JP5398861B2 - 多重巻線モータの駆動装置 - Google Patents

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    • H02P6/12Monitoring commutation; Providing indication of commutation failure

Description

この発明は、複数の相に対応する各巻線からなる巻線組の複数個を有する多重巻線モータに対して、各巻線に流れる電流を検出する電流検出手段が故障しても当該多重巻線モータの運転を継続できる、多重巻線モータの駆動装置に関するものである。
モータの駆動装置においては、モータを所望の状態で運転するために、モータの巻線に流れる電流を電流検出手段により検出して制御を行ってモータに印加する電圧指令を作成し、この電圧指令に基づいた電圧を電圧印加手段によりモータに印加してモータを駆動する。
モータ駆動装置を構成する、電流検出手段、電圧印加手段、モータ巻線などは故障する場合があり、故障が発生した場合もモータの運転を継続する手法として、例えば下記の特許文献1〜4に示されているような様々な手法が提案されている。
すなわち、特許文献1では、三相交流電動機において3個の電流センサを備え、3個の電流センサのうち何れかの一つの電流センサのみが故障した場合、該故障した電流センサの電流を他の二つの正常な電流センサから得られた二つの電流から推定して該推定電流を電流制御手段の制御に用いて三相交流電動機に印加する電圧指令を決定し、電流センサが2個以上故障したときは、三相交流電動機のトルク指令と回転角速度により電圧指令を求めるように切り替える。
特許文献2では、複数の巻線組ごとに複数相の巻線を持つ多相回転機において、巻線組ごとに設けられ巻線の各相に対応するスイッチング手段を有する複数のインバータ部を備え、スイッチング手段が導通不可となるオフ故障が生じたとき、故障したスイッチング手段を含む故障インバータ部において、多相回転機の回転位置とトルク指令との関数または回転位置とq軸電流指令値との関数として算出される故障時相電流指令値に基づき、故障インバータ部の故障したスイッチング手段を除くスイッチング手段を制御するとともに、故障インバータ部ではない正常インバータ部を通常時と同様に制御する。
特許文献3では、複数の相に対応する巻線から構成される複数の巻線組を有する多相回転機において、巻線組ごとに設けられ多相回転機の各相に対応する高電位側スイッチング素子および低電位側スイッチング素子からなるレッグを有する複数系統のインバータ部を備え、スイッチング素子がオフ状態となるような制御を行っても導通状態となるショート故障が発生した場合、故障した系統の全てのスイッチング素子がオフ状態となるよう制御するとともに、故障していない系統の前記レッグにより多相回転機の駆動を継続し、故障した系統においてショート故障に伴い生じる多相回転機の駆動に逆らう出力を、打ち消す、または駆動への影響を低減するよう、故障していない系統のスイッチング素子を制御する。
特許文献4では、運転者の操舵力を電動機の駆動力により補助する電動パワーステアリング装置であって、電動機の駆動力に必要な電流指令値を設定する制御手段と、複数の電力変換器と、複数の前記電力変換器に対応して設けられ複数の電力変換器からそれぞれ電流を供給されることで電動機の駆動力を発生する複数組の巻線と、電力変換器または巻線の故障を検出する故障検出手段とを備え、故障検出手段が故障検出をした場合、電流指令値を正常時よりも低減し、正常な前記電力変換器から対応する巻線へ電流を継続して供給する。
特許第2861680号 特開2011−78221号公報 特開2011−78230号公報 特開2011−131860号公報
ところで、上記の特許文献1〜4記載の従来技術では、次の課題がある。
すなわち、特許文献1では、三相交流電動機において電流検出手段が故障した場合に、モータの運転を継続する手法が提案されている。しかし、多重巻線モータにおいて電流検出手段が故障した場合の対策については何ら示されていない。
特許文献2〜4では、多重巻線モータの巻線組ごとに複数のインバータなどの電圧印加手段を備えており、モータ巻線または電圧印加手段の一部が故障した場合も、残りの正常なモータ巻線と電圧印加手段とでモータの運転を継続することができる。しかし、電流検出手段が故障した場合の制御方法については何ら示されていない。
この発明は、多重巻線モータの各巻線に流れる電流を検出するための電流検出手段が故障した場合でも、当該多重巻線モータの運転を継続することが可能な多重巻線モータの駆動装置を提供することを目的とする。
この発明は、複数の相に対応する各巻線からなる巻線組の複数個を有する多重巻線モータを駆動する多重巻線モータの駆動装置において、上記複数の巻線組の各相に対応した各巻線に流れるモータ電流を検出するセンサ部を有する電流検出手段と、上記電流検出手段の上記各センサ部で検出されたモータ電流に基づいて上記各巻線組に関する電圧指令を演算する制御手段と、上記電圧指令に基づいて上記各巻線組に電圧を印加する電圧印加手段と、上記電流検出手段の上記各センサ部の故障の有無をそれぞれ検知する故障検知手段とを備え、上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて上記センサ部の故障に対応した巻線組に関する電圧指令を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流に基づいて演算することを特徴とするものである。
この発明によれば、多重巻線モータの駆動装置において、当該モータの巻線に流れるモータ電流を検出するための電流検出手段が故障した場合でも、多重巻線モータの運転を継続することができるため、多重巻線モータの出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態1における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態2における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態3における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態4における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態5における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態6における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態7における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態8における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態9における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態10における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。 本発明の実施の形態10における電圧印加手段の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態11における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における多重巻線モータの駆動装置の構成図である。
この実施の形態1の多重巻線モータ1は、固定子に対して三相巻線からなる第1巻線組11と三相巻線からなる第2巻線組12との2組が設けられるとともに、回転子に永久磁石を用いた同期モータであり、第1巻線組11と第2巻線組12との間で位相差を持たない構成のものである。
この構成の多重巻線モータ1のモータモデルは、モータの磁極位置θreに同期した回転座標上で、次式のように表される。
Figure 0005398861
ここに、P:微分演算子、v1d:第1巻線組電圧の回転座標d軸成分、v1q:第1巻線組電圧の回転座標q軸成分、v2d:第2巻線組電圧の回転座標d軸成分、v2q:第2巻線組電圧の回転座標q軸成分、i1d:第1巻線組電流の回転座標d軸成分、i1q:第1巻線組電流の回転座標q軸成分、i2d:第2巻線組電流の回転座標d軸成分、i2q:第2巻線組電流の回転座標q軸成分、R:巻線抵抗、L11:巻線自己インダクタンス、M12:相互インダクタンス(異なる巻線組間)、Φ:磁束、ωre:回転角速度(電気角)である。
このモータモデルより、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加した場合は各巻線組11、12に流れる電流は各相ごとに等しくなり、また、各巻線組11、12の相ごとに等しい電流を通電した場合は、各巻線組11,12に加わる電圧は等しくなる。
上記の多重巻線モータ1の各巻線組11、12には、当該各巻線組11、12に対して個別に電圧を印加する2つの電圧印加器31、32からなる電圧印加手段3が接続されており、各電圧印加器31、32は、後述の制御手段4から出力される電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*に基づいて多重巻線モータ1の各巻線組11、12に対して所定の電圧を供給する。なお、電圧印加器31、32としては、例えばインバータなどの電力変換装置が適用される。
また、多重巻線モータ1と電圧印加手段3との間には電流検出手段2が設けられている。この電流検出手段2は、各巻線組11、12の各相の巻線に個別に対応して設けられたセンサ部21を備え、これらの各センサ部21によって各相の巻線に流れるモータ電流i1u、i1v、i1w、i2u、i2v、i2wを検出する。なお、電流検出手段2のセンサ部21としては、例えばCT(変流器)が適用される。
また、上記の電流検出手段2の各センサ部21の故障を検知する故障検知手段5と、多重巻線モータ1の磁極位置を検出するための磁極位置検出手段6を備えている。この場合の磁極位置検出手段6としては、例えばレゾルバやロータリエンコーダなどが適用される。
故障検知手段5は、電流検出手段2の各センサ部21の故障の有無を個別に検知する。ここでは、多重巻線モータ1を運転していない場合に多重巻線モータ1に流れる電流がゼロであることを利用して、当該モータ1を運転していない場合に電流検出手段2の各センサ部21により検出される電流が所定の閾値よりも大きければ、電流検出手段2の各センサ部21の当該巻線組・相の検出を故障と判定する。
なお、多重巻線モータ1の故障や電圧印加手段3の故障については、ここでは図示していないが、別途、それらの故障を個別に検出するための手段が設けられている。以下の他の実施の形態についても同様である。
また、この実施の形態1の多重巻線モータの駆動装置は、多重巻線モータ1に所定の電圧を供給するために電圧印加手段3へ電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、v2u*、v2v*、v2w*を出力する制御手段4を備えている。特に、この実施の形態1の特徴として、この制御手段4には電流検出手段2の各センサ部21が故障した場合に対処するための電流演算器42が設けられていることである。以下、この制御手段4について、さらに詳しく説明する。
トルク制御器41は、速度やトルクなどのモータの所望の運転条件に応じて、ここではトルク指令τ*からモータの磁極位置θreに同期した回転座標上の電流指令値id*、iq*を作成する。
一方、電流演算器42は、電流検出手段2で検出されたモータ電流i1u、i1v、i1w、i2u、i2v、i2wから電流制御用の各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。演算の詳細については後述する。次いで、三相・二相変換器43は、各相のモータ電流iu、iv、iwを静止二軸座標上の電流値iα、iβに変換する。続いて、座標変換器44は、静止二軸上の電流値iα、iβを回転座標上の電流値id、iqに変換する。
電流制御器45は、D軸電流指令id*とD軸電流idの差分、およびQ軸電流指令iq*とQ軸電流iqの差分を、それぞれ例えば比例積分制御して、D軸電圧指令vd*とQ軸電圧指令vq*を演算する。座標変換器46は、回転座標上の電圧指令vd*、vq*を静止二軸上の電圧指令vα*、vβ*に変換する。二相・三相変換器47は、静止二軸上の電圧指令vα*、vβ*を各相の電圧指令値vu*、vv*、vw*に変換して出力する。そして、各電圧指令値vu*、vv*、vw*が2つに分岐されて電圧印加手段3の各電圧印加器31、32に与えられることにより、各電圧印加器31、32に加わる電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*は各相で等しくなる、つまり、v1u*=v2u*=vu*、v1v*=v2v*=vv*、v1w*=v2w*=vw*となる。
なお、各巻線組11,12で電圧比や電流比が異なる場合には、これらの電圧比や電流比を考慮して、2つの巻線組11、12の電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*が各相で等しくなるように、制御手段4から出力される電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を予め補正する。これは、以下の他の実施の形態についても同様である。
電流演算器42は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2の各センサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式で各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、一方の巻線組の一部のモータ電流がセンサ部21で正確に検出できない場合には、これに替わり、正常に電流検出された他方の巻線組の各相のモータ電流を利用して演算を行う。例えば、一方の第1巻線組11に関する2つのモータ電流i1u、i1vが共にセンサ部21の故障で検出できない場合は、次式のように、他方の巻線組12についてセンサ部21で検出されたモータ電流i2u、12vを用いて各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
Figure 0005398861
式(1−1)のモータモデルを用いて示したように、2つの巻線組11、12に等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、式(1−2)と式(1−3)は等しくなる。したがって、故障時もモータ電流を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して2つの巻線組11、12の内の一方の巻線組のモータ電流が正確に検出できない場合には、正常に電流検出が可能な他方の巻線組について得られたモータ電流に基づいて各相の電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるため、多重巻線モータ1の出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない効果を奏する。
また、従来技術では、電流検出手段2のセンサ部21の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れるモータ電流が検出できない場合は、各相のモータ電流を演算することができず、モータのトルク指令と回転角速度によって電圧指令を求めるようにしていたため、制御応答良くモータの運転を継続することができなかった。これに対して、この実施の形態1では、電流検出手段2の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れるモータ電流が検出できない場合でも、他の巻線組に流れるモータ電流が検出できれば、これを利用することによって各相のモータ電流を演算するので、制御応答良く多重巻線モータ1の運転を継続できるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2における多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態1(図1)と対応、もしくは相当する構成部分には同一符号を付す。
この実施の形態2において、上記の実施の形態1と異なる点は、制御手段4の構成部分である。すなわち、この実施の形態2において、制御手段4は、電圧印加手段3の一方の電圧印加器31には電圧指令v1u*、v1v*、v1w*を、また、他方の電圧印加器32には電圧指令v2u*、v2v*、v2w*をそれぞれ与えることで、各巻線組11、12に対して個別にモータ駆動制御を行う。
具体的には、制御手段4は、トルク制御器41により多重巻線モータ1の磁極位置θreに同期した回転座標上の電流指令値id*、iq*を作成し、これを2つに分岐して回転座標上の電流指令値i1d*、i1q*、およびi2d*、i2q*とする。そして、これらの電流指令値i1d*、i1q*、およびi2d*、i2q*に基づいて各巻線組11、12について電流制御を行い、2つの巻線組11、12に関する各電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を作成する。
電流演算器42は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2の各センサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、電流制御に用いるモータ電流i1u’、i1v’、i1w’、およびi2u’、i2v’、i2w’を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、各センサ部21で検出したモータ電流をそのまま利用する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、一方の巻線組のある相のモータ電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に電流検出された他方の巻線組の当該相のモータ電流に差し替える演算を行う。例えば、一方の巻線組11の2つのモータ電流i1u、i1vが共にセンサ部21の故障で検出できない場合は、次式のように、他方の巻線組12についてセンサ部21で検出された同じ相のモータ電流i2u、12vを用いて各巻線組11、12の各相に対応したモータ電流i1u’、i1v’、i1w’、およびi2u’、i2v’、i2w’を演算する。
Figure 0005398861
式(1−1)のモータモデルを用いて示したように、2つの巻線組11、12に等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12に関して検出される電流は相ごとに等しいので、式(2−2)のように、故障したセンサ部21で検出されるモータ電流に替えて、正常なセンサ部21で検出された他の巻線組の各相のモータ電流を利用することができる。したがって、一部のセンサ部21の故障時もモータ電流を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して2つの巻線組11、12の内の一方の巻線組のモータ電流が正確に検出できない場合には、正常に電流検出された他方の巻線組のモータ電流に基づいて各巻線組11、12の各相の電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるため、多重巻線モータ1の出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない効果を奏する。
また、従来技術では、電流検出手段2のセンサ部21の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れる電流が検出できない場合は、モータ電流を演算することができず、モータのトルク指令と回転角速度によって電圧指令を求めるようにしていたため、制御応答良くモータの運転を継続することができなかった。これに対して、この実施の形態2では、電流検出手段2の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れる電流が検出できない場合でも、他の巻線組に流れる電流が検出できれば、これを利用することによって各相のモータ電流を演算するので、制御応答良く多重巻線モータ1の運転を継続できるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態3.
図3はこの実施の形態3に係る多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態2(図2)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3において、実施の形態2と異なる点は、多重巻線モータ1と制御手段4である。すなわち、この実施の形態3において、第1巻線組11と第2巻線組12との間で位相差を持つように設定されている。ここでは一例として、第2巻線組12に対する第1巻線組12の位相差はπ/6としている。また、制御手段4は、実施の形態2の場合と異なり、座標変換器44A、44Bの出力側に、電流検出手段2の各センサ部21が故障した場合に対処するための電流演算器42が設けられている。
多重巻線モータ1のモータモデルは、当該モータの磁極位置θreに同期した回転座標上で、次式のように表される。ただし、第2巻線組12は、第1巻線組11に対して位相差π/6を持つ回転座標への変換を行う。
Figure 0005398861
ここに、P:微分演算子、v1d:第1巻線組電圧の回転座標d軸成分、v1q:第1巻線組電圧の回転座標q軸成分、v2d:第2巻線組電圧の回転座標d軸成分、v2q:第2巻線組電圧の回転座標q軸成分、i1d:第1巻線組電流の回転座標d軸成分、i1q:第1巻線組電流の回転座標q軸成分、i2d:第2巻線組電流の回転座標d軸成分、i2q:第2巻線組電流の回転座標q軸成分(第2巻線組の回転座標は第1巻線組に対してπ/6進んだ位相)、R:巻線抵抗、L11:巻線自己インダクタンス、M12:相互インダクタンス(異なる巻線組間)、Φ:磁束、ωre:回転角速度(電気角)である。
式(3−1)のモータモデルは、第2巻線組12が第1巻線組11に対して位相差π/6を持つ回転座標上での値であることを除いて、式(1−1)と等しい。したがって、2つの巻線組11、12間で位相差を持つことを除いて、言い換えれば、位相差π/6を持つ回転座標上において、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加した場合は各巻線組11、12に流れる電流は相ごとに等しくなり、また、各巻線組11、12の相ごとに等しい電流を通電した場合は、各巻線組11,12に加わる電圧は等しくなる。
制御手段4は、実施の形態2と同様の電流制御を行い、2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を作成し、電圧印加手段3の一方の電圧印加器31には電圧指令v1u*、v1v*、v1w*を、また、他方の電圧印加器32には電圧指令v2u*、v2v*、v2w*を与えることで、各巻線組11、12に対して個別にモータ駆動制御を行う。
この場合、電流演算器42は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2のセンサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、電流制御に用いるモータの磁極位置θreに同期した回転座標上のモータ電流i1d’、i1q’、i2d’、i2q’を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、各センサ部21で検出したモータ電流に基づいて回転座標に座標変換した後のモータ電流をそのまま利用する。
Figure 0005398861
一方、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して、一方の巻線組についてモータ電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に電流検出された他方の巻線組に関するモータ電流を利用して得られた回転座標上のモータ電流を利用する。例えば、一方の巻線組11に関して2つの相のモータ電流i1uとi1vが共にセンサ部21の故障で検出できない場合は、次式のように座標変換器44Bから出力される回転座標上のモータ電流i2d、i2qを利用して、回転座標上の各モータ電流i1d’、i1q’、およびi2d’、i2q’を演算する。
Figure 0005398861
式(3−1)のモータモデルを用いて示したように、2つの巻線組11、12間で位相差を持つことを除いて、言い換えれば、位相差π/6を持つ回転座標上において、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12で電流は相ごとに等しいので、式(3−3)のように、故障したセンサ部21で検出される回転座標上の電流に替えて、正常なセンサ部21で検出された他の巻線組の各相のモータ電流に基づいて得られる回転座標上の電流を利用することができる。したがって、一部のセンサ部21の故障時もモータ電流を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、実施の形態2の効果に加えて、複数の巻線組11、12間で位相差を持つ場合において、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して2つの巻線組11、12の内の一方の巻線組の回転座標上のモータ電流が正確に検出できない場合でも、正常に電流検出された他方の巻線組の回転座標上のモータ電流に基づいて電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるため、多重巻線モータ1の出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない効果を奏する。
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4における多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態2(図2)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態4において、実施の形態2と異なる点は、制御手段4と故障検知手段5である。すなわち、この実施の形態4において、故障検知手段5は、電流検出手段2が正常な場合、トルク制御器41からの各巻線組11、12に対応した電流指令i1u*、i1v*、i1w*、およびi2u*、i2v*、i2w*と電流検出手段2の各センサ部21で検出される電流i1u、i1v、i1w、およびi2u、i2v、i2wとが電流制御により等しいことを利用して、両者の差が所定の閾値よりも大きければ、電流検出手段2の各センサ部21の当該巻線組・相の検出を故障と判定する。
制御手段4は、各巻線組11、12に対応した各三相座標上において、実施の形態2の制御手段4と同様な制御を行うが、この実施の形態4の特徴として、この制御手段4には電流検出手段2の各センサ部21が故障した場合に対処するための電流演算器42を備えている。
具体的には、トルク制御器41は、速度やトルクなどのモータの所望の運転条件に応じて、ここではトルク指令τ*からモータの磁極位置θreに基づいて、三相座標上の電流指令iu*、iv*、iw*を作成する。
そして、これを2つに分岐して2つの巻線組11、12に対応した各電流指令i1u*、i1v*、i1w*、およびi2u*、i2v*、i2w*とする。電流制御器45A、45Bは、電流指令i1u*、i1v*、i1w*およびi2u*、i2v*、i2w*と、電流制御に利用するモータ電流i1u’、i1v’、i1w’およびi2u’、i2v’、i2w’との差分を、それぞれ例えば比例積分制御して、2つの巻線組11、12に対応した電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*をそれぞれ作成する。
一方、電流演算器42は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2のセンサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、電流制御に用いるモータ電流i1u’、i1v’、i1w’、およびi2u’、i2v’、i2w’を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、各センサ部21で検出した電流をそのまま利用する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、一方の巻線組について電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に電流検出された他方の巻線組の各相のモータ電流を利用して以下のような演算を行う。
実施の形態2において説明したように、式(1−1)のモータモデルのとおり、2つの巻線組11、12に等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12で電流は相ごとに等しいので、式(2−2)のように、電流検出手段2の一部のセンサ部21の故障により、一方の巻線組の相のモータ電流が正確に得られない場合は、正常に電流検出された他方の巻線組のモータ電流を利用できる。しかしながら、多重巻線モータ1の回路定数や電圧印加手段3の特性などには、ばらつきが存在するため、正確には複数の巻線組11、12で各相の電流値は等しくならない。
そこで、この実施の形態4では、一方の巻線組についてモータ電流が正確に得られないために、正常に電流検出された他の巻線組に関するモータ電流を利用して演算する場合に、一方の巻線組に関するセンサ部21が全て故障しておらず、少なくとも1相分のセンサ部21はその相のモータ電流を正常に検出できる場合には、その正常に電流検出できる当該相のセンサ部21で検出されたモータ電流と、正常に電流検出された他の巻線組の同じ相に関するモータ電流の双方を用いて、この相のモータ電流の値を補正する。
例えば、一方の巻線組11の2つの相のモータ電流i1u、i1vが共にセンサ部21の故障で検出できないが、当該巻線組11の残りの相のモータ電流i1wが正常に検出できている場合には、次式のように電流制御用の各相のモータ電流i1u’、i1v’、i1w’、およびi2u’、i2v’、i2w’を演算する。
Figure 0005398861
このように、式(4−2)では、一方の巻線組に関するモータ電流が正確に得られないために、正常に電流検出された他の巻線組に関するモータ電流を利用して演算する場合に、一方の巻線組に対応した各センサ部21の内、少なくとも1相分のセンサ部21はその相のモータ電流を正常に検出できる場合には、この正常に検出された相のモータ電流と他の巻線組における当該相について検出されたモータ電流との比であるk1を用いて補正しているので、モータの回路定数や電圧印加手段の特性などにばらつきが存在する場合に、より正確に故障した相のモータ電流を演算できる。
以上のように、この実施の形態4によれば、実施の形態2の効果に加えて、一方の巻線組に対応した各センサ部21の一部が故障しても、その残りの少なくとも1相分のセンサ部21がその相の巻線を流れるモータ電流を正常に検出できる場合には、この正常に検出された相のモータ電流と他の巻線組における当該相について検出されたモータ電流との比であるk1を用いて補正を行うので、多重巻線モータ1の回路定数や電圧印加手段3の特性などにばらつきが存在する場合にも、より正確に故障した相のモータ電流を演算することができるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5の多重巻線モータの駆動装置の構成であり、実施の形態2(図2)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態5において、実施の形態2と異なる点は、多重巻線モータ1、制御手段4である。すなわち、この実施の形態5において、多重巻線モータ1は、固定子に三相巻線からなる巻線組11、12を2つ備えた誘導モータであり、第1巻線組11と第2巻線組12の間で位相差を持たない構成のものである。また、制御手段4においては、二相・三相変換器47A、47Bの出力側に、電流検出手段2の各センサ部21の故障に対処するための電圧指令演算器48が設けられている。
この多重巻線モータ1のモータモデルは、当該モータの磁束位置θre’に同期した回転座標上で、次式のように表される。
Figure 0005398861
ここに、P:微分演算子、v1d:第1巻線組電圧の回転座標d軸成分、v1q:第1巻線組電圧の回転座標q軸成分、v2d:第2巻線組電圧の回転座標d軸成分、v2q:第2巻線組電圧の回転座標q軸成分、i1d:第1巻線組電流の回転座標d軸成分、i1q:第1巻線組電流の回転座標q軸成分、i2d:第2巻線組電流の回転座標d軸成分、i2q:第2巻線組電流の回転座標q軸成分、i1d:回転子電流の回転座標d軸成分、i1q:回転子電流の回転座標q軸成分、R:固定子巻線抵抗、L11:固定子巻線自己インダクタンス、M12:相互インダクタンス(異なる固定子巻線組間)、R:回転子巻線抵抗、L:回転子巻線自己インダクタンス、M:相互インダクタンス(固定子巻線と回転子巻線間)、ωre:回転角速度(電気角)、ω:一次角周波数である。
このモータモデルより、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加した場合は各巻線組11、12に流れる電流は相ごとに等しくなり、また、各巻線組11、12の三相巻線に等しい電流を通電した場合は、各巻線組11,12に加わる電圧は等しくなる。
制御手段4は、モータの磁束位置θre’と電流検出手段2の各センサ部21で検出された電流に基づいて実施の形態2と同様の電流制御を行い、2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を作成する。
電圧指令演算器48は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2のセンサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、各巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、各二相・三相変換器47A、47Bから出力される制御出力電圧指令を各巻線組11、12に関する電圧指令としてそのまま利用する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、一方の巻線組のモータ電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に検出された他方の巻線組の各相のモータ電流に基づいて二相・三相変換器47Aまたは47Bで作成される制御出力電圧指令を電圧指令として差し替える演算を行う。例えば、一方の巻線組11の2つのモータ電流i1u、i1vが共にセンサ部21の故障で検出できない場合は、次式のように、他方の巻線組12について二相・三相変換器47Bで作成される同じ相の制御出力電圧指令v2u*’ 、v2v*’を用い、各巻線組11、12に関する電圧指令を演算する。
Figure 0005398861
式(5−1)のモータモデルを用いて示したように、2つの巻線組11、12に等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12で電圧は等しいので、式(5−3)のように、故障したセンサ部21で検出される電流に基づいて得られる相の電圧指令として、正常なセンサ部21で検出された他の巻線組の各相のモータ電流に基づいて得られる電圧指令を利用することができる。したがって、一部のセンサ部21の故障時も電圧指令を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態5によれば、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して2つの巻線組11、12の内の一方の巻線組のモータ電流が正確に検出できない場合には、正常に検出された他方の巻線組に関するモータ電流に基づいて演算された制御出力電圧指令を利用して各巻線組11、12の各相の電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるため、多重巻線モータ1の出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない効果を奏する。
また、従来技術では、電流検出手段2のセンサ部21の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れるモータ電流が検出できない場合は、電圧指令を演算することができず、モータのトルク指令と回転角速度によって電圧指令を求めるようにしていたため、制御応答良くモータの運転を継続することができなかった。これに対して、この実施の形態5では、電流検出手段2の故障により、巻線組11、12の内の一方の巻線組に含まれる2相分以上の巻線に流れるモータ電流が検出できない場合でも、他の巻線組に流れるモータ電流が検出できれば、正常に検出された他方の巻線組のモータ電流に基づいて演算された制御出力電圧指令を利用して各巻線組11、12の各相の電圧指令を演算して電流制御ができるので、制御応答良くモータの運転を継続できるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6における多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態5(図5)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態6において、実施の形態5と異なる点は、多重巻線モータ1と制御手段4である。すなわち、多重巻線モータ1は、固定子に2組の三相巻線を備えた誘導モータであり、第1巻線組11と第2巻線組12との間で位相差を持つように設定されている。ここでは一例として第2巻線組12に対する第1巻線組11の位相差をπ/6としている。また、制御手段4においては、電流制御器45A、45Bの出力側に、電流検出手段2の各センサ部21の故障に対処するための電圧指令演算器48が設けられている。
多重巻線モータ1のモータモデルは、モータの磁束位置θre’に同期した回転座標上で、次式のように表される。ただし、第2巻線組12は、第1巻線組11に対して位相差π/6を持つ位相で回転座標への変換を行う。
Figure 0005398861
ここに、P:微分演算子、v1d:第1巻線組電圧の回転座標d軸成分、v1q:第1巻線組電圧の回転座標q軸成分、v2d:第2巻線組電圧の回転座標d軸成分、v2q:第2巻線組電圧の回転座標q軸成分、i1d:第1巻線組電流の回転座標d軸成分、i1q:第1巻線組電流の回転座標q軸成分、i2d:第2巻線組電流の回転座標d軸成分、i2q:第2巻線組電流の回転座標q軸成分、i1d:回転子電流の回転座標d軸成分、i1q:回転子電流の回転座標q軸成分(第2巻線組の回転座標は第1巻線組に対してπ/6進んだ位相)、R:固定子巻線抵抗、L11:固定子巻線自己インダクタンス、M12:相互インダクタンス(異なる固定子巻線組間)、R:回転子巻線抵抗、L:回転子巻線自己インダクタンス、M:相互インダクタンス(固定子巻線と回転子巻線間)、ωre:回転角速度(電気角)、ω:一次角周波数である。
式(6−1)のモータモデルは、第2巻線組12が第1巻線組11に対して位相差π/6を持つ回転座標上での値であることを除いて、式(5−1)と等しい。したがって、2つの巻線組11、12間で位相差を持つことを除いて、言い換えれば、位相差π/6を持つ回転座標上において、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加した場合は各巻線組11、12に流れる電流は相ごとに等しくなり、また、各巻線組11、12の相ごとに等しい電流を通電した場合は、各巻線組11,12に加わる電圧は等しくなる。
制御手段4は、実施の形態5と同様の電流制御を行い、2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を作成するが、電圧指令演算器48は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2のセンサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、多重巻線モータ1の磁極位置θre’に同期した回転座標上の電圧指令v1d*、v1q*、v2d*、v2q* を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、電流制御器45A、45Bで電流制御された後の回転座標上の電圧指令v1d*’、v1q*’、v2d*’、v2q*’をそのまま利用する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して、一方の巻線組についてモータ電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に検出された他方の巻線組に関するモータ電流を利用して得られた回転座標上の電圧を利用する。例えば、一方の巻線組11の2つの相のモータ電流i1uとi1vが共にセンサ部21の故障で検出できない場合は、次式のように電流制御器45Bから出力される回転座標上の電圧vi2d’、v2q’を利用して、回転座標上の各電圧指令v1d*、v1q*、およびv2d*、v2q*を演算する。
Figure 0005398861
式(6−1)のモータモデルを用いて示したように、2つの巻線組11、12間で位相差を持つことを除いて、言い換えれば、位相差π/6を持つ回転座標上において、2つの巻線組11、12に対して等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12で電圧は等しいので、式(6−3)のように、故障したセンサ部21で検出して得られる回転座標上の電圧指令に替えて、正常なセンサ部21で検出された他の巻線組の各相のモータ電流に基づいて得られる回転座標上の電圧指令を利用することができる。したがって、一部のセンサ部21の故障時も電圧指令を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態6によれば、実施の形態5の効果に加えて、複数の巻線組11、12間で位相差を持つ場合において、電流検出手段2のセンサ部21の一部が故障して2つの巻線組11、12の内の一方の巻線組の回転座標上の電圧指令が正確に得られない場合でも、正常に検出された他方の巻線組に関するモータ電流から得られる回転座標上の電圧指令に基づいて電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるため、多重巻線モータ1の出力特性の変動を抑えることができるという、従来にない効果を奏する。
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7における多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態5(図5)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態7において、実施の形態5と異なる点は、制御手段4と、故障検知手段5である。すなわち、故障検知手段5は、実施の形態4において説明した場合と同様にして、電流検出手段2の故障を検知する。また、制御手段4においては、電流制御器45A、45Bの出力側に、電流検出手段2の各センサ部21の故障に対処するための電圧指令演算器48が設けられている。
制御手段4の各電流制御器45A、45Bは、実施の形態4において説明した場合と同様にして、各巻線組11、12に対応した各電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*をそれぞれ作成する。
電圧指令演算器48は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2のセンサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、2つの巻線組11、12に対応した電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式のように、各電流制御器45A、45Bから出力される電流制御後の制御出力電圧指令v1u*’、v1v*’、v1w*’、およびv2u*’、v2v*’、v2w*’をそのまま利用する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、一方の巻線組のモータ電流が検出できない場合には、これに替わり、正常に検出された他方の巻線組の各相のモータ電流に基づいて得られる制御出力電圧指令を利用して以下のような演算を行う。
実施の形態5において説明したように、式(5−1)のモータモデルのとおり、2つの巻線組11、12に等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、2つの巻線組11、12で電圧は等しいので、式(5−3)のように、電流検出手段2の一部のセンサ部21の故障により、一方の巻線組の相の電圧指令が正確に得られない場合は、正常に電流検出された他方の巻線組の電流に基づいて得られる電圧指令を利用できる。しかしながら、多重巻線モータ1の回路定数や電圧印加手段3の特性などには、ばらつきが存在するため、正確には複数の巻線組11、12で各相の電圧指令は等しくならない。
そこで、この実施の形態7では、一方の巻線組の電圧指令が正確に得られないために、正常に検出された他の巻線組のモータ電流から得られた電圧指令を利用して演算する場合に、一方の巻線組に関するセンサ部21が全て故障しておらず、少なくとも1相分のセンサ部21はその相のモータ電流を正常に検出できる場合には、その正常に電流検出できる当該相のセンサ部21で検出されたモータ電流に基づいて得られた制御出力電圧指令と、正常に検出された他の巻線組の同じ相のモータ電流に基づいて得られた制御出力電圧指令の双方を用いて、この相の電圧指令を補正する。
例えば、一方の巻線組11の2つのモータ電流i1u、i1vが共にセンサ部21の故障で検出できないが、当該巻線組11の残りの相のモータ電流i1wが正常に検出できている場合には、次式のように各巻線組11、12について各相の電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*を演算する。
Figure 0005398861
式(7−2)では、故障した相の電圧指令を他の巻線組の電圧指令を利用して演算する場合に、正常な相の制御出力電圧指令と他の巻線組における当該相の制御出力電圧指令との比であるk1を用いて補正しているので、モータの回路定数や電圧印加手段の特性などにばらつきが存在する場合に、より正確に故障した相の電圧指令を演算できる。
以上のように、この実施の形態7によれば、実施の形態5の効果に加えて、一方の巻線組に対応した各センサ部21の一部が故障しても、その残りの少なくとも1相分のセンサ部21がその相の巻線を流れるモータ電流を正常に検出できる場合には、その正常な相のモータ電流を検出して得られた制御出力電圧指令と他の巻線組における当該相のモータ電流を検出して得られた制御出力電圧指令との比であるk1を用いて補正を行うので、多重巻線モータ1の回路定数や電圧印加手段3の特性などにばらつきが存在する場合にも、より正確に故障した相の電圧指令を演算することができるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8における多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態1(図1)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態8において、実施の形態1と異なる点は、多重巻線モータ1、電圧印加手段3、電流検出手段2、制御手段4、および故障検知手段5である。
すなわち、この実施の形態8の多重巻線モータ1は、固定子に対してそれぞれ三相巻線からなる第1巻線組11〜第4巻線組14の4組が設けられるとともに、回転子に永久磁石を用いた同期モータであり、4つの巻線組11〜14の間で位相差を持たない構成のものである。
実施の形態1の式(1−1)と同様に、4つの巻線組11〜14に対して等しい電圧を印加した場合は各巻線組11〜14に流れる電流は相ごとに等しくなり、また、各巻線組11〜14の相ごとに等しい電流を通電した場合は、各巻線組11〜14に加わる電圧は等しくなる。
電圧印加手段3は、4つの電圧印加器31〜34からなり、各電圧印加器31〜34は、各巻線組11〜14に対して個別に接続されている。また、多重巻線モータ1と電圧印加手段3との間に設けられた電流検出手段2は、各巻線組11〜14の各相の巻線に個別に対応してセンサ部21が配置され、これらの各センサ部21によって各相の巻線を流れるモータ電流i1u、i1v、i1w、i2u、i2v、i2w、i3u、i3v、i3w、i4u、i4v、i4wを検出する。また、故障検知手段5は、実施の形態1と同様にして、電流検出手段2の各センサ部21の故障の有無を検知する。
制御手段4は、実施の形態1と同様にして、4つの巻線組11〜14に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*〜v4u*、v4v*、v4w*を作成するが、電流演算器42の動作が実施の形態1の場合と異なっている。
すなわち、電流演算器42は、故障検知手段5の検知出力に基づき、電流検出手段2の各センサ部21が正常に電流検出が可能な場合と故障が発生した場合とで異なる方法により、電流制御用の各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
まず、電流検出手段2の各センサ部21が全て正常に電流検出が可能な場合は、次式で電流制御用の各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
Figure 0005398861
これに対して、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障して、各巻線組11〜14について一部のモータ電流がセンサ部21で正確に検出できない場合には、正常に検出された他の巻線組の各相のモータ電流を利用して演算を行う。例えば、4つの巻線組11〜14の三相のセンサ部21が、表1のように故障していて正確にモータ電流を検出できないものとする。
Figure 0005398861
この場合、電流検出手段2のセンサ部21は、モータ電流を、第1、4巻線組11、14はU相を正常に、第2巻線組12はV相を正常に、第3巻線組13はW相を正常にそれぞれ検出するので、次式のようにして電流制御用の各相のモータ電流iu、iv、iwを演算する。
Figure 0005398861
前述の実施形態1において、式(1−1)のモータモデルを用いて示したように、4つの巻線組11〜14に対して等しい電圧を印加する、または等しい電流を通電する場合、式(8−1)と式(8−2)は等しくなる。したがって、故障時もモータ電流を演算して、多重巻線モータ1の運転を継続することができる。
ここで、実施の形態1〜7のように、単に、故障したセンサ部21に対応した各相の電流や電圧を、正常なセンサ部21が存在する他の巻線組の電流や電圧のみを利用して演算する手法では、表1のように、センサ部21の故障の数が多くて、互いに異なる巻線組間で同じ相に関するセンサ部21が故障したときには、各相のモータ電流や電圧を正確に演算するのが難しい。例えば、第1巻線組11のV相とW相のモータ電流を、他の巻線組12〜14に関して検出されたモータ電流を利用して演算しようとしても、第2〜4巻線組12〜14に関して、V相とW相の双方のモータ電流を共にセンサ部21で正確に検出することができず演算できない。
これに対して、この実施の形態8では、電流検出手段2のセンサ部21の故障の有無を相別に判断するので、U相に関しては第1、4巻線組11、14に設けたセンサ部21により、V相に関して第2巻線組12に設けたセンサ部21により、さらにW相に関しては第3巻線組13に設けたセンサ部21により、それぞれ検出したモータ電流を利用して各相のモータ電流が演算できる。つまり、この実施の形態8によれば、各相に関して少なくとも1つの巻線組のセンサ部21が正常であれば、各相のモータ電流iu、iv、iwを演算することができる。
以上のように、この実施の形態8によれば、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障した場合に、他の巻線組に関するモータ電流に基づいて電圧指令を演算してモータ運転を継続できるといった効果に加えて、センサ部21の故障の数が多くて、互いに異なる巻線組間で同じ相に関するセンサ部21が故障したときでも相別にセンサ部21の故障を判断してモータ電流を演算し、多重巻線モータ1の運転を継続できるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態9.
図9はこの発明の実施の形態9の多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態1(図1)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態9において、制御手段4は、三相・二相変換器43の入力側に、電流検出手段2の一部のセンサ部21の故障に対処するための電流演算器42を備える点は実施の形態1と同様であるが、さらに、この実施の形態9では、電流検出手段2のセンサ部21が全部故障した場合に対処するために、故障時電圧指令演算器51と電圧指令切替器52とが設けられている。その他の構成は実施の形態1の場合と同様である。
すなわち、故障時電圧指令演算器51は、トルク制御器41によって演算された、モータを所望の速度やトルクなどの運転条件で運転するためにトルク制御器41から与えられる回転座標上の電流指令値id*、iq*に基づいて、後に詳述するようにして回転座標上の故障時電圧指令vd*’’、vq*’’を演算する。
ここで、上記の故障時電圧指令演算器51による故障時電圧指令vd*’’、vq*’’の具体的な演算方法について説明する。
多重巻線モータのモータモデルは式(1−1)で表される。式(1−1)において、iq,idが一定である定常状態を考えるべく微分演算子:Pをゼロとすれば、多重巻線モータのモータモデルは次式となる。
Figure 0005398861
式(9−1)に、各巻線組11、12の回転座標上の電流指令値i1d*、i1q*、i2d*、i2q*、モータの回転角速度(電気角):ωre、およびモータ定数:R、L11、Φを代入すれば、モータを所望の速度やトルクなどの運転条件で運転するための各巻線組11、12の回転座標上の故障時電圧指令vd*’’、vq*’’が演算できる。さらにここでは、2つの巻線組11、12の電圧指令と電流を等しくするので、回転座標上の故障時電圧指令vd*’’、vq*’’は、次式で演算できる。
Figure 0005398861
次に、電圧指令切替器52は、故障検知手段5の検知出力に基づいて、電流検出手段2のセンサ部21が全て正常な場合、またはセンサ部21の一部が故障していることが検知された場合は電流制御器45の出力を選択する一方、電流検出手段2のセンサ部21の全てが故障していることが検知されると、故障時電圧指令演算器51の出力を選択する。
すなわち、巻線組11、12の各相に関して、電流検出手段2のセンサ部21が全て正常な場合、またはセンサ部21の一部が故障している場合は、実施の形態1と同様に、電流演算器42によるモータ電流iu、iv、iwの演算が行われるため、回転座標上の電圧指令を次式のように電流制御器45の出力とする。
Figure 0005398861
一方、巻線組11、12の各相に関して電流検出手段2のセンサ部21が全て故障している場合は、回転座標上の電圧指令を次式のように故障時電圧指令演算器51の出力とする。
Figure 0005398861
ここで、前述の各実施の形態1〜7では、全ての巻線組11、12の各相について電流検出手段2のセンサ部21が故障した場合は、モータ電流を演算して多重巻線モータ1に対する電圧指令を演算することができない。これに対して、この実施の形態8では、電圧指令切替器52によって電流制御器45の出力と故障時電圧指令演算器51の出力のいずれが選択された場合でも、実施の形態1と同様に、回転座標上の電圧指令vd*、vq*が座標変換器46、および二相・三相変換器47を経由することによって、最終的には2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*が作成されて電圧印加手段3に出力される。したがって、多重巻線モータ1の所望の運転条件とモータモデルとから電圧指令を演算してモータの運転を継続することができる。
以上のように、この実施の形態9によれば、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障した場合に、他の巻線組の電流に基づいて電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるといった効果に加えて、巻線組11、12の各相全てについて電流検出手段2のセンサ部21が故障した場合でもモータの所望の運転条件とモータモデルとから電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態10.
図10はこの実施の形態10の多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態1(図1)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態10において、制御手段4は、三相・二相変換器43の入力側に、電流検出手段2の一部のセンサ部21の故障に対処するための電流演算器42を備える点は実施の形態1と同様であるが、さらに、この実施の形態10では、電流検出手段2のセンサ部21が全部故障した場合に対処するためにモータ駆動停止器53が設けられている。その他の構成は実施の形態1の場合と同様である。
ここで、巻線組11、12の各相に関して、電流検出手段2のセンサ部21が全て正常な場合、またはセンサ部21の一部が故障している場合には、モータ駆動停止器53からはモータ駆動停止信号が出力されない。このため、実施の形態1と同様に、電流演算器42によるモータ電流iu、iv、iwの演算が行われる結果、制御手段4からは、実施の形態1と同様にして、最終的には2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、およびv2u*、v2v*、v2w*が電圧印加手段3に与えられる。
一方、巻線組11、12の各相について電流検出手段2の全てのセンサ部21が故障した場合は、モータ駆動停止器53はモータ駆動停止用のモータ駆動停止信号を電流演算器42と電圧印加手段3へ出力する。
電圧印加手段3を構成する各電圧印加器31、32が例えば共に図11に示す構成のインバータであるとする。すなわち、両電圧印加器31、32は、直流電源1091と電圧平滑コンデンサ1092、およびスイッチング素子1093〜1098から構成され、電圧指令に基づいてスイッチング素子1093〜1098を動作させてモータに電圧を供給する。
電圧印加手段3の両電圧印加器31、32は、故障検知手段5からモータ駆動停止信号を受け取ると、各スイッチング素子1093〜1098をオフにして、多重巻線モータ1の駆動を停止する。また、このモータ駆動停止信号により電流演算器42も同時に動作を停止する。
ここで、前述の各実施の形態1〜7では、全ての巻線組11、12の各相について電流検出手段2の全てのセンサ部21が故障した場合は、各センサ部21で検出された電流に基づいて多重巻線モータ1に対する電圧指令を演算することができず、多重巻線モータ1の所望の運転条件とは異なる逆方向の速度へ変化したり、逆方向のトルクを発生する場合がある。これに対して、この実施の形態10では、各巻線組11、12の各相について電流検出手段2の全てのセンサ部21が故障して電圧指令を演算できない場合は、モータの駆動を停止するので、このような不都合は生じない。
以上のように、この実施の形態10によれば、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障した場合に、他の巻線組の電流に基づいて電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるといった効果に加えて、巻線組11、12の各相について電流検出手段2の全てのセンサ部21が故障した場合には、モータ駆動を停止するので、多重巻線モータ1が所望の運転条件とは異なる逆方向の速度へ変化したり、逆方向のトルクを発生するなどの不都合を生じないといった、従来にない効果を奏する。
実施の形態11.
図12はこの発明の実施の形態11の多重巻線モータの駆動装置の構成図であり、実施の形態2(図2)と対応、もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態11においても、制御手段4は、実施の形態2と同様に、最終的に2つの巻線組11、12に関する電圧指令v1u*、v1v*、v1w*、v2u*、v2v*、v2w*を作成して電圧印加手段3に出力するが、実施の形態2の場合と異なる点は、制御手段4と故障検知手段5である。
すなわち、制御手段4には、各巻線組11、12に対応して電流演算器54A、54Bが設けられている。そして、各電流演算器54A、54Bは、各巻線組11、12に関して、電流検出手段2のセンサ部21の故障が三相の内の一相に相当する場合には、三相電流の和がゼロであることを利用して故障した相に対応したモータ電流を演算するとともに、その巻線組に関して電流検出手段2のセンサ部21は正常に電流検出が可能である旨の電流検出可能信号を故障検知手段5に出力する。
また、故障検知手段5は、実施の形態2の場合と同様に、電流検出手段2の各センサ部21の故障の有無を判定するが、上記の電流演算器54A、54Bから巻線組11、12に関する電流検出可能信号を受け取ると、当該巻線組に関して各センサ部21で検出されたモータ電流は全て正常に検出されたものと判断する。電流演算器42は、後述のように、故障検知手段5からの判断結果に応じて各モータ電流の出力内容を異ならせる。
以下、電流演算器54A、54B、故障検知手段5、および電流演算器42の動作を具体例をあげて説明する。
(I)1番目の例として、電流検出手段2のセンサ部21の故障は、第1巻線組11のU相に関してのみとする。この場合、電流演算器54Aは、三相電流の和がゼロであることを利用して故障したU相の検出電流、および他のV相、W相の各検出電流を次式のように演算するとともに、故障検知手段5に対して第1巻線組11に関して電流検出手段2のセンサ部21は正常に電流検出が可能である旨の電流検出可能信号を送る。
Figure 0005398861
一方、第2巻線組12に関するセンサ部21は全て正常に電流検出可能であるので、電流演算器54Bは、次式のように三相の検出電流をそのまま出力するとともに、故障検知手段5に対して第2巻線組12に関して電流検出手段2のセンサ部21は正常に電流検出が可能である旨の電流検出可能信号を送る。
Figure 0005398861
故障検知手段5は、両電流演算器54A、54Bから共に電流検出可能信号が与えられると、電流検出手段2の全てのセンサ部21が正常と判断するので、これに応じて、電流演算器42は、次式のように各電流演算器54A、54Bから入力された検出電流を電流制御用のモータ電流としてそのまま出力する。
Figure 0005398861
(II)2番目の例として、電流検出手段2のセンサ部21の故障は、第1巻線組11のU相と、第2巻線組12のU相に関したものとする。この場合、各電流演算器54A、54Bは次式のように三相の検出電流を演算するとともに、故障検知手段5に対して第1巻線組11と第2巻線組12に関して電流検出手段2のセンサ部21は正常に電流検出が可能である旨の電流検出可能信号を送る。
Figure 0005398861
Figure 0005398861
故障検知手段5は、両電流演算器54A、54Bから共に電流検出可能信号が与えられると、両巻線組11、12に関して電流検出手段2の全てのセンサ部21が正常と判断するので、これに応じて、電流演算器42は、次式のように各電流演算器54A、54Bから入力された検出電流を電流制御用のモータ電流としてそのまま出力する。
Figure 0005398861
(III)3番目の例として、電流検出手段2のセンサ部21の故障は、第1巻線組11のU相と、第2巻線組12のU相およびV相に関したものとする。この場合、一方の電流演算器54Aは、第1巻線組11に関する三相の検出電流を次式のように演算するとともに、故障検知手段5に対して第1巻線組11に関して電流検出手段2のセンサ部21は正常に電流検出が可能である旨の電流検出可能信号を送る。
Figure 0005398861
また、第2巻線組12については、U相およびV相の2相分のセンサ部21が故障しているので、他方の電流演算器54Bは、次式のように各センサ部21の検出電流をそのまま出力するとともに、故障検知手段5に対して第2巻線組12について電流検出手段2のセンサ部21が故障してU相、V相の電流が検出できない旨の信号を送る。
Figure 0005398861
故障検知手段5は、一方の電流演算器54Aからは電流検出可能信号が与えられるので、第1巻線組11について電流検出手段2の全てのセンサ部21が正常と判断するが、第2巻線組12については他方の電流演算器54Bからの出力信号に基づき、電流検出手段2のU相、V相に関するセンサ部21が故障と判断する。
これに応じて、電流演算器42は、次式のように、第1巻線組11に関しては一方の電流演算器54Aから出力される電流をそのまま電流制御用のモータ電流として出力し、また、第2巻線組12に関しては、故障したU相、V相に対応して電流演算器54Aで得られる第1巻線組11に関するU相、V相の電流を電流制御用のモータ電流として用いる。
Figure 0005398861
以上のように、この実施の形態11によれば、電流検出手段2の一部のセンサ部21が故障した場合に、他の巻線組の電流に基づいて電圧指令を演算して多重巻線モータ1の運転を継続できるといった効果に加えて、各巻線組の1相分に相当するセンサ部が故障した場合は、当該巻線組内の他の相について正常なセンサ部で得られたモータ電流を利用した簡単な演算で故障した相のモータ電流を演算できるといった、従来にない効果を奏する。
また、従来技術では、電流検出手段2のセンサ部21が異なる巻線組間で一つずつ故障した場合は、モータ電流を演算することができなかった。これに対して、この実施の形態11では、2番目の例のように、センサ部21が異なる巻線組間で一つずつ故障した場合でも、故障の発生した巻線組内での簡単な演算で故障した相のモータ電流を演算できる。
さらに、実施の形態1〜10においては、故障した相の電流を正常な他の巻線組の検出電流を用いて演算するので、ある相に関して全ての巻線組において故障している場合は、故障した相のモータ電流を演算することができない。これに対して、この実施の形態11では、各巻線組内で個々に故障した相のモータ電流を演算するので、2番目と3番目の例のように、全ての巻線組間で同じ相が故障している場合も、故障が1相以下の他の巻線組の電流を用いて、モータ電流を演算できる。言い換えれば、少なくとも1つの巻線組でセンサ部21の故障が1つ以下の場合は、その巻線組について得られた電流を用いて故障した他の巻線組の電流を演算できる。
したがって、この実施の形態11によれば、多重巻線モータ1の巻線組・相に対応した電流検出手段2のセンサ部21の故障の数が多い場合でもモータ電流を確実に演算して、当該モータ1を制御応答良く運転継続できるといった、従来にない効果を奏する。
この発明は上記の実施の形態1〜11の構成のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種の変形を加えることが可能であり、また、各実施の形態1〜11を適宜組み合わせた構成とすることも可能である。
例えば、上記の説明では、電流検出手段2は、多重巻線モータ1の各巻線組の全ての相に設けた場合で説明したが、電圧印加手段3のスイッチング素子に内蔵したり、スイッチング素子と直列に設けてもよい。さらに、複数相のうち1相の電流センサを省略して、省略した相の電流を全ての相の電流和がゼロになることを利用して演算してもよい。この場合に本発明の動作は、1相のみが故障している場合に相当する。また、電流検出手段2は、電圧印加手段3の直流母線とスイッチング素子との間に設けて、その検出電流とスイッチング素子のオン/オフ状態とからモータ電流を演算するようにしてもよい。この場合に本発明の動作は、直流母線に設けた電流検出手段2がその巻線組の全ての相の電流を検出している場合に相当する。
また、各実施の形態1〜11の説明では、各巻線組の電圧や電流は等しいとして説明したが、各巻線組で電圧や電流の比が異なる場合は、それらの電圧比や電流比を考慮して、電圧指令や電流を補正してもよい。
また、実施の形態3と実施の形態6では、故障した巻線組の電圧・電流を、位相差を持つ他の巻線組の電圧・電流から演算する場合に、回転座標上の値を利用する場合で説明したが、三相座標上で位相差分だけシフトした電圧・電流を作成してその値を利用してもよい。
また、実施の形態10では、モータの駆動を停止する方法として、電圧印加手段3がインバータの場合に、全てのスイッチング素子をオフする方法を説明したが、多重巻線モータ1と電圧印加手段3の間にリレーを設けてリレーをオフするようにしてもよい。
また、各実施の形態1〜11の説明では、故障検知手段5の故障検知方法は、多重巻線モータ1を運転していない場合のモータ電流がゼロであることや、正常時はモータ電流の指令値と検出値がほぼ一致していることを利用するとして説明した。本発明に用いる故障検知方法としては、モータの電圧指令を利用する方法や、モータ電流を推定する方法など、他にも様々な方法が利用可能である。
また、この実施の形態1〜11の説明では、磁極位置検出手段6が多重巻線モータの磁極・磁束位置を検出するとして説明したが、例えば、公開特許WO2010/109528や特許第3683382号のように、磁極・磁束位置を推定するような構成にしてもよい。
1 多重巻線モータ、2 電流検出手段、21 センサ部、
3 電圧印加手段、31〜34 電圧印加器、4 制御手段、
5 故障検知手段、6 磁極位置検出手段、42 電流演算器、
48 電圧指令演算器、51 故障時電圧指令演算器、
52 電圧指令切替器、53 モータ駆動停止器、
54A,54B 電流演算器。

Claims (14)

  1. 複数の相に対応する各巻線からなる巻線組の複数個を有する多重巻線モータを駆動する多重巻線モータの駆動装置であって、
    上記複数の巻線組の各相に対応した各巻線に流れるモータ電流を検出するセンサ部を有する電流検出手段と、
    上記電流検出手段の上記各センサ部で検出されたモータ電流に基づいて上記各巻線組に関する電圧指令を演算する制御手段と、
    上記電圧指令に基づいて上記各巻線組に電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電流検出手段の上記各センサ部の故障の有無をそれぞれ検知する故障検知手段とを備え、
    上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて上記センサ部の故障に対応した巻線組に関する電圧指令を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流に基づいて演算する多重巻線モータの駆動装置。
  2. 上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した巻線組に関するモータ電流を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流から演算する請求項1に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  3. 上記多重巻線モータは、上記各巻線組間で位相差を持つように設定される一方、上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した上記巻線組に関するモータ電流を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流から上記位相差を換算して演算する請求項2に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  4. 上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した巻線組に関するモータ電流を、当該巻線組に対応したセンサ部の内で正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の相のモータ電流、および正常に電流検出可能な他の巻線組の各相に対応したセンサ部で検出されたモータ電流から演算する請求項2または請求項3に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  5. 上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した巻線組に関する電圧指令を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流に基づいて得られた電圧指令から演算する請求項1に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  6. 上記多重巻線モータは、上記各巻線組間で位相差を持つように設定される一方、上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した巻線組に関する電圧指令を、正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の巻線組に関するモータ電流に基づいて得られた電圧指令から上記位相差を換算して演算する請求項5に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  7. 上記制御手段は、上記故障検知手段が上記センサ部の一部故障を検知した場合には、これに応じて、上記センサ部の故障に対応した巻線組に関する電圧指令を、当該巻線組に対応したセンサ部の内で正常に電流検出可能なセンサ部で検出された他の相のモータ電流に基づいて得られた電圧指令、および正常に電流検出可能な他の巻線組の各相に対応したセンサ部で検出されたモータ電流に基づいて得られた電圧指令から演算する請求項5または請求項6に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  8. 上記制御手段は、上記故障検知手段が全ての巻線組に関して上記センサ部の一部故障を検知した場合には、上記巻線組について各相別に上記センサ部の故障の有無を判定し、上記電圧指令を、当該相に関するセンサ部が正常に電流検出可能な他の巻線組から得られるモータ電流に基づいて演算する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  9. 上記制御手段は、上記故障検知手段が全ての上記センサ部の故障を検知した場合には、これに応じて、上記各巻線組に関する電圧指令を、上記多重巻線モータの所望の運転条件と上記多重巻線モータのモータモデルとに基づいて演算する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  10. 上記制御手段は、上記故障検知手段が全ての上記センサ部の故障を検知した場合には、モータ駆動を停止することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  11. 上記制御手段は、上記電流検出手段のセンサ部の故障が各巻線組の1相のみに相当する場合には、上記センサ部が故障したこの巻線組に関する当該相の電圧指令を、当該巻線組に関して故障のない他のセンサ部で検出された残りの相のモータ電流に基づいて演算し、当該巻線組のセンサ部を正常に電流検出可能とする、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  12. 上記制御手段は、少なくとも1つの巻線組について上記センサ部が1相のみ故障し、残りの他の巻線組についてセンサ部が全て正常な場合には、前者の巻線組の残りの相について正常なセンサ部で検出されたモータ電流から、当該巻線組の故障したセンサ部に対応した相に関するモータ電流を演算する請求項11に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  13. 上記制御手段は、全ての巻線組について上記センサ部がそれぞれ1相のみ故障している場合には、各巻線組の他の相について正常なセンサ部で検出されたモータ電流から各巻線組の各相のモータ電流を演算する請求項11に記載の多重巻線モータの駆動装置。
  14. 上記制御手段は、1つの巻線組について上記センサ部が1相のみ故障し、残りの他の巻線組についてセンサ部が全て2相以上故障している場合には、前者の巻線組の他の相について正常なセンサ部で検出されたモータ電流、および後者の巻線組の他の相について正常なセンサ部で検出されたモータ電流から各巻線組の各相のモータ電流を演算する請求項11に記載の多重巻線モータの駆動装置。
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