JP5406323B2 - 白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法および表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材 - Google Patents
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Description
(1)前記F含有ガスイオンは、FガスまたはFガスを含むN2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスのイオンであること、
(2)前記黒色化は、減圧下のFガスまたはFガスを含むN2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスイオンの雰囲気中において基材に高周波電力を印加し、白色フッ化物溶射皮膜を相対的に負に帯電させ、正の電荷挙動を示すFガスまたはFガスを含むN 2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスのイオン注入濃度が、1×1010〜1×1020/cm2の範囲に収まるようにイオン注入を行なうことにより、該溶射皮膜表面の少なくとも一部に黒色のF含有ガスイオン注入層を形成して実現すること、
(3)前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうこと、
(4)前記黒色化は、F含有ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させること、
(5)前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であること、
(6)前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、周期律表IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていること、
(7)前記基材と白色フッ化物溶射皮膜の間に、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alから選ばれる金属・合金のアンダーコートを、50〜150μmの膜厚で施工すること、
(8)前記白色フッ化物溶射皮膜およびアンダーコートが、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法、低温溶射法のうちから選ばれるいずれか1の溶射法によって形成されること、
(9)前記白色フッ化物溶射皮膜を形成するための基材が、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、Niおよびその合金、各種ステンレス鋼、合金鋼、炭素鋼、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物、炭素などの焼結体のうちから選ばれる金属質材料や非金属質材料から選ばれること、
(1)F成分を付加したフッ化物溶射皮膜は、溶射熱源による分解反応や酸化反応によって消失したF成分低下に起因するフッ化物溶射皮膜の耐食性を回復し、フッ化物本来の作用機構を発揮させることができる。
(2)白色のフッ化物溶射皮膜表面の外観色を、FガスまたはFを含むF含有ガスのイオン注入によって、その一部のみもしくは全部を黒色に変化させることができる。
(3)白色フッ化物溶射皮膜を黒色化させることによって、該溶射皮膜に対して熱放射特性を付与したり受熱作用を付加させることができる。
(4)白色フッ化物溶射皮膜を黒色化させることによって、半導体加工装置内で発生する微細なパーティクルの皮膜表面への付着、およびその量の多寡を目視判断できるようになる。そのため、装置の洗浄時期を的確に判断でき、半導体加工製品の生産性の向上に資することができる。
(5)本発明法に従って表面を黒色化してなるフッ化物溶射皮膜は、基地皮膜本来の耐食性や耐プラズマエロージョン性を備えるだけでなく、それは白色フッ化物溶射皮膜と同等の特性を有するので、従来どおりのフッ化物溶射皮膜として使用できる。
(6)皮膜の全面を黒色化したその被覆部材では、黒色部が表面から僅か10μm未満に限定されているため、実際の半導体加工装置内で使用すると、ハロゲンガスによる腐食作用やプラズマエロージョンなどの物理的作用によって発生する不均等な皮膜の消耗状態(早期消耗部は黒色から白色へ変化する)が可視化できる利点がある。そのため、消耗の不均等性を是正するための部材形状の設計変更や皮膜厚さの増減などの対策が容易となる。
(7)フッ化物皮膜表面の黒色層部が、腐食やエロージョン作用によって消耗し、白色部が露出しても、熱放射特性以外のフッ化物本来の物理化学的性能を発揮することができる。
(8)不活性ガスイオンの注入に際して、基材表面に予め、図形や文字、数字、社名、商標、製品番号、その他の識別記号などを切り抜いた高分子テープなどを貼布し、その上からイオン注入すると、文字や数字のみを黒色に変化させることができるので、これを利用して、部材に各種の識別記号を表示して製品や工業的デザイン特性を向上させることができる。
(1)基材の選定
本発明に適用する基材は、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、ステンレス鋼を含む各種の合金鋼や炭素鋼、Niおよびその合金鋼などが好適である。その他、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物などの焼結体や炭素材料を用いる。
前記基材表面は、JIS H9302に規定されているセラミックス溶射作業標準に準拠して処理することが好ましい。例えば、該基材表面の錆や油脂類などを除去した後、A12O3、SiCなどの研削粒子を吹き付けて粗面化し、フッ化物溶射粒子が付着しやすい状態に前処理する。粗面化後の粗さは、Ra:0.05〜0.74μm、Rz:0.09〜2.0μm程度にすることが好ましい。
前処理(ブラスト粗面化処理)後の基材および金属のアンダーコートを施工してなる基材は、好ましくはフッ化物の溶射処理に先駆けて、予熱を行なう。この予熱の温度は、基材質によって管理するのがよく、下記の温度が推奨できる。この予熱は、大気中、真空中、不活性ガス中、いずれも適用できるが、基材質が予熱によって酸化され、表面に酸化膜が生成するような雰囲気は避ける必要がある。
b.鋼鉄(低合金鋼):80℃〜250℃
c.各種ステンレス鋼:80℃〜250℃
d.酸化物・炭化物などの焼結体:120℃〜500℃
e.焼結炭素:200℃〜700℃
a.フッ化物溶射材料
本発明において用いることのできるフッ化物溶射材料粉末は、元素の周期律表IIIb族のAl、周期律表IIIa族のY、原子番号57〜71の属するランタノイド系金属のフッ化物を用いる。原子番号57〜71の金属元素とは、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジズプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)の17種である。
基材の表面に直接またアンダーコートを施工した後、その上にトップコートとしてフッ化物溶射皮膜を形成する。フッ化物溶射皮膜の形成方法としては、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法、低温溶射法などが好適に用いられる。
図2は、溶射皮膜の表面を黒色化するために、F含有ガスイオン、即ち、FガスまたはFガスを含有するN2、Ar、He、Neから選ばれる1種以上の不活性ガスのイオンを注入して、白色のフッ化物溶射皮膜の表面層のみを黒色化するために用いられるイオン注入装置の例を示したものである。このイオン注入装置は、接地された反応容器21内に高電圧パルスを印加するための高電圧パルス発生電源24、被処理部材22の周囲にガスプラズマを発生させるためのプラズマ発生用電源25が配設されているほか、導体23および被処理部材22に高電圧パルスおよび高周波電圧の両方を同時に印加するための重畳装置26が、高電圧パルス発生電源24とプラズマ発生用電源25との間に介装配置されている。なお、導体23および被処理部材22は、高電圧導入部29を介して重畳装置26に接続されている。また、この装置は、反応容器21内にイオン注入用のガスを導入するためのガス導入装置(図示せず)および反応容器21を真空引きする真空装置(図示せず)が、それぞれバルブ27aおよび27bを介して反応容器21に接続されている。
まず、被処理部材22を反応容器21内の所定位置に設置し、真空装置を稼動させて該反応容器21内の空気を排出して脱気した後、ガス導入装置によってFガスもしくはF含有不活性ガスを導入する。
(a)イオン注入用ガス
(i)Fイオン注入用:F2、HF、CHF3、CF4など
(ii)含F・不活性ガスイオン注入用:NF3、(i)+N2、(i)+Ar、(i)+He、(i)+Ne、NF3+Ar、NF3+He
上記(ii)の含F・不活性ガスイオン注入用F/不活性ガスの比率は、容量比で20〜80/80〜20の割合が好適である。
なお、(i)Fイオンを注入したフッ化物溶射皮膜の外観色は灰黒色〜黒色
(ii)の不活性ガスイオンを注入した溶射皮膜は黒色化するが、両皮膜ともF成分の増加によって、フッ化物の化学的特性、特に耐食性が向上する。
(b)ガス圧力:真空引き後の反応容器内に流入したガス圧力:0.5〜1.0Pa
(c)ガス流量:80〜100ml/min
(d)高圧パルス印加電圧:10〜40kV
(e)注入時間:0.5〜5時間
図3は、各種のF含有ガスイオンの注入前後におけるYF3溶射皮膜の外観色の変化を示したものである。
図3(a)は、溶射成膜直後のYF3溶射皮膜の外観を示したもので、白色(乳白色)である。
図3(b)はYF3溶射皮膜の表面に、Fガスのみを注入した皮膜外観を示したものである。(黒色)
図3(c)は、同上の溶射皮膜の表面に、NF3ガスを用いて(F+N)ガスイオンを注入した皮膜外観である。(黒色)
図3(d)は、同上の溶射皮膜の表面に、NF3+Arを用いて(F+N+Ar)ガスイオンを注入した皮膜外観である。(黒色)
図3(e)は、同上の溶射皮膜の表面に、F+Heの混合ガスを用いて(F+Ne)ガスイオンを注入した皮膜外観である。(黒色)
この実施例は、白色のフッ化物溶射皮膜の表面に、本発明に従いFガスおよびF含有不活性ガスのイオン注入によって黒色化した溶射皮膜について、それの耐プラズマエロージョン性を、従来技術(ガスイオンを注入していない)の大気プラズマ溶射皮膜(比較例)と比較検討を行なった。
(1)供試皮膜
Al基材(寸法:幅20mm×長さ30mm×厚さ3mm)の表面にYF3、DyF3、CeF3のフッ化物溶射皮膜を大気プラズマ溶射法によって膜厚100μmに形成した後、その皮膜表面にそれぞれF、F−N、F−Ar、F−Heのガス雰囲気にてイオン注入処理を2時間実施し、注入面を黒色に変化させた。なお、比較例としてガスイオン注入処理をしないYF3、DyF3、CeF3大気プラズマ溶射皮膜を準備し、同条件で試験した。
(2)雰囲気ガスと流量条件
(a)含Fガス:CHF3/O2/Ar=80/100/160(1分間当りの流量cm3)
(b)含CHガス:C2H2/Ar=80/100(1分間当りの流量cm3)
高周波電力:1300W
圧力:4Pa
温度:60℃
(a)含Fガス雰囲気中での実施
(b)含CHガス雰囲気中での実施
(c)含Fガス雰囲気1h⇔含CHガス雰囲気1hを交互に繰返す雰囲気中で実施
耐プラズマエロージョン試験の評価は、エッチング処理によって供試皮膜から飛散する皮膜成分のパーティクル数を計測することによって、耐プラズマエロージョン性と耐環境汚染性を調査した。パーティクル数は、試験容器内に配置した直径8インチのシリコンクエハーの表面に付着する粒径0.2μm以上の粒子数が30個に達するまでの時間を測定することによって評価した。
試験結果を表1に示した。この表1に示す結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.5、10、15)は、含Fガス中におけるパーティクル発生量が多く、含CHガス中ではパーティクル発生量が少なくなっており、前者のガス雰囲気中におけるプラズマエロージョン作用が激しいことが窺える。さらに、含Fガスと含CHガスを交互に繰返す雰囲気下におけるパーティクル発生量は一段と多くなっている。この原因は、含Fガス中におけるフッ化ガスの酸化作用と、CHガスの還元作用の繰返しによって、フッ化物溶射皮膜の表面が不安定な状態となり、プラズマによって皮膜が削り易くなっているためと推定される。
この実施例は、本発明に係るイオン注入処理フッ化物溶射皮膜の耐プラズマエロージョン性を従来のY2O3、A12O3溶射皮膜と比較した。
(1)供試皮膜
基材として、JIS H4000規定のA3003〔寸法:幅30mm×縦50mm×厚さ5mm〕を用い、その表面に大気プラズマ溶射法によって、Ni−20mass%Crのアンダーコートを施工し、その上に大気プラズマ溶射法によってYF3を120μm、および減圧プラズマ溶射法によってEuF3を120μmの厚さに形成し、さらに、フッ化物溶射皮膜の表面に実施例1と同じ要領で、各種のF含有ガスイオンを注入した。
また、比較例のフッ化物溶射皮膜として、ガスのイオン注入処理をしない溶射皮膜および耐プラズマエロージョン性皮膜として使用されているY2O3、A12O3溶射皮膜を供試した。
耐プラズマエロージョン試験は、実施例1のFガス中およびF含有不活性ガス雰囲気中にて同条件で実施した。評価は試験前後における供試皮膜の厚さを表面粗さ計によって測定することによって行なった。
試験結果を表2に要約した。この表に示す結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.5、11)でも酸化物溶射皮膜(No.6、12)と比較するとエロージョン損失量は少なく、優れた耐プラズマエロージョン性を有していることが認められる。一方、FおよびF含有不活性ガスのイオンを注入した供試皮膜(No.1〜4、7〜10)は、さらに一段と高い耐プラズマエロージョン性を示し、F含有ガスイオン注入による耐エロージョン性の向上が確認された。
この実施例では、本発明の方法に係るイオン注入処理を施したフッ化物溶射皮膜のハロゲン系酸の蒸気に対する腐食性を調査した。
(1)供試皮膜
基材としてSUS304鋼〔寸法:横30mm×縦50mm×厚さ3.2mm〕の表面に直接大気プラズマ溶射法によって、YF3フッ化物皮膜を250μmの厚さに形成した後、Fおよび(F−N)、(F−Ar)、(F−He)ガスなどの雰囲気中でそれぞれイオン注入処理を施したものを準備した。また比較例のフッ化物皮膜として、大気プラズマ溶射皮膜(YF3)と(Y2O3)を250μmの厚さに形成したものを同条件で供試した。
(a)HCl蒸気による腐食試験は、化学実験用のデシエケーターの底部に30%HCl水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHCl水溶液から発生するHCl蒸気に曝露する方法を採用した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
(b)HF蒸気による腐食試験は、SUS316L製のオートクレーブの底部にHF水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHF蒸気による腐食試験を実施した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
試験結果を表3に要約した。この表3に示す結果から明らかなように、比較例のYF3(No.5)皮膜は試験前の白色から灰色へ変化し、ハロゲン系酸蒸気によって変化する傾向が見られた。また、Y2O3皮膜(No.6)も試験前の白色から薄い褐色系の変色を呈しており、酸蒸気による化学変化の存在が推定される。これらの変色原因は、供試皮膜の貫通気孔を通じて浸入したハロゲン系酸蒸気による基材の腐食反応の影響も考えられるが、その詳細は明らかでない。
これに対し、F含有ガスイオンを注入したYF3(No.1)では、外観色に変化は殆んど認められず、Fと不活性ガスのイオンを同時注入した溶射皮膜(No.2〜4)は外観色そのものが供試前から黒色に変化しているため、この種のハロゲン系酸蒸気による腐食作用の変化に鈍感である。しかし、F含有ガスイオン注入のみの供試皮膜(No.1)の結果から見て、黒色変化したYF3皮膜も優れた耐食性を発揮していることが予想される。
22 被処理部材(フッ化物溶射皮膜付き)
23 導体
24 高電圧パルス発生電源
25 プラズマ発生用電源
26 高電圧パルスと高周波電圧の同時印加用重畳装置
27a バルブ
27b バルブ
28 アース線
29 高電圧導入装置
Claims (10)
- 基材の表面に、直接またはアンダーコートを介して形成されている白色のフッ化物溶射皮膜の表面に、F含有ガスイオンを注入することによって、その白色溶射皮膜の表面を黒色化させることを特徴とする白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記F含有ガスイオンは、FガスまたはFガスを含むN2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスのイオンであることを特徴とする請求項1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、減圧下のFガスまたはFガスを含むN2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスイオンの雰囲気中において基材に高周波電力を印加し、白色フッ化物溶射皮膜を相対的に負に帯電させ、正の電荷挙動を示すFガスまたはFガスを含むN 2、Ar、HeおよびNeから選ばれる1種以上の不活性ガスのイオン注入濃度が、1×1010〜1×1020/cm2の範囲に収まるようにイオン注入を行なうことにより、該溶射皮膜表面の少なくとも一部に黒色のF含有ガスイオン注入層を形成して実現することを特徴とする請求項1または2に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、F含有ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜の間に、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alから選ばれる金属・合金のアンダーコートを、50〜150μmの膜厚で施工することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 基材と、該基材表面に形成した、元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71の金属元素の白色フッ化物溶射用材料を溶射して形成された膜厚20〜500μmの白色フッ化物溶射皮膜とからなる部材において、その白色フッ化物溶射皮膜は、その表面に、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の黒色化方法によって、表面から10μm未満までの範囲を黒色化してなる黒色のF含有ガスイオン注入層を有することを特徴とする表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
- 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜との間に、50〜150μmの膜厚のAl、Al−Ni、Al−Zn、Ni−CrおよびNi−Cr−Alのうちから選ばれる金属・合金のアンダーコートを有することを特徴とする請求項9に記載の表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
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