JP5417240B2 - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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本発明は、印字ヘッドからインクを吐出して印刷を行なうインクジェット印刷装置に係り、特に、電源投入時や省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を短縮する技術に関する。
印字ヘッドから印刷用紙にインクを吐出することで印刷を行なうインクジェット印刷装置が広く用いられている。インクジェット印刷装置の印字ヘッドは、圧電素子等のインク吐出機構に駆動電圧を印加することでインクの吐出を行なっている。インクジェット印刷装置で用いられるインクは、一般に低温環境時で粘度が増大するという特性を有しており、適正な吐出量の確保が難しくなる。そこで、特許文献1には、低温時にインクを温め、インクが適切な温度になるまで印刷を行なわないようにしたインクジェット印刷装置が開示されている。
また、特許文献2には、インク循環経路にインクを循環させながらインクの温度を制御することによって、インク加熱における電力消費量を抑えると共に、インクを速やかに所定のインク温度に保ち、記録処理前の待ち時間を短縮することが可能なインク温度調整機構を備えたインクジェット印刷装置が開示されている。
更に、特許文献3には、インク中の揮発成分の蒸発による粘度上昇の著しいインクを用いても、常に安定した吐出が得られ、且つ、インクの無駄な消費を抑えたインクジェット印刷方法が開示されている。
特開2008−23806号公報 特開2008−37020号公報 特開平09−29996号公報
近年、電子機器の省電力化が推進されており、省電力モードを備えたインクジェット印刷装置が一般化している。省電力モードを備えたインクジェット印刷装置では、待機状態が所定時間継続したり、ユーザからの移行指示を受付けると消費電力の少ない省電力モードに移行する。そして、印刷ジョブを受付けることにより省電力モードを解除する。
省電力モードでは、印刷ジョブの受け付けを検知するために、ユーザからの操作や印刷データの受信を受付ける機能だけを動作させ、印字機構や用紙搬送機構の動作は停止させる。特許文献1に記載されているようなインク循環経路を備えたインクジェット印刷装置では、省電力モードでは、インク循環も停止させ、インク温度制御も行なわないのが一般的である。したがって、省電力モードの解除時にインク温度が低温であれば、ヒータ等を用いてインク温度を適温まで温めてから印刷を開始する必要がある。
このため、省電力モードを備えたインクジェット印刷装置では、低温度時に省電力モード解除から印刷開始までの時間が長くなる。特に、インク循環型のインクジェット印刷装置では加熱すべきインク量が多いため、この問題はより顕著となる。
また、特許文献2に記載のインクジェット印刷装置では、インク循環経路にインクを循環をさせながらインク温度を制御しているものの、インク循環方式ではインクの量が多いためにインク量全体の熱容量が大きくなり、インクを所望のインク温度にまで温度上昇させるために時間がかかってしまう。
特に、外気温が低い環境下において、インクジェット印刷装置内のインクの温度が周囲の環境と略等しい温度になっている場合、つまり、インク温度がインク使用可能範囲内の下限インク温度よりも低い状態にあるときには、インクジェット印刷装置の電源が投入された直後に印刷動作を行なうことは望ましくないために、インクの温度調整が終了するまで印刷を待たなければならない。
そこで、特許文献2に記載のインクジェット印刷装置内のインクの温度が目標インク温度になるようにウォームアップ時間を早めるには、インク温度調整機構内に大きな全体ヒータが必要になるので、インクジェット印刷装置の消費電力が大きくなってしまう。
また、特許文献2に記載のインクジェット印刷装置内のインク温度を、インクジェットヘッドのノズル列の近傍に配設した温度検出器だけで検出しているので、インク供給経路及びインク回収経路内のインク温度と、インクジェットヘッド内のインク温度とを分けて検出することはできないという問題もある。
更に、特許文献3に開示されたインクジェット印刷方法では、インクを吐出しない非吐出時にノズル開口からインク滴を吐出しない程度に圧電素子を駆動しているものの、この目的はインク中の揮発成分の蒸発による粘度上昇の著しいインクを用いたときにノズルに対してインクの目詰まりを防止しているにすぎない。
そこで、本発明は、インク循環経路を備えたインクジェット印刷装置において、電源投入時や省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を短縮することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の第一の態様であるインクジェット印刷装置は、インクを貯蔵するインク室と前記インク室内のインクを吐出させるインク吐出機構とインク室内のインク温度を計測する温度センサとを有する印字ヘッドと、インク室を経路中に含んだインク循環経路と、温度センサが計測するインク温度に基づき、インク吐出機構を制御する印刷制御部と、入力された印刷データを印刷するのに要するインク量を解析するインク量解析部とを備え、インク循環経路は、印字ヘッドを迂回するバイパス循環経路を備え、印刷制御部は、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、温度センサが計測するインク温度が所定の基準値に満たない場合には、インク量解析部がインク室内のインクで印刷が可能かどうかを判断し、印刷が可能と判断された場合に限り、バイパス循環経路でインクを循環させ、さらに、インク吐出機構にインク室内のインクを吐出しない程度のインク振動動作を、インク温度が所定の値以上になるまで行なわせる前処理を行なうことを特徴としている。
更に、上記の課題を解決するため、本発明の第二の態様であるインクジェット印刷装置は、インクを貯蔵するインク室と前記インク室内のインクを吐出させるインク吐出機構とインク室内のインク温度を計測する温度センサとを有する印字ヘッドと、インク室を経路中に含んだインク循環経路と、入力された印刷データを印刷するのに要するインク量を解析するインク量解析部と、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、インク量解析部が解析したインク量が所定の値以下の場合には、温度センサによって計測されたインク温度がインク使用可能温度になるまで加熱する前処理を行なう印刷制御部とを備え、インク循環経路は、インク循環経路内のインクを加熱するインク循環経路内インク加熱部と、印字ヘッドを迂回するバイパス循環経路を備え、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、インク量解析部が解析したインク量が所定の値以下の場合には、バイパス循環経路でインクを循環させ、さらに、インク循環経路内インク加熱部でパイパス循環経路内のインクの温度をインク使用可能温度になるまで加熱する前処理を行なうことを特徴としている。
また、上記のインクジェット印刷装置において、インク循環経路は、インク循環経路内のインクを加熱するインク加熱部を備え、印刷制御部は、インク量解析部が解析したインク量が所定の値よりも大きいと判断した場合に、インク循環経路でインクを循環させ、さらに、インク循環経路内インク加熱部でインク循環経路内のインクの温度をインク使用可能温度になるまで加熱する前処理を行なうようにしてもよい。
また、上記のインクジェット印刷装置において、インク量解析部は、前記印刷データを印刷するのに必要なインク量を、前記印刷データに付随した印刷ジョブ情報から記録紙サイズに応じた記録紙1枚当たりの総ドット数、印字率、記録紙枚数、印刷部数を解析して、1ドット当たりのインク量×記録紙1枚当たりの総ドット数×印字率×記録紙枚数×印刷部数により算出するようにしてもよい。
また、上記のインクジェット印刷装置において、前記印刷制御部は、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、複数の印刷ジョブを受付けた際、前記インク量解析部が前記インク室内のインクで印刷が可能と判断した印刷データを備えた印刷ジョブから優先して前記前処理の後に印刷を行なわせるようにしてもよい。
本発明の第一の様態であるインクジェット印刷装置においては、インク温度が所定の基準値に満たない場合に、インク振動動作によりインク室内のインク温度は上昇する。したがって、低温度時に、省電力モード解除から印刷開始までの時間を短縮することができる。
そして、インク温度が所定の基準値に満たない場合であっても、インク室内のインクで印刷が可能である場合には、インク循環を行なわないことにより、温度が上昇したインクはインク循環経路に流れ出すことなくインク室内に留まることになる。このため、インク室内のインク温度は、インク循環を行なってヒータで温める場合よりも早く適正温度に達することができる。したがって、低温度時に、省電力モード解除から印刷開始までの時間を短縮することができる。
また、インク温度が所定の基準値に満たない場合であっても、インク室内のインクで印刷が可能である場合に、更に、バイパス循環経路でインク循環を行なわせることにより、上記の効果に加えて、印刷の途中でインクが枯渇したり、温度の低いインクで印刷が行なわれることを防ぐことができる。
本発明の第2の様態であるインクジェット印刷装置においては、インクの低温時において、入力された印刷データの印刷量に基づき、印字ヘッド内のインク温度をインク使用可能温度に迅速に制御できるので、インク温度を制御するためのウォームアップ時間を効率的に短縮することができると共に、インクジェット印刷装置内のインク全体に亘ってインク温度を制御する必要がないために省電力化を図ることができる。
そして、インク量が所定の基準値を満たす場合には、インク循環を行なわないことにより、温度が上昇したインクはインク循環経路に流れ出すことなくインク室内に留まることになる。このため、インク室内のインク温度は、インク循環を行なってヒータで温める場合よりも早く適正温度に達することができる。したがって、低温度時に、省電力モード解除から印刷開始までの時間を短縮することができる。
また、インク量が所定の基準値を満たす場合であっても、更に、バイパス循環経路でインク循環を行なわせることにより、上記の効果に加えて、印刷の途中でインクが枯渇したり、温度の低いインクで印刷が行なわれることを防ぐことができる。
更に、本発明の第1又は第2の様態であるインクジェット印刷装置においては、少なくとも省電力モード解除時又は電源投入時に複数の印刷ジョブを受付けた場合には、インク室内のインク量にて印刷可能な印刷ジョブを優先的に印刷処理に回すことによって、低温度時に、効率的な印刷を行なうことができる。
以上のように、本発明によれば、インク循環経路を備えたインクジェット印刷装置において、電源投入時や省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を短縮することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るインクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドとインク循環機構の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態のインクジェットプリンタにおける省電力モードからの復帰時における印刷制御について説明するフローチャートである。 第1の実施形態のインクジェットプリンタにおけるインク吐出信号波形とプリカーサ信号波形とを説明する図である。 第1の実施形態のインクジェットプリンタの効果を説明する図である。 第1の実施形態のインクジェットプリンタにおける印刷制御の他の例を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドとバイパス循環経路の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態のインクジェットプリンタにおける省電力モードからの復帰時における印刷制御について説明するフローチャートである。 第1及び第2の実施形態に係るインクジェットプリンタにおいて、省電力モードからの復帰時に複数の印刷ジョブを受信した場合の印刷制御について説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成を示した全体構成図である。 第3の実施形態に係るインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドとインク循環経路機構を模式的に示した斜視図である。 第3の実施形態に係るインクジェットプリンタのライン型インクジェットヘッドを一部変形させた変形例のライン型インクジェットヘッドを拡大して示した平面図である。 第3の実施形態に係るインクジェットプリンタにおいて、ライン型インクジェットヘッド内でインクを加熱する場合に、インクの循環を停止した状態でインクを加熱する場合と、インクを循環させながらインクを加熱する場合とを説明するための図である。 第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体動作を説明するためのフロー図である。 図14に示したインク循環を伴わないインク温度制御サブルーチン(その1)の動作を説明するためのフロー図である。 図14に示したインク循環を伴わないインク温度制御サブルーチン(その2)の動作を説明するためのフロー図である。 図14に示したインク循環を伴わないインク温度制御サブルーチン(その3)の動作を説明するためのフロー図である。 図14に示したインク循環経路内インク温度制御サブルーチンの動作を説明するためのフロー図である。 本発明の第4の実施形態に係るインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドとバイパス循環経路を模式的に示した斜視図である。 第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体動作を説明するためのフロー図である。 図20に示したパイパス循環経路内インク温度制御サブルーチンの動作を説明するためのフロー図である。 第3及び第4の実施形態に係るインクジェットプリンタにおいて、電源投入時に複数の印刷ジョブを受信した場合の印刷制御について説明するフローチャートである。
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成を示すブロック図である。本図に示すようにインクジェットプリンタ100は、制御部110、ヘッド制御部120、インクジェットヘッド130、エンジン制御部140、インク循環機構150、用紙搬送機構160、操作パネル部170、画像読取部180を備えている。
制御部110は、CPU、メモリ等が配置されたコントローラ基板等で構成することができ、画像処理、印刷ジョブ管理等を行なう。具体的には、印刷対象となる画像に基づいて、インク吐出データを生成し、ヘッド制御部120に出力する処理等を行なう。印刷対象となる画像は、例えば、画像読取部180が読み取った画像データ、LANを介してPCから送られた印刷データ等とすることができる。
制御部110は、インクジェットプリンタ100の省電力モードへの移行と省電力モードからの復帰を制御する電力制御部111と、省電力モードからの復帰の際や電源投入時の印刷処理を制御する印刷制御部112と、LANを介してPCから送られた印刷データを一時的に格納して処理するデータ処理部113と、印刷データを印刷する前にこの印刷データに付随した印刷ジョブ情報を解析して印刷データを印刷するのに必要なインク量を解析するインク量解析部114と、演算部115と、インクジェットプリンタ100の制御用ソフトなどを記憶したROM116と、インクジェットプリンタ100の動作時に変更可能な情報を一時的に格納するRAM117とを備えている。
尚、本実施形態では、制御部110内にデータ処理部113及びインク量解析部114を設けているが、これらの機能を備えたデータ処理部及びインク量解析部を制御部110とは別体に設けて、制御部110との間で各部からの信号を送受するように構成しても良い。
ヘッド制御部120は、制御部110から送られたインク吐出データに基づいてインクジェットヘッド130を駆動するための信号を生成して、インクジェットヘッド130に出力する。インク吐出データは、例えば、画像を構成する画素毎のインクドロップ数を示したデータとすることができる。
インクジェットヘッド130は、多数のノズルと、インクを貯蔵するインク室と、インク室のインクをノズルから吐出するためのインク吐出機構とを備えている。本実施形態では、インク吐出機構は、ピエゾ素子を用いてインク室を変形させることによりノズルからインクを吐出させるものとする。このため、インク吐出機構は、ピエゾ素子と、ヘッド制御部120が出力する信号に基づいてピエゾ素子を駆動するドライバとを備えている。ただし、発熱素子でインクに熱を加えて気泡を発生させることでインクを噴射させるインク吐出機構を用いるようにしてもよい。
インク循環機構150は、循環型のインク経路(インク循環経路IC1)、ポンプ、ヒータ、冷却器、インク温度を計測する温度センサ等を備えている。インク循環機構150のインク経路を循環するインクがインクジェットヘッド130のインク室に供給される。インクジェットプリンタ100は、インク循環機構150を備えることにより、インクの不純物除去を効果的に行なうことができる。用紙搬送機構160は、給排紙装置、モータ、ローラ等を備えており、印刷用紙の給紙、搬送、排紙等を行なう。
エンジン制御部140は、インク循環機構150、用紙搬送機構160の制御を行なう。具体的には、インク循環機構が備える温度センサ、ヒータ、冷却器、ポンプ等を制御することにより、インク循環処理、インク温度調整処理等を行なう。
操作パネル部170は、タッチパネル式の表示装置等により構成することができ、ユーザからの操作を受け付け、その内容を制御部110に通知する。画像読取部180は、原稿を光学的に読み取って画像データに変換し、制御部110に出力する。
制御部110の電力制御部111は、インクジェットプリンタ100の待機状態が所定時間継続すると、インクジェットプリンタ100を省電力モードに移行させる。省電力モードでは、ヘッド制御部120、インクジェットヘッド130、エンジン制御部140、インク循環機構150、用紙搬送機構160、画像読取部180の動作を停止させることで消費電力を削減する。したがって、省電力モードにおいては、インク循環、インク温度制御は行なわない。
モード制御部111は、省電力モード時に印刷データを受信したり、ユーザからの操作を受付けると省電力モードを解除する。このため、省電力モードであっても、制御部110、操作パネル部170の動作は停止させない。
印刷制御部112は、省電力モードが解除され、通常モードに復帰する際の印刷処理を制御する。
一般に、インクは、適正温度範囲が定められており、基準値以下のインク温度では、例えば粘度が増加する等で印刷品質が低下するおそれがある。このため、インク温度が適正温度範囲より低い場合には、インク温度を適正温度まで温めてから印刷を行なうようにしている。
上述のように、省電力モードではインク温度制御は行なわれないため、環境温度等によっては省電力モードからの復帰時にインク温度が適正温度範囲より低い場合が起こり得る。このような場合、印刷制御部112は、インクを循環させず、インク吐出機構に、インク室131内のインクを吐出しない程度のインク振動動作を行なわせる。そして、インク振動動作を、インク温度が適正温度になるまで行なわせた後、印刷を開始する制御を行なう。
インク振動動作によりインク室131内のインク温度は上昇する。このとき、インク循環は行なわないため、温度が上昇したインクはインク循環経路IC1に流れ出すことなくインク室131内に留まることになる。このため、インク室131内のインク温度は、インク循環を行なってヒータで温める場合よりも早く適正温度に達することができる。したがって、低温度時に、省電力モード解除から印刷開始までの時間を短縮することができる。
本実施形態において、インクジェットプリンタ100は、複数色のインクを用いて印刷を行なうカラープリンタであるとする。このため、ヘッド制御部120、インクジェットヘッド130、インク循環機構150等は、各色対応に設けられているものとする。
図2は、インクジェットヘッド130とインク循環機構150の構成を示すブロック図である。本図は複数色のインクのうち、1色を代表的に示している。本図に示すように、インクジェットヘッド130は、インク室131と、インク吐出機構132と、温度センサ133と、インク量検出器134とを備えている。温度センサ133は、インク室131内のインク温度を直接的あるいは間接的に計測する。インク室131内のインク温度を取得できれば、インクジェットヘッド130外に配置してもよい。また、インク量検出器134は、インクジェットヘッド130内のインク室131内に供給されたインクのインク量を検出する。
また、インク循環機構150は、管状のインク循環経路IC1に加え、着脱可能なインクカートリッジ210、下流タンク220、上流タンク230、ヒータ240、冷却器250、ポンプ260を備えている。
インクカートリッジ210から供給されたインクは、インクジェットヘッド130の下流側に設けられた下流タンク220に一時的に溜められる。下流タンクに溜められたインクは、ポンプ260の動作により上流タンク230に送られ、上流タンク230からインクジェットヘッド130のインク室131に供給される。インクジェットヘッド130で印刷に用いられなかったインクは、再び下流タンク220に戻される。
インクジェットヘッド130は、下流タンク220より高い位置に配置され、上流タンク230は、インクジェットヘッド130より高い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、上流タンク230からインクジェットヘッド130へのインク供給およびインクジェットヘッド130から下流タンク220へのインク帰還が行なわれる。
ヒータ240および冷却器250は、下流タンク220と上流タンク230との間に配置されている。ヒータ240は、インク温度が低い場合にインクを加熱する。冷却器250は、例えば、ヒートシンクと送風ファンとから構成され、インク温度が高い場合にインクを冷却する。
次に、本実施形態のインクジェットプリンタ100の省電力モードからの復帰時における印刷制御について図3のフローチャートを参照して説明する。なお、以下では、説明を簡単にするため、インク温度が適正範囲よりも高い場合は取り扱わないものとする。
上述のように、待機状態が所定時間継続すると、電力制御部111は、インクジェットプリンタ100を省電力モードに移行させる。省電力モード移行中は、印刷ジョブの受け付けを行なう機能部だけを動作させ、印刷ジョブの受け付けを監視する(S101)。この間、インク循環、インク温度制御は行なわない。ここで、印刷ジョブの受け付けは、例えば、LAN等を介してPCから印刷データを受信した場合や、ユーザから操作パネル部170の操作を受付けた場合等である。
印刷ジョブを受付けると(S101:Yes)、電力制御部111は、省電力モードを解除し(S102)、ヘッド制御部120、インクジェットヘッド130、エンジン制御部140、用紙搬送機構160等を再起動させる。
そして、印刷制御部112は、温度センサ133の計測値を参照して、インク温度が所定の基準値以上であるかどうかを判断する(S103)。所定の基準値は、適正な印刷を行なえる温度範囲の下限に基づいて定めることができ、例えば、25℃とすることができる。
この結果、インク温度が基準値以上であれば(S103:Yes)、インク循環を開始し(S104)、印刷を実行する(S105)。この場合、インク温度が適正範囲内であるため、省電力モード復帰の際に、即座に印刷を開始することができる。
一方、インク温度が基準値より低い場合(S103:No)には、インク循環を行なうことなく、インク吐出機構132にプリカーサを行なわせる(S106)。ここで、プリカーサは、インク室131内のインクを振動させる目的で、インク吐出が行なわれない程度にピエゾ素子を駆動させる動作である。
なお、この印刷制御において、省電力モードが解除されてから印刷が実行されるまで(S102〜S104、又はS102〜S107)の処理は、印刷の前処理として規定される。
図4は、インク吐出のためにピエゾ素子に印加する信号波形とプリカーサのためにピエゾ素子に印加するプリカーサ信号波形とを示している。これらの信号は、ヘッド制御部120から出力される。
本図に示すように、インク吐出のための信号波形はインク室を拡大させる負電圧パルスとインク室を収縮させる正電圧パルスを1セットとして、この波形をドロップ数分繰り返す。これに対して、プリカーサ信号波形は、インク吐出のための動作ではなく、インクを振動させる目的でインク吐出が行なわれない程度にピエゾ素子を駆動させるものである。このため、正電圧パルスあるいは負電圧パルスの一方のみを印加する波形としている。
プリカーサを行なうことにより、インク吐出機構132に含まれるドライバやピエゾ素子が駆動するため発熱する。またインクが振動することによる熱も発生する。これらの熱によりインク室131内のインクが温められることになる。
このとき、インク循環は行なっていないため、インク室131内で温められたインクはインク室131に留まることになる。したがって、インク室131内のインク温度を効率よく上昇させることができる。
プリカーサは、インク室131内のインク温度が基準値以上になるまで継続する(S107:No)。そして、インク室131内のインク温度が基準値以上になると(S107:Yes)、プリカーサを終了し、印刷を実行する(S108)。その後、印刷が完了すると、インク循環を開始して(S109)、通常の待機状態となる。このとき、循環するインクのインク温度が適正範囲内になるように、ヒータ240によりインクを加熱する。
図5は、インク温度が低い場合に、従来同様にインク循環を行なってヒータ240でインクを加熱した場合のインク室131内の温度上昇例と、本実施形態で説明したように、インク循環を行なわずにプリカーサによりインクを加熱した場合のインク室131内の温度上昇例とを示す図である。本図では、前者を点線で示し、後者を実線で示している。
例えば、時刻t0において省電力モードが解除された時点で、インク室131内のインク温度が、基準値である温度T1以下の温度T0である場合、従来の温度制御では、時刻t2に基準温度T1まで上昇している。このため、印刷開始時刻はt2となる。これに対し、本実施形態の温度制御では、時刻t2よりも早い時刻t1に基準温度T1に上昇している。このため、時刻t1に印刷を開始することができるようになる。
このように、本実施形態によれば、インク循環経路を備えたインク循環型の印刷装置において、インク低温度時に、省電力モード解除から印刷開始までの時間を短縮することができるようになる。
次に、本実施形態のインクジェットプリンタ100における印刷制御の他の例について説明する。上記実施形態では、インク低温度時には、インク循環を行なうことなく、インク室131内のインクのインク温度をプリカーサによって上昇させることにより印刷を実行していた。
しかしながら、インク室131内に貯蔵されるインク量は有限であり、温められたインクが印刷により消費されるとインクが枯渇したり、温度の低いインクがインク室131に流入してくることになる。
そこで、図6のフローチャートに示すように、受付けた印刷ジョブの印刷で消費されるインク量を見積もって、インク室131に貯蔵され温められたインクだけで印刷可能と判断できる場合に限り上記の処理を行なうようにしてもよい。
図6のフローチャートは、図3に示したフローチャートに処理を追加するものであり、同じ処理については同じ符号を付している。また、再度説明する必要のない処理については記載を省略している。
処理(S103)で、省電力モード解除時にインク温度が基準値以上であるかどうかを判断した結果、インク温度が基準値より低い場合(S103:No)には、印刷制御部112は、受付けた印刷ジョブの印刷で消費されるインク量の見積を行なう(S201)。
消費されるインク量は、例えば、インク吐出データから算出される総インクドロップ数と1回のインクドロップで吐出されるインク量とを掛け合わせることで見積もることができる。あるいは、平均的な印字率から1枚あたりに消費されるインク量を見積もるようにしてもよい。消費されるインク量の見積はインク色毎に行ない、最も消費量の多いインク色の消費量を採用するものとする。
そして、インク量検出器134により検出されたインク室131内に貯蔵されたインク量と消費されるインク量の見積値とから、インク室131内のインクで印刷可能であるかどうかを判断する(S202)。なお、平均的な印刷内容のインク消費量に基づいてあらかじめ印刷可能な枚数を定めておき、その印刷枚数以下であればインク室131内のインクで印刷可能であると簡易的に判断するようにしてもよい。
その結果、インク室131内のインクで印刷可能であると判断した場合(S202:Yes)には、上述の例と同様に、インク循環を行なうことなく、インク吐出機構132にプリカーサを行なわせる(S106)。そして、インク室131内のインク温度が基準値以上になると(S107:Yes)、プリカーサを終了し、印刷を実行する(S108)。その後、印刷が完了すると、インク循環を開始して(S109)、通常の待機状態となる。
一方、インク室131内のインクで印刷可能でないと判断した場合(S202:No)には、プリカーサによるインク加熱は行なわずに、インク循環を開始し、ヒータ240によりインクを加熱する(S203)。そして、インク温度が基準値以上まで上昇したら(S204:Yes)、印刷を実行する(S205)。これにより、印刷の途中でインクが枯渇したり、温度の低いインクで印刷が行なわれることを防ぐことができる。
なお、この印刷制御において、省電力モードが解除されてから印刷が実行されるまで(S102〜S204、又はS102〜S107)の処理は、印刷の前処理として規定される。
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態に係るインクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドとインク循環機構の構成を示すブロック図である。本実施形態のインクジェットプリンタ100a(図1)は、第1の実施形態に係るインクジェットプリンタ100のインク循環機構150において、図7に示すようなバイパス経路270を設けたものである。これをインク循環機構151とする。それに伴い、制御部110における印刷制御の方法が異なるが、その他の構成要素及びその作用動作は基本的に同じであるので、説明は省略する。
図7に示すように、バイパス経路270は、第1の実施形態におけるインク循環経路IC1上においてインクジェットヘッド130をバイパスするために、上流タンク230とインクジェットヘッド130とをつなぐ経路部分と、下流タンク220とヒータ240とをつなぐ経路部分とを直接つなぐ経路として設けられたものである。バイパス経路270を設けたことにより、上流タンク230、インクジェットヘッド130、下流タンク220、ポンプ260、ヒータ240、冷却器250を経て、上流タンク230へと周回してインクを循環させるインク循環経路IC1に対して、インクジェットヘッド130をバイパスして、上流タンク230、ポンプ260、ヒータ240、冷却器250、上流タンク230と周回してインクを循環させるバイパス循環経路BC1が形成される。
図6に示した印刷制御の他の実施例では、図3に示した第1の実施形態に係る印刷制御におけるインク室131内のインク温度の条件の他に、受付けた印刷ジョブの印刷で消費されるインク量の条件も加味することによって、インク室131内のインクだけで当該印刷ジョブの印刷が可能である場合に限り、インク循環を行なわないような印刷制御を行なった。図3及び図6に示した印刷制御に共通する特徴は、インクジェットヘッド130にてプリカーサを行ない、インク室131内のインクの温度を上昇させる際には、インク循環を停止させるということであった。その理由は、温度上昇したインクをインク循環によりインク室131の外へ流出させないようにするためであった。しかし、その代わりに、インクジェットヘッド130にてプリカーサが行なわれている際には、インク循環経路IC1全体のインクを温めることができなくなるため、インク室131内のインクにて印刷ができなくなったときに、改めてインク循環経路IC1全体を温め直す必要がある。
そこで、第2の実施形態では、図8のフローチャートに示すように、インクジェットヘッド130にてプリカーサを行なう際にも、バイパス循環経路BC1においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して上流タンク230を効率的に温めることができるので、省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。
図8のフローチャートにおけるステップS201までの処理は、図6に示した第1の実施形態のフローチャートにおけるステップS201までの処理と同じなので、以下では、それ以降の処理についてのみ説明する。
ステップS202にて、インク室131内のインクで印刷可能であると判断した場合(S202:Yes)には、制御部110がバイパス循環経路BC1内に設けたポンプ260を作動させると共に三方弁280,281をオン動作させるので、バイパス循環経路BC1内でインク循環が開始される(S210)。そして、ステップS211において、ヒータ240によりバイパス循環経路BC1内のインクが加熱される。そして、インク室131においては、プリカーサを行ない、インク室131内のインクの温度を上昇させる(S212)。そして、インク室131内のインクの温度が基準値以上になるまでプリカーサを行ない(S213:No)、インク室131内のインクの温度が基準値以上になったら(S213:Yes)、印刷を実行する(S217)。
一方、ステップS202にて、インク室131内のインクで印刷可能ではないと判断した場合(S202:No)には、インク室131にてプリカーサを行なわずに、インク循環経路IC1にてインク循環を開始し(S214)、ヒータ240によりインク循環経路IC1全体のインクを加熱する(S215)。そして、インク温度が基準値以上まで上昇したら(S216:Yes)、印刷を実行する(S217)。上記の目的を達成することができる。
なお、この印刷制御において、省電力モードが解除されてから印刷が実行されるまで(S102〜S216)の処理は、印刷の前処理として規定される。
第2の実施形態のインクジェットプリンタ100aでは、第1の実施形態におけるインク循環経路IC1上においてインクジェットヘッド130をバイパスするために、上流タンク230とインクジェットヘッド130とをつなぐ経路部分と、下流タンク220とヒータ240とをつなぐ経路部分とを直接つなぐパイパス経路を設けたが、同じ目的を達成するために、その他のパイパス経路の設け方も可能である。例えば、第1の実施形態におけるインク循環経路IC1上においてインクジェットヘッド130をバイパスするために、上流タンク230とインクジェットヘッド130とをつなぐ経路部分と、インクジェットヘッド130と下流タンク220とをつなぐ経路部分とを直接つなぐバイパス経路を設けてもよい。この場合、インクジェットヘッド130をバイパスして、上流タンク230、下流タンク220、ポンプ260、ヒータ240、冷却器250、上流タンク230と周回してインクを循環させるバイパス循環経路BC1が形成される。このバイパス循環経路BC1においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して上流タンク230と下流タンク220を効率的に温めることができるので、省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。ただし、この場合には、三方弁280とインクジェットヘッド130とをつなぐ経路部分、又は、インクジェットヘッド130と三方弁281とをつなぐ経路部分に別途別途負圧発生器を設けて、インクジェットヘッド130に適正な負圧をかける必要がある。
また、第1の実施形態におけるインク循環経路IC1上においてインクジェットヘッド130をバイパスするために、インクジェットヘッド130と下流タンク220とをつなぐ経路部分と、冷却器250と上流タンク230とをつなぐ経路部分とを直接つなぐバイパス経路を設けてもよい。この場合、インクジェットヘッド130をバイパスして、下流タンク220、ポンプ260、ヒータ240、冷却器250、下流タンク220と周回してインクを循環させるバイパス循環経路が形成される。このバイパス循環経路においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して下流タンク220を効率的に温めることができるので、省電力モードからの復帰時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。ただし、この場合には、上流タンク230とインクジェットヘッド130とをつなぐ経路部分に別途負圧発生器を設けて、インクジェットヘッド130に適正な負圧をかける必要がある。
次に、省電力モードからの復帰時に、第1及び第2の実施形態におけるインクジェットプリンタ100,110aに複数の印刷ジョブを受付けた場合の印刷制御について説明する。図9は、インクジェットプリンタ100,100aにおける省電力モードからの復帰時において複数の印刷ジョブを受信した場合の印刷制御のフローチャートである。インクジェットプリンタ100,100aにて複数の印刷ジョブを受付けると(S301:Yes)、電力制御部111は、省電力モードを解除し(S302)、ヘッド制御部120、インクジェットヘッド130、エンジン制御部140、用紙搬送機構160等を再起動させる。
そして、印刷制御部112は、温度センサ133の計測値を参照して、インク室131内のインク温度が所定の基準値以上であるかどうかを判断する(S303)。所定の基準値は、適正な印刷が行なえる温度範囲の下限に基づいて決めることができ、例えば、25℃とすることができる。
この結果、インク室131内のインク温度が基準値以上であれば(S303:Yes)、受信した印刷ジョブの順番にて印刷データを出力し(S304)、第1及び第2の実施形態のステップS203及びS214へと処理を勧める。
一方、インク室131内のインク温度が基準値よりも低い場合(S303:No)には、インク量解析部114にて受付けた各印刷ジョブの印刷で消費されるインク量の見積を行なう(S305)。
次に、インクジェットヘッド130内のインク量検出器134により検出されたインク室131内に貯蔵されたインク量と消費されるインク量の見積値とから、インク室131内のインクで印刷可能な印刷ジョブがあるかどうかを判断する(S306)。
その結果、インク室131内のインクで印刷可能な印刷ジョブがあると判断した場合には(S306:Yes)、印刷可能な印刷ジョブから優先的に印刷データを出力し(S307)、第1及び第2の実施形態のステップS106及びS210(印刷の前処理)へと処理を勧める。
一方、インク室131内のインクで印刷可能な印刷ジョブがないと判断した場合には(S306:No)、受信した印刷ジョブの順番にて印刷データを出力し(S304)、第1及び第2の実施形態のステップS203及びS214へと処理を進める。
このような前処理を行なうことにより、省電力モードの解除時に複数の印刷ジョブを受付けた際に、インク温度が低温の場合であっても、効率的に印刷を行なうことができる。
なお、この印刷制御において、省電力モードが解除されてから印刷が実行されるまで(S102〜S204、S102〜S107、S102〜S216)の処理は、印刷の前処理として規定される。
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図10は、本実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成を示した全体構成図である。本図に示すように、インクジェットプリンタ10は、電源11と、パソコンPCや不図示のLANケーブルなどに着脱自在に接続されるインターフェース12と、装置全体を制御する制御部13と、ヘッド駆動回路21及び複数のヘッドブロック22を有し且つ印刷データに応じてインクを記録紙に向かって吐出させる少なくとも一色以上のライン型インクジェットヘッド20と、ライン型インクジェットヘッド20内のインク温度を制御するヘッド内インク温度制御部30と、記録紙を搬送する記録紙搬送部40と、ライン型インクジェットヘッド20とインク(図11)を貯蔵したインクタンク53(図11)との間でインク循環させるか、又は、インク循環を停止させるインク循環機構50と、インク循環経路IC2(図11)内のインク温度を制御するインク循環経路内インク温度制御部70とを備えている。
ここで、インクジェットプリンタ10内に設けた主要な構成要素について順を追って説明する。
制御部13は、CPU、メモリ等が配置されたコントローラ基板等で構成することができ、画像処理、印刷ジョブ管理等を行なう。具体的には、印刷対象となる画像に基づいて、インク吐出データを生成する処理等を行なう。印刷対象となる画像は、例えば、パソコンPCや不図示のLANケーブルなどからインターフェース12を介して入力された印刷データ等とすることができる。
制御部13は、この内部に入力した印刷データを一時的に格納して処理するデータ処理部13aと、印刷データを印刷する前にこの印刷データに付随した印刷ジョブ情報を解析して印刷データを印刷するのに必要なインク量V(図14)を解析するインク量解析部13bと、演算部13cと、インクジェットプリンタ10の制御用ソフトなどを記憶したROM13dと、インクジェットプリンタ10の動作時に変更可能な情報を一時的に格納するRAM13eと、インクジェットプリンタ10の省電力モードへの移行と省電力モードからの復帰を制御する電力制御部13fと、省電力モードからの復帰の際や電源投入時の印刷処理を制御する印刷制御部13gとを有している。
尚、本実施形態では、制御部13内にデータ格納・処理部13a及びインク量解析部13bを設けているが、これらの機能を備えたデータ格納・処理部及びインク量解析部を制御部13とは別体に設けて、制御部13との間で各部からの信号を送受するように構成しても良い。
次に、ライン型インクジェットヘッド20は、複数色のインクに対応して各色ごとに設けられている。本実施形態では、インクジェットプリンタ10(図10)に入力された印刷データをカラーで記録(印刷)するための複数色のインクの一例として、C(シアン),K(ブラック),M(マゼンタ),Y(イエロー)が用いられているので、C,K,M,Yの各インク色に対応して複数のライン型インクジェットヘッド20C,20K,20M,20Yが記録紙PAの搬送方向(図12の矢印X1方向)に対してC,K,M,Yの記録順に配置されている。
ライン型インクジェットヘッド20C,20K,20M,20Yは、全て同一構造で構成されているので、以下の説明では、このうちの一つのライン型インクジェットヘッド20について説明する。
一つのライン型インクジェットヘッド20は、内部にヘッド駆動回路21が設けられていると共に、複数のノズル22nを主走査方向(図12のY軸方向)に有するヘッドブロック22が二次元的に複数配置されている。本実施形態では、ヘッドブロック22が、主走査方向に沿った一つのライン上に沿って複数個配置され、且つ、副走査方向(図12のX軸方向)に計2ラインに分けて配置されており、且つ、隣り合うライン1,2では各ヘッドブロック22が一部重なりあうように互い違いに千鳥状に配置されている。
また、ライン型インクジェットヘッド20には、この内部に供給されたインク(図11)の温度をインク仕様に基づくインク使用可能範囲内のインク温度となる下限インク温度TL(図15)と上限インク温度TH(図15)との間に設定した最適な目標インク温度TM(図15)に制御するためのヘッド内インク温度制御部30が設けられている。
ヘッド内インク温度制御部30は、ライン型インクジェットヘッド20内のインク温度を検知するためにサーミスタなどを用いたヘッド内インク温度検知部(以下、第1温度計と記す)31と、ライン型インクジェットヘッド20内のインク温度が目標インク温度TM(図15)よりも低い場合にインク(図11)を加熱するための第1加熱手段(以下、第1ヒータと記す)32と、ライン型インクジェットヘッド20内の共通インク供給室23(図11)内に供給されたインクのインク量Vp(図14)を取得するためのヘッド内インク量取得部(以下、インク量検出器と記す)33とで構成されているが、このヘッド内インク温度制御部30の動作については後で詳述する。
尚、本実施形態では、ライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23(図11)内のインク量Vpをインク量検出器33で計量しているが、インク量検出器33を設けずに、印刷開始する前に共通インク供給室23(図11)内のインクを満タンにしておけば、共通インク供給室23の容積を共通インク供給室23内のインク量Vpとして制御部13のRAM13e内に格納して、このRAM13e内に格納した値を用いても良く、この場合には制御部13のRAM13eがヘッド内インク量取得部となる。
更に、ヘッドブロック22に設けた複数のノズル22nからインクを選択的に吐出させる場合に、インクジェット方式では、各ノズル22nと対応して設けられた各ピエゾ素子に駆動信号を印加して振動板を変位させてインク溜室内のインクをノズルから吐出させるピエゾ方式や、静電ギャップに駆動信号を印加して振動板を変位させてインク溜室内のインクをノズルから吐出させる静電方式や、インク溜室内の微小ヒータでインクを加熱して膜沸騰状態となって生じた気泡による圧力変化でインクをノズルから吐出させる膜沸騰インクジェット方式などがあり、本発明ではいずれの方式を用いても良いが、本実施形態では構造が簡単であり且つ信頼性が良好なピエゾ方式を適用している。
図11に示すように、インクを循環させるためのインク循環機構50では、インクを充填したインクボトル51が接続管52に着脱自在に装着されており、接続管52を介してインクボトル51内のインクが第1インクタンク(以下、上部インクタンクと記す)53内に貯蔵されている。尚、本実施形態では、交換可能なインクボトル51により上部インクタンク53内にインクを補給しているが、インクボトル51を取り付けることなく、上部インクタンク53にインク補給口(図示せず)を設けてこのインク補給口からインクを補給しても良い。
また、上部インクタンク53と、ライン型インクジェットヘッド20内で複数のヘッドブロック22にインクを分配するために上流側に設けた共通インク供給室23との間にインク供給経路55が配管されていると共に、インク供給経路55をオン/オフ制御するために第1電磁弁54が設けられている。
この際、ライン型インクジェットヘッド20内の共通インク供給室23には、前述したように、ヘッド内インク温度制御部30を構成する第1温度計31及び第1ヒータ32並びにインク量検出器33が取り付けられている。
また、ライン型インクジェットヘッド20内で下流側に設けた共通インク回収室24と、この共通インク回収室24から回収したインクを貯蔵する第2インクタンク(以下、下部インクタンクと記す)59及びポンプ60並びに熱交換器61を経由して上部インクタンク53との間にインク回収経路56が配管されていると共に、インク回収経路56をオン/オフ制御するために第2電磁弁58が設けられている。
従って、インクをインク供給経路55とインク回収経路56とによるインク循環経路IC2内で循環させる場合に制御部13により各部を制御して、インク循環機構50内に設けた第1,第2電磁弁54,58をオン動作させると、上部インクタンク53内に貯蔵されたインクはインク供給経路55内を通ってライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23内に供給され、共通インク供給室23からインクが2次元的に配置した複数のヘッドブロック22に分配され、各ヘッドブロック22からインクが記録紙PA上に選択的に吐出された後に、各ヘッドブロック22からの余剰のインクが共通インク回収室24内に集められて、共通インク回収室24からのインクがインク回収経路56内を通って下部インクタンク59内に一時的に貯蔵される。
この後、下部インクタンク59内のインクをポンプ60で吸い上げて熱交換器61に送り、熱交換器61内でインク循環経路IC2内のインク温度が所定の温度になるように制御しながらインクを上部タンク53に戻している。
この際、熱交換器61には、インク循環経路IC2内のインク温度をインク使用可能範囲内の目標インク温度TM近傍に制御するためのインク循環経路内インク温度制御部70が設けられている。
インク循環経路内インク温度制御部70は、インク循環経路IC2内のインク温度を検知するためにサーミスタなどを用いた循環インク温度検知部(以下、第2温度計と記す)71と、インク循環経路IC2内のインクを加熱するための第2加熱手段(以下、第2ヒータと記す)72と、インク循環経路IC2内のインクを冷却するための冷却手段(以下、冷却用ファンと記す)73とで構成されているが、このインク循環経路内インク温度制御部70の動作については後で詳述する。
尚、インクジェットプリンタ10において、図11に示したライン型インクジェットヘッド20を一部変形させて、図12に示したようなライン型インクジェットヘッド20’を用いることも可能である。
ライン型インクジェットヘッド20’では、複数のヘッドブロック22を一つのライン上に例えば3個配置した場合に、各ヘッドブロック22に対してライン1,2上でヘッド番号Hn=1〜6が付与されており、且つ、共通インク供給室23(図11)に第1温度計31(図11)及び第1ヒータ32(図11)が取り付けられてなく、ヘッド内インク温度制御部30’が設けられている。
ヘッド内インク温度制御部30’では、ライン型インクジェットヘッド20’の共通インク供給室23(図11)にインク量検出器33が取り付けられ、且つ、複数のヘッドブロック22にサーミスタなどを用いたヘッド内インク温度検知部(以下、第1温度計と記す)31’がそれぞれ取り付けられていると共に、第1加熱手段として各ヘッドブロック22内に設けた複数のピエゾ素子22pをインクが吐出しない程度に微小に振動(プリカーサ)させて複数のインク溜室22ir内のインクを加熱させる方法が適用されている。
従って、ヘッド内インク温度制御部30’は、記録紙PAへの印刷を開始する前に、ライン型インクジェットヘッド20’に設けた複数のヘッドブロック22内のインクに対して目標インク温度TMになるようにプリカーサによって加熱を行なう場合に、各ヘッドブロック22に取り付けた第1温度計31’によりインク温度を計測している。
尚、複数のヘッドブロック22に第1温度計31’をそれぞれ取り付けずに、共通インク供給室23(図11)に第1温度計31(図11)のみを取り付けて、複数のヘッドブロック22内のインクに対して目標インク温度TMになるようにプリカーサによって加熱を行なうことも可能であるが、この場合には、第1温度計31(図11)で計測した温度を基にして目標インク温度TMに到達するまでのプリカーサ時間を予測してプリカーサを行なえば良い。
上記したように、記録紙PAへの印刷を開始する前、ライン型インクジェットヘッド20’(又は20)内のインクの加熱をプリカーサによって行なう場合には、ライン型インクジェットヘッド20’(又は20)内にヒータが必要なくなるために、ライン型インクジェットヘッド20’(又は20)内を小型化できると共に、コストダウンを図ることができる。
ここで、上記のように構成したインクジェットプリンタ10において、当該プリンタ10で使用するインクのインク温度を制御する技術的思想について説明する。
本実施形態では、インクジェットプリンタ10で使用するインクのインク温度を制御する際に、印刷データを記録紙PA上に印刷する前に、印刷データに付随した印刷ジョブ情報を制御部13内に設けたインク量解析部13bで解析して、印刷データを印刷するのに必要なインク量V(図14)をインク量解析部13bで解析している。
この際、制御部13内に設けたインク量解析部13bは、印刷データに付随した印刷ジョブ情報として、記録紙サイズに応じた記録紙1枚当たりの総ドット数情報,印字率情報,印刷枚数情報,印刷部数情報を抽出して、予め設定した1ドット当たりのインク量と、前記した各情報を所定の計算式に代入することで、印刷データを印刷するのに必要なインク量Vを求める処理を行なっている。
具体的に説明すると、インク量解析部13bは、印刷に係る画像データの各インク色(C,K,M,Y)の印字率を算出する。この算出は、例えば、この画像データにおける各インク色(C,K,M,Y)の単位面積当たりのドット数(画素数)をカウントすることによって行なわれている。尚、印字率が低い画像データは例えば文字データであり、一方、印字率が高い画像データは例えば写真データである。
そして、インク量解析部13bによって算出された印字率情報は、所定の計算式に代入され、各インク色(C,K,M,Y)のインクの吐出量に換算される。
本実施形態では、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の解像度が例えば300dpi×300dpiであり、予め設定した1ドット当たりのインク量が例えば30pl(ピコリットル)となっており、例えばA4サイズ(210mm×297mm)の記録紙PA全体に印字率50%で印字を行なう場合に、A4サイズの記録紙PA上に吐出されるインク量は、0.13ml{=(30pl×300dpi×300dpi×210mm/25.4inch×297mm/25.4inch)×50%}となる。
更に、1枚のA4サイズの記録紙PA上に吐出されるインク量が例えば0.13mlであるときに、印刷枚数を20枚、印刷部数を5部とした場合に、各色インクの吐出量は、13ml(=0.13ml×20枚×5部)となる。
従って、インク量解析部13bは、上記のような計算方法によって印刷データに付随した印刷ジョブ情報から印刷データを印刷するのに必要なインク量Vを、
・記録紙1枚当たりのインク量=1ドット当たりのインク量×記録紙サイズに応じた記録紙1枚当たりの総ドット数×印字率 ………(1)、
・印刷データを印刷するのに必要なインク量=記録紙1枚当たりのインク量×記録枚数×記録部数 ………(2)、
によりインク色ごとに算出している。
尚、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の解像度仕様などが異なる場合でも、同様な計算方法によって印刷データを印刷するのに必要なインク量Vを算出可能である。
そして、後述するように、インク量解析部13bで算出した印刷データを印刷するのに必要なインク量V(図14)と、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23に取り付けたインク量検出器33により計量した共通インク供給室23内のインク量Vp(図14)とを比較している。
そして、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内に印刷データを印刷するのに必要なインク量Vがある場合(V≦Vpの場合)に、制御部13の指令でインク循環を停止してヘッド内インク温度制御部30又は30’によりインク温度を制御し、一方、共通インク供給室23内に印刷データを印刷するのに必要なインク量Vがない場合(V>Vpの場合)に、制御部13の指令でインク循環を実行してインク循環経路内インク温度制御部70によりインク温度を制御することを特徴としている。
この理由を説明すると、ライン型インクジェットヘッド20又20’内でインクを加熱する場合、前述したように、図11に示したライン型インクジェットヘッド20ではこのヘッド20内のインクを共通インク供給室23に取り付けた第1ヒータ32で加熱する一方、図12に示したライン型インクジェットヘッド20’では複数のヘッドブロック22内のインクをプリカーサにより加熱しているが、実験の結果、いずれの場合でも図13に示したようにインクの循環の有無によってヘッド加熱時間の経過に伴うインクの温度上昇が異なっていることが判明した。
即ち、図13に示したように、横軸にヘッド加熱時間[秒]を示し、縦軸にヘッド内のインクの上昇温度[°C]を示して、ライン型インクジェットヘッド20又20’内でプリカーサしたときのインクの加熱特性を測定したところ、インク循環を行なった場合(循環有りの場合)には、○印で示したようにヘッド加熱時間が60秒経過したときにヘッド20又は20’内のインクの温度上昇が略3°Cとなった。一方、インク循環を行なわない場合(循環無しの場合)には、□印で示したようにヘッド加熱時間が60秒経過したときにヘッド20又は20’内のインクの温度上昇が略6.7°Cとなった。
尚、ライン型インクジェットヘッド20又20’内でインクを第1ヒータ32により加熱した場合にも、インク循環の有無によって図13に示したのと略同様なインク加熱特性が得られるものである。
従って、インク循環を行なった状態でヘッド20又は20’内のインクを加熱するよりも、インク循環を行なわない状態でヘッド20又は20’内のインクを加熱した方がインク温度が急速に上昇するために短時間で所定の目標インク温度TMに制御できることが判明した。
そこで、本実施形態では、インクジェットプリンタ10で使用するインクのインク温度を制御する際に、印刷データを印刷するのに必要なインク量Vと、インク循環の有無とを考慮して、図14に示したインクジェットプリンタの全体動作を行なっており、以下、図10〜図12,図14〜図18を併用して説明する。
図14に示すように、インクジェットプリンタ10の全体動作を開始したときに、まず、ステップS1で電源11を投入して、制御部13を始動させる。
次に、ステップS2でパソコンPCや不図示のLANケーブルなどから送られた印刷データをインターフェース12を介して受信して、印刷データを制御部13に設けたデータ格納・処理部13a内に一時的に格納する。
次に、ステップS3で制御部13はデータ格納・処理部13a内から印刷データを取り出して、印刷データを印刷する前に印刷データに付随した印刷ジョブ情報を内部に設けたインク量解析部13bで解析して、印刷データを印刷するのに必要なインク量Vを前述した式1及び式2により算出する。
次に、ステップS4でインク量解析部13bはステップS3で得られた印刷データを印刷するのに必要なインク量Vと、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23に取り付けたインク量検出器33により計量した共通インク供給室23内に供給されたインク量Vpとを制御部13の演算部13cで比較する。
尚、印刷開始する前に共通インク供給室23内にインクを満タンにしておけば、共通インク供給室23の容積を共通インク供給室23内のインク量Vpとして制御部13のRAM13e内に格納して、このRAM13e内に格納した値を用いても良い。
ステップS4において、共通インク供給室23内のインク量Vpが印刷データを印刷するのに必要なインク量Vよりも大きい場合(S4:Yes)には、ステップS5で制御部13の指令によりインク循環を停止する。
ステップS5では、制御部13がインク循環経路IC2内に設けたポンプ60を作動させず且つ第1,第2電磁弁54,58をオフ動作させるので、インク循環経路IC2内でインクが循環できずに、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内に印刷データを印刷するのに十分なインク量Vpが共通インク供給室23内に確保されている。
そして、ステップS5でインク循環を停止した場合には、制御部13のROM13d内に記憶された循環を伴わないインク温度制御サブルーチンS10又はS20もしくはS30のいずれか一つが後述するように処理され、ライン型インクジェットヘッド20又は20’内のインクの温度がインク使用可能範囲内に設定した目標インク温度TMに制御されるので、この後、ステップS7でライン型インクジェットヘッド20又は20’内に設けた複数のヘッドブロック22により、記録紙PA上に印刷データを記録する。
この後、ステップS7からステップS8に移行して印刷を終了するか否かを問い、印刷を終了する場合(S8:Yes)にはフロー動作を終了し、一方、印刷を終了しない場合(S8:No)にはステップS3に戻り、印刷を終了するまでステップS3〜ステップS8のフロー動作を繰り返す。
なお、この印刷制御において、電源が投入されてから印刷が実行されるまで(S1〜S10、S20、S30、又はS40)の処理は、印刷の前処理として規定される。
ここで、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内に印刷データを印刷するのに必要なインク量Vがある場合には、印刷データを印刷することができるので、インク循環を停止することによって、図13で説明したようにライン型インクジェットヘッド20又は20’内でインクを加熱した際に、インク循環させる場合よりもインク温度が急速に上昇するために、インク温度を制御するためのウォームアップ時間を従来のインクジェットプリンタよりも短縮することができると共に、インクジェットプリンタ10内のインク全体に亘ってインク温度を制御する必要がないためにインクジェットプリンタ10に対して省電力化を図ることができる。
ここで、インク循環を伴わないインク温度サブルーチンS10,S20,又はS30の処理について、インク循環経路IC2内でインクが循環せず、且つ、ライン型インクジェットヘッド20又は20’は印刷状態でないので、ライン型インクジェットヘッド20又は20’内のインクの温度はインク使用可能範囲内の上限インク温度TH以下であることを前提にして、具体的に説明する。
図15に示すように、循環を伴わないインク温度サブルーチン(その1)S10を適用して処理する場合は、図11に示したライン型インクジェットヘッド20を用いる場合であり、ライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で共通インク供給室23内のインク温度T1を計測しながら第1ヒータ32によりインクを加熱する方法である。
サブルーチン(その1)S10において、まず、ステップS11でライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23内のインク温度T1を共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS12では、第1温度計31で計測したインク温度T1が、制御部13のRAM13e内に記憶されている下限インク温度TLよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS12でインク温度T1が下限インク温度TLよりも低い場合(S12:Yes)には、ステップS13でライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23内のインクを共通インク供給室23に取り付けた第1ヒータ32により所定時間に加熱し、その後、ステップS11に戻ってステップS11の処理を再び行なう。
一方、ステップS12でインク温度T1が下限インク温度TLよりも高い場合(S12:No)には、ステップS14に移行する。ステップS14では、第1温度計31で計測したインク温度T1が、制御部13のRAM13e内に記憶されている目標インク温度TMよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS14でインク温度T1が目標インク温度TMよりも低い場合(S14:Yes)には、ステップS13と同様に、ステップS15で共通インク供給室23内のインクを第1ヒータ32により所定時間に加熱し、その後、ステップS11に戻ってステップS11の処理を再び行なう。一方、ステップS14でインク温度T1が目標インク温度TM以上の場合(S14:No)には、最適な使用インク温度となるので、図14に示したステップS7により印刷を行なう。
尚、サブルーチン(その1)S10において、目標インク温度TMは、下限インク温度TLよりも高く設定されているので、ステップS12を省いても良い。
また、図16に示すように、インク循環を伴わないインク温度サブルーチン(その2)S20を適用して処理する場合は、図12に示したライン型インクジェットヘッド20’を用いる場合であり、複数のヘッドブロック22にそれぞれ取り付けた第1温度計31’で各ヘッドブロック22内のインク温度T1を計測しながらプリカーサによりインクを加熱する方法である。
サブルーチン(その2)S20において、まず、ステップS21でライン型インクジェットヘッド20’内に設けた複数のヘッドブロック22に対してヘッド番号Hn(但し、n=1,2,3,………,n)に対応するヘッドブロック22内のインク温度T1’を、複数のヘッドブロック22ごとに設けた各第1温度計31’で計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS22では、各第1温度計31’で計測した各インク温度T1’が、制御部13のRAM13e内に記憶されている下限インク温度TLよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS22でインク温度T1’が下限インク温度TLよりも低い場合(S22:Yes)には、ステップS23において、ヘッド番号Hnに対応するヘッドブロック22内のインクをプリカーサにより所定時間に加熱し、その後、加熱したヘッドブロック22のみに対してステップS21に戻ってステップS21の処理を再び行なう。
一方、ステップS22でインク温度T1’が下限インク温度TLよりも高い場合(S22:No)には、ステップS24に移行する。ステップS24では、各第1温度計31’で計測した各インク温度T1’が、制御部13のRAM13e内に記憶されている目標インク温度TMよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS24でインク温度T1’が目標インク温度TMよりも低い場合(S24:Yes)には、ステップS23と同様に、ステップS25でヘッド番号Hnに対応するヘッドブロック22内のインクをプリカーサにより所定時間に加熱し、その後、加熱したヘッドブロック22のみに対してステップS21に戻ってステップS21の処理を再び行なう。一方、ステップS24でインク温度T1’が目標インク温度TM以上の場合(S24:No)には、最適な使用インク温度となるので、図14に示したステップS7により印刷を行なう。
尚、サブルーチン(その2)S20においても、目標インク温度TMは、下限インク温度TLよりも高く設定されているので、ステップS22を省いても良い。
更に、図17に示すように、インク循環を伴わないインク温度サブルーチン(その3)S30を適用して処理する場合には、図11に示したライン型インクジェットヘッド20から第1ヒータ32を取り外したものを用いる場合であり、共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で共通インク供給室23内のインク温度T1を計測し、このインク温度T1を基にして目標インク温度TMに至るまでのプリカーサ時間を予測してプリカーサによりインクを加熱する方法である。
サブルーチン(その3)S30において、まず、ステップS31でライン型インクジェットヘッド20の共通インク供給室23内のインク温度T1を共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS32では、第1温度計31で計測したインク温度T1を基にして目標インク温度TMに至るまでのプリカーサ時間を図13に示した循環無しの傾斜特性などを利用して制御部13の演算部13cで予測演算する。尚、演算することなく、制御部13内に設けた不図示のテーブルにインク温度T1に対する目標インク温度TMに至るまでのプリカーサ時間を記憶させて簡易に求めても良い。
次に、ステップS33では、複数のヘッドブロック22内のインクを上記演算で得られた時間に亘ってプリカーサして加熱すれば、略最適な使用インク温度となるので、図14に示したステップS7により印刷を行なう。
ここで、再び図14に戻り、ステップS4において、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内に供給されたインク量Vpが印刷データを印刷するのに必要なインク量Vよりも小さい場合(S4:No)には、ステップS6で制御部13の指令によりインク循環を行なう。
ステップS6では、制御部13がインク循環経路IC2内に設けたポンプ60を作動させると共に第1,第2電磁弁54,58をオン動作させるので、インク循環経路IC2内でインクが循環して共通インク供給室23内にインクが供給される。
そして、ステップS6でインク循環を行なった場合には、ステップS40で制御部13のROM13d内に記憶されたインク循環路内インク温度制御サブルーチンS40が後述するように処理され、ライン型インクジェットヘッド20又は20’内のインクの温度がインク使用可能範囲内に設定した目標インク温度TMに制御されるので、この後、ステップS7でライン型インクジェットヘッド20又は20’内に設けた複数のヘッドブロック22により、記録紙PA上に印刷データを記録する。
この後、前述したと同様に、ステップS7からステップS8に移行して印刷を終了するか否かを問い、印刷を終了する場合(S8:Yes)にはフロー動作を終了し、一方、印刷を終了しない場合(S8:No)にはステップS3に戻り、印刷を終了するまでステップS3〜ステップS8のフロー動作を繰り返す。
ここで、ライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内に印刷データを印刷するのに必要なインク量Vがない場合には、インクを循環させてライン型インクジェットヘッド20又は20’の共通インク供給室23内にインクを供給する必要があり、この場合にはインク循環経路IC2内に設けた第2ヒータ72、又は、ヘッド20又は20’内に設けた第1ヒータ32及びインク循環経路IC2内に設けた第2ヒータ72によりインクを加熱することで、図13で説明したように、インク循環をしない場合よりもインク温度の上昇が遅くなるために、インク温度を制御するためのウォームアップ時間が少し長くかかる。
ここで、図18に示したインク循環経路内インク温度サブルーチンS40を処理する場合の一例として、ヘッド20又は20’内に設けた第1ヒータ32及びインク循環経路IC2内に設けた第2ヒータ72によりインクを加熱する場合について説明するが、これに限ることなく、インク循環経路IC2内に設けた第2ヒータ72だけでインクを加熱しても良い。
即ち、サブルーチンS40において、まず、ステップS41において、インク循環経路IC2内に設けた第2温度計71でインク循環経路IC2内のインク温度T2を計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS42では、第2温度計71で計測したインク温度T2が、制御部13のRAM13e内に記憶されている下限インク温度TLよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS42でインク温度T2が下限インク温度TLよりも低い場合(S42:Yes)には、ステップS43でインク循環経路IC2内に設けた第2ヒータ72によりインク循環経路IC2内のインクを所定時間に加熱し、その後、ステップS41に戻ってステップS41の処理を再び行なう。
一方、ステップS42でインク温度T2が下限インク温度TLよりも高い場合(S42:No)には、ステップS44に移行する。ステップS44では、第2温度計71で計測したインク温度T2が、制御部13のRAM13e内に記憶されている上限インク温度THよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS44でインク温度T2が上限インク温度THよりも高い場合(S44:No)には、ステップS45でインク循環経路IC2内に設けた冷却用ファン73によりインク循環経路IC2内のインクを所定時間に冷却し、その後、ステップS41に戻ってステップS41の処理を再び行なう。
一方、ステップS44でインク温度T2が上限インク温度THよりも低い場合(S44:Yes)には、インク循環経路IC2内のインク温度が下限インク温度TL≦インク温度T2≦上限インク温度THとなり、インク使用可能範囲内のインク温度に入っている。
この後、ライン型インクジェットヘッド20を用いた場合に、ステップS46で共通インク供給室23内のインク温度T1を共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS47では、第1温度計31で計測したインク温度T1が、制御部13のRAM13e内に記憶されている目標インク温度TMよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS47でインク温度T1が目標インク温度TMよりも低い場合(S47:Yes)には、ステップS48で共通インク供給室23内のインクを共通インク供給室23に取り付けた第1ヒータ32により所定時間に加熱し、その後、ステップS46に戻ってステップS46の処理を再び行なう。一方、ステップS47でインク温度T1が目標インク温度TM以上の場合(S47:No)には、最適な使用インク温度となるので、図14に示したステップS7により印刷を行なう。
この際、ライン型インクジェットヘッド20’を用いた場合には、ステップS46〜ステップS48の動作を変更して、プリカーサにより目標インク温度TMに制御するか、又は、インク循環経路IC2内で目標インク温度TMに制御すれば良い。
次に、本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。図19は、本実施形態に係るインクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドとインク循環機構の構成を示すブロック図である。本実施形態のインクジェットプリンタ10a(図10)は、第3の実施形態に係るインクジェットプリンタ10のインク循環機構50において、図19に示すようなバイパス経路80を設けたものである。これをインク循環機構50’とする。それに伴い、制御部13における印刷制御の方法が異なるが、その他の構成要素及びその作用動作は基本的に同じであるので、説明は省略する。
図19に示すように、バイパス経路80は、第3の実施形態におけるインク循環経路IC2上においてライン型インクジェットヘッド20をバイパスするために、上部インクタンク53とライン型インクジェットヘッド20とをつなぐ経路部分55と、下部インクタンク59と第2ヒータ72(インク循環経路内インク温度制御部70)とをつなぐ経路部分(56の一部)とを直接つなぐ経路として設けられたものである。バイパス経路80を設けたことにより、上部インクタンク53、ライン型インクジェットヘッド20、下部インクタンク59、ポンプ60、インク循環経路内インク温度制御部70を経て、上部インクタンク53へと周回してインクを循環させるインク循環経路IC2に対して、ライン型インクジェットヘッド20をバイパスして、上部インクタンク53、ポンプ60、インク循環経路内インク温度制御部70、上部インクタンク53と周回してインクを循環させるバイパス循環経路BC2が形成される。
図14に示した印刷制御のフローチャートにおいては、印刷データを印刷するのに必要なインク量Vが共通インク供給室23内のインク量Vpよりも多い場合(S4:No)には、インク循環経路IC2にてインク循環を行ない、そうでない場合(S4:Yes)には、インク循環を停止するとしていた。その理由は、温度上昇したインクをインク循環により共通インク供給室23の外へ流出させないようにするためであった。しかし、その代わりに、ライン型インクジェットヘッド20にて第1ヒータ32又はプリカーサによりインクの加熱が行なわれている際(S10,S20,又はS30)には、インク循環経路IC2全体のインクを温めることができなくなるため、共通インク供給室23内のインクにて印刷ができなくなったときに、改めてインク循環経路IC2全体を温め直す必要がある。
そこで、第4の実施形態では、図20のフローチャートに示すように、ライン型インクジェットヘッド20にて第1ヒータ32又はプリカーサによりインクの加熱を行なう際にも、上記したバイパス循環経路BC2においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して上部インクタンク53を効率的に温めることができるので、電源投入時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。
図20のフローチャートにおけるステップS4までの処理は、図14に示した第3の実施形態のフローチャートにおけるステップS4までの処理と同じである。更に、図20におけるステップS600,S40の処理も、インク循環経路IC2における処理として、図14に示した第3の実施形態のフローチャートのステップS6,S40と同じである。従って、以下では、ステップS500以降の処理についてのみ説明する。
図20のフローチャートにおいて、ステップS4にて、印刷データを印刷するのに必要なインク量Vが共通インク供給室23内のインク量Vp以下の場合(S4:Yes)には、ステップS500で制御部13の指令によりバイパス循環経路BC2にてインク循環を行なう(S500)。
ステップS500では、制御部13がバイパス循環経路BC2内に設けたポンプ60を作動させると共に三方弁90,91をオン動作させるので、バイパス循環経路BC2内でインクが循環する。
そして、ステップS500でインク循環を行なった場合には、ステップS50で制御部13のROM13d内に記憶されたバイパス循環路内インク温度制御サブルーチンS50が後述するように処理され、ライン型インクジェットヘッド20又は20’内のインクの温度がインク使用可能範囲内に設定した目標インク温度TMに制御されるので、この後、ステップS7でライン型インクジェットヘッド20又は20’内に設けた複数のヘッドブロック22により、記録紙PA上に印刷データを記録する。
この後、前述したと同様に、ステップS7からステップS8に移行して印刷を終了するか否かを問い、印刷を終了する場合(S8:Yes)にはフロー動作を終了し、一方、印刷を終了しない場合(S8:No)にはステップS3に戻り、印刷を終了するまでステップS3〜ステップS8のフロー動作を繰り返す。
なお、この印刷制御において、電源が投入されてから印刷が実行されるまで(S1〜S50、又はS1〜S40)の処理は、印刷の前処理として規定される。
ここで、図21に示したバイパス循環経路内インク温度サブルーチンS50を処理する場合の一例として、バイパス循環経路BC2内に設けた第2ヒータ72によりインクを加熱する場合について説明する。
サブルーチンS50において、まず、ステップS51において、バイパス循環経路BC2内に設けた第2温度計71でバイパス循環経路BC2内のインク温度T3を計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS52では、第2温度計71で計測したインク温度T3が、制御部13のRAM13e内に記憶されている下限インク温度TLよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS52でインク温度T3が下限インク温度TL’よりも低い場合(S52:Yes)には、ステップS53でバイパス循環経路BC2内に設けた第2ヒータ72によりバイパス循環経路BC2内のインクを所定時間に加熱し、その後、ステップS51に戻ってステップS51の処理を再び行なう。
一方、ステップS52でインク温度T3が下限インク温度TL’よりも高い場合(S52:No)には、ステップS54に移行する。ステップS54では、第2温度計71で計測したインク温度T3が、制御部13のRAM13e内に記憶されている上限インク温度TH’よりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS54でインク温度T3が上限インク温度TH’よりも高い場合(S54:No)には、ステップS55でバイパス循環経路BC2内に設けた冷却用ファン73によりバイパス循環経路BC2内のインクを所定時間に冷却し、その後、ステップS51に戻ってステップS51の処理を再び行なう。
一方、ステップS54でインク温度T3が上限インク温度TH’よりも低い場合(S54:Yes)には、バイパス循環経路BC2内のインク温度が下限インク温度TL’≦インク温度T3≦上限インク温度TH’となり、インク使用可能範囲内のインク温度に入っている。
この後、ライン型インクジェットヘッド20を用いた場合に、ステップS56で共通インク供給室23内のインク温度T1を共通インク供給室23に取り付けた第1温度計31で計測し、この結果を制御部13に知らせる。
次に、ステップS57では、第1温度計31で計測したインク温度T1が、制御部13のRAM13e内に記憶されている目標インク温度TMよりも低いか否かを制御部13の演算部13cで比較する。
この際、ステップS57でインク温度T1が目標インク温度TMよりも低い場合(S57:Yes)には、ステップS58で共通インク供給室23内のインクを共通インク供給室23に取り付けた第1ヒータ32により所定時間に加熱し、その後、ステップS56に戻ってステップS56の処理を再び行なう。一方、ステップS57でインク温度T1が目標インク温度TM以上の場合(S57:No)には、最適な使用インク温度となるので、図20に示したステップS7により印刷を行なう。
この際、ライン型インクジェットヘッド20’を用いた場合には、ステップS56〜ステップS58の動作を変更して、プリカーサにより目標インク温度TMに制御するか、又は、バイパス循環経路BC2内で目標インク温度TMに制御すれば良い。
第4の実施形態のインクジェットプリンタ10aでは、第3の実施形態におけるインク循環経路IC2上においてライン型インクジェットヘッド20をバイパスするために、上部インクタンク53とライン型インクジェットヘッド20とをつなぐ経路部分と、下部インクタンク59と第2ヒータ72(インク循環経路内インク温度制御部70)とをつなぐ経路部分(56の一部)とを直接つなぐパイパス経路BC2を設けたが、同じ目的を達成するために、その他のパイパス経路の設け方も可能である。例えば、第4の実施形態におけるインク循環経路IC2上においてライン型インクジェットヘッド20をバイパスするために、上部インクタンク53とライン型インクジェットヘッド20とをつなぐ経路部分と、ライン型インクジェットヘッド20と下部インクタンク59とをつなぐ経路部分とを直接つなぐバイパス経路を設けてもよい。この場合、ライン型インクジェットヘッド20をバイパスして、上部インクタンク53、下部インクタンク59、ポンプ60、インク循環経路内インク温度制御部70、上部インクタンク53と周回してインクを循環させるバイパス循環経路が形成される。このバイパス循環経路においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して上部インクタンク53と下部インクタンク59を効率的に温めることができるので、電源投入時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。ただし、この場合には、三方弁90とライン型インクジェットヘッド20とをつなぐ経路部分、又は、ライン型インクジェットヘッド230と三方弁91とをつなぐ経路部分に別途負圧発生器を設けて、ライン型インクジェットヘッド230に適正な負圧をかける必要がある。
また、第4の実施形態におけるインク循環経路IC2上においてライン型インクジェットヘッド20をバイパスするために、ライン型インクジェットヘッド20と下部インクタンク59とをつなぐ経路部分と、インク循環経路内インク温度制御部70と上部インクタンク53とをつなぐ経路部分とを直接つなぐバイパス経路を設けてもよい。この場合、ライン型インクジェットヘッド20をバイパスして、下部インクタンク59、ポンプ60、インク循環経路内インク温度制御部70、ヒータ240、下部インクタンク59と周回してインクを循環させるバイパス循環経路が形成される。このバイパス循環経路においてインク循環を行なわせることによって、印刷と並行して上部インクタンク53と下部インクタンク59を効率的に温めることができるので、電源投入時のようなインク低温状態からインク適温状態への遷移時間を更に短縮することが可能となる。ただし、この場合には、上部インクタンク53とライン型インクジェットヘッド230とをつなぐ経路部分に別途負圧発生器を設けて、ライン型インクジェットヘッド230に適正な負圧をかける必要がある。
次に、電源投入時に、第3及び第4の実施形態におけるインクジェットプリンタ10,10aに複数の印刷ジョブを受付けた場合の印刷制御について説明する。図22は、インクジェットプリンタ10,10aにおける電源投入時において複数の印刷ジョブを受信した場合の印刷制御のフローチャートである。電源投入時(S1)に、インクジェットプリンタ10,10aにて複数の印刷ジョブを受け付けると(S61:Yes)、電力制御部13fは、ライン型インクジェットヘッド20、ヘッド内インク温度制御部30、印刷紙搬送部40、インク循環機構50、インク循環経路内インク温度制御部70等を再起動させる。
そして、インク量解析部13bにて受付けた各印刷ジョブの印刷で消費されるインク量の見積を行なう(S62)。
次に、ヘッド内インク温度制御部30のインク量検出器33により検出された共通インク供給室23内に貯蔵されたインク量と消費されるインク量の見積値とから、共通インク供給室23内のインクで印刷可能な印刷ジョブがあるかどうかを判断する(S63)。
その結果、共通インク供給室23内のインクで印刷可能な印刷ジョブがあると判断した場合には(S63:Yes)、印刷可能な印刷ジョブから優先的に印刷データを出力し(S64)、第3及び第4の実施形態のステップS5及びS500(印刷の前処理)へと処理を勧める。
一方、共通インク供給室23内のインクで印刷可能な印刷ジョブがないと判断した場合には(S63:No)、受信した印刷ジョブの順番にて印刷データを出力し(S65)、第3及び第4の実施形態のステップS6及びS600へと処理を勧める。
このような前処理を行なうことにより、電源投入時に複数の印刷ジョブを受付けた際に、効率的に印刷を行なうことができる。
なお、この印刷制御において、電源が投入されてから印刷が実行されるまで(S1〜S10、S20、S30、S40、又はS50)の処理は、印刷の前処理として規定される。
尚、上記した実施形態1〜4では、インクジェットプリンタにおいて、粘性を有する液剤としてインクを用いた例について説明したが、粘性を有する液剤としてクリーム半田や接着剤などにも適用可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲でその他の構成にても具現化することができる。
100…インクジェットプリンタ
110…制御部
111…電力制御部
112…印刷制御部
113…データ処理部
114…インク量解析部
115…制御部
116…ROM
117…RAM
120…ヘッド制御部
130…インクジェットヘッド
131…インク室
132…インク吐出機構
133…温度センサ
134…インク量検出部
140…エンジン制御部
150,151…インク循環機構
160…用紙搬送機構
170…操作パネル部
180…画像読取部
210…インクカートリッジ
220…下流タンク
230…上流タンク
240…ヒータ
250…冷却器
260…ポンプ
IC1…インク循環経路
270…バイパス経路
280,281…三方弁
BC1…バイパス循環経路
10…インクジェットプリンタ
11…電源
12…インターフェース
13…制御部
13a…データ処理部
13b…インク量解析部
13c…演算部(CPU)
13d…ROM
13e…RAM
13f…電力制御部
13g…印刷制御部
20(20C,20K,20M,20Y)…ライン型インクジェットヘッド
20’…変形例のライン型インクジェットヘッド
21…ヘッド駆動回路、22…ヘッドブロック
23…共通インク供給室
24…共通インク回収室
30,30’…ヘッド内インク温度制御部
31,31’… ヘッド内インク温度検知部(第1温度計)
32…第1加熱手段(第1ヒータ)
33…ヘッド内インク量取得部(インク量検出器)
50,50’…インク循環機構
51…インクボトル
52…接続管
53…第1インクタンク(上部インクタンク)
54…第1電磁弁
55…インク供給経路
56…インク回収経路
58…第2電磁弁
59…第2インクタンク(下部インクタンク)
60…ポンプ
61…熱交換器
70…インク循環経路内インク温度制御部
71…循環インク温度検知部(第2温度計)
72…第2加熱手段(第2ヒータ)
73…冷却手段(冷却用ファン)
IC2…インク循環経路
80…バイパス経路
90,91…三方弁
BC2…バイパス循環経路

Claims (4)

  1. インクを貯蔵するインク室と前記インク室内のインクを吐出させるインク吐出機構と前記インク室内のインク温度を計測する温度センサとを有する印字ヘッドと、
    前記インク室を経路中に含んだインク循環経路と、
    前記温度センサが計測するインク温度に基づき、前記インク吐出機構を制御する印刷制御部と、
    入力された印刷データを印刷するのに要するインク量を解析するインク量解析部を備え、
    前記インク循環経路は、前記印字ヘッドを迂回するバイパス循環経路を備え、
    前記印刷制御部は、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、前記温度センサが計測するインク温度が前記所定の値よりも小さい場合には、前記インク量解析部が前記インク室内のインクで印刷が可能かどうかを判断し、印刷が可能と判断された場合に限り、前記バイパス循環経路でインクを循環させ、さらに、前記インク吐出機構に前記インク室内のインクを吐出しない程度のインク振動動作を、前記インク温度が前記所定の値以上になるまで行なわせる前処理を行なうことを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. インクを貯蔵するインク室と前記インク室内のインクを吐出させるインク吐出機構と前記インク室内のインク温度を計測する温度センサとを有する印字ヘッドと、
    前記インク室を経路中に含んだインク循環経路と、
    入力された印刷データを印刷するのに要するインク量を解析するインク量解析部と、
    少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、前記インク量解析部が解析したインク量が所定の値以下の場合には、前記温度センサによって計測されたインク温度がインク使用可能温度になるまで加熱する前処理を行なう印刷制御部と、
    を備え
    前記インク循環経路は、当該インク循環経路内のインクを加熱するインク循環経路内インク加熱部と、前記印字ヘッドを迂回するバイパス循環経路を備え、
    少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、前記インク量解析部が解析したインク量が前記所定の値以下の場合には、前記バイパス循環経路でインクを循環させ、さらに、前記インク循環経路内インク加熱部で前記パイパス循環経路内のインクの温度をインク使用可能温度になるまで加熱する前処理を行なうことを特徴とするインクジェット印刷装置。
  3. 前記インク量解析部は、前記印刷データを印刷するのに必要なインク量を、前記印刷データに付随した印刷ジョブ情報から記録紙サイズに応じた記録紙1枚当たりの総ドット数、印字率、記録紙枚数、印刷部数を解析して、1ドット当たりのインク量×記録紙1枚当たりの総ドット数×印字率×記録紙枚数×印刷部数により算出することを特徴とする請求項に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記印刷制御部は、少なくとも省電力モードの解除時又は電源投入時に、複数の印刷ジョブを受付けた際、前記インク量解析部が前記インク室内のインクで印刷が可能と判断した印刷データを備えた印刷ジョブから優先して前記前処理の後に印刷を行なわせる請求項に記載のインクジェット印刷装置。
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