JP5414703B2 - 処理装置の異常診断方法及びその異常診断システム - Google Patents

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Description

この発明は、処理装置の異常診断方法及びその異常診断システムに関するものである。
一般に、半導体ウエハ等の製造ラインにおいては、半導体ウエハやLCD基板等の被処理基板の表面に、レジストのパターンを形成するために、フォトリソグラフィ技術が用いられている。このフォトリソグラフィ技術は、被処理基板の表面にレジスト液を塗布するレジスト塗布工程と、形成されたレジスト膜にパターンを露光する露光処理工程と、露光処理後の基板に現像液を供給する現像処理工程などの一連の処理が順次行われ、被処理基板の表面に所定のレジストパターンが形成することができる。これらの工程は、被処理基板を処理する各種処理ユニットや被処理基板を搬送する搬送ユニットなどを搭載したレジスト塗布・現像処理装置で行われている。
ところで、レジスト塗布・現像処理装置では、複数の被処理基板が連続的に搬送されて処理されるため、例えばレジスト塗布・現像処理装置を構成する1の処理ユニットに異常が発生した場合には、その異常を早期に発見すると共に、その異常原因を特定(推定)する必要がある。
このような場合、異常原因を推定する装置の一つとして、装置の状態に影響を与える因子である監視対象の監視結果に基づいて装置の異常原因を推定する半導体製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の半導体製造装置は、複数の監視対象のうちの少なくとも2つの監視対象の監視結果の組み合わせに基づいて作成される異常データと、複数の監視対象の監視結果の組み合わせに基づいたデータのモデルと異常原因とを対応付けた異常判別データと、を比較し、異常データに対し、対応する監視対象について異常判別データのモデルの中で一致しているモデルの有無を検索し、一致しているモデルが存在したときにはそのモデルに対応する異常原因を読み出す。
特開2006−216920号公報
しかしながら、特許文献1に記載の半導体製造装置においては、ある時点における少なくとも一つの監視対象の検出値が固定閾値を越えている場合に異常と判断してオペレータに知らせ、オペレータが選択した複数の監視対象について異常検出時における検出値の組み合わせと、異常判別データとが比較される。この場合、検出値が固定閾値を超えていない他の各時点においては、異常判定が行われることはない。
しかしながら、装置に異常が発生しても、監視対象の検出値が固定閾値を逸脱しない場合もある。また、その場合においても、監視対象の検出値は、正常な場合と異なる変動傾向を示すことがある。この点、特許文献1では、これらの場合については、何ら言及されていない。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、異常原因である故障原因の特定を容易にすると共に、その精度を向上することができる処理装置の異常診断方法及びその異常診断システムを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、この発明の処理装置の異常診断方法は、被処理体を処理する処理装置に設置される処理プロセスを監視するセンサによって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する判定データ作成ステップと、 上記判定データを、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記判定データに対応するモデルデータと照合して異常原因を推定する診断ステップと、を具備し、上記診断ステップは、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うステップを含む、ことを特徴とする(請求項1)。
また、上記時系列データは、処理単位毎の時系列データであって、上記判定データ作成ステップは、上記時系列データを時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成することが好ましい(請求項2)。ここで、処理単位とは、複数の処理装置の各処理装置が行う処理工程と、一の処理装置における処理工程を含む意味である。処理単位には、例えば各処理装置にウエハWが搬入されてから、搬出されるまでの1サイクル、あるいは、処理液の供給停止から次の供給停止までの1サイクルが含まれる。
この場合、上記処理装置に設置されるセンサは複数であって、上記判定データ作成ステップは、上記センサ毎の時系列データのそれぞれが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成することが好ましい(請求項3)。
また、上記時系列データから、異常な時系列データを検知する異常検知ステップを更に具備し、上記判定データ作成ステップは、上記異常検知ステップによって検知された異常な時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成してもよい(請求項4)。
この発明の処理装置の異常診断システムは、上記処理装置の異常診断方法を実施するものであり、請求項記載の発明は、被処理体を処理する処理装置に設置される処理プロセスを監視するセンサによって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する判定データ作成部と、 上記判定データを、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記判定データに対応するモデルデータと照合して異常原因を推定する診断部と、を具備し、 上記診断部は、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを更に行う、ことを特徴とする。
また、上記時系列データは、処理単位毎の時系列データであって、上記判定データ作成部は、上記時系列データを時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成することが好ましい(請求項)。ここで、処理単位とは、複数の処理装置の各処理装置が行う処理工程と、一の処理装置における処理工程を含む意味である。
この場合、上記処理装置に設置されるセンサは複数であって、上記判定データ作成部は、上記センサ毎の時系列データのそれぞれが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成することが好ましい(請求項)。
また、上記時系列データから、異常な時系列データを検知する異常検知部を更に具備し、上記判定データ作成部は、上記異常検知部によって検知された異常な時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成してもよい(請求項)。
また、上記複数の判定条件は、上記時系列データの上限値と下限値の幅が所定の閾値内にあるか否か、平均値が所定の閾値内にあるか否か、時間積分値が所定の閾値内にあるか否か、設定値までの到達時間が所定の閾値内にあるか否か、処理終了までの時間が所定の閾値内にあるか否か、複数の時系列データの時系列毎の平均値とその標準偏差に基づき算出された変動閾値内にあるか否か、最大値が所定の閾値内にあるか否か、最小値が所定の閾値内にあるか否かの判定条件のうち少なくとも1つを含む方が好ましい(請求項)。
この場合、上記診断部による照合が不一致だった場合、上記モデルデータを変更して照合することにより異常原因を推定する第1の再診断部を更に具備し、上記判定条件は、予め異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向との関連性の高低が順位付けされており、上記変更前のモデルデータは、最高位から所定の順位内までの判定条件の判定結果のみを照合するものであって、上記変更後のモデルデータは、最高位から上記所定の順位より下位の順位内までの判定条件の判定結果を照合するものである方が好ましい(請求項10)。ここで、照合が不一致だった場合とは、全ての異常原因と不一致の場合のほか、複数の異常原因と一致するため1の異常原因に特定できない場合を含む意味である。
更には、上記第1の再診断部による照合が不一致だった場合、上記モデルデータを更に変更して上記第1の再診断部による照合を繰り返し実行する方が好ましい(請求項11)。
また、上記第1の再診断部は、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを更に行う方が好ましい(請求項12)。
この場合、上記診断部による照合が不一致だった場合、上記判定条件を変更して、変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる再判定データを作成する再判定データ作成部と、上記再判定データと、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記再判定データに対応するモデルデータと照合することにより異常原因を推定する第2の再診断部を更に具備する方が好ましい(請求項13)。ここで、判定条件の変更とは、1の判定条件を他の判定条件に変更する場合のほか、1の判定条件の所定の閾値を変更する場合を含む意味である。また、照合が不一致だった場合とは、全ての異常原因と不一致の場合のほか、複数の異常原因と一致するため1の異常原因に特定できない場合を含む意味である。
この発明の処理装置の異常診断方法及びその異常診断システムによれば、時間と共に変動する時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる判定データを作成し、その判定データと、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、判定データに対応するモデルデータとを照合して異常原因を推定することにより、処理装置の状態を時系列に沿って監視することができ、異常診断の精度を向上させることができる。また、監視対象の時系列データから作成された判定データを予め設定したモデルデータと照合して異常原因を推定するため、容易に異常診断をすることができる。
この発明に係る異常診断システムを適用したレジスト塗布・現像処理装置を示す概略斜視図である。 上記レジスト塗布・現像処理装置を示す概略平面図である。 この発明に係る異常診断システムの論理的な構成を示すブロック図である。 この発明に係る異常診断システムの概略構成を示すブロック図である。 この発明における異常検知部の論理的な構成を示す概略ブロック図である。 この発明における時系列データの一例を示すグラフ(a)及び異常データの一例を示すグラフ(b)である。 レジスト塗布・現像処理装置を構成する処理液供給部と異常診断システムの構成を示す概略断面図である。 この発明の第1実施形態における異常診断方法の手順を示すフローチャートである。 上記処理液供給部における流量センサの異常データを示すグラフ(a)、圧力センサの異常データを示すグラフ(b)である。 この発明における判定データの一例を示す説明図である。 この発明における判定データとモデルデータの照合の一例を示す説明図(a)、判定データと変更後のモデルデータの照合の一例を示す説明図(b)である。 この発明における更に変更されたモデルデータの一例を示す説明図である。 この発明の第2実施形態における異常診断方法の手順を示すフローチャートである。 この発明の第3実施形態における異常診断方法の手順を示すフローチャートである。
以下に、この発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係る異常診断システム(方法)を、被処理体であるウエハWのレジスト塗布・現像処理装置に適用した場合について説明する。
レジスト塗布・現像処理装置は、図1及び図2に示すように、ウエハWが収納されたカセットCBを搬入出するためのキャリアブロック1と、このキャリアブロック1のカセットCB内から取り出されたウエハWをレジスト塗布・現像処理する処理ブロック2と、この処理ブロック2にインターフェイスブロック3を介して連設される露光ブロック4とで主に構成されている。
キャリアブロック1は、複数枚例えば25枚のウエハWを密閉収納するカセットCBを複数個載置可能な載置部5を備えたカセットステーション6と、このカセットステーション6との間に配置される壁面に設けられる開閉部7と、この開閉部7を介してカセットCBからウエハWを取り出すための受渡し手段A1とが設けられている。
上記処理ブロック2には、手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3と、後述する塗布・現像ユニットを含む各処理ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送機構A2,A3が交互に配列して設けられている。すなわち、棚ユニットU1,U2,U3及び主搬送機構A2,A3はキャリアブロック1側から見て前後一列に配列されると共に、各々の接続部位には図示しないウエハ搬送用の開口部が形成されており、ウエハWは処理ブロック2内を一端側の棚ユニットU1から他端側の棚ユニットU3まで自由に移動できるようになっている。また主搬送機構A2,A3は、キャリアブロック1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁8により囲まれる空間内に置かれている。なお、図中、符号12,13は各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニットである。
液処理ユニットU4,U5は、例えば図1に示すように、塗布液(レジスト液)や現像液といった薬液供給用のスペースをなす収納部14の上に、塗布ユニットCOT、現像装置を備えた現像ユニットDEV及び反射防止膜形成ユニットBARC等を複数段例えば5段に積層した構成とされている。また、上述の棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット、ウエハWを冷却する冷却ユニット等を具備している。
処理ブロック2における棚ユニットU3の奥側には、インターフェイスブロック3を介して露光ブロック4が接続されている。このインターフェイスブロック3は、処理ブロック2と露光ブロック4との間に前後に設けられ、夫々例えば筐体で囲まれた搬送室15及び搬送室16により構成されている。搬送室15の中央部には、X軸、Y軸及び鉛直(Z軸)方向に自在に移動することができると共に、アームを鉛直軸回りに回転することができる搬送機構A4が設けられ、この搬送機構A4は受け渡しユニット(TRS)17,高精度温調ユニット(図示せず),周辺露光ユニット19及びバッファカセット(図示せず)及び上記処理ブロック2に備えられた棚ユニットU3にアクセスし、これらの各ユニットとウエハWの受け渡しを行うことができるように構成されている。
上記のように構成されるレジスト塗布・現像処理装置におけるウエハの流れについて一例を示すと、まず、外部からウエハWの収納されたカセットCBがキャリアブロック1の載置部5に載置されると、開閉部7と共にカセットCBの蓋体が外されて受渡し手段A1によりウエハWが取り出される。そして、ウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニット(図示せず)を介して主搬送機構A2へと受け渡され、棚ユニットU1〜U3内の一の棚にて、塗布処理の前処理として例えば反射防止膜形成処理、冷却処理が行われた後、塗布ユニットCOTにてレジスト液が塗布される。次いでウエハWは棚ユニットU1〜U3の一の棚をなす加熱ユニットで加熱(ベーク処理)され、更に冷却された後棚ユニットU3の受け渡しユニットを経由してインターフェイスブロック3へと搬入される。インターフェイスブロック3へと搬入されたウエハWは搬送機構A4により搬送室15内の周辺露光ユニット19に搬入され周辺露光処理を受ける。周辺露光処理を受けたウエハWは搬送機構A4により高精度温調ユニットに搬送され、この高精度温調ユニット内においてウエハW表面の温度は露光ブロック4内の温度に対応した設定温度に高精度に温調される。搬送機構A4はこの温調されたウエハWを、受け渡しユニット17を介して搬送機構A5に受け渡し、ウエハWは搬送室16に搬送される。搬送されたウエハWは、搬送機構A5により露光ブロック4へ搬送され、露光が行われる。露光後、ウエハWは逆の経路で主搬送機構A2まで搬送され、現像ユニットDEVにて現像処理され、現像液によって不要レジストが除去される。ウエハWは棚ユニットU1〜U3の一の棚をなす加熱ユニットで加熱(ポストベーク処理)し、次いで冷却ユニットで冷却された後、キャリアブロック1の載置台上の元のカセットCBへと戻される。
次に、この発明に係る異常診断システム20について説明する。異常診断システム20は、レジスト塗布・現像処理装置において発生した異常を検知し、その異常原因を推定することができる。上述したように、レジスト塗布・現像処理装置は、所定の処理を行う複数のプロセス処理装置の複合装置であって、図2,図3及び図4に示すように、異常診断システム20は、送受信部36により、複数のプロセス処理装置(処理部、処理ユニット)にそれぞれ設置されるセンサ30と配線により接続されている。センサ30は、時間と共に変動する時系列データ41となる信号を異常診断システム20に出力するもので、例えば圧力センサ、温度センサ、流量センサ、液面センサ、位置センサ、トルクセンサ、速度センサ等のセンサ30が設置される。なお、処理部には同一若しくは異なる複数のセンサ30が設置されていてもよい。
図3に示すように、異常診断システム20の論理的な構成は、データ収集部21と、異常検知部22と、判定データ作成部23と、診断部24と、第1の再診断部25と、再判定データ作成部26と、第2の再診断部27と、表示処理部28と、表示装置37及びデータ保持部29等から構成される。データ保持部29には、時系列データ41と、異常データ42と、判定データ43と、モデルデータ44と、再判定データ45と、判定条件データ46等が記憶されている。
データ収集部21は、処理部にそれぞれ設置されるセンサ30によって出力される信号から、時間と共に変動する時系列データ41を収集し、データ保持部29に時系列データ41として記憶する。時系列データ41としては、例えば、時間と共に変動する圧力、温度、流量、液面レベル、位置、トルク、速度等がある。
異常検知部22は、データ収集部21が収集した時系列データ41から、後述する上下変動閾値データ73と比較することにより、異常な時系列データ41である異常データ42を検知する。詳細には、後述する異常検知方法によって時系列データ41を上下変動閾値データ73にて監視し、異常データ42を処理単位毎に検知し、データ保持部29に異常データ42として記憶する。ここで、処理単位とは、複数の処理装置の各処理装置が行う処理工程を意味する。
判定データ作成部23は、異常検知部22により検知された異常データ42を、判定条件データ46に基づき時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる判定データ43を作成し、データ保持部29に判定データ43として記憶する。なお、判定データ作成部23は、処理部に設置されるセンサ30が複数の場合、センサ30毎に収集された異常データ42のそれぞれを、時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定し、それらの判定結果の組み合わせからなる判定データ43を作成してもよい。このようにして判定データ43を作成することにより、異常データ42の変動傾向を詳細かつ明確に標示することができる。
この場合、判定条件とは、異常データ42の上限値と下限値の幅が所定の閾値内にあるか否か、平均値が所定の閾値内にあるか否か、時間積分値が所定の閾値内にあるか否か、設定値までの到達時間が所定の閾値内にあるか否か、処理終了までの時間が所定の閾値内にあるか否か、複数の時系列データ41の時系列毎の平均値とその標準偏差に基づき算出された変動閾値内にあるか否か、最大値が所定の閾値内にあるか否か、最小値が所定の閾値内にあるか否か等の判定条件であって、これらに合致するか否かを判定する。各判定条件の閾値、範囲等は監視区間毎に決定され、データ保持部29に判定条件データ46として記憶されている。
診断部24は、判定データ作成部23により作成された判定データ43を、判定データ43に対応するモデルデータ44と照合することにより異常原因を推定する。また、診断部24は、判定データ43とモデルデータ44の一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うことができる。
モデルデータ44は、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、判定データ43に対応して形成される。所定の異常原因として、例えば処理液供給部50において発生する、処理液供給管内に発生した気泡の混入、レジスト液の吐出がない未吐出、レジスト液が供給管から漏れるリーク、バルブ開閉のタイミングずれ等がある。これらの異常原因が処理装置に発生すると、時系列データ41には異常原因毎に特有の変動が出現する傾向がある。そして、モデルデータ44は、その異常原因毎に特有の変動傾向が発生した時系列データ41を、判定データ43を作成した際の判定条件により判定した場合の結果である。作成されたモデルデータ44は、予めデータ保持部29に記憶してある。このようにしてモデルデータ44を作成することにより、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向を詳細かつ明確に標示することができる。
また、モデルデータ44は、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有の変動傾向を考慮して複数の階層モデルを作成してもよい。すなわち、モデルデータ44は、1つの判定データ43に対して、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有の変動傾向と複数の判定条件の関連性を順位付けて、その順位順に複数階層からなるモデルデータ44を作成してもよい。複数階層からなるモデルデータ44を作成するためには、複数の判定条件を予め異常原因毎に発生する時系列データ41の特有の変動傾向との関連性の高低を順位付けし、最高位から所定の順位内までの判定条件の判定結果のみを照合する上層のモデルデータ44を作成する。そして、最高位から所定の順位より下位の順位内までの判定条件の判定結果を照合する下層のモデルデータ44を作成する。以下、順次下位の判定条件を含めて更に下層のモデルデータ44を作成すればよい。
第1の再診断部25は、診断部24による照合が不一致だった場合、モデルデータ44を変更して照合することにより異常原因を推定する。また、第1の再診断部25は、判定データ43とモデルデータ44の一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うことができる。ここで、照合が不一致だった場合とは、全ての異常原因と不一致の場合のほか、複数の異常原因と一致するため1の異常原因に特定できない場合を含む意味である。
モデルデータ44の変更とは、上述した順位順に複数階層からなるモデルデータ44が作成されている場合、最高位から所定の順位内までの判定条件の判定結果のみを照合する上層のモデルデータ44から、最高位から所定の順位より下位の順位内までの判定条件の判定結果を照合する下層のモデルデータ44に変更することである。
再判定データ作成部26は、診断部24による照合が不一致だった場合、判定条件を変更して、変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、変更後の判定結果の組み合わせからなる再判定データ45を作成する。ここで、判定条件の変更とは、1の判定条件を他の判定条件に変更する場合のほか、1の判定条件の所定の閾値を変更する場合を含む意味である。また、照合が不一致だった場合とは、全ての異常原因と不一致の場合のほか、複数の異常原因と一致するため1の異常原因に特定できない場合を含む意味である。
第2の再診断部27は、再判定データ作成部26により作成された再判定データ45と、所定の異常原因毎に決定されると共に、再判定データ45に対応するモデルデータ44とを照合することにより異常原因を推定する。また、第2の再診断部27は、再判定データ45とモデルデータ44の一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うことができる。
表示処理部28は、例えば、異常検知結果、異常診断結果を表示装置37に表示する。また、表示処理部28は、異常データ42、モデルデータ44等を合わせて表示させてもよい。異常が検知された場合及び異常原因が推定された場合は、表示装置37にアラームメッセージを点滅させたり、アラーム警報を鳴らしてもよい。
図4に示すように、異常診断システム20の概略構成は、内部バス38を介して制御部31に接続されている主記憶部32と、外部記憶部33と、記憶媒体34と、操作部35と、表示装置37及び送受信部36と、から構成される。
制御部31は、例えば、CPU等のマイクロプロセッサから構成され、外部記憶部33に記憶されているプログラムや処理条件データ等のレシピに従って、データ収集部21と、異常検知部22と、判定データ作成部23と、診断部24と、第1の再診断部25と、再判定データ作成部26と、第2の再診断部27及び表示処理部28は、制御部31とその上で実行されるプログラムで実現される。
主記憶部32はRAM等から構成され、制御部31の作業領域として用いられる。データ保持部29は、主記憶部32の一部に記憶領域の構造体として記憶保持される。
外部記憶部33は、ハードディスク、フラッシュメモリ等から構成され、上記の処理を制御部31に行わせるためのプログラムや処理条件データ等のレシピを予め記憶し、また、制御部31の指示に従って、このプログラムのデータを制御部31に供給し、制御部31から供給されたデータを記憶する。
記憶媒体34は、コンピュータ上で動作するプログラムが格納され、コンピュータが読取可能な記憶媒体である。上記の処理を制御部31に行わせるためのプログラムや処理条件データ等のレシピは、記憶媒体34に格納されており、そのプログラム等を外部記憶部33にインストールすることによって予め記憶することができる。記憶媒体34として、DVD、CD−ROM、フレキシブルディスク等を使用することができる。
操作部35は、作業者が異常診断システム20に指令を与えるために、キーボード及びマウスなどのデバイス等と、それらを内部バス38に接続するインターフェースを備える。操作部35を介して、上記レシピの選択、異常検知・診断の開始等の指令が入力され、制御部31に供給される。その他、作業者は、例えばモデルデータ44,判定条件データ46等を操作部14から入力して設定・変更することができる。
表示装置37は、CRTまたはLCD等のディスプレイから構成され、制御部31の命令によって、グラフ化された異常データ42、異常検知結果及び異常診断結果等を表示する。また、表示装置37は制御部31からの命令によって、アラーム警報を鳴らすスピーカ等の出力デバイスを備えてもよい。
送受信部36は、各処理部に設置されるセンサ30に接続される配線に接続される配線を接続可能なインターフェース機能を備える。制御部31は、送受信部36を介して、各センサ30から時系列データ41を入力する。時系列データ41及びモデルデータ44は、図示しない他のサーバ等に格納されている場合がある。その場合、制御部31は送受信部36を介して、サーバ等からそれらを受信する。
次に、異常検知部22による異常検知方法について説明する。処理プロセスを監視するセンサ30によって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データ41は、異常検知部22によって監視されている。図6(a)に示すように、異常検知部22は、取得された時系列データ41を上下変動閾値データ73と比較することにより、異常な時系列データ41である異常データ42を検知する。
異常検知部22の詳細な構成は、図5に示すように、データ選択部22aと、平均データ算出部22bと、閾値設定部22c及び検知部22dから構成される。この場合、データ保持部29には、時系列データ41等に加えて、セレクトデータ71と、平均データ72と、上下変動閾値データ73と、係数データ74及び補正値データ75が記憶されている。
データ選択部22aは、データ収集部22が収集した時系列データ41から、有用な処理単位毎の時系列データ41である複数のセレクトデータ71を選択し、データ保持部29にセレクトデータ71として記憶する。なお、データ選択部22aは、上述したレジスト塗布・現像処理装置によってウエハWを処理した後に、レジスト塗布・現像処理装置によるウエハの処理を評価する検査装置37の評価結果に基づいてセレクトデータ71を選択することができる(図5参照)。すなわち、検査装置37により、処理の状態が異常であると評価されたウエハWの時系列データ41は、セレクトデータ71として選択されない。
平均データ算出部22bは、データ選択部22aにて選択された複数のセレクトデータ71から平均データ72を算出し、データ保持部29に平均データ72として記憶する。
閾値設定部22cは、平均データ算出部22bが算出した平均データ72と予め入力された係数データ74及び補正値データ75から、下記の式(1)により時間と共に変動する上下変動閾値データ73を算出する。
M=N±k×σ±N×H……(1)
ここで各記号は、
M:上下変動閾値データ値
N:時系列毎の平均データ値
k:係数
σ:その時系列時点における複数のモデルデータ値の標準偏差
H:補正値 である。
係数k及び補正値Hは、作業者が操作部35を通じて設定することができる任意の数値であって、係数k及び補正値Hの数値を変更することにより、上下変動閾値データ73の許容範囲を少なくとも一部の時系列区間で変更可能に設定することができる。ここで、上下変動閾値データ73の許容範囲とは、検知部22dが監視対象の時系列データ41を上下変動閾値データ73と比較した場合、異常と判定しない範囲である。
図6(a)に示すように、検知部22dは、データ収集部22が収集した監視対象の時系列データ41を、上記のようにして設定された上下変動閾値データ73と比較し、監視対象の時系列データ41がその閾値範囲外となった場合、異常データ42を検知する。
上記のような異常検知方法で異常データ42を検知することにより、時系列データ41の変動や変動タイミングに異常が発生したことを検知することができるため、異常検知部22による異常検知の精度を向上することができる。異常検知部22によって、異常な時系列データ41が検知されると、図6(b)に示すように、異常が検知された処理単位T毎の時系列データ41を、データ保持部29に異常データ42として記憶する。
<第1実施形態>
次に、レジスト塗布・現像処理装置を構成する複数の処理部の一つである処理液供給部50を上述した異常診断システム20により診断した場合について説明する。この処理液供給部50は、反射防止膜形成処理、冷却処理が行われたウエハWに対して、レジスト液を塗布するものである。
処理液供給部50は、図1及び図7に示すように、液処理ユニットU4の収納部14に載置され、レジスト液が貯留されたレジスト容器51と、このレジスト容器51を加圧管路53aを介して加圧してリザーバタンク52に向けてレジスト液を圧送させる加圧源53と、リザーバタンク52からフィルタ61を介してレジスト液を吸引すると共に、処理液供給管路55aを介してノズル55に向け吐出するダイアフラム式ポンプ54と、ポンプ54を加圧管路56aを介して加圧するための加圧源56と、ポンプ54を減圧管路57aを介して減圧するための減圧源57と、処理液供給管路55aに介設される開閉バルブ59a及びサックバックバルブ59bと、加圧管路56aに介設されポンプ内の圧力を調整する電空レギュレータEVと、減圧管路57aに介設され気体の流れを制限する可変オリフィス58と、ノズル55からレジスト液が吐出されるウエハWを水平に保持し、塗布ユニットCOT内に配置されるスピンチャック60と、で主に構成されている。
加圧管路53aには、加圧源53とレジスト容器51の間に圧力センサ30bが設けられ、加圧管路56aには、加圧源56と電空レギュレータEVの間に圧力センサ30cが設けられ、減圧管路57aには、ポンプ54と可変オリフィス58の間に圧力センサ30dが設けられている。また、処理液供給管路55aには、ポンプ54と開閉バルブ59aの間に流量センサ30eが設けられている。これらのセンサ30b,30c,30d,30eによって検出された圧力もしくは流量の検出信号は、異常判定システム20に伝達される。すなわち、処理液供給部50では、4つのセンサ30b,30c,30d,30eによって異常の発生を監視している。
図8は、異常診断方法の手順を示すフローチャートであって、矢印の方向にステップが進行する。まず、ウエハWを処理する処理液供給部50に設置される処理プロセスを監視するセンサ30b,30c,30d,30eによって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データ41から、異常検知部22は、時系列データ41を上下変動閾値データ73と比較して異常な時系列データ41である異常データ42を処理単位T毎に検知する(ステップM1:YES)。
図9(a)は、異常診断システム20の異常検知部22によって検知された流量センサ30eの異常データ42aのグラフである。また、図9(b)は異常データ42aと同じ処理時に検知された圧力センサ30dの異常データ42bのグラフである。この場合、図9(a)、図9(b)に示すように、異常データ42は処理装置の処理単位T毎の時系列データ41である。ここで、処理単位Tは、処理液の供給停止から次の供給停止までの1サイクルである。
次いで、ステップM1によって検知された異常データ42を、時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる判定データ43aを作成する(ステップM2)。
この場合、図9(a)、図9(b)に示すように、処理単位Tは、予め設定された判定条件データ46に基づき、時系列毎に複数の監視区間D1,D2,D3,D4に分割される。そして、それぞれの監視区間D1,D2,D3,D4において、複数の判定条件に合致するか否かを判定する。
この場合、判定条件は、平均値が所定の閾値内にあるか否か(流量センサ:a1〜a4,圧力センサ:d1〜d4),時間積分値が所定の閾値内にあるか否か(流量センサ:b1〜b4,圧力センサ:e1〜e4)、複数の時系列データの時系列毎の平均値とその標準偏差に基づき算出された変動閾値内にあるか否か(流量センサ:c1〜c4,圧力センサ:f1〜f4)であって、それぞれの監視区間D1,D2,D3,D4毎に所定の閾値で判定される。
図10に示すように、それぞれの異常データ42a,42bのそれぞれについて、それぞれの監視区間D1,D2,D3,D4において、上述した複数の判定条件に合致するか否かを判定し、それらの判定結果の組み合わせからなる判定データ43aを作成する。なお、図10の判定データ43aは、判定条件を満たしている判定結果を「OK」で、判定条件を満たしていない判定結果を「NG」で表している。
次いで、ステップM2で作成された判定データ43aと、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、判定データ43aに対応するモデルデータ44とを照合する(ステップM3)。まず、図11(a),(b)及び図12に示す具体的なモデルデータ44a,44b,44cは、上述した複数階層からなるモデルデータ44である。ここで、異常原因P,Q,Rは、P:レジスト液の吐出がない未吐出、Q:レジスト液が供給管から漏れるリーク、R:バルブ開閉のタイミングずれ、である。モデルデータ44a,44b,44cは、異常原因P,Q,R毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向すなわち、異常原因P,Q,Rが発生した際の異常原因P,Q,R毎の特有の変動傾向を示す時系列データ41を、判定データ43aと同様に時系列毎に複数の監視区間D1,D2,D3,D4に分割し、それぞれの監視区間において、判定データ43aを作成した際と同様の判定条件(a1〜a4,b1〜b4,c1〜c4,d1〜d4,e1〜e4,f1〜f4)により判定した場合の結果に基づく。
モデルデータ44a,44b,44cにおいて、「◎,○,△」の表示がなされているセルは、対応する判定データ43aの判定結果が「NG」であれば、その判定条件に関する照合は一致すると判断される。すなわち、「◎,○,△」の表示がなされているセルは、異常原因P,Q,Rが発生すると、異常原因毎の特有の変動傾向により異常値が発生することが予想される判定条件である。なお、モデルデータ44a,44b,44cの「−」の表示は、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向との関連性の低い判定条件であるため照合の対象とはしない判定条件である。
複数の判定条件(a1〜a4,b1〜b4,c1〜c4,d1〜d4,e1〜e4,f1〜f4)は、異常原因P,Q,R毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向との関連性の高低が順位付けされており、関連性が最も高い最高位の判定条件を「◎」、次に最高位から1つ下の順位の判定条件を「○」、更に1つ下すなわち最高位から2つ下の順位の判定条件を「△」で順位付けされている。
診断部24において照合されるモデルデータ44aは、最高位の判定条件の判定結果のみ(◎のみ)を照合するものであって、第1の再診断部25において照合される変更後のモデルデータ44bは、最高位から1つ下の順位内(◎,○)までの判定条件の判定結果を照合するものである。また、第1の再診断部25において照合されるモデルデータ44cは、最高位から2つ下の順位内(◎,○,△)までの判定条件の判定結果を照合するものである。
仮に、判定データ43aとモデルデータ44aとの照合の結果、一致すると判断された場合(ステップM3:YES)、すなわち、モデルデータ44aの複数の異常原因のうち、1の異常原因と判定データ43aが一致した場合は、異常データ42の異常原因を推定することができる(ステップM4)。その場合、表示装置37に異常診断結果を表示する(ステップM5)。一方、照合が不一致であると判断される(ステップM3:NO)と、判定データ43aは、変更したモデルデータ44bと照合される(ステップM6)。
図11(a)に示す判定データ43aとモデルデータ44aの照合の結果について説明すると、判定データ43aは、モデルデータ44aの異常原因Pの「◎」が表示されているセル(a2,b2,c2,f4)において、判定結果「NG」のため照合が一致する。一方、異常原因Q,Rについても同様に照合が一致する。その結果、複数の異常原因P,Q,Rと一致するため1の異常原因に特定することができず、照合が不一致であると判断される(ステップM3:NO)。
次いで、ステップM3にて照合が不一致であると判断されると(ステップM3:NO)、判定データ43aと、変更したモデルデータ44bとを照合することにより異常原因を推定する(ステップM6)。この場合、図11(a),(b)に示すように、モデルデータ44aをモデルデータ44bに変更して、判定データ43aと照合する。上述したように、モデルデータ44aと変更したモデルデータ44bは、複数階層からなるモデルデータ44の関係であって、変更後のモデルデータ44bは、最高位から1つ下の順位内(◎と○)までの判定条件の判定結果を照合するものである。従って、変更後のモデルデータ44bは、変更前のモデルデータ44aの全ての「◎」を含み、更に他の「○」を照合している。
図11(b)に示す判定データ43aとモデルデータ44bの照合の結果、異常原因Pは、判定条件a3について「○」に対し、得られた判定データ43aの判定条件a3の判定結果「OK」である。したがって、照合が一致しないため、異常原因でないと判断される。また、異常原因Rについても、判定条件a3について異常原因Pと同様に照合が一致せず、異常原因でないと判断される。
一方、異常原因Qは、図11(b)に示すように、「◎及び○」でマーキングされた全てのセルにおいて、判定データ43aの判定結果が「NG」であるため、不一致な判定条件が存在しない。その結果、判定データ43aは、異常原因Qと照合が一致するため(ステップM6:YES)、異常原因はQであることを推定することができる(ステップM4)。その場合、表示装置37に異常原因はQ:レジスト液が供給管から漏れるリーク、である旨の異常診断結果表示する(ステップM5)。
一方、ステップM6にて照合が不一致であると判断されたと仮定した場合(ステップM6:NO)、判定データ43aと、図12に示す更に変更されたモデルデータ44cとを照合することにより異常原因を推定する(ステップM6の繰り返し)。上述したようにモデルデータ44cは、最高位から二つ下の順位内までの判定条件の判定結果を照合するものである。このように、順次順位を下げた範囲を含むモデルデータ44cに変更して判定データ43aとの照合を繰り返すことにより、異常原因を推定することができる(ステップM7:YES→M4)。
上述した処理装置の異常診断方法及びその異常診断システム20によれば、時間と共に変動する時系列データ41から検知された異常データ42を、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる判定データ43aを作成し、その判定データ43aと、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、判定データ43aに対応するモデルデータ44とを照合して異常原因を推定することにより、1つの処理単位における装置の状態を時系列に沿って監視することができ、異常診断の精度を向上させることができる。また、監視対象の異常データ42a,42bから作成された判定データ43aを予め設定したモデルデータ44a,44bと照合することにより異常原因を推定するため、容易に異常診断をすることができる。
また、処理装置に設置されるセンサ30b,30c,30d,30eは複数であって、センサ毎に検知された異常データ42a,42bのそれぞれが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなるモデルデータ44a,44b,44cを作成することにより、異常データ42a,42bの変動傾向を詳細かつ明確に標示する判定データ43aと、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向を詳細かつ明確に標示するモデルデータ44a,44b,44cと、を細分化して照合することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
また、異常データ42a,42bは、処理単位T毎の時系列データ41であって、検知された異常データ42を、時系列毎に複数の監視区間D1,D2,D3,D4に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データ43aを作成しているため、処理単位全体について判定条件に基づき判定する場合と比較してより精密な異常診断を行うことができる。
また、収集された時系列データ41を上下変動閾値データ73と比較することにより、異常データ42a,42bを検知し、確実に異常データ42a,42bを検知することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
また、判定条件は、平均値が所定の閾値内にあるか否か(流量センサ:a1〜a4,圧力センサ:d1〜d4),時間積分値が所定の閾値内にあるか否か(流量センサ:b1〜b4,圧力センサ:e1〜e4)、複数の時系列データの時系列毎の平均値とその標準偏差に基づき算出された変動閾値内にあるか否か(流量センサ:c1〜c4,圧力センサ:f1〜f4)により判定することにより、判定データ43aとモデルデータ44a,44b,44cの、それぞれの変動傾向を更に明確に標示することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
また、診断部24による照合が不一致だった場合、モデルデータ44aをモデルデータ44bに変更して照合することができ、より正確な異常原因を推定することができると共に、特有な変動傾向の再現性のばらつきに対応することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
また、第1の再診断部25による照合が不一致だった場合、モデルデータ44bを、最高位から更に下位の順位内までの判定条件の判定結果を照合するモデルデータ44cに変更して、判定データ43とモデルデータ44の照合を繰り返し実行することにより、より正確な異常原因を推定することができると共に、特有な変動傾向の再現性のばらつきに対応することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、ステップM2で作成された判定データ43aと、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、判定データ43aに対応するモデルデータ44aとを照合し(ステップM3)、照合が不一致であると判断されると(ステップM3:NO)、判定データ43aと、変更したモデルデータ44bとを照合したが(ステップM6)、例えば、図13に示すように、ステップM3により異常原因が推定されなかった場合(ステップM3:NO)、判定条件を変更して(ステップM7)、変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる再判定データ45を作成し(ステップM8)、再判定データ45と、異常原因毎に発生する時系列データ41の特有な変動傾向に基づいて予め設定された再判定データ45に対応するモデルデータ44dとを照合することにより異常原因を推定してもよい(ステップM9)。
ここで、判定条件の変更(ステップM7)とは、1の判定条件を他の判定条件に変更する場合、例えば「異常データ42の平均値が所定の閾値内にあるか否か」の判定条件を、「異常データ42の最小値が所定の閾値内にあるか否か」の判定条件に変更する場合や、1の判定条件の所定の閾値を変更する場合、例えば平均値が所定の閾値内にあるか否かについての所定の閾値の許容範囲を縮小して異常値の検出性能を上げるような変更である。
次いで、上記のようにして変更された変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる再判定データ45を作成し(ステップM8)、再判定データ45と、再判定データ45に対応するモデルデータ44dと照合する(ステップM9)。その結果、異常原因と一致すれば(ステップM9:YES)、異常原因を推定することができる(ステップM4)。その場合、表示装置37に異常診断結果表示する(ステップM5)。
一方、第2の再診断部27において照合が不一致であると判断される(ステップM9:NO)と、判定条件を更に変更して(ステップM7)、再判定データ45を再度作成し(ステップM8)、再度作成された再判定データ45と、再度作成された再判定データ45に対応するモデルデータ44dと照合して一致するか否か判断される(ステップM9)。このように、ステップM7からステップM9までを繰り返し実行して異常原因を推定する。
上記のように、診断部24による照合が不一致だった場合、判定条件を変更して、再判定データ45を作成し、再判定データ45と、再判定データ45に対応するモデルデータ44dとを照合して異常原因を推定することにより、判定条件や異常値の検出性能を変更して作成された再判定データ45により異常原因を推定することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定の精度を向上することができる。
また、第2の再診断部27による照合が不一致だった場合、判定条件を更に変更して再判定データ45を再度作成し、再度作成された再判定データ45と、再判定データ45に対応するモデルデータ44dと照合とを繰り返し実行することにより、判定条件や異常値の検出性能を更に変更して作成された再判定データ45により異常原因を推定することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定の精度を向上することができる。
<第3実施形態>
第1実施形態では、ステップM2で作成された判定データ43aと、判定データ43aに対応するモデルデータ44aと照合し(ステップM3)、照合が不一致であると判断されると(ステップM3:NO)、判定データ43aと、変更したモデルデータ44bとを照合したが(ステップM6)、例えば図14に示すように、ステップM3による照合が不一致だった場合(ステップM3:NO)、判定データ43aとモデルデータ44bの一致度を算出し(ステップM10)、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行って(ステップM11)、異常原因を推定してもよい(ステップM4)。
判定データ43aとモデルデータ44bの一致度を算出とは、例えばモデルデータ44b中の「◎及び○」と、判定データ43aの判定結果「NG」との一致度について、それぞれの異常原因候補毎に算出する(ステップM10)。その結果に基づいて一致度の高い順に順位付けをする(ステップM11)。
順位付けの結果から、最も高い一致度を有する異常原因候補が、求める異常原因であることを推定することができる(ステップM4)。その場合、表示装置37に異常診断結果を表示する(ステップM5)。なお、表示装置37には、表示された結果は異常原因候補である旨及び他の異常原因候補を順位順に表示してもよい。
このように構成することにより、判定データ43aとモデルデータ44bの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うことにより、順位の高い異常原因候補を異常原因として推定することができるため、処理装置の処理プロセスに関する異常原因である故障原因の特定を更に容易にすると共に、その精度を向上することができる。
<他の実施形態>
なお、上述した第1実施形態において、ステップM6にて照合が不一致であると判断された場合(ステップM6:NO)、判定データ43aと、更に変更されたモデルデータ44とを照合し(ステップM6)、ステップM6を繰り返し実行して異常原因を推定したが、ステップM6を繰り返し実行しても第1の再診断部25による照合が不一致だった場合(ステップM6:NO)、第2実施形態と同様に、判定条件を変更して(ステップM7)、変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる再判定データ45を作成し(ステップM8)、再判定データ45と、再判定データ45に対応するモデルデータ44と照合することにより(ステップM9)、異常原因を推定してもよい(図3,図13参照)。
上述した第2実施形態において、ステップM9にて照合が不一致であると判断される(ステップM9:NO)と、判定条件を更に変更して(ステップM7)、再判定データ45を再度作成し(ステップM8)、再度作成された再判定データ45と、再度作成された再判定データ45に対応するモデルデータ44と照合し(ステップM9)、ステップM7からステップM9までを繰り返し実行して異常原因を推定したが、ステップM7からステップM9までを繰り返し実行しても第2の再診断部27による照合が不一致だった場合(ステップM9:NO)、第1実施形態と同様に、判定データ43と、変更したモデルデータ44とを照合することにより(ステップM6)、異常原因を推定してもよい(図3,図8参照)。
また、第1実施形態におけるステップM6を繰り返して実行しても第1の再診断部25による照合が不一致だった場合(ステップM6:NO)、第2実施形態におけるステップM7からステップM9までを繰り返し実行しても第2の再診断部27による照合が不一致だった場合(ステップM9:NO)、第1の再診断部25及び第2の再診断部27は、第3実施形態と同様に、判定データ43とモデルデータ44の一致度を算出し(ステップM10)、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行って(ステップM11)、異常原因を推定してもよい(図3,図14参照)。
以上の実施形態においては、検出した時系列データ41について、まず異常検知を行い、異常と判断された時系列データ41を異常データ42としてそのデータに基づいて判定データ43を作成していた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、検出した時系列データ41全てについて、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データ43を作成して、この判定データ41において少なくとも1つの項目についてNGがある場合に、この判定データ41とモデルデータ44とを照合することにより異常原因の推定を行ってもよい。これにより、検出した全ての時系列データ41について、もれなく異常診断を行うことができ、より精度の高い異常診断が可能となる。
以上、この発明の実施の形態の一例について説明したが、この発明はこの形態に限らず種々の態様を採りうるものである。例えばセンサ30について、複数のセンサ30が設置される場合について説明したが、例えばセンサは1つであっても診断することは可能である。また、この発明に係る異常診断システム20は、複数の処理を行うレジスト塗布・現像処理装置のみならず、1の処理のみを行う処理装置に使用することも可能である。
また、上記実施形態では、この発明に係る異常診断システムを半導体ウエハの塗布・現像処理装置に適用する場合について説明したが、半導体ウエハ以外の被処理体、例えばFPD基板等の塗布・現像処理装置にも適用することができる。
W ウエハ(被処理体)
D1〜D4 監視区間
a1〜a4,b1〜b4,c1〜c4,d1〜d4,e1〜e4,f1〜f4 判定条件
P,Q,R 異常原因
T 処理単位
20 異常診断システム
22 異常検知部
23 判定データ作成部
24 診断部
25 第1の再診断部
26 再判定データ作成部
27 第2の再診断部
30 センサ
30b,30c,30d 圧力センサ
30e 流量センサ
41 時系列データ
42,42a,42b 異常データ(異常な時系列データ)
43,43a 判定データ
44,44a,44b,44c モデルデータ
45 再判定データ
50 処理液供給部(処理装置)
73 上下変動閾値データ

Claims (13)

  1. 被処理体を処理する処理装置に設置される処理プロセスを監視するセンサによって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する判定データ作成ステップと、
    上記判定データを、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記判定データに対応するモデルデータと照合して異常原因を推定する診断ステップと、
    を具備し、
    上記診断ステップは、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを行うステップを含む、
    ことを特徴とする処理装置の異常診断方法。
  2. 請求項1記載の処理装置の異常診断方法において、
    上記時系列データは、処理単位毎の時系列データであって、上記判定データ作成ステップは、上記時系列データを時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断方法。
  3. 請求項1又は2に記載の処理装置の異常診断方法において、
    上記処理装置に設置されるセンサは複数であって、上記判定データ作成ステップは、上記センサ毎の時系列データのそれぞれが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の処理装置の異常診断方法において、
    上記時系列データから、異常な時系列データを検知する異常検知ステップを更に具備し、上記判定データ作成ステップは、上記異常検知ステップによって検知された異常な時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断方法。
  5. 被処理体を処理する処理装置に設置される処理プロセスを監視するセンサによって出力される信号から収集された時間と共に変動する時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する判定データ作成部と、
    上記判定データを、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記判定データに対応するモデルデータと照合して異常原因を推定する診断部と、
    を具備し、
    上記診断部は、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを更に行う、
    ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  6. 請求項記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記時系列データは、処理単位毎の時系列データであって、上記判定データ作成部は、上記時系列データを時系列毎に複数の監視区間に分割し、それぞれの監視区間において、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  7. 請求項5又は6に記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記処理装置に設置されるセンサは複数であって、上記判定データ作成部は、上記センサ毎の時系列データのそれぞれが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記時系列データから、異常な時系列データを検知する異常検知部を更に具備し、上記判定データ作成部は、上記異常検知部によって検知された異常な時系列データが、複数の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、その判定結果の組み合わせからなる判定データを作成する、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記複数の判定条件は、上記時系列データの上限値と下限値の幅が所定の閾値内にあるか否か、平均値が所定の閾値内にあるか否か、時間積分値が所定の閾値内にあるか否か、設定値までの到達時間が所定の閾値内にあるか否か、処理終了までの時間が所定の閾値内にあるか否か、複数の時系列データの時系列毎の平均値とその標準偏差に基づき算出された変動閾値内にあるか否か、最大値が所定の閾値内にあるか否か、最小値が所定の閾値内にあるか否かの判定条件のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  10. 請求項5ないし9のいずれかに記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記診断部による照合が不一致だった場合、上記モデルデータを変更して照合することにより異常原因を推定する第1の再診断部を更に具備し、上記判定条件は、予め異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向との関連性の高低が順位付けされており、上記変更前のモデルデータは、最高位から所定の順位内までの判定条件の判定結果のみを照合するものであって、上記変更後のモデルデータは、最高位から上記所定の順位より下位の順位内までの判定条件の判定結果を照合するものである、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  11. 請求項10記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記第1の再診断部による照合が不一致だった場合、上記モデルデータを更に変更して上記第1の再診断部による照合を繰り返し実行する、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  12. 請求項10又は11に記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記第1の再診断部は、上記判定データと上記モデルデータの一致度を算出し、一致度の高い順に異常原因候補の順位付けを更に行う、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
  13. 請求項5ないし9のいずれかに記載の処理装置の異常診断システムにおいて、
    上記診断部による照合が不一致だった場合、上記判定条件を変更して、変更後の判定条件に合致するか否かを判定すると共に、判定結果の組み合わせからなる再判定データを作成する再判定データ作成部と、上記再判定データと、異常原因毎に発生する時系列データの特有な変動傾向に基づいて予め設定されると共に、上記再判定データに対応するモデルデータと照合することにより異常原因を推定する第2の再診断部を更に具備する、ことを特徴とする処理装置の異常診断システム。
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