JP5389455B2 - 摺動部品及び時計 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車、軸受け等の時計用部品として用いられる摺動部品に関する。
寸法精度の高い小型歯車等の摺動部品を製造する方法の一つとして、フォトリソグラフィと電鋳を組み合わせた技術が使用されている(例えば、特許文献1参照)。摺動部品では、相手との相互作用によって、摩擦が生じる。これらの部品が接触する領域に耐摩耗性がなければ、これらの部品は早期に摩耗してしまう。摺動部品を用いた機構の効率は、摺動部品の摩耗に顕著に影響される。そこで、耐摩耗性を上げるために、潤滑油が用いられる。しかし、潤滑油は流体であるため摺動部に留まらず、摺動部品全体や他の部品に分散する危険がある。そこで、摺動部に潤滑油を保持する構造が用いられている摺動部品もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−64575号公報 特表2007−506073号公報
特許文献1に記載されている構造では、摺動部が平滑のため、潤滑油を使用したとしても、潤滑油が摺動部に留まらず、分散する可能性が高い。
特許文献2に記載されている構造では、潤滑油保持構造があるため、潤滑油が分散する可能性は低い。図31は、特許文献2に記載されているガンギ車のガンギ歯501と、摺動の相手部品であるアンクルのツメ石210との摺動過程の部分断面図である。
ガンギ歯501は、潤滑油保持部521に、潤滑油410を保持するので、潤滑油410は分散せず、摺動部に留まる。図31(a)、(d)に示すように、ガンギ歯501とツメ石210が真直ぐな状態で接触する場合には、摺動部に潤滑油410が供給されるので、潤滑性が期待できる。
また、図31(b)、(e)に示す向きに傾いた状態でガンギ歯501とツメ石210が接触する場合も、摺動部に潤滑油410が供給され、潤滑性が期待できる。しかし、図31(c)、(f)に示す向きに傾いた状態でガンギ歯501とツメ石210が接触する場合、潤滑油保持部521から潤滑油410が供給されない可能性がある。
本発明の目的は、相手部品との接触角度に因らず潤滑油を供給するための潤滑油保持構造を有する、耐摩耗性の高い摺動部品及び時計を提供することである。
本発明の摺動部品は、少なくとも3つの層が積層された構造であり、積層方向に対して略平行な外周面に他の部品と摺動する摺動部を有する摺動部品であって、積層された少なくとも3つの層の最上層と最下層に挟まれた少なくとも一つの内部に位置する層の摺動部に凹部が形成されていることを特徴とする。この発明によれば、潤滑油保持部となる凹部が積層方向の片側に位置しなくなるため、相手部品との接触角度にさほど影響を受けずに潤滑油を確実に供給することができ、耐摩耗性の高い摺動部品を得ることができる。
本発明の摺動部品は、前記凹部が、積層された少なくとも3つの層の最上層と最下層に挟まれた少なくとも一つの内部に位置する層のうちの少なくとも1つの層が後退して形成
されていてもよい。
本発明の摺動部品は、前記凹部を前記積層方向に複数有していることを特徴とする。この発明によれば、相手部品との接触角度による影響をより受けにくくなり、潤滑油をより確実に供給することができる。
本発明の摺動部品は、前記凹部が、前記外周面の全周にわたって形成されていることを特徴とする。この発明によれば、凹部による潤滑油の保持量を多くすることができる。
本発明の摺動部品は、少なくとも2種類以上の異なる材料からなる少なくとも3つの層が積層された構造であってもよい。このとき、前記層のうちの1つ層の材料が他の層の材料よりも熱伝導性が良くてもよい。
本発明の摺動部品は、前記凹部を形成している層に対して突出している凸層のうち、少なくとも一つの前記凸層が、前記積層方向に略平行な面と略垂直な面との交差部に曲面を有していることを特徴とする。
本発明の摺動部品は、前記少なくとも3つの層は、所定層と、前記所定層の厚み方向において前記所定層と向い合う第1対向層及び第2対向層とを備え、前記凹部は、前記所定層が前記第1対向層又は前記第2対向層の外周面よりも後退して形成されて成るものであり、前記第1対向層及び第2対向層のうち、少なくとも一つが、前記積層方向に略平行な面と略垂直な面との交差部に曲面を有することを特徴とする。
本発明の摺動部品は、前記第1対向層及び第2対向層の少なくとも一つは、前記所定層が形成されている所定層側、及び前記所定層側とは逆の反対側のうち、前記所定層側に前記曲面を有することを特徴とする。
本発明の摺動部品は、前記第1対向層及び第2対向層の少なくとも一つは、前記所定層が形成されている所定層側、及び前記所定層側とは逆の反対側のうち、前記反対側に前記曲面を有することを特徴とする。
本発明の摺動部品は、前記第1対向層及び第2対向層の少なくとも一つは、前記所定層が形成されている所定層側、及び前記所定層側とは逆の反対側に、前記曲面を有することを特徴とする。
本発明の摺動部品は、時計用部品として用いられることを特徴とする。
本発明の時計は、本発明の摺動部品を備えていることを特徴とする。
本発明の摺動部品の製造方法は、導電性基板の上面に感光性材料層を形成する工程と、前記感光性材料上方に配置したマスクパターンを介して前記感光性材料を露光する工程と、前記感光性材料を現像し、前記感光性材料と前記導電性基板の露出面からなるキャビティを形成する工程と、前記キャビティ中の前記導電性基板の露出面上に少なくとも2種類以上の材料層を電鋳によって堆積する工程と、前記キャビティから堆積した材料層を取り出す工程と、前記材料層の表面の一部を選択的に除去する工程を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑油保持構造を有する耐摩耗性に優れた摺動部品と、この摺動部品を時計用部品として用いることによってメンテナンス期間を長くした時計を得ることができる。さらに、本発明の製造方法によれば、潤滑油保持構造を有する耐摩耗性に優れた摺動部品を容易に製造することができる。
ムーブメントの表輪列側の概略形状を示す平面図である。 香箱からアンクルの部分を示す概略部分断面図である。 ガンギ車からてんぷの部分を示す概略部分断面図である。 本発明の構造を有するガンギ車を示す図である。 ガンギ歯とツメ石の部分拡大図である。 ガンギ歯とツメ石の摺動過程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の像増を有するガンギ車の製造工程を示す図である 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の製造工程を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の部分拡大図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 本発明の構造を有するガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。 従来のガンギ車の潤滑油供給機能を示す図である。
〔第一実施形態〕
以下、本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、時計1のムーブメントの表輪列側の概略形状を示す平面図、図2は、時計1の香箱2からガンギ車100の部分を示す概略部分断面図、図3は、時計1のガンギ車100からてんぷ10の部分を示す概略部分断面図である。
ここで、時計1は、2針式の機械式時計である。しかし、時計は、電子制御式機械式時計、クオーツ式時計等でも良いものとする。
時計1は、ぜんまい2B、香箱歯車2A、香箱真2C、および香箱蓋2Dからなる香箱車2を備えている。ぜんまい2Bは、外端が香箱歯車2A、内端が香箱真2Cに固定されている。香箱真2Cは地板3と輪列受4に支持され、角穴車5と一体で回転するように角穴ネジにより固定されている。角穴車5は、時計方向には回転するが半時計方向には回転しないように、こはぜ7と噛み合っている。なお、角穴車5を回転しぜんまい2Bを巻く方法は、一般的な機械式時計の自動巻きまたは手巻きと同様であるため、説明を省略する。
香箱歯車2Aの回転は、二番車12、三番車13、四番車14からなる増速輪列11を
介して増速された後、さらにガンギ車100及びアンクル200を介して、てんぷ10に伝達される。
増速輪列11の二番車12には筒かな15が、筒かな15には分針8が固定されている。筒かな15の回転に基づいて、図示しない日の裏車の回転を介して、筒車16が回転する。この筒車16には時針9が固定されている。つまり、各指針8、9は、増速輪列11に結合されていて、香箱歯車2Aや増速輪列11に使用される各番車12〜14の歯車は、時計1の指針8、9を駆動する歯車として用いられている。よって、各時計用部品には、高い寸法精度並びに耐摩耗性が要求されている。
時計1には様々な輪列があるが、以下簡単のためにガンギ車100を例にとって説明を行う。しかし、ガンギ車は本発明の理解を容易にするために例示的に記載するものである。
図4(a)に、本発明の構造を有するガンギ車(摺動部品)100を示す。ガンギ車100は、その外周部に複数のガンギ歯101を有し、中心部に厚み方向に貫通する軸穴102を有する。このガンギ車100は、図1〜3に示した機械式時計の時計用部品として用いられる一部品である。
図4(b)は、図4(a)において、円Cで囲んだガンギ歯101を拡大した図である。ガンギ歯101は、停止面111、衝撃面112、及び背面113を有し、停止面111と衝撃面112との交差稜線がロッキングコーナー114となり、衝撃面112と背面113との交差稜線がレットオフコーナー115となっている。ガンギ歯101の停止面111、衝撃面112、及び背面113は、ガンギ車100の厚み方向に対して略平行な外周面の一部をなしており、ロッキングコーナー114及びレットオフコーナー115を含む衝撃面112が、後述するツメ石210と摺動する摺動部となっている。本発明の構造を有するガンギ車100は、少なくとも3つの層が厚み方向に積層された多層構造を有し、例えば本実施形態では、同一の材料の第1及び第3の金属層121(第1対向層)、123(第2対向層)と、第1及び第3の金属層121、123に挟まれ、これらとは異なる材料の第2の金属層122とから成る。
第1及び第3の金属層121、123の材料には、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)等の金属や、Ni−タングステン(W)、Ni−ボロン(B)等の合金、あるいは前記金属マトリックス中にアルミナ(Al23)や炭化ケイ素(SiC)等のセラミックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂、その他の有機物質又は無機物質の粒子又は繊維を共析させた複合物が挙げられる。第2の金属層122の材料には、銅(Cu)、金(Au)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、鉄(Fe)、スズ(Sn)等の金属や、Cu−Au、Cu−Ag等の合金、あるいは前記金属マトリックス中に前記粒子又は繊維を共析させた複合物が挙げられる。後述する製造工程において、第2の金属層122をエッチングして凹部150を形成するため、第2の金属層122のみを選択的にエッチングできる材料の組み合わせ、またはエッチング速度に差のある材料の組み合わせを採用する。また、ガンギ車100は摺動部品であるので、相手部品と接する第1及び第3の金属層121、123は、硬い材料であることが望ましい。
図4(c)は、ガンギ車100を図4(b)のX−X線で切ったときの断面図である。本発明の構造を有するガンギ車100において、第2の金属層122の外形は、第1及び第3の金属層121、123の外形よりも小さい。第2の金属層122の外周面は、ガンギ車100の外周面(第1及び第3の金属層121、123の外周面)から後退している。そのため、ガンギ車100は、少なくとも摺動部の一部に、本実施形態ではガンギ車1
00の外周面の全周にわたって、ガンギ車100の厚み方向には開放されない凹部150を有する。凹部150が、潤滑油保持の働きをする。
ガンギ車100の厚みT0は、本実施例においては100μmである。厚みT0は、製
造する部品に応じて、10μm〜1mmとする。第1の金属層121の厚みT1と第3の金属層123の厚みT3は、1μm〜900μmとする。厚みT1とT3が同じ値である必要はない。第2の金属層122の厚みT2は、500nm〜500μmとする。凹部150の深さW1は1μm〜1mmとする。凹部150の寸法を決める厚みT2と深さW1は、潤滑油の粘度や表面張力によって適宜決定する。
ガンギ車100は、アンクル200と摺動する。具体的には、ガンギ車100のガンギ歯101とアンクル200のツメ石210が摺動する。図5(a)はガンギ歯101の部分拡大図、図5(b)はアンクル200のツメ石210の部分拡大図である。ツメ石210はガンギ歯101と同様に、停止面211、衝撃面212、背面213、ロッキングコーナー214、レットオフコーナー215から成る。
ガンギ歯101とツメ石210が摺動する過程を、図6を用いて説明する。図6(a)において、ツメ石210の停止面211にガンギ歯101のロッキングコーナー114が接し、アンクルはガンギ車101を止めている。
アンクルが矢印の方向に動くと、ガンギ歯101のロッキングコーナー114とツメ石210のロッキングコーナー214が接する図6(b)に示す状態を経て、図6(c)に示すようにガンギ歯101のロッキングコーナー114はツメ石210の衝撃面212上を滑る。
そして、ガンギ歯101のロッキングコーナー114とツメ石210のレットオフコーナー215が接する図6(d)に示す状態を経て、今度は図6(e)に示すように、ツメ石210のレットオフコーナー215がガンギ歯101の衝撃面112上を滑る。
図6(f)に示すようにガンギ歯101のレットオフコーナー115とツメ石210のレットオフコーナー215が接すると、ガンギ歯101とツメ石210は離れる。
図6に示す摺動過程では、ガンギ歯101とツメ石210との間に摩擦が生じるので、耐摩耗性を向上させるために潤滑油を注油する。図7は、図6(e)のY−Y線で切った断面図である。凹部150は、図7(a)、(d)に示すように、潤滑油410を保持する働きを持つ。
凹部150は、ガンギ車100の全周に設けられているため、図3で説明した摺動過程の全ての状態で、摺動部に潤滑油410を供給することができる。また、ガンギ車100は、その潤滑油保持部となる凹部150が積層方向の片側に位置せずに略中央部に位置しているため、図7(b)、(e)、(c)、(f)に示すようにツメ石210が傾いていたとしても、摺動部に潤滑油410を供給することができる。
ガンギ車100は、潤滑油410が凹部150から摺動部により確実に供給されることにより、摺動性が向上する。そのため、ガンギ車100は耐摩耗性が向上し、部品寿命が従来よりも長くなる。
また、凹部150はガンギ車100の全周に設けられているため、保油量が従来の構造のガンギ車よりも多い。機械式時計では、数年毎に摺動部品の注油のためのメンテナンスが必要だが、本発明の構造を有する摺動部品を用いれば、メンテナンス期間を従来よりも
長くすることができる。
本発明の構造を有するガンギ車100の製造方法を、図8〜11を用いて以下に述べる。図8〜11は、ガンギ車100の製造工程の部分断面図である。ここでは、一つのガンギ車100が形成される付近の断面図を概略的に示した。
図8(a)は、導電性基板形成工程を説明する図である。基板601に電極材料602を形成する。基板601は、シリコン、石英、サファイア等である。電極材料602は、Cu、Au、Cr、Ti等である。なお、基板601にステンレスやTi等の金属を用いてもよい。基板601が金属の場合、電極材料602は形成しなくてもよい。基板601の厚みは、後の工程で自立できるよう100μm〜1mmとする。電極材料602の厚みは、10nm〜10μmとする。
図8(b)は、レジスト形成工程を説明する図である。電極材料602の上にフォトレジスト603を堆積する。フォトレジスト603は、ネガ型でもポジ型でもよい。フォトレジスト603はスピンコート法やディップコート法を用いて形成する。フォトレジスト603として、ドライフィルムレジストを用いる場合、ラミネート法によって電極材料602の上に形成する。フォトレジスト603の厚みは、ガンギ車100の厚みT0以上とする。以下では、フォトレジスト603がネガ型の場合を用いて説明する。
図8(c)は、現像工程を説明する図である。ガンギ車100の外形パターンが形成されたフォトマスクを用いて、フォトレジスト603に紫外線を照射し、ガンギ車100の電鋳に使用する部分以外のレジストを硬化させる。未硬化のレジスト部分を除去し、電鋳用の型が完成する。フォトレジスト603Kの側面631は、ガンギ車100の外形の形状を持つ。フォトレジスト603Lの側面632は、軸穴102の形状を持つ。
図8(d)〜図9(a)は電鋳工程を説明する図である。第1及び第3の金属層121、123で第2の金属層122を挟むように、第1の金属層121、第2金属層122、第3の金属層123の順で堆積させる。電鋳物は底面からのみ成長する。
図8(d)は、金属層電鋳工程を説明する図である。第1の金属層121を、電極材料602上の、フォトレジスト603K、603L以外の型部分に厚みT1になるよう堆積させる。
図8(e)は、金属層電鋳工程を説明する図である。第1の金属層121上に、第2の金属層122を厚みT2になるよう堆積させる。なお、厚みT1と厚みT2の合計は、厚みT0よりも小さい。
図9(a)は、金属層電鋳工程を説明する図である。第2の金属層122上に、第3の金属層123を、電鋳物がガンギ車の厚みT0以上になるよう、厚みT3以上堆積させる。但し、この後、図9(b)に示す研削・研磨工程を省略する場合は、電鋳物が厚みT0になるよう、第3の金属層123を厚みT3まで堆積させる。
図9(b)は、研削・研磨工程を説明するである。研削により、ガンギ車100が厚みT0になるよう第3の金属層123およびフォトレジスト603K、603Lを削り、平
面化を行う。さらに研磨を行い、第3の金属層123の表面を鏡面に仕上げる。
図9(c)は、レジスト除去工程を説明する図である。エッチングあるいは物理的な力等によって、フォトレジスト603K、603Lを除去する。
図9(d)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。一例として、第1及び第3の金属層121、123にNi、第2の金属層122にCuを堆積させた場合は、エッチング液に過硫酸アンモニウム溶液を用いるとCuのみをエッチングできる。
図9(e)は、電鋳物剥離工程を説明する図である。基板601、電極602をエッチングあるいは物理的な力等によって除去する。
なお、研削・研磨後の図9(c)〜(e)に示す工程は、以下の工程で行うことも可能である。
図10(a)は、基板・電極除去工程を説明する図である。基板601、電極602をエッチング等によって除去する。
図10(b)は、レジスト除去工程を説明する図である。エッチングあるいは物理的な力等によって、フォトレジスト603K、603Lを除去する。
図10(c)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。
なお、耐食性、潤滑性、耐熱性等の機能を向上させたい場合や、濡れ性をよくして保油性を向上させたい場合は、図9(e)または図10(c)に示す工程の後に、図11(a)、(b)に示すめっき工程を追加する。剥離した電鋳物全体に、金属膜650をめっきする。金属膜650の材料は、Ni、Co、Rh、Cr等の金属や、Ni−W、Ni−Co等の合金、あるいはNi−Al23、Ni−PTFE等の複合物が挙げられる。金属膜650の厚みT4は100nm〜100μmとする。但し、凹部150が埋まらない厚みとする。
以上で説明したように、本発明の製造方法によれば、図4で示した摺動部品を容易に製造することができる。
図12は第1の金属層121の材料に、NiやCo等の金属マトリックス中にAl23やSiC等の粒子を共析させた複合物を用いた場合の電鋳工程を説明する図である。図12(a)は第1の金属層121の電鋳工程を説明する図である。図12(a)に示すように、共析した複合粒子の一部は金属マトリックスに完全に取り込まれず、上面に露出する。この露出した複合粒子は、図12(b)に示す第2の金属層122の電鋳工程で金属層122によって完全に取り込まれる。第1の金属層121の複合粒子が表面の粗い物質であった場合、金属層121、122の境界に複合粒子が共析することによって、二つの金属層の密着力が向上する。この効果は、第2の金属層122の材料に複合物を用いた場合の、第2の金属層122と第3の金属層123との密着力についても同様である。また、共析させる物質が炭化タングステン(WC)等の繊維の場合も、同様の効果がある。
また、第2の金属層122の材料に、NiやCu等の金属マトリックス中にPTFEやアクリル樹脂等の粒子を共析させた複合物を用いた場合、図13に示す工程でも凹部を形成できる。図13(a)は、第2の金属層122の材料にNiやCu等の金属マトリックス中にPTFEやアクリル樹脂等の粒子を共析させた複合物を用いた場合の、レジスト除去工程後の状態である。図13(a)に示すように、複合粒子の一部は摺動面に共析して
いる。この摺動面に共析した複合粒子を、熱処理や有機溶媒等によって除去することで、図13(b)に示すような凹部150を形成することができる。この場合、凹部150は外周面の全周に渡っては形成されず、複合粒子が共析し、除去された部分にのみ形成される。この凹部150が、潤滑油保持の働きをする。
また、ガンギ車100は摺動時に摩擦熱が発生し、摺動部の温度が上昇してガンギ車100を構成する材料の硬度が減少し、摩耗しやすくなる場合がある。しかし、本発明では第2の金属層122に熱伝導性の良い材料を用いることで、ガンギ車100全体の熱伝導性を向上させることができ、第1及び第3の金属層121、123の温度が上がりにくくなるので、摩耗しにくくなる。このような金属の組み合わせの一例として、第1及び第3の金属層121、123にNi、第2の金属層122にCuが挙げられる。
また、図14に示す形状を用いれば、耐摩耗性をさらに向上させることができる。図14に示すガンギ車100は、第1及び第3の金属層121、123の外周面と、第2の金属層122に接していない面との交差部に曲面161A、163Aを有している。曲面161Aの曲率R11aと曲面163Aの曲率R13aが同じ値である必要はない。図7(b)、(e)、(c)、(f)に示すように、ガンギ歯101とツメ石210が傾いて接する場合、角が当たって摩擦力が大きくなる可能性がある。一方、図14に示す形状を用いれば、図14(b)に示すように、曲面161A、163Aを形成することによってガンギ歯101とツメ石210が傾いて接する場合でも角が当たらず、潤滑性が良いので、摩擦力が低くなり、耐摩耗性が向上する。また、曲面161A、163Aを形成することによって摺動時のヘルツ接触圧が低くなるので、耐摩耗性が向上する。
図14に示す構造を有するガンギ車100の製造方法を、図15〜16を用いて以下に述べる。
図15(a)、(c)は、バレル研磨工程を説明する図である。図10(b)の工程の後にバレルで電鋳物を研磨し、曲面161A、163Aを形成する。曲面161A、163Aの半径はバレル研磨の条件によって調整することができる。バレル研磨の条件によっては、図15(c)に示すように、第1及び第3の金属層121、123の内周面と第2の金属層122に接していない面との交差部も研磨され、曲面161B、163Bが形成される。曲率R11a、R13a、曲面161Bの曲率R11b、曲面163Bの曲率R13bが同じ値である必要はない。
図15(b)、(d)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。
なお、図15(c)〜(d)に示す工程は、以下の工程で行うことも可能である。
図16(a)は、ウエットエッチング工程を説明する図である。第1及び第3の金属層121と123をエッチングし、第2の金属層122をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第3の金属層121と123のみがエッチングされ、曲面161A、161B、163A、163Bが形成される。一例として、第1及び第3の金属層121、123にCr、第2の金属層にCuを堆積させた場合は、エッチング液にフェリシアン化カリウム溶液を用いるとCrのみをエッチングできる。
図16(b)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。
なお、ガンギ車100に曲面161B、163Bを有している場合、軸穴102に軸を打ち込むときの応力を緩和することができ、破損を防ぐことができる。
また、図17に示す形状を用いても耐摩耗性を向上させることができる。図17に示すガンギ車100は、第1及び第3の金属層121、123の外周面と第2の金属層122に接している面との交差部に曲面161C、163Cを有している。曲面161Cの曲率R11cと曲面163Cの曲率R13cが同じ値である必要はない。曲面161C、163Cは、凹部150から摺動面にかけて形成されているため、図17に示すように凹部150から摺動部へ潤滑油410が供給されやすくなる。そのため潤滑性が向上し、耐摩耗性が向上する。
図17に示す構造を有するガンギ車100の製造方法を、図18〜21を用いて以下に述べる。
図18(a)は、犠牲層電鋳工程を説明する図である。図8(c)の工程の後に第1の犠牲層141を、電極材料602上の、フォトレジスト603K、603L以外の型部分に堆積させる。電鋳物は底面からのみ成長する。犠牲層141はAu、Cr、Ni、Cu等である。第1の犠牲層141の厚みは10nm〜10μmとする。
図18(b)は、金属層電鋳工程を説明する図である。第1の犠牲層141の上に、第1の金属層121を厚みT1になるように堆積させる。その上に第2の金属層122を厚みT2になるように堆積させる。その上に第3の金属層123を、電鋳物がガンギ車100の厚みT0以上になるよう、厚みT3以上堆積させる。
図18(c)は、研削・研磨工程を説明する図である。研削により、ガンギ車100が厚みT0になるよう第3の金属層123及びフォトレジスト603K、603Lを削り、平面化を行う。さらに研磨を行い、第3の金属層123の表面を鏡面に仕上げる。
図18(d)は、犠牲層電鋳工程を説明する図である。第3の金属層123の上に、第2の金属層142を堆積させる。第2の犠牲層142はAu、Cr、Ni、Cu等である。第2の犠牲層142の厚みは10nm〜10μmとする。
図18(e)は、基板・電極除去工程を説明する図である。基板601、電極602をエッチング等によって除去する。
図18(f)は、レジスト除去工程を説明する図である。エッチングあるいは物理的な力等によって、フォトレジスト603K、603Lを除去する。
図18(g)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123及び、第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。一例として、第1及び第3の金属層121、123にNi、第2の金属層122にCu、第1及び第2の犠牲層141、142にCrを堆積させた場合は、エッチング液に過硫酸アンモニウム溶液を用いるとCuのみをエッチングできる。
図18(h)、(j)は、バレル研磨工程を説明する図である。バレルで電鋳物を研磨し、曲面161C、163Cを形成する。曲面161C、163Cの半径はバレル研磨の条件によって調整することができる。図17に示すように第1及び第3の金属層121、123の外周面と第2の金属層122に接していない面との交差部に曲面を有していない形状の場合、曲面161C、163Cの半径が第1及び第2の犠牲層141、142の厚み以下になるようにする。バレル研磨の条件によっては、図18(j)に示すように、第1及び第3の金属層121、123の内周面と第2の金属層122に接していない面との交差部が研磨され、曲面161D、163Dが形成される。曲率R11c、R13c、曲面161Dの曲率R11d、曲面163Dの曲率R13dが同じ値である必要はない。
図18(i)、(k)は、犠牲層除去工程を説明する図である。第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123及び第2の金属層122をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第2の犠牲層141、142のみをエッチングし、犠牲層を除去する。一例として、第1及び第3の金属層121、123にNi、第2の金属層122にCu、第1及び第2の犠牲層141、142にCrを堆積させた場合は、エッチング液にフェリシアン化カリウム溶液を用いるとCrのみをエッチングできる。
なお、図18(b)〜(d)に示す工程は、図19(a)〜(b)で説明する工程で行うことも可能である。
図19(a)は、金属層電鋳工程を説明する図である。第1の犠牲層141の上に、第1の金属層121を厚みT1になるように堆積させる。その上に第2の金属層122を厚みT2になるように堆積させる。その上に第3の金属層123を厚みT3になるように堆積させる。なお、第1の犠牲層と厚みT1、T2、T3の合計は、フォトレジスト603K、603Lの厚みよりも小さい。
図19(b)は、犠牲層電鋳工程を説明する図である。第3の金属層123の上に、第2の金属層142を堆積させる。
なお、図18(g)〜(j)に示す工程は、図20(a)〜(b)で説明する工程で行うことも可能である。
図20(a)は、ウエットエッチング工程を説明する図である。第1及び第3の金属層121と123をエッチングし、第2の金属層122及び、第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第3の金属層121と123のみがエッチングされ、曲面161C、161D、163C、163Dが形成される。一例として、第1及び第3の金属層121、123にNi、第2の金属層にCr、第1及び第2の犠牲層141、142にCuを堆積させた場合は、エッチング液にニッケル選択エッチング液−NC(日本化学産業株式会社製)を用いるとNiのみをエッチングできる。
図20(b)は、犠牲層除去工程を説明する図である。第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123及び第2の金属層122をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第2の犠牲層141、142のみをエッチングし、犠牲層を除去する。
なお、図18(d)〜(j)に示す工程は、図21(a)〜(e)で説明する工程で行うことも可能である。
図21(a)は、レジスト除去工程を説明する図である。エッチングあるいは物理的な力等によって、フォトレジスト603K、603Lを除去する。
図21(b)は、凹部形成工程を説明する図である。第2の金属層122をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123及び、第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第2の金属層122のみをエッチングし、深さW1の凹部150を形成する。
図21(c)は、ウエットエッチング工程を説明する図である。第1及び第3の金属層121と123をエッチングし、第2の金属層122及び、第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第3の金属層121と123のみがエッチングされ、曲面161C、161D、163C、163Dが形成される。
図21(d)は、電鋳物剥離工程を説明する図である。基板601、電極602をエッチングあるいは物理的な力等によって除去する。
図21(e)は、犠牲層除去工程を説明する図である。第1及び第2の犠牲層141、142をエッチングし、第1及び第3の金属層121、123及び第2の金属層122をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第2の犠牲層141、142のみをエッチングし、犠牲層を除去する。
また、図22に示す形状を用いると耐摩耗性をさらに向上させることができる。図22に示すガンギ車100は、曲面161A、161C、163A、163Cを有している。曲率R11a、R11c、R13a、R13cが同じ値である必要はない。図14に示す形状を備えているため、図22(b)に示すように、曲面161A、163Aを形成することによってガンギ歯101とツメ石210が傾いて接する場合でも角が当たらず、潤滑性が良いので、摩擦力が低くなり、耐摩耗性が向上する。また、曲面161A、161C、163A、163Cを形成することによって摺動時のヘルツ接触圧が低くなるので、耐摩耗性が向上する。
また、図17に示す形状を備えているため、図22に示すように凹部150から摺動面にかけて曲面161C、163Cが形成されているので、凹部150から摺動部へ潤滑油410が供給されやすくなる。そのため潤滑性が向上し、耐摩耗性が向上する。
さらに、曲面161Aと161C、163Aと163Cがつながっていて、ガンギ車100の外周面全体が曲面の場合、ツメ石210と点接触で摺動するので潤滑性が向上し、耐摩耗性が向上する。
図22に示す構造を有するガンギ車100の製造方法を、図23を用いて以下に述べる。
図23(a)、(b)は、バレル研磨工程を説明する図である。図10(c)の工程の後にバレルで電鋳物を研磨し、曲面161A、161C、163A、163Cを形成する。曲面161A、161C、163A、163Cの半径はバレル研磨の条件によって調整することができる。バレル研磨の条件によっては、図23(b)に示すように、曲面161B、161D、163B、163Dが形成される。曲率R11a、R11b、R11c、R11d、R13a、R13b、R13c、R13dが同じ値である必要はない。
なお、図23(b)に示す工程は、以下の工程で行うことも可能である。
図24(a)は、ウエットエッチング工程を説明する図である。第1及び第3の金属層121と123をエッチングし、第2の金属層122をエッチングしないエッチング液中に電鋳物を浸漬する。第1及び第3の金属層121と123のみがエッチングされ、曲面161A、161B、161C、161D、163A、163B、163C、163Dが形成される。
なお、ガンギ車100に曲面161B、161D、163B、163Dを有している場合、軸穴102に軸を打ち込むときの応力を緩和することができ、破損を防ぐことができる。
〔第二実施形態〕
図25は、本発明の構造を有するガンギ車700の部分拡大図である。ガンギ車700は、n個(nは4以上の整数)の層が厚み方向に積層された多層構造を有し、例えば第一実施形態における第1及び第3の金属層121、123と同一の材料で外形の大きい第1、3、…の金属層711、713、…と、例えば第一実施形態における第2の金属層122と同一の材料で外形の小さい第2、4、…の金属層712、714…とから成る。
このような第二実施形態によれば、第一実施形態で得られた効果が、さらに向上する。以下に、nが奇数で、且つ最上層と最下層が外形の大きい金属層の場合について説明する。この場合、最上層と最下層がエッチングされない金属層となるので、凹部を形成するために外形を小さくすべき金属層をエッチングしても、ガンギ車700の厚みT0がばらつかないという利点がある。
ここで、n=2m+1とする(mは2以上の整数)。摺動部品700は、外形の大きい第1、3、…の金属層を(m+1)層、外形の小さい第2、4、…の金属層をm層有し、これらの金属層が厚み方向に交互に重なっている。
ガンギ車700において、第2、4、…の金属層712、714、…の外形は第1、3、…の金属層711、713、…の外形よりも小さい。第2、4、…の金属層712、714、…の外周面は、ガンギ車700の外周面(第1、3、…の金属層711、713、…の外周面)から後退している。そのため、ガンギ車700は、少なくとも摺動部の一部に、本実施形態では、ガンギ車700の外周面の全周にわたって、ガンギ車100の厚み方向には開放されないm個の凹部750を厚み方向に分散して有する。この凹部750が、潤滑油保持の働きをする。
図26は、m=3のときのガンギ車700のガンギ歯701とアンクル200のツメ石210との摺動過程の断面図である。図26(a)、(d)に示すように、ガンギ歯701とツメ石210が真直ぐな状態で接しているとき、潤滑油410の供給場所が複数あるので、第一実施形態よりも多く潤滑油410が摺動部に供給され、また、満遍無く行き渡る。
図26(b)、(e)、(c)、(f)に示すように、ガンギ歯701とツメ石210が傾いて接する場合は、複数の凹部750が広く分布していると、ガンギ歯701とツメ石210の接点から最近接の凹部750までの距離D1が、図7(b)、(e)、(c)、(f)に示すガンギ歯101とツメ石210の接点から凹部150までの距離D1と比べて近くなるので、潤滑油410を確実に供給できる。
また、図27に示すようにツメ石210に凹凸がある場合、図27(a)に示すように
凹部150が1個しかないと、潤滑油410がうまく供給されない可能性がある。しかし、図27(b)に示すように複数の凹部750を厚み方向に分布させると、確実に潤滑油410を供給することができる。
また、図28に示すように、ガンギ車700の金属層711、799の外周面と層712、716に接していない面との交差部に曲面761A、769Aを有している場合、図26(b)、(e)、(c)、(f)に示す場合よりも耐摩耗性に優れている。曲面761Aの曲率R71aと曲面769Aの曲率R79aが同じ値である必要はない。図26(b)、(e)、(c)、(f)に示すように、ガンギ歯701とツメ石210が傾いて接する場合、角が当たって摩擦力が大きくなる可能性がある。一方、図28に示す形状を用いれば、図28(b)に示すように、曲面761A、769Aを有しているため、ガンギ歯701とツメ石210が傾いて接する場合でも角が当たらず、潤滑性が良いので、耐摩耗性が向上する。
また、図29に示すように、ガンギ車700の金属層711、799の外周面と層712、716に接している面との交差部に曲面761C、769Cを有し、金属層713、715の外周面と上下の金属層に接している面との交差部に曲面763C、765Cを有している場合、図26、図27(b)に示す場合よりも耐摩耗性に優れている。曲面761Cの曲率R71c、曲面763Cの曲率R73c、曲面765Cの曲率R75c、曲面769Cの曲率R79cが同じ値である必要はない。凹部750から摺動面にかけて曲面であるため、図29に示すように凹部750から摺動部へ潤滑油410が供給されやすくなり、潤滑性が向上するので、耐摩耗性が向上する。
また、図30に示すように、曲面761A、761C、763C、765C、769C769A、769Cを有している場合、さらに耐摩耗性に優れている。曲率R71a、R71c、R73c、R75c、R79a、R79cが同じ値である必要はない。図30(b)に示すように、ガンギ歯701とツメ石210が傾いて接する場合でも角が当たらず、潤滑性が良いので、摩擦力が低くなり、耐摩耗性が向上する。また、角がないので、摺動時のヘルツ接触圧が低くなり、耐摩耗性が向上する。また、凹部750から摺動面にかけて曲面であるため、図30に示すように凹部750から摺動部へ潤滑油410が供給されやすくなり、潤滑性が向上し、耐摩耗性が向上する。さらに、ガンギ車700の外周面全体が曲面の場合、ツメ石210と点接触で摺動するので潤滑性が向上し、耐摩耗性が向上する。
また、ガンギ車700は、潤滑油保持のための凹部750が複数あるので、潤滑油410の保持量が多い。そのため、メンテナンス期間を第一実施形態より長くできる。
ガンギ車700における厚みT0は、第一実施形態の厚みT0と同様である。金属層の厚みT1〜T2m+1は、第一実施形態の厚みT1、T3と同様である。ただし、厚みT1〜T2m+1が同じ値である必要はない。金属層の厚みT2〜T2mは、第一実施形態の厚みT2と同様である。ただし、厚みT2〜T2mが同じ値である必要はない。凹部の深さW1は、第一実施形態の深さW1と同様である。
ガンギ車700の製造方法は、第一実施形態と同様である。ただし、図8(d)〜図9(f)、図12、図18(b)、図19(a)に示す電鋳工程は、n層目を積層するまで行う。このとき、(n−1)層目までの厚みは、厚みT0よりも小さい。
なお、上述した各実施形態では、摺動部品の一例としてガンギ車について説明したが、これに限定されることなく、機械式時計の二〜四番車、角穴車、香箱車、こはぜ、丸穴車などの時計用部品に本発明を適用してもよい。
また、本発明は時計用部品に限らず、内視鏡進退装置の歯車や、車両玩具の駆動装置のギア等の摺動部品に適用してもよい。
本発明によれば、潤滑油保持構造を有する耐摩耗性に優れた摺動部品と、この摺動部品を時計用部品として用いることによってメンテナンス期間を長くした時計を得ることができる。さらに、本発明の製造方法によれば、潤滑油保持構造を有する耐摩耗性に優れた摺動部品を容易に製造することができる。
100、700 ガンギ車
101、701 ガンギ歯
102 軸穴
121、711 第1の金属層(第1対向層)
122、712 第2の金属層
123、713 第3の金属層(第2対向層)
150、750 凹部
210 ツメ石
410 潤滑油

Claims (9)

  1. 少なくとも3つの層が積層され、積層方向に略平行な外周面に他の時計用部品と摺動する摺動部を有し時計に備えられる摺動部品であって、
    前記少なくとも3つの層の最上層と最下層に挟まれた少なくとも1つの層の外周面が前記最上層と前記最下層の外周面より後退して形成されることで前記摺動部に凹部が形成され
    前記1つの層が、前記少なくとも3つの層のうちの他の層と異なる材料であって、前記他の層よりも熱伝導性が良い材料で形成されている摺動部品。
  2. 前記凹部を前記積層方向に複数有する請求項1に記載の摺動部品。
  3. 前記凹部が、前記摺動面の全周にわたって形成されている請求項1または請求項2に記載の摺動部品。
  4. 前記凹部が形成される前記1つの層の両側には、第1対向層および第2対向層が形成され、
    前記第1対向層及び前記第2対向層のうち、少なくとも一つが、前記積層方向に略平行な面と略垂直な面との交差部に曲面を有する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の摺動部品。
  5. 前記第1対向層及び前記第2対向層の少なくとも一つは、前記1つの層が形成されている1つの層側、及び前記1つの層側とは逆の反対側のうち、前記1つの層側に前記曲面を有する請求項に記載の摺動部品。
  6. 前記第1対向層及び第2対向層の少なくとも一つは、前記1つの層が形成されている1つの層側、及び前記1つの層側とは逆の反対側のうち、前記反対側に前記曲面を有する請求項に記載の摺動部品。
  7. 前記第1対向層及び第2対向層の少なくとも一つは、前記1つの層が形成されている1つの層側、及び前記1つの層側とは逆の反対側に、前記曲面を有する請求項に記載の摺動部品。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の摺動部品を備えていることを特徴とする時計。
  9. 導電性基板の上面に感光性材料の層を形成する工程と、
    前記感光性材料の上方に配置したマスクパターンを介して前記感光性材料を露光する工程と、
    前記感光性材料を現像し、前記導電性基板の一部に前記感光性材料と前記導電性基板の露出面からなるキャビティを形成する工程と、
    前記キャビティ中の前記導電性基板の露出面上に最下層と最上層とを含む少なくとも3つの層の材料層を電鋳によって堆積する工程と、
    前記キャビティから堆積した材料層を取り出す工程と、
    前記材料層の表面の一部である側面のうち前記最下層と前記最上層に挟まれた少なくとも1つの層の外周面を選択的に除去することで凹部を有する摺動部を形成する工程と、を有する時計に備えられる摺動部品の製造方法。
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