JP5402017B2 - 車両のデフレクタ構造 - Google Patents

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本発明は、前輪を収容するホイールハウス内へ流入する走行風量を制限する車両のデフレクタ構造に関する。
車両走行時に車体下を通過する走行風は前方からホイールハウス内に流入して車体側面から流出する。一般に、操舵輪である前輪を収容するホイールハウスは前輪の転舵代を見込んで車幅方向に広く形成されているため、ホイールハウスから車体側面から流出する空気量が多くなり易い。車体側面から空気が大量に流出すると車両全体の空気の流れを乱す要因となって、車両全体の空気抗力係数(Cd値)を悪化させることになる。
そこで、特許文献1に記載されているように、前輪の前方に板状のデフレクタ部材を配設してホイールハウス内に流入する走行風量を低減することが提案されている。しかし、ホイールハウス内に流入する走行風量が低減すると、前輪に設けられたブレーキ装置の走行風による冷却性が悪化する。このため、同文献では、デフレクタ部材に、ブレーキ装置を冷却するための走行風を通す開口部を設けることが提案されている。さらに、同文献では、ホイールハウス前方の車体下面に前後方向に延びる溝状窪み部を形成し、この溝状窪み部とデフレクタ部材上部に形成した切欠き部とによって前記開口部を形成すること、並びに、溝状窪み部の上方への窪み量を後方へ行くに従って漸次大きくすることにより、走行風が上方へ向かってホイールハウスに流入するようにし、ブレーキ装置の冷却性を高めることも提案されている。
特開2007−253656号公報
しかし、空気抗力係数(Cd値)を高めるためにホイールハウス内に流入する走行風量を低減することと、前輪のブレーキ装置の冷却のために走行風をホイールハウス内に流入させることとは、相反する要求であり、従来はその両立が困難であった。
そこで、本発明は、走行風を前輪のブレーキ装置に効率良く導くことができるようにして、空気抗力係数(Cd値)の向上とブレーキ装置の冷却性の向上との両立を図ることを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明では、車幅方向の外側からデフレクタ部材の開口部に向かうように走行風を案内する案内壁と、開口部を通過した走行風の流れを前輪内側面(ブレーキ装置)の方へ寄るように変更する案内壁とを設けた。
すなわち、本発明は、ブレーキ装置が設けられた操舵される前輪を収容するホイールハウスの前側に、車体下面から下方へ突出するとともに車幅方向に延び、車両前方から前記ホイールハウス内に流入する走行風量を制限するデフレクタ部材が設けられている車両のデフレクタ構造において、
前記車体下面は前記前輪の中心よりも低い位置に設けられており、
前記車体下面には、前記前輪の内側部位に向かって前後方向に延びる上方へ窪んだ溝状窪み部が形成され、
前記デフレクタ部材は、前記溝状窪み部の後部を跨ぐように配置され、該デフレクタ部材の前記溝状窪み部を跨ぐ部位に上方に開口した切欠き部が形成され、該切欠き部と溝状窪み部の後部とによって、走行風が前記ホイールハウス内の前記前輪の内側部位に流入することを許容する開口部が形成され、
前記デフレクタ部材には、車幅方向に対する接線の傾斜角度が車幅方向外側から前記開口部に近づくにつれて漸次大きくなるように湾曲した傾斜面を有し、該傾斜面によって走行風を車幅方向の外側から前記開口部に向かうように案内し、走行風が前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過するようにする第1案内壁と、該第1案内壁に案内されて前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過する走行風の流れを前記前輪の内側面の方へ寄るように変更すべく前記開口部の車幅方向内側の縁より後方へ延びる第2案内壁とが設けられ
前記溝状窪み部は、上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなって前記ホイールハウスに通じており、
前記溝状窪み部の車幅方向外側の壁面は、下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜していることを特徴とする。
従って、第1案内壁の傾斜面が走行風を車幅方向の外側から前記開口部に向かうように案内するため、車両前方からの走行風が開口部に集中することになるとともに、該開口部を通過する走行風は、車幅方向外側から内側へ向かう、つまり、第2案内壁に向かう流れになる。その結果、第2案内壁による走行風流れの変更が効率良く行われ、前記前輪の内側面(ブレーキ装置)に対する走行風の集中度が高くなる。よって、ホイールハウス内に流入する走行風量の過度の増大を招くことなく、ブレーキ装置の効率良い冷却が図れることになる。
前記第1案内壁の傾斜面は、車幅方向に対する接線の傾斜角度が車幅方向外側から前記開口部に近づくにつれて漸次大きくなるように湾曲しているから、つまり、第1案内壁の車幅方向内側寄りの位置になるほど、前記接線の傾斜角度が大きくなるから走行風が開口部に入り易くなり、平坦な傾斜面に比べて、開口部の前を横切って車体中央側に逃げる走行風が少なくなる。また、第1案内壁の車幅方向外側寄りの位置になるほど、前記接線の傾斜角度が小さくなるから第1案内壁の外端での走行風の切れが良くなる。つまり、走行風が第1案内壁の車幅方向外側から第1案内壁の裏側に回り込んでホイールハウス内に流入することを防止する上で有利になる。
また、溝状窪み部から開口部を通ってホイールハウス内に流入する走行風は、溝状窪み部の上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなっているから、開口部よりも高い位置を指向することになり、中心が車体下面高さよりも高位置にある前輪のブレーキ装置の冷却に有利になる。
前記溝状窪み部の車幅方向外側の壁面は、下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜しているから、溝状窪み部を前記傾斜した側壁面に沿って流れる走行風が前輪のブレーキ装置を指向し易くなり、該ブレーキ装置の冷却に有利になる。
以上に述べた通り、本発明によれば、デフレクタ部材が、車幅方向に対する接線の傾斜角度が車幅方向外側から前記開口部に近づくにつれて漸次大きくなるように湾曲した傾斜面を有し、該傾斜面によって走行風を車幅方向の外側から前記開口部に向かうように案内し、走行風が前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過するようにする第1案内壁と、該第1案内壁に案内されて前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過する走行風の流れを前記前輪の内側面の方へ寄るように変更すべく前記開口部の車幅方向内側の縁より後方へ延びる第2案内壁とを備え、第1案内壁の傾斜面が車両前方からの走行風を開口部に集中させるとともに、該開口部を通過する走行風を第2案内壁に向かわせるから、第2案内壁による走行風流れの変更が効率良く行われ、前輪内側面に対する走行風の集中度が高くなり、よって、ホイールハウス内に流入する走行風量の過度の増大を招くことなく、ブレーキ装置の冷却が図れ、しかも、溝状窪み部の上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなっているから、溝状窪み部から開口部を通ってホイールハウス内に流入する走行風が開口部よりも高い位置を指向することになり、中心が車体下面高さよりも高位置にある前輪のブレーキ装置の冷却に有利になり、また、溝状窪み部の車幅方向外側の壁面が下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜しているから、溝状窪み部を前記傾斜した側壁面に沿って流れる走行風が前輪のブレーキ装置を指向し易くなり、車両全体の空気抗力係数(Cd値)の向上とブレーキ装置の冷却性の向上との両立に有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、実施形態に係る車両1は、操舵輪である前輪2と、前輪2を転舵可能に収納するホイールハウス3とを備えている。そして、ホイールハウス3の前側の車体下面に、車両前方からホイールハウス3内に流入する走行風量を制限するデフレクタ部材4が設けられている。ホイールハウス3の前側の車体下面高さは前輪2の中心よりも低くなっている。デフレクタ部材4は、金属や合成樹脂で形成することもできるが、異物と衝突したときの衝撃を緩和して損傷・脱落を防止すべく、ゴム等の可撓性材で形成することが好ましい。
図2に車両前部の下面を一部断面で示す。左右の前輪2は、ロアアーム5を含むフロントサスペンション(例えば、ダブルウィッシュボーン形式、マクファーソンストラット形式)により左右独立して車体に懸架されている。ロアアーム5はペリメータフレーム6に支持されている。左右の各前輪2には、ブレーキ装置7及び操舵用ナックルアーム8が設けられている。ブレーキ装置7は、ブレーキディスク7aとキャリパー7bとを備えている。デフレクタ部材4は、左右のホイールハウス3の前側の車体下面を形成する左右の側部アンダーカバー11各々に固定されている。左右のデフレクタ部材4は、対称形に形成されており、アンダーカバー11の下面から下方へ突出しているとともに、車幅方向に延びている。
図3及び図4には右側アンダーカバー11に固定するデフレクタ部材4を示す。デフレクタ部材4は、車幅方向内側壁12と、該車幅方向内側壁12に続く車幅方向外側の第1案内壁13と、車幅方向内側壁12の背部に設けられた第2案内壁14とを備えている。車幅方向内側壁12における第1案内壁13寄りの部位に、上方へ開口した矩形状の切欠き部15が形成されている。車幅方向内側壁12及び車幅方向外側の第1案内壁13各々の上縁には、当該デフレクタ部材4をアンダーカバー11に固定するためのフランジ16,17が設けられている。
本実施形態では、車幅方向内側壁12は平板状に形成され、車幅方向外側の第1案内壁13は円弧状に形成されている。第1案内壁13は、その中央点の接線が車幅方向内側壁12に対して120度以上170度以下の角度範囲で傾斜している。第1案内壁13は、平板状に形成することもできるが、円弧状に形成する場合、その半径は例えば80mm以上150mm以下とすればよい。第2案内壁14は、切欠き部15の車幅方向内側の縁より後方へ突出している。第2案内壁14は、その前部の上端が車幅方向内側壁12よりも高くなっており、また、その下面は後端に行くほど地上高が高くなるように傾斜している。
デフレクタ部材4を右側アンダーカバー11に固定した状態が図5乃至図7に示されている。図5は一部断面にした底面図である。アンダーカバー11には、前輪2の内側部位に向かって前後方向に延びる上方へ窪んだ溝状窪み部18が形成されている。この溝状窪み部18は、上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなっており、さらに、溝開口幅が後端部において拡開して、ホイールハウス3における前輪2より内側部位に通じている。また、溝状窪み部18の両側壁18a,18bは、下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜している。両側壁18a,18bの垂直に対する傾斜角度は、図7に示すように、車幅方向外側の壁面18aの方が内側の壁面18bよりも大きくなっている。
そうして、図5に示すように、デフレクタ部材4は、その切欠き部15において、溝状窪み部18の後部(溝開口幅が拡開し始める位置)を跨ぐように配置され、フランジ16,17によってアンダーカバー11に固定されている。これにより、デフレクタ部材4の車幅方向内側壁12はホイールハウス3の前輪2より内側部分に対応する位置になり、第1案内壁13は前輪2側に対応する位置になる。また、図7に示すように、車両前方からの走行風がホイールハウス3内の前輪2の内側部位に流入することを許容する開口部19が、デフレクタ部材4の切欠き部15とアンダーカバー11の溝状窪み部18とによって形成されている。
デフレクタ部材4の第1案内壁13の前面は、走行風を車幅方向の外側から開口部19に向かうように案内する傾斜面13aに形成されている。すなわち、この傾斜面13aは、その車幅方向内側の端が外側の端よりも後方位置になるように傾斜しており、この傾斜によって、走行風を開口部19に案内するものである。好ましいのは、図3及び図5に明確に示されているように、車幅方向に対する接線の傾斜角度が車幅方向外側から前記開口部に近づくにつれて漸次大きくなるように湾曲している、例えば、円弧状に湾曲していることである。
本実施形態では、デフレクタ部材4の車幅方向内側壁12は、その車幅方向内側の端が外側の端よりも後方位置になるように、車幅方向に対して5度乃至20度程度傾斜して設けられている。
デフレクタ部材4の第2案内壁14は、開口部19を通過した走行風の流れを前輪2の内側面の方へ寄るように変更するべく、開口部19の車幅方向内側の縁より後方へ延びている。すなわち、この第2案内壁14は、第1案内壁13に案内されて開口部19を車幅方向外側から内側に向かって通過する走行風の流れを前輪2の内側面の方へ寄るように変更するものであり、その効率良い変更のために、後端が前端よりも車幅方向の内側位置になるように傾斜している。その傾斜角度は、車両前後方向に対して45度以下であることが好ましい。また、第2案内壁14の車幅方向内側壁12よりも高くなった前部の上部は溝状窪み部18に挿入されている。
次に上記デフレクタ構造の作用を説明する。まず、ホイールハウス3の前側において、デフレクタ部材4の車幅方向内側壁12がホイールハウス3の前輪2より内側部分に対応し、第1案内壁13が前輪2に対応するように配置されている。これにより、ホイールハウス3に流入する走行風量が制限され、車両1の空気抗力係数(Cd値)が高くなる。
このようにホイールハウス3に流入する走行風量は制限されているが、デフレクタ部材4は、その切欠き部15とアンダーカバー11の溝状窪み部18とによって形成された開口部19を備えている。そして、この開口部19はホイールハウス3における前輪2より内側部位に対応して設けられているから、走行風がホイールハウス3内の前輪2より内側部位に流入することが許容される。これにより、ブレーキ装置7の冷却が図れる。以下、この点を具体的に説明する。
ホイールハウス3には、溝状窪み部18等を通って開口部19を車体前後方向に通過する走行風の他に、車幅方向外側から第1案内壁13に案内されて開口部19を車幅方向内側に向かって通過する走行風とが流入する。このように車両前方からの走行風が開口部19に集中するから、開口部19を通過する走行風の流速は第1案内壁13がない場合に比べて速くなる。さらに、第1案内壁13に案内されて開口部19に至る走行風の影響により、開口部19を通過する走行風は、車幅方向外側から内側へ向かう、つまり、第2案内壁14に向かう流れになる。
そして、その車幅方向外側から内側へ向かう走行風の流れは、第2案内壁14によって車幅方向外側へ向かうように、つまり、前輪2の内側面の方へ寄るように変更される。その結果、前輪2のブレーキ装置7に対する走行風の集中度が高くなり、デフレクタ部材4によってホイールハウス3に流入する走行風量が制限されているにも拘わらず、ブレーキ装置7を効率良く冷却することができる。また、第2案内壁14は、車幅方向内側壁12よりも高くなった前部の上部が溝状窪み部18に挿入されているから、走行風の流れを効率良く変更することができる。
また、上記実施形態の場合は、第1案内壁13の傾斜面13aが湾曲していて、車幅方向内側寄りの位置になるほど、前記接線の傾斜角度が大きくなるから走行風が開口部19に入り易くなり、開口部19の前を横切って車体中央側に逃げる走行風が少なくなる。また、第1案内壁13の車幅方向外側寄りの位置になるほど、前記接線の傾斜角度が小さくなるから第1案内壁13の外端での走行風の切れが良くなる。つまり、走行風が第1案内壁13の車幅方向外側から第1案内壁13の裏側に回り込んでホイールハウス3に流入することを防止する上で有利になる。
さらに、アンダーカバー11の溝状窪み部18から開口部19を通ってホイールハウス内に流入する走行風は、溝状窪み部の上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなっているから、開口部19よりも高い位置を指向することになり、中心が高位置にあるブレーキ装置7の冷却、特にキャリパー7bの冷却に有利になる。また、溝状窪み部18の車幅方向外側の壁面18aは、下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜しているから、この傾斜した壁面18aに沿って流れる走行風の流れがブレーキ装置7を指向し易くなり、該ブレーキ装置7の冷却に有利になる。
また、第2案内壁14は、その下面が後端に行くほど地上高が高くなるように傾斜しているから、車両1の後進時に地上の異物に衝突したときの衝撃が小さくなり、デフレクタ部材4の脱落防止に有利である。
<性能比較試験>
図8に実線で示すように、馬蹄形デフレクタ部材21をアンダーカバー11における溝状窪み部18より車幅方向外側の部位に装着した比較例1、第8図に二点鎖線で示すように、切欠き部を有する平板状デフレクタ部材22をアンダーカバー(溝状窪み部なし)に装着した比較例2、並びに上述のデフレクタ部材4をアンダーカバー11に装着した実施形態を準備した。
比較例1の馬蹄形デフレクタ部材21は、実施形態に係るデフレクタ部材4の第1案内壁と同様の地上高に設定した。比較例2の平板状デフレクタ部材22は、実施形態に係るデフレクタ部材4と同様の切欠き部を備え、地上高も同様に設定したが、第1案内壁に相当する部分が平坦である点、第2案内壁を備えていない点、並びに溝状窪み部がない点で、実施形態とは相違する。
上記比較例1,2及び実施形態について、風洞実験によりブレーキ装置冷却性能及び空力性能を調べた。冷却性能はブレーキ装置7のキャリパー7bに当たる風速により評価し、空力性能はCd値により評価した。その結果を、第1比較例を基準値100とする相対値で表1に示す。
Figure 0005402017
比較例1では、馬蹄形デフレクタ部材21の車幅方向内側の湾曲によって走行風が溝状窪み部に案内されるため、風速が比較的高く、また、馬蹄形デフレクタ部材21の車幅方向外側の湾曲による走行風の切れが良いため、Cd値も比較的高い。比較例2では、デフレクタ部材22による走行風の案内がなく、且つ溝状窪み部がないため、風速が比較例1よりも弱くなっており、また、デフレクタ部材22の車幅方向外側端からホイールハウス3への走行風の回り込みがあるため、Cd値も低くなっている。
これに対して、実施形態では、比較例1に比べて風速が3割近く増大しており、ブレーキ装置を冷却する性能が高いことがわかる。この風速の増大は第1案内壁13及び第2案内壁14の効果である。また、実施形態では、Cd値が若干低くなっているが、その低下度合いは小さく、所期の空力性能確保に大きな支障とはならない。
本発明の実施形態に係るデフレクタ構造を備えた車両前部の側視図である。 同車両前部の底面図(一部断面図)である。 本発明の実施形態に係るデフレクタ部材の斜視図である。 同デフレクタ部材の背面図である。 同車両前部右側の底面図(一部断面図)である。 図5のA−A線での断面図である。 図5のB−B線での断面図である。 比較例に係るデフレクタ構造を示す底面図である。
1 車両
2 前輪
3 ホイールハウス
4 デフレクタ部材
7 ブレーキ装置
11 アンダーカバー(車体下面)
12 車幅方向内側壁
13 第1案内壁
13a 傾斜面
14 第2案内壁
15 切欠き部
18 溝状窪み部
18a 傾斜側壁
19 開口部

Claims (1)

  1. ブレーキ装置が設けられた操舵される前輪を収容するホイールハウスの前側に、車体下面から下方へ突出するとともに車幅方向に延び、車両前方から前記ホイールハウス内に流入する走行風量を制限するデフレクタ部材が設けられている車両のデフレクタ構造において、
    前記車体下面は前記前輪の中心よりも低い位置に設けられており、
    前記車体下面には、前記前輪の内側部位に向かって前後方向に延びる上方へ窪んだ溝状窪み部が形成され、
    前記デフレクタ部材は、前記溝状窪み部の後部を跨ぐように配置され、該デフレクタ部材の前記溝状窪み部を跨ぐ部位に上方に開口した切欠き部が形成され、該切欠き部と溝状窪み部の後部とによって、走行風が前記ホイールハウス内の前記前輪の内側部位に流入することを許容する開口部が形成され、
    前記デフレクタ部材には、車幅方向に対する接線の傾斜角度が車幅方向外側から前記開口部に近づくにつれて漸次大きくなるように湾曲した傾斜面を有し、該傾斜面によって走行風を車幅方向の外側から前記開口部に向かうように案内し、走行風が前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過するようにする第1案内壁と、該第1案内壁に案内されて前記開口部を車幅方向外側から内側に向かって通過する走行風の流れを前記前輪の内側面の方へ寄るように変更すべく前記開口部の車幅方向内側の縁より後方へ延びる第2案内壁とが設けられ
    前記溝状窪み部は、上方への窪み量が後方へ行くに従って漸次大きくなって前記ホイールハウスに通じており、
    前記溝状窪み部の車幅方向外側の壁面は、下方へ行くに従って車幅方向外側に傾斜していることを特徴とする車両のデフレクタ構造。
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