JP2015051559A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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寿行 高橋
岡田 富行
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Abstract

【課題】インクの温度が適正温度範囲を逸脱することによる印刷画質の低下を抑制できるインクジェット印刷装置を提供する。
【解決手段】制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データと、上流側のノズル列および下流側のノズル列との対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる領域21U,21D間のインクの温度差が低減するように、吐出データとノズル列との対応関係を制御して印刷を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドから印刷媒体にインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
従来、インクジェット印刷装置において、印刷時のインクの温度を適温にするために、インク供給系内でインクの温度を調整することがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、ライン型のインクジェットヘッドとして、インクチャンバが2つの領域に仕切られ、それぞれの領域に貯留されたインクを吐出する2列のノズル列を有するものがある。この2列のノズル列の主走査方向におけるノズル位置は、ノズルピッチの半分(半ピッチ分)だけずらされている。
このようなインクジェットヘッドによれば、1つのインクジェットヘッドから2色のインクを吐出可能になる。また、2列のノズル列から同じ色のインクを吐出させるようにすれば、その色の印字解像度を高めることが可能になる。
特開2003−220714号公報
インクジェットヘッドでは、インクの吐出動作が行われると、ノズルからインクを吐出させるピエゾ素子等の発熱の影響で、インクジェットヘッド内のインクの温度が上昇する。
上述のインクジェットヘッドで2列のノズル列が、共通の経路から分配されて供給される同一色のインクを吐出する場合において、2列のノズル列間で駆動率に差があると、インクジェットヘッド内で各ノズル列に対応する領域のインクに温度差が生じることがある。そして、連続印刷時間の経過とともにその温度差が広がり、一方のノズル列に対応するインクが早く適正温度範囲を逸脱するおそれがある。このため、適正温度範囲内のインク温度で印刷可能な時間が縮小するおそれがある。インクの温度が適正温度範囲を逸脱すると、例えばインクの飛翔状態が不安定になるなどして、印刷画質の低下を招く。
特許文献1に記載のようにインク供給系内でインクの温度を調整しても、上述したインクジェットヘッド内でのインクの温度差を抑制することはできなかった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクの温度が適正温度範囲を逸脱することによる印刷画質の低下を抑制できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、搬送される用紙の搬送方向に直交する主走査方向に沿って所定間隔で配置された複数のノズルをそれぞれ含み前記主走査方向における前記ノズルの位置が互いにずれているとともに前記搬送方向に沿って互いに間隔を空けて配置された第1のノズル列および第2のノズル列と、前記第1のノズル列から吐出されるインクを貯留する第1の領域と前記第2のノズル列から吐出されるインクを貯留する第2の領域とに仕切られ、共通の経路から分配されて前記第1および第2の領域に供給されるインクを貯留するインクチャンバとを有し、搬送される用紙に前記第1および第2のノズル列の前記ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドと、第1の吐出データおよび第2の吐出データに基づき、前記第1および第2のノズル列の前記ノズルからラインごとにインクを吐出して印刷を行うよう制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1および第2の吐出データと前記第1および第2のノズル列との対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる前記第1の領域と前記第2の領域との間のインクの温度差が低減するように、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御して印刷を行うことにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、第1および第2の吐出データと前記第1および第2のノズル列との対応関係を所定の印刷単位ごとに入れ替える制御を行うことにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴は、前記制御部は、第1および第2の吐出データにおけるページごとの印字率を用いて、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第4の特徴は、前記第1および第2の領域におけるインクの温度を検出する温度検出部をさらに備え、前記制御部は、第1および第2の吐出データにおけるページごとの印字率、および前記温度検出部により検出された前記第1および第2の領域におけるインクの温度を用いて、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、第1および第2の吐出データと第1および第2のノズル列との対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる第1の領域と第2の領域との間のインクの温度差が低減するように、吐出データとノズル列との対応関係を制御して印刷を行う。これにより、第1の領域と第2の領域との間で大きなインクの温度差が生じてインクの温度が適正温度範囲を逸脱することを低減できる。このため、適正温度範囲内のインク温度で印刷可能な時間が縮小することを抑制できる。この結果、インクの温度が適正温度範囲を逸脱することによる印刷画質の低下を抑制できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴によれば、制御部は、第1および第2の吐出データと第1および第2のノズル列との対応関係を所定の印刷単位ごとに入れ替える制御を行う。これにより、制御部に与える負荷が少ない処理で、第1の領域と第2の領域との間のインクの温度差を抑制できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴によれば、制御部は、インクの温度に与える影響の大きい印字率を用いて、吐出データとノズル列との対応関係を制御する。これにより、第1の領域と第2の領域との間でインクの温度差が生じることを効率よく抑制できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第4の特徴によれば、制御部は、第1および第2の吐出データにおけるページごとの印字率と、検出された第1および第2の領域におけるインクの温度とを用いて、吐出データとノズル列との対応関係を制御する。これにより、第1の領域と第2の領域との間のインクの温度差を高い精度で制御できる。
第1の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 インクジェットヘッドにおけるノズル列の説明図である。 上流側のノズル列および下流側のノズル列からのインクの吐出によるドット形成の説明図である。 上流側のノズル列および下流側のノズル列からのインクの吐出によるドット形成の説明図である。 インクチャンバの上流側の領域と下流側の領域との間でインクの温度差が生じた場合のインク温度の変化を示す説明図である。 インクチャンバの上流側の領域と下流側の領域との間のインクの温度差が抑えられた場合のインク温度の変化を示す説明図である。 第2の実施の形態における吐出データとノズル列との対応関係の制御を説明するためのフローチャートである。 (a)は吐出データにおける印字率を示す説明図、(b)は(a)における印字率大小関係を示す説明図、(c)は印刷時における印字率を示す説明図、(d)は(c)における印字率大小関係を示す説明図である。 第3の実施の形態における吐出データとノズル列との対応関係の制御を説明するためのフローチャートである。 (a)は吐出データにおける印字率を示す説明図、(b)は(a)におけるノズル列間の印字率差を示す説明図、(c)は|T|の値を示す説明図、(d)は入替処理後の印字率を示す説明図である。 第4の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 第4の実施の形態における吐出データとノズル列との対応関係の制御を説明するためのフローチャートである。 (a)は検出されたインク温度を示す説明図、(b)は吐出データにおける印字率を示す説明図、(c)は印刷時における印字率を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、インクジェットヘッドにおけるノズル列の説明図である。なお、以下の説明における上下方向は鉛直方向であり、図1の上下方向を示すものとする。
図1に示すように、第1の実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、インクジェットヘッド2と、インク循環部3と、制御部4とを備える。
インクジェットヘッド2は、図示しない搬送部によりインクジェットヘッド2の下方を搬送される用紙PAにインクを吐出して画像を印刷する。図1、図2に示すように、インクジェットヘッド2は、インクチャンバ11と、ノズル列12U,12Dと、ドライバ13U,13Dとを備える。
インクチャンバ11は、インク循環部3により供給されるインクを貯留する。インクチャンバ11内には、間仕切り11aが設けられている。間仕切り11aは、インクチャンバ11内を、用紙PAの搬送方向における上流側の領域21Uと、下流側の領域21Dとに仕切るものである。領域21U,21Dは、共通の経路である後述の配管39aから分配器35により分配されて供給される同一色のインクを貯留する。領域21U,21D内には、ノズル列12U,12Dからインクを吐出させるピエゾ素子(図示せず)が配置されている。上流側の領域21Uは、請求項の第1の領域(または第2の領域)に相当する。下流側の領域21Dは、請求項の第2の領域(または第1の領域)に相当する。
ノズル列12U,12Dは、図2に示すように、それぞれインクを吐出する複数のノズル22を有する。ノズル列12U,12Dは、インクジェットヘッド2の下面に形成されている。上流側のノズル列12Uは、インクチャンバ11の上流側の領域21Uに貯留されたインクをノズル22から吐出し、下流側のノズル列12Dは、下流側の領域21Dに貯留されたインクをノズル22から吐出する。ノズル列12U,12Dは、副走査方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。各ノズル列12U,12Dにおいて、複数のノズル22は、用紙PAの搬送方向(副走査方向)に直交する主走査方向に沿って所定のピッチPで等間隔に配置されている。また、ノズル列12Uのノズル22とノズル列12Dのノズル22とが、主走査方向に半ピッチ(P/2)分だけずれるように配置されている。上流側のノズル列12Uは、請求項の第1のノズル列(または第2のノズル列)に相当する。下流側のノズル列12Dは、請求項の第2のノズル列(または第1のノズル列)に相当する。
ドライバ13U,13Dは、それぞれ領域21U,21D内に配置されたピエゾ素子(図示せず)を駆動させることにより、ノズル列12U,12Dのノズル22からインクを吐出させる。
インク循環部3は、インクを循環させつつ、インクジェットヘッド2にインクを供給する。インク循環部3は、上流タンク31と、下流タンク32と、インクボトル33と、ポンプ34と、分配器35と、集合器36と、ヒータ37と、冷却器38と、配管39a〜39hとを備える。
上流タンク31は、下流タンク32から送られるインクを貯留し、インクジェットヘッド2へとインクを供給する。
下流タンク32は、インクジェットヘッド2による吐出動作で消費されなかったインクを貯留する。また、下流タンク32は、インクボトル33から供給されるインクを貯留する。
インクボトル33は、インクジェット印刷装置1で印刷に用いるインクを保持している。インクボトル33は、下流タンク32へインクを供給する。
ポンプ34は、下流タンク32から上流タンク31へとインクを送る。ポンプ34は、下流タンク32と上流タンク31との間の配管39gの途中に設けられている。
分配器35は、配管39aを介して上流タンク31から供給されるインクを、インクチャンバ11の領域21Uと領域21Dとに分配する。
集合器36は、インクジェットヘッド2で吐出動作により消費されなかったインクを、インクチャンバ11の領域21U,21Dから集める。集合器36により集められたインクは、配管39fを介して下流タンク32へと流れる。
ヒータ37は、インク循環部3内で循環されるインクを加温する。ヒータ37は、上流タンク31と分配器35との間の配管39aの途中に設けられている。
冷却器38は、インク循環部3内で循環されるインクを冷却する。冷却器38は、ヒートシンクおよびファン(いずれも図示せず)を有する。冷却器38は、下流タンク32と上流タンク31との間の配管39gの途中に設けられている。
配管39aは、上流タンク31と分配器35とを接続する。配管39bは、分配器35とインクチャンバ11の上流側の領域21Uとを接続する。配管39cは、分配器35とインクチャンバ11の下流側の領域21Dとを接続する。配管39dは、インクチャンバ11の上流側の領域21Uと集合器36とを接続する。配管39eは、インクチャンバ11の下流側の領域21Dと集合器36とを接続する。配管39fは、集合器36と下流タンク32とを接続する。配管39gは、下流タンク32と上流タンク31とを接続する。配管39hは、インクボトル33と下流タンク32とを接続する。
制御部4は、インクジェット印刷装置1全体の動作を制御する。制御部4は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部4は、印刷時において、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データに基づき、ノズル列12U,12Dのノズル22からラインごとにインクを吐出して印刷を行うよう制御する。
上流側ノズル列用の吐出データは、印刷画像を形成するために上流側のノズル列12Uの各ノズル22から各画素に対して吐出するインクの液滴数(ドロップ数)を示すデータである。上流側ノズル列用の吐出データは、請求項の第1の吐出データ(または第2の吐出データ)に相当する。下流側ノズル列用の吐出データは、印刷画像を形成するために下流側のノズル列12Dの各ノズル22から各画素に対して吐出するドロップ数を示すデータである。下流側ノズル列用の吐出データは、請求項の第2の吐出データ(または第1の吐出データ)に相当する。
上記のように、上流側ノズル列用の吐出データ、下流側ノズル列用の吐出データは、それぞれ上流側のノズル列12U、下流側のノズル列12Dに対応するものとして生成されている。しかし、制御部4は、このような吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる領域21U,21Dの間のインクの温度差が低減するように、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御して印刷を行う。
具体的には、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を、所定の印刷単位ごとに入れ替える制御を行う。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
印刷データが入力されると、制御部4は、印刷動作を開始する。印刷データには、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データが含まれる。
印刷動作を開始すると、制御部4は、インク循環部3のポンプ34を駆動させてインクを循環させる。ここで、制御部4は、図示しない温度計により検出されるインク温度から、インク循環部3におけるインクの温度が適正温度範囲内であるか否かを判断する。適正温度範囲内ではないと判断した場合、制御部4は、インクを循環させつつ、ヒータ37および冷却器38によりインク温度の調整を行わせる。
そして、制御部4は、図示しない搬送部により用紙PAを搬送させつつ、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データに基づき、インクジェットヘッド2のノズル列12U,12Dからインクを吐出させる。これにより、用紙PAに画像が印刷される。
ここで、制御部4は、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を、所定の印刷単位ごとに入れ替えつつ印刷を行う。具体的には、制御部4は、1ページ単位で吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替える。
例えば、制御部4は、1ページ目においては、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させる。2ページ目においては、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係が1ページ目とは逆になるようにする。すなわち、制御部4は、2ページ目においては、下流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、上流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させる。
その後、奇数ページについては、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を上述した1ページ目と同様にする。偶数ページについては、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を上述した2ページ目と同様にする。
このような制御により、奇数ページにおいて図3のようにドットが形成されるとすると、偶数ページにおいては図4のようにドットが形成される。
図3、図4において、ドット41uは、上流側のノズル列12Uのノズル22から吐出されたインクにより用紙PAに形成されたドットを示す。ドット41dは、下流側のノズル列12Dのノズル22から吐出されたインクにより用紙PAに形成されたドットを示す。なお、ノズル列12U,12Dは同一色のインクを吐出するため、ドット41u,41dは同一色のドットである。
印刷時には、上流側のノズル列12Uのノズル22からインクが吐出され、用紙PAに1ライン分のドット41uが形成された後、このドット41uと同一ライン上にドット41dが形成されるようなタイミングで、下流側のノズル列12Dからインクが吐出される。このようにして、搬送される用紙PAに、ラインごとに印刷画像が形成される。
図3、図4に示すように、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替えると、印刷画像が半ピッチ分だけ主走査方向にずれるが、同様の印刷画像が形成される。
ここで、インクジェットヘッド2では、インクの吐出動作が行われると、ピエゾ素子やドライバ13U,13Dが発熱する。このような発熱は、インクチャンバ11の領域21U,21D内のインクの温度を上昇させる。ノズル列12U,12Dにおける印字率が大きくなるほど、ピエゾ素子やドライバ13U,13Dの温度が高くなりやすい。
上述した制御とは異なり、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を固定して印刷を行うと、ノズル列12U,12Dにおける印字率の差により、領域21U,21D間でインクの温度差が生じることがある。
例えば、多数ページの印刷であって、各ページの画像が同一内容である場合において、上流側ノズル列用の吐出データが下流側ノズル列用の吐出データよりも印字率が大きいとする。そして、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて、多数ページを連続して印刷するとする。
この場合、図5に示すように、連続印刷時間の経過とともに領域21U,21D間のインクの温度差が拡大する。そして、上流側の領域21Uのインクの温度が適正温度範囲(T1〜T2)の上限温度T2を超えるおそれがある。領域21Uのインクの温度が上限温度T2を超えると、例えば、上流側のノズル列12Uから吐出されたインクの飛翔状態が不安定になって印刷画質が低下するおそれがある。
これに対し、上述のように1ページ単位で吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替える制御を行えば、ノズル列12U,12D間で印字率を分散させることができる。特に、同一内容の画像を多数ページに印刷する場合において、1ページ単位で吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替えて印刷すれば、1ページごとにノズル列12U,12Dの印字率が入れ替わるため、ノズル列12U,12D間で印字率が平均化される。これにより、図6のように、領域21U,21D間でインクの温度差はほとんど生じず、図5で領域21Uのインクの温度が上限温度T2を超えた連続印刷時間Aになっても、領域21U,21Dのインクの温度は適正温度範囲内に維持される。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部4は、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる領域21U,21Dの間のインクの温度差が低減するように、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御して印刷を行う。具体的には、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を、所定の印刷単位で入れ替える制御を行う。これにより、インクジェットヘッド2で領域21U,21D間で大きなインクの温度差が生じてインクの温度が適正温度範囲を逸脱することを低減できる。このため、適正温度範囲内のインク温度で印刷可能な時間が縮小することを抑制できる。この結果、インクの温度が適正温度範囲を逸脱することによる印刷画質の低下を抑制できる。また、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を所定の印刷単位で入れ替えるのみの制御であるため、制御部4に与える負荷が少ない処理により、領域21U,21D間のインクの温度差を抑制できる。
なお、上述の説明では、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替える印刷単位を1ページとしたが、これに限らない。例えば、複数ページからなる部単位で入れ替えを行うようにしてもよい。この場合でも、ノズル列12U,12D間で印字率を分散させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、第2の実施の形態における吐出データとノズル列との対応関係の制御を説明するためのフローチャートである。なお、第2の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成は、図1に示した第1の実施の形態のインクジェット印刷装置1と同様であるため、第2の実施の形態においても図1を参照する。
図7のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1に印刷データが入力されることにより開始となる。
図7のステップS1において、制御部4は、ページの順番を示す変数nに「1」を設定する。
次いで、ステップS2において、制御部4は、nページ目における各ノズル列12U,12Dの印字率を算出する。具体的には、制御部4は、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率と、nページ目の下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率とを算出する。上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率は、ノズル列12Uのノズル22に対応する全画素数に対する、ドロップ数が0ではない(インクが吐出される)画素数の割合である。下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率も同様のものである。
次いで、ステップS3において、制御部4は、変数nが「1」であるか否かを判断する。
変数nが「1」であると判断した場合(ステップS3:YES)、ステップS4において、制御部4は、本来の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を維持して印刷する。具体的には、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。
次いで、ステップS5において、制御部4は、変数nが最後のページであることを示す「N」であるか否かを判断する。変数nが「N」であると判断した場合(ステップS5:YES)、制御部4は、処理を終了する。
変数nが「N」ではないと判断した場合(ステップS5:NO)、ステップS6において、制御部4は、変数nに「1」を加算する。その後、制御部4は、ステップS2へ戻る。
ステップS3において、変数nが「1」ではないと判断した場合(ステップS3:NO)、ステップS7において、制御部4は、ステップS2の算出結果に基づき、nページ目は、(n−1)ページ目の印刷時とノズル列12U,12D間の印字率の大小関係(印字率大小関係)が同じか否かを判断する。
なお、(n−1)ページ目の印刷時におけるノズル列12U,12Dの印字率が等しかった(大小関係がない)場合は、(n−2)ページ目を判断対象とする。印刷時におけるノズル列12U,12Dの印字率に差がある(大小関係がある)ページまでさかのぼって判断対象とすればよい。
印字率大小関係が同じではないと判断した場合(ステップS7:NO)、制御部4は、ステップS4へ進む。
印字率大小関係が同じであると判断した場合(ステップS7:YES)、ステップS8において、制御部4は、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を本来の対応関係から入れ替えて印刷する。具体的には、制御部4は、下流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、上流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。この後、制御部4は、ステップS5へ進む。
上述した吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係の制御について、図8の例を用いて説明する。
図8(a)は、上述した図7のステップS2で算出される各ページにおけるノズル列12U,12Dの印字率の例を示している。図8(b)は、図8(a)におけるページごとの印字率大小関係を示している。図8(c)は、図8(a)のような印字率の吐出データに対して図7のフローチャートの処理を行って印刷する際の各ページにおけるノズル列12U,12Dの印字率を示している。図8(d)は、図8(c)におけるページごとの印字率大小関係を示している。
図7のフローチャートで説明したように、1ページ目は、本来の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を維持して印刷される。2ページ目については、2ページ目の吐出データにおける印字率大小関係と、1ページ目の印刷時における印字率大小関係とが比較される(ステップS7)。
図8の例では、図8(b)に示す2ページ目の吐出データにおける印字率大小関係は、図8(d)に示す1ページ目の印刷時における印字率大小関係と同じではない。このため、2ページ目は、本来の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を維持して印刷される(ステップS4)。これにより、図8(c)に示すように、2ページ目の印刷時におけるノズル列12U,12Dの印字率は、図8(a)における2ページ目のノズル列12U,12Dの印字率と同じになる。
3ページ目については、3ページ目の吐出データにおける印字率大小関係と、2ページ目の印刷時における印字率大小関係とが比較される(ステップS7)。
図8の例では、図8(b)に示す3ページ目の吐出データにおける印字率大小関係は、図8(d)に示す2ページ目の印刷時における印字率大小関係と同じである。このため、3ページ目は、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を本来の対応関係から入れ替えて印刷される(ステップS8)。これにより、図8(c)に示すように、3ページ目の印刷時におけるノズル列12U,12Dの印字率は、図8(a)における3ページ目のノズル列12U,12Dの印字率を入れ替えたものになる。
4ページ目については、4ページ目の吐出データにおける印字率大小関係と、3ページ目の印刷時における印字率大小関係とが比較される(ステップS7)。
図8の例では、図8(b)に示す4ページ目の吐出データにおける印字率大小関係は、図8(d)に示す3ページ目の印刷時における印字率大小関係と同じではない。このため、4ページ目は、本来の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を維持して印刷される(ステップS4)。これにより、図8(c)に示すように、4ページ目の印刷時におけるノズル列12U,12Dの印字率は、図8(a)における4ページ目のノズル列12U,12Dの印字率と同じになる。
5ページ目以降についても上述のように処理が行われることで、図8(c),(d)のように、ノズル列12U,12Dの印字率が等しいページを除いて、1ページごとにノズル列12U,12D間の印字率の大小関係が逆転するように印刷が行われる。
以上説明したように、第2の実施の形態では、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データにおけるページごとの印字率を用いて、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御する。具体的には、制御部4は、1ページごとに印刷時のノズル列12U,12D間の印字率の大小関係が逆転するように、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御する。このように、インクの温度に与える影響の大きい印字率を用いることで、領域21U,21D間でインクの温度差が生じることを効率よく抑制できる。また、1ページごとに印刷時のノズル列12U,12D間の印字率の大小関係を逆転させるので、制御部4に与える負荷が比較的少ない処理で、どのような印刷画像でも上述の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。図9は、第3の実施の形態における吐出データとノズル列との対応関係の制御を説明するためのフローチャートである。なお、第3の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成は、図1に示した第1の実施の形態のインクジェット印刷装置1と同様であるため、第3の実施の形態においても図1を参照する。
図9のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1に印刷データが入力されることにより開始となる。
図9のステップS11において、制御部4は、グループの順番を示す変数mに「1」を設定する。グループは、本処理における処理単位であり、所定数のページからなる。制御部4は、印刷データにおける最初のページから所定数のページごとにグループに分ける。
次いで、ステップS12において、制御部4は、mグループ目の各ページにおける各ノズル列12U,12Dの印字率を算出する。具体的には、制御部4は、各ページの上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率Ruと、各ページの下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率Rdとを算出する。
次いで、ステップS13において、制御部4は、各ページにおける印字率差(Ru−Rd)を算出する。例えば、6ページからなるグループにおいて、ステップS12で図10(a)のように各ページの印字率Ru,Rdが算出された場合、各ページにおける印字率差(Ru−Rd)は図10(b)のように算出される。
次いで、ステップS14において、制御部4は、(Su−Sd)/2を算出する。ここで、Suは、各ページの印字率Ruの合計である。Sdは、各ページの印字率Rdの合計である。図10の例では、Su=15+30+20+30+40+5=140となる。Sd=20+15+15+15+20+10=95となる。したがって、(Su−Sd)/2=22.5である。
次いで、ステップS15において、制御部4は、各ページについて、(Su−Sd)/2から印字率差(Ru−Rd)を引いた値Tの絶対値である|T|を算出する。図10の例の1ページ目であれば、印字率差(Ru−Rd)=−5であるため、T=22.5−(−5)=27.5であり、|T|=27.5となる。このようにして、図10(c)のように各ページの|T|が算出される。
次いで、ステップS16において、制御部4は、下記の式(1)を満たすページがあるか否かを判断する。
|T|<(Su−Sd)/2 …(1)
式(1)を満たすページがあると判断した場合(ステップS16:YES)、ステップS17において、制御部4は、入替処理を行う。具体的には、制御部4は、|T|が最小のページにおける吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を本来の対応関係から入れ替える。
図10の例では、2〜5ページ目が、|T|<22.5であり、式(1)を満たしている。そして、2〜5ページ目のなかで、|T|が最小なのは5ページ目である。よって、制御部4は、5ページ目における吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を本来の対応関係から入れ替える。すなわち、制御部4は、5ページ目については、下流側ノズル列用の吐出データを上流側のノズル列12Uに対応させ、上流側ノズル列用の吐出データを下流側のノズル列12Dに対応させる。これにより、図10(d)に示すように、5ページ目については、各ノズル列12U,12Dの印字率が、図10(a)とは逆になる。
このように、式(1)を満たすページのうちの|T|が最小のページにおける吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係の入れ替えを行うことで、ノズル列12U,12D間の印字率の合計(平均)の差を0に近づけることができる。
図10の例では、図10(d)に示すように、入替処理後の上流側のノズル列12Uの印字率の合計Su´=15+30+20+30+20+5=120である。また、入替処理後の下流側のノズル列12Dの印字率の合計Sd´=20+15+15+15+40+10=115である。したがって、ノズル列12U,12D間の印字率の合計の差は、Su´−Sd´=120−115=5である。入替処理前は、ノズル列12U,12D間の印字率の合計の差は、Su−Sd=140−95=45である。このように、入替処理により、ノズル列12U,12D間の印字率の合計の差を0に近づけることができる。
次いで、ステップS18において、制御部4は、変数mが最後のグループであることを示す「M」であるか否かを判断する。変数nが「M」であると判断した場合(ステップS18:YES)、制御部4は、処理を終了する。
変数mが「M」ではないと判断した場合(ステップS18:NO)、ステップS19において、制御部4は、変数mに「1」を加算する。その後、制御部4は、ステップS12へ戻る。
式(1)を満たすページがない場合は、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を入れ替えることでノズル列12U,12D間の印字率の合計の差を0に近づけることができるページがない。このため、ステップS16において、式(1)を満たすページがないと判断した場合(ステップS16:NO)、制御部4は、ステップS17を行わずにステップS18へ進む。
ステップS17の処理が終了すると、または、ステップS16で「NO」と判断されると、mグループ目は印刷可能となる。制御部4は、図9のフローチャートの処理と並行して、印刷開始可能となったグループの印刷を順次行う。
なお、入替処理後のノズル列12U,12D間の印字率の合計の差(Su´−Sd´)に閾値を設け、(Su´−Sd´)の値が閾値以上である場合、当該グループを複数のグループに分割してもよい。この場合、分割後の各グループを処理単位として図9のフローチャートと同様の処理を行えばよい。
以上説明したように、第3の実施の形態では、制御部4は、ノズル列12U,12D間の印字率の合計(平均)の差を0に近づけるように、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御する。これにより、どのような印刷画像でも、領域21U,21D間のインクの温度差を高い精度で縮小できる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。図11は、第4の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。
図11に示すように、第4の実施の形態に係るインクジェット印刷装置1Aは、図1のインクジェット印刷装置1に対し、温度センサ14U,14Dを追加した構成である。
温度センサ14U,14Dは、それぞれインクチャンバ11の領域21U,21Dにおけるインク温度を検出する。温度センサ14U,14Dは、請求項の温度検出部に相当する。
次に、インクジェット印刷装置1Aにおける吐出データとノズル列との対応関係の制御について、図12のフローチャートを参照して説明する。
図12のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1Aに印刷データが入力されることにより開始となる。
図7のステップS21において、制御部4は、ページの順番を示す変数nに「1」を設定する。
次いで、ステップS22において、制御部4は、nページ目における各ノズル列12U,12Dの印字率を算出する。具体的には、制御部4は、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率と、nページ目の下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率とを算出する。
次いで、ステップS23において、制御部4は、インクチャンバ11の領域21Uにおけるインク温度Tuを温度センサ14Uから取得するとともに、領域21Dにおけるインク温度Tdを温度センサ14Dから取得する。
次いで、ステップS24において、制御部4は、領域21U,21D間のインク温度差|Tu−Td|が閾値以上であるか否かを判断する。
インク温度差|Tu−Td|が閾値以上であると判断した場合(ステップS24:YES)、ステップS25において、制御部4は、Tu>Tdであるか否かを判断する。
Tu>Tdであると判断した場合(ステップS25:YES)、ステップS26において、制御部4は、上流側のノズル列12Uが下流側のノズル列12Dよりも、印字率が小さくなるようにnページ目を印刷する。
具体的には、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率が、下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率よりも小さい場合は、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。これとは逆に、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率が、下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率よりも大きい場合は、制御部4は、下流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、上流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。
次いで、ステップS27において、制御部4は、変数nが最後のページであることを示す「N」であるか否かを判断する。変数nが「N」であると判断した場合(ステップS27:YES)、制御部4は、処理を終了する。
変数nが「N」ではないと判断した場合(ステップS27:NO)、ステップS28において、制御部4は、変数nに「1」を加算する。その後、制御部4は、ステップS22へ戻る。
ステップS25において、Tu≦Tdであると判断した場合(ステップS25:NO)、ステップS29において、制御部4は、上流側のノズル列12Uが下流側のノズル列12Dよりも、印字率が大きくなるようにnページ目を印刷する。
具体的には、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率が、下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率よりも大きい場合は、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。これとは逆に、nページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率が、下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率よりも小さい場合は、制御部4は、下流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、上流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。ステップS29の後、制御部4は、ステップS27へ進む。
ステップS24において、インク温度差|Tu−Td|が閾値未満であると判断した場合(ステップS24:NO)、ステップS30において、制御部4は、本来の吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を維持して印刷する。具体的には、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データに基づき上流側のノズル列12Uからインクを吐出させ、下流側ノズル列用の吐出データに基づき下流側のノズル列12Dからインクを吐出させて印刷を行う。ステップS30の後、制御部4は、ステップS27へ進む。
上述した吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係の制御について、図13の例を用いて説明する。
図13の例において、インク温度差|Tu−Td|の閾値が10℃であるとする。図13(a)に示すように、kページ目におけるインク温度差|Tu−Td|が10℃であり、閾値以上である。そして、Tu>Tdである。
このため、制御部4は、上流側のノズル列12Uが下流側のノズル列12Dよりも、印字率が小さくなるようにkページ目を印刷する(ステップS26)。
ここで、図13(b)に示すように、kページ目の上流側ノズル列用の吐出データにおける印字率(37%)が、下流側ノズル列用の吐出データにおける印字率(16%)よりも大きい。このため、制御部4は、kページ目における吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を、図13(b)における対応関係から入れ替える。
すなわち、制御部4は、kページ目に対して、下流側ノズル列用の吐出データを上流側のノズル列12Uに対応させ、上流側ノズル列用の吐出データを下流側のノズル列12Dに対応させる。これにより、図13(c)に示すように、kページ目において、印刷時の各ノズル列12U,12Dの印字率が、図13(b)とは逆になる。これにより、領域21U,21D間のインクの温度差がさらに拡大することが抑えられる。
以上説明したように、第4の実施の形態では、制御部4は、上流側ノズル列用の吐出データおよび下流側ノズル列用の吐出データにおけるページごとの印字率、および温度センサ14U,14Dにより検出されたインク温度Tu,Tdを用いて、吐出データとノズル列12U,12Dとの対応関係を制御する。このように、吐出データにおける印字率と、検出されたインク温度Tu,Tdとを用いることで、領域21U,21D間のインクの温度差を高い精度で制御できる。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合せてもよい。
1,1A インクジェット印刷装置
2 インクジェットヘッド
3 インク循環部
4 制御部
11 インクチャンバ
11a 間仕切り
12U,12D ノズル列
13U,13D ドライバ
14U,14D 温度センサ
21U,21D 領域
22 ノズル

Claims (4)

  1. 搬送される用紙の搬送方向に直交する主走査方向に沿って所定間隔で配置された複数のノズルをそれぞれ含み前記主走査方向における前記ノズルの位置が互いにずれているとともに前記搬送方向に沿って互いに間隔を空けて配置された第1のノズル列および第2のノズル列と、前記第1のノズル列から吐出されるインクを貯留する第1の領域と前記第2のノズル列から吐出されるインクを貯留する第2の領域とに仕切られ、共通の経路から分配されて前記第1および第2の領域に供給されるインクを貯留するインクチャンバとを有し、搬送される用紙に前記第1および第2のノズル列の前記ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドと、
    第1の吐出データおよび第2の吐出データに基づき、前記第1および第2のノズル列の前記ノズルからラインごとにインクを吐出して印刷を行うよう制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1および第2の吐出データと前記第1および第2のノズル列との対応関係を固定して印刷を行う場合よりも、インク吐出の動作により生じる前記第1の領域と前記第2の領域との間のインクの温度差が低減するように、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御して印刷を行うことを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記制御部は、第1および第2の吐出データと前記第1および第2のノズル列との対応関係を所定の印刷単位ごとに入れ替える制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記制御部は、第1および第2の吐出データにおけるページごとの印字率を用いて、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記第1および第2の領域におけるインクの温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、第1および第2の吐出データにおけるページごとの印字率、および前記温度検出部により検出された前記第1および第2の領域におけるインクの温度を用いて、前記吐出データと前記ノズル列との対応関係を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
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