JP2014096886A - 電源装置 - Google Patents

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健彦 井上
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Abstract

【課題】ハード的、およびソフト的に簡単な構成で半導体デバイスの温度を検出できる電源装置を提供すること。
【解決手段】電源装置11は、複数の半導体デバイス13と、複数の半導体デバイス13の動作時に、任意の半導体デバイス13が他の半導体デバイス13に対して動作温度が高くなるように実装される基板15と、前記動作温度が高くなるように基板15に実装された半導体デバイス13に設けられる温度検出器17と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイスを用いた電源装置に関するものである。
従来、特に大電力で使用されるパワー半導体デバイスについて、その温度を検出してパワー半導体デバイスを過熱から保護するための温度計測装置が、例えば特許文献1に提案されている。
このような温度計側装置の概略構成図を図10に示す。図10において、温度センサ110は、パワー半導体デバイスのチップ112に設けられる。温度センサ110の制御と出力信号の処理を行う検出回路130は、集積回路のチップ114に設けられる。温度センサ110は、近接配置された第1のダイオード115、第2のダイオード116で構成される。これらのダイオード115、116のアノードは、第1の定電流源131に共通接続される。第1の定電流源131は、電流I1を流す。
また、第2のダイオード116のカソードおよび第1のダイオード115のカソードは、それぞれ第2の定電流源132および第3の定電流源133に接続されるとともに、いずれも温度検出器134に接続される。温度検出器134は、第1のダイオード115、第2のダイオード116の順方向電圧V1とV2の差分に基づいてパワー半導体デバイスのチップ112の温度を検出して外部へ出力する。
温度検出器134は、検出した温度が所定の温度を超える場合に、過熱信号を遅延回路135へ出力する。これにより、遅延回路135は異常出力を行うとともに、ゲートドライバ136へゲート遮断指令を出力する。その結果、ゲートドライバ136は、チップ112(例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、以下IGBT117という)を強制的にオフ状態にする。また、ゲートドライバ136は、外部からゲートオンオフ指令を受け取り、IGBT117のオンとオフを制御する。
このような構成とすることで、パワー半導体デバイスの温度を高精度で検出することができる。
特開2006−302977号公報
上記した図10の温度検出装置によると、高精度なパワー半導体デバイスの温度検出ができると記載されているのであるが、IGBT117毎に、IGBT温度出力が得られる構成となる。従って、例えば直流を3相交流へ変換するインバータからなる電源装置に、このようなIGBT117を用いると、IGBT117が6個必要となるため、IGBT温度出力も6つ得られることになる。このIGBT温度出力は、特許文献1によると、アナログの電圧値として出力される回路構成が記載されているので、6つのIGBT温度出力をインバータ側の制御回路に内蔵されたマイクロコンピュータに取り込むには、6つのアナログ−デジタル変換回路が必要となったり、選択回路が必要となったりするため、回路構成が複雑になるという課題があった。
さらに、前記制御回路は、取り込んだ6つものIGBT温度出力をソフトウエアで処理してインバータ全体の制御に適用する必要があるので、ソフトウエアの構成も複雑となるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ハード的、およびソフト的に簡単な構成で半導体デバイスの温度を検出できる高信頼な電源装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電源装置は、複数の半導体デバイスと、複数の前記半導体デバイスの動作時に、任意の前記半導体デバイスが他の前記半導体デバイスに対して動作温度が高くなるように実装される基板と、前記動作温度が高くなるように前記基板に実装された前記半導体デバイスに設けられる温度検出器と、を備えるものである。
本発明の電源装置によれば、複数の半導体デバイスを用いた構成において、それらの動作時に、任意の半導体デバイスのみ、あえて他の半導体デバイスより動作温度が高くなるように構成している。従って、電源装置を動作すると、前記任意の半導体デバイスが、他の半導体デバイスより速く動作温度が上昇する。この任意の半導体デバイスには温度検出器が設けられているので、その温度検出器の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイスが過熱する前に電源装置の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置が実現できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1における電源装置の概略斜視図 本発明の実施の形態2における電源装置の概略斜視図 本発明の実施の形態2における電源装置の冷却フィン面積とジャンクション温度の相関図 本発明の実施の形態3における電源装置の概略斜視図 本発明の実施の形態3における電源装置の半導体デバイスピッチとジャンクション温度の相関図 本発明の実施の形態4における電源装置の概略斜視図 本発明の実施の形態5における電源装置の分解斜視図 本発明の実施の形態5における電源装置の他の分解斜視図 本発明の実施の形態6における電源装置の分解斜視図 従来の温度計側装置の概略構成図
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電源装置の概略斜視図である。
図1において、電源装置11は、複数の半導体デバイス13と、複数の半導体デバイス13の動作時に、任意の半導体デバイス13が他の半導体デバイス13に対して動作温度が高くなるように実装される基板15と、前記動作温度が高くなるように基板15に実装された半導体デバイス13に設けられる温度検出器17と、を備える。
これにより、複数の半導体デバイス13を用いた構成において、それらの動作時に、任意の半導体デバイス13のみ、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように構成している。従って、電源装置11を動作すると、任意の半導体デバイス13が、他の半導体デバイス13より速く動作温度が上昇する。この任意の半導体デバイス13には温度検出器17が設けられているので、その温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態1の構成、動作について説明する。なお、本実施の形態1では、電源装置11として直流電力を3相交流電力に変換するインバータの例について述べる。
図1において、電源装置11に用いられるスイッチング動作用の半導体デバイス13は、電界効果トランジスタ(以下、FETという)からなる。なお、半導体デバイス13はFETに限定されるものではなく、IGBTなど他の半導体スイッチング素子を用いてもよい。
半導体デバイス13は、モジュール内部で2つのFETが一体化された構成を有する。2つのFETは前記モジュールの内部で直列接続される。半導体デバイス13は、直列接続された2つのFETの両端と接続点に、それぞれ接続される3つの外部端子19と、2つのFETのゲートにそれぞれ接続される2つのゲート端子21を備える。
このような構成の半導体デバイス13は、基板15の上に実装される。本実施の形態1において、電源装置11としてのインバータは、直流電力を3相交流電力に変換するので、半導体スイッチング素子が6個必要となる。ここで、半導体デバイス13には、2個のFETが一体化されたモジュールであるので、3個の半導体デバイス13が基板15に実装される。
基板15は外部端子19やゲート端子21と接続される配線パターンが形成されるとともに、平滑コンデンサや制御用マイクロコンピュータ、その周辺回路、電源装置11の外部との接続用端子など、他の回路部品も実装されているが、ここでは図示を省略している。なお、平滑コンデンサや制御用マイクロコンピュータ、その周辺回路等については、基板15に実装する構成に限定されるものではなく、別体構成としてもよい。
ここで、基板15は、厚さが薄い薄板部23と、厚さが薄板部23より厚い厚板部25を有する。基板15の厚さを違えるようにするためには、例えば基板15の一部を削って薄板部23を形成するようにしてもよいし、基板15の厚板部25に相当する部分に、さらに別の基板15を積層するように接合して厚くしてもよい。また、基板15と別の材料部材(例えば金属板)を基板15に固着することで、厚板部25を形成してもよい。
上記した3個の半導体デバイス13の内、図1に示す左側の半導体デバイス13(任意の半導体デバイス13に相当)は、薄板部23の上に実装され、その他2つの半導体デバイス13は、厚板部25の上に実装される。
薄板部23の上に実装される半導体デバイス13には、温度検出器17が設けられる。温度検出器17は、例えばサーミスタから構成され、図1の左側の半導体デバイス13の表面に接着されている。なお、温度検出器17の配線も図1では省略している。また、温度検出器17はサーミスタに限定されるものではなく、熱電対など他の温度検出素子であってもよい。
このような構成をまとめると、次のようになる。温度検出器17が設けられた半導体デバイス13が実装される部分の基板15の厚さは、他の半導体デバイス13が実装される部分の基板15の厚さより薄い。これにより、簡単な構成で、以下に述べる半導体デバイス13の動作時における温度上昇に差をつけることができる。
図1に示す電源装置11を起動すると、3つの半導体デバイス13は、直流電力を3相交流電力に変換するために、スイッチング動作を行う。これにより、半導体デバイス13の中のn型半導体とp型半導体のジャンクション部分における温度(以下、ジャンクション温度という)が上昇する。その結果、半導体デバイス13の表面温度も上昇する。
ここで、上記したように、基板15には薄板部23と厚板部25が形成されている。そして、薄板部23には図1の左側の半導体デバイス13が、厚板部25には中央と右側の半導体デバイス13が、それぞれ実装されている。この状態で半導体デバイス13の温度が上昇すると、厚板部25は熱容量が大きいので、その上に実装された中央と右側の半導体デバイス13の温度上昇は緩やかになる。一方、薄板部23は厚板部25より熱容量が小さいので、その上に実装された左側の半導体デバイス13の温度上昇は、他の半導体デバイス13に比べ速くなる。その結果、左側の半導体デバイス13は、他の半導体デバイス13よりも早く熱くなる。
従って、左側の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の温度出力のみを前記制御用マイクロコンピュータで過熱監視温度と比較するだけで、過熱状態を知ることができる。そして、前記制御用マイクロコンピュータは、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
このような動作により、温度検出器17を1つのみとすることで、1つのアナログ−デジタル変換回路だけがあればよく、ハード的に簡単な構成となる。さらに、前記制御用マイクロコンピュータも1つの温度出力を過熱監視温度と比較するだけなので、ソフトウエア処理も容易になる。従って、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で過熱状態を監視でき、かつ、他の半導体デバイス13に対する早期の過熱抑制制御により高信頼が得られる。
なお、薄板部23と厚板部25の厚さは、薄板部23に実装した半導体デバイス13の動作時に、他の半導体デバイス13に対して有意な温度差が発生する厚さであればよい。すなわち、電源装置11の使用環境や電流仕様等の条件によって、半導体デバイス13の動作温度における変化は異なるので、条件に応じて有意な温度差が発生する厚さを求めて基板15を設計すればよい。
また、図1の構成では薄板部23の位置を基板15の左側としているが、これは、右側でも中央でもよい。この場合も、左側の場合と同じ効果を得ることができる。
また、図1の構成では、薄板部23と厚板部25の境界が垂直壁となっているが、これは上記した有意な温度差が発生する範囲において、傾斜を持つような構成としてもよい。この場合、片持ち梁状の薄板部23が振動に対して強くなるので、例えば電源装置11を車両に搭載する場合などに高信頼性が得られる。
以上の構成、動作により、複数の半導体デバイス13の内、任意の半導体デバイス13のみ温度検出器17を設けるとともに、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように構成しているので、任意の半導体デバイス13が、他の半導体デバイス13より速く動作温度が上昇する。従って、温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における電源装置の概略斜視図である。図3は、本発明の実施の形態2における電源装置の冷却フィン面積とジャンクション温度の相関図である。なお、図2において、図1と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図2において、電源装置11は、基板15の、半導体デバイス13が実装される面の裏面に冷却フィン27をさらに備える。そして、基板15において、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13が実装される部分の裏面における冷却フィン27の間隔は、他の半導体デバイス13が実装される部分の裏面における冷却フィン27の間隔より大きい。
このような構成により、基板15の、冷却フィン27の間隔が大きい部分に実装される半導体デバイス13は、冷却フィン27の間隔が小さい部分に実装される他の半導体デバイス13よりも、動作温度が速く上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなる部分、すなわち、冷却フィン27の間隔が大きい部分に実装される、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態2の構成、動作について、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図2において、基板15の、半導体デバイス13が実装される面の裏面には、冷却フィン27が備えられる。冷却フィン27はアルミニウムを成型することにより形成されている。この冷却フィン27は、図2における基板15の裏面に取り付けられている。ここで、冷却フィン27は、隣り合うフィンの間隔が図2の基板15における左側が広く、中央部と右側が狭くなるように形成されている。
冷却フィン27には、冷却用の空気を送るためのファン29が設けられる。ファン29は冷却フィン27と対向するように配される。ゆえに、ファン29が細矢印の方向に回転すると、太矢印の方向、すなわち冷却フィン27の長手方向に冷却空気が流れる。
上記以外の構成は、実施の形態1と同じである。
次に、図2の電源装置11の動作について説明する。電源装置11が起動すると、ファン29が回転する。これにより、冷却空気が冷却フィン27の隙間を流れる。これにより、半導体デバイス13の熱が冷却フィン27により放熱される。
この際、上記したように、冷却フィン27の間隔は、基板15の左側が、他の部分に比べ大きい。従って、冷却フィン27による冷却効果は基板15の左側とその他の部分とで異なる。
ここで、冷却フィン27の面積とジャンクション温度との相関を図3に示す。図3において、横軸は冷却フィン面積を、縦軸はジャンクション温度を、それぞれ示す。
図3より、冷却フィン27の面積が大きくなるほど、ジャンクション温度がほぼ直線的に低下することがわかる。これは、冷却フィン27の面積が大きいほど冷却空気に触れる面積が増え、冷却効果が高まるためである。ここで、冷却フィン27の間隔が狭ければ、冷却フィン27の面積が大きくなるため、冷却フィン27の間隔が狭いほど冷却効果が大きいことがわかる。
その結果、図2に示す左側の半導体デバイス13に対応する冷却フィン27の間隔は他の部分より大きいので、冷却効果が小さいことになる。従って、電源装置11を動作させると、実施の形態1と同様に、左側の半導体デバイス13の温度が、他の半導体デバイス13の温度よりも速く上昇する。ゆえに、左側の半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設けることで、実施の形態1と同様に、1つの温度検出器17で、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。なお、前記制御用マイクロコンピュータは、実施の形態1と同様に、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
ここで、図2の構成では、上記したように、電源装置11を起動すると、ファン29が動作するようにしているが、起動直後は、どの半導体デバイス13も温度が低いので、ファン29を停止したままとし、温度検出器17により検出される温度が所定温度(例えば過熱監視温度)に至れば、実施の形態1に記載したような電流を絞る動作を行う替わりに、ファン29が動作されるようにしてもよい。これにより、必要な電流を確保しつつ半導体デバイス13の過熱を抑制することができる。
また、温度検出器17の温度に応じて、ファン29の回転数を変化させるようにしてもよい。この場合は、半導体デバイス13を冷却するために必要な風量でファン29を動作させることができるので、省エネルギにもなる。
また、電流を絞る動作とファン29の制御を同時に行なってもよい。この場合は、温度検出器17の温度出力に基づいて、必要な電流を確保しつつ半導体デバイス13の過熱を抑制する最適制御が可能となる。
また、ファン29は冷却フィン27と対向するように配されているが、これは、ファン29を電源装置11とは別の位置に配し、ダクトにより冷却フィン27へ冷却空気を導入するようにしてもよい。この場合、ファン29の冷却空気を他の機器へも供給できるので、ファン29を削減することができ、省エネルギになる。
また、冷却フィン27における間隔が大きい部分は、図2の構成(基板15の左側)に限定されるものではなく、基板15の右側や中央部分であってもよい。この場合も、上記した同じ効果が得られる。
また、例えば電源装置11を車両の前部に配する構成とすれば、車両の走行により冷却空気が冷却フィン27に導入されるので、この場合、ファン29はなくてもよい。
以上の構成、動作により、冷却フィン27の間隔が大きい部分に実装され、早く過熱状態になる半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設け、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における電源装置の概略斜視図である。図5は、本発明の実施の形態3における電源装置の半導体デバイスピッチとジャンクション温度の相関図である。なお、図4において、図1、図2と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図4において、電源装置11は、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13が、他の半導体デバイス13に囲まれるように基板15に実装される構成を備える。
このような構成により、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13には、自分自身が発生する熱に加え、他の半導体デバイス13が発生する熱も伝達されるので、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13は、他の半導体デバイス13よりも速く動作温度が上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、他の半導体デバイス13で囲まれるように任意の半導体デバイス13を実装し、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態3の構成、動作について、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図4に示すように、3つの半導体デバイス13のうち、中央の半導体デバイス13は、その左右に配される他の半導体デバイス13に囲まれるように配置される。ここで、囲まれるとは、隣り合う半導体デバイス13の間で相互の熱伝達が有意に行われる間隔のことであると定義する。ゆえに、基板15の上で、半導体デバイス13を互いに熱伝導が起こらない位置に配した実施の形態1、2の構成は、任意の半導体デバイス13(中央の半導体デバイス13)が囲まれていないことになる。なお、半導体デバイス13の間隔を、以下、ピッチという。
ここで、半導体デバイス13のピッチと、中央の半導体デバイス13におけるジャンクション温度の関係を図5に示す。図5において、横軸は半導体デバイスピッチを、縦軸はジャンクション温度を、それぞれ示す。
図5より、半導体デバイス13のピッチが大きくなると、中央の半導体デバイス13のジャンクション温度は低下する。そして、大きくなるほどジャンクション温度の低下が緩やかになる。これは、隣り合う半導体デバイス13からの熱伝導の影響がほとんどなくなるためである。
一方、ピッチが図5のP点より小さくなると、急にジャンクション温度が高くなる。これは、隣り合う半導体デバイス13からの熱伝導の影響が有意になったためである。従って、隣り合う半導体デバイス13の間で相互の熱伝達が有意に行われるとは、図5におけるP点より小さいピッチになるように半導体デバイス13を配した場合である。
ゆえに、図4に示す、中央の半導体デバイス13と、左側、および右側の半導体デバイス13のピッチは、図5のP点より小さい値を有する。
このような構成から、3つの半導体デバイス13の内、動作時に速く温度が上昇するのは、左右の半導体デバイス13に囲まれる中央の半導体デバイス13である。従って、中央の半導体デバイス13に温度検出器17が設けられる。
次に、冷却フィン27の構成について述べる。本実施の形態3では、任意の半導体デバイス13が、他の半導体デバイス13により囲まれることで、他の半導体デバイス13より速く動作温度が上昇するので、あえて実施の形態2のように、冷却フィン27により、任意の半導体デバイス13の動作温度の上昇速度に差をつけなくてもよい。従って、本実施の形態3では、冷却フィン27の間隔は全て同じ構成とした。
上記以外の構成は、実施の形態1、2と同じである。
次に、このような電源装置11の動作について説明する。電源装置11を起動すると、ファン29が回転し、半導体デバイス13がスイッチング動作を行う。この際、冷却フィン27の間隔が同じなので、基板15は場所によらずほとんど均一に冷却される。
一方、半導体デバイス13のスイッチング動作とともに、冷却フィン27で冷却されているものの、それらの動作温度が上昇する。この際、中央の半導体デバイス13は他の半導体デバイス13に囲まれて配されるので、図5で説明したように、中央の半導体デバイス13のジャンクション温度、すなわち動作温度は、他の半導体デバイス13からの熱伝導により、最も速く上昇する。中央の半導体デバイス13には温度検出器17が設けられているので、その温度のみを前記制御用マイクロコンピュータが監視することで、半導体デバイス13の過熱状態を判断することができる。
ゆえに、中央の半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設けることで、実施の形態1と同様に、1つの温度検出器17で、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。なお、前記制御用マイクロコンピュータは、実施の形態1と同様に、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
以上の構成、動作により、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13には、自分自身が発生する熱に加え、他の半導体デバイス13が発生する熱も伝達するので、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13は、他の半導体デバイス13よりも速く動作温度が上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、他の半導体デバイス13で囲まれるように任意の半導体デバイス13を実装し、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
なお、本実施の形態3においても、温度検出器17の温度出力に応じて、ファン29の制御を前記制御用マイクロコンピュータが行うようにしてもよい。
また、本実施の形態3の構成とすることのみで、中央の半導体デバイス13の動作温度が他の半導体デバイス13よりも速く上昇するため、冷却フィン27やファン29がない構成としてもよい。但し、この場合は、電源装置11の起動後、早い期間で、中央の半導体デバイス13の動作温度が過熱監視温度に至り、電流が絞られる可能性があるため、環境温度が低い条件などでない限り、冷却フィン27やファン29も併用する構成が望ましい。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4における電源装置の概略斜視図である。なお、図6において、図1、図2と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図6において、電源装置11は、基板15の、半導体デバイス13が実装される面の裏面に設けた冷却フィン27と、冷却フィン27を空冷するファン29と、をさらに備える。そして、基板15において、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13が実装される部分の裏面における冷却フィン27へのファン29の風量が、他の半導体デバイス13が実装される部分の裏面における冷却フィン27へのファン29の風量より少ない。
このような構成により、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13には、他の半導体デバイス13に比べ、冷却空気の風量が少なくなるので、他の半導体デバイス13より速く動作温度が上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、他の半導体デバイス13より冷却フィン27への風量を少なくし、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態4の構成、動作について、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図6に示す構成は、図2の構成において、冷却フィン27の間隔を等しくした状態で、ファン29が、図6における冷却フィン27の中心に対し右側にずれた位置に配したものである。それ以外の構成は実施の形態1、2と同じである。
次に、このような電源装置11の動作について説明する。電源装置11を起動すると、ファン29が回転し、半導体デバイス13がスイッチング動作を行うが、この際、ファン29は冷却フィン27の中心に対して右側にずれている。よって、冷却空気は図6の冷却フィン27の右側から中心部分に流れ、左側にはあまり流れない。その結果、図6において、冷却フィン27の右側と中心部分の上部に実装される半導体デバイス13は、冷却フィン27の左側の上部に実装される半導体デバイス13よりも冷却される。ゆえに、図6における基板15の左側に実装される半導体デバイス13は、他の半導体デバイス13よりも速く動作温度が上昇する。ここで、図6より、基板15の左側に実装される半導体デバイス13に温度検出器17が設けられているので、その温度のみを前記制御用マイクロコンピュータが監視することで、半導体デバイス13の過熱状態を判断することができる。
ゆえに、左側の半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設けることで、実施の形態1と同様に、1つの温度検出器17で、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。なお、前記制御用マイクロコンピュータは、実施の形態1と同様に、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
また、上記のようにして半導体デバイス13の動作温度の上昇を検知するため、ファン29のずらす距離は、左側の半導体デバイス13(任意の半導体デバイス13に相当)と、他の半導体デバイス13との間で、動作温度の上昇に有意な差が発生する距離とすればよい。
以上の構成、動作により、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13には、他の半導体デバイス13に比べ、冷却空気の風量が少なくなるので、他の半導体デバイス13より速く動作温度が上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、他の半導体デバイス13より冷却フィン27への風量を少なくし、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
なお、本実施の形態4では、冷却フィン27の中心に対してファン29を右側にずらす構成としたが、これは、左側にずらす構成としてもよい。
また、本実施の形態4では、冷却フィン27の中心に対してファン29を右側にずらす構成としたが、この構成に限定されるものではなく、例えば、図6の左側の半導体デバイス13が実装される部分の冷却フィン27の前に遮蔽板を置くことで、左側の冷却フィン27に流れる風量が、他の半導体デバイス13が実装される部分の冷却フィン27に流れる風量よりも少なくする構成としてもよい。この場合、ファン29をずらす必要がないので、その分、小型化が可能となる。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5における電源装置の分解斜視図である。図8は、本発明の実施の形態5における電源装置の他の分解斜視図である。なお、図7、図8において、図1、図2と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図7において、電源装置11は、基板15を覆うカバー35をさらに備え、カバー35の、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13と対向する部分の厚さは、他の半導体デバイス13と対向する部分の厚さより薄い。
このような構成により、他の半導体デバイス13は、その対向面におけるカバー35の厚みが厚いので、熱容量が大きい。従って、他の半導体デバイス13がスイッチング動作をしても、カバー35を含めて温度が上昇するまでに時間がかかり、その動作温度は緩やかに上昇する。これに対し、任意の半導体デバイス13はその対向面におけるカバー35の厚みが、他の半導体デバイス13の対向面におけるカバー35の厚みより薄いため、熱容量が小さい。ゆえに、任意の半導体デバイス13の動作温度は速く上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、任意の半導体デバイス13と対向するカバー35の厚みを薄くして、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態5の構成、動作について、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図7に示す構成は、図2の構成において、冷却フィン27の間隔を等しくした状態で、基板15の全体を覆うカバー35を設けたものである。なお、カバー35は図7の太破線矢印に示すように、基板15の上部から半導体デバイス13を覆うように配される。
図7におけるカバー35は、A−A部分における一部断面図である。このカバー35における断面より、左側の半導体デバイス13(任意の半導体デバイス13に相当)と対向する部分のカバー35の厚みは薄い。さらに、カバー35を基板15の上部に配したとき、左側の半導体デバイス13と、カバー35との間に空間が存在する。
一方、他(中央と右側)の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の厚みは、左側の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の厚みより厚い。さらに、カバー35を基板15の上部に配したとき、他の半導体デバイス13とカバー35との距離は小さく、両者間の空間は少ない。
上記以外の構成は、実施の形態1、2と同じである。
次に、このような電源装置11の動作について説明する。電源装置11を起動すると、ファン29が回転し、半導体デバイス13がスイッチング動作を行う。この際、冷却フィン27の間隔が同じなので、基板15は場所によらずほとんど均一に冷却される。
一方、半導体デバイス13のスイッチング動作とともに、冷却フィン27で冷却されているものの、それらの動作温度が上昇する。この際、図7の左側の半導体デバイス13は、カバー35を装着した状態において、左側の半導体デバイス13の上部に、外部から閉じた空間が存在する。従って、この閉じた空間に存在する空気により断熱効果が得られるので、左側の半導体デバイス13が発生する熱が空間にこもり、動作温度が速く上昇する。
これに対し、中央と右側の半導体デバイス13については、その上部には狭い空間しか存在せず、厚いカバー35が存在する。その結果、これらの半導体デバイス13が発生する熱は、狭い空間を通してカバー35に伝達される。ここで、カバー35の厚さは、左側の半導体デバイス13の上部におけるカバー35の厚さより厚いので、熱容量が大きい。ゆえに、伝達された熱はカバー35に吸収されるものの、その温度上昇は緩やかとなる。その結果、中央と右側の半導体デバイス13の動作温度は緩やかに上昇する。
ここで、図7より、基板15の左側に実装される半導体デバイス13に温度検出器17が設けられているので、その温度のみを前記制御用マイクロコンピュータが監視することで、半導体デバイス13の過熱状態を判断することができる。
ゆえに、左側の半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設けることで、実施の形態1と同様に、1つの温度検出器17で、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。なお、前記制御用マイクロコンピュータは、実施の形態1と同様に、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
また、カバー35の厚さについては、上記のようにして半導体デバイス13の動作温度の上昇を検知するため、左側の半導体デバイス13と他の半導体デバイス13との間で、動作温度の上昇に有意な差が発生するように、それぞれの半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の厚さを決定すればよい。
また、カバー35の構成は、図8に示すような断面を有するようにしてもよい。すなわち、それぞれの半導体デバイス13とカバー35との空間における最短距離が誤差範囲内で等しくなるようにし、図8の左側の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35における厚さを、他の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の厚さより薄くする。このような構成によっても、図7と同様に、左側の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の熱容量が、他の半導体デバイス13と対向する部分のカバー35の熱容量より小さくなるので、左側の半導体デバイス13の動作温度が、他の半導体デバイス13の動作温度よりも速く上昇する。従って、図8の構成であっても、図7の構成と同じ効果が得られる。
以上の構成、動作により、他の半導体デバイス13は、その対向面におけるカバー35の厚みが厚く熱容量が大きいため、その動作温度は緩やかに上昇するが、任意の半導体デバイス13は、その対向面におけるカバー35の厚みが他の半導体デバイス13の対向面におけるカバー35の厚みより薄いため熱容量が小さく、任意の半導体デバイス13の動作温度は速く上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、任意の半導体デバイス13と対向するカバー35の厚みを薄くして、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
なお、本実施の形態5では、図7、図8のいずれの構成も、カバー35の厚みが異なる部分の境界が垂直壁となっているが、これは上記した有意な温度差が発生する範囲において、傾斜を持つような構成としてもよい。この場合、カバー35の薄肉部分が振動に対して強くなるので、例えば電源装置11を車両に搭載する場合などに高信頼性が得られる。
(実施の形態6)
図9は、本発明の実施の形態6における電源装置の分解斜視図である。なお、図9において、図1、図2と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図9において、電源装置11は、基板15の、半導体デバイス13が実装される面の裏面に冷却水ブロック37を設けた構成を備える。そして、冷却水ブロック37には、基板15において、温度検出器17が設けられた半導体デバイス13が実装される部分の裏面に流れる冷却水量が、他の半導体デバイス13が実装される部分の裏面に流れる冷却水量より少なくなるような水路39が設けられる。
このような構成により、他の半導体デバイス13は、実装される基板15の裏面に多くの冷却水が流れるので、他の半導体デバイス13がスイッチング動作をしても効果的に冷却され、その動作温度はほとんど上昇しないか、緩やかに上昇する。これに対し、任意の半導体デバイス13は実装される基板15の裏面に流れる冷却水が少ないか無いので、任意の半導体デバイス13の動作温度は速く上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、任意の半導体デバイス13が実装される基板15の裏面に流れる冷却水量を少なくし、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
以下、より具体的に本実施の形態6の構成、動作について、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図9において、基板15の裏面に冷却水ブロック37が設けられる。ここで、基板15の裏面とは、半導体デバイス13が実装されない面のことであると定義する。冷却水ブロック37には、冷却水を流すための水路39と、冷却水給水口41、冷却水排水口43が設けられている。ここで、冷却水給水口41と冷却水排水口43は、図示しない冷却水配管が接続されているので、図9の太矢印の方向に冷却水が流れる。なお、冷却水ブロック37は、例えばアルミニウム等の金属からなり、プレス成型や切削加工を行うことにより水路39、冷却水給水口41、および冷却水排水口43が形成されている。
また、基板15と冷却水ブロック37の間には、冷却水が漏れないように、図示しないパッキンが介在する。従って、基板15は前記パッキンを介して、図9の太破線矢印に示すように、冷却水ブロック37に固定される。
ここで、水路39の詳細について説明する。図9において、水路39は、3つの半導体デバイス13の内、左側の半導体デバイス13(任意の半導体デバイス13)が基板15に実装された部分の裏面に流れる冷却水量が少なくなるように構成されるとともに、他の半導体デバイス13が基板15に実装された部分の裏面に流れる冷却水量が、左側の半導体デバイス13における冷却水量より多くなる構成としている。具体的には、図9に示すように、水路39は中央と右側の半導体デバイス13(他の半導体デバイス13)に対してのみ冷却水が流れるような構成としている。従って、左側の半導体デバイス13に対しては冷却水が全く流れない構成となる。ここで、左側の半導体デバイス13に対して冷却水が全く流れない構成についても、左側の半導体デバイス13が実装される部分の裏面に流れる冷却水量が、他の半導体デバイス13が実装される部分の裏面に流れる冷却水量より少ない構成に含まれるものとする。
なお、図9の構成では、実施の形態2の空冷と異なり、水冷を行うため、実施の形態2で述べた冷却フィン27とファン29は不要となる。
上記以外の構成は、実施の形態1、2と同じである。
次に、このような電源装置11の動作について説明する。電源装置11を起動すると、図示しない冷却水ポンプが駆動され、冷却水が水路39を流れるとともに、半導体デバイス13がスイッチング動作を行う。
その結果、中央と右側の半導体デバイス13については、それらが実装されている基板15の裏面に水路39が対向するため、冷却水により効果的に冷却される。従って、中央と右側の半導体デバイス13の動作温度はほとんど上昇しないか、緩やかに上昇する。一方、左側の半導体デバイス13が実装されている基板15の裏面には水路39がないため、冷却水による冷却が行われない。従って、左側の半導体デバイス13は、他の半導体デバイス13に比べ動作温度が速く上昇する。
ここで、図9より、基板15の左側に実装される半導体デバイス13に温度検出器17が設けられているので、その温度のみを前記制御用マイクロコンピュータが監視することで、半導体デバイス13の過熱状態を判断することができる。
ゆえに、左側の半導体デバイス13にのみ温度検出器17を設けることで、実施の形態1と同様に、1つの温度検出器17で、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。なお、前記制御用マイクロコンピュータは、実施の形態1と同様に、半導体デバイス13の過熱状態を判断すると、電流を絞るなどのスイッチング制御を行なうことで、それ以上の半導体デバイス13の過熱を抑制するように動作する。
また、水路39の形状は図9のものに限定されるものではなく、上記のようにして半導体デバイス13の動作温度の上昇を検知するため、左側の半導体デバイス13と他の半導体デバイス13との間で、動作温度の上昇に有意な差が発生するように、それぞれの半導体デバイス13が実装される基板15の裏面部分と対向する水路39の形状を決定すればよい。
以上の構成、動作により、他の半導体デバイス13は、実装される基板15の裏面に多くの冷却水が流れるが、任意の半導体デバイス13は実装される基板15の裏面に流れる冷却水は少ないので、任意の半導体デバイス13の動作温度は速く上昇する。従って、あえて他の半導体デバイス13より動作温度が高くなるように、任意の半導体デバイス13が実装される基板15の裏面に流れる冷却水量を少なくし、任意の半導体デバイス13に設けた温度検出器17の出力のみを監視し、過熱を検出することで、他の半導体デバイス13が過熱する前に電源装置11の動作を制御できる。ゆえに、検出する温度が1つのみのため、ハード的にもソフト的にも簡単な構成で、かつ、早期の制御による高信頼な電源装置11が得られる。
なお、本実施の形態6において、左側(任意)の半導体デバイス13には冷却水が流れない水路39の構成としたが、これに限定されるものではなく、左側の半導体デバイス13にも、少量の冷却水が流れる水路39の構成としてもよい。この場合、左側の半導体デバイス13も、他の半導体デバイス13ほどではないが冷却されるので、動作温度の上昇が図9の構成に比べ緩やかになる。その結果、前記制御用マイクロコンピュータが電流を絞る制御を行なうまでの期間を延ばすことができる。
また、実施の形態1〜6では、温度検出器17としてサーミスタを用い、半導体デバイス13の表面に接着する構成としたが、これに限定されるものではなく、半導体デバイス13に温度検出部を内蔵する構成でもよい。この場合、全ての半導体デバイス13に前記温度検出部が内蔵されていれば、そのうちの最も動作温度が高くなる半導体デバイス13の温度出力のみを検出するようにし、他の半導体デバイス13の温度出力は配線しない構成とすればよい。これにより、実質的に最も動作温度が高くなる半導体デバイス13にのみ温度検出器17が設けられる構成となるので、実施の形態1〜6で述べた同じ効果が得られる。
また、実施の形態1〜6の構成は、その複数を任意に組み合わせてもよい。この場合も、実施の形態1〜6と同様の効果が得られる。但し、組み合わせ方や電源装置11の電力仕様や環境条件によっては、起動後、任意の半導体デバイス13の動作温度が急峻に上昇し、短期間で前記制御用マイクロコンピュータが電流を絞る制御を行なってしまう可能性がある。この場合、電源装置11は十分な電力を供給できなくなる可能性がある。従って、実施の形態1〜6の構成を組み合わせる場合は、必要十分な電力供給が可能となる範囲で、組み合わせ構成を決定すればよい。
また、実施の形態1〜6における電源装置11はインバータからなるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、コンバータや整流回路、あるいは、これらの回路構成を組み合わせた電源装置11に適用してもよい。
また、実施の形態1〜6では、半導体デバイス13のモジュールに2つのFETが内蔵される構成として説明したが、これは、1つのみでも3つ以上が内蔵される構成でもよい。
本発明にかかる電源装置は、ハード的、およびソフト的に簡単な構成で半導体デバイスの温度を検出できるので、特に半導体デバイスを用いた電源装置等として有用である。
11 電源装置
13 半導体デバイス
15 基板
17 温度検出器
27 冷却フィン
29 ファン
35 カバー
37 冷却水ブロック
39 水路

Claims (7)

  1. 複数の半導体デバイスと、
    複数の前記半導体デバイスの動作時に、任意の前記半導体デバイスが他の前記半導体デバイスに対して動作温度が高くなるように実装される基板と、
    前記動作温度が高くなるように前記基板に実装された前記半導体デバイスに設けられる温度検出器と、を備える電源装置。
  2. 前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスが実装される部分の前記基板の厚さは、他の前記半導体デバイスが実装される部分の前記基板の厚さより薄くした請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記基板の、前記半導体デバイスが実装される面の裏面に冷却フィンをさらに備え、
    前記基板において、前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスが実装される部分の裏面における前記冷却フィンの間隔は、他の前記半導体デバイスが実装される部分の裏面における前記冷却フィンの間隔より大きくした請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスは、他の前記半導体デバイスに囲まれるように前記基板に実装される請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記基板の、前記半導体デバイスが実装される面の裏面に設けた冷却フィンと、
    前記冷却フィンを空冷するファンと、をさらに備え、
    前記基板において、前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスが実装される部分の裏面における前記冷却フィンへの前記ファンの風量が、他の前記半導体デバイスが実装される部分の裏面における前記冷却フィンへの前記ファンの風量より少なくなるようにした請求項1に記載の電源装置。
  6. 前記基板を覆うカバーをさらに備え、
    前記カバーの、前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスと対向する部分の厚さは、他の前記半導体デバイスと対向する部分の厚さより薄くした請求項1に記載の電源装置。
  7. 前記基板の、前記半導体デバイスが実装される面の裏面に設けた冷却水ブロックをさらに備え、
    前記基板において、前記温度検出器が設けられた前記半導体デバイスが実装される部分の裏面に流れる冷却水量が、他の前記半導体デバイスが実装される部分の裏面に流れる冷却水量より少なくなるような水路を前記冷却水ブロックに設けた請求項1に記載の電源装置。
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