JP2013172540A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子を搭載したパワーモジュールと、パワーモジュールを冷却する冷却器を備えている電力変換装置であって、冷却器の異常を判定する機能を有する電力変換装置を提供する。
【解決手段】冷却器3は、パワーモジュール6に取り付けられているヒートシンク7と、ヒートシンクに冷媒を送るブロア8と、冷媒の温度を計測する冷媒温度センサ13と、ヒートシンクの温度を計測するヒートシンク温度センサ14と、コントローラ5を備える。コントローラ5は、スイッチング素子がOFFの期間において、第1時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第1温度差と、第1時刻より後の第2時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第2温度差を取得する。コントローラ5は、第2温度差が第1温度差以上である場合に冷却器に異常が生じていると判定する。
【選択図】図1
【解決手段】冷却器3は、パワーモジュール6に取り付けられているヒートシンク7と、ヒートシンクに冷媒を送るブロア8と、冷媒の温度を計測する冷媒温度センサ13と、ヒートシンクの温度を計測するヒートシンク温度センサ14と、コントローラ5を備える。コントローラ5は、スイッチング素子がOFFの期間において、第1時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第1温度差と、第1時刻より後の第2時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第2温度差を取得する。コントローラ5は、第2温度差が第1温度差以上である場合に冷却器に異常が生じていると判定する。
【選択図】図1
Description
本明細書が開示する技術は、スイッチング素子を搭載したパワーモジュールと、パワーモジュールを冷却する冷却器を備えている電力変換装置に関する。
ハイブリッド車などの分野において、モータ駆動用の大電流を制御するための電力変換装置の開発が盛んである。典型的な電力変換装置は、バッテリの電圧を変圧する電圧変換器や、直流電力を交流電力に変換するインバータである。それらの電力変換装置は、大電流を制御するスイッチング素子を多数備えている。スイッチング素子とは、典型的にはIGBTなどのトランジスタであり、電流を流したり止めたりする機能を有する素子である。本明細書では、スイッチング素子を搭載した基板をパワーモジュールと称する。典型的なパワーモジュールは、スイッチング素子を樹脂でモールドした構造を有している。スイッチング素子には大電流が流れるため、発熱量が大きく、電力変換装置はパワーモジュールを冷却する冷却器を備えることが多い。
冷却器に不具合が生じるとパワーモジュールの過熱を引き起こすため、冷却器の不具合を早期に検知する技術が望まれる。そのような技術が例えば特許文献1〜4に開示されている。
特許文献1には、冷媒温度センサの故障判定を行う際に誤判定を防止する技術が開示されている。特許文献1の装置は、スイッチング素子温度センサの検出値から冷媒温度を推定し、その推定値と冷媒温度センサの検出値を比較することによって冷媒温度センサの故障を判定する。ここで、冷却器は、冷媒温度の推定値が所定値以上のときには故障か否かの判定を禁止する。
また、特許文献2には、インバータの出力電流に基づいて、発熱量、冷却フィンの上昇温度、ユニット内部の温度などを推定し、推定値を温度センサの検出値と比較することによって、冷却器の異常発生を予測する技術が開示されている。特許文献2の装置は、インバータの出力電流から発熱量を演算で求め、この結果に基づいて素子の上昇温度およびインバータ内部上昇温度を演算にて推定する。また、インバータ内部上昇温度推定演算出力とインバータ内部測温出力から素子の理論温度を推定演算し、素子の上昇温度推定演算出力と素子の理論温度推定演算出力との和と素子の測温出力とを比較して警報を発する。
さらに、特許文献3には、インバータの冷却器の異常の有無を容易に診断する技術が開示されている。特許文献3の装置は、インバータの温度を検出する温度センサを備え、インバータの運転停止後に温度センサが計測する温度の時間変化率(傾き)を求め、その時間変化率の大きさから冷却器の異常の有無を診断する。
特許文献4には、ノイズ信号が多い環境や環境温度が大幅に変動したり、冷却性能が環
境状況に応じて変動する場合でも、インバータの異常発熱を正確に検出する技術が開示されている。特許文献4の装置は、複数の部位の温度を検出する複数の温度センサを備え、温度センサの出力値を統計処理してインバータの異常を検出する。具体的には、インバータの外の気温を検出するセンサと、半導体モジュールの下方の温度を検出する温度センサを備え、外気温から半導体モジュール下方の温度を推定し、その推定値と温度センサの検出値を比較してインバータの異常を判定する。
境状況に応じて変動する場合でも、インバータの異常発熱を正確に検出する技術が開示されている。特許文献4の装置は、複数の部位の温度を検出する複数の温度センサを備え、温度センサの出力値を統計処理してインバータの異常を検出する。具体的には、インバータの外の気温を検出するセンサと、半導体モジュールの下方の温度を検出する温度センサを備え、外気温から半導体モジュール下方の温度を推定し、その推定値と温度センサの検出値を比較してインバータの異常を判定する。
特許文献1の技術は、素子の温度から冷媒温度を推定する。冷媒がガス(典型的には空気)の場合、ガスでは熱抵抗が大きいため、素子温度に基づく推定値では正確さに欠ける可能性がある。特許文献2と特許文献4の技術も温度の推定値を用いるものであり、推定値の正確性がどの程度保証されるか不明確である。特許文献3の技術はインバータの停止後に冷却器の異常を判定する技術であり、インバータの稼働中は異常を判定できない。
上記のごとく、従来の技術にはまだ改良の余地がある。本明細書は、従来技術よりも優れた異常判定(検知)技術を提供する。
本明細書が開示する技術は、素子の温度を直接に計測することなく、簡単な構成で冷媒がガスの場合であっても冷却器の異常を判定することができる装置を提供する。本明細書が開示する技術は、特に、インバータなどの電力変換装置における冷却対象であるスイッチング素子の特性を巧みに利用して、短時間で冷却器の異常を判定するものである。
本明細書が開示する技術は、スイッチング素子を搭載したパワーモジュールと、パワーモジュールを冷却する冷却器を備えている電力変換装置を対象とする。その冷却器は、パワーモジュールに取り付けられているヒートシンクと、ヒートシンクに冷媒を送るブロアと、冷媒温度センサと、ヒートシンク温度センサと、コントローラを備えている。コントローラは、スイッチング素子がOFFの期間において、第1時刻におけるヒートシンクの温度Thsと冷媒温度Taの温度差(第1温度差)と、第1時刻より後の第2時刻におけるヒートシンクの温度Thsと冷媒温度Taの温度差(第2温度差)を取得する。そしてコントローラは、第2温度差が第1温度差以上である場合に冷却器に異常が生じていると判定する。
上記のごとく、本明細書が開示する電力変換装置は、発熱量の大きいスイッチング素子を冷却する冷却器を備えるが、スイッチング素子の温度を直接計測することなく、冷却器の異常の有無を判定(検知)する。本明細書が開示する技術は、素子を冷却するためのヒートシンクの温度と、ヒートシンクを流れる冷媒温度を比較する。ヒートシンクは冷媒に直接に接するため、冷媒がガスであってもヒートシンクの温度と冷媒温度は密接に関係する。従って本明細書が開示する技術は冷媒がガスのときに特に有効である。なお、冷媒が空気の場合は、電力変換装置の筐体内の雰囲気温度が冷媒温度に相当する。本明細書が開示する技術は冷媒が液体であってももちろん有効である。冷媒が液体の場合、「ヒートシンクに冷媒を送るブロア」は、冷媒をヒートシンクに送るポンプに相当する。
また、本明細書が開示する技術は、スイッチング素子に特有の動作を利用する。冷媒はヒートシンクに直接に触れるが、冷媒温度はヒートシンクの温度よりも低い。ここで、スイッチング素子はONとOFFを繰り返す素子であり、OFFの間は発熱量が極めて小さいので、OFFの間はヒートシンクの温度が冷媒温度に近づいていくはずである。本明細書が開示する技術は上記の点に着目し、スイッチング素子がOFFの期間にヒートシンクの温度と冷媒温度の温度差が経時的に小さくならない場合に、冷却装置になんからの異常が生じていると判定する。
なお、冷却器は、冷媒がヒートシンクを通るように循環する冷媒循環型であると一層よい。冷媒循環型である場合、ヒートシンクの温度が冷媒温度に近づいて下降するのと同時に、冷媒温度もヒートシンクの温度に近づくように上昇する。即ち、スイッチング素子がOFFの間、ヒートシンクの温度と冷媒温度は相互に近づいていき、その温度差は急速に小さくなる。従って、冷媒循環型の場合、スイッチング素子がOFFの時間が短く、温度差を取得する第1時刻と第2時刻の時間差がわずかあっても、冷却器が正常であれば第2温度差は第1温度差よりも小さくなる。逆にいえば、第1時刻と第2時刻の時間差がわずかであっても、冷却器の異常を検知することができる。即ち、本明細書が開示する技術は、スイッチング素子がOFFである短い期間に冷却器の異常の有無をチェックすることができ、異常を速やかに検知することができる。
本明細書が開示する技術は、スイッチング素子がOFFの期間におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の温度差を利用することで、素子の温度を直接に計測することなく、しかも冷媒がガスの場合であっても有効な異常検知を実現する。さらに本明細書が開示する異常検知は、異常判定の基準となる温度マップなどのデータを用意する必要もない。本明細書が開示する技術は、さらに、迅速に冷却器の異常を検知することができる。
図1は実施例のインバータ2の模式的なブロック図である。インバータ2は、電力変換装置の一例に相当する。インバータ2は、様々な回路モジュールを備えているが、本実施例では一つの回路モジュール、即ち、スイッチング素子9を搭載したパワーモジュール6に注目する。インバータ2は、ハイブリッド車に搭載されるパワーユニットの一部であり、パワーモジュール6は、バッテリの直流電力を交流に変換するためのスイッチング素子9を樹脂でモールドしたパッケージである。ここで、スイッチング素子9は、典型的にはIGBTである。なお、インバータ2には多数のパワーモジュールが搭載されているが、本明細書実施例(図1)では一つのパワーモジュールのみに着目していることに留意されたい。
インバータ2は、パワーモジュール6を冷却する冷却器3を備えている。冷却器3は、幾つかの部品で構成されるが、その複数の部品はインバータ2の筐体12内に分散しているため、図1では、インバータ2の全体を冷却器3と同一視する。冷却器3は、ヒートシンク7、ヒートシンク温度センサ14、ブロア8、吸気温度センサ(冷媒温度センサ13)、及び、コントローラ5で構成される。なお、ブロア8が送る空気は筐体12の内部を循環するため、冷媒の循環路を構成する筐体12も冷却器3の構成部品の一つである。図1中の白い矢印が冷媒(空気)の流れを示している。
ヒートシンク7は、パワーモジュール6に取り付けられている。ヒートシンク7は例えばアルミニウムで作られており、スイッチング素子9の熱を吸い上げる目的で備えられている。ヒートシンク7はフィンを有しており、そのフィンの間を空気(冷媒)が通ることで、ヒートシンク7の熱は拡散し、スイッチング素子9からの吸熱がさらに促進される。こうしてスイッチング素子9が冷却される。ヒートシンク温度センサ14は、ヒートシンク7の温度を計測し、コントローラ5に送信する。ヒートシンク温度センサ14は例えばサーミスタである。ブロア8は、ヒートシンク7のフィンに空気(冷媒)を送る。なお、フィンを通過した空気は筐体12の内部を循環し、再びブロア8によってヒートシンク7へと送られる。即ち、インバータ2が有する冷却器3は、冷媒循環型である。インバータ2では空気が冷媒に相当する。吸気温度センサ(冷媒温度センサ13)は、ブロア8に吸い込まれる空気(冷媒)の温度を計測し、コントローラ5へ送信する。吸気温度センサは、冷媒温度センサの一例に相当する。吸気温度センサは例えばサーミスタである。
コントローラ5は、ヒートシンク7の温度(ヒートシンク温度Ths)と、冷媒であるブロア吸気の温度(冷媒温度Ta)に基づいて冷却器3に異常が発生していないかを常にチェックする。コントローラ5が実行する処理を説明する前に、ヒートシンク温度Thsと、冷媒温度Taの関係を説明する。
図2(A)は、スイッチング素子9のONとOFFのタイミングチャートを示しており、図2(B)は、スイッチング素子9のON/OFF動作(スイッチング動作)に応じて変化するヒートシンク温度Thsと冷媒温度Taの変化を示している。図2(A)に示すように、スイッチング素子9は所定の周期でONとOFFを繰り返す。即ち、スイッチング素子9は所定の周期でスイッチング動作を繰り返す。なお、スイッチング信号がONからOFFに切り換わるときの段差は、信号の乱れを表している。図1(A)の符号S1、S2、及び、S3は、説明のために個々のスイッチング信号に名称を付けたものである。
符号toffは、スイッチング素子9がONからOFFへ切り換わる立ち下がりタイミングを示しており、符号tonが示すタイミングは、スイッチング素子9がOFFからONに切り換わる立ち上がりタイミングを示している。時刻toffからtonまでの期間が、スイッチング素子9がOFFの期間の一つに相当する。
図2(B)に示すように、スイッチング素子9がONになると発熱が始まり、ヒートシンク温度Thsが急激に立ち上がる。スイッチング素子9がOFFになると、ヒートシンク温度Thsは急激に低下するが、ある程度低下すると、その減少率は緩やかとなる。なお、スイッチング信号のONからOFFに切り換わるときの段差に対応して、ヒートシンク温度Thsにも段差が生じている。図2(B)に示す時間幅dtは、スイッチング素子がONからOFFに切り換わった直後のヒートシンク温度Thsが急激に変化する時間幅を示している。
スイッチング動作の繰り返しに伴ってヒートシンク温度Thsも概括的な傾向として温度が上昇する。また、スイッチング信号S3の直後にスイッチング動作が停止したため、ヒートシンク温度Thsも緩やかに下降する。
前述したように、冷却器3は冷媒循環型であるので、ヒートシンク温度Thsの概括的な傾向と同期するように冷媒温度Taも変化する。特に、スイッチング素子9がONしている間はヒートシンク7はスイッチング素子9の発熱を吸収するため急激に温度が上昇するが、スイッチング素子9がOFFになると吸熱が止まるのでヒートシンク温度Thsは急激に冷媒温度Taに近づくことになる。コントローラ5はこの事象を利用して短時間に冷却器3の異常判定(異常検知)を行う。
図3にコントローラ5が実行する冷却器異常判定処理のフローチャートを示す。コントローラ5は、図3の処理を所定時間毎、例えば制御周期毎に繰り返し実行する。コントローラ5は、まず、スイッチング素子9がONの状態であるかOFFの状態であるかを判断する(S2)。スイッチング素子9がONである間は異常判定を行わない(S2:NO、リターン)。スイッチング素子9がOFFであると(S2:YES)、コントローラ5はdt時間が過ぎるまで待つ(S3)。所定の時間幅dtだけ待つのは、前述したようにONからOFFに切り換わった直後のヒートシンク温度Thsの急変期間を避けるためと、何らかの原因でスイッチング素子9が瞬間的にOFFとなった場合を避けるためである。
dt時間経過後、コントローラ5は、時刻t1にてヒートシンク温度センサ14と冷媒温度センサ13のセンサデータから第1温度差dT1=Ths−Taを算出する(S4)。時刻t1は、スイッチング信号の立ち下がりタイミングtoffから時間幅dtよりも長い時間が経過した時刻に相当する。次に、コントローラ5は、さらに所定の時間だけ待ち(S5)、時刻t1より後の時刻t2にてヒートシンク温度センサ14と冷媒温度センサ13のセンサデータから第2温度差dT2=Ths−Taを算出する(S6)。そしてコントローラ5は、第2温度差dT2が第1温度差dT1以上である場合、冷却器3のどこかに異常が発生している判定する(S7:NO、S8)。他方、コントローラ5は、第2温度差dT2が第1温度差dT1よりも小さい場合、冷却器3に異常は発生していないと判定する(S7:YES、リターン)。
コントローラ5は、冷却器3に異常が発生していると判定した場合(S8)、すなわち、異常を検知した場合、異常に対応した処理を行うようにプログラムされている。異常に対応した処理とは、例えば、運転席のコンソールに冷却器異常を示すアラームを表示する処理や、ハイブリッド車のモータへの指令値の上限値を下げる処理である。モータへの指令値の上限値を下げることは、インバータ2の最大出力を下げることであり、スイッチング素子の発熱量を抑制することになる。この処理は即ち、スイッチング素子の過熱を抑制する処理に相当する。また、ハイブリッド車がサービスセンタと通信する機能を有している場合、コントローラ5は、冷却器の異常を判定すると、その旨を示すデータを自動的にサービスセンタへ送信するようにプログラムされていることも好適である。
実施例のインバータ2は、時刻t1と時刻t2における、スイッチング素子がOFFの間のヒートシンク温度Thsと冷媒温度Taの温度差dTから冷却器の異常を判定する。図2(B)に示したように、スイッチング素子がOFFの間、温度差dTは急激に小さくなるから、温度差dTを用いることによって、時刻t1と時刻t2の間が短くとも異常判定(異常検知)ができるという利点がある。この点を、図2(B)を使って例示する。スイッチング信号S1の立ち下がりから次のスイッチング信号S2の立ち上がりまでのOFFの期間において、時刻t1におけるヒートシンク温度Thsと冷媒温度Taの温度差はdT1(第1温度差)であり、時刻t1より後の時刻t2における温度差はdT2(第2温度差)である。図から理解されるように、スイッチング信号S1の立ち下がり後は、ヒートシンク温度Thsが低下するとともに冷媒温度Taが上昇するため、時刻t1とt2の間が短いにも関わらず、第2温度差dT2は第1温度差dT1よりも明確に小さくなる。即ち、正常であれば、時刻t1と時刻t2の間が短くとも、時刻t2における温度差dT2は時刻t1における温度差dT1よりも明確に小さくなる。逆に、そうでない場合(即ち、第2温度差dT2が第1温度差dT1以上である場合)は、何らかの異常が冷却器で発生している蓋然性が高い。
上記説明したように、実施例のインバータ2は、インバータ2が稼働中であっても冷却器の異常発生を短時間で判定(検知)することができる。
実施例の技術に関する留意点を述べる。実施例の電力変換装置はインバータであったが、本明細書が開示する技術はインバータに限られない。実施例に示した技術は、スイッチング素子を有する他の電力変換装置、例えば、昇圧器や降圧器に適用することができる。
実施例においては冷媒は空気であったが、本明細書が開示する技術は冷媒が液体であっても成立する。ただし、本明細書が開示する技術は、冷媒と接するヒートシンクと冷媒との温度差を利用しているので、熱抵抗が高い空気であっても冷却器の異常を判定することができる。それゆえ、本明細書が開示する技術は、特に空冷の電力変換装置に適している。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:インバータ(電力変換装置)
3:冷却器
5:コントローラ
6:パワーモジュール
7:ヒートシンク
8:ブロア
9:スイッチング素子
12:筐体
13:冷媒温度センサ(吸気温度センサ)
14:ヒートシンク温度センサ
3:冷却器
5:コントローラ
6:パワーモジュール
7:ヒートシンク
8:ブロア
9:スイッチング素子
12:筐体
13:冷媒温度センサ(吸気温度センサ)
14:ヒートシンク温度センサ
Claims (2)
- スイッチング素子を搭載したパワーモジュールと、パワーモジュールを冷却する冷却器を備えている電力変換装置であって、
冷却器は、
パワーモジュールに取り付けられているヒートシンクと、
ヒートシンクに冷媒を送るブロアと、
冷媒の温度を計測する冷媒温度センサと、
ヒートシンクの温度を計測するヒートシンク温度センサと、
コントローラと、を備えており、
コントローラは、
スイッチング素子がOFFの期間において、第1時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第1温度差と、第1時刻より後の第2時刻におけるヒートシンクの温度と冷媒温度の第2温度差を取得し、
第2温度差が第1温度差以上である場合に冷却器に異常が生じていると判定する、
ことを特徴とする電力変換装置。 - 冷却器は、冷媒がヒートパイプを通って循環する冷媒循環型であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012034656A JP2013172540A (ja) | 2012-02-21 | 2012-02-21 | 電力変換装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018042614A1 (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
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2012
- 2012-02-21 JP JP2012034656A patent/JP2013172540A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018042614A1 (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JPWO2018042614A1 (ja) * | 2016-09-02 | 2019-04-11 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
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