JP2007325713A - ゴルフスウィング評価方法およびゴルフスウィング評価装置 - Google Patents

ゴルフスウィング評価方法およびゴルフスウィング評価装置 Download PDF

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JP2007325713A JP2006158428A JP2006158428A JP2007325713A JP 2007325713 A JP2007325713 A JP 2007325713A JP 2006158428 A JP2006158428 A JP 2006158428A JP 2006158428 A JP2006158428 A JP 2006158428A JP 2007325713 A JP2007325713 A JP 2007325713A
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Abstract

【課題】個々のゴルファのゴルフスウィングの特徴について評価して、個々のゴルファに最適なゴルフクラブを選定する。
【解決手段】ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフト軸に沿って設定された、複数の所定位置それぞれの移動速度の情報を取得し、前記所定位置それぞれの前記移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特徴を表す評価値を算出するに際し、前記移動速度を取得する前記複数の所定位置として、少なくとも、前記ゴルフクラブにおける前記ゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフクラブを把持して行なうゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を解析して、そのゴルフスウィングの特性を評価し、さらに、個々のゴルファに最適なゴルフクラブを選定する方法に関する。
従来から、ゴルフボールの飛びの方向を正確にし、かつ飛距離を長くするために、例えば、ゴルフクラブのシャフト長さやクラブ重量やシャフト硬さ等の静的な特性を考慮して、種々のゴルフクラブが製造されてきた。
このような種々のゴルフクラブの中から、ユーザに適したゴルフクラブを選定する(ゴルフクラブのフィティング)に際して、ゴルフクラブシャフトの選択は、ユーザに最適なゴルフクラブを選定する者(フィッター)の長年の経験と勘に依存する部分が多かった。
一般に、ヘッドスピードの速いゴルファには、硬くて、しなりの少ないゴルフクラブシャフトが薦められ、ヘッドスピードの遅いゴルファには、軟らかくて、ある程度しなるゴルフクラブシャフトが薦められていた。
しかしながら、近年、ユーザからのニーズが詳細になってくるにつれ、従来行われていたユーザのヘッドスピードに基づいたゴルフクラブシャフトの選択では、不十分となってきている。
また、同じゴルファであっても、ゴルフクラブの重さや長さが異なるゴルフクラブをゴルフスウィングした場合には、ヘッドスピードが異なり、ゴルフクラブ選定の基準としてヘッドスピードを用いることは、十分に客観的ではなかった。
そこで、個々のゴルファのゴルフスウィングに着目して、ゴルフスウィングを客観的に分析、分類し、その分類に応じてゴルフクラブを選定する種々の技術が提案されている。
このような技術として、客観的にゴルフスウィングを解析することができるゴルフスウィング解析装置が提案されている(例えば、下記特許文献1)。このゴルフスウィング解析装置は、ゴルフクラブのシャフト部に2つの歪ゲージを取り付け、これらの歪みゲージから検出された信号に基づいて、打撃方向の歪みとアドレス方向の歪みを直交座標上にプロットしたグラフを用い、ゴルファのスウィングを分類している。
特許2995617号公報
しかしながら、上記ゴルフスウィング解析装置では、歪みゲージからの信号を時系列データとして検出して、直交座標上にプロットしたグラフの変化の具合から、ゴルファのスウィングをそれぞれ分類している。このように、グラフの変化の具合に基づいたスウィングの分類方法では、スウィングを分類する際の分類基準が曖昧であり、ゴルフスウィングを一意に分類することはできず、十分に客観的にゴルフクラブを選定することは困難である。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、フィッターに依存することなく、客観的に、個々のゴルファのゴルフスウィングの特徴について評価して、個々のゴルファに最適なゴルフクラブを選定する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ゴルフクラブを把持して行なうゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を解析して、そのゴルフスウィングの特性を評価する方法であって、ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフト軸に沿って設定された、複数の所定位置それぞれの移動速度の情報を取得するスウィング速度情報取得ステップと、前記スウィング速度情報取得ステップで得られた前記所定位置それぞれの前記移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特徴を表す評価値を算出する評価値算出ステップと、を有し、前記移動速度を取得する前記複数の所定位置は、前記ゴルフクラブにおける前記ゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を少なくとも含むことを特徴とするゴルフスウィング評価方法を提供する。
なお、上記スウィング速度情報の取得の際にゴルファが把持してスウィングを実施するゴルフクラブは、ゴルフクラブシャフト方向の長さ、振動数、質量などが所定の範囲内である所定のゴルフクラブを用いればよい。例えば、長さ1066〜1219mm(約42〜約48インチ)、振動数3.3〜5.0Hz(200〜300cpm)、質量280〜320gのゴルフクラブを用いればよい。なお、前記グリップ位置は、例えば、ゴルフクラブにおける、ゴルファの肉体(すなわちゴルファの手)との接触領域のうち、ゴルフクラブのグリップ端側に最も近い部分とすればよい。この場合、例えば、ゴルファの左手の小指部分(右利きのゴルファの場合)をグリップ位置とすればよい。なお、前記ヘッド位置は、前記ゴルフクラブのグリップ端から前記ゴルフクラブシャフト軸に沿って700mm以上離間した位置であることが好ましい。
なお、前記複数の所定位置は、前記グリップ位置と、前記ゴルフクラブのヘッド部に対応するヘッド位置であり、前記スウィング速度情報取得ステップで得られた、前記グリップ位置の移動速度をV、前記ヘッド位置の移動速度をVとすると、前記評価値算出ステップでは、前記評価値として、前記グリップ位置の移動速度Vに対する前記ヘッド位置の移動速度Vの割合V/Vを算出することが好ましい。
さらに、前記評価値算出ステップにおいて算出された前記V/Vの値に応じて前記ゴルフスウィングの特徴を判定する判定ステップを有し、前記判定ステップでは、前記V/Vの値がより大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスウィングであると判定し、前記V/Vの値がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスウィングであると判定することが好ましい。
さらに、前記評価値算出ステップにおいて算出された前記V/Vの値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するゴルフクラブ選定ステップと、を有することが好ましい。
なお、前記ゴルフクラブ選定ステップは、それぞれ異なる調子のゴルフクラブシャフトを備えた複数のゴルフクラブから、ゴルフスウィングに応じた調子のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するものであり、前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度を、前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度で除算した値が大きいほど、より先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、前記値が小さいほど、より元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定することが好ましい。
また、前記スウィング速度情報取得ステップでは,前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の移動速度を測定して得られた、この測定位置における移動速度に基づき、前記グリップ位置を含む前記複数の所定位置それぞれの、前記インパクト状態における移動速度をそれぞれ算出して取得することが好ましい。
なお、前記スウィング速度情報取得ステップでは、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度Vを下記式(1)を用いて算出することが好ましい。
={(L+l)×V−l×V}/L ・・・(1)
また、前記スウィング速度情報取得ステップでは、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記グリップ位置と前記ヘッド位置との間隔をH、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度Vを下記式(2)を用いて算出することが好ましい。
={(L+l−H)×V+(H−l)×V}/L ・・・(2)
なお、ゴルフボールを打撃する直前である前記インパクト状態における前記ゴルフクラブの位置を含む測定対照空間範囲内の、前記ゴルフクラブの移動方向に沿って分割された複数の測定対象領域それぞれに向けて、光源から投射光を投射した状態で、ゴルフクラブシャフトの前記測定位置それぞれに反射マーカが設けられたゴルフクラブを把持してゴルフスウィングを行ない、ラインセンサによって、それぞれ異なる測定対象領域における、前記複数の反射マーカそれぞれからの、前記投射光の反射光をそれぞれ検知し、前記ラインセンサによる前記反射光それぞれの検知タイミングの時間差と、各測定対象領域の相互の距離とを用いて、前記ゴルフクラブシャフトの各測定位置それぞれの移動速度を、算出して求めることが好ましい。
また、前記反射マーカは、テープ状に形成されて前記移動物体に貼付された再帰反射性の反射体であり、前記投射光を、前記光源から前記測定対象領域へと至る光路の逆光路に反射することが好ましい。
本発明は、また、ゴルフクラブを把持して行なうゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を解析して、そのゴルフスウィングの特性を評価する装置であって、ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフト軸に沿って設定された、複数の所定位置それぞれの移動速度の情報を取得するスウィング速度情報取得手段と、前記スウィング速度情報取得手段で得られた前記所定位置それぞれの前記移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特徴を表す評価値を算出する評価値算出手段と、を有し、前記移動速度を取得する前記複数の所定位置は、前記ゴルフクラブにおける前記ゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を少なくとも含むことを特徴とするゴルフスウィング評価装置を、併せて提供する。
本発明は、ゴルフクラブシャフト上の複数の所定位置それぞれの移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特性を評価する。本発明では、ゴルフスウィングの特性の際に移動速度の情報を参照する、この複数の所定位置それぞれに、ゴルファによってそれぞれ異なる、ゴルフクラブにおけるゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を少なくとも含んでいる。本発明によれば、各ゴルファのゴルフクラブの把持位置それぞれに応じて、各ゴルファのゴルフスウィングの特徴を評価し、個々のゴルファに最適なゴルフクラブを客観的に選定することができる。
本発明に係るゴルフクラブ選定方法およびゴルフクラブ選定装置について、以下詳細に説明する。図1は、本発明のゴルフスウィング評価装置の一例である評価装置10の概略を示す構成図であり、評価装置10を用い、ゴルファ12が行なうゴルフスウィングを評価して、ゴルファ12のスウィングに応じた特性のゴルフクラブを選定する状態を示している。評価装置10は、ゴルファ12がゴルフクラブ14を把持して行なうゴルフスウィングにおける、このゴルフクラブ14の挙動を解析し、このゴルフスウィングの特性を評価する。評価装置10は、スウィング測定・評価ユニット20(以降、単にユニット20とする)と、コンピュータ30とを有して構成されている。
ゴルファ12が把持するゴルフクラブ14は、例えば、長さ1066〜1219mm(約42〜約48インチ)、振動数3.3〜5.0Hz(200〜300cpm)、質量280〜320gの範囲内にある、標準的仕様の所定のゴルフクラブである。ゴルフクラブ14のゴルフクラブシャフト15には、ゴルフクラブ上の2箇所の測定位置それぞれに、後述する反射マーカ16aおよび16bが各々設けられている。
ユニット20は、このようなゴルフクラブ14を把持してゴルファ12が行なうゴルフスウィングの、ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、グリップスピードVおよびヘッドスピードVをそれぞれ取得する。グリップスピードVおよびヘッドスピードVは、ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、ゴルフクラブ14のグリップ位置18aおよびヘッド位置18bそれぞれの移動速度である。そして、ユニット20は、グリップスピードVおよびヘッドスピードVをそれぞれ取得し、このグリップスピードVおよびヘッドスピードVに基いて、ゴルファ12が行なうゴルフスウィングの特徴を表す評価値(V/Vの値)を算出する。
コンピュータ30は、CPUおよびメモリを備えた本体32、ディスプレイ34、およびマウスやキーボードからなる入力手段36を備えた公知のコンピュータであり、ユニット20によって算出された評価値を受け取り、この評価値(V/V)の値に応じて、ゴルファ12のゴルフスウィングの特徴を判定するとともに、この評価値(V/V)の値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定する。
ここで、ゴルフクラブ14のグリップ位置18aとは、ゴルフクラブ14におけるゴルファ12の把持部分に対応する位置である。図2(a)および(b)は、ゴルファ12によるゴルフクラブ14の把持部分を拡大して示す図であり、図2(a)は、ゴルファ12によるゴルフクラブ14の把持部分を鉛直上側から見た上面図であり、図2(b)は、ゴルファ12によるゴルフクラブ14の把持部分を鉛直下側から見た下面図である。本実施形態では、ゴルフクラブ14における、ゴルファ12の肉体(すなわちゴルファ12の手)との接触領域のうち、ゴルフクラブのグリップ端側に最も近い部分、すなわち、ゴルファ12の左手の小指部分(右利きのゴルファの場合)を、グリップ位置18aとする。ゴルファが異なれば、ゴルフクラブの把持位置(ゴルフクラブを長く持つか、短く持つか)もそれぞれ異なるため、ゴルフクラブ14におけるグリップ位置18aの場所も、ゴルファ毎に異なっている。本発明では、各ゴルファ毎に、各ゴルファの把持部分に応じてグリップ位置18aが設定される。
また、ゴルフクラブ14のヘッド位置18bは、ゴルフクラブ14におけるゴルフクラブヘッドに対応する所定の位置であり、ゴルフクラブに応じて定まる所定位置である。本実施形態では、例えば、ゴルフクラブ14のグリップ端位置から、ゴルフクラブシャフト軸に沿って1143mm離間した位置を、ヘッド位置18bとする。
図3は、ユニット20の概略構成図であり、ユニット20を用いて、インパクト状態におけるグリップスピードVおよびヘッドスピードVそれぞれを取得する状態を示している。ユニット20は、インパクトの状態におけるゴルフクラブ14の通過位置を含む空間範囲内に、ゴルフクラブ14の移動方向に沿って並んだ、第1測定対象領域17および第2測定対象領域19それぞれに向けて投射光を投射する。そして、各測定対象領域それぞれにおける、上記反射マーカ16aおよび16bそれぞれからの反射光(投射光の反射光)26、28をそれぞれ検知することで、インパクト状態における、ゴルフクラブシャフト15に設けられた反射マーカ16aおよび16bそれぞれの移動速度を求める。そして、これら反射マーカ16aおよび16bそれぞれの移動速度を用いて、インパクト状態における、グリップスピードVおよびヘッドスピードVをそれぞれ取得する。そして、グリップ位置18aの移動速度Vに対するヘッド位置18bの移動速度Vの割合V/Vを、ゴルフスウィングの特徴を表す評価値として算出する。
ここで、反射マーカ16aおよび16bについて説明しておく。図4は、反射マーカ16aおよび16bについて説明する図であり、反射マーカ16aおよび16bの概略断面図である。反射マーカ16aおよび16b(以下、2つを代表して、単に反射マーカ16として表す)は、バインダ層62、反射層64、表面フィルム層66、及び複数のガラスビーズの列からなるガラスビーズ層68を有する、再帰反射性の反射体である。このような再帰反射性の反射体は、入射角θで入射した光Lが、表面フィルム層66、ガラスビーズ層68、および反射層64における屈折および反射によって、表面フィルム層66から反射角θで反射される機能を有している。すなわち、再帰反射性の反射体は、入射した光を反射して、入射した光の逆光路を通過して戻る反射光とするものである。
この再帰反射性の反射体は、例えば、図4に示すように、裏面に接着剤70を塗布して貼付け容易に構成されている。再帰反射性の反射体としては、シート状やテープ状に形成したものなど各種の形状のものが市販されているので、この市販されているシート状やテープ状に形成された再帰反射性の反射体を必要な大きさに切り取り、接着剤70でゴルフクラブ14の所定の位置に貼付して使用する。
ユニット20は、透明窓42およびディスプレイ44を備えた筐体46内に、光源48、ラインセンサ50、ハーフミラー52、ミラー54、データ処理手段56、メモリ58、クラブ情報取得手段60を備えて構成されている。光源48は、発光ダイオード(LED;Light emitting diode)であり、円錐状に広がる投射光を出射する。光源48から出射された投射光は、ハーフミラー52によって分割され、ハーフミラー52を透過した投射光成分は、透明窓42を透過して、第1投射光22として第1測定対象領域17を含む空間に照射される。また、ハーフミラー52によって反射された投射光成分は、ミラー54において反射されて、透明窓42を透過して、第2投射光24として第2測定対象領域19を含む空間に照射される。なお、本発明における光源は、第1測定対象領域17および第2測定対象領域19に、十分な輝度で光を照射する発光体であれば支障なく、ハロゲンランプやレーザーダイオードなど、任意の光源とすればよい。
ゴルフスウィングのインパクト状態において、ゴルフクラブ14の反射マーカ16aおよび16bそれぞれは、第1測定対象領域17を通過した後、第2測定対象領域19を通過する。ゴルフクラブ14の各反射マーカ16aおよび16bそれぞれは、第1測定対象領域17を通過する際、上記第1投射光22を受けて、この第1投射光22を、第1投射光22の光路の逆経路に向けて反射する。第1測定対象領域17において反射された、第1投射光22の反射光26(反射マーカ16aからの反射光、および反射マーカ16bからの反射光)は、透明窓42を透過して、ハーフミラー52において反射されてラインセンサ50に入射する。また、ゴルフクラブ14の各反射マーカ16aおよび16bそれぞれは、第2測定対象領域19を通過する際、上記第2投射光24を受けて、この第2投射光24の逆経路に向けて反射する。第2測定対象領域19において反射された、第2投射光24の反射光28(反射マーカ16aからの反射光、および反射マーカ16bからの反射光)は、透明窓42を透過して、ミラー54において反射されてラインセンサ50に入射する。
ラインセンサ50は、n個のフォトセンサ51a、51b、・・・51nが一方向に並んでライン状に配置されている。ラインセンサ50の受光面は、図5に示すように、各フォトセンサ51a、51b、・・・51nの受光面が、一方向に配置されて構成されている。ラインセンサ50は、各フォトセンサ51から出力される、各フォトセンサの受光面に入射する反射光に応じた電気信号を、時系列で順番に出力する(スキャンする)。ラインセンサ50は、データ処理手段56と接続されており、データ処理手段56が、一方向に並んでライン状に配置された各フォトセンサから出力される時系列の電気信号を取得する。第1測定対象領域17および第2測定対象領域19は、ラインセンサ50の受光面に対応する形状であって、ユニット20の配置位置や配置角度に応じて定まっている。逆にいえば、ラインセンサ50の受光面に対応して、第1測定対象領域17および第2測定対象領域19が定まっている。
図示例においては、第1測定対象領域17および第2測定対象領域19は、地面と略垂直な方向に延びたライン状の領域に設定されており、このライン状の測定対象領域から到来する光(反射光)をラインセンサ50が受光可能となるよう、ユニット20が配置されている。ユニット20は、このラインセンサ50によって定まるライン状の測定対象領域(第1測定対象領域17および第2測定対象領域19それぞれ)を通過するゴルフクラブ14の、各反射マーカ16(反射マーカ16aおよび16b)の測定対象領域の通過時点を検知する。本発明は、このようなラインセンサを用いるので、限定されたライン状の空間(測定対象領域)を通過するゴルフククラブを検知するに際し、このライン状の測定対象領域に限定して投射光を照射する必要がない。本発明によれば、限定した空間範囲を照射するための、レーザ光照射手段など大型かつ高価な装置を用いることなく、空間的に限定されたライン状の測定対象領域を通過する移動物体を検知することができる。
図6(a)は、ゴルフスウィングのインパクトの状態での、第1測定対象領域17および第2測定対象領域19におけるゴルフクラブ14の通過の状態の一例について示す概略側面図であり、図6(b)は、図6(a)に示すインパクト状態で、ラインセンサ50から出力されてデータ処理手段56が取得する時系列の電気信号のグラフである。なお、図6(b)のグラフでは、縦軸を、電気信号に応じた反射光の光量として示している。ゴルフクラブ14が第1測定対象領域17を通過する際、ラインセンサ50を構成する各フォトセンサ51a〜51nそれぞれは、第1測定対象領域17をn個に分割した、それぞれ異なる分割領域17a、17b、17c、・・・17nから到来する光(反射光)をそれぞれ受光する。同様に、ゴルフクラブ14が第2測定対象領域19を通過する際、ラインセンサ50を構成する各フォトセンサ51a〜51nそれぞれは、第2測定対象領域19をn個に分割した、それぞれ異なる分割領域19a、19b、19c、・・・19nから到来する光(反射光)をそれぞれ受光する。
本実施形態では、ラインセンサ50は、複数のフォトセンサそれぞれが受光した光の光量を、スキャン時間αで上から下にスキャンして(第1測定対象領域17および第2測定対象領域19を上から下に向けてスキャンして)、データ取得手段56が、各センサが受光した時系列の光量の変化に応じた時系列の電気信号出力を受け取り、ラインセンサ50に入射する光量がピーク値を有するタイミングを検知する。図6(a)に示す例では、ゴルフクラブ14は、第1測定対象領域17を通過する際、第1測定対象領域17に対して傾斜して移動し、反射マーカ16a、16bは第1測定対象領域17を順番に通過する。そして、第1測定対象領域17を通過して、第2測定対象領域19を通過する際は、ゴルフクラブ14は、第2測定対象領域19の延在方向に対してほぼ平行な状態となり、反射マーカ16a、16bは第2測定対象領域19を、ほぼ同時に通過している。
この実施例では、ラインセンサ20によるスキャンは、上から下に向かって行われるので、よりグリップ側に設けられている反射マーカ16aは、図6(b)に示すグラフに示すように、スキャン時間αのうち比較的早いタイミング(前半時間)で検知され、反射マーカ16bは、常にスキャン時間αのうち比較的遅いタイミング(後半時間)で検知されることになる。このため、スキャン時間αにおける、光量(電気信号)のピークの位置をチェックすることによって、反射マーカ16aによる反射光と反射マーカ16bによる反射光とを識別することができる。
データ処理手段56は、ラインセンサから出力される、このような時系列の電気信号を受け取り、反射マーカ16aが第1測定対象領域17を通過したタイミング、および、反射マーカ16aが第2測定対象領域19を通過したタイミングを抽出し、各タイミングの時間差、すなわち、反射マーカ16aが、第1測定対象領域17を通過してから第2測定対象領域19を通過するまでに要した時間Tを導出する。同様に、データ取得手段56は、反射マーカ16bが第1測定対象領域17を通過したタイミング、および、反射マーカ16bが第2測定対象領域19を通過したタイミングを抽出し、各タイミングの時間差、すなわち、反射マーカ16bが、第1測定対象領域17を通過してから第2測定対象領域19を通過するまでに要した時間Tを導出する。メモリ58には、第1測定対象領域17と第2測定対象領域との距離Dが記憶されており、データ取得手段は、導出した時間TとT、およびこの距離Dを用い、ゴルフクラブシャフト15に設けられた反射マーカ16aのインパクト状態における移動速度V(=D/T)と、反射マーカ16bのインパクト状態における移動速度V(=D/T)と、をそれぞれ求める。なお、この距離Dは、ゴルファが立つ地面に平行な方向の、第1測定対象領域17と第2測定対象領域19との距離であり、これら移動速度VおよびVは、ゴルファが立つ地面と略平行な方向の速度である。
データ処理手段56は、このように求めた移動速度VおよびVを用いて、ゴルフスウィングにおける、インパクト状態におけるヘッドスピードVおよびグリップスピードVを求める。図7は、ゴルフスウィングにおける、インパクト状態におけるヘッドスピードVおよびグリップスピードVと、ゴルフクラブシャフト15に設けられた反射マーカ16aのインパクト状態における移動速度Vと、反射マーカ16bのインパクト状態における移動速度Vとの関係について説明する図であり、ゴルフスウィング中のインパクト状態における、ゴルフクラブ14の挙動を示す概略側面図である。
ゴルフスウィングにおける、ゴルフクラブシャフト上の任意の位置(グリップ位置18a、ヘッド位置18b、反射マーカ16aの貼付位置、反射マーカ16bの貼付位置など)の運動は、ゴルフクラブシャフトの中心軸の延長線上の特定位置(仮想回転中心位置)を中心とした、略円軌道の運動で近似することができる。そして、幾何学的な相似関係から、ゴルファが立つ地面と略平行方向の、ヘッドスピードベクトルVの大きさ(ヘッドスピードV)とグリップスピードベクトルVの大きさ(グリップスピードV)それぞれは、上述した、反射マーカ16aおよび反射マーカ16bそれぞれの移動速度VおよびV(図7に、速度ベクトルVおよび速度ベクトルVで示す)を用いて表すことができる。より詳しくは、ヘッドスピードVおよびグリップスピードVそれぞれは、ゴルフスウィングの仮想回転中心位置とゴルフクラブのグリップ位置までの距離R、上記2箇所の測定位置(反射マーカ16aおよび16b)のうちの、よりグリップ側の測定位置(速度ベクトルVに対応する位置)から、上記設定したクリップ位置までの距離l、上記2箇所の測定位置(反射マーカ16aおよび16b)のゴルフクラブシャフトに沿った方向の間隔L、ゴルフクラブのグリップ位置からゴルフクラブヘッド部のヘッド位置までの距離H、および、速度ベクトルVの大きさ(移動速度V)、および速度ベクトルVの大きさ(移動速度V)で表すことができる。
具体的には、上記仮想回転中心位置とゴルフクラブのグリップ位置までの距離Rは、下記式(4)によって表すことができ、グリップスピードVおよびヘッドスピードVを、それぞれ下記式(5)および下記式(6)によって表すことができる。
R={(V−V)×l+L×V}/(V−V) ・・・(4)
=(V×R)/(R+l) ・・・(5)
={V×(R+H)}/(R+l) ・・・(6)
上記式(4)〜(6)より、ヘッドスピードVおよびグリップスピードVそれぞれは、式(1)および式(2)によって算出される。
={(L+l)×V−l×V}/L ・・・(1)
={(L+l−H)×V+(H−l)×V}/L ・・・(2)
データ処理手段56では、このように、ゴルフクラブ上の任意の2点の移動速度VおよびVをそれぞれ取得し、これら2点の移動速度それぞれから、インパクト時のヘッドスピードVやグリップスピードVを算出する。
メモリ58には、予め、反射マーカ16aからクリップ位置までの距離l、反射マーカ16aおよび16bの、ゴルフクラブシャフトに沿った方向の間隔L、ゴルフクラブのグリップ位置からゴルフクラブヘッド部のヘッド位置までの距離Hが予め記憶されており、データ処理手段56は、これらの距離l、間隔L、距離Hの情報と、導出した速度ベクトルVおよび速度ベクトルVの情報とを用いて、ヘッドスピードVやグリップスピードVを算出する。これらの情報のうち、距離lおよび距離Hは、ゴルフクラブ14におけるグリップ位置18aの位置(設定位置)によって異なり、ゴルフクラブ14を把持するゴルファ毎に異なっている。
ここで、ゴルフクラブ14における反射マーカ16aの位置、ゴルフクラブ14における反射マーカ16bの位置、がそれぞれ既知であり、かつ、ゴルフクラブ14の全長F(ここでは、グリップ端からヘッド位置までの距離のことをいう)が既知であれば、さらに、ゴルフクラブ14のグリップ端からグリップ位置18aまでの距離Eを用いて、上記lおよび上記Hを算出することができる。
このゴルフクラブ14のグリップ端からグリップ位置18aまでの距離Eは、例えば、図示しないカメラによって、ゴルファ12のグリップ部を撮影し、コンピュータ30において画像処理を行うことで、自動的に導出してもよい。または、ゴルフクラブ14のグリップ部に感圧センサを設け、ゴルファ12がゴルフクラブ14を把持することで出力される、この感圧センサからの出力情報をコンピュータ30が受け取り、コンピュータ30において、この感圧センサからの出力情報に基づいて上記の距離Eを算出してもよい。このような場合、例えば、コンピュータ30に、反射マーカ16aの位置、反射マーカ16bの位置、ゴルフクラブ14の全長Fの値を記憶しておき、コンピュータ30によって距離Eを算出し、この距離Eを用いて、上記l、上記H、および間隔Lを求めてユニット20に出力すればよい。ユニット20のクラブ情報取得手段60は、上記l、上記H、および間隔Lの値を取得し、メモリ58に記憶しておく。
なお、これらの距離l、間隔L、距離H等の情報は、オペレータが、コンピュータ30の入力手段36を用いて直接入力してもよい。例えば、オペレータが、各ゴルファ毎の、ゴルフクラブを把持した状態における距離lおよび距離Hを測定し、測定して得られたこれらの値を、オペレータが直接入力してもよい。
データ処理手段56は、上述のように求めた移動速度VおよびVと、距離l、間隔L、距離H等の情報を、下記式(1)および(2)に代入することで、ゴルフスウィングにおける、インパクト状態におけるヘッドスピードVおよびグリップスピードVを求める。そして、グリップ位置の移動速度Vに対するヘッド位置の移動速度Vの割合V/Vを評価値として算出する。なお、移動速度VおよびVと、距離l、間隔L、距離H等の情報を、下記式(7)に代入して、評価値(V/V)を直接導出してもよい。
(V/V)={(L+l−H)×V+(H−l)×V}/{(L+l)×V−l×V}・・・(7)
求められた評価値の値は、筐体46に設けられたディスプレイ44に表示出力される。ディスプレイ44は、液晶ディスプレイなどの公知の表示装置であり、評価値V/Vの他、ユニット20で求められるグリップスピードVやヘッドスピードVなど、各種情報を表示することができる構成となっている。
コンピュータ30は、ユニット20によって算出された評価値を受け取り、この評価値(V/Vの値)に応じて、ゴルファ12のゴルフスウィングの特徴を判定するとともに、この評価値(V/V)の値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定する。
ゴルフスウィングはゴルファによって千差万別であるが、大多数のゴルファは以下のような手順でゴルフスウィングを行う。アドレス状態では、ゴルファはゴルフクラブを握って構えており、ゴルフクラブは静止した状態に保たれる。ゴルファは、ある軸を中心として体を捻って回転させてバックスウィングを行い、トップ状態を境にして、捻った体を元に戻すようにダウンスウィングする。ダウンスウィングを行ったゴルファは、インパクト状態で、ゴルフクラブでゴルフボールを打撃し、ゴルフボールは所望の方向に向かって飛球する。ゴルファは打撃によりゴルフボールに大きなエネルギーを与えてゴルフボールの飛距離を伸ばそうとするので、インパクト状態付近においてクラブ速度は最大となる。インパクト状態のあとクラブ速度は減速し、フィニッシュ状態でゴルフクラブは静止または略静止する。
このような一連の動作の中で、ゴルフボールの飛距離を長くし、かつ飛びの方向を正確にするためには、インパクト状態以前の状態、特にトップ状態からインパクト状態までのゴルフクラブの挙動が重要であり、このゴルフクラブの挙動は、インパクト状態におけるゴルフクラブのヘッド位置の移動速度(ヘッドスピード)およびグリップ位置の移動速度(グリップスピード)に大きく影響される。このインパクト状態におけるゴルフクラブのヘッド位置の移動速度(ヘッドスピード)およびグリップ位置の移動速度(グリップスピード)は、ゴルファのスウィング毎に異なる。
図8は、トップ状態からインパクト状態までのゴルフクラブヘッド(ヘッド位置)およびグリップ位置(図8では、グリップ端に対応する位置)の速度履歴の一例を示す図である。図9は、図8に示すインパクト直前(インパクト状態)のヘッドスピードが略等しいゴルフスウィングの場合について、ゴルフクラブヘッド(ヘッド位置)およびグリップ端(グリップ位置)の速度履歴の一例を示す。なお、図8および図9に示す速度履歴のデータは、スウィングの際のグリップ位置の移動範囲内に、強さと方向に関する分布が既知の磁場を形成し、磁場内の磁気を感知する磁気センサであって、所定の基準位置に対する3次元位置および所定の基準方向に対する向きに応じて信号を出力する3次元磁気センサをゴルフクラブのグリップ位置(この場合、グリップ端)に固定し、このゴルフクラブを用いて前記磁場内でスウィングして得られたデータである。図8および図9に示す速度履歴のデータの取得方法は、本願出願人による出願である特願2005−194656に詳述されている。
図8に示すゴルフスウィングでは、ゴルフクラブヘッド(ヘッド位置)の速度は、スウィング時間が経過するにつれて増加し、インパクト直前(インパクト状態)で最大となる。一方、グリップ位置の速度は、スウィング時間が経過するに連れて徐々に増加し最大となり、その後減少している。
図9に示すゴルフスウィングでは、ゴルフクラブヘッドの速度は、図8に示すゴルフスウィングと同様に、スウィング時間の経過に連れて増加しインパクト直前(インパクト状態)で最大となる一方で、グリップ位置の速度は、スウィング時間の経過とともに増加し最大となった後減少している。
しかし、図8に示す速度履歴では、グリップ位置の最大速度は10.2m/sであるのに対し、図9に示す速度履歴では、グリップ位置の最大速度は、8m/sである。また、グリップ位置の速度が最大となる時間は、図4に示す速度履歴ではトップ状態から0.2秒経過後であるのに対し、図9に示す速度履歴ではトップ状態から0.25秒経過後である。
このように、インパクト直前のヘッドスピードが略等しいゴルフスウィングを比較しても、グリップ位置の速度履歴は大きく異なっていることが分かる。
本願の発明者は、ゴルフスウィングにおいてヘッドスピードのみならず、グリップスピードも、ゴルファのゴルフスウィングを特徴付ける指標となることを見出した。本発明は、これらインパクト状態におけるゴルフクラブのヘッド位置の移動速度およびグリップ位置の移動速度を用いて、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を表す特徴量を求め、さらに、各ゴルファに適したゴルフクラブを選定するゴルフクラブ選定方法を提供する。
グリップスピードがゴルファのゴルフスウィングを特徴付ける指標となることを示すため、グリップスピードの違いがゴルフクラブシャフトに与える影響について説明する。図10及び図11は、グリップスピードの違いがゴルフクラブシャフトに与える影響を模式的に表した一例を示す図である。図10は、グリップ位置に相当するブロック70に、比較的大きな加速度変化を与えて移動させた場合に、ゴルフクラブヘッドに相当する球72が変化する様子を示す。なお、ポール74はゴルフクラブシャフトに相当する部分であり、ゴルフクラブシャフトと同様に、ブロックが移動するときの加速度に応じた大きさでたわむ。
図10では、ブロック70は矢印方向に向かって移動する。図10の場合、ブロック70の移動速度は、移動の際、移動開始とともに比較的大きく上昇(比較的大きな加速度〔絶対値〕で増速)した後、比較的大きく下降する(比較的大きな加速度〔絶対値〕で減速する)。移動の開始時点では、ブロック70は、ゴルフスウィングのトップ状態と同様に停止し、ブロック70が移動を開始すると、その加速に伴ってポール74はたわみ、ブロック70の移動速度が減速すると、ポール74は元に戻り、やがて今までたわんでいた方向と反対側にたわむ。
ゴルフスウィングの場合では、ゴルフクラブシャフトのしなりを十分に利用した方が、ゴルフボールを遠くに飛ばすことができるため、ゴルフクラブシャフトが図中に点線で記した状態となった位置でゴルフボールを打撃することが好ましい。
図11では、グリップ位置に相当するブロック70に、比較的小さな加速度変化を与えて移動させた場合に、ゴルフクラブヘッドに相当する球72が変化する様子を示す。なお、ポール74はゴルフクラブシャフトに相当する部分であり、ゴルフクラブシャフトと同様に、グリップ位置が移動するときの加速度に応じた大きさでたわむ。
図11でも、図10と同様に、ブロック70は移動の開始位置で停止しており、矢印方向に向かって移動する。図11の場合、ブロック70の移動速度は、移動の際、移動開始とともに比較的小さく上昇(比較的小さな加速度〔絶対値〕で増速)した後、比較的小さく下降する(比較的小さな加速度〔絶対値〕で減速する)。
図10と図11を比較すると、ブロック70の移動速度履歴の違いに応じて、ポール74のたわみ方が大きく異なるとともに、図中点線で記した状態、つまりゴルフスウィングにおいてゴルフボールを打撃するに好ましい状態となる位置(すなわちタイミング)が異なることが分かる。すなわち、ゴルフスウィングにおけるグリップ位置の移動速度履歴の違いに応じて、ゴルフクラブシャフトのたわみ方が異なり、ゴルフスウィングにおいてゴルフボールを打撃するに好ましいタイミング等が異なることがわかる。ゴルフスウィングにおけるグリップ位置の移動速度履歴は、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を特徴づけているといえる。
以上の説明から、インパクト時のヘッドスピードが同等であっても、グリップ位置の速度履歴が異なればインパクト時のグリップスピードが異なり、グリップスピードに対するヘッドスピードの比率(V/Vの値の大きさ)も異なる。そして、インパクト時のグリップスピードが異なれば、スウィングにおけるゴルフクラブの挙動も異なる。スウィングにおけるグリップスピードに対するヘッドスピードの比率(V/Vの値の大きさ)は、当該スウィングの特徴を表しているといえる。ヘッドスピードが略同等ならば、グリップスピードに対するヘッドスピードの比率(V/Vの値の大きさ)がより大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスウィングであるといえる(図10に対応)。そして、グリップスピードに対するヘッドスピードの比率(V/Vの値の大きさ)がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスウィングであるといえる(図11に対応)。
コンピュータ30は、ユニット20によって算出された評価値(V/Vの値)の情報を受け取り、この評価値(V/V)の値がより大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスウィングであると判定し、前記V/Vの値がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスウィングであると判定し、ディスプレイ34に、例えば、『あなたのスウィングはリストターン型です。』または、『あなたのスウィングはボディターン型です』といった文字を表示出力する。
または、図12に示すような、縦軸を評価値(V/V)、横軸をグリップスピードVやヘッドスピードV(図12では、ヘッドスピードV)で表した散布図を表示し、この散布図上に、ゴルファ12のゴルフスウィングに対応する点をプロットして表す。図12に示すように、散布図には、ゴルファ12以外の、男性プロゴルファーや男性アマチュアゴルファー、女性プロゴルファーや女性アマチュアゴルファーなど、様々な特性のスウィングに対応する点が、各点のスウィングがどのような人物にスウィングに対応する点であるかが判別可能に表示されている。評価者(例えばゴルファ12自身)は、このような散布図における、ゴルファ12のプロット位置を確認することで、ゴルファ12のスウィングの特性をより直感的に把握することができる。
また、コンピュータ30では、さらに、算出されたV/Vの値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定する。
ゴルフスウィングにおいてゴルフクラブシャフトはしなるが、一般的に、ゴルフクラブで打撃したゴルフボールの飛距離は、このゴルフクラブシャフトのしなりを十分に利用したときに伸びることが知られている。
ゴルフボールのインパクト時において、ゴルフクラブシャフトは、ゴルフボールを打ち出す方向に対してしなるが、インパクト時にゴルフボールがフェースから打ち出される角度である打ち出し角は、ゴルフボールの弾道およびその飛距離を決定する重要な要素である。この打ち出し角は、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブシャフトのしなり方によって異なる。このゴルフボールの打ち出し角度の変化は、ゴルフボールの弾道の高さに影響し、ゴルフボールの飛距離を左右する要因となる。
複数のゴルファそれぞれが、同一のゴルフクラブを把持してゴルフスウィングを行なっても、ゴルフクラブシャフトのしなり方(たわみ方)は、各ゴルファのスウィング毎に異なり、ゴルフスウィングにおいてゴルフボールを打撃するに好ましいタイミングや、また、打撃するに好ましい打ち出し角なども異なってくる。
そこで、従来では、ゴルフクラブシャフトは、ゴルフスウィングのテンポ、インパクト時のヘッドスピード、リストアクション、ウェイトシフト、体力など、個々のゴルファのスウィング特性を基にして、フィッターの長年の経験と勘により選定されている。
選定されるゴルフクラブシャフトには、ゴルフクラブシャフトのしなる部分を示すキックポイントの位置、ゴルフクラブシャフトの硬さを示す指標であるフレックス、およびゴルフクラブシャフトのねじれの度合を示す指標であるトルクなどに応じて様々な種類がある。
キックポイントの位置(以下、調子ともいう)の種類には、先調子、中調子および元調子(もしくは、手元調子という)の3種類がある。
先調子のゴルフクラブシャフトは、キックポイントが比較的ゴルフクラブヘッド側に位置し、ゴルフクラブシャフトのゴルフクラブヘッド側が最もしなる。また、元調子のゴルフクラブシャフトは、キックポイントが比較的ゴルフクラブグリップ側に位置し、ゴルフクラブシャフトのグリップ寄りの部分が最もしなる。そして、中調子のゴルフクラブシャフトは、先調子のゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置と、元調子のゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置との中間地点付近が最もしなる。
このキックポイントの位置は、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブシャフトのしなり方に影響する。すなわち、同一ゴルファが行なう同一のゴルフスウィングであっても、ゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置が異なれば、ゴルフスウィングにおいてゴルフボールを打撃するに好ましいタイミングなどが異なってくる。このような違い(ゴルフボールを打撃するに好ましい状態となるタイミングや打ち出し角の違い)は、例えば、ゴルファがゴルフスウィングによってゴルフボールを打撃した際に、ゴルファが感じるフィーリング(打感)の良さに大きく影響する。
上述の見解に従って、本願の発明者は、ヘッドスピードとグリップスピードが、ゴルフクラブシャフトにおける、適正なキックポイントの位置を判定する際の指標となることを以下の実施例によって確認した。
図13は、インパクト時のヘッドスピード、グリップスピード(図13においては、各ゴルファの違いに応じてグリップ位置を設定せず、グリップ端をグリップ位置としている)と、適正キックポイントの関係を示す図である。図13では、ゴルフクラブをスウィングしたときの、ヘッドスピードが異なるゴルファに対して、基準となるゴルフクラブをスウィングしてもらい、そのゴルファがもつインパクト時のヘッドスピードVとグリップスピードVを計測し、このヘッドスピードVとグリップスピード速度Vとの関係をプロットした。さらに、複数のゴルファに調子の種類の異なる複数のゴルフクラブシャフトをスウィングしてもらい、各ゴルファに、ゴルファがゴルフスウィングによってゴルフボールを打撃した際に感じるフィーリング(打感)が最も好ましい調子のゴルフクラブを選定してもらった。そして、ゴルファがフィーリングにより選定した調子の種類に応じてプロット点を区分けした。
なお、上記ヘッドスピードVとグリップスピード速度Vを計測する際、ゴルファが把持してスウィングを実施するゴルフクラブとしては、ゴルフクラブシャフト方向の長さ1066〜1219mm(約42〜約48インチ)、振動数3.3〜5.0Hz(200〜300cpm)、質量280〜320gの範囲内にある、標準的仕様の所定のゴルフクラブを用いている。
具体的には、複数のゴルファそれぞれが、ゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置がそれぞれ異なる3種類のゴルフクラブを把持してスウィングを行なった。そして、各ゴルファそれぞれが、スウィングした3種類のゴルフクラブの中から、ゴルフスウィングによってゴルフボールを打撃した際、ゴルファが感じるフィーリング(打感)が最も良好なゴルフクラブを選択した。3種類のゴルフクラブは、ゴルフクラブシャフトのキックポイントの位置がそれぞれ異なっている。
具体的には、3種類のゴルフクラブシャフトは、ゴルフクラブのグリップ端およびヘッド端をシャフト中心軸上に位置させたまま、グリップ端およびヘッド端の距離を縮める方向に、グリップ端およびヘッド端の両側から力を加えて、一方向にゴルフクラブシャフトを撓ませた際に、ゴルフクラブシャフトの最大撓み量が110mmになった状態におけるゴルフクラブシャフトの最大撓み点の位置として定義されるキックポイントの位置がそれぞれ異なっている。すなわち、3種類のゴルフクラブは、それぞれ、ゴルフクラブシャフトの全長に対する、ゴルフクラブグリップ端からキックポイント位置までの距離の割合(百分率)がそれぞれ異なっている。3種類のゴルフクラブそれぞれのキックポイントの位置は、例えば、本願出願人による出願である、特開2003−310803号公報記載のシャフト撓み特性測定装置等によって、ゴルフクラブ毎に測定すればよい。
3種類のゴルフクラブは、それぞれ、この割合が約42%である先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブと、この割合が約43%である中調子のゴルフシャフトを有するゴルフクラブと、この割合が約44%である元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブである。複数のゴルファは、これら3種類のゴルフクラブをそれぞれ把持してゴルフスウィングを行ない、3種類のゴルフクラブの中からフィーリング(打感)が最も良好なゴルフクラブを選択した。
図13より、元調子を選定したゴルファのヘッドスピードをみると、ヘッドスピードは39m/sから52m/sまでの範囲であり、中調子を選定したゴルファのヘッドスピードをみると、ヘッドスピードは40m/sから49m/sまでの範囲であり、先調子を選定したゴルファのヘッドスピードをみると、ヘッドスピードは40m/sから52m/sまでの範囲である。
したがって、各ゴルファが選定したゴルフクラブシャフトの調子とヘッドスピードとは直接関係がないことが分かる。
上述のように、ゴルフスウィングにおけるグリップスピードは、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を特徴づけている。そこで、インパクト時のヘッドスピードVをグリップスピードVで除算して得られる値(V/V)に応じて、各調子の種類を選定したゴルファを分類すると、図13に示すように、元調子を選定したゴルファは、値V/Vの平均が8.0であり、中調子を選定したゴルファは、値V/Vの平均が10.3であり、先調子を選定したゴルファは、値V/Vの平均が12.0である。
このように、図13より、元調子のゴルフクラブシャフトを選定したゴルファは、先調子や中調子のゴルフクラブシャフトを選定したゴルファと比較して、値V/Vが小さく、先調子のゴルフクラブシャフトを選定したゴルファは値V/Vが大きいことが分かる。インパクト時のヘッドスピードVをグリップスピードVで除算して得られる値(V/V)は、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を特徴づけているといえる。
以上より、ゴルフクラブシャフトを選定するための指標として、インパクト時におけるヘッドスピードVをグリップスピードVで除算して得られる値に基づいてゴルフクラブシャフトを選定することができる。
このようにしてゴルフクラブシャフトを選定することにより、フィッターに依存することなく、客観的に、個々のゴルファに最適なゴルフクラブを選定することができる。
例えば、上記値V/Vが10.0±1.0の場合は、キックポイント位置のゴルフクラブシャフトにおける上記割合が43%付近の中調子のゴルフクラブシャフトを備えたゴルフクラブを選定すればよい。また、値V/Vが12.0±1.0の場合は、上記割合が44%付近の先調子のゴルフクラブシャフトを備えたゴルフクラブを選定すればよい。また、値V/Vの平均が8.0±1.0の場合は、上記割合が42%付近の元調子のゴルフクラブシャフトを備えたゴルフクラブを選定すればよい。
また、ゴルフスウィングに応じたゴルフクラブを選定する際、上記インパクト状態におけるグリップ位置の移動速度とヘッド位置の移動速度との比をより重要視してゴルフクラブを選定する場合など、例えば、上記値V/Vが8.0±2.0の場合に、元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、上記値V/Vが16.0±2.0の場合に先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、上記値V/Vが12.0±2.0の場合に中調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定すればよい。
本発明のゴルフクラブ選定方法では、上記値V/Vが大きいほど、より先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、上記値V/Vが小さいほど、より元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定すればよく、選定の基準については、特に限定されない。
本発明のゴルフスウィング評価方法は、このような装置10を用いて実施される。本発明のゴルフスウィング評価方法は、ゴルファ12が、反射マーカ16aおよび反射マーカ16bが設けられたゴルフクラブ14を把持した状態で、例えば、上記のようにカメラによる撮影画像を用いてゴルファ12のグリップ位置の情報を取得し、ゴルファ12に応じた上記距離l、間隔L、距離H等の情報を、メモリ58に記憶しておく。そして、この状態で、ゴルファ12がゴルフクラブ14を把持して行なうゴルフスウィングについて、ユニット20を用いて、ゴルフクラブ14に設けられた反射マーカ16aおよび反射マーカ16bに対応する位置それぞれの、インパクト状態における移動速度VおよびVを測定する。そして、ユニット20のデータ処理手段56が、上述のように求めた移動速度VおよびVと、距離l、間隔L、距離H等の情報を、上記式(1)および(2)に代入することで、ゴルフスウィングにおける、インパクト状態におけるヘッドスピードVおよびグリップ位置の移動速度Vを求める。そして、グリップ位置の移動速度Vに対するヘッド位置の移動速度Vの割合V/Vを評価値として算出する。コンピュータ30は、この移動速度Vの割合V/Vに応じて、ゴルファ12のゴルフスウィングについて判定を行い、スウィングタイプを表す判定結果を出力する。コンピュータ30では、さらに、算出されたV/Vの値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定する。各手順における処理の詳細は、上述したとおりである。
表1は、本発明のゴルフスウィング評価方法を用いて導出された、ゴルファA〜Gそれぞれのスウィングにおける上記評価値(V/V)の値を、比較例とともに示している。表1に示す実験例1は、ゴルファA〜Gそれぞれが、同一ゴルフクラブ(長さ45インチ、固有振動数4Hz(240cpm))のグリップ部を、比較的短めに把持してゴルフスウィングを行ない、上記の手順で評価値(V/V)を導出した結果である。実験例1では、おおよその目安として、グリップ端からヘッド側に50mm離間した位置が上記グリップ位置となるよう、各ゴルファにゴルフクラブを把持してもらった。ただし、実験例1におけるこの目安は厳密ではなく、各ゴルファ毎にグリップ位置は異なっており、各ゴルファそれぞれについてグリップ位置を測定し、各ゴルファのグリップ位置に応じて上記評価値(V/V)の値がそれぞれ導出されている。これに対し、表1の実験例2に示す各値は、ゴルフクラブを比較的短めに把持して行なった同一のゴルフスウィングについて、各ゴルファ毎にグリップ位置を設定せず、グリップ位置に対応する位置としてグリップ端位置を用いた場合の、各ゴルファのスウィングそれぞれについての、上記評価値(V/V)に対応する値である。
Figure 2007325713
表1の実験例2に示すように、ゴルフクラブを比較的短めに把持したにも関わらず、グリップ位置に対応する位置としてグリップ端位置を用いた場合、上記評価値(V/V)に対応する値は、平均値が13.3となっている。表1の実験例2に示す結果では、例えば図13に示すように、通常通りゴルフクラブを把持して(一般的なゴルファでは、グリップ端にごく近い部分が上記グリップ位置に相当することが多い)、グリップ位置に対応する位置としてグリップ端位置を用いた場合に求められる評価値に比べて、比較的大きな値となっている。これに対し、表1の実験例1に示す結果では、平均値が11.0となっている。この結果は、例えば図13に示すように、通常通りゴルフクラブを把持して、グリップ位置に対応する位置としてグリップ端位置を用いた場合の結果により近く、実験例2の結果に比べてより妥当であるといえる。このような実験例1と実験例2との結果から、グリップ位置に対応する位置として、グリップ端位置を用いた場合と、各ゴルファ毎に異なる実際のグリップ位置を用いた場合とでは、評価値(V/V)が異なることがわかる。そして、各ゴルファ毎に異なる実際のグリップ位置を用いることで、各ゴルファのゴルフクラブの把持位置それぞれに応じて、各ゴルファのゴルフスウィングの特徴を定量的に評価することができる。
ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブのヘッドスピードに関しては、従来から、レーザや磁気を用いた簡易測定器が用いられていた。しかし、グリップはヘッドと異なり通過箇所が安定せず、また、ゴルファの手によって覆われていることから、ゴルフスウィングにおけるグリップスピードを測定することは困難であった。本発明では、上述のように、予め、ゴルフクラブにおけるゴルファ毎のグリップ位置の情報を取得しておき、このグリップ位置との位置関係(上記の距離l、間隔L、距離H等の情報)が既知である、ゴルフクラブ上の任意の2点の移動速度を計測する速度計測装置(ユニット20)を用いることで、ゴルフスウィングのインパクト状態におけるグリップ位置の移動速度を高精度に求めることができる。
なお、上記実施形態では、ゴルフスウィングのインパクト状態における、上記グリップ位置およびヘッド位置とは異なった、ゴルフクラブ上の2箇所の測定位置の移動速度VおよびVをそれぞれ計測する。そして、インパクト状態における、これら2箇所の測定位置の移動速度から、インパクト状態におけるヘッドスピードVやグリップスピードVを算出した。本発明では、例えば、磁気センサを用いた3次元位置方向計測装置によって、ゴルフスウィングにおける、グリップ位置とヘッド位置それぞれの、ゴルフスウィングにおける時系列の移動速度履歴を算出し、この時系列の移動速度履歴から、インパクト時点におけるグリップスピードVとヘッドスピードVを抽出し、インパクト時のヘッドスピードVをグリップスピードVで除算して得られる値(V/V)に応じて、各ゴルファのスウィングにそれぞれ適したゴルフクラブを選定してもよい。本発明では、インパクト時のヘッドスピードVやグリップスピードVを、取得する方法については限定されない。
一般に、ゴルフスウィングにおいて、トップ状態からインパクト状態までの間では、ゴルフクラブシャフトは一旦ゴルフクラブヘッドが遅れた状態になった後に、ゴルフクラブヘッドは先行する方向に変形する。
すなわち、ゴルフクラブは、トップ状態からダウンスウィングが始まると、グリップを中心に略だ円形の運動をするため、グリップに加わる速度が増加すると、グリップと反対側のゴルフクラブの端部であるゴルフクラブヘッドの影響により、ゴルフクラブシャフトはゴルフスウィングに対して負の方向に一旦たわむ。その後、グリップに加わる速度が減少すると、ゴルフクラブヘッドは今まで加わった速度を維持しようとして、ゴルフスウィングに対して正の方向にたわむ。
この変形は、ゴルフクラブのグリップ位置の速度履歴と高い相関があることを本願の発明者は見出した。
そこで、グリップ位置の速度履歴に基づいて、調子の種類の異なるゴルフクラブシャフトを選定することもできる。
より具体的には、グリップ位置の速度履歴から得られる、ゴルフスウィングの特性値としては、グリップ位置の最大速度Vmax、グリップ位置の最大速度Vmaxとインパクト状態でのグリップ位置の速度Vimpとの差、トップ状態からVmaxとなる状態までの増加するグリップ位置の平均加速度Amax、およびVmaxとなった状態からインパクト状態までの減少するグリップ位置の平均加速度Aimpなどがあり、これらの特性値を単独あるいは複数組み合わせて得られる指標に基づいて、調子の種類の異なるゴルフクラブシャフトを選定してもよい。
図8を参照すると、グリップ位置(図8では、グリップ端部分)の最大速度Vmaxは12m/sであり、インパクト状態でのグリップ位置の速度Vimpは3m/sであるため、グリップ位置の最大速度Vmaxとインパクト状態でのグリップ位置の速度Vimpとの差は、9m/s( = 12m/s − 3m/s)となる。
また、トップ状態からVmaxとなる状態までの増加するグリップ端の平均加速度Amaxは、60m/s( = 12m/s ÷ 0.2s)であり、Vmaxとなった状態からインパクト状態までの減少するグリップ位置の平均加速度Aimpは、90m/s( = 9m/s ÷ 0.1s)である。
また、シャフトの変形は、ゴルフクラブヘッドの速度履歴にも相関が高い。そこで、ゴルフクラブヘッドの速度履歴に基づいて、ゴルフクラブシャフトを選定することができる。より具体的には、ゴルフクラブヘッドの速度履歴から得られる、ゴルフスウィングの特性値としては、インパクト状態までのゴルフクラブヘッドの最大速度Vhmaxとインパクト状態でのゴルフクラブヘッドの速度Vhimp、グリップ位置の移動速度が最大速度Vmaxとなる時刻におけるゴルフクラブヘッドの速度Vhgmaxなどがあり、これらの特性値よりインパクト直前のゴルフクラブヘッドの加速や、トップ状態からインパクト状態に至る平均ゴルフクラブヘッド加速度に基づいて、ゴルフクラブを選定してもよい。
また、上記実施形態では、インパクト時におけるヘッドスピードとグリップスピードに基づいて、調子の種類の異なるゴルフクラブシャフトを選定したが、本発明はこれに限定されない。
選定するゴルフクラブシャフトは、調子の種類の異なるゴルフクラブに限定されず、ゴルフクラブシャフトのフレックスの異なるゴルフクラブシャフトを選定してもよい。
また、ゴルフクラブのヘッドスピードから、ゴルフスウィングにおける最適なゴルフクラブシャフトの長さを選定し、その後にグリップ位置の速度履歴から、ゴルフスウィングにおける最適なゴルフクラブシャフトのキックポイントを定めて、ゴルフクラブシャフトを選定することもできる。
すなわち、グリップ位置近傍における速度履歴は、ゴルフクラブを選定するための他の選定方法と組み合わせて、あるゴルフスウィングにおける最適なゴルフクラブを選定してもよい。
さらに、ビデオカメラ等で撮影した画像に特定の画像処理を施し、ゴルフクラブを点追跡することによって、ゴルフクラブの位置および向きを測定することができる装置であってもよい。
さらに、本発明は、ゴルフスウィング中における、グリップ位置の移動速度をV、およびヘッド位置の移動速度をVを算出して取得する装置を用いることなく、予め測定されたグリップスピードVおよびヘッドスピードVを、データ処理手段56やコンピュータ30が取得してもよい。
また、例えば、予め測定されたグリップスピードVおよびヘッドスピードVを、持ち運び可能な記憶媒体に記憶させ、この情報をコンピュータ30が記憶媒体から読み込むことにより、グリップスピードをVおよびヘッドスピードVを取得することができる。
以上、本発明に係るゴルフクラスウィングの評価装置、および方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
本発明のゴルフスウィング評価装置の一例の概略構成図である。 (a)は、ゴルファによるゴルフクラブの把持部分を拡大して示す上面図であり、(b)は、ゴルファによるゴルフクラブの把持部分を拡大して示す下面図である。 図1に示すゴルフスウィング評価装置のスウィング測定・評価ユニットを用いて、インパクト状態におけるグリップスピードVおよびヘッドスピードVをそれぞれ取得する状態を示す、概略構成図である。 本発明のゴルフスウィング評価方法で用いるゴルフクラブに設置する、反射マーカの概略断面図である。 図3に示すスウィング測定・評価ユニットが備える、ラインセンサについて説明する概略構成図である。 図3に示すスウィング測定・評価ユニットにおける、ゴルフクラブの検知について説明する図であり、(a)は、ゴルフスウィングのインパクトの状態での、第1測定対象領域および第2測定対象領域におけるゴルフクラブの通過の状態の一例について示す概略側面図であり、(b)は、(a)に示すインパクト状態で、ラインセンサから出力される時系列の電気信号のグラフである。 ゴルフスウィングにおける、インパクト状態のヘッドスピードVおよびグリップスピードVと、ゴルフクラブシャフトに設けられた、グリップ側の反射マーカのインパクト状態における移動速度Vと、ヘッド側の反射マーカのインパクト状態における移動速度Vとの関係について説明する図であり、ゴルフスウィング中のインパクト状態における、ゴルフクラブの挙動を示す概略側面図である。 トップ状態からインパクト状態までの、ゴルフクラブヘッドおよびグリップ位置の速度履歴の一例を示す図である。 ゴルフクラブヘッドおよびグリップ位置の速度履歴の他の例であって、図8に示す速度履歴に対応するスウィングと、インパクト状態でのヘッドスピードが略等しいゴルフスウィングの速度履歴である。 グリップスピードの違いがゴルフクラブシャフトに与える影響について説明する図であり、グリップ位置に相当するブロックに、比較的大きな加速度変化を与えて移動させた場合に、ゴルフクラブヘッドに相当する球が変化する様子を示す模式図である。 グリップスピードの違いがゴルフクラブシャフトに与える影響について説明する図であり、グリップ位置に相当するブロックに、比較的小さな加速度変化を与えて移動させた場合に、ゴルフクラブヘッドに相当する球が変化する様子を示す模式図である。 本発明のゴルフスウィング評価方法による、ゴルフスウェイングタイプの分類について説明する図であり、縦軸を評価値(V/V)、横軸をヘッドスピードVで表した散布図である。 インパクト時のヘッドスピード、グリップスピードと、適正キックポイントの関係を示す散布図である。
符号の説明
10 評価装置
12 ゴルファ
14 ゴルフクラブ
15 ゴルフクラブシャフト
16a、16b 反射マーカ
17 第1測定対象領域
18a グリップ位置
18b ヘッド位置
19 第2測定対象領域
20 スウィング測定・評価ユニット
22 第1投射光
24 第2投射光
26、28 反射光(投射光の反射光)
30 コンピュータ
32 本体
34 ディスプレイ
36 入力手段
62 バインダ層
64 反射層
66 表面フィルム層
68 ガラスビーズ層
70 接着剤
42 透明窓42
44 ディスプレイ
46 筐体
48 光源
50 ラインセンサ
51a、51b、・・・51n フォトセンサ
52 ハーフミラー
54 ミラー
56 データ処理手段
58 メモリ
60 クラブ情報取得手段
70 ブロック
72 球
74 ポール

Claims (20)

  1. ゴルフクラブを把持して行なうゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を解析して、そのゴルフスウィングの特性を評価する方法であって、
    ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフト軸に沿って設定された、複数の所定位置それぞれの移動速度の情報を取得するスウィング速度情報取得ステップと、
    前記スウィング速度情報取得ステップで得られた前記所定位置それぞれの前記移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特徴を表す評価値を算出する評価値算出ステップと、を有し、
    前記移動速度を取得する前記複数の所定位置は、前記ゴルフクラブにおける前記ゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を少なくとも含むことを特徴とするゴルフスウィング評価方法。
  2. 前記複数の所定位置は、前記グリップ位置と、前記ゴルフクラブのヘッド部に対応するヘッド位置であり、
    前記スウィング速度情報取得ステップで得られた、前記グリップ位置の移動速度をV、前記ヘッド位置の移動速度をVとすると、
    前記評価値算出ステップでは、前記評価値として、前記グリップ位置の移動速度Vに対する前記ヘッド位置の移動速度Vの割合V/Vを算出することを特徴とする請求項1記載のゴルフスウィング評価方法。
  3. さらに、前記評価値算出ステップにおいて算出された前記V/Vの値に応じて前記ゴルフスウィングの特徴を判定する判定ステップを有し、
    前記判定ステップでは、前記V/Vの値がより大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスウィングであると判定し、前記V/Vの値がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスウィングであると判定することを特徴とする請求項2記載のゴルフスウィング評価方法。
  4. さらに、前記評価値算出ステップにおいて算出された前記V/Vの値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するゴルフクラブ選定ステップと、を有することを特徴とする請求項2または3記載のゴルフスウィング評価方法。
  5. 前記ゴルフクラブ選定ステップは、それぞれ異なる調子のゴルフクラブシャフトを備えた複数のゴルフクラブから、ゴルフスウィングに応じた調子のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するものであり、
    前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度を、前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度で除算した値が大きいほど、より先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、前記値が小さいほど、より元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定することを特徴とする請求項4記載のゴルフスウィング評価方法。
  6. 前記スウィング速度情報取得ステップでは,前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の移動速度を測定して得られた、この測定位置における移動速度に基づき、前記グリップ位置を含む前記複数の所定位置それぞれの、前記インパクト状態における移動速度をそれぞれ算出して取得することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゴルフスウィング評価方法。
  7. 前記スウィング速度情報取得ステップでは、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、
    前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度Vを下記式(1)を用いて算出することを特徴とする請求項6記載のゴルフスウィング評価方法。
    ={(L+l)×V−l×V}/L ・・・(1)
  8. 前記スウィング速度情報取得ステップでは、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記グリップ位置と前記ヘッド位置との間隔をH、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度Vを下記式(2)を用いて算出することを特徴とする請求項6または7記載のゴルフスウィング評価方法。
    ={(L+l−H)×V+(H−l)×V}/L ・・・(2)
  9. ゴルフボールを打撃する直前である前記インパクト状態における前記ゴルフクラブの位置を含む測定対照空間範囲内の、前記ゴルフクラブの移動方向に沿って分割された複数の測定対象領域それぞれに向けて、光源から投射光を投射した状態で、
    ゴルフクラブシャフトの前記測定位置それぞれに反射マーカが設けられたゴルフクラブを把持してゴルフスウィングを行ない、
    ラインセンサによって、それぞれ異なる測定対象領域における、前記複数の反射マーカそれぞれからの、前記投射光の反射光をそれぞれ検知し、
    前記ラインセンサによる前記反射光それぞれの検知タイミングの時間差と、各測定対象領域の相互の距離とを用いて、前記ゴルフクラブシャフトの各測定位置それぞれの移動速度を、算出して求めることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のゴルフスウィング評価方法。
  10. 前記反射マーカは、テープ状に形成されて前記移動物体に貼付された再帰反射性の反射体であり、前記投射光を、前記光源から前記測定対象領域へと至る光路の逆光路に反射することを特徴とする請求項9記載のゴルフスウィング評価方法。
  11. ゴルフクラブを把持して行なうゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの挙動を解析して、そのゴルフスウィングの特性を評価する装置であって、
    ゴルフボールを打撃する直前であるインパクト状態における、前記ゴルフクラブのゴルフクラブシャフト軸に沿って設定された、複数の所定位置それぞれの移動速度の情報を取得するスウィング速度情報取得手段と、
    前記スウィング速度情報取得手段で得られた前記所定位置それぞれの前記移動速度の情報に基づいて、そのゴルフスウィングの特徴を表す評価値を算出する評価値算出手段と、を有し、
    前記移動速度を取得する前記複数の所定位置は、前記ゴルフクラブにおける前記ゴルファの把持部分に対応するグリップ位置を少なくとも含むことを特徴とするゴルフスウィング評価装置。
  12. 前記複数の所定位置は、前記グリップ位置と、前記ゴルフクラブのヘッド部に対応するヘッド位置であり、
    前記スウィング速度情報取得手段で得られた、前記グリップ位置の移動速度をV、前記ヘッド位置の移動速度をVとすると、
    前記評価値算出手段では、前記評価値として、前記グリップ位置の移動速度Vに対する前記ヘッド位置の移動速度Vの割合V/Vを算出することを特徴とする請求項11記載のゴルフスウィング評価装置。
  13. さらに、前記評価値算出手段において算出された前記V/Vの値に応じて前記ゴルフスウィングの特徴を判定する判定手段を有し、
    前記判定手段では、前記V/Vの値がより大きいほど、インパクトの際にリストの返しがより強いリストターンタイプのスウィングであると判定し、前記V/Vの値がより小さいほど、インパクトの際にリストをあまり使わないボディターンタイプのスウィングであると判定することを特徴とする請求項12記載のゴルフスウィング評価装置。
  14. さらに、前記評価値算出手段において算出された前記V/Vの値に応じて、そのゴルフスウィングに最適な種類のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するゴルフクラブ選定手段と、を有することを特徴とする請求項12または13記載のゴルフスウィング評価装置。
  15. 前記ゴルフクラブ選定手段は、それぞれ異なる調子のゴルフクラブシャフトを備えた複数のゴルフクラブから、ゴルフスウィングに応じた調子のゴルフクラブシャフトを備えるゴルフクラブを選定するものであり、
    前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度を、前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度で除算した値が大きいほど、より先調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定し、前記値が小さいほど、より元調子のゴルフクラブシャフトを有するゴルフクラブを選定することを特徴とする請求項14記載のゴルフスウィング評価装置。
  16. 前記スウィング速度情報取得手段では,前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の移動速度を測定して得られた、この測定位置における移動速度に基づき、前記グリップ位置を含む前記複数の所定位置それぞれの前記インパクト状態における移動速度をそれぞれ算出して取得することを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載のゴルフスウィング評価装置。
  17. 前記スウィング速度情報取得手段では、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、
    前記インパクト状態における前記グリップ位置の移動速度Vを下記式(1)を用いて算出することを特徴とする請求項16記載のゴルフスウィング評価装置。
    ={(L+l)×V−l×V}/L ・・・(1)
  18. 前記スウィング速度情報取得手段では、前記ゴルフクラブのシャフト上の2つの測定位置の間隔をL、前記2つの測定位置のうち前記グリップ位置側にある一方の測定位置から前記グリップ位置までの距離をl、前記グリップ位置と前記ヘッド位置との間隔をH、前記インパクト状態における前記一方の測定位置の移動速度をV、他方の測定位置の移動速度をVとすると、前記インパクト状態における前記ヘッド位置の移動速度Vを下記式(2)を用いて算出することを特徴とする請求項16または17記載のゴルフスウィング評価装置。
    ={(L+l−H)×V+(H−l)×V}/L ・・・(2)
  19. 前記ゴルフスウィングは、前記ゴルフクラブシャフトの前記測定位置それぞれに反射マーカが設けられたゴルフクラブを把持して行い、
    前記スウィング速度情報取得手段は、
    投射光を出射するための光源と、
    ゴルフボールを打撃する直前である前記インパクト状態における前記ゴルフクラブの位置を含む測定対照空間範囲内の、前記ゴルフクラブの移動方向に沿って分割された複数の測定対象領域それぞれに向けて、前記光源からの投射光を投射する投射部と、
    それぞれ異なる測定対象領域における、前記複数の反射マーカそれぞれからの、前記投射光の反射光をそれぞれ検知するラインセンサと、
    前記ラインセンサによる前記反射光それぞれの検知タイミングの時間差と、各測定対象領域の相互の距離とから、前記ゴルフクラブシャフトに設けられた前記反射マーカそれぞれの、前記インパクト状態における移動速度を算出して求めるデータ処理部と、を有することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載のゴルフスウィング評価装置。
  20. 前記反射マーカは、テープ状に形成されて前記移動物体に貼付された再帰反射性の反射体であり、前記投射光を、前記光源から前記測定対象領域へと至る光路の逆光路に反射することを特徴とする請求項19記載のゴルフスウィング評価装置。
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