JP5406324B2 - 白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法および表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材 - Google Patents

白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法および表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材 Download PDF

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本発明は、白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法および表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材に関し、特に、腐食性の強いハロゲンガスやその化合物の雰囲気中に曝される他、ときにはハロゲンガスのプラズマエッチング作用の影響を受ける環境で使用される部材について、その表面に耐食性と耐プラズマエッチング性に優れる黒色層を設けてなるフッ化物溶射皮膜被覆部材と、黒色化の方法に関する提案である。
基材の耐食性や耐熱性、耐摩耗性を補うとともに、外観の美感を向上させることを目的として、従来、各種の表面処理技術が開発され、多くの産業分野で応用されている。その一つに溶射法がある。
溶射法は、ArやHなどのガスプラズマ炎または炭化水素の燃焼炎などを用いて、金属(以下、「合金」を含めて金属という)やセラミックス、サーメットなどの粒子を、軟化もしくは溶融した状態にして被処理基材表面に吹き付け、堆積させることにより、膜状にする表面処理技術である。この方法は、熱によって軟化したり溶融する材料であれば、ガラスやプラスチックをはじめとして、融点の高いタングステン(融点3,387℃)やタンタル(融点2,996℃)などの金属はもとより、A1(融点2,015℃)やMgO(融点2,800℃)などの酸化物系セラミックスでも成膜することが可能であり、皮膜材料種の選択自由度が非常に高いという特徴がある。このため、溶射皮膜は、表面処理技術の1つとして、多くの産業分野において採用されている。
ところで、上述した溶射皮膜被覆部材が、半導体加工装置用部材、特にハロゲンやハロゲン化合物が存在する環境下でプラズマ処理されたり、プラズマ処理によって発生する微細なパーティクルを洗浄除去することが必要となる半導体加工装置の分野において使用される場合、さらに、以下のような表面処理の検討が必要であり、そのための従来技術についても幾つかの提案がある。
即ち、半導体加工および液晶の製造プロセスに使用されるドライエッチャー、CVD、PVDなどの加工装置類では、シリコンやガラスなどの基板回路の高集積化に伴う微細加工とその精度向上の必要性から、加工環境として一段と高い清浄性が求められるようになってきた。その一方で、微細加工用の各種プロセスにおいては、フッ化物、塩化物をはじめとする腐食性の強い有害ガスあるいは水溶液が用いられるため、これらのプロセスで使用されている部材類は腐食損耗の速度が速く、その結果として、腐食生成物の発生とその飛散による二次的な環境汚染による半導体加工製品の不良率の増加や生産効率の低下が懸念されている。
特に、半導体デバイスは、SiやGa、As、Pなどからなる化合物半導体を主体としたものであり、その製造工程の多くは真空中もしくは減圧中で処理されるドライプロセスであって、これらの環境中において、各種の成膜、不純物の注入、エッチング、アッシング、洗浄などの処理が繰り返される。このようなドライプロセスに属する装置としては、酸化炉、CVD装置、PVD装置、エピタキシャル成長装置、イオン注入装置、拡散炉、反応性イオンエッチング装置およびこれらの装置に付属している配管、給排気ファン、真空ポンプ、バルブ類などの部材、部品があり、これらの装置類では、BF、PF、PF、NF、WF、HFなどのフッ化物、BC1、PC1、PC1、POC1、AsC1、SnC1、SnCl、TiC1、SiHC1、SiC1、HCl、C1などの塩化物、HBrなどの臭化物その他のハロゲン化物、さらにはNH、CHFなどの、腐食性の強い薬剤およびガスが用いられることがある。
また、前記ドライプロセスでは、反応の活性化と加工精度向上のため、しばしばプラズマ(低温プラズマ)が用いられる。それは、プラズマ使用環境中において、ハロゲン化物は、腐食性の強い原子状またはイオン化したF、Cl、Br、Iとなって半導体素材の微細加工に大きな効果を発揮するからである。その一方で、プラズマ処理(特にプラズマエッチング処理)された半導体素材の表面からは、エッチング処理によって削りとられた微細なSiO、Si、Si、Wなどのパーティクルが環境中に浮遊し、これらが加工中あるいは加工後のデバイスの表面に付着してその品質を著しく低下させる問題がある。
これらの対策の一つとして、従来、アルミニウム陽極酸化物(アルマイト)による表面処理が提案されている。その他、A1やA1・TiO、Yなどの酸化物をはじめ、周期律表IIIa族金属の酸化物を溶射法や蒸着法(CVD法、PVD法)などによって、装置用部材の表面に被覆したり、また、焼結材として利用する技術が知られている(特許文献1〜5)。
さらに最近では、Y、Y−A1溶射皮膜の表面をレーザビームや電子ビームを照射して該溶射皮膜の表面を再溶融することによって、耐プラズマエロージョン性を向上させる技術も知られている(特許文献6〜9)。一方、高性能半導体加工・製造環境の清浄度を高めるために、Y溶射皮膜に代えて、YF(フッ化イットリウム)を成膜状態で適用することで、耐プラズマエロージョン性を向上させる技術もある。例えば、YAGなどの焼結体をはじめ周期律表IIIa族元素の酸化物の表面に、YF膜を被覆したり(特許文献10〜11)、YやYb、YFなどの混合物を成膜材料とする方法(特許文献12〜13)、あるいはYFそのものを成膜材料として溶射法によって被覆形成する方法(特許文献14〜15)などの提案がそれである。
特公平6−36583号公報 特開平9−69554号公報 特開2001−164354号公報 特開平11−80925号公報 特開2007−107100号公報 特開2005−256093号公報 特開2005−256098号公報 特開2006−118053号公報 特開2007−217779号公報 特開2002−293630号公報 特開2002−252209号公報 特開2008−98660号公報 特開2005−243988号公報 特開2004−197181号公報 特開2002―037683号公報
以上説明したように、特許文献10〜14で開示されているフッ化物溶射皮膜は、フッ化物溶射皮膜が有する耐ハロゲン腐食性を利用することを目的として開発されたものである。具体的には、特許文献10に記載されているように、大気プラズマまたは減圧プラズマの溶射法や高速フレーム溶射法によってフッ化物溶射皮膜を形成するに際し、基材を予熱したり、成膜後250℃〜500℃の熱処理を施して、アモルファス状フッ化物を斜方晶化させたり、特許文献13に開示されているように、低温の溶射熱源によるコールドスプレー法を利用する提案である。
また、特許文献11の開示技術は、酸化イットリウムの溶射皮膜や焼結体の表面をフツ化物に変化させる提案である。これらの技術は、フッ化物溶射皮膜の耐ハロゲンガス性の向上を目的とし、フッ化物溶射皮膜の色彩については全く関心がないばかりか、前記特許文献10の(0010)段落に記載されているように「フッ化イットリウムを用いるだけでは、腐食性ハロゲンによりフッ化イットリウム膜の色が変化する」とし、溶射成膜状態のままの変色こそが、溶射皮膜の耐食性が十分でない原因であるとの判断の下、その対策として、成膜後に熱処理することを提案している。
このように、従来のフッ化物溶射皮膜については、皮膜の性質や性状、組成などの化学的・物理的な研究はあるものの、該フッ化物溶射皮膜が有する色(彩)に関しての研究や皮膜の意匠性などに及ぼす技術的な検討までは行なわれていないのが実情である。そのため、従来のフッ化物溶射皮膜は、この皮膜の原色(生成り色)である白色ないし乳白色のみの状態で製品化されているのが実情である。
発明者らは、かって、白色のY溶射皮膜を減圧雰囲気下で電子ビーム照射することによって、酸化物溶射皮膜を黒色化したり(特許第4398436号)、実質的に酸素を含まない雰囲気下で白色のY粉末を用いて黒色のY3−x溶射皮膜を形成する技術を提案し(特許第4603018号)(特許4740932号)、白色の酸化物溶射皮膜では得られない熱放射特性を付与することに成功し、半導体加工作業の効率向上に寄与した経緯がある。
本発明の目的は、白色であるフッ化物溶射皮膜が有する基本的な特性(化学的・物理的特性)を損なうことなく、白色フッ化物溶射皮膜の表面の色を黒色に変化させて、文字や数字、図形、模様、あるいは社名や製造番号等の識別記号等を表示させることにより、工業製品としての品質保証やデザイン性を向上させるための技術を提案することにある。
従来技術が抱えている上述した課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、発明者らは以下に述べるような知見を得た。すなわち、基材表面に形成した白色フッ化物溶射皮膜の表面に酸素ガスのイオンを注入すると、その注入部分のみを黒色に変化させることができ、特に非注入部の白色部と鮮明に区別できるようになる。その様子は白紙に鉛筆や黒インクによって文字を書いたり、絵を描いたりするような識別力になるほどである。
このような知見の下に開発した本発明は、基材の表面に、直接またアンダーコートを介して形成されている白色のフッ化物溶射皮膜の表面に、酸素ガスイオンを注入することによって、その白色溶射皮膜表面の少なくとも一部を黒色に変化させることを特徴とする白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法である。
また、本発明は、基材と、該基材表面に形成した元素の周期律表IIIa族のY、周期律表IIIb族のAl、原子番号57〜71の金属元素の白色フッ化物溶射用材料を溶射して形成された膜厚20〜500μmの白色フッ化物溶射溶射皮膜とからなる部材において、その白色フッ化物溶射皮膜は、その表面に、前記黒色化の方法(請求項1〜7)によって、表面から10μm未満までの範囲を黒色化してなる黒色の酸素ガスイオン注入層を有することを特徴とする表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材を提案する。
なお、本発明では、以下のような構成にすることがより好ましい解決手段である。
(1)前記黒色への変化は、減圧下の酸素ガス雰囲気中において基材に高周波電力を印加し、白色フッ化物溶射皮膜を負に帯電させ、相対的に正の電荷を有する酸素ガスイオンの注入濃度が、1×1010〜1×1020/cmの範囲に収まるようにイオン注入を行なうことにより、該溶射皮膜表面の少なくとも一部に黒色の酸素ガスイオン注入層を形成して実現すること、
(2)前記黒色化は、酸素ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させること、
(3)前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうこと、
(4)前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であること、
(5)前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、周期律表IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていること、
(6)前記基材と白色フッ化物溶射皮膜との間に、50〜150μmの膜厚のAl、Al−Ni、Al−Zn、Ni−CrおよびNi−Cr−Alのうちから選ばれる金属・合金のアンダーコートを有すること、
(7)前記白色フッ化物溶射皮膜およびアンダーコートが、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法から選ばれるいずれか1の溶射法によって形成されること、
(8)前記白色フッ化物溶射皮膜を形成するための基材が、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、Niおよびその合金、各種ステンレス鋼、合金鋼、炭素鋼、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物、炭素などの焼結体のうちから選ばれる金属質材料や非金属質材料から選ばれること、
本発明の方法に係る白色のフッ化物溶射皮膜の表面を黒色化する技術は、次のような効果が期待できる。
(1)白色のフッ化物溶射皮膜表面の外観色を、酸素ガスイオン注入によってその一部のみもしくは全部を黒色に変化させることができる。
(2)白色フッ化物溶射皮膜表面を黒色化させることによって、該溶射皮膜に対して熱放射特性を付与したり受熱作用を付加させることができる。
(3)白色フッ化物溶射皮膜を黒色化させることによって、半導体加工装置内で発生する微細なパーティクルの皮膜表面への付着、およびその量の多寡を目視判断できるようになる。そのため、装置の洗浄時期を的確に判断でき、半導体加工製品の生産性の向上に資することができる。
(4)本発明法に従って表面を黒色化してなるフッ化物溶射皮膜は、基地溶射皮膜本来の耐食性や耐プラズマエロージョン性を備え、それは白色フッ化物溶射皮膜と同等であるので、従来どおりのフッ化物溶射皮膜として使用できる。
(5)溶射皮膜の全面を黒色化したその被覆部材では、黒色部が表面から僅か10μm未満に限定されているため、実際の半導体加工装置内で使用すると、ハロゲンガスによる腐食作用やプラズマエロージョンなどの物理的作用によって発生する不均等な皮膜の消耗状態(早期消耗部は黒色から白色へ変化する)が可視化できる利点がある。そのため、消耗の不均等性を是正するための部材形状の設計変更や皮膜厚さの増減などの対策が容易となる。
(6)フッ化物溶射皮膜表面の黒色層の部分が、腐食やエロージョン作用によって消耗し、白色部が露出しても、熱放射特性以外のフッ化物本来の物理化学的性能を発揮することができる。
(7)酸素ガスイオンの注入に際して、基材表面に予め、図形や文字、数字、社名、商標、製品番号、その他の識別記号などを切り抜いた高分子テープなどを貼布し、その上からイオン注入すると、文字や数字のみを黒色に変化させることができるので、これを利用して、部材に各種の識別記号を表示して製品や工業的デザイン特性を向上させることができる。
本発明に係る黒色化方法を説明するための工程図である。 白色フッ化物溶射皮膜の表面に、酸素ガスイオンを注入するためのイオン注入装置の略線図である。 酸素ガスイオンを注入して黒色化させた皮膜表面の色彩の程度を示す写真である。(a)YFフッ化物溶射皮膜の外観(白色)(b)YFフッ化物溶射皮膜の皮膜表面に酸素ガスイオンを注入した外観(黒色) 白色フッ化物溶射皮膜の表面に、英文社名を切抜いた高分子テープを貼布した後、酸素ガスイオンを注入したYF溶射皮膜の外観を示す写真である。
以下、本発明の好適実施の形態について説明する。図1は、本発明の方法を実施するための工程の流れを示したものである。以下、この工程順に従って本発明の構成の詳細を説明する。
(1)基材の選定
本発明に適用する基材は、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、ステンレス鋼を含む各種の合金鋼や炭素鋼、Niおよびその合金鋼などが好適である。その他、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物などの焼結体や炭素材料を用いる。
(2)前処理
前記基材表面は、JIS H9302に規定されているセラミックス溶射作業標準に準拠して処理することが好ましい。例えば、該基材表面の錆や油脂類などを除去した後、A1、SiCなどの研削粒子を吹き付けて粗面化し、フッ化物溶射粒子が付着しやすい状態に前処理する。粗面化後の粗さは、Ra:0.05〜0.74μm、Rz:0.09〜2.0μm程度にすることが好ましい。
(3)基材の予熱
前処理(ブラスト粗面化処理)後の基材および金属のアンダーコートを施工してなる基材は、好ましくはフッ化物溶射処理に先駆けて、予熱を行う。この予熱温度は、基材質によって管理すればよく、下記の温度が推奨できる。この予熱は、大気中、真空中、不活性ガス中、いずれも適用できるが、基材質が予熱によって酸化され、表面に酸化膜が生成するような雰囲気は避ける必要がある。
a.Al、Tiおよびそれらの合金:80℃〜250℃
b.鋼鉄(低合金鋼):80℃〜250℃
c.各種ステンレス鋼:80℃〜250℃
d.酸化物・炭化物などの焼結体:120℃〜500℃
e.焼結炭素:200℃〜700℃
なお、溶射に先立って基材が予熱されていると、その表面に付着するフッ化物の溶射粒子が、押し潰されて扁平なディスク状を呈して基材面に付着して高い密着力を発揮する。しかし、予熱せず温度の低いままの基材面に溶射したものは、溶射粒子がスプラッシュ状を示すようになるため、粒子と基材との接合面積が小さくまた接合力も弱くなって、密着力の低下を招くおそれがある。
(4)フッ化物溶射皮膜の形成
a.フッ化物溶射材料
本発明において用いられるフッ化物溶射材料粉末は、元素の周期律表IIIb族のAl、周期律表IIIa族のY、原子番号57〜71の属するランタノイド系金属のフッ化物を用いる。原子番号57〜71の金属元素とは、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジズプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)の17種である。本発明では、これらの金属フッ化物を粒径5〜80μmに調整したものを使用する。その理由は、5μm以下の細粒では、基材表面に衝突した際、成膜するより飛散するものの方が多くなり、一方、80μmより大きい粒子では、溶射ガンへの送給速度が均等化しにくくなる一方、成膜された皮膜の気孔が大きくなる傾向が顕著となるからである。
フッ化物溶射材料を溶射して得られる溶射皮膜は、20〜500μmの厚さにするのがよく、特に、50〜200μmの範囲が好適である。その理由は、20μmより薄い膜では、均等な膜厚が得られず、一方、500μmより厚く形成すると、フッ化物溶射皮膜の形成時における膜内残留応力が大きくなって、基材から剥離しやすくなるからである。
b.フッ化物溶射皮膜の形成方法
基材の表面に直接またはアンダーコートを施した後に、その上にトップコートとしてフッ化物溶射皮膜を形成する。フッ化物溶射皮膜の形成方法としては、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法などの方法が好適である。
前記アンダーコートとしては、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alなどの金属(合金)を、30〜150μmの厚さにすることが好ましい。これらのアンダーコートは、フレーム溶射法、電気アーク溶射法、高速フレーム溶射法、各種プラズマ溶射法などによって施工する。
(5)フッ化物溶射皮膜表面への黒色化のための酸素ガスイオンの注入
図2は、本発明において、溶射皮膜表面を黒色化するために、酸素ガスイオンを注入して、白色のフッ化物溶射皮膜を黒色化するために用いられるイオン注入装置の例を示したものである。このイオン注入装置は、接地された反応容器21内に高電圧パルスを印加するための高電圧パルス発生電源24、被処理部材22の周囲に不活性ガスプラズマを発生させるためのプラズマ発生用電源25が配設されているほか、導体23および被処理部材22に高電圧パルスおよび高周波電圧の両方を同時に印加するための重畳装置26が、高電圧パルス発生電源24とプラズマ発生用電源25との間に配置されている。なお、導体23および被処理部材22は、高電圧導入部29を介して重畳装置26に接続されている。また、この装置は、反応容器21内にイオン注入用の不活性ガスを導入するためのガス導入装置(図示せず)および反応容器21を真空引きする真空装置(図示せず)が、それぞれバルブ27aおよび27bを介して反応容器21に接続されている。
前記イオン注入装置を用いて、被処理部部材22の表面に酸素ガスのイオンを注入するためには、まず、被処理部材22を反応容器21内の所定位置に設置し、真空装置を稼動させて該反応容器21内の空気を排出して脱気した後、ガス導入装置によって酸素ガスを導入する。
次いで、プラズマ発生用電源25からの高周波電力を被処理部材22に印加する。なお、反応容器21は、アース線28によって電気的に中性状態にあるため、被処理部材22は、相対的に負の電位を有することになる。このため、印加によって発生する酸素ガスプラズマ中のOイオンは、負に帯電した被処理部材22のまわりに発生することになる。
さらに、高電圧パルス発生装置24からの高電圧パルス(負の高電圧パルス)を被処理部材22に印加すると、酸素ガス中のOイオンは、相対的に負の電位を有する該被処理部材22の表面衝撃的に吸引されイオン注入が果される。
本発明において、前記イオン注入装置の操作は、例えば、下記の条件によって酸素ガスイオンを注入し、白色のフッ化物溶射皮膜の表面を黒色化させる。
注入ガスの種類:O
ガス圧力:真空後の反応容器に流入した不活性ガス圧力:0.5〜1.0Pa
ガス流量:80〜100ml/min
高圧パルス印加電圧:10〜40kV
注入時間:0.5〜5時間
上記の条件でフッ化物溶射皮膜の表面に注入される酸素ガスイオンの注入深さは、表面から10μm未満、また、その濃度は1×1010〜1×1020/cmの範囲内であり、皮膜の外観色は酸素ガスイオン注入部のすべてが黒色状態となる。
(6)白色溶射表面へのイオン注入による黒色の酸素ガスイオン注入層の形成例
本発明の方法による黒色フッ化物溶射皮膜例を紹介する。
図3は酸素ガスイオンの注入によって黒色化したYF溶射皮膜の外観を示したものである。図3(a)は、成膜直後のYF溶射皮膜の外観を示したもので、白色(乳白色)である。図3(b)は、酸素ガスイオン注入後の溶射皮膜外観、また、図4は、酸素ガスイオンの注入前に社名を切り抜いた高分子フイルムを白色フッ化物溶射皮膜の表面に貼布した後、その上から酸素ガスイオン注入を行なったものである。社名部のみが酸素ガスイオンの注入効果によって黒色化されているので、この技術を利用して、文字や数字、製造番号、商標など各種の識別記号を自由に描くことができる。
イオン注入方法および装置については、例示した方法や装置に限定されるものでなく、市販の大・中電流イオン注入装置をはじめ、半導体や金属表面の改質用のイオン注入装置など十分利用できるものである。
なお、酸素ガスイオンを注入することによって溶射皮膜の表面が黒色に変化する詳しい理由についてはまだ、汎用の光学顕微鏡、電子顕微鏡、X線回折装置などによる試験や解析では明らかになっていない。今後、放射光を利用した解析装置などによる試験を行って、黒色化する機構を解明する予定である。
以下の実施例の黒色皮膜は、供試フッ化物溶射皮膜の全面に本発明に係る酸素ガスイオンを注入したものについて、耐食性および耐プラズマエロージョン性を評価したものである。
(実施例1)
この実施例は、フッ化物溶射皮膜の表面を酸素ガスイオン注入によって黒色化した皮膜について、それの耐プラズマエロージョン性を、酸素ガスイオンを注入していない大気プラズマ溶射皮膜(比較例)と比較検討を行なった。
(1)供試皮膜
Al基材(寸法:幅20mm×長さ30mm×厚さ3mm)の表面にYF、DyF、CeFのフッ化物溶射皮膜を大気プラズマ溶射法によって膜厚100μmに形成した後、その皮膜表面にそれぞれ酸素ガスイオンを1、3、5時間注入して注入面を黒色変化させた。なお、比較例として酸素ガスオンを注入しないYF、DyF、CeF大気プラズマ溶射皮膜を準備し、同条件で試験した。
以下にプラズマエッチング雰囲気ガス組成と条件を示す。
(2)雰囲気ガスと流量条件
(a)含Fガス:CHF/O/Ar=80/100/160(1分間当りの流量cm
(b)含CHガス:C/Ar=80/100(1分間当りの流量cm
(3)プラズマ照射出力:
高周波電力:1300W、圧力:4Pa、温度:60℃
(4)プラズマエッチング試験の雰囲気
(a)含Fガス雰囲気中での実施
(b)含CHガス雰囲気中での実施
(c)含Fガス雰囲気1h⇔含CHガス雰囲気1hを交互に繰返す雰囲気中で実施
(5)評価方法
耐プラズマエロージョン試験の評価は、エッチング処理によって供試皮膜から飛散する皮膜成分のパーティクル数を計測することによって、耐プラズマエロージョン性と耐環境汚染性を調査した。パーティクル数は、試験容器内に配置した直径8インチのシリコンウエハーの表面に付着する粒径0.2μm以上の粒子数が30個に達するまでの時間を測定することによって評価した。
(6)試験結果
試験結果を表1に示した。この表1に示す結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4、8、12)は、含Fガス中におけるパーティクル発生量が許容値を超えるまでの時間が短いため、所謂、パーティクルの発生量が多いことがわかる。また、含CHガス中ではパーティクル発生量が少なくなっており、前者のガス雰囲気中におけるプラズマエロージョン作用が激しいことが窺える。さらに、含Fガスと含CHガスを交互に繰返す雰囲気下におけるパーティクル発生量は一段と多くなっている。この原因は、含Fガス中におけるフッ化ガスの酸化作用と、CHガスの還元作用の繰返しによって、フッ化物溶射皮膜の表面が不安定な状態となり、プラズマによって皮膜が削り易くなっているためと推定される。
これに対して、酸素ガスイオン注入したフッ化物溶射皮膜(No.1、2、3、5、6、7、9、10、11)は、比較例の溶射皮膜と同様な傾向を示しているものの、プラズマによって削りとられるパーティクル発生量はやや少なくなっている。即ち、フッ化物溶射皮膜の表面に酸素ガスイオンを注入しても、フッ化物溶射皮膜の耐プラズマエロージョン性を損なわないことが判明した。また、酸素ガスイオンの注入時間が長くなるほど、耐プラズマエロージョン性が向上する傾向が見られるが、その程度は僅かである。
(実施例2)
この実施例は、酸素ガスイオン注入処理をしたフッ化物溶射皮膜の耐プラズマエロージョン性と、従来のY、A1溶射皮膜と比較したものである。
(1)供試皮膜
基材として、JIS H4000規定のA3003〔寸法:幅30mm×縦50mm×厚さ5mm〕を用い、その表面に大気プラズマ溶射法によって、Ni−20mass%Crのアンダーコートを施工し、その上に大気プラズマ溶射法によってYFを120μm、および減圧プラズマ溶射法によってEuFを120μmの厚さに形成し、さらに、フッ化物溶射皮膜の表面に実施例1と同じ要領で、酸素ガスイオンを1〜5時間注入した。
また、比較例のフッ化物溶射皮膜として、酸素ガスイオンを注入しない溶射皮膜および耐プラズマエロージョン性皮膜として使用されているY、A1溶射皮膜を供試した。
(2)耐プラズマエロージョン試験方法
耐プラズマエロージョン試験は、実施例1の含Fガス雰囲気中で同条件で実施したが、評価は試験前後における供試皮膜の厚さを表面粗さ計によって測定することによって行なった。
(3)試験結果
試験結果を表2に要約した。この表2に示す結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4、9)でも酸化物溶射皮膜(No.5、10)に比較するとエロージョン損失量が少なく、優れた耐プラズマエロージョン性を有していることが認められる。一方で、酸素ガスイオンを注入した本発明に適合する黒色のフツ化物溶射皮膜(No.1、2、3、6、7、8)においても、同等の耐プラズマエロージョン性を発揮しており、酸素ガスイオンの注入によって黒色に変化した溶射皮膜というのは白色のフッ化物溶射皮膜の耐食性と遜色のないことが確認された。
(実施例3)
この実施例は、本発明の方法で黒色化したフッ化物溶射皮膜のハロゲン系酸の蒸気に対する耐食性を調査した。
(1)供試皮膜
基材としてSS400鋼〔寸法:横30×縦50mm×厚さ3.2mm〕を用い、その表面に大気プラズマ溶射法によってYFフッ化物溶射皮膜を250μm厚さに形成した後酸素ガスイオンを注入して、外観色を白色から黒色へ変化させた溶射皮膜を準備した。また、比較例の溶射皮膜として、大気プラズマ溶射法によってY皮膜を250μmの厚さに形成したものを同じ条件の試験に供した。
(2)腐食試験方法
(a)HCl蒸気による腐食試験は、化学実験用のデシケーターの底部に30%HCl水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHCl水溶液から発生するHCl蒸気に曝露する方法を採用した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
(b)HF蒸気による腐食試験は、SUS316L製のオートクレーブの底部にHF水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHF蒸気による腐食試験を実施した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
(3)試験結果
試験結果を表3に示した。この表3に示す結果から明らかなように、比較例のY溶射皮膜(No.5)の表面には多量の赤さびの発生が認められた。このことは、Y溶射皮膜中にある貫通気孔を通って、HCl、HFなどの蒸気が皮膜内部へ侵入し、基材のSS400鋼を腐食することによって赤さびが発生したものと考えられる。一方、フッ化物溶射皮膜(No.1〜4)においても、僅かながら赤さびの発生は認められるものの、その度合いは小さく、フッ化物溶射皮膜の貫通気孔はY溶射皮膜に比較し少ないことが推定される。また、腐食試験後の皮膜の外観状況を見ると、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4)は白色を呈しているため、赤さびの発生がより鮮明に認められるのに対し、黒色フッ化物溶射皮膜(No.1〜3)では赤さびの存在が確認でき難い状況にあった。
このように、酸素ガスイオンを注入したフッ化物溶射皮膜の耐ハロゲン系酸性は、イオン注入をしないフッ化物の耐ハロゲン性と同等の性能を有していることが確認できた。
本発明に係る製品は、高度な耐ハロゲン腐食性と耐プラズマエロージョン性が要求されている半導体の精密加工装置用部材に使用することができる。例えば、ハロゲンおよびその化合物を含む処理ガスを用いて、プラズマ処理される装置に配設されているデポシールド、バッフルプレート、フォーカスリング、インシュレ一夕リング、シールドリング、ベローズカバー、電極などに加え、類似のガス雰囲気の化学プラント装置部材などの耐食性皮膜として利用できる。
21 反応容器
22 被処理部材(フッ化物溶射皮膜付き)
23 導体
24 高電圧パルス発生電源
25 プラズマ発生用電源
26 高電圧パルスと高周波電圧の同時印加用重畳装置
27a バルブ
27b バルブ
28 アース線
29 高電圧導入装置

Claims (9)

  1. 基材の表面に、直接またはアンダーコートを介して形成されている白色のフッ化物溶射皮膜の表面に、酸素ガスイオンを注入することによって、その白色溶射皮膜表面の少なくとも一部を黒色に変化させることを特徴とする白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  2. 前記黒色への変化は、減圧下の酸素ガス雰囲気中において基材に高周波電力を印加し、白色フッ化物溶射皮膜を負に帯電させ、相対的に正の電荷を有する酸素ガスイオンの注入濃度が、1×1010〜1×1020/cmの範囲に収まるようにイオン注入を行なうことにより、該溶射皮膜表面の少なくとも一部に黒色の酸素ガスイオン注入層を形成して実現することを特徴とする請求項1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  3. 前記黒色化は、酸素ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  4. 前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  5. 前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  6. 前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  7. 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜の間に、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alから選ばれる金属・合金のアンダーコートを、50〜150μmの膜厚で施工することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
  8. 基材と、該基材表面に形成した元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71の金属元素の白色フッ化物溶射用材料を溶射して形成された膜厚20〜500μmの白色フッ化物溶射皮膜とからなる部材において、その白色フッ化物溶射皮膜は、その表面に、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の黒色化方法によって、表面から10μm未満までの範囲を黒色化してなる黒色の酸素ガスイオン注入層を有することを特徴とする表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
  9. 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜との間に、50〜150μmの膜厚のAl、Al−Ni、Al−Zn、Ni−CrおよびNi−Cr−Alのうちから選ばれる金属・合金のアンダーコートを有することを特徴とする請求項8に記載の表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
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