1038960A (ja) * 1996-07-24 1998-02-13 Fanuc Ltd 熱的ストレスによるパワー半導体素子の故障予測方法
US6724313B2 (en) 2001-10-22 2004-04-20 Hitachi, Ltd. Fault detection system
JP2005354812A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Hitachi Ltd インバータ装置
JP2006049411A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Toshiba Mach Co Ltd パワー素子接合部の温度上昇を推定し、監視する方法及び装置
JP2006067690A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Hitachi Building Systems Co Ltd 電力変換器用制御装置
US7023172B2 (en) 2003-03-12 2006-04-04 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor controller
JP2006114575A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Fuji Electric Device Technology Co Ltd パワーモジュール
JP2007028741A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Hitachi Ltd 電力変換器とその管理システム
JP2007043860A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Meidensha Corp 保護用ヒューズの寿命推定装置
JP2007245966A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用駆動制御装置
WO2008014738A1 (de) * 2006-08-01 2008-02-07 Conti Temic Microelectronic Gmbh Verfahren zur beurteilung einer halbleiterschaltung
JP2009012702A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両用駆動装置及び制御方法
US8238131B2 (en) 2005-12-20 2012-08-07 Abb Oy Method of changing an operation mode of a frequency converter based on temperature conditions, and a frequency converter having a changeable mode of operation based on temperature conditions
JP2012200434A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Daikoku Denki Co Ltd 遊技機用の負荷時間計測装置
WO2014042057A1 (ja) * 2012-09-11 2014-03-20 株式会社東芝 医用装置及びx線高電圧装置
US9313933B2 (en) 2011-10-06 2016-04-12 Mitsubishi Electric Corporation Power converter performing evaporative cooling of a switching element
KR20160047840A (ko) * 2014-10-23 2016-05-03 삼성전자주식회사 프로그램 가능한 신뢰성 에이징 타이머를 이용하는 장치 및 방법
JP2016111734A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 モータコントローラ、電動車両、及び、スイッチング素子の熱ストレス推定方法
CN106531704A (zh) * 2015-09-14 2017-03-22 三菱电机株式会社 寿命推定电路及使用了该寿命推定电路的半导体装置
JP2018537061A (ja) * 2016-02-03 2018-12-13 ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィMitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. パワー半導体モジュールの損傷レベル又は寿命予測を推定する方法及びデバイス
JP2019187030A (ja) * 2018-04-05 2019-10-24 株式会社東芝 電力変換装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03202787A (ja) * 1989-12-29 1991-09-04 Nemitsuku Ramuda Kk 電源装置の電解コンデンサ寿命検出装置
JPH03261877A (ja) * 1990-03-12 1991-11-21 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置及びインバータ装置
JPH0670553A (ja) * 1992-08-20 1994-03-11 Hitachi Ltd 寿命診断機能を備えたインバータ装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03202787A (ja) * 1989-12-29 1991-09-04 Nemitsuku Ramuda Kk 電源装置の電解コンデンサ寿命検出装置
JPH03261877A (ja) * 1990-03-12 1991-11-21 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置及びインバータ装置
JPH0670553A (ja) * 1992-08-20 1994-03-11 Hitachi Ltd 寿命診断機能を備えたインバータ装置

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1038960A (ja) * 1996-07-24 1998-02-13 Fanuc Ltd 熱的ストレスによるパワー半導体素子の故障予測方法
US6724313B2 (en) 2001-10-22 2004-04-20 Hitachi, Ltd. Fault detection system
US6759964B2 (en) 2001-10-22 2004-07-06 Hitachi, Ltd. Fault detection system
US7046155B2 (en) 2001-10-22 2006-05-16 Hitachi, Ltd. Fault detection system
DE10392498B4 (de) * 2003-03-12 2008-07-24 Mitsubishi Denki K.K. Vorrichtung zur Steuerung eines Elektromotors
US7023172B2 (en) 2003-03-12 2006-04-04 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor controller
JP2005354812A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Hitachi Ltd インバータ装置
JP2006049411A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Toshiba Mach Co Ltd パワー素子接合部の温度上昇を推定し、監視する方法及び装置
JP2006067690A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Hitachi Building Systems Co Ltd 電力変換器用制御装置
JP4677756B2 (ja) * 2004-10-13 2011-04-27 富士電機システムズ株式会社 パワーモジュール
JP2006114575A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Fuji Electric Device Technology Co Ltd パワーモジュール
JP2007028741A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Hitachi Ltd 電力変換器とその管理システム
JP4591246B2 (ja) * 2005-07-14 2010-12-01 株式会社日立製作所 電力変換器
JP2007043860A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Meidensha Corp 保護用ヒューズの寿命推定装置
US8238131B2 (en) 2005-12-20 2012-08-07 Abb Oy Method of changing an operation mode of a frequency converter based on temperature conditions, and a frequency converter having a changeable mode of operation based on temperature conditions
JP2007245966A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用駆動制御装置
WO2008014738A1 (de) * 2006-08-01 2008-02-07 Conti Temic Microelectronic Gmbh Verfahren zur beurteilung einer halbleiterschaltung
JP2009012702A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両用駆動装置及び制御方法
JP2012200434A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Daikoku Denki Co Ltd 遊技機用の負荷時間計測装置
US9313933B2 (en) 2011-10-06 2016-04-12 Mitsubishi Electric Corporation Power converter performing evaporative cooling of a switching element
JP2014056668A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Toshiba Corp 医用画像診断装置及びx線高電圧装置
CN104011854A (zh) * 2012-09-11 2014-08-27 株式会社东芝 医用装置及x射线高压装置
WO2014042057A1 (ja) * 2012-09-11 2014-03-20 株式会社東芝 医用装置及びx線高電圧装置
CN104011854B (zh) * 2012-09-11 2017-03-01 东芝医疗系统株式会社 医用装置及x射线高压装置
US10349507B2 (en) 2012-09-11 2019-07-09 Toshiba Medical Systems Corporation Medical apparatus and X-ray high voltage apparatus
KR20160047840A (ko) * 2014-10-23 2016-05-03 삼성전자주식회사 프로그램 가능한 신뢰성 에이징 타이머를 이용하는 장치 및 방법
JP2016111734A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 モータコントローラ、電動車両、及び、スイッチング素子の熱ストレス推定方法
CN106531704A (zh) * 2015-09-14 2017-03-22 三菱电机株式会社 寿命推定电路及使用了该寿命推定电路的半导体装置
JP2017058146A (ja) * 2015-09-14 2017-03-23 三菱電機株式会社 寿命推定回路およびそれを用いた半導体装置
US10338128B2 (en) 2015-09-14 2019-07-02 Mitsubishi Electric Corporation Life estimation circuit and semiconductor device made using the same
JP2018537061A (ja) * 2016-02-03 2018-12-13 ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィMitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. パワー半導体モジュールの損傷レベル又は寿命予測を推定する方法及びデバイス
JP2019187030A (ja) * 2018-04-05 2019-10-24 株式会社東芝 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3541460B2 (ja) 2004-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08126337A (ja) インバータ装置
KR101668174B1 (ko) 전동기 제어 장치
EP1983640B1 (en) Power conversion apparatus and method of estimating power cycle life
JP5617211B2 (ja) インバータ装置の冷却能力測定方法
JP2767965B2 (ja) 電力変換装置及びインバータ装置
JP4151651B2 (ja) インバータ装置
JP4591246B2 (ja) 電力変換器
JP5260090B2 (ja) 電力変換装置
JPH11356036A (ja) 直流電源装置
JPH0627175A (ja) コンデンサの寿命計算装置
JP2012135119A (ja) インバータ装置
JP2009197602A (ja) 真空ポンプ装置の電子部品の寿命度合い予測方法、及び真空ポンプ装置
US10812009B2 (en) Motor driving device and abnormal heat generation detecting method for motor driving device
JP2007049837A (ja) 電力変換器の制御装置
JP5381229B2 (ja) コンデンサの劣化検出回路及びこれを備えた電子機器
JP7472663B2 (ja) 電力変換装置
JPH06233553A (ja) インバータ装置
JP2003009589A (ja) 予熱発生機構
JP4677756B2 (ja) パワーモジュール
JP2010246246A (ja) 電力供給装置
KR101925035B1 (ko) 전력 변환 장치 및 이를 포함하는 공기 조화기
KR20180106436A (ko) 인버터의 냉각 운영장치
JP7255107B2 (ja) 半導体素子のモニタ装置
TWI785692B (zh) 電力轉換裝置及遠距監視系統
JPH07245965A (ja) インバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040322

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080409

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees