JP6191550B2 - 車両用空力構造 - Google Patents

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本発明は、車両用空力構造に関する。
下記特許文献1には、操縦安定性を向上させることができる車両用空力構造が開示されている。具体的には、この車両用空力構造は、ホイールハウス内側に設けられると共に側面視でホイールアーチに対応しかつホイールアーチよりも若干大径の略円弧状に形成されたフェンダライナを有している。このフェンダライナには、ホイールアーチ内に収容された車輪の後側に位置する部分に、この車輪に向かって開口する凹状部を有している。この凹状部は、車幅方向に延在されると共に車体上下方向の下側を向く空気流衝突壁と、空気流衝突壁における車輪から遠い側の端部から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁と、空気流衝突壁又は空気流案内壁における車幅方向の一部に形成された断面形状急変部と、で構成されている。そして、車両上下方向に複数の凹状部が設けられていることから、フェンダライナは側面視でいわゆる階段状に形成されている。この車両用空力構造が適用された車両が走行すると、車輪の回転に引きずられてホイールハウス内には車両前方に向かう空気流が発生する。この空気流の一部は凹状部の空気流案内壁に導かれて空気流衝突壁に衝突する。このため、凹状部の周りで圧力が上昇し、ホイールハウスへの空気流入が抑制される。したがって、ホイールハウス内に流入する空気量が減少し、それに伴ってホイールハウスの側面から排出される空気量が減少する。これにより、車両の側面に沿って流れる空気流が乱されることが防止されてスムーズな空気流を得ることができ、車両の操縦安定性が向上される。
特開2009−67159号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、フェンダライナに設けられた凹状部は空気流衝突壁と空気流案内壁と断面形状急変部とで構成されており、さらに凹状部が複数設けられることでフェンダライナがいわゆる階段状に形成されている。したがって、フェンダライナ自体の形状が複雑となり、製造が煩雑となる。
本発明は上記問題を考慮し、簡易な構成で空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることができる車両用空力構造を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両用空力構造は、ホイールアーチにおける車両前後方向前側及び車両前後方向後側の少なくとも一方に取り付けられると共に、車両前後方向後側に設けられかつ車両幅方向外側へ突出した隆起部と、前記隆起部の車両前後方向前側に前記隆起部と連続して設けられかつ車幅方向内側へ凹状に湾曲しさらに車両前後方向前側から前記隆起部に向かうにつれて前記湾曲の曲率が大きくなる湾曲部と、前記隆起部の車両後端部に設けられかつ車両幅方向に沿った平坦面である車両後方面と、が形成された整流部を有している。
請求項1記載の本発明における作用、効果を以下に示す。
車両が走行すると、走行に伴って車両前方から車両後方へと向かう車両側面に沿った空気流が生じる。本発明が適用された車両が走行すると、ホイールアーチにおける車両前後方向前側及び車両前後方向後側の少なくとも一方に設けられた整流部では、空気流が湾曲部に沿うように流れる。そして、湾曲部は車幅方向内側へ凹状にかつ車両前後方向前側から隆起部に向かうにつれて曲率が大きくなる湾曲とされていることから、空気流は車幅方向外側へ案内される。さらに、湾曲部は隆起部と連続して設けられていることから、車幅方向外側へ案内された空気流は隆起部へと流される。空気流が湾曲部から隆起部に達すると、この隆起部の車両後方側で空気流が整流部と剥離する。剥離した空気流は、そのまま車両後方へと流れるが、剥離した空気流と車両側面との間には負圧が発生する。この負圧が車両幅方向における左右それぞれで同様に発生して車両に作用することで、直進安定性を向上させることが可能となる。また、車輪の回転に引きずられて発生した車輪周辺の乱流は、剥離した空気流によって発生した負圧によってホイールハウスから引き出されると共に、車両後方へと流れる空気流に伴って車両後方へと流される。すなわち、車輪周辺の乱流が抜けやすくなる。このため、ステアリング操舵時の応答性を向上させることが可能となる。
さらに、湾曲部は、車両前後方向前側から隆起部に向かうにつれて湾曲の曲率が大きくなるように形成されていることから、走行に伴って車両前方から車両後方へと向かう車両側面に沿った空気流は湾曲部に沿って円滑に隆起部へと流れることが可能となる。つまり、空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることが可能となる。さらにまた、整流部は、上述の通り隆起部と湾曲部とが形成されたものであればよく簡易な構成とされている。
請求項1記載の本発明に係る車両用空力構造は、簡易な構成で空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることができるという優れた効果を有する。
第一実施形態に係る車両用空力構造を有する車両を示す側面図である。 (A)は第一実施形態に係る車両用空力構造における前側整流部を示す側面図であり、(B)は(A)に示される前側整流部をA−A線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 (A)は第一実施形態に係る車両用空力構造における後側整流部を示す側面図であり、(B)は(A)に示される後側整流部をB−B線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 第一実施形態に係る車両用空力構造を有する車両における車輪周辺部の走行時の空気流を模式的に示す拡大斜視図である。 第二実施形態に係る車両用空力構造を有する車両を示す側面図である。 第二実施形態に係る車両用空力構造を有する車両における車輪周辺部を示す拡大側面図である。 第三実施形態に係る車両用空力構造を有する車両を示す側面図である。 対比例に係る車両用空力構造を有する車両における車輪周辺部を示す側面図である。
(第一実施形態)
以下、図1〜4を用いて、本発明に係る車両用空力構造の第一実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印UPは車両の上方向、矢印FRは車両の前方向、矢印OUTは車両幅方向外側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両10の前部及び後部には、車幅方向外側に板状のフェンダパネル12が設けられている。フェンダパネル12には、略半円弧状かつ下向きに開口されたホイールアーチ14が形成されている。
車両10の前部及び後部には、ホイールアーチ14の車両幅方向内側において、略半円柱状のホイールハウス16が形成されており、ホイールハウス16内には、車輪18(前輪又は後輪)が回転可能に収められている。また、ホイールハウス16内には、車輪18と対向する図示しないフェンダライナが設けられている。なお、図示しないフェンダライナは、ホイールアーチ14の外周側に設けられており、車両外側から露見されない構成とされている。
車両10の前部におけるホイールアーチ14の車両前後方向前側には、整流部としての前側整流部22が設けられている。この前側整流部22は、略直方体形状かつ長手方向がホイールアーチ14の円弧形状に沿うように形成されている。具体的には、前側整流部22の車両後方向後側に設けられる後端部24がホイールアーチ14の車輪側端部26の円弧形状と略同一の円弧形状となるように形成されている。そして、前側整流部22は、後端部24がホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。また、本実施形態では、前側整流部22は車両前端部に取り付けられるフロントバンパ58に一体的に取り付けられている。
前側整流部22の車両上下方向下側に設けられる下端部28は、車両上下方向の位置が車輪18の中心を通る水平面Hと略同一の位置に配置されている(図6参照)。また、この下端部28から前側整流部22の車両上下方向上側に設けられる上端部32までの寸法は250mm程度とされている。さらに、前側整流部の車両幅方向における寸法(厚さ寸法)は、後述する隆起部34を含めて10mm程度とされていると共に、車両前後方向における寸法(幅寸法)は10mm程度とされている。
図2(B)に示されるように、この前側整流部22の車両前後方向後側には、車両幅方向外側に突出した隆起部34が形成されている。さらに、隆起部34の車両前後方向前側には、隆起部34と連続的に設けられかつ略凹状に湾曲して形成された湾曲部36が形成されている。この湾曲部36は、車両前後方向前側から後側に向かうにつれて湾曲の曲率が大きくなるように形成されている。そして、前側整流部22の車両前後方向前側に設けられる前端部38の車両幅方向での突出量は隆起部34の突出量よりも小さくされている。
隆起部34の車両前後方向後端部は、車両幅方向に沿った平坦面である車両後方面40によって形成されている。また、隆起部34の車両幅方向外側は車両前後方向に沿った平坦面である車両側方面41によって形成されており、車両側方面41と車両後方面40とは円弧形状で繋げられている。
車両10の後部におけるホイールアーチ14の車両前後方向後側には、整流部としての後側整流部42が設けられている(図1参照)。この後側整流部42は、前側整流部22と同様に略直方体形状かつ長手方向がホイールアーチ14の円弧形状に沿うように形成されている。具体的には、後側整流部42の車両前後方向前側に設けられる前端部44がホイールアーチ14の車輪側端部26の円弧形状と略同一の円弧形状となるように形成されている。そして、後側整流部42は、前端部44がホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。また、本実施形態では、後側整流部42は車両後端部に取り付けられるリアバンパ60に一体的に取り付けられている。
後側整流部42の車両上下方向下側に設けられる下端部46は、車両上下方向の位置が車輪18の中心を通る水平面Hと略同一の位置に配置されている(図6参照)。また、この下端部46から後側整流部42の車両上下方向上側に設けられる上端部48までの寸法は、前側整流部22と同様に250mm程度とされている。さらに、前側整流部22と同様に、後側整流部の車両幅方向における寸法(厚さ寸法)は、後述する隆起部50を含めて10mm程度とされていると共に、車両前後方向における寸法(幅寸法)は10mm程度とされている。
図3(B)に示されるように、この後側整流部42の車両前後方向後側には、前側整流部22の隆起部34と同様の構成とされた隆起部50が形成されている。さらに、隆起部50の車両前後方向前側には、前側整流部22の湾曲部36と同様の構成とされた湾曲部52が形成されている。そして、後側整流部42の車両前後方向後側に設けられる前端部44の車両幅方向での突出量は隆起部50の突出量よりも小さくされている。
隆起部50の車両前後方向後端部は、車両幅方向に沿った平坦面である車両後方面54によって形成されている。また、隆起部50の車両幅方向外側は車両前後方向に沿った平坦面である車両側方面55によって形成されており、車両側方面55と車両後方面54とは円弧形状で繋げられている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図8に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、車両100の前部及び後部には、内部に車輪102が回転可能に収められたホイールハウス104が設けられている。このホイールハウス104には、ホイールハウス104の内側に側面視でホイールアーチ105に対応しかつホイールアーチ105よりも若干大径の略円弧状に形成されたフェンダライナ106が設けられている。このフェンダライナ106には、ホイールアーチ105内に収容された車輪102の後側に位置する部分にこの車輪102に向かって開口する凹状部108を有している。
この凹状部108は、車幅方向に延在されると共に車体上下方向の下側を向く空気流衝突壁110と、この空気流衝突壁110における車輪102から遠い側の端部112から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁114と、空気流衝突壁110及び空気流案内壁114の一方における車幅方向の一部に形成された断面形状急変部116と、で構成されている。そして、車両上下方向に複数の凹状部108が設けられていることから、フェンダライナ106は側面視でいわゆる階段状に形成されている。
この車両用空力構造が適用された車両100が走行すると、車輪102の回転に伴ってホイールハウス104内には車輪102の回転に引きずられて車両前方に向かう空気流Wが発生する。この空気流Wの一部は凹状部108の空気流案内壁114に導かれて空気流衝突壁110に衝突する。このため、凹状部108の周りで圧力が上昇し、ホイールハウス104への空気流入が抑制される。したがって、ホイールハウス104内に流入する空気量が減少し、それに伴ってホイールハウス104の側面から排出される空気量が減少する。これにより、車両100の側面に沿って流れる空気流が乱されることが防止されてスムーズな空気流を得ることができる。これらのことから、車両100の操縦安定性が向上される。
しかしながら、フェンダライナ106に設けられた凹状部108は空気流衝突壁110と空気流案内壁114と断面形状急変部116とで構成されており、さらに凹状部108が複数設けられることでフェンダライナがいわゆる階段状に形成されている。したがって、フェンダライナ106自体の形状が複雑となり、製造が煩雑となる可能性がある。
これに対し、本実施形態では、図2、3に示されるように、本発明が適用された車両10が走行すると、ホイールアーチ14における車両前後方向前側に設けられた前側整流部22及び車両前後方向後側に設けられた後側整流部42では、空気流Wが湾曲部36、52に沿うように流れる。そして、湾曲部36、52は車幅方向内側へ凹状にかつ車両前後方向前側から隆起部34、50に向かうにつれて曲率が大きくなる湾曲とされていることから、空気流Wは車幅方向外側へ案内される。さらに、湾曲部36、52は隆起部34、50と連続して設けられていることから、車幅方向外側へ案内された空気流Wは隆起部34、50へと流される。空気流Wが湾曲部36、52から隆起部34、50に達すると、この隆起部34、50の車両後方側で空気流Wが前側整流部22及び後側整流部42と剥離する。剥離した空気流Wは、そのまま車両後方へと流れるが、剥離した空気流Wと車両側面との間には負圧が発生する。この負圧が車両幅方向における左右それぞれで同様に発生して車両10に作用することで、直進安定性を向上させることが可能となる。また、車輪18の回転に引きずられて発生した車輪18の周辺の乱流Tは、剥離した空気流Wによって発生した負圧によってホイールハウス16から引き出されると共に、車両後方へと流れる空気流Wに伴って車両後方へと流される(図4参照)。すなわち、車輪18周辺の乱流Tが抜けやすくなる。このため、ステアリング操舵時の応答性を向上させることが可能となる。
さらに、湾曲部36、52は、前端部38、44から隆起部34、50に向かうにつれて湾曲の曲率が大きくなるように形成されていることから、走行に伴って車両前方から車両後方へと向かう車両側面に沿った空気流Wは湾曲部36、52に沿って円滑に隆起部34、50へと流れることが可能となる。つまり、空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることが可能となる。さらにまた、前側整流部22及び後側整流部42は、上述の通り隆起部34、50と湾曲部36、52とによる簡易な構成とされている。これらのことより、簡易な構成で空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることができる。
また、本実施形態では、図1に示されるように、前側整流部22は車両前方のホイールアーチ14の車両前後方向前側に設けられている。すなわち、車両前端部に取り付けられるフロントバンパ58に取り付けることが可能となる。一般的に、フロントバンパ58は樹脂製とされており、又、フェンダパネル12は金属製とされている。したがって、前側整流部22をフェンダパネル12へ取り付ける場合と比較し、前側整流部22をフロントバンパ58へ取り付ける方が容易となる。また、フロントバンパ58と前側整流部22を一体で成形することも可能となる。これにより、取付け工数やコスト等を抑制することが可能となる。同様に、後側整流部42は、車両後方のホイールアーチ14の車両前後方向後側に取り付けられていることから、車両後端部に取付けられているリアバンパ60に取り付けることが可能となる。リアバンパ60も一般的に樹脂製とされていることから、前側整流部22と同様に、取付け工数やコスト等を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、図5、6を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両用空力構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る車両用空力構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、車両62の前部及び後部のホイールアーチ14には、それぞれ前側整流部22と後側整流部42とが設けられている点に特徴がある。
すなわち、車両62の前部におけるホイールアーチ14の車両前後方向前側には、整流部としての前側整流部22が設けられている。それと共に、車両62の前部におけるホイールアーチ14の車両前後方向後側には、整流部としての後側整流部42が設けられている。そして、車両62の前部におけるホイールアーチ14の前側整流部22及び後側整流部42は、前側整流部22の後端部24及び後側整流部42の前端部44がそれぞれホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。
同様に、車両62の後部におけるホイールアーチ14の車両前後方向前側には、整流部としての前側整流部22が設けられている。それと共に、車両62の後部におけるホイールアーチ14の車両前後方向後側には、整流部としての後側整流部42が設けられている。そして、車両62の後部におけるホイールアーチ14の前側整流部22及び後側整流部42は、前側整流部22の後端部24及び後側整流部42の前端部44がそれぞれホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によれば、第1実施形態と同様、本発明が適用された車両62が走行すると、ホイールアーチ14における車両前後方向前側に設けられた前側整流部22及び車両前後方向後側に設けられた後側整流部42では、空気流Wが湾曲部36、52に沿うように流れる。そして、湾曲部36、52は車幅方向内側へ凹状にかつ車両前後方向前側から隆起部34、50に向かうにつれて曲率が大きくなる湾曲とされていることから、空気流Wは車幅方向外側へ案内される。さらに、湾曲部36、52は隆起部34、50と連続して設けられていることから、車幅方向外側へ案内された空気流Wは隆起部34、50へと流される。空気流Wが湾曲部36、52から隆起部34、50に達すると、この隆起部34、50の車両後方側で空気流Wが前側整流部22及び後側整流部42と剥離する。剥離した空気流Wは、そのまま車両後方へと流れるが、剥離した空気流Wと車両側面との間には負圧が発生する。この負圧が車両幅方向における左右それぞれで同様に発生して車両62に作用することで、直進安定性を向上させることが可能となる。また、車輪18の回転に引きずられて発生した車輪18の周辺の乱流Tは、剥離した空気流Wによって発生した負圧によってホイールハウス16から引き出されると共に、車両後方へと流れる空気流Wに伴って車両後方へと流される(図4参照)。すなわち、車輪18周辺の乱流Tが抜けやすくなる。このため、ステアリング操舵時の応答性を向上させることが可能となる。
さらに、湾曲部36、52は、前端部38、44から隆起部34、50に向かうにつれて湾曲の曲率が大きくなるように形成されていることから、走行に伴って車両前方から車両後方へと向かう車両側面に沿った空気流Wは湾曲部36、52に沿って円滑に隆起部34、50へと流れることが可能となる。つまり、空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることが可能となる。さらにまた、前側整流部22及び後側整流部42は、上述の通り隆起部34、50と湾曲部36、52とが形成されたものであればよく簡易な構成とされている。これらのことより、簡易な構成で空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、図7を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両用空力構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第3実施形態に係る車両用空力構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、車両70の前部及び後部のホイールアーチ14には、それぞれ前側整流部22が設けられている点に特徴がある。
すなわち、車両70の前部におけるホイールアーチ14の車両前後方向前側には、整流部としての前側整流部22が設けられている。そして、前側整流部22は、後端部24がホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。
同様に、車両70の後部におけるホイールアーチ14の車両前後方向前側には、整流部としての前側整流部22が設けられている。そして、車両70の後部におけるホイールアーチ14の前側整流部22は、前側整流部22の後端部24がホイールアーチ14の車輪側端部26に沿うように取り付けられている。
(第3実施形態の作用・効果)
次に、第3実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によれば、第1実施形態と同様、本発明が適用された車両70が走行すると、ホイールアーチ14における車両前後方向前側に設けられた前側整流部22では、空気流Wが湾曲部36に沿うように流れる。そして、湾曲部36は車幅方向内側へ凹状にかつ車両前後方向前側から隆起部34に向かうにつれて曲率が大きくなる湾曲とされていることから、空気流Wは車幅方向外側へ案内される。さらに、湾曲部36は隆起部34と連続して設けられていることから、車幅方向外側へ案内された空気流Wは隆起部34へと流される。空気流Wが湾曲部36から隆起部34に達すると、この隆起部34の車両後方側で空気流Wが前側整流部22と剥離する。剥離した空気流Wは、そのまま車両後方へと流れるが、剥離した空気流Wと車両側面との間には負圧が発生する。この負圧が車両幅方向における左右それぞれで同様に発生して車両70に作用することで、直進安定性を向上させることが可能となる。また、車輪18の回転に引きずられて発生した車輪18の周辺の乱流Tは、剥離した空気流Wによって発生した負圧によってホイールハウス16から引き出されると共に、車両後方へと流れる空気流Wに伴って車両後方へと流される(図4参照)。すなわち、車輪18周辺の乱流Tが抜けやすくなる。このため、ステアリング操舵時の応答性を向上させることが可能となる。
さらに、湾曲部36は、前端部38から隆起部34に向かうにつれて湾曲の曲率が大きくなるように形成されていることから、走行に伴って車両前方から車両後方へと向かう車両側面に沿った空気流Wは湾曲部36に沿って円滑に隆起部34へと流れることが可能となる。つまり、空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることが可能となる。さらにまた、前側整流部22は、上述の通り隆起部34と湾曲部36とによる簡易な構成とされている。これらのことより、簡易な構成で空気抵抗値を増大させることなく操縦安定性を向上させることができる。
なお、上述した第1〜第3本実施形態では、前側整流部22及び後側整流部42は、それぞれの下端部28、46から上端部32、48までの寸法が250mm程度とされていると共に厚さ寸法及び幅寸法が10mm程度とされているが、これに限らず、その他の寸法としてもよい。
また、前側整流部22及び後側整流部42は、それぞれ隆起部34、50と湾曲部36、52とを有する別体の部品としてもよい。これにより、車両のボディ形状を変更することなく取り付けることが可能となる。すなわち、既存の車両にも取り付けることが可能となる。
さらに、本発明が適用されていない参考例として、前側整流部22及び後側整流部42のそれぞれの湾曲部36、50が一定の曲率で湾曲された形状又はスラント形状又はその他の形状に形成されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
14 ホイールアーチ
22 前側整流部(整流部)
34 隆起部
36 湾曲部
42 後側整流部(整流部)
50 隆起部
52 湾曲部

Claims (1)

  1. ホイールアーチにおける車両前後方向前側及び車両前後方向後側の少なくとも一方に取り付けられると共に、車両前後方向後側に設けられかつ車両幅方向外側へ突出した隆起部と、前記隆起部の車両前後方向前側に前記隆起部と連続して設けられかつ車幅方向内側へ凹状に湾曲しさらに車両前後方向前側から前記隆起部に向かうにつれて前記湾曲の曲率が大きくなる湾曲部と、前記隆起部の車両後端部に設けられかつ車両幅方向に沿った平坦面である車両後方面と、が形成された整流部を有する車両用空力構造。
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