JP5403184B1 - 繊維強化複合材料 - Google Patents
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Abstract
所定のエポキシ樹脂、酸無水物、ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩およびコアシェルポリマーを含むエポキシ樹脂組成物であって、25℃における粘度が3000mPa・s以下であり、かつ、25℃の温度で3時間連続して測定を続けたとき、測定開始から3時間後の粘度が4500mPa・s以下であるエポキシ樹脂組成物により、耐熱性と靭性に優れた繊維強化複合材料を製造することが可能な、低粘度でポットライフに優れたエポキシ樹脂組成物を提供する。
Description
本発明は、特にフィラメントワインディング成形や引抜成形に適しているエポキシ樹脂組成物を用いて得られる繊維強化複合材料に関するものである。
炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維と、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂からなる繊維強化複合材料は、軽量でありながら、強度や剛性などの力学特性や耐熱性および耐食性といった特性に優れているため、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築およびスポーツ用品などの数多くの分野に応用されてきた。特に、高性能が要求される用途では、連続した強化繊維を用いた繊維強化複合材料が用いられている。強化繊維としては、比強度および比弾性率に優れた炭素繊維が、そしてマトリックス樹脂としては熱硬化性樹脂、中でも炭素繊維との接着性に優れたエポキシ樹脂が多く用いられている。
繊維強化複合材料の製造法としては、プリプレグ法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、プルトルージョン(引抜成形)法、RTM(Resin Transfer Molding)法等の方法が適宜選択され適用されている。特にプリプレグ法は、高品位かつ高性能な繊維強化複合材料を得ることが可能なことから、広く使用されている。
一方、フィラメントワインディング法ならびに引抜成形法では、数千〜数万本のフィラメントが一方向に配列した強化繊維束を、液状のマトリックス樹脂が入った樹脂浴を通すことにより、マトリックス樹脂を強化繊維束に含浸させる。その後、フィラメントワインディング法では、マトリックス樹脂を含浸させた強化繊維束を、回転しているマンドレルに巻き取り、硬化させる。引抜成形法では、スクイーズダイおよび加熱金型を通して、引張機によって、マトリックス樹脂を含浸させた強化繊維束を連続的に引き抜きつつ、硬化させる。これらの成形法では、強化繊維束に連続的に樹脂組成物を含浸させる必要があるため、樹脂組成物が十分に低粘度であることが必要とされる。また、大型の成形品を製造するためには樹脂組成物を長時間、樹脂浴に入れておく必要があるため、樹脂組成物のポットライフが長いことが必要とされる。
これらの成形法に用いられる樹脂組成物としては、例えば、特許文献1および特許文献2のような、エポキシ樹脂、酸無水物およびイミダゾールからなる樹脂組成物が知られている。
また、エポキシ樹脂組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂硬化物は、一般的に脆いため、エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いた繊維強化複合材料が、強化繊維の高い強度をそのまま発現することは困難である。そのため、エポキシ樹脂硬化物を高靭性化する方法として、エポキシ樹脂組成物にゴムあるいは熱可塑性ポリマーを添加する方法が知られている。エポキシ樹脂組成物にゴムを添加する方法としては、例えば、特許文献3のようなカルボキシル基を末端基とするブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム(CTBN)を配合する方法や、特許文献4のようなニトリルゴムを配合する方法が提案されている。
さらに、エポキシ樹脂硬化物に様々な特性を付与する方法が検討されている。例えば、絶縁信頼性を高めるため、特許文献5のようなエポキシ樹脂組成物にシリカ粒子を大量に配合する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2の樹脂組成物は、反応性が高いため、ポットライフが短く、連続生産性が低下するという問題があった。
特許文献3および特許文献4の方法は、ゴム成分を一旦、エポキシ樹脂に溶解させるため、樹脂組成物が増粘する問題があった。また、ゴム成分が硬化時に相分離するという過程を経るため、エポキシ樹脂組成物の種類や硬化条件の違いにより硬化物のモルホロジーが変化し、狙いの高靱性化効果が発現しない問題があった。さらには、エポキシ樹脂相にゴム成分が一部溶解するため、得られるエポキシ樹脂硬化物のTg低下および弾性率低下を引き起こすなどの問題を有していた。
特許文献5の方法で得られるエポキシ樹脂組成物は、高粘度であるため、強化繊維束に連続的に樹脂組成物を含浸させるには不向きであった。
以上のような理由により、高い耐熱性や破壊靱性を有する繊維強化複合材料、およびこれを得ることができるエポキシ樹脂組成物が望まれていた。
本発明は、かかる背景に鑑み、耐熱性および靱性に優れた繊維強化複合材料、およびこれを得るために好適に用いることができる、低粘度で、かつ、ポットライフに優れたエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために次の手段を採用するものである。すなわち、本発明は、少なくとも次の構成要素[A]〜[E]を含み、25℃における粘度が3000mPa・s以下であり、かつ、25℃の温度で3時間連続して測定を続けたとき、測定開始から3時間後の粘度が4500mPa・s以下である、エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維を含む、繊維強化複合材料である。
[A]1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂
[B]1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂
[C]酸無水物
[D]ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩
[E]コアシェルポリマー粒子。
[A]1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂
[B]1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂
[C]酸無水物
[D]ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩
[E]コアシェルポリマー粒子。
本発明の繊維強化複合材料の好ましい態様によれば、エポキシ樹脂組成物における構成要素[D]が、ジアザビシクロウンデセンと2−エチルヘキサン酸の塩、またはジアザビシクロウンデセンとフェノール樹脂の塩であり、構成要素[B]がネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルまたはペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルである。
また、本発明の繊維強化複合材料のさらに好ましい態様によれば、エポキシ樹脂組成物における構成要素[A]の配合量が、全エポキシ樹脂100質量部中に70〜95質量部、構成要素[B]の配合量が、全エポキシ樹脂100質量部中に5〜30質量部、構成要素[D]の配合量が、全エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3質量部、構成要素[E]の配合量が、全エポキシ樹脂100質量部に対して5〜30質量部である。
本発明の繊維強化複合材料は、エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維を含むものである。本発明の繊維強化複合材料の好ましい態様によれば、強化繊維が、引張弾性率が180〜400GPaの範囲の炭素繊維である。
本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物(以下、「本発明のエポキシ樹脂組成物」と説明されることがある)は、低粘度で、かつ、長いポットライフを有することから、強化繊維束に連続的に含浸させる用途に適している。そのため本発明のエポキシ樹脂組成物は、特にフィラメントワインディング成形または引抜成形に好適に用いることがでる。また、その硬化物は、優れた耐熱性および靱性を有するので、本発明のエポキシ樹脂組成物を適用した繊維強化複合材料は、優れた耐熱性および靱性を有する。この特徴を活かして、本発明の繊維強化複合材料は、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築およびスポーツ用品などの数多くの分野に使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、少なくとも次の構成要素[A]〜[E]から構成される。
[A]1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂
[B]1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂
[C]酸無水物
[D]ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩
[E]コアシェルポリマー粒子。
[A]1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂
[B]1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂
[C]酸無水物
[D]ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩
[E]コアシェルポリマー粒子。
構成要素[A]である1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂組成物の耐熱性や弾性率を高めるために配合される。なお、本発明において、エポキシ樹脂とは、1分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を指す。また、エポキシ樹脂組成物とは、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させる成分(一般的には、硬化剤、硬化触媒または硬化促進剤を言う)、および必要に応じて適宜添加される改質剤(可塑剤、染料、有機顔料や無機充填材、高分子化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤など)を含んだ未硬化状態の混合物を指す。
かかるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルなどの臭素化エポキシ樹脂;ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニルアラルキル型やザイロック型のエポキシ樹脂;N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−4−アミノ−3−メチルフェノール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−メチレンジアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ジエチル−4,4’−メチレンジアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂;レゾルシンジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどを挙げることができる。特に、窒素原子を有する液状のグリシジルアミン型エポキシ樹脂は耐熱性に優れているため好適に用いることができる。
構成要素[A]の配合量は、全エポキシ樹脂の合計100質量部中に70〜95質量部の範囲であれば、高い弾性率および耐熱性を有する硬化物を得ることができるので好ましく、より好ましくは70〜90質量部の範囲であり、さらに好ましくは80〜90質量部の範囲である。
ここで、「全エポキシ樹脂の合計100質量部中」とは、本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれる全エポキシ樹脂の総和を100質量部とした場合の配合量を指す。また、「全エポキシ樹脂」とは、エポキシ樹脂組成物に含まれる構成要素[A]のエポキシ樹脂、構成要素[B]のエポキシ樹脂およびその他のエポキシ樹脂の全てを指す。
構成要素[B]である1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂は、他の脂肪族エポキシ樹脂に比べて、耐熱性の低下を抑制しながら大幅に低粘度化することが可能であることから配合される。
ここで、ネオペンチル構造とは、ネオペンチルグリコール残基、トリメチロールプロパン残基、ペンタエリスリトール残基などから選ばれた構造を意味する。かかるエポキシ樹脂の具体例としては、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルを挙げることができる。特にネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルまたはペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルは、粘度の希釈効果が大きいため好適に用いることができる。
構成要素[B]の配合量は、全エポキシ樹脂100質量部中に5〜30質量部の範囲であれば、得られる硬化物の耐熱性の低下を抑えつつ、エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度を大幅に低下することができるので好ましく、より好ましくは10〜25質量部の範囲であり、さらに好ましくは10〜20質量部の範囲である。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、耐熱性や機械物性を著しく低下させない範囲で、構成要素[A]および構成要素[B]以外のエポキシ樹脂、例えば1分子中に1個のエポキシ基を有するモノエポキシ樹脂や、脂環式エポキシ樹脂などを適宜配合することができる。
構成要素[C]である酸無水物は、エポキシ樹脂を硬化させる成分、すなわち硬化剤として配合される。酸無水物としては、特に制限はないが、得られるエポキシ樹脂組成物の粘度が低くなり、強化繊維束への含浸性が向上することから、25℃で液体であるものが好ましい。具体的には25℃における粘度が600mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは500mPa・s以下である。ここで、粘度とは、JIS Z8803(2011)における「円すい−板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装備したE型粘度計(東機産業(株)、TVE−30H)を使用して、25℃の温度において回転速度10回転/分で測定し、測定開始から1分後に得られた値である。構成要素[C]である酸無水物の25℃の温度における粘度の下限は、特に制限なく、粘度が低いほど、得られるエポキシ樹脂組成物を低粘度化することが可能となり、ひいては、強化繊維束への含浸が容易となるので好ましい。
かかる酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等が挙げられる。中でも、特に40〜70mPa・sと好適な粘度範囲にあり、良好な耐熱性を有する硬化物を得ることができることから、メチルテトラヒドロ無水フタル酸を好適に用いることができる。構成要素[C]である酸無水物は、1種を用いてもよく、必要に応じて複数種を混合して用いてもよい。
構成要素[C]である酸無水物の配合量は、使用するエポキシ樹脂および酸無水物の種類により決定される。具体的には、全エポキシ樹脂の総質量を、含まれる全エポキシ基数で除した値を平均エポキシ当量とし、全酸無水物の総質量を、含まれる全酸無水物基の数で除した値を平均酸無水物当量としたときに、平均酸無水物当量/平均エポキシ当量の値が好ましくは0.5〜1.5、より好ましくは0.7〜1.2になるように混合する。平均エポキシ当量と平均酸無水物当量の比率が適正範囲内であれば、得られるエポキシ樹脂組成物を十分に低粘度化できるため、繊維強化複合材料に用いた場合に強化繊維束への含浸性に優れ、また、良好な耐熱性や破壊靭性および弾性率などを有する硬化物を得ることができる。
構成要素[D]であるジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩は、構成要素[A]および[B]の各エポキシ樹脂成分と構成要素[C]である酸無水物の硬化反応を加速させる硬化触媒(あるいは、硬化促進剤)として配合される。酸無水物系硬化剤に対し、一般的に使用される硬化触媒としては、例えば、リン系化合物、三級アミン、イミダゾール誘導体、ルイス酸・アミン錯体などが挙げられる。しかし、これらの硬化触媒を配合すると、得られるエポキシ樹脂組成物のポットライフが短くなり、作業性を低下させることがある。一方、ポットライフの低下を抑制するために、硬化触媒の配合量を減少させると、硬化反応の促進効果が得られないことがある。特に三級アミンの一種である1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(以下、DBUと略称することがある)および、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン(以下、DBNと略称することがある)は優れた硬化促進効果を示し、得られる硬化物も耐熱性に優れるという特徴を有するものの、ポットライフが著しく短くなる問題があった。しかしながら、本発明者らは、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンまたは1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンと有機化合物にて塩を形成することで、硬化反応の反応性を調整することができ、得られる硬化物の耐熱性にはほぼ影響なく優れた耐熱性を得ることができることを見出し、本発明に至ったのである。ジアザビシクロウンデセンとしては、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン以外のジアザビシクロウンデセンも用いることができる。ジアザビシクロノネンとしては、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン以外のジアザビシクロノネンも用いることができる。
構成要素[D]であるジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩に使用される有機化合物としては、有機酸やテトラ有機ボレート化物などを挙げることができる。具体例としては、2−エチルヘキサン酸(オクチル酸)、ギ酸、オルソフタル酸などのカルボン酸;フェノール;p−トルエンスルホン酸;フェノールノボラック樹脂などのフェノール樹脂;およびテトラフェニルボレートなどを挙げることができる。中でも25℃において液状で取扱い性が良く、優れたポットライフと硬化促進効果を有し、かつ、得られる硬化物の耐熱性が高いことから、2−エチルヘキサン酸またはフェノール樹脂を好適に用いることができる。
構成要素[D]の配合量は、全エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3質量部の範囲とすることで、硬化温度およびポットライフを最適に調整可能であり、優れた耐熱性を有する硬化物を得ることができるため好ましく、より好ましくは0.5〜2.5質量部である。
構成要素[E]であるコアシェルポリマー粒子とは、架橋されたゴム状ポリマーまたはエラストマーを主成分とする粒子状コア成分の表面に、コア成分とは異種のシェル成分ポリマーをグラフト重合することで粒子状コア成分の表面の一部あるいは全体をシェル成分で被覆したものである。
コアシェルポリマー粒子を構成するコア成分としては、ビニルモノマー、共役ジエンモノマー、アクリル酸エステルモノマーおよびメタクリル酸エステルモノマーより選ばれる1種または複数種のモノマーから重合されたポリマーまたはシリコーン樹脂などを使用することができる。芳香族系ビニルモノマーと共役ジエン系モノマー、中でもスチレンとブタジエンから重合された架橋ゴム状ポリマーは、靭性向上効果が高く好ましく用いることができる。
コアシェルポリマー粒子を構成するシェル成分は、前記したコア成分にグラフト重合されており、コア成分を構成するポリマーと化学結合していることが好ましい。かかるシェル成分を構成する成分としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルおよび芳香族ビニル化合物等から選ばれた1種または複数種のモノマーから重合された重合体を用いることができる。コア成分としてスチレンとブタジエンの重合体から構成される架橋ゴム状ポリマーを使用する場合、シェル成分としてメタクリル酸エステルであるメタクリル酸メチルと芳香族ビニル化合物であるスチレンの重合体を好適に用いることができる。
また、該シェル成分には、分散状態を安定化させるために、エポキシ樹脂組成物と反応する官能基が導入されていてもよい。かかる官能基としては、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基およびエポキシ基等が挙げられ、中でもエポキシ基が好ましい。エポキシ基を導入する方法としては、前記したシェル成分として、例えばメタクリル酸2,3−エポキシプロピルを併用して、コア成分にグラフト重合する方法がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物に適用できるコアシェルポリマー粒子としては、上述されるものであれば特に制限はなく、周知の方法で製造されたものを使用できる。しかしながら、通常コアシェルポリマー粒子は塊状で取り出されたものを粉砕して粉体として取り扱われており、粉体状コアシェルポリマー粒子を再度エポキシ樹脂中に分散させることが多いが、この方法では、一次粒子の状態で安定に分散させることが難しい。よって、コアシェルポリマー粒子の製造過程から一度も塊状で取り出すことなく、最終的にはエポキシ樹脂中に一次粒子で分散したマスターバッチの状態で取り扱うことができるものが好ましい。例えば、特開2004−315572号公報に記載の方法、すなわち、乳化重合、分散重合および懸濁重合に代表される水媒体中で重合する方法で重合を行うことにより、コアシェルポリマー粒子が分散した懸濁液を得て、得られた懸濁液に水と部分溶解性を示す有機溶媒、例えばアセトンやメチルエチルケトンなどのエーテル系溶媒、を混合した後、水溶性電解質、例えば塩化ナトリウムや塩化カリウム、を接触させ、有機溶媒層と水層を相分離させ、水層を除去して得られたコアシェルポリマー粒子分散有機溶媒に適宜エポキシ樹脂を混合した後、有機溶媒を蒸発除去する方法などが使用できる。該製造方法で製造されたコアシェルポリマー粒子分散エポキシマスターバッチとしては、株式会社カネカから市販されている“カネエース(登録商標)”が好適に使用できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物にコアシェルポリマー粒子を適用する場合、コアシェルポリマー粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径で1〜500nmであることが好ましく、3〜300nmであればさらに好ましい。なお、体積平均粒子径はナノトラック粒度分布測定装置(日機装(株)製)を用いて測定することができる。コアシェルポリマー粒子の体積平均粒子径が1nm以上であれば、比較的容易に製造することができるため安価である。体積平均粒子径が500nm以下であれば、エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させる場合に、強化繊維間内に均一に分散しやすい。
構成要素[E]の配合量は、全エポキシ樹脂100質量部中に対し、5〜30質量部が好ましく、10〜25質量部であればさらに好ましい。配合量が5質量部以上であれば、成形後の繊維強化複合材料に必要とされる破壊靭性が得られやすい。配合量が30質量部以下であれば、得られるエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなることを抑え、エポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸しやすい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、加熱硬化して得られる硬化物、ひいては該硬化物と強化繊維とで構成される繊維強化複合材料の物性を著しく低下させない範囲で、可塑剤、染料、有機顔料、無機充填材、高分子化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤などを適宜配合することもできる。
本発明のエポキシ樹脂組成物が未硬化の状態であれば、各成分の配合割合は、赤外吸収分析(略称:IR)、水素−核磁気共鳴(略称:1H−NMR)、炭素−13核磁気共鳴(略称:13C−NMR)、ガスクロマトグラフ−質量分析(略称:GC−MS)、高速液体クロマトグラフィー(略称:HPLC)などの分析方法を組み合わせることにより同定することができる。例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を水、アルコール類、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸などの単独あるいは混合溶媒に溶解させた後、不純物を濾過し、上澄み液をHPLCを用いて分離したものをIRで測定するなどの方法を用いることができる。また、上記方法にて樹脂組成物に配合されている成分を同定することができ、得られた分子量やエポキシ基の数といった情報から、配合されているエポキシ樹脂成分のエポキシ当量を算出することもできる。
エポキシ樹脂組成物としては、一般にエポキシ樹脂とエポキシ樹脂を硬化させうる成分である硬化剤を予め配合している一液型のものと、エポキシ樹脂と硬化剤を別々に保管し、使用直前に両者を混合して使用する二液型のものが存在する。
一液型のエポキシ樹脂組成物の場合、保管中にも硬化反応が進行するため、硬化剤成分は反応性の低い、固形状のものを選択する場合が多い。しかしながら、室温中では少しずつ硬化反応が進行するため冷凍保管が必要になり、管理費用が増加する。また、固形状の硬化剤を使用するため、強化繊維束に一液型エポキシ樹脂組成物を含浸させるにはプレスロールを使用して高い圧力で押し込む必要があり、製造コストも増加する。
一方、二液型のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂から構成される主剤と硬化剤を別々に保管するため、保管条件に特に制限がなく、長期保管も可能である。また、主剤および硬化剤とも液状のものとすることで、該主剤と該硬化剤を混合した混合物も低粘度な液状とすることができ、フィラメントワインディング法、引抜成形法およびRTM法などの簡便な方法を用いて、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、一液型および二液型のいずれかに限定されるものではないが、前述した利点から二液型が推奨される。
本発明のエポキシ樹脂組成物を二液型とする場合、構成要素[A]、[B]および[E]を混合したものを主剤とし、構成要素[C]および[D]を混合したものを硬化剤とすることが望ましい。また、前述したその他の成分は、主剤成分および硬化剤成分と反応性を示さない限り、どちらに配合しても問題ない。その他の成分が、主剤および硬化剤のどちらかと反応性を示す場合は、反応性を示さない方に配合することが望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、強化繊維束への含浸性を向上させるために、低粘度であることが必要である。具体的には、25℃における粘度が3000mPa・s以下であり、より好ましくは2800mPa・sであり、さらに好ましくは2600mPa・sである。ここで、粘度とは、JIS Z8803(2011)における「円すい−板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装備したE型粘度計(東機産業(株)、TVE−30H)を使用して、25℃の温度において回転速度10回転/分で測定し、測定開始から1分後に得られた値である。本発明のエポキシ樹脂組成物の25℃の温度における粘度の下限は特に制限なく、粘度が低いほど、得られるエポキシ樹脂組成物を低粘度化することが可能となり、ひいては、強化繊維束への含浸が容易となる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を、フィラメントワインディング成形または引抜成形に適用する場合、強化繊維束をエポキシ樹脂組成物が入った樹脂浴を通すことにより、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸させる。強化繊維束は連続的に供給されるため、エポキシ樹脂組成物は樹脂浴中にて流動性を維持しなくてはならない。そのため、エポキシ樹脂組成物には長いポットライフが必要となる。ポットライフの指標としては、粘度変化を取ることができる。具体的には、25℃の温度で測定開始より3時間連続して、エポキシ樹脂組成物の粘度の測定を続けたとき、測定開始から3時間後の時点における粘度が4500mPa・s以下であることで、成形作業中に樹脂浴内のエポキシ樹脂組成物の交換を少なくすることができ、作業性が向上するため好ましく、より好ましくは4000mPa・s以下、さらに好ましくは3500mPa・s以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、80〜230℃の任意の温度で、0.5〜10時間の任意の時間で加熱することで、架橋反応を進行させ、硬化物を得ることができる。加熱条件は1段階でも良く、複数の加熱条件を組み合わせた多段階条件でも良い。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化温度Tc(℃)で2時間かけて加熱硬化した硬化物のガラス転移温度Tg(℃)が、次式(1)を満たすことが好ましい。
Tg≧Tc−15(℃) 式(1)
ここで、ガラス転移温度とは、JIS K7121(1987)に従い、DSC法にて求めた中間点温度(Tm)である。測定装置には示差走査熱量計DSC Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、窒素ガス雰囲気下、Modulatedモード、昇温速度5℃/分で測定した値である。
Tg≧Tc−15(℃) 式(1)
ここで、ガラス転移温度とは、JIS K7121(1987)に従い、DSC法にて求めた中間点温度(Tm)である。測定装置には示差走査熱量計DSC Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、窒素ガス雰囲気下、Modulatedモード、昇温速度5℃/分で測定した値である。
硬化温度Tc(℃)は、本発明のエポキシ樹脂組成物が硬化する温度である。Tcは、80℃以上であることが好ましく、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。Tcが80℃以上であり、かつ、2時間かけて加熱硬化して得られる硬化物のガラス転移温度が式(1)の範囲とすることで、該エポキシ樹脂組成物を適用した繊維強化複合材料を使用する環境温度により、繊維強化複合材料に発生するゆがみおよび変形が原因となる力学物性の低下を抑制でき、耐環境性に優れた繊維強化複合材料が得られるため好ましい。Tcの上限に特に制限はないが、一般的にエポキシ樹脂組成物の硬化物は240℃付近で熱分解を開始するため、230℃以下が好ましい。なお、エポキシ樹脂組成物が硬化可能な全ての温度範囲で式(1)の条件を満たす必要はなく、エポキシ樹脂組成物の組成に応じて、最も好ましい硬化温度Tc(℃)を求め、そのTcにおいて式(1)の条件を満たせばよい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を180℃の温度下で2時間かけて加熱硬化した硬化物の、25℃の温度における破壊靭性(モードIにおける臨界応力拡大係数:KIc)が0.5MPa・m0.5以上であることが好ましく、0.9MPa・m0.5以上であればより好ましい。25℃の温度におけるKIcを0.5MPa・m0.5以上とすることで、該エポキシ樹脂組成物を適用した繊維強化複合材料を繰り返し使用することで発生する疲労による力学物性の低下および破損を抑制でき、優れた疲労特性の繊維強化複合材料が得られる。25℃の温度におけるKIcの上限に特に制限はなく、この値が大きいほど、該エポキシ樹脂組成物を適用した繊維強化複合材料の疲労特性が向上する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化物と強化繊維を組み合わせることによって、繊維強化複合材料とすることができる。
強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、炭化ケイ素繊維および炭素繊維が好ましく用いられる。特に軽量かつ高性能であり、優れた力学特性の繊維強化複合材料が得られる点で、炭素繊維が好ましく用いられる。
炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維およびピッチ系炭素繊維等に分類される。中でも、引張強度の高いポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましく用いられる。ポリアクリロニトリル系炭素繊維は、例えば、次に述べる工程を経て製造することができる。アクリロニトリルを主成分とするモノマーから得られるポリアクリロニトリルを含む紡糸原液を、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法または溶融紡糸法により紡糸する。紡糸により得られた凝固糸は、製糸工程を経て、プリカーサーとなり、続いて耐炎化工程および炭化工程などの工程を経て炭素繊維となる。
炭素繊維の形態としては、有撚糸、解撚糸および無撚糸等を使用することができる。有撚糸の場合は、強化繊維束を構成するフィラメントの配合が平行ではないため、繊維強化複合材料の力学特性の低下しがちである。このため、繊維強化複合材料の成形性と強度特性のバランスに優れる解撚糸または無撚糸が好ましく用いられる。
強化繊維として炭素繊維を用いる場合、炭素繊維束が2,000〜70,000フィラメントで構成され、単糸あたりの繊度が50〜5000texの範囲であることが好ましく、より好ましくは10,000〜60,000フィラメントで構成され、単糸あたりの繊度が100〜2000texである。ここで、繊度(tex)とは単糸1000m当たりの重量(g/1000m)を指す。フィラメント数が2000〜70000であり、かつ単糸繊度が50〜5000texである炭素繊維へのエポキシ樹脂組成物の含浸は、従来技術においては困難であったが、本発明のエポキシ樹脂組成物は粘度が低いため、エポキシ樹脂組成物が単繊維間に容易に含浸することができる。
かかる炭素繊維は、引張弾性率が180〜400GPaの範囲であることが好ましい。引張弾性率がこの範囲であれば、得られる繊維強化複合材料に剛性を持たせることができるため、得られる成形品を軽量化することができる。また一般に、炭素繊維は弾性率が高くなるほど強度が低下する傾向があるが、この範囲であれば炭素繊維自体の強度を保つことができる。より好ましい弾性率は、200〜370GPaの範囲であり、さらに好ましくは220〜350GPaの範囲である。ここで、炭素繊維の引張弾性率は、JIS R7601−2006に従い測定された値である。
炭素繊維の市販品としては、“トレカ(登録商標)”T700SC−12000(引張強度:4.9GPa、引張弾性率:230GPa)、“トレカ(登録商標)”T800HB−12000(引張強度:5.5GPa、引張弾性率:294GPa)、“トレカ(登録商標)”T800SC−24000(引張強度:5.9GPa、引張弾性率:294GPa)、“トレカ(登録商標)”M40JB−12000(引張強度:4.4GPa、引張弾性率:377GPa)(以上、東レ(株)製)などを挙げることができる。
繊維強化複合材料の製造方法としては、ハンドレイアップ法、ホットメルト含浸プリプレグ法、ウェット含浸プリプレグ法、フィラメントワインディング法、引抜成形法、レジン・トランスファー・モールディング法などの一般的な成形方法を用いることが可能である。例えば、管状製品の成形に適しているフィラメントワインディング法の場合、本発明のエポキシ樹脂組成物が入った樹脂浴に強化繊維束を浸漬しながら通し、該エポキシ樹脂組成物を含浸させながら、回転する金型(マンドレル)に巻き付け、加熱硬化後に脱型して繊維強化複合材料を得る。また、長尺で連続成形が可能な引抜成形の場合は、本発明のエポキシ樹脂組成物が入った樹脂浴に強化繊維束を連続的に通し、スクイーズダイおよび加熱金型を通して、引張機によって、該エポキシ樹脂組成物が含浸した強化繊維束を連続的に引き抜き成形しつつ、該エポキシ樹脂組成物を硬化させて繊維強化複合材料を得る。
本発明の繊維強化複合材料は、耐熱性、力学物性および耐衝撃性に優れることから、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築およびスポーツ用品などの数多くの分野に使用することができる。特に管状成形物の成形や、ケーブルなどに好適に用いることができる。
以下、実施例により、本発明のエポキシ樹脂組成物および繊維複合材料についてさらに具体的に説明する。これらの物性の測定は、特に断りのない限り、温度23℃、相対湿度50%の環境下で行った。
<使用した原料>
(構成要素[A]エポキシ樹脂)
・N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン:“ARALDITE(登録商標)”MY721、ハンツマン・ジャパン(株)製
・液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”806、三菱化学(株)製
・固体ビスフェノールF型エポキシ樹脂:“エポトート(登録商標)”YDF−2001、新日鉄住金化学(株)製
・p−アミノフェノール型エポキシ樹脂:“ARALDITE(登録商標)”MY0510、ハンツマン・ジャパン(株)製
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”154、三菱化学(株)製
・N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン:“TETRAD(登録商標)”X、三菱ガス化学(株)製
・ビフェニル型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”YX4000、三菱化学(株)製
・ナフタレン型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”HP4700、DIC(株)製
・ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”HP7200、DIC(株)製
・ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:NC3000、日本化薬(株)製
・ビスフェノールS型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”EXA1514、DIC(株)製
・N,N−グリシジルアニリン:GAN、日本化薬(株)製。
(構成要素[A]エポキシ樹脂)
・N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン:“ARALDITE(登録商標)”MY721、ハンツマン・ジャパン(株)製
・液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”806、三菱化学(株)製
・固体ビスフェノールF型エポキシ樹脂:“エポトート(登録商標)”YDF−2001、新日鉄住金化学(株)製
・p−アミノフェノール型エポキシ樹脂:“ARALDITE(登録商標)”MY0510、ハンツマン・ジャパン(株)製
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”154、三菱化学(株)製
・N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン:“TETRAD(登録商標)”X、三菱ガス化学(株)製
・ビフェニル型エポキシ樹脂:“jER(登録商標)”YX4000、三菱化学(株)製
・ナフタレン型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”HP4700、DIC(株)製
・ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”HP7200、DIC(株)製
・ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:NC3000、日本化薬(株)製
・ビスフェノールS型エポキシ樹脂:“エピクロン(登録商標)”EXA1514、DIC(株)製
・N,N−グリシジルアニリン:GAN、日本化薬(株)製。
(構成要素[B]エポキシ樹脂)
・ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル:“デナコール(登録商標)”EX−211、ナガセケムテックス(株)製
・ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル:“デナコール(登録商標)”EX−411、ナガセケムテックス(株)製。
・ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル:“デナコール(登録商標)”EX−211、ナガセケムテックス(株)製
・ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル:“デナコール(登録商標)”EX−411、ナガセケムテックス(株)製。
(構成要素[A]、[B]以外のエポキシ樹脂)
・脂環式エポキシ樹脂:“セロキサイド(登録商標)”2021P、(株)ダイセル製。
・脂環式エポキシ樹脂:“セロキサイド(登録商標)”2021P、(株)ダイセル製。
(構成要素[C]酸無水物)
・メチルテトラヒドロ無水フタル酸:HN−2200、日立化成工業(株)製
・メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸:“カヤハード(登録商標)”MCD、日本化薬(株)製。
・メチルテトラヒドロ無水フタル酸:HN−2200、日立化成工業(株)製
・メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸:“カヤハード(登録商標)”MCD、日本化薬(株)製。
(構成要素[D]DBUと有機化合物との塩)
・DBU・2−エチルヘキサン酸塩:“U−CAT(登録商標)”SA102、サンアプロ(株)製
・DBU・フェノールノボラック樹脂塩:“U−CAT(登録商標)”SA841、サンアプロ(株)製
・DBU・フェノール塩:“U−CAT(登録商標)”SA1、サンアプロ(株)製
(構成要素[D]以外の硬化触媒)
・1−ベンジル−2−メチルイミダゾール:“キュアゾール(登録商標)”1B2MZ、四国化成(株)製。
・DBU・2−エチルヘキサン酸塩:“U−CAT(登録商標)”SA102、サンアプロ(株)製
・DBU・フェノールノボラック樹脂塩:“U−CAT(登録商標)”SA841、サンアプロ(株)製
・DBU・フェノール塩:“U−CAT(登録商標)”SA1、サンアプロ(株)製
(構成要素[D]以外の硬化触媒)
・1−ベンジル−2−メチルイミダゾール:“キュアゾール(登録商標)”1B2MZ、四国化成(株)製。
(構成要素[E]コアシェルポリマー粒子)
・“カネエース(登録商標)”MX−113:(株)カネカ製
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“D.E.R.(登録商標)”383、ダウ・ケミカル・カンパニー製、構成要素[A]に該当)67質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)33質量%からなるマスターバッチ
・“カネエース(登録商標)”MX−267:(株)カネカ製
液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“EPON(登録商標)”863、モメンティブ・スペシャリティ・ケミカルズ製、構成要素[A]に該当)63質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)37質量%からなるマスターバッチ
・“カネエース(登録商標)”MX−416:(株)カネカ製
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(“ARALDITE(登録商標)”MY721、ハンツマン・ジャパン(株)製、構成要素[A]に該当)75質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)25質量%からなるマスターバッチ。
・“カネエース(登録商標)”MX−113:(株)カネカ製
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“D.E.R.(登録商標)”383、ダウ・ケミカル・カンパニー製、構成要素[A]に該当)67質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)33質量%からなるマスターバッチ
・“カネエース(登録商標)”MX−267:(株)カネカ製
液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“EPON(登録商標)”863、モメンティブ・スペシャリティ・ケミカルズ製、構成要素[A]に該当)63質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)37質量%からなるマスターバッチ
・“カネエース(登録商標)”MX−416:(株)カネカ製
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(“ARALDITE(登録商標)”MY721、ハンツマン・ジャパン(株)製、構成要素[A]に該当)75質量%とコアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に該当)25質量%からなるマスターバッチ。
(強化繊維)
・“トレカ(登録商標)”T700SC−12000(引張強度:4.9GPa、引張弾性率:230GPa)。
・“トレカ(登録商標)”T700SC−12000(引張強度:4.9GPa、引張弾性率:230GPa)。
<エポキシ樹脂組成物調製方法>
(固形のエポキシ樹脂を含まない場合)
金属ビーカー中に構成要素[A]および[B]のエポキシ樹脂を投入し、60℃の温度まで昇温し、30分加熱混練を行った。その後、混錬を続けたまま混合物を50℃以下の温度まで降温し、構成要素[E]のコアシェルポリマー粒子を加えて、さらに15分間撹拌した。混錬を続けたまま混合物を30℃以下の温度まで降温し、構成要素[C]の酸無水物および構成要素[D]のDBUと有機化合物の塩を加えて10分間撹拌し、エポキシ樹脂組成物を得た。
(固形のエポキシ樹脂を含まない場合)
金属ビーカー中に構成要素[A]および[B]のエポキシ樹脂を投入し、60℃の温度まで昇温し、30分加熱混練を行った。その後、混錬を続けたまま混合物を50℃以下の温度まで降温し、構成要素[E]のコアシェルポリマー粒子を加えて、さらに15分間撹拌した。混錬を続けたまま混合物を30℃以下の温度まで降温し、構成要素[C]の酸無水物および構成要素[D]のDBUと有機化合物の塩を加えて10分間撹拌し、エポキシ樹脂組成物を得た。
(固形のエポキシ樹脂を含む場合)
金属ビーカー中に構成要素[A]および[B]のエポキシ樹脂を投入し、表中に記載の加熱温度まで昇温し、30分加熱混練を行った。ここで、後述する方法で、混合物中に固形エポキシ樹脂の固形物が存在しないことを確認した。その後、混錬を続けたまま混合物を50℃以下の温度まで降温し、構成要素[E]のコアシェルポリマー粒子を加えて、さらに15分間撹拌した。混錬を続けたまま混合物を30℃以下の温度まで降温し、構成要素[C]の酸無水物および構成要素[D]のDBUと有機化合物の塩を加えてさらに10分間撹拌し、エポキシ樹脂組成物を得た。
金属ビーカー中に構成要素[A]および[B]のエポキシ樹脂を投入し、表中に記載の加熱温度まで昇温し、30分加熱混練を行った。ここで、後述する方法で、混合物中に固形エポキシ樹脂の固形物が存在しないことを確認した。その後、混錬を続けたまま混合物を50℃以下の温度まで降温し、構成要素[E]のコアシェルポリマー粒子を加えて、さらに15分間撹拌した。混錬を続けたまま混合物を30℃以下の温度まで降温し、構成要素[C]の酸無水物および構成要素[D]のDBUと有機化合物の塩を加えてさらに10分間撹拌し、エポキシ樹脂組成物を得た。
<固形エポキシ樹脂の固形物の確認方法>
前記した樹脂調製方法において、固形エポキシ樹脂を配合した場合、混練装置中で構成要素[A]および構成要素[B]のエポキシ樹脂を配合し、100℃の温度まで昇温して30分加熱混練を行った後、混合物の適量をスライドガラスに採りカバーガラスで覆った後、透過観察型の光学顕微鏡を使用し、倍率5倍以上に拡大して、固形エポキシ樹脂の0.1μm以上の固形物の有無を確認した。
前記した樹脂調製方法において、固形エポキシ樹脂を配合した場合、混練装置中で構成要素[A]および構成要素[B]のエポキシ樹脂を配合し、100℃の温度まで昇温して30分加熱混練を行った後、混合物の適量をスライドガラスに採りカバーガラスで覆った後、透過観察型の光学顕微鏡を使用し、倍率5倍以上に拡大して、固形エポキシ樹脂の0.1μm以上の固形物の有無を確認した。
<エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度測定>
得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における粘度を、JIS Z8803(2011)における「円すい−平板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装着したE型粘度計(東機産業(株)製、TVE−30H)を使用して、回転速度10回転/分で測定した。なお、粘度はエポキシ樹脂組成物を、25℃に設定した装置に投入してから1分後の粘度を初期粘度η*とした。さらに、25℃の温度で測定開始より3時間連続して測定を続け、3時間後の粘度η*’を測定した。
得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における粘度を、JIS Z8803(2011)における「円すい−平板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装着したE型粘度計(東機産業(株)製、TVE−30H)を使用して、回転速度10回転/分で測定した。なお、粘度はエポキシ樹脂組成物を、25℃に設定した装置に投入してから1分後の粘度を初期粘度η*とした。さらに、25℃の温度で測定開始より3時間連続して測定を続け、3時間後の粘度η*’を測定した。
<エポキシ樹脂硬化物の破壊靱性値(KIc)測定>
エポキシ樹脂組成物を厚さ6mmの板状キャビティーを備えた型内に注入し、熱風オーブン中で室温から180℃の温度まで1分間に1.5℃ずつ昇温した後、180℃の温度下で2時間保持して該エポキシ樹脂組成物を硬化した。次いで、180℃の温度から室温まで1分間に2.5℃ずつ降温した後、型枠から脱型することで、6mm厚の樹脂硬化板を作製した。得られた樹脂硬化板を、ASTM D5045−99に記載の試験片形状に加工を行った後、23℃の環境下においてASTM D5045−99に従い測定を行った。
エポキシ樹脂組成物を厚さ6mmの板状キャビティーを備えた型内に注入し、熱風オーブン中で室温から180℃の温度まで1分間に1.5℃ずつ昇温した後、180℃の温度下で2時間保持して該エポキシ樹脂組成物を硬化した。次いで、180℃の温度から室温まで1分間に2.5℃ずつ降温した後、型枠から脱型することで、6mm厚の樹脂硬化板を作製した。得られた樹脂硬化板を、ASTM D5045−99に記載の試験片形状に加工を行った後、23℃の環境下においてASTM D5045−99に従い測定を行った。
<エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)測定>
エポキシ樹脂組成物を厚さ2mmの板状キャビティーを備えた型内に注入し、熱風オーブン中で室温から硬化温度(Tc)まで1分間に1.5℃ずつ昇温した後、その温度で2時間保持し、該エポキシ樹脂組成物を硬化した。次いで、硬化温度(Tc)から室温まで1分間に2.5℃ずつ降温した後、型枠から脱型することで、2mm厚の樹脂硬化板を作製した。得られた樹脂硬化板から小片(5〜10mg)を採取し、JIS K7121(1987)に従い、中間点ガラス転移温度(Tmg)を測定した。測定には示差走査熱量計DSC Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、窒素ガス雰囲気下においてModulatedモード、昇温速度5℃/分で測定した。
エポキシ樹脂組成物を厚さ2mmの板状キャビティーを備えた型内に注入し、熱風オーブン中で室温から硬化温度(Tc)まで1分間に1.5℃ずつ昇温した後、その温度で2時間保持し、該エポキシ樹脂組成物を硬化した。次いで、硬化温度(Tc)から室温まで1分間に2.5℃ずつ降温した後、型枠から脱型することで、2mm厚の樹脂硬化板を作製した。得られた樹脂硬化板から小片(5〜10mg)を採取し、JIS K7121(1987)に従い、中間点ガラス転移温度(Tmg)を測定した。測定には示差走査熱量計DSC Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、窒素ガス雰囲気下においてModulatedモード、昇温速度5℃/分で測定した。
<繊維強化複合材料の引抜成形方法>
エポキシ樹脂組成物を滞留させた室温の含浸槽に、前記炭素繊維のロービング4本(繊維数の合計48000本)を通して、炭素繊維にエポキシ樹脂組成物を含浸させた。さらにエポキシ樹脂組成物が含浸した炭素繊維をスクイーズダイおよび加熱金型を通し、引抜機によって引き抜きつつ硬化させ、連続的に成形を行った。加熱金型の設定温度は180℃、加熱金型の通過時間(加熱時間)は2分の条件で成形を行い、直径2mmのケーブル状の炭素繊維強化複合材料を得た。
エポキシ樹脂組成物を滞留させた室温の含浸槽に、前記炭素繊維のロービング4本(繊維数の合計48000本)を通して、炭素繊維にエポキシ樹脂組成物を含浸させた。さらにエポキシ樹脂組成物が含浸した炭素繊維をスクイーズダイおよび加熱金型を通し、引抜機によって引き抜きつつ硬化させ、連続的に成形を行った。加熱金型の設定温度は180℃、加熱金型の通過時間(加熱時間)は2分の条件で成形を行い、直径2mmのケーブル状の炭素繊維強化複合材料を得た。
<繊維強化複合材料の含浸性の評価>
得られた繊維強化複合材料を約2cm切り出し、その片面を目視で傷がなくなるまで研磨した。その後、レーザー顕微鏡にて5倍以上の倍率に拡大し、ボイドの有無を確認した。
得られた繊維強化複合材料を約2cm切り出し、その片面を目視で傷がなくなるまで研磨した。その後、レーザー顕微鏡にて5倍以上の倍率に拡大し、ボイドの有無を確認した。
<実施例1>
以下の原料を用いて、前記のエポキシ樹脂組成物調製方法により、エポキシ樹脂組成物を調製した。
構成要素[A]:“ARALDITE(登録商標)”MY721 80質量部
構成要素[E]:“カネエース(登録商標)”MX−416 20質量部(内、コアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に対応)が5質量部、“ARALDITE(登録商標)”MY721(構成要素[A]に対応)が15質量部)
構成要素[B]:“デナコール(登録商標)”EX−211 5質量部
構成要素[C]:HN−2200 133質量部、
構成要素[D]:“U−CAT(登録商標)”SA841 2.5質量部。
以下の原料を用いて、前記のエポキシ樹脂組成物調製方法により、エポキシ樹脂組成物を調製した。
構成要素[A]:“ARALDITE(登録商標)”MY721 80質量部
構成要素[E]:“カネエース(登録商標)”MX−416 20質量部(内、コアシェルポリマー粒子(構成要素[E]に対応)が5質量部、“ARALDITE(登録商標)”MY721(構成要素[A]に対応)が15質量部)
構成要素[B]:“デナコール(登録商標)”EX−211 5質量部
構成要素[C]:HN−2200 133質量部、
構成要素[D]:“U−CAT(登録商標)”SA841 2.5質量部。
[樹脂組成物の特性]
得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における粘度を前記した方法で測定した結果、初期粘度はη*=705mPa・s、3時間後の粘度はη*’=1520mPa・sであり、低粘度かつポットライフに優れていた。
得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における粘度を前記した方法で測定した結果、初期粘度はη*=705mPa・s、3時間後の粘度はη*’=1520mPa・sであり、低粘度かつポットライフに優れていた。
[エポキシ樹脂硬化物の特性]
前記した方法で測定された、硬化物のKIcは0.5MPa・m0.5であった。また、Tgは210℃であり、式(1)を満たしており耐熱性に優れていた。
前記した方法で測定された、硬化物のKIcは0.5MPa・m0.5であった。また、Tgは210℃であり、式(1)を満たしており耐熱性に優れていた。
[繊維強化複合材料の特性]
エポキシ樹脂組成物を用いて、前記の引抜成形方法により繊維強化複合材料を作成し、前記方法にて観察したところ、繊維強化複合材料の内部には、ボイドが見られず含浸性は良好であった。
エポキシ樹脂組成物を用いて、前記の引抜成形方法により繊維強化複合材料を作成し、前記方法にて観察したところ、繊維強化複合材料の内部には、ボイドが見られず含浸性は良好であった。
<実施例2〜33、比較例1〜4>
表1〜6に示すように組成を変更した以外は、実施例1と同様に、エポキシ樹脂組成物、および繊維強化複合材料を得た。結果を表1〜6に示す。
表1〜6に示すように組成を変更した以外は、実施例1と同様に、エポキシ樹脂組成物、および繊維強化複合材料を得た。結果を表1〜6に示す。
実施例2〜33において、得られたエポキシ樹脂組成物は、低粘度かつポットライフに優れ、得られた硬化物の靱性および耐熱性にも優れていた。また、繊維強化複合材料の内部には、ボイドが見られず含浸性は良好であった。
実施例9においては、構成要素[A]の配合量を60質量部、構成要素[B]の配合量を40質量部にすることにより、Tcを135℃としたときの硬化物のTgが105℃となり、式(1)を満たさず、耐熱性はやや劣っていた。
実施例10においては、構成要素[E]の配合量を4質量部にすることにより、得られた硬化物のKIcは0.4MPa・m0.5となり、靱性はやや劣っていた。
実施例20においては、構成要素[E]の配合量を3質量部にすることにより、得られた硬化物のKIcは、実施例19に比べ低下した。
実施例21においては、構成要素[D]の配合量を4質量部にすることにより、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における3時間後の粘度が、実施例19に比べ高くなり、ポットライフに劣るものの、作業性には問題の無い程度であった。
実施例23においては、構成要素[A]の配合量を65部にすることにより、Tcを135℃としたときの硬化物のTgが、実施例22に比べ低下した。
実施例24においては、構成要素[B]の配合量を20質量部にすることにより、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における初期粘度および3時間後の粘度が、実施例22に比べ低下し、作業性が向上した。
実施例25においては、構成要素[B]の配合量を1質量部にすることにより、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における初期粘度および3時間粘度が、実施例19に比べ高くなり、ポットライフに劣るものの、作業性には問題の無い程度であった。
実施例27においては、構成要素[D]の配合量を0.1質量部にすることにより、Tcを135℃としたときの硬化物のTgが、実施例26に比べ低下した。
実施例29においては、構成要素[E]の配合量を32質量部にすることにより、エポキシ樹脂組成物の25℃における初期粘度および3時間後の粘度が、実施例28に比べ高くなり、ポットライフに劣るものの、作業性には問題の無い程度であった。
実施例30、31においては、構成要素[A]として“jER(登録商標)”806を配合することにより、Tcを180℃としたときの硬化物のTgが、実施例1に比べ低下した。
実施例32においては、構成要素[D]を“U−CAT(登録商標)”SA1にすることにより、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における3時間後の粘度が、実施例28に比べ高くなり、ポットライフに劣るものの、作業性には問題の無い程度であった。
比較例1においては、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃粘度を前記した方法で測定した結果、初期粘度はη*=685mPa・s、3時間後の粘度η*’は4500mPa・sを超え、ポットライフが短く、作業性に劣っていた。また、エポキシ樹脂組成物を用いて、前記の引抜成形方法により繊維強化複合材料を作製し、前記方法にて観察したところ、繊維強化複合材料の内部には、ボイドが見られ含浸性に劣っていた。
比較例2においては、硬化物のKIcは0.3MPa・m0.5であり、低靭性であった。
比較例3においては、硬化物のKIcは0.3MPa・m0.5であり、低靭性であった。また、Tcを135℃とし、前記方法にて作製した硬化物のTgは70℃であり、式(1)を満たさず、耐熱性に劣っていた。
比較例4においては、得られたエポキシ樹脂組成物の25℃粘度が初期粘度η*=3100mPa・s、3時間後の粘度η*’は4500mPa・sを超え、高粘度かつポットライフが短く、作業性に劣っていた。
また、エポキシ樹脂組成物を用いて、前記の引抜成形方法により繊維強化複合材料を作製し、前記方法にて観察したところ、繊維強化複合材料の内部には、ボイドが見られ含浸性に劣っていた。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、低粘度で長いポットライフを有することから、強化繊維束に連続的に含浸させる用途に適している。そのため本発明のエポキシ樹脂組成物は、特にフィラメントワインディング成形または引抜成形に好適に用いることができる。また、その硬化物は優れた耐熱性および靱性を有するので、本発明のエポキシ樹脂組成物を適用した繊維強化複合材料は、優れた耐熱性および靱性を有する。この特徴を活かして、本発明の繊維強化複合材料は、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築およびスポーツ用品などの数多くの分野に使用することができる。
Claims (10)
- 少なくとも次の構成要素[A]〜[E]を含み、25℃における粘度が3000mPa・s以下であり、かつ、25℃の温度で3時間連続して測定を続けたとき、測定開始から3時間後の粘度が4500mPa・s以下であるエポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維を含む、繊維強化複合材料。
[A]1分子中に芳香環を有するエポキシ樹脂
[B]1分子中にネオペンチル構造を有する脂肪族エポキシ樹脂
[C]酸無水物
[D]ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンと、有機化合物との塩
[E]コアシェルポリマー粒子 - 構成要素[D]が、ジアザビシクロウンデセンと2−エチルヘキサン酸の塩、またはジアザビシクロウンデセンとフェノール樹脂の塩である、請求項1に記載の繊維強化複合材料。
- 構成要素[B]が、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルまたはペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルである、請求項1または2に記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物が、全エポキシ樹脂の合計100質量部中に、構成要素[A]を70〜95質量部含む、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物が、全エポキシ樹脂100質量部中に、構成要素[B]を5〜30質量部含む、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物が、全エポキシ樹脂100質量部に対し、構成要素[D]を0.1〜3質量部含む、請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物が、全エポキシ樹脂100質量部中に対し、構成要素[E]を5〜30質量部含む、請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物を180℃の温度で2時間硬化した硬化物を、ASTM D5045に従って測定したKIcが0.5MPa・m0.5以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
- エポキシ樹脂組成物を硬化温度Tc(℃)で2時間硬化した硬化物の、JIS K7121(1987)に従って測定したガラス転移温度Tg(℃)が、次式(1)を満たす、請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
Tg≧Tc−15(℃) 式(1) - 強化繊維が、引張弾性率が180〜400GPaの間にある炭素繊維である、請求項1〜9のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
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