JP2010150310A - エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料およびその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料およびその製造方法 Download PDF

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JP2010150310A JP2008327112A JP2008327112A JP2010150310A JP 2010150310 A JP2010150310 A JP 2010150310A JP 2008327112 A JP2008327112 A JP 2008327112A JP 2008327112 A JP2008327112 A JP 2008327112A JP 2010150310 A JP2010150310 A JP 2010150310A
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Masayuki Miyoshi
雅幸 三好
Toshiya Kamae
俊也 釜江
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Abstract

【課題】低粘度、高Tg、高弾性率であり、なおかつ破壊靱性に優れるエポキシ樹脂組成物、およびかかる維強化複合材料用エポキシ樹脂を適用することにより優れた熱的特性、圧縮強度、耐衝撃性、耐疲労性を有し、航空機造材などとして最適な繊維強化複合材料を提供すること。
【解決手段】少なくとも次の構成要素[A]芳香族エポキシ樹脂、[B]特定のアルキル置換ジアミノジフェニルメタン、[C]コアシェルポリマー粒子を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[C]がシェル部分にエポキシ基を含み、かつ、構成要素[B]の置換基の合計炭素数が6個以上であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は航空機部材、宇宙機部材、自動車部材、船舶部材などに好適に用いられる繊維強化複合材料用のマトリックス樹脂エポキシ樹脂組成物に関するものであり、より詳しくは低粘度、高ガラス転移温度(Tg)、高弾性率であり、なおかつ破壊靱性に優れるエポキシ樹脂組成物に関するものである。また、本発明は、かかるエポキシ樹脂組成物を用いて製造される繊維強化複合材料、およびかかる繊維強化複合材料の製造方法に関する。
従来、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維と不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂などの熱硬化性樹脂の硬化物からなる繊維強化複合材料は、軽量でありながら、強度、剛性、耐衝撃性、耐疲労性などの機械物性や耐熱性、さらには耐腐食性に優れるため、航空機部材、宇宙機部材、自動車部材、鉄道車両部材、船舶部材、土木建築部材、スポーツ用品などの数多くの分野に応用されてきた。特に高性能が要求される用途では、連続した強化繊維を用いた繊維強化複合材料が用いられ、強化繊維としては炭素繊維が、マトリックス樹脂としては熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂が多く用いられている。
しかしながら、エポキシ樹脂硬化物は脆性材料であり破壊靭性(GIC)が低いことが知られており、繊維強化複合材料の耐衝撃性、耐疲労性を向上する上では、エポキシ樹脂硬化物を高靱性化することが重要な課題となっている。加えて、有孔板引張強度を向上させる上では、経口部からのクラック進展を抑制することが必要なことから、ここでも、エポキシ樹脂硬化物を高靱性化することが重要な課題となっている。エポキシ樹脂硬化物を高靭性化する方法としては、エポキシ樹脂組成物にゴムあるいは熱可塑性ポリマーを添加する方法が知られている。ゴムを添加する方法として、例えば、カルボキシル基を末端基とするブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム(CTBN)やニトリルゴムを用いる例が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
しかしながら、これらの方法はゴムがエポキシ樹脂組成物へ一旦溶解した後、硬化時に相分離するという過程を経るため、エポキシ樹脂組成物の種類や硬化条件の違いにより硬化物のモルホロジーが変化し、狙いの高靱性化効果が得られないという問題、さらにはエポキシ樹脂硬化物中のエポキシ樹脂相にゴム成分が一部溶解するため、エポキシ樹脂硬化物の粘度上昇、Tg低下、弾性率低下を引き起こすなどの問題を有していた。
この問題に対して、エポキシ樹脂に実質的に不溶なポリマー粒子を用いる方法が提案されている。中でも、ポリマーを主成分とする粒子状のコア部分と、コア部分とは異なるポリマーをグラフト重合するなどの方法でコア部分の表面の一部あるいは全体を被覆したコアシェルポリマー粒子を配合する方法が提案されている(例えば、特許文献3、4)。この方法ではエポキシ樹脂組成物の粘度上昇、エポキシ樹脂硬化物のTg低下を抑制できることが知られている。
しかしながら、十分な靱性向上効果を得るためには大量のコアシェルポリマー粒子の配合が必要であり、この結果、エポキシ樹脂硬化物の弾性率が低下し、ひいては繊維強化複合材料の繊維方向の圧縮強度の低下を引き起こすという問題が依然として残されていた。
特公昭61−29613号公報 特公昭62−34251号公報 特開平5−65391号公報 特開2003−277579号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の背景に鑑み、低粘度、高Tg、高弾性率であり、なおかつ破壊靱性に優れるエポキシ樹脂組成物、およびかかるエポキシ樹脂組成物を適用することにより優れた熱的特性、圧縮強度、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度を有し、航空機部材などとして最適な繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物は、少なくとも次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[C]がシェル部分にエポキシ基を含み、かつ、構成要素[B]の置換基のR、R、R、Rの合計炭素数が6個以上であるものである。
[A]芳香族エポキシ樹脂
[B]次式(I)で表されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタン
Figure 2010150310
(上記化学式中R〜Rは、それぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる置換基である。)
[C]コアシェルポリマー粒子
本発明のエポキシ樹脂組成物の好ましい様態は、構成要素[A]は1分子中にエポキシ基を3個以上有する芳香族エポキシ樹脂からなり、該3官能以上の芳香族エポキシ樹脂の配合量が全エポキシ樹脂100質量部に対して、40質量部以上であるもの、また、構成要素[C]のコア部分がブタジエンを含むモノマーから重合されたポリマーであるものである。
また、硬化剤が、少なくとも2種類以上の芳香族ジアミンを含み、そのうち少なくとも1種類以上が構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンであること、さらには、硬化剤が、25℃で固形の芳香族ジアミンと25℃で液状の芳香族ジアミンからなること、さらには、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンと、次式(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミンが用いられていることが好ましい。
Figure 2010150310
Figure 2010150310
Figure 2010150310
(上記化学式中R〜R16は、それぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる置換基である。)
このとき、構成要素[B]のR〜Rの置換基が、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基,sec−ブチル基、tert−ブチル基のいずれかであることが好ましい。また、硬化剤は、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを含んでおり、該アルキル置換ジアミノジフェニルメタンの配合量が、全硬化剤100質量部に対して20質量部以上であることが好ましい。
本発明の繊維強化複合材料の好ましい様態は、少なくとも、かかるエポキシ樹脂組成物の硬化物と、炭素繊維とで構成されるものである。さらに好ましい態様によれば、用いられる炭素繊維基材が、該炭素繊維のストランドからなる経糸とこれに平行に配列されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸と、これらと直交するように配列されたガラス繊維または化学繊維からなる緯糸からなり、該補助経糸と該緯糸が互いに交差することにより、炭素繊維ストランドが一体に保持されて織物が形成されているノンクリンプ構造の織物である。さらに、本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい様態は、型内に配置された炭素繊維を含むノンクリンプ構造の織物基材に、かかるエポキシ樹脂組成物を含浸させた後、加熱硬化させることが好ましい。さらに、前記エポキシ樹脂組成物の注入を、前記型内を真空吸引することにより行うことが好ましい。
本発明によれば、低粘度であり強化繊維への含浸性に優れ、繊維強化複合材料の耐熱性発現に重要なTgに優れ、繊維強化複合材料の圧縮強度発現に重要な弾性率に優れ、さらには、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度の発現に必要な破壊靱性に優れたエポキシ樹脂組成物が得られる。そして、少なくとも、かかるエポキシ樹脂組成物の硬化物と炭素繊維とで構成される繊維強化複合材料は、耐熱性、圧縮強度、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度に優れるので、航空機部材、宇宙機部材、自動車部材、船舶部材などに好適に用いることができる。
本発明者らは、低粘度、高Tg、高弾性率であり、なおかつ破壊靱性に優れるエポキシ樹脂組成物について鋭意検討した結果、特定構造を有するアルキル置換ジアミノジフェニルメタン、芳香族エポキシ樹脂、およびシェル部分にエポキシ基を含む特定のコアシェルポリマー粒子を組み合わせた場合、これらの全ての特性を満たすことを見出したのである。なかでも、弾性率と破壊靱性は相反する特性として従来から知られているが、本発明者らは、驚くべきことに本発明の組み合わせにより弾性率の低下を抑えつつ、大幅に破壊靱性を向上できることを見出したのである。
本発明において、エポキシ樹脂とは1分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物を指す。また、エポキシ樹脂組成物とはエポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させる成分(一般的には硬化剤、硬化触媒または硬化促進剤という。)および必要に応じて適宜添加される改質剤(可塑剤、染料、有機顔料や無機充填材、高分子化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤など)を含んだ未硬化状態の混合物を指し、エポキシ樹脂硬化物あるいは硬化物とはエポキシ樹脂組成物を加熱して架橋反応させ、ガラス転移温度が少なくとも50℃以上を有するまで高分子量化した高分子量体を指す。本発明の主剤を構成する構成要素[A]の芳香族エポキシ樹脂とは、分子内に芳香環とエポキシ基を有する化合物を指す。かかる芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル、N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−4−アミノ−3−メチルフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ジエチル−4,4’−メチレンジアニリン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテル、トリス(p−ヒドロキシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、テトラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリシジルエーテル、フェノールノボラックグリシジルエーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル、フェノールとジシクロペンタジエンの縮合物のグリシジルエーテル、フェノールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、N−グリシジルフタルイミド、5−エチル−1,3−ジグリシジル−5−メチルヒダントイン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルとトリレンイソシアネートの付加により得られるオキサゾリドン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂などを使用することができる。
また、本発明において構成要素[A]は、1分子中にエポキシ基を3個以上有する芳香族エポキシ樹脂であることが好ましく、さらには、該芳香族エポキシ樹脂は、全エポキシ樹脂100質量部に対して40質量部以上配合することが好ましく、さらには、50質量部以上配合することがより好ましい。すなわち、配合量を40質量部以上とすることによりエポキシ樹脂硬化物、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料のガラス転移温度を高くすることができ、さらに50質量部以上とすることにより、得られるエポキシ樹脂硬化物、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料のガラス転移温度を、さらに高くすることができる。また、得られるエポキシ樹脂硬化物の弾性率を高くすることができることから、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料の0°方向圧縮強度を高くすることができる。
かかるエポキシ樹脂としては、例えば、N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−4−アミノ−3−メチルフェノール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂が、得られる硬化物の耐熱性、弾性率、靱性のバランスに優れているため好ましい。
本発明の硬化剤を構成する構成要素[B]とは次式(I)で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンである。ここで、R〜Rは、それぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる置換基である。
構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンとしては、R、R、R、Rの置換基の合計炭素数が6個以上であることが必要であり、8〜12個であることが好ましい。すなわち、置換基のR、R、R、Rの合計炭素数を6個以上とした場合、高靱性の硬化物が得られ、ひいては、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度に優れた繊維強化複合材料が得られる。さらに8個以上とした場合、さらに高靱性の硬化物が得られる。また、合計炭素数が12個以下とした場合、得られるエポキシ樹脂硬化物、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料のガラス転移温度をさらに高くすることができる
構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンとしては、例えば、3,3’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ジアミン硬化剤が挙げられる。
本発明において、構成要素[B]のR〜Rの置換基が、イソプロピル基,n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基,sec−ブチル基、tert−ブチル基のいずれかであることが好ましい。この場合に、エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度、弾性率、破壊靱性のいずれもが特に優れる。さらには、固形であっても一旦加温すれば硬化剤が長時間液状を保持するため、エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に注入して含浸させた後、加熱硬化させる、レジン・トランスファー・モールディング法などの繊維強化複合材料の製造方法に好適に用いることができる。この場合、特に、n−プロピル基、イソプロピル基である場合、メチル基やエチル基と比べて、イソプロピル基とn−プロピル基は、かさ高い置換基であるので、立体障害によって分子の凝集エネルギーが下がり、硬化剤の25℃での液状保持時間がさらに長くなり、取扱性に優れ、さらに、高ガラス転移温度、高弾性の硬化物が得られるので好ましい。
本発明において、構成要素[B]のR、Rが同じ置換基であり、R、Rの置換基が同じであり、なおかつ、R、RとR、Rの置換基の組合せが異なることが好ましい。この場合、より高ガラス転移温度、高弾性率のエポキシ樹脂硬化物が得られる。かかる構成要素[B]の芳香族ジアミン硬化剤としては、例えば、3,3’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。
本発明において、硬化剤は、少なくとも2種類以上の芳香族ジアミン硬化剤を含んでおり、そのうち少なくとも1種類の芳香族ジアミン硬化剤が構成要素[B]のアルキル置換ジアミノジフェニルメタンであることが好ましい。2種類以上の芳香族ジアミンを組み合わせることにより、硬化剤がより長時間液状を保持するため、レジン・トランスファー・モールディング法などの繊維強化複合材料の製造方法に好適に用いることができる。さらには、構成要素[B]のアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを少なくとも2種類以上含むことが好ましい。この場合、アルキル置換ジアミノジフェニルメタンを2種類以上含む場合には、共晶による融点低下によって、硬化剤がより長時間液状を保持するため、レジン・トランスファー・モールディング法などの繊維強化複合材料の製造方法にさらに好適に用いることができ、さらには、より高靱性のエポキシ樹脂硬化物が得られる。
本発明において、硬化剤は、25℃で固形の芳香族ジアミン硬化剤と25℃で液状の芳香族ジアミン硬化剤を含むことが好ましい。この場合、硬化剤がより長時間液状を保持するため、レジン・トランスファー・モールディング法などの繊維強化複合材料の製造方法に好適に用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、構成要素[B]以外のアミン硬化剤を含むこともできる。構成要素[B]以外のアミン硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ペンタンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン硬化剤や、イソホロンジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4、4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン硬化剤などが挙げられる。さらには、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジエチルジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(N−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミン硬化剤が挙げられる。これらの液状ジアミン硬化剤は単体で用いても良いし、複数を混合して用いても良い。3,3’−ジアミノジフェニルスルホンおよび4,4’−ジアミノジフェニルスルホンは耐熱性、弾性率に優れた硬化物が得られ、さらに低線膨張係数のエポキシ樹脂組成物得られるので好ましく使用できる。一般に、ジアミノジフェニルスルホンは結晶性が強く、液状芳香族ジアミンと高温で混合して液体としても、冷却過程で結晶として析出しやすいが、ジアミノジフェニルスルホンの2種の異性体と液状芳香族ジアミンを混合した場合、単一のジアミノジフェニルスルホンと液状芳香族ジアミンの混合物より遙かに結晶の析出が起こりにくく好ましい。
また、低粘度であり強化繊維への含浸性が優れることから、上記(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミン、あるいはこれらの混合物を用いることが好ましい。ここで、高ガラス転移温度の硬化物が得られるという観点からR〜R12が水素、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。また、難燃性を付与できるという観点からR〜R12の少なくとも1つがハロゲンであることが好ましい。
なかでも、2,4−ジエチル−6−メチル−m−フェニレンジアミン、4,6−ジエチル−2−メチル−m−フェニレンジアミン、4,6−ジエチル−m−フェニレンジアミンなどのジエチルトルエンジアミンを用いることが好ましい。この場合、高ガラス転移温度、高弾性率のエポキシ樹脂硬化物が得られる。かかる芳香族ジアミンとしてはジャパンエポキシレジン(株)製の“jERキュア(登録商標)”Wを用いることができる。
さらに、エポキシ樹脂組成物の破壊靱性とガラス転移温度を高めるためは、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンと上記(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミンの組合せを用いることがより好ましく、構成要素[B]のR〜Rのいずれかにイソプロピル基を含むアルキル置換ジアミノジフェニルメタンと上記(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミンの組合せを用いることがより好ましい。すなわち、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンと上記(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミンの組合せを用いることによって、低粘度であり強化繊維への含浸性が優れるエポキシ樹脂組成物を得ることができ、さらに、構成要素[B]のR〜Rのいずれかにイソプロピル基を含むアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを組み合わせることによって、エポキシ樹脂組成物のガラス転移温度と弾性率を高めることができる。
また、硬化剤は、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを全硬化剤100質量部に対して20質量部以上含んでいることが好ましく、本発明のエポキシ樹脂組成物は、破壊靱性を高めるためは、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを全硬化剤100質量部に対して40〜80質量部以上含んでいることがさらに好ましい。すなわち、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを全硬化剤100質量部に対して20質量部以上とした場合、得られるエポキシ樹脂硬化物、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料の破壊靱性を高くすることができ、さらに40質量部以上とした場合、得られるエポキシ樹脂硬化物、ひいては該エポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料の破壊靱性をさらに高くすることができる。また、80質量部以下とした場合、硬化剤を25℃で液状として扱えるので、取扱性に優れる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、その他の成分として硬化促進剤、可塑剤、染料、顔料、無機充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤などを必要に応じて含むことができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤とを所定の割合で混合することにより硬化が可能となる。エポキシ樹脂と硬化剤の混合比は、用いるエポキシ樹脂、芳香族ジアミン硬化剤の種類により決定される。具体的にはエポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の数と、芳香族ジアミン硬化剤に含まれる活性水素の数の比率を、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.8〜1.2となるように混合する。すなわち、かかる比率を0.7〜1.3の範囲とすることで、さらに高ガラス転移温度、高弾性率の硬化物が得られる。
本発明の構成要素[C]はコアシェルポリマー粒子である。ここでコアシェルポリマー粒子とはポリマーを主成分とする粒子状のコア部分と、コア部分とは異なるポリマーをグラフト重合するなどの方法でコア表面の一部あるいは全体を被覆した粒子を意味する。
構成要素[C]のコアシェルポリマー粒子のコア部分としては、共役ジエン系モノマー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマーより選ばれる1種または複数種から重合されたポリマー、またはシリコーン樹脂などを用いることができる。なかでもTgが低く、低温でも靱性向上効果を有するという観点から、共役ジエン系モノマーを含むことが好ましい。共役ジエン系モノマーとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンが挙げられる。なかでもTgが十分に低く、低温でも十分な靱性向上効果を有するという観点から、コア部分がブタジエンを含むモノマーから重合されたポリマーであることが好ましい。
構成要素[C]のコアシェルポリマー粒子のシェル部分にエポキシ基を含むことが必要である。エポキシ樹脂組成物は硬化中に水酸基が生成し極性が変化する。このため、コアシェルポリマー粒子の極性とエポキシ樹脂の極性とに乖離が生じコアシェルポリマー粒子が凝集する結果、十分な靱性向上効果が得られないという問題がある。シェル部分にエポキシ基を含むことにより、硬化中に芳香族ジアミンと反応し水酸基を生成し、また最終的には硬化物中に取り込まれるため、良好な分散状態が達成できる。この結果、少量の配合でも十分な靱性向上効果が得られ、Tg、弾性率を維持しつつの靱性向上が可能となる。シェル部分にエポキシ基を導入する方法としては、グリシジル基を含むアクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマーを含むモノマーをコア表面にグラフト重合するなどの方法が挙げられる。
構成要素[C]のコアシェルポリマー粒子は、体積平均粒子径が1〜300nmの範囲内にあることが好ましく、1〜200nmであることがより好ましい。なお、体積平均粒子径はナノトラック粒度分布測定装置(日機装(株)製)を用いて測定することができる。あるいは、マイクロトームで作成した硬化物の薄切片をTEM観察し、得られたTEM像から画像処理ソフトを用いて体積平均粒子径を測定することもできる。この場合、少なくとも100個以上の粒子の平均値を用いることが必要である。体積平均粒子径が1nm以上の場合、コアシェルポリマー粒子の比表面積が適度に小さくエネルギー的に有利になるため凝集が起きにくく、靱性向上効果が高い。一方、体積平均粒子径が300nm以下の場合、コアシェルポリマー粒子間の距離が適度に小さくなり、靱性向上効果が高い。コアシェルポリマー粒子による高靱性化の機構は、硬化物のクラック先端付近でコアシェルポリマー粒子がキャビテーション、すなわち空洞化し、まわりの樹脂の塑性変形を誘発しエネルギー吸収することにあるが、粒子間距離が適度に小さいと樹脂の塑性変形が起こりやすくなるためであると考えられる。
構成要素[C]のコアシェルポリマー粒子の製造方法については特に制限はなく、周知の方法で製造されたものを使用できる。通常、コアシェルポリマー粒子は塊状で取り出されたものを粉砕して粉体として取り扱われており、粉体状コアシェルポリマーを再度エポキシ樹脂中に分散させることが多い。しかしながら、この方法では一次粒子の状態で安定に分散させることが難しいという問題がある。これに対して、コアシェルポリマー粒子の製造過程から一度も塊状で取り出すことなく、最終的にはエポキシ樹脂中に一次粒子で分散したマスターバッチの状態で取り扱うことができるものが好ましい。かかるコアシェルポリマー粒子としては、例えば、特開2004−315572号公報に記載の方法で製造することができる。この製造方法では、まず、コアシェルポリマーを乳化重合、分散重合、懸濁重合に代表される水媒体中で重合する方法を用いてコアシェルポリマー粒子が分散した懸濁液を得る。次に、かかる懸濁液に水と部分溶解性を示す有機溶媒、例えばアセトンやメチルエチルケトンなどのエーテル系溶媒を混合後、水溶性電解質、例えば塩化ナトリウムや塩化カリウムを接触させ、有機溶媒層と水層を相分離させ、水層を分離除去して得られたコアシェルポリマー粒子が分散した有機溶媒を得る。その後、エポキシ樹脂を混合した後、有機溶媒を蒸発除去し、コアシェルポリマー粒子がエポキシ樹脂中に1次粒子の状態で分散したマスターバッチを得る。かかる方法で製造されたコアシェルポリマー粒子分散エポキシマスターバッチとしては、(株)カネカから市販されている“カネエース(登録商標)”を用いることができる。
構成要素[C]のコアシェルポリマー粒子の配合量は全エポキシ樹脂100質量部に対して1〜15質量部であることが好ましく、1〜7質量部であることがより好ましく、さらには3〜7質量部であることが好ましい。すなわち、配合量を1質量部以上とした場合、さらに高破壊靱性の硬化物が得られ、配合量を15質量部以下とした場合、さらに高Tg、高弾性率の硬化物が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の70℃における初期粘度は、400mPa・s以下であることが好ましく、200mPa・s以下であることがより好ましく、さらには150mPa・s以下であることが好ましい。なお、粘度の測定はJIS Z8803(1991)における「円すい−平板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装着したE型粘度計((株)トキメック製、TVE−30H)を使用して、回転速度50回転/分で測定する。なお、初期粘度はエポキシ樹脂組成物を調整後、70℃で5分間保持した後に測定するものとする。70℃における初期粘度が400mPa・s以下とすることにより、さらに強化繊維への含浸性が優れ、品位の優れる繊維強化複合材料が得られる。
本発明のエポキシ樹脂硬化物の25℃におけるモードI破壊靱性値(GIC)が140J/mであることが好ましく、170J/mであることがより好ましく、さらには200J/mであることが好ましい。なお、GICの測定はエポキシ樹脂組成物を180℃2時間硬化した硬化物を用い、ASTM D5045−99に従い25℃で行う。GICが200J/m以上の場合に、耐衝撃性、耐疲労性に加えて、有孔板引張強度に優れる繊維強化複合材料が得られる。また、従来の高靱性エポキシ樹脂組成物では、十分な靱性向上効果を得るためには大量のコアシェルポリマー粒子の配合が必要であり、この結果、エポキシ樹脂硬化物の弾性率が低下し、それを用いた繊維強化複合材料の圧縮特性が低下していた。しかし、本願のエポキシ樹脂組成物は、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンの配合によって、エポキシ樹脂硬化物が高靱性化されるので、コアシェルポリマー粒子の配合が少量でよく弾性率の低下が小さいため、それを用いた繊維強化複合材料の圧縮特性の低下も小さい。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率が2.5〜4.5GPaの範囲にあることが好ましく、3.0〜4.5GPaの範囲にあることがより好ましく、さらには3.5〜4.5GPaの範囲にあることが好ましい。なお、曲げ弾性率の測定はエポキシ樹脂組成物を180℃2時間硬化した硬化物を用い、JIS K7171−1994に従い25℃で行う。曲げ弾性率が2.5GPa以上の場合、さらに高圧縮強度の繊維強化複合材料が得られ、4.5GPa以下の場合、さらに耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度に優れる繊維強化複合材料が得られる。
本発明で用いられる強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維およびアラミド繊維等が挙げられ、特に軽量かつ高性能な繊維強化複合材料が得られる点で、炭素繊維が好ましく用いられる。
本発明における炭素繊維としては、具体的にはアクリル系、ピッチ系およびレーヨン系等の炭素繊維が挙げられ、特に引張強度の高いアクリル系の炭素繊維が好ましく用いられる。炭素繊維の形態としては、有撚糸、解撚糸および無撚糸等を使用することができるが、繊維強化複合材料の成形性と強度特性のバランスが良いため、解撚糸または無撚糸が好ましく用いられる。
炭素繊維の弾性率は、成形された構造部材の特性と重量との観点から、200GPa〜400GPaの範囲であることが好ましい。弾性率がこの範囲より低いと、構造部材の剛性が不足し軽量化が不十分となる場合があり、逆に弾性率がこの範囲より高いと、一般に炭素繊維の強度が低下する傾向がある。より好ましい弾性率は、250GPa〜370GPaの範囲内であり、さらに好ましくは290GPa〜350GPaの範囲内である。
また、本発明における炭素繊維としては、登録特許に記載されるような、繊度が3000〜20000デニールで、糸幅が4〜16mm、糸幅/糸厚み比が30以上の扁平糸を用いることが好ましい。かかる扁平糸を用いることにより、クリンプの小さな強化繊維基材が得られ、圧縮強度などの機械特性に優れる繊維強化複合材料が得られる。
本発明において強化繊維からなる強化繊維基材は、強化繊維単独または複数種、さらには必要に応じ他の化学繊維などと組み合わせたものから成り、その形態としては、繊維方向がほぼ同方向に引き揃えられたものや、織物、ニット、ブレイドおよびマット等を使用することができるが、特に、高力学物性および強化繊維の体積含有率が高い繊維強化複合材料が得られるという点で、強化繊維が実質的に一方向に配向されており、ガラス繊維または化学繊維で固定されたいわゆる一方向織物が好ましく用いられる。また、かかる強化繊維基材としては、少なくとも炭素繊維を有するものであることが好ましい。
一方向織物としては、例えば、炭素繊維からなるストランドを経糸として一方向に互いに平行に配置し、それと直交するガラス繊維または化学繊維からなる緯糸とが、互いに交差して平織組織をなしたものや、炭素繊維のストランドからなる経糸とこれに平行に配列されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸と、これらと直交するように配列されたガラス繊維または化学繊維からなる緯糸からなり、該補助経糸と該緯糸が互いに交差することにより、炭素繊維ストランドが一体に保持されて織物が形成されている図1で示されるノンクリンプ構造の織物等が挙げられる。平織組織をなした織物の場合、炭素繊維のストランドと緯糸が直交するため、炭素繊維のストランドが屈曲するが、ノンクリンプ構造の織物の場合、直交するのはガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸とガラス繊維または化学繊維からなる緯糸であるため炭素繊維のストランドは屈曲しない。
炭素繊維のストランドが屈曲した場合には、屈曲部分が破壊の起点となり0°方向の圧縮強度が著しく低下する。さらに、ストランド内において炭素繊維が占める体積分布のムラが生じ、炭素繊維の単糸同士の接触が発生する可能性がある。炭素繊維の単糸同士の接触が発生した場合、その部分にはエポキシ樹脂組成物が含浸しないため欠陥となり力学物性を低下させる可能性がある。よって、炭素繊維のストランドが屈曲しないノンクリンプ構造の織物を繊維基材とし、本願の破壊靱性と弾性率に優れたエポキシ樹脂組成物を組み合わせた場合に、炭素繊維の直進性が確保され0°方向の圧縮強度の向上効果が最大に発揮されるため特に好ましい。なかでも、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物とノンクリンプ織物からなる繊維強化複合材料は、炭素繊維の直進性に優れること、エポキシ樹脂組成物の硬化物が高弾性率であることの相乗効果により、繊維強化複合材料の圧縮強度が特に優れる。さらには、耐衝撃性、耐疲労性、有孔引張強度が特に優れる。
本発明の一方向織物において、補助経糸の繊度は、炭素繊維のストランドからなる経糸の繊度の20%以下であることが好ましい。かかる範囲とすることで、経補助糸が炭素繊維のストランドより変形しやすくなり、炭素繊維ストランドの屈曲が小さな一方向織物が得られ、圧縮強度などの機械特性がさらに優れる繊維強化複合材料が得られる。
本発明の一方向織物において、緯糸の繊度は、炭素繊維のストランドからなる経糸の繊度の20%以下であることが好ましく、10%であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。かかる範囲とすることで、緯糸のまわりで発生する炭素繊維ストランドの屈曲が小さな一方向織物が得られ、圧縮強度などの機械特性がさらに優れる繊維強化複合材料が得られる。
繊維基材には、強化繊維の配向ズレ防止、繊維基材同士の仮接着および得られる繊維強化複合材料の耐衝撃性を向上させるなどの目的のため、バインダーを適宜付着させておくことができる。バインダーの組成に特に制限がなく既存のものが使用できるが、熱可塑性樹脂を主成分としたものが前述した目的に加え、保管時の物性変化が少ないので好ましく用いることができる。
本発明の繊維強化複合材料を航空機用構造部材として用いる場合、優れた耐熱性が要求されるため、バインダーに使用される熱可塑性樹脂としては高いガラス転移温度を有するエンジニアリングプラスチックが好ましい。特に、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド等は好適に用いることができる。
熱可塑性樹脂からなるバインダー組成物には、適切な可塑剤成分を配合してバインダーとしてガラス転移温度を適当な範囲、具体的には50〜70℃に調整することが好ましい。ここで可塑剤成分についてはエポキシ樹脂組成物と反応し得る化合物を選ぶことが好ましい。かかる可塑剤成分としては、特にエポキシ樹脂が好ましい。可塑剤成分として用いるエポキシ樹脂は特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、1,6−ジヒドロキシナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、トリス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が挙げられる。また、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。また、例えば、N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N,O−トリグリシジル−4−アミノ−3−メチルフェノール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂が挙げられる。また、例えば、ポリフェノール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸無水物、ポリアクリレート、スルホンアミドなどが挙がられる。
可塑剤成分としてエポキシ樹脂以外では、ポリフェノール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸無水物、ポリアクリレート、スルホンアミドなどが好ましく用いられる。
強化繊維基材の表面に付与するバインダー組成物の量は少なくとも片面に5〜50g/mの目付で付着していることが好ましく、10〜35g/mの範囲であればさらに好ましい。目付が上記範囲より少ないと、形態固定や高靭性化の効果が少なく、目付が多いと、該強化繊維基材を積層してなるプリフォームに注入含浸するエポキシ樹脂組成物の含浸性が乏しくなるなどの不利が生じることがある。
本発明における繊維強化複合材料は、強化繊維の繊維体積含有率が45〜70%の範囲内であることが好ましく、50〜65%の範囲内であることがより好ましく、さらには55〜60%の範囲内であることが好ましい。繊維体積含有率が45%以上の場合、さらに高弾性率であり軽量化効果に優れる繊維強化複合材料が得られ、70%以下の場合、強化繊維同士の擦過による強度低下がなく、さらに引張強度などの力学特性に優れる繊維強化複合材料が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いた繊維強化複合材料の製造方法として、具体的に、リキッド・コンポジット・モールディング法、レジン・フィルム・インフュージョン法、フィラメント・ワインディング法、ハンド・レイアップ法、プルトルージョン法、プリプレグ法等が挙げられる。
リキッド・コンポジット・モールディング法とは、強化繊維よりなる、いわゆるプリフォーム、即ち、最終成型品の形状にほぼ近似したところまで予備成型した、シート状もしくは三次元曲面を持たせた織物、マット等に、液状のエポキシ樹脂組成物を注入した後、エポキシ樹脂組成物を硬化せしめ、繊維強化複合材料とする方法である。本製造方法は、複雑な形状の部材を成形でき、生産性も良いことから、多用される成形法である。本製造方法には、RTM(Resin Transfer Molding)法、SRIM (Structural Reaction Injection Molding)法、VaRTM(Vacum−assisted Resin Transfer Molding)法、SCRIMP(Seeman‘s Composite Resin Infusion Molding Process)法、特表2005−527410に記載の樹脂供給タンクを大気圧よりも低い圧力まで排気し、循環圧縮を用い、かつ正味の成形圧力を制御することにとよって、樹脂注入プロセス、特に真空補助樹脂トランスファ成形プロセスをより適切に制御するCAPRI(Controlled Atmospheric Pressure Resin Infusion)法等がある。
フィラメント・ワインディング法とは、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸され、芯金に巻き取った後、エポキシ樹脂組成物を硬化せしめ、繊維強化複合材料とする方法である。本製造方法は、円筒状の部材を容易に成形でき、生産性も良いことから、多用される成形法である。
ハンド・レイアップ法とは、強化繊維よりなるプリフォームに、エポキシ樹脂組成物の必要にして十分な量をローラー掛けして含浸せしめた後、エポキシ樹脂組成物を硬化せしめ、繊維強化複合材料とする方法である。
プルトルージョン法とは、強化繊維束に、エポキシ樹脂組成物を含浸せしめた後、加熱金型中に該強化繊維束を通してエポキシ樹脂組成物を硬化せしめた後、引取機を用いて成型体を引き抜き、繊維強化複合材料とする方法である。プルトルージョン法は連続した強化繊維を利用するため高強度、高剛性の繊維強化複合材料が得られ易い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、なかでも、複雑形状の繊維強化複合材料を効率よく得られるという観点から、レジン・トランスファー・モールディング法を用いることが好ましい。レジン・トランスファー・モールディング法とは、強化繊維からなる繊維基材あるいはプリフォームを成形型内に設置し、その成形型内に液状のマトリックス樹脂を注入して強化繊維に含浸させ、その後に加熱して該エポキシ樹脂組成物を硬化させて、成形品である繊維強化複合材料を得る方法である。
本発明において、レジン・トランスファー・モールディング法に用いる型は、剛性材料からなるクローズドモールドを用いてもよく、剛性材料のオープンモールドと可撓性のフィルム(バッグ)を用いることも可能である。後者の場合、強化繊維基材は、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムの間に設置することができる。剛性材料としては、スチールやアルミニウムなどの金属、繊維強化プラスチック(FRP)、木材、石膏など既存の各種のものが用いられる。可撓性のフィルムの材料には、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などが用いられる。
本発明のレジン・トランスファー・モールディング法において、剛性材料のクローズドモールドを用いる場合は、加圧して型締めし、繊維強化複合材料エポキシ樹脂組成物を加圧して注入することが通常行われる。このとき、注入口とは別に吸引口を設け、真空ポンプに接続して吸引することも可能である。吸引を行い、特別な加圧手段を用いることなく大気圧のみでエポキシ樹脂組成物を注入することも可能である。この方法は、複数の吸引口を設けることにより大型の部材を製造することができるため、好適に用いることができる。
本発明のレジン・トランスファー・モールディング法において、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合は、通常、吸引を行い、特別な加圧手段を用いることなく大気圧のみでエポキシ樹脂を注入する。大気圧のみでの注入で良好な含浸を実現するためには、樹脂拡散媒体を用いることが有効である。さらに、強化繊維からなる繊維基材あるいはプリフォームの設置に先立って、剛性材料の表面にゲルコートを塗布することが好ましく行われる。
本発明のレジン・トランスファー・モールディング法において、強化繊維基材に液状のエポキシ樹脂組成物を含浸した後、加熱硬化が行われる。加熱硬化時の型温は、通常、エポキシ樹脂組成物の注入時における型温より高い温度が選ばれる。加熱硬化時の型温は80〜200℃であることが好ましい。加熱硬化の時間は1〜20時間が好ましい。加熱硬化が完了した後、脱型して繊維強化複合材料を取り出す。その後、得られた繊維強化複合材料をより高い温度で加熱して後硬化を行ってもよい。後硬化の温度は150〜200℃が好ましく、時間は1〜4時間が好ましい。
このようなレジン・トランスファー・モールディング法により繊維強化複合材料を製造するに際し、強化繊維基材として、一方向織物、さらには、ノンクリンプ構造の織物を用いることが好ましい。ノンクリンプ構造の織物では炭素繊維のストランドからなる経糸(図1の1)と、これに平行に配置されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸(図1の2)との隙間が樹脂流路として機能するため、ノンクリンプ構造の織物を用いることにより、繊維強化複合材料を効率よく得ることができる。さらには、本発明のエポキシ樹脂は低粘度であるため、繊維強化複合材料をより効率よく得ることができる。また、得られる繊維強化複合材料は、圧縮強度が特に優れ、なおかつ、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度が特に優れる。
さらには、このようなレジン・トランスファー・モールディング法により繊維強化複合材料を製造するに際し、強化繊維基材として、上述の一方向織物、さらには、ノンクリンプ構造の織物を用い、真空ポンプなどを用いることにより型内を真空吸引することによりエポキシ樹脂組成物を含浸することが好ましい。ノンクリンプ構造の織物では炭素繊維のストランドからなる経糸(図1の1)と、これに平行に配置されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸(図1の2)との隙間が樹脂流路として機能し、型内真空吸引することにより、大型の繊維強化複合材料を効率よく得ることができる。さらには、本発明のエポキシ樹脂は低粘度であるため、大型の繊維強化複合材料をより効率よく得ることができる。また、得られる繊維強化複合材料は、圧縮強度が特に優れ、なおかつ、耐衝撃性、耐疲労性、有孔板引張強度が特に優れる。
本発明のレジン・トランスファー・モールディング法において、型内に配置した強化繊維基材からなるプリフォームに、本発明のエポキシ樹脂組成物を好適には40〜120℃の範囲での任意温度において注入することが好ましい。そのため、本発明のエポキシ樹脂組成物は、主剤と硬化剤を混合してから5分以内の粘度は70℃において400mPa・s以下であることが好ましく、より好ましい粘度は200mPa・s以下である。尚、本発明において粘度測定にはJIS Z8803(1991)における「円すい−板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装備したE型粘度計((株)トキメック製、TVE−30H)を使用して、回転速度50回転/分にて測手した粘度である。混合開始から5分以内の粘度が上記の範囲より高いとエポキシ樹脂組成物の含浸性が不十分になることがある。70℃における粘度の下限は特に制限なく、粘度が低いほどレジン・トランスファー・モールディング法において本発明のエポキシ樹脂組成物の注入含浸が容易になる。
また、注入温度において、本発明のエポキシ樹脂組成物の反応性が高いと、注入過程で粘度が増加してしまい成形が困難になる場合がある。そのため、本発明のエポキシ樹脂組成物の粘度が70℃の温度において1000mPa・sに達する時間が60分以上であることが好ましく、より好ましくは90分以上である。70℃の温度で1000mPa・sに達する時間の上限に制限はなく、時間が長いほど繊維強化複合材料の成形性に優れる。本発明において、レジン・トランスファー・モールディング法に用いられる型は、剛体からなるクローズドモールドを用いてもよく、剛体のオープンモールドと可撓性のフィルム(バッグ)を用いることも可能である。後者の場合、強化繊維からなる繊維基材は、剛体オープンモールドと可撓性フィルムの間に設置することができる。
剛体型の材料としては、スチールやアルミニウム等の金属、繊維強化プラスチック(FRP)、木材および石膏など既存の各種のものが用いられる。可撓性のフィルムの材料には、ナイロン、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂等が用いられる。
剛体のクローズドモールドを用いる場合は、加圧して型締めし、本発明のエポキシ樹脂組成物を加圧して注入することが通常行われる。このとき、注入口とは別に吸引口を設け、真空ポンプに接続して吸引することも可能である。吸引を行い、かつ、特別な加圧手段を用いることなく、大気圧のみで本発明のエポキシ樹脂組成物を注入することも可能である。
剛体のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合は、通常、吸引と大気圧による注入を用いる。大気圧による注入で、良好な含浸を実現するためには、樹脂拡散媒体を用いることが有効である。さらに、強化繊維からなる繊維基材あるいはプリフォームの設置に先立って、剛体型の表面にゲルコートを塗布することも好ましく行われる。なお、型として剛性材料のクローズドモールドを用いる場合、型内とは、当該クローズドモールドで形成されるキャビティー内のことを意味し、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合、型内とは、当該オープンモールドと可撓性フィルムに囲まれる空間内のことを意味する。
強化繊維からなる繊維基材あるいはプリフォームの設置が完了した後、型締めあるいはバギングが行われ、続いて本発明のエポキシ樹脂組成物の注入が行われた後に、加熱硬化が行われる。加熱硬化時の型の温度は、通常、エポキシ樹脂組成物の注入時における型の温度より高い温度が選ばれる。加熱硬化時の型の温度は、80〜180℃であることが好ましい。加熱硬化の時間は、1〜20時間が好ましい。加熱硬化が完了した後、脱型して繊維強化複合材料を取り出す。その後、得られた繊維強化複合材料を、硬化温度より高い温度で加熱する後硬化を行ってもよい。後硬化の温度は150〜200℃が好ましく、時間は1〜4時間が好ましい。
本発明の繊維強化複合材料は優れた熱的特性、圧縮強度、耐衝撃性、耐疲労特性、有孔板引張強度を有するため、胴体、主翼、尾翼、動翼、フェアリング、カウル、ドア、座席、内装材などの航空機部材、モーターケース、主翼などの宇宙機部材、構体、アンテナなどの人工衛星部材、外板、シャシー、空力部材、座席などの自動車部材、構体、座席などの鉄道車両部材、船体、座席などの船舶部材など多くの構造材料に好ましく用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。実施例で用いた樹脂原料、エポキシ樹脂組成物の調整法、硬化物の作製法、各特性の測定法を次に示した。なお、表に示す各構成要素の配合割合は、質量部で表現されている。
<樹脂原料>
エポキシ樹脂組成物の調整には次の市販品を用いた。
(1)芳香族エポキシ樹脂
(a)構成要素[A]のエポキシ樹脂
・“アラルダイト(登録商標)”MY721(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、エポキシ当量:113g/mol、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・“jER(登録商標)”630(N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、エポキシ当量:98g/mol、ジャパン−エポキシレジン(株)製)
・“テトラッド(登録商標)”X(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、エポキシ当量:100g/mol、三菱ガス化学(株)製)
・“アラルダイト(登録商標)”MY0510(N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール、エポキシ当量:101g/mol、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・“jER(登録商標)”825(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量:175g/mol、ジャパン−エポキシレジン(株)製)。
(c)その他のエポキシ樹脂
・“ヘロキシ(登録商標)”107(シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル:脂肪族エポキシ樹脂、エポキシ当量:160g/mol、ジャパン−エポキシレジン(株)製)。
(2)芳香族ジアミン硬化剤
(a)構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタン
・“ロンザキュア(登録商標)”M−DIPA(3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、活性水素当量:93g/mol、R〜Rの合計炭素数:12、固形(融点温度:30℃)、ロンザ社製)
・“ロンザキュア(登録商標)” M−MIPA(3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、活性水素当量:78g/mol、R〜Rの合計炭素数:8、固形(融点温度:72℃)、ロンザ社製)
・“ロンザキュア(登録商標)” M−DEA(3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、活性水素当量:78g/mol、R〜Rの合計炭素数:8、固形(融点温度:88℃)、ロンザ社製)
・“キュアハード(登録商標)”MED−J(3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、活性水素当量:71g/mol、R〜Rの合計炭素数:6、固形(融点温度:84℃)、イハラケミカル(株)製)。
(b)その他の芳香族ジアミン硬化剤
・“jERキュア(登録商標)”W(2,4−ジエチル−6−メチル−m−フェニレンジアミンと4,6−ジエチル−2−メチル−m−フェニレンジアミンを主成分とする混合物、活性水素当量:45g/mol、液状(25℃での粘度:100〜400mPa・s)、ジャパン−エポキシレジン(株)製)
・“カヤハード(登録商標)”A−A(2,2−ジエチル−4,4−メチレンジアニリン、活性水素当量:64g/mol、R〜Rの合計炭素数:4、液状(25℃での粘度:2000〜3000mPa・s)、日本化薬(株)製)。
(3)コアシェルポリマー粒子
(a)構成要素[C]のシェル部分にエポキシ基を含むコアシェルポリマー粒子
・“カネエース(登録商標)”MX125(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル:75質量%/コアシェルポリマー粒子(体積平均粒子径:100nm、コア成分:ブタジエン−スチレン共重合ポリマー、シェル:PMMA/グリシジルメタクリレート/スチレン共重合ポリマーでありエポキシ基を含む。):25質量%のマスターバッチ、(株)カネカ製)
・“カネエース(登録商標)”MX416(“アラルダイト(登録商標)”MY721:75質量%/コアシェルポリマー(体積平均粒子径:100nm、コア成分:架橋ポリブタジエン、シェル:PMMA/グリシジルメタクリレート/スチレン共重合ポリマーでありエポキシ基を含む。):25質量%のマスターバッチ、(株)カネカ製)
・“スタフィロイド(登録商標)”IM−203(体積平均粒子径:300nm、コア成分:架橋ポリブチルアクリレート、シェル:スチレンを含むモノマーから重合されたポリマーでありエポキシ基を含む。武田薬品工業(株)製))
(b)その他のコアシェルポリマー粒子
・“パラロイド(登録商標)”EXL−2655(体積平均粒子径:100nm、コア成分:ブタジエン−スチレン共重合ポリマー、シェル:PMMA/スチレン共重ポリマーでありエポキシ基を含まない。呉羽化学工業(株)製)
・“スタフィロイド(登録商標)”AC−3355(体積平均粒子径:500nm、コア成分:架橋ポリブチルアクリレート、シェル:架橋ポリスチレンでありエポキシ基を含まない、ガンツ化成(株)製)。
<エポキシ樹脂組成物の調整>
表1〜5に示すエポキシ樹脂組成物を次の手順で調整した。120℃に加熱した芳香族ジアミン硬化剤を300ml入りのステンレスビーカーに所定量秤量し、固形成分が完全に溶解するまでスパチュラを用いて撹拌し、液状の硬化剤を得た。また、70℃に加熱したエポキシ樹脂を300ml入りのステンレスビーカーに所定量秤量し、均一になるまでスパチュラを用いて撹拌した。コアシェルポリマー粒子を添加する場合は、続いて、コアシェルポリマー粒子を添加して撹拌し、エポキシ樹脂組成物の主剤を得た。次に、主剤と硬化剤を混合し、スパチュラを用いて撹拌して、エポキシ樹脂組成物を得た。
<エポキシ樹脂組成物の70℃における初期粘度測定>
上記の方法で得たエポキシ樹脂組成物の70℃における初期粘度を、JIS Z8803(1991)における「円すい−平板形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、標準コーンローター(1°34’×R24)を装着したE型粘度計((株)トキメック製、TVE−30H)を使用して、回転速度50回転/分で測定した。なお、初期粘度はエポキシ樹脂組成物を調整後、70℃で5分間保持した後に測定した。
<コアシェルポリマー粒子の体積平均粒子径測定>
上記の方法で得たエポキシ樹脂組成物の主剤100gにメチルエチルケトン20gを混合して混合物を作製した。得られた混合物をJIS Z8826(2005)に従い、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)にて体積平均粒子径を測定した。
<エポキシ樹脂硬化物の作製法>
上記の方法で得たエポキシ樹脂組成物を厚さ2mm、および6mmの板状キャビティーを備えた型内に注入し、次の条件でオーブン中にて加熱硬化して樹脂硬化板を得た。
(1)30℃から180℃までを速度1.5℃/minで昇温する。
(2)180℃で2時間保持する。
(3)180℃から30℃まで、速度2.5℃/minで降温する。
<エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)測定>
上記の方法で得た厚さ2mmの樹脂硬化板から、幅12.7mm、長さ55mmの試験片を切り出し、SACMA SRM18R−94に準拠し、DMA法によりガラス転移温度を求めた。温度−貯蔵弾性率G’曲線において、ガラス状態での接線と転移状態での接線との交点温度値をガラス転移温度とした。装置はレオメトリックス社製のARESを用いた。ここで、昇温速度は5℃/min、測定周波数は1Hzとした。
<硬化剤の液状保持時間測定>
上記の方法で得た硬化剤を50ml入りのガラス瓶に40ml秤量し、25℃環境下の恒温恒湿槽に保管し、所定時間ごとに各0.3gをサンプリングし、結晶の析出を確認した。硬化剤0.3gを2枚のガラスプレートに挟み、30分経過後にキーエンス社製のレーザー顕微鏡VK−9510によって、撮像倍率を50倍とし、ガラスプレートに挟まれた硬化剤を観察し、結晶が析出していないか観察を行った。この測定において、結晶が析出するまでの時間を、硬化剤の液状保持時間とした。
<エポキシ樹脂硬化物の曲げ弾性率測定>
上記の方法で得た厚さ2mmの樹脂硬化板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、試験速度2.5mm/分、支点間距離32mmで3点曲げ試験を行い、JIS K7171−1994に従い、曲げ弾性率を測定した。
<エポキシ樹脂硬化物のモードI破壊靱性値(GIC)測定>
上記の方法で得た厚さ6mmの樹脂硬化板から、ASTM D5045−99に記載の試験片形状に加工を行った後、23℃環境下においてASTM D5045−99に従い測定を行った。なお、ポアソン比としては、0.38を用い、弾性率は上記の曲げ弾性率測定で得られた弾性率を用いた。
<炭素繊維からなる繊維基材1の製造>
実施例45、比較例10〜12で用いた炭素繊維からなる繊維基材1は次のように作製した。
PAN系の無撚糸である炭素繊維束“トレカ(登録商標)”T800S−24K−10C(東レ(株)製、24000フィラメント)を経糸として1.8本/cmの密度で引き揃えて一方向性シート状強化繊維束群を形成した。緯糸としてガラス繊維ECE225 1/0 1Z(日東紡(株)製)を用い、前記一方向性シート状強化繊維束群に直交する方向に3本/cmの密度で配列し、織機を用いて該経糸と該緯糸が互いに交差するように織り込み、実質的に炭素繊維が一方向に配列された平織組織の織物を作製し、繊維基材1とした。得られた繊維基材1の炭素繊維目付は190g/mであった。また、該繊維基材1にポリエーテルスルホン“スミカエクセル(登録商標)”5003P(住友化学工業(株)製)60部、ビスフェノールFのグリシジルエーテル“jER(登録商標)”806(ジャパンエポキシレジン(株)製)23.5部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂NC−3000(日本化薬(株)製)12.5部およびトリグリシジルイソシアヌレートTEPIC−P(日産化学工業(株)製)4部を二軸押出機にて210℃で溶融混練し、得られた組成物を冷凍粉砕後に分級して、体積平均粒子径100μm、ガラス転移温度73℃のバインダー粒子を得た。得られたバインダー粒子を前記の繊維基材1の片側表面にエンボスロールとドクターブレードにて計量しながら自然落下させ、振動ネットを介して均一分散させながら、バインダー目付が25g/mとなるように散布した。その後、200℃、0.3m/分の条件にて遠赤外線ヒーターを通過させ、バインダーを繊維基材の片側全面に融着させてバインダー付き繊維基材1を得た。
<炭素繊維からなる繊維基材2の製造>
実施例44で用いた炭素繊維からなる繊維基材2は次のようにして作製した。PAN系の無撚糸である炭素繊維束“トレカ(登録商標)”T800S−24K−10C(東レ(株)製、24000フィラメント)を経糸として1.8本/cmの密度で引き揃え、これに平行、かつ交互に配列された補助経糸としてガラス繊維束ECE225 1/0 1Z(日東紡(株)製、200フィラメント)を1.8本/cmの密度で引き揃えて一方向性シート状強化繊維束群を形成した。緯糸としてポリアミド繊維束(ポリアミド66、7フィラメント)を用い、前記一方向性シート状強化繊維束群に直交する方向に3本/cmの密度で配列し、織機を用いて該補助経糸と該緯糸が互いに交差するように織り込み、実質的に炭素繊維束が一方向に配列されクリンプの無い、図1に示すような一方向性ノンクリンプ織物を作製し、繊維基材2とした。繊維基材2の炭素繊維目付は190g/mであった。また、上記の繊維基材1と同様の方法によって、バインダーを繊維基材の片側全面に融着させてバインダー付き繊維基材2を得た。
<繊維強化複合材料の有孔板引張試験体の作製方法>
実施例44,45、および比較例10〜12で使用した繊維強化複合材料はレジン・トランスファー・モールディング法で作製したものである。得られた強化繊維基材を用い、有孔板引張試験を測定するための繊維強化プラスチックを作製した。400mm×400mm×1.52mmの板状キャビティーを有する金型に、395mm×395mmに切り出した強化繊維基材を、PAN系炭素繊維の繊維方向を0°として、[+45°/0°/−45°/90°/90°/−45°/0°/+45°]に8枚積層して、プリフォームを作製し、型締めを行った。続いて、金型を70℃の温度に加温した後、予め別途70℃の温度に加温したレジン・トランスファー・モールディング法用マトリックス樹脂を、樹脂注入装置を用い、注入圧0.2MPaで型内に注入し、強化繊維基材に含浸させた。含浸後、金型を速度1.5℃/minで130℃の温度まで昇温し、130℃の温度で2時間保持した後、30℃の温度にまで降温し、脱型した。脱型後、次の条件でオーブン中にて後硬化を行い、繊維強化プラスチックを得た。
(1)30℃から180℃の温度まで、速度1.5℃/minで昇温する。
(2)180℃の温度で2時間保持する。
(3)180℃から30℃の温度まで、速度2.5℃/minで降温する。
<繊維強化複合材料の有孔板引張試験体の加工方法>
上記方法で得られた繊維強化複合材料を用い、ASTM D5766−95に準拠し、0°方向を試験片の縦方向として縦300mm、横36.0mmの矩形試験片を切り出し、直径6.0mmの孔をドリルとリーマーを用いて有孔加工した。
<繊維強化複合材料の有孔板引張試験方法>
上記方法で得られた有孔板試験片に、23℃環境下においてASTM D5766−95に準拠し試験速度1.27mm/minで有孔板引張試験を実施した。サンプル数は5個とし、その平均値を用いた。
<ガラス転移温度(Tg)測定、および0°方向圧縮試験用の繊維強化複合材料の作製>
実施例44,45、および比較例10〜12で使用した繊維強化複合材料はレジン・トランスファー・モールディング成形法で作製したものである。得られた強化繊維基材を用い、0°方向圧縮試験を測定するための繊維強化プラスチックを作製した。400mm×400mm×1.14mmの板状キャビティーを有する金型に、395mm×395mmに切り出した強化繊維基材を、PAN系炭素繊維の繊維方向を0°として、同一方向に引き揃えて6枚積層して、プリフォームを作製し、型締めを行った。続いて、金型を70℃の温度に加温した後、予め別途70℃の温度に加温したレジン・トランスファー・モールディング法用マトリックス樹脂を、樹脂注入装置を用い、注入圧0.2MPaで型内に注入し、強化繊維基材に含浸させた。含浸後、金型を速度1.5℃/minで130℃の温度まで昇温し、130℃の温度で2時間保持した後、30℃の温度にまで降温し、脱型した。脱型後、次の条件でオーブン中にて後硬化を行い、繊維強化プラスチックを得た。
(1)30℃から180℃の温度まで、速度1.5℃/minで昇温する。
(2)180℃の温度で2時間保持する。
(3)180℃から30℃の温度まで、速度2.5℃/minで降温する。
次に得られた成形板に、SACMA SRM IR−94に準拠しタブを接着した。
<繊維強化複合材料の0°方向圧縮試験片の作製>
上記方法で得られた繊維強化複合材料を用い、SACMA−SRM 1R−94に準拠し、タブを接着した後、0°方向を試験片の縦方向として長さ80.0mm、幅15.0mmの矩形試験片を切り出した。
<繊維強化複合材料の0°方向圧縮試験方法>
上記方法で得られた0°方向圧縮試験片に、23℃環境下においてSACMA SRM IR−94に準拠し試験速度1.0mm/minで圧縮試験を実施した。サンプル数は5個とし、その平均値を用いた。
<繊維強化複合材料のTg測定用試験片の作製>
上記方法で得た繊維強化複合材料を用い、90°方向を試験片の長さ方向として、長さ55mm、幅12.7mmの矩形試験片を切り出した。
<繊維強化複合材料のTg測定>
上記方法で得たTg測定用試験片を用い、SACMA SRM18R−94に準拠し、DMA法によりTgを測定した。装置はレオメトリックス社製のARESを用いた。昇温速度は5℃/min、測定周波数は1Hzとした。得られた温度−貯蔵弾性率G’曲線におけるガラス状態での接線と転移状態での接線との交点温度値をTgとした。
<実施例1>
表1に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で固形であったため、90℃で1時間加温し液状にして、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、この結果、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが優れることがわかった。
<実施例2〜9>
表1に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で固形であったため、90℃で1時間加温し液状にして、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、Tg、弾性率、靱性値のいずれもが高く、優れることがわかった。また、実施例8、9と比較して、実施例2〜7の方がさらに低粘度であった。
Figure 2010150310
<実施例10〜13>
表2に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で固形であったため、90℃で1時間加温し液状にして、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが高く、優れることがわかった。なかでも、実施例10は、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが非常に高く、特に優れることがわかった。
<実施例14〜21>
表2に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが高く、優れることがわかった。なかでも、実施例14、18は、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが非常に高く、特に優れることがわかった。
Figure 2010150310
<実施例22〜30>
表3に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが高く、優れることがわかった。なかでも、実施例23、24は、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが非常に高く、特に優れることがわかった。
<実施例31〜33>
表3に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、この結果、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが優れることがわかった。
Figure 2010150310
<実施例34〜43>
表4に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、いずれも十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。なかでも、実施例34は、Tg、弾性率、モードI破壊靱性値のいずれもが高く、さらに低粘度であることから、特に優れることがわかった。
Figure 2010150310
<比較例1>
表5に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、Tg、曲げ弾性率が大幅に低く不十分であることがわかった。
<比較例2、3>
表5に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、比較例2は、Tg、モードI破壊靱性値が低く、比較例3は、モードI破壊靱性値が低く不十分であることがわかった。
<比較例4〜7>
表5に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、モードI破壊靱性値が大幅に低く不十分であることがわかった。
<比較例8、9>
表5に示す樹脂原料を用いてエポキシ樹脂組成物を調整し70℃における初期粘度を測定した。硬化剤は、25℃で液状であったため、加温の必要がなく、他のエポキシ樹脂組成成分と混合した。この結果、十分に低粘度であった。次に硬化物を作製し、Tg、曲げ弾性率、モードI破壊靱性値を測定した。この結果、モードI破壊靱性値が大幅に低く不十分であることがわかった。
Figure 2010150310
<実施例44、45>
表6に示す様に、炭素繊維からなる繊維基材1、2と実施例34の樹脂原料を用いて繊維強化複合材料の有孔板引張試験片を作成し、有孔板引張試験を実施した。得られた繊維強化複合材料は、品位の良いものであり、強化繊維体積含有率は、いずれも56%であった。有孔板引張強度は、実施例44、実施例45のいずれもが高く、優れていることがわかった。次に炭素繊維複合材料の0°方向圧縮強度を測定したところ、実施例44、実施例45のいずれもが高く、優れていることがわかった。さらに、実施例45と比べて実施例44は、非常に高く、優れることがわかった。さらに、炭素繊維複合材料のガラス転移温度を測定したところ、実施例44、実施例45のいずれもが高く、優れていることがわかった。
<比較例10>
表6に示す様に、炭素繊維からなる繊維基材2と比較例1の樹脂原料を用いて繊維強化複合材料の有孔板引張試験片を作成し、有孔板引張試験を実施した。得られた繊維強化複合材料は、品位の良いものであり、強化繊維体積含有率は、56%であった。有孔板引張強度は、十分に高く、優れていることがわかった。次に炭素繊維複合材料の0°方向圧縮強度とガラス転移温度を測定したところ、どちらも大幅に低く不十分であることがわかった。
<比較例11、12>
表6に示す様に、炭素繊維からなる繊維基材2と比較例2、比較例9の樹脂原料を用いて繊維強化複合材料の有孔板引張試験片を作成し、有孔板引張試験を実施した。得られた繊維強化複合材料は、品位の良いものであり、強化繊維体積含有率は、いずれも56%であった。有孔板引張強度は、大幅に低く不十分であることがわかった。次に炭素繊維複合材料の0°方向圧縮強度を測定したところ、大幅に低く不十分であることがわかった。さらに、炭素繊維複合材料のガラス転移温度を測定したところ、比較例11、比較例12のいずれもが高く、十分であることが分かった。
Figure 2010150310
本発明の炭素繊維複合材料としての一実施形態に係わるノンクリンプ織物の概略斜視図である。
符号の説明
1 : 経糸
2 : 補助経糸
3 : 緯糸

Claims (14)

  1. 少なくとも次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[C]がシェル部分にエポキシ基を含み、かつ、構成要素[B]の置換基のR、R、R、Rの合計炭素数が6個以上であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
    [A]芳香族エポキシ樹脂
    [B]次式(I)で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタン
    Figure 2010150310
    (上記化学式中R〜Rは、それぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる置換基である。)
    [C]コアシェルポリマー粒子
  2. 硬化剤として、少なくとも2種類以上の芳香族ジアミンを含んでおり、そのうち少なくとも1種類の芳香族ジアミンが構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンである、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 硬化剤が、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを少なくとも2種類以上含む、請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 構成要素[C]のコア部分がブタジエンを含むモノマーから重合されたポリマーである、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 硬化剤として、25℃で固形の芳香族ジアミンと25℃で液状の芳香族ジアミンを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 構成要素[B]のR〜Rが、イソプロピル基,n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基,sec−ブチル基、およびtert−ブチル基から選ばれるいずれかの置換基である、請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物
  7. 硬化剤として、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンを含んでおり、該アルキル置換ジアミノジフェニルメタンの配合量が、全硬化剤100質量部に対して20質量部以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 構成要素[A]が3官能以上の芳香族エポキシ樹脂からなり、該3官能以上の芳香族エポキシ樹脂の配合量が、全エポキシ樹脂100質量部に対して40質量部以上である、請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 硬化剤として、構成要素[B]で示されるアルキル置換ジアミノジフェニルメタンと、次式(II)、(III)、(IV)のいずれかで示される芳香族ジアミンを含む、請求項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2010150310
    Figure 2010150310
    Figure 2010150310
    (上記化学式中R〜R16は、それぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる置換基である。)
  10. 少なくとも、請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物と、炭素繊維を有する強化繊維基材とで構成される繊維強化複合材料。
  11. 前記炭素繊維を有してなる強化繊維基材が、該炭素繊維のストランドからなる経糸とこれに平行に配列されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸と、これらと直交するように配列されたガラス繊維または化学繊維からなる緯糸からなり、該補助経糸と該緯糸が互いに交差することにより、炭素繊維のストランドが一体に保持されて織物が形成されているノンクリンプ構造の織物である、請求項10に記載の繊維強化複合材料。
  12. 炭素繊維を有する強化繊維基材を型内に配置し、請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を注入して含浸させた後、加熱硬化させる、繊維強化複合材料の製造方法。
  13. 前記炭素繊維を有してなる強化繊維基材が、該炭素繊維のストランドからなる経糸とこれに平行に配列されたガラス繊維または化学繊維からなる繊維束の補助経糸と、これらと直交するように配列されたガラス繊維または化学繊維からなる緯糸からなり、該補助経糸と該緯糸が互いに交差することにより、炭素繊維のストランドが一体に保持されて織物が形成されているノンクリンプ構造の織物である、請求項12に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  14. 前記エポキシ樹脂組成物の注入を、前記型内を真空吸引することにより行う、請求項13に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
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