JP5659601B2 - 透明導電性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、例えばタッチパネル等に用いられ、透過光の着色を抑える透明導電性フィルムに関する。
現在、画像表示部に直接触れることにより、情報を入力できるデバイスとしてタッチパネルが用いられている。このタッチパネルは光を透過する入力装置を液晶表示装置、CRT等の各種ディスプレイ上に配置されるものであり、代表的な形式として、透明電極基板2枚を透明電極層が向かい合うように配置された抵抗膜式タッチパネルや、透明電極層と指の間に生じる電流容量の変化を利用した静電容量タイプのタッチパネルがある。
抵抗膜式タッチパネルや静電容量タイプのタッチパネルの透明電極基板として、ガラス板、透明樹脂板や各種の熱可塑性高分子フィルム等の基材上に、酸化錫を含有するインジウム酸化物(錫ドープ酸化インジウム、ITO)や酸化亜鉛等の金属酸化物による透明導電層を積層したものが一般的に用いられている。このようにして得られた透明電極基板は、金属酸化物層の反射及び吸収に由来する可視光短波長領域の透過率の低下により、全光線透過率が低下すると同時に、黄色の呈色が見られることが多い。そのため、タッチパネルの下に配置される表示装置の発色を正確に表現することが難しいという問題があった。
光の透過率が低下する問題を解決するために、透明導電層と基材との間に、基材及び透明導電層よりも屈折率が高い誘電体薄膜を挿入する方法が提案されている(特許文献1を参照)。この方法によれば、基材及び透明導電層よりも屈折率の高い誘電体薄膜を挿入することによって透明性が向上し、全光線の透過率を向上させる効果が得られた。
特開平6-218864号公報
しかしながら、特許文献1に係る発明においては、可視光短波長領域の透過率が十分に向上されていないため、フィルムの透過光が黄色を呈色する問題は解決されていない。
そこで、本発明の目的のするところは、透明導電性フィルムの透過色の黄色味を抑える透明導電性フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次の手段を採る。
第1の発明の透明導電性フィルムは、ポリエステルフィルム基材の一面から、ハードコート層、中間層、および錫ドープ酸化インジウム層が順に積層された透明導電性フィルムであって前記中間層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化性バインダーとより形成され、かつ波長400nmの光の屈折率が1.66〜1.86、膜厚が80〜110nmであり、前記錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光の屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmであり、静電容量タイプのタッチパネルに用いられることを特徴とする。

第2の発明の透明導電性フィルムは、第1の発明において、前記ポリエステルフィルム基材の他面に機能を付与する機能層が積層されていることを特徴とする。
第3の発明の透明導電性フィルムは、第2の発明において、前記機能層は、ハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は自己修復層から選ばれる一種または二種以上の組み合わせであることを特徴とする。
第4の発明の透明導電性フィルムは、第3の発明において、前記機能層はハードコート層又は防眩層であり、前記機能層の外面に反射防止層が積層されていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の透明導電性フィルムでは、中間層は波長400nmの光の屈折率が1.66〜1.86、および膜厚が80〜110nmであり、錫ドープ酸化インジウム層は波長400nmの光の屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmに設定されている。このように、中間層、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率、膜厚を適切に設定することにより、透過光の黄色味を抑えることができる。
ここで、屈折率には波長分散性があり、短波長領域では屈折率が高くなる傾向がある。一般に、各層の屈折率調整では、ナトリウムのD線(光の波長589nm)の値を用いることが多いが、本発明の中間層及び錫ドープ酸化インジウム層のように金属酸化物微粒子を含む層においては、屈折率の波長分散の影響が大きくなる。黄色味を抑えるには波長400nmの透過率制御が重要であるため、波長589nmの屈折率で各層の屈折率を調整した場合、波長400nmの透過率を十分に調整することは出来なくなり、黄色味低減効果が十分に得られない。本願では、波長400nmの屈折率を使用して各層を設計するため、透過光の黄色味を抑える効果が最大となる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
<透明導電性フィルム>
本実施形態の透明導電性フィルムは、ポリエステルフィルムの一面から順に、ハードコート層、中間層、錫ドープ酸化インジウム層(以下、ITO層と称す)が積層されて構成されている。そして、中間層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化性バインダーとより形成され、かつ光の波長400nmにおける屈折率が1.66〜1.86であり、膜厚が80〜110nmである。また、ITO層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。
以下に、この透明導電性フィルムの構成要素について順に説明する。
<ポリエステルフィルム基材>
ポリエステルフィルム基材はポリエステルフィルムからなり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を使用できる。ポリエステルフィルムの膜厚は通常25〜400μm程度、好ましくは35〜250μm程度である。
<ハードコート層>
ハードコート層の材料としては従来公知のものでよく、特に制限されない。ハードコート層としては、例えば、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなるハードコート用塗液を紫外線(UV)硬化させた硬化物が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物の重合硬化物であることが好ましい。そのような活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物としては特に限定されるものではないが、例えば、公知の活性エネルギー線硬化型樹脂を2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、あるいはこれら以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。
ハードコート層の光の波長400nmにおける屈折率は、1.45〜1.60となるように調整されることが好ましい。また乾燥硬化後の膜厚は、1.0〜10μmが好ましい。膜厚が1.0μmより薄い場合は、鉛筆硬度がH未満になるため好ましくない。膜厚が10μmより厚い場合は、硬化収縮によるカールが強くなるとともに、不必要に厚くなり、生産性や作業性が低下するため好ましくない。
<中間層>
中間層は金属酸化物微粒子と、紫外線(UV)硬化性バインダーとを混合してなる中間層用塗液をUV硬化させた硬化物により形成される。金属酸化物微粒子としては、酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましい。酸化チタン及び酸化ジルコニウムの光の波長400nmにおける屈折率は製法によって異なるが、2.0〜3.0であることが好ましい。また、紫外線硬化性バインダーは、波長400nmにおける光の屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。紫外線硬化性バインダーとしては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
中間層は金属酸化物微粒子及び紫外線硬化性バインダーを混合し、波長400nmにおける光の屈折率が1.66〜1.86になるように形成される。さらに、中間層の乾燥硬化後の膜厚は80〜110nmであることが必要である。中間層の屈折率が1.66未満の場合は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における透過色のb*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味が明瞭に認識されるようになる。また、中間層の屈折率が1.86より大きい場合は、塗膜中の粒子の割合が多くなり、ヘイズが上昇してしまう。中間層の膜厚が上記の範囲外では、b*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味の着色が明瞭に認識されるようになる。
ポリエステルフィルム上に設けられるハードコート層及び、中間層の形成方法は従来公知の方法でよく、特に制限されないが、生産性及び製造コストの面より、特にウェットコーティング法が好ましい。ウェットコーティング法としては公知の方法で良く、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、グラビアコート法などが代表的な方法として挙げられる。その中でロールコート法、グラビアコート法等、連続的に層を形成できる方法が生産性の点より好ましい。
<錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)>
中間層の上に積層される錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)は、波長400nmにおける光の屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。屈折率がこの範囲を外れると、中間層との光学干渉が適切に作用しなくなるため、透明導電性フィルムの透過色が着色を呈し、全光線透過率も低下する。また、ITO層の膜厚は5〜50nmであることが好ましい。膜厚が5nmより薄い場合は、均一に成膜することが難しく、安定した抵抗が得られないため好ましくない。また膜厚が50nmより厚い場合は、ITO層自身による光の吸収が強くなり、黄色味低減効果が薄れるため好ましくない。この錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)の製膜方法は、特に限定されず、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法、めっき法を採用できる。これらの中では、層の厚み制御の観点より蒸着法及びスパッタリング法が特に好ましい。尚、錫ドープ酸化インジウム層を形成した後、必要に応じて、100℃〜200℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。具体的には、高い温度で結晶化すると錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は小さくなる傾向を示す。従って、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は、アニール処理の温度と時間を制御することで調整可能である。
<機能層>
ポリエステルフィルムの他面には、フィルムに機能を付与する機能層を設けることができる。この機能層は、従来公知のものでよく、特に制限されない。該機能層は、例えば硬度向上を目的としたハードコート層、指紋なじみ層、自己修復層、防眩層、反射防止層又は防眩性反射防止層などである。
指紋なじみ層は、透明導電性フィルムの裏面に付着した指紋(生体由来脂質成分)に対してなじみ性(親和性)を示す層であり、例えばアルキレンオキシド基や(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマー、オリゴマー及び重合体の中から1種又は2種以上を選択して使用され、それらの有機溶媒溶液を塗布、乾燥して紫外線硬化させた層である。
自己修復層は、透明導電性フィルムの裏面へペン入力する際、筆記感を向上させ、自己修復性、すなわち一度生じた凹み痕が経時的に消失して元の形状に戻る性質を有する軟質樹脂からなる層である。自己修復層を形成する樹脂としては、紫外線硬化性又は熱硬化性の不飽和アクリル系樹脂、ウレタン変性(メタ)アクリレート等の不飽和ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が用いられる。
防眩層は、蛍光灯などの外部光源から照射された光線を表面凹凸により散乱させ、光の反射を低減する層である。防眩層は、熱硬化性樹脂や、紫外線硬化性樹脂等の活性エネルギー線硬化型樹脂に粒径が数μmの球形または不定形の無機又は有機微粒子を分散した塗液を、または、粒子を用いないで凹凸を形成することが可能なポリマーを含有した塗液を、塗布、硬化させた層である。
反射防止層は、蛍光灯などの外部光源から照射された光線を、光の干渉により低減する層であり、ポリエステルフィルム上に直接積層する他、ポリエステルフィルムに積層されたハードコート層または防眩層等の他の機能層の外面に積層することができる。屈折率が1.5〜1.6の支持体上に反射防止層を一層で形成する場合は、支持体よりも屈折率が低い、例えば、屈折率が1.3〜1.5の低屈折率層を一層積層し形成される。前記支持体上に反射防止層を二層で形成する場合は、支持体よりも屈折率が高い、例えば、屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層、更にその上層に、高屈折率層よりも屈折率が低い低屈折率層をそれぞれ積層し形成される。
低屈折率層は、平均粒子径が10〜100nmの無機微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合した塗液を、塗布、硬化させた層である。無機微粒子としては、コロイダルシリカや中空シリカ微粒子が挙げられ、活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマー、オリゴマー及び重合体が挙げられる。
高屈折率層は、平均粒子径が10〜100nmの金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合した塗液を、塗布、硬化させた層である。金属酸化物微粒子としては、錫ドープ酸化インジウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等が挙げられ、活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマー、オリゴマー及び重合体が挙げられる。
防眩性反射防止層は、防眩性と反射防止性の機能を合わせ持った層であり、上記防眩層上に反射防止層を積層することにより形成される。
これらの機能層は、各種単独で用いることも出来、適時、組み合わせて用いることも出来る。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。
<屈折率の測定方法(ITO層以外の層)>
(1)屈折率1.63のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)上に、ディップコーター(杉山元理化学機器株式会社製)により、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜500nm程度になるように層の厚さを調製して塗布した。
(2)乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気株式会社製)により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化した。硬化後のPETフィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
N(λ)=a/λ+b/λ+c (式1)
(N:屈折率、λ:波長、a、b、c:波長分散定数)
<屈折率の測定方法(ITO層)>
(1)屈折率1.63のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)を100℃で1時間予備乾燥を行った後、PETフィルム上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行い、実膜厚20nmの透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、下記実施例および比較例のそれぞれの条件でアニーリングを施し、透明導電性フィルムを作製した。
(2)上記透明導電性フィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、上記式(1)を用いて、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
なお、表1に記載の各層の屈折率は、上記屈折率測定用サンプルから求めた屈折率である。
<全光線透過率、ヘイズ値の測定方法>
ヘイズメーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社製)により全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を測定した。
<透過色の測定方法>
色差計(「SQ−2000」、日本電色工業株式会社製)を用いて透過色、b*を測定した。このb*は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における値である。
〔ハードコート層用塗液(HC)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80質量部、トリアクリル酸テトラメチロールメタン20質量部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシー2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン20質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部及びイソブチルアルコール100質量部を混合してハードコート層用塗液(HC)を調製した。
〔中間層用塗液(I−1)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を79質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(分子量1400、日本合成化学工業株式会社製、紫光UV7600B)21質量部及び光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、中間層用塗液(I−1)を調製した。
〔中間層用塗液(I−2)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を86質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(分子量1400、日本合成化学工業株式会社製、紫光UV7600B)14質量部及び光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、中間層用塗液(I−2)を調製した。
〔中間層用塗液(I−3)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を67質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(分子量1400、日本合成化学工業株式会社製、紫光UV7600B)33質量部及び光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、中間層用塗液(I―3)を調製した。
〔中間層用塗液(I−4)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を94質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(分子量1400、日本合成化学工業株式会社製、紫光UV7600B)6質量部及び光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、中間層用塗液(I―4)を調製した。
〔中間層用塗液(I−5)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を48質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(分子量1400、日本合成化学工業株式会社製、紫光UV7600B)52質量部及び光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、中間層用塗液(I―5)を調製した。
(実施例1)
ハードコート層用塗液(HC)をロールコーターにて、厚さ125μmのPETフィルム上に、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。
上記ハードコート処理PETフィルムのハードコート層上に、中間層用塗液(I−1)をロールコーターにて、乾燥硬化後の膜厚が95nmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、PETフィルム上に中間層が積層された色調補正フィルムを形成した。
上記色調補正フィルムの裏面にハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射し、硬化させることにより、両面ハードコートが積層した色調補正フィルムを作製した。
上記両面ハードコート層が積層した色調補正フィルムを100℃で1時間予備乾燥を行った後、インジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いて錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)のスパッタリングを行い、実膜厚20nmの透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、150℃、30分のアニール処理を施し、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例2)
中間層の乾燥硬化後の膜厚を80nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例3)
中間層の乾燥硬化後の膜厚を100nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例4)
中間層用塗液(I−2)を使用し、中間層の乾燥硬化後の膜厚を100nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例5)
中間層用塗液(I−3)を使用し、中間層の乾燥硬化後の膜厚を90nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例6)
ITO層の膜厚を30nm、ITOのスパッタリング後のアニール処理を150℃、60分にする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例7)
ITO層のスパッタリング後のアニール処理を100℃、60分にする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(比較例1)
中間層用塗液(I−4)を使用し、中間層の乾燥硬化後の膜厚を90nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例2)
中間層用塗液(I−5)を使用し、中間層の乾燥硬化後の膜厚を90nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例3)
中間層の乾燥硬化後の膜厚を140nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例4)
中間層の乾燥硬化後の膜厚を30nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例5)
ITO層の膜厚を70nmにする以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
Figure 0005659601

Figure 0005659601
表1に示した結果より、実施例1〜7では、中間層の屈折率と膜厚、さらにITO層の屈折率及び膜厚が本発明で規定される範囲に設定されている。そのため、透過色b*の値が小さくなり、透明フィルムの着色を十分に抑えることができた。その一方、表2に示した比較例1及び2では、中間層の屈折率が1.66〜1.86の範囲外であるため、ヘイズ値が高くなる、または透過色b*の値が大きくなり、透過光の着色が目立つという結果を招いた。表2に示した比較例3及び4では、中間層の膜厚が80〜110nmの範囲外であるため、透過色b*の値が大きくなり、透過光の着色が目立つという結果を招いた。表2に示した比較例5では、ITOの膜厚が5〜50nmの範囲外であるため、中間層との光学干渉が適切に作用しなくなるため、透明導電性フィルムの透過色が着色を呈し、全光線透過率も低下する結果を招いた。

Claims (4)

  1. ポリエステルフィルム基材の一面に、ハードコート層、中間層、および錫ドープ酸化インジウム層が順に積層された透明導電性フィルムであって、
    前記中間層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化性バインダーとより形成され、かつ波長400nmの光の屈折率が1.66〜1.86、膜厚が80〜110nmであり、
    前記錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光の屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmであり、
    静電容量タイプのタッチパネルに用いられることを特徴とする透明導電性フィルム。
  2. 前記ポリエステルフィルム基材の他面に、機能を付与する機能層が積層されていることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 前記機能層は、ハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は自己修復層から選ばれる一種または二種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記機能層はハードコート層又は防眩層であり、前記機能層の外面に反射防止層が積層されていることを特徴とする請求項3に記載の透明導電性フィルム。

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