JP6485473B2 - タイヤデフレクタ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、デフレクタが前輪前方の車両底部に配置されたようなタイヤデフレクタ装置に関する。
一般に、前輪(いわゆるフロントタイヤ)周りは空気抵抗を発生させる要因となることが知られている。詳しくは、車両前方からの走行風がホイールハウス内に入った後に、ホイールハウスから車両側面に流出すると、車両側面流が乱されて、空気抗力係数(いわゆるCd値)に悪影響を及ぼすので、ホイールハウス内に入る走行風を如何に減少させるかがCd値改善の観点で重要となる。
上述のCd値を改善することを目的として、従来、特許文献1に開示されたタイヤデフレクタ構造が既に発明されている。
すなわち、上記特許文献1に開示されたものは、タイヤデフレクタ構造において、前輪と対向する位置に車両下方へ向けて突出するスパッツを設けると共に、該スパッツよりも車幅方向内側において車両上方へ膨出する膨出部を形成したものであって、車両走行時に上記膨出部を流れる走行風をブレーキ装置に導いて、当該走行風でブレーキ装置を冷却するものである。
この特許文献1に開示された従来構造においては、上記膨出部を流れる走行風を積極的にホイールハウス内に取入れるものであるから、ブレーキ装置冷却後の走行風がホイールハウスから車両側面に流出した時、この流出風により車両側面流が乱されて、Cd値が悪化するため、改善の余地があった。
特許第3543711号公報
そこで、この発明は、前輪に直撃する走行風を抑制することで、ホイールハウス内に走行風が入り込まないようにし、空気抗力係数(Cd値)の向上を図ることができるタイヤデフレクタ装置の提供を目的とする。
この発明によるタイヤデフレクタ装置は、デフレクタが前輪前方の車両底部に配置されたタイヤデフレクタ装置であって、上記デフレクタは、車両前後方向で略水平に配置された略水平部と、該略水平部の後部において下方に延びると共に車幅方向に延びる縦壁部とを備え、上記縦壁部の少なくとも下端部を含む縦壁部下部と上記略水平部に直交する仮想の直交面とが成す角度が20度〜45度の範囲で形成され、上記縦壁部は、上記前輪の車幅方向の少なくとも半分程度の部位が重複する位置に設けられたものである。
上記構成によれば、デフレクタにおいて、上記縦壁部の車両前方に略水平部を設けることで、縦壁部に当たる走行風の風量を増やし、走行風がホイールハウス内に巻込まれないように、前輪側面後方に流れる風を制御し、前輪周りのCd値向上を図ることができる。
特に、上記縦壁部と、略水平部に直交する仮想の直交面とが成す角度(前傾角度)を20度〜45度に設定している。
すなわち、上記前傾角度が20度未満の場合には、縦壁部の車幅方向端部に渦が形成され、上記前傾角度が45度を超過する場合には、走行風が前輪に当たる衝突ホイール高さが著しく高くなるので、上記範囲内としたものである。
さらに上記縦壁部は、上述したように上記前輪の車幅方向の少なくとも半分程度の部位が重複する位置に設けられたものである。
上記構成によれば、上記前輪の車幅方向の少なくとも半分程度の部位が重複する位置に上記縦壁部を設けることで、前輪に直撃する走行風の流れを確実に抑制することができる。つまり、走行風は縦壁部により下方に変向されるため、前輪に走行風が当たらないように制御することができる。
この発明の一実施態様においては、上記デフレクタは上記前輪に対し車幅方向内側に位置する第1導風部と、該第1導風部の車幅方向外側にて上記前輪と車幅方向に重複する第2導風部と、を備え、上記略水平部と上記縦壁部は、上記第2導風部の車幅方向全域にわたって形成され、上記第1導風部は、上記縦壁部より緩やかな後ろ下がりに傾斜する緩斜面が形成されたものである。
この発明の一実施態様においては、上記第2導風部の上記略水平部及び上記縦壁部の車幅方向内側から上記第1導風部の上記緩斜面に向かって下方に延びる側壁が形成されたものである。
この発明によれば、前輪に直撃する走行風を抑制することで、ホイールハウス内に走行風が入り込まないようにし、空気抗力係数(Cd値)の向上を図ることができる効果がある。
本発明のタイヤデフレクタ装置を備えた車両の要部正面図 図1の左側面図 図1の底面図 本発明のタイヤデフレクタ装置を備えた車両を、斜め下方から見上げた状態で示す斜視図 デフレクタをスプラッシュシールドに取付けた状態の斜視図 デフレクタを示す拡大底面図 デフレクタを斜め下方から見上げた状態で示す拡大斜視図 (a)はデフレクタの拡大正面図、(b)はデフレクタの拡大側面図 (a)は図6のA−A線に沿う要部の矢視断面図、(b)は縦壁部の他の実施例を示す部分拡大断面図 (a)は図6のX−X線矢視断面図、(b)は図6のY−Y線矢視断面図 縦壁部角度に対する衝突ホイール高さを示す特性図 縦壁部角度に対するデフレクタ横剥離量を示す特性図 縦壁部角度に対するCd値を示す特性図
前輪に直撃する走行風を抑制することで、ホイールハウス内に走行風が入り込まないようにし、空気抗力係数(Cd値)の向上を図るという目的を、デフレクタが前輪前方の車両底部に配置されたタイヤデフレクタ装置であって、上記デフレクタは、車両前後方向で略水平に配置された略水平部と、該略水平部の後部において下方に延びると共に車幅方向に延びる縦壁部とを備え、上記縦壁部の少なくとも下端部を含む縦壁部下部と上記略水平部に直交する仮想の直交面とが成す角度が20度〜45度の範囲で形成されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はタイヤデフレクタ装置を示し、図1は当該タイヤデフレクタ装置を備えた車両の要部正面図、図2は図1の左側面図、図3は図1の底面図、図4はタイヤデフレクタ装置を備えた車両を、斜め下方から見上げた状態で示す斜視図である。
図1〜図4において、エンジンルームの前方に位置するフロントバンパフェース10を設け、このフロントバンパフェース10の車幅方向中央部には、図1に示すように、フロントグリル11を設けると共に、上述のフロントバンパフェース10の車幅方向左右両サイド下部には、走行風導入部12(但し、図面では車両左側の走行風導入部12のみを示す)を設けている。
上述のフロントバンパフェース10の車幅方向両端後部には、エンジンルームの側方部を覆うフロントフェンダパネルを連続して取付ける一方、前輪13(いわゆるフロントタイヤ)の上側過半部を離間して覆うホイールハウス部14を形成している。
上述のホイールハウス部14は、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとを備えており、これらホイールハウスインナとホイールハウスアウタとで形成されたホイールアーチ部の前輪13対向面側には、図3に示すように、スプラッシュシールド(splash sealed、いわゆる泥除け部材)15が設けられている。
図1に示すように、車両前後方向から見て下方に凸状のデフレクタ20(導風部材)が前輪13前方の車両底部に配置されている。図面では車両左側の前輪13前方におけるデフレクタ20のみを示すが、車両右側の前輪前方においても、車両左側のデフレクタ20と左右対称構造または左右略対称構造のデフレクタが配置されている。
また、上述のデフレクタ20の下方への突出量は、この実施例では、デフレクタ20の最下端部が、地面から前輪13直径の20〜25%の位置まで突出するように設定されているが、この数値に限定されるものではない。
図3、図4に示すように、左右のデフレクタ20,20間における車両底部には、当該車両底部を流れる走行風(つまり床下風)を整流するためのアンダカバー16(詳しくは、センタアンダカバー)が設けられている。
図5はデフレクタ20をスプラッシュシールド15に取付けた状態の斜視図、図6はデフレクタ20を単体で示す拡大底面図、図7はデフレクタ20単体を車両の斜め下方から見上げた状態で示す拡大斜視図、図8の(a)はデフレクタ20単体の拡大正面図、図8の(b)はデフレクタ20単体の拡大側面図、図9の(a)は図6のA−A線に沿う要部の矢視断面図、図9の(b)は縦壁部構造の他の実施例を示す部分拡大断面図である。また、図10の(a)は図6のX−X線矢視断面図、図10の(b)は図6のY−Y線矢視断面図である。
図3、図6に示すように、上述のデフレクタ20は、車幅方向内側に位置する第1導風部21と、車幅方向外側に位置する第2導風部22と、上記第1導風部21と第2導風部22とを車両上下方向につなぐと共に車両前後方向に延びる連結部としての側壁26とを、合成樹脂や繊維強化プラスチックなどの材料により一体形成したものであって、該デフレクタ20を車両底部に取付けた時、図3に示すように、上述の第1導風部21は、車幅方向で上述の前輪13と重複しない位置(オフセット位置)にあり、上述の第2導風部22は、車幅方向で上述の前輪13に重複する位置(オーバラップ位置)にある。
図6、図7、図8に示すように、上述の第1導風部21は、車両前後方向に延び、かつ、後ろ下がりに傾斜する緩斜面23を有している。この実施例では、該緩斜面23の仮想水平線に対する傾斜角度を約10度に設定しているが、この数値に限定されるものではない。
図6、図7、図8に示すように、上述の第2導風部22は、車両前方からの走行風を後方に案内する案内面として車両前後方向に延びる略水平な平坦面24と、この平坦面24の後部から斜め下方に延びると共に、車幅方向に延びる縦壁部25と、を有している。この縦壁部25の車幅方向に延びる長さは、平坦面24後部の車幅方向の長さに略相当する。
そして、上述の案内面としての平坦面24は上述の緩斜面23よりも地上高が高くなるように配置されている。つまり、平坦面24は緩斜面23に対して上方に凹むように形成されている。
これにより、車幅方向で前輪13に重複しない走行風、つまり、第1導風部21を通る走行風は、車両前方からそのまま車両後方に流し、車幅方向で前輪13と重複する走行風、つまり、第2導風部22を通る走行風のみを前輪13に当たらないように、一旦縦壁部25に当てた後に、この縦壁部25にて走行風の流れを下方、かつ、車幅方向外側に変更(平坦面24および縦壁部25の車幅方向内側には側壁26が存在するので、車幅方向内側への走行風の流れは抑制され、走行風は車幅方向外側へ変向される)することにより、前輪13直撃後の走行風がホイールハウス部14内に巻込まれることを抑制して、前輪13周りのCd値向上を図るよう構成したものである。
図6、図7に示すように、第1導風部21における緩斜面23の車幅方向外部と、第2導風部22における平坦面24の車幅方向内部と、は上下方向に延びる側壁26で連結されている。
また、図3、図6に示すように、上述の第1導風部21と第2導風部22とは隣接して配置されると共に、これら第1導風部21と第2導風部22との境界部27、換言すれば、上記側壁26の下端部は、図3に示すように、前輪13の最内側(車幅方向の最も内側)よりもさらに車幅方向内側に位置するように形成されている。
このように、上述の境界部27を、前輪13の最内側よりも車幅方向内側に位置させることで、第2導風部22を通る走行風がホイールハウス部14内へ巻込まれることを防止するよう構成したものである。
ここで、上述の境界部27は、前輪13の最内側よりも5〜40mm車幅方向内側に位置することが好ましい。
すなわち、5mm未満の場合には、斜め前方から流入してくる走行風が前輪13に当たり、ホイールハウス部14内に走行風が入ることで、Cd値が悪化する一方、40mmを超過する場合には、ホイールハウス部14内に本来入らない走行風までも第2導風部22の平坦面24、縦壁部25にて下向きに制御することになり、縦壁部25下端で剥離が生じることにより、Cd値が悪化する。このため、上述の範囲内が好ましいものである。
図5、図6に示すように、上述の緩斜面23の前部と、上述の平坦面24の前部乃至車幅方向外端部とには、上下方向寸法が比較的小さい立上り片28を介してフランジ部29が一体連結されている。
また、図5、図6、図7に示すように、上述の緩斜面23の車幅方向内端部には、上下方向寸法が比較的小さい立上り片30を介してフランジ部31が一体連結されている。
ここで、上述の立上り片28およびフランジ部29は、平面視で略円弧形状に形成される一方、上述の立上り片30およびフランジ部31は、平面視で車両前後方向に延びる直線形状に形成されている(図6参照)。
また、上述の立上り片28とフランジ部29とは、断面L字状(詳しくは、横向きL字状)になるように連結されており、同様に、上述の立上り片30とフランジ部31とは、断面L字状(詳しくは、横向きL字状)になるように連結されており、これにより、デフレクタ20の剛性向上を図るよう構成している(図7参照)。
さらに、上述の各フランジ部29,31には、車両底部に対する複数の取付け部32…が形成されており、デフレクタ20は上記各取付け部32を用いて車両底部に取付け固定される。
一方、図5に示すように、デフレクタ20の後端部、詳しくは、緩斜面23、平坦面24、側壁26および各フランジ部29,31の後端部には、スプラッシュシールド15の前部下端における湾曲形状に沿うように、上下方向に延びる取付け片33が一体形成されており、該取付け片33には複数の取付け部34…が形成され、該取付け部34を用いて、取付け片33をスプラッシュシールド15の前部下端前面に取付けることで、デフレクタ20を当該スプラッシュシールド15に支持すべく構成している。
図2に示すように、車両上下方向において上述の緩斜面23の車両後方への延長線(EXT)上に対し、ロアアームなどのサスペンションアームやスタビライザ等の前輪懸架部品やステアリングロッド等の前輪操舵部品が重複しないように構成している。
上述の第1導風部21を通る走行風は、緩斜面23にて緩やかに下方に傾斜して車両後方に流れるが、この場合、前輪13(特に、そのナックル部)に連結されたサスペンションアーム等の前輪懸架部品やステアリングロッド等の前輪操舵部品に走行風が当たらないように上述の緩斜面23の傾斜角度を設定することで、走行風の整流化を図るよう構成したものである。
図7に示すように、上述の縦壁部25の下端と、上述の緩斜面23の後端との車両上下方向の高さは略同等と成している。
このように、デフレクタ20後端部において縦壁部25下端と、緩斜面23後端との高さを揃えることで、縦壁部25の境目に付勢される応力集中を効果的に分散し、デフレクタ20後端部の剛性向上を図るよう構成したものである。
ところで、図6、図7、図10に示すように、上述の第1導風部21と連結部としての側壁26との境界部27は、湾曲形状の湾曲部40に形成されている。つまり、第2導風部22の平坦面24は第1導風部21の緩斜面23に対して地上高が高く形成されているので、上述の平坦面24と緩斜面23との間には、図4、図7に示すように、側壁26の高さに略相当する上下方向の段差が形成される。そこで、両者24,23間の境界部27を湾曲形状の湾曲部40にて連設したものである。
これにより、車幅方向の内側前方から斜め外方に向けて流れてくる走行風や車幅方向内側から同外側に向けて流れる走行風(つまり横風)が、第1導風部21から第2導風部22へと流れる時、第1導風部21と第2導風部22との段差間に存在する湾曲部40に沿うように流れ、湾曲部40で走行風が剥離することなく第2導風部22に流れ、その後、第2導風部22後部の縦壁部25に当たるように制御されることで、走行風がホイールハウス部14内に侵入することを防止して、前輪13周りのCd値向上を図るよう構成したものである。
ここで、上述の湾曲部40はその断面曲げ半径が5mmから40mmの範囲内で形成されている。
すなわち、湾曲部40の断面曲げ半径が5mm未満の場合には、走行風が剥離される一方で、湾曲部40の断面曲げ半径が40mmを超過する場合には、デフレクタ20それ自体が大型化して、地上高が低くなるため、上記範囲内に設定するものである。
このように、湾曲部40の断面曲げ半径を5〜40mmの範囲内に設定することで、車幅方向内側前方乃至横方向から斜め外方または車幅方向外側に向けて流れる走行風を確実に制御して、第1導風部21から第2導風部22へ走行風が流れる時、その剥離をより一層確実に防止すべく構成したものである。
また、上述の湾曲部40は第1導風部21の車幅方向外側の前端部から後端部にかけて車両前後方向に連続して形成されており、これにより、第1導風部21と第2導風部22との間に存在する段差の前後方向全てに上記湾曲部40が連続して形成されることになり、車幅方向内側前方乃至横方向からの走行風の流れを確実に制御し、該走行風(第1導風部21から第2導風部22へ向けて流れる床下風)の剥離をより一層防止するように構成したものである。
さらに、上述の湾曲部40の断面曲げ半径はデフレクタ20前部の半径に対して、デフレクタ20後部の半径が大きく形成されており、これにより、第1導風部21と第2導風部22との間の段差が車両後方に行く程大きくなっても、容易にデフレクタ20を形成する構造となっている。
ところで、図9の(a)に示すように、上述の平坦面24は車両前後方向で略水平に配置された略水平部であって、上述の縦壁部25の少なくとも下端部(図9の(a)に示す実施例では縦壁部25の下端部を含む全体)と、上記略水平部である平坦面24に直交する仮想の直交面VERとが成す角度θ(前傾角度)が20度〜45度の範囲で形成されている。
すなわち、上述の前傾角度θが20度未満の場合には、縦壁部25が垂直方向に近づき、該縦壁部25の車幅方向端部に渦が形成される一方で、前傾角度θが45度を超過する場合(縦壁部25が過度に前傾した場合)には、走行風が前輪13に当たる衝突ホイール高さが著しく高くなるので、上記範囲内に設定するものである。
このように、縦壁部25の車両前方に略水平部である平坦部24を設け、かつ、縦壁部25を上記角度θの範囲内に前傾させることで、縦壁部25に当たる走行風の風量を増やし、走行風がホイールハウス部14内に巻込まれないようにして、前輪13側面後方に流れる風を制御し、これにより、前輪13周りのCd値向上を図るように構成したものである。
図9の(a)に示す実施例では、縦壁部25の全体を上記前傾角度θの範囲内で前高後低形状に傾斜させたが、図9の(b)に示すように、縦壁部25の下端部25aのみを上記範囲内で前傾させてもよい。
図9の(b)に示すように、縦壁部25の下端部25aを前傾させる上下方向の高さHは、その下端25bから少なくとも10mm程度あればよい。
図11は縦壁部角度(前傾角度θ参照)に対する衝突ホイール高さを示す特性図、図12は縦壁部角度(前傾角度θ参照)に対するデフレクタ横剥離量を示す特性図、図13は縦壁部角度(前傾角度θ参照)に対するCd値を示す特性図である。
ここに、衝突ホイール高さとは、走行風が縦壁部25に当って、該縦壁部25にて制御された流れが前輪13に当る地面からの高さを示し、当該高さが低い程、走行風がホイールハウス部14内に巻込まれないことを表している。また、デフレクタ横剥離量とは、縦壁部25の車幅方向外端部で走行風が剥離する量を示し、当該横剥離量が多い場合には、渦が発生して、Cd値に悪影響を及ぼすことを表している。
本発明者等は上記縦壁部25の前傾角度θが、如何なる範囲が最適であるのかを検証するために、前傾角度が0度、20度、30度、45度、60度とそれぞれ異なるデフレクタを製造し、これらデフレクタを車両底部に取付けて同一条件で実験を行なった。
図11に示すように、前傾角度θが45度を超過すると、衝突ホイール高さが著しく高くなる。図12に示すように、横剥離量については前傾角度θが30度のとき、最も少なく、前傾角度θが30度より小さくなっても、30度より大きくなっても横剥離量が多くなり、前傾角度θが20度〜45度の範囲内であるならば許容範囲とすることができた。図13に示すように、Cd値については前傾角度θが20度〜45度の範囲内で良好な値を示し、前傾角度θが20度未満の場合、並びに、前傾角度θが45度を超過する場合には、何れもCd値が大きくなり、好ましくないことが認められた。
以上のような実験結果に基づいて、前傾角度θを20度〜45度の範囲内に設定するものであり、前傾角度θは30度が最も好ましい。
加えて、上述の第2導風部22および縦壁部25は、図3で示したように、車幅方向で前輪13に重複する位置(オーバラップ位置)に設けられており、これにより、前輪13に直撃する走行風の流れを上記縦壁部25にて確実に抑制するよう構成したものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示し、矢印INは車幅方向内方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例のタイヤデフレクタ装置は、デフレクタ20が前輪13前方の車両底部に配置されたタイヤデフレクタ装置であって、上記デフレクタ20は、車両前後方向で略水平に配置された略水平部(平坦面24参照)と、該略水平部(平坦面24)の後部において下方に延びると共に車幅方向に延びる縦壁部25とを備え、上記縦壁部25の少なくとも下端部を含む縦壁部25下部と上記略水平部(平坦面24)に直交する仮想の直交面VERとが成す角度θが20度〜45度の範囲に前傾(前傾角度θ参照)して形成されたものである(図4、図9参照)。
この構成によれば、デフレクタ20において、上記縦壁部25の車両前方に略水平部(平坦面24)を設けることで、縦壁部25に当たる走行風の風量を増やし、走行風がホイールハウス部14内に巻込まれないように、前輪13側面後方に流れる風を制御し、前輪13周りのCd値向上を図ることができる(図12参照)。
特に、上記縦壁部25の少なくとも下端部を含む縦壁部25下部と上記略水平部に直交する仮想の直交面VERとの成す角度(前傾角度θ)が20度〜45度に設定されている。
すなわち、上記前傾角度θが20度未満の場合には、縦壁部25の車幅方向端部に渦が形成され(図12参照)、上記前傾角度θが45度を超過する場合には、走行風が前輪13に当たる衝突ホイール高さが著しく高くなるので(図11参照)、上記範囲内としたものである。
この発明の一実施形態においては、上記縦壁部25は、車幅方向で上記前輪13に重複する位置に設けられたものである(図3参照)。
この構成によれば、車幅方向で前輪13と重複する位置に上記縦壁部25を設けることで、前輪13に直撃する走行風の流れを確実に抑制することができる。つまり、走行風は縦壁部25により下方に変向されるため、前輪13に走行風が当たらないように制御することができる。
この発明の一実施形態においては、上記縦壁部25の少なくとも下端部を含む縦壁部25下部と上記略水平部(平坦面24参照)に直交する仮想の直交面とが成す角度θが30度に形成されたものである(図9参照)。
この構成によれば、上記角度θを30度に設定したので、縦壁部25の車幅方向端部に形成される渦の発生をより一層確実に防止することができると共に、走行風が前輪13に当たる衝突ホイール高さを低くすることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の略水平部は、実施例の平坦面24に対応するも、
この発明は上述の実施襟の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、デフレクタが前輪前方の車両底部に配置されたタイヤデフレクタ装置について有用である。
13…前輪
20…デフレクタ
21…第1導風部
22…第2導風部
23…緩斜面
24…平坦面(略水平部)
25…縦壁部
26…側壁

Claims (3)

  1. デフレクタが前輪前方の車両底部に配置されたタイヤデフレクタ装置であって、
    上記デフレクタは、車両前後方向で略水平に配置された略水平部と、
    該略水平部の後部において下方に延びると共に車幅方向に延びる縦壁部とを備え、
    上記縦壁部の少なくとも下端部を含む縦壁部下部と上記略水平部に直交する仮想の直交面とが成す角度が20度〜45度の範囲で形成され
    上記縦壁部は、上記前輪の車幅方向の少なくとも半分程度の部位が重複する位置に設けられたことを特徴とする
    タイヤデフレクタ装置。
  2. 上記デフレクタは上記前輪に対し車幅方向内側に位置する第1導風部と、該第1導風部の車幅方向外側にて上記前輪と車幅方向に重複する第2導風部と、を備え、
    上記略水平部と上記縦壁部は、上記第2導風部の車幅方向全域にわたって形成され、
    上記第1導風部は、上記縦壁部より緩やかな後ろ下がりに傾斜する緩斜面が形成された
    請求項1に記載のタイヤデフレクタ装置。
  3. 上記第2導風部の上記略水平部及び上記縦壁部の車幅方向内側から上記第1導風部の上記緩斜面に向かって下方に延びる側壁が形成された
    請求項2に記載のタイヤデフレクタ装置。
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