JP5454712B2 - 積層コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体セラミック層と、Agを主成分とするコイル形成用の内部導体とを積層したセラミック積層体を焼成することにより形成される、磁性体セラミック素子の内部に螺旋状コイルが配設された構造を有する積層コイル部品に関する。
近年、電子部品の小型化への要求が大きくなり、コイル部品に関しても、その主流は積層型のものに移りつつある。
ところで、磁性体セラミックと内部導体を同時焼成して得られる積層コイル部品は、磁性体セラミック層と内部導体層との間で熱膨張係数の違いから発生する内部応力が、磁性体セラミックの磁気特性を低下させ、積層コイル部品のインピーダンス値の低下やばらつきを引き起こすという問題点がある。
そこで、このような問題点を解消するために、焼成後の磁性体セラミック素子を酸性のめっき液中に浸漬処理して、磁性体セラミック層と内部導体層との間に空隙を設けることにより、内部導体層による磁性体セラミック層への応力の影響を回避して、インピーダンス値の低下やばらつきを解消するようにした積層型インピーダンス素子が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、この特許文献1の積層型インピーダンス素子においては、磁性体セラミック素子をめっき液中に浸漬して、内部導体層が磁性体セラミック素子の表面に露出する部分からめっき液を内部に浸透させることにより、磁性体セラミック層と内部導体層の間に不連続な空隙を形成するようにしていることから、磁性体セラミック層間に、内部導体層と空隙が形成されることになり、内部導電体層が細って、セラミック層間に占める内部導体層の割合が小さくならざるを得ないのが実情である。
そのため、直流抵抗の低い製品を得ることが困難になるという問題点がある。特に、寸法が、1.0mm×0.5mm×0.5mmの製品や、0.6mm×0.3mm×0.3mmの製品などのように小型の製品になると、磁性体セラミック層を薄くすることが必要になり、磁性体セラミック層間に、内部導体層と空隙の両方を設けつつ、内部導体層を厚く形成することが困難になるため、直流抵抗の低減を図ることができなくなるばかりでなく、サージなどによる内部導体の断線が発生しやすくなり、十分な信頼性を確保することができなくなるという問題点がある。
特開2004−22798号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、積層コイル部品を構成する磁性体セラミック層と内部導体層との間で、焼結収縮挙動や熱膨張係数の違いから発生する内部応力の問題を緩和することが可能で、直流抵抗が低く、かつサージなどによる内部導体の断線が発生しにくい、信頼性の高い積層コイル部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明(請求項1)の積層コイル部品は、
磁性体セラミック層を積層することにより形成され、Agを主成分とするコイル形成用の内部導体を備えたセラミック積層体を焼成することにより形成された磁性体セラミック素子の内部に、前記内部導体を層間接続させることにより形成された螺旋状コイルを有する積層コイル部品であって、
前記螺旋状コイルの一対の端部が露出した前記磁性体セラミック素子の一対の側面に形成された外部電極と、前記外部電極上に湿式めっきにより形成されためっき膜とを備え、かつ、
前記内部導体の側部と、前記磁性体セラミック素子の前記螺旋状コイルの一対の端部が露出していない側面との間の領域であるサイドギャップ部における、磁性体セラミックのポア面積率が6〜20%の範囲にあること
を特徴としている。
また、前記サイドギャップ部における磁性体セラミックのポア面積率を、磁性体セラミック素子内の内部導体の上側最外層の上面と、磁性体セラミック素子の上面との間の外層領域、および、磁性体セラミック素子内の内部導体の下側最外層の下面と、磁性体セラミック素子の下面との間の外層領域におけるポア面積率よりも大きくすることが望ましい。
また、前記磁性体セラミックとしては、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.1〜0.5重量%含有するものを用いることが望ましく、さらには、前記ホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.2〜0.4重量%含有するものを用いることが望ましい。
また、磁性体セラミックとしては、さらに、SnO2を0.3〜1.0重量%含有するものを用いることが望ましく、さらには、SnO2を0.5〜0.8重量%の割合で含有するものを用いることが望ましい。
また、前記磁性体セラミックのポア面積率に係わるポアの直径の平均値が、0.1〜0.6μmの範囲にあることが好ましい。
本発明(請求項1)の積層コイル部品は、磁性体セラミック層と、Agを主成分とするコイル形成用の内部導体とを積層したセラミック積層体を焼成することにより形成された積層コイル部品であって、螺旋状コイルの一対の端部が露出した磁性体セラミック素子の一対の側面に形成された外部電極と、外部電極上に湿式めっきにより形成されためっき膜とを備え、かつ、内部導体の側部と、磁性体セラミック素子の螺旋状コイルの一対の端部が露出していない側面との間の領域であるサイドギャップ部における、磁性体セラミックのポア面積率が6〜20%の範囲にある。
この積層コイル部品は、上述のように、外部電極上に湿式めっきによりめっき膜が形成されており、湿式めっきによるめっき膜の形成の際に用いられるめっき液が、ポア面積率が6〜20%のポーラスなサイドギャップ部から、内部導体とその周囲の磁性体セラミックとの界面に浸透することにより、内部導体とその周囲の磁性体セラミックとの界面の結合が切断され、磁性体セラミックに加わる応力が緩和されることになる。
なお、サイドギャップのポア面積率を6〜20%としているので、磁性体セラミック素子の端面を外部電極が覆っている場合にも、ポーラスなサイドギャップ部から、めっき液が内部導体とその周囲の磁性体セラミックとの界面に確実に浸透し、内部導体とその周囲の磁性体セラミックとの界面の結合が切断される。
したがって、特性のばらつきが少なく、直流抵抗を低減することが可能で、サージなどによる内部導体の断線を抑制、防止することが可能な、信頼性の高い積層コイル部品を提供することが可能になる。
また、内部導体の側部と、磁性体セラミック素子の側面との間の領域であるサイドギャップ部における、磁性体セラミックのポア面積率を6〜20%の範囲とすることにより、積層コイル部品全体として大きい強度と高い透磁率を実現することが可能なフェライト系のセラミックを磁性体セラミックとして用いた場合にも、めっき液を効率よく浸透させることが可能になり、内部導体層と磁性体セラミックの界面に空隙を設けることなく、両者の界面の結合を切断することができる。
また、前記サイドギャップ部における磁性体セラミックのポア面積率を、磁性体セラミック素子内の内部導体の上側最外層の上面と、磁性体セラミック素子の上面との間の外層領域、および、磁性体セラミック素子内の内部導体の下側最外層の下面と、磁性体セラミック素子の下面との間の外層領域におけるポア面積率よりも大きくすることにより、サイドギャップ部から効率よくめっき液を浸透させることが可能になる。また、外層領域ではポア面積率が小さいため、全体として所望の強度を有する積層コイル部品を得ることが可能になる。
また、磁性体セラミックとして、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.1〜0.5重量%含有するものを用いることにより、磁性体セラミックがポアを含み低密度である場合にも、積層コイル部品全体としての強度が大きく、透磁率の高い積層インダクタを得ることが可能になる。また、ホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスが結晶化ガラスであることから、磁性体セラミックの焼結密度を安定させることが可能になる。さらに、磁性体セラミックとして、上記のホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.2〜0.4重量%の割合で含有するものを用いることにより、上述の効果をさらに向上させることができる。
また、磁性体セラミックとして、NiCuZnフェライトを主成分とし、ホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを上述の割合で含有するととともに、SnO2を0.3〜1.0重量%の割合で含有するものを用いた場合、耐外部応力性と直流重畳特性に優れた積層コイル部品を得ることが可能になる。
また、SnO2を0.5〜0.8重量%の割合で含有するものを用いた場合、上記効果をより確実なものにすることができる。
また、SnO2を添加すると、磁性体セラミックの透磁率が低下し、強度も低下するが、ホウケイ酸亜鉛系低軟化点結晶化ガラスを添加することにより、その低下した透磁率と強度を補うことができる。
また、本発明においては、磁性体セラミックのポア面積率に係わるポアの直径の平均値を、0.1〜0.6μmの範囲とすることが好ましいが、これは、ポア径が0.1μm未満になると、めっき液がサイドギャップ部から内部導体とその周囲の磁性体セラミックの界面に到達しにくくなり、また、0.6μmより大きくなると、磁性体セラミック素子の強度が低下することによる。
本発明の一実施例(実施例1)にかかる積層コイル部品の構成を示す正面断面図である。 本発明の実施例1にかかる積層コイル部品の要部構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施例1にかかる積層コイル部品の構成を示す側面断面図である。 本発明の実施例1および比較例の積層コイル部品のポア面積率の測定方法を説明する図である。 本発明の実施例1の積層コイル部品(表1の試料番号3の試料)の断面を鏡面研磨後、FIBにより加工した面(W−T面)のSIM像を示す図である。 本発明の実施例1の積層コイル部品(表1の試料番号3の試料)の三点曲げ試験による破断面のSEM像を示す図である。 磁性体セラミックに添加したホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスの軟化点とインピーダンスの関係を示す図である。
以下、本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例にかかる積層コイル部品(この実施例1では積層インピーダンス素子)の構成を示す断面図、図2はその製造方法を示す分解斜視図である。
この積層コイル部品10は、磁性体セラミック層1と、Agを主成分とするコイル形成用の内部導体2とを積層した積層体3を焼成する工程を経て製造されており、磁性体セラミック素子3の内部に螺旋状コイル4を備えている。
また、磁性体セラミック素子3の両端部には、螺旋状コイル4の両端部4a,4bと導通するように一対の外部電極5a,5bが配設されている。
そして、この積層コイル部品10においては、図1に模式的に示すように、内部導体2と、その周囲の磁性体セラミック11との界面Aには空隙が存在せず、内部導体2とその周囲の磁性体セラミック11とは、ほぼ密着しているが、内部導体2と磁性体セラミック11とが界面Aで解離した状態となるように構成されている。
また、この積層コイル部品10においては、内部導体層2と磁性体セラミック11が、その界面Aで解離しているため、内部導体層2と磁性体セラミック11との結合を切断するために界面Aに空隙を設ける必要がなく、内部導体を細らせることなく、応力が緩和された積層コイル部品10を得ることができる。したがって、特性のばらつきが少なく、直流抵抗を低減することが可能で、サージなどによる内部導体の断線が発生しにくい、高信頼性の積層コイル部品を提供することが可能になる。
次に、この積層コイル部品10の製造方法について説明する。
(1)Fe23を48.0mol%、ZnOを29.5mol%、NiOを14.5mol%、CuOを8.0mol%の比率で秤量した磁性体原料を調製し、ボールミルにて48時間の湿式混合を行った。
それから、湿式混合したスラリーをスプレードライヤーにより乾操し、700℃にて2時間仮焼した。
得られた仮焼物をボールミルにて16時間湿式粉砕し、粉砕終了後にバインダーを所定量混合し、セラミックスラリーを得た。
それから、このセラミックスラリーをシート状に成形して厚み25μmのセラミックグリーンシートを作製した。
(2)次に、このセラミックグリーンシートの所定の位置にビアホールを形成した後、セラミックグリーンシートの表面に内部導体形成用の導電性ペーストを印刷して、コイルパターン(内部導体パターン)を形成した。
なお、上記導電性ペーストとしては、不純物元素が0.1重量%以下のAg粉末と、ワニスと、溶剤とを配合してなり、Ag含有率が85重量%の導電性ペーストを用いた。コイルパターン(内部導体パターン)形成用の導電性ペーストとしては、上述のように、Agの含有量が高いもの、例えば、Ag含有率が83〜89重量%のものを用いることが望ましい。なお、不純物が多いと、酸性溶液(めっき液)により内部導体が腐食し、直流抵抗が増加するという不具合が生じる場合がある。
(3)次に、図2に模式的に示すように、この内部導体パターン(コイルパターン)22が形成されたセラミックグリーンシート21を複数枚積層して圧着し、さらにその上下両面側にコイルパターンが形成されていないセラミックグリーンシート21aを積層した後、1000kgf/cm2で圧着することにより、積層体(未焼成の磁性体セラミック素子)23を得た。
この未焼成の磁性体セラミック素子23は、その内部に、各内部導体パターン(コイルパターン)22がビアホール24により接続されてなる積層型の螺旋状コイルを備えている。なお、コイルのターン数は7.5ターンとした。
(4)それから圧着ブロックを所定のサイズにカットした後、脱バインダーを行い、820℃〜910℃の間で、焼成温度を変えて、焼結させることにより、内部に螺旋状コイルを備えた磁性体セラミック素子を得た。
このときの磁性体セラミック(フェライト)と内部導体の焼成時の焼結収縮率は、磁性体セラミックが13〜20%であるのに対して、内部導体は8%である。なお、焼成温度が820℃〜910℃の範囲では内部導体の焼結収縮率はほぼ一定になるものである。
なお、導体パターンである内部導体の収縮率より磁性体セラミック(フェライト)の収縮率の方が大きいことを前提として、導体パターンである内部導体の焼結収縮率を0〜15%とし、かつ所定の温度で焼成すると、磁性体セラミック素子の内部にポア面積率の分布が生じ、図3に示す、内部導体2の側部2aと、磁性体セラミック素子3の側面3aとの間の領域であるサイドギャップ部8の方が、磁性体セラミック素子3内の内部導体2の上側最外層の上面と、磁性体セラミック素子3の上面との間の外層領域9、および、磁性体セラミック素子3内の内部導体2の下側最外層の下面と、磁性体セラミック素子3の下面との間の外層領域9よりもポア面積率が高くなる。すなわち、前記外層領域9の方が緻密に焼結し、サイドギャップ部8の方が、ポアの分布が多くなる。
このように、前記外層領域9の方が緻密に焼結し、サイドギャップ部8にポアの分布が多くなるのは、内部導体2の焼結収縮率を磁性体セラミック11よりも所定の割合だけ小さくすることにより、内部導体2と磁性体セラミック11の焼結収縮率に差が生じて、内部導体2が磁性体セラミック11の焼結収縮を抑制することによる。
なお、内部導体の焼結収縮率は、例えば、内部導体形成用の導電性ペースト中の導電成分(Ag粉末)の含有率と、導電性ペーストに含まれるワニスおよび溶剤の種類を適宜選択することにより制御することができる。
内部導体の焼結収縮率が0%未満である場合、焼成中に内部導体が収縮しないか、焼成前よりも膨張することになり、構造欠陥やチップ形状に影響し好ましくない。
また、内部導体の焼結収縮率が15%以上になると、磁性体セラミック素子内部にポア率の分布が生じなくなり、前記外層領域9を所定の高密度にしつつ、Niめっき液をサイドギャップから浸入させることができなくなる。
したがって、内部導体の焼結収縮率は0〜15%の範囲とすることが望ましく、5〜11%とすることがさらに好ましい。
磁性体セラミックの焼結収縮率の測定は、セラミックグリーンシートを積み重ね、実際に積層コイル部品を製造する際の条件と同じ圧力条件で圧着し、所定の寸法にカットした後焼成し、積層方向に沿う方向の焼結収縮率を熱機械分析装置(TMA)にて測定することにより行った。
また、内部導体の焼結収縮率の測定は以下の方法で行った。
まず、内部導体形成用の導電性ペーストをガラス板上に薄く延ばして乾燥した後に、乾燥物をかきとって乳鉢で粉末状に粉砕した。それから金型に入れて積層コイル部品を製造する際の条件と同じ圧力条件で一軸プレス成形し、所定の寸法にカットした後焼成し、プレス方向に沿う方向の焼結収縮率をTMAにて測定した。
(5)それから、内部に螺旋状コイル4を備えた磁性体セラミック素子(焼結素子)3の両端部に外部電極形成用の導電性ペーストを塗布して乾燥した後、750℃で焼き付けることにより外部電極5a,5b(図1参照)を形成した。
なお、外部電極形成用の導電性ペーストとしては、平均粒径が0.8μmのAg粉末と耐めっき性に優れたB−Si−K系の平均粒径が1.5μmのガラスフリットとワニスと溶剤とを配合した導電性ペーストを用いた。そして、この導電性ペーストを焼き付けることにより形成された外部電極は、以下のめっき工程でめっき液によって侵食されにくい緻密なものであった。
(6)それから、形成された外部電極5a,5bに、Niめっき、Snめっきを行い、下層にNiめっき膜層、上層にSnめっき膜層を備えた2層構造のめっき膜を形成した。これにより、図1に示すように、磁性体セラミック素子3の内部に、螺旋状コイル4を備えた構造を有する積層コイル部品(積層インピーダンス素子)10が得られる。
なお、上記めっき工程では、Niめっき液として、硫酸ニッケルを約300g/L、塩化ニッケルを約50g/L、ホウ酸を約35g/Lの割合で含み、pHが4の酸性の溶液を用いた。
また、Snめっき液として、硫酸スズを約70g/L、クエン酸水素アンモニウムを約100g/L、硫酸アンモニウムを約100g/Lの割合で含み、pHが5の酸性の溶液を用いた。
[特性の評価]
上述のようにして作製した積層コイル部品について、以下の方法でインピーダンスの測定、三点曲げ試験による抗折強度の測定を行った。
また、上記(6)の工程で、外部電極にめっきを施す前の段階の磁性体セラミック素子について、以下の方法でポア面積率の測定を行った。
(a)インピーダンスの測定
50個の試料について、インピーダンスアナライザ(ヒューレット・パッカード社製HP4291A)を用いてインピーダンスの測定を行い平均値(n=50pcs)を求めた。
(b)抗折強度の測定
50個の試料について、EIAJ−ET−7403に規定の試験方法にて測定を行い、ワイブルプロットした場合における破壊確率=1%のときの強度を抗折強度とした(n=50pcs)。
(c)ポア面積率の測定
めっき前の磁性体セラミック素子の幅方向と厚み方向で規定される断面(以下、「W−T面」という)を鏡面研磨し、収束イオンビーム加工(FIB加工)した面を走査電子顕微鏡(SEM)により観察し、焼結後の磁性体セラミック中のポア面積率を測定した。
具体的には、ポア面積率は画像処理ソフト「WINROOF(三谷商事(株)」により測定した。その具体的な、測定方法は、以下の通りである。
FIB装置 :FEI製FIB200TEM
FE−SEM(走査電子顕微鏡) :日本電子製JSM−7500FA
WinROOF(画像処理ソフト):三谷商事株式会社製、Ver.5.6
<収束イオンビーム加工(FIB加工)>
図4に示すように、上述の方法で鏡面研磨した試料の研磨面に対し、入射角5°でFIB加工を行った。
<走査電子顕微鏡(SEM)による観察>
SEM観察は、以下の条件で行った。
加速電圧 :15kV
試料傾斜 :0゜
信号 :二次電子
コーティング :Pt
倍率 :5000倍
<ポア面積率の算出>
ポア面積率は、以下の方法で求めた。
a)計測範囲を決める。小さすぎると測定箇所による誤差が生じる。
(この実施例では、22.85μm×9.44μmとした)
b)磁性体セラミックとポアが識別しにくければ明るさ、コントラストを調節する。
c)2値化処理を行い、ポアのみを抽出する。画像処理ソフトWinROOFの「色抽出」では完全でない場合には手動で補う。
d)ポア以外を抽出した場合はポア以外を削除する。
e)画像処理ソフトの「総面積・個数計測」で総面積、個数、ポアの面積率、計測範囲の面積を測定する。
本発明におけるポア面積率は、上述のようにして測定した値である。
表1に、上述のようにして測定したサイドギャップ部のポア面積率および外層領域のポア面積率、インピーダンス(|Z|)の値、抗折強度の値を示すとともに、焼成温度、FIB加工面のSEM観察による磁性体セラミックと内部導体との界面の空隙の有無、積層コイル部品を破断したときの磁性体セラミックと内部導体との界面における剥離の発生の有無を併せて示す。
表1において、FIB加工面のSEM観察で、磁性体セラミックと内部導体との界面に空隙が認められず、かつ、積層コイル部品を破断したときに磁性体セラミックと内部導体との界面に剥離が認められる試料(試料番号1〜6の試料)が、「Agを主成分とする内部導体と、内部導体の周囲の磁性体セラミックとの界面には空隙が存在せず、かつ、内部導体と磁性体セラミックとの界面が解離している」試料であり、試料番号7は、内部導体と磁性体セラミックとの界面が結合している試料である
上述のように、磁性体セラミック(フェライト)と内部導体の焼成時の焼結収縮率は、磁性体セラミックが13〜20%であるのに対して、内部導体は8%であり、内部導体の焼結収縮率がフェライトの焼結収縮率よりも小さいので、焼成が終了した後の段階では、内部導体と磁性体セラミックの界面は強固に結合している。
ところが、これらの、内部導体と磁性体セラミックの界面が強固に結合している試料に、例えばNiめっきを施すことにより、サイドギャップ部のポア面積率がある程度大きい場合、めっきが行われると同時に、Niめっき液が磁性体セラミック素子(積層コイル部品)の外部電極が覆っていない領域のポアから内部に浸透し、内部導体と磁性体セラミックの界面に到達して、内部導体と磁性体セラミックの界面における結合の切断が行われる。
これに対し、サイドギャップ部のポア面積率が小さい場合、めっき液が内部に浸透できず、内部導体と磁性体セラミックの界面で結合を切断することができなくなる。
表1の、試料番号7の試料は、サイドギャップ部のポア面積率が、2%と低く、積層コイル部品を破断したときに磁性体セラミックと内部導体との界面に剥離が認められない試料であって、めっき工程を経た後も内部導体と磁性体セラミックの界面が結合しており、内部導体の焼結収縮により磁性体セラミックに応力が加わるため、インピーダンスが著しく低下している。
一方、サイドギャップ部のポア面積率が6%以上の試料番号1〜6の試料の場合、めっき液が磁性体セラミック素子の内部に浸透し、内部導体と磁性体セラミックの界面における結合が十分に切断されることから、インピーダンスの低下の少ない特性の良好な積層コイル部品が得られることがわかる。
なお、試料番号1〜6の試料の場合、FIB加工面のSEM観察で、磁性体セラミックと内部導体との界面に空隙は認められないものの、積層コイル部品を破断したときに磁性体セラミックと内部導体との界面に剥離が認められている。このことから、Niめっき液が磁性体セラミック素子(積層コイル部品)の外部電極が覆っていない領域のポアから内部に浸透し、内部導体と磁性体セラミックの界面に到達して、内部導体と磁性体セラミックの界面の結合が切断されていることがわかる。
なお、試料番号1の試料は、ポア面積率が26%と高いことから、インピーダンスの低下は少ないものの、抗接強度の低下が認められる。
したがって、インピーダンスの低下の抑制しつつ、高い抗折強度を確保する見地からは、試料番号2〜6のように、サイドギャップ部のポア面積率を6〜20の範囲とすること望ましい。
また、試料番号3〜5のように、ポア面積率を8〜16%とした場合、インピーダンス、および抗折強度がより安定しており、さらに好ましいことがわかる。
なお、図5に、本発明の実施例の積層コイル部品(表1の試料番号3の試料)の断面を鏡面研磨後、FIBにより加工した面(W−T面)のSIM像を示す。
このSIM像は、めっき後の積層コイル部品のW−T面を鏡面研磨した後、FIBで加工した面を、SIMにより5000倍で観察したものであり、磁性体セラミックと内部導体の界面に空隙が認められないことがわかる。
また、図6に、実施例の積層コイル部品(表1の試料番号3の試料)の三点曲げ試験による破断面のSEM像を示す。
破断面のSEM観察では、図6からわかるように、隙間が認められるが、これは、内部導体と磁性体セラミックの界面が解離しているので、破断時に内部導体が延びて、手前に引き出されるときに隙間が形成されたものと考えられる。なお、試料をニッパで破断した場合にも、同様の隙間が認められる。
この実施例2では、ガラスを添加した磁性体セラミックを用いて作製した積層コイル部品の実施例を示す。
Fe23:48.0mol%、ZnO:29.5mol%、NiO:14.5mol%、CuO:8.0mol%の比率で秤量した磁性体原料を、ボールミルにて48時間湿式混合してスラリーとした。
そして、このスラリーをスプレードライヤーにより乾操し、700℃にて2時間仮焼して仮焼物を得た。
それから、この仮焼物に、ホウケイ酸亜鉛系の低軟化点結晶化ガラスを0〜0.6重量%の割合で添加し、ボールミルにて16時間の湿式粉砕をおこなった後、バインダーを所定量混合してセラミックスラリーを得た。なお、ホウケイ酸亜鉛系低軟化点結晶化ガラスは、仮焼前に添加してもよい。
ここで添加したホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスは、12重量%SiO2−60重量%ZnO−28重量%B23の組成からなるガラスで、軟化点580℃、結晶化温度690℃、粒径1.5μmのガラスである。
なお、ガラスの組成としては、上記基本組成に、BaO、K2O、CaO、Na2O、Al23、SnO2、SrO、MgOなどの添加物が含まれていてもよい。
それから、このセラミックスラリーをシート状に成形して厚み25μmのセラミックグリーンシートを得た。
その後、上記実施例1の場合の(2)〜(4)の工程と同じ方法で、内部に積層型の螺旋状コイルを備えた未焼成の積層体(磁性体セラミック素子)を作製した。
そして、この積層体を、サイドギャップ部のポア面積率が11%となるように、焼成温度を調整して、焼結させた。
それから、上記実施例1の場合と同様の方法および条件で、インピーダンス、三点曲げ試験により抗折強度を測定した。
表2に、ガラスの添加量を変えた磁性体セラミックを用いた各試料のインピーダンス(|Z|)の値、抗折強度の値を示す。
表2に示すように、ホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスを添加することにより、所定のポア面積率を有し、低密度である場合にも、機械的強度が高く、透磁率の高い磁性体セラミックを得ることが可能になる。したがって、インピーダンスの低下を招くことなく、抗折強度の高い積層コイル部品を得ることが可能になる。
なお、ホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスの添加量は0.1〜0.5重量%の範囲とすることが好ましく、0.2〜0.4重量%の範囲とすることがさらに好ましい。
また、この実施例2で用いたホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスの組成を変更して、軟化点が400〜770℃の範囲にあるホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスを作製した。そして、このホウケイ酸亜鉛系結晶化ガラスの添加量を0.3重量%として、他は上記実施例1の場合と同じ方法および条件で積層コイル部品を作製し、得られた積層コイル部品のインピーダンスを測定した。その結果を、図7に示す。
図7からわかるように、使用するガラスの軟化点を500〜700℃の範囲とすることにより高いインピーダンス(|Z|)値を得ることができる。
なお、ガラス軟化点が500℃未満になると、流動性が低下して磁性体セラミックの焼結を阻害したり、ガラスが蒸発して透磁率の低下を招いたりするため好ましくない。
また、ガラス軟化点が700℃を超えた場合も、やはり磁性体セラミックの焼結が阻害されて透磁率が低下し、インピーダンスが低下するため好ましくない。
なお、本発明において、サイドギャップのポア面積率を制御する方法に特別の制約はなく、
(1)磁性体セラミックと内部導体の焼結収縮率差を5〜20%の範囲で調整する方法、
(2)磁性体セラミックシートの厚み(例えば10〜50μm)に対する内部導体の厚みを、例えば5〜50μmの範囲で調整する方法、
(3)磁性体セラミックシートを構成するセラミックの粒径を、例えば0.5〜5μmの範囲で調整する方法、
(4)磁性体セラミックシートのバインダー含有率を、例えば8〜15重量%の範囲で調整する方法、
(5)上記(1)〜(4)を組み合わせる方法など
によりサイドギャップのポア面積率を制御することが可能である。
この実施例3では、NiCuZnフェライトにSnO2を添加した磁性体セラミックを用いて作製した積層コイル部品の実施例を示す。
Fe23を48.0mol%、ZnOを29.5mol%、NiOを14.5mol%、CuOを8.0mol%、およびSnO2を主成分に対し0〜1.25重量%の割合(すなわち外掛けで0〜1.2重量%の割合)で秤量した磁性体原料を、ボールミルにて48時間、湿式混合してスラリー化した。
得られたスラリーをスプレードライヤーにより乾操し、700℃にて2時間仮焼して仮焼物を得た。
この仮焼物に、ホウケイ酸亜鉛系低軟化点結晶化ガラスを0.3重量%加え、ボールミルにて16時間の湿式粉砕を行った後、バインダーを所定量添加して混合することによりセラミックスラリーを得た。
その後、上記実施例2と同じ方法で、内部に積層型の螺旋状コイルを備えた未焼成の積層体(磁性体セラミック素子)を作製した。
そして、この積層体を、サイドギャップ部のポア面積率が11%となるように、焼成温度を調整して、焼結させた。
そして、実施例2と同じようにして、インピーダンス、三点曲げ試験により抗折強度を測定した。また、各試料それぞれ50個について、−55℃〜125℃の熱衝撃試験を2000サイクル行い、試験前後のインピーダンスの変化率を測定し、その最大値を求めた。
表3に、SnO2の添加量を変えた各試料のインピーダンス(|Z|)の値、抗折強度、および熱衝撃試験の前後のインピーダンス(|Z|)の変化率の最大値を示す。
表3からわかるように、SnO2添加量が増えるにしたがって、熱衝撃試験の前後のインピーダンスの変化率が低減する。
ただし、抗折強度とインピーダンスも低下するため、SnO2添加量は、0.3〜1.0重量%の範囲とすることが望ましい。
さらに、試料番号16,17のように、SnO2添加量を0.5〜0.8重量%の範囲とした場合、より特性の安定した積層コイル部品を得ることが可能になり特に望ましい。
なお、上記の各実施例では、いずれもセラミックグリーンシートを積層する工程を備えたいわゆるシート積層工法により製造する場合を例にとって説明したが、磁性体セラミックスラリーおよび内部導体形成用の導電性ペーストを用意し、これらを、各実施例で示したような構成を有する積層体が形成されるように印刷してゆく、いわゆる逐次印刷工法によっても製造することが可能である。
さらに、例えば、キャリアフィルム上にセラミックスラリーを印刷(塗布)することにより形成されたセラミック層をテーブル上に転写し、その上に、キャリアフィルム上に電極ペーストを印刷(塗布)することにより形成された電極ペースト層を転写し、これを繰り返して、各実施例で示したような構成を有する積層体を形成する、いわゆる逐次転写工法によっても製造することが可能である。
本発明の積層コイル部品は、さらに他の方法によっても製造することが可能であり、その具体的な製造方法に特別の制約はない。
また、本発明は、非磁性体セラミックを一部に含む開磁路構造の積層インダクタなどにも適用することが可能である。
また、上記の各実施例では、1個ずつ積層コイル部品を製造する場合(個産品の場合)を例にとって説明したが、量産する場合には、例えば、多数のコイル導体パターンをマザーセラミックグリーンシートの表面に印刷し、このマザーセラミックグリーンシートを複数枚積層圧着して未焼成の積層体ブロックを形成した後、積層体ブロックをコイル導体パターンの配置に合わせてカットし、個々の積層コイル部品用の積層体を切り出す工程を経て多数個の積層コイル部品を同時に製造する、いわゆる多数個取りの方法を適用して製造することが可能である。
また、上記各実施例では、積層コイル部品が積層インピーダンス素子である場合を例にとって説明したが、本発明は、積層インダクタや積層トランスなど種々の積層コイル部品に適用することが可能である。
本発明はさらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、内部導体の厚みや磁性体セラミック層の厚み、製品の寸法、積層体(磁性体セラミック素子)の焼成条件などに関し、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることができる。
上述のように、本発明によれば、積層コイル部品を構成する磁性体セラミック層と内部導体層の間に従来のような空隙を形成することなく、磁性体セラミック層と内部導体層との間で、焼結収縮挙動や熱膨張係数の違いから発生する内部応力の問題を緩和することが可能で、直流抵抗が低く、かつサージなどによる内部導体の断線が発生しにくい、信頼性の高い積層コイル部品を提供することが可能になる。
したがって、本発明は、磁性体セラミック中にコイルを備えた構成を有する積層インピーダンス素子や積層インダクタなどをはじめとする種々の積層コイル部品に広く適用することが可能である。
1 磁性体セラミック層
2 内部導体
2a 内部導体の側部
3 磁性体セラミック素子
3a 磁性体セラミック素子の側面
4 螺旋状コイル
4a,4b 螺旋状コイルの両端部
5a,5b 外部電極
8 サイドギャップ部
9 外層領域
10 積層コイル部品(積層インピーダンス素子)
11 磁性体セラミック
21 セラミックグリーンシート
21a 内部導体パターンを有しないセラミックグリーンシート
22 内部導体パターン(コイルパターン)
23 積層体(未焼成の磁性体セラミック素子)
24 ビアホール
A 界面

Claims (7)

  1. 磁性体セラミック層を積層することにより形成され、Agを主成分とするコイル形成用の内部導体を備えたセラミック積層体を焼成することにより形成された磁性体セラミック素子の内部に、前記内部導体を層間接続させることにより形成された螺旋状コイルを有する積層コイル部品であって、
    前記螺旋状コイルの一対の端部が露出した前記磁性体セラミック素子の一対の側面に形成された外部電極と、前記外部電極上に湿式めっきにより形成されためっき膜とを備え、かつ、
    前記内部導体の側部と、前記磁性体セラミック素子の前記螺旋状コイルの一対の端部が露出していない側面との間の領域であるサイドギャップ部における、磁性体セラミックのポア面積率が6〜20%の範囲にあること
    を特徴とする積層コイル部品。
  2. 前記サイドギャップ部における磁性体セラミックのポア面積率が、磁性体セラミック素子内の内部導体の上側最外層の上面と、磁性体セラミック素子の上面との間の外層領域、および、磁性体セラミック素子内の内部導体の下側最外層の下面と、磁性体セラミック素子の下面との間の外層領域における磁性体セラミックのポア面積率よりも大きいことを特徴とする請求項記載の積層コイル部品。
  3. 前記磁性体セラミックが、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.1〜0.5重量%含有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の積層コイル部品。
  4. 前記磁性体セラミックが、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.2〜0.4重量%含有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の積層コイル部品。
  5. 前記磁性体セラミックが、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.1〜0.5重量%含有するととともに、SnO2を0.3〜1.0重量%含有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の積層コイル部品。
  6. 前記磁性体セラミックが、NiCuZnフェライトを主成分とするものであって、軟化点が500〜700℃であるホウケイ酸亜鉛系低軟化点ガラスを0.1〜0.5重量%含有するととともに、SnO2を0.5〜0.8重量%含有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の積層コイル部品。
  7. 前記磁性体セラミックのポア面積率に係わるポアの直径の平均値が、0.1〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の積層コイル部品。
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