JP2003308101A - オフライン診断システム - Google Patents

オフライン診断システム

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JP2003308101A
JP2003308101A JP2002113820A JP2002113820A JP2003308101A JP 2003308101 A JP2003308101 A JP 2003308101A JP 2002113820 A JP2002113820 A JP 2002113820A JP 2002113820 A JP2002113820 A JP 2002113820A JP 2003308101 A JP2003308101 A JP 2003308101A
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data
control valve
step response
diagnostic system
valve positioner
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JP2002113820A
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Akira Inoue
晃 井上
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザによるデータ分析をなくし、評価パラ
メータが多くても、どのパラメータに注目すべきかの判
断をし易くすることを目的とする。 【解決手段】 バルブポジショナ1内で調節弁のステッ
プ応答特性を測定するための自己特性測定装置1cと、
その調節弁の入出力特性を測定するための調節弁特性測
定装置1dと、バルブポジショナ1内で測定したステッ
プ応答特性及び入出力特性のデータを上位側アプリケー
ション(上位機器)3へ送信するためのデータ通信装置
1aと、を備え、自己特性測定装置1c及び調節弁特性
測定装置1dで取得したデータの分析を行うデータ分析
装置1bをバルブポジショナ1内に備える、オフライン
診断システムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロセスプラント
で使用される、調節弁の弁開度の制御を行う、バルブポ
ジショナのオフライン診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、バルブポジショナのデジタル化が
進み、オフライン診断などで、調節弁の入出力特性や、
ステップ応答特性等を、バルブポジショナ自身が測定で
きるようになってきている。
【0003】具体的には、バルブポジショナ100で測
定したデータ101を、Fieldbus(フィールド
バス)102やHART通信等のデジタル通信プロトコ
ルを介して上位側アプリケーション103で取り込み、
ユーザに、調節弁の入出力特性やステップ応答特性等を
示す事が出来るようになってきた(図7参照)。この様
にして、バルブポジショナ100と上位側アプリケーシ
ョン103を組み合わせる事により、新たな診断機能が
実現できるようになった。
【0004】現状の技術の場合、図8に示すように、バ
ルブポジショナ100で測定した調節弁の入出力特性
(調節弁特性測定機能100c)やステップ応答特性
(自己特性測定機能100b)のデータを、データ送信
装置100aを介して、上位側アプリケーション103
に送信する。上位側アプリケーション103は、データ
受信装置103aを介して、データをアップロードし、
それをグラフ化してユーザに表示させる(データ表示装
置103b)。
【0005】ユーザはそのデータを元に、調節弁の劣化
状況や、調節弁+バルブポジショナシステムのプロセス
制御への適合性を知りたいと思っている。そのため、ユ
ーザはバルブポジショナ100が測定したデータを元に
自ら分析して、調節弁や、調節弁+バルブポジショナシ
ステムのプロセス制御への適合性を判断している。
【0006】バルブポジショナ100と上位側アプリケ
ーション103を組み合わせて、新たな診断機能を実現
する背景には、近年、プロセスプラントの運転効率の向
上が注目されてきている事が上げられる。
【0007】具体的な運転効率とは、調節弁+バルブ
ポジショナの制御性を向上させることにより生産効率を
上げようとする試み、並びに調節弁の劣化状況を把握
して、メンテナンス効率を向上させようとする試み、が
挙げられる。
【0008】そして、データの分析の具体例としては、
調節弁の入出力特性では、1)ヒステリシス、2)スプ
リングレンジ、及び3)オフバランス圧力を元に、調節
弁+バルブポジショナのステップ応答特性では、1)無
駄時間(Td)、2)時定数(Tc)、3)整定時間
(Tss)、4)オーバーシュート、及び5)アンダー
シュート等を元に、調節弁の劣化や、調節弁+バルブポ
ジショナシステムのプロセス制御への適合性を判断して
いた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この診
断機能では、データの分析をユーザが行わなければな
らない。特に、ステップ応答特性については、評価パ
ラメータが多くなり、波形の妥当性の判断が難しくな
る。また、評価パラメータが多くなるので、どのパラ
メータに注目すべきかの判断がつき難い。そして、あ
る程度の制御工学の知識がある人でないと判断がつき難
い。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みなされたもの
であり、ユーザが行っていたデータ分析を、バルブポジ
ショナ或いは上位側アプリケーションに行わせる調節弁
診断システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、プロセスフィールドで
使われる調節弁を測定するバルブポジショナから、上位
機へデータを送信してデータ処理を行うオフライン診断
システムであって、前記バルブポジショナ内で前記調節
弁のステップ応答特性を測定するための自己特性測定手
段と、前記バルブポジショナ内で測定した前記ステップ
応答特性及び前記入出力特性のデータを前記上位機器へ
送信するためのデータ通信手段と、を備え、前記自己特
性測定手段で取得したデータの分析を行うデータ分析手
段をバルブポジショナ内に備えることを特徴とする。
【0012】従って、請求項1に記載の発明によれば、
バルブポジショナ内に自己特性測定手段で取得したデー
タの分析を行う分析手段を備えているため、調節弁の測
定だけではなくデータの分析結果を得ることが可能にな
り、ユーザに新たな価値を提供することが可能になる。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、プロセス
フィールドで使われる調節弁を測定するバルブポジショ
ナから、上位機へデータを送信してデータ処理を行うオ
フライン診断システムであって、前記バルブポジショナ
内で前記調節弁の入出力特性を測定するための調節弁特
性測定手段と、前記バルブポジショナ内で測定した入出
力特性のデータを前記上位機器へ送信するためのデータ
通信手段と、を備え、前記調節弁特性測定手段で取得し
たデータの分析を行うデータ分析手段をバルブポジショ
ナ内に備えることを特徴とする。
【0014】従って、請求項2に記載の発明によれば、
バルブポジショナ内に調節弁特性測定手段で取得したデ
ータの分析を行う分析手段を備えているため、調節弁の
測定だけではなくデータの分析結果を得ることが可能に
なり、ユーザに新たな価値を提供することが可能にな
る。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、プロセス
フィールドで使われるバルブポジショナや伝送器を含む
フィールド機器と通信できる通信装置をもった上位機器
のためのオフライン診断システムであって、前記フィー
ルド機器から、データを取得し、取得したデータの分析
を行うデータ分析手段と、前記分析手段により得られる
分析結果を表示する表示手段を、前記上位機器内に備え
ることを特徴とする。
【0016】従って、請求項3に記載の発明によれば、
フィールド機器からのデータを取得した上位機器内に、
そのデータの分析を行う分析手段と、その分析結果を表
示する表示手段を備えているため、容易にデータの分析
結果をユーザに視認させることが可能になる。
【0017】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の構成に加え、前記分析手段は、前
記調節弁の前記入出力特性のデータから、少なくともヒ
ステリシス、スプリングレンジ或いは、オフバランス圧
の何れか1つ以上を分析できることを特徴とする。
【0018】従って、請求項4に記載の発明によれば、
分析手段は、調節弁の入出力特性のデータから、少なく
ともヒステリシス、スプリングレンジ或いは、オフバラ
ンス圧の何れか1つ以上を分析できるため、容易に分析
パラメータを求めることが可能になる。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の構成に加え、前記分析手段は、前
記ステップ応答特性から、少なくとも無駄時間(T
d)、時定数(Tc)、整定時間(Tss)、オーバー
シュート或いは、アンダーシュートの何れか1つ以上を
分析できることを特徴とする。
【0020】従って、請求項5に記載の発明によれば、
分析手段は、前記ステップ応答特性から、少なくとも無
駄時間(Td)、時定数(Tc)、整定時間(Ts
s)、オーバーシュート或いは、アンダーシュートの何
れか1つ以上を分析できるため、容易に各データのパラ
メータを求めることが可能になる。
【0021】さらに、請求項6に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の構成に加え、前記分析手段は、前
記ステップ応答特性から、理想的な応答波形を求める理
想波形演算手段と、測定した前記ステップ応答特性と、
前記理想波形演算手段から得られた理想波形との差分
を、時間積分する演算手段と、前記時間積分する演算手
段から得られた積分した結果をステップ応答波形の総合
評価指標とする機能と、を備えたことを特徴とする。
【0022】従って、請求項6に記載の発明によれば、
ステップ応答特性から理想的な応答波形を演算し、測定
したステップ応答特性との差分を求め、その差分を時間
積分し、ステップ応答波形の総合評価指標としているの
で、容易にステップ応答の総合評価を行うことが可能に
なる。
【0023】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の構成に加え、前記分析手段は、測定した前記ス
テップ応答特性から時定数(Tc)を演算する手段と、
前記時定数(Tc)を演算する手段から得られた演算し
た時定数(Tc)と同じ時定数を持つ一次遅れの応答波
形を演算する手段と、測定した前記ステップ応答特性と
演算した一次遅れの応答波形との差分を、時間積分する
演算手段と、積分した結果をステップ応答波形の総合評
価指標とする機能と、を備えたことを特徴とする。
【0024】従って、請求項7に記載の発明によれば、
理想とする波形を一次遅れ波形とし、測定したステップ
応答特性から時定数(Tc)を演算し、その演算した時
定数(Tc)と同じ時定数を持つ一次遅れの応答波形を
演算し、測定したステップ応答特性と演算した一次遅れ
の応答波形との差分を求め、その差分を時間積分してス
テップ応答波形の総合評価指標としているので、さらに
容易にステップ応答の総合評価を行うことが可能にな
る。
【0025】さらに、請求項8に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の構成に加え、前記自己特性測定手
段、或いは前記調節弁特性測定手段から得られたデータ
の分析を行う前記データ分析手段は、外部から通信機能
を通じて、データ分析方法をプログラミングできるプロ
グラミング手段を備えたことを特徴とする。
【0026】従って、請求項8に記載の発明によれば、
分析手段には、外部から通信機能を通じて、データ分析
方法をプログラミングできるプログラミング手段を備え
ているため、自由にデータ分析方法を変更することがで
き、それぞれのデータに適合したデータ分析を行うこと
が可能である。
【0027】また、請求項9に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の構成に加え、既存の分析結果或い
は、ユーザが設定した閾値を含む診断情報を格納するメ
モリー機能と、前記データ分析手段から得られた分析結
果を、前記診断情報と比較して、分析結果が前記診断情
報を越えた場合、異常と判断する、異常診断手段と、前
記異常診断手段により異常と判断された場合、その異常
と判断された情報を前記上位機器に伝達する機能を持つ
ことを特徴とする。
【0028】従って、請求項9に記載の発明によれば、
予め格納されている診断情報と、分析手段から得られた
分析結果を比較し、分析結果を異常か否か判断し、その
判断の結果を上位機器(上位アプリケーション)に伝達
しているため、上位機器において容易にユーザが異常等
の情報を把握することが可能になる。
【0029】さらに、請求項10に記載の発明は、請求
項9記載の構成に加え、前記異常診断手段は、予め設定
されている複数の診断情報或いは、演算から求めた複数
の診断情報を利用し、少なくとも故障アラーム、故障予
知、寿命分析或いは、部品変更アラームの中の故障アラ
ームの何れか1つ以上の機能を持つことを特徴とする。
【0030】従って、請求項10に記載の発明によれ
ば、複数の診断情報を設けることにより、故障アラー
ム、故障予知、寿命予測等を行うことが可能になり、ユ
ーザに新たな価値を提供することが可能になる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0032】図1は本発明の調節弁診断システムのブロ
ック図である。図1に示すように、バルブポジショナ1
は従来から備えているデータ送信装置1a、バルブポジ
ショナ1で測定する調節弁特性測定機能1d(調節弁の
入出力特性)や自己特性測定機能1c(ステップ応答特
性)に加え、データ分析装置1bを備えている。
【0033】また、上位機器である上位側アプリケーシ
ョン3では、バルブポジショナ1のデータ送信装置1a
から送られてくるデータを受信するためのデータ受信装
置3aが設けられている。上位側アプリケーション3に
は他にデータ分析装置3b、そのデータ分析装置から得
られる分析結果を表示するためのデータ表示装置3cが
設けられている。
【0034】つぎに、調節弁の入出力特性及びステップ
応答特性について説明する。はじめに、調節弁の入出力
特性について説明する。
【0035】調節弁の入出力特性は、入力が圧力値、出
力がバルブの弁開度である。バルブポジショナ1は、調
節弁の特性測定機能の調節弁入出力特性測定装置を使
い、調節弁の往復の入出力特性測定する。その結果、往
路:Xo(n)、Yo(n)、復路:Xf(n)、Yf
(n)、n=0,1,2,…N、というデータが取得で
きる。これを単にX−Yプロットしたのが、入出力特性
となる。
【0036】その取得したデータから、1)ヒステリシ
ス、2)スプリングレンジ及び、3)オフバランス圧力
の特性を分析装置で演算させる。図4に示すように、往
路と復路の調節弁入出力特性から、分析パラメータを計
算できる。
【0037】つぎに、ステップ応答特性について説明す
る。ステップ応答特性とは、バルブポジショナ1にステ
ップ入力信号を与えた時に、調節弁の弁開度の変化を単
位時間毎に測定したデータである。バルブポジショナ1
の、自己診断機能のステップ応答特性測定装置で以下の
ステップ応答特性を測定する。
【0038】その結果、 ステップ入力信号:X(n):時間 Ysp(n):ス
テップ入力信号 弁開度信号 :X(n):時間 Yvp(n):バ
ルブポジション信号 のデータが取得される。
【0039】取得したデータから、1)Td(無駄時
間)、2)Tc(時定数)、3)Tss(整定時間)、
4)オーバーシュート、5)アンダーシュート及び、
6)Dfo(総合評価指数)の特性をデータ分析装置で
演算させる。ここで、1)〜5)までは、一般的である
が、今回のデータ分析装置には、6)の分析機能も搭載
した。
【0040】図3より、1)〜5)までのパラメータが
測定できる。このような、データ分析が出来るが、ステ
ップ応答特性については、分析パラメータが多く、動特
性の評価の妥当性を判断し難い、どのパラメータに注目
すればよいか分からない、ある程度の制御の知識が無け
ればパラメータの意味を理解できない、などの問題は前
に上げた。そこで、6番目の評価指標(総合評価指数)
Dfo(Deviation from First Order characteristi
c)を導入することにした。
【0041】この評価指標は、本来、調節弁+バルブポ
ジショナのステップ応答特性として、理想である特性は
一次遅れの特性である、と定義し、測定した応答波形が
どれくらい、理想である一次遅れの応答波形と比べて歪
んでいるのかを計算した値である。
【0042】具体的には、ステップ応答の測定結果か
ら、時定数(Tc)(*1)を求め、その時定数と同じ
時定数を持つ、一次遅れの波形を作る。 式:Yideal=1−exp(−t/Tc) である。
【0043】一方測定した応答波形の式を 式:Yvp=f(t) とすると、Dfoは理想曲線と、測定値の差分の絶対値
を時間積分した値である。 Dfo=∫(|Yvp(t)−Yideal(t)|)
dt とする。
【0044】測定データは、離散値で取得されるので、
実際の計算は以下のようになる。 式:Yideal(n)=1−exp(−X(n)/T
c) Dfo=Σ{|Yvp(n)−Yideal(n)|×Sa
mpling Rate} :n=0,1,2,…,N
【0045】概念図である図6に示すように、Dfoの
値が大きいと、それだけ理想の波形から離れている事に
なるので、応答特性の評価は低くなる。逆に、Dfoの
値が小さいと、それだけ理想の波形に近いので、応答特
性の評価は高くなる。
【0046】この評価指数は、値が一つであり、総合的
にステップ応答波形を評価できるという点で優れてい
る。また、数値の大小で、ステップ応答波形の評価が出
来るので、特別制御の知識がない人でも容易にステップ
応答波形の評価が出来る。
【0047】バルブポジショナで測定したあらゆるデー
タは、それをユーザが理解できる値に加工しなければ意
味がない。従って、上記に示した実施の形態以外の分析
手法が出てきても、対応できる形にしなければならな
い。或いは、ユーザが分析方法をプログラミングできる
ようにしても良い。図5に示すように、プログラミング
装置1e、3dを新たに付加することでデータ分析方法
を自由にプログラミングできるようにすることも可能で
ある。
【0048】さらに、図6に示すように、データを分析
した結果、異常が検出された場合、それを上位機器(上
位側アプリケーション)に通知する異常診断機能(異常
診断装置1f)を備えても良い。また、その異常診断装
置1fは、アラームだけではなく、あらかじめ設定され
ていた閾値(診断情報)或いは、計算上求めた閾値(診
断情報)を複数設ける事により、故障アラームだけでは
なく、故障予知、寿命予測及び部品交換アラーム等も判
断できる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、バルブポジショナ或い
は、上位機器(上位側アプリケーション)にデータ分析
手段(データ分析装置)を設けているため、データの分
析をユーザが行う必要がなくなった。また、ステップ応
答特性については、総合評価指標を導入しているため、
評価パラメータが多くても、波形の妥当性の判断が容易
いになり、どのパラメータに注目すべきかの判断がつき
易い。特に、総合評価指標は数値でしかも値が一つであ
るために、制御工学の知識がない人でもステップ応答波
形の評価ができる。
【0050】さらに、バルブポジショナ或いは、上位機
器(上位側アプリケーション)にプログラミング手段
(プログラミング装置)を設けることで、ユーザがデー
タの分析方法をプログラミングできるようにし、測定し
たデータをユーザが理解できる値に加工することができ
る。また、異常診断手段(異常診断装置)を設けること
でバルブポジショナの故障、寿命等の予知をユーザに知
らせることができる。
【0051】以上のことから、ポジショナが測定したデ
ータの分析まで行って、ユーザに新たな価値を提供する
ことができ、しかも、ステップ応答特性のデータ分析に
ついては、ステップ応答の総合評価が出来る評価指標を
持ち込むことにより、ユーザに新たな価値を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオフライン診断システムにおけるバル
ブポジショナ及び上位機器のブロック図である。
【図2】調節弁の往路と復路の入出力特性を示すグラフ
図である。
【図3】ステップ応答特性の評価パラメータを示すグラ
フ図である。
【図4】測定した応答波形と理想である一次遅れの応答
波形とを示すグラフ図である。
【図5】本発明のオフライン診断システムにプログラミ
ング装置を設けた場合のブロックである。
【図6】図5に示すオフライン診断システムのバルブポ
ジショナに異常診断装置を設けた場合のブロック図であ
る。
【図7】従来におけるバルブポジショナと上位側アプリ
ケーションとの間におけるデータの流れを示す概略図で
ある。
【図8】従来のオフライン診断システムにおけるバルブ
ポジショナ及び上位機器のブロック図である。
【符号の説明】
1 バルブポジショナ 1a データ送信装置 1b データ分析装置 1c 自己特性測定機能 1d 調節弁特性測定機能 1e プログラミング装置 1f 異常診断装置 3 上位側アプリケーション 3a データ受信装置 3b データ分析装置 3c データ表示装置 3d プログラミング装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロセスフィールドで使われる調節弁を測
    定するバルブポジショナから、上位機へデータを送信し
    てデータ処理を行うオフライン診断システムであって、 前記バルブポジショナ内で前記調節弁のステップ応答特
    性を測定するための自己特性測定手段と、 前記バルブポジショナ内で測定した前記ステップ応答特
    性のデータを前記上位機器へ送信するためのデータ通信
    手段と、を備え、前記自己特性測定手段で取得したデー
    タの分析を行うデータ分析手段をバルブポジショナ内に
    備えることを特徴とするオフライン診断システム。
  2. 【請求項2】プロセスフィールドで使われる調節弁を測
    定するバルブポジショナから、上位機へデータを送信し
    てデータ処理を行うオフライン診断システムであって、 前記バルブポジショナ内で前記調節弁の入出力特性を測
    定するための調節弁特性測定手段と、 前記バルブポジショナ内で測定した前記入出力特性のデ
    ータを前記上位機器へ送信するためのデータ通信手段
    と、を備え、前記調節弁特性測定手段で取得したデータ
    の分析を行うデータ分析手段をバルブポジショナ内に備
    えることを特徴とするオフライン診断システム。
  3. 【請求項3】プロセスフィールドで使われるバルブポジ
    ショナや伝送器を含むフィールド機器と通信できる通信
    装置をもった上位機器のためのオフライン診断システム
    であって、 前記フィールド機器から、データを取得し、取得したデ
    ータの分析を行うデータ分析手段と、 前記分析手段により得られる分析結果を表示する表示手
    段を、前記上位機器内に備えることを特徴とするオフラ
    イン診断システム。
  4. 【請求項4】前記分析手段は、前記調節弁の前記入出力
    特性のデータから、少なくともヒステリシス、スプリン
    グレンジ或いは、オフバランス圧の何れか1つ以上を分
    析できることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    オフライン診断システム。
  5. 【請求項5】前記分析手段は、前記ステップ応答特性か
    ら、少なくとも無駄時間、時定数、整定時間、オーバー
    シュート或いは、アンダーシュートの何れか1つ以上を
    分析できることを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    のオフライン診断システム。
  6. 【請求項6】前記分析手段は、 前記ステップ応答特性から、理想的な応答波形を求める
    理想波形演算手段と、測定した前記ステップ応答特性
    と、前記理想波形演算手段から得られた理想波形との差
    分を、時間積分する演算手段と、 前記時間積分する演算手段から得られた積分した結果を
    ステップ応答波形の総合評価指標とする機能と、を備え
    たことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のオフラ
    イン診断システム。
  7. 【請求項7】前記分析手段は、測定した前記ステップ応
    答特性から時定数(Tc)を演算する手段と、 前記時定数(Tc)を演算する手段から得られた演算し
    た時定数(Tc)と同じ時定数を持つ一次遅れの応答波
    形を演算する手段と、 測定した前記ステップ応答特性と演算した一次遅れの応
    答波形との差分を、時間積分する演算手段と、 積分した結果をステップ応答波形の総合評価指標とする
    機能と、を備えたことを特徴とする請求項6に記載のオ
    フライン診断システム。
  8. 【請求項8】前記自己特性測定手段、或いは前記調節弁
    特性測定手段から得られたデータの分析を行う前記デー
    タ分析手段は、 外部から通信機能を通じて、データ分析方法をプログラ
    ミングできるプログラミング手段を備えたことを特徴と
    する請求項1、2又は3に記載のオフライン診断システ
    ム。
  9. 【請求項9】既存の分析結果或いは、ユーザが設定した
    閾値を含む診断情報を格納するメモリー機能と、 前記データ分析手段から得られた分析結果を、前記診断
    情報と比較して、分析結果が前記診断情報を越えた場
    合、異常と判断する、異常診断手段と、 前記異常診断手段により異常と判断された場合、その異
    常と判断された情報を前記上位機器に伝達する機能を持
    つことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のオフラ
    イン診断システム。
  10. 【請求項10】前記異常診断手段は、予め設定されてい
    る複数の診断情報或いは、演算から求めた複数の診断情
    報を利用し、少なくとも故障アラーム、故障予知、寿命
    分析或いは、部品変更アラームの中の故障アラームの何
    れか1つ以上の機能を持つことを特徴とする請求項9記
    載のオフライン診断システム。
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