JP2008279819A - 車両前部の下面部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールハウスに流入する走行風量を規制しながら、ホイールハウスに流入する走行風のうち、ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合を向上し、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値とを両立すること。
【解決手段】ブレーキ装置が設けられた操舵輪である前輪を収容するホイールハウスを有する車両前部の下面部構造において、車両下方へ突出した板状をなし、前記前輪の前方において、車両正面視で前記前輪と重なる位置に配設されたデフレクタ部と、前記デフレクタ部の車幅方向内方の側方に配設され、前記ホイールハウスの前縁部から車両前方へ延設された、走行風を前記ホイールハウス内に導く凹部と、を備え、前記デフレクタ部は、前記ホイールハウスの前記前縁部に位置する、車幅方向内方の端部と、前記端部から、車両前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向内側部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は前輪を収容するホイールハウス内へ流入する走行風量を調整するデフレクタ構造に関する。
車両走行時に車体下面部下を通過する走行風はホイールハウス内に流入して車体側面から流出する。一般に、操舵輪である前輪を収容するホイールハウスは前輪の転舵代を見込んで奥行き空間が大きく形成されているため、前輪のホイールハウスから車体側面から流出する空気量は多くなり易い。車体側面から空気が大量に流出すると車両全体の空気の流れを乱す要因となって、車両全体の空気抗力係数(Cd値)を悪化させることになる。
そこで、前輪の前方にデフレクタ板を配設してホイールハウス内に流入する走行風量を低減することが提案されている(特許文献1及び2)。一方、ホイールハウス内に流入する走行風量が低減すると前輪に設けられたブレーキ装置の冷却性が悪化する。このため、車両下面部を構成するアンダーカバーにブレーキ装置へ走行風を導く窪みを設けることも提案されている(特許文献1及び2)。
特許第3608965号公報 特開2002−362429号公報
しかし、アンダーカバーに設けた窪みからホイールハウス内へ流入する走行風のうち、ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合が低ければ、単にホイールハウス内への走行風量を増大させるだけになり、車両全体のCd値を悪化させる要因になり得る。この場合、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値との両立が図れない。
本発明の目的は、ホイールハウスに流入する走行風量を制限しながら、ホイールハウスに流入する走行風のうち、ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合を向上し、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値とを両立することにある。
本発明によれば、ブレーキ装置が設けられた操舵輪である前輪を収容するホイールハウスを有する車両前部の下面部構造において、車両下方へ突出した板状をなし、前記前輪の前方において、車両正面視で前記前輪と重なる位置に配設されたデフレクタ部と、前記デフレクタ部の車幅方向内方の側方に配設され、前記ホイールハウスの前縁部から車両前方へ延設された、走行風を前記ホイールハウス内に導く凹部と、を備え、前記デフレクタ部は、車幅方向内方の端部と、前記端部から、車両前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向内側部と、を有することを特徴とする車両前部の下面部構造が提供される。
本発明では、前記デフレクタ部の存在により前記ホイールハウス内へ流入する走行風量が制限され、当該ホイールハウスから車外へ流出する走行風量を低減し、車両全体のCd値を向上させる。一方、前記凹部を設けたことにより、走行風を前記ホイールハウス内に導き、前記ブレーキ装置を冷却するための走行風量を確保する。
ここで、前記デフレクタ部は、前記端部から、車両前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された前記車幅方向内側部を有していることで、当該車幅方向内側部を乗り越えて前記ホイールハウス内へ流入する走行風が、車両後方へ流れる渦状の上昇流を生じる。この渦状の上昇流は、それ自体が前記ブレーキ装置の冷却風となることに加えて、前記凹部を介して流入する走行風を巻き込み、前記ブレーキ装置へ指向させる。これにより、前記ホイールハウスに流入する走行風のうち、前記ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合を向上することができる。したがって、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値とを両立することができる。
本発明においては、前記凹部の車幅方向内方の側方に配設され、走行風が前記ホイールハウス内に流入することを制限する、車両下方へ突出した板状の第2デフレクタ部を更に備えた構成としてもよい。
この構成によれば、前記渦状の上昇流の巻き込みによる、前記ブレーキ装置への指向が余り期待できない、前記車幅方向内側部から離間した車幅方向内方の位置から前記ホイールハウスへ流入しようとする走行風が、前記ホイールハウスへ流入すること制限でき、車両全体のCd値を向上できる。
また、本発明においては、前記デフレクタ部が、前記車幅方向内側部の車両前方側端部と連続して形成され、当該車両前方側端部から、車両後方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向外側部を有する構成としてもよい。
この構成によれば、前記デフレクタ部にあたって車外側に偏向される走行風を、より層状に維持することができ、車両全体のCd値を向上できる。
また、本発明においては、前記デフレクタ部が、車両底面視において、円弧状又は楕円弧状をなしている構成としてもよい。この構成によれば、前記デフレクタ部により偏向される走行風を、より層状に維持することができ、車両全体のCd値を向上できる。
また、本発明によれば、ブレーキ装置が設けられた操舵輪である前輪を収容するホイールハウスを有する車両前部の下面部構造において、車両下方へ突出した板状をなし、前記前輪の前方において、車両正面視で前記前輪と重なる位置に配設され、その車幅方向の両端部から車両前方へ膨出した形状を有する第1デフレクタ部と、前記ホイールハウスの前縁部から車両前方へ延設された、走行風を前記ホイールハウス内に導く凹部と、車幅方向に延設され、車両下方へ突出した板状の第2デフレクタ部と、を備え、前記第1デフレクタ部と、前記凹部と、前記第2デフレクタ部と、を車幅方向外方から内方へ順に配設したことを特徴とする車両前部の下面部構造が提供される。
本発明では、前記デフレクタ部の存在により前記ホイールハウス内へ流入する走行風量が制限され、当該ホイールハウスから車外へ流出する走行風量を低減し、車両全体のCd値を向上させる。一方、前記凹部を設けたことにより、走行風を前記ホイールハウス内に導き、前記ブレーキ装置を冷却するための走行風量を確保する。
ここで、前記デフレクタ部は、その車幅方向の両端部から車両前方へ膨出した形状を有しているため、当該デフレクタ部を乗り越えて前記ホイールハウス内へ流入する走行風が、車両後方へ流れる渦状の上昇流を生じる。この渦状の上昇流は、それ自体が前記ブレーキ装置の冷却風となる。また、前記第1デフレクタ部と、前記凹部と、前記第2デフレクタ部と、を車幅方向外方から内方へ順に配設したことにより、上記渦上の上昇流は、前記凹部を介して流入する走行風を巻き込み、前記ブレーキ装置へ指向させる。これにより、前記ホイールハウスに流入する走行風のうち、前記ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合を向上することができる。そして、前記渦状の上昇流の巻き込みによる、前記ブレーキ装置への指向が余り期待できない、前記車幅方向内側部から離間した車幅方向内方の位置から前記ホイールハウスへ流入しようとする走行風は前記第2デフレクタ部により前記ホイールハウスへの流入が制限される。したがって、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値とを両立することができる。
以上述べた通り、本発明によれば、ホイールハウスに流入する走行風量を制限しながら、ホイールハウスに流入する走行風のうち、ブレーキ装置へ指向する走行風量の割合を向上し、ブレーキ装置の冷却性と、車両全体のCd値とを両立することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る下面部構造を備えた車両(自動車)Aの前部の側面視図、図2は車両Aの前部の底面図(一部断面図)、図3は本実施形態の下面部構造の要部を模式的に示した、車両Aの底面側から見た斜視図、図5は本実施形態の下面部構造の要部の正面図(一部断面図)である。
車両Aは操舵輪である左右の前輪1と、前輪1を転舵可能に収容するホイールハウス2と、を備える。ホイールハウス2は前輪1の転舵代を見込んで奥行き空間が形成されており、その一部には図5(左の前輪1の近傍を示す。)に示すようにサスペンションタワー部2aが形成されている。また、図5に示すようにホイールハウス2の車外側にはフロントフェンダパネル7が接合され、車内側にはフロントサイドフレーム8が接合されている。フロントサイドフレーム8にはボディ結合ブッシュ9を介してペリメータフレーム6が接合されている。
前輪1はホイール1aとホイール1aに装着されたタイヤ1bとを備え、ナックルアーム4を介して操舵されるように構成されている。前輪1にはブレーキ装置3が設けられている。ブレーキ装置3はブレーキディスク3aとキャリパー3bとから構成されており、ブレーキディスク3aはホイール1aに固定されている。キャリパー3bはステアリングナックル(不図示)に支持され、ブレーキディスク3aに鞍状にまたがって配設されている。前輪1はロアアーム5を含むフロントサスペンション(例えば、ダブルウィッシュボーン形式、マクファーソンストラット形式)により左右独立して懸架されており、ロアアーム5はペリメータフレーム6に支持されている。また、図2に示すように車両Aの前部の下面部は、アンダーカバー10a、左右一対のアンダーカバー10b、並びに、エンジンアンダーカバー10cにより構成されている。
次に、前輪1の前方には各アンダーカバー10bにそれぞれ取り付けられたデフレクタ部材100が配設されている。図4は左の前輪1の前方に配設されたデフレクタ部材100の斜視図である。なお、右の前輪1の前方に配設されたデフレクタ部材100も左右が対称となるが同様の構成である。
デフレクタ部材100は、一体的に形成されたデフレクタ部110及び取付部120を備え、例えば、樹脂材料から形成される。デフレクタ部110は車両Aの下方へ突出した板状をなし、前輪1の前方において、車両Aの正面視で前輪1と重なる位置に位置している。デフレクタ部110はホイールハウス2内へ車両前方から流入する走行風量を制限し、車両A全体のCd値を向上させる。取付部120はデフレクタ部110の上縁と連続して形成されている。取付部120には取付穴121が形成されている。デフレクタ部材100は取付穴121により、リベット或いはネジによりアンダーカバー10bに固定される。
デフレクタ部110は、アンダーカバー10bへの取付状態において、車幅方向内方側に位置する端部111と、車幅方向外方側に位置する端部112と、を有する。図2に示すように、端部111はホイールハウス2の前縁部に位置しており、端部112はホイールハウス2の前縁部から僅かに車両Aの前方に離間した位置に位置している。尤も、端部112をホイールハウス2の前縁部に位置させてもよい。また、端部111はホイールハウス2の前縁部から僅かに車両Aの前方に離間した位置にさせてもよいが、本実施形態のように当該前縁部に位置させることが好ましい。
デフレクタ部110は車幅方向に湾曲しながら延びており、その車幅方向の両端部である端部111及び112のの双方から車両前方へ膨出した形状を有している。デフレクタ部110の上下方向の幅は、端部111及び112よりも中央部の方が狭くなっており、図1に示すように、デフレクタ部110の下縁は、車両Aの側面視で車両後方側となる端部111及び112よりも車両前方側となる中央側の方が地面から上方に位置している(図1でh1<h2)。これは縁石等とデフレクタ部110とが干渉することを防止するものである。
上記の通り、本実施形態ではデフレクタ部110が端部111及び112の双方から車両前方へ膨出した形状を有している。本実施形態では、特に、デフレクタ部110が車両底面視で楕円弧状をなしており、端部111から、車両Aの前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向内側部113と、車幅方向内側部113の車両前方側端部113aと連続して形成され、車両前方側端113aから、車両Aの後方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向外側部114と、を有している。なお、明らかなように、車幅方向内側部113と車幅方向外側部114とは、形状上、両者の境界はなく、車両前方側端部113aはデフレクタ部110の最前方部分として把握される。
本実施形態の場合、図2において線L1よりも車両Aの前方側の部分は完全な楕円弧であるが、端部111近傍は車両Aの前後方向と平行に延びている。なお、端部112近傍を車両Aの前後方向と平行に延びるようにしてもよいし、端部111及び111近傍を車両Aの前後方向と平行に延びるようにしてもよい。
また、本実施形態の場合、図2に示すようにデフレクタ部110の膨出方向は、車両前後方向よりも車内側を向いている。本実施形態の場合、楕円弧の中心方向(長軸方向)L2が車両前後方向と角度θをなしている。なお、デフレクタ部材100の膨出方向を車両前後方向に合わせる構成も採用可能である。
次に、本実施形態の場合、図5に示すように車両Aの正面視で、デフレクタ部110は、その端部112は、タイヤ1bの幅方向の中心よりも外側に位置し、端部111はタイヤ1bの内縁よりも車内側でホイールハウス2の内縁よりも車外側に位置しており、デフレクタ部110は車幅方向にタイヤ1bの内縁を跨るように配設されている。
次に、アンダーカバー10bには走行風をホイールハウス2内に導く凹部200が形成されている。凹部200は、図2及び図3に示すように、デフレクタ部110の車幅方向内方の側方、特に、車幅方向内側部113の側方に配設され、ホイールハウス2の前縁部から車両前方へ延設されている。凹部200の深さは、車両Aの前方側から後方側に向かって徐々に深くなっている。
本実施形態の場合、デフレクタ部110と凹部200は、図2及び図5に示すように、車両Aの正面視で、ホイールハウス2の前縁部の幅内に位置しており、凹部200はデフレクタ部110に対してホイールハウス2の内側縁側に位置している。また、本実施形態の場合、デフレクタ部110の端部111は凹部200の車両Aの後方側端部(車幅方向外方側)に近接した位置に位置している。
次に、エンジンアンダーカバー10cにはデフレクタ部300が形成されている。デフレクタ部300は、本実施形態の場合、エンジンアンダーカバー10cに一体に形成されている。デフレクタ部300は、車両Aの下方へ突出した板状をなしており、本実施形態の場合、ホイールハウス2の前縁部から車幅方向に延設された略平板状をなしている。デフレクタ部300は、凹部200の車幅方向内方の側方に配設され、走行風がホイールハウス2内に流入すること、特に、ホイールハウス2の内側縁側から流入することを制限する。
デフレクタ部110と、凹部200と、デフレクタ部300と、は図2及び図3に示すように、車幅方向外方から内方へ順に配置され、それらの車両Aの前後方向の位置は、車両Aの側面視で、互いに重なるように位置している。
次に、係る構成からなる本実施形態の下面部構造の作用について説明する。デフレクタ部110は上記の通り、基本的にはホイールハウス2内へ車両前方から走行風が流入することを制限するものであるが、本実施形態ではデフレクタ部110が端部111及び112の双方から車両前方へ膨出した形状を有しており、特に上述した車幅方向内側部113を有しているため、走行風の一部がブレーキ装置3へ流れ、その冷却風とすることができる。図6は走行風の流れの説明図(一部断面底面図)である。
デフレクタ部110の存在により、デフレクタ部110周辺の走行風は、デフレクタ部110を乗り越える気流d1a、d1bと、乗り越えずにデフレクタ部110の側方を流れる気流d2a、d2bとに大別される。
デフレクタ部110を乗り越える気流d1a、d1bのうち、気流d1aは、デフレクタ部110の車幅方向内側部113が、車両Aの前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設されているため、つまり、走行風の方向と交差しているため、図6に示すように渦状の気流となり、まとまりながら流れる。また、デフレクタ部110を下方から上方へ乗り越えることになるので、渦状の上昇流となる。また、車幅方向内側部113は、車両Aの前方側から後方側にかけて、車幅方向内方に指向していることから、気流d1aはホイールハウス2内を上昇しながら前輪1を回り込むように流れ、徐々に拡散する。しかして、気流d1aはブレーキ装置3の冷却風として機能することになる。
本実施形態の場合、デフレクタ部110の端部111が、車両Aの正面視で、タイヤ1bの内縁よりも車内側でホイールハウス2の内縁よりも車外側に位置していることから、気流d1aはブレーキ装置3へ指向され易くなり、ブレーキ装置3の冷却性能を向上できる。また、本実施形態では、デフレクタ部110の端部111近傍が車両Aの前後方向と平行に延びているため、気流d1aをより車両Aの後方側へ、つまり、ブレーキ装置3へ導くことができる。更に、本実施形態では、デフレクタ部110の端部111がホイールハウス2の前縁部に位置しているため、車幅方向内側部113がホイールハウス2により近い位置に配設され、しかも、端部111がブレーキ装置3へより近づくことから、気流d1aが完全に拡散してしまう前に、ブレーキ装置3へ届き易くなり、ブレーキ装置3の冷却性を向上できる。
また、デフレクタ部110を乗り越える気流d1a、d1bのうち、気流d1bも、車幅方向外側部114が、車両Aの後方であって、かつ、車幅方向外方へ延設されていることから、やはり渦状の上昇流となる。気流d1bは車幅方向外側部114が車両外方に指向していると共にタイヤ1bの存在により拡散しながら車両側方に流れ、気流d2bと合流する。気流d1bにより車両Aの側方を流れる気流が若干乱れるが、気流d1bはタイヤ1bに衝突して拡散し、気流が弱まることと気流d2bとの合流により、車両Aの側方を流れる気流の乱れは左程大きくならない。
また、本実施形態の場合、デフレクタ部110が車両Aの底面視で楕円弧状をなしており、緩やかにカーブしているため、デフレクタ部110により偏向される走行風についてデフレクタ部110の側面に沿って層状の流れを維持でき、乱れが少なくなる。そして、車幅方向外側部114は、車両Aの後方であって、かつ、車幅方向外方へ延設されていることから、特に車両側方に流れる気流d2bについて、層状の流れを維持でき、乱れを少なくできるので車両全体のCd値を向上できる。
なお、本実施形態では、デフレクタ部110の膨出方向が車両前後方向よりも車内側を向いているため、車幅方向内側部113は、走行風(車両前後方向)となす角度が相対的に浅くなり、車幅方向外側部114は、相対的に深くなる。つまり、車幅方向外側部114に走行風が衝突する場合よりも、車幅方向内側部113に走行風が衝突する場合の方が、拡散の程度が小さく、かつ、車両Aの後方へ流れ易くなる。このため、気流d1aが車両後方へ、つまり、ブレーキ装置3へ指向し易くなり、ブレーキ装置3の冷却性を向上できる。
次に、本実施形態では、凹部200を設けたことにより、走行風をホイールハウス2内に導き、ブレーキ装置3を冷却するための走行風量を確保する。つまり、凹部200を設けたことで、前輪1の車幅方向内方へ導入されて、ブレーキ装置3へ車幅方向内方から到達する走行風量を多くし、ブレーキ装置3の冷却性を向上できる。このとき、凹部200がデフレクタ部110の車幅方向内方の側方に配設されていることから、デフレクタ部110の車幅方向内側部113を乗り越えて渦状の上昇流となる気流d1aが、凹部200を通過する気流d2aを巻き込み、ブレーキ装置3へ指向させる。これにより、ホイールハウス2に流入する走行風のうち、ブレーキ装置3へ指向する走行風量の割合を向上することができる。本実施形態では、特に、デフレクタ部110の端部111が凹部200の車両Aの後方側端部に近接した位置に位置しているため、車幅方向内側部113を乗り越えて生じた渦状の上昇流が凹部200を通過する気流d2aに近接するため、これを巻き込み易くなる。
一方、渦状の上昇流の巻き込み効果は、車幅方向内側部113から離間する程薄くなり、車幅方向内側部113から離間した部位を流れる走行風(気流d3)については、ブレーキ装置3への指向が余り期待できない。本実施形態の場合、デフレクタ部300を設けたことにより、車幅方向内側部113から離間した、車幅方向内方の位置からホイールハウス2へ流入しようとする走行風はホイールハウス2への流入が制限され、ブレーキ装置3の冷却に対する寄与が薄い走行風がホイールハウス2に流入することが防止される。これは、ホイールハウス2から車両Aの側方へ流出する走行風量を低減し、車両A全体のCd値向上に寄与する。
このように本実施形態では、デフレクタ部110と、凹部200と、デフレクタ部300と、を車幅方向外方から内方へ順に配設したことにより、ホイールハウス2に流入する走行風のうち、ブレーキ装置3へ指向する走行風量の割合を向上する一方、ブレーキ装置3への指向が余り期待できない部位を流れる走行風のホイールハウス2への流入を制限し、ブレーキ装置3の冷却性と、車両A全体のCd値とを両立することができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、デフレクタ部110の底面視形状を楕円弧状としたが、デフレクタ部110の車幅方向の端部111及び112の双方から車両Aの前方へ膨出した形状はこれに限られず、種々の形状が採用できる。例えば、図7(a)のデフレクタ部材100aのデフレクタ部110aのように円弧状(半円弧状)とすることもできる。また、図7(b)のデフレクタ部材100bのデフレクタ部110bのように三角状(底辺がないもの)とすることもできる。更に、図7(c)のデフレクタ部材100cのデフレクタ部110cのように台形状(底辺がないもの)とすることもできる。
また、デフレクタ部110の車幅方向の端部111及び112の双方から車両Aの前方へ膨出した形状ではないが、車幅方向内側部113を有する構成として、例えば、図7(d)のデフレクタ部材100dのデフレクタ部110dのような形状も採用できる。デフレクタ部110dは、車幅方向内側部113dと、車幅方向外側部114dとを有しているが、車幅方向外側部114dは車幅方向に延設している。
本発明の一実施形態に係る下面部構造を備えた車両Aの前部の側面視図である。 車両Aの前方の底面図(一部断面図)である。 本実施形態の下面部構造の要部を模式的に示した、車両Aの底面側から見た斜視図である。 左の前輪1の前方に配設されたデフレクタ部材100の斜視図である。 本実施形態の下面部構造の要部の正面図(一部断面図)である。 本実施形態の下面部構造による走行風の流れの説明図(一部断面底面図)である。 (a)乃至(d)はデフレクタ部材100の他の例を示す底面図である。
符号の説明
1 前輪
2 ホイールハウス
3 ブレーキ装置
110 デフレクタ部(第1デフレクタ部)
111、112 端部
113 車幅方向内側部
114 車幅方向外側部
200 凹部
300 デフレクタ部(第2デフレクタ部)

Claims (5)

  1. ブレーキ装置が設けられた操舵輪である前輪を収容するホイールハウスを有する車両前部の下面部構造において、
    車両下方へ突出した板状をなし、前記前輪の前方において、車両正面視で前記前輪と重なる位置に配設されたデフレクタ部と、
    前記デフレクタ部の車幅方向内方の側方に配設され、前記ホイールハウスの前縁部から車両前方へ延設された、走行風を前記ホイールハウス内に導く凹部と、
    を備え、
    前記デフレクタ部は、
    車幅方向内方の端部と、
    前記端部から、車両前方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向内側部と、
    を有することを特徴とする車両前部の下面部構造。
  2. 前記凹部の車幅方向内方の側方に配設され、走行風が前記ホイールハウス内に流入することを制限する、車両下方へ突出した板状の第2デフレクタ部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両前部の下面部構造。
  3. 前記デフレクタ部が、
    前記車幅方向内側部の車両前方側端部と連続して形成され、当該車両前方側端部から、車両後方であって、かつ、車幅方向外方へ延設された車幅方向外側部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両前部の下面部構造。
  4. 前記デフレクタ部が、車両底面視において、円弧状又は楕円弧状をなしていることを特徴とする請求項3に記載の車両前部の下面部構造。
  5. ブレーキ装置が設けられた操舵輪である前輪を収容するホイールハウスを有する車両前部の下面部構造において、
    車両下方へ突出した板状をなし、前記前輪の前方において、車両正面視で前記前輪と重なる位置に配設され、その車幅方向の両端部から車両前方へ膨出した形状を有する第1デフレクタ部と、
    前記ホイールハウスの前縁部から車両前方へ延設された、走行風を前記ホイールハウス内に導く凹部と、
    車幅方向に延設され、車両下方へ突出した板状の第2デフレクタ部と、を備え、
    前記第1デフレクタ部と、前記凹部と、前記第2デフレクタ部と、を車幅方向外方から内方へ順に配設したことを特徴とする車両前部の下面部構造。
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