JP5434540B2 - ゴルフクラブの選択方法 - Google Patents
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Description
しかし、試打を目的として、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとを交換可能にするために、ゴルフクラブシャフトをゴルフクラブヘッドにボルトなどにより結合したものが提案されている。
このようなボルトなどによりゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが結合されたゴルフクラブを用いて試打を行い、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトを変えて、試打したゴルファにとって最適なゴルフクラブを選択することがなされている。
極めて多くのゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合わせの中から、ゴルファにとって最適な組み合わせを選択することは極めて困難である。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定には、前記ゴルフクラブヘッドの位置と向きを検出する磁気センサが用いられることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定には、複数のドップラーレーダを用いることが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定には、ゴルフクラブヘッドに向けてレーダ波を照射する照射手段を1つ備え、前記ゴルフクラブヘッドで反射した前記レーダ波の跳ね返り波を受信する受信手段を複数備えたドップラーレーダを用いることが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定と、前記ゴルフクラブシャフトの挙動の測定とは同時になされることが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する工程においては、前記ゴルフクラブシャフトに、再帰反射部材により構成された第2のマーカが少なくとも2つ所定の距離をあけて設けられており、前記各第2のマーカを測定することにより、前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定することが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する工程は、ゴルフクラブシャフトの移動速度、ゴルフクラブシャフト上の複数の点の速度差もしくは速度比、ゴルフクラブシャフトのねじれ角、およびゴルフクラブシャフトのたわみ量の少なくとも1つを測定することが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブシャフトの挙動の測定には、前記ゴルフクラブシャフトのグリップ端に設けられ、前記グリップ端の位置と向きを検出する磁気センサが用いられることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記ゴルフクラブシャフトの挙動の測定には、複数のドップラーレーダを用いることが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定には、ゴルフクラブヘッドに向けてレーダ波を照射する照射手段を1つ備え、前記ゴルフクラブヘッドで反射した前記レーダ波の跳ね返り波を受信する受信手段を複数備えたドップラーレーダを用いることが好ましい。
前記処理装置により、前記移動速度比に基づいて、ゴルフクラブシャフトが選択されることが好ましい。
また、本発明においては、前記処理装置によるゴルフクラブを選定する工程においては、前記処理装置により、前記上下方向の進入角の値および前記左右方向の進入角の値がともに正の場合、ダイナミックロフト角が大きくならず、かつフェース面がゴルファから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値が正であり、前記左右方向の進入角の値が負の場合、ダイナミックロフト角が大きくならず、かつフェース面がゴルファから見て開かないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値および前記左右方向の進入角の値がともに負の場合、ダイナミックロフト角が大きくなり、かつ、フェース面がゴルファから見て開かないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値が負であり、前記左右方向の進入角の値が正の場合、ダイナミックロフト角が大きくなり、かつ、フェース面がゴルファから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが選定されることが好ましい。
また、本発明においては、前記画像を取得する工程は、前記アドレス状態において前記ゴルファがグリップを把持している手の真後ろから前記画像を取得することが好ましい。
また、打球方向および飛距離だけでは、ゴルファの打ち方などによっては、例えば、スイートスポットから外れて打球していても、所定の飛距離が得られたりすることもある。従来では、ゴルファの打ち方などが考慮されないため、適正なものを選択しているとは限らない。しかし、本発明では、打撃前後のゴルフクラブヘッドの挙動を測定しているため、ゴルファの打ち方なども考慮することができ、適正なものを選択できる。
しかしながら、本発明においては、ゴルフクラブヘッドを同じものとし、残るゴルフクラブシャフトを変えるか、またはゴルフクラブシャフトを同じものとし、残るゴルフクラブヘッドを変えることができる。このため、本発明は、ゴルフクラブシャフトまたはゴルフクラブヘッドの個体差の影響を抑制することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態のゴルフクラブの選択方法に用いられるゴルフクラブを示す模式的斜視図であり、(b)は、図1(a)に示すゴルフクラブの部分断面図である。なお、図1(a)に示すゴルフクラブ10において、ゴルフクラブシャフト14の図示を省略している。
後述するように、撮影された画像においてマーカ30a、30b、30cが常時識別できるように、例えば、マーカ30a、30b、30cは、照明光を照明方向に反射する再帰反射機能を有する構成となっている。マーカ30a、30b、30cは、例えば、公知の再帰反射シートを所定の形状に切り取ったものである。
また、ゴルフクラブにおいて、マーカ30a、30b、30cを設ける部分を、例えば、半球状に突出させて、この突出部に再帰反射シートを張り付けるか、または再帰反射塗料を塗布して、マーカ30a、30b、30cを形成してもよい。
また、ゴルフクラブシャフト14は、先端に円筒状接続部材16が設けられ、この円筒状接続部材16が取り付けられる反対側にグリップ(図示せず)が取り付けられている。
円筒状接続部材16には、円筒部16aおよび太径部16bに亘る開口部18が形成されており。この開口部18に、接着剤が塗布されたゴルフクラブシャフト14の先端部が差し込まれる。これにより、ゴルフクラブシャフト14が円筒状接続部材16に固定される。
太径部16bは、その下端に段差状の切欠部17が形成されている。この切欠部17は、円筒状接続部材16の円筒部16aがホーゼル部28の開口部29に差し込まれたとき、ホーゼル部28の切欠部28aと係合するものである。これにより、円筒状接続部材16がホーゼル部28に対して、その周方向に回り止めされる。なお、円筒状接続部材16の円筒部16aがホーゼル部28の開口部29に差し込まれたとき、太径部16bはホーゼル部28の上端から突出する。
また、切欠部28a、17は、斜面に沿って連続的に切欠高さ(軸方向の長さ)が変わるようなテーパ状に形成してもよい。
円筒状接続部材16をホーゼル部28の開口部29に挿入し、貫通孔29a側から固定ボルト32をネジ孔19に螺合させて円筒状接続部材16をホーゼル部28に固定する。これにより、ゴルフクラブヘッド12に対してゴルフクラブシャフト14を固定することができる。このように固定ボルト32で円筒状接続部材16を固定した場合、太径部16bの切欠部17がホーゼル部28の切欠部28aと係合し、円筒状接続部材16の回転は抑制される。
この場合、雄ネジと雌ネジとは、ゴルフクラブ10の打球時に、ゴルフクラブヘッド12が回転する方向に対して円筒状接続部材16が開口部29の底部29aに螺進するようにネジの螺旋が形成されていることが望ましい。
なお、ゴルフクラブヘッド12からゴルフクラブシャフト14を取り外すときは、取り付けの逆の操作を行えばよく、固定ボルト32をネジ孔19から外すことによりできる。このようにして、ゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14の交換作業を容易に行うことができる。
また、接続構造としては、ホーゼル部28と円筒状接続部材16との間の切欠部28a、17との係合と、ゴルフクラブシャフト14の先端部と円筒状接続部材16の開口部18での固定だけであるため、構造が簡単である。このため、ゴルフクラブ10を低コストで製作することができ、かつゴルフクラブ10の軽量化も図ることができる。
特に、ゴルフクラブヘッド12については、ホーゼル部28に切欠部28aを形成するだけでよいため、既存のゴルフクラブから試打用のゴルフクラブへの改造を客易に行うことができる。
各ゴルフクラブシャフト14は、円筒状接続部材16が先端に取り付けられている。このため、各ゴルフクラブシャフト14は、直ぐにゴルフクラブヘッド12に取り付けることができる。
先調子のゴルフクラブシャフトは、キックポイントが比較的ゴルフクラブヘッド側に位置し、ゴルフクラブシャフトのゴルフクラブヘッド側が最もしなる。また、元調子のゴルフクラブシャフトは、キックポイントが比較的ゴルフクラブグリップ側に位置し、ゴルフクラブシャフトのグリップ寄りの部分が最もしなる。そして、中調子のゴルフクラブシャフトは、先調子のゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置と、元調子のゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置との中間地点付近が最もしなる。
また、ゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14が分離自在なゴルフクラブ10を用いることにより、ゴルフクラブを選択する場合、ゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14の個体差の影響を抑制しつつ、特性が異なる各ゴルフクラブの作用を確認することができる。
また、距離GLが長いほどゴルフクラブヘッド12を回転させることが難しくなり、同一被験者がスイングした場合、距離GLが長いゴルフクラブほどヘッドスピードが遅くなる傾向にある。
さらに、慣性モーメントMが大きいと、打撃位置がフェース面20aの中心から外れた場合でも、打球の方向が比較的真直ぐとなる。
図5は、本発明のゴルフクラブの選択方法に用いられるゴルフクラブの計測に用いられる挙動計測システムを示す模式図である。
本実施形態のシステム40においては、ゴルフクラブヘッド12の挙動を計測する挙動計測装置42と、ゴルフクラブシャフト14の挙動を計測する計測装置44と、挙動計測装置42および計測装置44の制御、および挙動計測装置42で得られた画像データなどを画像処理する機能、および計測装置44で得られた測定データなどを表示する機能を備える処理装置46を有する。
照射・撮像部42aは、処理装置46の処理ユニット50に接続されている。この処理ユニット50は、後述するように照射・撮像部42aを制御するとともに、照射・撮像部42aで撮像された画像のデータを取り込み信号処理、画像処理および動作解析を行う。処理ユニット50については、後詳細に説明する。
挙動計測装置42においては、ケース42bに収納して、ポータブル化して運搬を容易にしている。これにより、挙動計測装置42を、持ち運んで、室内、屋外を問わず、所定の環境で、ゴルフボールの打撃前後におけるゴルフクラブヘッド12の挙動を計測し、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を得ることができる。
図6(a)に示すように、照射・撮像部42aは計測対象を照射する照射光源60と、境界面に入射した光を透過および反射させる性質を持つハーフミラー62と、カメラ64と、全反射を行う全反射面を有し、前記全反射面の反射方向(角度)および位置等の調整機能を有する反射ミラー66、66a、66bとを有する。
照射光源60、ハーフミラー62、カメラ64、および反射ミラー66、66a、66bが、平板の基板68の表面68aに取り付けられている。
このときのマーカ30a〜30cからの反射光(以下、マーカ反射光2とする)は、反射ミラー66から全反射されて再帰反射マーカに照射する照射光の光路と重なり、反射ミラー66の全反射面に向かう。そして、反射ミラー66の全反射面において、マーカ反射光2はハーフミラー62方向へ向けて反射される。ハーフミラー62では、ハーフミラー62から射出して反射ミラー66に向かう光の反射角度(射出角)と、マーカ反射光2がハーフミラー62に入射する入射角度は略同一である。
さらに、ハーフミラー62を透過したマーカ反射光2はハーフミラー62で反射されたマーカ反射光1とともにカメラ64のレンズ等の受光部に入射する。
したがって、異なる2方向から反射した照射光の光路と略一致したマーカ30a〜30cからの2つの反射光による反射マーカの像がカメラ64で撮像される。
こうして、1つのカメラ64でゴルフクラブヘッド14のマーカ30a〜30cの像をステレオ画像として撮像することができる。2つの像の取り込み方は、例えば、画像の上下方向で二分割等として取り込む。
このように光路長を近づけることにより、カメラ64は、マーカ30a〜30cの2つの像についてピントを合わせて撮像することができる。
この場合、マーカ反射光1の光路に設けられる反射鏡が反射ミラー66a、662bの2枚であるため、マーカ反射光1の反射は反射ミラー66b、反射ミラー66a、ハーフミラー62の順に計3回行われ、マーカ反射光2の反射はミラー66で1回行われる。つまり、2つの反射光(マーカ反射光1、2)がマーカ30a〜30cからカメラまでの光路で反射される回数は奇数回になっている。
操作手段52は、マウスやキーボードであって、ゴルフクラブヘッドの挙動測定項目の条件の設定、モニタ48に表示する表示画面の設定等の各種入力設定に用いられる。
このデータベース54は、実物が用意されているゴルフクラブヘッドについて特性が記録されたゴルフクラブヘッドデータベース54aと、実物が用意されているゴルフクラブシャフトの特性が記録されたゴルフクラブシャフトデータベース54bとを有する。
なお、ゴルフクラブヘッドデータベース54aおよびゴルフクラブシャフトデータベース54bにおける群の分類の方法は、特に限定されるものではない。
このデータベース54のゴルフクラブヘッドデータベース54aおよびゴルフクラブシャフトデータベース54bにデータとして記憶されている各ゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14は、実物が用意されている。
具体的には、処理ユニット50は、信号処理部70、画像処理部72、解析部74、出力部76、CPU78およびメモリ80を有し、モニタ48および操作手段52と接続されている。
信号処理部70、画像処理部72、解析部74および出力部76は、プログラムを実効することで機能する部分であるが、本発明では、これらの部分は、回路等のハードウェアで構成されたものであってもよい。
照射・撮像部42aの撮影方向が既知となっているので、これらの照射・撮像部42aによって撮影される画像における2次元位置座標の情報を求めることで、ゴルフクラブヘッド12が通過する空間を表した所定の3次元座標系における位置(3次元位置座標)を求めることができる。
図7は、マーカ特徴点の3次元位置座標から定まる、1000分の1秒の時間間隔のマーカの移動の時間履歴を示す模式図である。図7中、所定の位置を原点として、ゴルフボールの打ち出し方向をX方向、この方向に直交し、地面に平行な方向をY方向、地面に鉛直な方向をZ方向として表したXYZ座標系である。点εはゴルフボールの打ち出し位置である。
ゴルフクラブヘッドのヘッドスピードは通常30〜50(m/秒)であるため、1000分の1秒でゴルフクラブヘッドは3〜5(cm)移動する。図7中、3つのマーカを表す3つのプロット群M1、M2〜M10は、1000分の1秒の時間間隔で撮影されたマーカから抽出される3つのマーカ特徴点の位置を示す。このように、マーカ特徴点の位置によって、ゴルフクラブヘッドの位置およびフェースの向きの変化を知ることができる。
具体的には、メモリ80に予めゴルフクラブヘッドの3次元形状モデルのデータ(CADデータ)と、上記マーカ特徴点の配置位置に対応する、3次元形状モデル上の対応点の位置の情報とが記憶されており、このデータと情報を呼び出し、3次元形状モデル上の対応点の、上記3次元座標系における位置座標が、抽出部72aで抽出されたマーカ特徴点の3次元位置座標と一致するように、3次元形状モデルの位置および向きを算出し、この位置と向きをゴルフクラブヘッドの位置および向きとして、ゴルフクラブヘッドの位置および向きの時系列データを算出するように構成される。
例えば、マーカ30bの時系列データを用いて、ヘッドスピード(ゴルフクラブヘッド12の移動速度)が算出される。
さらには、ゴルフスイング中のゴルフクラブヘッド12のヒール−トウ方向における回転速度も知ることができる。
また、CPU78は、試打用のゴルフクラブ10をゴルファ35がスイングしたときにおけるゴルフクラブシャフト14の挙動計測を計測装置44に行わせ、ゴルフクラブヘッド12の挙動計測を挙動計測装置42に行わせて、各挙動計測結果に基づいて、ゴルフクラブシャフト14およびゴルフクラブヘッド12の候補を、データベース54のうち、ゴルフクラブヘッドデータベース54aと、ゴルフクラブシャフトデータベース54bとから選択(抽出)する機能を有する。
ゴルフクラブヘッド12を所定のアドレス状態、すなわち、設計されたライ角βとなるように配置し、この状態で照射・撮像部42aで静止時の画像が撮影され、処理ユニット50の抽出部72aでゴルフクラブヘッド12の3つのマーカ30a、30b、30cの配置位置の情報が正確に求められる。このため、試打の際、アドレス状態がライ角βとどの程度ずれているかを算出することができる。
この配置位置の情報は、各ゴルフクラブヘッド12のCADデータによって構成される3次元形状モデル上の対応点としてメモリ80に記憶される。配置位置の情報とは、例えば、ゴルフクラブヘッド12の重心G位置を原点とした3次元位置座標である。
なお、ゴルフクラブヘッド12上の3つのマーカ30a、30b、30cの配置位置の情報は、挙動計測装置42とは別のレーザ光を用いた3次元形状測定器を使ってより正確に取得して処理ユニット50のメモリ80に予め記憶しておいてもよい。
照射・撮像部42aで撮影された画像の画像データは、信号処理部70で、所定の処理が行われ、デジタル画像データとして画像処理部72に供給される。
画像処理部72では、ゴルフスイング中のゴルフクラブヘッド12の画像データからマーカ30a、30b、30cのマーカ特徴点の位置がXYZ座標系における3次元位置座標として抽出される。
計測装置44は、ゴルフスイングに適したゴルフクラブシャフトの選択に利用されるものであって、ゴルファ35のゴルフスイングの特徴量を算出する。
計測装置44は、スイング測定・データ処理ユニット100(以降、単にユニット100という)を備え、このユニット100が処理装置46に接続されている。
なお、ゴルフクラブシャフト14上には、間隔Lをあけて反射マーカ34a、34bが設けられている。
図11(a)に示す反射マーカ34aおよび34bは、平面状の底面121aと対向する側の面に、略正四面体形状のプリズムブロック部121bが配列された形状のプリズム層121と、このプリズム層121のプリズムブロック部121bに対向して配置された裏材層123とからなる。プリズム層121と裏材層123との間隙は、空気層122となっている。図11(a)に示す再帰反射性の反射体は、平面状の底面121aから入射角γで入射した光Lsが、底面121aにおける屈折、プリズムブロック部121bと空気層122との界面における反射によって、底面121aから反射角γで反射される機能を有している。このように、入射した光を反射して、入射した光の逆光路で戻る反射光とする。
図12(a)は、ゴルフスイングのインパクトの状態での、第1測定対象領域117および第2測定対象領域119におけるゴルフクラブ10の通過の状態の一例について示す概略側面図であり、図12(b)は、図12(a)に示すインパクト状態で、ラインセンサ110から出力されてデータ処理手段116が取得する時系列の電気信号のグラフである。なお、図12(b)のグラフでは、縦軸を、電気信号に応じた反射光の光量として示している。
図13に示すように、データ処理手段116は、タイミング情報取得部130、基準位置通過タイミング差算出部(以下、タイミング差算出部という)132、基準線間移動所要時間算出部(以下、移動所要時間算出部という)134、移動速度算出部136、水平遅れ距離算出部138、およびスイング特徴量算出部140を備える。
データ処理手段116のタイミング情報取得部130は、ラインセンサ110から出力される信号を受け取り、反射マーカ34aおよび34bの各々について、第1測定対象領域117の第1通過基準線117sを通過するタイミングをそれぞれ求める。同様に、反射マーカ34aおよび34bの各々について、第2測定対象領域119の第2通過基準線119sを通過するタイミングをそれぞれ求める。
α2=sin−1(F2/L)・・・(3)
図14は、ゴルフスイングでの、インパクト状態におけるヘッドスピードVhおよびグリップ端速度Vgと、ゴルフクラブシャフト14に設けられた反射マーカ34aのインパクト状態における移動速度Vaと、反射マーカ34bのインパクト状態における移動速度Vbとの関係について説明する図であり、ゴルフスイング中のインパクト状態における、ゴルフクラブ10の挙動を示す概略側面図である。
Vg=(Va×R)/(R+l) ・・・(5)
Vh={Va×(R+H)}/(R+l) ・・・(6)
Vh={(L+l−H)×Va+(H−l)×Vb}/L ・・・(8)
また、グリップスピードVgは、この値が小さいほど、先調子のゴルフクラブシャフトが好ましいとされている。
さらには、比Vh/Vgの値は、この値が大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスイングであると判定し、先調子のゴルフクラブシャフトを選択してもよい。
また、比Vh/Vgの値がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスイングと判定して、手元調子のゴルフクラブシャフトを選択してもよい。
なお、筐体106に設けられたディスプレイ104に、求められた角α1およびα2、グリップスピードVg、ヘッドスピードVh、および比Vh/Vg等の各種情報が表示される。
また、求めた角α2が、予め定められた閾値よりも小さい場合には、処理装置46においては、ゴルフクラブシャフトデータベース54bから、ハンドファーストと逆傾向のスイングをするゴルファ向きのゴルフクラブシャフトを選択する。
さらには、処理装置46においては、比Vh/Vgの値に応じて、リストターンタイプのスイングをするゴルファ向きのゴルフクラブシャフト、またはボディターンタイプのスイングをするゴルファ向きのゴルフクラブシャフトなど、ゴルフクラブシャフトデータベース54bから選択するようにしてもよい。
図15は、本発明の第1の実施形態のゴルフクラブの選択方法を工程順に示すフローチャートである。図16は、本発明の第1の実施形態のゴルフクラブの選択方法のうち、ゴルフクラブシャフトの挙動情報の取得工程を詳細に示すフローチャートである。
この基準ゴルフクラブは、例えば、ゴルファのヘッドスピード、性別、年齢、体力などに応じて、標準的に使用されるゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとを組み合せたものである。基準ゴルフクラブにおいては、ゴルフクラブヘッドにマーカ30a〜30cが設けられ、ゴルフクラブシャフト14に反射マーカ34a、34bが設けられている。
基準ゴルフクラブとしては、例えば、ゴルファ35が把持するゴルフクラブ10は、例えば、長さ1066〜1219mm(約42〜約48インチ)、振動数3.3〜5.0Hz(200〜300cpm)、質量280〜320gの範囲内にある、標準的仕様の所定のゴルフクラブが用いられる。
このとき、システム40の計測装置44によりゴルフクラブシャフトの挙動を計測し、ゴルフクラブシャフトの挙動情報を取得する(ステップS12)。
この場合、適合シャフト群としては、例えば、ゴルフクラブシャフトの調子が選択される。
この場合、比Vh/Vgの値に基づいて、処理装置46により先調子、中調子、または元調子のものが選択される。
このように、基準ゴルフクラブの試打により、ゴルフクラブシャフトの挙動を測定し、スイング特徴量(比Vh/Vg)を求め、このスイング特徴量に基づいて選択されたゴルフクラブシャフトを、次の試打用のゴルフクラブに用いる。
なお、ゴルフクラブヘッドの挙動情報とは、上述のように、ゴルフボールbの打点位置、打点位置でのヘッドスピード、ゴルフクラブヘッド12の上下方向および左右方向のそれぞれにおける進入角度、ライ角、ダイナミックロフト角、ゴルフクラブヘッド12のヒール−トウ方向における回転速度などである。
一方、飛距離を重視する場合では、方向性とは重視する設計パラメータが異なり、ロフト角θ(図4参照)、または重心後退量GR(図4参照)を重視する。
この場合、ステップS20と同様にして、システム40の挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッド12の挙動を計測し、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を取得する(ステップS32)。そして、例えば、図8に示すように、取得したゴルフクラブヘッドの挙動情報を表示する。
ステップS34において、ゴルフクラブヘッドの選択の適否は、例えば、以下のように判定される。
フェース面の開きを抑えるために、選択した距離GLが短いものゴルフクラブヘッドを用いた試打ゴルフクラブによる試打で、前回の試打の結果と比較して、フェース面の開きが抑制されていれば、すなわち、フェース面の開きが小さくなっていれば、処理装置46において、ゴルフクラブヘッドの選択は適性であると判定される。これにより、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS36)。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
この場合、処理装置46により、距離GLが更に短いゴルフクラブヘッドが選択される。そして、再度、選択されたゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトと組み合せて、試打用のゴルフクラブを得て、試打を行う(ステップS30)。そして、ゴルフクラブヘッド12の挙動計測を行い、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を得て、ゴルフクラブヘッド12の選択の適否が処理装置46により判定される(ステップS34)。
このステップS34において、試打用のゴルフクラブによる試打で、フェース面20aの開きが改善されていれば、処理装置46により、ゴルフクラブヘッド12の選択は適性であると判定される。これにより、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS36)。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
このようにして、本実施形態のゴルフクラブの選択方法においては、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される。
本実施形態において、選択されたゴルフクラブヘッドと、選択されたゴルフクラブシャフトとが組み合わされてなる最終的に得られるゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離可能なゴルフクラブであってもよく、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが一体的に構成された一般的なゴルフクラブであってもよい。
図17は、本発明の第2の実施形態のゴルフクラブの選択方法を工程順に示すフローチャートである。
本実施形態のゴルフクラブの選択方法においても、ゴルファ35は、方向性が優れたゴルフクラブを要求していることを例にして説明し、ゴルフクラブシャフトの選択に利用するスイング特徴量としては、比Vh/Vgを用いる。
このとき、システム40の計測装置44によりゴルフクラブシャフトの挙動を計測し、ゴルフクラブシャフトの挙動情報を取得するとともに、挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッドの挙動を計測し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する(ステップS42)。
本実施形態において、システム40の計測装置44によるゴルフクラブシャフトの挙動の計測方法、および挙動計測装置42によるゴルフクラブヘッドの挙動の計測方法は、第1の実施形態と同様の計測方法であるため、その詳細な説明は省略する。
この場合、比Vh/Vgの値に基づいて、処理装置46により、先調子、中調子、または元調子のものが選択される。そして、選択されたゴルフクラブシャフトを用意する。
このゴルフクラブシャフトの選択に際しては、例えば、方向性重視、飛距離重視など、ゴルファが要求する仕様を考慮してもよい。
このように、基準ゴルフクラブの試打により、ゴルフクラブシャフトの挙動を測定し、スイング特徴量(比Vh/Vg)を求め、このスイング特徴量に基づいて選択されたゴルフクラブシャフトを、次の試打用のゴルフクラブに用いる。
なお、本実施形態のステップS44とステップS46は、第1の実施形態のステップS14およびステップS16と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、ゴルフクラブヘッドデータベース54aに記憶された適合ヘッド群の中から、処理装置46により方向性を重視したゴルフクラブヘッドが1つ選択される(ステップS50)。そして、選択されたゴルフクラブヘッド12の実物を用意する。このゴルフクラブヘッド12には、マーカ30a〜30cが設けられている。
本実施形態のステップS48およびステップS50も、第1の実施形態のステップS22およびステップS24と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、この新たな試打用のゴルフクラブを用いて試打をする(ステップS52)。
この場合、システム40の挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッド12の挙動を測定し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する(ステップS54)。
なお、本実施形態のステップS52、ステップS54は、第1の実施形態のステップS30、ステップS32と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
ステップS56において、ゴルフクラブヘッド12の選択の適否は、例えば、以下のように判定される。
例えば、フェース面20aの開きを抑えるために、選択した基準ゴルフクラブに比して距離GLだけが短いゴルフクラブヘッドを用いた試打ゴルフクラブによる試打で、フェース面20aの開きが抑制されていれば、処理装置46によりゴルフクラブヘッド12の選択は適性であると判定される。これにより、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS58)。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
この場合、第1の実施形態のステップS30〜S34と同様に、処理装置46により、距離GLが更に短いゴルフクラブヘッドが選択され、再度、ゴルフクラブシャフトと組み合せて、ゴルフクラブを得、試打を行う(ステップS52)。そして、ゴルフクラブヘッド12の挙動計測を行い、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を得て、処理装置46によりゴルフクラブヘッド12の選択の適否が判定される(ステップS56)。
このステップS56において、試打ゴルフクラブによる試打で、フェース面20aの開きが改善されていれば、ゴルフクラブヘッド12の選択は適性であると処理装置46により判定される。これにより、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS58)。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
このようにして、本実施形態のゴルフクラブの選択方法においては、最適なゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される。
なお、ゴルフクラブヘッドを選択しただけでは、ゴルフクラブヘッドの選択が適性でないと判定される場合、本実施形態においても、要求される仕様(方向性、飛距離など)に基づいて、これまで選択していたものとは、特性が異なるゴルフクラブシャフトを選択する。
本実施形態においても、選択されたゴルフクラブヘッドと、選択されたゴルフクラブシャフトとが組み合わされてなる最終的に得られるゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離可能なゴルフクラブであってもよく、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが一体的に構成された一般的なゴルフクラブであってもよい。
図18は、本発明の第3の実施形態のゴルフクラブの選択方法を工程順に示すフローチャートである。
本実施形態のゴルフクラブの選択方法においても、ゴルファ35は、方向性が優れたゴルフクラブを要求していることを例にして説明し、ゴルフクラブシャフトの選択に利用するスイング特徴量としては、比Vh/Vg(リストターン比率)を用いる。
このとき、システム40の計測装置44によりゴルフクラブシャフトの挙動を計測し、ゴルフクラブシャフトの挙動情報を取得するとともに、挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッドの挙動を計測し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する(ステップS112)。
本実施形態において、システム40の計測装置44によるゴルフクラブシャフトの挙動の計測方法、および挙動計測装置42によるゴルフクラブヘッドの挙動の計測方法は、第1の実施形態と同様の計測方法であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、ゴルフクラブヘッドデータベース54aに記憶された適合ヘッド群の中から、処理装置46により、方向性を重視したゴルフクラブヘッドが1つ選択される(ステップS116)。そして、選択されたゴルフクラブヘッド12の実物を用意する。このゴルフクラブヘッド12には、マーカ30a〜30cが設けられている。
本実施形態のステップS114およびステップS116も、第1の実施形態のステップS22およびステップS24と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、この新たな試打用のゴルフクラブを用いて試打をする(ステップS118)。
この場合、システム40の挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッド12の挙動を測定し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する(ステップS120)。
なお、本実施形態のステップS118、ステップS120は、第1の実施形態のステップS30、ステップS32と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
ステップS122において、ゴルフクラブヘッド12の選択の適否は、例えば、以下のように判定される。
例えば、フェース面20aの開きを抑えるために、基準ゴルフクラブのゴルフクラブヘッドに比して距離GLだけが短いゴルフクラブヘッドを選択し、この選択したゴルフクラブヘッドを用いた試打ゴルフクラブによる試打で、フェース面20aの開きが抑制されていれば、ゴルフクラブヘッド12の選択が適性であると処理装置46により判定される。
このように、ゴルフクラブヘッド12の選択が確定されると、次に、ゴルフクラブシャフトを選択する。
この場合、第1の実施形態のステップS30〜S34と同様に、距離GLが更に短いゴルフクラブヘッドが処理装置46により選択され、再度、基準ゴルフクラブと同じ仕様のゴルフクラブシャフトと組み合せて、ゴルフクラブを得、試打を行う(ステップS118)。そして、ゴルフクラブヘッド12の挙動計測を行い、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を得て、ゴルフクラブヘッド12の選択の適否が処理装置46により判定される(ステップS122)。
このステップS122において、試打ゴルフクラブによる試打で、フェース面20aの開きが改善されていれば、ゴルフクラブヘッド12の選択は適性であると処理装置46により判定される。
この場合、比Vh/Vgの値に基づいて、処理装置46により、先調子、中調子、または元調子のものが選択される。そして、選択されたゴルフクラブシャフトを用意する。
このゴルフクラブシャフトの選択(選定)に際しては、例えば、方向性重視、飛距離重視など、ゴルファが要求する仕様を考慮してもよい。
このように、基準ゴルフクラブの試打により、ゴルフクラブシャフトの挙動を測定し、スイング特徴量(比Vh/Vg)を求め、このスイング特徴量に基づいて選択されたゴルフクラブシャフトを、次の試打用のゴルフクラブに用いる。
なお、本実施形態のステップS124とステップS126は、第1の実施形態のステップS14およびステップS16と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、この新たな試打用のゴルフクラブを用いて試打をする(ステップS128)。
この場合、システム40の挙動計測装置42によりゴルフクラブヘッド12の挙動を測定し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する(ステップS130)。
なお、本実施形態のステップS128、ステップS130は、第1の実施形態のステップS30、ステップS32と同様の工程であるため、その詳細な説明は省略する。
ステップS132において、ゴルフクラブシャフト14の選択の適否は、例えば、以下のように判定される。
例えば、フェース面20aの開きを抑えるために、基準ゴルフクラブに比して、スイング特徴量(比Vh/Vg)に適合したゴルフクラブシャフトを用いた試打ゴルフクラブによる試打で、基準ゴルフクラブのゴルフクラブシャフトに比して、フェース面20aの開きが抑制されていれば、ゴルフクラブシャフト14の選択は適性であると処理装置46により判定される。
これにより、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS134)。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
この場合、スイング特徴量(比Vh/Vg)に適合したゴルフクラブシャフト群のうち、処理装置46により、例えば、トルクが大きいゴルフクラブシャフトが選択され、再度、確定しているゴルフクラブヘッドに、選択したトルクが大きいゴルフクラブシャフトを組み合せて、ゴルフクラブを得、試打を行う(ステップS128)。そして、ゴルフクラブヘッド12の挙動計測を行い(ステップS130)、ゴルフクラブヘッド12の挙動情報を得て、ゴルフクラブシャフト14の選択の適否が処理装置46により判定される(ステップS132)。
以上のステップS126〜ステップS132を、ゴルフクラブシャフトの選択が適性であると処理装置46により判定され、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される(ステップS134)まで、繰返し行う。
このようにして、本実施形態のゴルフクラブの選択方法においては、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される。
本実施形態においても、選択されたゴルフクラブヘッドと、選択されたゴルフクラブシャフトとが組み合わされてなる最終的に得られるゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離可能なゴルフクラブであってもよく、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが一体的に構成された一般的なゴルフクラブであってもよい。
図19は、本発明の第4の実施形態に係るゴルフクラブの選択方法に用いられる挙動計測システムを示す模式図である。
図20は、本発明の第4の実施形態に係るゴルフクラブの選択方法に用いられる挙動計測システムを示す模式的ブロック図である。
また、本実施形態において、計測されるゴルフボールbの挙動のパラメータとしては、例えば、ヘッドスピード、ボールスピード、打出角、左右打出角、バックスピン、サイドスピン、キャリー、左右ズレ、トータルの距離である。
本実施形態のシステム150においては、ゴルフクラブヘッド挙動計測装置152、ゴルフボール挙動計測装置154、カメラ156およびゴルフクラブシャフト挙動計測装置158の4つの計測装置を有するため、計測装置の数に合わせて、モニタ48を4つ設けることが好ましい。
スクリーン56は、ゴルフボールbの打球方向aに対面して設けられている。すなわち、ゴルフボールbを打つ正面にスクリーン56が設けられている。これにより、ゴルファ35は、スクリーン56に向かって打球する。
このスクリーン56を設けることにより、ゴルフクラブヘッド12の挙動、およびゴルフボールbの挙動等を、スイングしている位置から容易に知覚することができる。
なお、スクリーン56の手前には、スクリーン56の破損を防ぐためのネット(図示せず)などを設けることが好ましい。
処理装置46aにおいて、第1処理ユニット160、第2処理ユニット162、第3処理ユニット164、第4処理ユニット166、記憶部170、設定部172およびデータべース174は、制御部168により制御される。
第2処理ユニット162は、ゴルフボール挙動計測装置154に接続されている。この第2処理ユニット162については後に詳細に説明する。
第3処理ユニット164は、カメラ156に接続されている。この第3処理ユニット164については後に詳細に説明する。
第4処理ユニット166は、ゴルフクラブシャフト挙動計測装置158に接続されている。この第4処理ユニット166については後に詳細に説明する。
制御部168は、ゴルフクラブヘッド挙動計測装置152、ゴルフボール挙動計測装置154、カメラ156、およびゴルフクラブシャフト挙動計測装置158のそれぞれで得られた挙動パラメータ、計測画像、計測結果などに基づいて、データベース174を参照してゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトを選択するものである。
制御部168により、データベース174が参照されて、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトが選択される。
このデータベース174にも、第1の実施形態のデータベース54と同様に、実物が用意されているゴルフクラブヘッドについて特性が記録されたゴルフクラブヘッドデータベース174aと、実物が用意されているゴルフクラブシャフトの特性が記録されたゴルフクラブシャフトデータベース174bとを有する。ゴルフクラブヘッドデータベース174aおよびゴルフクラブシャフトデータベース174bは、第1の実施形態のデータベース54のゴルフクラブヘッドデータベース54aと、ゴルフクラブシャフトデータベース54bと同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
図21(a)に示すゴルフクラブヘッド挙動計測装置152は、第1の実施形態の挙動計測装置42(図6(a)参照)に比して、カメラ64が第1処理ユニット160に接続されている点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の挙動計測装置42と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
まず、ゴルファ35が、ゴルフクラブ10を把持してゴルフスウィングをすると、このゴルフスウィング中のゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッド12がカメラ64で撮影される。
カメラ64で撮影された画像は、信号処理部70で、所定の処理が行われ、デジタル画像データとして画像処理部72に供給される。
次に、マーカ30a〜30cの像のマーカ特徴点の位置がXYZ座標系における3次元位置座標として抽出される。
さらには、第1処理ユニット160によって分類されたスイングの分類情報が記憶部170に出力されて、この記憶部170に記憶された分類情報に基づき制御部168がデータベース174を参照し、制御部168により、分類されたタイプA〜タイプDに応じて予め設定されているゴルフクラブヘッドが選択(選定)される。
また、ゴルフクラブヘッドが、ゴルフボールを飛球させようとする目標方向に対して、ゴルフクラブヘッドがゴルファから見て内側から外側に移動するゴルフスウィングをインサイドアウトといい、外側から内側に移動するゴルフスウィングをアウトサイドインという。
したがって、図22中、Aタイプ、Bタイプは、進入角(上下)が正であり、アッパーブローであることを表している。Cタイプ、Dタイプは、進入角(上下)が負であり、ダウンブローであることを表している。
したがって、タイプAでは、ゴルフボールは高めの弾道でドロー〜フックボールを打つ傾向にある。タイプBでは、ゴルフボールは高めの弾道でフェード〜スライスボールを打つ傾向にある。タイプCでは、ゴルフボールは低めの弾道でフェード〜スライスボールを打つ傾向にある。タイプDでは、ゴルフボールは低めの弾道でドロー〜フックボールを打つ傾向にある。
図23(a)は、水平面B上にティーtにより設置されたゴルフボールbをY方向(横)から見た図であり、この図23(a)に示すように、ゴルフボールbを横から見た場合、打球時に、ゴルフクラブヘッド12がゴルフボールbに向かっていくときの移動軌跡を、このゴルフクラブヘッド12の移動軌跡FVとする。この移動軌跡FVは、算出されたゴルフクラブヘッド12のフェース面の中心位置の移動を表す位置座標の時系列データを用いて、ゴルフクラブヘッド12のフェース面の中心位置の移動軌跡として表されるものである。
図23(a)では、ゴルフボールbから丁度50mm離れた位置における角度γVを示している。
なお、本実施形態においては、進入角(上下)については、水平面Bと平行な面B1よりも上側を正(プラス)の角度とし、水平面Bと平行な面B1よりも下側を負(マイナス)の角度とする。
図23(b)に示すように、ゴルフボールbを上からみた場合、打球時に、ゴルフクラブヘッド12がゴルフボールbに向かっていくときの移動軌跡を、このゴルフクラブヘッド12の移動軌跡FHとする。この移動軌跡FHは、算出されたゴルフクラブヘッド12のフェース面の中心位置の移動を表す位置座標の時系列データを用いて、ゴルフクラブヘッド12のフェース面の中心位置の移動軌跡として表されるものである。
ここで、設置されたゴルフボールbの中心bcを通るとともに、X方向と平行であり、かつ水平面Bに対して垂直な面を面X1とする。
なお、本実施形態においては、進入角(左右)については、面X1よりもゴルファの反対側を正(プラス)の角度とし、面X1よりもゴルファ側を負(マイナス)の角度とする。
図24は、本発明の第4の実施形態のゴルフクラブの選択方法に用いられるゴルフボール挙動計測装置を示す模式図である。
基板210の表面210aに、ミラー212a、212bと、調整用ミラー212cと、ハーフミラー212dと、CCDカメラ214とが後述するように配置されている。
計測装置154においては、ケースに収納される本体部216は、ゴルフボールbを試打するゴルファ35とゴルフボールbを挟んで対向する位置に配置される。
計測装置154は、ゴルフクラブヘッド挙動計測装置152によりもスクリーン56に近い側に設けられている。
ゴルフボールbは、ゴルファ35の試打によって、打ち出し方向に打ち出されるが、打ち出された直後のゴルフボールbの像は、ミラー212bで反射されてハーフミラー212dに投影され、投影されたゴルフボールbの像はハーフミラー212dを透過してCCDカメラ214に至るように構成されている。
また、打ち出された直後のゴルフボールbの像は、ミラー212aで、この後、調整用ミラー212cで反射され、調整用ミラー212cで反射されたゴルフボールbの像はさらにハーフミラー212dで反射されてCCDカメラ214に至るように構成されている。
また、本実施形態の調整用ミラー212cは、ミラー212aとハーフミラー212dとともに投影された像を反射するので、CCDカメラ214で撮像するゴルフボールbの像はゴルフボールbの鏡像となる。一方、ミラー212bで反射しハーフミラー212dで透過してCCDカメラ214に至るゴルフボールbの像も鏡像となる。このように調整用ミラー212cは、ミラー212aで反射されてCCDカメラ214に至るゴルフボールbの像を鏡像とするための調整用のミラーであり、ミラー212bで反射されてCCDカメラ214に至るゴルフボールbの像と同様に鏡像とする。
一方、ゴルフボールの像232bは、ミラー212a、調整用ミラー212c、ハーフミラー212dで反射された2回目のストロボ発光によるゴルフボールbの像であり、ゴルフボールの像234bは、ミラー212bで反射されハーフミラー212dを透過した2回目のストロボ発光によるゴルフボールbの像である。
ここで、平面画像230において、ゴルフボールの像232aが下側に、ゴルフボールの像234aが上側に撮像されるように、ミラー212a、212bまたは調整用ミラー212cの反射面の傾斜角等の配置の調整が成されている。
また、調整用ミラー212cを用いて、撮像されるゴルフボールbの像はともに鏡像となり、図25中、ゴルフボールbの像は同一方向に移動する。
CCDカメラ214で撮像された平面画像230の画像データは、第2処理ユニット162に送られる。
すなわち、図24に示すように、2個のミラー212a、212bは任意の角度だけ傾斜しているので、これらのミラー212a、212bによって投影されて平面画像230として撮像された画像におけるゴルフボールの像232a、232b、234a、234bの重心位置の座標やマーク236の像の中心位置の座標は、ミラー212a、212bの傾斜角度に応じて鉛直面および水平面の成分が合成されたものとなっている。従って、ゴルフボールの像232a、232b、234a、234bの重心の位置の座標やマーク236の像の中心位置の座標の数値が鉛直面および水平面の成分となるようにミラー212a、212bの配置に応じて演算して分解する。そして、分解して得られた鉛直面および水平面の成分のそれぞれにおける最初のストロボ発光時点でのゴルフボールの重心位置の座標とこの重心位置に対するマーク236の中心位置の座標および2回目のストロボ発光時点でのゴルフボールの重心位置の座標とこの重心位置に対するマーク236の中心位置の座標を測定する。測定された各座標は演算部224に送られる。
また、演算部224は、マーク236の中心位置の移動距離および移動方向を求めることでゴルフボールbの回転角速度と回転方向を算出して、バックスピン、およびサイドスピンを算出する。
計測装置154においては、ゴルファ35によってゴルフクラブ10のスウィングが開始され、ゴルフクラブ10のゴルフクラブヘッドがインパクト直前の領域に設置された図示しないゴルフクラブヘッド検出装置の検出位置を通過すると、トリガー信号がゴルフクラブヘッド検出装置において生成される。そして、ゴルフクラブヘッド検出装置からコントローラ226に送られる。
コントローラ226では、トリガー信号の立ち上がりからT1秒後にCCDカメラ214の電子シャッターが開くように、カメラ作動信号が生成されてCCDカメラ214に送られ、このカメラ作動信号によって、電子シャッターがT2秒間開く。
なお、挙動パラメータに、試打時の風速等の環境条件を付加して演算することによって、ゴルフボールの飛距離を推測し、ゴルフボールのキャリー、ラン、スライス、フックの曲がりを推測してキャリー、左右ズレ(曲がり量)および最終的な飛距離(トータルの距離)を演算する。この演算結果も挙動パラメータのデータとして記憶部170に記憶させる。
画面240には、ゴルファ35が、例えば、ゴルフボールbを5球、打球した状態が示されており、第1の領域242に、打球の軌跡244がゴルフコースを模した図形246上に表示される。
さらには、制御部168は、打球毎に、ゴルフボールの挙動パラメータの欄248を設け、表248aの形式で,ゴルフボールの挙動パラメータの計測結果を表示させる。
図20に示すように、本実施形態のカメラ156は、第3処理ユニット164に接続されている。
カメラ156は、ゴルファ35が打球する際、アドレス状態においてゴルファ35がグリップ16を把持している手の真後ろから、このアドレス状態からスイング終了までの間、打球方向aの後方(ゴルフボールbが飛び出す方向の反対側)から撮影して、アドレス時、およびゴルフスイング中の画像を取得するものである。
このカメラ156は、レンズ等の受光部を有し、この受光部へ入射した像の撮像を行うものである。
図27に示すように、カメラ156は、打球方向a(ゴルフボールbが飛び出す方向)の反対側に配置されており、さらには、カメラ156は、高さを調整することができるスタンド(図示せず)に設けられており、垂直方向の高さを変えることができる。
これにより、カメラ156の視線軸がグリップ16の位置を通る線g(図26参照)と一致するように高さを調整でき、図29に示す画像190のように、アドレス状態においてゴルファ35がグリップ16を把持している手の真後ろから、ゴルファの身長などに依らず、撮影することができる。
カメラ156により、ゴルファ35が打球する際、アドレス状態からスイング終了までの間、打球方向aの後方(ゴルフボールbが飛び出す方向の反対側)から撮影して、アドレス時、およびゴルフスイング中の画像を取得する。なお、グリップ16の位置を通る線gは、地面(図示せず)と平行である。
カメラ156は、静止画および動画を撮影する機能を有するものであれば、特に限定されるものではない。カメラ156としては、例えば、ビデオカメラ(記録媒体が半導体メモリ、ハードディスクなどを含む)、および高速シャッタカメラを用いることができる。
具体的には、第3処理ユニット164は、信号処理部180、画像処理部182および解析部184を有し、制御部168および記憶部170と接続されている。
信号処理部180、画像処理部182および解析部184は、プログラムを実効することで機能する部分であるが、本発明では、これらの部分は、回路等のハードウェアで構成されたものであってもよい。
なお、第3処理ユニット164により、カメラ156で撮影されたアドレス時からスイング終了までの画像、信号処理された画像、画像処理された画像、スイングの画像等がモニタ48に表示される。モニタ48での表示形態は、特に限定されるものではない。例えば、アドレス時からスイング終了までの映像を、複数のコマで、連続写真として、表示してもよい。
本実施形態においては、操作手段52からの指示入力により、画像処理部182は、図29に示すように、例えば、アドレス状態を示す画像190に、ゴルフクラブ10のゴルフクラブシャフト14のシャフト軸Sを通る第1の直線192を描画させる。
さらに、操作手段52からの指示入力により、画像処理部182は、アドレス状態を示す画像190に、第1の直線192と交わり、かつ設置されるティー(図示せず)の根元とゴルファ35の首の付け根Nを通る第2の直線194を描画させる。
なお、本実施形態においては、カメラ156は固定されているため、カメラ156で撮影される画像は画角が同じで被写体の大きさは同じとなるように撮影されている。これにより、第1の直線192および第2の直線194の位置は、スイング中の画像であっても同じである。このため、画像処理部182は、他の画像においても、ユーザの操作手段52の指示入力がなくても、アドレス状態の画像190と同じ位置(同じ座標)に第1の直線192および第2の直線194を描画させる。
なお、スイング中のゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14の位置については、ユーザの操作手段52からの指示入力により特定されるものであってもよい。
さらに、スイングのトップ状態からインパクト状態までの間におけるゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブシャフト14が、第1の領域Ap、第2の領域Afおよび第3の領域Asのいずれかの領域にあるかにより、解析部184により、スイングが分類される。この分類されたスイングの分類情報が記憶部170に出力されて、この記憶部170に記憶された分類情報に基づき制御部168がデータベース174を参照し、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトが選択される。
また、スイングが、第1のスイングであれば、ゴルフクラブヘッドとしては、重心角が中間的で、比較的重心距離の短いゴルフクラブヘッドが選択(選定)される。
さらに、スイングが、第1のスイングであれば、スイング時に測定されるグリップスピード、リストターン比率に基づいて、ゴルフクラブシャフトを選択した場合、ゴルファにとって適正なものを選択することができる。
このように、スイングが第2のスイングであれば、スイング時に測定されるグリップスピードに基づいて、ゴルフクラブシャフトを選択した場合、ゴルファにとって適正なものを選択することができる。
また、スイングが、第2のスイングである場合、ゴルフクラブヘッドとしては、フェース面がゴルファから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが選択される。
また、スイングが第3のスイングである場合、ゴルフクラブヘッドとしては、フェース面がゴルファから見て開かないように設定されたゴルフクラブが選択される。
例えば、アウトサイドインの軌道に最適なゴルフクラブヘッドは、インサイドアウトの軌道に最適なゴルフクラブヘッドと、重心角が異なり、アウトサイドインの軌道に最適なゴルフクラブヘッドの重心角は、インサイドアウトの軌道に最適なゴルフクラブヘッドの重心角に比べて大きい。
なお、本実施形態では、重心距離と重心角を調整して、分類されるスイングに最適なゴルフクラブヘッドを用意し選択する。しかしながら、重心距離の替わりに、重心点の、水平面からの高さを調整したものを用いることもできる。特に、アイアン系のゴルフクラブには、重心点の高さを調整したものを用いることが好ましい。なお、重心点の高さは、特開2005−211570号公報に記載されているFGHで定められる寸法をいう。
ゴルファ35は、ゴルフクラブ10のグリップ16を把持するとき、グリップ16に表されている印または表示を基準にして把持するので、グリップ角度を変えることにより、アドレス状態で、ゴルフクラブヘッド12のフェース面22aの向く向き、さらにはゴルフボール打撃直前のフェース面22aの移動する向きは変化する。このため、分類されるスイングに応じて最適なゴルフクラブを提供することができる。例えば、第2のスイングでは、グリップ角度を正とし、第3のスイングでは、グリップ角度を負とする。
図34は、本発明の第4の実施形態のゴルフクラブの選択システムに用いられるゴルフクラブシャフト挙動計測装置の構成を示す模式図である。
図34に示すように、ゴルフクラブシャフト挙動計測装置158は、3次元位置方向計測ユニット250を備え、第4処理ユニット166に接続されている。
トランスミッタ250aは、図19に示すように、ゴルフスウィングするゴルファ35の後方に配置されたポール252aの上部に設けられている。このトランスミッタ250aは後述するコントローラ250cの駆動回路250dに接続線(図示せず)により接続されている。
レシーバ250bは、ゴルフクラブ10のグリップ16の端部に固定されている。このレシーバ250bは後述するコントローラ250cの検出回路250eに接続線251により接続されている。なお、スイングの邪魔にならないように、接続線251は、例えば、べストに取り付けられており、ゴルファ35は、このベストを着てスイングをしてもよい。
また、コントローラ250cは、ゴルファ35の後方に設けられたケース252b内に収納されている。
レシーバ250bは、トランスミッタ250aで形成された磁場の強さや方向に応じて3軸方向の出力電圧を発生するものであり、磁場を感知することにより、基準位置に対するグリップ位置の3次元位置と、このレシーバ250bが固定されたゴルフクラブ10の、このシャフト中心軸のオイラー角の情報を含んだ信号を出力する。
このレシーバ250bは、ゴルフクラブ10のシャフト中心軸を通る仮想線上の、ゴルフクラブ10のグリップ部に対応する位置(グリップ位置)に固定されている。
レシーバ250bは、図34に示されるように、お互いに直交する3軸方向に向いてコイルがループ状に巻かれているので、この3軸方向の向きの一つをゴルフクラブシャフト22の軸方向に合わせ、さらに、残りの2軸方向のうちの1つをゴルフクラブの打撃方向に合わせるように、レシーバ250bの方向を定めてゴルフクラブ10のグリップ位置に固定される。このようなゴルフクラブシャフト挙動計測装置158には、例えば、3SPACE FASTRAK(Polhemus社製)を用いることができる。
グリップ位置の時系列データは、トランスミッタ250aの位置を基準位置とし、お互いに直交する3軸X,Y,Zを基準とするレシーバ250bの3次元位置(xm,ym,zm)の時系列データであり、向きの時系列データは、X,Y,Z座標軸方向に対するレシーバ250bの向きを表す姿勢角度、つまり、ヨー角、ピッチ角およびロール角で表されるオイラー角(θy、θp、θr)の時系列データである。
駆動回路250dは、制御ユニット250fの指令信号に従って、周波数と位相が常時一定の同一信号を出力し、トランスミッタ250aの3軸方向に巻かれた3つのループ状コイルを順次励磁するものである。
各ループ状コイルは、励磁のたびに各々異なる磁場を発生し、この磁場に基づいてレシーバ250bの3軸方向に巻かれた3つのループ状コイルに各々独立な電圧を発生させる。この電圧は、トランスミッタ250aの3つのループ状コイルによって励磁される3つの磁場それぞれに応じて、レシーバ250bの3つのループ状コイルに発生する3つの独立した電圧であるため、合計9個(3×3個)の電圧が得られる。
制御ユニット250fは、検出回路250eから送られてきた9つの電圧を用いて、3次元位置(xm,ym,zm)とオイラー角(θy、θp、θr)のデータを求めるものである。
第4処理ユニット166においては、ゴルフクラブシャフト挙動計測装置158によって測定された、グリップ端(グリップ位置)における3次元位置(xm,ym,zm)の時系列データとオイラー角(θy、θp、θr)の時系列データを処理して、ゴルフクラブ10のシャフト中心軸上のゴルフクラブ10のグリップ端(グリップ位置)およびゴルフクラブ10のシャフト中心軸を通る仮想線上でグリップ端(グリップ位置)からシャフト中心軸に沿って所定の距離だけ離間したヘッド位置のそれぞれについて、ゴルフスウィングにおける時系列の移動速度履歴を算出する。
また、ヘッド位置は、上述のようにグリップ位置と、例えば、1143mmだけ離れた、ゴルフクラブ10のシャフト中心軸を通る仮想線上の点である。このため、ゴルフクラブヘッドの速度履歴は、グリップ端の測定点の3次元位置(xm,ym,zm)の時系列データとオイラー角(θy、θp、θr)の時系列データとから算出される。
このようにして、ゴルフクラブヘッドの速度履歴およびグリップ端の速度履歴を得ることができる。
さらに、演算部254においては、ゴルフスイングにおける、インパクト状態でのヘッドスピードVh、グリップスピード(グリップ端速度)Vgを算出し、ヘッドスピードVhとグリップスピードVgとの比率Vh/Vg(リストターン比率)の値を算出する。
さらには、ゴルフクラブヘッドの速度履歴とグリップ端の速度履歴が同時に表示される表示領域264、およびスイング中のゴルフクラブの移動軌跡が表示される表示領域266を有する。
グリップ位置およびヘッド位置の間隔は、既知であり、第4処理ユニット166の演算部254に記憶されている。
なお、本実施形態においてヘッド位置は、ゴルフクラブシャフト軸に沿って、グリップ端(グリップ位置)からゴルフクラブヘッド側に700mm以上離れた任意の位置に設定すればよく、より好ましくは863mm(約34インチ)以上離れた任意の位置に設定すればよい。
また、本実施形態においては、磁気センサを用いたゴルフクラブシャフト挙動計測装置158を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、第1の実施形態のスイング測定・データ処理ユニット100を用いて、インパクト状態でのヘッドスピードVh、グリップスピードVg、比率Vh/Vg(リストターン比率)を得てもよい。
なお、プロジェクタ49およびスクリーン56は、必ずしも設ける必要はない。例えば、打球を、ティーグランドまたは打球方向が解放されたゲージ等で行う場合には、プロジェクタ49およびスクリーン56を設ける必要はない。
また、本実施形態のゴルフクラブの選択方法においても、ゴルフクラブシャフトの選択に利用するスイング特徴量としては、比Vh/Vg(リストターン比率)を用いる。
タイプBでは、重心深度が浅め、重心距離が短め、重心角が大きく、フェースアングルがフックなものが好適である。タイプBとしては、例えば、TR−X505(商品名)が挙げられる。
タイプCでは、重心深度が深め、重心距離が長め、重心角が大きく、フェースアングルがフックなものが好適である。タイプCとしては、例えば、502銀(商品名)が挙げられる。
タイプDでは、重心深度が深め、重心距離が長め、重心角が小さく、ロフト角が大きめ、フェースアングルが0°〜オープンなものが好適である。タイプDとしては、例えば、TR500(商品名)が挙げられる。
ここで、重心深度とは、図4に示すように、フェース面20aの先端部から重心Gを通る直線Vまでの水平面Bと平行な方向における距離GDのことである。
次に、第3の実施形態のステップS120と同様に、この新たな試打用のゴルフクラブを用いて試打をする。そして、システム150のゴルフクラブヘッド挙動計測装置152によりゴルフクラブヘッド12の挙動を測定し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する。このゴルフクラブヘッドの挙動情報に基づいて、制御部168により、ゴルフクラブヘッドの選択の適否が判定される。
また、図36に示すチャートにおいて、×の位置のゴルファについても、矢印で示すように、チャートの中心側の結果が得られていれば、制御部168により、ゴルフクラブヘッドの選択は適性であると判定される。
一方、選択したゴルフクラブヘッドを用いた試打用のゴルフクラブによる試打で、チャートの中心側の結果が得られていなければ、再度、制御部168により、適合ヘッド群からゴルフクラブヘッドが選択される。そして、チャートの中心側の結果が得られるまで、制御部168により、ゴルフクラブヘッドの選択がなされる。
次に、確定しているゴルフクラブヘッドに選択したゴルフクラブシャフトを、上述のように固定ボルト32により固定する。これにより、新たな試打用のゴルフクラブを得る。
次に、この新たな試打用のゴルフクラブを用いて試打し、システム150のゴルフクラブヘッド挙動計測装置152によりゴルフクラブヘッドの挙動を測定し、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を取得する。
この場合、ゴルフクラブシャフトの選択の適否は、例えば、以下のように判定される。
図36に示すチャートにおいて、基準ゴルフクラブに比して、チャートの中心側の結果が得られていれば、制御部168により、ゴルフクラブシャフトの選択は適性であると判定される。
これにより、制御部168により、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される。そして、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトの組み合せが最適なゴルフクラブを、ゴルファが得ることができる。
この場合、スイング特徴量(比Vh/Vg)に適合したゴルフクラブシャフト群のうち、制御部168により、例えば、トルクが大きいゴルフクラブシャフトが選択され、再度、確定しているゴルフクラブヘッドに、選択したトルクが大きいゴルフクラブシャフトを組み合せて、ゴルフクラブを得、試打を行う。そして、ゴルフクラブヘッドの挙動計測を行い、ゴルフクラブヘッドの挙動情報を得て、ゴルフクラブシャフトの選択の適否が制御部168により判定される。
以上のように、ゴルフクラブシャフトの選択が適性であると制御部168で判定され、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定されるまで、繰返し行う。
このようにして、本実施形態のゴルフクラブの選択方法においては、最適なゴルフクラブヘッドと、最適なゴルフクラブシャフトとの組み合せが決定される。
本実施形態においても、選択されたゴルフクラブヘッドと、選択されたゴルフクラブシャフトとが組み合わされてなる最終的に得られるゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離可能なゴルフクラブであってもよく、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが一体的に構成された一般的なゴルフクラブであってもよい。
センサ272は、レーザ光274を遮ると、その遮ったことが検知されて第1の検知信号を出力し、レーザ光276を遮ると、その遮ったことが検知されて第2の検知信号を出力するものである。センサ272からのレーザ光274、276を遮る順序、すなわち、第1の検知信号および第2の検知信号の出力順序により、ゴルフクラブヘッドが撮影領域270に進入するか、またはゴルフクラブヘッドが撮影領域270から出ていくかを判定することができる。
センサ272では、レーザ光274がレーザ光276よりも打球方向aの後方で射出されている。このため、第1の検知信号が第2の検知信号よりも先であれば、ゴルフクラブヘッドが進入すると判定される。すなわち、ダウンスイングであると判定される。一方、第1の検知信号が第2の検知信号よりも後であれば、ゴルフクラブヘッドが出ていくと判定される。すなわち、バックスイングであると判定される。
このような第1の検知信号および第2の検知信号の出力順序と、ダウンスイングとバックスイングとの関係を、例えば、第1処理ユニット160の信号処理部70に登録しておく。これにより、カメラ64で取得された画像が、第1の検知信号および第2の検知信号の出力順序により、信号処理部70においては、どの画像かを判定することができる。
そして、ダウンスイングした場合、ゴルフクラブヘッド挙動計測装置152のカメラ64で、撮影領域270を多重露光による撮像を行い、ゴルフクラブヘッドのマーカの移動軌跡(マーカの移動軌跡画像データ)を得る。
信号処理部70において、マーカの移動軌跡画像データから背景画像データを減算し、撮影領域270における背景画像を取り除く。画像処理部72の抽出部72aで、このような減算処理がなされたマーカの移動軌跡画像データについて、各マーカ52a、52b、52cの像の各マーカ特徴点を特定して3次元座標系における位置を抽出する。
各マーカ特徴点の抽出以降は、上述のように、第1処理ユニット160の画像処理部72および解析部194により所定の処理がなされて、ゴルフクラブヘッドの挙動パラメータを得ることができる。
この場合、信号処理部70におけるコントラスト補正、諧調処理等の程度を少なくすることができ、信号処理部70における処理を簡素化することができる。
次に、画像読取部220においては、平面画像の画像データから背景画像データを減算処理した後、ゴルフボールの像232a、232b、234a、234bの重心位置を算出するとともに、マーク236の像の中心位置を算出する。
そして、上述のように、ゴルフボールbの挙動を示す挙動パラメータを演算部224で算出する。
さらには、背景画像を取り除くことができるため、画像読取部220におけるゴルフボールの像の重心位置の算出精度、およびマークの抽出精度を高くすることができる。また、マークの抽出精度を高くできるため、ストロボの光量を小さくすることができる。これにより、ストロボに光量の小さなものを用いることができる。また、背景画像を取り除くため、撮影中に、光量が変動しても、マークを所定の精度で抽出することができる。
更には、ゴルフクラブ10aにおいては、図3に示すホーゼル部28に比して、図39に示すようにホーゼル部28の開口部29に切欠部を形成することなく、開口部29に差し込まれる円筒状接続部材300に形成された第1の周り止め溝302と平行な方向に伸びた第2の周り止め溝304が、開口部29に複数、開口部29の内周方向に沿って連続的に形成されている。第2の周り止め溝304は、第1の周り止め溝302と係合するものであり、第2の周り止め溝304の長手方向と直交する方向における断面形状が、第1の周り止め溝302と同じく、例えば、三角形である。
飛距離が優れたものを選択する場合、打球の打ち出し角度、およびスピン量などを測定して、これらに基づいて飛距離をシミュレーションして、この飛距離に基づいてロフト角、重心後退量GRを変更するようにしてもよい。
ゴルフクラブヘッドの挙動情報を測定する計測装置に磁気センサを用いる場合、例えば、特開2001−314540号公報に記載されているゴルフクラブのヘッドスピード測定装置を用いることができる。
このドップラーレーダを用いて上記ゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測する場合、複数の方向からレーダ波をゴルフクラブヘッドに照射し、各レーダ波の跳ね返り波の周波数変化からゴルフクラブヘッドの移動方向、速度など、上記ゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測することができる。すなわち、複数のドップラーレーダを用いることにより、上記ゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測することができる。
このドップラーレーダを用いてゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測する場合、1方向からレーダ波をゴルフクラブヘッドに照射し、ゴルフクラブヘッドからのレーダ波の跳ね返り波を複数の受信手段で受信し、各跳ね返り波の周波数変化および各受信手段の受信位置からゴルフクラブヘッドの移動方向、速度など、上記ゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測することができる。このように、1方向からレーダ波を照射するドップラーレーダを用いても、上記ゴルフクラブヘッドの挙動情報を計測することができる。このような1方向からレーダ波を照射するドップラーレーダとしては、例えば、TrackMan(商標:TrackMan A/S社製)が挙げられる。
また、ゴルフクラブヘッドの挙動情報としては、ゴルフクラブヘッドの回転速度などでもよい。
また、ゴルフクラブシャフトの挙動の測定に、1方向からレーダ波を照射するドップラーレーダを用いることもできる。
なお、スイング特徴量としては、ゴルフクラブシャフトのねじれ角、またはたわみ量であってもよい。
12 ゴルフクラブヘッド
14 ゴルフクラブシャフト
20 フェース部
20a フェース面
22 ソール部
24 クラウン部
26 サイド部
30a、30b、30c マーカ
34a、34b 反射マーカ
35 ゴルファ
40 挙動計測装置
44 計測装置
70 信号処理部
72 画像処理部
74 解析部
100 測定装置
152 ゴルフクラブヘッド挙動計測装置
154 ゴルフボール挙動計測装置
156 カメラ
158 ゴルフクラブシャフト挙動計測装置
160 第1処理ユニット
162 第2処理ユニット
164 第3処理ユニット
166 第4処理ユニット
168 制御部
170 記憶部
172 設定部
GL 距離
Claims (14)
- ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離自在なゴルフクラブの選択方法であって、
ゴルフクラブを用いてゴルフボールを打撃し、計測装置により、この打撃前後のゴルフクラブヘッドの挙動を少なくとも測定する工程と、
前記測定されたゴルフクラブヘッドの挙動に基づいて、処理装置により、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの組み合せを選択する工程とを有し、
前記ゴルフクラブを用いてゴルフボールを打撃するとき、画像取得部により、アドレス状態からスイング終了までの間、打球方向の後方から撮影して画像を取得する工程と、
画像処理部により、前記画像取得部で取得された画像を表示部に表示させ、前記アドレス状態における前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフトのシャフト軸を通る第1の直線と、前記第1の直線と交わり、かつ設置されるティーの根元と前記ゴルファの首の付け根を通る第2の直線とにより、前記画像を少なくとも3つの領域に分割する工程と、
解析部により、前記スイングのトップ状態からインパクト状態までの間における前記ゴルフクラブのゴルフクラブヘッドが通過する領域を判別する工程と、
前記ゴルフクラブヘッドが通過する各領域に応じて、予め適したゴルフクラブシャフトが決定されており、前記処理装置により、前記解析部で得られた前記ゴルフクラブヘッドが通過する領域の情報に基づいて、各領域に適したゴルフクラブシャフトが選択される工程とを有することを特徴とするゴルフクラブの選択方法。 - ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとが分離自在なゴルフクラブを用いたゴルフクラブの選択方法であって、
ゴルフクラブを用いてゴルフボールを打撃し、計測装置により、この打撃前後のゴルフクラブヘッドの挙動を少なくとも測定する工程と、
前記測定されたゴルフクラブヘッドの挙動に基づいて、処理装置により、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの組み合せを選択する工程とを有し、
前記ゴルフクラブを用いてゴルフボールを打撃するとき、画像取得部により、アドレス状態からスイング終了までの間、打球方向の後方から撮影して画像を取得する工程と、
画像処理部により、前記画像取得部で取得された画像を表示部に表示させ、前記アドレス状態における前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフトのシャフト軸を通る第1の直線と、前記第1の直線と交わり、かつ設置されるティーの根元と前記ゴルファの首の付け根を通る第2の直線とにより、前記画像を少なくとも3つの領域に分割する工程と、
解析部により、前記スイングのトップ状態からインパクト状態までの間における前記ゴルフクラブのゴルフクラブヘッドが通過する領域を判別する工程と、
前記ゴルフクラブヘッドが通過する各領域に応じて、予め適したゴルフクラブシャフトが決定されており、前記処理装置により、前記解析部で得られた前記ゴルフクラブヘッドが通過する領域の情報に基づいて、各領域に適したゴルフクラブシャフトが選択される工程とを有することを特徴とするゴルフクラブの選択方法。 - 前記ゴルフクラブヘッドの挙動を測定する工程は、ゴルフクラブヘッドの移動速度、ゴルフクラブヘッドの移動方向、ゴルフクラブヘッドの向き、およびゴルフクラブヘッドの回転速度の少なくとも1つを測定する請求項1または2に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記ゴルフクラブヘッドの挙動を少なくとも測定する工程は、ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する工程を含むものであり、
前記ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの組み合せを選択する工程は、
前記測定されたゴルフクラブヘッドの挙動および前記ゴルフクラブシャフトの挙動に基づいて、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの組み合せを選択するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。 - 前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する工程は、ゴルフクラブシャフトの移動速度、ゴルフクラブシャフト上の複数の点の速度差もしくは速度比、ゴルフクラブシャフトのねじれ角、およびゴルフクラブシャフトのたわみ量の少なくとも1つを測定する請求項4に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記ゴルフクラブヘッドの挙動の測定と、前記ゴルフクラブシャフトの挙動の測定とは同時になされる請求項4または5に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記ゴルフクラブヘッドの挙動を測定するとき、
前記ゴルフクラブヘッドに、再帰反射部材により構成された第1のマーカが少なくとも2つフェース面以外の部分に設けられており、前記各第1のマーカを測定することにより、前記ゴルフクラブヘッドの挙動を測定する請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。 - 前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する工程においては、
前記ゴルフクラブシャフトに、再帰反射部材により構成された第2のマーカが少なくとも2つ所定の距離をあけて設けられており、前記各第2のマーカを測定することにより、前記ゴルフクラブシャフトの挙動を測定する請求項4〜7のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。 - 前記処理装置により、前記測定されたゴルフクラブヘッドの挙動から、ゴルフボール打撃直前のゴルフクラブヘッドの水平面に対する上下方向の進入角の値と、前記水平面に平行な平面上における、ゴルフボール打撃直前のゴルフクラブヘッドの左右方向の進入角の値とを算出し、前記左右方向の進入角の値が0度の位置、および前記上下方向の進入角の値が0度の位置を基準として、得られた前記上下方向の進入角の値と、前記左右方向の進入角の値とに基づいて、ゴルフスウィングを4つタイプのうち、いずれかに分類する工程と、
前記処理装置により、この分類結果に応じて、この分類に適したゴルフクラブヘッドが選定される工程とを有する請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。 - 前記ゴルフクラブシャフト上の複数の点の速度比は、前記ゴルフボールの打撃時における、前記ゴルフクラブのヘッド部に対応するヘッド位置の移動速度と前記ゴルフクラブのグリップ部に対応するグリップ位置の移動速度との比であり、
前記処理装置により、前記移動速度比に基づいて、ゴルフクラブシャフトが選択される請求項5〜9のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。 - 前記ゴルフクラブヘッドの挙動を測定する工程は、ゴルフクラブヘッドの移動速度、ゴルフクラブヘッドの移動方向、ゴルフクラブヘッドの向き、およびゴルフクラブヘッドの回転速度の少なくとも1つを磁気センサ、またはドップラーレーダを用いて測定する請求項3〜10のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記処理装置によるゴルフクラブを選定する工程においては、前記処理装置により、前記上下方向の進入角の値および前記左右方向の進入角の値がともに正の場合、ダイナミックロフト角が大きくならず、かつフェース面がゴルファから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値が正であり、前記左右方向の進入角の値が負の場合、ダイナミックロフト角が大きくならず、かつフェース面がゴルファから見て開かないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値および前記左右方向の進入角の値がともに負の場合、ダイナミックロフト角が大きくなり、かつ、フェース面がゴルファから見て開かないように設定されたゴルフクラブが選定され、前記上下方向の進入角の値が負であり、前記左右方向の進入角の値が正の場合、ダイナミックロフト角が大きくなり、かつ、フェース面がゴルファから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが選定される請求項9〜11のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記処理装置による前記移動速度比に基づくゴルフクラブシャフトの選択は、前記移動速度比の値が大きいほど、より先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブが選定され、前記移動速度比の値が小さいほど、より元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブが選定される請求項10〜12のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。
- 前記画像を取得する工程は、前記アドレス状態において前記ゴルファがグリップを把持している手の真後ろから前記画像を取得する請求項1〜13のいずれか1項に記載のゴルフクラブの選択方法。
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