JP5423926B1 - 色調補正フィルム及びそれを用いた透明導電性フィルム - Google Patents

色調補正フィルム及びそれを用いた透明導電性フィルム Download PDF

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Abstract

色調補正フィルムは、透明基材フィルムの一面から順に、第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層が積層され、透明基材フィルムの他面に、第二ハードコート層が積層されている。第二ハードコート層は、バインダーを80〜98wt%、光重合開始剤を1〜10wt%、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子を0.01〜19wt%含み、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1.3〜3.5μmであり、且つ、有機微粒子の平均粒子径が第二ハードコート層の膜厚の61〜350%であり、バインダーと光重合開始剤、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子との和が99〜100wt%である。

Description

本開示は、タッチパネル用の色調補正フィルム、及び色調補正フィルム上に透明導電層を備えた透明導電性フィルムに関する。
現在、画像表示部に直接触れることにより、情報を入力できるデバイスとしてタッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは光を透過する入力装置を液晶表示装置等のディスプレイ画面上に配置したものであり、代表的な形式として、透明電極と指との間に生じる電流容量の変化を利用した静電容量式タッチパネルがある。
タッチパネル用の透明導電性フィルムとしては、透明基材フィルム上に、酸化錫を含有するインジウム酸化物(錫ドープ酸化インジウム、ITO)や酸化亜鉛等の金属酸化物による透明導電層を積層したものが一般的に用いられている。このような透明導電性フィルムは、金属酸化物層の反射及び吸収に由来する可視光短波長領域の透過率の低下により、全光線透過率が低下すると同時に、黄色の呈色が見られることが多い。そのため、タッチパネルの下に配置される表示装置の発色を正確に表現することが難しいという問題があった。
この問題を解決するために、透明導電層を多層光学膜と組み合わせた透明導電性フィルムが提案されている(特開2011−98563号公報参照)。特開2011−98563号公報に記載の透明導電性フィルムは、透明基材フィルムであるポリエステルフィルムの表面から順に、高屈折率層、低屈折率層及び錫ドープ酸化インジウム層が積層された構成である。高屈折率層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化性バインダーより形成され、光の波長400nmにおける屈折率が1.63〜1.86、膜厚が40〜90nmである。低屈折率層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.33〜1.53、膜厚が10〜50nmである。錫ドープ酸化インジウム層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。上記構成により透過光の着色低減効果を実現している。
特開2011−98563号公報
ここで特開2011−98563号公報に記載の透明導電性フィルムは、透明導電性フィルムを製造する際の巻き取り性を良好とするために、錫ドープ酸化インジウム層とは反対側の面に、膜厚が1.0〜10.0μm、平均粒子径が膜厚の10〜60%である透光性微粒子を0.5〜30質量%含む滑性ハードコート層を積層している。
しかし特開2011−98563号公報に記載の滑性ハードコート層では、透明導電性フィルムを製造する際の巻き取り性が不十分であった。これは平均粒子径が膜厚の10〜60%である透光性微粒子を使用しているため、滑性ハードコート層表面に形成される凸が小さいからである。
そこで、本開示の目的とするところは、透過光の着色を抑え、全光線透過率が高く、且つ巻き取り性に優れる透明導電性フィルム、及びその下地フィルムとして用いられる色調補正フィルムを提供することにある。
本開示の第1の側面において、透明基材フィルムの表面から順に、第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層が積層され、透明基材フィルムの裏側に、第二ハードコート層が積層されている巻き取り可能な可撓性を備える色調補正フィルムが提供される。前記第一ハードコート層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1.3〜3.5μmである。前記第一色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.63〜1.86、膜厚が25〜90nmである。前記第二色調補正層は、シリカ微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.33〜1.53、膜厚が10〜55nmである。前記第二ハードコート層は、バインダーを80〜98wt%、光重合開始剤を1〜10wt%、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子を0.01〜19wt%含み、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1.3〜3.5μmであり、且つ、有機微粒子の平均粒子径が第二ハードコート層の膜厚の61〜350%であり、前記バインダーと光重合開始剤、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子との和が99〜100wt%である。
1の側面の色調補正フィルムは、第二ハードコート層のバインダーが、29〜75wt%の活性エネルギー線硬化型樹脂と、12〜60wt%のシリカ微粒子を含有するとともに、前記第二ハードコート層に対して前記活性エネルギー線硬化型樹脂と前記シリカ微粒子の和が80〜98wt%であり、且つ、前記バインダー中のシリカ微粒子の平均粒子径が0.1μm以下であることを更に特徴とする。
本開示の第の側面において、第1の側面における色調補正フィルムの前記第二色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層が積層された透明導電性フィルムが提供され、前記錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。
第1の側面の色調補正フィルムでは、特定の層(第一色調補正層、第二色調補正層、第二ハードコート層)の成分および膜厚を適切に設定したことで、良好な巻き取り性を維持しつつ、透過光の着色低減効果を発揮可能とすることができる。尚、本明細書中において、膜厚とは物理膜厚のことであり、光学膜厚ではない。
の側面の色調補正フィルムでは、バインダーを、第二ハードコート層に対して、活性エネルギー線硬化型樹脂を29〜75wt%、シリカ微粒子を12〜60wt%となるように設定し、且つ、前記バインダー中のシリカ微粒子の平均粒子径が0.1μm以下であることで、巻き取り性をより良好とすることが出来る。
の側面の透明導電性フィルムでは、第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層の屈折率及び膜厚を適切に設定することにより、透過光の着色を抑えることができる。
そして第の側面の透明導電性フィルムでは、波長400nmの屈折率を使用して各層を設計することで、透過光の着色を抑える効果が最大となる。
<色調補正フィルム>
本実施形態の色調補正フィルムは、透明基材フィルムの一面から順に、第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層が積層され、透明基材フィルムの他面に、第二ハードコート層が積層されている。本実施の形態の色調補正フィルムでは、特定の層(第一色調補正層、第二色調補正層、第二ハードコート層)の成分および膜厚を適切に設定したことで、良好な巻き取り性を維持しつつ、透過光の着色低減効果を発揮可能とすることができる。
そして本実施の形態の透明導電性フィルムでは、第二色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層が積層される。そして透明導電性フィルムでは、波長400nmの光の屈折率を使用して各層を設計することで、透過光の着色を抑える効果が最大となる。
ここで本実施の形態において、波長400nmの光に対する屈折率を用いる理由を説明する。屈折率には波長分散性があり、短波長領域では屈折率が高くなる傾向がある。一般に、各層の屈折率調整では、ナトリウムのD線(波長589nmの光)の値を用いることが多いが、本実施の形態の色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層のように金属酸化物微粒子を含む層においては、屈折率の波長分散の影響が大きくなる。黄色味を抑えるには波長400nmの透過率制御が重要である。しかし、波長589nmの屈折率で各層の屈折率を調整した場合、波長400nmの透過率を十分に調整することは出来ないため、黄色味低減効果が十分に得られない。
以下に、この色調補正フィルムの構成要素について順に説明する。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルムはポリエステルフィルムからなり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を使用できる。透明基材フィルムの膜厚は通常25〜400μm程度、好ましくは25〜188μm程度である。なお、透明基材フィルムがPET樹脂で形成された場合、波長400nmの光に対する透明基材フィルムの屈折率は1.72である。
<第一ハードコート層>
透明基材フィルムには、表面硬度を向上するために第一ハードコート層が設けられている。
第一ハードコート層の材料としては従来公知のものでよく、特に制限されない。例えば、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなる第一ハードコート層用塗液を紫外線(UV)により硬化させた硬化物が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物の硬化物であることが好ましい。そのような活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物としては、例えば、公知の活性エネルギー線硬化型樹脂を2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、あるいはこれら以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。なお、本明細書中において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを指す。
波長400nmの光に対する第一ハードコート層の屈折率は、1.51〜1.61となるように調整される。屈折率が1.51未満の場合、透明基材フィルムと第一ハードコート層との屈折率差が大きくなり、干渉ジマが発生するため好ましくない。屈折率が1.61よりも大きい場合、屈折率を大きくするために第一ハードコート層へ高屈折率材料を多く添加する必要がある。その場合、第一ハードコート層において高屈折率材料に起因した光の吸収及び、光の散乱が発生し、結果的に第一ハードコート層が着色し、且つ、全光線透過率が低下するため好ましくない。また第一ハードコート層の乾燥硬化後の膜厚は、1.3〜3.5μmである。膜厚が1.3μmより薄い場合は、鉛筆硬度がH未満になるため好ましくない。膜厚が3.5μmより厚い場合は、硬化収縮によるカールが強くなるとともに、不必要に厚くなり、生産性や作業性が低下するため好ましくない。
<第二ハードコート層>
透明基材フィルムの裏側には、表面硬度を向上し、巻き取り性を良好とするために第二ハードコート層が設けられている。
第二ハードコート層は、バインダーと光重合開始剤、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子とを混合してなる第二ハードコート層用塗液を活性エネルギー線(例えば紫外線、電子線)により硬化させた硬化物からなる。硬化後の第二ハードコート層100wt%に対して、バインダーと光重合開始剤、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子との和は99〜100wt%であり、必要に応じてその他の成分を1wt%以下の範囲で添加することが出来る。その他の成分としては、レベリング剤、屈折率調整の低屈折率材料または高屈折率材料等が配合される。また、第二ハードコート層用塗液中には、塗工性の観点から通常希釈溶剤が含まれる。
バインダーの配合量は、硬化後の第二ハードコート層100wt%に対して、80〜98wt%である。バインダーが80wt%未満の場合、表面硬度が不足するため好ましくない。一方、バインダーが98wt%より多い場合、有機微粒子の量が少なくなり、第二ハードコート層の表面に凸を形成できなくなり、その結果、巻き取り性が不十分となる。
バインダーは、活性エネルギー線硬化型樹脂と、シリカ微粒子(後述)を有することが好ましい。例えばバインダーは、29〜75wt%の活性エネルギー線硬化型樹脂と、12〜60wt%のシリカ微粒子を含有することが好ましく、第二ハードコート層に対して活性エネルギー線硬化型樹脂と前記シリカ微粒子の和が80〜98wt%である。ここで活性エネルギー線硬化型樹脂が29wt%未満の場合、第二ハードコート層を膜状に維持することが困難となり好ましくない。また活性エネルギー線硬化型樹脂を単独でバインダーとして用いるとき、活性エネルギー線硬化型樹脂が98wt%より多いと巻き取り性が不十分となり好ましくない。
バインダーとして用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂は、波長400nmの光に対する屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
バインダーに対するシリカ微粒子の配合量は、0〜60wt%、好ましくは、12〜60wt%である。そしてシリカ微粒子の配合量が少ない場合、第二ハードコート層の表面硬度が弱くなる傾向がある。シリカ微粒子が60wt%より多い場合は、第二ハードコート層が白化する傾向があり好ましくない。
また、シリカ微粒子の平均粒子径は、0.1μm以下であることが好ましい。シリカ微粒子の平均粒子径が0.1μmよりも大きい場合、第二ハードコート層において光の散乱が生じ、ヘイズ値が高くなり白化する傾向にあり好ましくない。なお、本明細書において「シリカ微粒子の平均粒子径」とは、粒子径分布測定装置〔大塚電子(株)製、PAR−III〕を使用し、動的光散乱法により平均粒子径を測定することで求めた値である。またヘイズ値は、JIS−K−7105や、JIS−K−7136に準拠して測定できる。
バインダーとして用いられるシリカ微粒子は、中実シリカ微粒子や中空シリカ微粒子が用いられる。中実シリカ微粒子の屈折率は1.4〜1.5、中空シリカ微粒子の屈折率は1.2〜1.4である。
シリカ微粒子の屈折率が1.5より大きい場合、活性エネルギー線硬化型樹脂とシリカ微粒子の屈折率差に起因した光の散乱が生じ、第二ハードコート層の光学性能が低下する傾向にある。シリカ微粒子の屈折率が1.2より小さい場合、中空シリカ微粒子の強度が弱く、耐擦傷性が悪くなる傾向が見られるが、第二ハードコート層に用いられるシリカ微粒子の配合量は少ないため、耐擦傷性悪化への影響は小さい。よって、第二ハードコート層で用いられるシリカ微粒子の屈折率は1.2以下でも技術的には問題無い。
第二ハードコート層で用いられる光重合開始剤は、第二ハードコート層用塗液を紫外線(UV)硬化させるために用いられる。光重合開始剤の配合量は、硬化後の第二ハードコート層100wt%に対して、1〜10wt%であることが好ましい。光重合開始剤が1wt%より少ないと、第二ハードコート層の硬化が不十分となる。一方、光重合開始剤が10wt%よりも多い場合は、第二ハードコート層中の光重合開始剤が不必要に多くなり、第二ハードコート層の光学性能が低下する傾向にある。このような光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が用いられる。
第二ハードコート層で用いられる平均粒子径0.8〜5.5mの有機微粒子の配合量は、硬化後の第二ハードコート層100wt%に対して0.01〜19wt%であり、且つ、有機微粒子の平均粒子径は第二ハードコート層の膜厚の61〜350%である。
平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子が0.01wt%未満の場合、巻き取り性が不十分となる。一方、有機微粒子が19wt%より多い場合、第二ハードコート層が白化し好ましくない。
有機微粒子の平均粒子径が第二ハードコート層の膜厚の61%未満の場合、有機微粒子が第二ハードコート層内に埋もれ、その結果、第二ハードコート層表面に凸が形成できず、巻き取り性が不十分になる。一方、有機微粒子の平均粒子径が第二ハードコート層の膜厚の350%より大きい場合、第二ハードコート層が白化し好ましくない。そして有機微粒子の平均粒子径は、第二ハードコート層の膜厚の100%〜340%であることが特に好ましい。
そのような有機微粒子としては、例えば塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン及びエチレンから選択される少なくとも1種の単量体を重合して得られる重合体などから形成される。なお、本明細書において「有機微粒子の平均粒子径」とは、粒子径分布測定装置〔日機装(株)製、マイクロトラックMT3200II〕を使用し、レーザ回折・散乱法により平均粒子径を測定することで求めた値である。
本実施形態の色調補正フィルムの2つのハードコート層、すなわち第一ハードコート層及び第二ハードコート層の膜厚及び屈折率は、相互に同一であっても良いし、異なっていても良い。
<第一色調補正層>
第一色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなる第一色調補正層用塗液を活性エネルギー線(例えば紫外線、電子線)により硬化させた硬化物からなる。金属酸化物微粒子としては、酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましい。波長400nmの光に対する酸化チタン及び酸化ジルコニウムの屈折率は製法によって異なるが、1.9〜3.0であることが好ましい。また、バインダーとして用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂は、波長400nmの光に対する屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
第一色調補正層は、金属酸化物微粒子及び活性エネルギー線硬化型樹脂が適宜選択されることによって、波長400nmの光に対する屈折率が1.63〜1.86になるように形成される。さらに、第一色調補正層の乾燥硬化後の膜厚は25〜90nmであることが必要である。第一色調補正層の屈折率が1.63未満の場合は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における透過色のb*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味が明瞭に認識されるようになる。また、第一色調補正層の屈折率が1.86より大きい場合は、第一色調補正層中の金属酸化物微粒子の割合が多くなり、ヘイズ値が上昇してしまうため全光線透過率が低下する。第一色調補正層の膜厚が上記の範囲外では、b*の値が大きくなり、透明導電性フィルムの透過色の黄色味の着色が明瞭に認識されるようになる。
<第二色調補正層>
第二色調補正層は、シリカ微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなる第二色調補正層用塗液を活性エネルギー線(例えば紫外線、電子線)により硬化させた硬化物からなる。シリカ微粒子としては、コロイダルシリカや中空シリカ微粒子が好ましい。波長400nmの光に対するコロイダルシリカ及び中空シリカ微粒子の屈折率は製法によって異なるが、1.25〜1.50であることが好ましい。また、バインダーとして用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂は、波長400nmの光に対する屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
第二色調補正層は、シリカ微粒子及び活性エネルギー線硬化型樹脂が適宜選択されることによって、波長400nmの光に対する屈折率が1.33〜1.53になるように形成される。さらに、第二色調補正層の乾燥硬化後の膜厚は10〜55nmである。第二色調補正層の屈折率が1.33未満の場合は、第二色調補正層中のシリカ微粒子の割合が多くなり、ヘイズ値が上昇してしまうため全光線透過率が低下する。また、第二色調補正層の屈折率が1.53より大きい場合は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における透過色のb*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味が明瞭に認識されるようになる。第二色調補正層の膜厚が上記範囲外では、b*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味の着色が明瞭に認識されるようになる。
<第一ハードコート層、第二ハードコート層、第一色調補正層及び第二色調補正層の形成>
第一ハードコート層は、透明基材フィルムに第一ハードコート層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。第二ハードコート層は、透明基材フィルムの第一ハードコート層とは反対側の面に、第二ハードコート層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。
一方、第一色調補正層は、形成された第一ハードコート層上に第一色調補正層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。更に、第二色調補正層は、形成された第一色調補正層上に第二色調補正層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。第一ハードコート層用塗液、第二ハードコート層用塗液、第一色調補正層用塗液、第二色調補正層用塗液の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用できる。また、活性エネルギー線の種類は特に制限されないが、利便性等の観点から紫外線を用いることが好ましい。尚、各ハードコート層の密着性を向上させるために、予め透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことも可能である。
<透明導電性フィルム>
透明導電性フィルムは、色調補正フィルムの第二色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層を有する。すなわち、透明導電性フィルムは、上から錫ドープ酸化インジウム層、第二色調補正層、第一色調補正層、第一ハードコート層、透明基材フィルム、第二ハードコート層が順に積層した構成である。
透明導電性フィルムの透過光の着色は、JIS Z 8729に規定されるLab表色系のb*で評価でき、好ましくは−2≦b*≦2、より好ましくは−1≦b*≦1である。b*>2の場合、透明導電性フィルムが黄色に着色して見えるため好ましくない。一方、b*<−2の場合、透明導電性フィルムが青色に着色して見えるため好ましくない。
透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは88%以上である。全光線透過率が88%未満の場合、視認性が悪化するため好ましくない。また、ヘイズ値は1%未満である。ヘイズ値が1%以上の場合、白化し視認性が悪化するため好ましくない。
<錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)>
第二色調補正層の上に積層される錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)は、透明導電層であり、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。屈折率がこの範囲を外れると、第一色調補正層及び第二色調補正層との光学干渉が適切に作用しなくなるため、透明導電性フィルムの透過色が着色を呈し、全光線透過率も低下する。また、ITO層の屈折率は第二色調補正層の屈折率よりも大きいことが好ましい。ITO層の膜厚が5nmより薄い場合は、ITO層を均一の厚みに成形することが難しく、安定した抵抗が得られないため好ましくない。また、ITO層の膜厚が50nmより厚い場合は、ITO層自身による光の吸収が強くなり、透過色の着色低減効果が薄れると共に、全光線透過率が小さくなる傾向があるため好ましくない。
<錫ドープ酸化インジウム層の形成>
錫ドープ酸化インジウム層の製膜方法は、特に限定されず、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法を採用できる。これらの中では、層の厚み制御の観点より蒸着法及びスパッタリング法が特に好ましい。尚、錫ドープ酸化インジウム層を形成した後、必要に応じて、100℃〜200℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。具体的には、高い温度で結晶化すると錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は小さくなる傾向を示す。従って、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は、アニール処理の温度と時間を制御することで調整可能である。
以下に、実施例、参考例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。また、各例における、屈折率、透過色、全光線透過率は下記に示す方法により測定した。
<屈折率(ITO層以外の層)>
(1)波長400nmの光に対する屈折率が1.72のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)上に、ディップコーター(杉山元理化学機器株式会社製)により、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜500nm程度になるように層の厚さを調整して塗布した。
(2)乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気株式会社製)により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化した。硬化後のPETフィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
N(λ)=a/λ+b/λ+c (式1)
(N:屈折率、λ:波長、a、b、c:波長分散定数)
<屈折率(ITO層)>
(1)波長400nmの光に対する屈折率が1.72のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行い、実膜厚20nmの透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、下記実施例、参考例および比較例のそれぞれの条件でアニーリングを施し、透明導電性フィルムを作製した。
(2)上記透明導電性フィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、上記(式1)を用いて、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
なお、各表(後述)に記載の各層の屈折率は、上記屈折率測定用サンプルから求めた屈折率である。
<透過色>
色差計(「SQ−2000」、日本電色工業株式会社製)を用いて透明導電性フィルムの透過色、b*を測定した。このb*は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における値である。
<全光線透過率・ヘイズ値>
ヘイズメーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社製)により透明導電性フィルムの全光線透過率(%)及びヘイズ値を測定した。
<巻き取り性>
透明導電性フィルムを6インチコアを用いて巻き取り、目視で観察することにより、フィルムの巻き取り性を下記に示す評価基準によって評価した。
◎ :巻きじわ及びへこみなどの凹凸状変化が全く無い。
○ :巻きじわ及びへこみなどの凹凸状変化がほとんどない。
× :巻きじわ又はへこみなどの凹凸状変形が大きい。
〔第一ハードコート層用塗液(HC1−1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート96質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部及びイソブチルアルコール100質量部を混合して第一ハードコート層用塗液(HC−1)を調製した。第一ハードコート層用塗液(HC−1)を用いて形成される第一ハードコート層の屈折率は1.55であった。
〔第二ハードコート層用塗液の調製〕
第二ハードコート層用塗液として以下の原料を使用し、各原料を下記表1及び表2に記載した組成で混合して第二ハードコート層用塗液HC2−1〜HC2−18、HC’2−1〜HC’2−6を調整した。尚、表1及び表2中の数値はwt%である。得られた第二ハードコート層用塗液HC2−1〜HC2−18、HC’2−1〜HC’2−6を用いて形成される第二ハードコート層の屈折率を測定した。その結果を表1及び表2に示す。
活性エネルギー線硬化型樹脂としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを使用した。また光重合開始剤として、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE184(I−184)を使用した。また平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子として、綜研化学(株)製 MX−80H3wT(平均粒子径:0.8μm)と、綜研化学(株)製 MX−150(平均粒子径:1.5μm)または綜研化学(株)製 MX−500(平均粒子径:5.0μm)を使用した。バインダー及び光開始剤及び有機微粒子と、溶媒を、重量比で1:1の割合で混合した。溶媒としてメチルイソブチルケトンを使用した。
Figure 0005423926
Figure 0005423926
〔第一色調補正層用塗液の調製〕
第一色調補正層用塗液として以下の原料を使用し、各原料を下記表3に記載した組成で混合して、第一色調補正層用塗液C1−1〜C1−4を調製した。尚、表3中の数値はwt%である。得られた第一色調補正層用塗液C1−1〜C1−4を用いて形成される色調補正層の屈折率を測定した。その結果を表3に示す。
金属酸化物微粒子として、酸化ジルコニウム微粒子分散液(シーアイ化成(株)製 ZRMEK25%−F47)または酸化チタン微粒子分散液(シーアイ化成(株)製 RTTMIBK15WT%−N24)を使用した。また活性エネルギー線硬化型樹脂として、6官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製紫光UV−7600B)を使用した。金属酸化物微粒子及び活性エネルギー線硬化型樹脂と、光重合開始剤と、溶媒を、重量比で100:5:1000の割合で混合した。光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE184(I−184)を使用した。また溶媒としてメチルイソブチルケトンを使用した。
Figure 0005423926
〔第二色調補正層用塗液の調製〕
第二色調補正層用塗液として以下の原料を使用し、各原料を下記表4に記載した組成で混合して、第二色調補正層用塗液C2−1〜C2−5を調製した。尚、表4中の数値はwt%である。得られた第二色調補正層用塗液C2−1〜C2−5を用いて形成される色調補正層の屈折率を測定した。その結果を表4に示す。
シリカ微粒子として、日揮触媒化成(株)製 アクリル修飾中空シリカ微粒子 スルーリアNAUまたは日産化学(株)製 XBA−STを使用した。また金属酸化物微粒子として、酸化ジルコニウム微粒子分散液(シーアイ化成(株)製 ZRMEK25%−F47)を使用した。また活性エネルギー線硬化型樹脂:日本化薬(株)製 DPHAを使用した。
微粒子成分(シリカ微粒子又は金属酸化物微粒子)及び活性エネルギー線硬化型樹脂と、光重合開始剤と、溶媒を、重量比で100:5:4000の割合で混合した。光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE907(I−907)を使用した。そして溶媒として、イソプロピルアルコールを使用した。
Figure 0005423926
参考例1−1)
厚さ125μmのPETフィルムの一面に、第一ハードコート層用塗液(HC1−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより第一ハードコート層を形成した。続いて、PETフィルムの他面に第二ハードコート層用塗液(HC2−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより第二ハードコート層を形成した。
上記第一ハードコート層上に、第一色調補正層用塗液(C1−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより第一色調補正層を形成した。上記第一色調補正層上に、第二色調補正層用塗液(C2−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより第二色調補正層を形成し、色調補正フィルム(S1−1)を作製した(下記表5を参照)。
参考例1−2〜参考例1−16、実施例2−1〜実施例2−10)
第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層、第二ハードコート層を下記表5及び表6に記載した材料及び膜厚とした以外は、参考例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S1−2〜S1−16、S2−1〜S2−10)を作製した。
Figure 0005423926
Figure 0005423926
参考例3−1)
上記色調補正フィルム(S1−1)の第二色調補正層上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、膜厚が20nmの錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、150℃、30分のアニール処理を施し、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、巻き取り性、透過色b*、全光線透過率、ヘイズ値を前記方法で測定した。その結果を下記表7に示す。
参考例3−2〜参考例3−18、実施例4−1〜実施例4−10)
錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を表7及び表8に記載した膜厚とした以外は、参考例3−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
Figure 0005423926
Figure 0005423926
(比較例1−1〜比較例1−13、比較例2−1〜比較例2−3)
第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層、第二ハードコート層を下記表9及び表10に記載した材料及び膜厚とした以外は、参考例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S’1−1〜S’1−13、S’2−1〜S’2−3)を作製した。
Figure 0005423926
Figure 0005423926
(比較例3−1〜比較例3−14、比較例4−1〜比較例4−3)
錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を表11及び表12に記載した膜厚とした以外は、参考例3−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
Figure 0005423926
Figure 0005423926
(結果および考察)
参考例3−1〜参考例3−18、実施例4−1〜実施例4−10では、第一ハードコート層及び各色調補正層、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率と膜厚が本発明で規定される範囲に設定されていることから、透過色b*の値が小さく、透明導電性フィルムの着色を十分に抑え、更に、優れた全光線透過率を実現することが出来た。また参考例3−1〜参考例3−18、実施例4−1〜実施例4−10では、第二ハードコート層の組成及び膜厚が本発明で規定される範囲に設定されていることから、優れた巻き取り性を実現出来た。
その一方、比較例3−1〜3−7、比較例3−14は、第一ハードコート層、各色調補正層、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率、及び膜厚のいずれかが本発明で規定される範囲外に設定されているため、透過色b*の値が大きく、透明導電性フィルムが着色する、若しくは、ヘイズが高く全光線透過率が低い結果となった。
比較例3−8〜3−13、比較例4−1〜4−3は、第二ハードコート層の組成、及び膜厚のいずれかが本発明で規定される範囲外に設定されているため、巻き取り性が悪い、若しくは、ヘイズが高く全光線透過率が低い結果となった。
本実施形態の色調補正フィルム及び透明導電性フィルムは、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その他各種の実施の形態を取り得る。

Claims (2)

  1. 透明基材フィルムの表面から順に、第一ハードコート層、第一色調補正層、第二色調補正層が積層され、透明基材フィルムの裏側に、第二ハードコート層が積層されている巻き取り可能な可撓性を備える色調補正フィルムであって、
    前記第一ハードコート層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1.3〜3.5μmであり、
    前記第一色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.63〜1.86、膜厚が25〜90nmであり、
    前記第二色調補正層は、シリカ微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.33〜1.53、膜厚が10〜55nmであって、
    前記第二ハードコート層は、バインダーを80〜98wt%、光重合開始剤を1〜10wt%、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子を0.01〜19wt%含み、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1.3〜3.5μmであり、且つ、有機微粒子の平均粒子径が第二ハードコート層の膜厚の61〜350%であり、
    前記バインダーと光重合開始剤、平均粒子径0.8〜5.5μmの有機微粒子との和が99〜100wt%であり、
    前記第二ハードコート層のバインダーが、29〜75wt%の活性エネルギー線硬化型樹脂と、12〜60wt%のシリカ微粒子を含有し、前記第二ハードコート層に対して前記活性エネルギー線硬化型樹脂と前記シリカ微粒子の和が80〜98wt%であり、且つ、前記バインダー中のシリカ微粒子の平均粒子径が0.1μm以下である色調補正フィルム。
  2. 請求項1に記載の色調補正フィルムの前記第二色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層が積層された透明導電性フィルムであって、
    前記錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである透明導電性フィルム
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