JP5446079B2 - 高分子化合物及びそれを用いた高分子発光素子 - Google Patents

高分子化合物及びそれを用いた高分子発光素子 Download PDF

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Description

本発明は、高分子化合物及びそれを用いた高分子発光素子に関する。
溶媒に可溶である高分子量の発光材料は、塗布法により発光素子における有機層を形成でき、素子の大面積化等の要求に合致している。このため、近年種々の高分子発光材料となり得る高分子化合物、及びそれを用いた高分子発光素子(例えば、非特許文献1)、架橋性置換基を有する高分子化合物が提案されている。(例えば、特許文献1)
Advanced Materials Vol.12 1737-1750 (2000)(第1742−1745頁) WO2005/49689号パンフレット (第2−14および20−27頁)
しかし、従来の高分子化合物には、発光素子作製の際に、正孔輸送層として用いた場合、得られる発光素子の発光効率(即ち、電流当たりの発光輝度)が十分ではないという問題があった。
そこで、本発明は、正孔輸送層に用いた場合、得られる発光素子の発光効率(即ち、電流当たりの発光輝度)が良好な発光素子が得られる高分子化合物を提供することを目的とする。
即ち本発明は、下記式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物を提供するものである。
Figure 0005446079
〔ここで、R1は置換基を表し、Q1およびQ2はベンゾシクロブタン構造を含む基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、0〜3の整数を示す。R1が複数個存在する場合それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
本発明の高分子化合物は、発光素子の作製の際、正孔輸送層に用いた場合に得られる発光素子の発光効率(即ち、電流当たりの発光輝度)が良好な発光素子が得られるものであり、さらに発光層として用いた場合、発光層の上層部に溶液塗布法での積層が可能となる。また、本発明の高分子化合物を加熱して作成した薄膜および積層体は、熱安定性に優れる特徴を有する。そのため、本発明の高分子化合物は、電荷輸送材料および発光材料として有用である。
したがって、本発明の高分子化合物を用いてなる発光素子は、曲面状光源、平面状光源等の面状光源(例えば、照明等);セグメント表示装置(例えば、セグメントタイプの表示素子等)、ドットマトリックス表示装置(例えば、ドットマトリックスのフラットディスプレイ等)、液晶表示装置(例えば、液晶表示装置、液晶ディスプレイのバックライト等)等の表示装置等に有用である。
本発明の高分子化合物は、これらの作製に用いられる材料として好適である以外にも、レーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜等の伝導性薄膜用材料、蛍光を発する発光性薄膜材料、高分子電界効果トランジスタの材料等としても好適である。
本発明の高分子化合物は前記式(1)で表される繰り返し単位を有する。
式(1)中、ベンゾシクロブタン構造を含む基とは、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン等の芳香環にシクロブタンが縮環した骨格構造を含む1価の有機基をいう。
該有機基として、具体的には、ベンゾシクロブタン骨格を含む1価の有機基、ナフトシクロブタン骨格を含む1価の有機基、アントラセノシクロブタン骨格を含む1価の有機基、ピレノシクロブタン骨格を含む1価の有機基があげられ、ベンゾシクロブタン骨格を含む1価の有機基が好ましい。該有機基は、置換基を有していてもよい。

Figure 0005446079
前記式(1)で表される繰り返し単位としては、高分子化合物の合成の行いやすさ、素子特性等の観点から、下記式(1−1)で表されるものが好ましい。

Figure 0005446079

〔ここで、R1およびR2は置換基を示し、これらは同一であっても異なっていてもよい。aおよびbは、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。R1およびR2がそれぞれ複数個存在する場合それらは同一でも異なっていてもよい。〕
前記式(1)、(1−1)中、R1、R2で表される置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。これらの置換基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。これらの置換基の中では、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、高分子化合物の合成の行いやすさの観点からは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の複素環基がより好ましい。
前記式(1−1)中、aおよびbはそれぞれ独立に0〜3の整数を表すが、a、bがそれぞれ0又は1であることが好ましい。R1、R2がそれぞれ複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
アルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは3〜20である。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点と耐熱性とのバランスからは、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
アルコキシ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは3〜20である。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点と耐熱性とのバランスからは、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。また、置換アルコキシ基としては、例えば、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基等が挙げられる。
アルキルチオ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは3〜20である。アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点と耐熱性とのバランスからは、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
アリール基は、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団であり、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。アリール基は、炭素数が通常6〜60程度、好ましくは6〜48である。アリール基の具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(「C1〜C12アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(「C1〜C12アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。C1〜C12アルコキシフェニル基として具体的には、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、i−プロピルオキシフェニル基、ブトキシフェニル基、i−ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基、ペンチルオキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−エチルヘキシルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェニル基、ラウリルオキシフェニル基等が例示される。C1〜C12アルキルフェニル基として具体的にはメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、i−プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、i−ブチルフェニル基、s−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基等が例示される。
アリールオキシ基は、炭素数が通常6〜60程度、好ましくは6〜48である。アリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。C1〜C12アルコキシフェノキシ基として具体的には、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、プロピルオキシフェノキシ基、i−プロピルオキシフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、i−ブトキシフェノキシ基、s−ブトキシフォノキシ基、t−ブトキシフェノキシ基、ペンチルオキシフェノキシ基、ヘキシルオキシフェノキシ基、シクロヘキシルオキシフェノキシ基、ヘプチルオキシフェノキシ基、オクチルオキシフェノキシ基、2−エチルヘキシルオキシフェノキシ基、ノニルオキシフェノキシ基、デシルオキシフェノキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェノキシ基、ラウリルオキシフェノキシ基等が例示される。C1〜C12アルキルフェノキシ基として具体的には、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、i−プロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、i−ブチルフェノキシ基、t−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ基等が例示される。
アリールチオ基は、炭素数が通常6〜60程度である。アリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
アリールアルキル基は、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは7〜48である。アリールアルキル基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
アリールアルコキシ基は、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは7〜48である。アリールアルコキシ基の具体例としては、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルブトキシ基、フェニルペンチロキシ基、フェニルヘキシロキシ基、フェニルヘプチロキシ基、フェニルオクチロキシ基等のフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
アリールアルキルチオ基は、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは7〜48である。アリールアルキルチオ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が好ましい。
アリールアルケニル基は、炭素数が通常8〜60程度である。アリールアルケニル基の具体例としては、フェニル−C2〜C12アルケニル基(「C2〜C12アルケニル」は、アルケニル部分の炭素数が2〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C2〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基は、炭素数が通常8〜60程度である。アリールアルキニル基の具体例としては、フェニル−C2〜C12アルキニル基(「C2〜C12アルキニル」は、アルキニル部分の炭素数が2〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基等が挙げられ、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
置換アミノ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基から選ばれる1個又は2個の基で置換されたアミノ基が挙げられる。これらのアルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換アミノ基の炭素数は該置換基の炭素数を含めないで、通常、1〜60程度、好ましくは2〜48である。置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基等が挙げられる。
置換シリル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基から選ばれる1個、2個又は3個の基で置換されたシリル基が挙げられる。置換シリル基の炭素数は、通常、1〜60程度、好ましくは3〜48である。これらのアルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピリシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
アシル基は、炭素数が、通常、2〜20程度、好ましくは2〜18である。アシル基の具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基等が挙げられる。
アシルオキシ基は、炭素数が、通常、2〜20程度、好ましくは2〜18である。アシルオキシ基の具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
イミン残基としては、イミン化合物(即ち、分子内に、−N=C−を持つ有機化合物のことをいう。その例として、アルジミン、ケチミン及びこれらのN上の水素原子が、アルキル基等で置換された化合物等が挙げられる。)から水素原子1個を除いた残基が挙げられる。イミン残基の炭素数は、通常、2〜20程度であり、好ましくは2〜18である。イミン残基の具体例としては、以下の構造式で示される基等が挙げられる。
Figure 0005446079

(式中、Meはメチル基を表す。また、波線は、結合手を表し、イミン残基の種類によっては、シス体、トランス体等の幾何異性体を持つ場合があることを意味する。)
アミド基は、炭素数が通常2〜20程度、好ましくは2〜18である。アミド基の具体例としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基等が挙げられる。
酸イミド基としては、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子1個を除いて得られる残基が挙げられ、炭素数が4〜20程度である。酸イミド基の具体例としては、以下に示す基等が挙げられる。
Figure 0005446079
1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいう。1価の複素環基の炭素数は通常4〜60程度、好ましくは4〜20である。なお、1価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。前記複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、燐、硼素、珪素等のヘテロ原子を環内に含むものをいう。1価の複素環基の具体例としては、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基等が挙げられ、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
置換カルボキシル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換されたカルボキシル基が挙げられる。なお、前記のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換カルボキシル基の炭素数は、通常、2〜60程度、好ましくは2〜48である。なお、置換カルボキシル基の炭素数には該置換基の炭素数は含まれない。置換カルボキシル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
前記高分子化合物は、前記式(1)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。式(1)で表される繰り返し単位は、発光効率の観点からは、前記高分子化合物中の全繰り返し単位の0.1〜99モル%であることが好ましく、1〜30モル%であることがより好ましい。
前記式(1−1)で表される繰り返し単位としては、高分子化合物の合成の行いやすさ、素子特性等の観点から、下記式(1−2):
Figure 0005446079
〔ここで、R1、R2、aおよびbは、前記と同じ意味を表す。〕
で表されるものが好ましく、下記式(1−3):
Figure 0005446079
で表されるものがさらに好ましい。
本発明の高分子化合物は、さらに、下記式(2)で表される繰り返し単位を1種類以上含んでいてもよい。
−Ar1− (2)
〔ここで、Ar1はアリーレン基、2価の芳香族アミン基または2価の複素環基を示す。ただし、アリーレン基には前記式(1)で示される基は含まない。〕
前記式(2)中、Ar1で表されるアリーレン基とは、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団であり、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。アリーレン基は置換基を有していてもよい。アリーレン基における置換基を除いた部分の炭素数は、通常、6〜60程度であり、好ましくは6〜20である。また、アリーレン基の置換基を含めた全炭素数は、通常、6〜100程度である。
Ar1で表されるアリーレン基としては、フェニレン基(例えば、下式1〜3)、ナフタレンジイル基(例えば、下式4〜13)、アントラセン−ジイル基(例えば、下式14〜19)、ビフェニル−ジイル基(例えば、下式20〜25)、ターフェニル−ジイル基(例えば、下式26〜28)、縮合環化合物基(例えば、下式29〜35)、フルオレン−ジイル基(例えば、下式36〜38)、スチルベン−ジイル基(下式39〜42)、ジスチルベン−ジイル基(例えば、下式43、44)、ベンゾフルオレン−ジイル基(例えば、下式A−1〜A−3)、ジベンゾフルオレン−ジイル基(例えば、下式A−4)等が例示される。
Figure 0005446079
Figure 0005446079
Figure 0005446079
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Figure 0005446079
(式中、Rは独立に、水素原子又は置換基を表し、R3は置換基を表し、R4は水素原子または置換基を表す。R3およびR4で表される置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基があげられる。ただし、R4はベンゾシクロブタン構造を含む基ではない。R3、R4で表される置換基は、具体的には前述でR1として説明し例示したものと同じである。)
上式1〜35、39〜44及びA−1〜A−4中、Rで表される置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基等が挙げられる。これらの置換基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。これらの基、残基、原子は、前記R1で表される置換基の項で説明し例示したものと同じである。Rで表される置換基は、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性の観点から、少なくとも1個のRが水素原子以外であることが好ましい。また、Rで表される置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基がより好ましい。
Ar1で表される2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいう。2価の複素環基は置換基を有していてもよい。前記複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ヒ素等のヘテロ原子を環内に含むものをいう。2価の複素環基の中では、芳香族複素環基が好ましい。2価の複素環基における置換基を除いた部分の炭素数は通常3〜60程度である。また、2価の複素環基の置換基を含めた全炭素数は、通常3〜100程度である。
Ar1で表される2価の複素環基としては、例えば、ピリジン−ジイル基(例えば、下式45〜50)、ジアザフェニレン基(例えば、下式51〜54)、キノリンジイル基(例えば、下式55〜69)、キノキサリンジイル基(例えば、下式70〜74)、アクリジンジイル基(例えば、下式75〜78)、ビピリジルジイル基(例えば、下式79〜81)、フェナントロリンジイル基(例えば、下式82〜84)、カルバゾール構造を有する基(例えば、下式85〜87)等の、ヘテロ原子として窒素を含む2価の複素環基;ヘテロ原子として酸素、けい素、窒素、硫黄、セレン等を含む5員環複素環基(例えば、下式88〜92);ヘテロ原子として酸素、けい素、窒素、セレン等を含む5員環縮合複素環基(例えば、下式93〜103);ヘテロ原子として酸素、けい素、窒素、硫黄、セレン等を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基(例えば、下式104〜105);ヘテロ原子として酸素、けい素、窒素、硫黄、セレン等を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基(例えば、下式106〜112);ヘテロ原子として酸素、窒素、硫黄等を含む5員環縮合複素環基にフェニル基やフリル基、チエニル基が置換した基(例えば、下式113〜118)等が挙げられる。
Figure 0005446079
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Figure 0005446079
Figure 0005446079

(式中、Rは独立に、前記で定義したとおりである。)
Ar1で表される2価の芳香族アミン基としては、芳香族第三級アミンから誘導される化合物の芳香環から水素原子を2個除いて得られる原子団が挙げられる。2価の芳香族アミン基の中では、下記式(5):
Figure 0005446079

〔式中、Ar3、Ar4、Ar5及びAr6は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表す。Ar7、Ar8及びAr9は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表す。Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8及びAr9は置換基を有していてもよい。x及びyは、それぞれ独立に、0又は正の整数である。〕
で表される基が、発光波長を変化させる観点、発光効率を高める観点、耐熱性を向上させる観点から好ましい。
前記式(5)中、xは、寿命等の素子特性や高分子化合物の合成の行いやすさから、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。また、前記式(5)中、yは、寿命等の素子特性や高分子化合物の合成の行いやすさから、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。
前記式(5)で表される基の具体例としては、以下の式119〜127で表されるものが挙げられる。
Figure 0005446079
Figure 0005446079
Figure 0005446079

Figure 0005446079
(式中、Rは独立に、前記で定義したとおりである。)
Ar1の中では、下記式(2−1)〜(2−6):
Figure 0005446079

〔式中、R3およびR4は前述と同じ意味を表し、m1は独立に0〜3の整数を表し、m2は独立に0〜5の整数を表す。式(2−2)において、X’は、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−Si(RB2−Si(RB2−、−Si(RB2−、−B(RB)−、−P(RB)−、−P(=O)(RB)−、−O−C(RB2−又は−N=C(RB)−を表し、式(2−3)、(2−4)、(2−5)及び(2−6)において、X’は、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(RB2−、−Si(RB2−Si(RB2−、−Si(RB2−、−B(RB)−、−P(RB)−、−P(=O)(RB)−、−O−C(RB2−、−C(RB2−O−、−C(RB)=N−又は−N=C(RB)−を表し、(2−6)において、X’は、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(RB2−、−Si(RB2−Si(RB2−、−Si(RB2−、−B(RB)−、−P(RB)−、−P(=O)(RB)−、−O−C(RB2−又は−N=C(RB)−を表し、RBは独立に水素原子又は置換基を表す。〕
で表される繰り返し単位、及び前記式102、103、113〜116で表される基(該基を繰り返し単位とするもの)が、発光効率等の素子特性の観点から好ましい。
Bは置換基であることが好ましく、RBで表される置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。これらの基、残基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。前記RBの中では、輝度半減寿命等の素子特性の観点からは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、アリール基が特に好ましい。これらの基は、具体的には、R1で表される置換基として説明し例示したものと同じである。
本発明の高分子化合物に含まれる繰り返し単位は、素子特性の観点から、好ましくは前記式(1)で示される繰り返し単位と、下記式(3):
Figure 0005446079

〔ここで、R3は置換基を示し、R4は水素原子または置換基を示す。cは、0〜3の整数を示す。R3が複数個存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、2個のR4は同一でも異なっていてもよい。〕

で表される繰り返し単位を含むものであり、さらに好ましくは、前記式(1)で示される繰り返し単位と、cが0であり、且つR4が炭素数6〜20のアルキル基である前記式(3)で表される繰り返し単位を含むものであること、または、cが0であり、且つR4が置換基を有していてもよいアリール基である前記式(3)で表される繰り返し単位を含むものである。
3で表される置換基としては、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、高分子化合物の合成の行いやすさの観点からは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の複素環基がより好ましい。
4で表される置換基は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基であり、独立に、炭素数が、通常、1〜20であり、素子特性等の観点から、より好ましくは6〜20であり、さらに好ましくは6〜8である。この置換基を有していてもよいアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、1−ウンデカニル基、1−ドデカニル基、1−トリデカニル基、1−テトラデカニル基、1−ペンタデカニル基、1−ヘキサデカニル基等が挙げられ、素子特性等の観点から、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
また、R4で表される置換基は、置換基を有していてもよいアリール基であってもよく、好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基である。アリール基は、炭素数が通常6〜60程度、好ましくは6〜48である。アリール基の具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(「C1〜C12アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(「C1〜C12アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられ、高分子化合物の合成の行いやすさ等の観点からは、置換基を有していてもよいフェニル基が好ましく、高分子化合物の有機溶媒への溶解性、素子特性の観点から、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。C1〜C12アルコキシフェニル基として具体的には、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、i−プロピルオキシフェニル基、ブトキシフェニル基、i−ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基、ペンチルオキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−エチルヘキシルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェニル基、ラウリルオキシフェニル基等が挙げられる。C1〜C12アルキルフェニル基として具体的にはメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、i−プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、i−ブチルフェニル基、s−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基等が挙げられ、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基がさらに好ましい。
前記の[式(3):式(1)]、[式(3):式(1−1)] 及び[式(3):式(1−2)]の繰り返し単位の比は、いずれも、モル比で、通常、10:90〜99:1であり、素子特性の観点から、好ましくは30:70〜98:2である。
前記高分子化合物は、前記式(1)を2種類以上含んでいても良く、また前記式(3)で表される繰り返し単位を2種類以上含んでいてもよい。
前記高分子化合物は、発光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、さらに、前記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。
前記高分子化合物中の繰り返し単位は、非共役構造で連結されていてもよいし、該繰り返し単位の中に該非共役構造が含まれていてもよい。この非共役構造としては、以下に示すもの、及びそれらを2個以上組み合わせたもの等が例示される。
Figure 0005446079

(式中、Rは独立に、前記で定義したとおりであり、Arはヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜60の炭化水素基を表す。)
前記式中、前記ヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素、珪素、硼素、燐、セレン等が挙げられる。
前記高分子化合物は、ランダム共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。また、それらの中間的な構造を有する高分子、例えば、ブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。さらに、主鎖に枝分かれがあり、末端部が3個以上ある場合やデンドリマーも含まれる。
前記高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、通常、1×103〜1×108程度であり、好ましくは1×104〜1×106である。また、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常、3×103〜1×108程度であり、成膜性の観点及び素子にした場合の発光効率の観点から、好ましくは5×104以上であり、1×105以上がさらに好ましいが、高分子化合物の有機溶媒への溶解性の観点からは、1×105〜5×106であることが好ましい。数平均分子量及び重量平均分子量がかかる範囲の高分子化合物を1種単独で素子に用いた場合でも該高分子化合物の2種類以上を併用して素子に用いた場合でも、得られる素子は高発光効率である。また、本発明の組成物の成膜性を向上させる観点から、重量平均分子量/数平均分子量で規定される分散度が3以下であることが好ましい。
前記高分子化合物の分子鎖末端に位置する基(即ち、末端基)に重合に関与する基(通常、重合活性基と呼ばれる。)が残っていると、該組成物を発光素子に用いたときの発光特性、寿命が低下する可能性があるので、重合に関与しない安定な基で保護されていることが好ましい。この末端基としては、分子鎖主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものが好ましく、例えば、炭素―炭素結合を介してアリール基又は複素環基と結合している構造が例示される。具体的には、特開平9-45478号公報の化10に記載の置換基等が例示される。
前記高分子化合物は、その分子鎖末端の少なくとも一方を、1価の複素環基、1価の芳香族アミン基、複素環配位金属錯体から誘導される1価の基、及びアリール基から選ばれる芳香族末端基で封止することにより、様々な特性を付加することが期待される。具体的には、素子の輝度低下に要する時間を長くする効果、電荷注入性、電荷輸送性、発光特性等を高める効果、高分子化合物間の相溶性や相互作用を高める効果、アンカー的な効果等が挙げられる。
前記高分子化合物の製造方法としては、例えば、Suzuki反応により重合する方法(ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年))、Grignard反応により重合する方法(共立出版、高分子機能材料シリーズ第2巻、高分子の合成と反応(2)、432〜433頁)、山本重合法により重合する方法(プログレッシブ ポリマー サイエンス(Prog.Polym.Sci.),第17巻,1153〜1205頁,1992年)、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法(丸善、実験化学講座第4版、28巻、339〜340頁)等が例示される。
本発明の高分子化合物を高分子発光素子等に用いる場合、該高分子化合物の純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製した後に重合することが好ましい。また、合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
また、本発明の高分子化合物を用いて製膜したときの製膜性、素子特性を改良する観点で、本発明の高分子化合物と、他の低分子有機化合物、および/または高分子化合物を混合した高分子組成物として用いてもよい。
本発明の高分子組成物は、本発明の高分子化合物を少なくとも1種類含むものであり、正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、安定剤、酸化防止剤等を含んでいてもよい。これらの任意成分は、各々、1種類単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
組み合わせる低分子有機化合物、高分子化合物は、特に限定されないが、正孔注入・輸送性(正孔輸送材料)、電子注入・輸送性(電子輸送材料)を有するものが好ましく用いられる。
具体的には、本発明の高分子組成物が含有してもよい正孔輸送材料としては、例えば、低分子有機化合物としては、トリフェニルアミン、テトラフェニルジアミン、ビスカルバゾリルビフェニルおよびこれらの誘導体等が挙げられ、高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体等が挙げられる。
本発明の高分子組成物が含有してもよい電子輸送材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。
前記材料の含有比率は、用途に応じて決定すればよいが、本発明の高分子組成物が正孔輸送材料を含有する場合には、該組成物中の正孔輸送材料の割合は、通常、1重量%〜80重量%であり、好ましくは5重量%〜60重量%である。本発明の組成物が電子輸送材料を含有する場合には、該組成物中の電子輸送材料の割合は、通常、1重量%〜80重量%であり、好ましくは5重量%〜60重量%である。本発明の高分子組成物が発光材料を含有する場合には、該組成物中の発光材料の割合は、通常、1重量%〜80重量%である。
本発明の高分子組成物が含有してもよい安定剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
本発明の高分子化合物および高分子組成物は、特に液状組成物として高分子発光素子等の発光素子や有機トランジスタ、太陽電池の作製に有用である。液状組成物は、本発明の組成物が必要に応じて溶媒を含んでなるものである。本明細書において、「液状組成物」とは、素子作製時において液状であるものを意味し、典型的には、常圧(即ち、1気圧)、25℃において液状のものを意味する。また、液状組成物は、一般的には、インク、インク組成物、溶液等と呼ばれることがある。
高分子発光素子の作製の際に、この液状組成物(例えば、溶液状態の組成物)を用いて成膜する場合、該液状組成物を塗布した後、乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また電荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な手法が適用できるので、製造上非常に有利である。なお、乾燥の際には、50〜150℃程度に加温した状態で乾燥してもよく、また、10-3Pa程度に減圧して乾燥させてもよい。
液状組成物を用いた成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
液状組成物中の溶媒の割合は、該液状組成物の全重量に対して、通常、1重量%〜99.9重量%であり、好ましくは60重量%〜99.9重量%であり、さらに好ましく90重量%〜99.9重量%である。液状組成物の粘度は印刷法によって異なるが、25℃において0.5〜500mPa・sの範囲が好ましく、インクジェットプリント法等液状組成物が吐出装置を経由するものの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために粘度が25℃において0.5〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。また、前記式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物または前記高分子化合物をを1種類以上含む高分子組成物が液状組成物から溶媒を除いた全成分の合計重量に対して、通常は20重量%〜100重量%であり、好ましくは40重量%〜100重量%である。
液状組成物に含まれる溶媒としては、該組成物中の該溶媒以外の成分を溶解又は分散できるものが好ましい。該溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルベンゾエート、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール及びその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。また、これらの溶媒は、1種単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。前記溶媒のうち、ベンゼン環を少なくとも1個以上含む構造を有し、かつ融点が0℃以下、沸点が100℃以上である有機溶媒を1種類以上含むことが、粘度、成膜性等の観点から好ましい。
溶媒の種類としては、液状組成物中の溶媒以外の成分の有機溶媒への溶解性、成膜時の均一性、粘度特性等の観点から、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メシチレン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、s−ブチルベンゼン、アニソール、エトキシベンゼン、1−メチルナフタレン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロヘキシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキセニルシクロヘキサノン、n−ヘプチルシクロヘキサン、n−ヘキシルシクロヘキサン、メチルベンゾエート、2−プロピルシクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、ジシクロヘキシルケトンが好ましく、キシレン、アニソール、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、ビシクロヘキシルメチルベンゾエートのうち少なくとも1種類を含むことがより好ましい。
液状組成物に含まれる溶媒の種類は、成膜性の観点や素子特性等の観点から、2種類以上であることが好ましく、2〜3種類であることがより好ましく、2種類であることがさらに好ましい。
液状組成物に2種類の溶媒が含まれる場合、そのうちの1種類の溶媒は25℃において固体状態でもよい。成膜性の観点から、1種類の溶媒は沸点が180℃以上のものであり、他の1種類の溶媒は沸点が180℃以下のものであることが好ましく、1種類の溶媒は沸点が200℃以上のものであり、他の1種類の溶媒は沸点が180℃以下のものであることがより好ましい。また、粘度の観点から、60℃において、液状組成物から溶媒を除いた成分の0.2重量%以上が溶媒に溶解することが好ましく、2種類の溶媒のうちの1種類の溶媒には、25℃において、液状組成物から溶媒を除いた成分の0.2重量%以上が溶解することが好ましい。
液状組成物に3種類の溶媒が含まれる場合、そのうちの1〜2種類の溶媒は25℃において固体状態でもよい。成膜性の観点から、3種類の溶媒のうちの少なくとも1種類の溶媒は沸点が180℃以上の溶媒であり、少なくとも1種類の溶媒は沸点が180℃以下の溶媒であることが好ましく、3種類の溶媒のうちの少なくとも1種類の溶媒は沸点が200℃以上300℃以下の溶媒であり、少なくとも1種類の溶媒は沸点が180℃以下の溶媒であることがより好ましい。また、粘度の観点から、3種類の溶媒のうちの2種類の溶媒には、60℃において、液状組成物から溶媒を除いた成分の0.2重量%以上が溶媒に溶解することが好ましく、3種類の溶媒のうちの1種類の溶媒には、25℃において、液状組成物から溶媒を除いた成分の0.2重量%以上が溶媒に溶解することが好ましい。
液状組成物に2種類以上の溶媒が含まれる場合、粘度及び成膜性の観点から、最も沸点が高い溶媒が、液状組成物に含まれる全溶媒の重量の40〜90重量%であることが好ましく、50〜90重量%であることがより好ましく、65〜85重量%であることがさらに好ましい。
液状組成物に含まれる溶媒としては、粘度及び成膜性の観点から、アニソール及びビシクロヘキシルの組み合わせ、アニソール及びシクロヘキシルベンゼンの組み合わせ、キシレン及びビシクロヘキシルの組み合わせ、キシレン及びシクロヘキシルベンゼンの組み合わせ、メシチレン及びメチルベンゾエートの組み合わせが好ましい。
液状組成物に含まれる溶媒以外の成分の溶媒への溶解性の観点から、溶媒の溶解度パラメータと、本発明の高分子組成物に含まれる高分子化合物の溶解度パラメータとの差が10以下であることが好ましく、7以下であることがより好ましい。これらの溶解度パラメータは、「溶剤ハンドブック(講談社刊、1976年)」に記載の方法で求めることができる。
さらに、本発明の液状組成物は、粘度及び/又は表面張力を調節するための添加剤、酸化防止剤を含んでいてもよい。
本発明の組成物が含有してもよい粘度及び/又は表面張力を調節するための添加剤としては、例えば、粘度を高めるための高分子量の化合物(増粘剤)や貧溶媒、粘度を下げるための低分子量の化合物、表面張力を下げるための界面活性剤等を適宜組み合わせて使用すればよい。
前記の高分子量の化合物としては、発光や電荷輸送を阻害しないものであればよく、組成物が溶媒を含む場合には、通常、該溶媒に可溶性のものである。高分子量の化合物としては、例えば、高分子量のポリスチレン、高分子量のポリメチルメタクリレート等を用いることができる。前記の高分子量の化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は50万以上が好ましく、100万以上がより好ましい。また、貧溶媒を増粘剤として用いることもできる。即ち、本発明の組成物が溶媒を含む場合(即ち、後述の液状組成物である場合)、該組成物中の固形分に対して少量の貧溶媒を添加することで、該組成物の粘度を高めることができる。この目的で貧溶媒を添加する場合、該組成物中の固形分が析出しない範囲で、貧溶媒の種類と添加量を選択すればよい。保存時の安定性も考慮すると、貧溶媒の量は、組成物全体に対して50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。
本発明の組成物が含有してもよい酸化防止剤としては、発光や電荷輸送を阻害しないものであればよい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が例示される。酸化防止剤を用いることにより、本発明の液状組成物の保存安定性を改善し得る。
次いで、本発明の薄膜について説明する。
この薄膜は、前記高分子化合物を用いて製造することができる。
好ましくは、前記高分子化合物を含む層を作成し、該層を通常50℃以上に加熱して製造するものであり、より好ましくは、加熱温度が50℃以上300℃以下で製造するものであり、さらに好ましくは、50℃以上200℃以下で製造されるものである。
加熱は、薄膜上に溶媒をスピンコートした場合に薄膜の膜厚の減少が10%以下となるまで行うことが好ましく、5%以下となるまで行うことがより好ましい。
加熱して製造された上記の層は、溶媒に溶解しにくいので、該層の上に、化合物と溶媒とを含む液を用いて容易に該化合物を含む層を形成し得る。
加熱温度が低すぎると硬化が不十分となる傾向があり、高すぎると該薄膜をエレクトロルミネッセンス素子に用いた場合に素子特性が低下する傾向がある。
また、加熱時間は、通常15分から1時間程度であり、加熱方法としては、オーブンやホットプレートを用いて加熱する方法が挙げられる。加熱は、不活性気体雰囲気下もしくは真空中で行うことができ、好ましくは窒素雰囲気下である。
薄膜の種類としては、発光性薄膜、導電性薄膜、有機半導体薄膜が例示される。
発光性薄膜は、素子の輝度や発光電圧等の観点から、発光の量子収率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
導電性薄膜は、表面抵抗が1KΩ/□以下であることが好ましい。薄膜に、ルイス酸、イオン性化合物等をドープすることにより、電気伝導度を高めることができる。表面抵抗が100Ω/□以下であることがより好ましく、10Ω/□以下であることがさらに好ましい。
有機半導体薄膜は、電子移動度又は正孔移動度のいずれか大きいほうが、好ましくは10-5cm2/V/秒以上であり、より好ましくは10-3cm2/V/秒以上であり、さらに好ましくは10-1cm2/V/秒以上である。また、有機半導体薄膜を用いて、有機トランジスタを作製することができる。具体的には、SiO2等の絶縁膜とゲート電極とを形成したSi基板上に有機半導体薄膜を形成し、Au等でソース電極とドレイン電極を形成することにより、有機トランジスタとすることができる。
次いで、積層体について説明する。この積層体は、前記薄膜を1種類以上含み、且つ層の数が2以上であるものを示し、層の数が3以上であることが好ましい。この積層体は、前記高分子化合物を用いて製造することができる。好ましくは、前記の高分子化合物を含む層と、有機化合物を含有する層とを積層する工程と、積層されたものを通常50℃以上に加熱する工程を含む方法により製造するより好ましくは、加熱温度が50℃以上300℃以下で製造するものであり、さらに好ましくは、50℃以上200℃以下で製造されるものである。有機化合物は低分子化合物でも高分子化合物でもよく、前述の正孔輸送材料または電子輸送材料が例示される。
加熱温度が低すぎると硬化が不十分となる傾向があり、高すぎると該積層体をエレクトロルミネッセンス素子に用いた場合に素子特性が低下する傾向がある。
また、加熱時間は、通常15分から1時間程度であり、加熱方法としては、オーブンやホットプレートを用いて加熱する方法が挙げられる。加熱は、不活性気体雰囲気下もしくは真空中で行うことができ、好ましくは窒素雰囲気下である。
本発明の積層体は、高分子発光素子、有機トランジスタ、太陽電池に用いることができる。
本発明の積層体を高分子発光素子に用いる場合、前記の高分子化合物を含む層は、発光層、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層などとして用いることができる。
<用途>
次に本発明の高分子化合物の用途について説明する。
本発明の高分子化合物は、通常、固体状態で蛍光を発し、高分子発光体(即ち、高分子量の発光材料)として用いることができる。また、本発明の高分子化合物は優れた電荷輸送能を有しており、高分子発光素子用材料や電荷輸送材料として好適に用いることができる。該高分子発光体を用いた高分子発光素子は低電圧、高発光効率で駆動できる高性能の高分子発光素子である。従って、本発明の高分子化合物は、曲面状光源、平面状光源等の面状光源(例えば、照明等);セグメント表示装置(例えば、セグメントタイプの表示素子等)、ドットマトリックス表示装置(例えば、ドットマトリックスのフラットディスプレイ等)、液晶表示装置(例えば、液晶表示装置、液晶ディスプレイのバックライト等)等の表示装置等の材料として有用である。また、本発明の高分子化合物は、レーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜等の伝導性薄膜用材料、蛍光を発する発光性薄膜材料等としても用いることができる。有機トランジスタは、バイポーラトランジスタとして用いることも、高分子電界効果トランジスタ等の電界効果トランジスタとして用いることもできる。
<高分子発光素子>
次に、本発明の高分子発光素子について説明する。
本発明の高分子発光素子は、陽極及び陰極からなる電極間に、本発明の高分子化合物を含む層を有する高分子発光素子である。
また、陽極及び陰極から成る電極間に、本発明の薄膜または本発明の積層体を有する高分子発光素子である。
また、本発明の高分子発光素子は陽極及び陰極からなる電極間に、発光層と電荷輸送層とを有し、該電荷輸送層が本発明の高分子化合物から得られる層である高分子発光素子である。
また、本発明の高分子発光素子は陽極及び陰極からなる電極間に、発光層と電荷輸送層とを有し、該電荷輸送層と電極との間に電荷注入層を有し、該電荷注入層が本発明の高分子化合物から得られる層である。
前記本発明の高分子化合物を含む層は、発光層、正孔輸送層、電子輸送層等のいずれであってもよいが、有機層が発光層であることが好ましい。
発光層とは、発光する機能を有する層をいう。正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいう。電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、正孔輸送層と電子輸送層を総称して電荷輸送層という。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上存在してもよい。
本発明の高分子発光素子が発光層を有する場合、該発光層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
発光層の形成方法としては、例えば、液状組成物からの成膜による方法が挙げられる。液状組成物からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。パターン形成や多色の塗分けが容易であるという点で、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の印刷法が好ましい。
本発明の高分子発光素子は、素子の輝度等の観点から陽極と陰極との間に電圧を印加したときの最大外部量子収率が1%以上であることが好ましく、1.5%以上であることがより好ましい。
本発明の高分子発光素子としては、例えば、陰極と発光層との間に電子輸送層を設けた高分子発光素子、陽極と発光層との間に正孔輸送層を設けた高分子発光素子、陰極と発光層との間に電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に正孔輸送層を設けた高分子発光素子等が挙げられる。
本発明の高分子発光素子としては、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本発明の高分子化合物が正孔輸送層に用いられる場合には、本発明の前記式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物が該正孔輸送性基を有することが好ましい。正孔輸送性基を含む高分子化合物の具体例としては、芳香族アミンを含む重合体、スチルベンを含む重合体等が挙げられる。
本発明の高分子化合物が電子輸送層に用いられる場合には、本発明の高分子化合物前記式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物が該電子輸送性基を有することが好ましい。電子輸送性基を含む高分子化合物の具体例としては、オキサジアゾールを含む重合体、トリアゾールを含む重合体、キノリンを含む重合体、キノキサリンを含む重合体、ベンゾチアジアゾールを含む重合体等が挙げられる。
本発明の高分子発光素子が正孔輸送層を有する場合、通常、該正孔輸送層には正孔輸送材料(低分子、高分子のものがある。)が用いられる。この正孔輸送材料としては、前述の本発明の組成物が含有してもよい正孔輸送材料で例示したものが挙げられる。
該正孔輸送材料としては、具体的には、特開昭63-70257号公報、特開昭63-175860号公報、特開平2-135359号公報、特開平2-135361号公報、特開平2-209988号公報、特開平3-37992号公報、特開平3-152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体等の高分子の正孔輸送材料が好ましく、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体がさらに好ましい。
また、低分子の正孔輸送材料としては、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体が例示される。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。高分子バインダーとしては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
ポリビニルカルバゾール及びその誘導体は、例えば、ビニルモノマーからカチオン重合又はラジカル重合によって得られる。
ポリシラン及びその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
ポリシロキサン及びその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖又は主鎖に上記低分子の正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖又は主鎖に有するものが例示される。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子の正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。高分子の正孔輸送材料では、溶液(即ち、正孔輸送材料を溶媒と混合したもの)からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解又は均一に分散できるものが好ましい。該溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール及びその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。これらの有機溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
正孔輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと素子の駆動電圧が高くなることがあり好ましくない。従って、正孔輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の高分子発光素子が電子輸送層を有する場合、通常、該電子輸送層には電子輸送材料(低分子、高分子のものがある。)が用いられる。この電子輸送材料としては、前述の本発明の組成物が含有してもよい電子輸送材料で例示したものが挙げられる。
該電子輸送材料としては、具体的には、特開昭63-70257号公報、特開昭63-175860号公報、特開平2-135359号公報、特開平2-135361号公報、特開平2-209988号公報、特開平3-37992号公報、特開平3-152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子の電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、及び溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示され、高分子電子輸送材料では溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示される。溶液又は溶融状態からの成膜時には、前記高分子バインダーを併用してもよい。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料及び/又は高分子バインダーを溶解又は均一に分散できるものが好ましい。具体的には、前記正孔輸送層の項において、正孔輸送層の溶液からの成膜に用いる溶媒として例示したものが挙げられる。この溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液又は溶融状態からの成膜方法としては、前記正孔輸送層の項において、正孔輸送層の溶液からの成膜方法として例示したものが挙げられる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、電子輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
また、電極に隣接して設けた正孔輸送層、電子輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、それぞれ、特に正孔注入層、電子注入層(以下、これらの総称を「電荷注入層」ということがある。)と一般に呼ばれることがある。
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、及び各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
本発明において、電荷注入層を設けた高分子発光素子としては、例えば、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子発光素子、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子発光素子が挙げられる。具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電子注入層/陰極
g)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
k)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
m)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
n)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
p)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
本発明の高分子発光素子としては、前述のとおり、本発明の高分子化合物が正孔輸送層及び/又は電子輸送層に含まれているものも含む。また、本発明の高分子発光素子としては、本発明の高分子化合物が正孔注入層及び/又は電子注入層に含まれているものも含む。
本発明の高分子化合物が正孔注入層に用いられる場合には、電子受容性化合物と同時に用いられることが好ましい。本発明の高分子化合物が電子輸送層に用いられる場合には、電子供与性化合物と同時に用いられることが好ましい。ここで、同時に用いるためには、共重合、側鎖としての導入等の方法がある。
電荷注入層の具体例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層等が挙げられる。
電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通常、該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオン等が挙げられる。カチオンの例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
電荷注入層の膜厚は、通常、1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。
電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニン等)、カーボン等が例示される。
絶縁層は、通常、膜厚0.5〜4.0nmであり、電荷注入を容易にする機能を有するものである。絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。
絶縁層を設けた高分子発光素子としては、陰極に隣接して絶縁層を設けた高分子発光素子、陽極に隣接して絶縁層を設けた高分子発光素子が挙げられる。具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/絶縁層/陰極
s)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
t)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
v)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
w)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
y)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
z)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
ab)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
本発明の高分子発光素子は、上記a)〜ab)に例示した素子構造において、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層のうちのいずれかに、本発明の組成物を含む。
本発明の高分子発光素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板等が挙げられる。不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。通常、本発明の高分子発光素子が有する陽極及び陰極の少なくとも一方が透明又は半透明である。陽極側が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、陽極として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜調整することができるが、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボン等からなる層、又は金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよい。
陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、又はそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイト又はグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜調整することができるが、例えば、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機層との間に、導電性高分子からなる層、又は金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよく、陰極作製後、該高分子発光素子を保護する保護層を設けてもよい。高分子発光素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層及び/又は保護カバーを設けることが好ましい。
保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物、金属窒化物、有機無機ハイブリッド材料等を用いることができる。保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板等を用いることができ、該カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
本発明の高分子発光素子は、例えば、曲面状光源、平面状光源等の面状光源(例えば、照明等);セグメント表示装置(例えば、セグメントタイプの表示素子等)、ドットマトリックス表示装置(例えば、ドットマトリックスのフラットディスプレイ等)、液晶表示装置(例えば、液晶表示装置、液晶ディスプレイのバックライト等)等の表示装置等に用いることができる。
本発明の高分子発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極又は陰極のいずれか一方、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号等を表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り分ける方法や、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダー等の表示装置として用いることができる。
面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
<有機トランジスタ(高分子電界効果トランジスタ)>
次に、有機トランジスタの一態様である高分子電界効果トランジスタを説明する。
本発明の高分子化合物は、高分子電界効果トランジスタの材料として、中でも活性層として好適に用いることができる。高分子電界効果トランジスタの構造としては、通常は、ソース電極及びドレイン電極が高分子からなる活性層に接して設けられており、さらに活性層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていればよい。
高分子電界効果トランジスタは、通常は支持基板上に形成される。支持基板としては電界効果トランジスタとしての特性を阻害しなければ材質は特に制限されないが、ガラス基板やフレキシブルなフィルム基板やプラスチック基板も用いることができる。
高分子電界効果トランジスタは、公知の方法、例えば、特開平5-110069号公報記載の方法により製造することができる。
活性層を形成する際に、有機溶媒可溶性の重合体を含む組成物を用いることが製造上非常に有利であり好ましい。有機溶媒可溶性の重合体を含む組成物が溶媒を含んでなる液状組成物からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の塗布法を用いることができる。
高分子電界効果トランジスタを作製後、封止してなる封止高分子電界効果トランジスタが好ましい。これにより、高分子電界効果トランジスタが、大気から遮断され、高分子電界効果トランジスタの特性の低下を抑えることができる。
封止する方法としては、紫外線(UV)硬化樹脂、熱硬化樹脂や無機のSiONx膜等でカバーする方法、ガラス板やフィルムをUV硬化樹脂、熱硬化樹脂等で張り合わせる方法等が挙げられる。大気との遮断を効果的に行うため高分子電界効果トランジスタを作製後、封止するまでの工程を大気に曝すことなく(例えば、乾燥した窒素雰囲気中、真空中等で)行うことが好ましい。
本発明の高分子化合物は下記式(4)で表される化合物を原料として用いて重合する方法により製造することができる。
Figure 0005446079

(4)

式中、Xはそれぞれ重合に関与しうる置換基を表す。R1、R2およびa、bは独立に、前記と同じ意味を表す。
重合に関与しうる置換基としては、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、ホウ酸エステル基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化メチル基、ハロゲン化マグネシウム基、スタニル基、−B(OH)2、ホルミル基、シアノ基、ビニル基等があげられる。
中でも、−B(OH)2、ホウ酸エステル基、ハロゲン化マグネシウム、スタニル基、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基またはアリールアルキルスルホネート基が好ましい。
ここに、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられ、好ましくは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。さらに好ましくは臭素原子である。
アルキルスルホネート基としては、メタンスルホネート基、エタンスルホネート基、トリフルオロメタンスルホネート基などが例示され、アリールスルホネート基としては、ベンゼンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基などが例示され、アリールアルキルスルホネート基としては、ベンジルスルホネート基などが例示される。
ホウ酸エステル基としては、ジアルキルエステル、ジアリールエステル、ジアリールアルキルエステルが挙げられ、下記式で示される基が例示される。

Figure 0005446079



スルホニウムメチル基としては、下記式で示される基が例示される。
−CH2+Me2-、−CH2+Ph2-
(Xはハロゲン原子を示し、Phはフェニル基を示す。)
ホスホニウムメチル基としては、下記式で示される基が例示される。
−CH2+Ph3- (Xはハロゲン原子を示す。)
ホスホネートメチル基としては、下記式で示される基が例示される。
−CH2PO(OR’)2 (Xはハロゲン原子を示し、R’はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基を示す。)
モノハロゲン化メチル基としては、フッ化メチル基、塩化メチル基、臭化メチル基、ヨウ化メチル基が例示される。
ハロゲン化マグネシウム基としては、塩化マグネシウム基、臭化マグネシウム基、ヨウ化マグネシウム基が例示される。
スタニル基としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基およびアリールアルキル基から選ばれる3つの置換基を有するスタニル基を表し、スタニル基、トリクロロスタニル基、トリメチルスタニル基、トリエチルスタニル基、トリ−n−ブチルスタニル基、トリフェニルスタニル基、トリベンジルスタニル基が例示される。
重合に関与しうる置換基として好ましい置換基は重合反応の種類によって異なるが、例えばYamamotoカップリング反応など0価ニッケル錯体を用いる場合には、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基またはアリールアルキルスルホネート基が挙げられる。またSuzukiカップリング反応などニッケル触媒あるいはパラジウム触媒を用いる場合には、アルキルスルホネート基、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、-B(OH)2などが挙げられる。
本発明の製造方法は、具体的には、モノマーとなる、重合に関与する置換基を複数有する化合物を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で行うことができる。例えば、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、 “オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム(Makromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)などに記載の公知の方法を用いることができる。
本発明の高分子化合物の製造方法において、重合させる方法としては、上記式(4)で表される化合物の重合に関与しうる置換基に応じて、既知の縮合反応を用いることにより製造できる。
また、重合に関与しうる置換基を2つ以上有する化合物の共存下に重合を実施することにより、共重合体を製造することができる。重合に関与しうる置換基を3つ以上有する化合物を共重合することにより分岐構造を有する高分子化合物を製造することができる。
本発明の高分子化合物が重合において、二重結合を生成する場合は、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ホルミル基を有する化合物とホスホニウムメチル基を有する化合物との、もしくはホルミル基とホスホニウムメチル基とを有する化合物のWittig反応による重合、ビニル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物とのHeck反応による重合、モノハロゲン化メチル基を2つあるいは2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、スルホニウムメチル基を2つあるいは2つ以上有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、ホルミル基を有する化合物とシアノ基を有する化合物とのKnoevenagel反応による重合などの方法、ホルミル基を2つあるいは2つ以上有する化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。
本発明の高分子化合物が縮合重合によって主鎖に三重結合を生成する場合には、例えば、Heck反応、Sonogashira反応が利用できる。
また、二重結合や三重結合を生成しない場合には、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)錯体により重合する方法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。
これらのうち、Wittig反応による重合、Heck反応による重合、Knoevenagel反応による重合、およびSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法およびニッケルゼロ価錯体により重合する方法が、分子量制御のしやすさの観点、共重合の場合の組成比制御のしやすさの観点で好ましい。
本発明の製造方法の中で、重合に関与しうる置換基がそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基またはアリールアルキルスルホネート基から選ばれ、ニッケルゼロ価錯体またはパラジウム触媒存在下で縮合重合する製造方法が好ましい。
原料化合物としては、ジハロゲン化化合物、ビス(アルキルスルホネート)化合物、ビス(アリールスルホネート)化合物、ビス(アリールアルキルスルホネート)化合物あるいはハロゲン−アルキルスルホネート化合物、ハロゲン−アリールスルホネート化合物、ハロゲン−アリールアルキルスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物、アリールスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物が挙げられる。
この場合、例えば原料化合物としてハロゲン−アルキルスルホネート化合物、ハロゲン−アリールスルホネート化合物、ハロゲン−アリールアルキルスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物、アリールスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物を用いることにより、繰り返し単位の向きやシーケンスを制御した高分子化合物を製造する方法が挙げられる。
また、本発明の製造方法の中で、重合に関与しうる置換基がそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、−B(OH)2、またはホウ酸エステル基から選ばれ、全原料化合物が有する、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基およびアリールアルキルスルホネート基のモル数の合計(J)と、−B(OH)2およびホウ酸エステル基のモル数の合計(K)の比が実質的に1(通常 K/J は0.7〜1.2の範囲)であり、ニッケル触媒またはパラジウム触媒を用いて縮合重合する製造方法が好ましい。
具体的な原料化合物の組み合わせとしては、ジハロゲン化化合物、ビス(アルキルスルホネート)化合物、ビス(アリールスルホネート)化合物またはビス(アリールアルキルスルホネート)化合物とジホウ酸化合物またはジホウ酸エステル化合物との組み合わせが挙げられる。
また、ハロゲン−ホウ酸化合物、ハロゲン−ホウ酸エステル化合物、アルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アルキルスルホネート−ホウ酸エステル化合物、アリールスルホネート−ホウ酸化合物、アリールスルホネート−ホウ酸エステル化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸エステル化合物挙げられる。
この場合、例えば原料化合物としてハロゲン−ホウ酸化合物、ハロゲン−ホウ酸エステル化合物、アルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アルキルスルホネート−ホウ酸エステル化合物、アリールスルホネート−ホウ酸化合物、アリールスルホネート−ホウ酸エステル化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸化合物、アリールアルキルスルホネート−ホウ酸エステル化合物を用いることにより、繰り返し単位の向きやシーケンスを制御した高分子化合物を製造する方法が挙げられる。
有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。
溶媒としては、用いる化合物や反応によって異なるが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの不飽和炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサンなどのハロゲン化飽和炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化不飽和炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのエーテル類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N, N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ピリジンなどのアミン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルモルホリンオキシドなどのアミド類などが例示され、単一溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いてもよい。
反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
本発明の前記式(4)で示される化合物は、下記式(6)で示される化合物から製造することができる。
Figure 0005446079

(6)
式中、Xは前記と同じ意味を表す。
前記式(6)で示される化合物と3−ブロモベンゾシクロテンを溶媒に溶かしアルキルリチウム又はアルキルマグネシウムの存在下、−78℃で反応させると、下記式(7)で示される化合物が製造される。溶媒としては、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒又はテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒が用いられる。

Figure 0005446079

(7)
式中、Xは前記と同じ意味を表す。
前記式(7)で示される化合物を溶媒に溶かしルイス酸又はアルキルスルホン酸又はトルエンスルホン酸の存在下、0℃で反応させると、前記式(4)で示される化合物が製造される。溶媒としては、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒又はジクロロメタン等の含ハロゲン系溶媒が用いられる。
本発明の高分子化合物を高分子LED等に用いる場合、その純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましい。また重合後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
−数平均分子量及び重量平均分子量の測定方法−
実施例において、ポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、島津製作所製、商品名:LC-10Avp)により求めた。測定する重合体は、約0.5重量%の濃度になるようテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに50μL注入した。GPCの移動相はテトラヒドロフランを用い、0.6mL/minの流速で流した。カラムは、TSKgel SuperHM-H(東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(東ソー製)1本を直列に繋げた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID-10A)を用いた。
<実施例1>化合物Cの合成
〔化合物Bの合成〕
三口ナスフラスコ(100ml)に攪拌子を入れ、コンデンサー、熱電対を取り付けた。3−ブロモベンゾシクロブタン(4.1g)、テトラヒドロフラン(69ml)を仕込み、ドライアイス-アセトンバスで−78℃まで冷却した。n−BuLi(16.9ml)を加えて2時間攪拌し、化合物A:
Figure 0005446079
(4.1g)をテトラヒドロフラン(12ml)に溶かした溶液を滴下した。2時間−78℃で攪拌後、さらに室温で4時間攪拌した。氷浴で冷やしながら水(50ml)をゆっくりと加え、分液ロートに移して洗浄し、さらに水30mlで二回洗浄した。得られた有機層は硫酸マグネシウムを用いて脱水し、固体を濾過して溶液を濃縮した。その結果化合物B:
Figure 0005446079
を含む固体を8.1g(収率99.9%、LC純度73.0%)得た。
〔化合物Cの合成〕
ナスフラスコ(100ml)に化合物Bを仕込み、ジクロロメタン(24ml)を加えて溶液とした。氷浴で0℃に冷却後、BF3Et2O(7.0ml)を滴下漏斗より滴下した。1時間攪拌後、さらにBF3Et2O(7.0ml)を加えて1時間攪拌し、室温で5時間攪拌した。水(100ml)を加えて攪拌した後、分液ロートへ移し、クロロホルム(50ml)で3回抽出した。得られた有機層は硫酸ナトリウムで乾燥後、溶液を濃縮し、クロロホルム(30ml)を加えた。加熱還流しながらメタノール(300ml)を加えて結晶化を行い、得られた結晶を濾過した。この結晶をクロロホルム(20ml)に加えて加熱し、メタノール(200ml)を加えて室温で2時間攪拌した。生じた結晶を濾過して乾燥した。目的とする化合物C:

Figure 0005446079

を白色固体として2.0g(収率35.0%、LC純度99.5%)得た。構造は1HNMRの測定結果により決定した。

1HNMR(300MHz,CDCl3):δ7.56(d, 8.1Hz, 2H), 7.49(d, 1.2Hz, 2H), 7.45(dd, 8.1, 1.2Hz, 2H), 7.01(d, 7.8Hz, 2H), 6.92(d, 7.8Hz, 2H), 6.81(s, 2H), 3.11(s, 4H).
<実施例2> 重合体1の合成
ジムロートを接続した200mL三つ口フラスコに、攪拌子を入れ、コンデンサー、熱電対を取り付け、化合物D:
Figure 0005446079
0.536g(1.0mmol)、化合物E:
Figure 0005446079
0.110g(0.2mmol)、化合物C 0.105g(0.2mmol)、化合物F:

Figure 0005446079
0.275g(0.6mmol)、トルエン10mlを加えた。窒素雰囲気下、モノマー溶液を加熱し50℃で酢酸パラジウム 0.4mg、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン 2.7mg、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液 3.4gを注加した。105℃に加熱した後、30hr攪拌した。次にトルエン0.5mLに溶解した化合物G:

Figure 0005446079

89mgを加え105℃で2hr攪拌した。更にN,N−ジエチルチオカルバミド酸ナトリウム三水和物 0.2g、イオン交換水 3mLを加え65℃で2hr攪拌した。
有機層を水層と分離した後、有機層を2M塩酸 約20mL(1回)、10重量%酢酸ナトリウム水溶液 約20mL(1回)、イオン交換水 約20mL(3回)の順番で洗浄した。有機層をメタノール 約270mLに滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後乾燥し固体を得た。この固体をトルエン 約30mLに溶解させ、あらかじめトルエンを通液したシリカゲル/アルミナカラムに溶液を通液し、この溶液をメタノール 約270mLに滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後乾燥し、重合体1を0.49g得た。
重合体1のポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=3.2×104、Mw=7.8×104であった。
出発原料の仕込み比より、重合体1は、下記式:
Figure 0005446079
で表される割合で上記単位を有するものであると推測される。
<合成例1>重合体2の合成

不活性雰囲気下にて化合物D(620mg,1.17mmol)、化合物H:

Figure 0005446079
(733mg,1.17mmol)、をトルエン(21.6g)に溶解させ、これにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(27mg,0.0234mmol)を加え、室温にて10分間攪拌した。つづいてテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド20%水溶液を(4.2g)を加え昇温し、約17時間加熱還流した。反応後、フェニルボロン酸(214mg)を加え更に1時間加熱還流した。その後室温まで冷却し、反応マスをメタノール(204ml)に滴下し、析出した沈殿を濾別した。得られた沈殿は、メタノールで洗浄し、減圧乾燥を行い、固形物を得た。
次に、得られた固形物をトルエン(51ml)に溶解させ、シリカおよびアルミナを充填したカラムで通液後、濃縮した。濃縮液をメタノール(204ml)に加えて1時間攪拌し、析出した沈殿を濾別した。得られた沈殿を、メタノールで洗浄し、減圧乾燥を行い、重合体2を780mg得た。
重合体2のポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、M=8.3×104、M=3.7×104であった。
出発原料の仕込み比より、重合体2は、下記式:
Figure 0005446079
で表される割合で上記単位を有するものであると推測される。
<実施例3>
−発光素子の作製−
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P AI4083)の懸濁液を、スピンコートにより約80nmの厚みとなるように成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、重合体1をキシレンに1.5重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコートにより約20nmの厚みとなるように製膜した。そして、酸素濃度及び水分濃度がいずれも10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、180℃15分間乾燥した。次に重合体2をキシレンに1.5重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコートにより約80nmの厚みとなるように製膜した。そして、酸素濃度及び水分濃度がいずれも10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃1時間乾燥した。陰極として、バリウムを約5nm、次いでアルミニウムを約80nm蒸着して、高分子発光素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(約80nm)/重合体1(約20nm)/重合体2(約80nm)/Ba/Al
であった。なお、真空度が、1×10-4Pa以下に到達した後、金属の蒸着を開始した。
得られた高分子発光素子に9.0Vの電圧をかけると、蛍光波長のピークトップが650nmである蛍光を発し、その時の輝度は972cd/m2であった。また発光効率は6Vで最大値を示し、0.155cd/Aであった。
<合成例2>
ジムロートを接続した200mL三つ口丸底フラスコに、化合物D 1.60g(3.0mmol)、化合物E 0.66g(1.2mmol)、化合物F 0.83g(1.8mmol)、トルエン23mlを加えた。窒素雰囲気下、モノマー溶液を加熱し50℃で酢酸パラジウム 1.2mg、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン 9.5mg、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液 10.2gを注加した。105℃に加熱した後、4hr攪拌した。次にトルエン1.5mLに溶解した化合物G 267mgを加え105℃で2hr攪拌した。更にN,N−ジエチルチオカルバミド酸ナトリウム三水和物 0.6g、イオン交換水 9mLを加え65℃で2hr攪拌した。
有機層を水層と分離した後、有機層を2M塩酸 約70mL(1回)、10重量%酢酸ナトリウム水溶液 約70mL(1回)、イオン交換水 約70mL(3回)の順番で洗浄した。有機層をメタノール 約800mLに滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後乾燥し固体を得た。この固体をトルエン 約90mLに溶解させ、あらかじめトルエンを通液したシリカゲル/アルミナカラムに溶液を通液し、この溶液をメタノール 約800mLに滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後乾燥し、重合体3を1.80g得た。
重合体3のポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=9.9×104、Mw=2.4×105であった。
出発原料の仕込み比より、重合体3は、下記式:
Figure 0005446079
で表される割合で上記単位を有するものであると推測される。
<比較例1>
−発光素子の作製−
実施例3において、重合体1に代えて重合体3を用いた以外は実施例3と同様にして、高分子発光素子を作製した。
得られた高分子発光素子に9.0Vの電圧をかけると、蛍光波長のピークトップが650nmである蛍光を発し、その時の輝度は706cd/m2であった。また発光効率は6Vで最大値を示し、0.120cd/Aであった。
<合成例3>化合物Iの合成
三口反応容器(5L)に2.7-ジブロモ-9-フルオレノン:
Figure 0005446079
(338g、1mol)、3-メルカプトプロパン-1-スルホン酸ナトリウム(20g、0.1122mol)およびトルエン(2.5L)を仕込んだ。熱電対およびコンデンサーを取り付けメカニカルスターラーと撹拌翼を取り付けた。トリフルオロメタンスルホン酸(165.01g、1.1mol)を仕込んだ滴下ロートを取り付け窒素ガス雰囲気下とした。室温で撹拌してスラリーを作り、滴下ロートよりトリフルオロメタンスルホン酸を53分かけて滴下した。57分かけて45℃に昇温し、20時間その温度を保った。IsoparC(2L)を加え室温まで冷却した。得られたスラリーをグラスフィルター(容量2L)を用いて減圧濾過し、脱イオン水(1.25L)、エタノール(500ml)の順番で洗浄した。得られた結晶をそのまま空気中で乾燥し、432.7gの粗精製物を得た。これを5Lの反応容器に移し、メカニカルスターラーを取り付け、活性炭(40g)、ジクロロメタン(4L)を加えて1時間加熱還流した。シリカゲルを敷いたグラスフィルターを用いて熱時濾過し、熱ジクロロメタン(1.5L)で洗浄した。得られたジクロロメタン溶液を200mlまで濃縮し、生じた結晶を濾過して乾燥した。同様の活性炭処理を繰り返し、化合物I:
Figure 0005446079
を白色固体として389.82g(収率77.3%)得た。構造は1HNMRの測定結果により決定した。

1HNMR(300MHz,CDCl3):δ7.56(d, 8.10Hz, 2H), 7.47(s, 2H), 7.45(d, 8.10Hz, 2H), 6.93-7.10(m, 8H), 2.30(s, 6H) .
<合成例4>化合物Jの合成
三口丸底フラスコ(300ml)に撹拌子を入れ、コンデンサー、熱電対を取り付けた。化合物I
(10.0g)、ビスピナコレートジボラン(11.1g)、酢酸カリウム(11.7g)および1,4-ジオキサン(169ml)を仕込んだ。室温で撹拌し、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(0.97g)、ジフェニルホスフィノフェロセンを加えて110℃に昇温し、8時間撹拌した。室温まで冷却後、濾過した溶液を濃縮し、トルエンを加えて溶液とした。シリカゲルを詰めたグラスフィルターを通した後、濃縮した。トルエン(50ml)を加えて加熱して溶解し、メタノール(150ml)を加えて室温まで放置した。生じた結晶を濾過して乾燥し、目的とする化合物J:
Figure 0005446079
を淡黄色固体として9.8g(収率84.3%、LC純度99.0%)得た。構造は1HNMRの測定結果により決定した。

1HNMR(300MHz,CDCl3):δ7.74-7.85(m, 6H), 7.05(d, 7.58Hz, 4H), 7.02(d, 7.58Hz, 4H), 2.28(s, 6H) , 1.30(s, 24H).

<実施例4>重合体4の合成方法
100ml反応管に撹拌子を仕込み、化合物J(1.1968g、0.0020mmol)、化合物I(0.2017g、0.0004mmol)、化合物C(0.2113g、0.0004mmol)、化合物F(0.5511g、0.0012mmol)および、Aliquat336(0.26g、0.0006mmol)を仕込んだ。窒素雰囲気下でトルエン(20ml)を加え、撹拌しながら100℃に加熱した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドを仕込み、30分撹拌した後、17.5%炭酸ナトリウム水溶液(5.4ml)を滴下した。12時間加熱還流し、トルエン1mLに溶解した化合物K
Figure 0005446079
(0.0244g、0.0002mmol)を加えて4時間撹拌した。80℃まで冷却し、9.2%N,N−ジエチルチオカルバミド酸ナトリウム三水和物水溶液を加え2hr攪拌した。有機層を水層と分離した後、有機層にイオン交換水(26ml、2回)、3%酢酸水(26ml、2回)、イオン交換水(26ml、2回)の順番で洗浄した。有機層をメタノール(310ml)に滴下し、ポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後、乾燥し固体を得た。この固体をトルエン(62ml)に溶解させ、あらかじめトルエンを通益したシリカゲル/アルミナカラムに溶液を通液し、この溶液をメタノール(310ml)に滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過後乾燥し、重合体4を1.05g得た。
重合体4のポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=7.8×103、Mw=2.2×104であった。
出発原料の仕込み比より、重合体4は、下記式:
Figure 0005446079
で表される割合で上記単位を有するものであると推測される。


<実施例5>
−発光素子の作製−
実施例3において、重合体1に代えて重合体4を用いた以外は実施例3と同様にして、高分子発光素子を作製した。
得られた高分子発光素子に9.0Vの電圧をかけると、蛍光波長のピークトップが665nmである蛍光を発し、その時の輝度は1050cd/m2であった。また発光効率は6Vで最大値を示し、0.141cd/Aであった。

Claims (28)

  1. 下記式(1−2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物。
    Figure 0005446079
    〔ここで、 1 およびR 2 は置換基を示し、これらは同一であっても異なっていてもよい。aおよびbは、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。R 1 およびR 2 がそれぞれ複数個存在する場合それらは同一でも異なっていてもよい。
  2. 前記式(1−2)で示される繰り返し単位が、下記式(1−3)で示される繰り返し単位である請求項記載の高分子化合物
    Figure 0005446079
  3. さらに、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する請求項1または2記載の高分子化合物。
    ―Ar1― (2)
    〔ここで、Ar1はアリーレン基、2価の芳香族アミン基または2価の複素環基を示す。ただし、アリーレン基には前記式(1−2)で示される基は含まない。〕
  4. 前記式(2)で表される繰り返し単位が下記式(3)で表される繰り返し単位である請求項記載の高分子化合物。
    Figure 0005446079
    〔ここで、R3は置換基を示し、R4は水素原子または置換基(ただし、ベンゾシクロブタン構造を含む基を除く)を示す。cは、0〜3の整数を示す。R3が複数個存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、2個のR4は同一でも異なっていてもよい。〕
  5. cが0であり、R4がC6〜C20のアルキル基である請求項記載の高分子化合物。
  6. cが0であり、R4が置換基を有していてもよいアリール基である請求項記載の高分子化合物。
  7. アリール基が、フェニル基であるである請求項記載の高分子化合物。
  8. ポリスチレン換算の数平均分子量が、103〜108である請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む高分子組成物。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物と、電子受容性化合物または電子供与性化合物を含む高分子組成物。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物または請求項9もしくは10記載の高分子組成物を含有することを特徴とする液状組成物。
  12. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む層を作成し、該層を50℃以上に加熱する薄膜の製造方法。
  13. 請求項11に記載の液状組成物を、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法またはインクジェットプリント法により成膜する工程を含む、薄膜の製造方法。
  14. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を用いて製造された薄膜。
  15. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む層と有機化合物を含有する層とを積層する工程と、積層されたものを50℃以上に加熱する工程とを含む積層体の製造方法。
  16. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を用いて製造されたことを特徴とする積層体。
  17. 層の数が3以上である請求項16に記載の積層体。
  18. 請求項14記載の薄膜または請求項16もしくは17記載の積層体を有することを特徴とする有機トランジスタ。
  19. 請求項14記載の薄膜または請求項16もしくは17記載の積層体を有することを特徴とする太陽電池。
  20. 陽極及び陰極からなる電極間に、請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む層を有する高分子発光素子。
  21. 陽極及び陰極からなる電極間に、請求項14記載の薄膜または請求項16もしくは17記載の積層体を有することを特徴とする高分子発光素子。
  22. ガラス基板、プラスチック基板、高分子フィルム基板またはシリコン基板の上に形成された、請求項20または21記載の高分子発光素子。
  23. 陽極及び陰極からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物から得られる層である請求項2022のいずれか一項に記載の高分子発光素子。
  24. 陽極及び陰極からなる電極間に、発光層と電荷輸送層とを有し、該電荷輸送層が請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物から得られる層である請求項2022のいずれか一項に記載の高分子発光素子。
  25. 陽極及び陰極からなる電極間に、発光層と電荷輸送層とを有し、該電荷輸送層と電極との間に電荷注入層を有し、該電荷注入層が請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物から得られる請求項2022のいずれか一項に記載の高分子発光素子。
  26. 下記式(4)で示される化合物を重合することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の高分子化合物の製造方法。
    Figure 0005446079
    (4)
    〔ここで、Xは重合に関与しうる置換基を表す。2個のXは同一であっても異なっていてもよい。R1、R2、aおよびbはそれぞれ独立に、前記と同じ意味を表す。〕
  27. 記式(4)において、Xが−B(OH)2、ホウ酸エステル基、ハロゲン化マグネシウム、スタニル基、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基またはアリールアルキルスルホネート基である請求項26記載の製造方法
  28. 下記式(4)で表される化合物。
    Figure 0005446079
    (4)
    〔ここで、Xは重合に関与しうる置換基を表す。2個のXは同一であっても異なっていてもよい。R 1 およびR 2 は置換基を示し、これらは同一であっても異なっていてもよい。aおよびbは、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。R 1 およびR 2 がそれぞれ複数個存在する場合それらは同一でも異なっていてもよい。〕
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