JP5448569B2 - 安全装置付き刈払機 - Google Patents

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Description

本発明は、草刈りに用いる動力付き室外作業機である刈払機であって、作業者が作業中に予期しない危険な状況に陥ったときに刈刃から作業者を守る安全装置付き刈払機に関する。
刈払機は作業者が把持するハンドルを有しており、この刈払機を使って草刈り作業を行うときには、作業者はハンドルを握って両腕を左右に動かすことにより、高速回転する刈刃を左右に移動させる操作を行う。刈払機は、内燃エンジンを備えたエンジン式と電動モータを備えたモータ式とが知られており、また、駆動源を背中に背負って作業する背負い式と、刈払機から延びるベルトを肩に掛けて作業する肩掛けベルト式とが知られている。
刈払機は刈刃という刃物を備えた作業機であることから、作業中に予期しない状況が発生したとき、例えば作業者の転倒事故や、刈刃が切り株などの当たって跳ね返されるキックバックが発生して、作業者が刈払機を制御できない状況に陥ったときに、刈刃から作業者を保護するための安全装置を備えた刈払機が開発されている。
特許文献1は、肩掛けベルト式の刈払機の左右のハンドルに、夫々、作業者が把持することにより動作する停止レバーを設け、作業者が手を離して左右の停止レバーの少なくともいずれか一方が解放されたときには、この停止レバーに機械的に連係された燃料バルブを閉じることにより、エンジンへの燃料供給を強制的に停止する又は点火プラグへの電源供給を強制的に停止してエンジンの動作を停止させることを開示している。
特許文献2は、肩掛けベルト式の刈払機において、ハンドルに停止レバー又は圧力センサを設け、この作業者がハンドルから手を離したときには、電磁式のブレーキ又は機械式のストッパが動作して刈刃の回転を強制的に停止させることを開示している。
特許文献3は手持ち式の刈払機を開示しており、この刈払機は、駆動源であるモータ又はエンジンと刈刃との間の動力伝達軸を包囲する操作チューブの周方向の一部と当接する圧電素子からなる衝撃センサを有し、この衝撃センサが所定値以上の衝撃を検出したときに電動モータ又はエンジンを強制停止させることを開示している。具体的には、操作チューブの長手方向中央部分に固定されたハンドルの近傍に、操作チューブを包囲するボックスが取り付けられ、このボックスに設置した衝撃センサは操作チューブと当接した状態で位置決めされる。なお、この特許文献3は、衝撃センサ(圧電素子)を含む安全装置に、衝撃センサに流れる電流を調整するための可変抵抗を設けることで、圧電素子の個体差による感度の不均一を解消することを提案している。
特許文献4は、内燃エンジン又は電動モータを駆動源と、この駆動源と刈刃とを機械的に連結する動力伝達軸との間に介装した遠心クラッチを有する肩掛けベルト式の刈払機において、この遠心クラッチにクラッチシューを設け、駆動源と動力伝達軸との間に大きな相対変位が有ったときには、この相対変位によって機械的に動作するクラッチシューによって自動的に遠心クラッチに制動力を加えることを開示している。
特許文献5は、肩掛けベルト式の刈払機において、この刈払機を肩掛けするためのベルトの先端に取り付けられたキャップを、刈払機側のスイッチ本体に係脱自在に設けることを提案している。この肩掛けベルト式の刈払機にあっては、刈刃が大きな石などに当たって刈払機が跳ね返されるキックバックの衝撃でキャップがスイッチ本体から離脱すると、点火プラグへの電源供給が強制的に停止されることによりエンジンが停止する。
特許文献6は、電動モータの出力を刈刃に伝達する動力伝達シャフトを包囲する操作チューブの傾斜角度を検出する水銀スイッチを設け、操作チューブの傾斜角度が所定の範囲から逸脱したときに、電動モータへの電源供給を遮断され、これにより電動モータを強制的に停止させることを提案している。
JP実用新案出願公開平2−131822号公報 JP特開平4−158714号公報 JP特開2006−288296号公報 JP特開平8−187024号公報 JP特開2008−118960号公報 JP特開昭62−198320号公報
従来の安全装置のうち、例えば特許文献1、2のように、安全装置が作動する条件として、ハンドルの停止レバー又は圧力センサから手を離すことを条件とした安全装置では、作業者は常にこの条件を意識し続ける必要がある。しかし、例えば作業中の転倒を想定すると、作業者は転倒の方に気を取られてしまうのが通常であり、ハンドルから手を離すことを忘れてしまう、または、ハンドルから手を離すことができない状況である場合も考えられる。刈払機は草刈りのための動力付きツールであることから、作業者がどのような状況下に追い込まれるかも知れず、したがって刈払機の安全装置は作業者の操作に依存しない装置であるのが望ましい。
特許文献3に開示の圧電素子からなる衝撃センサを用いた安全装置は、前述したように、駆動源から動力を刈刃に伝える動力伝達軸を包囲する操作チューブ(メインチューブ)のハンドル部分にボックスを設置し、このボックスに取り付けた圧電素子(センサ)によって操作チューブの軸ブレを検知する構成が採用されている。したがって、特許文献3の安全装置は、圧電素子と操作チューブとの間の接触圧を検知する構成であり、操作チューブからの入力を正確に受けるには、圧電素子を支持するボックスの剛性を高める必要がある。また、操作チューブの円周方向のどの部分に圧電素子を設置するかによって、圧電素子の感度が左右される。例えば、操作チューブの上下振動に対して圧電素子を反応させるのであれば、操作チューブの上面又は下面に圧電素子を設置する必要があり、操作チューブの左右振動に対して圧電素子を反応させるのであれば、操作チューブの左面又は右面に圧電素子を設置する必要がある。
したがって、特許文献3の安全装置にあっては、接触式の衝撃センサを採用したことに伴って、これを設置するためのボックスを強固に設計する必要があり、このことは刈払機の重量が増加する要因となる。更に、接触式の衝撃センサは、操作チューブの円周方向のどの部位に設置するかに関する設置場所の選定が難しい。
衝撃センサに置換可能な機構として、例えば自動車のエアバッグ機構を動作させるための機械式の衝撃検知スイッチが考えられる。JP特開2006−172984号公報は、ポータブルコンピュータのハードディスクが、ポータブルコンピュータの落下による衝撃で損傷するのを防止するために、落下を検出するセンサとして、片持ちコイルバネの自由端に設けられた錘と、この錘を包囲する筒体との組み合わせからなる落下検知スイッチを開示している。
JP特開2006−172984号公報は、エアバック用のセンサとして慣性スイッチを開示している。この慣性スイッチは、ケース内に引張りスプリングで位置決めした錘と、この錘を包囲するリングとを有し、衝撃で揺動した錘がリングと接することでON信号を出力してエアバッグを展開する。
JP特開平11−2642号公報は、密封ケースの中に固定リードと可動リードとが収容され、可動リードの先端に錘を取り付けて、この錘が衝撃によって検出方向に移動して固定リードの先端に接触するとON信号を出力してエアバッグを展開する。
JP特開平2002−311047号公報は、エアバッグ用のセンサとして加速度検出スイッチを開示している。この加速度検出スイッチは、バネで支持された錘を有し、この錘が検出方向に変位することでスイッチがONする機構が採用されている。
JP特開平2003−90846号公報は、エアバッグ用のセンサとして加速度検出スイッチを開示している。この加速度検出スイッチは、質量体の貫通穴(トンネル)を通過している摺動軸を有し、衝撃を受けて質量体が一定以上変位するとスイッチがONする機構が採用されている。
JP実用新案登録第3012477号公報は、スプリングで押し下げられた可動接点を有し、衝撃を受けると、この可動接点が揺動して、この揺動した可動接点が固定接点と接触することでスイッチがONする機構が採用されている。
衝撃検知スイッチは上記の例に限らず数多く提案されている。これらの機械式の衝撃検知スイッチを刈払機に採用することで、刈払機の安全装置を構成することも可能である。しかし、これらの衝撃検知スイッチを刈払機の安全装置に採用するとしたら、衝撃検知スイッチそれ自体が複数の構成部品を備えていることから機械的な部品点数が増加するだけでなく、例えばエンジン付き刈払機のエンジン近傍に設置するときにエンジン振動による誤作動の問題が新たに発生する可能性を含んでいる。
本発明者らは、比較的簡便な衝撃検出手段でありながら、作業者が危険な状況に陥ったときに的確にこれを検出することができる手段を採用することを企図して、予期しない状況が発生したときに刈刃から作業者の身を守るための安全装置に関し、その作動の的確性を更に向上させるという視点に立脚して、刈払機を使って草刈りを行っている最中に、作業者が危険な状況に陥ってしまう可能性が大きいのは、どのような状態が発生したときか、について検討を加えた。
第一に、刈刃が岩石や切り株等の障害物に衝突してキックバックが発生して作業者が刈払機を制御できない状態に陥ったとき、作業者にとって予期しない危険な状況に陥り易い。第二に、作業者が作業中に転倒したとき、作業者にとって予期しない危険な状況に陥り易い。第三に、作業者が危険を感じて刈払機を放り投げる又はハンドルから手を離してしまったときに、作業者にとって予期しない危険な状況に陥り易い。したがって、この三つの態様の何れかが発生したときに的確に動作する安全装置であるのが望まれる。勿論、前述したように、作業者の操作に依存しない安全装置が望ましいのは言うまでもない。
その一方で、安全装置が的確に動作して作業者の安全を確保できるということは、作業者の身体に何事も起こらないということであるから、作業者は直ぐに作業を再開したくなるのが通常であると考えられる。したがって、この要請に応じることのできる安全装置である必要がある。
危険な状況に陥ってしまう可能性が大きい上記三つの態様、つまり、(1)キックバックによって作業者が刈払機を制御不能な状態になったとき;(2)作業者が転倒したとき;(3)刈払機が地面に落下したときの三つの態様で共通するのは瞬間的な大きな衝撃や刈払機に大きな姿勢変化を伴うことであり、この瞬間的な衝撃や刈払機の姿勢変化を検知するのに非接触センサである加速度センサを選択肢として挙げることができる。非接触式センサであれば、これを設置する箇所の選定に自由度があり、また、接触センサと異なり頑丈なボックスは必要でない。
しかし、衝撃センサとして加速度センサを採用した刈払機は今まで出現していないし、その提案すら見られない。その大きな理由は、刈払機には様々な振動が内在しているからであり、通常の作業に伴う衝撃や振動と、作業者が危険な状況に陥ってしまう可能性のある状態での衝撃とを区別する閾値の設定が実際上難しいからである。
このことに加えて、上記三つの態様を単一の加速度センサで的確に検知するには、その閾値の設定がより一層難しくなる。すなわち、キックバックに関して言えば、作業者がキックバックに耐えることができる例えば最大の加速度に閾値として設定すればよいのであるが、上記(2)転倒及び(3)落下の態様で的確に安全装置を作動させるには、それよりも小さい閾値であるのが良いと考えられる。
勿論、上記(2)転倒及び(3)落下の態様で的確に安全装置を作動させるために例えば閾値を比較的小さな値に設定することもできるが、そのときには、キックバックに対して安全装置が過敏に反応してしまう。このことは、例えば作業者が耐えられる比較的小さなキックバックに対しても安全装置が起動してしまうことを意味している。過敏な安全装置は、作業者にとって強制的に作業停止を強いられることに等しく、このような過敏な安全装置を備えた刈払機はユーザが購入を避けてしまう傾向になる。
本発明の目的は、作業者が予期しない危険な状況を検知するために加速度センサを採用するときに、安全制御の実行の的確性を確保することのできる安全装置付き刈払機を提供することにある。
本発明者らは、加速度センサに検出軸があることに着目して本発明を案出するに至ったものである。この点に関して詳しく説明すると、本発明者らは、先ず作業中の刈刃の動きに注目した。刈刃は、作業者の操作によって、概略的には一つの面(典型的には地面)に沿って左右に移動しながら草刈りを行う。キックバックが発生したとしても作業者がこれに耐えて作業を継続するときには、刈刃の姿勢変化は比較的小さい。これに対して、キックバックによる衝撃に作業者が耐えられないときには、作業者が刈払機を制御できない状態に陥り、その結果、刈払機及び刈刃は大きく姿勢変化する。
本発明は、加速度センサの検出軸の方向を左右方向に対して傾斜させる構成を採用して、通常の作業中における加速度センサの検知能力を低下させるようにしてある。具体的には、本発明に係る安全装置付き刈払機は、
駆動源を有し、該駆動源からの動力を操作チューブ内の動力伝達シャフトを介して刈刃に伝達して該刈刃を高速回転させることにより草刈り作業を行っている最中に予期しない状況が発生したときに刈刃から作業者を守る安全装置を備えた刈払機を前提として、
前記刈払機に搭載された加速度センサと、
該加速度センサからの出力を受けて、該加速度センサが検出した加速度が閾値よりも大きいときに、前記安全装置を作動させる安全信号を出力するコントローラとを有し、
前記加速度センサは、その検出軸が前記刈払機の左右方向に対して傾斜した姿勢で前記刈払機に取り付けられていることを特徴とする。
図1を参照して、本発明の刈払機では、作業者が草刈り作業を行うときに刈刃Cを移動させる方向である左右方向に対して検出軸DAが傾斜して位置決めされる。図1には、左右方向に対する検出軸DAの傾斜角度をθ1で示してある。
加速度センサの検出軸DAを左右方向に対して傾斜して配置させることにより、刈刃Cの通常の作業中での移動方向つまり左右方向に対する加速度センサの感度は、この加速度センサが本来有している感度よりも低下する。この低下の度合いは、検出軸DAの傾斜角度θ1によって決定される。このことは、加速度センサの検出軸が一軸であっても、二軸であっても、三軸であっても同様であり、例えば二軸の検出軸を備えた加速度センサを採用したときには、そのいずれか一方の検出軸を左右方向に対して傾斜させればよく、その傾斜角度θ1を調整することにより、通常の作業中における加速度センサの左右方向に対する検知能力の低下度合いを調整することができる。
検出軸DAが左右方向に対して傾斜していることに由来して、キックバックの衝撃に対する加速度センサの感度を低下させることができる。したがって、安全装置を起動させる閾値の値として、例えば作業者が耐えることのできる限界のキックバックに注目して閾値を決定するときに、比較的小さな値の閾値を設定することが可能になる。したがって、本発明によれば、安全装置を起動する閾値として比較的小さな値の閾値を設定したとしても、作業者が耐えられるキックバックに対して安全装置が過敏に反応してしまうのを回避することができる。
また、比較的小さな値の閾値を設定することができるということは、作業者の転倒や刈払機の地面への落下など刈払機の大きな姿勢変化を伴う状態を的確に検知することができることを意味する。このことに加えて、本発明によれば、安全装置の作動は加速度センサに依存しており、作業者の操作に依存していないことから、作業者は安全装置の作動に関して何らの意識を払う必要無しに作業することができる。
どの程度のキックバックに対して安全装置を作動させるかは、ユーザが加速度センサの傾斜角度を調整して、左右方向に対する検出軸の傾斜角度を調整することで対応することができる。そして、これにより、ユーザは、作業環境、自分の癖、自分の腕力などに適合した安全装置となるように刈払機をチューニングすることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記加速度センサと、前記コントローラの一部を構成し且つ前記加速度センサが検出した加速度が閾値よりも大きいときに衝撃検知信号を生成する衝撃信号生成手段と、該衝撃検知信号を所定時間保持するタイマ手段とを有する加速度センサユニットを有する。この加速度センサユニットを採用するときには、ユニットを刈払機に取り付ける際に、その角度を調整することで、ユニット内の加速度センサの検出軸を「左右方向」に対して傾斜させることができる。この種のセンサユニットは汎用品として入手可能であり、従って汎用品を使って刈払機の安全装置を構築することでコストダウンを図ることができる。また、衝撃検知信号を所定時間保持することで、安全装置の動作を確実に開始させることができる。
なお、この種のセンサユニットは感度の異なる複数種類のユニットが販売されていることから、感度の異なる複数の加速度センサユニットからユーザの作業環境や癖に合致する感度の加速度センサユニットを刈払機に搭載することで、ユーザの作業環境に合致した安全装置を備えた刈払機をユーザに提供することができる。
本発明は、非接触センサである加速度センサを採用してあるため、加速度センサを設置する箇所は任意であるのは勿論であり、また、加速度センサを設置するのに剛体のボックスを必要としないため、刈払機の重量増を招くことなく安全装置を刈払機に組み込むことができる。
刈払機を使って草刈りを行うときの刈刃の移動方向である左右方向に対して加速度センサの検出軸を傾斜させた状態を説明するための図である。 実施例の肩掛けベルト式の刈払機の斜視図である。 図2の刈払機の駆動源部を後方から見た図である。 図3に見られる1軸式加速度センサユニットに関して、その検出軸の方向が左右方向に対して傾斜していることを説明するための図である。 検出軸の傾斜角度と加速度センサの感度との関係を計測したデータである。 市販の加速度センサユニットを使った安全装置及びその制御対象を説明するためのブロック図である。 図2の刈払機の基本構成図である。 加速度センサを使った安全装置及びその制御対象のブロック図である。 加速度センサが衝撃を検知したときに、安全対策として制御対象をエンジン停止に加えて、遠心クラッチの出力にブレーキ力を付与する例を示す図である。 加速度センサが衝撃を検知したときに、安全対策として制御対象をエンジン停止に加えて、刈刃部のベベルギアへの入力にブレーキ力を付与する例を示す図である。 加速度センサを刈払機の操作チューブの先端部に取り付けて、この加速度センサが衝撃を検知したときに、エンジンを停止する例を示す図である。 加速度センサを刈払機の操作チューブの先端部に取り付けて、この加速度センサが衝撃を検知したときに、エンジンの停止に加えて、遠心クラッチと減衰ダンパとの間のブレーキによってエンジン出力を制動する例を示す図である。 加速度センサを刈払機の操作チューブの先端部に取り付けて、この加速度センサが衝撃を検知したときに、エンジンの停止に加えて、刈刃部のベベルギアへの入力に対してブレーキ力を付与する例を示す図である。 加速度センサの検出軸を左右方向に対して傾斜させるときに、加速度センサの衝撃受け面の向きを変える自由度を説明するための図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図2、図3は実施例の肩掛けベルト式の刈払機を示す図である。刈払機の斜視図である図2を参照して、刈払機100は、操作チューブ2の一端に配設された駆動源部4と、操作チューブ2の他端に配設された刈刃部6とを有し、操作チューブ2にはその長手方向中間部分にハンドル8が組み付けられている。この構成は、従来から周知の構成である。ハンドル6にはスロットルレバー10等が設けられ、作業者は、このスロットルレバー10を操作することで刈刃部6の動作速度を調整することができる。
駆動源部4は、エンジンカバー12に包囲された単気筒の空冷2ストローク内燃エンジン14(図3)と、このエンジン14の下方且つ隣接して配設された燃料タンク16とを有し、この燃料タンク16から供給される燃料を受け取ってエンジン14の運転が実行される。単一気筒の内燃エンジン14はそのシリンダボアの軸線が鉛直方向に沿って延びる姿勢で駆動源部4に搭載されている。図中、参照符号18は点火プラグを示し、点火プラグ18はエンジン14の頂部に取り付けられている。また、参照符号20はリコイルスタータを示す。リコイルスタータ20は、駆動源部4の後部において、後方に向けて突出した状態で取り付けられている。このリコイルスタータ20を操作することでエンジン14を始動することができる。リコイルスタータ20の下方且つ燃料タンク16の後方のデッドスペースには衝撃検出ボックス22が配設されている。
図3は、刈払機100を後端面つまり刈刃部6とは反対側から刈払機100を見た図であり、この図3では、衝撃検出ボックス22の蓋22aを取り外した状態で図示してある。衝撃検出ボックス22には、加速度センサユニット24と、マイコンからなるコントローラ26とが収容されている。
加速度センサユニット24は圧電センサを含んでおり、この圧電センサのピックアップは、圧電セラミックを薄い円盤状の金属板に貼り付けた構成を有しており、その検出軸は単一である。この種のセンサユニットは、既に市販されており、ここでは、センサテック株式会社(本社:日本国京都府亀岡市大井町並河)が型式番号GLD又はSDSで製造販売するセンサユニットが採用されている。この加速度センサユニット24は、1kHz以下の周波数域で安定した出力特性を備えており、そして、このユニット24は、感度の相違によって複数種類のユニットが販売されている。勿論、市販の加速度センサユニット24を採用しないで、例えば半導体式センサのような加速度センサを刈払機100に組み付けるようにしてもよい。半導体式センサの典型例はピエゾ素子型、圧電素子型のセンサである。半導体式センサは、検出軸が単一の一軸式、2つの検出軸を備えた二軸式、3つの検出軸を備えた三軸式が知られている。本発明は一軸、二軸、三軸のいずれの加速度センサも採用することができるが、一軸式の加速度センサを採用することで、コントローラ26での処理を簡素化することができるという利点がある。
この市販の加速度センサユニット24は、衝撃を検知するとその最大加速度を一定時間(例えば5秒)保持し、この最大加速度が所定の閾値を越えているときに衝撃検知信号の出力を所定時間継続するマルチバイブレータ回路を備えている。すなわち、この加速度センサユニット24は単に加速度を検出するだけでなく、上述したコントローラ26の機能を一部有し、瞬間的な衝撃の最大加速度を一定時間保持して、この最大加速度が閾値を越えているときに衝撃検知信号を所定時間継続して出力するタイマ機能を備えている。なお、加速度センサユニット24ではなくて、単なる加速度センサとコントローラ26との組み合わせで安全装置を構成したときには、このコントローラ26に上記のタイマ機能を組み込むようにしてもよい。
加速度センサユニット24に含まれる加速度センサの単一の検出軸を図3に矢印DAで示してある。図3は、刈払機100を水平面に着座させた状態を図示してあり、作業者が刈払機100を使って作業するときに作業者がハンドル8を握って刈刃部6を左右に移動させるのに伴って駆動源部4が移動する左右方向を矢印R−Lで示してある。
図3を参照すると直ちに理解できるように、刈払機100を水平面に着座させたときに、加速度センサユニット24が斜めの姿勢で取り付けられており、これにより、シリンダボアの軸線と平行な鉛直面において検出軸DAが左右方向R―Lに対して傾斜している(図4のθ1)。検出軸DAを左右方向R−Lに対して傾斜させるために加速度センサユニット24は、傾斜した状態で刈払機100に搭載されている。図4の「θ2」は、センサユニット24に含まれる圧電センサASの傾斜角度を示す。
図5は、加速度センサユニット24の検出軸DAの傾斜角度θ1とセンサユニット24の感度との関係を示す。この図5のデータは、刈払機100を地面に垂直落下させたときに、加速度センサユニット24が所定の出力値を出力するときの落下高さを計測したデータである。すなわち、刈払機100をどの高さ位置から落下させたときに、加速度センサユニット24が衝撃検知信号を出力するかを試験したときのデータが図5である。
図5を参照して、加速度センサユニット24の取り付け角度を変えて刈払機100の落下方向つまり上下方向に対する検出軸DAの傾斜角度θ1を変更したときに、例えば、検出軸DAの傾斜角度θ1が45°のときは、約10cmの高さ位置から刈払機100を自由落下させたときに衝撃検知信号を出力している。これに対して、傾斜角度θ1が70°のときは、約30cmの高さ位置から刈払機100を自由落下させたときに衝撃検知信号を出力している。また、傾斜角度θ1が80°のときは、約90cmの高さ位置から刈払機100を自由落下させたときに衝撃検知信号を出力している。図5から、検出軸DAの傾斜角度θ1が大きくなるほど、加速度センサユニット24の感度が低下することが分かる。
図3に戻って、加速度センサユニット24の傾斜した取付姿勢は、ビス28を弛めることより、実線で示す第1の傾斜位置から、仮想線で示す第2の傾斜位置まで任意の傾斜角度に調整することができ、これにより検出軸DAの傾斜角度θ1を変更して、左右方向つまり草刈り作業中に作業者によって操作される刈刃40の移動方向の衝撃に対する加速度センサユニット24の感度を調整させることができる。勿論、ビス28を締める付けることで、加速度センサユニット24の傾斜した取付姿勢を固定することができる。なお、図示の例では、ビス28を中心にして、図3に実線で示す第1傾斜位置と、仮想線で示す第2傾斜位置の二つの異なる傾斜角度から一つの傾斜位置をユーザが選択する設計となっているが、3以上の傾斜位置から選択させるようにしてもよく、また、第1、第2の傾斜位置の間で無段階に加速度センサユニット24の傾斜角度θ2つまり検出軸DAの傾斜角度θ1を設定できるようにしてもよい。
加速度センサユニット24は、所定値(閾値)以上の加速度を検出すると、上述したように、この加速度を検知したタイミングから一定時間(例えば5秒間)、衝撃検知信号をコントローラ26に供給し続ける。コントローラ26は、加速度センサユニット24から衝撃検知信号を受け取ると、図6に示すように、点火プラグ18に高電圧を供給する高電圧発生回路30に対して安全信号を所定時間供給し続けることになる。これにより高電圧発生回路30は高電圧を生成する機能が所定時間(例えば5秒間)停止される。点火プラグ18への高電圧の供給停止によりエンジン14は停止することになるが、その後直ちに点火プラグ18への高電圧供給が復活すると、エンジン14の慣性によってエンジン14が再起動してしまう可能性がある。したがって、この可能性が消失する時間が上記一定時間として例えば5秒が設定される。勿論、これよりも長い時間をタイマ設定してもよい。以上の安全制御により、加速度センサユニット24から衝撃検知信号を受け取ると直ちに高電圧発生回路30の一次コイルに対する電源供給が停止される。この電源供給停止が一定時間継続されることにより、エンジン14を完全に停止させることができる。そして、その結果、刈刃部6はその機能を停止し刈刃の回転が止まる。
図7は、上述した刈払機100の基本構成図である。駆動源部4に配設されたエンジン14は、その出力が、操作チューブ2に挿入された動力伝達シャフト32を介して刈刃部6に供給される。駆動源部4には、エンジン14と動力伝達シャフト32との間に介装された遠心クラッチ34及び減衰ダンパ36が配設されている。また、刈刃部6にはベベルギア38が配設され、このベベルギア38を介して動力伝達シャフト32と円盤形の刈刃40とが連結されている。
上述したように、実施例の刈払機100によれば、加速度センサユニット24及びコントローラ26で構成される安全装置42によって、加速度センサユニット24が所定の閾値以上の加速度を検知すると点火プラグ18に対する高電圧の供給が直ちに遮断されてエンジン14が停止する。加速度センサユニット24の出力は所定時間(例えば5秒間)継続的にコントローラ26に入力されるため、確実にエンジン14を停止させることができる。換言すれば、コントローラ26から出力される安全信号が比較的短い時間で終わってしまうと、安全信号がOFFした瞬間に、エンジン14に残留する慣性によってエンジン14が再起動してしまう虞がある。
圧電センサASの検出軸DAを左右方向R―Lに対して傾斜させることにより、この左右方向つまり作業中の刈刃40の移動方向の衝撃に対して、圧電センサASの感度つまり加速度を検知する能力を低下させることができる。
キックバックの衝撃に関して、一般的な作業者が耐えられる上限値に近い値が閾値として設定される。なお、加速度センサユニット24は、上述したように感度の相違によって複数種類のセンサユニットを入手することができることから、加速度センサユニット24又はコントローラ26のメモリに記憶している閾値を変更することなく、感度の異なるセンサユニット24を刈払機100に搭載することで、実質的に閾値の設定値を調整することができる。したがって、刈払機100を入手しようとするユーザに対して、その作業環境やユーザの癖などに適した感度の加速度センサユニット24を組み込むことで、各ユーザに適した感度の安全装置42を備えた刈払機100にチューニングすることができる。また、ユーザは、実際に刈払機100を使用して、もう少し安全装置が敏感に反応した方が良いのであれば、刈払機100に搭載されている加速度センサユニット24の取り付け角度を自分で調整し、左右方向R−Lに対して起立した状態つまり加速度センサユニット24の傾斜角度が小さい図3の仮想線で示す第2傾斜位置に加速度センサユニット24をセットし直すことで、このユーザの要望を満足させることができる。
加速度センサユニット24は、瞬間的な衝撃を受けたときに、その最大加速度が例えば5秒間保持され且つこの最大加速度が閾値よりも大きいときに衝撃検知信号が一定時間(例えば5秒間)継続して出力されるが、それ以降は加速度センサユニット24からの衝撃検知信号がOFF状態に復帰(コントローラ26からの安全信号の出力がOFF)するため、例えば安全装置42の作動(コントローラ26からの安全信号の出力)によってエンジン14が強制停止されたとしても、作業者が作業を再開したいときには、作業者は特別な操作無しに、リコイルスタータ20を操作してエンジン14を再始動させることで作業を再開することができる。
上記実施例では、圧電センサASを組み込んだ汎用の加速度センサユニット24を例に刈払機100の安全装置42を説明したが、例えば半導体式センサなどの好ましくは一軸式の加速度センサを使って安全装置42を構築することができる。この場合にあっても、加速度センサは、その検出軸DAが上述したように左右方向R−Lに対して傾斜した状態で刈払機100に取り付けられる。加速度センサの出力はコントローラ26に入力され、このコントローラ26において、予め設定されている閾値と比較して、検出した加速度が閾値よりも大きいときに安全信号をコントローラ26から上述した高電圧発生回路30に安全信号が供給される。安全信号を受け取った高電圧発生回路30は高電圧の生成を停止することで、直ちにエンジン停止が実行される。なお、安全装置42のメモリに複数の値の異なる閾値を記憶しておき、ユーザ又は販売店が、この複数の閾値からユーザの作業環境などに適した閾値を選択することで、この選択した閾値をユーザ又は販売店で設定するようにしてもよい。
上述した実施例の刈払機100によれば、加速度センサユニット24が所定以上の衝撃を検知することでエンジン停止が実行されるため、意図しない危険な状況から作業者を保護することができるが、刈刃の回転を停止させる機能停止手段つまり安全機構として何を制御対象にするかに関して、上記のエンジン停止に代えて又はエンジン停止と共に刈刃40の回転を強制停止するようにブレーキ機構を設けてもよい。
図9は、点火プラグを失火させることに加えて、遠心クラッチ34と減衰ダンパ36との間にブレーキ52を設けた例を示す。このブレーキ52はアクチュエータ54によって制御され、コントローラ26からアクチュエータ54に対して安全信号を供給することでブレーキ52により遠心クラッチ34の出力側にブレーキ力が付与される。なお、図9の例では、高電圧発生回路30での高電圧生成を停止することで点火プラグ18への高電圧供給を停止させてエンジン停止させると共に上記のように遠心クラッチ34の出力側にブレーキ力を付与する構成が採用されているが、エンジン停止制御を省いてもよい。また、この図9の例では、コントローラ26が生成した安全信号を外部機器に供給する例を示す。外部機器とは例えば通信手段であり、コントローラ26から安全信号を受け取ると外部機器によって例えば作業者を雇用又は管理する作業又は業務管理会社や家族の携帯電話に通報が発信される。
図10は、制御対象に関する他の例を示す。この図10の例では、刈刃部6においてベベルギア38の直ぐ上流側に配設されたブレーキ60を有し、このブレーキ60を制御するアクチュエータ62に対してコントローラ26からの安全信号が供給される。この例では、エンジン停止と共に、ブレーキ60によってベベルギア38の直ぐ上流部にブレーキ力を加えることから、ベベルギア38の直ぐ下流に位置している刈刃40を直接的に回転停止させることができる。この図10の例の変形例として、操作チューブ2の先端部にブレーキを設け、このブレーキで動力伝達シャフト32の先端部にブレーキ力を加えるようにしてもよい。
加速度センサユニット24又は任意の加速度センサは駆動源部4の任意の箇所、例えばエンジンカバー12の内面や駆動源部4のデッドスペースに設置してもよいのは勿論であるが、センサユニット24又は加速度センサの設置箇所は、駆動源部4に限定されず、ハンドル8(図2)に設けてもよいし、刈刃部6に設けてもよい。図11は操作チューブ2の先端部に加速度センサユニット24又は加速度センサを設けた例を示す。このように、加速度センサユニット24又は加速度センサを駆動源部4以外の箇所に設ける場合にあっても、前述した実施例と同様に、加速度センサユニット24又は加速度センサは左右方向R−Lに対してその検出軸DAが傾斜する姿勢で操作チューブ2に取り付けられる。
図11の例を説明すると、加速度センサユニット24又は加速度センサは操作チューブ2の先端部に取り付けられ、閾値よりも大きな加速度を検出したときには実施例と同様に点火プラグ18に対して高電圧電源の供給が強制的に遮断される。
加速度センサユニット24又は加速度センサを駆動源部4以外の箇所に設ける場合にあっても、勿論、遠心クラッチ34と減衰ダンパ36との間のブレーキ52によってエンジン出力に制動を加えるようにしてもよいし(図12)、刈刃部6のベベルギア38に対する入力に対して制動力を加えるようにしてもよい(図13)。
以上、添付の図面に基づいて本発明の実施例及びその変形例を説明したが、刈払機100の駆動源は内燃エンジンに限らず電動モータであってもよい。刈払機100の駆動源が電動モータのときには、加速度センサユニット24又は加速度センサが大きな衝撃を検知したときに、この電動モータに対する電源の供給を強制的に停止することで刈刃40の回転動作を停止させることができる。
また、肩掛けベルト式の刈払機100を例示して実施例を説明したが、駆動源部4を背中に背負って作業を行う背負い式の刈払機に対しても本発明を適用することができる。ただし、背負い式の刈払機の場合には、加速度センサユニット24又は加速度センサは、操作チューブ2やハンドル8など作業者の背中に背負う駆動源部4以外の部位を選択することでキックバック現象を検出することができる。
図14は、加速度センサの検出軸DAの左右方向R−Lに対して斜めに配置する場合に、加速度センサの衝撃受け面(ピックアップ面)の向きに関する自由度を説明するための図である。図14に書いてある「左右」「前後」「上下」について説明すると、「左右」は、上述したように、草刈り作業中に作業者によって操作される刈刃40の移動方向を意味している。「前後」は概略的には操作チューブ2の延び方向を意味している。「上下」とは、単一気筒の内燃エンジン14を搭載した刈払機100を例に説明すれば、内燃エンジン14のシリンダボアの軸線方向を意味している。
加速度センサの衝撃受け面(ピックアップ面)を水平面に置き、この加速度センサの前後方向の軸線を中心に加速度センサを回転させれば、加速度センサの検出軸DAを左右方向R−Lに対して傾斜させることができる。この第1例では、加速度センサは左右方向の加速度及び上下方向の加速度を検出することができる。他の例として、加速度センサの衝撃受け面(ピックアップ面)を第2鉛直面に置き、この加速度センサの上下方向の軸線を中心に加速度センサを回転させれば、加速度センサの検出軸DAを左右方向R−Lに対して傾斜させることができる。この第2の例では、加速度センサは左右方向の加速度及び前後方向の加速度を検出することができる。勿論、第1、第2の例を合成すれば、加速度センサは左右方向、前後方向、上下方向の3方向の加速度を検出することができる。勿論、上記の第1、第2の例は、本発明に言う「検出軸DAを左右方向に対して傾斜させる」場合の典型例を説明しているに過ぎないのは言うまでもない。
仮に、上記第1、第2の例の何れであっても、刈払機100を使って作業するときには、作業者から見て刈刃40を斜め下に位置させる作業姿勢を取る。したがって、実施例のように駆動源部4の背面(第1鉛直面)に関して、例えば上記第1例の方法で加速度センサを設置したとしても、実際の作業環境では、加速度センサの衝撃受け面(ピックアップ面)を三次元の3つの面の全てに対して傾斜して配置したのと同じ状態になり、前後方向、左右方向、上下方向の加速度を検出することができる。
100 刈払機
2 操作チューブ
4 駆動源部
6 刈刃部
8 ハンドル
12 エンジンカバー
14 エンジン
18 点火プラグ
20 リコイルスタータ
22 衝撃検出ボックス
24 加速度センサユニット
26 コントローラ
28 ビス(センサユニットの角度調整)
30 高電圧発生回路
32 動力伝達シャフト
34 遠心クラッチ
38 ベベルギア
40 刈刃
42 安全装置
AS 圧電センサ(加速度センサ)
DA 加速度センサの検出軸

Claims (5)

  1. 駆動源を有し、該駆動源からの動力を操作チューブ内の動力伝達シャフトを介して刈刃に伝達して該刈刃を高速回転させることにより草刈り作業を行っている最中に予期しない状況が発生したときに刈刃から作業者を守る安全装置を備えた刈払機であって、
    前記刈払機に搭載された加速度センサと、
    該加速度センサからの出力を受けて、該加速度センサが検出した加速度が閾値よりも大きいときに、前記安全装置を作動させる安全信号を出力するコントローラとを有し、
    前記加速度センサは、その検出軸が前記刈払機の左右方向に対して傾斜した姿勢で前記刈払機に取り付けられていることを特徴とする安全装置付き刈払機。
  2. 前記刈払機に対する前記加速度センサの取り付け角度が調整可能であり、これにより左右方向に対する検出軸の傾斜角度が調整可能である、請求項1に記載の安全装置付き刈払機。
  3. 前記加速度センサと、前記コントローラの一部を構成し且つ前記加速度センサが検出した加速度が閾値よりも大きいときに衝撃検知信号を生成する衝撃信号生成手段と、該衝撃検知信号を所定時間保持するタイマ手段とを有する加速度センサユニットを有し、
    前記コントローラは、前記加速度センサユニットからの衝撃検知信号を受けて前記安全信号を出力する、請求項1又は2に記載の安全装置付き刈払機。
  4. 前記加速度センサが一軸式の加速度センサである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の安全装置付き刈払機。
  5. 前記コントローラから出力される安全信号によって前記駆動源の動作が強制的に停止される、請求項4に記載の安全装置付き刈払機。
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