JP6860304B2 - 異常診断装置、異常診断方法及び異常診断プログラム - Google Patents

異常診断装置、異常診断方法及び異常診断プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、異常診断装置、異常診断方法及び異常診断プログラムに関する。
ビルの設備の保守点検には、膨大な時間及び費用が必要である。異常診断装置は、保守点検の時間及び費用を削減するため、設備の一部の異常を診断する場合がある。しかしながら、異常診断装置は、設備全体の異常を診断することができない場合があった。
特開2014−134999号公報 特許第5337909号公報 特開2016−61658号公報
本発明が解決しようとする課題は、設備全体の異常を診断することができる異常診断装置、異常診断方法及び異常診断プログラムを提供することである。
実施形態の異常診断装置は、性能指標算出部と、波形異常診断部とを持つ。性能指標算出部は、設備において相関のある複数の物理量を計測するための複数のセンサによる複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形に基づいて、設備の動特性に関する性能指標を算出する。波形異常診断部は、複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形の異常の有無を性能指標に基づいて時系列データごとに診断する。
第1の実施形態における、設備の構成の例を示す図。 第1の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第1の実施形態における、ステップ応答の波形の例を示す図。 第1の実施形態における、バルブ開度に関する性能指標のデータセットの例を示す図。 第1の実施形態における、異常診断装置の動作の例を示すフローチャート。 第2の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第3の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第3の実施形態における、バルブ開度のステップ応答の波形の例を示す図。 第3の実施形態における、AHPの階層構造の例を示す図。 第3の実施形態における、評価基準値の変換の例を示す図。 第3の実施形態における、線形変換後の評価基準値の例を示す図。 第3の実施形態における、AHPの一対比較表の第1例を示す図。 第3の実施形態における、N=21の場合の評価基準値の例を示す図。 第3の実施形態における、評価基準の重みを表す一対比較表の例を示す図。 第3の実施形態における、AHPのスコアの例を示す図。 第3の実施形態における、診断結果の例を示す図。 第4の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第5の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第6の実施形態における、異常診断装置の構成の例を示す図。 第6の実施形態における、ルール情報テーブルの例を示す図。 第6の実施形態における、異常箇所ごとの合計点数の例を示す図。
以下、実施形態の異常診断装置、異常診断方法及び異常診断プログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、設備1の構成の例を示す図である。設備1は、ビル等に備えられる。設備1は、バルブ10と、空調機20と、部屋30と、異常診断装置40aとを備える。バルブ10は複数でもよい。空調機20は複数でもよい。部屋30は複数でもよい。
バルブ10(バルブ機器)は、給気温度、給気湿度又は冷媒流量を調整するためのバルブ10の開度(以下「バルブ開度」という。)に応じて、冷水100(冷媒)の流量を制御する。バルブ10は、バルブ開度に応じて調整された流量の冷水100を空調機20に送る。バルブ10は、バルブ開度計11を備える。
バルブ開度計11(バルブ開度センサ)は、物理量としてのバルブ開度を時刻ごとに計測する。バルブ開度計11は、例えば、バルブ機器の機構の物理的な位置に基づいてバルブ開度を計測する。バルブ開度計11は、例えば、バルブ開度を制御するための電子回路の電流値又は電圧値に基づいてバルブ開度を計測してもよい。バルブ開度計11は、時刻ごとのバルブ開度を表す情報を、異常診断装置40aに送信する。
空調機20(空調機器)は、熱交換器21と、ファン22とを備える。空調機20は、ファン22と部屋30との間をつなぐダクトに、給気温度計23を備える。空調機20は、ダンパ開度計24を備えてもよい。熱交換器21は、外気101と還気102とが混合した空気を、冷水100(冷媒)を利用して冷却する。冷媒温度は、計測されてもよい。還気102は、部屋30から空調機20に戻される空気である。給気103は、熱交換器21が冷却した空気である。
ダンパ開度計24は、空調機20が取り入れる外気101及び還気102の量を調整するダンパの開度を計測する。なお、熱交換器21は、バルブ10が温水を熱交換器21に送る場合、外気101と還気102とが混合した空気を、温水を利用して加熱してもよい。
ファン22は、給気103を部屋30に送る。ファン22は、給気103の風量を制御する。空調機20は、制御された風量の給気103を用いて、部屋30の室内温度を制御する。給気温度計23(給気温度センサ)は、物理量としての給気103の温度(給気温度)を、時刻ごとに計測する。給気温度計23は、時刻ごとの給気103の温度を表す情報を、異常診断装置40aに送信する。給気温度計23(給気温度センサ)は、給気温度を表す情報を、異常診断装置40aに送信してもよい。
部屋30は、室内温度計31(室内温度センサ)を備える。室内温度計31は、物理量としての部屋30の室内温度を、時刻ごとに計測する。室内温度計31は、時刻ごとの室内温度を表す情報を、異常診断装置40aに送信する。
異常診断装置40aは、パーソナルコンピュータ装置、ワークステーション端末、タブレット端末、スマートフォン端末などの情報処理装置である。異常診断装置40aは、設備1に関する異常を診断する。異常診断装置40aが異常を診断する対象の設備1は、特定の設備に限定されない。
異常診断装置40aは、時刻ごとのバルブ開度を表す情報(以下「バルブ開度の時系列データ」という。)を、バルブ開度計11から取得する。異常診断装置40aは、時刻ごとの給気103の温度を表す情報(以下「給気温度の時系列データ」という。)を、給気温度計23から取得する。異常診断装置40aは、時刻ごとの室内温度を表す情報(以下「室内温度の時系列データ」という。)を、室内温度計31から取得する。異常診断装置40aは、空調機20の全体に関する異常を診断する。
なお、異常診断装置40aは、設備1に設置されてもよいし、設備1以外に設置されてもよい。例えば、異常診断装置40aは、クラウドコンピューティング技術を利用して、設備1の全体に関する異常を診断してもよい。
図2は、異常診断装置40aの構成の例を示す図である。異常診断装置40aは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45と、設備異常度算出部46とを備える。
時系列データ取得部41と診断用データ抽出部42と性能指標算出部43とパラメータ取得部44と波形異常診断部45と設備異常度算出部46とのうち一部又は全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。各機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
異常診断装置40aは、記憶部を更に備えてもよい。異常診断装置40aの記憶部は、は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の不揮発性の記憶媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶装置を用いて構成される。異常診断装置40aの記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。
時系列データ取得部41は、過去の所定期間におけるバルブ開度の時系列データを、バルブ開度計11から取得する。過去の所定期間とは、例えば、過去の1週間又は1か月間である。時系列データ取得部41は、過去の所定期間におけるバルブ開度の時系列データを、バルブ開度計11から取得する。時系列データ取得部41は、過去の所定期間における給気温度の時系列データを、給気温度計23から取得する。時系列データ取得部41は、過去の所定期間における室内温度の時系列データを、室内温度計31から取得する。時系列データは、設備の動特性を表す過渡応答波形データを含む。過渡応答波形データは、例えば、ステップ応答波形データである。
なお、時系列データ取得部41は、時刻ごとの室内湿度を表す情報を取得してもよい。時系列データ取得部41は、時刻ごとの給気湿度を表す情報を取得してもよい。時系列データ取得部41は、部屋30における二酸化炭素濃度を表す情報を取得してもよい。これらの物理量は、閾値と比較されることによって、設備1に関する異常の診断に用いられてもよい。
診断用データ抽出部42は、設備の異常を診断するためのステップ応答波形データ(以下「診断用データ」という。)を、各時系列データから抽出する。例えば、診断用データ抽出部42は、バルブ開度の時系列データから、バルブ開度のステップ応答波形データを抽出する。バルブ開度のステップ応答波形データは、例えば、バルブ開度の設定値が変化することによってバルブ開度の時系列データに発生したステップ応答の波形データである。
例えば、診断用データ抽出部42は、給気温度の時系列データから、給気温度のステップ応答波形データを抽出する。給気温度のステップ応答波形データは、例えば、朝の時間帯での空調機20の立ち上がりによって給気温度の時系列データに発生したステップ応答の波形データである。
例えば、診断用データ抽出部42は、室内温度の時系列データから、室内温度のステップ応答波形データを抽出する。室内温度のステップ応答波形データは、例えば、空調機20が動作を開始したことによって室内温度の時系列データに発生したステップ応答の波形データである。
診断用データ抽出部42は、ステップ応答が発生している全てのタイミングについて、診断用データを時系列データから抽出してもよい。例えば、診断用データ抽出部42は、設備の設定値が5回変化した場合、ステップ応答が発生している各時間帯について、診断用データを時系列データから抽出してもよい。
性能指標算出部43は、設備に関する性能指標を診断用データごとに算出する。設備に関する性能指標は、例えば、設備の動特性に関する性能指標である。設備の動特性に関する性能指標は、例えば、無駄時間と、時定数と、整定時間と、行き過ぎ量とである。
性能指標算出部43は、設備に関する性能指標を、ステップ応答の発生時刻の順(時系列)に並べる。性能指標算出部43は、1種類以上の性能指標を含むデータ(以下「データセット」という。)を、時系列データ(計測結果)ごとに作成する。例えば、性能指標算出部43は、バルブ開度に関する性能指標のデータセットを、バルブ開度の診断用データについて作成する。例えば、性能指標算出部43は、給気温度に関する性能指標のデータセットを、給気温度の診断用データについて作成する。例えば、性能指標算出部43は、室内温度に関する性能指標のデータセットを、室内温度の診断用データについて作成する。性能指標算出部43は、各データセットを波形異常診断部45に送信する。
図3は、ステップ応答の波形の例を示す図である。横軸は時間を示す。縦軸は比率を示す。図3に示すステップ応答は、一例として、「一次遅れ+無駄時間」で変化するステップ応答である。なお、ステップ応答は、例えば、二次遅れで変化するステップ応答でもよい。
図3に示す性能指標は、無駄時間と、時定数と、行き過ぎ量とである。無駄時間は、目標値が変化した時刻から、ステップ応答波形が変化するまでの時間である。異常診断装置40aの管理者は、パラメータ取得部44を介して、ステップ応答波形の値の目標値(100%)を任意に定めてもよい。時定数は、ステップ応答波形が変化してから、ステップ応答波形の値が目標値の63.2%となるまでの時間である。行き過ぎ量は、目標値を超えた最大値と目標値との差である。整定時間は、目標値が変化した時刻から、目標値に対するステップ応答波形の誤差が±5%以下となるまでの時間である。
性能指標算出部43は、ステップ応答波形の値を比率に換算する。すなわち、性能指標算出部43は、変化前のステップ応答波形の値を0%と定める。性能指標算出部43は、変化前のステップ応答波形の目標値を100%と定める。性能指標算出部43は、換算されたステップ応答波形の値に基づいて、時系列データごとに性能指標を算出する。性能指標算出部43は、無駄時間、時定数、行き過ぎ量及び整定時間のうちの少なくとも1種類の性能指標を算出してもよいし、これら以外の種類の性能指標を算出してもよい。性能指標算出部43は、算出した性能指標を含むデータセットを、波形異常診断部45に送信する。
図4は、バルブ開度に関する性能指標のデータセットの例を示す図である。図4では、バルブ開度に関する性能指標は、無駄時間と、時定数と、行き過ぎ量と、整定時間とである。図4では、一例として、ステップ応答の発生時刻の順に並べられた5回分の性能指標が、データセットに含まれている。例えば、1回目の列の性能指標は、1回目のステップ応答の診断用データに基づく性能指標である。
パラメータ取得部44は、各種のパラメータを取得する。パラメータ取得部44は、例えば、異常診断装置40aの管理者による操作に応じて各種のパラメータを取得する。各種のパラメータは、例えば、性能指標の値が異常であるか否かを診断するための閾値(以下「性能指標閾値」という。)と、性能指標の重み付け値(以下「性能指標重み付け値」という。)とである。
各種のパラメータは、例えば、設備に異常が発生しているか否かを時系列データの種類ごとに診断するための閾値(以下「データ種類別閾値」という。)と、時系列データの種類別の重み付け値(以下「データ種類別重み付け値」という。)(重大度情報)とでもよい。
波形異常診断部45(異常判定部)は、性能指標を含むデータセットを、性能指標算出部43から取得する。波形異常診断部45は、各種のパラメータをパラメータ取得部44から取得する。波形異常診断部45は、例えば、性能指標閾値以上である性能指標が異常であると診断する。
例えば、波形異常診断部45は、性能指標閾値以上の行き過ぎ量は異常であると診断してもよい。図4では、波形異常診断部45は、例えば、行き過ぎ量の性能指標閾値が10である場合、1回目のステップ応答波形の行き過ぎ量「10」と、3回目のステップ応答波形の行き過ぎ量「12」と、3回目のステップ応答波形の行き過ぎ量「11」とは、いずれも異常であると診断する。
例えば、波形異常診断部45は、所定回数以上連続で性能指標閾値以上である性能指標が異常であると診断してもよい。例えば、波形異常診断部45は、性能指標閾値以上である性能指標を含むデータセットにおける、いずれかの性能指標が異常であると診断してもよい。
波形異常診断部45は、性能指標の異常の有無と性能指標重み付け値とに基づいて、ステップ応答波形の異常を診断するための値(以下「波形異常診断値」という)(総合判定値)を、データセットごとに、式(1)のように算出する。
Figure 0006860304
ここで、a1〜a4は、性能指標重み付け値を示す。異常の有無を表す値は、異常の場合では「1」であり、正常の場合では「0」である。
設備異常度算出部46は、波形異常診断値が算出されたデータセットの時系列データの種類に基づいて、波形異常診断値及びデータ種類別重み付け値を対応付ける。例えば、設備異常度算出部46は、時系列データの種類「バルブ開度」に基づいて、バルブ開度に関する波形異常診断値及びデータ種類別重み付け値を対応付ける。例えば、設備異常度算出部46は、時系列データの種類「給気温度」に基づいて、給気温度に関する波形異常診断値及びデータ種類別重み付け値を対応付ける。設備異常度算出部46は、対応付けられた波形異常診断値及びデータ種類別重み付け値を、診断結果として外部装置に出力する。これによって、管理者は、波形異常診断値及びデータ種類別重み付け値に基づいて、設備1に発生した異常に早急に対応することができる。
設備異常度算出部46は、軽故障「1」、中故障「2」又は重故障「3」を表すデータ種類別重み付け値(重大度情報)と、波形異常診断値とを対応付けてもよい。例えば、設備異常度算出部46は、バルブ開度の波形異常診断値に、軽故障を表すデータ種類別重み付け値を対応付けてもよい。例えば、設備異常度算出部46は、給気温度の波形異常診断値に、中故障を表すデータ種類別重み付け値を対応付けてもよい。例えば、設備異常度算出部46は、室内温度の波形異常診断値に、重故障を表すデータ種類別重み付け値を対応付けてもよい。これによって、管理者は、重故障を表す重大度情報を設備異常度算出部46が時系列データに対応付けた場合、設備1に発生した重故障などに早急に対応することができる。
なお、設備異常度算出部46は、重故障を表す重大度情報を時系列データに対応付けた場合にのみ、波形異常診断値にデータ種類別重み付け値を対応付けた結果を、診断結果として外部装置に出力してもよい。
設備異常度算出部46は、例えば、波形異常診断値がデータ種類別閾値以上であるか否かを、時系列データの種類ごとに診断してもよい。設備異常度算出部46は、波形異常診断値がデータ種類別閾値以上である時系列データが異常であると診断する。
例えば、設備異常度算出部46は、バルブ開度の波形異常診断値がバルブ開度のデータ種類別閾値以上である場合、バルブ開度の時系列データが異常であると診断する。例えば、設備異常度算出部46は、給気温度の波形異常診断値が給気温度のデータ種類別閾値以上である場合、給気温度の時系列データが異常であると診断する。例えば、設備異常度算出部46は、室内温度の波形異常診断値が給気温度のデータ種類別閾値以上である場合、室内温度の時系列データが異常であると診断する。
設備異常度算出部46は、データ種類別重み付け値に基づいて、設備全体(制御ループ系)の異常度(以下「設備異常度」という。)(総合異常度)を、式(2)のように算出してもよい。
Figure 0006860304
ここで、b1〜b3は、データ種類別重み付け値(故障箇所別重み付け値)を示す。異常の有無を表す値は、異常の場合では「1」であり、正常の場合では「0」である。
図5は、異常診断装置40aの動作の例を示すフローチャートである。時系列データ取得部41は、ステップ応答波形データを含む時系列データを取得する(ステップS101)。診断用データ抽出部42は、診断用データを時系列データごとに時系列データから抽出する(ステップS102)。性能指標算出部43は、診断用データごとにステップ応答波形データを比率に換算する(ステップS103)。性能指標算出部43は、比率に基づいて、性能指標を診断用データごとに算出する(ステップS104)。
性能指標算出部43は、性能指標を用いて、時系列データごとにデータセットを作成する(ステップS105)。波形異常診断部45は、閾値を用いて、性能指標の異常の有無をデータセットごとに診断する(ステップS106)。波形異常診断部45は、性能指標の異常の有無に基づいて、波形異常診断値を算出する(ステップS107)。設備異常度算出部46は、波形異常診断値とデータ種類別重み付け値とを、診断結果として外部装置に出力する。設備異常度算出部46は、設備異常度を診断結果として外部装置に出力してもよい(ステップS108)。
以上のように、第1の実施形態の異常診断装置40aは、性能指標算出部43と、波形異常診断部45とを持つ。性能指標算出部43は、設備1において相関のある複数の物理量を計測するための複数のセンサによる複数の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形(ステップ応答波形)に基づいて、設備1の動特性に関する性能指標を算出する。波形異常診断部45は、ステップ応答波形などの過渡応答波形の異常の有無を、性能指標に基づいて時系列データ(データセット)ごとに診断する。
これによって、第1の実施形態の異常診断装置40aは、設備全体の異常を診断することができる。例えば、第1の実施形態の異常診断装置40aは、ビルに設置された空調機20に関する複数の時系列データを取得することによって、バルブ10の診断だけでなく、空調機20を含む設備1の全体の異常を診断することができる。
第1の実施形態の異常診断装置40aは、設備1の管理者による保全業務の負荷を低減することができる。第1の実施形態の異常診断装置40aは、データ種類別重み付け値(重大度情報)によって、故障対応の緊急度を管理者に容易に把握させることができる。第1の実施形態の異常診断装置40aは、設備1の動特性に基づいて、設備全体の異常を効率よく診断することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、異常が発生していないステップ応答波形データに基づく正常モデルが作成される点が、第1の実施形態と相違する。第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図6は、異常診断装置40bの構成の例を示す図である。異常診断装置40bは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45と、設備異常度算出部46とを備える。異常診断装置40bは、正常データ記憶部47と、正常モデル作成部48を更に備える。
正常データ記憶部47(正常データ保存部)は、時系列データ取得部41が取得する時系列データのうち、空調機20を含む設備1に異常が発生していない状態(正常状態)における時系列データ(以下「時系列正常データ」という。)を予め記憶する。
正常モデル作成部48は、診断用データ抽出部42と同様の処理を実行することによって、異常が発生していない状態における診断用データ(以下「診断用正常データ」という。)を各時系列正常データから抽出する。正常モデル作成部48は、時系列正常データに基づいて、空調機20を含む設備1に異常が発生していない状態におけるモデルデータ(以下「正常モデルデータ」という。)を作成する。
性能指標の確率分布の正常モデルデータについて
正常モデル作成部48は、性能指標算出部43と同様の処理を実行することによって、異常が発生していない状態における設備1に関する性能指標を診断用正常データごとに算出する。正常モデル作成部48は、性能指標の確率分布を、診断用正常データごとに作成する。例えば、性能指標の確率分布では、横軸が性能指標を示し、縦軸が性能指標の値の頻度を示す。正常モデル作成部48は、性能指標の確率分布の平均値及び標準偏差を、性能指標ごとに算出する。正常モデル作成部48は、性能指標の確率分布を表す情報を、時系列正常データの種類(時系列データの種類)ごとに波形異常診断部45に送信する。
波形異常診断部45は、性能指標算出部43により算出された性能指標と確率分布の平均値との差を、性能指標ごとに算出する。波形異常診断部45は、算出結果を示す差が第1のデータ種類別閾値から所定値以上離れている場合、該当する性能指標に異常が発生したと診断する。例えば、バルブ開度における時定数の確率分布において、平均値が5分であり、標準偏差が1.5分であり、データ種類別閾値が2σ(=3分)であり、異常診断の対象となる時定数が5±3分の範囲に無い場合、バルブ開度が異常であると診断する。
ステップ応答波形の回帰モデル(回帰式、重回帰式)による正常モデルデータについて
正常モデル作成部48は、性能指標算出部43と同様の処理を実行することによって、異常が発生していない状態における設備に関する性能指標を診断用正常データごとに算出する。正常モデル作成部48は、異常が発生していない状態における設備1に関する複数の性能指標から、相関の強い複数の性能指標を抽出する。相関の強い複数の性能指標は、異なる時系列データの診断用正常データに基づく複数の性能指標でもよい。例えば、相関の強い複数の性能指標は、バルブ開度の時定数と給気温度の時定数とでもよい。相関の強い複数の性能指標は、例えば、異なる複数の性能指標でもよい。
正常モデル作成部48は、診断用正常データに基づいて、ステップ応答波形の回帰モデルによる正常モデルデータを作成する。正常モデル作成部48は、診断用正常データに基づく複数の性能指標に基づいて、ステップ応答波形の重回帰モデルによる正常モデルデータを作成してもよい。正常モデル作成部48は、診断用正常データに基づいて、ステップ応答波形の線形近似による正常モデルデータを作成してもよい。正常モデル作成部48は、診断用正常データに基づいて、ステップ応答波形の2次以上の多項式による正常モデルデータを作成してもよい。正常モデル作成部48は、ステップ応答波形の回帰モデルを表す情報を、波形異常診断部45に送信する。
波形異常診断部45は、性能指標算出部43により算出された回帰モデルに基づく性能指標と、異常診断の対象となる性能指標との差を算出する。波形異常診断部45は、算出結果を示す差が第2のデータ種類別閾値から所定値以上離れている場合、該当する性能指標に異常が発生したと診断する。
ステップ応答波形の伝達関数モデルの正常モデルデータについて
正常モデル作成部48は、診断用正常データに基づいて、ステップ応答波形の伝達関数モデルによる正常モデルデータを、性能指標ごとに作成する。伝達関数モデルは、一次遅れ+無駄時間や、二次遅れで表すことができる。以下、伝達関数モデルは、一例として、式(3)のように一次遅れ+無駄時間で表すことができる。
Figure 0006860304
ここで、Gは、ステップ応答波形の伝達関数モデルの正常モデルデータである。バルブ開度の正常モデルデータは、例えば、Gと表記される。給気温度の正常モデルデータは、例えば、Gと表記される。室内温度の正常モデルデータは、例えば、Gと表記される。Tは時定数を示す。Lは無駄時間を示す。sはラプラス演算子を示す。Kはゲインを示す。
正常モデル作成部48は、例えば、非線形最小二乗法やガウス・ニュートン法によって、伝達関数モデルの正常モデルデータのパラメータを決定する。正常モデル作成部48は、ステップ応答波形の伝達関数モデルを表す情報を、波形異常診断部45に送信する。
波形異常診断部45は、性能指標算出部43により算出された伝達関数モデルに基づく性能指標と、異常診断の対象となる性能指標との差を算出する。波形異常診断部45は、算出結果を示す差が第3のデータ種類別閾値から所定値以上離れている場合、該当する性能指標に異常が発生したと診断する。
他のモデルによる正常モデルデータについて
正常モデル作成部48は、例えば、ニューラルネットワークや機械学習などの手法によって、ステップ応答波形の正常モデルデータを作成してもよい。
以上のように、第2の実施形態の正常データ記憶部47は、時系列正常データを記憶する。正常モデル作成部48は、正常モデルデータを、時系列正常データに基づいて作成する。これによって、第2の実施形態の異常診断装置40bは、設備全体の異常を効率的に診断することができる。
第2の実施形態の異常診断装置40bは、正常モデルデータに基づく性能指標と異常診断の対象となる性能指標とを比較することによって、バルブ10や空調機20の種類に依存することなく設備全体の異常を診断することができる。第2の実施形態の異常診断装置40bは、第1の実施形態の異常診断装置40aと比較して、異常診断装置40aの導入によるエンジニアリング負荷を低減することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、異常診断装置が階層分析法(AHP: Analytic Hierarchy Process)を実行する点が、第1の実施形態と相違する。第3の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図7は、異常診断装置40cの構成の例を示す図である。異常診断装置40cは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45とを備える。異常診断装置40cは、設備異常度算出部46を更に備えてもよい。異常診断装置40cは、記憶部を更に備えてもよい。
診断用データ抽出部42は、例えば、給気温度のステップ応答波形データから、設定値が変化した区間を抽出する。診断用データ抽出部42は、例えば、室内温度のステップ応答波形データから、設定値が変化した区間を抽出する。診断用データ抽出部42は、例えば、バルブ開度のステップ応答波形データから、設定値が変化した区間を抽出する。設定値が変化した区間は、例えば、設定値が変化した時刻から10分間である。
性能指標算出部43は、例えば、給気温度の時定数のデータセットを、給気温度の診断用データについて作成する。性能指標算出部43は、抽出された各区間に対して、給気温度が目標の63.2%に到達しない区間を検出する。以下、抽出された全区間に対する、検出された区間の合計数の割合を「時定数未到達率」という。給気温度の時定数の評価基準値は、時定数未到達率(%)である。
性能指標算出部43は、例えば、室内温度の行き過ぎ量のデータセットを、給気温度の診断用データについて作成する。性能指標算出部43は、抽出された各区間に対して、例えば、室内温度が目標値に対する150%以上まで超過した区間を抽出する。以下、抽出された全区間に対する、検出された区間の合計数の割合を「行き過ぎ量超過率」という。室内温度の行き過ぎ量の評価基準値は、行き過ぎ量超過率(%)である。
性能指標算出部43は、例えば、バルブ開度のステップ応答の波形の傾き又は立ち上がり時間のデータセットを、給気温度の診断用データについて作成する。
図8は、バルブ開度のステップ応答の波形の例を示す図である。横軸は時間を示す。縦軸は、バルブ開度を示す。性能指標算出部43は、例えば、抽出された各区間に対して、給気温度の設定値と給気温度の実測値との差が摂氏0.3度以上の区間かつバルブ開度の傾きが2回以上変化した区間を、バルブ開度のハンチングの区間と定める。性能指標算出部43は、バルブ開度のハンチングの区間を検出する。以下、抽出された全区間に対する、検出された区間の合計数の割合を「ハンチング発生率」という。バルブ開度のステップ応答の波形の傾き又は立ち上がり時間の評価基準値は、ハンチング発生率(%)である。
図9は、AHPの階層構造の例を示す図である。図9では、AHPの階層構造における「目的」は、設備全体(制御ループ系)の異常を発見することである。図9では、AHPの階層構造における「評価基準値」は、時定数未到達率と、行き過ぎ量超過率と、ハンチング発生率とである。図9では、AHPの階層構造における「代替案」は、空調機20−1〜20−Nである。Nは、2以上の整数である。Nは、例えば21である。
性能指標算出部43は、性能指標の評価基準値を、空調機20−1(代替案)ごとに算出する。
図10は、評価基準値の変換の例を示す図である。性能指標算出部43は、性能指標の評価基準値が0から10までの値となるように、性能指標の評価基準値に線形変換処理を施す。
性能指標算出部43は、例えば、式(4)のように性能指標の評価基準値に変換処理を施す。式(4)に示すxは、変換後に比較される代替案同士の評価基準値の差を示す。式(4)に示すyは、変換後の評価基準値を示す。
Figure 0006860304
図11は、線形変換後の評価基準値の例を示す図である。評価基準値yは、例えば、時定数未到達率、行き過ぎ量超過率又はハンチング発生率である。性能指標算出部43は、比較する2個の代替案の評価基準値同士の差を算出する。評価基準値が0から10までの値に線形変換されているため、評価基準値の差の最大値は、+10である。評価基準値の差の最小値は、−10である。比較する2個の代替案の評価基準値が等しい場合、差は0である。性能指標算出部43は、評価基準値の差に基づいて、AHPの一対比較表を性能指標の種類ごとに作成する。
図12は、AHPの一対比較表の第1例を示す図である。一対比較表では、対角要素は互いに逆数である。例えば、一対比較表における最大値が10である場合、一対比較表における最小値は1/10である。このため、性能指標算出部43は、−10から+10までの値で表される評価基準値の差を、最小値1/10から最大値10までに変換する。
図13は、N=21の場合の評価基準値の例を示す図である。図13では、空調機20−1〜20−21と、時定数未到達率と、行き過ぎ超過率と、ハンチング発生率とが対応付けられている。性能指標算出部43は、性能指標の評価基準値に、線形変換と式(4)に示す変換処理とを施す。性能指標算出部43は、線形変換された性能指標の評価基準値に基づいて、代替案の一対比較表を性能指標の種類ごとに作成する。さらに、性能指標算出部43は、評価基準の重みを表す一対比較表を作成する。
図14は、評価基準の重みを表す一対比較表の例を示す図である。図14では、評価基準の重みは、一例として、全て1である。
図15は、AHPのスコアの例を示す図である。波形異常診断部45は、階層分析法を実行することによって、AHPのスコア(点数)を算出する。波形異常診断部45は、設備全体(制御ループ系)において異常が発生している空調機20を、異常診断の結果として、AHPのスコアに基づいて特定する。AHPのスコアが大きい空調機20では、異常が発生している可能性が高い。すなわち、AHPのスコアが小さい空調機20では、異常が発生している可能性が低い。
図16は、診断結果の例を示す図である。横軸は、AHPのスコア順の空調機20を示す。縦軸は、AHPのスコアを示す。図16では、異常が発生している可能性が次に高い空調機20は、空調機20−15である。異常が発生している可能性が最も低い高い空調機20は、空調機20−2である。
以上のように、第3の実施形態の波形異常診断部45は、過渡応答波形の異常の有無に基づいて階層分析法を実行することによって、設備1において異常が発生している箇所を特定する。これによって、第3の実施形態の異常診断装置40cは、設備全体の異常を効率的に診断することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、設備に発生した異常の重大度を異常診断装置が管理者に通知する点が、第1の実施形態と相違する。第4の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図17は、異常診断装置40dの構成の例を示す図である。異常診断装置40dは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45と、設備異常度算出部46と、通知部49とを備える。異常診断装置40dは、記憶部を更に備えてもよい。
通知部49は、ステップ応答波形の異常の有無を表す情報を、設備1の管理者に通知する。すなわち、通知部49は、設備1に異常が発生しているか否かを表す情報を、設備1の管理者に通知する。設備1に異常が発生しているか否かを表す情報は、例えば、波形異常診断値である。通知部49は、設備1に発生した異常の重大度を表す情報である重大度情報を、設備1の管理者に通知してもよい。重大度情報は、例えば、データ種類別重み付け値に対応付けられた波形異常診断値である。重大度情報は、例えば、設備異常度を表す値でもよい。
通知部49は、通知部49が表示装置である場合、重大度情報を画面に表示する。通知部49は、通知部49が通信装置である場合、文字情報や音声情報などに変換された重大度情報を、特定の情報処理端末に送信する。
通知部49は、異常診断装置40dが遠隔監視システムとして動作している場合、発生した異常の重大度情報を、遠隔監視システムの管理者に通知してもよい。通知部49は、異常診断装置40dが遠隔監視システムとして動作している場合、異常診断の対象となる空調機20が設置されているビルの管理者に通知してもよい。通知部49は、異常診断装置40dが遠隔監視システムとして動作している場合、遠隔監視システムの管理者とビルの管理者との両方に、重大度情報を通知してもよい。
以上のように、第4の実施形態の通知部49は、設備1に異常が発生しているか否かを、管理者などに通知する。これによって、第4の実施形態の異常診断装置40dは、設備全体の異常を診断することができる。第4の実施形態の異常診断装置40dは、異常が発生したことを管理者に早急に通知することができる。管理者は、設備1に発生した異常に迅速に対応することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、設備において時系列データを計測しているセンサの異常の有無を異常診断装置が診断する点が、第1の実施形態と相違する。第5の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図18は、異常診断装置40eの構成の例を示す図である。異常診断装置40eは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45と、設備異常度算出部46と、センサ異常診断部50とを備える。異常診断装置40eは、記憶部を更に備えてもよい。
時系列データ取得部41は、バルブ開度の時系列データを、センサ異常診断部50に送信する。時系列データ取得部41は、給気温度の時系列データを、センサ異常診断部50に送信する。時系列データ取得部41は、室内温度の時系列データを、センサ異常診断部50に送信する。
センサ異常診断部50は、時系列データを計測しているセンサの異常の有無を診断する。例えば、センサ異常診断部50は、バルブ開度の時系列データに基づいて、バルブ開度計11の異常の有無を診断する。例えば、センサ異常診断部50は、給気温度の時系列データに基づいて、給気温度計23の異常の有無を診断する。例えば、センサ異常診断部50は、室内温度の時系列データに基づいて、室内温度計31の異常の有無を診断する。
異常の有無の診断方法は、特定の診断方法に限られなくてもよい。例えば、センサ異常診断部50は、特許文献2に示す診断スコアを算出することによって、センサに異常が発生したことを診断してもよい。例えば、センサ異常診断部50は、特許文献3に示すスコアが大きくなるようにバイアス推定を反復して、計測値と同じ次元でバイアスの推定値を出力することによって、センサに異常が発生したことを診断してもよい。
センサ異常診断部50は、センサの異常の有無の診断結果を表す情報を、診断用データ抽出部42と性能指標算出部43と波形異常診断部45とを介して、設備異常度算出部46に送信する。センサに異常が発生しているとセンサ異常診断部50によって診断された場合、診断用データ抽出部42から設備異常度算出部46までの各部は、第1の実施形態と同様の処理の実行を中止する。センサに異常が発生しているとセンサ異常診断部50によって診断された場合、設備異常度算出部46は、センサ異常診断部50の診断結果を表す情報を、外部装置に送信する。センサに異常が発生していないと診断された場合、診断用データ抽出部42から設備異常度算出部46までの各部は、第1の実施形態と同様の処理を実行する。
以上のように、第5の実施形態のセンサ異常診断部50は、センサに異常が発生しているか否かを診断する。波形異常診断部45は、センサに異常が発生していない場合、複数の過渡応答波形の異常の有無を診断する。これによって、第5の実施形態の異常診断装置40eは、設備全体の異常を診断することができる。第5の実施形態の異常診断装置40eは、一部のセンサに異常が発生したことに起因する誤診断を回避することができる。第5の実施形態の異常診断装置40eは、異常診断の結果の信頼性を向上させることができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、設備において異常が発生している箇所を異常診断装置が推定する点が、第1の実施形態と相違する。第6の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図19は、異常診断装置40fの構成の例を示す図である。異常診断装置40fは、時系列データ取得部41と、診断用データ抽出部42と、性能指標算出部43と、パラメータ取得部44と、波形異常診断部45と、設備異常度算出部46と、ルール記憶部51と、異常箇所推定部52とを備える。
設備異常度算出部46は、異常と診断された時系列データと重大度情報とが対応付けられた情報を、診断結果として外部装置に出力する。例えば、設備異常度算出部46は、波形異常診断値とデータ種類別重み付け値とを、診断結果として外部装置に出力する。例えば、設備異常度算出部46は、重故障を表す重大度情報を時系列データに対応付けた場合のみ、波形異常診断値にデータ種類別重み付け値を対応付けた結果を、診断結果として外部装置に出力してもよい。
ルール記憶部51は、ルール情報テーブルを記憶する。ルール情報テーブルでは、異常が発生した箇所(以下「異常箇所」という。)を推定するためのルール情報(異常特定ルール情報)が、性能指標に対応付けられている。ルール情報の初期値は、例えば、管理者が定める。管理者は、ある性能指標が異常であると診断された場合において異常が発生している可能性が高い異常箇所に、ルール情報の初期値として点数を付与する。なお、異常箇所推定部52は、管理者が定めたルール情報を更新してもよい。
図20は、ルール情報テーブルの例を示す図である。ルール情報テーブルでは、性能指標と異常箇所とが、時系列データの種類に対応付けられている。図20では、異常箇所は、一例として、バルブと、熱交換器と、ファンと、制御パラメータ(設定値)とである。ルール情報テーブルでは、性能指標と異常箇所との組み合わせに対して、異常の可能性を表す点数(重み付け)が付与されている。異常の可能性を表す点数は、1点を超える点数でもよい。
図19に示す異常箇所推定部52は、ルール情報テーブルを、ルール記憶部51から取得する。異常箇所推定部52は、波形異常診断値を、波形異常診断部45から取得する。異常箇所推定部52は、性能指標の異常の有無を表す情報を、波形異常診断部45から取得する。
異常箇所推定部52は、波形異常診断値がデータ種類別閾値以上である場合、性能指標の異常の有無を表す情報とルール情報とに基づいて、異常箇所ごとに合計点数を算出する。すなわち、異常箇所推定部52は、バルブ開度の行き過ぎ量、給気温度の時定数又は室内温度の整定時間に異常が発生したと診断された場合、性能指標の異常の有無を表す情報とルール情報とに基づいて、異常箇所ごとに合計点数を算出する。
異常箇所推定部52は、合計点数が高い異常箇所ほど、異常の可能性がより高い箇所であると推定する。異常箇所推定部52は、異常箇所情報を合計点数が高い順に並べて、診断結果として外部装置に出力する。
図21は、異常箇所ごとの合計点数の例を示す図である。バルブ開度の行き過ぎ量が異常であり、給気温度の時定数が異常であり、室内温度の行き過ぎ量が異常である場合、異常箇所「バルブ」の合計点数は、1.5点である。バルブ開度の行き過ぎ量が異常であり、給気温度の時定数が異常であり、室内温度の行き過ぎ量が異常である場合、異常箇所「熱交換器」の合計点数は、0.3点である。バルブ開度の行き過ぎ量が異常であり、給気温度の時定数が異常であり、室内温度の行き過ぎ量が異常である場合、異常箇所「ファン」の合計点数は、0.5点である。バルブ開度の行き過ぎ量が異常であり、給気温度の時定数が異常であり、室内温度の行き過ぎ量が異常である場合、異常箇所「制御パラメータ」の合計点数は、2.5点である。
図21に示す合計点数の例では、異常箇所推定部52は、制御パラメータ(設定値)が異常である可能性が1番目に高いと推定する。異常箇所推定部52は、バルブ10が異常である可能性が2番目に高いと推定する。異常箇所推定部52は、ファン22が異常である可能性が3番目に高いと推定する。異常箇所推定部52は、熱交換器21が異常である可能性が4番目に高いと推定する。異常箇所推定部52は、異常が発生している可能性が高い順に異常箇所を表す異常箇所情報(異常が発生した原因となる箇所の推定結果)を、外部装置に出力する。
以上のように、第6の実施形態の異常箇所推定部52は、過渡応答波形の異常が有であると診断された場合、設備1における単数の箇所について異常の有無をルール情報に基づいて推定する。異常箇所推定部52は、過渡応答波形の異常が有であると診断された場合、設備における複数の箇所について異常の有無をルール情報に基づいて推定してもよい。
これによって、第6の実施形態の異常診断装置40fは、設備全体の異常を診断することができる。第6の実施形態の異常診断装置40fは、異常が発生している可能性が高い順に異常箇所情報を並べて出力することができる。管理者は、異常が発生した箇所の推定結果と重大度情報とに基づいて、異常が発生した箇所を容易に特定することができる。管理者は、設備1に発生した異常に迅速に対応することができる。
以上述べた少なくともひとつの実施形態によれば、複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形の異常の有無を性能指標に基づいて時系列データごとに診断する波形異常診断部を持つことにより、設備全体の異常を診断することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…設備、10…バルブ、11…バルブ開度計、20…空調機、21…熱交換器、22…ファン、23…給気温度計、24…ダンパ開度計、30…部屋、31…室内温度計、40a〜40f…異常診断装置、41…時系列データ取得部、42…診断用データ抽出部、43…性能指標算出部、44…パラメータ取得部、45…波形異常診断部、46…設備異常度算出部、47…正常データ記憶部、48…正常モデル作成部、49…通知部、50…センサ異常診断部、51…ルール記憶部、52…異常箇所推定部、100…冷水、101…外気、102…還気、103…給気

Claims (15)

  1. 設備において相関のある複数の物理量を計測するための複数のセンサによる複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形に基づいて、前記設備の動特性に関する性能指標を算出する性能指標算出部と、
    前記複数の種類の時系列データに含まれた複数の前記過渡応答波形の異常の有無を前記性能指標に基づいて前記時系列データごとに診断する波形異常診断部と、
    前記過渡応答波形の異常が有であると診断された場合、前記設備における複数の箇所について異常の有無をルール情報に基づいて推定し、異常の可能性を表す点数の合計を算出する異常箇所推定部と
    を備え、
    前記性能指標算出部は、前記過渡応答波形におけるハンチングの区間を検出し、前記ハンチングの区間に応じた評価基準値を算出し、
    前記波形異常診断部は、前記評価基準値に基づいて階層分析法を実行することによって、前記設備において異常が発生している箇所を特定し、
    前記異常箇所推定部は、異常箇所を表す情報である異常箇所情報を、合計点数が高い順に並べて、診断結果として外部装置に出力する、
    異常診断装置。
  2. 前記複数の物理量は、給気温度又は冷媒流量を調整するためのバルブ開度と冷媒温度とのうち少なくも一つと、室内温度とである、請求項1に記載の異常診断装置。
  3. 前記複数の物理量は、バルブ開度と給気湿度とのうち少なくも一つと、室内温度とである、請求項1に記載の異常診断装置。
  4. 前記複数の物理量は、前記設備の空調機が取り入れる外気の量を調整するダンパの開度と、前記設備の部屋の二酸化炭素濃度とである、請求項1に記載の異常診断装置。
  5. 前記過渡応答波形の異常の有無と前記時系列データの種類ごとの重み付け値とに基づいて、前記設備の異常度を表す値を算出する設備異常度算出部
    を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  6. 前記過渡応答波形は、ステップ応答波形である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  7. 前記性能指標は、無駄時間、時定数、行き過ぎ量、整定時間及び立ち上がり時間のうち少なくとも一つである、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  8. 前記設備に異常が発生していない状態における前記時系列データである時系列正常データを記憶する正常データ記憶部と、
    前記設備に異常が発生していない状態におけるモデルデータを前記時系列正常データに基づいて作成する正常モデル作成部と
    を更に備え、
    前記波形異常診断部は、前記モデルデータに基づいて、前記過渡応答波形の異常の有無を診断する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  9. 前記モデルデータは、前記性能指標の確率分布を表すデータである、請求項8に記載の異常診断装置。
  10. 前記モデルデータは、前記過渡応答波形の回帰式又は重回帰式を表すデータである、請求項8に記載の異常診断装置。
  11. 前記モデルデータは、前記過渡応答波形の伝達関数を表すデータである、請求項8に記載の異常診断装置。
  12. 前記設備に異常が発生しているか否かを通知する通知部
    を更に備える、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  13. 前記センサに異常が発生しているか否かを診断するセンサ異常診断部
    を更に備え、
    前記波形異常診断部は、前記センサに異常が発生していない場合、複数の前記過渡応答波形の異常の有無を診断する、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の異常診断装置。
  14. 異常診断装置が実行する異常診断方法であって、
    設備において相関のある複数の物理量を計測するための複数のセンサによる複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形に基づいて、前記設備の動特性に関する性能指標を算出するステップと、
    前記複数の種類の時系列データに含まれた複数の前記過渡応答波形の異常の有無を前記性能指標に基づいて前記時系列データごとに診断するステップと、
    前記過渡応答波形の異常が有であると診断された場合、前記設備における複数の箇所について異常の有無をルール情報に基づいて推定し、異常の可能性を表す点数の合計を算出するステップと
    を含み、
    前記算出するステップでは、前記過渡応答波形におけるハンチングの区間を検出し、前記ハンチングの区間に応じた評価基準値を算出し、
    前記診断するステップでは、前記評価基準値に基づいて階層分析法を実行することによって、前記設備において異常が発生している箇所を特定し、
    前記推定するステップでは、異常箇所を表す情報である異常箇所情報を、合計点数が高い順に並べて、診断結果として外部装置に出力する、
    異常診断方法。
  15. コンピュータに、
    設備において相関のある複数の物理量を計測するための複数のセンサによる複数の種類の時系列データに含まれた複数の過渡応答波形に基づいて、前記設備の動特性に関する性能指標を算出する手順と、
    前記複数の種類の時系列データに含まれた複数の前記過渡応答波形の異常の有無を前記性能指標に基づいて前記時系列データごとに診断する手順と、
    前記過渡応答波形の異常が有であると診断された場合、前記設備における複数の箇所について異常の有無をルール情報に基づいて推定し、異常の可能性を表す点数の合計を算出する手順と
    を実行させ、
    前記算出する手順では、前記過渡応答波形におけるハンチングの区間を検出し、前記ハンチングの区間に応じた評価基準値を算出し、
    前記診断する手順では、前記評価基準値に基づいて階層分析法を実行することによって、前記設備において異常が発生している箇所を特定し、
    前記推定する手順では、異常箇所を表す情報である異常箇所情報を、合計点数が高い順に並べて、診断結果として外部装置に出力する、
    異常診断プログラム。
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