JP5406317B2 - 白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法および表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材 - Google Patents
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Description
体の表面をフツ化物に変化させる提案などもある。これらの技術は、フッ化物溶射皮膜の耐ハロゲンガス性の向上を目的とし、フッ化物溶射皮膜の色彩については全く関心がないばかりか、前記特許文献10の(0010)段落に記載されているように「フッ化イットリウムを用いるだけでは、腐食性ハロゲンによりフッ化イットリウム膜の色が変化する」とし、その変色の原因は、溶射成膜状態のままでは溶射皮膜の耐食性が十分でないことを示唆するものと判断し、その対策として、成膜後の熱処理の施工を提案している。
(1)前記黒色化は、減圧下のN2、Ar、He、Neから選ばれる1種以上の不活性ガス雰囲気中で、白色フッ化物溶射皮膜を負に帯電させた状態で、正の電荷を有する不活性ガスイオンの濃度が、1×1010〜1×1020/cm2の範囲に収まるように注入することにより、基材表面に黒色の不活性ガスイオン注入層を形成して実現すること、
(2)前記黒色化は、不活性ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させること、
(3)前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうこと、
(4)前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であること、
(5)前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、周期律表IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていること、
(6)前記基材と白色フッ化物溶射皮膜の間に、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alから選ばれる金属・合金のアンダーコートを、50〜150μmの膜厚で施工すること、
(7)前記基材と白色フッ化物溶射皮膜との間に、50〜150μmの膜厚のAl、Al−Ni、Al−Zn、Ni−CrおよびNi−Cr−Alのうちから選ばれる金属・合金のアンダーコートを有すること、
(8)前記白色フッ化物溶射皮膜およびアンダーコートが、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法から選ばれるいずれか1の溶射法によって形成されること、
(9)前記白色フッ化物溶射皮膜を形成するための基材が、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、Niおよびその合金、各種ステンレス鋼、合金鋼、炭素鋼、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物、炭素などの焼結体のうちから選ばれる金属質材料や非金属質材料から選ばれること、
が、より好適な課題解決手段になるものと考えられる。
(1)白色のフッ化物溶射皮膜表面の外観色を、イオン注入法によって一部のみもしくは全部を黒色に変化させることができる。
(2)白色フッ化物溶射皮膜を黒色化させることによって、該溶射皮膜に対して熱放射特性を付与したり受熱作用を付加させることができる。
(3)白色フッ化物溶射皮膜を黒色化させることによって、半導体加工装置内で発生する微細なパーティクルの皮膜表面への付着、およびその量の多寡を目視判断できるようになる。そのため、装置の洗浄時期を的確に判断でき、半導体加工製品の生産性の向上に資することができる。
(4)本発明法に従って表面を黒色化してなるフッ化物溶射皮膜は、基地皮膜本来の耐食性や耐プラズマエロージョン性を備え、それは白色フッ化物溶射皮膜と同等であるので、従来どおりのフッ化物溶射皮膜として使用できる。
(5)皮膜の全面を黒色化したその被覆部材では、黒色部が表面から僅か10μm未満に限定されているため、実際の半導体加工装置内で使用すると、ハロゲンガスによる腐食作用やプラズマエロージョンなどの物理的作用によって発生する不均等な皮膜の消耗状態(早期消耗部は黒色から白色へ変化する)が可視化できる利点がある。そのため、消耗の不均等性を是正するための部材形状の設計変更や皮膜厚さの増減などの対策が容易となる。
(6)フッ化物皮膜表面の黒色層部が、腐食やエロージョン作用によって消耗し、白色部が露出しても、熱放射特性以外のフッ化物本来の物理化学的性能を発揮することができる。
(7)不活性ガスイオンの注入に際して、基材表面に予め、図形や文字、数字、社名、商標、製品番号、その他の識別記号などを切り抜いた高分子テープなどを貼布し、その上からイオン注入すると、文字や数字のみを黒色に変化させることができるので、これを利用して、部材に各種の識別記号を表示して製品や工業的デザイン特性を向上させることができる。
(1)基材の選定
本発明に適用する基材は、Alおよびその合金、Tiおよびその合金、ステンレス鋼を含む各種の合金鋼や炭素鋼、Niおよびその合金鋼などが好適である。その他、酸化物、窒化物、炭化物、珪化物などの焼結体や炭素材料を用いる。
前記基材表面は、JIS H 9302に規定されているセラミックス溶射作業標準に準拠して処理することが好ましい。例えば、該基材表面の錆や油脂類などを除去した後、A12O3、SiCなどの研削粒子を吹き付けて粗面化し、フッ化物溶射粒子が付着しやすい状態に前処理する。粗面化後の粗さは、Ra:0.05〜0.74μm、Rz:0.09〜2.0μm程度にすることが好ましい。
前処理(ブラスト粗面化処理)後の基材および金属のアンダーコートを施工してなる基材は、好ましくはフッ化物溶射に先駆けて、予熱を行う。この予熱の温度は、基材質によって管理するのがよく、下記の温度が推奨できる。この予熱は、大気中、真空中、不活性ガス中、いずれも適用できるが、基材質が予熱によって酸化され、表面に酸化膜が生成するような雰囲気は避ける必要がある。
b.鋼鉄(低合金鋼):80℃〜250℃
c.各種ステンレス鋼:80℃〜250℃
d.酸化物・炭化物などの焼結体:120℃〜500℃
e.焼結炭素:200℃〜700℃
a.フッ化物溶射材料
本発明において用いられるフッ化物溶射材料粉末は、元素の周期律表IIIb族のAl、周期律表IIIa族のY、原子番号57〜71の属するランタノイド系金属のフッ化物を用いる。原子番号57〜71の金属元素とは、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジズプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)の17種である。本発明では、これらの金属フッ化物を粒径5〜80μmに調整したものを使用する。その理由は、5μm以下の細粒では、基材表面に衝突した際、成膜するより飛散するものの方が多くなり、一方、80μmより大きい粒子では、溶射ガンへの送給速度が均等化しにくくなる一方、成膜された皮膜の気孔が大きくなる傾向が顕著となるからである。
基材の表面に直接またアンダーコートを施した後に、その上にトップコートとしてフッ化物溶射皮膜を形成する。フッ化物溶射皮膜の形成方法としては、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、高速フレーム溶射法などが好適に用いられる。
図2は、本発明において、溶射皮膜表面を黒色化するために、N2、Ar、He、Neなどの不活性ガスイオンを注入して、白色のフッ化物溶射皮膜を黒色化するために用いられるイオン注入装置例を示したものである。このイオン注入装置は、接地された反応容器21内に高電圧パルスを印加するための高電圧パルス発生電源24、被処理部材22の周囲に不活性ガスプラズマを発生させるためのプラズマ発生用電源25が配設されているほか、導体23および被処理部材22に高電圧パルスおよび高周波電圧の両方を同時に印加するための重畳装置26が、高電圧パルス発生電源24とプラズマ発生用電源25との間に介装配置されている。なお、導体23および被処理部材22は、高電圧導入部29を介して重畳装置26に接続されている。また、この装置は、反応容器21内にイオン注入用の不活性ガスを導入するためのガス導入装置(図示せず)および反応容器21を真空引きする真空装置(図示せず)が、それぞれバルブ27aおよび27bを介して反応容器21に接続されている。
注入ガスの種類:N2、Ar、He、Ne
ガス圧力:真空後の反応容器に流入した不活性ガス圧力:0.5〜1.0Pa
ガス流量:80〜100ml/min
高圧パルス印加電圧:10〜40kV
注入時間:0.5〜5時間
本発明の方法による黒色フッ化物溶射皮膜例を紹介する。
図3は不活性ガスイオンの注入によって黒色化したYF3溶射皮膜の外観を示したものである。図3(a)は、溶射成膜直後のYF3皮膜の外観を示したもので、白色(乳白色)である。図3(b)は、Nイオン注入後の皮膜外観、図3(c)は、Arイオン注入後の皮膜外観、図3(d)は、Heイオン注入後のYF3溶射皮膜の外観を示したもので、供試皮膜が変色している様子がわかる。また、図4は、イオン注入前に社名を切り抜いた高分子フイルムを白色フッ化物溶射皮膜の表面に貼布した後、その上からArイオン注入を実施したものである。社名部のみがArイオンの注入効果によって黒色化されているので、この技術を利用して、文字や数字、製造番号、商標など各種の識別記号を自由に描くことができる。
なお、不活性ガスイオンを注入することによって溶射皮膜の表面が黒色に変化する詳しい理由についてはまだ、汎用の光学顕微鏡、電子顕微鏡、X線回折装置などによる試験や解析では明らかでない。今後、放射光を利用した解析装置による試験を行って、黒色化する機構を解明する予定である。
この実施例は、フッ化物溶射皮膜の表面を不活性ガスイオン注入によって黒色化した皮膜について、それの耐プラズマエロージョン性を、不活性ガスイオンを注入していない大気プラズマ溶射皮膜(比較例)と比較検討を行なった。
(1)供試皮膜
Al基材(寸法:幅20mm×長さ30mm×厚さ3mm)の表面にYF3、DyF3、CeF3のフッ化物溶射皮膜を大気プラズマ溶射法によって膜厚100μmに形成した後、その皮膜表面にそれぞれN2、Ar、Heの不活性ガスイオンを1時間注入して注入面を黒色変化させた。なお、比較例として不活性ガスイオンを注入しないYF3、DyF3、CeF3大気プラズマ溶射皮膜を準備し、同条件で試験した。
(2)雰囲気ガスと流量条件
(a)含Fガス:CHF3/O2/Ar=80/100/160(1分間当りの流量cm3)
(b)含CHガス:C2H2/Ar=80/100(1分間当りの流量cm3)
高周波電力:1300W
圧力:4Pa
温度:60℃
(a)含Fガス雰囲気中での実施
(b)含CHガス雰囲気中での実施
(c)含Fガス雰囲気1h⇔含CHガス雰囲気1hを交互に繰返す雰囲気中で実施
耐プラズマエロージョン試験の評価は、エッチング処理によって供試皮膜から飛散する皮膜成分のパーティクル数を計測することによって、耐プラズマエロージョン性と耐環境汚染性を調査した。パーティクル数は、試験容器内に配置した直径8インチのシリコンクエハーの表面に付着する粒径0.2μm以上の粒子数が30個に達するまでの時間を測定することによって評価した。
試験結果を表1に示した。この結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4、8、12)は、含Fガス中におけるパーティクル発生量が多く、含CHガス中ではパーティクル発生量が少なくなっており、前者のガス雰囲気中におけるプラズマエロージョン作用が激しいことが窺える。さらに、含Fガスと含CHガスを交互に繰返す雰囲気下におけるパーティクル発生量は一段と多くなっている。この原因は、含Fガス中におけるフッ化ガスの酸化作用と、CHガスの還元作用の繰返しによって、フッ化物溶射皮膜の表面が不安定な状態となり、プラズマによって皮膜が削り易くなっているためと推定される。
射皮膜の表面に不活性ガスイオンを注入しても、フッ化物溶射皮膜の耐プラズマエロージョン性を損なわないことが判明した。
この実施例は、本発明に係るイオン注入処理フッ化物溶射皮膜の耐プラズマエロージョン性を従来のY2O3、A12O3溶射皮膜と比較した。
(1)供議皮膜
基材として、JIS H4000規定のA3003〔寸法:幅30mm×縦50mm×厚さ5mm〕を用い、その表面に大気プラズマ溶射法によって、Ni−20mass%Crのアンダーコートを施工し、その上に大気プラズマ溶射法によってYF3を120μm、及び減圧プラズマ溶射法によってEuF3を120μmの厚さに形成し、さらに、フッ化物溶射皮膜の表面に実施例1と同じ要領で、不活性ガスイオンを注入した。
また、比較例のフッ化物溶射皮膜として、不活性ガスイオンを注入しない皮膜及び耐プラズマエロージョン性皮膜として使用されているY2O3、A12O3溶射皮膜を供試した。
耐プラズマエロージョン試験は、実施例1の含Fガス雰囲気中で同条件で実施したが、評価は試験前後における供試皮膜の厚さを表面粗さ計によって測定することによって行なった。
試験結果を表2に要約した。この結果から明らかなように、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4、9)でも酸化物溶射皮膜(No.5、10)に比較するとエロージョン損失量が少なく、優れた耐プラズマエロージョン性を有していることが認められる。一方で、不活性ガスイオンを注入した本発明に係る黒色のフツ化物溶射皮膜(No.1、2、3、6、7、8)においても、同等の耐プラズマエロージョン性を発揮しており、不活性イオンの注入によって黒色に変化した溶射皮膜というのは白色のフッ化物溶射皮膜の耐食性に遜色のないことが確認された。
この実施例は、本発明の方法で黒色化したフッ化物溶射皮膜のハロゲン系酸の蒸気に対する耐食性を調査した。
(1)供試皮膜
基材としてSS400鋼〔寸法:横30×縦50mm×厚さ3.2mm〕を用い、その表面に大気プラズマ溶射法によってYF3フッ化物溶射皮膜を250μm厚さに形成した後N、Ar、He、Neなどの不活性ガスイオンを注入して、外観色を白色から黒色へ変化させた溶射皮膜を準備した。また、比較例の溶射皮膜として、大気プラズマ溶射法によってY2O3皮膜を250μmの厚さに形成したものを同じ条件の試験に供した。
(a)HCl蒸気による腐食試験は、化学実験用のデシエケーターの底部に30%HCl水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHCl水溶液から発生するHCl蒸気に曝露する方法を採用した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
(b)HF蒸気による腐食試験は、SUS316L製のオートクレーブの底部にHF水溶液を100ml入れ、その上部に試験片を吊すことによってHF蒸気による腐食試験を実施した。腐食試験温度は30℃〜50℃、時間は96hrである。
試験結果を表3に示した。この結果から明らかなように、比較例のY2O3溶射皮膜(No.5)の表面には多量の赤さびの発生が認められた。即ち、Y2O3皮膜中にある貫通気孔を通って、HCl、HFなどの蒸気が皮膜内部へ侵入し、基材のSS400鋼を腐食することによって赤さびが発生したものと考えられる。一方、フッ化物溶射皮膜(No.1〜5)においても、僅かながら赤さびの発生は認められるものの、その度合いは小さく、フッ化物溶射皮膜の貫通気孔はY2O3溶射皮膜に比較し少ないことが推定される。また、腐食試験後の皮膜の外観状況を見ると、比較例のフッ化物溶射皮膜(No.4)は白色を呈しているため、赤さびの発生がより鮮明に認められるのに対し、黒色フッ化物溶射皮膜(No.1〜3)では赤さびの存在が確認でき難い状況にあった。
22 被処理部材(フッ化物溶射皮膜付き)
23 導体
24 高電圧パルス発生電源
25 プラズマ発生用電源
26 高電圧パルスと高周波電圧の同時印加用重畳装置
27a バルブ
27b バルブ
28 アース線
29 高電圧導入装置
Claims (9)
- 基材の表面に、直接またアンダーコートを介して形成されている白色のフッ化物溶射皮膜の表面に、N2、Ar、He、Neから選ばれる1種以上の不活性ガスイオンを注入することによって、その白色溶射皮膜の表面を黒色化させることを特徴とする白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、減圧下のN2、Ar、He、Neから選ばれる1種以上の不活性ガス雰囲気中で、白色フッ化物溶射皮膜を負に帯電させた状態で、正の電荷を有する不活性ガスイオンの濃度が、1×1010〜1×1020/cm2の範囲に収まるように注入することにより、基材表面に黒色の不活性ガスイオン注入層を形成して実現することを特徴とする請求項1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、不活性ガスイオンの注入部のみを部分的に黒色に変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記黒色化は、白色フッ化物溶射皮膜の表面から10μm未満の深さまで行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記白色フッ化物溶射皮膜は、粒径5〜80μmの白色のフッ化物溶射用粉末を溶射して形成された膜厚20〜500μmの皮膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記白色フッ化物溶射皮膜は、元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71のランタノイド系金属元素のLa、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ha、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種以上のフッ化物にて構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜の間に、Al、Al−Ni、Al−Zn、Ni−Cr、Ni−Cr−Alから選ばれる金属・合金のアンダーコートを、50〜150μmの膜厚で施工することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の白色フッ化物溶射皮膜の黒色化方法。
- 基材と、該基材表面に形成した元素の周期律表IIIa族のY、IIIb族のAl、原子番号57〜71の金属元素の白色フッ化物溶射用材料を溶射して形成された膜厚20〜500μmの白色フッ化物溶射皮膜とからなる部材において、その白色フッ化物溶射皮膜は、その表面に、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の黒色化方法によって、表面から10μm未満までの範囲を黒色化してなる黒色の不活性ガスイオン注入層を有することを特徴とする表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
- 前記基材と白色フッ化物溶射皮膜との間に、50〜150μmの膜厚のAl、Al−Ni、Al−Zn、Ni−CrおよびNi−Cr−Alのうちから選ばれる金属・合金のアンダーコートを有することを特徴とする請求項8に記載の表面に黒色層を有するフッ化物溶射皮膜被覆部材。
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